日本医師連盟は自民党の政治資金団体「国民政治協会」に対し、96年3億300万円→97年1億7700万円
→98年3億500万円の計7億8500万円を献金。自民党以外の政党に対しては旧新進党や民主党などへ
計2億円を献金しているが、98年は自由党2000万円、民主党1800万円にとどまり、この年の政党への献金は
9割近くが自民党へ集中している。
自民党の国会議員個人への献金は、現職に限ってみると、96年が73人の資金管理団体に2億6150万円→
97年2億6000万円(67人)→98年2億9000万円(76人)の計8億1150万円(のべ216人)。
自民党以外の政党の国会議員に対しては2億1700万円(のべ52人)で自民党議員への集中率は79%に達している。
3年間の合計が最も多かったのは、武見太郎(故人)の三男で参院議員の武見敬三氏が8000万円=別表参照。
次いで医療系議員の集まり「カトレア会」の会長を務める元外相の中山太郎氏が3500万円。加藤紘一・前自民党幹事長、
森喜朗・同幹事長、河野洋平外相、羽田孜・民主党幹事長が各3000万円となっている。
中山議員の事務所では「日本医師連盟からの寄付は主に、少子化社会対策法案や臓器移植法改正のための調査研究や
会議のために使わせていただいた」と話している。
また、全国の自民党支部には、3年間で53支部に計1億9500万円を献金。自民党以外では3900万円(10支部)
にとどまっている。政党支部は政治家本人が代表者を務めるなど、献金の事実上の第二の受け皿となっている。
96年には総選挙、98年には参院選挙があり、日本医師連盟では「選挙の年には献金額が増える」と説明したが、
自民党への集中ぶりなどについては「政治資金収支報告書で公開している以上のことはコメントしない」としている。
日本医師連盟は同じ3年間に、各都道府県医師会の政治団体に総額18億8210万円の寄付を実行。
各都道府県の医師連盟からも政治家個人への献金があるため、全体ではさらに額が膨れ上がることになる。
( 1)敬人会 | (武見敬三) | 自民党 | 8000万円 |
( 2)国際経済懇話会 | (中山太郎) | 〃 | 3500万円 |
( 3)社会計画研究会 | (加藤紘一) | 〃 | 3000万円 |
( 3)春風会 | (森喜朗) | 〃 | 3000万円 |
( 3)政治工学研究所 | (河野洋平) | 〃 | 3000万円 |
( 3)親和会 | (羽田孜) | 民主党 | 3000万円 |
( 7)新政治研究会 | (武藤嘉文) | 自民党 | 2600万円 |
( 7)正邦会 | (村上正邦) | 〃 | 2600万円 |
( 7)恒山会 | (渡部恒三) | 無所属 | 2600万円 |
(10)未来産業研究会 | (小渕恵三) | 自民党 | 2500万円 |