@.代理母に親権
日本 民法772条 「代理母が既婚者であれば代理母夫婦に嫡出推定」
依頼者が自分たちの子にしたいなら、代理母夫婦の協力を必要とする。・・・代理母の夫の嫡出否認の訴え 普通・特別養子制度の利用。
→依頼人側の意向や期待は一切顧慮されない。
←代理母制度の拡大の歯止めとなる。
A.依頼人側の意向に配慮した方法 (代理母契約を限定的に認める立場)
裁判所の審査(アメリカは事前審査)により一定の条件を見たし、当事者間で自由な同意があると認められる場合は、裁判所は代理母契約を尊重し、生まれた子を依頼者の子と認める。
←依頼者がこの誕生原因を作った。子の誕生をもっとも強く期待している。
−イギリス「ヒトの受精及び胚研究に関する法」の考え方。…代理母の出産した子について、裁判所が子が夫婦の嫡出子とみなされる事を決定する命令を出すことができる。
−アメリカ「援助された妊娠による子供の地位に関する統一法」A案も同趣旨。
B.遺伝的関係重視
卵提供者に親権 (依頼者になるケースと代理母になるケースがある)
母性を卵提供・分娩・子育ての意図の三要素に分析し、三要素のうちより多くを兼ね備えたものを母とする方法
−アメリカの判例にみられる。
C.誰が母親であるかという視点から離れ、「子の福祉」という基準で母子関係を確定
←子供こそ母子関係・親子関係の問題の中心に置かねばならない。
→「子の福祉」「子の最善の利益」とはどのようなものであるか。
→代理母契約の階級性を強化する可能性・・・依頼人は富裕階級、代理母は貧困階級。