問2. 包含除 と 等分除 の違いについて 考察せよ
包含除
『 [ 総量 ] ÷ [ 当量 ] = [ 個数 ] (・・・[余量])』
等分除
『 [ 総量 ] ÷ [ 個数 ] = [ 当量 ] 』
例題3「おはじきが全部で60個あります。一人当り7個ずつ配ると何人に配ることができますか?」という問題は
60-7=53
53-7=46
46-7=39
39-7=32
32-7=25
25-7=18
18-7=11
11-7=4
と 繰り返し減算で計算可能であり、
60÷7=8・・・あまり4
答え 8人 あまり4個
となります。
このように 包含除は 繰り返し減算で計算可能であり、
あまり が 存在する場合があるのが特徴で
[当量]×□=[仮総量] < [総量] を満たす最大の[個数] □と [総量]−[仮総量]=[余量] を求めることを、
[総量]÷[当量]=□・・・[余量] で表す。
例題4「水が全部で3.6Lあります。一人当り0.7Lずつ配ると何人に配ることができますか?」という問題は
3.6-0.7=2.9
2.9-0.7=2.2
2.2-0.7=1.5
1.5-0.7=0.8
0.8-0.7=0.1
と 繰り返し減算で計算可能であり、
3.6÷0.7=5・・・あまり0.1
答え 5人 あまり0.1L
となります。
このように 包含除は 被除数(割られる数)と 除数(割る数)は量なので分数や小数も可ですが、
答えは 整数 になります。
例題5「水が袋に12L入っています。4人で等しく分配すると、一人当り何L になりますか?」という問題は
□×4=12 をみたす 数 □ を求めよ。という問題であり、
3×4=12 であるので
12÷4=3
答え 3L
となります。
このように 等分除 は 掛け算の穴埋め問題であり
□×[個数]=[総量] を満たす[当量] □を求めることを [総量]÷[個数]=□で表す。
計算方法は
筆算による割り算(掛け算と引き算の組み合わせ)で解くことが一般的になります。
例題6「水が袋に3.2L入っています。4人で等しく分配すると、一人当り何L になりますか?」という問題は
□×4=3.2 をみたす 数 □ を求めよ。という問題であり、
0.8×4=3.2 であるので
3.2÷4=0.8
答え 0.8L
となります。
このように 等分除 は
被除数(割られる数)と 答え は量なので分数や小数も可ですが、
除数(割る数)は 整数 でなければなりません。
あまりは存在しません。
[ 当量 ] が端数(少数や分数)を持つ正数の場合の掛け算は単位変換によって自然数の掛け算にして考えることが出来ます。
しかし、 [ 個数 ] は端数(少数や分数)を持つことはありませんので、このままでは、分数の掛け算が出来ません。
そこで [ 当量 ] を [ 基準量 ] 、 [ 個数 ] を [ 比率 ] に拡張して考えます。
この拡張により、
比率の掛け算は [ 基準量 ] × [ 比率 ] = [ 総量 ]
包含除は [ 総量 ] ÷ [ 基準量 ] = [ 比率 ] となり、
端数を持つことが許容され、『余り』 の概念が存在しなくなります。
そして、包含除と等分除を区別する必要がほとんど無くなります。
(6年生?の算数)
「1つ分の量 × いくつ分」の順番で書かないとマルにならない。
のは
1つ分の量 つまり [ 当量 ] と いくつ分 とを 区別できていないと
(3年生?の算数)割り算の 包含除 と 等分除 の 区別が分かり難くなる。
ためである(と個人的推測した)ので
包含除と等分除を区別する必要がほとんど無くなったら
掛け算の順番 「1つ分の量 × いくつ分」 は 気にする必要がなくなるのではないだろうか?
という訳で以下 結論らしきもの