sorry,Japanese only
平成23年7月31日
第159号
NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
159号 目次
蝉時雨
「のびのびキャンプ」 募集のお知らせ
「おやじの会」へのお誘い
「即実践講座」のご案内
「18歳の春を目指す親子療育クラブ」 お知らせ
NTNテクニカルサービス 夢工房岡山 見学会
「木工教室」 報告
「キッズルーム」延期のお知らせ
夏休みのご連絡
私のお薦め本コーナー
「発達障害のある子どものきょうだいたち」
支援センターニュース
赤磐ぐんぐんだより
蝉の鳴き声が、雨の降っているように途切れなく聞こえることを、「蝉時雨れ」というそうですが、我が家の周りは、山が近いこともあって、蝉の鳴き声が一日中降り注ぐように聞こえます。
時々小鳥の鳴き声や、けたたましい雉の騒ぐ声も加わって、家の中にいるのに、まるで山の中にいるような気分にさせられます。
でも不思議なのですが、こんな音量の中にいても、集中すると、そんな蝉の声もけたたましい雉の鳴き声もかき消されてしまうのです。私たちの脳みそはうまくできているものだなと、つくづく感心します。
ところが、自閉症の人たちは、それらすべての音が一度にドーンと押し寄せるように聞こえる人がいるそうです。それはさぞかし、しんどいことでしょうね。
蝉の声も聞きようによっては、うるさい音ですよ。私たちは、その声を聞こうと思えば聞けるし、シャットアウトしょうと思えば、途端にその音を締め出すことも出来ます。
蝉の声を聞きながら、そんな事をとりとめもなく考えています。
さて、いよいよ暑い熱い夏が、そして夏休みが始まりましたね。
哲平がまだ小さかった頃には、長い夏休みが私には、苦痛でした。
どうやって一日を過ごせばいいのか、本当に途方に暮れたものでした。
今のように、デイサービスはなかったし、連れて行ってやれるような場も少なかったものでした。普段は、学校や園に行ってくれるので、その時間だけは、「ほっ」とできる時間でした。
けれど夏休みは、一日中私が面倒を見なければなりません。24時間体制で気が抜けませんでした。
買い物に行こうとお店に入ると、勝手に興味のあるところへ走っていくので、一瞬も目を離せません。周りの人にぶつかったり、勝手にお菓子を手にとってレジを抜けて行こうとしたり・・・、人に迷惑をかけないようにするだけで必死でした。勿論、お買い物どころではありません。迷子にならないように、追いかけるだけで大変でした。
家にいればいいかというと、そうではありません。ドライバーでビスをはずすのが好きだった哲平に家の中の色々な機械を壊されたものでした。一番おおごとになりそうな事件は、居間の重いドアのネジをはずして、一本だけどうしてもはずせなかったネジのおかげでブラ〜ンとドアがぶら下がっていたのを見た時でした。また水遊びに一日中でも興じていて、水道代もいつもの5倍くらいはかかったのを記憶しています。
そして、たった今水遊びをしているなと油断していると、急に塀を乗り越えて、家から脱走をする哲平でした。
家を脱走すると、自分からは絶対に帰ってこないので、家の周りを捜しまわらねばなりませんでした。
県道のセンターラインの上を歩いていたり、4キロも離れた交差点で、トラックにはねられそうになって、交番で保護されていたこともありました。
とっぷり暮れた山の中で発見したこともありました。
本当に疲れるしんどい日々でした。
今思い出しても、あの頃には帰りたくない・・・と、つくづく思います。
大変な夏休みを送られているかもしれない皆さま、元気を出して下さい。
そんな哲平もあるときを境に、すっかり落ち着いたというお話があるのです。
昔の会報を読んでいて、こんな文章を見つけました。哲平が高校3年生の夏休みの会報87号のものです。
夏休みは、毎日子どもがいるからこそ、じっくりと我が子と関われるチャンスです。
特に我が家の場合、哲平は高校三年ですから、彼にとっては、おそらく生涯最後の長期の夏休みになると思います。養護学校の同級生の中には、デイサービスやショートステイに行かれる方も多いようですが、私は、息子の夏休みをもう少し有意義なものに出来ないか考えています。こんなに長い休みは、彼の人生にはもうないことを考えると、旅行へ行ったり、日頃できない日常生活のスキルをじっくり身につけたりすることに重点を置いた生活を送りたいと思っています。
この夏を私は、手ぐすね引いて待っているのです。
思い出せば、小学5年生の夏休みに、私は初めてしっかり息子に家事を教えました。
正直言って、小学4年までの息子は、多動で家事を教えるどころではありませんでした。
ようやく落ち着き始めた息子と、二人三脚で過ごした思い出深い夏休みを今でもよく思い出します。
まずは最初が肝心と、夏休みに入る前からスケジュールを立てて、起床時間から就寝時間までの流れをしっかりと決めました。それに沿ってがんばろうと、自分にも活を入れての夏休みでした。はじめは手取り足取りの食器洗いに始まり、洗濯干し・掃除機かけ・・・一連の朝仕事が終わると、もう昼でした。そんな最初は大変に思えた夏休みも、10日・20日と経つほどに、家事も上手になっていって、40日の夏休みが終わりました。
さて、始業式を迎え息子が学校へ行くようになってハタと気づいたのは、彼が担ってくれていた家事の多さでした。思えば夏休みも終わりの頃、母は家事から解放されてずいぶん楽をさせてもらっていました。その夏から、食器洗いは彼の仕事となっています。冬でも私の手がちっとも手荒れをしなくなった理由です・・・もちろん、それ相当のお小遣い(1回 20円の約束です)は要求されますが・・・。
家事以外でもスケジュールを見ながら生活時間もしっかり整って、40日余りの時間が、とても有意義だったのを今でも思い出します。
この5年生の夏休みは、親子でじっくりとスケジュールに沿って色んな事に取り組めた充実した夏でした。
小学5年生の夏休み以来、哲平は、指示も入りやすくなりましたし、学ぶ力も飛躍的に伸びました。
親が決心して本気で関わったことも影響していると私は思っています。知的障害が重度な子に、家事を教えるのは、結構難しいのです。
手取り足とり、丁寧に丁寧に教えて行きました。
解りにくいところは、忘れない為にも書いて伝えて行きました。
コップの洗い方、お茶碗の洗い方、お皿は油を拭いてから洗うことなど、根気よく根気よく教えていかなければなりません。
油の付いたお皿を洗った後にガラスのコップを洗ったりもして、曇りガラスのコップでも洗い直しは、極力しないようにしました。
仕事のやり直しをされるのくらい嫌な事はありませんから・・・。
一人できちんとできるまで、きっちり教えたら、それ以後は見守りました。
お皿やお茶碗を何枚割られたことでしょう。
おそろいのお皿が少なくなっても、それくらいで目くじらを立てない。それぐらい出来なければ、子どもに家事は教えられません。
いつかは、親から離れて生活をするという目標を持つ哲平ですから、お茶碗くらい一人できっちり洗えないでどうしましょう。
なんでも教えて行く為の努力が肝心でした。
そして上手にできた時には、ものすご〜く褒めました。
お仕事を教えてくれて、褒めてくれるお母さんに、哲平は信頼感を持ってくれるようになりました。親からの指示が通るようになるには、親への信頼感を持っていなければならないのではないかと、私は思います。
ちっとも子どもが言うことを聞いてくれないといわれるお母さん、子どもと一緒に家事をしてみませんか? 新しい親子関係が築けるかもしれませんよ。と、これは私からの提案です。
スケジュールを立てることと、家事を教えること、これが夏休み攻略法です。お試しくださると、皆さまのご家庭に平和が、訪れるかもしれません。
以上、しんどい夏休みを過ごされているかもしれない皆さんへ、参考までに紹介です。
今回は会報を早く出したいなと思って、これを書いております。
8月6日の支援ツールの展示と交流会に出来るだけ大勢の方にお越しいただきたいので、その宣伝も兼ねて、早めに読んでいただきたいからです。
今年で4回目を迎えるこの会です。毎年多くの支援学校や通級指導教室、保育園や児童デイサービスの事業所などにも協力いただいて、開催させていただいております。
今年は、文科省の補助金が仕分けの影響で、いただけないことになってしまい大変残念です。でも、頑張って開催させていただこうと思っておりますので、どうぞ、多くの皆様にご参加いただきますようご案内させていただきます。
例年通り、自閉症の子どもたち一人一人の為に支援者が考えてくださった支援の為のツールや、自立課題が会場いっぱい所狭しと並ぶこの展示会は、自閉症の支援者であれば、どなたにも明日からすぐに役に立つ、参考になるものを見つけていただける場になること請け合いです。実物を手にとって使い方を作成者から直接聞ける展示会ですから、それで展示と交流会という名前です。大勢の方のご来場をお待ちいたしております。
また、午後には、武蔵先生が、自閉症の人の感情のコントロールについてのお話をしてくださいます。
私たちでも、自分自身の感情のコントロールには、とても苦労している訳ですよね。
どうしても抑えられない腹の立つことや、悲しいことなど、自分たちにもあるにもかかわらず、子どもの感情の爆発には、目くじらを立ててしまう私たちです。
感情をコントロールすることは、実際難しいものです。まして自閉症の人たちにとって、それがどれほど困難であるかを思う時、支援する側が、「大変だよね、苦労だよね」と、そこを解っていることが大切なのではないないでしょうか?
大変だろうと思えば、ついつい彼らが感情的になってしまうことに対しても、寛容になれるでしょうし、ではどのようにすれば、彼らが気持ちを落ち着けることが出来るだろうと、考えることもできるように思うのです。
また、自閉症の人たちは、感情というもの自体が理解できない人たちもいます。
嬉しい、悲しい、怒っている、困った、苦しい・・・・。
絵に描けるものの理解は、しやすいけれど、抽象的なものは解りづらいというのが自閉症の人たちだそうです。
だとしたら、どのようにして人の感情を理解できるように育てていくのか・・・。
支援方法のお話もあると思います。
学ぶべきことが多い自閉症の人たちへの支援は、それだけ奥が深く興味が尽きません。
学校や園の先生はじめ、お母さんやお父さんにも、ぜひ来ていただきたいと思います。
お知り合いの方もお誘いいただいて、大勢の方で一緒にお話を聴いていただけたら幸いです。
あの子たちに、自閉症の特性に添った支援をしてあげて欲しい・・・そう願わずには居られません。
さて、夏休み最初の日曜日に夏休み恒例の木工教室がありました。今年で12回目の木工教室でした。
12人のお子さんと、10家族が集まって、夏休みの工作の宿題提出にもなるリモコン入れを作りました。
感想や、写真は、後のページをご覧ください。
この木工教室にご協力いただいている川月清志先生に教室が終わった後で感想を聞きました。
育てる会の発足直後から、お世話になっている先生です。どんな風に子どもたちの事を見られて、どんな風に感じられているのか、聞きたいと思いました。
先生はこんな風に言われました。
「最近のお子さんは、積極的に自主的に作業に取り組んでくださるように思います」
「小さい頃からずーっと来ている人もいるので、そういうお子さんは、作る手順を少し説明すると解ってくれるようです。つくづく成長を感じます。一年に一度の出会いなので、子どもさんの変化がよく見えます。」
「ここに参加できる人はいいですね。参加出来ていない人は、どうしているんですか?
前に来ていて、来なくなった子は、今頃どうしているのかな〜と気になります。会ってみたいなぁ〜」
先生がこの木工教室を、開いてくださるのには、先生なりの想いがあるのでしょうね。
こんな風に色んな人たちが、私たちの会を支え支援して下さいます。ありがたいですね。
また来年も皆さんの参加をお待ちいたしております。
残念ながら、哲平はお仕事の都合で参加できませんでした。たくさんの木工作品が我が家にはあります。また、写真でいつか紹介できたらと思います。
先日、26日には、哲平の働いているNTNテクニカルサービス株式会社夢工房への毎日新聞社の取材がありました。
前にS記者に、哲平の働く様子を撮影したDVDを私がお見せしたことがあるそうです。
そんなことは、とうの昔に忘れていましたが、今回会報を読まれたS記者が、そのことを思い出されたのでしょう。
お母さんの取材も一緒にしたいということで、NTNにまた伺いました。
実習中の方1人加えた夢工房は、合計5人の障害のある人たちの働く職場です。
その一番初めの従業員が鳥羽哲平です。
S記者が、いろいろな質問をされました。
「障害のある人が働くことは、会社としてのプラス面は、どんなことですか?」
という質問に高津グループ長は、
「社員の一人ひとりが、夢工房で働く彼らを見て、自分の働き方を考えるようになったように思います。」と答えられました。
一生懸命陰日向なく、律儀にコツコツ働く姿勢を見て、自分もガンバらなくては、と考えるようになった社員が増えたとお話しくださいました。
また、初めて哲平を雇用して下さった当時、「障害の知識も何にもなかったのが、幸いでした。素直に先生や親御さんの言われることを、やってきました。結果的にそれが良かったと思います。何とかしたい。働きやすいようにしていくには、どんな風にすればいいか、分からないところは、一生懸命何でも聞いて素直にそれを取り入れました。」
と言われました。こんな会社は他にはないと思います。親の意見もきちんと正面から受け止めて、納得がいけばすぐに取り入れて下さるそんな企業です。私には、本当に驚きでした。
NTNは色々な機械のベアリングを作る会社です。私は、NTNが大好きです。障害者の事を考えて下さる日本一いいえ、世界一の企業かもしれませんよ。
こんないい企業をもっともっと、知ってほしいと思います。そして、もっとこういう企業が増えることを願います。
哲平は、見学者があっても、取材があってもいつも通り、ガンガン働きます。
段ボールの箱を次々作り上げて行きました。
素晴らしいスピードです。休むことなく、無駄口もたたかず、ただただ、ひたすらにお仕事をする哲平に、S記者も驚かれていました。
障害がある人たちは、お仕事が出来ます。それを知ってくださって、もっともっと色んな事業所で、雇用が進めばいいですね。ノウハウは、NTNに全てあります。
皆さん、次回見学会は、9月10日(土)です。ふるってご参加ください。
また、NTNの支援ツールについての詳しい内容は、8月6日(土)の支援ツールの展示会でも見ることが出来ますので、ぜひご参加ください。お待ち申し上げます。
さて、最後に、最近の哲平君のこだわり話をひとつして終わりといたしましょう。
つい最近まで足を痛めていた哲平は、足の痛いところに毎日塗り薬を塗っておりました。
お風呂上がりに、せっせと膝や太ももに塗っています。
いつまで足が痛いのだろうと? と気になって「足痛いの?」と聞くと、「痛くない!!」と答えます。「じゃあ〜、塗るのはやめたら?」と私。
でも、お薬大好きな哲平は、飲むのも塗るのも大好きです。一向に塗るのをやめそうにはありません。足が痛くなくても、塗りたいらしく、痛くないけどチューブに入った薬が無くなるまで塗り続けたい哲平君です。
害もなさそうだし、まあ〜いいかと、放っておくことにしました。
どうでもいいことで、バトルはしない主義です私。
そうやって、今日も一日平和に過ぎて行きました。
皆さまのご家庭も平和でありますように、祈りつつ今日はこれまで・・。
また来月号でお目にかかります、再見。
(育てる会 代表 鳥羽 美千子)
育てる会正会員の皆さまへ
「のびのびキャンプ募集のお知らせ」
今年もキャンプの募集の時期がやってまいりました。
正会員のみなさまには、案内チラシと申込書を同封していますが、10月1日(土)・2日(日)に国の特別史跡である閑谷学校の隣の県青少年教育センターで「のびのびキャンプ」を開催します。子どもたちとボランティアさんで計画して、のびのび過ごすキャンプです。
スーパーバイザーは川崎医療福祉大学の重松孝治先生にお願いしています。
重松先生が子ども一人ひとりの特性に配慮して、必要があれば介入していただけます。重松先生に実際に子どもの様子を見て助言をいただける貴重なキャンプです。9月11日(日)のプレキャンプも重松先生に指導をしていただけます。ただ、親から離れての一泊二日となりますので、申込は小学校3年以上とさせていただています。
キャンプ費用は、岡山県人権啓発パートナーシップ推進事業より補助金をいただけましたので、プレキャンプを含めて一人10,000円の負担となります。
申込の締切りはお盆前の8月12日(金)とさせていただきました。
先着順となりますので、参加希望の方は早めにお申し込みください。
「育てる会 おやじの会」よりのお誘い
季節はずれの台風が通りすぎ、また夏が戻ってきました。
暑気ばらいに、「おやじの会」からのお誘いです。
年に2回、アルコールは付いていますが、決して ただの飲み会ではなく、前向きに子どものことや、将来のこと、人生について本音で語り合う会です。
結構、シャイなお父さんたちも多いので、本音を引き出すための、アルコールはあくまで「潤滑油」で・・・・ということで (^.^)
日 時:平成23年8月6日(土) 午後6時より
参加費: 3500円程度 (飲み放題)
支援ツールの展示会とセミナーの終わった後、岡山駅近辺で・・、当日は花火大会なので、ビューポイントが確保できれば最高なのですが、詳細はこれからです。
参加ご希望の方は事務局までご連絡下さい。
教師・保育士対象 即実践講座
重松孝治先生による即実践講座も、第3回が終わり、次回は夏休み明けの9月となります。
参加されているみなさん方に、お詫びとお願いです。
第3回の予定日の数日前から、事務局に「チラシには会場未定と書かれていますが、どこであるのですか?」という問合せの電話がたくさんかかってきています。
実は、毎回「岡山県生涯学習センター 大研修室」を計画しているのですが、予約が3ヶ月前からしかできないため、最初にお配りしたチラシでは3回目以降は「会場未定」となっています。
現在、10月の第5回目までは予約が取れているため、生涯学習センターで行われます。
ただ、場合によっては他団体と競合になり、別会場となるおそれもあります。一般参加の方にも、実践講座開催中の1年間は賛助会員になっていただき(参加費より充当)、会報をお届けするようにしておりますので、事前に会報でご確認ください。よろしくお願いします。
【即実践講座 基礎編】
☆第4回☆ 平成23年9月9日(金)19:00〜20:45
「支援のアイデア(構造化A 自立課題)」
岡山県生涯学習センター 大研修室
対 象 : 教職員・保育士やそれを志す方、施設・福祉関係職員の方 対象。
(申し訳ありませんが、保護者対象ではありません)
【即実践講座 アドバンス(上級編)】
☆第4回☆ 平成23年9月15日(木)19:00〜20:45
「構造化@(課題分析に応じた支援)」
岡山県生涯学習センター 大研修室
対 象 : 過去の重松孝治先生の即実践講座を受講したことのある人。
どちらの講座も参加費・申込先は一緒です。
参加費 : 全10回分 賛助会員17,000円 ・ 一般20,000円(賛助会費含む)
途中参加の方には、それまでの講義のDVDをお貸しします。
申込先 : 育てる会事務局(086-955-6758)
「18歳の春を目指す 親子療育クラブ」
8月は夏休み中のため、勉強会はありません。
8月6日岡山ふれあいセンターでのツール展示会に多数ご参加下さい。
『18歳の春を目指す親子療育クラブ主催 講演会』
日 時 平成23年9月27日(火)10:00〜13:00 (受付 9:45〜)
場 所 岡山ふれあいセンター2F 第3・4研修室
テーマ 「わが子が大人になる! その前に・・・
〜自分の今と過去を振り返ってみよう〜」
講 師 桑原 綾子 先生(ライフサポート ここはうす)
参加費 正会員: 500円、 賛助会員・一般: 1000円
“18歳の春”メンバーは無料です。
※ご希望の方は事務局までお申し込み下さい。
「NTNテクニカルサービス 夢工房岡山 見学会」
今回の夢工房の見学会は、7月17日、初めての日曜日の見学会でした。
節電対策のため、土日に替わって木金に会社が営業となったためですが、従業員には厳しい環境ですが、その分、お父さん方や先生方にも参加いただける日程となりました。
初回はご夫婦が2組と担任の先生が参加してくださり、鳥羽代表を含めて9名の訪問でした。
感想を送っていただいたので一部を紹介します。また次回の見学会は9月10日(土)です。
次回も週末ですので、この機会にご参加ください。
申込はいつものように事務局(086‐955‐6758)まで、参加費は300円です。
夢工房の見学会お世話になりました。
一人一人の個性を活かして働きやすいようにと色々工夫されていてすばらしかったです。皆さんがテキパキと仕事をこなしている姿を見て将来息子もこのように仕事が出来たらいいなと思いました。色々な人の支援と家での過ごし方(育て方)などで立派に仕事が出来るのだなとグループ長さんのお話を聞いて思いました。今はまだ決まったお手伝いをさせていないのでさせてみようと思います。
とても素敵な職場を見せて頂きありがとうございました。
K母
前回、今回と見学をさせていただき、ありがとうございました。
前回も今回も暑い日でしたが、出勤されておられる方が手を休めることなく手際のいい作業をされている様子や、グループ長さん、サポート員さんのお話を肌で感じることが出来て、また来れてよかったと思いました。
子どもを連れての参加で、機械や電気、照明が大好きな子なので危険な場所に走って行ってしまわないか不安でしたが、グループ長さんからお茶やお菓子をいただいて何とか最後までお話を聞くことができ、サポート員さんや参加されておられる方々にも優しく対応して下さって本当に感謝しております。
まだ小学校の1年生で将来の就労に対して遠いことのように思っていましたが、こうして実際に働いておられる方々の様子を見せていただくと、正直焦りを感じました。
体力をつけ、いろいろなお手伝いをし、報酬を得て、その報酬で自分の楽しみを見つけていくこと、働く意欲を持つためにどんな目標を持って子どもを育てていくか…など、18歳の春までの限られた時間で本当に我が子に教えられるだろうか?と。
多動があり、発語のない我が子ではあるけれど、私も自分にとって後悔の無い子育てをしていくことだけで精一杯のような気がするけれど、“自閉の子供は生涯成長し伸び続けていく。”と私に会うたびに何度も話して下さる鳥羽さんの言葉を信じて、無理のないようにやっていこうと思います。
県南にこうした自閉症の人たちに対する開かれた就労場所があることは県北に住む私にはとても羨ましいことです。今は県北には一般就労できる所が少ないので、子どもが18歳になる頃には県北にもこんな企業がたくさんあればなあと思いました。
前回見させていただいたときに、ごみの分別を具体物を貼って分かりやすく提示してあったのを参考にさせてもらって、我が家でも実践しています。少しづつ良い所を真似させてもらいながら、私も子どもに視覚的に伝える方法を学んでいきたいと思います。
企画してくださった鳥羽さん、本当にお世話になりました。ありがとうございました
N母
先日は日曜日にもかかわらず、お仕事されているところを見学させていただき、その上わかりやすく丁寧に説明してくださって、ありがとうございました。
なかなか実際に、知的障害のある人がお仕事をしている様子をみさせていただくような機会がなく、今回のような見学会に参加できたことで、私自身とても勉強になりました。
私の住んでいる県北には、障害を持つ人を受け入れ、安心して働けるような職場がとても少ないのが現状です。あったとしても採算がとれず、給与も抑えられていたり生活していくには、とても厳しい水準にあると聞いています。
夢工房のように、障害者雇用を赤字をださないレベルを目指して、運営できるような職場が増えていくといいのですが、障害のある人が社会参加し、自立に向けて働くこと自体、実際にはとても厳しいと感じています。
今回、とくに印象に残ったのが、小さいころから家族のためにお手伝いをして、働いた分のお小遣いを自分の楽しみに使うことが、勤労意欲につながるということ。それは障害の有無に関係なく言えることと思います。
けれども、障害を持って生まれた子どもと生活していくこと自体が大変で、日々暮らしていくのが精いっぱいな家族の事情も大いにあることでしょう。その障害の特性ゆえに、手伝いをさせる方もそれなりの工夫や辛抱して待つことが必要で、仕事を教えるまでが、大変な時間と手間がかかります。それでも、子どもが成長する過程で人のために自分がしたことを、認めてもらえる経験を得ることが何より大切なのだと、改めて考えさせられました。
一緒についてきた小学生の娘が宿題の日記に、「障害があるのに、あんなに仕事ができてすごいなあ。」と素朴な感想を書いていました。子どもなりに感じることが、多くあったことと思います。あたたかく対応していただき、重ねて御礼申し上げます。また勉強させていただく機会がありましたら、どうぞ宜しくお願いいたします。
小学校教諭:T
【次回見学会】
日時:平成23年9月10日(土) 9:45〜12:00
場所:備前市大畠(新幹線や国道2号線から見えるNTNの工場の中です)
集合場所: 長船サービスエリア(旧2号線沿い 赤い三角屋根のドライブイン)に9:30
申し込み:育てる会事務局(TEL.086-955-6758、FAX.086-955-6748)
参加費:300円
「木工教室」の報告
7月24日(日)に岡山生涯学習センターの木工・陶芸教室の部屋を借りて、恒例の「夏休み木工教室」が開かれました。
今年でもう第12回の木工教室です。今年も定員いっぱいの10家族、12人が参加して、親子で作品作りに共同作業で取り組みました。
平成10年から木工作家の川月清志先生の指導を受けて始まったのですが、初回の作品を調べてみると、なんとイス作りにチャレンジでした。
最近は小さな子ども達でも自分で作れるようにと小物の作品が多くなり、今年もリモコンボックスをみんなで作りました。
持ち手や引き出しまで付いた本格的なもので、それぞれデザインして切りだしたり貼りつけたりと、世界に一つしかないユニークなリモコンボックスが完成しました。
3年前から、工作の宿題に最適と、夏休み中に開催するようにしている木工教室です。今年も担任の先生がビックリするような素敵な作品ができあがり、みんな笑顔で大事に持って帰りました。
さあ、来年は何を作りましょう? 一年かけてまた考えましょう。
こんなのが作りたいという希望があればお知らせください。
それでは、当日の参加された方の感想や、作品の紹介です。
育てる会に入会してから今回の木工教室が会の行事で初参加となります。
何に対しても自信がなく、ちょっとのことで落ち込み、諦めてしまう息子に、普段出来ない体験をさせてみようと、参加させて頂きました。
父親に付いてもらうつもりでいましたが、仕事で忙しく、工作が大の苦手な私がするハメになりました。
案の定、失敗の連続で、息子はぐずってやる気をなくし、正直「どうしょう!!」と焦り、冷や汗が出てくる始末。
でも、川月先生や、鳥羽代表が優しくお手伝いと手直しをして下さり、なんとか完成させることが出来ました。
だんだん完成してくるのが分かると、息子も持ち直し、ニス塗り(オイル仕上げ)は、張り切って自分で出来ました。
そして出来上がったものを見て、大喜び。家に着くと、早速リモコンを入れておりました。
今回の件で、途中失敗しても諦めずに、最後まですればなんとかなるということが、息子にはよい経験になったと思います(私ももう少ししっかりしなくては・・・。)
今日は大変お世話になりました。
N母
本日の木工教室では大変お世話になりました。毎回色々と志向を凝らした素材を用意して頂き、大変楽しく作らせていただいております。
今回も事前に準備もせず現場に行きましたが、何かしらやっているうちに結構良い物が出来ました。いままで作らせていただいた物は、すべて使っております。
今後ともこの催しが続きますようお祈りします。
S父
「キッズルーム延期のお知らせ」
先月号の会報で、9月25日とお知らせしていましたが、都合で開催日を変えなくてならなくなりました。
当初は9月4日に変更する予定で、メーリングリストに参加されている会員のみなさまにはお知らせしたのですが、今度は大学側で当日試験会場に体育館を使いたいということになり、申し訳ないですが、9月のキッズルームは今のところ中止の方向です。
楽しみにしている子どもさんたちには、本当に「ごめんなさい」です。
次回の予定は11月27日(日)と少し先になっています。近くなりましたら、また会報でお知らせさせていただきます。
「夏休みのお知らせ」
8月は全国的に夏休みです。
代表の巻頭文にもあったように、それぞれのご家庭でしっかり子どもたちと向き合って過ごしていただきたいと思います。
毎月行っている育てる会の正会員向け活動も8月はお休みです。
9月にまた元気でお会いしましょう。
「水泳教室」・「サッカークラブ」・「AAO活動」・「OHAの会」「母の想いを語る会」 : 担当者 一同
支援センターNEWS☆
今年も暑い夏がやってきました。
今年は、比較的雨が少なく、赤磐名産の桃は糖度が高く味がいいと聞きました。
桃の収穫を控えた山々では、台風6号の影響がどうかと案じていましたが、大事には至らなかった様子で良かったですね。本当に岡山は災害の少ない、恵まれた
土地だな〜と実感します。
7月2日・3日の2daysで浜松に研修に行ってきました。
「発達障害・精神科疾患の予防と早期介入・早期治療」というテーマで講演を聞く中で印象的だったのが、田中康雄先生の「つながること〜発達障害の二次障害とつき合う〜」という講演の中の「発達障害の二次障害を必要以上に恐れるな(←内容を一言でまとめると…)」というお話でした。
「二次障害などなるかならないか分からないものに対しておびえながら過ごすより、それも人生の一部として受け止めた時の、人としての成長を楽しみましょう。」というもの。
つまり、子どもが成長過程においてつまずきを見せたとき、大人が「こんなに気をつけて生活してきたのに、二次障害を生んでしまった。」と必要以上に落胆してしまうケースがあるというのです。
確かに、社会的不利な立場にいる子どもたちは、擁護の対象であるのかもしれませんが、「子どもたちの成長の過程では山も谷も必要であり、平坦ではないのが人生そのもの」ということを、子どもを守ろう(失敗経験をさせまい)という一心ゆえに忘れがちになっているのかもしれないとも感じました。
この発想は、相談業務を担う私にとってとても新鮮で、自閉症児の特徴として失敗経験からは学べないということを意識するあまり、相談時に二次障害に至ったケースの話を例に挙げて話をすることがあったことを思い出し、それを振りかえる機会となりました。その情報がこれからの子育てをしていく親御さんにとって、希望より恐れに繋がっていたのかもしれないと思うと、伝え方に配慮しなければならないと思い返しました。
「二次障害にならないために」というよりむしろ「今を豊かに生きよう」と考えていると自然に今の状況(成長の段階)に目が向くのだと思います。発達障害をもっていても、心が健康であるように保ったり、休めたりすることを丁寧に教え、その成長を見守ったりしながら、困難を乗り越えた過程を一緒に喜んであげられることができれば、先生が事例に挙げられた方たちのように、「あの時あっての今だ」と語れるまでになるのではないでしょうか。
それはそれは、我々の想像を絶するほどの自信を得ることになるでしょうし、これは自分を大切にすることの基礎になること間違いなしです。
こうして新しい発想や情報に感化されて、さらに相談の精度を上げていきたいと思えるような研修でした。
来月は、学校関係は夏休みに入るということで、教員対象の勉強会を何件か(企画され)依頼されています。学校現場では、二次障害に至った複雑なケースを抱えていることも多いため、「その困難を乗り越えることで子どもが成長するんだ」ということも話題にし、協力体制を築いていけたらと思っています。
あかいわ発達障害支援センター :原 未春
赤磐ぐんぐんだより
とても暑い日が続いたり、季節外れの台風がきたりとなんだか変な天気が続いていますね。こういう天気が続くと、体調を崩してしまいがちですね。
赤磐ぐんぐんでは、暑い日は療育室のクーラーがパワー全開で働いています。
お子さんの中には、体温調節が難しい方もおられます。そういう場合、環境を整える(クーラーで快適な温度にする)と、ぼんやりしたりとか疲れたりせずに療育中を過ごすことができます。環境を整えるということは、その子にとって過ごしやすい場所になるようにこちらが調整していくことなのだなあとつくづく感じます。
世の中節電ブームで、冷却グッズもたくさん売られていますよね。
冷たいタオルに、寝具用のジェルマットと多種多様。
こういったグッズを上手に使いながら暑い夏を乗り越えていきたいものですね。
だけど、こういったグッズを買ってみたんだけど、なかなか子どもが使おうとしないんよーという話を何人かの親御さんから聞いたことがあります。
自閉症の子供たちは新しいことにチャレンジすることに、とても力がいるときがあります。
こういう冷却グッズも、「使ってみなさい」と言っただけでは使わないかもしれません。
それは、「使ったら、冷たくて気持ちいい」ということがわからないのかもしれません。
親御さんが試しに使ってみて「冷たくて気持ちいい」という実演をしてあげたり、「冷却タオルを巻くと冷たくて気持ちいいです。でもべたっとした感触はします」など文章で教えてあげてもいいかもしれませんね。他にもよい伝え方はあると思いますので、その子にあった伝え方で使い方を親御さんから子どもさんに伝授してくださいね。
お子さんも親御さんも体調を崩しやすい時期なので、風邪に熱中症に注意して楽しい夏を過ごしてくださいね。
そして、夏でも涼しい(笑)ぐんぐんに元気な顔で通ってこられるのをお待ちしています。
赤磐ぐんぐん療育スタッフ:山田 陽子
以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「育てる会 HP」に記載しています。