sorry,Japanese only
平成21年5月31日
第133号
NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
133号 目次
夏の気配に
キッズルーム 案内
「赤磐ぐんぐん」 見学会
育てる会 勉強会
「18歳の春を目指す親子療育クラブ」
「母の想いを語る会」
「OHAの会」
教師・保育士対象 「即実践講座」
サッカークラブ・水泳教室 の お知らせ
私のお薦め本コーナー
『 「構造化」による自閉症の人たちへの支援 』
事務局 & ぐんぐん だより
吹く風に夏の気配が感じられる今日この頃です。
事務局のそばを流れる農業用水にいつものように蛍が出始めました。
昨日の夜、夫が帰りに2匹ほどいるのを見つけたそうです。
蛍は、人を怖がらないので、簡単に捕まってしまいます。
もう少しすると団地から大勢の人がやってきて、どんどん捕っていくのでしょうか。
自分んちの蛍ではないので「捕るな」とも言えず、かわいそうに思って見るばかりです。
私は、蛍に自閉症の子どもたちと似たものを感じてしまいます。健気で純真であやうげで・・・、放って置くと簡単に騙されてしまいそうで、実に心配です。今年は、私がちょくちょく川辺に出没して「見るだけにして、捕らないでほしい」とアピールしましょうか。
さて、この忙しい最中、我が家は親子3人で北海道旅行へ行ってきました。
まだ小さいお子さんを育てていらっしゃる親御さんから見ると「なんて、気楽なんだ」とお思いでしょうが、我が家にもやっと こんなゆったりとした毎日が訪れたのです。皆さんのお子さんにもこんな日が来る事を祈りつつ、まずは私のお話を聴いてくださいな。
哲平の会社は、自動車部品会社ですから、この不況で、自動車の売れ行きも落ちて、在庫調整のため今は減産体制です。そのため、お休みが取りやすくなり、こんな旅行にも遠慮なく行くことが出来ます。
その後の哲平の会社での様子を 気にかけてくださっている方に、報告がてら書きましょう。障害者雇用は、この不況下ですから、厳しいものがあります。現に哲平の会社も、新規雇用は残念ながら当分は見合すとのことでした。
そして多くの会社が、障害のある人を解雇していると聞きます。知り合いのお子さんも、突然解雇になったそうです。
心配になって、上司のT部長に聞いてみると、「本社の社長が『いくら大変でも、夢工房の仕事だけは切らすなよ』と言われていますので、お母さん大丈夫ですよ。鳥羽君を首にする事は、ありませんよ」そんな風におっしゃってくださいました。
なんてありがたいことでしょう。こんな理解ある会社に就職できた事を感謝しつつ、自分にできることはないかと考えて、実行していることがあります。
それは、NTNの宣伝です。
いかに、NTNが障害者に対して理解のある企業かを、私は色んなところでアピールしています。この会報に書くことも、その一つですね。
また、最近は、自閉症で知的障害も重い哲平が就職したことについて、話してほしいと、色々なところで頼まれるようになりました。私はそこで、NTNの障害者雇用への取り組みについてお話しています。
NTNの宣伝のためにしていると書きましたが、こんな風にNTNの良い例の話をすると、たくさんの方が、NTNの見学に行かれます。親の会だけではなく、企業の方、学校関係者、そして行政の方も多くこられるそうです。NTNの障害者雇用をみていただくことで、岡山県県下の障害者雇用が、NTNをモデルとして、より良い方向に向かえば、NTNの宣伝にとどまらず、もっと大きな意味を持つものになると思えるのです。
そんな壮大な夢を持ちつつ、NTNの障害者雇用のお話を頑張ってしていくつもりです。
さて、北海道旅行に戻ります。飛行機の旅は、今回で4回目です。
初めての時は、恐くて私の手を離せなかった哲平が、今ではどのようになったか、その成長振りを皆さんにお伝えしたいと思います。
今回は、岡山から新千歳までの直行便がなくなったので、羽田で乗り継ぎをするというものでした。
そのため、計4回も離着陸するという飛行機の旅です。
岡山を離陸する時には、私の肩に顔をやっぱり埋めて、手もしっかり握りしめた哲平ですが、しばらくして、私とお父さんが席を替わってからは、どうするかと見ていると、飛行機が揺れると、サッとお父さんの腕に手を回しましたが、少しずつ慣れて、やがて揺れても手を回さなくなりました。お父さんは、いつでも哲平が腕を組んだり、手に触れるように、肘掛に手を乗せています。
お父さんの前では、男としての誇りがあるのか、少々の揺れでは、頑張ります。
上空は、静寂の世界。白い雲と青い空だけ。太陽の光の中、雲がキラキラと光って見えます。イヤホンからは、タイガースの花の首飾りが流れています。平和なゆったりとした時間が流れていきます。
しばらくして見ると、なんと哲平君は余裕が出てきたのでしょうか、ウトウトと居眠りまではじめました。眠れるなんてすごいです。あれほど恐かった飛行機の旅。眠れるほどにリラックスできるなんて・・・。
でも、そろそろ飛行機は、着陸態勢に入ります。大きく揺れる飛行機、旋回しつつ羽田へ近づきます。雲の間から下界が見えてきました。いつでも触っていいよと言う感じでお父さんは手を肘掛の上においたままです。けれど、哲平は触りません。窓から下の景色に見とれているようです。
イヤホンからは、ビージーズの「恋のサタデー・ナイト」が聴こえてきます。お父さんの手をとるのも忘れて、東京湾の船、街並みに見とれて、気がつけば、いつの間にか飛行機は着陸しておりました。
この調子なら、もう飛行機は大丈夫でしょう。
はじめは、飛行機に乗るために頑張って旅行に出かけた、私たちでしたが、今では、こんな風に余裕たっぷりの旅行になりました。哲平との旅は、私たち夫婦の楽しみにもなっています。
旅行社企画の格安ツアーの旅行です。私たちのような子ども(成人ですが・・・)連れはありません。会社をリタイヤされた熟年ご夫婦や、女性の2〜3人連れの旅が多いようです。まだ退職前の我が家の父さんみたいな人はいませんし、ましてや障害のある息子を連れてのツアー旅行なんて、なかなか珍しいのではないでしょうか。
ともすれば、迷惑をかける事を恐れたりして、旅行なんて・・・と躊躇される方が、多いように思います。添乗員さんもいてくれますから、家族だけの旅行よりも、安心感が大きいように思います。哲平が飛行機を恐がっていたので、今しかないと、思い切って旅行を始めた我が家です。どんな事も経験からしか学ばないのが自閉症と言われます。アメリカの同時多発テロのテレビでの映像に縛られて、飛行機に対する恐怖心でいっぱいだった哲平から、恐怖心を取り除いてやるための旅行でした。やっと本当に、飛行機からの恐怖を取り除くことができたと言うことを皆さんにご報告したいと思います。
団体旅行のよいところは、人に合わせることを学べることです。
少しずつ、社会の中で生きていきやすい人に育てていく時期が来ている哲平です。
待ち時間も家族でだけでの旅よりも多いし、もう少しここでゆっくりしたいと思っても、時間厳守の集合時間があります。自分勝手は許されません。
そういったことが、今の哲平には大切なことと思われます。どんなことも勉強です。将来もしかしたら、ボランティアさんと旅行に参加するような時が来たらいいなと、親としては、希望を持っています。そんな時がきたら、どんなに素敵でしょう。
哲平の楽しみを保障してやりたいと、切に望みます。
さて、会報の冒頭から、我が家の旅行の話題で、申し訳ありません。
ついでの事で、哲平くんのビッグニュースです。
5月10日に行われた障害者スポーツ大会で、陸上競技1500メートル青年の部にて、県大会新記録を出しました。初めての県記録ですから、嬉しくって、ご報告しますね。
記録は、今までの記録を7秒も縮めての4分59秒でした。桃太郎夢クラブや、スペシャル・オリンピックスで、教えていただいているお蔭です。
桃太郎夢クラブのコーチが、まだ20秒くらいは、縮められるだろうといわれました。なんと恐ろしい。そんなにならなくていいから、楽しく走れるのが一番と母は思います。怪我せず、楽しく、のんびりと、一生続けられる趣味として、陸上をやってくれたら、それだって大きな大きな夢です。でも、誰かにほめられると嬉しくって、必ずこんな風に書いてしまう親ばかです、私。
詳しいお話は、父さんのブログ(自閉の北斗星)に書いてありますので、興味のある方はご覧ください。もう少ししたら、北海道のお話も父さんが、書いてくれると思います。楽しい話題がたぶん満載です。
さて、6月27日の土曜日には、藤岡宏先生(愛媛 つばさ発達クリニック:院長)の講演会を行います。
4月の重松孝治先生の講演会の後、連続での「自閉症の特性理解」をテーマにした講演会なので、皆さんの申し込みの出足が少し遅く心配しております。
自閉症児を育てていくには、障害の特性理解と言う事が、最初に取り組むことであり、一番大切なことだと思います。そしてそれは、子どもたちを育てていく間は決して忘れてはいけないことですので、繰り返しにはなりますが年度の初めにあたり、再度このテーマでより深く知っておいていただきたいと、平成17年の講演会で大変好評だった藤岡先生に再度お願いした次第です。
自閉症児の子育てにあたって、私たちがよく戸惑うことの中に、「自閉症児は一人ひとりが大きく違っている」というのと、「知的障害があろうとなかろうと、自閉症としての特性はみんな同じ」という、一見矛盾するような表現があります。
それは、まだ私たちが本当の意味での特性理解ができてないためかもしれませんね。藤岡先生をはじめ、日本でTEACCHの草分け時代から取り組まれた先生方は、よく「まず自閉症から考える」と言われます。
子どもたちの行動の背後にあるもの、それは個性というものももちろんありますが、もう一つ自閉症の特性から引き起こされた可能性も多いということだと思います。今回のセミナーでその水面の下に隠れた特性の理解への大切さを知り、日々の療育に生かしていただきたいと思います。
藤岡先生については、以前会報でトチタロ氏が著書の「自閉症の特性理解と支援」を紹介し、HPの中でも珍しい五ツ星のお薦め本にされていますので、再掲します。
本当にやさしい言葉で支援を考えていただいている先生です。
『 自閉症の特性理解と支援 』
愛媛の「つばさ発達クリニック」の藤岡宏先生の書きおろされた本書です。
副題に「TEACCHに学びながら」とあるように、先生がこれまで臨床の現場で、本人や家族を支援しながら歩いてこられた道がわかる、わかりやすくて暖かい一冊となっています。
本書は3部構成で、まず自閉症の特性をわかりやすく解説するところから入っていますので、初めて専門書を手にする方にもお薦めできる形になっています。そして実際にどのように支援していくか、ということになるのですが、ここでは藤岡先生が関わられている、今治の「ひよこ園」でTEACCHプログラムを取り入れて支援している様子を多くの写真を添えて示されています。
視覚的支援は自閉症児だけでなく、私達にとってもありがたいもので、具体的な写真で見せていただくと本当にわかりやすいものとなっています。
もちろんそれだけではなく、私達がTEACCHを表面的にとりいれようとした時に、うっかりすると陥りやすい落とし穴についても注意を促してくださっています。
こんな失敗を耳にします。口で伝えてわかる部分は口で伝え、わからない部分だけスケジュールカードを使っていたら、子どもは、はじめはカードの指示に従ってくれたけれど、そのうちカードを投げ捨てるようになった。そんな話です。考えてみましょう。
「おやつですよー」と言われるのと、「勉強しなさーい」と言われるのと、どちらが耳に届きやすいでしょう。誰でも、好きなことはわかりたい、嫌いなことはその逆です。口で伝えてわかることの中には好きなことが多いのかもしれません。口で伝えてわからないことの中には嫌いなことが多いのかもしれません。
だとすれば、口で伝えてわからない時だけスケジュールカードを使っていれば、子どもにとっては〈嫌いなものの時に、スケジュールカードが出てくる〉ことになってしまいます。これが繰り返されると、彼の中で〈スケジュールカード→嫌いなことをやらされる〉という図式ができてしまうでしょう。
スケジュールを、子どもが知りたいこと、楽しいことを予測するための手がかりとして使っていかないと、こういう落とし穴にはまってしまいます。
子どもが 〈スケジュールは自分を助けてくれるもの〉と思うようになれば、スケジュールカードをとても大切にするようになります。カードがないと、自分で捜すようになります。スケジュールとは本来、そのようなものなのです。
TEACCHの手法を取り入れようとして、うまくいかないと言われるケースにはこんな原因があるのかもしれませんね。
また、TEACCHが子どもたちからのコミュニケーション自発を促し、「ノー」と表現できることを教え、その選択を大切にするすることから、「がまんの苦手なわがままな子にならないか」、という疑問にもわかりやすく答えられています。
ここで留意していただきたいのは、「ノー」の表現をすることと、その要求が通るかどうかは、あくまで別問題だということです。
新しい表現を教えるわけですから、はじめのうちは、それが通るような形の対応方法をしてあげないと表現方法として定着しませんが、いったんそれが定着したら、「ノー」の表現をしてもそれが通らないこともあるということを対応の中で教えていくのです。
嫌なことを「いや」と上手に表現できなければ、小さい頃は丸呑みできても、思春期に入るとそうはいかなくなります。あとで必ずツケがまわってきます。「ノー」の表明、その受け止めと投げ返しというキャッチボールのような相互交渉を通して、子どもの耐性は育っていきます。
本当にわかりやすいことばなのですが、深く感じるお話の数々です。それは藤岡先生が医療の現場で、私たち親や家族に寄り添った温かい思いの支援を続けてくださっているからでしょう。
診断をお伝えした日、肩を落として帰って行かれる親さんの後ろ姿を見るのは、診断する側にとってとても辛いことです。泣かれたりすると、もっといいお伝えの仕方はなかったかと、あとで悔やみます。
でも、そこから療育が始まり、親さんにやがては笑顔がもどってきて、いつの日か、「先生、この子、こんないたずらをするようになりました」「この子が何を考えているか、少しわかるようになりました」と、小さな変化を弾んだ声で伝えてくれるようになる、そんな日が来ると信じたいのです。そういう人たちをこれまでたくさん見てきたからこそ、今度もそうなってほしいと、いつも思うのです。
もし、過去に戻れるとしたら、我が家もこんな思いを抱く先生に告知をしていただきたかったな、というのが正直なところですが、藤岡先生が日本の全ての自閉症児を診られるわけでもありませんよね。今は先生が本書を世に出していただいたことに感謝しましょう。
また本書の題名にしても、先生の人柄そのままに、あくまで実直に「自閉症の特性理解と支援」なので、書店の棚でもセンセーショナルに人目を引くわけではありませんが、最近の本の中では間違いなくお薦めの一冊にあたると思います。
(育てる会121号より)
さて、育てる会は、今年度、高機能のお子さんをお持ちのお母さんのための座談会をしようということで、お話をすすめておりますが、日程が決まりました。
会の名前は、懐かしい「OHAの会」です。日程内容は、後のページに書いておりますので、ご覧ください。これは、多くのおかあさんが困っておられるのを受けて、始めようと思った会です。ぜひ多くの会員の皆さんの参加をお待ちいたしております。
私は電話相談で色々な相談を受けます。
相談の中で特に多いのが、告知後間のない方です。
次に多いのが、高機能自閉症やアスペルガー症候群の知的障害が軽い方たちからの相談でした。大きくなってから、告知を受けられた方からの相談は、なんと申し上げていいのか、本当に辛いです。
困っておられる方に対して、一人の自閉症者を育てただけの母親でしかない私にできることは、聴いて差し上げることだけです。
話ができただけでも、ありがたいと言ってくださるそのお母さんに、何かがしたいと思い続けた年月の思いが、ようやくOHAの会で実現します。お母さん達だけの座談会も、もちろん必要ですが、それだけだと共感しあうだけで、解決策はなかなか見出されないのではないかと考えました。
高機能のお子さんには、個別の配慮が特に必要だと思っています。知的障害を伴う子どもにはない難しさを数多く抱え、全体的な自閉症の勉強だけではなく、高機能に特化した勉強会や座談会の必要性を感じておりました。6月から、日にちをしっかり決めて、困っておられるお母さん達に、正しい知識と的確なアドバイスが出来る体制を整えたいと考えております。話をするだけでも救われる、周りの人に聞いてもらえるだけでも安心できる、と言う人から、病院に本人が行けないというような状態のお子さんまで、様々な方の力にこれで、少しでも答える事が出来るのではないかと思っております。
そのために、専門家の方に参加をお願いしました。
お二人の方が、引き受けてくださいましたのでご紹介します。
快くOKしてくださった一人目は、臨床心理士で、現在赤磐ぐんぐんのスタッフでもある利守愛子さんです。毎月彼女がサポートをしてくださいます。
また、時々はお医者様の立場の方に、相談が出来るといいなと考えて、お願いしたのが、旭川荘療育園の医師:古元順子先生です。
3ヶ月に一回ずつぐらいですが、古元先生にも参加いただく予定です。どうぞ、悩みごとをお話いただけたらと思います。多くの皆様のご参加をお待ちしております。
昔の育てる会OHAの会をグレードアップした集まりと考えてくださればと思います。
新しい活動を、会員の皆さんのニーズを考えながら、作っていく事ができるのも、こんな風に、協力してくださる方が、いてくださるおかげです。
願えば、必ずかなえられるのを、いつも不思議な想いで感じております。
こんな風に体制が整っていくのが本当にありがたいです。
やっぱり、「私たち自閉症の子を持つ母親には(父親にも)神さまが付いてくださっているに違いない」と思うのです。そして、「だって、神様が私たちを選んで、この子を授けられたのですもの・・・」「そうに違いない、きっとそう」そう思えるのです。
だとしたら、それを信じて、さぁ〜、元気を出していきましょう。
「今の苦労には、きっと意味がある」「そう思えるからこそ頑張れる」
この先には、いいことばかりがあると信じて、頑張ろうではありませんか。
そんな頑張っているお母さんのために育てる会は、あるのです。一緒に頑張りましょうね。
そして、ちょっとしんどくなったら、また、相談電話をかけてください。どんなお話でも、どうぞ。話せばなんとなく解決の糸口が見つかる事も時にはありますから・・・。ただし、私は、ただの親です。専門家ではありませんし、自閉症のそれも重度の知的障害を伴う子どもの親でしかありません。ただただ、お母さんのお役に立ちたいという気持ちだけで電話を受けております。
私は、「電話してよかったです。元気が出ました」と言ってくださるお母さん(時にはお父さん)から、私自身も生きている意味を見つけて、相談者のお母さんやお父さんから元気を頂いているようです。
本当にいいお仕事をさせていただけると思っております。
これからの季節は、だんだん暑くなってきます。今しばらくいい季節を楽しみつつ、来る夏をまた、楽しみにしたいと思います。
みなさん、また一ヵ月後にお会いしましょう。
鳥羽 美千子
★キッズルーム開催します★
皆さまお待ちかねのキッズルームが今年も岡山大学児童文化部の方のご協力のもと、開催されます!
「休みの日に体を動かす場がなかなかない」
「小学校でなかなか急には集団の輪に入れなくて…」
「人形劇や映画を見る練習の場があればなぁ」
そんな保護者の声で始まったのが「キッズルーム」。
広い体育館でボランティアのお兄さんお姉さんと思いっきり遊ぶもよし、ビッグボールやトンネルなど体を動かす遊びをするのもよし、積み木やパズルなどのおもちゃでお母さんも一緒に遊ぶもよし。
簡単なリトミック・人形劇・大きな布を使ったスカイバルーン遊びもあります。
お子さんには学生ボランティアの方がしっかりついてくださいます。
お母さんと離れるのが不安なお子さんは、ボランティアさんとお母さんと3人で遊ぶことも可能です。
「初めての場所が不安でなかなか入れない」そんなお子さんでも大丈夫。
ボランティアさんが焦らずにゆっくりペースで関わってくださいますよ。
ぜひ皆さんで楽しい時間を過ごしましょう。お申し込みお待ちしております。
日 時 平成21年6月28日(日)13:00〜15:00(12:50受付)
※以前は12:00〜14:00でしたが、会員の皆さんからの要望で時間変更していただきました。
場 所 岡山大学 津島キャンパス体育館
対 象 育てる会正会員の本人とその兄弟児
参加費 本人500円、兄弟児400円(保険・交通費・おやつ代など)
持ち物 体育館シューズ・飲み物・タオルなど
申込み 6月19日までに育てる会事務局(086-955-6758)へ。
※締め切りを過ぎた場合でも定員に空きがあれば参加可能です。
お問い合わせください。
赤磐ぐんぐん見学会
新規利用者対象に赤磐ぐんぐん見学会を開催します。
赤磐ぐんぐんは、自閉症や発達障害をお持ちの幼児さんを対象に週1回の療育を介護給付費(保護者1割・国県市町村から9割補助)で行っている児童デイサービスです。
日 時 平成21年6月17日(水)11:00〜12:00
26日(金)11:00〜12:00
場 所 児童デイサービスセンター赤磐ぐんぐん(赤磐市和田194-1)
対 象 就学前(幼児)のお子さんをお持ちの保護者
(見学会はお子さんを連れての参加はできません。ご了承ください)
申込先 前日までに育てる会事務局(086-955-6758)へご連絡ください。
ぜひお友達・お知り合いにお声かけお願いします。
なお、今後も開催しますので、興味のある方はご連絡ください。
育てる会勉強会
「18歳の春を目指す親子療育クラブ」
今年度第2回目の「18歳の春」は、実際にスケジュールを1枚でも作って形にする!!のが目標です。
スケジュールを既に使用している方は、初めての方に、アドバイスもしていただきたいので、よろしくお願いします。
スケジュールの作り方や使い方の情報交換などもします!
使っているイラストや写真を持ち寄って、交換もしましょう!
イラストに関するHPや本に関する情報も求む!
日 時 平成21年6月12日(金)10:00〜13:00 (受付は9:45〜)
場 所 きらめきプラザ2階 研修室
持参物 はさみ/のり/厚紙/定規/絵/写真/ゴミ袋/等
・朝の支度などの項目を書きだしたもの
・その他必要に応じて、デジカメ/データ/カッター/カッティングマット
・実際使用しているスケジュール
・使えそうなイラストやその情報(HPアドレス/本)
・使えそうな材料
・作るにあたっての材料で、現在使っているもので皆にオススメのものがあれば、参考に持ってきてください。
「母の想いを語る会」
なかなか他の人に話せない子育ての不安や悩み。母親としての想いを同じ立場の人同士で語りあって、明日からまた頑張っていく活力を得るための会です。
辛い話を吐き出してもよし、嬉しかった話を聞いてもらうもよし。泣いたり笑ったり勉強になったり。お母さんたちだけで思いっきり話せる場です。
日 時 平成21年6月22日(月)9:30〜12:00
場 所 育てる会事務局
参加費 300円(当日集金します)
締切り 6月17日(水)までに育てる会事務局へお申し込みください。
17日までに参加者がいない場合、開催されない場合もあります。
「OHAの会」(Okayama High-function autism and Asperger syndrome society)
育てる会の会員の方から、時々こんなご相談があります。
「知的障害がないだけで、自閉症のしんどさは変わらないのに、わが子の大変さが分かってもらえない」
「アスペルガーの人の事件が、テレビで放送されるたび、周りからの偏見の目が辛い」
「わが子の将来、一体どうなるのか見通しが持てなくて不安」
「みんなどんな風に子育てしているんだろう?」
そんな高機能自閉症・アスペルガー症候群のお子さんをお持ちの保護者の方のための勉強会を発足しました。
少しの間お休みしていた「OHAの会」復活です!
しかも今回からは、アドバイスしてくださる先生にもご参加いただきます。
悩みを打ち明けあうだけでなく、どのように子育てしたらいいかを一緒に考えていただける会にできたらと思っています。
多くのお母さんにとって仲間作り・癒しの場・元気の場になればと思っています。
お申し込みお待ちしております。
日 時 平成21年6月19日(金)10:00〜12:30
場 所 きらめきプラザ2階 中会議室
対 象 知的障害を伴わない自閉症スペクトラム(広汎性発達障害)を持つ子どものお母さん(育てる会正会員限定)
参加費 500円(当日集金)
内 容 皆で困っていることや心配なことを相談しあって、仲間作りをする。
アドバイザー 旭川荘療育園・けやき通りクリニック医師:古元順子先生(9・12月)
ぐんぐんスタッフ・臨床心理士:利守愛子先生
申込み 6月18日締め切り 事務局まで
★今後の予定★
7月17日(金)、9月18日(金)、10月16日(金)、11月20日(金)
教師・保育士対象 即実践講座
4月の支援者養成セミナーで分かりやすく自閉症支援のお話をしてくださった川崎医療福祉大学TEACCH部の重松孝治先生による連続講座が、
5月22日(金)夜からスタートしました。
今回初回にも関わらず、日時・会場が変更になったため、参加者の皆様にご迷惑をおかけしました。申し訳ありません。
ですが、それにも関わらず大勢の方が参加してくださいました。
参加された方々から感想をいただきましたので一部紹介いたします。
・自閉症児が問題行動を起こしたときに、相手の気持ちを考えるよう指導してしまいがちでしたが、それがさらに混乱を招いていることが分かり、穏やかな気持ちで本人の調子の良いときに伝えていこうと思いました。(保育園)
・曖昧な表現は自分が思っているよりも多く日常で使っていることが分かりました。(保育園)
・具体的な説明が必要だということ・トラブルになって混乱しているときに指導するのではなく落ち着いているときに指導していくこと・理解の仕方(注意の範囲が狭い・全体が見れない)・初めて見たことやすることが苦手なのは判断ができないからだということ…。多くのことを教えていただきました。(保育園)
・自閉症の人の物事の捉え方がよく分かった。自閉症の人をよく理解していけるようになりたいと思った。(保育園)
・自閉症の人とは感じ方・考え方が違うということが分かりました。実際に分かりやすく例を挙げながら話を聞けたので、分かりやすくて良かったです。(保育園)
・改めて特性を学べ、理解したと思っていても実はできていなかったり間違いに気付くことができました。ありがとうございました。また次回もお願いします。(療育機関)
・感覚的な刺激を強く感じることが、そこだけに意識を集中してしまうからだというお話。(療育機関)
・現在の自閉症の学会での動きやお話をリアルタイムで知ることができたこと。(中学校)
・自閉症の概論のお話は、初心者の私でもとても分かりやすかったです。(養護学校)
・具体的な例を用いて話してくださったので、とてもイメージしやすかったです。普段子どもと関わる中で頭では分かっていてもつい子どもに分かりにくい表現をしていることに改めて気付かされました。自閉症の子どもたちにとって視覚的支援は有効だけれども、整理してから伝えなければいけないということも改めて学ばせていただきました。(療育機関)
・自閉症とはと言う部分を、本当には理解できていないことがよく分かりました。この一年、しっかり勉強し、少しでも自閉症児の手助けをしていきたいと思います。これからの研修が楽しみです。よろしくお願いします。(保育園)
・基本的なことを実際の例を挙げながら教えてもらえてよかった。ありがとうございました。(養護学校)
・私が普段している支援が、自閉症児にとってはとても不快なこともあったかもしれないので、どんなことが苦手なのかを聞くことができてよかった。(養護学校)
・日々の療育の中で子どもの気持ちを受容してから正しい方法を伝えることを忘れかけていたなと思いました。(療育機関)
・自閉症の基本的なところを具体的に話をしてくださったので、子どもたちの気持ちが分かってきた。その中で日頃曖昧な表現をしていることの多さ、そして具体的に知らせる伝える大切さに気付いた。(療育機関)
・自閉症とはどういうものなのかを分かりやすく教えていただき、勉強になりました。場当たり的な指導ではなく、その行動が起こる原因について考えることの大切さもよく分かりました。また私たちが接するときに気をつけること、話し言葉の部分も大切ですが、考え・思いの部分をなるべく丁寧に言葉にしていく、説明していくことも大切なんだなと思いました。(中学校)
・昨年度に引き続き、この講座を受講しています。去年ずっと聞いたことと、昨年度の自分の学級での経験を踏まえて、今回の講座のお話を聞いたので、具体的な場面を思い浮かべることができ、理解を深めることができました。自閉症の障害は「わからない」から「難しい・無理」と考えるのではなく「わからない」からこそ丸ごと受け止めて「わかる」方法を模索したり、こっちが「わかってもらえる」方法を工夫していくことが大切だと思いました。(小学校)
・他の講演などでも学んだ基本的な内容でしたが、先生は具体例で話してくださるので、大変分かりやすかったです。目に見えない障害でもあるので、理解していくことは本当に難しいと実感しています。(NPO法人)
大勢の方と一緒に学びあうことで、岡山の教育・福祉の現場が、ますます自閉症児理解を深めてくださっていることを直に感じ、本当にうれしい気持ちでいっぱいです。
どうぞこれから一年間、皆様よろしくお願いいたします!!
☆第二回☆ 平成21年6月12日(金)19:00〜20:45
岡山県生涯学習センター 大研修室(情報創作棟2階)
岡山市伊島町3-1-1 三学ぱる・・・池田動物園の隣、烏城高校や児童館と同じ敷地内にあります。
無料駐車場完備。
☆第三回☆ 平成21年7月10日(金)19:00〜20:45
同上
対 象 : 教職員・保育士やそれを志す人対象。ただし施設・福祉関係職員も可。
(申し訳ありませんが、保護者対象ではありません)
参加費 : 全10回分 賛助会員17,000円 ・ 一般20,000円
途中からの参加も可能です。欠席回のDVDは貸出します。
申込先 : 育てる会事務局(086-955-6758)
サッカークラブのお知らせ
日 時:平成21年6月28日(日)10:00〜12:00(9:45集合)
場 所:旧岡山中央南小学校グラウンド(岡山市中山下)
持ち物:マイボール、ゼッケン(ボラさんの分も)、ハチマキと名札、
お茶(ボラさんの分も)、個人ノート、出席カード
親リーダーはグループノート、スーパーの袋(ゴミ拾い用)
年会費(一人につき5,500円…未納の方)
* 雨天時または前日に雨が降った場合は、体育館シューズを持ってきてください。保護者の方も忘れずにおもちください。
* 欠席の方はサッカークラブ担当までご連絡ください。
☆メンバー募集中☆
サッカークラブでは、引き続きメンバーを募集しています。4月から数名の方が見学・体験に来てくださっています。サッカークラブに関心を持っていただき嬉しく思うと共に、仲間が増えることを楽しみにしています。
また学生ボランティアの方も新たに数名加わっていただけることになりました。みんなで楽しく元気に練習している様子をぜひ見に来てくださいね。お待ちしています。
見学・体験希望の方は担当まで。
(サッカークラブ担当:M.T)
水泳教室のお知らせ
日 時: 平成21年6月21日(日) 15:30〜17:30
場 所: 岡山OSKプール(貸切プールで行います)
連絡先: 育てる会事務局
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
★欠席される方、ボランティアさんが必要な方は必ず6月15日(月)までに事務局に連絡してください。
★当日の急なキャンセルなどは水泳教室担当者に直接ご連絡ください。
★今年度の活動予定日(毎月の会報で確認してください)
7/19 9/20 10/18 11/15 12/20
1/17 2/21 3/21
(水泳担当:M & T )
事務局&ぐんぐんだより
6月に入りました。もう新年度が始まって2ヶ月が経つんですね。・・・早い!!!
「6月の花嫁は幸せになれる」という言い伝え通り、今月は周りで結婚ラッシュ。
すでに3件も別組のお祝いの予約が入ってしまいました。
おめでたい!・・・けど忙しい&ご祝儀貧乏突入です^^;
そんな私も、実は6月最初の日曜に、後楽園で色内掛けで写真撮影をすることになりました。
結婚して10か月も経って今さらのような気もしますが、着物を着て写真を撮ってみたかったという願いを旦那様が叶えてくれた形です。さてさてどんなことになるのやら、ですね。
赤磐ぐんぐんの最近の様子を少しお話しましょう。
赤磐ぐんぐんでは、「みんなの会」という、集団活動の練習をする取り組みをしています。
幼児クラスのお子さんの場合は、園や学校の中で本を読んだり、お名前を呼ばれて返事をしたり、手遊びを見たりを、お子さんに合わせた支援をすることで参加できることをモデルとして提示する意味も込めての活動です。
その中で自分の座る椅子の場所が分からずに困っているお子さんがいました。
椅子の正面まで回れば椅子に名前や顔写真が貼ってあるんですが、それに注目することがなかなかできなかったのです。
雑貨屋さんのブルドッ○で買った青一色の安い小さい折りたたみ椅子。
「この椅子にも色がつけられればなあ」と思っておりました。
通っておられるMくんのお母さんが「椅子カバー作りましょうか?」と言ってくださいました。ぶきっちょ揃いのスタッフですから(失礼)、大歓迎!
サイズピッタリ!素晴らしい!!分かりやすい!!!
お子さんたちが迷わず自分の席に座ることができるようになりました。カラーでお見せできないのが残念です。本当にMくんのお母さんありがとうございました!!
また、6月は赤磐ぐんぐんでは半年に一度の個別教育プログラム作成月間です。
4月から来始めたお子さんは初めての、続けてきてくださっているお子さんは、前回のプログラムの反省と次へのステップアップのための大切な時期です。
初めてのお子さんは、来所前に行った発達検査+この2ヶ月のぐんぐんでの様子の中から見えてきた力を元に、保護者の方の希望を聞きながら、この半年間どのような目標を立てて療育を行うかを、一人ひとり面談を通して丁寧に作成していきます。
お子さんによって・お母さんによって育てたい力は千差万別です。
「ひらがなが読めるようになってほしい」
「『貸して』の言える人になってほしい」
「ゲームしていて負けた時に怒らないようになってほしい」
「ボタンがとめられるようになってほしい」
「知らない場所に行く時のかんしゃくを減らしたい」
本当にたくさんの想いが詰まった希望調査表が集まってきます。
その中から、お子さんの力に合わせて少しずつ焦らず、でもじっくり確実にステップを設定する作業はなかなか大変です。
でも、一緒に作成する中で、お母さん自身が「じゃあこの目標達成するために、家でもちょっと取り組んでみます」とやる気を出してくださる瞬間、「一緒に療育させてもらえているんだ」「子育てのお手伝いさせてもらえているんだ」という嬉しさも感じます。
一人ひとりの想いの詰まったプログラム。
達成するために、私たちスタッフも精いっぱい頑張っていきたいと思います!!
(育てる会:松田紗代)
以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「育てる会 HP」に記載しています。