sorry,Japanese only

平成24年2月29日

 

 第166号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 166号 目次

     春の気配

     即実践講座のお知らせ

     18歳の春を目指す親子療育クラブ

     母の想いを語る会

     キッズルーム 報告

     水泳教室・サッカークラブ お知らせ

     私のお薦め本コーナー
         『わが子が発達障害と診断されたら

     近隣の講演会等のお知らせ

     すすむっち report from TOTTORI

     赤磐ぐんぐんだより

     支援センターNEWS

厳しい寒さの中にも、春の気配が少しずつ感じられるようになった岡山県南地方です。
待ちに待った春が近いと思うと、つい嬉しくて、なんだか、元気が出てきそうです。
いよいよ1年の締めくくりの3月ですね。
卒業式や新入学を控えた方にとっては、心配事の多い時です。
ぐんぐんでも、お子さんが大勢新1年生になられます。
定型発達の子どもの親にとっては、心弾ませる新入学でしょうけれど、障害を持つ子の親にとっては、心弾むとは行かないこの季節でしょう。
心配が先に立って不安でいっぱいのお母さんたちが、いらっしゃいます。
「皆の中で我が子はやっていけるだろうか?」
「普通級か特別支援級かどちらがいいか、思い迷って、やっと決めたけれど、本当にこれで良かったのか・・・」
「他の保護者が、我が子を見て、どんな反応をするだろうか?」
「いじめられないだろうか?」
心配は、絶えません。
でもね、心配をしても仕方ありません。何か事がおこったら、その時考えましょう。
私たちは、普通級でも、特別支援学級でも選べるのです。普通級に行っておられたら、通級指導教室に行くことだって可能です。また、どうしても小学校でうまくいかない時には、特別支援校だってあります。
いろんな選択肢がある、選ぶことが出来るというのは、ある意味お得ではないでしょうか?
定型発達のお子さんの場合、普通級しか選べないのですから、贅沢ですよね。ありがたいことです。
うまくいかなければ、途中からでも変更はききます。(学校としては困られるかもしれませんが・・・)
我が家の場合は、知的に重い自閉症の息子でしたから、同級生の皆さんに子どもの事を知ってほしいと思いました。
クラス懇談会でも積極的に発言して、障害のある子であることをお話しました。
勇気を出してお話することで、理解が得られたように思います。支援が必要な子供だったから、周りの皆さんのご理解がぜひともいただきたかったのです。子どもたちにお話する前に保護者の皆さんに自閉症という障害を知ってほしかったのです。親の言葉や雰囲気で子どもは敏感に子ども同士の関係を作ってしまいます。
もし親御さんが、「あんな子と同じクラスは、困るわ〜」なんて家で言われたらどうでしょう。
その代わりに、「テッちゃんに優しくしてあげなさいよ」と言ってくださったら、どんなにいいでしょう。
クラスメイトになった小学校一年の彼等は、すごく張り切って、てっちゃんの事を気遣ってくれました。
子どもたちの純粋な心に思いやりや優しさを引き出して、いけたらと願いました。
障害のある子は、皆の心に優しさを抱かせる為にこの世にやってきている・・・、そんな風に聴きました。必要でない人は一人もいないはずです。皆、役割を担ってこの世に生を受けているはずです。
自信を持って、育てて行きましょう。
私たちの子は、ちゃんと神様に見守られているはずですから・・・。

いよいよ赤磐ぐんぐんに続く2番目の事業所が、3月30日大安吉日に開所となります。
「ぐんぐんキッズ」といいます。ここは、小学校以上のお子さんと一部幼児さんの通う場所です。
放課後等デイサービスは、東備地域では、初めての事業所です。開設準備も急ピッチです。
現在、大工さんのお仕事は終わって、あとは水道工事を待つだけです。
開設前に、大阪の中山清司先生が塾長をされている天才塾BONを見せてもらったり、岡山県内の小学生対象のデイサービスの事業所の見学に行かせていただいたり・・・、教材準備もたくさんしなければなりません。スタッフは、初めての取り組みに大わらわです。
また、児童デイサービス赤磐ぐんぐんの方も、たくさんのお子さんが一気に卒業されるので、これまでお待ちいただいていた方の新規募集をたくさん引き受けなければならず、これまた、受け入れ準備に大忙しです。
これからが、正念場になる「赤磐ぐんぐん」と「ぐんぐんキッズ」です。
これまで、幼児から、小学生まで引き受けていた赤磐ぐんぐんが、これからは幼児の支援に特化して療育出来るようになったことで、赤磐ぐんぐんの療育が、小学生になった時につけておきたい力へ向けて、という形のものになります。目標がより明確になったように思います。しかも、就学時にその力がついていなくても、小学校以降も続けて支援が出来る訳ですから、安心ですね。
さて、ぐんぐんキッズは、小学生以降対象なので、単価は安くなります。療育の質は落としたくないけれど、当然スタッフの数は、今までより少なくなります。そうすると、今までのように一対一で担当者が付きっきりという訳にはいきません。
療育の質を維持していくためには、子どもたちに一人でやれる事を増やしてもらわなければなりません。
その為に、ぐんぐん卒業前までに、できる限り自立学習が出来るように、スタッフは頑張っています。でも考えてみると、それは小学校でも通用する力ではないでしょうか?
ぐんぐんとは違い、小学校に入ると先生は一対一ではない訳ですから、当然一人で様々なことがやれるようになっていなければ、小学校での生活は、大変なことになってしまいます。
今までのぐんぐんは、お母さんの想いに寄り添いながら、その子の持っている力を考えながらでしたけれど・・・子どものスキルを高めることを第一の目標にしてきたように思います。
でも、ぐんぐんキッズを作ってみて、結局本人たちを「いかにして自立してやれる子にするか」というところに、目標を定めて行くことが大切ではないか・・・と、考えるようになりました。それは、学習にも余暇にも言えることでしょう。
そしてその力は、大人になった自閉症の人には絶対に必要な力です。
“一人でやれる”という自信が子どもを育てて行きます。一人でやれるように支援をし、一人でやれた事を、先生やお母さんがほめて育てる。そうすることで、少しずつできることが増え、そして、もう少し挑戦してみるという気持ちも育てていけるのではないでしょうか。
ぐんぐんは、なおいっそう進化する機会を与えられたように思います。
前回の会報でお願いしたぐんぐんキッズへのご寄付をいただいた方々、ありがとうございます。現在、355,000円の入金をいただいております。目標金額の150万円にはまだまだ遠いので、引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

 ぐんぐんキッズ 開設寄付金 募集のお願い!

 子どもたちが引き続き適切な療育を受けられるために、
どうか篤志の寄付をよろしくお願いします。

  振込先:中国銀行 赤磐支店
    (普)1321755
名義 岡山県自閉症児を育てる会

ぐんぐんキッズの改装費にあてるため、いつもの会費
やセミナー参加費の振込口座とは別にしています。

さて、皆さんにはご心配をおかけした哲平の交通事故ですが、元気に2月9日に退院することが出来ました。現在は、毎日リハビリに通院して家でもきめられたメニューに励む日々です。
手も少しづつ動くようになって、ほとんどの家事が出来るようになりました。
ただ、手は、頑張って80度にあげられる程度です。まだまだ、本調子には遠いのですが、リハビリで、稼働域が広がってくれることを願っているという状態です。
事故は怖いです。手の骨折くらいで済んで良かったと思う気持ちと、一方でこれまで頑張ってきた仕事への復帰が叶わなかったらどうしようとか、マラソンで記録更新も叶わぬ夢かしら・・・なんて、色々な思いが交錯してきます。
哲平は、腕以外は問題なさそうで、元気になってきたのですが、私は、ちょっぴり将来が不安で落ち込むことも多い毎日です。
多くの皆さんに「哲平君の体はいかがですか?」とお声をかけていただいて、ご心配かけていることを知りました。こんな風に大勢の方が、インターネットや会報を見てくださっていることに、驚くとともに、皆さんが気にかけてくださることが、ありがたいです。
私もしっかり、また頑張っていこうと思います。
NTNのお仕事は、そういう訳でお休みをいただき、毎日クリニックに通っています。
でも、それ以外の時間、一人で家に籠っているのもよくないと思い、リハビリを兼ねて、太陽の家作業所で、簡単な作業をさせていただいております。
箸入れや箸の袋のシール張りなど、無理のない範囲のお仕事を、それなりにこなしているようです。
太陽の家作業所では、一人ひとりに合わせた治具を指導員さんが作ってくださるので、多少手が不自由でも、大丈夫です。
写真をご覧ください。まだ肘から上には上がらない右腕ですが頑張っているでしょう?
   
ここでも仕事へのモチベーションをアップする為のお給料が哲平には必要です。
それで作業所へお仕事行ったら、一日500円と決めています。ちなみに入院して手術した時も、手術をしたら1万円、入院頑張ったら1万円というように決めました。そうすることで、とても落ち着いて手術も入院生活も送れました。退院時に2万円をゲットした哲平は、ニヤリと笑ったのはいつも通りでした。
たった2万円であんなにしんどい入院生活や手術が出来るのですから、大したもんです。
お金の為なら何でも出来る、どんな我慢だって耐えて見せるという子です。上手に育てたな・・・と、またまた我田引水の母です。
続いて、哲平君の話題をもう一つしましょう。
我が家をエコ給湯にしてから時々お湯が足りなくなります。
一日400リットルものお湯があるはずなのに、なぜ足りなくなるのかちょっと真相を解明しようと思いました。
すると、お湯が足りなくなる日が、土・日と重なることに気が付きました。今までは、ガス給湯器だったので、お湯はその都度沸かして使う方式でした。エコ給湯というのは、深夜電力を利用してお湯を沸かし、昼間それを使うという形です。
そこで、気になるので、注意して見ていると、哲平は食器洗いをするときお湯を流しっぱなしで、使っているのです。しかも手荒れ防止の為にゴム手袋を使っているので、いくら熱いお湯だって平気です。全然熱くない訳です。
昼間から、ジャンジャカ大量のお湯で洗い物をしてくれる哲平のお蔭で、週末の夜のお風呂のお湯が足りなくなっていたようです。原因が判ってよかったです。今までのガス代が高かった理由も判りました。
それにしても、お湯を出しっぱなしにして、食器洗いや歯磨きをするのは、エコじゃない。
お湯の節約も教えなければ・・・。教えることが多くて大変ですよ。
今も、不自由な手で、それでも今度はお湯ではなく、ちゃんと水を使って食器洗いをお手伝いしてくれています。

さて、いよいよ3月17日の服巻智子先生の講演会が近づいてきましたが、申し込みはお済みでしょうか?「自閉症児支援最前線U 〜大人になっていく自閉症児たちへ・性教育の大切さ〜」というテーマで山陽新聞社本社で行います。念のため、もう一度チラシを入れさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
また、3月18日には、同じく服巻智子先生による「発達障害・自閉症 早期発見セミナー」の講演会を開催します。このセミナーは、最初は保健師の方と行政職の方だけの募集でしたが、少し席に余裕ができたので、保育士や幼稚園教諭の方にもご参加いただけることにいたしました。こちらの方は、無料です。申し込みは必ずお願いいたします。
こちらもチラシは入れておきます。よく似たチラシですが、日時と場所が違います。お間違えないようによろしくお願いいたします。
期日も迫っておりますので、急ぎお申し込みください。
育てる会としては、はじめて二日間通しの講演会となります。スタッフを募集しています。時間に余裕のある方は、どうかお願いします。
スタッフ集合時間8時30分です。解散時間は、17時の予定です。よかったら、ご協力よろしくお願いいたします。
いつもいつも忙しい育てる会です。年度末から、総会まではまた、忙しい日々が続きます。
次回の会報は、ぐんぐんキッズのご披露になるでしょう。乞うご期待です。
これからも、精いっぱい、誠意一杯、頑張りますので皆さん応援よろしくお願いいたします。
(育てる会 代表 鳥羽 美千子)

教師・保育士対象 即実践講座

【即実践講座 基礎編】
      ☆第10回☆ 平成24年3月8日(金) 19:00〜20:45
         「自閉症の理解に応じた支援」
           岡山県生涯学習センター 1F 視聴覚室
           対 象 : 教職員・保育士やそれを志す方、施設・福祉関係職員の方 対象。
           (申し訳ありませんが、保護者対象ではありません)

【即実践講座 アドバンス(上級編)】
      ☆第10回☆ 平成24年3月9日(木) 19:00〜20:45 
         「自閉症の理解に応じた支援」
            岡山県生涯学習センター 大研修室
            対 象 : 過去の重松孝治先生の即実践講座を受講したことのある人。

今回の第10回基礎編の会場は、いつもの部屋と変更になります。
同じ岡山県生涯学習センターですが、1階の視聴覚室で開催されます。ご注意ください。

平成24年度 教師・保育士対象 即実践講座 開催決定!!

来年度、平成24年度も、重松孝治先生(川崎医療福祉大学特任講師)に協力を頂き、「教師・保育士対象 即実践講座」の基礎編の開催が決定しました。
24年5月から25年3月までの、年間10回の連続講座です。
原則、金曜日の19:00〜21:00、(第1回のみは、5月17日(木)です)、岡山生涯学習センターにての開催です。
自閉症支援の基礎から丁寧に学び、すぐに実践に結びつく講座で、毎年岡山県内から100名以上の支援者の方が申し込まれています。
詳しくは同封のチラシをご覧ください。
なお、この連続講座は学校の先生や保育士の方々、施設の職員など支援者を対象にしておりますので、保護者の方は参加できませんのでご了承ください。(保護者向けの連続講座も別途計画中です)
今年開催したアドバンス(上級)編については、基礎編を学ばれた方が対象なので、人数が限られる為、毎年ではなく40名以上希望者がまとまった年に開催することに変更させていただきました。
23年度に基礎編を受けられている方々にはお尋ねしましたが、それ以外にこれまで受けられた方で、希望がある場合にはお寄せください。
(4月15日に、本年度開催するかどうかを決定する予定です)

「18歳の春を目指す 親子療育クラブ」

2月28日(火)、今年の総まとめとして、香川大学教育学部教授の武蔵博文先生をお招きして、それぞれの家庭で取り組んできた支援ツールの発表会を、きらめきプラザで行いました。子どもたちの日々の生活が学童期から安定して、そして18歳の春には社会の中で普通に暮らしていけるようにという思いで始めた「18歳の春を目指す親子療育クラブ」です。
発表会の様子や、来年度に向けての募集などは、また改めて次号以降で紹介させていただきます。来年度も、例年と同じく5月からスタートする予定です。ご期待ください。 (正会員 限定)
それでは、今月は2月5日に行われた「18歳の春 料理教室」の報告です。

 2月5日(日)、東山公民館にて、親子料理教室を行いました。
8家族18人の参加でした。今回はみんなで楽しくパーティーメニューを作ろうということで、各家庭でお子さんにあったメニューを考えるのではなく、すべての家族が同じ材料を使って、タンドリーチキン、ピザ、ポテト、フルーツポンチを作りました。
 料理教室では毎回、本番を迎える前に保護者の事前勉強会をもっているのですが、この度は初めての試みが多いこともあり、「〜しながら、〜する」ことの苦手な子どもたちに分かりやすいように4つのメニューをどういう手順で作っていくか、オーブンに近づいてはならないことをどのように視覚的に示すか、いつもの料理教室よりも長くなる時間をどのように過ごすかなど、様々なことを話し合いました。お母さん方がアイデアを出し合い、丁寧な準備ができたように思います。
 当日は、けがもやけどもなく、おいしい料理が出来上がりました。
我が子ですが、ピザにピーマンをのせたがらなかったのを同じテーブルのお子さんが乗せているのを見て、「のせてみる」とピーマンに挑戦、食べて「おいしい」と一言、残すことなく食べました。
そして、家で作るピザにもピーマンをのせてもいいよと言ってくれるようになりました。おいしく、楽しい教室であったのではないかと思います。
(O母)

「母の想いを語る会」

2月14日に北区富田にある就労継続A型事業所のホープと、サニーを見学させていただきました。
とても多くの方が、それぞれの特性に合わせて、働いておられました。
参加された方が、とてもいい感想を寄せていただいたので、ご紹介します。


次回は、今年一年を締めくくる意味で、懇談会を行いたいと思います。
日 時:平成24年3月13日(火) 10時から12時
場 所:きらめきプラザ 小会議室3
参加費:300円
申 込:事務局 086‐955‐6758  申込締切:3月9日(金)(正会員 限定)

A型事業所のサニーとホープを見学させていただきました。
サニーでは美容院のタオル、ホープでは病院のシーツなどのクリーニング・アイロンがけ・たたんで包装という作業が行われていました。
以前見学した“しょうが屋”さんの調理や接客とは異なり、同じ作業をこつこつとこなす持続力や長い間立っている体力が必要だと思いました。(利用者の方が好きな方を選択して働かれているそうです)
事業主の方が「障害があるからできないと決めつけてはダメ」「何でもやってみたらいい」という考え方で、仕事に限らず、生活面でもグループホームの運営に携わっておられるそうです。
子どもが“仕事をしてお金を稼ぐ喜びや、そのお金で自分で生活する充実感”を持つことができれば、親として嬉しいなと感じました。
そんなことは無理かなと思っていたのですが、実際にグループホームでの生活の様子をうかがい、希望が見えました。
今回、様々な取り組みについてのお話を聞くことができて良かったです。ありがとうございました。
(T母)

 これまでに何度か、障がいのある人がクリーニング業に就かれている話を伺ったことがあります。おしめや美容院のタオルのクリーニングをされている今回のサニー事業所、ホープ事業所とも、見学させていただけるのがとても楽しみでした。
 まず、サニー事業所の方から見せていただきました。20人近い方が、汚れや髪の毛がついていないかを確かめながらタオルたたみをされていました。裏表の区別も最初に指導され、皆さん間違えることはないそうです。ふと、以前育てる会のセミナーで、ホテルに就労された方がタオルを折りたたむこと自体はできるのに裏表の区別がつかず、結局仕事としては認めてもらえなかったという話をきいたこと思い出しまた。家でのお手伝いを大事にしようと改めて思った瞬間でした。働くには体力も必要と聞きますが、こちらの事業所でも立ったままで作業されていました。見学のたびに感じることですが、体力づくりは本当に重要なことだと思いました。
 次にホープ事業所の方へうかがいました。大きな洗濯機やアイロンの機械がたくさん並んでいて、大きな工場といった雰囲気でした。絶えず機械の音がしているので、我が子がおしゃべりをしても周りの迷惑にならないかもしれないなぁ、などと思ったりもしました!事業所の2階部分では、自閉症の方がそれぞれのペースでタオルたたみをされておられました。どの人も同じお給料をいただけるわけはなく、やはり時給が違うそうです。そのうちお昼になり、ごはんを楽しそうに買いに行かれる姿を見て、親として何を育てるか考えさせられました。
 今回の2つの事業所は、以前見せていただいた、おうどんのしょうが屋さん、大判焼きのエスペラントさんと同じNPO法人が運営されており、管理されている永田さんのお話を再びうかがうことができました。誰かから仕事を回してもらうのではなく、自分で仕事をさがす、とってくること。親もやってみること。とにかく「やってみる」こと。…実際にやっておられる方の言葉はストレートに伝わってきます。すべてにおいて腰の重い私には、非常にこたえる一言でした。
(O母)

「キッズルームのご報告」

2月19日(日)、岡大体育館でキッズルームを開催しました。
キッズルームはリピーターが多いです。
今回来られなかった方の中にも、行きたかったのだけど用事があって…といわれる方もいらっしゃいましたし、今回参加された子どもさんの中に「次はいつあるの?」と聞いてくる子もいました。それだけ、子どもたちにとって楽しく過ごせる場所なのだと思います。
参加されたことのない方は不安だと思いますが、熱心なボランティアさん(岡大の児童文化部のみなさんです)たちが子どもたちのペースに合わせて遊びに誘ってくれるので、大丈夫です。もちろん保護者の方も一緒に遊べますよ。来年度も3〜4回開催されると思いますので、詳しく聞きたい方は事務局にお電話ください。
参加者とボランティアさんから感想をいただきましたので、掲載させていただきます。


少し間を開けての久しぶりの参加でした。小三の長男は以前は、ボランティアさんの存在が恥ずかしいし、どう関わっていいのか分からない様子で、顔見知りのお子さんや弟と遊ぼうとはしても、ボラさんとは会話もほとんどなく二人の距離は必ず1、2メートル開いているような状態で、ようやく慣れてくるとボラさんの気を引こうと持っているタオルでたたいたりと、「一緒にあそぼうよ」の意思表示も言葉でうまく出来ない様な子でした。
ところが今回は会場に着いてすぐボラさんと二人並んで歩調を合わせて体育館中を歩きながら、ずっと今はまっているカードゲームの話を自分からしていてびっくりしました。
その後も落ち着いた様子でボラさんと一緒に行動していて、あまり面識の無い人とも関わろうとしている息子の姿に、随分成長していたんだと感激の思いでした。今までのキッズの様子を見てキャンプ等の参加は難しいのかな、と思ったりもしてためらっていましたが、我が子もそろそろボラさんと行動する活動に積極的に参加出来そうだなぁと希望が沸いてきました。育てる会はそういった機会がたくさんあるし、子供に合わせて選択出来るのでとてもありがたいです。
私も、子供たちが遊んでいる間に、参加されたお母さんでたまたま同じ校区の方がおられて知り合う事が出来、新学期について情報交換したり、子供の話で盛り上がったり楽しく過ごせました。まだまだ遊び足りない!話し足りない!と親子共々充実のキッズルームでした。ボラさんも息子の話を根気よく聞いて下さったり、追いかけっこして下さったり御苦労様でした。ありがとうございました。
(Y母)

「キッズルーム」では、子どもたちだけでなく、私たち学生も楽しみ、成長させていただいています。
子どもたちが楽しそうにリトミックやトライアルをする姿、興味関心にそってのびのびと過ごす姿、少しずつでも確実な成長に感動しながら、「今日はどんなキッズルームになるかな?」と毎回の参加を楽しみにしています。
これからも継続的にかかわりながら、参加してくださる子ども達や保護者様とともに、素敵なキッズルームを作っていきたいなと思います。
3回生 河田 美紀

1回生の6月、初めてキッズルームに参加しました。
その時は、子どもたちより私の方がかなり緊張してしまい、子どもたちと上手に話したり遊んだりすることができませんでした。
それからもうすぐ3年が経ちますが、今では子どもたちと一緒に走り回ったり、リトミックをしたりして、私も楽しんでいます。
そして、参加するたびにいろんな個性を持った子どもたちに出会えて、とても楽しいです。
キッズルームだけでなく、サッカークラブやキャンプにも参加させていただきましたが、それらを通して、
子どもたちの笑顔を見られることや保護者の方から暖かい言葉を頂けることが自分の原動力になっていることに気付きました。これからもできる限り参加したいと思っていますので、よろしくお願いします。
3回生 行本 望

水泳教室のお知らせ

日 時 : 平成24年3月18日(日) 15:30〜17:30
場 所 : OSKスポーツクラブ岡山 3階ロビー(岡山市北区絵図町1-50)
          ※プールは育てる会水泳教室 貸切で行っています。
連絡先 : 育てる会事務局
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
  体験は1回2000円(保険代込み)です。(正会員 限定)
★欠席される方は、必ず3月13日(火)までに事務局に連絡してください。
★当日の急なキャンセルなどは 水泳教室担当に直接連絡ください。
(水泳担当:S & H)

サッカークラブのお知らせ

日 時 : 平成24年3月4日(日) 10:00〜12:00(9:45集合)
場 所 : 岡山市内グラウンド(正会員 限定)
持ち物 : マイボール、ゼッケン(ボラさんの分も)、ハチマキと名札
       お茶(ボラさんの分も)、個人ノート、出席カード
         親リーダーはグループノート
※ 今年度最後の活動になります。
  晴れの場合はいつも通りの活動を行い、最後に集合写真を撮りたいと思います。
  前日、または当日が雨だった場合は、きらめきプラザで“お楽しみ会”を行います。
  メンバーには直前にメールにて詳細をお知らせします。
(サッカークラブ担当:M & S)

すすむっち report from TOTTORI

こんにちは。前号から再開したすすむっち通信です。
すすむっちの帰国後の2年間(地元小学校/中学校を含めた地域との関わり)のお話をします。
母子通学を原則とした小学校5年生の進。
標高250mから170mの小学校まで、自家用車で小学校へ登校し、8時から9時過ぎまで、母親といっしょに5年生15名の教室で過ごすこととなりました。
しかし、アメリカの小学校と同じ配慮がされていると思っていたので、日に日に嫌になっていきました。小学校に到着しても、車からなかなか降りない、 隣の体育会系のクラス担任の大きな声、 自分の発した声が大きく、周りの児童が反応して驚く…、何もかも、予想のできないことばかり。
もちろん、アメリカの小学校に在籍していたときから、様々な支援グッスを併用/移行させるため準備はしていました(私はスクールボランティアとして週2回、自閉症専門官の手伝いをしながら、転校についての相談や準備をしていた)。環境の変化に対応できる、PECS(絵交換コミュニケーションシステム)も取り入れた支援グッズも、毎日の様子を観察しながら、日本語バージョンで追加していきました。けれども、 アメリカの小学校で使っていたスケジュールブックですら、効力がなくなっている感じがしていました。
一方、小学校内で、大好きスポット探しも毎日していました。さらさら流れる小川と、たくさんの絵本や紙芝居のある図書室、そして、体育館倉庫にある、6本のボーリングのピンも、日本では体育館ぐらいしか見かけないバスケットフープ…なども、タスク(仕事や勉強)の後の、ごほうび(本人に選択させる)として、順次追加をしていきました。この時は、とても楽しく笑顔で過ごすことができました。
県立養護学校の地域支援部の先生も、週に1回、助言のため来校していました。助言の一つ『大好きなスナックを、特定の先生がごほうびとして、本人に与える。しばらく家では与えない。』を導入し、翌朝より実行し、車から降りる時に怒るルールを、変化させました。自閉症特有のこだわりも、別なルールへ変化しました。
毎日母親に向けられる攻撃の原因は、(家でも小学校でも)理解してもらえるのが、母親しかいない…ということでした。また、この生活パターンは、とてもフラストレーションの高いものでした(祖父母の家に、父親不在での同居も含めて)。進なりに、慣れない環境で、様々な問題行動(例えば、駐車してる他人の車の、ハザードランプを点滅させる…)を、引き起こしていました。
通学し始めて3週間がたったある日、朝の校内巡視をしていた校長が、母子格闘場面に遭遇しました。大好きなシャボン玉をする時間にも関わらず、母親のある発言を仕向ける進(その言葉を発すると、怒りのスイッチが入るのがわかっていたので、あえて、言わない様に気をつけていた)。
「校長先生、車の中に忘れ物があるので、5分ほどこの場で進と過ごしてくれませんか?」と、お願いしました。(母親不在で)進と1対1で過ごした事のない校長。
「お母さん、私が代わりに持ってきましょう。」と応えてくれましたが、この場合、怒りの対象物(者)がなくなることが、ベスト条件でした。このことを説明することは、後回しにして、私は、素早くその場から離れました。5分後にそっと、その様子を見ていると、とてもにこやかに、校長と英語の単語でコミュニケーションを、とろうとしていました。この5分間で、校長はまさに、自閉症の特徴とその対処方法を経験したのです。
そして、このような、校内での3週間ほど様子を観察(毎日1時間あまり)して、小学校として、進を受け入れることを前提に、動き始めました。特別支援学級新設に時間を要することから、とりあえず、クラス担任をもたない教務主任の先生を中心とした、進の担当団が作られ、登校後は先生にバトンタッチ。母親は一度帰宅し、9時半頃迎えのため、再度小学校に向かう生活が始まりました。1週間後には、長い夏休みが始まろうとしていました。
さて、今冬も、我が家を含めたこの集落は、雪が多く、毎朝長ブーツを履いて、スクールバスで他の小学生や中学生と同様に、登下校します。
下校時は、集落のバス停から、雪道を歩いて自宅へ戻ります。
昨年度(小6)、ズボンの裾をブーツの中に入れることを習慣化しているので、何も言わなくても、ズボンの裾を入れて、雪道を歩きます。
もちろん、少々足取りが危ない時もありますが、ネブラスカ州でも大雪の生活は、日常的でした。幼少の頃の経験から、特に嫌がることもなく、過ごしています。
もうすぐ、中学1年生の生活も終わりです。
中学校という新たな環境に適応し、また新しいクラスメイト(交流学級)も、下記のようなことを、感じてくれています。
(略)進君といると、やさしくなれたり、おだやかになれます。
(略)うれしかったことは、僕の名前を覚えてくれたことです。
(つながり集会を通じて)クラス全員の山西君への思いがわかった。
中学校も、初めての受け入れということで、試行錯誤しながら、自閉症を伴う進の共通認識を深めつつあります。
ある保護者から、『自分も中学生のときに、養護学校の生徒と交流し、障害をもつ人との接し方を少し学ぶことができた。(中略)進くんが、同じ中学校に通学することなり、自分の娘にも貴重な体験ができて、良いと思っています。』と、私に直接打ち明けてくれました。
次回も、お話を続けたいと思っています。よろしくお願いします。
(すすむっちのMom)

赤磐ぐんぐんだより

2月も終わりに差し掛かり、いよいよ今年度も残りあとわずかとなりました。
赤磐ぐんぐんでは、お母さんたちと一緒に、「コミュニケーション」「学習・作業」「余暇・遊び」「社会性」「身辺自立・家事」「地域生活」等の項目ごとに療育・家庭それぞれで何に取り組むか相談し、半年間の個別支援プログラムを作成しています。
この3月は半年間取り組んできたその個別支援プログラムの振り返りとレポート作成、次年度の支援計画案作成に、大忙しです。
このレポートは、半年前に立てたプログラムがどういう理由で立てたものなのか、この半年間それに対してどういう取り組みをしてきたのか、今後はどういう風に展開していくとよいのかをまとめたものです。
そもそもは、保護者の方へ報告するために作っているのですが、子どもたちの理解度や関わり方のポイントなどもまとめているので、新しい学校や新しい担任の先生に、療育でどのようなことをしていたか、今後はどういう取り組みができるか、お伝えすることにも生かされているようです。(どうぞ皆さんコピーしてくださいね)
自分たちの取り組みと子どもたちの成長ぶりをお伝えするため、頑張ってまとめています。お母さんたちも、家庭での取り組みの結果がどうだったか教えてくださいね。
また、皆さんご存知の通り、小学生対象の「ぐんぐんキッズ」もオープンします。
「キッズで使ってください」と色々なおもちゃや課題、ご寄附を大勢の方がくださっています。ありがとうございます!子どもたちのより良い療育をしたい、学齢期になっても卒業せずに継続して支援していける場を作りたい。そんな願いで立ち上げる「ぐんぐんキッズ」。
これまで通ってくださっていた「赤磐ぐんぐん」とは人数や時間が違い、今までと全く同じ療育ではありません。
赤磐ぐんぐんで出来ていたことが、ぐんぐんキッズでは出来ないこともあり、逆にぐんぐんキッズだからこそ出来る療育もあると思います。
皆さんの応援と声援を受け、スタッフ一同頑張っていきたいと思いますので、長い目で見守ってください。
まだまだ寒い日も続きますが、春はもうすぐそこまで来ています。今年度、悔いのないよう元気にぐんぐんスタッフ療育します!!どうぞよろしくお願いします。
(赤磐ぐんぐんスタッフ:松田紗代)
赤磐ぐんぐんお休み連絡★
  3月28日(水)〜30日(金)は、新年度への切替準備期間のためお休みします。

支援センターNEWS☆

寒い日が続いておりますが、みなさんは元気にお過ごしでしょうか?
学校訪問の度に「インフルエンザ」の話題になりますが、A型流行ののち、B型の波が押し寄せてきて、感染症対策に苦慮しているとのお話を伺います。でも最近は薬のおかげか、高熱に苦しむ期間が少なくて済むそうですね。
その分、外へ出たくなってしまって被害拡大に、繋がりやすいとのこと。医師の指示に従って、きちんと休養をとることもマナーですよ!
さてさて、そんな私はインフルエンザではないものの、久々に風邪をこじらせてしまって、まいっているところです。
機関への訪問や、相談で人と話すことが、主となるお仕事なので、相手の方にうつさないように、自分の喉もいたわりながら…と思っていると、夜になって咳、鼻水が止まらないのです。気合いでは治らないので、病院行きです。。。 これも大人のマナーと思って行ってきます。
年度末にさしかかって、進級や進学に関する相談が増えています。
なぜこの時期に?といった感じですが、ここではあえて事実としてお伝えして、進路指導の強化を訴えたいと思います。(※個人や個別の団体に向けたものでは決してありません。)
後回しになってきた理由は各々あるにせよ、「(進路決定内容を)子ども達本人に伝え納得させたい」というオーダーが多く、そのようなデリケートな課題に緊急性を求めることは、至って危険だと思うからです。
進路決定の参考にフォーマルな評価を得よう(医療受診)とすると時間がかかり、教員・親の意見をまとめるにも時間が必要です。そして、最後にたどりつくのが、子どもの意思といった具合で、気付けば進級は目前に迫っている状態です。みんなが焦っている様子が伝わってきますし、相談いただいたからには力を尽くそうという思いももちろんありますが、子どもにかかる負担の大きさも推し量ることができます。
どうか、その決定を受け入れて生活をしていく子ども達にも早くスポットを当てて、準備を促してあげて欲しいと思うのです。
自分はどういうことが得意で、どういったことに苦手さを感じていて、何がイライラのもとで、何が好きで…など、そういったことが人からの評価ではなく、自分でも分かるようにしておくことが、自分の居場所や進路を決定していく上でも役に立つと思います。
これなら、フォーマルな評価がなくても、進路指導を始める時期より早めからでも、取り組むことができるのではないでしょうか。
子ども達がそれぞれ、新しい春に向かって前進していけますように応援していきます!
(あかいわ発達障害支援センター 相談員:原 未春)
以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
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