最高級ワイン、まずは試し飲み

消費の現場

(日経新聞201111月2日12版 消費面)

【記事抜粋】

最高級ワインを試飲できるバー併設の店舗が1日、東京都港区に開店した。

仏ボルドー最大級のワイン商のボルドーワインバンク(ルクセンブルク)が運営する「マックスボルドー六本木」で、蔵元から直接仕入れた最高級格付けワインの味わいや品質を確かめてから購入できる。

(以下略)

 

【コメント】

記事によれば、酸化を防ぐ専用サーバーでグラス売りを実施できるとのこと。

1本数千円から20万円以上するワインも、1杯900円から試飲できるようです。

高額商品に対する需要が底堅いことを感じると同時に、最終的な購買判断へ導くための第一歩として「お試し」という手段がまだまだ有効であることを感じます。

 

我々が商品やサービスを購入するとき、意思決定の要素となる情報は以前に比べると多様に、かつ大量に収集することができます。

いわゆる「口コミサイト」への書き込み情報はもちろん、ツイッターやフェイスブックなどのコミュニケーションサイトを活用してオンタイムで情報を集めることも容易な環境にあります。

しかし、どれほど評判やコメントを入手しても、結局のところ「他人の評価」に過ぎず、バーチャルな情報に過ぎません。

「いいな」

という興味から

「欲しい」

という行動へ導く橋渡しとなるのは、やはり「お試し」ということになります。

携帯ゲームも基本的に無料で遊べますが、より複雑、高度な内容に対応するためには有料会員への移行やアイテム購入が要求されます。

 

購入前にハードルを下げる「お試し」の方法は、商品やサービスによって多くの切り口があります。

たとえば食品の場合、単なる切り売りや小分けよりも、正規商品をそのまま縮小したような「ミニサイズ」で提供することで、特に女性への訴求力が強くなるという側面があります。

 

【今日のポイント】

我が社の商品やサービスは、何を試してもらったら「良さ」をわかってもらえるだろうか。

そして興味や楽しさを感じてもらえるような「お試し」の提供方法は何だろうか。

前回             目次へ             次回