sorry,Japanese only

平成24年7月31日

 

 第171号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 171号 目次

     働く姿を

     教師・保育士対象 即実践講座

     「のびのびキャンプ」 募集

     「ファミリーコンサート」 お知らせ

     「木工教室」 報告

     「OHAの会」・「母の想いを語る会」

     保護者のための 即実践講座

     「おやじの会」・「キッズルーム」報告

     「18竿の春」「サッカークラブ」「水泳教室」よりのお知らせ

     岡山ひともの探訪
          第1回 旅のご挨拶

     お母さんの子育て体験談

     私のお薦め本コーナー
         『自閉症のともだちを理解する本 いっしょに学ぶなかよし応援団

     近隣の講演会等のご案内

     ぐんぐんだより
          「赤磐ぐんぐん」・「ぐんぐんキッズ」

     支援センター NEWS

     新聞記事の紹介
           “ 永遠の片思い ”

暑い日が続いて、もう嫌になっていませんか?
毎日しんどいですよねぇ〜。
ロンドンオリンピックがいよいよ佳境です。
地球の裏側からの中継が、連日あって、ついつい見てしまい、寝不足気味の毎日を送っている私です。
そういうこともあって、暑さが余計に応えます。熱中症は、寝不足が大敵だそうですよ。
昔は、昼間は暑くても、夕方になると、少し涼しくなって、縁台を出して夕涼みしたりしたものでした。これは私の子ども時代の話ですから、かれこれ50年も前のお話しになります。
今は、夕立もあまりないし、夕方と言ってもまだまだ暑く夕涼みなんて、とてもとても・・・というのが、本当のところです。
わたしの子どもの頃の夏の思い出は、麦わら帽子をかぶって、セミを取りに行ったり、近くの川で水泳をしたり、いかだを作って、川を下ったり、楽しいことばかりでした。
子供時代の思い出は、私の中で、まるで黄金の日々のように輝いています。
私たち子どもが遊びほうけていたその向こうに、大人たちが、せっせと働いている姿が、ありました。炎天下の中、昔の大人は田の草取りをしたり、畑を耕したり、よくよく働いていたものでした。
私の家は、織物工場をしていました。従業員10人未満の、小さな小さな織物工場で、父が糸の糊付けをし、母がそれをボビンに巻いて整形機にかけて経糸を作っていました。それを織り上げるのは、働きにきた女工さんと呼ばれるまだ若い女の人たちでした。みんなの食事つくりは、祖母がやり、お米や野菜は祖父が作りました。家じゅうが働いていました。
そんな忙しい家で育った私でした。
当時の近所の子供たちの親も、大半が、近所の工場の仕事を支えていました。そして、どこの家も兼業農家でした。そのため、田植えや稲刈りなどの繁忙期には、、子供たちも農繁期のお休みがありました。子供も人手として頼りにされ、家で働くため、学校がお休みになったものでした。すごい時代でした。今からは考えられないでしょう?
昭和30年代のお話です。トトロの時代です。
今、子供たちに大人が働いているところを見る機会はあまりないように思います。
以前長男が、お父さんの事務所で働いているところを見て、「お父さんて、がんばっとるんじゃな〜」と言ったことがありました。普段家にいるお父さんは、何にもしないで、ボーとしているだけに見えたのでしょうか?
会社の中での様子を見せると、お父さんの別の姿が見えて、お父さんを見直すきっかけになったことは確かです。
数年後、お父さんが大阪に勤務していた頃、哲平を連れてお父さんの働いているところを見せに行ったことがありました。哲平が、大阪へ転勤したお父さんのことが、納得できなくて、しつこく「大阪の高島屋行く」と言い出したからでした。
それで、一度見せてみようと思いました。
当時お父さんは、大阪の高島屋で、働いていました。訪ねて行ったその日は、ちょうど中元時期で、会社は大忙し。
いつもは事務所にいるお父さんでしたが、忙しい時期でギフト会場の整理に駆り出され、ちょうど見えるお仕事をしていました。じーっとお仕事しているお父さんを見つめていた哲平が、「帰る」といいました。働くお父さんを見ることが出来て納得したのでしょうか?
それ以降、何にも言わなくなりました。
長男が、お父さんの働く姿を見てから、お父さんに一目置くようになったのと、同じように、哲平もお父さんに感謝とまではいかないけれど、「お父さんは、働いているな・・・」と思ったらしいのです。
私が、横から、「お父さんって、偉いね。」「頑張って、働いているね。」「すごいな〜・・・。哲平も大人になったら働くんよ〜」などと言ったからかもしれませんが、働くということは、結構かっこいいと思ったのではなかったでしょうか?
そして、大人になったら、働くものなんだという意識を持ってくれたのかもしれません。
働くお父さんの姿は、哲平の心の中に今も残っているように思います。
「お父さん、高島屋、お仕事・・・」と、何度か言ったのを覚えています。
大人の働く姿を見せることは、子供に大人になったら、働くのが、当たり前という気持ちを心の中に育てるのではないでしょうか?
忌野清志郎さんの「パパの歌」というのを知ってますか?
わたしは、お父さんの働く姿を想像するたびにこの歌を思い浮かべます。
家の中では トドみたいでさ
ゴロゴロしてて あくびして
時々ブーっと やらかして
新聞みながら ビール飲む
だけどよ
※昼間のパパは ちょっと違う
昼間のパパは 光ってる
昼間のパパは いい汗かいてる
昼間のパパは 男だぜ ※(カックィー)
休みの日には 10時半に起きる
シャワーをあびて テレビみて
時々ぶらっと 散歩して
お腹のでっぱり 気にしてる
んでもさ
働く パパは ちょっとちがう
働く パパは 光ってる
働く パパは いい汗かいてる
働く パパは男だぜ(へーえ)
そうだぜ
※繰り返し
昼間のパパは いい汗かいてる
昼間のパパは 男だぜ
昼間のパパは 光ってる
  (作詞:糸井 重里)

ここでみなさんに報告があります。
哲平は、正式に会社に復職いたしました。
毎日通っていたリハビリも、週2日ぐらいに減らし、それも一日は会社のお休みの土曜日に行くことにし、週一日だけ半日休暇をいただく形にして、ほとんど以前に近い終日勤務になりました。
ご心配をおかけいたしましたが、やっと本格復調です。事故から6カ月余りです。
前にやっていた段ボールの箱折りは、手の返しがうまくいかないので、できませんが、袋かけ作業は、事故に合う前と変わらずできるようになりました。
会社からのいろいろな配慮をいただくおかげで、お仕事は少しずつ上手にできるようになりました。
今では、以前とそれほど変わらないスピードで、お仕事もできるようになりました。
奇跡のカムバックです。ありがたいことです。
ご心配いただいた皆様に、ご報告をさせていただきます。

さて、8月4日に桑原綾子先生のセミナーが、岡山ふれあいセンターでありました。
今回のセミナーで私がお願いしたことは、「支援者が元気になれる話をしてください」というものでした。保護者も、学校の先生方も、そして、様々な事業所で自閉症の支援をしている人たちも、元気が、なかなか保てないのが現状ではないでしょうか?
自閉症スペクトラムを持つ人たちは、私たちの生半可な知識では、追いつかない困難さを抱えておられる人たちです。
そんな皆さんを支援する私たちが、元気でなければ支援はうまくいかないのは当たり前です。
今回お願いした桑原先生は、いつお会いしても、お元気で楽しそうで、人生を生き生き謳歌していらっしゃるように見えます。
私たちの会だけではなく、先生は、震災でボランティアをしている人たちのところへも、元気を届けに行かれたとか・・・、本当に先生のおおらかさとパワフルなオーラで、東北を元気づけてくださったことでしょう。
詳しい報告は、次回の会報でさせていただきます。
つづいて、次の講演会は、吉田友子先生の待ちに待った講演会です。
高機能自閉症・アスペルガー症候群 「やる気を引き出す、子育て支援」と題して9月30日に岡山駅西口近くのオルガホールにて、行います。
吉田友子先生は、育てる会のお母さん達の「お話が聞きたい先生」のベスト3に必ず入る先生です。
毎年、先生へラブコールをし続けて、やっと2年半ぶりの岡山での先生の講演会です。
今回は、やる気を引き出す子育て支援という、支援者にとっては、とても魅力的な演題の講演会です。
やる気とか、意欲は、人間が生活していくうえで、最も重要な要素です。
勉強をする上でも、お仕事をする上でも、やる気がないと、どうしょうもないというのが、現実ではないでしょうか?
子どもたちは、どうして学校へ行くのか・・・、どうして勉強をするのか・・・、その意味を理解しているのでしょうか?
不登校になるのは、そういった意味の理解ができていないからではないかと、言われたのは、6月に講演いただいた諏訪利明先生でした。
どうして努力しなければならないのか、どうして、嫌なことでも頑張らなければならないのか・・・、その意味を彼等は判っているのでしょうか?
嫌々やるのではなく、どうすれば、あの子たちのやる気を引き出したり、意欲的に主体的にあの子たちの持つ本来の力を伸ばして導いてあげることができるのか・・・を考えてみるきっかけに、この講演会がなるのではないでしょうか。
案内を今回の会報に入れておきますので、どうぞ、多くの支援者の皆様のご参加をお願いいたします。
参加希望の方は、出来るだけ早く申し込みをお願いいたします。締め切り前に定員を超えた場合は、参加いただけません。ぜひ早めに申し込みをお願いいたします。
特に正会員の方で、申し込みを忘れられる方が多いので、ご注意ください。

さて、再び我が家の話題です。
暑さの続く中、私は、息子と一緒に走っています。動くだけでも熱いのに、走ろうと思えば、走れる自分に驚いています。
もうダメだ〜!とおもっても、実は、まだ自分には力が残っているのです。つまり、もうダメと思っても人には力があるということです。人生もおんなじかもしれません。
もうダメと思ってからが、勝負なのではないでしょうか?
アスリートの魂という番組で、天満屋の重友選手が、「まだやれる。まだいける。」と力を振り絞って走っていらっしゃると話されていましたが、私もスピードは遅いけれど、おんなじ気持ちで走ります。
先日、早朝走っておりましたら、小さい犬(5カ月くらいの子犬)が、急に吠えて追いかけてきました。
それまで、私に合わせてゆっくり走っていた哲平が、全速力で叫び声をあげながら逃げて行きました。
それはそれは超特急・・・、素晴らしいスピードでした。500メートルほど行ったところで、私を待っていた
哲平は、まだ興奮冷めやらぬ様子です。
犬が苦手な哲平です。暑さが緩む頃に犬の散歩に出てこられる人も多く、夕方も哲平にとっては、油断が出来ない時間です。
「犬が吠えて怖かったね。でも、お母さんがしっかり犬を怒っておいたからね。だから大丈夫よ」
そう声をかけたのは、お母さんと一緒なら、犬も怖くない・・・そんな風に思うことで、少しは、我慢ができるのではないかと思ったからでした。
でも、犬が吠えただけで、これほどの大騒ぎでは、先が思いやられます。
犬が好きになって・・・とは言わないけれど、嫌いではなくなる方法があれば、教えてください。
ちなみに我が家には、昔「しっぽちゃん」というビーグル犬がいました。でも、哲平は、この子が苦手で、散歩にもついてこようとはしませんでした。
犬を飼ってはいかがというアドバイスは、無理なので、他の方法を御教授ください。

さて、皆さん、哲平の会社では、夏祭りがありまして、哲平の会社の皆さんが、バザーをしてその収益金を育てる会に寄付して下さることになりました。
面白い企画もいろいろあるので、ぜひご参加ください。
戦隊ものショーが毎年来るので、去年も哲平は、小さなお子さんたちと一緒に、司会のお姉さんの 「みんな、もっと大きい声で呼んでね〜」の掛け声に合わせて、「ゴーカイジャー!!」って呼んでいました。
すると、前に座っている小さいお子さまたちが、「今のは、誰の声????」とばかりに振り向きます。
司会のお姉さんは、何度も「もっと大きな声で〜」と呼びかけるのです。
すると、素直な哲平兄ちゃんは、もっと大きな声で、「ゴーカイジャ〜!!!!!!」って、呼びかけるんです。
おかしいやら、恥ずかしいやらで、楽しい夏まつりでしたよ。
ぜひ、皆さんいらしてください。
詳しいことは、正会員のメーリングリストでご案内します。
ところで、正会員の方で、メーリングリストに入られていない方は、この機会にお入りください。育てる会のメーリングリストというのは携帯電話やパソコンのアドレスを育てる会に登録していただくと「耳より情報」が送られてくるというものです。管理は育てる会の事務局が行っていて、正会員の方だけに送ります。たとえば、自閉症に関するテレビ番組があるとか、最新の講演会情報など役に立つ情報が送られます。
まだ入られていない方は  acz60070@syd.odn.ne.jp まで「ML希望」と「名前」を入れて送信してください。折り返しOKメールを返信します。
これであなたも育てる会MLに入れます。なお、正会員のみの特典ですので、他の方はご遠慮ください。
さあ、暑さも厳しいし、しんどい日々は、もう少し続きますが、今しばらくの辛抱です。
暑さも峠を過ぎて、待ちに待ったさわやかな秋がすぐそこまで来ているに違いありません。
今しばらく、我慢です。
次回会報は、秋の始まりの9月初めにお届けしましょう。それまで、みなさまお元気で。
(育てる会 代表 鳥羽 美千子)

教師・保育士対象 即実践講座

 【即実践講座 基礎編】

☆第4回☆ 平成24年9月7日(金) 19:00〜20:55
        「支援のアイデア (構造化A自立課題)」
        岡山県生涯学習センター 大研修室
  対 象 : 教職員・保育士やそれを志す方、施設・福祉関係職員の方 対象。
         (申し訳ありませんが、保護者対象ではありません)

 【即実践講座 アドバンス(上級編)】

☆第4回☆ 平成24年9月13日(木)19:00〜20:55 
        「構造化@(課題分析に応じた支援)」
        岡山県生涯学習センター 大研修室 
   対 象 : 過去の重松孝治先生の即実践講座を受講したことのある人。
どちらの講座も参加費・申込先は一緒です。
参加費 : 全10回分 賛助会員17,000円 ・ 一般20,000円(賛助会費含む)
       途中参加の方には、それまでの講義のDVDをお貸しします。
申込先 : 育てる会事務局(086-955-6758)

『 のびのびキャンプ』 募集のお知らせ

今年も、毎年恒例の「のびのびキャンプ」が近づいてきました。
昨年までに参加されたみなさんからは、申込みが続々届いていますが、まだ参加されたことがない方や、新入会員のみなさまに向けて、正会員の方には参加者募集のチラシを入れております。
また、賛助会員の方向けには、キャンプボランティア募集のチラシを同封しています。
即実践講座に参加されておられる方や、現場の先生や保育士の方にとって、実地に子どもとふれあいながら、重松先生にアドバイスもいただけるまたとない機会となりますので(しかも無料で !!)、多くのみなさんの参加をお待ちしています。
プレキャンプ    :平成24年9月17日(月・祝)
のびのびキャンプ:平成24年10月7日(日)・8日(月・祝)

ファミリーコンサートのお知らせ

夏休みですね〜!!みなさん、親子で、どのようにお過ごしですか?
夏休みの楽しい思い出づくりに、音楽を聴きに、高月公民館へ来られませんか?
皆さんに、気楽に、音楽を聴きに来ていただけるように、若くてとっても優しいフルート奏者の中村穂奈美先生と、音楽療法も学んでこられたピアノ奏者の谷以知子先生をお招きして、ファミリーコンサートを計画致しました。
大勢の皆さんのご参加をお待ちしています。

 ♪ 安心して参加してくださいね!

・ちょっと、コンサートを聴きに行くという経験もしたいなあ。と思っているけれど、じっと座っておられないという方(途中退室も、全くOKですよ。安心して来てくださいね。)
・子どもの、余暇活動に、音楽もいいなあ。と考えておられる方(実は、我が家がそうです。我が子は、音楽が大好きで、音楽=余暇活動+癒しでもあります。)
・音楽はあんまり興味なさそうだけど、ちょっと新しい世界も経験させてみたいなと思っておられる方(最初の出会いって大切ですよね。無理なく音楽に触れられて、コンサートを聴くのも、ちょっといいなあ。と思っていただけたらうれしいです。)

♪ コンサートのスケジュールは?  どんな曲を聴くの?

 16:00〜16:25 「聞く時間」 きれいなフルートの音色を聴いてください!
 16:25〜16:35 (10分休憩です)
 16:35〜17:00 「楽しむ時間」なじみのある曲を聴きながら楽しんでください!
            ☆どんな演奏曲かは、同封のチラシをみてくださいね。

♪ 誰が演奏するの?

  フルート奏者 中村穂奈美 先生 (http://honami.jimdo.com
  ピアノ奏者  谷 以知子 先生
日時   平成24年8月20日(月) 16:00〜17:00 
場所   赤磐市立高月公民館 (赤磐市穂崎848-1 086-229-9777(ナビ用))
申込〆切 8月17日(金) 事務局へ (正会員 限定)
※ 参加人数を把握したいので、ご協力お願いします。
ただし当日、急に参加できるようになって、当日参加というのも構いません。
(ファミリーコンサート担当:S & I & N)

木工教室の報告

夏休みに入ってまもなくの7月29日(日)、毎年恒例となった木工教室が開かれました。
今年も、木工作家川月清司先生に指導していただきながら、子どもたちは作品作りに取り組みました。
今年は、マガジンラックの制作で、それぞれ糸のこでくり抜いたり、彫刻したり、あるいは張り付けたりと、それぞれ「世界に一つしかない」作品を作りあげました。
当日は7家族、9人の子どもたちが集まり、「これで夏休みの宿題はバッチリ!」とご機嫌でした。
それでは、当日の参加者の方からの感想が届いていますので紹介します。

今回は今後の活動のことを考えて息子と父親と私と三人で参加しました。
日曜大工に興味がありつつもなかなか時間のない父親と参加することで、成人になっていく彼が父親と楽しい時間を過ごすことができるようにしたいと思っていたのであえて、三人で参加しました。
結構大きな作品で、作りごたえがあったかと思います。紙やすりをかけるのも板が大きいので、本人には大変だったようです。ただ、今回は本人が描いたイラストを私が写して彫刻刀で彫って飾りにしました。自分で描いたものなので、そこのところは一生懸命やすりでこすり、仕上げのオイルステインも丁寧に塗っていたようです^^v
最近調子が悪かったのですが、久しぶりにニコニコ笑いながら過ごす様子を見てホッとしました。
毎回、素敵な作品を丁寧に準備いただき、そして、当日も本当にやさしく指導してくださる川月先生に心からお礼を・・・。
来年の木工教室を今から楽しみにしている父親と息子です。 さて、二人で参加できるかな? 今からそれも楽しみです。
(S)

「OHAの会」

7月度のOHAの会が、7月9日(月)に庄コミュニティハウスで開かれました。
OHAの会は高機能自閉症・アスペルガー症候群の子どもを持つお母さんのための会です。
アドバイザーは臨床心理士の利守愛子先生にお願いしています。
7月度の感想が寄せられていますので、ご紹介します。

もうすぐ夏休み、この長い休みをどう過ごすか、毎年考えはするものの、計画倒れに終わったり、子どもをしかってやる気を失くさせてしまったりを繰り返してしまっています。夏休み前にOHAがあったらいいなぁ、と思っておりました。今月もOHAを開催してくださり、感謝しております。
しかも、この度、この夏に取り組みたいことを考えることをテーマにしてくださったので、本当に嬉しい限りでした。
先生から、取り組みを遂行するにあたってのアドバイスをいただくことができました。子どもの一人買い物を応援するつもりの私には、例えば、傷みかけた商品を買ってくるなど、子どもが失敗をしたときに、母親の私の方が、いかに明るく失敗を流せるか、あっけらかんとして失敗も一つの知恵ととらえることが大切ではないかとのお話を頂きました。利守先生、ありがとうございます。次回お目にかかったときに、良い報告ができるように頑張ります!
( O )

『 母の想いを語る会 』

7月10日に、新しくなった「太陽の家作業所」見学会を行いました。
幼稚園跡なので、とても開放感のある明るい作業所でした。そして何より、各空間を工夫して、今まで以上に考えられたすばらしい構造化をされているのが強く印象に残りました。素晴らしすぎて、見学に予定以上に長〜い時間を費やしてしまったほどです。
以下に見学された方の感想を載せておりますのでご覧ください。

育てる会主催の支援ツール展示会で、太陽の家作業所での自立を目指した手厚い支援について何度か見せて頂いていたので、今回の見学会は、いつも以上に楽しみにしておりました。
実際に作業所の中を見せていただくと、利用者さん一人ひとりにきめ細かく合わせた環境が整えられていました。聴覚過敏の方には、防音設備の整った個室や二重窓、休憩場所があり、一人で作業する方が向いている方には、専用スペースが設けられていました。
共同スペースでも、一人ひとりの作業場が整えられており、スケジュールも、文字、写真、絵と、個別に用意されていました。
また、同じ作業をするにしても、各々の必要性に合わせたいくつもの冶具が用意されていました。
すべてを書くことは到底できないほどの、細やかな支援がいたるところにあり、感動の連続でした。
利用者さんの楽しそうに働く姿にも、思わず涙がこぼれそうでした。
最初から長時間椅子に座り続けられる方ばかりではなかったそうですが、一人ひとりの作業時間を観察し、ちょうど良い頃合いに席を立つように作業内容を組むようにしているうちに、少しずつ作業時間も延びてきたそうです。どの方も落ち着いておられるように思いました。
途中、見学者の方から「どうしてここまで一生懸命できるのでしょうか」という質問が出たのですが、支援員の方が「保護者の方のあついおもいに動かされて」と、さらりと答えられて、この作業所に関わる全ての人のおもいを教えてもらったような気がしました。
子どもが小さいときから、地域の中で生き生きと幸せに暮らしてほしいという願いを持ち続け、そのために、ないものは作る、という信念を持ち、計画を立ててこられたお母さんたち。そのお母さんたちの切なる願いを汲み取って、本当にたゆまぬ努力を続けておられる支援員の方々。地域に根付く作業所の見本を見せていただきました。見学させていただいて、本当に良かったです。どうもありがとうございました。 
(O)

 ◎次回の見学会のお知らせです。

日時 9月11日(火)10時〜12時
場所 岡山職業訓練センター (岡山市北区中山下1‐8‐45 NTTクレド岡山ビル17階)
    路面電車(清輝橋行き)ですと、「郵便局前」が最寄りの電停です。
   ★クレドビル1階のエレベーター前付近に9時50分に集合してください。
定員 20名 (定員になり次第締め切ります。申込はお早めに)(正会員 限定)
こちらでは、職業訓練や適性検査、職業相談、事業主さんへの支援等、就職に向けた支援が幅広く行われています。
また、今年度から新たに発達障害がある方を対象とした「発達障害者に対する専門的支援プログラム」を実施されているそうです。(詳しくはHPをご覧ください)
見学会当日は職業訓練の様子を見せて頂きます。
そして、職員の方にどんなところに気をつけて子育てしていけばいいかなど、ためになるお話をしていただく予定です。
学ぶことがいっぱいの見学会になりそうです!時間がある方は、見学会終了後にお昼ご飯もご一緒できればいいですね(^−^)
今から受付いたしますので、ぜひ早めにお申し込みください。お待ちしています。

『 保護者のための 即実践講座 』

7月6日(水)に高月公民館で第3回の保護者のための即実践講座が開かれました。
当日参加されたお母さん方からたくさんのアンケートが寄せられましたので、その一部を紹介いたします。


視覚支援が有効と分かっていても、何を使ってしてあげたらこの子は伸びるんだろう。
写真撮ってラミネートして・・・でも、上手く使いこなせないかも。と考えるだけで、なかなか始めれなかったのですが、母親がお手本を見せてあげるという視覚支援は、たしかに!と思いました。これなら即実践できます。
あれが出来ないこれも出来ないと親目線で思ってしまいますが、この子が出来たところや何で出来なかったのか、を見てあげれるように気を付けようと思います。 
 (T)
講座を受けて、子供のやることに対して、「できる」「できない」にとらわれていたなーと感じました。子供の様子をじっと観察したことはなかったし、「何でできないの?」と失敗をよく怒っていたような気がします。
子供の評価についての話があり、早速お皿洗いをさせることにして、3段階で評価してみました。とりあえず何も手助けすることなくやらせましたが、どれも芽生えでした。結果にとらわれず、子供の様子を観察し気付いたことがたくさんありました。やることを絞り、声かけをしたら完璧とは言えませんができました。私も怒ることなく見守り受け流し、できたら
おおげさに褒めました。そうすると本人はやる気になり、言われなくても毎日やってくれるようになりました。妹と協力をしてよくやってくれて、母は助かっています。今度は掃除を評価してみたいと思います。
自分の余裕がないときは怒鳴ってしまいがちですが、これからもいろんな活動を通し経験させて評価をし、どんどんたくみができそうなお手伝いを増やしていけたらと考えています。
  (S)
今回も非常に興味深い話をありがとうございました。
実際にVTRを見て課題分析するのは非常に難しかったです。みかたによって評価の仕方が違うことを実感しました。
自分の子に対して、周りの人ができていないと評価されていることを自分は芽生えと思っていることも多々ありますし、正直、初めは評価することに少し抵抗がありました。
子供が自閉症ではなかったら、こんなに考えることもなかったです。
できないことが多すぎて、どこから手を付けようか?
何をするにも声掛けや指差し等援助することが多く、できていないことばかりだなあと思っているのですが、一喜一憂しながら日々生活していこうと思います。
どうしてもテストのIQや結果を気にしてしまいます。
本人の生活態度の中から本人に合う支援方法を考えていくために今後とも興味深い話をよろくお願いいたします。 
 ( I )

「おやじの会」 報告 & 参加者募集

7月14日(土)、岡山駅前産直市場にておやじの会の集まりがありました。
当日は7人のお父さんたちが参加して、楽しいひとときの夕べを満喫しました。
今回は、来年就学を迎えられるお子さんを持つお父さんがお二人おられるということで、先輩のお父さん方からのアドバイスや、今の小学校や支援機関の情報交換から会は始まりました。
同じ悩みや苦労、それに子育ての楽しみも知るお父さんたちですから、お互い気兼ねすることもなく、ワイワイとアルコールもすすむ中、アッという間に飲み放題の時間も過ぎ、その後はみんなでカラオケ店へ。
ここでも大いに盛り上がり、最後は全員でAKB48の「ヘビーローテーション」をみんなで大合唱しておひらきに・・・あまり普段は奥さんやお子さんにも見せたことのない「おやじ」たちの姿だったのではないでしょうか。

こんな「おやじの会」にみなさんも参加しませんか。まずはおやじたちのメーリングリスト「sunny−days」にアドレスを登録していただければ、話が早いです。
時間に余裕があれば、一般の会員の方にも会報でもご案内しているのですが、今回のような飲み会の場合、誰かがメーリングリストで「ちょっと集まって飲みませんか?」と提案すると、都合のつくお父さんたちがパッと手を挙げて参加するわけです。
割とシャイなお父さんたちも多いですが、同じ自閉症の子ども達を育てている境遇のおやじ達ですので、近況報告や今困っていることなど、話しているうちにみんな打ち解けあってきます。
ぜひ、アドレスを「おやじの会」にも登録してください。
また、代表の巻頭文にもあったように、正会員対象の「育てる会メーリングリスト」にも、まだ登録されていない方がありましたら、この機会にぜひ登録をお願いします。こちらの方は、月1回の会報には間に合わない連絡事項や、TV番組の案内などを発信しています。
携帯、パソコン、どちらでもいいですから、育てる会事務局あてに、メールで申し込んでください。「育てる会ML」あるいは「おやじの会ML」または「両方」、と「お名前」だけの文面で結構です。
事務局アドレス acz60070@syd.odn.ne.jp です。よろしくお願いします。

「キッズルーム」報告

今年度最初のキッズルームが7月1日(日)の岡山大学第2体育館で開催されました。
岡山大学児童文化部のみなさんのご協力をいただいて開かれているキッズルームです。毎回流れが決まっているため、子どもたちも見通しをもって安心して参加できています。
当日の感想を寄せていただいていますので、紹介いたします。

キッズルームは子供の大好きなイベントであり、親としても子供の笑顔が見られるので毎回楽しみにしています。
多動の上の子は、トライアルでは相変わらず走り回っていましたが、休憩が苦手なのと次の影絵劇を楽しみにしていたのとで、休憩時間はずっとシートの上でボラさんと2人座って時間が過ぎるのを待っていました。
ボラさんまで休憩出来ないからと声をかけたのですが、「大丈夫ですよ」と言って下さいました。
人見知りが強い下の子は、初めて親から離れてボラさんと行動を共にすることができました。
ボラさんは、黙り込む我が子にも辛抱強く関わって下さいました。本当にボラさん様々の1日でした。
2人とも「楽しかった。また行きたい。」と言っています。
本当にありがとうございました。
(Y)

「18歳の春を目指す 親子療育クラブ」

8月の活動はお休みです。
次回は、平成24年9月14日(金) 10:00〜13:00(受付9:45〜)
茶話会(夏休みの報告など)の予定です。(正会員 限定)

サッカークラブのお知らせ

8月の活動はお休みです。
次回は、平成24年9月17日(月・祝) の予定です。(正会員 限定)

水泳教室のお知らせ

8月の活動はお休みです。
次回は、平成24年9月16日(日) の予定です。(正会員 限定)

 岡山ひともの探訪
川崎医療福祉大学 重松孝治

 第1回 旅のご挨拶

みなさん、こんにちは。
突然ですが、今月より、コラムを書くことになりました。
これまでも育てる会の講座などで、人に向かって話をすることについてはいろいろと経験を積んできているのですが、文章を書くとなると・・・。
悩んで悩んで・・・、推敲に、推敲を重ねて・・・、あげくに数十回書き直す始末。
そこにかける労力が大きすぎて、文章を書く仕事は、積極的にしてきませんでした。
でも伝える立場としてはそれではいけないということで、今回このコラムの依頼をいただいたのを機に、自分へのチャレンジのつもりでその依頼を受けてしまいました。
拙い文章ではありますが、少しの間、お付き合いをいただければと思います。
そうはいっても、せっかくなので、自分も少しでも楽しめるようにと、今回のコラムは、気楽な(?)テーマで、書きすすめていこうと思います。
タイトルは「岡山ひともの探訪」です。(何かお家にお邪魔するようなタイトルですね!)
日々で出会う様々な「ひと」、つまり子どもたちやご家族、支援者とのかかわりの中で感じたことや、様々な支援の現場でみた「もの」の中で得た経験などについて、まずは少しずつ書き進めていきたいと思います。
旅の楽しみ方は人それぞれです。
ガイドブックを持ってしっかり計画を立てる人。
とにかく名所や買い物!という明確な目的を持って、弾丸ツアーに参加される人。
私はどちらかというと、目的を決めずにブラブラその街並みを歩いたり、商店街に行って普通に買い物やお話をすることが好きなタイプです。
「岡山ひともの探訪」も、まずはあまり明確な目的を持たずに、ゆっくり、ウロウロといった形で書き進めてみたいと思います。もしかしたら途中で楽しみ方を変えるかもしれませんし、そのまま目的がない旅を続けるかもしれません。
ですが、まずはそうした「書く」旅にお付き合いいただけたらと思います。
来月より、どうぞよろしくお願いします。

お母さんの子育て体験談

先日の育てる会総会で、総会終了後「子育て体験談」として5人のお母さんたちに、これまでのお子さんとの暮らしをふりかえってのお話をしていただきました。
みなさん、とても貴重なお話ばかりで、総会に参加されなかった会員の方にもぜひご紹介させていただきたいとお願いいたしました。
今月はそのトップをきって、ペンネーム:トマトさんに当日の原稿をいただけましたので紹介いたします。
なお、個人情報をお守りするため、当日のお話とは固有名詞など一部変えさせていただいておりますのでご了承をお願いします。
それでは、トマトさんのお話、今月はその前編、診断前後の頃のお話です。

失礼します。
私は、トマトと申します。
高機能自閉症と診断された子どもが、1人おります。
代表に、今日の会で、お話をすることの依頼をいただいてから、ずっと、何についてお話をしたらよいのかを、考えておりましたが、特に、私の子育てには大きなエピソードもなくて。
私は、子どもが1人ですので、受け身型の高機能自閉症の子どもとの これまでのお話を、させていたこうと思います。皆様のお子様とはタイプが違い、親の悩みも違っているかもしれませんが、しばらくお時間をいただいて、お話を聞いて頂けましたら幸いです。よろしくお願い致します。
お話をする時期は、診断前後と就学前後、そして、卒業頃のお話になります。
私が、最初に悩んだ出来事は、診断を受ける前です。
我が子が2歳5カ月ぐらいまで、私は、小学校の養護教諭をしておりました。ですので、子どもは、10カ月から保育園に通わせていました。
我が子は、早くから、夜には、よく寝ていましたし、ミルクもしっかり飲んでいました。
育児休暇中に、たくさんの先生方がいる職員室につれていき、いろんな大人に抱かれてもニ
コニコしていたので、人見知りも、あまりしない子なんだなあ。と思っていました。少しだけ、言葉の遅れはあったかもしれませんが、あまり気にするほどでもなかったように思います。ただ、それより、繰り返す中耳炎・発熱で、病児保育を利用する日々、肺炎で入院した病院から、仕事に行ったりもしていましたので、私は、病気のことばかりが心配でした。だから、発達に関しましては、全く、何も 気にもしていませんでした。
そんな中、保育園の園長先生から、「どこがというのではないのですが、ちょっと、気になるので、保健婦さんに相談してみてください。」と言われました。
思ってもいない、ふいな出来事ではあったのですが、その時の私の受け止め方は、「たくさんの園児さんをみてこられた園長先生だから、うちの子には、何か、弱いところがあるのかなあ?もしあるのなら、早目に行って治したほうがいいよな。」(内心、そんなにたいしたことはないだろう。園長先生も、ちょっと と言われた。程度だしの受け止め方でした。)
2歳4カ月の時に仕事を辞めてから、時間もできましたので、まずは、市の保健婦さんに相談。保健センターに行くことをすすめられ、そこに、今の、我が子の主事医でもあります、Drに初めてお会いしました。
Drは、「不器用ですね。」「多動かな?」「私の勤務先に来てください。」と、言われました。
その時の私の受け止め方は、「LDなの?ADなの?たくさんの子ども達をみてきておられるであろうこのDrが、勤務先に来てください。と言われるからには、うちの子には、何か、軽い障害があるの?」でした。
子どもの2歳6カ月〜3歳6カ月の約1年間、何の診断もないままに、そこでの療育に通い続けました。
そして、今、振り返って思えば、この時期が、私にとっては、一番苦しくて つらくて 逃げていた時期だったと思います。
「私は、何のために、ここに通っているの?このまま通っていたら何か診断をされるの?」
「不器用と言われても、ボタン、はめられるし。」
「多動って言われても、子育てをしているママ友からは、ミニちゃん(この会報ではトマトさんのお子さんなのでミニちゃん
と表記させていただきます)のどこが? 
ミニちゃんが、多動って言われるんだったら、うちの子なんかどうなるん?」と言ってくれるし。
「集団療育では、恥ずかしいのか、入ろうとしないけど、習い事のリトミックの先生とは、とっても楽しそう。療育の仕方が、まずいんじゃないの?ぐらいに 思っていました。」
私は、Drに、「我が子は、こんなこともできるようになりました。そんなに生活では、困ってないんですけど。」と一所懸命言っていました。
でもそんな私に、Drから、いつか何かを言われることを怖がっていた私に、向き合う勇気を与えてくれたのは、元同僚の先生の一言でした。
その元同僚の先生は、今思えば、自閉症スペクトラムと診断されるお子さんをお持ちだったと思いますが、その当時、その先生は、自分のお子さんのことを、LDであろうと思われていました。
中学校・高校と不登校・非行を繰り返して、かなり親子で大変な時期を送られてきたその先生が、「何を、逃げよん?私達親子の何を見てきたん?大変なことにならないうちに、早目にしっかり向き合っていかんといけんよ。」と強く言ってくれました。
その一言で、私は、目が覚めたように、逃げている場合ではない、向き合わねばと思いました。
それで、自分から、Drに、「うちの子は何か、障害があるのでしょうか?」と自分から切り出して たずねました。
あの時の、もと同僚の先生の言葉がなければ、診断を受ける勇気がなかなか持てずに、同時に、我が子も年齢とともに できることも増えていていたので、できるようになっていることだけに目を向けて、療育に行くこともやめようとしていたかもしれません。
次に、自閉症スペクトラム・広汎性発達障害と診断を受けた後、私は、わかってもらえないもどかしさを長く味わうようにもなりました。
まず、まわりの人からは、
「大丈夫よ。ミニちゃんのどこが?」
「個性じゃわあ。」
「お母さん、考えすぎじゃわあ。親が、そんなに神経質になってどう するん。」
「親が、障害者扱いしてどう するん。」
「この子なら普通でいけるんじゃあ ないん?」
これらの言葉は、自閉症の文化を知らない、まわりの方々からの、悪気のない、悪気どころか、私達親子のことを思ってくれての励ましの言葉だったのだと思います。それが、私にとっては、どこまでいってもわかってもらえないもどかしさになっていました。
診断されているのに、わかってもらいたくて、我が子に診断名がついていることを伝えているのに、
「そんなあ、個性じゃわあ。」と言うのなら、なんで、診断名がつくの?
それは、小学校就学時も同じでした。
(ペンネーム:トマト)
【以下、就学前後・卒業頃のお話は後編 次号に続きます】

 ぐんぐん だより 

 赤磐ぐんぐん

暑い日が続きますね。夏休みも2週間ほど経ちましたが、夏休みのペースに慣れてきたでしょうか? 長いようであっという間に終わるのが夏休みですよね。
さて、この休みを利用して、お子さんと一緒に何かに取り組んでみてはどうでしょうか。
というのも、子どもたちにより多くの感情を知ってほしいからです。子どもたちと感情の勉強をする時に、この子たちにいろんな経験をさせてあげたい!とよく思います。興味が偏っていたり、なかなか外出できなかったり、時間に余裕がなかったりと理由はさまざまでしょうが、経験する機会が少なくなりがちだと思います。
しかし、自分の感情に気付くためには、まず子どもが実際にやってみて、心が動くことが大切なポイントです。大人が一緒に遊んだり、一緒に何かをする中で、子どもが今感じていることを「楽しいね」「おもしろいね」「おいしいね」「悲しいね」「くやしいね」などなど、ことばをそえて気付かせてあげることが近道に思います。
このことばを教えるというのは、話すために教えるわけではなくて、気持ちを表すことばがあることを子どもに知らせるためなので、どのお子さんにも有効だと思います。特に年齢が低いうちは、大人や子ども同士で同じ経験をしながら、その時に使われていることばを聞いて覚えていきます。だからこそ、子どもと一緒に何かにチャレンジしてほしいのです。簡単なおやつ作りや工作をしてみたり、散歩に出かける、ゲームをするなど、子どもの興味がありそうで簡単そうなものを選んで取り組んでみてはどうでしょうか。
その時にはすぐに結果はでないかもしれませんが、今後の“伸び”に備えて今は準備しているんだと思いながら、教える方も一緒に楽しんでやってみてください。
またあわせて、「できたね!」「じょうずになったよ!」と伝えてあげると、子どもの意欲も高まるはずです。十分な内容でなくてもいいんです。まずはチャレンジしてみることが大切だと思います。ぐんぐんでも遊びやゲームなどを通して、その子どもが感じているだろう気持ちを伝えていき(気持ちの押しつけにならないように・・・)、ともに学んでいきたいと思います。これからもおうちでの情報なども教えていただきながら、一緒に考えていけたら嬉しいです。
それから、話は変わりますが、ぐんぐんに7月から新しいエリアができました!
事務所が1階に引っ越しになったので、以前事務所があったスペースを改修して、新エリアになりました。スペースを区切って、今は みんなの会エリア(以前より広くなりました)と 第2休けいエリアとして使用しています。
子どもたちがよりよく学べる場所を提供していきたいと思います。
新しいエリア  手前が、みんなの会エリア。
          その奥(つい立の奥)が、第2休けいエリア。
みんなの会エリア
第2休けいエリア
(赤磐ぐんぐん 療育スタッフ:秋山 慶子)

 ぐんぐんキッズ

今年は梅雨があけたと思ったら、驚くほどの暑さの毎日ですね。自閉症の子どもは、暑さに弱いタイプの人も多いです。「暑さに弱い」と聞くと、自分で「暑いよ」「しんどいよ」と訴えてくるのかと思う方がおられるかもしれませんが、そういう風に自分の不調に気付く子は多くありません。
いつもよりイライラしている、いつもは一人でできる身辺自立ができない、頭が痛い・体がかゆいと言う、友達とのトラブルが増えた・・・そういう出来事があるとき、一つ一つ原因を調べていく中で、時に室温や湿度(意外とこれ重要です)を変えてみると、落ち着くことができる場合があります。
私たちが思う以上に感覚の過敏さや鈍感さを抱えているのが子どもたちです。いつもと様子が違うという時には、どうしてかな? 何が原因なのかな? とその子を見つめて考えていただければいいなと思います。
ぐんぐんキッズでは、お母さんたちから色々な相談が寄せられます。「こういう行動があるんだけど、どうしたらいいですか?」「これをやめさせたいんだけど、どうしたら止めさせられますか?」
そんな時、ぐんぐんキッズでは、その場で解決策を安易に伝えるのではなく、「どういうときにその行動・言動があるか」「その行動・言動がある時には、その前・後にはどんなことがあるか」「それに対して周りはどう対応しているか」など、ご家族から情報をたくさん教えていただくようにしています。
それは、子どもたちの行動・言動には、その子なりの理由が必ずあると思うからです。
例えば「宿題を嫌がる」という出来事一つにしても、
@ 「学校から帰ってきてすぐは疲れていてやる気になれないから(=少し休憩すればできるかも)」 のと
A 「宿題が自分一人では難しくて分からないから(=分からないところは聞いたらいいことを知らないだけかも)」
では、全く解決へのアプローチの仕方は変わってくると思います。
たくさんたくさん理由は想像できるし、解決方法もたくさんあることでしょう。もしかしたら一つの原因ではない複雑な要因があるかもしれません。
「こうかもしれない」と予想して解決策と思えることを実行していくことは、もしかしたらとても危険なことかもしれないのです。思い込みの支援では、子ども自身が困っていること・辛い気持ちは改善されないのです。
だからこそ、回りくどく見えるかもしれませんが、私たちはできるだけその場では答えず、色々な情報を教えていただき、お母さんと一緒に考えながら原因・理由を探っていくことから、解決策を考えていくことを大切にしています。
療育者は、その子にずっと付き添っていくのは難しいかもしれません。学校の先生も同じです。だからこそ、ご家族の方がわが子に何かがあった時、どうしてそういう行動・言動になったのか、色々な視点で考え、色々な解決方法を考えて、時にそれを試す勇気をつけてほしいと思います。
それは、原因が分かり、解決策に気付くことこそが、自閉症児の子育ての面白さの一つだと思うからです。子どもの困ったことやうまくいかないことは、頭を悩ませることだと思います。ぜひキッズのスタッフと一緒に悩んで考えて、その悩みをわが子を知るチャンスに変えてください。
夏休みになり、楽しいことを色々体験してほしいと思い、キッズタイム(小集団活動)にて工作や調理などに挑戦しています。「楽しい」「面白い」「やりたい」から始まる療育、実践していけたらいいなと思い日々頑張っています。応援よろしくお願いします!
(ぐんぐんキッズ  松田 紗代)

支援センターNEWS☆

岡山では36度を超える猛暑日が続いています。巡回相談では日中車を使っての移動も多いのですが、車内の温度が上がりすぎて全くと言っていいほどエアコンが利きません。車屋に持っていくと、「同じような不具合で車を持ち込まれる方が、ここ2.3日でぐっと増えたんですよ〜」と苦笑いされてしまいました。
それからはなるべく遠くても木陰がある場所を探して駐車するように気を付けています。あとは、ご存知の方もおられるかもしれませんが、助手席側の窓を全開にして、運転席側のドアを5回ほど開け閉めすると、車内の温度が一気に下がるそうですよ!エアコンの利きも違うそうなので、ぜひお試しください。
さてさて今月の会報は、「あかいわドリームプロジェクト」のお話です。昨年度も会報で、ご報告させていただいた記憶がありますが、今年も やるんです!
初めて目にされた方もおられるかもしれませんので、プロジェクトの説明をしますと、18才以上の発達障がいを伴う知的障がい者を対象とし、コミュニケーション能力の開発や社会生活を送るための就労や生活に結びつくようなスキルを身につけることを目的とした勉強会を、オリエンテーションを含めた計4回で行うというものです。
昨年度の内容は、社会生活を送る上でのマナーとして「いろいろなあいさつ」にテーマを絞り行いました。
たとえば・・・
☆ 感謝の気持ちを伝えるあいさつ
両手がふさがりドアが開けられないときに、近くの人がドアを開けてくれたら、どうする?
そのとき、「ありがとう」と言われたら、どうする?
☆ 謝罪の気持ちを伝えるあいさつ
わざとではなく、歩いているときに肩がぶつかってしまったら、どうする?
そのとき、「ごめんなさい」と言われたら、どうする?
など、これらの挨拶はすることはあっても、応じる立場になると苦手さがあったり、「ありがとう」「ごめんなさい」の挨拶に含まれる見えない相手の気持ちを読み取ることが苦手なところがあったりするので、ロールプレイや吹き出し付きアニメなどを使って勉強しました。そして、自分たちで気づいたことについて意見を出し合い、タイミングや目線、相手との距離、表情なども、参加者同士で細かくチェックしながら進めていきました。
そして修了後に、参加者たちは感想をこのように述べてくれました。
☆参加者から・・・
・挨拶ができるようになって、会社のIさんからもほめてもらいました。参加するまでは、お店とかでドアを開けたときに、素通りしていってお礼を言わないときもあったりしました。でも練習したおかげで「ありがとうございました」のお礼が言えるようになりました。
最近はできていないときもあったり、挨拶はできるんですけど(自分からすすんで)ドアを開けたりするのが活かされていなくて、次の課題だとおもいました。
・交流のなかった人たちが、プロジェクトに参加したことで交流が生まれ、生活場面で出会ったときにも声をかけ合うようになりました。もっと勉強したいので、今年も開催してほしいです。
一番嬉しかったのは、「できた!!」という実感を持ってくれたこと、そして「(自ら課題に感じて)もっと学びたい!!」と思ってくれたことでした。
まさに彼らの反応が、「今年も絶対にやるぞ!!」という思いに繋がっていったのだと思います。
また、先月の勉強会の中で諏訪先生もおっしゃっていましたが、 次第に家族から離れて「一人でできた」経験を学童期に積みあげていき、成人期においては、本人のことを一番理解できるのはもはや家族ではないかもしれない関係があってもいい と考えると、こうした会を通して知り合った仲間や支援者は、彼らにとっても貴重な存在となりうると思いました。
今年度は、岡山県知的障害者更生相談所とおかやま発達障害者支援センターとの協働の形で、互いの技術や知識を共有しながらアセスメント(評価)→テーマの選定→プロジェクト実施→フィードバック(振り返り)までを丁寧に行う予定です。
このプロジェクトは、参加者たちのそれぞれの夢(Dream:ある人は一人暮らしをすることかもしれませんし、またある人は友達をたくさん作ることかもしれません。またまたある人は、お仕事に就きお給料を手にすることかもしれません。)に向かって、近づく糧になればいいな…と思っています。
いよいよ次回の打ち合わせから開催スタートの10月30日に向けて、プログラムの内容を練っていく作業が入ってきます。「よく学ぶ、エネルギッシュな思春期・成人期の自閉症の人たち」が、キラキラしながら勉強会に参加し、挑戦している姿をイメージしながら、プログラムを練っていくこの作業が、私にとっては最も重要であり、最も燃える作業です。今、生活の中で「(こんなことで困るかも)あるある」を探しながら過ごしています。
 また会報の方でも、追って報告していきたいと思いますので、ご期待くださいね!!
あかいわドリームプロジェクトについて詳しくお知りになりたい方は、あかいわ発達障害支援センター、または岡山県自閉症児を育てる会まで、お問い合わせください
(支援センター 相談員:原 未春)

新聞記事の紹介

先日の山陽新聞に代表の取材記事が載りました。
題して “永遠の片思い”です。


以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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