sorry,Japanese only
平成20年4月30日

第120号
NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
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120号 目次
キジの鳴く里で
ボウリング大会のお誘い
赤磐ぐんぐんだより
育てる会勉強会
「NTN夢工房見学会」
「18歳の春をめざす親子療育クラブ」 〜支援ツール連続講座〜
「母の想いを話す会」
支援者養成講座
会員対象事業のお知らせ
「秋季 のびのびキャンプ」
「キッズルーム」
「AAO」
「サッカークラブ」
「水泳教室」
私のお薦め本コーナー
「自閉症児のためのTEACCHハンドブック」
夢工房リレートーク
お母さんコラム
「キヌサヤを採りながら思うこと」
事務局だより
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驚くようなスピードで山がぐんぐんとせり出してくるようなそんな新緑の季節を迎えました。
裏山からウグイスの声が聞こえたかと思うと、お隣の休耕田に住むキジが鳴くというようなのどかな里に住む私です。ウグイスはともかくとして、キジが道路を横切ったり、親子連れで歩いていたりするのは、田舎育ちの私にも驚きです。
岡山は、桃太郎のお話でも有名なところですから、キジが日常的にいてもおかしくはないとも思えるのですが、最近のキジの増えようは尋常ではない感じがします。
いくら田舎とはいえ、キジは昔は山に住んでいて、里で見かけることはほとんどありませんでした。
ところが最近は、周りに休耕田が増えて、巣を作るのには最適な、ほど良い草地がたくさんあるようです。
時々オス同士の縄張り争いらしき戦いの火蓋がきって落とされると、「キェー!」とばかり、まさに化鳥の叫びが聞こえて、のどかとは言いがたい昨今の田舎暮らしです。
皆様はいかがお過ごしでしょうか?
私は、最近物忘れがどんどん激しくなって、何でも忘れてしまいます。
人との約束や、頼まれていた用事など、本当によく忘れます。
単語が出なくて、同じく物忘れの多い主人に聞いてもお互いさっぱり要領を得ません。
二人で「それそれ、あれよ、あれ・・・」と、固有名詞抜きの会話を繰り返しております。
どうしてこんなに忘れるのか、理解に苦しみます。
考えてみると昔の人たちは、しっかりされていて、明治生まれの主人の祖父母なんか、80歳を過ぎてもかくしゃくとしていて、何でもしっかり記憶していて、教えてくれたものでした。私が80歳になったら、確実記憶喪失になっているのではと思えます。
実は心配になって2年ほど前に病院で検査してもらいましたが、MRIの映像もきれいで、どこにも血管の詰まりや脳の萎縮は見られないとの事でした。また、短期記憶の検査もパーフェクトで、同年齢の基準以上だったので一応心配はないそうです。ただ、周りの評価は相変わらず低くて、「また忘れたの!」と厳しく言われて、悔しい想いでおりました。
ところが、こんな物忘れ現象は、私一人ではないことに最近気がつきました。
私よりひとつ二つと若い人たちが、同じような感じで忘れることが多くなってきたのです。
「わたしだけじゃなかった」と、ちょっと安心していましたが、50歳を過ぎたくらいの人たちが軒並み物忘れにおちいるようになっているのを見て、これはもしかしたら、大変な事態なのでは?と思うようになりました。
50歳を境に多くの人が、呆けるような社会って、この先どうなるのでしょうか?大変です。
どうしてそんなことになったのでしょう。環境汚染? それとも食べ物の中の添加物や残留農薬による複合汚染? なんだか空恐ろしくなります。私の取り越し苦労だといいのですが・・
それにつけて思うことは、最近の自閉症スペクトラムと呼ばれるようになった子ども達の多いことです。昔なら診断できにくかったから、診断名もつかなかったような事例もあるとは思いますが、あながちそれだけではないような気がします。
一方で、定型発達の子ども達の中にも切れやすい子や、我慢が出来にくい子がどんどん増えているように思えるのです。社会に出ても、仕事も我慢してひとところに長く勤めるようなことも出来にくいと聞きます。テレビで荒れる成人式などを見ていると、定型発達ってなに? この子達の方が障害あるんじゃないの? なんて思えるほどです。
自閉症は脳の障害です。呆けも脳の働きが悪くなる障害でしょう。切れやすい子供たちは、これも脳の問題でしょうか?
これからの社会を考えると怖くなるので、あんまり深く考えないことに私はします。
「忘れる者は救われる。」忘れると言うことは、もしかしたら幸せへ続く道なのかもしれません。よしよし、私の物忘れも幸いなるかなです。これでいいのかもしれませんよね。
さて、今年度も総会の季節を迎えます。
今年度は、会員の入れ替わりも少なく、新しい年度を迎えることが出来そうです。
育てる会は、毎年、年度初めに正会員の方に対してアンケートをお送りしております。
どのような活動が望ましいか、みなさんからのお考えをお聞きして会の活動に生かしていきたいと思っております。今年もたくさんのアンケートが帰ってきました。それを元に、今年度を考えて行きたいと考えています。
私たちの会の目的は、自閉症を持った人たちが、この地域で幸せに充実した人生を送れるようにサポートすることです。どのような活動が、彼らの幸せに続いているのか、皆さんのご意見をいただき、一緒に考えあいたいと思っております。
総会には、大勢の方の参加をよろしくお願いいたします。
総会に先立ち、なのはなクリニックの笹野京子先生の講演会を行います。こちらにもどうぞ、大勢のご参加、よろしくお願いいたします。
さて、哲平君は、就職して丸2年経過して、職場の支援員さんの丁寧なご支援をいただいたおかげで、最近挨拶がとても上手になってきています。
「おはようございます」や「こんにちは」の前に、「○○さん、おはようございます」と言えるように、なってきました。そして、家ではお父さんが帰ってきたときなどは、「お父さん、お帰りなさい」と、「お帰りなさい」が、自分から言えるようになってきています。前は、お父さんが、「ただいま」を言って、初めて、「お帰りなさい」と言うような形でした。大進歩です。
日々成長している哲平ですが、先日はこんなことがありました。
電話の受け答えが相変わらず出来にくい哲平に、カードを作ってみました。
前にも少しは試したのですが、あまり定着できなくて、諦めていた電話の応答です。
でも、18歳の春を目指す親子療育クラブの勉強会で、香川大学の武蔵先生に支援ツールの色々を見せていただき、哲平の暮らしの中の様々な困難をこのままにするのではなく、やはり、コツコツ改善の方向へ持っていきたいと思うようになりました。
そこで、一念発起がんばって様々な支援ツールを作ってみました。
そのひとつが、電話の受け答えの支援ツールでした。
ところが、これではうまくいきませんでした。
なんと哲平は、電話を受けて「チョット待ってください」と言った後、受話器を戻して電話を切ってしまいました。
そこで、この下に『受話器をここにおいて、「お母さん電話よ」と言う』という文をつけました。これでよし。
哲平はやっと私を呼んでくれると思いきや、「お母さん電話よ」と小さい普通の声で言って、そのままどこかへ行ってしまうのです。
そこで、今度は、『「お母さん電話よ」と5の声で言う』という文をくっつけました。
そんな改善を何度も繰り返して、やっと「お母さん電話よ」が少しずつ大きな声で言えるようになりつつある哲平です。
また、こんなツールも作りました。
哲平は昔は、髭が生えていませんでした(当たり前ですよね)。
大人になって髭がどんどん濃くなってきました。
それで毎日髭をそる必要が生じましたが、子どもの頃からの流れの中で、うっかりこれを忘れてしまいます。
歯磨きして、顔を洗って、髭をそる。これを一連の流れにしてしまうと言うのが、この支援ツールの目的です。はじめは、絵だけの表示でした。ところがはじめは見てくれていた哲平も、しばらくすると見慣れてうっかり忘れてしまうようになりました。
そこでこんな形にしました。絵の後ろに歯磨きや顔を洗う洗顔フォーム、そして髭剃りを置きました。これにより否が応でも目に付くようになって、
やっと髭を毎日そってくれるようになりました。
支援ツールの勉強会に参加して、少しでも本人が楽になるようにと、ツールを考えるという生活が始まりました。小さい頃、本人が混乱を極めていた頃に、一生懸命取り組んだ視覚支援も、大きくなるにつれていつのまにか手抜きになっていたことに反省させられました。
再び、取り組み始めた私です。
また、こんなグッズも作りました。これは歯磨き用の支援ツールです。
歯磨きが適当になっている哲平を発見した私は、丁寧に磨いてくれるようにと、こんなのを作ってみました。息子にも役に立ちましたが、歯を磨くとき最近は私もこれを見ながらみがいているのです。すると、磨き残しがなくなりました。うっかり考え事をしていると、どこを磨いたか忘れてしまう私にとっても、このツールはありがたいものだと気がつきました。
そんな18歳の春をめざす勉強会が、今年度もまた始まります。親たちで様々に工夫したグッズを参加者みんなに還元していきたいと考えています。一生懸命作ったものって、みんなに使ってもらえたらうれしいし、忙しくって自分の子に作れない方や、作り方がわからない人、絵が上手でない人などは、絵の上手な人に書いてもらったり、工夫しながらがんばっていきたいですね。皆さん、どうぞ、18歳の春をめざす親子療育クラブにご参加ください。とってもお得な勉強会です。
私のこの歯磨きの支援グッズは、自分で試行錯誤を重ねて出来たものですから、ちょいと自慢の作品なのですよ。特に歯の裏側を磨く時の写真は、アイデアものです。18歳の春参加者には、私だけでなくいろんなお母さんのアイデアをCDロムに落としたものがもらえる仕組みです。「貰うばかりで悪いわ」なんて思わなくって言いのです。それぞれの家でお子さんが少しでも助かれば、私たちもうれしいのです。みんなで助け合っていけたら良いですね。
こんなことがありました。お母さんのお一人が作られたお風呂の入り方の支援ツールを参加者の多くがコピーしてもらって、おうちのお風呂に張りました。その表は、写真を取り込んで足の裏や首の後ろわきの下など、細かい部位も本人の体の部位を使って作られています。それが皆さんのおうちの浴室に張られているわけです。面白いでしょう?
でもね、子供は一人ひとり違います。まずは、これを使って見られて、改善点があれば、改善していく。そうやって一人ひとりのお子さんに合ったものが出来ていけば、それが本当の支援ですよね。何からどう手をつけて良いか分からないお母さんのために、18歳の春を目指す療育クラブは、参加者を募集中です。詳しくは、案内文をご覧ください。参加費はいりますが、その会費で、今年度も武蔵先生をお呼びしたいと思っております。
さて、ところで最近の哲平君は、お金の使い方が面白いのです。
おもちゃを買ったりするのは、マアしょうもないのですが、私としては助かる、おごってくれるマクドナルドや映画館でのポップコーンなどは、場所は限定ですが、一度買ってくれたところでは必ずおごると決めているようです。最近私は男性におごられると言う経験がなくなっていたものですから、とてもうれしいですね。「テッペ、払う!」この声聞くと、「う〜ん、幸せ!」
ところが、最近続けざまにこんなことがありました。
買い物に行った時のことです。「トイレットペーパー買う!」哲平が売り場で言いました。家のトイレットペーパーが、ちょうどなくなっていました。「あら、よく気がついたね。じゃあ買おうね。」と私が選ぼうとすると、さっと自分が買いたいのを持って、なんと「テッペ、買う!」と言いました。
しっかり自分が小脇に抱えて、我が家の買い物が入ったカートには入れずに、カートを押すという変わったスタイルでレジへと向かいました。そして、次からは、必ず買ってくれる哲平です。これまでに5回も買ってもらいました。
何でトイレットペーパーを買ってくれるようになったのか、何でその気になったのか、私には分かりません。いくら「お母さんが払いますよ」と言っても「テッペ、払う」と言って譲りません。確かに家計は助かるのですが、せっかく頑張って働いたお金をトイレットペーパーに使うのは、かわいそうな気がしてならない母です。なんて、いい子なんでしょう。家計が苦しいことが分かるのでしょうか????
そんな訳ないか・・・。相も変わらず不思議な子です。
最後に、温泉に行った写真をお見せいたしましょう。
父の退院をお祝いして、妹夫婦と我が家総勢8人で、湯郷温泉へ行きました。
哲平は温泉大好きですから、男風呂も一人でばっちり?
どんな迷惑かけているかは、知らぬが仏かもしれませんが、一人で入って、一人で出て、そして、一人で朝食に行ってしまうと言うとんでもない子でした。その顛末は、鳥羽紗代さんの事務局便りをご覧ください。私は、写真を紹介して、今日はこれまでといたしましょう。
皆さん、季節の変わり目です。体調に気をつけてお過ごしください。
育てる会代表 鳥羽美千子
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ボウリング大会のお誘い
川崎医療福祉大学ASC部(岡山県自閉症児を育てる会を支える会)の学生の皆さんから、恒例の育てる会の会員さんを招待するイベント「ボウリング大会」へお誘いがありました。
毎年大勢の子どもたちが参加し、楽しい時間を過ごしています。学生さんたちが子どもたちにできるだけ分かりやすいよう・参加しやすいよう工夫して企画してくださっています。
今年も大勢のご家族の参加をお待ちしています。
日 時 平成20年7月5日(土)10:00〜12:00
場 所 サンフラワーボウル(倉敷市松島)
参加費 子ども一人につき1000円(場所代・靴代・飲み物&軽食・参加賞)
兄弟も同額。保護者がゲームをする場合・・・大人一人につき700円
締切り 5月30日(日)育てる会事務局まで
★詳しくは同封のチラシをご覧ください★
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赤磐ぐんぐんだより
4月になり、新しい子どもたちが赤磐ぐんぐんに通ってくるようになりました。
新しい先生も来てくれて、新たな赤磐ぐんぐんが スタートしています。
笑顔いっぱいで頑張りたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。
今年2月からお世話になっています木村です。性格はよくも悪くも楽天的です。
今までは中学生や養護学校高等部の生徒と一緒に勉強してきましたが、小学生と接するのは初めてです。新しいことばかりでまだ緊張しています。こんな私ですがしっかり勉強して、ぐんぐんにも皆さんにも早く慣れて一緒に頑張っていきたいと思っています。よろしくお願いします。 (木村公子)
今年3月からぐんぐんでお世話になっている秋山慶子です。元気いっぱい!!だけどおっちょこちょいなところもあります。
趣味は旅行とドライブ(遠出)ですが、どちらもしばらくはお預けです。5月で2歳になるやんちゃな息子がいます。2歳は一番可愛い時期(?)とよく言われているので、その時期を大切に過ごしたいと思う今日この頃・・・家にいるときはできるだけ子どもと一緒に過ごし「今忙しいから」とつい言ってしまいそうなこの言葉を言わないと心に決めています。
ぐんぐんでは子どもたちのために一生懸命で元気なお父さん・お母さんたちからパワーをもらって私も頑張っています。色んな面を発見しながら子どもたちがのびのびと輝けるよう、お父さん・お母さんたちと一緒に、楽しい嬉しい時間(もちろん真剣な話もしますよ)を過ごしていきたいと思っています。元気いっぱい!!一生懸命頑張りますのでよろしくお願いします!! (秋山慶子)
約1年半のブランクを経て、大好きなぐんぐんに戻って参りました。とても嬉しいです。週1日だけですが前向きで、楽しく、お子さんの状態に合わせて進歩し、ご家族の気持ちに寄り添う・・・そんな療育をしていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします(^-^) (利守愛子)
年岡陽子と申します。4月から毎週水曜にスタッフとして倉敷から車でぐんぐんに通っています。
私は大学を卒業してから、三年間知的障害児施設で働いていました。この三月末に退職して、現在は川崎医療福祉大学大学院修士課程(TEACCHコース)の二年生で、TEACCHプログラムや自閉症の方への支援のあり方について学び、研究しています。
私は施設で働き始めて、職員の中には働くまで自閉症という言葉を聞いたことしかなかった、または知らなかったという人が大勢いることを知りました(私の勤めていたところは少なくともそうでした)。しかし私自身もぼんやりとした知識しか持ち合わせていませんでした。
私の姉は知的障害を伴う自閉症者ですが、家族のことなのに今までちゃんと知ろうとしていなかったことに気づきました。たとえば耳が遠い人に、小さい声で話しかけて「聞こえてるでしょ!」とこちらの意見を押しつけているのと同じようなことを姉にしてきたのではないかと思いました。そして施設で働く中で、もっと違った支援方法があるんじゃないか?そのためにも、私はもっと自閉症について学びたいと思うようになりました。そして自閉症の方が心地よく過ごせていきいきと活動できるよう支援をしていきたいと考えるようになり、大学院にて現在勉強しています。ぐんぐんでも、毎回毎回勉強させて頂いてます。子供さんたちの笑顔がとてもすてきで、いつも和みます。私も子供さんたちのように一緒にすくすく成長していけたらなあと思っています。まだまだ自閉症について学びはじめて三年目ですが、がんばっていきますのでよろしくお願いします! (年岡陽子)
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育てる会勉強会
NTN夢工房見学会について
NTNテクニカルサービス株式会社夢工房で働く鳥羽哲平くんたちの働きぶりを見ていただける見学会を、5月も行います。
どなたでも参加できますのでどうぞお申し込みください。
日 時 : 平成20年5月20日(火)10:30〜12:00
場 所 : NTNテクニカルサービス(株)夢工房
申込み : 育てる会事務局へ5月18日までに。
※夢工房の見学は育てる会経由でないと参加できません。
先日4月15日(火)、「NTNテクニカルサービス(株)夢工房」へ見学にお伺いしました。
参加された方々から感想をいただきましたので紹介します。
3月の上岡先生の講演会で、夢工房のことを初めてお聞きし、ぜひ見学してみたいと思い、今回参加させていただきました。職場の環境整備、指導、そして3人の職員の方の仕事の正確さ、早さには驚かされました。「疲れた」の一言もなく、黙々と同じペースで仕事をこなしていかれる姿はとても見ていて気持ちの良いものであり、健常者には真似ができないだろうと思いました。
我が子は中学3年生。小さい頃は早く色んなことができるようにと私も一生懸命でしたが、ある程度困らなくなり、私の仕事の時間が増えるに従い、手をかけていませんでした。一旦ついていた生活習慣も崩れ、自分の好きなことに流される生活になっているのに気づき、今その修正に取り組んでいます。将来、仕事ができる人間になるために、道のりは長いと思いますが頑張っていかないと、と改めて思った一日でした。ありがとうございました。 (Tママ)
先日、NTN夢工房岡山の見学会に参加させていただきました。
まず夢工房の設立趣旨や生産性向上のための治具づくり、保護者への要望などのお話を聞きました。健常者の作業方法に強引に合わせるのではなく、どの作業のどの部分がうまくできないのか、とことん突き詰め、何度も何度も試作を繰り返して、補助具を作成しているとお聞きし、こんなにまで障害者のために企業がサポートしてくれるのかと正直驚きました。
その後、実際に働いている姿を見学させていただきました。3名共、大変作業が早く、脇目も振らず働いていました。わが子は今小学生ですが、一日中同じ作業を飽きずにできるか・・・とても無理のような気がします。それができるようになるかどうかは、今後保護者や学校が「働くことに意欲を持つ子に育てること」ができるかどうかにかかっているのでしょうね。
まずはわが家でも毎日できるお手伝いをしてもらい、頑張ればお駄賃がもらえ、そのお金でほしいものが手に入るという達成感を感じ取ってもたえるよう取り組んでいこうと思いました。
最後に、このような機会を作っていただき本当にありがとうございました。今後NTN株式会社様にはもっともっとこの「夢工房」の取り組みを他の企業にPRしていただき、一社でも多くの企業に一人でも多くの障害者が働ける場を作ってもらえると嬉しいです。
鳥羽さんのお話も大変参考になりました。ありがとうございました。 (O母)
今日参加させていただき、職場の方の理解や仕事がしやすいよう工夫をしてくださっておられることに、そして働きやすい職場の雰囲気に感動しました。何よりも皆がいきいきとして働いている姿が印象に残りました。そして仕事をこなすスピードの速さにもびっくりしました。わが子とダブらせながら見させていただき、私達の子どももいつかこのように働かせてもらうことができる安心感も抱きました。何よりも幼い時からの子育てが成長と共に生かされてくることを学び、色んなことをいまのうちからさせておくことの大切さも学びました。
そして鳥羽代表の笑顔を見せていただき、今日も一日頑張ろうとパワーをいただきました。皆頑張って仕事をしている。ぜひわが子にも今日のことを伝えたいと思いました。 (M母)
NTN夢工房は日本一の受け入れ体制の整った企業だという上岡先生のお言葉通りの素晴らしい取り組みを拝見させていただきまして、本当にありがとうございました。
3月2日のセミナーと今回の見学会に参加させていただいた結果、私は子どもへの取り組みの方針を180度変換することに決めました。子どもに対して私は失敗させたくなかったこと結果を求め過ぎていたために、指示と助言と承認とを与え過ぎていたと反省しました。自分で考えて行動するということを子どもに求めていませんでした。3年ほど前にそのことを鳥羽さんに指摘されたのですが、わが子は哲平くんと違い他害のくせがあったこともあって、自分の考えで行動させることが怖かったのです。しかしその結果、16歳で字が読め、時計も読め、スケジュールも利用できるのにも関わらず、未だに学校では一人の先生がついて、一日中指示されて動いています。本人もそれが居心地よく思っているようにも見えます。たくさんお手伝いをさせて、おこづかいを与えて、そのお金でおやつなどを買うことはできていても、自分の考えで責任を持って行動するというこができなくては自律できているとは言えない。家庭では一人で行動していますが、習慣と流れに従って動いているだけで、場面が変わるとできなくなります。今からでも本人の生活の質を高めてやりたいと遅ればせながら思った次第です。
ところで、鳥羽くんが袋掛けしなければならない箱の量を見て「多すぎ」と主張した場合、とりあえず目に見えないように半分の量とかを移動させるとかの工夫はされないのでしょうか?そんなことをしたら終わったと思った後にまた箱が出てきて、かえって反発されるのでしょうか?もしかしたら私は目先の苦痛を軽減させることばかり考えて、本当に大切な本人の気持ちに配慮できていないのだろうかと思ってみたりしています。機会がありましたら教えてください。 (T母)
先日はNTNを見学させていただき、感心させられることばかりでした。
小学3年生の男の子を持つ私にとっては、就労はまだ漠然と遠いことと思っていました。どのくらいの企業が受け入れてくれるのだろう?我が子はちゃんと働けるのだろうか?と半分弱気な気持もありました。
しかし、今回NTNの方や見学に来られた保護者の方の「障害があっても就労は可能である」「自閉症の子どもはきちんと指導して覚えたことは正確にできる」という話を聞いて、少し希望が見えてきた気がします。
NTNでは、学校でもしてくれないくらいの構造化や治具の改良、また特性に応じたサポートが工夫されていました。これは最初から整っていた訳ではなく、会社側と保護者の努力と連携があってのことだと思います。何もかもサポートするのではなく、困っていることをどうすれば一人でできるようになるか?そしてできなかったことができるようになる。これは誰にとっても嬉しいことであり、自信につながると思います。
これからも、他の企業や学校などに情報を提供し、少しでも多くの企業に受け入れ体制を作っていただきたいです。そして私達ができることは、子どもが自立するために必要なことを今から毎日積み上げていくことだと思います。できないと諦めず、将来の就労を目指して頑張っていきたいです。 (M母)
「18歳の春をめざす親子療育クラブ」
〜支援ツール連続講座のご案内〜
香川大学教育学部の武蔵博文先生を迎え、支援ツールの勉強会を行ってきた、その総仕上げの支援ツール報告会を4月24日に行いました。お母さんたちが勉強会を通じて取り組んできた成果を発表しあいました。
参加された方から感想をいただきましたので紹介します。
最後の発表だったので、支援ツールを作って・実践して・さらにその先のことを聞くことができたので、とても勉強になりました。皆さん、さらに使いやすいツールになっていたり、他のツールに発展していったりしていて、すばらしいなと思いました。参考になりました。
私自身が、パソコンを使ってのツールづくりが苦手なので、コピーをしたり、手書でイラストを書いたりしたものを持っていったのですが、先生や皆さんが、「がんばったね。いいのができたね。」と誉めてくださったのが、とてもうれしかったです。我が家は、武蔵先生の勉強に参加させていただいたおかげで、以前からずっとしたいなあと思っていた家族としての役割のひとつのお仕事と一日一つのお手伝いが、生活の中に定着しました。それも、親が、うるさく「やりなさい」と言ってやらせるのではなく、子どもが自分のやるべきことと納得してできたことが一番の成果でした。また、私自身が、次はこんなツールを、わが子のために作ってみようと思っているものがあり、今まで、なかなか実行に移すことのできなかった私が、こんな風に変われたことが、なんといっても最大の成果です。本当に、武蔵先生、ありがとうございました。 (小3母)
私自身、子どもの新しい生活で手一杯で以前からやっていたことをただ続けているだけでしたが、皆さんの発表を聞けて良かったです。具体的な内容もですが、話を聞いていると意欲が出てくるのが一番良いなと思います。また思いがけず先生から「修了証」をいただき、「頑張ってくださいね」と声もかけていただき、感激しました。(中1母)
作成した手順書の中でうまくいかなかったところがあり悩んでいたのですが、他のお母さんの発表の中で「ぜひ参考にさせてもらいたい」と思うことがありました。皆さんのアイデア、素晴らしいです。武蔵先生の勉強会に参加させていただいて、支援ツール作りの体験ができたことや、他のお母さん方との交流ができたことなどとても良い経験になりました。今後もこのような仲間同士の交流の場があれば、お互い刺激になっていいなと思います。(小3母)
☆以前の勉強会のDVDの貸し出しもしています。
気になる方は育てる会事務局へお問い合わせください。
「母の想いを話す会」
5月の「母の想いを話す会」は・・・
日 時 : 平成20年5月21日(水)9:30〜12:00
場 所 : きらめきプラザ 中会議室(岡山市南方)
読 書 : TAKAMURA'S2000「学校生活」
第三章:交流の在り方、第四章:交流級の保護者との関わり方
資料あります。前回参加の方は忘れずお持ちください。
内 容 : 読書を通してそれぞれの悩みや想いを出しあっていきます。
一人で悩むより、皆で考え合うことでよい知恵も浮かぶものです。
母親しかいませんから誰に遠慮もありません。
楽しいエピソードに笑ったり時には泣いたり、そして慰めあうそんな暖かい、
そして良い学びの場になるような、そんな場所です。
参加費 : 300円(別途本の購入がある場合もあります)
対 象 : 育てる会正会員 母親限定
申込先 : 育てる会事務局へ早めに申し込みをしてください。
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支援者養成講座
20年度も、重松孝治先生に「自閉症児への支援・実践編」を講義と演習のセットでお願いしています。
即!実践につなげることのできる先生対象の講座です。
日 時 : 5〜3月の、毎月一度金曜の夜19:00〜21:00(8月はお休み)
場 所 : きらめきプラザ(岡山市南方)・生涯学習センター(岡山市伊島)など
☆第一回は平成20年5月30日(金)19:00〜21:00
岡山県生涯学習センター 大研修室
対 象 : 教職員・保育士やそれを志す人対象。ただし施設・福祉関係職員も可。
(申し訳ありませんが、保護者対象ではありません)
参加費 : 全10回分
賛助会員17,000円 ・ 一般20,000円
申込先 : 育てる会事務局(086-955-6758)
昨年度参加された方でも参加していただけます。
毎回演習と講義がギッシリで、即実践力作りに最適です。
どうぞお知り合いの方や担任の先生などへのご紹介をよろしくお願いいたします。
大勢の方のご参加をお待ちしております。
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秋季「のびのびキャンプ」のお知らせ
前回の会報でもお知らせしました 10月開催「のびのびキャンプ」の概要が決まりました!
申込を開始しますので、参加希望の方は同封の申込チラシをご覧ください。
また、内容などについてもお気軽にお電話でお問い合わせください。
大勢の子どものご参加をお待ちしています!
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キッズルームのお知らせ
今年度もキッズルームを岡山大学児童文化部の皆さんのご協力のもと開催します。
☆第一回 6月29日(日)12時頃からの予定
皆様予定を空けておいてくださいね^^
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AAOのお知らせ
今年はAAOの開催日時を少し遅らせたいと思います。ご了承ください。
実はアンケートをした結果「参加したい」と言われる方が35名もありました。
そこでAAOについての説明会をまずは行うことにしました。
興味のある方はどうぞいらしてください。
日 時 平成20年6月8日(日)10:00〜12:00
場 所 岡山市立京山公民館(総合グランド裏)
内 容 ・AAOの基本理念
・企画書の立て方
・質問にも答えます
参加希望の方はFAXにて申し込んでください。
ボランティアとして参加を希望される方も合わせてどういう活動をするか、
ぜひ話を聞きにいらしてください。申し込みは事務局へお気軽にお電話ください。
(担当:鳥羽美千子)
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サッカークラブのお知らせ
日 時:平成20年5月25日(日)10:00〜12:00(9:30集合)
場 所:旧岡山中央南小学校グラウンド(岡山市中山下)
持ち物:マイボール、ゼッケン(ボラさんの分も)、ハチマキと名札、
お茶(ボラさんの分も)、個人ノート、出席カード
親リーダーはグループノートとボラリーダーさんのお茶、
前期の会費1人につき4,000円(未納の方)
* 雨天時または前日に雨が降った場合は、体育館シューズを持ってきて下さい。
保護者の方も忘れずにお持ち下さい。
* 鍵の関係で、これから北側の門(体育館側)を開けることにしたいと思います。
車で来られる方は一方通行のためご注意下さい。(川崎病院側から入って下さい。)
* 欠席の方はサッカークラブ担当までご連絡ください。
☆メンバー募集中☆
サッカークラブでは、引き続きメンバーを募集しています!
原則として、1人につき1名ボランティアさんがついてくれます。
また、将来は会員の兄弟児の参加も視野に入れて、広くメンバーを募っていけたらと考えています。一人でも多くの方に、サッカークラブの活動、楽しさを知っていただき、仲間を増やしていきたいと思っています☆
興味をもたれている方、ぜひ一度体験にいらして下さいね!お待ちしています。
体験験希望の方はご連絡下さい。
(サッカークラブ担当:K・M)
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水泳教室のお知らせ
日 時 : 平成20年5月18日(日)15:30〜17:30
場 所 : 岡山OSKプール(貸切プールで行います)
連絡先 : 育てる会事務局
水ぬるむ季節となりました。この水泳教室はプールを貸切全コースを使って、水泳が得意な方も苦手な方もそれぞれのレベルに合わせて楽しく練習しています。しかも、お父さんお母さんも付添で入れるので、お子さんは不安なく安心して練習できます。
興味のある方はぜひ体験してみてくださいね。
* 新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
* 欠席される方、ボランティアの必要な方は事務局に必ず連絡してください。
(土日は閉局ですのでご注意ください)
当日の急な連絡などは水泳教室担当者まで直接ご連絡ください。
* ボランティア・指導してくださる方を大募集中!どうぞよろしくお願いします!!
(水泳教室担当:T)
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夢工房リレートーク
代表の次男である鳥羽哲平くんが就職されて2年過ぎたNTNテクニカルサービス夢工房。3月の就労セミナーでは高津部長と今村支援員のお話を聞かれた方も多いと思います。
会報でも紹介させていただいたように、反響も多く、見学者もどんどん増えているようです。いつも代表が会報で哲平君の話は書いておられるので親としての想いは皆さんもご存じでしょう。
では、会社としてはどうなのでしょう。障害のある人を会社として受け入れられた側の想いは、そしてその結果どうなのだろう。
そんなアレコレをお聞きしたくて、原稿を例のごとく代表が強引にお願いしたそうです。
まず第一回は夢工房岡山の責任者でもある篠岡所長にご寄稿いただきましたので紹介いたします。
NTS「夢工房」トークリレー NO.1
NTS岡山事業所 篠岡正敏
今、出張帰りの新幹線の中で、鳥羽さんから依頼された[夢工房トークリレー」の記事を書こうと筆をとっています。「徒然草」ならぬ「支離滅裂」な部分があろうかと思いますが、ご容赦下さい。
鳥羽哲平君の実習受入('06年10月)から早や2年半たち、Mさん、M君も加わり「夢工房」で働く仲間が3人になったのが、つい昨日の様に思えます。
鳥羽君が東備養護学校からNTNへ実習した時の真面目な仕事ぶりが印象に残っています。
NTS岡山事業所で知的障害者自立支援「夢工房」の立上げが決定した時、すぐ頭に浮かんだのは鳥羽君のことでした。
その時の面接で、鳥羽さん夫妻とお会いしたことを今でも覚えています。なかでも思い出すのは、鳥羽さんのこの言葉でした。「自分の息子が障害者として国からお世話になることより、自立して国に税金を払うことが、長年の私達の夢です」(今でもこの言葉を思い出すたび、ウルウルする私です)
私事ですが、私の家内の亡くなった父が、こんなことをよく言っていました。
「人間は死ぬまで欲があるよ。欲がなくなったらおしまいだ」
私達も子供をさずかり、最初は、5体満足であればよい。そのうち、しゃべってくれればよい。友達と一緒に遊んでくれればよい。学校に行きだすと、そこそこ勉強もして欲しい。社会に出れば人とうまくやってほしい。性格的にはやさしい子でいて欲しい。等々
欲はエンドレスですが、意志が入ると「意欲」となります。「意欲」といえば、思い出すのが鳥羽家の哲平君へのアプローチです。
鳥羽君は年少の頃から、お母さんのしつけで「お風呂やトイレ掃除すれば20円」「部屋の掃除とか食器洗い10円」などを学んだようです。
労働することが、おこづかい(お金)をもらえるという「意欲」を、幼い頃から20年間継続されたことに感服しました。強くてやさしいお母さんですね。
鳥羽君が入社し、NTSも津部長、西山グループ長、今村サポーターが一生懸命、自分達の子供のように、愛情を持って支援してくれました。「夢工房」も、鳥羽君に続き、Mさん、M君が加わり、現在3人が働いています。
NTSスタッフが作業を見ながら「これは疲れるね。こんな冶具を作ったらどうだろう。そうだね、すぐ作ろう。使ってみて不具合点は改善しよう」等々。こうして完成した冶具により、作業も楽に効率よく品質も良いものが出来る様になりました。
「夢工房」担当者と家庭間で日記を使い交流や課題を共有しています。
体調不良や電車遅れなどによりストレスがたまらない様、また、安全に充分気をつけるよう、どんな小さな事でも交換日誌に記録し、情報交換を行っています。時には蒜山マラシン前夜祭の連絡であったり、忘年会の日程確認にも使われたりしますが、NTSと鳥羽家との交換日記は現在6冊目、M家とは2冊目となっています。
鳥羽さんの意見や要望を取り入れた「作業の見える化」にも、写真や図を使用した色々なアイデアをトライし、改善を行っています。「教えるには色々な工夫と見える化も重要な手段である」とも感じております。
鳥羽君は、私には出来ないと思うほど仕事に熱中しています。熱中しすぎてオーバーワークにならないよう、西山グループ長、今村さんがフォローしています。
私も毎週数回「夢工房」を訪れますが、彼らの頑張っている仕事ぶりを見ると、背筋が伸びて、又、頑張ろうという勇気をもらうことがたびたびあります。NTN社員、NTS社員の方も「夢工房」を訪れる人達は、一様に、「頑張っているね。自分達も頑張らなくちゃ」という言葉がかえってきます。
毎朝、鳥羽君とM君が、事務所にロッカーの鍵をもらいにきますが、2人とも大きな声で「お早うございます」と挨拶がきちんと出来ます。
また、職場に行く時、安全確認する為の「右よし、左よし」も大きな手振りと声で確認しています。
これをNTN、NTS社員が見ており「岡山のなかでは挨拶が一番」という評価を得ています。今年、入社した学卒、高卒の新入社員教育でも取り上げられています。このように、私達が教えられることも多くあります。
毎日の3人の仕事が終わり、NTS事務所へ来て、私に挨拶をしてくれます。毎日、順番を代えての挨拶は以下のようです。
私 「鳥羽哲平さん。ハイ、気をつけ」
鳥羽君 「今日の作業は終わりました。ありがとうございました」
私 「一日お疲れ様でした。気をつけて帰ってください」
鳥羽君 「はい。失礼します」
最初の頃は、視線を途中から外されることがありましたが、私も認知されたのでしょうか。嬉しいことに最近は、しっかりと私の目を見て挨拶してくれます。
本人、家族、学校、会社、地域社会の連携の中で、東備養護学校の藤井先生や冨谷先生からも多くのご支援を頂き、ありがとうございました。これからも多くの見学者を受け入れたいと思います。
「夢工房」に思い入れの強いNTN鈴木会長、近藤社長来岡の際は、必ず夢工房見学があり、夢工房メンバーに「頑張っているね」と一声かけて頂きます。
私ももうすぐ60歳の定年をむかえますが、「夢工房」の仲間と出合って「人間って良いもんだ」と思える今日この頃です。
これからも、「夢工房」支援を継続出来る体制を構築すると共に、他の企業関係者が、1社で10人雇用より、10社が1人ずつ雇用出来るよう、微力ながら支援していきたいと思います。
篠岡所長、お忙しい中、心温まる優しい文章をくださり、ありがとうございました。
今月もNTN見学会を行います。鳥羽くんたちの仕事ぶりを皆で見に行きませんか?
日時 平成20年5月20日(火)10:00〜12:00頃
申込希望の方は事務局までご連絡ください。よろしくお願いします。
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お母さんコラム
「キヌサヤを採りながら思うこと」
育てる会の皆様、お元気ですか?ゴールデンウィークの休日、どのように過ごされましたか?
私は畑や庭の草鳥をして過ごしました。
土いじりは気分転換にもなり、仕事をするフリして実は「一人の世界」に浸ることができるのです。
中でもキヌサヤエンドウの収穫に「子育ての哲学」を感じ、色々考えることができました。
経験のある方には分かるでしょうが、キヌサヤエンドウの実は葉っぱと見間違うぐらいの鮮やかなグリーンです。ですからいざ実を採ろうとすると「ムム。確か今ここに見えたはずのエンドウがもう見えない!あ。あったあった」とそれはもうさながら宝探しのようになってしまうのです。そのキヌサヤに哲学を感じるなんて大げさかもしれませんが「キヌサヤ採りって子育てと同じ」と思うのです。
「キヌサヤの実を、目線をちょっと変えるだけで見つけられたり見えなかったり」は「わが子の良さを親が見つけて喜んだり、見つけられずに勿体ないことになったり」と同じです。
でも「目線を変えたら案外葉っぱにしか見えなかったのに、キラリと光り個性に溢れる宝物に写るのかなぁ」とか「親が見えなくてもあっち側から誰か他の人が見つけて教えてくれたらとっても嬉しいよなぁ」と思ってみたり。さらにこっち側からは「まだまだ採れないよなぁ」と思えた実が、実はもう食べごろだったりします。
篁先生の本の一節を思い出しました。
「できないと、親が思いこんでいることがあるのではないか?そのために、子どもが『やろうとしていること』が待てないことがあったり、親が手を出しすぎていないだろうか?(‘健康管理’より)」
そういえば次男と一緒にお風呂へ入ると、息子Aも私が思っている以上にできることがあったり、私が手を出し過ぎて「Aがやろうとしていることの芽を摘み取って」いることもあったようなぁと反省。幸い息子Aには色々な人の目で、色々な方向から「Aの良さ」を見出して教えてくださる人が大勢いるので、親も早くに彼の良い実を育てる方向へ歩いていけそうです。
今年4月。新年度はいつも「試練」の時です。交流クラスのメンバーや先生も変わり、その上今年は突然に情緒クラスの介助のC先生の異動もあり。毎朝「今日はどこ行く日?」「(予定表を見せて)今日は小学校の日」「嫌だ。お休みするよ」が親にもツライ日々でした。
しかし、育てる会には去年の秋以降「母の想いを話す会」「18歳の春を目指す親子療育クラブ」にて随分「親として勉強して育ちあうこと」の大切さを教えてもらっています。
なので、こうして「キヌサヤ採りにさえ子育ての哲学」を感じることができるんです。そう、「失敗に気付いてやりなおそうと努力しているもんね」と「私ってえらいぞー」なんて幸福も感じました。Aと一緒に親子で楽しんで挑戦していくことも、まだまだたくさんあります。私の中にも、まだ埋もれている「宝の実」があるかもしれませんから!?(笑)
ところで、その「支援ツールの勉強会」でいただいた多くのアイディアを参考にして、最近始めたのが「皿洗い」です。毎日多くの家族の役に立ち、できたら認めてもらえ、お小遣いも貯まり、学校でも情緒クラスでも調理もするので「確実にできること」を目指して皿洗いカードを試行中です。前回の「歯磨きカード」の経験も活かして「切って取るアルバムシート(アピカ株式会社)」を活用し、作成してみました。「歯磨きカード」の時にやった「1・2・3・・・10」と数えて皿磨きや洗剤流しをするところや、「注目すべきところへのキャラクターシール貼り」やグッズ探しや道具の整理などなど。一度やったことを活かして焦らず時間をかけてやっていきたいと思っています。なにせAは「水遊び」が大好きな子なので、これも「彼の宝物」として実らせてやりたいと思うのです。また報告するので皆さんからのアイディアくださいね。
一句。「キヌサヤに子育て想い、夢広げ」…うーん。イマイチ。
(Iママ)
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| 事務局だより |
日中の日差しがすっかり暑くなってきたように感じる今日この頃。皆さまはGWをどのように過ごされたでしょうか?今年の連休はいつもより少し短めでしたが、休み明けで「5月病」なんて言ってる暇がないぐらい事務局は多忙です。総会が終われば少し落ち着く・・・かな?
さてさて、今回の会報は代表の巻頭文でリクエストのあった「温泉旅行と哲平と」を書きましょう。
先日4月22〜23日、母方の祖父・母方の叔母・叔父・父・母・哲平・私の7人で岡山県へ行きました。父や哲平は休み中によく山登りへ行き、国民宿舎などにも泊っているそうですが、私にとっては久々の家族旅行。平日ということで最初は参加を諦めていたのですが、湯郷なら仕事終わってから行っても片道1時間弱です。哲平を仕事帰りに職場へ迎えにいき、そのまま湯郷へ。会社で「鳥羽くん、誰と温泉行くの?」と支援員の今村さんに聞かれた哲平は「さよ!!」「お姉ちゃんだけ?ほかには?」と聞いてもなかなか他の家族名が出なかったとか・・・。哲平にとっても久々のお姉ちゃんの旅行は少し楽しみだったのかもしれません(^^)。
温泉宿は素敵な旅館で、料理も豪華!哲平は私の隣に座って、私の一挙一動を見ながら同じように食べます。「このタレはどれにつけるのかな?」「このお椀はどうやって開けるのかな?」そういう疑問を人の行動を見ることで学ぶ哲平は、信用できる人の一挙一動を見つめます。見られている分だけきちっとマナーを守って食べる習慣もついた気がします。祖父もそんな哲平のイッチョマエの食べっぷりに嬉しそうで「哲平、これも食べるか?!」と天ぷらを薦めてくれたりしました。
今回はお父さんも同室だったので、お風呂も安心。・・・だったのですが・・・。
翌日は朝早く、私たちのまだ寝ている間に湯郷温泉近くのICから高速バスで、父は先に大阪に出勤してしまいました。
「朝風呂行こうよ」と哲平も誘って温泉へ。
エレベーターに乗ると館内図があったので「あとでごはん食べるのはココみたいだねー」なんて何気なく話しながら移動。
もちろん哲平とは男女別です。少しのんびりして「ちゃんと待ってるかな?」と出てみるといません。・・・少し待っても出てこなくて「部屋に帰ったのかしら?」と帰ってみると、部屋にもいません。「あれ?まだお風呂入ってるのかしら??」と思っていると部屋の電話が。
「お連れ様が、先に来て朝食召し上がっておられます」・・・どうやら先にお風呂から上がった哲平は、一足先にちゃっかりお食事どころへ行ったみたい。バイキング形式の朝ごはんでしたが、ちゃんと部屋番号も伝えて、しっかりバイキング楽しんでいました。うーん、生活力があるというかなんというか・・・。
それにしても。昔からは考えられないですね。哲平と温泉旅行ができるなんて!!
すごい成長ぶりにお姉ちゃんも感動しました。浴衣の着こなしっぷりなんて、かなりかっこいい♪(^^)
旅行中、祖父とものんびりゆったり温泉を楽しめて、家族中が幸せ気分でした。残念ながら哲平の職場を見てもらうのは時間的に難しかったのですが、湯郷温泉は意外と母方の実家からも近いので、またこういう旅行に皆で行くことができるといいね、なんて話していました。
(事務局:鳥羽 紗代)
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以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
会の行事の予定は育てる会の「今月の予定」に、近隣の講演会等の案内は「近隣の講演会等の案内板」に、載せるようにしています。
容量は小さくなりましたが、ご覧いただければ幸いです。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「育てる会 HP」に記載しています。
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