sorry,Japanese only
平成22年2月28日

第142号
NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
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142号 目次
庭の水仙に
AAO活動 報告
キッズルーム 報告
母の想いを語る会 ご案内
18歳の春 親子療育クラブ ご案内
親子料理教室 報告
OHAの会 ご案内と報告
教師・保育士対象 即実践講座 ご案内
サッカークラブ・水泳教室 お知らせ
私のお薦め本コーナー
「あたし研究 自閉症スペクトラム〜小道モコの場合」
赤磐ぐんぐん&事務局だより
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今日も外は春のような日差しで、このまま春になりそうな気配ですが、いえいえそうはいきそうにありません。風はしっかり冬の冷たさで吹いています。
三日寒い日があって、四日温かさが続くことを「三寒四温」というそうですが、本来は中国などでは冬の言葉として使うそうです。でも、日本では、春に変わっていく今頃の季節にぴったりの言葉として使われているようです。
暖かい日と寒い日が繰り返されて、そしてそんな季節の変わり目に降る雨が、少しずつ土に水分を運んで、その恵みを受けた木々や花たちが、一斉に咲き始める・・・。そんな春の足音が近づいているのを感じる今日この頃です。
皆さん、お変わりありませんか?
今日は、珍しく息子が会社を休みました。
日頃病気をしない元気な子が、「嘔吐下痢症」です。
夜中に起きてきて、「胃、痛いです」というので、しばらく背中をなでてやると、ベッドへ戻っていきました。
ところが朝になるとまた、「調子悪いです」と言い、「会社休みたいです」と訴えるのです。よっぽどしんどいのでしょう。
今日は会社を休ませていただくことにしました。
朝から嘔吐と下痢で、病院へ行くまでもなく「嘔吐下痢症」と解りましたが、一応診察に行きました。
今病院から帰って、トイレにすぐ行ける一階の和室で休んでいるところです。
そういうわけで、急に暇ができた私は、この会報を書いているという訳です。
さて、今月は明るい話題からのスタートといきましょう。
哲平が今年参加したマラソン大会の報告をさせていただきます。
FTマラソンと、丸亀ハーフマラソン、そして西大寺駅伝に今年も参加しました。
いずれも大健闘、駅伝は別にして(個人のタイムが解らないので)、それぞれのハーフマラソンで、去年の記録を大きく縮めました。
思い返せば小学校の6年生の時から、毎日、走り続けた息子でした。
そんな努力が実を結び、2月7日の丸亀ハーフマラソンでは1時間18分5秒という自己ベストを出しました。
去年よりも3分も時間を縮める事ができました。
また、西大寺駅伝にも参加して、今年も一区を走りました。スペシャルオリンピックス岡山の陸上チームとして参加しました。
自閉症や知的障害を持つ仲間たちと襷をつなぎました。
今年で、3年目の参加です。
多くの一般ランナーに交じって、元気よく神崎山陸上競技場を出た哲平を、中継地点でサポートするために、わたしも自転車に乗って、スタートを見送ったあとすぐに中継地点へ向かいます。
これがなかなかに大変なのです。風が強いと自転車がなかなか前に進みません。遮るものもない田んぼを吹きわたる烈風の中、母は 息子が走りこんでくる1区の中継地点を目指し懸命にペダルを踏むのです。
息子は、1区のコースを懸命に走り、母は自転車で同じく近道を必死に走ります。
ともに中継地点を、目指すのです。
初めて駅伝を走った一年目、襷の受け渡しの後で、後続の走ってこられた人と接触して、唇を切ってしまいました。
アクシデントに弱い哲平は、大騒ぎ。大きな声で「血です。痛い!!」とうるさいことこの上なし。
それ以来、やはりサポートは毎回必要だと、母は思っているのです。
この2年間は、母の方が中継地点まで早く到達して、哲平のサポートをすることができました。
ところが今年は、母の脚力の方が落ちてきたためか、中継地点近くの交差点まで行くと、すでにトップのランナーが通過していて、いつも通れる道を通してくれません。
仕方なく大きく迂回してやっとのことで中継地点に着いた時には、すでに相当前に着いていたらしい哲平は、私の到着を今や遅し、と待っていました。
幸運なことに今年は何事もなく、スムーズなかんじでリレーができたのでしょう、すっきりした顔をしておりました。
勝っても負けても淡々としている哲平は、タイムにもこだわりませんし、着順にもこだわりません。
私なんかタイムが少しでも伸びれば、次はもっともっとと期待してしまいます。順位が上がれば誇らしくて、ついつい自慢してしまいます。
でも、哲平はそんなことには無頓着です。いつでも淡々と本人なりのベストを尽くす哲平です。練習は嘘をつかないのでしょう。本当に毎回タイムも順位も上がっているようです。
ところで、哲平は勝ち負けのことはどうでもいいと思っているのは、確かですが、決して無欲ではありません。
自閉症の人は、行動に何らかの目的がないと、意欲を持ちにくいという特性を持っています。
私たちなら、走りきったという達成感や、周りの人たちの励まし、そしてタイムなどが、自分の走りへのご褒美になるわけですが、哲平の場合は、そんな目に見えないご褒美では、モチベーションを保つことはできにくいようです。
そこで我が家では、大会などで走ったら、「一回1000円」という、彼ががんばって走るための動機となる金額を設定しております。
そして、走り終わった後、私と出会った最初に言う言葉は、「1000円!!!」なのです。
やっと1区の中継地点へたどり着いた私に、今回も言った言葉は、「1000円!!」でした。
私はすかさず、さっとポケットから一枚の千円札を抜き出して、哲平の手に握らせます。
うっかり千円札がなかったり、お財布を持っていなかったりしたら、大変です。
しつこく、千円を催促され続けることになってしまいます。
走る前に哲平が言う言葉は、「おかあさん、千円持ってる!」(千円持ってますか?の意味)です。
もし持っていないなら、ちゃんと用意してほしいという催促ですね。
こんな風に今年もマラソンシーズンが始まりました。
今後の予定は、3月7日の篠山ABCマラソン、調子を見てその後、月一回くらいの割合で、いろいろな大会に出場して欲しいと思っています。
なにしろ篠山は、初めてのフルマラソン(42.195キロ)ですから、少し心配をしている私です。
ハーフマラソンでも、いつもペース配分ができない哲平は、スタートから飛び出してしまって、トップグループを追いかけてしまうようです。そして後半ついて走れなくなって、ペースダウンをしているようです。
こんな走りもハーフマラソンなら何とかゴールまで持ちこたえられるかもしれませんが、42キロとなると、難しいかもしれません。
それなのにどうして42キロを走らせようとするかというと、哲平には2011年にあるスペシャルオリンピックスアテネ大会に、出場して欲しいという夢があるからです。
まだまだどうなるかわかりませんが、記録を作っていくことで、出場も見えてくると思っているのです。
以前、丸亀ハーフマラソンに参加したとき、スタート前に桃太郎夢クラブの皆さんと練習している哲平の様子を見守りながら、同じく隣でトレーニングしている方を見て「あっ、自閉症の人だ」と思って、失礼かもしれないけれど、同じ自閉症の子の親として、同じスポーツをしているという御縁も感じて、思わずお父さんに声をかけていました。
そして、その方が2007年のスペシャルオリンピックス上海大会を走られた村上さんだと知りました。たまたま自閉症協会の会報「心を開く」で、村上さんの記事を読んだ次の日のことだったので、とても不思議な出会いでした。
そんな村上さんにあこがれて、いつかは行くぞと心に決めた(勝手に母が心に決めた。これって問題かなぁ〜)世界大会です。それには公式記録をどこかで作っておく必要があると、村上さんから聞きました。
アテネでなくてもいいのですが、そんな晴れがましい場所が、あるのなら、ぜひ哲平にも経験させてやりたい、そんな気持ちです。
目標があると楽しいではないですか。どんなことにも目標を持って取り組むことが、成長の秘訣ではないでしょうか?
そんな篠山のフルマラソンまで、残り1週間余りとなってからの嘔吐下痢症ですからちょっとスタミナの面で心配です。もしかしたら様子をみて欠場となるかもしれませんが、今のところは出場予定です。来月号で、結果をお知らせできたらと思っております。(後記:残念ながら、やはり1週間では体調が完全には回復せず、大事をとって今回は断念しました)
さて、もうすぐ服巻智子先生の講演会があります。
多くの皆さんに申込みいただいて、おかげでほぼ満席となりました。当日お越しいただいても、たぶん席はありませんので、立ち見になると思います。今後は、早めにお申し込みいただきますようよろしくお願いいたします。
今年は、先生の講演会を皮切りに盛りだくさんの講演会があります。
皆さんに今後のスケジュールをお伝えしておきたいと思います。
3月 6日 服巻智子先生セミナー
4月29日 吉田友子先生セミナー
6月26日 新澤伸子先生セミナー
8月 6日 支援ツール展示会及び講演会
10月16日 服巻智子先生セミナー
1月15日 門真一郎先生セミナー
また、5月12日(水)育てる会総会と子育て講演会(会員対象)があります。
何と講師は、鳥羽美千子です。
どうか、たくさんの講演会がありますので、予定に入れておいてください。
また、これは育てる会の講演会ではないのですが、それいゆ主催のソーシャル・ストーリーズの講演会(ワークショップ)があります。昨年の服巻先生の講演会の折、皆様にアンケートをとらせていただいた結果、多くの希望者がありましたので、先生にお願いしていた岡山での講演会が実現します。
詳しいことは、後のページの近隣の講演会の欄に案内がございますので、ご覧下さい。
では今回の会報では、4月29日にいらしていただく吉田友子先生の講演会の案内をさせていただきます。
吉田先生に、岡山へ来ていただけることになりました。先生には、6年前と2年前にいらしていただきました。
どうしてこんなに何度も先生をお呼びしたいかというと、子どもとの毎日の暮らしに困っておられるに違いない皆さんに、先生の講演会を聴いていただくと、自閉症という障害への捕らえ方や、理解の仕方、考え方、子育てへの視点が変わるに違いないと思うからです。毎日の暮らしが、今までと違って感じられるようになります。私はそうでした。
先生は、「その子らしさを生かす子育て」(中央法規)の中で述べられておられます。
「その子の良さを味わい、共に生きていく」
それこそが子育てを楽しんでいける秘訣ではないかと思います。
「自閉症の子育てを味わう」「自閉症の良さを味わう」
これは、自閉症を完全に受け入れることです。自閉症でOKということです。
自閉症の良さをしっかり見つめ、子どもが自閉症であることを悲しまないことです。
私にも、息子の自閉症という障害を何とか治したいと格闘した日々もありました。けれど、「この子との暮らしを、親子関係を、楽しんでいきたい」そう思ったときから、肩の力がすっと抜けて、それまでの呪縛から解き放たれたように感じたものでした。
それからの暮らしは、何とも不思議で面白いなと思える自閉症の子との暮らしに魅了される日々となりました。うちの子は、不思議で可愛くて、面白いです。毎日が楽しくて今日までやってこられたのかもしれません。
ここでは育てる会会報64号のトチタロさんのお勧め本「その子らしさを生かす子育て」(中央法規)の紹介文を再度引用して、先生の紹介にかえさせていただきたいと思います。
『 高機能自閉症・アスペルガー症候群 「その子らしさ」を生かす子育て 』
吉田 友子:著 中央法規出版
文句なしに、今年(2003)の上半期に出版された本の中では秀逸の本だと思います。
今までの、高機能自閉症・アスペルガー症候群の解説書は、この障害が理解されにくく、ともすればわがまま、自分勝手と誤解されやすいところから、なんとかしてみんなに理解してほしいと・・・どちらかというと真面目さが表にでて、肩に力のはいった本が多かったようにも思います。
それに比べて、本書はホントに分かりやすいことば、優しいことばで、この障害について書かれています。まえがきに書かれているように
「不安だからと目をそらすよりも、心配だからこそしっかりと見つめる。きっとそこに解決の糸口があります。」
あくまで、お母さんたちの隣に寄り添って、同じ目線から子どもの様子をかわいらしく見ながら、何に困っているのか、どうすれば助けてあげられるのかを話してくれているような本です。
この子たちを話題にするときよく出てくる「障害」か「個性」かという話にしても
「『障害』と『個性』という2つのとらえ方を二律背反(どちらかであればもう一方でない)のものとしてとらえること自体をやめてみましょう。
子どもの特性はどの子のどんな特性も『障害』であり『個性』です。客観的に評価しそれに合わせた課題や支援を用意するとき、あなたはわが子の特性を「障害」としてとらえています。同時に彼(彼女)の行動のほほえましさをいとおしく思いあるいはそのユニークさに感心するとき、あなたはその特性を生涯続くその子らしさ(『個性』)として味わっているのです。
『障害』か『個性』か。その区分はあなたがいま子どもにどんな視点を向けているかを示しているにすぎません。そしてこの2つはどちらが欠けてもだめなのです。両方の視点をもちあわせて子育てをしていくことが子どもをトータルに支援し育児を楽しむために必要なのだろうと思います。
『障害』か『個性』か、もう悩む必要はないのです」
・・・いかがでしょうか、もうあなたの悩みの一つは解決されたのではないでしょうか。
この本は副題に「高機能自閉症・アスペルガー症候群」とついていますが、自閉症の子育て全般に助けになること、支えになることばが詰まっています。我が家のようなカナータイプの自閉症児の子育てにとってもストンと心におさまって子どもたちをより一層理解できたように感じました。
では最後に、座右の銘にしたいような一文、「療育のめざすもの」より・・・
「よりよい親とは、より大きな犠牲を払っている親のことではありません。笑っていないあなたに育てられた子どもが、将来、自分に誇りをもったおとなになれるでしょうか。
療育は先で笑うために今歯を食いしばることではないのです。親にとっても子にとっても、です。
今を、この一度しかない大切な今を、より楽しくより便利により充実して暮らすためのアプローチのことなのです。」
(「育てる会 会報 64号」より 2003.8)
さて、会報と一緒に正会員の方には、アンケートが2種類入っております。
一つは、来年度へ向けて会員の方に会への要望や願いを書いていただくためのものです。
ドシドシ要望を書いて、お寄せください。
育てる会は、皆の会です。親の想いを実現できる会です。来年度は、13年目に入ります。ないものを作ろうという思いから生まれた私たちの会です。
来年度より、太陽の家作業所が就労継続B型支援事業として、育てる会の傘下に入ります。
今までは、小さいお子さんの支援に力を注いでまいりましたが、これからは、大きくなった自閉症の人への支援にも力を注いでいける事になります。
皆さんの要望を聞きながら、できることからやっていきたいと思います。
みんなで支える育てる会です。どうか、ご協力よろしくお願いします。
二つ目のアンケートは、読売新聞社岡山支局からのお願いです。
記者の方が、私が以前書いた山陽新聞(夕刊一日一題)の記事をご覧になって、自閉症の人に興味を持ってくださいました。記事の中にあった「自閉症のたまらない可愛さや不思議さ」とは一体どんなことだろうと、思われたそうです。
そこで、記事にする前に多くの皆さんのそういう経験を聞きたいと言ってくださいました。
面白いエピソードを、聞かせていただきたいので、一人いくつでも結構です。書ききれない方は、メールで送っていただいてもいいので、たくさんお寄せください。
私の息子のエピソードの例を下に書きます。
「エピソード1」
小学校へ入った頃の事です。
画用紙を出して、「絵、描いて」と私が言うと、クレヨンを持った哲平君は、画用紙いっぱいに「え」と平仮名を書いてくれました。「え????」
「エピソード2」
これは、5年ほど前のエピソードです。
我が家は、電子レンジと食器洗い機を使っているときに、もう一つたとえば電気ポットなどを使うと、台所のブレーカーが落ちます。
ある日の事、いつものようにブレーカーが落ちました。「落ちた、落ちた!!」といつになく哲平が怒っています。どうしたのかなと思いつつ、切れたブレーカーを上げる為に洗面所へ行くと、なんとブレーカーが落ちないように、しっかりとガムテープが張ってあります。哲平以外にこんなことをする人は我が家にはいません。
ブレーカーが落ちないように貼っておいたのに、落ちたブレーカーに怒っている哲平が、「落ちた、落ちた!!」と騒いでいたのです。困った子です。でも、ユニークでしょ?
こんな子どもたちの面白いエピソードをどんなことでもいいので、どしどしお願いいたします。
「ぼくはうみをみたくなりました」の上映会が、2月28日(水)に、岡山市でありました。今回の主催は、岡山市でした。
去年の夏ごろ企画を持ち込んで、一度断られたので、あきらめていました。
ところが、担当者の方のご努力で、今回実現の運びとなりました。
11月の赤磐市での開催を合わせると、地方都市では2回も上映しているのは岡山県だけではないでしょうか?
しかも、今回は三木記念ホールという大ホールでの開催ですから、どれぐらいお客様が入ってくださるか心配でした。ところが、一度見た人がお友達を誘ってきてくださったりしたようで、口コミでいらした方も多くあったようでした。当日は、400人ぐらいの人が来てくださいました。今までのぼくうみ上映の最高記録だったそうです。主催者もこれほどとは思っておられなくて、用意された資料が350部で、足りなくなってしまったそうです。多くの方に自閉症という障害を知っていいただく最初の一歩となったことでしょう。こんなにいい映画を作ってくださった山下久仁明さんに感謝します。当日は、山下さんも来岡くださって講演もしてくださいました。とても温かな時間が過ごせました。
岡山で最高記録が出たということを、誇りに思います。
これって、岡山県の人は、自閉症を理解したいという想いが、大きいということでしょ?
いいですね〜。
協力という形で、岡山県自閉症児を育てる会が、参加させていただきました。
案内パンフレットにも大きく載せていただいて、喜んでおりましたら、なんとラジオの収録に協力することになったり、司会を引き受けることになったりと、思いもよらない展開で、結構大変でした。
でも、終わってみれば、400人もの参加者です。「やったねー」という達成感がありました。
また、こんな形で行政とコラボレーション出来たら、いいなと、次の企画を考えているところです。岡山県の担当の方も、岡山市の担当の方も、どうぞ、よろしくお願いします。
多くの参加していただいた皆さんにも感謝したいと思います。ありがとうございました。
そして、ついでに申し訳ありませんが、私たちの講演会もどうか、ご参加いただきますように、よろしくお願いいたします。なにしろ私たちは講演会の収益で事務局の運営費を、賄っていると言っても過言ではない会なのです。NPO法人は、どこからも補助がありません。自分たちの運営費は自分たちの力でまかなっていくしかありません。
頑張らなくちゃ〜と、新年度へ向けて、そろそろ発進の時期です。
皆さんのご協力を、どうか、どうかよろしくお願いいたします。
賛助会員になってくださることが、一番ありがたい事です。
よろしくお願いいたします。
さて、3月になりました。春がきたようです。
梅の花が、いつの間にか満開です。
会報を書いているうちに、息子の風邪をもらって私も嘔吐下痢症になってしまいました。息子はすぐに直ったのに・・・私はやっぱり直りが遅いようです。5日ほど臥せっている間に外はすっかり春の陽気です。
春の雨の中、水仙が庭の片隅でひっそりと咲いていました。
「今年も咲いてくれたのだね」その花に思わず語りかけてしまいました。
皆さんお元気で、また来月号でお会いしましょう。
鳥羽 美千子
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「AAO活動」
2月で今年度の活動は終わりました。
2月のありがとう集会では、私の準備物の不備やつたない進行の中、みなさんが協力して助けてくださり、なんとか無事終えることができました。もっと全体の様子を見ながら進行していけたらと自分の力量不足に反省するところも多々あるのですが、全体的に温かい雰囲気で私にとっては救われる思いでした。
終わってから、とても温かい気持ちになれました。参加家族の皆様、ボランティアさん、半年間本当にありがとうございました。
来年度も活動はあります。また改めて参加家族、ボランティアさんを募りますので、よろしくお願いいたします。
半年間の活動の一部をご紹介します。
○ プールに入って遊ぶ。
○ リムジンバスに乗って岡山空港へ行き、飛行機を見る。
○ 路面電車に乗って後楽園へ行く。
○ 児童会館や運動公園で遊ぶ。
○ 映画を見に行く。
○ ボウリングをしに行く。 などです。
皆さん、ボランティアさんへ送る企画書やお子さんのスケジュールなど、いろいろと工夫して作っておられました。
来年度は、できたら5月から活動開始し、2か月に1回(5・7・9・11・1月の5回+2月ありがとう集会)の回数で活動していけたらと思っております。
最後に・・・一緒に世話人をしてくださる方を募集中!(主にありがとう集会のお世話)
よろしくお願いいたします。
(AAO活動担当:K)
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「キッズルーム」
2月21日(日)、今年度最後のキッズルームが開催されました。
9家族14名の子どもたちが、岡大児童文化部の皆さんと一緒に楽しい時間を過ごすことができました。
毎回色々な発見があるキッズルームです。
これまでは会場内になかなか入れなかったお子さんが自然と中に入ることができたり、多動で走りまわっていたお子さんが、ボラさんの声かけで一緒に遊ぶことができたり、お母さんにベッタリだった兄弟さんがお母さんと離れて影絵劇を見られたり・・・。
定期的にこうして同じ場所・同じプログラム・同じボランティアさんで開催していただくことで、子どもたちの成長がゆっくりですが確実に見ることができて、嬉しいです。
岡大児童文化部の皆さん、本当にいつもありがとうございます。
来年度もどうぞよろしくお願いします♪
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「母の想いを語る会」
日 時 平成22年3月15日(月)9:30〜12:00
場 所 育てる会事務局
対 象 育てる会正会員の保護者(母親限定)
参加費 300円(当日集金します)
内 容 鳥羽代表と一緒に悩みや相談、ちょっと嬉しかったお話などをしませんか?アットホームにのんびり行っています。お気軽にどうぞ。
申込先 3月10日(水)までに育てる会事務局へ
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「18歳の春親子療育クラブ」
平成21年度の18歳の春の勉強会も、あと2回となりました。
今年も一年間、みんなで、頑張ってすすめてきましたね。今年勉強したことが、我が子に、少しでも、よい成果となってあらわれたでしょうか。情報交換の中で教えていただけたら幸いです。それでは、皆さんとお話しできることを、楽しみにしています。
○22年度に向けての話し合いと茶話会
日時 平成22年3月5日(金)10:00〜13:00(受付9:45〜)
場所 きらめきプラザ2階 研修室
持参物 無(お菓子や飲み物は、18歳の春で用意します。)
※3月12日に欠席の方は、支援ツールの承諾書と支援ツールのまとめシート をご持参ください。
内 容 ・本年度の反省と来年度の計画を立てる。
※来年度は、どんな勉強をしていきたいか、各自考えてきてください。
○1年分の発表会・武藏先生からの助言
日時 平成22年3月12日(金)10:00〜13:00(受付9:45〜)
場所 きらめきプラザ2階 研修室
持参物 @支援ツールの承諾書
A支援ツールのまとめシート・・・数ある方は、各自コピーしてご利用ください。
B自分が発表する支援ツール
(スケジュール・サポートブック・ソーシャルストーリー・支援ツール 等)
内 容 ・各自の発表
・武蔵先生からの助言
・情報交換
18歳の春 親子料理教室を終えて(2月7日 京山公民館にて)
ボランティアさん、ありがとうございました
・ボランティアさんの関わり方が、すごく子どもにあっていました。自分の関わり方を考えるよいきっかけになりました。
・極力無理のないように、一種類を一本ずつの二本だけ巻くことにしていて、包丁で切るのも私がするように設定していたのですが、ボランティアさんが声をかけてくださったおかげで、親だと甘えさせてしまってさせていなかったであろうことも、少しがんばってすることができていたことが、料理教室に参加して一番よかったなあと思った点でした。
参加してよかった点
・思ったよりも、意欲的に取り組んで、やる気になればできるんだということがわかってよかったです。家でも、色んな事に挑戦させたいなあと思いました。
・毎回参加をしてきているので、今まで、他のお母さんが、子どもさんのために作られた手順書やスケジュール等を参考にさせてもらいながら、今回は作ってみました。例えば、工程にわけて手順書を作る・お母さんがします!を入れる・道具を置く位置を図案化しておく 等です。過去に、皆さんからいただいた資料は、本当にアイデアがいっぱいで、大変勉強になりました。
困った点・反省点
・作った経験のある料理とはいえ、環境が変わるとそれが、本人には大きな負担になることがわかりました。もっと作業工程を減らして、簡単にしてやるべきでした。毎回同じ反省をしているな・・・と、また反省。道具の準備・片づけに関しては毎回の料理教室の経験を生かして、本人はやらなくてもよいと考えていたのですが、今回は逆にやることになり手順書があればと思いました。次の課題です。自分なりに準備、配慮しているつもりでも、うまく機能していない点もあり、子どもの反応も違うので、何度も経験しながら親も対応を考えていかければいけないと思いました。家庭でやっているときには気がつかない点が多かったです。
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「OHAの会」
OHAの会は高機能自閉症・アスペルガー症候群の子どもを持つお母さんのための会です。
知的障害がないからこその悩みや将来への想いなど、同じ立場のお母さん同士で想いを語り合いましょう。利守先生が毎回暖かなアドバイスもしてくださいます。
初めての方の参加も大歓迎です。皆で子どもたちのことを考え合いましょう。
日 時 平成22年3月19日(金)10:00〜12:30
場 所 きらめきプラザ2階 研修室(岡山市北区南方2-13-1)
対 象 知的障害を伴わない自閉症スペクトラム(広汎性発達障害)を持つ子どものお母さん(育てる会正会員限定)
参加費 500円(当日集金)
持ち物 副読本「アスペルガー症候群の子育て200のヒント」
ブレンダ・ボイド著、東京書籍、2100円
(とても良い本なのでぜひご購入してください。一般書店で購入可能です)
内 容 皆で困っていることや心配なことを相談しあって、仲間作りをする。
アドバイザー ぐんぐんスタッフ・臨床心理士:利守愛子先生
申込み 3月17日締切 事務局まで
※設営の関係上、毎回必ずお申し込みをお願いします。
【2月の会に参加した方からの感想を紹介します。】
毎回、楽しみに参加しています。今回は、怒りと注意のトラブルとその対処について、本を読みながら利守先生のお話やアドバイスに耳を傾けました。
コントロール不能な怒りと攻撃には、
1)かっとなりやすい場面を乗り切る短期的な対策
2)かっとなる状況が起きないように徐々に子どもをトレーニングする長期的な対策について、「消火」と「防火」と分かりやすいイメージで話して下さったのが良かったです。
対処が必要になった時、心の中で「消火、消火」ということで、親の気持ちの切り替えワードになりそうです。参加されたお母さんが、我が子の怒り方やきっかけ、気持ちの落ち着け方についてお話をしてくれました。昔のことを想い出して、少しグッとなってしまいました。息子はイヤなことは全て「怒り」で表現し、周りとのトラブルが絶えなかった時期がありました。でも、「怒り」の奥底に「悲しみ」があることに気づいてからは、息子の「怒り」に対して気持ちに寄り添い、決して譲れないことには毅然として振る舞うことを心がけるようにしています。適切な表現方法を身につけるには時間がかかりますが、わき上がる感情にどのように対処するのか、一生学び続けることのように思いました。すごく大きなテーマの勉強会でした。
本を読み合わせるということでしたが、皆で一緒に読むと、以前のページを再度見直したり、似た事例が出たりして、勉強になりました。又、参加者同士の話も聞けて良かったです。
利守先生のアドバイスはとても分かりやすく、勉強会も楽しく参加させてもらっています。今回も色んな話を聞いて、皆さんも悩んでいることが分かり、私もがんばろうと改めて思えました。元気パワーがもらえるこの会に、都合がつく限り参加したいと思います。
今回はトラブル対処(怒りと攻撃)について勉強することができました。いろいろなヒントに目から鱗でした。発表の時、私は少し脱線したような話をしてしまったのですが、先生はしっかり聞いてくださり、いつもながらありがたかったです。来月ももちろん参加したいと思っています!
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教師・保育士対象 即実践講座
いよいよ、今年度最後の重松孝治先生による即実践講座が開催されます。
今回、当初のご連絡していた日程と日時が変更となっております。
参加者の方々にはご迷惑をおかけしますが、お間違えのないようご参加ください。
☆最終回☆ 平成22年3月5日(金)19:00〜20:45
岡山県生涯学習センター 大研修室
※以前のお知らせと日時が違います!!ご注意ください。
対 象 : 教職員・保育士やそれを志す人対象。ただし施設・福祉関係職員も可。
(申し訳ありませんが、保護者対象ではありません)
参加費 : 全10回分 賛助会員17,000円 ・ 一般20,000円
途中からの参加も可能です。欠席回のDVDは貸出します。
申込先 : 育てる会事務局(086-955-6758)
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サッカークラブのお知らせ
日 時 : 平成22年3月22日(月・祝)10:00〜12:00(9:45集合)
場 所 : 旧・岡山中央南小学校 体育館(岡山市中山下)
持ち物 : マイボール、ゼッケン(ボラさんの分も)、ハチマキと名札
お茶(ボラさんの分も)、個人ノート、出席カード
親リーダーはグループノート、ゴミ袋
*今回は、運動場が使用できないので、必ず体育館シューズを持ってきてください。
保護者の方も忘れずにお持ちください。
*欠席の方はサッカークラブ担当までご連絡ください。
(サッカークラブ担当:T)
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水泳教室のお知らせ
日 時 : 平成22年3月21日(日)15:30〜17:30
場 所 : OSKスポーツクラブ岡山 3階ロビー(岡山市絵図町1-50)
※プールは育てる会水泳教室 貸切で行っています。
連絡先 : 育てる会事務局
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
体験は1回2000円(保険代込み)です。
★欠席される方、ボランティアさんが必要な方は、必ず3月15日(月)までに事務局に連絡してください。
★当日の急なキャンセルなどは 水泳教室担当に直接連絡ください。
(水泳担当:M&I )
〜水泳教室参加している方からの感想をいただきましたので紹介します〜
水泳教室に入ったばかりのころはまったく顔つけができなかったので、まず初級コースを親子で体験させていただきました。水泳教室の時間帯はOSKのプールを全面使用できるため、プール内で育てる会以外の方に気をつかわず広々とプールが使えていいなと思いました。
初級コースでは、水になれることを重点においたメニューにそって、子どもに合わせたペースで指導をしてくださるので安心して楽しく参加できました。ちょうど小学校のプール授業が始まる前で、何回か教室に参加することでいい水なれの機会にもなりました。初級コースを続けているうち、なんと顔つけができるようになり、入会して3年たつ今では、次のコースに進み、父親と一緒に参加して頑張っています。兄弟の参加も可能なので弟も時々私と一緒に初級コースに参加させていただいています。
運動が苦手で体育の授業は大嫌いですが、水泳は嫌がらずできているのは水泳教室のおかげだなとうれしく思っています。これからも楽しく続けていきたいです。
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赤磐ぐんぐん&事務局 だより
事務局の近くにある梅の木が、白くて可愛い花をたくさんつけています。
今年は桜の開花予想も3月下旬ごろということで、もうすぐそこまで春がやってきているようです。
今年度もいよいよあと1カ月。事務局は「残り1カ月」というよりは「来年度まであと1カ月」といった様子で、新しい事業の準備や書類作成に大忙しの毎日です。
「ないものは作っていこう」精神で邁進してきた育てる会、来年度も会員の皆様の期待に添えるよう一層頑張っていかねばと思っています。
今回の会報に、来年度に向けてのアンケートを同封しております。今年一年の活動を振り返って、どういう点が良かったか、どういう風にしたらもっとよくなるのか、会員の皆様からの率直な意見を聞かせていただくためのものです。
来年度の活動が更に会員の皆様、そして岡山の自閉症の子どもたちにとって、今まで以上に役に立つ育てる会になって行くために、どうぞ遠慮なくご意見お寄せくださいね。
さてさて、わが家の近況です。2月28日に「ぼくうみ」上映会を岡山で行うということで、代表が留守にしていたため、弟の哲平とお昼を食べに行こうという話になりました。
2月末まで某ドーナツショップが100円セールだったので、哲平に「哲ちゃん、ドーナツ食べたいですか?」と聞くとニコニコして「食べたいです!」との返事。
私の夫と3人で近くのスーパーの中にあるドーナツショップへ行きました。中は大勢の人だったので、私が席を取る間、哲平と夫が2人でドーナツを選んでくれています。
その後ろ姿はすっかり兄弟らしくて、なんだか微笑ましいなと思いました。
夫は自閉症や障害のある人と接したことが全くない人です。
少しずつ哲平との触れ合いを通して、自然に彼への接し方を知ってくれるといいなと思います。
ニコニコして見つめていると・・・
夫「さよ、哲ちゃんはドーナツこんなに食べられるの?」
見に行くと、彼のお皿にはなんとドーナツが6個。
私「・・・哲ちゃん、ドーナツはこれでおしまいです」
案の定欲張りすぎた哲平は、ドーナツを2個お持ち帰りしていました(笑)
(松田 紗代)
以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
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