スピード記録の歴史

ブルーリボン

 とりわけ北大西洋航路では,スピードが追求されました。 そして最速記録の船は,ブルーリボン記録ホルダーとして称えられてきました。 この表はその記録の変遷から主なデータを抽出したものです。
スピード記録は年々上がり,この数字を眺めていると,それぞれの時代にその時代の最先端の技術で船の建造に取り組んでいった技術者たちの熱意が伝わってくるようです。
実際には西向きの航海と東向きの航海の2つの記録に分かれているのですが,ここでは1つの表に収めています。
印の記録はホワイト・スター・ラインの船です。
   

  達成年   船名と国籍 総トン数        航路     所要時間   平均速力
                 日 時間 分   ノット
  1838   シリアス(英)   703   コークニューヨーク   18−10− 0    6.7
  1838   グレート・ウェスタン(英)  1340   エイボンマウスニューヨーク   15−10−30    8.7
  1840   ブリタニア(英)  1135   ハリファックスリバプール   10− 0ー 0   10.7
  1849   カナダ(英)  1831   ボストンリバプール    9−22− 0   12.2
  1852   アークティック(米)  2856   ニューヨークリバプール    9−17−15   13.2
  1856   ペルシア(英)  3300   ニューヨークリバプール    9− 5− 0   13.9
  1864   スコウシア(英)  3871   クイーンズタウンニューヨーク    8− 4−35   14.5
1873   バルティック(英)  3707   ニューヨーククイーンズタウン    7−20− 9   15.1
1876   ジャーマニック(英)  5008   ニューヨーククイーンズタウン    7−15−17   15.8
  1879   アリゾナ(英)  5147   ニューヨーククイーンズタウン    7− 8−11   16.0
  1882   アラスカ(英)  6932   ニューヨーククイーンズタウン    6−18−38   17.2
  1884   オレゴン(英)  7375   ニューヨーククイーンズタウン    6−11− 9   18.4
  1887   エトルリア(英)  7718   ニューヨーククイーンズタウン    6− 4−36   19.5
1891   テュートニック(英)  9984   クイーンズタウンニューヨーク    5−16−31   20.4
  1894   ルカニア(英) 12952   ニューヨーククイーンズタウン    5− 8−38   22.0
  1897   カイザー・ビルヘルム・
デア・グローセ(独)
14349   ニューヨークサウサンプトン    5−18−40   22.4
  1901   ドイッチュラント(独) 16502   ニューヨークプリマス    5−11− 5   23.5
  1907   ルシタニア(英) 31550   クイーンズタウンニューヨーク    4−19−52   24.0
  1909   ルシタニア(英) 31550   クイーンズタウンニューヨーク    4−11−42   25.9
  1909   モレタニア(英) 31938   クイーンズタウンニューヨーク    4−10−51   26.1
  1929   ブレーメン(独) 51656   ニューヨークプリマス    4−14−30   27.9
  1933   レックス(伊) 51062   ジブラルタルニューヨーク    4−13−58   28.9
  1935   ノルマンディー(仏) 79280   ニューヨークビショップ岩礁    4− 3−28   30.3
  1936   クイーン・メリー(英) 80774   ニューヨークビショップ岩礁    3−23−57   30.6
  1937   ノルマンディー(仏) 83423   ニューヨークビショップ岩礁    3−22− 7   31.2
  1938   クイーン・メリー(英) 80774   ニューヨークビショップ岩礁    3−20−42   31.7
  1952   ユナイテッド・ステーツ(米) 53329   ニューヨークビショップ岩礁    3−10−40   35.6
     
   ちょうどタイタニックの時代が,記録の空白時期になっていることにご注目ください。
【タイタニックのライバルたち】のページの,ルシタニア号・モレタニア号のところでもコメントしたのですが,このルシタニア・モレタニアの姉妹船は,1929年まで実に22年間も記録を破られませんでした。
 
     
  航路の項目にあるビショップ岩礁は,イギリス南西端にある岩礁です。 所要時間を見ていただければわかるように,最初は30分単位,間もなく5分単位,1870年頃からは1分単位の記録となっています。 こうなると,港を出る時と着くときの港湾事情といった船の性能以外の要素も影響してきます。 そのためと思われますが途中からは,港の外の地点を基準点とするようになりました。   

bm2

normandie
マストに高々とブルーリボンをなびかすノルマンディー号
(1935年就航,83,423総トン)

<写真をクリック ⇒ ノルマンディーのデータと記事の画面へ>

 


 

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