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東洋眼虫(Thelazic callipaeda)
目ヤニがひどいので結膜炎かと思っていると、眼の中に虫がいるかもしれません!

東洋眼虫は、メマトイの媒介により目の中に寄生する虫
1.体長8〜16mmの白色の小線虫。
2.犬や猫の結膜に寄生するが、人間にも寄生することがある。
3.虫体は複数のことが多い。(20匹以上いることもある)
4.3〜5週間で幼虫が成虫になり動き回るようです。
5.目ヤニ、異物感であるが、症状に乏しいこともある。虫体摘出にて治癒する。
6.西日本、特に九州に多い。
 【大きさ】
体長は、雄成虫で8〜13mm、雌成虫で12〜16mm。
体幅は雄雌ともに0.4〜0.5mm。
 【感染】
ショウジョウバエの一種で涙液や目ヤニを摂食する性質をもつメマトイが媒介する。
メマトイが、すでに感染している犬猫の涙液および目ヤニを摂食するときに、ごく小さな幼虫を摂取する。
幼虫をもったメマトイが、まぶたなどに止まって涙液を吸う瞬間に口器から感染し、結膜や瞬膜下に寄生するようです。
普通に接している限り、猫や犬からの感染はまれだそうです。
なおメマトイは体長3〜4o、羽の長さ3.5oの目にまとわりつく羽虫です。山林や川、畑にも多くいて、全国的に広く分布している虫です。
 【症状】
結膜への外寄生であり、症状は、目ヤニ、結膜炎、異物感です。
最初はほとんど無症状のまま経過し、3〜5週間で成虫として動き回るようになって、はじめて目ヤニなどが表れます。
虫自体は結膜の下に入り込んでいることが多いのでちょっと見ただけでは発見しにくいようです。白く透明な虫が目の中で動いているのを見たら病院へ。
虫が存在する刺激により、目をこすり、角膜にキズをつけることもあります。
放っておくと、結膜炎や視力減退、目が開かなくなることもあるそうです。
 【治療】
治療は直接虫体を摘出します。
眼に点眼麻酔をかけ、まぶたをひっくり返してピンセットで虫を除去します。
眼なので動くと危険なので暴れる場合は、麻酔をかけることになります。(全身麻酔)
あとは家で目薬を続けるだけ。

東洋眼虫は、取ろうとすると逃げるため、1回では取りきれないこともあるようです。
瞬膜の裏に入り込んでいると、なかなか取りにくいこともあるようです。
 【予防】
ハエをこまめに駆除する(バボナなどを吊るす)。ハエがこない環境にする。
3月〜10月の間は要注意!
●人間に寄生した場合
異物感と目ヤニの自覚症状が表れます。
目に違和感があり鏡でよく見ると、白目に虫を発見することもあるようです。
しかし、意外と異物感を感じないことや結膜充血もないことが多いようです。
また虫体は結膜の奥へと潜んでるので発見されることなく、慢性結膜炎として治療されている可能性もあるかもしれません。
治療は、眼科で虫を取ってもらいます。
・東洋眼虫の画像など掲載している「東洋眼虫のレポート」をご参照ください。
・瞬膜については、「猫の目」を参照ください。

(2006年3月31日 記載)

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