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平成19年11月30日

 

 第115号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 115号 目次

 もうすぐ冬の山へと衣替え
 川崎医療福祉大学招待行事
     「クリスマス☆コンサート」
 自閉症支援者養成セミナー
     「篁一誠先生 講演会」
 育てる会勉強会
     「18歳の春をめざす親子療育くらぶ」
     「母の想いを話す会」
 支援者養成講座
 AAO ・ サッカークラブ ・ 水泳教室のお知らせ
 私のお薦め本コーナー
     「発達障害と大学進学」
 近隣の講演会等のご案内
 お母さんコラム
 事務局だより


今年の紅葉はいつもの年よりも濃い気がするのはどうしたことでしょう。
こんなに山が紅いのは、私の記憶違いでしょうか?毎年こんなに濃い赤だったかしら?そんな風に思いながら、明るい色に染まった山を眺めています。
風が吹くたびに木の葉が落ちて、もうすぐ冬の山へと衣替えです。
皆さんいかがお過ごしですか?
はやいもので師走がやってきました。一年が矢のように過ぎていきます。
年をとるほどに一年が速く感じられるのはいったい何故なのでしょう。
考えてみると、大人になると、日々の暮らし自体がそんなに変わらないから、子どもの頃や子育ての忙しい頃のように変化に富んでいないからかもしれません。少し生活に変化を作ってみたり、頑張って新しいことに取り組んでみたりすれば、時間がゆっくりに感じられるのでしょうか?そうでもしないと、また来年もおんなじことを言っているかもしれないと思う今日この頃です。
何はともあれ無事に今年も終わりそうです。それをまずは喜びたいと思います。

今月もいろいろなことがありました。
まずは、我が息子、哲平の話しから始めましょう。
11月10日〜11日 スペシャルオリンピックスの福岡の大会へ岡山の仲間達とバスに乗って参加してきました。朝早く出発して、福岡に着いたのは、2時くらいでした。
一日目、開会式にみんなと出席した哲平の誇らしげに歩く様子は、なかなかかっこよかったです。夜は、親とは別の宿舎でコーチの方々と一緒に過ごしました。他の参加者の方は、親御さんがついていかれないような方もあって、哲平が一番障害は重い感じでした。
本人はマイペースで一泊二日を過ごしたようで、コーチの皆さんには、ご迷惑をおかけしたのではないかと思います。本人はとても楽しかったようで、「スペシャルオリンピック、行く!!」なんて、言っていますが・・・。「まだ帰ったばかりだっちゅうの〜」
二日目の出場種目が、陸上競技の1500メートルでした。哲平は、今までの最高ラップで走り、5分07秒で優勝しました。次は5分の壁を突破したいところですね。
目標を持って、それを克服していくというのは、大切なことだと思います。
無理はしないけど、少しだけ頑張る。それが目標になるといいと思っています。目標は、できれば具体的なものがいいなと私は思っています。
そんな事を考えていて、ふと思い出したことがありました。
昔の学校の先生とのやり取りのノートにこんな文がありました。小学校一年生の時の担任の先生との連絡帳です。こんなことが書いてありました。
目標を哲ちゃんにも書かせたいと思います。元気にこの一年を過ごすことを目当てにさせたいのなら「げんき」あるいは友達と仲良く過ごすことを目当てにさせたいのなら「なかよく」などという哲ちゃんにこうあってほしいものがありましたら、考えてください。よろしくお願いします。
それに対して、私はこんな風に返事を書いておりました。
目当てについてですが、哲平に少しでも解る目当てで、私どもの願いも含めたものにしていただけたらと思います。「げんき」とか「なかよく」というようなものだと、具体的に本人にはわからないと思います。
それで少しでも解る意味で友達となかよくではなく、手がつなげるようになって欲しいという意味で、「手をつなぐ」という目標ではどうでしょうか?
手をつなぐというのは、人を意識する事ですし、そこから友達とも遊べるようになったらいいなと思います
目標は、本人が守れなければ形だけになってしまいます。自閉症の人は、「元気」「なかよく」と言われても解りません。絵に書けないようなことは、理解できにくい障害だといわれます。「手をつなぐ」は絵に描けます。
具体的で哲平にも分かります。今も私は目標を立てるときは、達成可能で、目の前に到達できる壁が見えているものを目指すようにしています。
よくお母さん方に「うちの子、哲ちゃんのように就職できるようになるでしょうか?」 と相談を受けます。
私はそんな時、こんな風に答えます。
「きっと大丈夫。だって、哲平が就職できたんですから」
(こんなことを言えるのも、哲平が頑張ってお仕事してくれているおかげですよね)
そして、どれほど小さい時できないことが多い子だったかを話します。
たいがいのお子さんは、当時の哲平と較べるととてもいろいろなことができるお子さんたちです。
でも、目標を就職できることに置くのはよいとおもいますが、それに至るスモールステップで取り組むべき目標をきっちり見据える必要があると私は思います。
遠い未来への展望は持ちつつ、日々の取り組みを大切にして欲しいとお母さんたちには伝えています。

それについては、育てる会で行なった二つの講演会が、たまたまというか、子育ての真髄というか、いい指標を示してくださったと思います。
それは、「褒める」ということです。
一つ目の講演会の紹介です。
12月1日に今年度第5回目の講演会を「よこはま・自閉症支援室」の篁一誠先生をお迎えして、行ないました。
始めに先生がおっしゃったとおり、今まで聴いたこともないようなお話ばかりで、参加者の皆さんは驚かれたのではないでしょうか?
内容については後ろのコーナーに譲るとして、私が、とても感激したのは、先生のおっしゃった「10歳の夏休みに炊事洗濯掃除を徹底して教えましょう」という部分でした。
私は、これと同じことを、11歳の夏休みに取り組みました。10歳ではなかったけれど、偶然にしては、凄いなと思いました。
小学5年生の夏休みが始まる前に、私は一念発起して、哲平に家事を全て教えようと思いました。それまで多動で、指示が入りにくかった哲平が、私の言うことがやっと理解できて従ってくれるようになったのが、11歳のときでした。私は、今しかないと思いました。思春期に入る大変な時の前にやるしかないと思いました。
誰かに教えてもらった、「家事をきっちり教えることが大切」ということ、をじっくり取り組めるのは夏休みしかないと思ったのでした。母親の動物的な勘とでもいうのか、今しかない。この時しかないと当時思ったのを記憶しています。
この夏があったからこそ思春期も安定して過ごせ、そして哲平は就職できたのではないかと、私は本気で思っています。
篁先生にもその話しをしましたところ、暖かい目で頷いてくださったのが、印象に残っています。
篁先生のお墨付きのお手伝いです。まだ10歳になっていない人は、心して10歳の夏休みを迎えてくださいね。
10歳の夏が過ぎてしまったあなた。あきらめてはいけません。
我が家の哲平は11歳でしたよ。例えば、今が15歳や17歳だとしても、少々10歳よりはてこずるとは思いますが、褒めてあげるようなことは、たくさんたくさんあります。
また篁先生の講演会では、肯定的な声かけについてのお話がありました。
否定的な「いけません!」「ダメでしょう!」がいけないことは、みんな知っています。ではどんな言葉かけがいいのかが、肯定的にといわれてもどんな風に言えばいいか解らないという方は多いと思います。
先生のお話は実にわかりやすかったです。
肯定的な声かけとは、今やって欲しいことだけを言うのです。
例えば、机の上に乗っている子がいるとして、その子への声かけは、今してほしい言葉の「降りて」だけでいいのです。
肯定的な声かけの良いところは、子どもが何をすればいいかが解るというだけでなく、例えば、机から降りたら「そうだね、よくできたね」と褒めてあげられることです。
否定的な声かけでは、何をすればいいかわかりません。
机に乗っている子が例えば降りたとしても、降りたことを褒めないのが、否定的声かけの特徴です。「もう今度からしないのよ」とか、「何度も言わせないのよ」などという言葉で、子どもの行動を評価しないことが多いのではないでしょうか?
肯定的な声かけは、続けて子どもの行動が表れやすく、しかもその後の声かけは、褒める言葉をかけやすいのです。「降りて」といった後、続く言葉は「よくできたね」しかないですね。
心に残った言葉がいっぱいの素晴らしい講演会でした。
学校行事や他にも講演会がたくさんあって、参加者が少なかったのは、非常に残念でした。
正会員の方には、DVDをお貸ししますので、事務局までお問合せください。

さて、続いて二つ目の講演会です。
「18歳の春を目指す親子療育クラブ」の第二回の勉強会として、11月28日に「思いっきり支援ツール」の著者でもある香川大学の武蔵博文先生をお迎えして、支援ツールの勉強会を行いました。
参加者の感想が後ろにありますので是非ご覧ください。
18歳の春を目指すというと、堅苦しく大変と考えがちですが、日々を大切に、今できていることをより形として残すチャレンジ日記や、分かるように示す手順書、また、支援の為の自助具を考えるなど、取り組み方で、子ども達が活き活き取り組める工夫をたくさんたくさん教えていただきました。
たくさんの支援ツールを先生は持ってきてくださって、その説明をしてくださいました。
昼食を挟んでの4時間があっという間の時間でした。
素晴らしく力をいただけた時間となりました。やっぱりじーっとしていては、何も始まりません。何でもやってみなければ始まらない。
できるようになったことでも、習熟度を上げることが大切と言われたのが、印象に残りました。
また、何回も何回も何回も・・・褒める機会を作ってほめることが大切と言われたのも印象に残りました。
我が子は、すでに19歳です。18歳の春はもちろんすでにすぎていますが、まだまだ、一人前とはいえません。グループホームで一人親元を離れるときを目指して、また頑張ろうと考えています。
できているからとそのまま安心しているようなものもたくさんあるように思えます。先生のご提案くださった、チャレンジ日記にも早速取り組んでみようとおもいました。何事もチャレンジですね。
子どもに何か教えたいと思ったら、まず親が動くしかありません。自閉症の息子は、淡々と生きていますから。いい加減になっているなんて思ったり、反省したりはしません。ただ決まりはきっちりと守りながら、律儀に頑固に自分なりの生活を貫いて生きています。
チャレンジ日記をつけて褒めるなんていっても、「何じゃそれ?」って感じです。マアそのうち面白くなるから、付き合ってみてよという感じでお願いして、やってもらっています。
先ずは、家事をどんなに頑張ってやっているかを、みんなに見てもらって、あちこちで褒める機会を持ってもらおうと考えています。また、ご報告しますね。
「褒めることが子育てのキーワードです。」
奇しくもお二人の先生が、お教えくださったことは、同じことでした。何か不思議な気持ちで聞かせていただきました。
それにしても、11月28日と12月1日のわずか中2日を挟むだけの講演会です。ハードな月でした。
またそれだけ学ぶことも多い月でした。お話を聞いただけには、決してしないように肝に銘じて、心して暮らしましょう。
武蔵先生には引き続き1月から5回勉強会に来ていただく予定です。今回は参加できなかった皆さん、ぜひご参加ください。子育ては皆で力を合わせて励ましあえば元気もでます。頑張れます。(欠席されても正会員の方へはDVDをお貸しいたします)

続いて、母の思いを話す会でのことです。
会報のおしまい頃に、あるA君のお母さんのコラムがあります。良かったら先に読んでください。
「母の想いを話す会」でお話くださったお母さんに皆さんにも知ってほしくて、原稿を書いてとお願いしました。
息子さんを囲んで、とってもいい形でクラスのみんなとの関係ができていて、素晴らしいなと思いました。
彼女のお話を聞いて、久しぶりに自分も昔の先生方との交換ノートを読んでみました。
何冊にもなるので、読むのも大変です。読むと当時の先生方の息遣いや、苦闘の日々が伝わってきます。
哲平の成長や私の喜びもたくさんたくさん書いてありました。
目の前にその頃が一気に浮かんできて、読んでいて嬉し涙や、切ない涙を流しました。
連絡帳は、いいです。その時どんなことがあって、何を感じたのか、辛いこともうれしいことも、当時の担任の先生と共有している様子が、書いてあります。
私にとって一生の宝物です。私はきっと楽しみにずーっと大事に取っておくんだろうと思います。
もう二度と返ってこない可愛かった幼い頃の哲平の面影を、思い出しています。
健常児しか育てておられないお母さんと違って、私たちには、少しずつしか成長しないけど、確実な一歩一歩を刻んで伸びていく子どもがいます。
障害のある子の親は、実はとっても幸せな人たちではないでしょうか?色々な場面で支援してくださる人たちと子どもの成長を共に味わいながら過ごせるな・・・と、お便りを読み返しながら、しみじみ思っています。

さて、今月が忙しかった理由のもうひとつです。
13日に、美作市大原の保健センターから頼まれて講演会をしてきました。私はこう見えて、結構緊張するのです。頼まれるたびに、断りをいうのが下手で、ついつい引き受けるような羽目になってしまいます。
今回の演題は、「自閉症の息子との19年〜告知を受けてから一般就労まで〜」というものでした。
津山でお話した内容とほとんど同じものでしたが、今回の会場でもまた、泣いてしまい、つくづく「ダメだな」と思いました。
今まで何回かお話をさせてもらったけれど、毎回我が子の話をすると泣いてしまう私です。
告知のときの辛かった経験を話すときに思わず泣いてしまうのは、自分でも分かるのだけれど、「頑張ってお仕事をしています。」というようなところでも泣いてしまうのには、自分でも参ります。信じられない!
「そこ泣くとこちゃいますから・・・」
シーンとした聴衆の雰囲気がいけません。思わず色んな感情が押し寄せてしまうのでしょう。
「よくぞ育ってくれました」なんて、いつもと違う感覚になってしまいます。すると神妙な感じになって思わず泣いてしまうのでしょう。自分でもよくわかりません。
次回は、1月にお話しすることが決まっています。頑張って、泣かないでお話できるようガンバリマス。

忙しかった理由その最後です。
11月29日には、太陽の家の親の方たちと津山にあるグループホームの見学に行ってきました。
じゃがいもの木というNPO法人が運営されているそのグループホームを12人の親たちで見学してきました。
私たちは、3年後を目指し、この赤磐の地でグループホーム、あるいは重度の子も多いので、ケアホームを作っていくつもりです。そのための勉強を太陽の家のお母さん達で始めています。メンバーの中には、自閉症の子もたくさんいるので、育てる会の皆さんにとっても参考になるようなグループホーム、あるいはケアホームをつくりたいと思います。みなさん、じっくり観察していてくださいね。そして、ご協力ください。どうぞ、よろしく。
毎月忙しいのですが、11月は特別でした。
本当にたくさんの行事や考えなければならないことが多くて、少々頭が混乱状態でした。そんな訳でまとまりのない巻頭文になってしまいました。皆さんご容赦くださいね。
それでもこんな会報を「楽しみにしています」と言ってくださる、優しい人のお言葉を励みにしつつ、勇気を出して会報原稿を入稿しましょう。
寒さ厳しくなりました。インフルエンザもはやっています。お元気でお過ごしくださいね。では、116号でまたお会いしましょう。
育てる会代表 鳥羽美千子

川崎医療福祉大学招待行事

 クリスマス コンサート

来る12月22日(土)、倉敷市中庄の川崎医療福祉大学ASC部(佐々木正美先生顧問)の皆さんと、アマチュアバンド「ピノキオカルテット」の皆さんのコラボレーション企画、「招待行事:クリスマスコンサート」を開催いたします。
昨年開催した際には、大勢の保護者の方から
「コンサートに参加できる機会をありがとう」
「親子ともにゆったり過ごせました」
「子どもにも安心な空間だったので本人がのびのびして、曲に合わせて踊っていました」
「学生の皆さんが親切で心が温かくなりました」
「ビンゴのプレゼント、とても喜んでいました」・・・
などなど、大好評いただいた企画です。
今年も去年同様、コンサートあり、簡単ゲームあり、ケーキあり、ビンゴ大会ありと盛りだくさんな内容となっています。
詳しいスケジュールなどは正会員の方には同封したチラシをご覧ください。
日 時 : 平成19年12月22日(土)
         9:30受付 10:00開会式
         クリスマスコンサート・ゲーム大会・ケーキ・ビンゴ大会
場 所 : 川崎医療福祉大学校舎(倉敷市中庄)・・・参加者には地図を送ります
対 象 : 育てる会正会員(本人・兄弟)
参加費 : 子ども一人につき500円 (ビンゴの景品は各自でわが子用に準備)
申込先 : 12月14日(金)までに同封の申込用紙にて育てる会へお申し込みください。
★★★大勢の方のご参加をお待ちしております★★★

自閉症支援者養成セミナー

12月1日(土)、岡山ふれあいセンター大ホールにて 社会福祉法人やまびこの里「よこはま・自閉症支援室」の篁一誠先生をお招きして第5回自閉症児の自立を果たす為の支援者養成セミナーを開催いたしました。
参加した「赤磐ぐんぐん」のスタッフ・横内さんから感想をいただきましたのでご紹介します。横内さんは、同法人の「東やまた工房」にて篁先生に研修をしていただいたことがある方です。今回「セミナーをするならぜひ篁先生を」と推してくれたのも彼女でした。

「自閉症は、どんな障害の方たちですか?」の問いにみなさんはどう答えられるでしょうか? 自閉症の方は人それぞれにさまざまな特性を持っています。程度も違います。「簡単に説明すると・・・」といえないのが自閉症の方たちなのではないでしょうか。
私は、今まで自閉症の方と関わる仕事をしていながら自閉症の説明を上手にできないでいました。
自閉症の子どもを見たときにこうしようという支援方法は思いついても「自閉症とは・・・」の説明を求められると簡単に出来ないでいたのです。でも篁先生の講演を聞いてその理由がちょっとわかったような気がしました。そして「それでもよかったのか」と少しほっとしたりしました。
子どもを観察して関わってみてこのような特性があるからこのように支援方法を考えてみました。支援をしてみた結果このような反応が返ってきました。という具体的な説明が1人1人にできればOKなんだと今は改めて感じています。
私は、篁先生のお話を岡山で聞くことが出来て本当に嬉しく思っています。
私が篁先生と出会って、もう7年が過ぎました。初めてお会いした頃の私は大学を卒業したばかりの新人職員でした。自閉症者への支援のノウハウもわからないままに施設へ就職しました。だれでも1年目はある、先輩を見て自分も見様見真似の支援を行なっていました。支援の背景にどれだけの意味、根拠があったか今となればわかりません。どのくらい自分自身が意味理解をして関わることができていたか疑問が残ります。
篁先生は私の新任研修のときに、ある記録を基に利用者さんの様子が評価されたデーターを見せてくれました。そしてそのときも記録の大切さを教えてくれました。
しかし1年目の私は記録をとって支援を行うことはありませんでした。今となれば、必死に支援を行なっていたつもりででも実は何にも残っていないことに気づかされています。
支援者も保護者も自己満足な支援を行なうのではなくてもっと子どもに還元できる意味のある支援を行なっていくことに意味をもてたらなと自分の反省の意味も込めてそう感じています。
療育が支援者の印象やただ何となくそう思いましたという感想で行なわれるのではなく、客観的なデーターに基づいて検討されていくことの必要性を強く感じています。イメージで子どもを評価しているとやはりどこかで抜けていることがあったりするものです。私も療育をしていて客観的な記録ほど信じれるものはないと今は、感じています。
質問タイムには、「支援者のみんなで記録を取っていきたいが困難な場合もあるし、協力を得られないこともある。そのような場合にはどうしたらいいですか」という内容のものがありました。
篁先生は、「少ない人数からでも始めていいし、みんなに協力してもらおうと奮闘するとそれもエネルギーのいることです。100%を求めてしまったときに自分もつぶれてしまう。記録は自分が必要と思わないと取ることはできない。」と、お話されました。
記録が取れないときというのは、何を記録にとっていいかもわからないときではないでしょうか。そして支援を進めていくうちに記録がないと印象やイメージで考えているなと思うようになると思います。なぜ、そう感じたのか、どうしてこのように評価したのかという問いに対してきちんと答えがいえないうちは印象で療育していると思います。子どもの様子をきちんと知りたい本当の姿を知りたいと思ったときから記録を取るということが始められると思います。
今回の篁先生の講演を聞いて1人でも多くの支援者、保護者の方が記録の必要性を感じて今日から始めてみようと思っていただけたらいいなと思っています。
毎日の積み重ねの記録が先月の様子、去年の記録と照らし合わせたとき、新たな発見へとつながっていくと思います。
篁先生、ありがとうございました。
(横内 奈穂)

【保護者アンケート】

話し方がとても穏やかできっと自閉症の人と関わる時も穏やかなのだろうと思います。「自閉症」のとらえ方、まさに目から鱗の思いでした。自閉症の人と対等の関係で接しておられることが伝わってきて、暖かいものを感じました。
先生独自の理解のされ方が多かったですが、どれも「なるほどな」「ああ、そうだからか」と思えるようなことが多く、とても分かりやすかったです。これからは「この子は何が不安だったんだろう。何がいけなかったんだろう」と子どものことをしっかり見つめてあげようと思いました。周りがしっかり支えてあげれば、とても穏やかで素直な子どもたちですもんね。
とても分かりやすく「フムフム」と先生のお話に引き込まれてしまいました。子どもの顔を思い浮かべつつ、心の内を探りつつ、何を勘違いしているか想像しつつ、接していきたいと思いました。
自閉症の特徴が「人に頼らず自分の記憶や経験を基に生きている」など自閉症者の側に立って示してくれたこと、マイナスではないとらえ方・心がけ方の基礎を教えてもらえたところが良かったです。最後の方には、自閉症の話を聞いているのではなく、人間関係の取り方を聞いているようで・・・とても大切なことばかりで感動しました。
具体的なお話が多く、とても納得できる説明でした。行動に対してどう対策を取ればよいかを丁寧に考えて、その意味を探ろうとする姿勢、とても勉強になりました。長年にわたる観察・記録からの仮設・検証のお話をうかがうことができ、とても勉強になりました。子どもへの今後の見方を変えるきっかけにしたいと思います。
自閉症の立場に立って、暖かい思いや気持ちが伝わってくるようなお話でした。今までの講師の先生とはまた違ったお話でした。わが子に寄り添い支援していくことの大切さを改めて感じました。
子どもを決めつけていたのは自分だったということ。子どもを自閉症というフィルターを通しすぎず、見ていきたいと思います。また褒めること。難しいでしょうが実践したいです。
とても分かりやすかったです。固定観念にとらわれず、自分の経験に基づかれたお話で、お医者さんのお話などよりも心の中に入りやすく、とてもよかったです。
実際に自閉症の人たちの関わり方をご自分の経験を通してお話され、とても分かりやすく理解できたこと。常識にとらわれない考え方が私達には欠けていて、自閉症の人たちへの理解につながらないという落とし穴があることに気付きました。
関わるとき・合図の仕方・小さい声で肯定的で短く話しかけた方がいいのか、明確に分かりました。また日本の文化にも影響されていること、とても勉強になりました。また天候や気圧や月の満ち欠けなどでも不安定になること、彼らの特性をまた一つ広く理解することができ、とても参考になりました。
自分の子どものコミュニケーションの難しさについて「自閉症の特徴だから」と片付けてしまおうとしていた自分に気付きました。その言動の奥にある子どもの意思をくみ取ろうともせず、ひたすら問題のない行動・その場にふさわしい行動をするよう押しつけていたように思いました。肯定的に短く解り易く、コミュニケーションを工夫したいと思いました。もっと褒めなければと反省もしました。
関わる側の意識・姿勢・表情のところで、子どもとの距離感のところが良かったです。どうしても親の方がすぐ怒ってしまって子どもとの距離を取っていなかったかもしれません。今日初めて育てる会の講演会に参加しました。これからの生活に役立つことが聞けてとてもよかったです。
記録・観察から仮設を立てて暖かな視点で具体的に支援していくことを教えていただけてとても嬉しかったです。もっともっとたくさんのお話をお聞きしたかったです。
著書で読んだ通りのお話をもっと詳しく聞くことができ、とても分かりやすい講演でした。自閉症の方を本当に理解しようとして関わってこられた思いが伝わり、とても心地よい気持ちになることができました。ありがとうございました。
第二部では特に具体的なお話が多かったので、とても分かりやすかったです。病院や色々な本を読んでも、疑問だったことを、同じように先生も感じておられることを知って、自分の感じ方に少し自信が持てました。身近だった子どもが告知され、急に遠い存在に思えていましたが、そんな私に安心感を与えてくれたセミナーでした。
お話が具体的でかつ大変分かりやすかったです。こだわり・パニック・コミュニケーションが苦手という今までの講演や通院の内容から刷り込まれていた自分の視点を見直すきっかけになりました。これまで「相手を理解する」と言われましたが、「理解する」tって一般でも難しいのにどうしたらいいの?と思っていましたが、観察・記録という具体的な方法が示されて「なるほど!」と思いました。
交通機関の案内(バスの時間など)が大変親切で助かりました。クリップボードなどの配慮もありがたかったです。参加してとてもよかったです。ありがとうございました。

【教職員・園職員アンケート】

学校現場で今まで子どもたちと関わる中で、自分が不思議に思っていたことが、今日のお話の中で納得できたことがたくさんありました。ありがとうございました。
先生が長年自閉症の方と関わって来られたご経験からのお話で、とても分かりやすく、内容もうなずけることが多く、色々なことが確認できました。
お話を聞きながら、日々の忙しさでおざなりになってしまっていることがあると反省しました。笑顔の多い保育の大切さを改めて感じています。
具体的な関わり(長い年月を関わっての)の中でのお話でしたので、重みがあり、ずしんと伝わりました。自閉症の人の特性がより明確になりました。毎回素敵な講師の先生をお招きくださってありがとうございます。
今日は本当に篁先生の講演をお聞きすることができてよかったです。先生の穏やかな語り口調で、たくさんの自閉症児者やその保護者の方の支援をされ実績を残されてきたのだと感じました。4月から自閉症のお子さんと共に幼稚園で生活をしてきて、今意欲を育てていきたいと感じていたとき、今日のご講演でまさにそのお話を聞くことができて、本当に良かったです。少しずつ保護者の方と共にお子さんの成長を喜びあいながら、講演で得たことを活かしながら支援していきたいと思いました。
色々な自閉症の方がされる行動に対して「なぜ」の視点を持たれて、仮説に基づいて行動観察・分析をした上でのお話であったことが印象に残りました。今までいろいろな講演をお聞きしましたが、今回のお話はとても分かりやすく納得できるものでした。「ぼくの自閉症の人たち」という言われ方が、本当にまっすぐ関わってこられていたこととして伝わってきました。
支援する・関わる側の姿勢、心構えを具体的に教えてくださったことがとてもよかったです。大変勉強になり、自分の今までの姿勢を心底見直す機会となりました。
本当に素晴らしい実例と実績に基づかれた説得力のあるお話で勉強になりました。私は今学校で自閉症児の支援をしています。手探りの毎日で日々試行錯誤していました。明日から先生のお話を取り入れながら前向きな支援をしていきたいと思います。
自閉症児者への関わり方について細かく説明していただき、現在の指導を改めて見直すことができました。ほめることの大切さ、肯定的な言葉を使って、短めに伝えていくことの大切さを改めて感じました。
「笑顔」の大切さは認識していたつもりでしたが、「まだまだだ」ということに気付きました。自閉症の方々に対する誤解や偏見、誤った報道に対する怒りと、科学的でヒューマンスティックな熱い思いが伝わってきました。

育てる会勉強会

「18歳の春をめざす親子療育クラブ」 

先日、11月28日(水)に第2回の「18歳の春をめざす親子療育クラブ」が開催されました。今回は副読本「思いっきり支援ツール」著者の武蔵博文先生に香川からお越しいただき、たくさんの支援ツールを見せていただきながら先生のお話を伺いました。
参加された方からの感想を紹介します。

子どもを支援していく中で4つのポイントを分かりやすく簡単に説明していただいたこと、また色々な支援ツールを見せていただいたことが良かったです。様々なアイディアがありとても参考になりました。
先生のお話の中で「できたからといってすぐ次のことをさせようというのはよくない。まずできることに正確さとスピードが必要」と言われたとき、ハッとしました。「できたから良かった良かった、では次に・・・」とさせていたので何もかもが中途半端になっていたのですね。反省です。支援ツールを見せていただいて、色々と取り組んでみよう!という意欲が出てきました。まずは頑張ったことを形に残すために「チャレンジ日記」してみようと思います。学校からのプリントもポイポイ捨てていましたが、ファイルしようと思います!
       (Eママ)
実際にたくさんの支援ツールを手に取ってみることができ、とても参考になりました。
「見やすく解り易く簡潔に」これは子どもだけでなく、自閉症を知らない方へ子どものことを理解してもらうための心得でもあるんだなぁと気付かされました。今までとりあえずで作っていた手順書なども、もう少しわが子の顔を思い浮かべながら「これなら好きかな?」「わかるかな?」「楽しいかな?」と考えながら作らないといけないなと思いました。色々な先生のお話を聞きますが、やはり最後にはわが子がどんな子か、何が好きか、何ができるのか。個性をしっかり把握してあげないといけないといつも気付かされます。
      (Yママ)
基本的なこと、当り前のことの意味を改めて理解できてよかったです。たくさんの支援ツールを見せてもらえてありがたかったです。本を見るだけでは分からないことも、よく理解できました。丁寧に分かりやすく説明していただきあっという間でした。たくさんの人に助けてもらうこと、自分以外の子どもたちの力、考えさせられることが多い内容の濃い勉強会でした。初めての参加でしたが、子どものためになることを聞いたり見たりできてありがたかったです。    (Fママ)

「母の想いを話す会」

11月21日(水)開催された第6回目は、10人のお母さんが参加されました。
参加されたお母さんから感想が寄せられたので紹介します。
仕事の都合をつけ、久しぶりに母の思いを話す会に参加することができました。
しばらくお休みしていると、次に参加する事をなんとなくためらってしまうところが私にはあり、しかも、当日は遅刻し、ドアをノックするのもかすかに手が震え…という状態でしたが、「あら、久しぶり、元気だった?」の声に迎えられ、もうそれだけで参加して良かったと思いました。
ここでは仲間を作ることができます。その仲間たちには、必ず暖かく迎えてもらえます。それは、初めて参加する方に対しても同じです。日々の孤独感を癒してもらいたくて、私は参加しているのかもしれません。
仕事を休んでまで参加したいのには、他にもわけがあります。
この会では、鳥羽代表を囲むような形で参加者みなが机をつき合わせてじっくりと話すことができます。このような機会は滅多にないのではないかと思います。何かしら自分の思いを話すことができ、参加者全員に、真剣に耳を傾けてもらえます。皆から、様々な視点からアドバイスをもらうことができます。一人のために、皆の貴重な時間を費やしてもらえるのです。これほど有難いことはありません。
そして、その話に鳥羽代表がコメントをしてくださいます。自閉症児をひとりの人として育てあげた代表ならではの、子育てヒントがいっぱいです。どんな講演会にも勝るとい言っても過言ではないと思います。
必ず、元気をもらえる会です。次回、新しい、もっと多くの仲間に出会えますように。
   (Oママ)
これまでも、育てる会には親として「今できること」をいつも勉強させていただいてきました。今回も「今どこで停滞しているのか」「今こそ何をするべきなのか」を見つめ直させていただき、ありがとうございました。
就学前のお子さんのお母さんから「何か活動に参加させようとする時に『いやだ』しか言ってくれないので困る」というのを聞いて、「わが子も同じだったなぁ」「でも少しずつ成長するから、意欲や自信を育てるために、予定の知らせ方や支援の仕方を一緒に考えていきたいなぁ」と思いました。「大変」と感じているからこそ、次へつなげるために何をすればよいのだろうかという意欲も湧くのでしょう。(子どもがそこそこ皆についていくぐらいだったら、きっと私はズボラに何も考えずに子育てしていますから)
今振り返ると、周りの多くの大人や子どもに助けられながら時間をかけて、小2のわが子もここまで成長しています。「これはいや!」という意思表示も大切。「なぜ嫌なのか?」を考えることも大事。「次にはどうしようか」と支援の方法を考えたり「じゃあ予定を分かるようにしようかなぁ」とか考えるきっかけにもなるのです。(でも実行力不足…)
「意思をもち、行動できる大人」「自信を持つことのできる人」に育ってほしいので、『今きっととても早い反抗期を迎えている子なんだ!』と明るく考えてお母さんたちと一緒に次へと進んでいきたいなぁ。皆さん明るい笑顔と暖かい共感を本当にありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
   ( I ママ)

  次回の「母の想いを話す会」は・・・

日 時 : 平成19年12月12日(水)9:30〜12:00
場 所 : きらめきプラザ 中会議室(岡山市南方)
内 容 : 今回の読書は、12月にお迎えする篁一誠先生の「具体的な関わり方」を一章ずつ読書して、その読書を通してそれぞれの悩みや想いを出しあっていきます。一人で悩むより、皆で考え合うことでよい知恵も浮かぶものです。母親しかいませんから誰に遠慮もありません。
楽しいエピソードに笑ったり時には泣いたり、そして慰めあうそんな暖かい、そして良い学びの場になるような、そんな場所です。
悩んでいらっしゃる方はもちろん、元気いっぱいのお母さんもぜひいらしてくださいね。
参加費 : 300円(別途本の購入がある場合もあります)
対 象 : 育てる会正会員 母親限定
申込先 : 育てる会事務局へ12/10までに。

支援者養成講座

19年度も、重松孝治先生に「自閉症児への支援:実践編」を講義と演習のセットでお願いしています。
即!実践につなげることのできる先生対象の講座です。
第5回である11月16日(金)は「コミュニケーション支援」をテーマにお話しいただきました。
コミュニケーションとは、他者にメッセージを伝え(表現)、他者からのメッセージを受け取り(理解)、相互に伝えあう(やりとり)ことをしてこそ「コミュニケーション」といいます。自閉症の人はその理解・表出の困難さ・理解と表現のアンバランスさ・やりとりの困難さなどから、その部分の力を育てるのは難しく、だからこそコミュニケーション力を育てる訓練は本人にとってストレスの高いものになりがちです。
子どもの立場に立ち「本人が困っている部分をいかに楽にしてあげるか」という視点で取り組むことが成功の秘訣だそうです。
支援実施においては、まずは評価し、分かる・伝わる伝え方を工夫することが必要です。よく気が付く保護者・先生の元で生活する子ほどコミュニケーション力は育ちにくいのも大きな落とし穴でしょう。(自然に周りが配慮して動き過ぎてしまうので、本人にとっては魔法があるように自分の思いが「勝手に」叶っている形になる)
スモールステップでゆっくり確実に欲張らずに。
また、「理解」の支援も同時並行で実施すること。本人の意思ばかりが尊重されすぎると「自律」(我慢)などの力が育たないのです。
何事もバランス、と教えていただきました。

  次回は今回の学習を基礎にして演習に取り組みます。

日 時 : 第6回は平成19年12月7日(金)19:00〜21:00
             会場は生涯学習センター大研修室です。
欠席連絡: 育てる会事務局(086-955-6758)

AAOのお知らせ

皆さんお元気ですか?今年の冬は去年に比べて寒くなりそうですね。
学校の送り迎えをなさっている保護者の方も多いと思いますが、防寒対策はできていますか?私はこの冬に備えて暖か肌着を新調しました。
さて、12月ですが先にお知らせした通り、AAOはお休みです。
1月は13日(日)です。活動日を変更される方は早めにお知らせください。2月の「ありがとう集会」の内容についても話し合いたいと思いますので、なるべく皆さん集合してくださるようお願いします。
交通費を1・2学期分精算したいと思いますので、担当まで交通費の紙を郵送かFAXしてください。
1月13日のAAOの日にお渡ししたいと思いますので、1月5日までにお願いします。
では皆さん良いお年をお迎えください。
(AAO担当:T)

サッカークラブのお知らせ

日 時 : 平成19年12月23日(日)10:00〜12:00
場 所 : 旧岡山中央南小学校グラウンド(岡山市中山下)
持ち物 : マイボール、ゼッケン(ボラさんの分も)、ハチマキと名札
      お茶(ボラさんの分も)、個人ノート、出席カード
      親リーダーはグループノートとボラリーダーさんのお茶
* 今月も利用団体の都合により、雨天時に体育館が使えなくなりました。
  中止の場合は、8:30までに連絡します。
* 出欠を担当までご連絡願います。ボランティアで来てくださる方が一週間前に決まります。欠席の場合は分かり次第ご連絡ください。
* 体験希望の方は、担当までお問い合わせ下さい。
* 「来年度もサッカークラブをみんなで守っていこう」ということになり、とても安堵しています。今後の役割分担と練習形態についての話し合いを下記のとおり行いますので、こちらの出欠もお知らせ願います。
日 時 : 12月13日(木)10:00〜12:00
場 所 : 東山公民館  岡山市平井4-13-33(平井小学校裏)
(サッカークラブ担当: I )

水泳教室のお知らせ

今月はクリスマス前ということで、ささやかなクリスマスプレゼントを用意しています。
皆さまふるってご参加ください。
日 時 : 平成19年12月16日(日)15:30〜17:30
場 所 : 岡山OSKプール
連絡先 : 育てる会事務局
* 欠席される方、ボランティアの必要な方は事務局に必ず連絡してください。(土日は閉局です)当日の急な連絡などは担当携帯まで連絡してください。
* 後期の会費については参加されている方々に連絡しますのでよろしくお願いします。
* 出席ボード写真を撮り直していこうと思っています。(皆さん大きくなっているので^^)声をかけますので後期中に随時写真を撮らせてください。
* 来年度の水泳教室のお世話をしてくださる方を募っています。
(水泳教室担当:S)

お母さんコラム

先日の母の思いを話す会で少しだけわが子Aのことを話したのですが、わが子の担任と親との連絡帳のこと、ご紹介させていただきます。
現在小学2年生の三男Aは、公立小学校の特別支援学級・情緒クラスに在籍しています。入学前から、保育所と小学校の積極的な交流会は元より、私や担任や所長と支援学級担任や校長との話し合いも設定していただいて、情緒クラスの開設もしていただきました。
他校で支援学級の担任をしておられたB先生がAの担任となりました。
そのB先生が、入学時から、ほぼ毎日わが子や学級の子どもの様子をデジカメで撮ってくださって、連絡帳に貼り、コメントや様子を書いてくださいました。
入学時、親は不安なものですが、この連絡帳のおかげでほとんど不安もなく、これまで楽しい子育てができてきたなぁと思います。仕事から帰るとどんなに疲れていても、すぐに連絡帳を開いて、笑ったり微笑んだり、子どもや家族に写真を見せながら「○○をとても頑張ったんだねぇ」と褒めることもできます。
自分から今日の出来事を話してくれないので、写真で分かることも多く、周りの人を巻き込んで本人を主役にして話ができる上に、具体的な場面を捉えて褒めることもできるので、毎日が楽しいです。さらに、その連絡帳をAの迎えをしてくださっている保護者や、保育所でお世話になった先生方や、放課後児童クラブの先生方にも見ていただき、どんな授業やどんな場面で彼がどんな様子で取り組んでいるのか、彼の特徴や成長をさらに知ってもらうことができたと思います。
2年生になると、交流学級の担任も別の連絡帳を活用して、クラスの他の子どもに提案して、子どもたちが変わりばんこに連絡帳にコメントやAに関する質問やAの言動への感想を書いてくれるようになりました。
不思議なもので、毎日のこうしたやりとりの中から、私達親の方もエネルギーをいただき、休日の彼の行動や表情をカメラに収めて、プリントアウトをして一人ニヤニヤ・ワクワクしながら、皆さんに見ていただくのが楽しくなってきました。大人が変わってくると、クラスの子どもたちも、Aの良いところを短い文ですが、具体的に伝えてくれるようになりました。
11月17日の学習発表会までの練習の日々の連絡帳には、「Aくん、タンバリンをすごく頑張ってリズム打ちしていたよ」「歌の時にマイクを持って歌っているみたいに、手を口のところに持っていっていたね」「Aくん、バッチグーよ!」「一緒にがんばろうね」
こういった心のこもった言葉はとても嬉しいし、一人一人の素晴らしさにも気づくことができました。さらに『子どもたちに言葉を返していくことを疎かにはできないぞ!』と身の引き締まるような思いがしました。毎日のB先生の連絡帳の取り組みは、親・家族だけでなく、同学年の保護者や子どもたちや放課後児童クラブの先生や、ひいては他学年の子どもたちの理解へとつながりつつあるなぁと、またAの成長を支える人間の数を増やすことになっているなぁと実感しています。
とかく「マイナス面やできないこと」ばかりが目立ちやすいものですが、「こんな時にこんな表情を見せるんだ」「こんな時にこんな風にしたら、こんなに頑張れるんだ」ということを、写真で端的に見て認めていただけます。本人にも問い直したり、具体的に褒めていただいたりということから、Aの安心感や自信にもつながっています。
最近のAの言葉でとても感動したのは、「俺にも○○ができた!!」というもの。たくさんの人の心を受け取って、さらに具体的な支援や言葉かけを受けて、ここまでこられたと思うので、私は今とても幸福です。
これまでシュンとなるような、底意地の悪い言葉や出来事を聞いたり体験したりしたこともありましたが、世の中まだまだ捨てたモンじゃないぞ!
私はこうして先生から多くのことを教えていただきました。大事なのは、日々の営みの中で「できることから」で良いから、「周りの先生や知り合いにわが子のことを分かりやすく伝えること」ではないかと思います。
細々と続ければ、必ず何かを返してくれる人があると、そう信じています。ひとつ返してもらったら、その時の想いをまたその人やその人につながる人にも伝えていくと。また次につながるのではないでしょうか。
「転んでもタダでは起きない!」を合言葉(?)に、わが子の成長を願って楽しくやっていきたいです。
(Aくんママ)

 事務局だより
12月。師走です。あっという間に冬らしい季節になりました。
今年のインフルエンザはもう流行り始めているそうですね。私は早めに予防接種を済ませました。育てる会や赤磐ぐんぐんで子どもたちに関わることが増えたので、私がうつしてはいけないので・・・。相変わらず注射は苦手ですが頑張りました。
12月1日、会報でも紹介しましたが「よこはま・自閉症支援室」の篁先生をお招きして講演会を開催しました。
40年の実績のある先生の暖かな優しい口調で語られる先生と関わってきた自閉症児者の方々のお話は、どれもが「なるほど」と頷き「そういうことか!」という発見と「そういう視点で関わればよかったのか!」という驚きで包まれていました。約4時間の講演でしたが、参加された方が皆さん「もっと聞きたかった」「先生のお話を聞いてほしい人がいっぱいいます」と言ってくださっていました。
自閉症児者と関わる際の関わり方の基本や考え方の基礎を教えていただいたのはもちろんのこと、冷静に客観的に評価しつつ、愛情いっぱいに子どもの姿を見つめていくことの大切さを感じました。
正会員の方へは講演のビデオをお貸出ししておりますので、ぜひ皆さん事務局へお問い合わせください。
また、来る12月22日(土)には去年も開催した川崎医療福祉大学ASC部主催の「クリスマスコンサート」が開催されます。
学生の方々が育てる会の皆さんを招いて開催してくれるクリスマス会、今年も去年同様にセミプロの方々によるクリスマスミニコンサートを行います。普段なかなか体験できない音楽の世界。子どもも知っている曲が多いので退屈せずに楽しく過ごせると思いますし、保護者の方々は弦楽器の優しい音色にぜひ癒されてください。
詳しくは正会員の方は同封のチラシをご覧ください。大勢の方のご参加お待ちしております。
さて、今年もいよいよ残り1か月。楽しいお正月になるように、いつもと違う予定・環境を上手に子どもたちに教えてあげる工夫作り、頑張ってくださいね。
(事務局:鳥羽 紗代)

以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
会の行事の予定は育てる会の「
今月の予定」に、近隣の講演会等の案内は「近隣の講演会等の案内板」に、載せるようにしています。
容量は小さくなりましたが、ご覧いただければ幸いです。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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