「日々のできごと」その12

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平成10年9月22日(火) 暴風雨のちくもり

こないだぶっ倒れたばぁちゃんのことだが、昨日、1週間入院することになったらしい。
それはさておき、昨日から集中講義(社会学特講)に出ている。
今週の、休みをはさんだ4日間である。
昨日は初日だったので、最初から最後まで授業に出た。
しかし今朝9時半ごろ起きてみると、どうやら台風が接近しているらしい。
授業を受けに行こうかどうしようか迷ったが、どうせ研究室にあがってでないと
公務員試験の勉強しないだろうから合羽を着て原付で大学へ向かう。
すでにその時点でかなり雨が降っていた。
30分ほど遅れて大学に到着。
やはり昨日から比べると出席人数が減っている。
出席を取らないのと、試験が持ち込み可なのが初日に判明したからだろう。
本当はレポート評価だったらしいが、「登録」受講人数が多かったので試験に変更になった。
しかし、集中講義で「登録者数」と「実質受講者数」に大きな違いがあるのはいつものこと。
今日はたぶん登録人数(約130人)のおよそ4分の1も来てなかっただろう。
まぁとにかく、テストでも持ち込み可ならわたしにはどっちでもいいことだが。
第一、最初はレポート評価だったことを知らなかったわけだから・・・。
昼休みになり、研究室に上がる。
雨脚がかなり増してきたのでテレビをつけてみる。
紀伊半島に上陸するので、岡山を直撃ということはないみたいである。
風がきつくなってきて、雨が窓を叩くようになってきた。
わたしは試験勉強のため午後の講義は休んだ。
雨風も3時過ぎにはすっかり弱くなり、夕方には薄日が差してきた。
朝おきてパンを食べただけだったので、5時ごろ一度家に戻った。
はらをふくらませ、6時すぎごろ再び研究室に。
それから勉強した。
というよりチャットの合間に勉強したと言ったほうが正しいかもしれない・・・。
10時前までには勉強も終え、惰性で研究室にとどまった。
家に帰ったのは深夜1時前のことである。
帰ってからさらに晩飯を食べた。
寝るのは4時を過ぎるだろう・・・。
ちなみに、これを書いているのは23日午前4時前である。
もう18時間も起きているのか・・・。
かなり眠い。


平成10年9月25日(金) くもり

前日の時点でついに所持金が200円ほどになったので、財産処分をすることにした。
その財産とは、死蔵のテレカと1・5円玉。
まず、1円玉と5円玉を数えてみる。
1円玉が953円分、5円玉が1220円分、あわせて2,173円分あった。
この小銭、10年弱前からだるま刺繍を施したウイスキー瓶にこつこつと集めつづけたもの。
換金するつもりはなかったが、やむを得ず手放すことにした。
そしてテレカは、今は使えない320度数の使い差しと中学校の修学旅行で買った50度数2枚。
修学旅行のテレカは阿蘇で求めたものだが、阿蘇に行けばまた買えると思い手放す。
まず小銭の方だが、このままでは使えないので一度郵便局に預けに行った。
さすがに計算に手間がかかると見え、10分ほど待たされた。
さて、つぎにテレカの交換である。
320度の方は、現在使用できないのでNTTで交換する必要がある。
その前に、NTTの横にある中央郵便局でさきほどの2,000円をATMでおろす。
そしてNTTの前にある電話ボックスで一応カードを試してみる。
320度のテレカを入れてみると、「217」と表示されたがすぐに吐き出された。
やはり、公衆電話では106度数以上のテレカは使えなくなっているようだ。
NTTの窓口に向かう。
料金支払いの窓口に行くと、2つの窓口あわせて4〜5人並んでいた。
テレカで電話料金支払いをするのか、大量のテレカを持ち込んでいる人もいた。
わたしの番がくる。
用紙に住所・氏名・電話番号を記入する間に、係員が残度数を機械でチェックしていた。
手続きはそれだけ。
217度数残っていたので、105度数のテレカ2枚と、端数70円は現金で返された。
もはや106度数以上のテレカは販売されていない。
これも、当初は交換するつもりは全くなかったのだが、止むに止まれず交換した。
そしてつぎは金券ショップの出番である。
わたしがよく行く、シンフォニービル1階の金券ショップに向かう。
ここでも住所・氏名・電話番号を記入してる間に計算してくれる。
果たして計4枚のテレカは、金2,420円と相成った。
内訳は、105度数が1枚850円、50度数が1枚360円。
さて、金券ショップを出たのがちょうど午後2時。
今日は集中講義(社会学特講)の最終日で、試験がある。
試験は3時からという情報があったので、急いで研究室に向かう。
それから講義室に向かう途中、講義棟の掲示板前のベンチに研究室の後輩がいた。
聞いてみると、試験は4時からになったらしい。
2時半から30分だけ残りの講義をして、その1時間後に開始ということである。
とりあえず30分間だけ講義を受けてから研究室に戻った。
試験のお題は前もって知らされていたが、その中から1つを選ぶのを、どれにしようか迷った。
2日目は午後から休んで、3日目は全然講義に出なかったので、書けるネタは限られてくる。
最初は「阪神大震災と近隣コミュニティ」について書くつもりだった。
しかし、それでは内容が薄くなりそうなので「コミュニティの3側面とコミュニティ行政」にした。
試験当日の昼にネタを変更したのでうまく書けるか自信はなかったが、何とか書けた。
ただし、最後の方は1時間では時間が足りず、むっちゃ適当に書いてしまった。
わたしは長々と書くのは苦ではないのだが、書き始めるのに非常に時間がかかる。
2〜3行書いてしまえばあとは早い。
今回も、最初の15分くらいはボーッとしていた。
ま、ともあれ試験に出て答案書いたので、「可」はくれるだろう。
研究室に戻りしばらくして、暗くなりだしたので自転車屋に行く。
実は先日、原付で走行中に突然ライトが切れたのだ。
電球交換代2,100円なり。
さて、あさってはいよいよ公務員試験(市町村立小中学校事務職員)の1次試験である・・・。


平成10年9月27日(日) くもり時々雨

今日はいよいよ、「あれ」の日である・・・。
とは言ったものの、寝たのは当日の午前2時。
勉強をやっていたのではない。
チャットをやっていたのである。
目覚ましを掛けたのは6時半であったが、案の定それから二度寝して起きたのは7時半。
朝飯と昼飯はコンビニで買うことにしてそそくさと家を出たのが8時半過ぎ。
途中、コンビニでおにぎりを数個とサンドイッチ買い求めた。
コンビニで買い物をするのは久しぶりのことである。
まず研究室へ向かう。
試験会場は、昨日まで集中講義を受けていた我が大学の文法経講義棟である。
9時過ぎまでチャットなどに書き込みをして過ごしつつ、サンドイッチを食べる。
さて、着席時間が9時30分なので、その10分前に会場に向かう。
まず部屋割りを書いた掲示板を見る。
受験番号で振り分けられているのだが、小中学校事務だけでなんと520人もいた・・・。
採用人数が10人なので、やはり同回生Kの「倍率50倍」という情報は正しかったようだ。
わたしが割り当てられた部屋に入ると、すでに30人近くが着席していた。
去年と同じく、スーツで来てるやつはほぼ皆無。
公務員試験は私服で来るのが普通らしい。
わたしももちろん私服であった。
まもなく9時30分になろうとしていた。
12時までは試験が終わらないので、お手洗いに何回か行った。
別に試験途中で行ってはならないというわけではないのだが、途中でいくのはなんとなく嫌である。
9時30分、試験員が入室。
それから試験開始までの30分間、試験に関する注意や出席点呼が行われる。
隣のやつが、指でカタカタ音を鳴らす。
わたしはそういうのがいちばん嫌いなのだ。
これは、試験でナーバスになっているからではない。
いつやられてもむかつくのである。
舌打ちしたらこっちを見やがった。
10時前、問題用紙とマークカードが配布される。
1次試験の午前の試験は、択一式でマークカードによるコンピュータ処理である。
わたしの受ける1次試験は、択一式・記述式ともに教養試験である。
教養試験といっても、ほとんど高校までの5教科と同じである。
そして、10時になった。
いよいよ問題用紙を開く。
最初の5〜6問はなんなく解いたように思う。
しかしだんだんと解答スピードが遅くなってくる。
分かる問題があればいいのだが、すぐには解けない問題が多くなってくる。
とりあえず、「保留」印を問題用紙の番号の横に書いて次に進む。
だんだんと、「保留」した問題が増えてくる。
時間はあっという間に11時半。
本当に、「あっという間」という形容がぴったりである。
さて、解答済みの問題数を数えてみる。
なんと、30問しか解いていなかった・・・。
あと20問も残っているではないか。
残された時間はあと30分。
しかも、一番時間がかかる「数的推理」・「資料解釈」の問題にはほとんど手をつけていない。
あわてて問題を解いていく。
残り10分。
もはや問題を解いている時間はなくなった。
数的推理などは置いといて、最初の方の問題で「保留」にしておいた問題を解く。
残り5分。
もはやその時間もなくなってきた。
もう、問題文を読むこともなく適当にマークを付けて行く。
全部の問題に答えをマークし終わったのは制限時間ぎりぎりであった。
12時になり、択一式試験は終わった。
とりあえず昼食をとりに研究室に戻る。
あまり食べたくなかったので、おにぎりを1つだけ食べた。
ひまなので、いろんなチャットに「ワレ、ゴウチンセリ、ワレ、ゴウチンセリ、トラトラトラ。」と書き込む。
さて、記述式の試験開始13時10分の10分前に着席なので、また会場に向かう。
この記述式試験、前回も受けているのだが、択一式よりは点数が見込める試験である。
問題用紙が配られ、試験開始の指示とともに問題用紙を開く。
しょっぱなからつまづいた。
労働3権のうち、団結権・団体交渉権とあと一つは何かというところ。
そんなもん、覚えてるわけがない・・・。
苦し紛れに「ストライキ権」と書いてやった。
帰って調べてみると、「団体行動権」・・・。
さらにつまづきは続く。
「イヌカイツヨシ」が答えの問題。
「犬養」まで書いて、はたとペンが止まる。
「ツヨシ」ってどんな漢字だったか・・・。
どうしても、穀物の「穀」や貝殻の「殻」しか思い出せない・・・。
一度は、苦し紛れに「犬養木堂」と書いた。
最終的には「毅」を思い出したのだが、漢字が書けないというのは恐ろしい。
まだある。
漢詩が問題に出たのだが、その漢詩の形式を書けという。
「聞いてないよ〜」って感じだが、書かないわけにはいかない。
これも苦し紛れに「五行律詩」って書いてやった。
無論、正答であろうはずもない・・・。
ほかはそこそこ書いたのだが、最後にどでかいのが待ち構えていた。
最後の「問13」は数学の問題なのだが、なんと円錐の体積を求める問題であった。
円錐の展開図が載っていて、扇形の半径が16cm、角度が90度である。
しかし公式がわからん・・・。
ただ、以前にちょろっと勉強してた中で角錐の体積の求め方をやっていたのでなんとかなった。
だが・・・。
円周の求め方が分からん・・・。
まさに盲点であった。
円錐の体積は、底面の円周が分からなかったら解けないようになっていた。
(1)が底面の半径を求める問題だったのだ。
もちろん(1)が分からなければ、(2)の円錐の高さ、(3)の円錐の体積も分からない。
中学生時代の記憶を必死にたどる。
その記憶のかなたにうっすらと、「2πr」というのが見えてきた。
もうこれしかない。
しかたなくそれを使って円周を求めることにした。
体積を出した結果が、「3分の64ルート15π」というキテレツな数字だったので不安だった。
そして、記述式試験も終わった。
さっそく研究室に戻って、後輩のI君に円錐問題を解いてもらう。
同じ数字が出てきたので安心したが・・・。
なんと、体積の数字に「π」をつけるのを忘れた可能性が高かったのだ・・・。
数字が合ってるので、じつにアホらしいミスである。
もはや終わったことなのでどうこう言っても仕方ないので考えるのはやめた。
わたしの予想では、択一式が「良くて」6割、記述式が「良くて」8割の出来だと思う。
安全圏は正答率8割であると聞く。
これでは平均しても「良くて」7割である・・・。
まぁ、轟沈したことはほぼ間違いないであろう。
これで1次が通ってたらもうけもんやけどね。
今日は前出のI君に原付を貸す約束だったが、貸す前に本を買いに行った。
雨が降っていたのでめんどくさかったが、貸してしまうと返ってくるのは水曜日なので強行突破。
駅前まで行って、荷物を置きに家に帰ってから7時過ぎに研究室に戻り、代車の自転車で帰った。
とにかく疲れた。
飯も食わずに12時ごろまで寝た。


平成10年10月15日 くもってたかな?

今日はいよいよ公務員試験の1次試験合格発表。
朝にネット上で発表されるのできのうからずっと起きてた。
ネット上で発表されるのが、8時か9時かわからなかった。
そこで、8時になったら県のページを開いて再読み込みを繰り返すことにした。
さて、8時前から再読み込みを繰り返していたのだが・・・。
8時ちょうど、ページのタイトルだけが変わった。
受験番号のところはまだ更新されてないらしい。
1分後、いよいよ受験番号の欄も更新された。
しかし、わたしはそのときは結果を目にしなかった。
落ちてるのが容易に予想されてても、やはり一人では見たくないものである。
そこで、そのときネット上にいたYさんに見てもらった。
もちろんそのときはわたしには結果を知らせないように頼んでおいた。
その直後、YさんのICQが突然落ちる・・・。
なんかいやだねぇ・・・。
ICQに誰もいなくなったので寝た。
そして昼、研究室に上がる。
上がったとき、すでに演習の授業が始まっていたので人はN君1人しかいなかった。
そこで、最初に彼に結果を見てもらう。
すぐに見終わった。
「すぐ」ってとこがいやだねぇ・・・。
いよいよわたし自身が見る番である。
・・・・・・。
さて、案の定落ちてた。
520人受験届だしてて1次を通過したのが22人。
これじゃ、受からんのも無理はない。
去年1次を通ったのがいまさらながら嘘のようである。
いや、あれは「嘘」だったのだ。
あれはなかったのだ。
2次で面接を受けて落ちたのも、ただの夢に過ぎなかったのだ。
そう、去年も1次で落ちていたのだ。
・・・・・・。
否、受験すらしてなかったのだ・・・。
そう、去年も今年も・・・。
すべては「無」である。
あれはなかったのだ。
・・・・・・・・・・・・。
なかったものに対し、なんら悔やむ必要はないではないか。
ははは、はっはっはっは・・・・・・。


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