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平成21年11月30日

 

 第139号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 139号 目次

     岡山大好き

     吉備国際大学ボランティア部招待行事報告

     のびのびキャンプ報告会

     コミュ研の皆さん見学感想

     クリスマス会のご案内

     AAO活動 ・ 母の想いを語る会 ・ 18歳の春親子療育クラブ ・ OHAの会

     保護者対象 連続講座 ・ 教師保育士対象 連続講座

     サッカークラブ・水泳教室のお知らせ

     私のお薦め本コーナー
         『 アスペルガー症候群

     近隣の講演会等のご案内

     お母さんコラム
         「交流クラスの学級だより」
         「わが子達の育ちを見つめること」

     事務局&ぐんぐんだより

秋の日暮れはつるべ落としのよう・・・、太陽は一気に西の空を落ちていきます。
大きな太陽が、真っ赤に燃えながら見る見るうちに沈んでいくのは、この季節ならではの光景です。その光を受けて、紅葉に染まる山々が照り映えて見えます。こんなにきれいな景色を日常的に見られる田舎暮らしは、なんて豊かなことでしょう。
結婚して36年。結婚と同時に住み始めた岡山です。
岡山駅まで車で20分。交通の便もまずまずのところです。そんな便利なところなのに、狸や猪、雉も近くの休耕田に棲んでいて、庭先にちょいと出てきたりするという田舎です。動物にもきっと住みやすいのでしょうね。また、気候は温暖で災害も少なく果物も野菜もおいしいし、本当に良いところです。この土地が私は大好きで、日本中で一番良いところだと思っています。
ところが、久しぶりに会った学生時代の友人が、こんな事を言いました。「あんたは、昔岡山が嫌いだと言っていたよ」
全く記憶にない話です。『そんなことを言っていたのかしら?』と思いましたが、よ〜く考えてみるとそういえば、少しずつ思い出しました。結婚したばかりの頃、そんなことを彼女に言った記憶が蘇ってきました。友人たちとも遠くはなれ、知り合いは一人もいないこの岡山での暮らしは、まだ若い私には、寂しく刺激もない毎日だったのかもしれません。そんなことで「岡山なんて嫌い!」とでも言っていたのでしょう。でも、今の私は岡山が大好きです。
さて、どうしてそううなったかを私なりに考えてみました。
私は、あるときから気持ちをきっちりと切り替えたのだろうと思います。
嫌いと言って、嫌がっていてもそれで何かが解決する訳もありません。ここで一生を暮らすのだとしたら、一生懸命ここを好きになる努力をすることが、自分を幸せにする道ではないだろうか?
ここで根を張りここで骨を埋める決意で生きていく。それしかないと腹を括った時から、積極的に岡山を好きになろうと思ったのだと思います。
自閉症の子どもを育てていく事も同じです。
「嫌だ嫌だ。障害児は嫌だ」「自分の子どもが、何で障害児でなければならないの?」「そんなこと認めたくないよ〜」といくら認めたくなくても、いくら否定しても、自閉症は自閉症です。現実は受け入れざるを得ませんでした。障害は、一生続くわけですから、避けることは出来ません。生まれてきた子を取り替える事はできません。大事な子ども。私の子ども。かけがえない命です。
育てていくしかありません。
自閉症を治してくださいとお祈りしても、かなえられないと知った時から、私は積極的に自閉症を理解し、「自閉症でいい」という風に気持ちを切り替えていきました。
自閉症でOK。何も問題はない。そんな風に思うことで、息子の事を肯定的に見ることが出来るようになったのでしょう。
そして、大好き。自閉症って面白い。不思議なこの子との暮らしを楽しもう。楽しい楽しい、本当に楽しいわ〜。そうやって生きてきました。
思えばこれが、幸せになる私なりの処世術でした。
どんなにしんどい時にも幸せは、すぐそこにある。ただ自分が気づかないだけ。つらい悲しいというばかりでは、幸せは、見えてこない。
幸せになりたいと思えば、幸せを捜さなければみのがしてしまうのではないでしょうか?
岡山に一生住むと想い定めてから、積極的に岡山の良いところ探しをしました。そうすることで、私は岡山のよさを見つけ、そして知らないうちに大好きになっていました。
そして、今住んでいるところが日本中で一番だと思えるようになりました。
自閉症の親になるしかないのなら、自閉症の子の良いところを探し、今では、すっかり自閉症の親を楽しむようになりました。
こんな風にして、今の私は、自分は世界中の誰よりも幸せだと想っています。
さて、それではお待ちかね(待ってないカナ??)鳥羽哲平君のお話です。
哲平の働く会社の、支援員の I さんが、「今月の目標」を決めて取り組んでみましょうと考えてくださいました。 I さんは、お仕事だけではなく、色々な生活面も大切にしたいという風に考えてくださって、色々な取り組みをしてくださいます。ありがたいことです。
支援員の I さんと相談しながら取り組み方を考えてみました。
3つほど目標を決めてくださった中に「食事をゆっくり10分間で食べよう」というのがあります。
実は、哲平は早食いで、5分で終わってしまう人なんです。それで、何とかゆっくり食べさせたいということで、考えてみました。
ゆっくり食べようね。なんて言っても「ゆっくり」がわからない哲平です。時間を意識するようにタイマーをセットして、取り組み始めました。会社では、5分で食べ終わってしまい、残り5分はお茶を飲みながら待っているようです。どうしましょうか?と困った I さんからのSOSに我が家でも取り組みを開始しました。
よく定型発達の子どもに教える時には、「よく噛んで食べよう」なんてことをいいますが、これが、難しい哲平君です。「よく噛んで・・」のよくが分かりません。よくとは何ぞやです。「しっかり噛んで・・・」も解りません。しっかりってなあに??自閉症の人は、絵に描けないことは分かりづらいと言われます。
例えば、「りんご」という言葉は、絵に描いて教える事が出来ます。でも、「急いで・・」や、「しっかり・・」や「きっちりと・・・」など、抽象的な概念は、描けませんよね。
典型的な自閉症、しかも知的障害(重度)を伴う哲平です。描いて見せられないことは、理解ができません。それで、よくやる具体的な方法を試みました。「30回噛んでくださいな」 ところが、ここでハタと気づきました。そうでした。哲平君は数を数える時に心の中で数えることができないのです。「1・2・3・4・・・」と律儀に数を唱える哲平君は、ご飯を食べながら一生懸命数えてくれるのですが、そうするとご飯を上手に食べる事が出来ません。数を数えながらご飯を食べられるほど、彼は器用な人ではないのです。
「ゆっくり食べる」と言うことの難しさを痛感しました。そういえば以前に我が家でも取り組んでみて、このことはあきらめたと言う経緯がありました。21歳の大人になっていても、まだまだ、ご飯をゆっくり食べることができない哲平です。でも、諦めず少しずつでも取り組み続けることが大切なんでしょうね。
さて、会社と同じく、我が家でも5分で食べてしまった哲平君に一言「10分で食べて欲しいな〜」と言った私の言葉に哲平は実に素直に従ってくれました。なんと、その残った5分間、頑張ってお代わりをして、食べ続けると言う方法で応えてくれたのです。なんという律儀さなんという率直さ・・・。全く驚きます。すばらしい!!
ほんと、面白いでしょう。こんな哲平との暮らしが、面白くて、自閉症の親はやめられません。でも、本人は必死なんですよ。こちらの希望に添いたいと思ってくれているのです。
せっかくの哲平君の奮闘ですが、いつもの2倍も食べられては、肥満による成人病が心配です。我が家の経済も心配です。
そこで、お尋ねいたします。皆さん、何かいい方法はないでしょうか?皆さんのアイディアをいただけるとありがたいのですが・・・。よろしくお願いします。育てる会メール(acz60070@syd.odn.ne.jp)まで、よろしくお願いいたします。
さて、もう一つのエピソードを紹介しましょう。
夏にカキ氷を食べても頭が痛くならない哲平のことを紹介しました。
先日もうひとつ気が付いたことがあります。なんと玉ねぎのみじん切りをいくらやっても目が痛くならないのです。
ハンバーグを作るために玉ねぎのみじん切りをがんばってやっている哲平の横にいる私は、横にいるだけで目が痛くて涙ボロボロなのに、みじん切りをしている本人は、痛くもなんともない様子です。包丁の扱いがいまいちの哲平君のみじん切りは、ぶつぶつと押し切りのみじん切りです。その為、玉ねぎの繊維が余計つぶれて、涙の原因物質の硫化アリルがどんどんと放出されていきます。平気の様子の哲平君に驚きつつ思いました。これを何か生かす道はないかしら??と考えこんでいる私です。
まあ〜、これだけはいえることは、私よりたまねぎのみじん切りが、上手になれることは間違いないでしょう。
さて、先月のテレビ取材に続き、今月は、山陽新聞社から、コラムを書いてほしいと言う申し出がありました。
普通なら「少し考えさせていただきます」とか、「私には荷が重いので・・・」と、お断りするようなことでしょうね。でも、私は、自閉症のことを少しでも皆さんに、知っていただきたいと思っている訳ですから、断るのはもったいないと考えました。思わず、二つ返事で引き受けてしまいました。
我ながら驚く所業です。ほとんど考えずに引き受けてしまいました。
ところが、私はこの会報でもお解かりのように、だらだら長く我が家の出来事ばかりを書くような人間ですから、まじめな文章が書けない。短い文章が書けない。そして何より軽い文章が書けない。ちょっと困りました。
文字数の制限がある文章を書くことは、本当に難しいと痛感しております。
「一日一題」という夕刊の5面に毎日違う筆者が、一週間に一度書くということになっているようです。12月1日火曜日から1月末までの全8回毎週火曜日に連載という形で掲載していただくそうです。これから毎日、何を書こうかと、考えながら日々を過ごすことになるのでしょうね。えらいことを引き受けてしまったと、少々後悔していますが後の祭りです。でも、はじめに言ったように、自閉症のことを解ってもらえるせっかくの機会です。チャンスと考えて、がんばりたいと思います。皆さん山陽新聞夕刊ですので、良かったら山陽新聞の夕刊を取ってくださいね。もし購読されるようなら、ご連絡ください。申し込みをさせていただきますよ。
インフルエンザが流行しています。マスクの着用は、結構効果があるようですよ。
油断は大敵です。自分の体は自分で守りたいものです。
既往歴なし50代のワクチン接種はいったいいつになることやら・・・・。
体力をつけて、なんとかワクチンの接種をしてもらえる時まで、頑張らねばと思う私です。それでは皆さんまた、140号で会いましょう。それまでお元気で。
鳥羽 美千子

吉備国際大学ボランティア部 招待行事 報告

10月18日(日)高梁市社会福祉協議会にて吉備国際大学ボランティア部主催で
「目指せ!名探偵 遊んで探して秋の大冒険」が開催されました。
学生ボランティアの方から感想をいただきましたので紹介します。


今年もご参加くださり、ありがとうございました。今年はKちゃんを担当させていただきました。とても可愛く楽しい時間を過ごすことができました。ひょうきんで皆を楽しませてくれたので、イベント全体としてもとても助かりました。お母さんもとても優しくて、お昼を食べながら色々なお話をしてくださり、楽しかったです。至らない点も多く、反省すべきことも多かったですが、今年は皆さんのおかげでよいイベントになったと思います。本当にありがとうございました。
(Yさん)
今回、育てる会の皆さんのおかげで招待イベントを無事に迎え、終わらせることができました。本当にありがとうございました。世間では新型インフルエンザが流行っていて、部員も新型ではありませんがインフルエンザにかかったり、体調を崩したりする人が多く、ボランティアの人数が予定より少なくなってしまいました。しかしそこは残りの部員でカバーをし、無事にイベントを終了することができました。子どもたちも私たちが考えたブースを楽しんでくれ、リハーサルや準備が満足にできなかったにも関わらず、保護者の方々から「雰囲気が良かった」「手作り感が良かった」と言っていただき、本当にやって良かったと思いました。これからも私たちボランティア部がお世話になることがまだまだあると思いますが、よろしくお願いします。
(Mさん)
初めて招待イベントに参加させていただいて、嬉しかったです。正直、リハーサルの時から心配はありました。でも当日朝早くから集まって、演習しながら本番を迎えました。最初は緊張感が大きかったんですけど、子どもと出会ってからは安心というか、楽しみに変わっていきました。初めて参加したので、どのくらいの流れがいいのかもよく分からずに出来る限り頑張ろうと思いながら、レクリエーションや子どもたちと遊びました。私自身は全部楽しかったし、担当の子から「今日は楽しかった。今度会えたらいいね」と言われて、本当に涙が出そうでした。裏方の皆さんも本当に色々面倒を見てくれて、助かったし、いい思い出になりました。今度もぜひ参加したいと思いました。
(Hさん)
最初は緊張していたせいか、少しぎこちない関わり方でしたが、途中から一緒に楽しく遊べるようになったので良かったです。この夏に保育実習で担当した子と同じ2歳児だったため、慣れていると思いましたが、個性がそれぞれあることを再認識させられました。イベントで行ったレクリエーションが本人には少し難しい内容で、その活動にどう参加したいという意欲を持たせるか難しかったです。また、集中力も短いため、飽きてしまった時の対応はどうしたらよいかを後で考えていました。担当の子との関わり方については、保護者の方の援助・助言があったので、とてもありがたかったです。それと同時に、子どもの個性などに合った関わり方をよく学ばないといけないと思いました。
(Aさん)
今回のボランティアは、自分の経験したボランティアの中でも最大規模のものでした。今まで接してきた人たちは健常者の方々ばかりだったので、障害を持った方々とどう接すればよいか正直不安に思っていました。企画を進めていく中で、相手方に合わせて様々な方法を考え、相手の様子、コンディションを皆聞いていたと思います。説明をどうするかにも、かなり手を焼いたのを覚えています。子どもたちに理解してもらえるような、遊び・説明・会話・時間などを考え企画を進めていく時は、これからの社会福祉活動の糧となるような大切さを感じました。役割は全体進行の司会でした。子どもたちに楽しんでもらうために、会話や説明の道具にも気を回していたと思います。しかし、全ての子どもたちの興味を引くのは難しく、退屈そうにしている子どもも何人かいました。改善点はたくさん出てきました。計画しても本番はやはり予定通りに行かないものだと思います。相手に伝えるということ、楽しんでもらうこと、安全に進めることなど、色々考えながら活動することができました。今回活動できたのはわずかな時間でしたが、確実に価値のあるものだったと思います。これからもこのイベントは続けていけたらと思いました。貴重な体験をさせていただきありがとうございました。次回もどうぞよろしくお願いします。
(Sさん)
私はボランティア部に所属はしていないんですが、今回部長さんからお話を伺い参加させてもらいました。事前準備も夜遅くまで一生懸命行い、一つのものを一から作り上げていく大変さ、周りのサポートの大切さ、裏で頑張っている人たち、皆が協力して一生懸命行ったからこそ、大きな事故もなく無事に終えることができたのではないかと思います。ボランティアをして嬉しかったことは、担当した子どものお母さんに「また参加したいです」と言ってもらえたことと、担当した子どもが初めは「お母さんがいい」と言って懐いてくれなかったんですが、徐々に「先生(私)がいい」と言って笑顔を向けてくれたことが嬉しかったです。また、注意していかないといけない点として、子どもの先の行動を何パターンも考えておかなければいけないという点です。思いもよらないことを行動したりする場面において、もっと冷静に対応していきたいと思いました。このことは、他のボランティアに参加したり子どもと接するときにも言えることなので気をつけたいです。また機会があれば、ぜひよろしくお願いします。
(Tさん)
今回のイベントは、私にとって3回目でした。今年はボランティア部も少ない人数となってしまい、初めはどうなることかと思いましたが、怪我も事故もなく、無事に終了してよかったです。当日一家族が都合により欠席となってしまい、今まで以上に少人数のイベントになりましたが、少人数なりの暖かい雰囲気の中で進行できたのではないかと思いました。たくさん至らない点があったと思いますが、保護者の方々の暖かい目に見守られ、笑顔に包まれた中でイベントができ、とても感謝しています。また、今回は部員からも病欠(インフルエンザなど)が発生してしまい、全員揃ってのイベントを迎えることができなかったことが心残りです。そのため、前日になって担当ボラを変更を行うことにもなり、お子さんには申し訳ないことをしてしまったなと思いました。去年までは担当ボラに配属され、子どもと1対1の関わりを持つのが主だったのですが、今年は部長という大役だったため、全体把握から部員に指示・指導をする立場でありながら、参加者全員の子どもと関わることもでき、とても充実した仕事ができたなと思いました。今回のイベントを通して、より我が部が一丸になれたように感じます。このような機会をくださった育てる会の皆様にとても感謝しています。部員が減少していく中、この人数を維持できるように努め、また来年も招待イベントを開催できればいいなと思っています。
(Y部長)

のびのびキャンプ 報告会

10月3〜4日に和気閑谷学校で行った「のびのびキャンプ」の報告会を、11月23日(月・祝日)に岡山県生涯学習センター大研修室で行いました。
報告会では、キャンプのビデオを見ながらボランティアさんや先生たちと相談したり、グループごとに集まって反省や感想を語り合ったり、和気あいあいと和やかに進行しました。


☆キャンプアドバイザーからのコメント☆

のびのびキャンプに参加していただいた全ての皆さん、お疲れ様でした。そして楽しかったでしょうか?今回キャンプに参加させていただき、子どもたちがそれぞれリラックスする様子をみせていただきました。慣れない場所で、慣れない人と、慣れない活動をすることは、誰にとっても不安なことです。しかしそんな中で、活動にしっかり楽しんだり、初めてのことに挑戦したり、いろんなお話をしたり、その1つ1つの経験が、今後の皆さんにとって意味あるものであればと願っています。もちろんこれは参加したキャンパーの皆さんにも、ボランティアさんにも言えることです。
またプレキャンプや事前の準備にご協力いただいたご家族の皆様には、本当に心よりお礼申し上げます。準備も大変かもしれないし、不安なこともいっぱいあったかもしれないキャンプ活動ですが、キャンパーと家族とボランティアやスタッフがみんなで作り上げたキャンプができたことを誇りに思います。ありがとうございました。また来年もしたいな〜!
重松 孝治

☆PDからのコメント☆

2日間お疲れ様でした。行きのバスの先頭から見た時のみんなの顔は、少し緊張しているのかなという感じでしたが、帰りのバスでは「まだ帰りたくない」という顔がちらほら・・・それだけこの2日間の活動が子どもたちにとっても、ボランティアさんにとっても充実したものだったというのが伝わってきました。この経験は必ずこれからの生活に活きてくるので、大事にしてほしいなあと思います。2日間ありがとうございました。
重松 恵梨

☆MDからのコメント☆

キャンプお疲れ様でした。二日間親から離れてのキャンプということで、保護者の方から「夜寝られるかしら」「家を恋しがって泣くんじゃないか」「ボラさんとうまくいけばいいけど・・・」なんて心配もありましたが、どの子もそれぞれのグループで楽しく過ごせていたようです(親の心子知らず?^^)。
今年もそれぞれの年齢や性別で班分けをさせてもらい、その中で高校生以上のグループに「お仕事班」というものを作ってもらいました。スタッフと一緒に食事準備をしたり、掃除をしたり、後片付けをしたり・・・。「お兄さんたちのかっこよく働く姿」になんだか感動を覚えました。初めての場所でも、指示が分かりやすく、手順書があれば、ちゃんとお仕事ができる姿は、何年か後の子ども班たちの将来像ですね。
どのグループもリーダーを中心に、プレキャンプより本番1日目、本番1日目より2日目と、日に日に関わりが上手になっていき、子どもたちものびのびと活動に取り組めている様子が見られました。実質子どもたちと関わった時間はたった3日間なのに、こんなに子どもに信頼されて、こんなにキャンプに前向きに参加できたのは、ボランティアの皆さんが「この子のことを理解したい」「この子と一緒に活動したい」という熱意を持ち、思いだけでなく、活動を分かりやすいよう、参加しやすいようにと、子ども視点で考えてくださっていたおかげだと思います。
スタッフの皆さんも、積極的に動いてくださり、安心して過ごせるキャンプでした。本当にありがとうございました。
この経験が、子どもたちはもちろん、ボランティア・スタッフ、そして保護者の方々にとって良い思い出、良い財産になりますように。また来年もどうぞご参加ください。お疲れ様でした。
松田 紗代

コミュ研の皆さんが見学にこられました

11月11日(水)に愛媛県今治市から「NPO法人コミュニケーションハンディキャップ研究会(コミュ研)」の方が、赤磐ぐんぐんとNTN夢工房に見学に来られました。見学の感想をいただきましたのでご紹介します。


<赤磐ぐんぐん>

・ きちんと構造化されているなあと思いました。
・ カメラとモニターテレビにびっくり!
・ 白を基調に明るい雰囲気だなあと思いました。
・ 課題の量と整理の仕方に感動!!!とても参考になりました。
・ 先日は赤磐ぐんぐんの取り組を見せていただいてありがとうございました。
不慣れな道中にあくせくしてしまい、楽しみにしていた見学の時間が大きく短縮してしまい、大変なご迷惑をおかけいたしました。短時間の見学になりましたが、取り組が目に見えるような気がいたしました。個別の対応や細やかな構造化やお母さんに対する配慮だったり、数多くのジグ等、全てがシステマテックで目を見張るものばかりでした。何よりも鳥羽さんのエネルギッシュなお姿に、刺激を受けました。赤磐ぐんぐんに通っている子どもたちは優れたスタッフに対応していただけることに恵まれていると感心いたしました。
・ 少ない時間の中、大急ぎで見学となり申し訳ありませんでした。その中でも、少人数で、その上ほぼマンツーマンできめの細かい対応をされている様子を伺ったり、記録表などはとても参考になりました。また、ビデオカメラで別室からの観察ができたり、保護者同士が集える空間など、保護者の側にも立ったきめの細かい対応なども「ここはうす」ではない部分で、参考になりました。圧巻だったのは、整理整頓された、課題の数々。「お金」という課題だけでも、いろいろな着目で課題作りをされていて素晴らしかったです。
・ 先日の見学の際には、不手際が重なり、鳥羽代表やスタッフの皆様にはご迷惑をおかけいたしました。児童デイサービスという公的な仕組みの中で、非常に専門性の高い個別支援が隅々まで整えられていて、感銘を受けました。子どもさんたちの様子がカメラで別室で見られるようになっていたり、保護者の方への配慮も行き届いていて、さすが当事者側の視点に立った配慮がなされていてすばらしいと思いました。目の前で子どもたちになされているスタッフの方々の関わり方や評価の仕方や将来につなげていく考え方など、将来を見通した支援の意味を学ぶには、とても素晴らしいアイディアだと思います。こちらに通園しているお子さんやご家族はお幸せだなあと思いました。

<NTN>

・ 補助具のすばらしさに驚きでした。
・ ちょうど日本理化学工業の事を書いてある本を読んだばかりでして、重なる部分がありました。NTNも日本で一番大切にしたい会社の一つではないかと思いました。
・ 好感度が非常に高かったです。将来的に持続させるためにも赤字を出さないという姿勢もよかったです。工場の一工程を請け負うという方向はありかなと思いました。私も工場勤務でかねてから作業の効率化や作業指導書は突き詰めると視覚化、構造化につながると感じていましたが、その意味で、この会社のレベルはかなり高く、教科書レベルを超えています。車関係だから特にだと思いますが、逆にこのレベルの会社規模と配慮、アイディアがないと難しいのかなと感じました。この会社は成功例として素晴らしいと思います。配慮も愛情もアイディアも実行力も百点満点でした。
・ NTNでは以前に映像で拝見した哲平さんを直に見せていただき、さらにわが子や自閉症の子供たちへの進路を開く原動力をいただいた気がいたします。また、鳥羽さんや現場のスタッフさんが障害のある人達を尊重し、見守っている姿にも感銘いたしました。現場のスタッフさんが障害を伴う人がどのような構造化なら仕事ができるのか、試行錯誤したお話には本当に心打たれました。鳥羽さんの誠意が伝わり協働してくださる環境を構築されている現場を拝見して、また、私たちも何かできる!との思いで帰宅いたしました。今後とも鳥羽さんの活躍を拝見しながら、私たちも愛媛で何ができるのかさらに思案し、障害を伴う方々の将来に貢献していきたいと思います。ありがとうございました。
・ 皆さん途切れることなく集中して、まったく無駄のない動きは、ジグやスケジュールの賜物だと思いました。そういったものがあれば「彼らはできるんです!」と高津部長さんが力強くおっしゃっていたのが印象的でした。そして、障がいを伴っている方たちのことを深く理解し、適切な支援を組み立てておられる様子は、求めている理想の姿だとも感じました。私たちの子どもも、社会へと巣立つ日が間近ですが、そのときのヒントをいただけたように思います。お忙しい中丁寧な説明をいただきながら見学させていただき本当にありがとうございました。
・ 鳥羽代表には道案内までしていただき、大変助かりました。お礼申し上げます。以前、鳥羽さんの講演会の折にビデオで見せていただいたよりも数倍集中して働いておられる様子が実感できました。一般的には大企業では、障害者雇用率の達成のため、身体障害や内部障害、あまりコミュニケーションに問題がない方が雇用されている例が多いと感じますが、高津部長さんのお話からもNTNが社会貢献を真剣に考えて取り組まれている様子がよくわかりました。当事者の方の可能性を信じていろいろ試行錯誤されながら構造化に取り組まれておられ、自信につながっておられるなあと感じました。たぶん、鳥羽さんが会社との連携を非常に丁寧に上手になさってこられたのではないかな〜と改めて、鳥羽さんの誠実で謙虚なお人柄や配慮の仕方の素晴らしさに感心しました。

会員のページ

 申し訳ありませんが、以下のページの行事は、育てる会会員の方しか参加できません。
    ※ ボランティアとして参加する場合は除きます 
  入会についての問い合わせは、育てる会事務局(086−955−6758)まで。
    ※ 正会員の会費は、入会金3000円+1カ月1200円×3月までの会費(月割り)です。

「クリスマス会のご案内」

   日 時  平成21年12月20日(日)10:00〜11:45
   場 所  東山公民館 美術工芸室・和室研修室
   対 象  育てる会正会員の子ども本人・兄弟(保護者同伴)
   参加費  子ども一人につき500円(予定)
   内 容  クリスマスブーツを作ろう!(牛乳パックで作る簡単手作りブーツ)
        ケーキを食べたり、ビンゴでプレゼントをもらったり・・・。
   参加締切 12月14日(月)までに、同封の申込書でお申し込みください。


「AAO活動」

【今後の活動予定】

日時:12月13日(日) 10:00〜17:00(一日借りています)
場所:岡山市立京山公民館 1階 美術工芸室(子どもの活動に使って下さい)
日時:1月10日(日) 10:00〜12:00
場所:岡山市立京山公民館 1階 美術工芸室(保護者の控え室)
             1階 実技室(子どもの活動に使って下さい)
(AAO活動担当:K)

「母の想いを語る会」

日 時  平成21年12月14日(月)9:30〜12:00
場 所  育てる会事務局
対 象  育てる会正会員の保護者(母親限定)
参加費  300円(当日集金します)
内 容  鳥羽代表と一緒に悩みや相談、ちょっと嬉しかったお話などをしませんか?
      アットホームにのんびり行っています。お気軽にどうぞ。
申込先  12月10日(木)までに育てる会事務局へ

「18歳の春親子療育クラブ」

仲間と一緒に勉強するって楽しいですね。12月も共に頑張っていきましょう。

日 時  平成21年12月11日(金)10:00〜13:00(受付9:45〜)
場 所  きらめきプラザ2階 研修室
持参物  「お母さんと先生が書くソーシャルストーリー」
        著書 キャロル・グレイ、訳・解説 服巻智子 クリエイツかもがわ出版
内 容  本を皆で読み合わせしながら勉強していきましょう
対 象  育てる会正会員の保護者
参加費  年会費5000円(途中入会も可能)

「OHAの会」

OHAの会は高機能自閉症・アスペルガー症候群の子どもを持つお母さんのための会です。
知的障害がないからこその悩みや将来への想いなど、同じ立場のお母さん同士で想いを語り合いましょう。利守先生が毎回暖かなアドバイスもしてくださいます。
初めての方の参加も大歓迎です。皆で子どもたちのことを考え合いましょう。

日 時  平成21年12月18日(金)10:00〜12:30
場 所  きらめきプラザ2階 研修室2(岡山市北区南方2-13-1)
対 象  知的障害を伴わない自閉症スペクトラム(広汎性発達障害)を持つ
      子どものお母さん(育てる会正会員限定)
参加費  500円(当日集金)
持ち物  副読本「アスペルガー症候群の子育て200のヒント」
                ブレンダ・ボイド著、東京書籍、2100円
       (とても良い本なのでぜひご購入してください。一般書店で購入可能です)
内 容  皆で困っていることや心配なことを相談しあって、仲間作りをする。
アドバイザー ぐんぐんスタッフ・臨床心理士:利守愛子先生
☆今後の日程☆  1月22日(金)・2月19日(金)・3月19日(金)
             毎回きらめきプラザにて行います

「保護者対象 連続講座」

11月6日(金)、第2回の保護者対象連続講座が開催されました。
前回の宿題だったコミュニケーション記録をパソコンに打ち込み、見て分かりやすいグラフにしていただきました。坂井先生や学生さんが、打ち込み方を教えてくださったり入力を手伝ってくださったりと至れり尽くせりで、大変助かりました。
次に、コミュニケーション記録の結果をどう見るか講義をしてくださいました。初めに獲得しておくべきコミュニケーション(要求・注目・拒否)について、次の段階に獲得するコミュニケーション(情報請求・情報提供・感情表現など)についての詳しいお話でした。私にとっては初めて聞くことで、勉強になりました。
その後、坂井先生のお話を元に、各自で我が子が苦手としているコミュニケーション機能や場面などを記録から読み取り、コミュニケーションの目標をたてました。それが達成できたときの自分へのご褒美も決めて、みんなの前で発表しました。
各自での活動の時に、坂井先生が参加者の間を回って気さくに声をかけてくださり相談をしやすく、先生のお話も楽しいので、とても明るく和やかな雰囲気で勉強できることが、この勉強会の特徴だと思います。坂井先生、学生の皆様、ありがとうございました!
日 時  平成22年1月7日(木)9:30〜12:30
場 所  きらめきプラザ2階 大会議室
内 容  保護者の方ができる、保護者にしかできない自閉症支援を学びます
参加費  全4回で正会員8000円・一般12000円
        (途中からの参加の方にはDVD貸出を行います)
       ※第4回目(最終回)は1月21日(木)9:30〜12:30、きらめきプラザ研修室

教師・保育士対象 即実践講座

11月13日(金)に、第6回の重松孝治先生による「即実践講座」が行われました。
今回、事務局の準備不足でいつもの会場が予約できず、南ふれあいセンターへ変更となり、参加者の皆様にご迷惑をおかけしました。市内中心部から遠いにも関わらず、多くの参加者の方が来てくださり、ありがたかったです。

【参加者からのアンケート】

・ 伝えられた言葉を、間違って理解したり、言われたことをそのまま受け止めたりすることの理解の難しさがあることや、相手や状況に応じて話し方を変えることの表現の難しさがあることを、先生のお話を聞いて、分かりやすく学ぶことができました。支援はその人にとって、日常生活の中で必要としていることは何なのか?という本人のニーズに合ったものに、意味のあるものでなければならないということが分かりました。(保育士)
・ 自閉症の人に対して分かりやすく伝えること。自閉症の子は伝えたことを適切に整理することが難しいこと。支援者は分かりやすく伝えることが良いことだと思っているが、子どもにとって過剰な負担になっていることなど、色々考えさせられました。(保育士
・ 支援においての配慮が必要であること。支援には優先順位があること。日常生活の中で特に必要なことから教えていく、ということが大切差という話、とても勉強になりました。(保育士)
・ 日ごろ子どもたちと接して人間関係を築いたり、指導したりするのに、コミュニケーションは必要不可欠なもので、試行錯誤を繰り返していましたが、お話を聞いて「なるほど」と納得のいくことがたくさんありました。こちらが先回りして、手をかけすぎていて、かえって自発的なアクションをする機会をなくしていたり、2つの指示を同時に出してしんどい思いをさせていたりしていたのではと思いました。「指導の際の配慮点」のお話は忘れないように気をつけたいと思います。表現手段をよく見て、どんなことでもまず「受け止めたよ」というメッセージを伝えることを実践しようと思いました。(小学校教師)

☆第七回☆ 平成21年12月11日(金)19:00〜20:45
           岡山県生涯学習センター 大研修室(情報創作棟2階)
             岡山市伊島町3-1-1 三学ぱる・・・池田動物園の隣
             烏城高校や児童館と同じ敷地内にあります。
☆第八回☆ 平成22年1月8日(金)19:00〜20:45
           会場は同上
※今後の予定・・・2月26日(金)、3月12日(金)
対 象 : 教職員・保育士やそれを志す人対象。ただし施設・福祉関係職員も可。
         (申し訳ありませんが、保護者対象ではありません)
参加費 : 全10回分 賛助会員17,000円 ・ 一般20,000円
          途中からの参加も可能です。欠席回のDVDは貸出します。
申込先 : 育てる会事務局(086-955-6758)

サッカークラブのお知らせ

日 時 : 平成21年12月27日(日)10:00〜12:00(9:45集合)
場 所 : 旧・岡山中央南小学校体育館(岡山市中山下)
持ち物 : マイボール、ゼッケン(ボラさんの分も)、ハチマキと名札
       お茶(ボラさんの分も)、個人ノート、出席カード、
       親リーダーはグループノート、ゴミ袋
   *雨天時または前日に雨が降った場合は、体育館シューズを持ってきてください。
    保護者の方も忘れずにお持ちください。
   *欠席の方はサッカークラブ担当までご連絡ください。
(サッカークラブ担当:T)

水泳教室のお知らせ

日 時 : 平成21年12月20日(日)15:30〜17:30
場 所 : OSKスポーツクラブ岡山 3階ロビー(岡山市絵図町1-50)
          ※プールは育てる会水泳教室 貸切で行っています。
連絡先 : 育てる会事務局
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
  体験は1回2000円(保険代込み)です。
★欠席される方、ボランティアさんが必要な方は、必ず12月14日(月)までに事務局に連絡してください。
★当日の急なキャンセルなどは 水泳教室担当に直接連絡ください。
★今年度の活動予定日
  1/17 2/21 3/21(毎月第三日曜)
(水泳担当:M&I)

お母さんコラム

このコーナーでは、自閉症の子の保護者からの日々の暮らしの様子をお届けしています。


「交流クラスの学級だより」

先日、体育の時間にあったエピソードを息子の交流クラスの先生が保護者に配る学級だよりに書いてくださいました。
2時間目の体育は長なわをしました。男子と女子に分かれて、少し練習をした後、5分間で何回とべるか数えることにしました。しばらくして男子の方から拍手と歓声があがり、びっくりすると、「先生、りょうさんできたよ」という声。
後で様子を聞いてみると、少し離れたところでみんながとんでいるのを見ていたりょうさんに、Tさんが「りょうさんも来いや」と声をかけ、りょうさんが長なわをくぐることに成功したそうです。
今日は、飛べた回数よりも、みんなのやさしさに拍手をおくりたいです。
この便りを書いてくださった先生にお礼を言うと「Tさんは、普段やんちゃなところがあって、私が怒ってしまうことが多いんですよ。でも、こんな優しいところがあるんだという発見があって、褒めてあげるにはここだ!と思って、書いたんです」と、おっしゃられていました。なんて素敵な先生なのだろう!と私は感動しました。
普段、みんなに助けてもらってばかりの息子ですが、こんな風に友達の気持ちを優しくすることができる存在なのだと思うと、とてもとても嬉しかったです。また、そんな場面を見逃さず、普段怒られることの多いTくんが、みんなや親御さんに褒めてもらえるようなエピソードをちゃんと書いて評価してあげられている先生に、とても感動しました。
こんな温かい人達の中で育っている息子は、きっと人と関わることが好きな心の温かい大人になれるのではないかなと、思います。みんなの優しさに感謝の気持ちでいっぱいです。
(りょうくんのママ)

「わが子達の育ちを見つめること」

我が家には広汎性発達障害(高機能自閉症)と診断された娘(小3)と息子(小1)がいます。一学期の後半から不登校になっていた娘(小3)は、気持ちを新たに2学期の始業式へと参加しようとしていました。全校生徒が集まった体育館の外に、イヤーマフとスケジュールをもって、母と子で立っていました。
娘は不安で音が辛くて、体育館へは入れません。それでも自分なりに苦しくなく、「ここなら大丈夫」という場所を体育館の入り口から小窓まで移動して、母子一緒に確認していました。入り口から立ち位置を少し変えるだけで、音の聞こえ方がかなり違います。一つ一つ確認すると、どんな音が辛くて、どんな音が大丈夫かを娘は教えてくれます。
ふと見ると、入り口から小1の息子が楽しげにぴょんと跳びだしてきました。どうも、始業式がしんどくなって外に出てきたようです。この学校内にも発達障害と診断されている子ども達がたくさんいることは知っています。そんな子ども達がたくさんいるにもかかわらず、この学校で始業式にまともに参加できていないのは我が子2人だけ・・・
これまで、我が子の障害のことを知りたい、そして、どんなに辛いことがあっても、親である私だけでも、せめてそのしんどさを理解して、一緒に寄り添って生きたい。そう願って、今の私にできることを頑張ってきました。そうして親子で支え合ってきました。でも、我が子2人が学校行事の参加すらできない現実に、ものすごくショックを受けました。どんなに頑張ってもできないのだろうか?泣きました。ものすごく泣きました。
そんな時、育てる会のお母さんからのある言葉を思い出しました。「これまで、2人とも丁寧に育ててきとるから、今の二人があるんよ。ええ子に育っとるが。この子達はウサギとカメで言ったらカメじゃけど、本当に一歩一歩、確実に成長しとると思うよ」何気ない会話での言葉でした。この言葉を思い出して、はっとしました。
  私は子ども達を他の子と比べている。わが子達の育ちを見ていなかった・・・
娘は自分なりに参加できる場所を探し、どんな音が苦手で、どんな音が大丈夫かと、自分のことを知ろうとしています。
息子はスケジュールで確認しながら始業式に参加し、気持ちを落ち着けるために外に出て休んでいました。そして「○○先生のお話は聞こう」という約束を守り、その時には体育館に入って話を聞いていました。息子は自分のイライラした気持ちを上手く対処する方法を先生と共に学んでいます。
客観的に見たら、行事参加のできない2人かもしれません。でも、2人とも「自分のことを知って、対処する」ことを学んでいます。そのお母さんからの言葉は、今の育ちを大切にすることを思い出させてくれました。その言葉を思い出して、気持ちがすっと楽になれました。
「すてきな言葉をありがとう!」何気ない会話だったかもしれません。また同じようなことがあっても、この言葉を思い出せば、我が子の育ちを見失わず、また気持ちが軽くなれると思いました。
同じように自閉症の子どもを育てるお母さん同士だからこそ、「そうなのよ!」と共感しあえる時があります。時には一緒に涙して、お互いの子どもの成長を我が子のように喜び合えるときがあります。私たち家族で子ども達を育てていくには、本当に理解されなくて、苦しくて折れてしまいそうになるけれど、普通の子育てにはない、しんどさを理解しあえる仲間がいる。「大変だったのよ?」と話せて、情報交換ができ、支え合える。こんなにすばらしい仲間に出会えて、私たち家族は幸運です。
(Tママ)

事務局&ぐんぐんだより

新型インフルエンザが岡山東備地域へもやってきました。
今のところかかってはいませんが、ぐんぐんの子どもたち、育てる会の会員さん、個人的な友人たちがどんどん倒れていくのを見ていると、明日は我が身とドキドキ・・・。マスクもせずにウロウロするのをそろそろやめなくてはとも思いますが、かけている耳が引っ張られるようで痛くなるので苦手なんです。なんとかマスク以外で防止できないかしら。
先日11月23日(月・祝)にのびのびキャンプ報告会がありました。参加者は実習やインフルエンザの方があり、若干少なかったのですが、ビデオを見て皆で懐かしんだり、グループごとに反省会をしたりして、かなり楽しい時間になりました。今回のキャンプで、「親が全てを準備すれば子どもにとってベストのものができるけど、それがないと参加できないということにはせず、親自身もボラさん(周りの人)にどう子どもを預ければいいか、考える機会にもなったかもしれない」ということを感じました。一緒にスケジュールを作ったり、困りそうなポイントをお互いに出し合ったりと保護者とボラさんが一緒に考え、当日子どもたちの見せてくれた姿で新たな発見や反省、次への目標がたくさん見つけられたようでした。このキャンプが、親子にとっては楽しくそして成長への第一歩であり、ボラさんにとっては楽しくそして勉強になるものになっていたらいいなと思います。
いよいよ師走。寒さも本格化しますが、育てる会行事もてんこもりです。
安倍先生のセミナー、ぼくはうみがみたくなりました上映会、クリスマス会、ぐんぐんは面談週間突入です。頑張りましょう!!
(育てる会:松田紗代)
以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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