sorry,Japanese only

平成23年3月31日

 

 第155号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 155号 目次

     冬が終わり・・・

     支援者養成セミナーの報告

     平成23年度 即実践講座 開催のお知らせ

     育てる会 掲示板
         
山歩き同好会 からのお知らせ

     キッズルーム 報告

     OHAの会・18歳の春を目指す親子療育クラブ・母の想いを語る会

     サッカークラブ・水泳教室 の お知らせ

     私のお薦め本コーナー
          「重い自閉症のサポートブック」

     やさしい後見人制度

     近隣の講演会等のお知らせ

     支援センター NEWS

     赤磐ぐんぐんだより

3月とは思えないくらいの厳しい寒さが襲ったと思ったら、突然一気に寒さが緩みました。
桜の枝先が心なしかほんのりピンク色に見えるので近づいてみると、つぼみが膨らんでいるのが、見えました。かった冬がようやく終わりを告げて、春がそこまでやってきたようです。
この会報をお届けする頃には、桜の便りもちらほらきかれることでしょう。
3月は東北三陸沖の地震と津波それに加えて、原子力発電所の大きな事故災害がありました。
連日報道される地震と津波の映像は、衝撃的でした。そこに暮らす多くの家族の生活を根こそぎ奪っていきました。阪神淡路の大震災を上回る規模の未曾有の大震災ということです。
死者と行方不明者合わせて2万8千人以上。このお一人おひとりにそれぞれの人生があり、愛する家族があったことでしょう。そこでの日々の暮らしがあったこと、そのことを思うといたたまれない気持ちになります。
テレビに映し出される津波の映像を見ていると、突然哲平が、「ぐちゃぐちゃ、ああ〜、壊れちゃった!!ダメだ〜、もうダメだ〜」と悲しそうに言いました。
ものが壊れることが、大嫌いな哲平です。うっかりテレビをつけていた私が悪いですね。
以前、同時多発テロの映像で飛行機が、貿易センタービルに突っ込む映像を何度も見ていて、恐れを抱いた哲平は、飛行機に乗れなくなっていました。長い事かかって今は乗れるようになったものでした。
泣きだした哲平に、「大丈夫よ。岡山は 大丈夫!!」「ほら、外見てごらん。壊れてないよ。岡山は大丈夫!岡山でよかったね。大丈夫よ、大丈夫!!」何度も何度も、言って聞かせて、背中を撫でてようやく落ち着きました。
岡山でもし地震があったら、この子を連れて私はどうするのでしょう。
不安と心細さで、いっぱいになりました。
茨城県の5才の自閉症の男の子を持つ方から電話がありました。
彼女とは、電話相談が最初の出会いでした。インターネットで育てる会を知ったという彼女から定期的にお電話があります。嬉しいことがあった時、悲しい時、悩みが出来るとこれまで相談に乗ってきました。
北関東地方の唯一気がかりな知り合いです。地震の後初めての電話が、やっと2週間後の昨日ありました。
地震の時は、ちょうど幼稚園から帰ったばかりで家にいての被災だったそうです。
ぐらぐらと揺れるなか、倒れる家具やテレビから、5歳の自閉症の子を身体を張って守ったそうです。県営住宅の5階建ての駐車場まで津波が来たそうですが、なんとか車は助かって、地震の後、避難所へは行けず、2日間は、車の中ですごしたとか。3日目に家に帰ろうとしたら、息子さんは、部屋に入ろうとせず、困ったそうです。
余震がまだまだ続いているそうで、地震のたび毎に、パニックになるまだ幼い男の子に、「揺れるのは、終わりがあるよ。ママと一緒だから大丈夫!!」と抱き締めているそうです。道路は寸断され、電気ガス水道は止まり大変だったそうですが、彼女は明るいお母さんです。「避難生活だよ、楽しいね。」とろうそくでの日々を楽しいと、息子に話し続けたそうです。すると、彼も少しずつ落ち着いていったそうです。彼女に何かできることはないかと聞きました。
「水が不足しているらしいから、送ろうか?」「何でもこちらで買って送るよ」そういうと、 
「大丈夫です。井戸水があるおうちから分けてもらえるし、何とかやれます」との明るい答えでした。彼女なら何とかやっていけるかなと思える力強い答えでした。
そんな辛く厳しいニュースのなかにあって、ひとつ心温まるニュースがありました。
選抜高校野球の岡山県代表の創志学園高の野山慎介主将の宣誓です。
宣誓。
私たちは16年前、阪神淡路大震災の年に生まれました。
今東日本大震災で多くの尊い命が奪われ、私たちの心は悲しみでいっぱいです。
被災地ではすべての方々が一丸となり、仲間とともに頑張っておられます。
人は、仲間に支えられることで大きな困難を乗り越えることができると信じています。
私たちに今できること。
それはこの大会を精いっぱい元気を出して戦うことです。
頑張ろう!日本。
生かされている命に感謝し、全身全霊で正々堂々とプレーすることを誓います。
「頑張ろう!日本」心ふるえる言葉でした。みんなで力を合わせて、この大変な難局を乗り切らなければならないと私も心が震えるようでした。
わたしに何が出来るだろう…それを考えつつ、この会報を書いています。
避難している皆さんの力になりたいと思いぐんぐんの待合室に募金箱を設置しました。
少しずつお金が増えていくのを見ながら、皆さんの善意を東北に届けたいと思っています。
ぐんぐんに来られている家族は、まだ若い保護者の方たちが多く、経済的にもまだ余裕がそれほどない方たちが多いです。
そんな皆さんが、力を合わせて頑張ろうと募金を出してくださっています。
ある程度集まったら、山陽新聞社か、赤十字を通じて、義援金として届けたいと思っています。
さて、3月13日日曜日に生涯学習センター大研修室で、「思春期から青年期に向けての自閉症支援」〜将来へ向けて、生き生きとした暮らしのために〜と題して、川崎医療福祉大学の重松孝治先生の講演会を行いました。
震災直後の講演会でした。東京方面では、様々な行事が中止になりました。
私たちの講演会も最初に全員で地震で亡くなった方々に黙祷を捧げて始まりました。
そうして私たちは、「今、私にできることは何か」を考えながら、講演会を聴きました。
今の私たちがやるべきことは、一生懸命子どもたちの事を考え、幸せにしてあげること、その為の勉強をすること、そう思いました。
講演会の報告とアンケートが後のージにありますので、ご覧ください。
思春期と青年期の支援という皆さんがとても興味のあるお話だったためか、講演会の後に会員の方から、DVD貸出の希望がたくさんありました。先生のお話は、いつものように解りやすく楽しく、でも大切なところは厳しくお話くださいました。正会員の方には、DVDをお貸ししていますが、そういう事情なのでまだの方はもう少し順番をお待ちください。

さて、我が家のお話をしたいと思います。
我が家の愛車は、トヨタ ファンカーゴです。16万キロを走り、まだまだ元気なお気に入りの車です。
2年前、そろそろ買い替えを考えて各ディラーを回りました。その頃、少し坂が上りにくかったこのファンカーゴ、買い替えの話が聞こえたのか、急に良く走るようになりました。
坂もすいすいと登るようになりましたが、査定をしてもらうとなんとゼロ査定です。下取りの引き取り費用は、0円ということです。こんなに頑張って走っている車が全く価値がないなんて・・・そろそろ息切れしかかっている自分と見比べて、いじらしくてとりあえずその年の買い替えはやめることにしました。
ところが、販売店回りで、ホンダのフィットが気に入った息子哲平は、何とか買ってほしいと言います。それで、冗談みたいに「お金を貯めて、フィットを買おうよ。」というような話をしてその時は、何とか納得させました。
その日から、哲平は車を買うという目的を持って貯め始めました。少しずつ少しずつ、お給料の中から貯めていきました。お手伝いをしたお金も、マラソンを走って得たお金も貯めていきました。会社で頑張った時にもらった社長賞も勿論この中です。お年玉も使わず貯めていきました。
2年後、哲平は、50万円を貯めました。
哲平は、このお金を小さな手提げ金庫に入れておりました。
この大切な大切な哲平の貯金が50万円でした。
新しい車が来るという朝、哲平は会社へ行く前に私に「はい!」とこのお金を渡して「ホンダフィット買ってきてください」と言いました。
一口に50万と言いますが哲平の汗と涙です。そのお金は、哲平らしく、福沢諭吉が同じ方向にきっちり並んでいました。
ゆるくカーブがついて二つ折りの癖がついていました。広げてもずっと曲がっていました。
長い間、哲平の小さな手提げ金庫に入っていたために、二つ折りにされた形に押さえつけられていた為でしょう。きゅ〜と伸ばしてもこの折り痕は戻りません。
哲平の頑張りの結晶の様なお金でした。
42.195キロを走っても2000円しかあげない私です。そんなしんどいことを頑張って、やっと得たお金です。 いとおしくて涙が出ました。
販売店に持って行きました。支払う時、手放しがたくて、もったいなくって・・・、ついつい販売店の担当者に「このお金はね〜」と説明をしてしまいました。
私は出来れば薄い色の車が良かったのですが、哲平の希望は、ブルー。仕方なくブルーを買いました。
ブルーは、汚れが目立ちます。まして夕ぐれ時には、他の車から見えにくい車です。
私としては、少々抵抗があったのですが、哲平の希望をせめてかなえてやりたいと思いました。
念願かなってフィットを手に入れた哲平は、この車に乗る度に、ニヤリと嬉しそうです。
良かったね〜てっちゃん。次は、何を買う為にお金を貯めるんでしょうね。
(なお、老いたファンカーゴの方は、今回も査定0円ということなので、育てる会に寄贈して、走れなくなるまで最後のご奉公をしてもらうことにしました・・まだまだバリバリ走れますよ)

それでは、総会について早めのお知らせです。
23年度育てる会総会を5月17日火曜日に行います。会場は、岡山ふれあいセンターです。
総会の後、OHAの会のアドバイザーでもおなじみの利守愛子さんの講演会を行います。
演題は、「自閉症スペクトラムの子どもたちへ 〜みんなちゃんと大人になれるよって教えてあげたい〜」です。
利守先生のファンの方から、初めて利守先生のお話を聴く人まで、多くの方に集まっていただけたらと思います。
時間: 9時30分〜 総会 ふれあいセンター 第一研修室(正会員のみ)
    10時30分〜 講演会 (正会員・賛助会員)
    12時30分〜 昼食をとりながら座談会(正会員のみ) ふれあいセンター和室
次に母の想いを語る会からのお知らせです。
今年度からの母の想いを語る会は、アドバイザーをお願いしている今田恒子さんからの提案で、いろいろな施設や事業所を見せていただこうということになりました。
岡山県内の様々な自閉症の人たちが働いておられるところや、暮らしていらっしゃるところを見せていただくことで、まだ小さい育てる会の子どもたちの将来を考える機会としたいと思います。
子どもを育てていると、悩んだり迷ったり、漠然とした不安が付きまとうものです。一番の不安なことは、「将来この子は、どんな大人になるのかしら?」というような見えない子どもの将来像ではないでしょうか?
そして、親なき後の子どもの人生を考えてしまうのではないでしょうか?
わが子、一人ひとりの子どもの将来は、見えません。
でも、先輩たちの子育てを見たり聞いたりすることはできます。そこから学ぶことが出来れば、私たちの子育ての参考にする事はできるはずです。
第一回目の4月12日火曜日は、岡山市藤田にあるハローファクトリーにお邪魔させていただくことになりました。詳しいことは、後ろの母の想いを語る会のをご覧ください。
外は、冬から春に移る時の風が、吹き荒れています。
風のある日は、体感温度が何度か違うようです。寒さがぶり返したみたいに感じますが、この嵐の後には暖かい春が訪れることを私たちは知っています。
「は〜るよ 来い〜♪ 早く来い〜♪」
暖かな春の風が災害に合われた、皆さんの心の傷を救ってくれますように〜。
では、来月号でお会いしましょう。 
育てる会 代表:鳥羽 美千子

支援者養成セミナー 報告

3月13日(日)、岡山生涯学習センター 大研修室にて、川崎医療福祉大学の重松孝治先生をお招きして、今年度最後となる「第7回 自閉症児の自立を果たす為の支援者養成セミナー」を開催しました。
「思春期から青年期に向けての自閉症支援〜将来に向けての、生き生きとした暮らしのために〜」というテーマで、保護者の方や学校の先生方、施設の職員の方、それに“将来に向けて”ということで、保育園や幼稚園の先生など、おおぜいの方がつめかけてくださり、ほぼ満席の会場となりました。
みなさんのアンケートを集計していて、多くの方が「改めて」ということばを使われているのに気づきました。わかっているつもりでも、つい自閉症の特性を忘れて叱ってしまう、うっかり声だけで指示しようとしてしまう・・・思春期に向けて“改めて”自閉症について学び直すセミナーになったと思います。
それでは、参加したみなさまから感想やアンケートが届いていますので紹介します。

私は,特別支援学校で主に小学部,それも低学年を担任することがよくあります。
最近将来を見通した支援の必要性を切実に感じており,今回重松先生のセミナーに参加させていただきました。何年も先のこととはいえ,現在無駄な支援はしたくない。ましてマイナスになるような支援はしたくないと思うのです。
最近キャリア教育,就労についてのことが話題に上ることが多いのですが,今回のセミナーでは,そのもととなる生活や学習のあたりを中心にお話しいただき,小学部の子ども達の支援にもすぐ役に立つ内容だったと思います。青年期の問題からさかのぼって,幼児期にしておかなくてはならないことを具体的に話していただきました。
また,「本人は何も変わっていないのに周りの評価が変わってくる。」という考えや,「思春期だからなのか,もともとなのか」という視点も大切だと思いました。
ややもすると思春期だから不安定だとか,大きくなってくるといろいろな問題が出てくると感じてしまいがちですが,本人自身の変化なのか,環境の変化に対する不適応なのか見極めて支援していく必要性を感じました。「以前許されたことが周囲から許されなくなる」「幼児期から変わらないこだわりが奇妙にうつる」も納得でした。
自己判断の問題については,可能な段階から表出や自己選択についての支援を行っていかなくてはならないと感じました。
また,「支援をなくすのではなく,支援しながら経験を広げていく」こと,「だめということを安売りしない」ことも重要だと思いました。
その他にもあげればきりがないくらい多くの,実践に即した具体的な支援を教えていただきありがとうございました。
(岡山N支援学校 T)

今回は、演題に入る前、まず最初に、災害時の対応の仕方を学んでおく大切さを言われました。災害時、なかなか安否が確認できないのは、自立している機能が高い方たち。学童期より下の年齢は、親と連絡がつくが自立している方たちは、災害が起こったらどう対処していいか分からない、という事でした。
確かに、火事などの災害に対しては避難方法も理解しているとは思いますが、今回のような大震災となると、どう行動していいのか分からなくなり、混乱を招くのだろうなぁと思いました。
災害時、どういう行動をとるべきか、いろんな災害を想定して教えていく必要性を感じました。
セミナーは、自閉症スペクトラム(以下ASD)の特性から始まりました。特性も思春期・青年期の事例を交えながら、実際、社会生活で困っていることを、どう支援したらいいかを教えていただきました。
そして、思春期の状態・問題の整理から思春期における変化に入っていきました。そこで、とても記憶に残ったのが、「思春期は、障がいの有無に関わらず様々な困難さ、問題を抱える時期である。ASDの子は、今までの良い経験をした支援が崩れないように考えていくことが大切。支援しても反抗期だから解決しない場合もある。」ということでした。少し寂しいような、納得のいくようなお話しでした。
@ 身体面の変化では、「変化していく身体の不調が訴えられない」その支援をする時は、三人称で話すクセを身に付ける(二人称では、字義通りに伝わってしまうから)。自己選択支援の必要性(小さい時からの積み重ねの支援である)を話されました。
A 心理面の変化では、「管理したい自分と出来ない自分との葛藤のお話しや、予測出来ない事への不安・混乱等がある」支援方法として、スケジュールを使うことで人に言われなくても出来るようになっておくことが大切であること。時間の経過が分かる支援が必要、という事でした。やはり、スケジュールは、大事な支援である、という事を改めて再認識しました。
B 感情面の変化では、「周囲の評価を気にする年代でありながら、融通のきかない傾向が助長される」という事で、自分自身の感情を理解する支援。感情を適切に吐き出させる支援が重要である事を学びました。
C 認知面の変化では、「白黒つけたがり、より複雑で抽象的な内容に関与するようになる年代である。ASDは、抽象的な思考の困難さがある。年齢が上がると、より複雑になるので、より視覚支援が必要となる」
 ここでの支援は、まず、自分をよく知る事。ASDは、〔自己否定・孤立感・被害意識〕を持ちやすい。正しい自己理解支援が必要となる、という事でした。自分を知る、一番たいせつな事です。とても難しい支援ですが、ここを間違えてはならないと思いました。
D 社会性の変化では、「社会性・社交性がより求められる。本人への支援よりも周囲への適応が優先される。その“調整”が支援者には必要となる」支援としては、不適切な行動をしない、という目標を置かない→その代わりに、どういう行動にするかが目標。ダメは使わない。犯罪のようにどうしてもやってはダメな時にしか、使わない。ダメの効果が薄れる、という事を学びました。
 今回のセミナーも、あまりにも内容がぎっしりと詰まっていて、どこまで私自身の中で消化できているか不明です。この会報にも何を書いていいのか、本当に悩みました。これから繰り返しレジュメを読み直し、わが子にフィードバックしていくのが、大きな課題です。
(S母)

 【保護者からのアンケート】

・ 思春期、青年期の話をするにあたって、きちんと自閉症スペクトラムの基本的理解、幼児期からの支援について教えてくださったので、現在年中の子どもを持つ親として、将来に対して今やらなければならないことがよくわかりました。
思春期のことだけでなく、幼児期からのその子に応じた“ブレない”支援の大切さを改めて痛感しました。
・ 思春期に入り、親も先生も手をやいていたのですが、保護者自身の支援の仕方につまずきがあることがわかり、目がさめた思いでした。特に感情コントロールのお話が具体的でわかりやすかったです。
・ 思春期に入ってきた娘がいます。うまくいかない時、つい、なんでも「思春期だからね」で片づけていた自分に気づかされました。今日のお話を参考に、いま一度接し方を見直そうと思いました。
・ 家庭でいつも息子がイライラすると言って、自分の感情をどう吐き出していいのか困っているのはわかっていましたが、私もどうしていいのか分からず、そのままになっていました。これからは息子に具体的な方法を教えていきたいです。
・ まだ子どもは小さいですが、今療育でしているこが、これから成長していく上で大切なことだなと改めて気づかされました。先のことを考えると不安なこともたくさんありますが、日々の生活の中で今日のお話を心にとめて接していきたいと思いました。
・ 今つまずいていることが将来的にどうなるのか・・・という所の話が聞けて、今まできちんとスケジュールができていなかったのですが、改めてきちんとしていかなければ・・・と思います。
思春期に崩れる前兆が今から見られる(親がしてしまっている!!)ことに気づくことができ、私にとって大きな収穫でした!!
・ してはいけない、ではなく、代わりにこうしよう、と伝えるということを何度もお話されていました。・・・本当にそうだと思いました。・・・もっと早く気づくべきでした。
今からでも間に合う接し方を具体的にみっちり聞きたいです。
・ 思春期の話に入る前に、自閉症スペクトラムについて実例を混じえながら話してくださったのがとてもわかりやすかった。
「いずれは支援のない社会に出ていくのだから」って、今の中学校で本当によく言われます。それで、そうかな、とつい思ってしまってさがるのですが、講演会や専門家の先生は、「支援はずっと必要」と言われ、そこでまた そうだ!と思います。担任の先生にも講演などに積極的に参加してほしいです。
・ 思春期での支援について詳しく聞けてよかったです。幼少期からの毎日の経験の積み重ねが大切なんだなあと思いました。「こうしたらいいよ」ということを、息子や先生方と一緒に考えていきたいです。
・ 実例を挙げて話をすすめていただき、とてもわかりやすかった。ダメな言い方がよくわかりました。4月から中学生です。不安でいっぱいでしたが、学校と話し合いをしながらがんばっていきたいと思います。
・ 息子が年長にあがるこの時期に思春期・青年期への安定のためには幼少期からの配慮が必要だと学べたことが良かったです。講演開始前にお話された、地震での自閉症者の安否確認の難しさが印象的で、天災等への日頃からの配慮についても詳しく知りたいです。
・ 先生のわかりやすい説明にひきこまれて時間があっという間に過ぎてしまいました。食事の終わりや習慣について実際の経験をしていない事は身につきにくいということなど、改めて反省しました。

 【教育関係者からのアンケート】

・ 具体的事例と一緒に話してくださるので、より実感できました。特に視覚支援の一番は支援者の行動であると話されたこと、自分の戒めになりました。 (特別支援学校 職員)
・ 支援者の行動や姿が視覚支援であるということ。日常の生活では「ダメ」と言うのではなく切り替えられるかわりの良い方法を教える、そういう支援者であり続けること。 (特別支援学校 教諭)
・ よりよい方法を教える人が、指導者(支援者)と再確認できました。 (小学校 教諭)
・ どのような支援ができるか、場面をイメージしながらお話を聞くことができました。重松先生のお話は、いつも現場での気持ちの持ち方、支援方法など実際に役立つように示してくださるのでありがたいです。 (特別支援学校 教諭)
・ 話の中に具体的な事例が含まれていたので分かりやすかったこと。今、自分にできることをしなければならないことを考えながら話を結びつけることができたことが良かったです。日々の生活に追われている自分を振り返り、また頑張ろうという刺激にもなりました。 (小学校 教諭)

 【その他の立場の方からのアンケート】

・ 思春期(発達障害がなくても)の身体や心の変化を具体例を出して話してくださり分かりやすかった。
乳幼児健診の場面で発達にかたよりのある子を見る機会があり、なかなか二次機関へつながりにくい場合には、思春期・青年期まで見通した話をしたいと思いました。 (保健師)
・ 「ダメ」ではなく変わりとなる行動を経験させなくてはならない、ということは自閉症に限らず年少児でも同じであり、自閉症スペクトラムを生まれ持った人のレベルが低いという訳ではなく、支援・援助の細かさが必要であり、支援者の在り方という部分でも共通すると感じた。 (保育士)
・ 具体的な取り組みをスライドで示してくださり、思春期を過ごすために幼児期から大切なことが聞けた。幼児期の取り組みが思春期のどのようなことにつながっているのかを具体的に確認できた。 (社会福祉士)
・ 自閉症についての基本的なこと、改善されてきている事を改めて説明してくださり、「そうだった!」と確認できたり、「そんな風になっているのか」と驚くこともあった。幼児期の経験が思春期・青年期にどのように影響するのか説明してくださり、分かりやすかった。 (保育士)
・ 自閉症の状態(意味)を基礎から話してくださり分かりやすかったです。勉強すればするほどわからなくなる事がでてきたこの頃でした。振り返る意味で良かったです。 (主婦)
・ 良い思春期や青年期をむかえるためには、幼児期から身につけておかなければならないことがあることが分かって良かった。日々保育する中で、絵や写真を使用し視覚支援を行ってきたが、まず保育士の態度や言葉使い等、もっと配慮しなければ、と考えることができたので良かった。 (保育士)

教師・保育士対象 即実践講座

23年度の開催日程が決まりました!!
平成23年度も、川崎医療福祉大学TEACCH部の重松 孝治先生にお願いして「支援者のための即実践講座」の基礎編とアドバンス(上級)編を、それぞれ年10回の予定で開催できることになりました。
それぞれの支援現場で、自閉症の特性を理解し、適切なサポートを行っていただくための具体的な方法を学んでいただく夜間講座です。
毎年開催してきた、即実践講座も5年目を迎え、岡山県下の学校や園には、この講座を受講していただいた先生方が何人もいらっしゃることと思います。この講座で学ばれたことを、先生方で相談しながら、授業や生活に活かしていただけるようになった学校も増えてきています。まさに“即実践”講座です。多くの支援者のみなさんの参加をお待ちしています。
なお、この講座は教職員や保育士、施設職員の方など専門職の方々を対象としていますので、保護者の方は受講いただけませんのでご了解ください。また、アドバンス(上級編)は過去にこの即実践講座の基礎編を受講された方、またはそれと同等の知識をお持ちと認められた方に限らせていただいています。

【即実践講座 基礎編】

   ☆第一回☆ 平成23年5月12日(木)19:00〜20:45 「自閉症の特性」
   ☆第二回☆ 平成23年6月17日(金)19:00〜20:45 「評価(個別化)」
           岡山県生涯学習センター 大研修室
   対 象 : 教職員・保育士やそれを志す方、施設・福祉関係職員の方 対象。
         (申し訳ありませんが、保護者対象ではありません)

【即実践講座 アドバンス(上級編)】

   ☆第一回☆  ※第一回は基礎編と同じ日時・内容です。
   ☆第二回☆ 平成22年6月23日(木)19:00〜20:45 「評価(個別化)」
           岡山県生涯学習センター 大研修室
   対 象 : 過去の重松孝治先生の即実践講座を受講したことのある人。

  どちらの講座も参加費・申込先は一緒です。
   参加費 : 全10回分 賛助会員17,000円 ・ 一般20,000円(1年分の賛助会費含む)
   申込先 : 育てる会事務局(086-955-6758)

育てる会 掲示板

山歩き同好会(仮)からのお知らせ

以前、掲示板でお知らせした山歩きへのお誘いです。
そろそろ暖かくなってきて、山や空、吹きわたる風が誘ってくれる季節になりました。
まだ、同好会というような「会」ではありませんが、私が山歩きが好きなので一緒に登りませんか? ・・・ぐらいの気楽な感じで始めたいと思います。
育てる会は、子どもたちの年齢も幅広く、いろんなお子さんがいらっしゃるので、それに合わせて二つほど企画を立ててみました。

○ 第1回 山歩きの会
 『 春の竜の口山から、岡山市街を見下ろしてみよう 』
   平成23年4月24日(日) 11時〜

第1回は、まだ小さいお子さんでも、気軽に登れる山ということで、岡山市内の竜の口山を選びました。
登山道もよく整備され、スニーカーでも大丈夫です。
竜の口八幡宮に参拝したあと、頂上広場でお弁当を食べ、のんびり鳥の声など聞きながら降りてこようというコースです。
集合は旭川荘南側の「グリーンシャワーの森(旧 グリーンシャワー公園)の駐車場へ11時。
持ち物は、お弁当と飲み物、汗をかいたときの着替え・・・帽子も忘れずに、というところでしょうか。

○ 第2回 山歩きの会
 『 県北の毛無山へ カタクリの花を見にいこう 』
   平成23年5月3日(火・祝) 10時〜

第2回は、もう少し高い山にもチャレンジしたいというお子さんもいると思うので、私の好きな毛無山登山を計画しました。
小学校中学年〜ぐらいからの子どもたちでしょうか。
旭川の源流の登山口から入り、毛無山頂上で弁当を食べたあと、カタクリの紫色の可憐な花を見ながら(うまく花の咲く日にちに合っているかどうかは・・・、今はまだわかりませんが、例年ならこの頃咲いています)、左手に大山の峰を望みながら白馬山までのトレッキングの予定です。
集合は駐車場に10時ですが、GWの最中なので、駐車場が満杯の場合は上のキャンプ場まで車を停めに行かないといけないかもしれません。
足元は軽登山靴ぐらいの方が安心できると思います。最初の登りは結構ハードに感じるかもしれませんので、水分は多めに。後は着替えと弁当、雨が降れば中止にしますが、山の天気は変わりやすいので、晴れていても携帯用の雨具は用意しておいてください。
どちらの会も、保護者の方同伴でお願いします。毛無山の方はお父さんの出番かもしれませんね。
集合場所など分からないことがあれば、事務局にお尋ねください。
山の中では知らない同士も、出会うたびに「こんにちは!!」と大きな声で挨拶します。自分から挨拶の苦手なお子さんにはいい練習にもなると思います。 楽しく山歩きに行きましょう!!
連絡先:育てる会 事務局 鳥羽 俊郎
(Tel.086-955-6758、Fax.086-955-6748)

「キッズルーム」

2月27日に、今年度最後のキッズルームが岡山大学児童文化部さんの協力で岡山大学清水記念体育館で開かれました。
定員20人のところ、定員いっぱいの子どもたちが集まり、楽しいひとときを過ごしました。
嬉しいお便りがたくさん届いていますので紹介します。

初めてキッズルームに参加しました。
親も子どもも場所に初めてでドキドキ♪ 様子をみるように大人しい感じ〜で子どもは始まりましたが、徐々に動きがでてきて色んな活動をお姉さんと楽しめていたようでした。
壁にスケジュールがあり、最初にそれを見て説明をしてやることで流れがつかめたようでした。
家に帰ってからも、影絵がかなり印象に残った様で(かかっていた歌も覚えている)ノリノリであ〜だこ〜だと歌っています♪
本当に楽しかったようです。色々とお世話になり、ありがとうございました!またよろしくお願いします! (H母)
キッズルームは子供が大好きで、子供の喜ぶ顔が見れるので親としても楽しみにしていました。
多動傾向もあり劇なんて見ないのでは? と思っていたのですが、ボラさんの隣でしっかり座っていたのは驚きと感動でした。
この様な機会を頂いた岡大児童文化部のみなさんや事務局の方々に感謝の気持ちでいっぱいです。  (Y母)
今回は久しぶりの参加でしたが子供達(男の子二人)もとても楽しみにしていました。
広い体育館で心置きなく走り回り汗だくになる程でした。二人ともキャタピラに乗ってぐるぐる回るのがお気に入りで、兄弟で回しあいっこしたり、ボラさんに思いっきり回してもらって大喜びでした。でも回りすぎたらしく気分が悪くなってしまった様でした。本人曰く、弟に回された時は大丈夫だったけどお兄ちゃん(ボラさん)に回してもらうと気持ち悪くなる・・・との事でした。ボラさんもはりきって遊んで下さっての結果ではあると思いますが、次回からはすこ〜しゆるめにしていただけるとありがたいです。
兄の方は人に馴染むのに時間がかかるタイプなのでボラさんがついてくれる事に慣れない様子でしたが、ボラさんも付かず離れず優しく見守って下さっていました。兄弟二人共しっかり遊べて満足していました。ありがとうございました。 (M.Y)
初めての参加で、最初は会場に入るのもためらっていた子供達でしたが、 楽しそうな遊具の数々を見つけて、一目散に駆けだしていきました!
担当してくださった学生さんともすぐに打ち解け、一緒に遊んでもらい、 とてもいい表情で楽しんでいることが分かりました。  普段の外遊びでは、私一人で子供達を連れて出かけることが多く、 それぞれ違う所へ走っていってしまうと、二人とも目が離せないので、 片方を呼び戻したり、待たせたり・・・ということがよくあり、思いっきり 遊ばせてやれないのが悩みなのですが、キッズルームでは担当の方がつきっきりで相手をして下さり、子供達は自分の好きな遊びを存分に楽しめているようでした。
私自身も、いつものように子供達を追いかけまわすことなく、ゆったりした気持ちで安心して見守ることができました。
影絵劇やスカイバルーンも初めての体験で、親子共に楽しませて頂きました。
帰りの車の中で「楽しかったね!また来ようね!!」と何度も言っていた子供達。
次回もぜひ参加させて頂きたいと思っています。 当日お世話してくださった学生の皆様、事務局の皆様、本当にありがとうございました。 (S母)
兄弟2人が参加させて頂きました。兄の方はキッズという年齢をそろそろ超えつつありますが、本人は気にもとめず、ボランティアのお姉さんに付き合ってもらいながら嬉しそうに遊んでいました。
弟の方はとにかく活発なので、ボランティアのお兄さんを相手にサッカーをしてもらったり、走り回ったりしながら楽しい時間を過ごしました。
私は子どもたちをボランティアさんにお任せして、久しぶりに会うお母さん方と喋ったり、情報交換をすることが出来て、とても有意義な時間を過ごすことが出来ました。
岡大の学生さんたちが、子ども一人一人に優しく、丁寧に接してくださるため、子どもたちも安心して過ごせるようです。楽しい時間をありがとうございました。 (T母)
事務局の方には〆切ギリギリだったにも関わらず兄弟どちらにもボランティアさんを手配して下さり、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。兄ちゃんは走り回る、弟くんは慣れない所で母ちゃんの後追いで泣き通し…ボランティアさんには本当にお世話になりました。
前回に撮らせてもらった写真を朝から車内でみせていたので、本人は体育館へ着く前からとても楽しみにしていたみたいです。
電気製品やスイッチが大好きな超!!多動な兄ちゃんは、トイレスイッチ、人形劇の装置付近の拡声器のそば、キッズハウスのライトを見たくて動き回り、立ち止まってはまた走り・・・。行動に合わせてボランティアさんも息をあげながら追いかけてくれ、母ちゃんにはない若さと俊敏さがあるな〜、と感じました。
また、人との関わりが苦手な兄ちゃんだけど、短い間でボランティアさんを信頼して膝の上で人形劇を見ていたのにも驚きました。
走り回る間にボランティアさんに興味がわいたのかもしれません。驚きもありましたが、とても嬉しいひとこまでした (o^∀^o)
今回キッズルームでお世話になった皆さん、本当にありがとうございますm(__)m
また次回参加させていただきたいです。楽しみにしております。  (N母)

「OHAの会」

OHAの会は高機能自閉症・アスペルガー症候群の子どもを持つお母さんのための会です。
知的障害がないからこその悩みや将来への想いなど、同じ立場のお母さん同士で想いを語り合いましょう。
今年度も利守先生がみなさんのために時間をとってくださることになりました。毎回暖かなアドバイスもしてくださいます。
今年度の読書は「その子らしさを生かす子育て(改訂版)吉田友子:著」に決まりました。
お持ちでない方は、事務局に在庫としていつでも用意しておきますので、ご購入ください。
4月はお休みで5月から再開します。原則 第4金曜日、5月は5月27日です。(正会員 限定)
詳しい場所や時間は来月号でお知らせします。お楽しみに!

「18歳の春を目指す親子療育クラブ」

  【 次回の予定 】 4月の活動はお休みです

日 時  平成23年5月13日(金)10:00〜13:00 (受付9:45〜)
場 所  きらめきプラザ2F研修室1
内 容  1)今年度の予定について
      2)情報交換 (本・パソコンのサイト等...
          ☆よい情報をお持ちの方は、ぜひ紹介してください。)
     3)我が子のIEPについて (昨年の反省と今年取り組みたい内容を各自確認して、今年の目標を立てましょう。)
※6月はみんなでツール作りをします。“お米洗い”や“電話の受け応え”などやってみたい内容を考えておいて下さい。
※正会員の新規加入者をお待ちしています。
  尚、見学は参加無料(正会員 限定ですので、遠慮なくご参加下さい。

「母の想いを語る会」

日 時  平成23年4月12日(火)10:00〜12:00
場 所  ハローファクトリー(岡山市南区藤田1829‐5) 現地集合
             Tel.086‐296‐0370、Fax.086‐296‐2102
アドバイザー 今田 恒子 さん
参加費  300円 (正会員 限定)
申込先  育てる会事務局へ4月11日(月)までに
今年度は、いろいろな事業所へお邪魔することになりました。
一人では、見学できないところもあると思います。どうぞ、ご参加ください。
ハローファクトリーには、自閉症の方もたくさん働いておられるそうです。
どんなお仕事が我が子に向くのかを見るうえでも、参加していただけるといいなと思います。

ハローファクトリー 
    社会福祉法人 美土里会 基本理念『ともに働き、ともに生きる』
就労移行支援(一般型)・就労継続支援(B型)・生活介護の事業所
(国道30号線 玉野方面へ 笹ヶ瀬川を渡り 錦六区入口信号を左(東南) 約400m)

サッカークラブのお知らせ

日 時 : 平成23年4月29日(金・祝) 10:00〜12:00(9:45集合)
場 所 : 旧・岡山中央南小学校グラウンド(岡山市北区中山下)
持ち物 : マイボール、ゼッケン(ボラさんの分も)、ハチマキと名札
       お茶(ボラさんの分も)、個人ノート、出席カード
       親リーダーはグループノート
*雨天時または前日に雨が降った場合は、体育館シューズを持ってきてください。
 保護者の方も忘れずにお持ちください。
*体験・見学の申し込み・お問い合わせ・欠席の連絡は担当までご連絡ください。(正会員 限定)
☆メンバーから活動に関しての感想がよせられたので紹介します。

リレー練習のおかげで6年生の運動会で初めて1周走ることができました。
全力疾走はできず前の人との差は開きましたが走れただけで感動しました。(今までは友達に代走を頼んだり、先生に伴走してもらっていました)
この前の練習では生まれて初めて、たすきをかけてアンカー体験もすることができて良かったです。  (小6男子 母)

「こんなことができるようになった」というお話はとても嬉しいものです。
サッカークラブのメンバーたちは回を追うごとに少しずつ成長が見られます。
練習自体に入れずウロウロしていた子が練習に参加できるようになったり、試合を嫌がり入れなかった子が試合に参加できるようになったり・・・ 保護者の方々が目標を持って子どもと一緒に参加されていることや、ボランティアの方々が子どもに寄り添って支援して下さっていることが大きな力になっている気がします。
保護者とボランティアの方々が一緒になって「子どもにわかりやすい伝え方」を考えながら活動をしています。
今後も子どもたちが自分への達成感や自信を持てるような取り組みをしていきたいと
考えています。そして子どもとともに保護者やボランティアも成長できるサッカークラブでありたいと思います。4月からもよろしくお願いします。
(サッカークラブ担当:S・T)

水泳教室のお知らせ

日 時 : 平成23年4月17日(日)15:30〜17:30
場 所 : OSKスポーツクラブ岡山 3階ロビー(岡山市北区絵図町1-50)
          ※プールは育てる会水泳教室 貸切で行っています。
連絡先 : 育てる会事務局
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。(正会員 限定)
  体験は1回2000円(保険代込み)です。
★欠席される方は、必ず4月12日(火)までに事務局に連絡してください。
★当日の急なキャンセルなどは 水泳教室担当に直接連絡ください。
(水泳担当:M & I )

やさしい後見人制度

今月は、新しいニュースというよりも、巻頭文で代表も書いている通り、東北東日本大震災に心を痛めた月となりました。岡山駅前での4月2日の自閉症啓発デーのチラシ配布も、「今、自分達のことだけを考えていてもいいのか」、という声も上がり、同時に震災の義援金も募っていく予定でしたが、駅構内での募金活動はみとめられないということで残念ながら断念しました(倉敷駅ではOKだそうです。倉敷へ参加のみなさん、よろしくお願いします)。難しいですね。東京で行われる予定だった記念シンポジウムも延期になったそうです。
一方で、日本自閉症協会本部のHPでは、従来から「自閉症の人たちのための防災ハンドブック」は、パソコンでダウンロード可能な形で載せていたのですが、
支援者向け   http://www.autism.or.jp/bousai/bousai-hb-siensyayou.pdf
本人家族向け http://www.autism.or.jp/bousai/bousai-hb-honninkazoku.pdf
助けてカード  http://www.autism.or.jp/bousai/help-card.pdf
今回の震災で、肝心の被災地で停電からパソコンが使えなくなったという事態に際し、携帯からでも読めるように支援者向けの内容を追加していただいています。
携帯電話からの支援者向けページ
    
http://www.autism.or.jp/cgi-bin/saigai/bousai-hb/hb-siensya-1.htm
活用していただければと思います。
それでは、今月も後見制度の話です。

 C 後見制度のマイナス面はないの?

後見人制度の良いところばかりを紹介してきましたが、マイナス面・デメリットはないのでしょうか。
一つには、第三者後見人を頼むと、ある程度費用がかかるということがあります。
親が世話をしているのと比べると、申立て費用や、毎年の報酬などの出費はやむをえませんね。ただ先月号で書いたとおり、報酬については家庭裁判所がその額を決定しますので、まあ妥当な額となると思います。
またそれまでに比べて、自由にお金が使えなくなるという不満が本人から出るかもしれません。
これも、制度そのものが、本人の財産を守るという性格を持っている以上我慢してもらうしかありませんね。ただ「自分のお金を取られてしまった」と誤解される人もいますので、特に自閉症者の場合は、通帳の残高を見せるなど、視覚的に伝えていくことを後見人の方にお願いしておくことも必要になるでしょう。
かつては、禁治産者や準禁治産者の宣告を受けた者はそのむね戸籍に記載されるため、戸籍が汚れると嫌がる家族もいたのですが、今は登記の形で登録されるため、戸籍に記載されることはありません。
ただ、私もどうかな、と問題ありと思っているのですが、成年後見人がつくと、選挙権が取り上げられてしまいます。(保佐や補助は大丈夫です)
「判断能力が常に欠けている」のが本人(成年被後見人)ですから、「選挙においても自分で判断できない」というのが建前なのでしょうが、何か基本的人権までも取り上げられたような気がして釈然としません。
息子の哲平も20歳を過ぎてから、毎回選挙に行き、一人前の大人と認められたようで嬉しく思っています。それが許されなくなるとすると心情的に制度利用に二の足をふむ気にもなりますね。
まして、お年寄りの中には、たとえ判断力は欠けていても、選挙に行くのを楽しみにしている方も多いと思います。
成年後見制度を更に普及させたいのなら、選挙権については再考した方がいいと個人的には思っています。
あと、後見人がつくと、他にも印鑑登録は抹消されますが、これには実害はないでしょう。
また資格としては、会社の役員や医師免許をはじめ弁護士、司法書士など国家資格について失うものも多いですが、これもまあ縁のないものでしょうね。
(トチタロ)

支援センターNEWS☆

2011年3月11日(金)三陸沿岸部を襲った大地震と大津波は、日本に大きな爪痕を残していきました。
この日を境に、日本全体が(事の大小はあれど)昨日までの生活とは一変したものになっていきました。地震の影響を大きく受けてはいないこの地域でも、防災意識や生活の無駄の見直しが問われるようになってきています。
赤磐市では、日用生活品などの物資調達や、消防士・保健師などの人的派遣での協力がなされたようです。
被災者の中にいるであろう(発達)障害を抱える子どもたち・親たちを案じておりましたが、やはり新聞等でも取り上げられているように、普段と異なる状況下において混乱を来たし、避難所生活に馴染めず(周囲の理解が得られにくいこともあり)、不安な日々を過ごしておられるようです。
被災地の状況は、明らかになるにつけ、日に日に重大さを増していることから、「元通りに」とはいかないにしても、まずは、こうした方たちや乳幼児を抱えた方たちのプライベートスペースが一日でも早く確保されていくことを願わんばかりです。
そんな東日本大震災の翌日である3月12日(土)に、当初の予定通り、赤磐市で育てる会の協力をもって、支援者対象の勉強会を実施しました。
前半は「発達障害への早期支援のすすめ」と題して、(育てる会でもおなじみの)重松孝治先生の基調講演。
後半は「親子に寄り添う子育て支援を目指して」と題して、私から支援センターの活動報告と課題の提言を行うスタイルで実施しました。また行政サイドの要望もあり、重松先生・私・参加者との対話セッションも、今回の勉強会の「目玉!」として取り入れました。
当日は、行政・保健・福祉・教育・保育など各分野から約50名の参加をいただきました。22年5月から約一年間活動してきた中で、お世話になってきた馴染みの面々が揃っていたことで心強く感じた半面、この機会を次年度からの連携強化にも繋げたいという意気込みで、肩に力が入っていたように思います。
今回の勉強会では、特に早期療育への入り口をサポートしていく支援者の集まりとしたことから
@ 早期発見における特徴や見分けのポイントなどを伝えたい
A 検診の重要性や療育の意味などを関連づけて伝えたい
B 家族支援の視点から、各機関の連携の重要性やシステムの構築について課題となる部分に共通認識を持てるようにしたい
以上3点を主に「テーマとしたい(伝えたい)内容」として、重松先生と打ち合わせていました。
私が相談業務を行う中で(診断は下りていないが)発達が気になるお子さんのフォロー先が少ないことや、そこまでに繋ぐシステム上の問題について、普段から相談させていただいていたこともあり、その点(A)は特に力を入れてお話して下さいました。
中でも特に印象に残ったのは、「検診後のフォロー体制が重要」というところです。
〜検診場面においては、従来の検診以上に概念を広げて発達のチェックを行っていくことが重要になってきたが、日中活動の場である保幼各園、保健、福祉など日常関わる各関係機関が、その後体制を組みフォローしていくシステムがないと、その偏りや違いを指摘された家族や本人の不安をあおるだけで路頭に迷わせてしまうことになる。〜
そう言われたとき、「本当にそうだ」と強く強く感じました。相談にみえるお母さん方は、ここが第一段階目の不安なのだと…。その場にいた支援者たちと、共通理解をしておきたいポイントであったと思っています。
後半の実践報告では、先月の会報の中でお伝えしたような内容を取り上げ、まだ支援センターとの関係が構築されていない機関へアピールをするような時間にもしました。「巡回相談を利用してみてどうですか?」という重松先生からの問いに、保育園からも、
〜参観後のクラス懇談で支援センターを紹介し、その流れで子育てや発達の悩みに対するアドバイザーとしても参加してもらった。保護者からも「なんでこの人が参加するの?」という疑問が出るわけでもなく、巡回を通して普段の子どもの様子を知っているからこそ、支援センターにはごく自然な形で参加をしていただけたし、保護者の受け入れも良く、園としてもこうした機会が持てたことは大変良かったと思っている。〜
と答えをいただくことができました。
支援センターの巡回相談は、現地点では園や保護者個人のニーズによるものであるため、相談支援の入っている園とそうでない園とがあるのが実情で、今後は市のシステムとして位置付けていく方法もあると、重松先生からアドバイスをいただきました。
また、社会福祉課からも
   〜支援センターとの協働により、こうした支援体制の要になっていく!〜
という心強い言葉をいただき、
学校教育課からも
〜発達障害の子どもがいることを前提に、保育や教育を考えていくことが必須となってきている。またこうした子どもたちの情報が共有でき、学校への移行がスムーズに行えるような仕組み作りについても真剣に取り組みたい。〜
という大変積極的な発言をいただいて、会場中が笑いあり、共感の拍手ありの温かい雰囲気に包まれました。
小さいながらもこうした支援者の集まりを行ってみて、
@ 発達障害に対する認識を基礎の段階からもう一度確認ができたこと
A また重松先生がアドバイザーで関係している倉敷の実践なども聞きながら、「赤磐ではどのように行っているんだろうと」「赤磐ではどのようなことが出来るだろう」と各々が少し頭の中で考える機会ができたこと
B 身近な関係者の意見を直に聞くことができたこと
が今回の成果であったように感じています。そして、支援センターとしても23年度に向けて味方をたくさん得ることができたような気持ちになりました。
23年度もみなさんによいNEWS☆ が届けられますように、新しく職員1名を加え、ちょっぴり回転数を上げながら頑張っていきます!!
これからも、支援センターの活動をぜひとも応援して下さい。
(あかいわ発達障害支援センター スタッフ:原)

赤磐ぐんぐんだより

いつもなら暖かくなっている時期なのに、寒い日や風の強い日が続いていますね。
春は出会いと別れの季節。「卒園式したよ!」「○月○日から1年生!」と、お子さんやお母さん方からの嬉しそうな報告をいただいています。
赤磐ぐんぐんも、卒業シーズンになりました。ずっとずっと見守り、親御さんと一緒にお子さんを支援していきたいという思いとはうらはらに、新たに療育を受けたいという幼いお子さんのお母さん方からの声は後を絶たず、大きくなった方にはぐんぐんを卒業していただき、新しい方に療育の機会を譲っていただいています。
卒業に際し、あるお母さんとお子さんから嬉しいお手紙をいただきました。
そのお母さんからご了解を得たので、ここで紹介させていただきます。
嬉し、寂しや、卒業の日。泣きながら通った道も名残惜しい気持ちです。
療育は子供へのアプローチであって、親へのアプローチでもあったと思います。必ず成長する、と言われても、信じることも難しかったりします。「ここが、これだけできるようになった」と一緒に気付いたり、喜ぶ体験を…。実は、親も積み重ねていたんですね。
未来に不安はつきまとう。でも今は、「とにかくやってみよう!!」と言えるようになりました。「何をどうしたらいいの?」と泣きベソの私は、4〜5年かけて変化したのでしょう。いつも、寄り添ってくれた先生方、本当にありがとうございました。
こちらこそ、ありがとうございました。
何度言っても言い足りない気持ちです。
ひとりひとりユニークでかわいらしいお子さんに出会え、支援の機会をいただけたこと、お母さん方と一緒にお子さんを見つめ、喜び合えることに改めて感謝の気持ちでいっぱいになりました。
新年度も、スタッフ一同気持ちも新たにできることを精一杯させていただきたいと思います。
すべての卒業生の皆様が、自分らしく輝けますように。
ずっとずっと応援しています。
赤磐ぐんぐん療育スタッフ 利守愛子
以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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