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猫の体と習性

猫の毛
 猫の被毛は種類などにより毛質や手触りがみんな違うんです。
※短毛種・長毛種などの猫の種類については、当サイト内「猫の種類」をご覧ください。

■毛の役割
猫の皮膚はとてもしなやかで薄く丈夫です。伸び縮みし、皮膚に余裕があります。
これは一般的に肉食獣の特徴で爪や牙などでお互いに簡単には傷つかないようにできているのですが、ネコ科の動物達は特に皮膚の余裕が優れています。
この皮膚を守るために、毛は重要な役割を果たしています。
1.クッション
どこかに体をぶつけた時や、爪や牙でケガをしても致命的な外傷になりにくく衝撃も吸収してくれて皮膚を守っています。
2.防水
皮脂腺からの分泌物により、皮膚や毛の乾燥を防ぎ、水に濡れにくく、細菌感染から皮膚を守っています。また、紫外線によるダメージを皮膚が受けないようにしています。
3.断熱・保温
夏毛と冬毛に生え変わることにより体温調節をしています。
密集して柔らかく軽いウェーブがかかっている毛により、空気の層ができるために外からの暑さを防ぐ断熱材として、寒い時には体から発散する熱を逃がさない保温材として働いています。

 ※汗腺の少ない猫は、暑い時に汗をかいて体温を下げることが出来ません。
   このため、熱い時には毛をなめて被毛を湿らせて唾液が蒸散する時の冷却効果を利用して
   体温を下げています。
●性質の違う3種類の毛が生えている
猫の毛は、毛のうというう小さな皮膚のへこみから生えています。
1つの毛穴から複数(平均10〜12本)生えているため被毛はとても密集しています。
毛の密度はお腹のほうが濃く、背中はお腹の半分くらいです。
ふんわりしている猫の毛ですが濡らすと体が細くてびっくりしますよね。

この毛は3種類あり、長く粗い毛(上毛)は1本ずつ、短いく柔らかい毛(下毛)は数本まとまって生えています。上毛または下毛のみの猫や毛のない猫もいます。
<上毛>ガードヘア・・・(オーバーコート・一次毛・保護毛・刺毛ともいう)
プライマリーヘアともよばれ、被毛の中で最も長く、太く、まっすぐで、硬い毛。
皮膚を保護するための上毛。服やじゅうたんなどに突き刺さりやすい毛。
水をはじき、紫外線をブロックする。
アウターヘアー・・・オーバーコート(保護毛・ガードヘア・トップコート・上毛)の中でも長い毛をいう。(=アウターコート)
一次毛 =保護毛 =ガードヘア =トップコート =上毛 =オーバーコート 表面に見えている長い毛をいう。(⇔アンダーコート)
<下毛>オーンヘア・・・(側一次毛・芒毛ともいう)
2種類ある下毛の内、ダウンヘアよりやや長く、上毛より少し細く、硬く、毛先がやや太くて粗い毛。
服やじゅうたんなどに突き刺さりやすい毛。
保護(防水・紫外線遮断)と保温(断熱)の働きがある。オーンヘア 2種類のアンダーコートのうち毛先が太くなっている粗いほうの毛をいう。もう1種類のアンダーコートはダウンヘアと呼ばれている。
<下毛>ダウンヘア・・・(アンダーコート・アウターコート・綿毛・二次毛ともいう)
2種類ある下毛の内、一番短く、細く、綿のように柔らかで、縮んでいる毛。
皮膚に密着して生えて、換毛期によく抜けて、服やソファー、カーテンなどの表面に付きやすい毛。
暑さを防ぐ断熱、体温が逃げるのを防ぐ保温の役目。
アンダーコート・・・オーバーコート(保護毛・ガードヘア・トップコート・上毛)の下に生えている短く柔らかい毛のことをいう。被毛をふっくら見せる効果や保温の効果も持っている大切な毛。(⇔オーバーコート)(=下毛)ダウンヘア 2種類のアンダーコートのうち柔らかくて短いほうの毛をいう。もう1種類のアンダーコートはオーンヘアと呼ばれている。
■猫ッ毛
髪が柔らかく細いことを猫ッ毛というように猫の毛は細いです。
人間の髪の毛の太さがおよそ0.07〜0.09mm程度だそうです。
猫の毛の太さは、上毛が0.04〜0.08mmで、下毛(猫の毛の大部分を占める残り2種類の毛)は、オーンヘアが0.025〜0.04mm、ダウンヘアが0.01〜0.02mmという細さ。猫の毛が飛び散りやすく、服や手やなどに付きやすいのもこの細さゆえなのです。
■猫の毛は感覚と筋肉で動く
猫は、びっくりした時や、威嚇をする時に毛を逆立てることがあります。
そもそも皮膚には立毛筋という筋肉があり一本一本の毛が大きな角度をもって立ち上がることができるのです。寒い時に毛を立て毛の層で寒さを防ぎます。
毛先にちょっと触れてもピクッと反応し、寝てる猫の背中をなでると毛も波打たせるのも毛の触覚センサーで神経伝達し動かすことができるのだと思います。
●換毛期
毛の伸びる速さは1週間で2mmくらい。
毛のうの成長期を過ぎると、伸び方もだんだん遅くなり、やがて止まります。
成長の止まった毛の毛根は、すでに組織から分離しています。古い毛の下から新しい毛が生えてきて、古い毛は押し出されて抜けるわけです。

猫の毛は、毎日少しずつ抜けています。それが一時的に多くなる時期が、年2回(春と秋)あります。これが換毛期といって衣替えする時期です。
換毛期は冬毛から夏毛に、また夏毛から冬毛に変わるためのもので、特に春(5月から7月頃)の冬毛から春毛に変わる換毛期には抜け毛が多くなります。秋の換毛期は夏程ではありません。
春から夏にかけて生えてくる毛は密度が少なく、少し粗めの夏毛となります。
夏から秋は、柔らかく細い保温機能に優れたふわふわの冬毛が密集してきます。

換毛期の抜け毛の量は猫の品種によって異なるといわれています。
下毛の多い品種ほど換毛時の抜け毛の量が多いそうです。
また換毛時期は、気温や日光の量により差が出るようです。
ただ最近、室内のみで生活している猫の場合は、1年中少しずつ生え変わっているようですが、やはり、春と秋には抜け毛の量が多くなります。
換毛期には、ブラッシングと掃除など抜け毛対策が必要になります。
■毛の生え方による分類
猫にも猫ッ毛ではなく剛毛でゴワゴワしている猫もいます。
これは、毛質が違うからで猫の種類によって毛の手触りが違うのはそのためです。
ブラッシングに使う道具や方法は毛質によっても違うのでコート(被毛)の種類を覚えておきましょう。

二重の毛を持つダブルコートと、一重のシングルコートの2タイプがあります。
純血種の猫は全てイエネコ科に属し、直毛で短毛が基本ですが、縮れた毛を持つ猫もいて、細かくは8種類のコートタイプに分類されます。

短毛種
・ダブルコート
  アンダーコートの上に短いオーバーコートが生えている
  アメリカンショートヘア、アビシニアン、ロシアンブルー など
・シングルコート
  
短いオーバーコートもしくはアンダーコートのみの被毛をもつ
  シャムやレックス、デボンレックス、コーニッシュレックスなど

長毛種
・ダブルコート
  
アンダーコートとオーバーコート、共に長くボリュームがある
  ペルシャ、ヒマラヤン、チンチラ、メインクイーンなど
・シングルコート
  
アンダーコートがなく、オーバーコートが絹のような流れを持つ
  ターキッシュ、アンゴラ、ソマリなど

(2005年8月27日掲載)


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