sorry,Japanese only

平成24年8月31日

 

 第172号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 172号 目次

     まだやれる! まだいける!!

     支援者養成セミナーの報告
            「桑原綾子先生 講演会」

     教師・保育士対象 即実践講座

     「のびのびキャンプ」 ボランティア募集

     「ファミリーコンサート」 を終えて

     「OHAの会」・「保護者のための 即実践講座」

     「母の想いを語る会」・「18歳の春を目指す親子療育クラブ」

     「サッカークラブ」「水泳教室」 お知らせ

     岡山ひともの探訪
          「第2回 相手の気持ちを読めていますか?」

     お母さんの子育て体験談

     コラムのコラム

     私のお薦め本コーナー
         「レベル5は違法行為!

     近隣の講演会等のご案内

     すすむっち report from TOTTORI

     ぐんぐんだより
          「赤磐ぐんぐん」・「ぐんぐんキッズ」

     支援センター NEWS

     新聞記事の紹介 

暑い暑いと言い続けた夏が、いつの間にか去りかけているのを感じる今日の岡山ですが、皆さん、いかがお過ごしでしょうか?
わたしはこの夏、早起きして5時くらいからの早朝ランを、頑張っておりました。
朝靄が山肌に薄くたなびいて、夜明け前の、さわやかな静けさの中でのランニングです。
しばらく走っているうちに、山の稜線の向こうから、真っ赤な太陽が昇ってきて花も緑も急に活気に満ちてきます。走り終えて家に着く頃には、すっかり登った太陽が、すでに夏色に輝いて、空気までさっきとは違って感じられるのでした。
早起きしたお蔭でそんなさわやかな空気の中で、しみじみ幸せを味わえる今年の夏でした。
ところが、わたし調子に乗って、すこし走りすぎました。
10日ほど前から、足や腰が痛くなって、歩くのも大変な状態です。
今は、ぼとぼと、おばあさんのような足取りの鳥羽さんです(確かにおばあさんなのですが・・・・)。少々反省しています。やりすぎは禁物です。ほどほどが、いいみたいです。
夏休みが、そろそろ終わりますが、2学期の準備はいかがですか?
宿題は、もう出来ましたか? 楽しいばかりではない夏の終わりですね。
そういえば、私は絵日記の宿題が、嫌だったっけ・・・。毎日書かないで、夏の終わりにまとめて書くものだから、思い出せなくって・・・。結局適当な創作になっていた私の絵日記。あの頃から、いい加減な性格は治りません。
今も毎回、会報を急かされながら、なかなか書けない私です。
でも、今回は、8月29〜30日には、発送しなければなりません。
事務局のTさんに厳しく言い渡されていますから、この日に出します。
T家も夏休みの宿題が残っているらしく、子ども達を叱咤激励する時間がいるんだそうです。
それで、ぜひ31日は、お休みが欲しいと言われました。
がんばってこの巻頭文を書いている私です。やればできるとこを見せますよ。
という訳で、引き続いて我が家の夏のご紹介です。
我が家は田舎なので、窓を開けていると、ハエやハチが、侵入してきます。
先日の事、入ってきたハエをあまりにうっとおしいので、私が蠅たたきを手に仕留めました。
それを見ていたせいか、昨日帰って来た哲平は、蠅たたきを持って、一匹迷い込んだのを家中追いかけまわし、疲れて天井にうっかりとまったハエ君を、バシッとばかりに仕留めてから、一言・・・「ハエ死にました!」。
褒めるべきか、褒めざるべきか迷う母でありました。
そういえば天井を仰いで、椅子に乗り、バシッと仕留めた時、右手を使ったのか、左手を使ったのか・・・、見ていなかったことに、気が付きました。
右手を使ったとしたら、この動きはリハビリにもなりますよね。もう一度、しっかりハエ君に家に入ってもらって、哲平の行動を観察してみようと思う母です。

さて、ロンドンオリンピックも、終わりましたね。
連日、オリンピックの放送に元気をもらった日々でした。
日頃は、日本にいて、日本人としかお付き合いもないので、自分の中の日本人を意識することなんてない私ですが、オリンピックの時ばかりは、ちょっと違いました。
「日本がんばれ!!」と熱くあつく応援して、日本人である自分を意識することになります。アスリートたちの頑張りに、フェアプレイに同じ民族としての誇りが、うずきました。
日本人って、とても素敵で、かっこいいですね〜。
先月号でも書きましたが、オリンピックの少し前、NHKで「アスリートの魂」という番組がありました。以前、取材に来て下さって、2度ほど育てる会の活動や頑張りを紹介して下さった伊藤ディレクターの作られた番組でした。
岡山天満屋の重友梨佐選手が、マラソンランナーとして、オリンピック代表に選ばれ、頑張って練習をされている様子を映した番組でした。
オリンピックでは、残念ながら、重友選手は、上位の成績は取れませんでしたが、この番組で彼女の言われていたことばが、とても私の印象に残りました。
走っていて、もうだめだと思えた時、「自分は、まだやれる! まだいける!!」そう思いながら、苦しいところを超えて行かれるというお話しでした。
私もこの言葉を聞いて、人生も同じだなと思いました。
私たちの暮らしや生活には、しんどい時が、たくさんあります。ましてや障害のある子との毎日です。辛い苦しいことが、いっぱいいっぱいありますよね。
でもね、「まだやれる! まだいける!!」そう思いながら、生きていると、ふと楽になる瞬間が、来るのです。
今が一番苦しい時。そう思えば、耐えられるのではないでしょうか?
「私は、まだやれる。まだいける!!」
そう心に念じて、乗り越えていけば、それまで見えなかったものが、見えてきたり、気づかなかったものに出会えたり、幸せはもしかしたら、すぐ近くのあの坂を越えたところにあるのかもしれませんよ。
あきらめないで、「まだ、大丈夫。きっといける!!」心に念ずれば、どんなことでもかなうはず。心をこめて、生きて行きたい…そんな風に思った番組でした。

お話は次々変わります。
この会報172号は、皆様のお手元に届くのは、9月1日ごろではないでしょうか?
育てる会は、平成9年9月1日設立の会です。平成24年の9月1日は、満15歳の誕生日なんですよ。
はじめて、「この指とまれ!!」と自閉症の保護者の皆さんに呼び掛けた会の始まりの時、会員はわずか5人のお母さんたちでした。
それから、少しずつ会員が増えて、現在は、正会員138名、賛助会員406名という数になりました。
様々な保護者の方からの要望を聞きながら、自分たちで出来ることを誠心誠意取り組んできたつもりです。15年は、あっという間の時間でした。
でも、当時小学生4年生だった息子が、今は社会人になって早6年が過ぎる訳ですから、結構長い年月が流れたということですよね。
新しく育てる会に入ってこられた皆さんが、少しでも仲間の中で安心できたり、学べたり、子供を育てていく元気が湧いて来たりというようなところに私たちの会はなっているでしょうか? 最近は、勉強好きの人たちや、真面目な親たちの集まりのグループが増えてきつつあるように感じる育てる会です。
学ぶことが、育てる会の基本になっているようです。
佐々木正美先生は、「自閉症を理解していない支援は、拷問に等しい」とおっしゃっておられます。私たちは、学んでも学んでも、まだ自閉症の子どもを本当には理解できていないことを感じます。でもね、学んだおかげで、自分が理解できていなかったことに気付いたわけですから、学ばなければ、それもわからなかったということですよね。
ともすれば、子どものために良かれと思ってする支援が、逆に子どもたちを苦しめていることに気づかないでいるようなこともあります。
もちろん、一生懸命学んでいます。一生懸命頑張っているのです。
講演会を聞いたり本を読んだり、座談会で教わったり・・・、そのたび毎に目からウロコを落としつつ、またしばらくすると、うっかり別の新しいウロコを目に貼りつけてしまうような日々です。
でもね、私たちは、仲間と一緒に学ぶことで、ひとりじゃない事を実感するんです。
「私だけが、ダメなんじゃないんだ」「私だけが、苦しんでいるんじゃないんだ」
そう思うと、なんだか勇気が湧いてきて、前よりちょっと元気が出ます。
そうやって、生きて行く糧をこの会からいただいて、頑張っている親たちなんです。
仲間がいるお蔭で、いろんなことが出来て行きます。
講演会や講座もその一つ。保護者の為の即実践講座が、月に一回ずつあります。
ここでは、重松孝治先生が、丁寧に家庭での子育てを教えてくださいます。
また、育てる会では著名な先生方をお呼びして、年に5回〜6回講演会を行います。
通常、多くの講演会が、2時間くらいの時間ですが、私たちの講演会は、4時間から5時間もの時間をかけて先生のお話をじっくり聞かせていただきます。
まさに、勉強好きな会員が揃っている会なのです。
会員に向けての勉強会や座談会もたくさんあります。
余暇支援も様々に工夫して行っています。
その全ては、会員のお母さん達からのご意見や要望から生まれて出来てきました。
児童発達支援の事業所や、放課後等デイサービスの事業所を持っている親の会は、少ないと思いますが、いかがでしょうか?
会員の皆さんの要望は、後から後からでてきますので、出来る範囲で作ってきた15年間でした。
何にもない時代だった15年前、それに比べて今は、全てを私たちの会が作らなくても、色々な利用できる社会資源も増えてきました。
それでは、これからの15年先に、育てる会はどんな会になっていればいいでしょう?
16年目を迎えて、私たちの会もこれからのことを本格的に考えて行かなければなりません。
こんな素敵ないい会を、次の世代にバトンタッチする為にも、しっかり運営のこと、活動内容のこと、考えて行かなければなりません。
経営が大切ということを、つくづく感じております。
経理を長年やってきた鳥羽父が、事務局を引き受けてくれて、素人集団の私たちも一安心。今のところ、運営もなんとかできているわけですが、鳥羽父さんも61歳、高齢です。ぜひ若いしっかりした職員の方をどこかから探してこなければなりません。
育てる会は、可能性のあるとても、いい会ですから、
どこかの職場で、やりたいことができずにモンモンとされているような方が、あれば一度お話聞かせてください。
と、何やらハローワークになってしまいましたが、これからの事しっかり考えていこうというお話でした。ぜひ、皆さんのご協力をよろしくお願いします。
さて、いよいよ9月です。待ちに待った、吉田友子先生の講演会が9月30日に岡山駅西口近くのオルガホールにて行われます。
これまで、育てる会で岡山にお呼びした篁 一誠先生からも、「自閉症とは、ある意味、意欲の障害と言える」というお話をお聞きしたことがあります。
今回の吉田 友子先生のセミナーでは、それではどうすれば彼らに意欲をもたせられるようになるのかということについて、実例を交えてお話いただく予定です。学校などで「やる気が見られない」などと批難されがちな高機能自閉症やアスペルガー症候群を持つ子どもたちが、安心感と自己肯定感を持って取り組んでいける支援です。
また、本人への告知についても、告知を支援の一環ととらえての、具体的な方法や留意点など、教えていただけるようお願いしています。
前回の会報に案内を入れてから、申し込みが相次いでおります。
まだ申し込みをしておられない方は、お急ぎください。
定員以上は会場の都合で入れませんので、よろしくお願いいたします。

最後に、今年の夏は、少し我が家で事件がありました。
山の草刈りに駆り出された鳥羽父が、電動草刈り機で怪我をしました。
山の事ですから、ツルが草刈り機に絡んだりして草刈りはなかなか大変な作業です。
一緒に草刈りしていた人の草刈り機に草が絡んでそれをエイとばかり引っ張られたらしく、引っ張った拍子に回転部分が跳ね返って、後ろ側にいた鳥羽父の肘のところに当たりました。
電動草刈り機は、回転のこぎりみたいな歯になっていて、とても危険です。
鳥羽父は、16針も縫う怪我でしたが、幸いそれほど出血も多くなく、痛みもないそうです。草刈り機で足を切断された方もあるそうですから、腕が無事で何より運の良さを感じました。
哲平の事故の事や、今回の怪我の事で、心配してくださる方がありました。
「厄年なのではないか?」と言われました。
確かに、調べると哲平は25歳の厄年で、鳥羽父は、60歳の後厄でした。
でも私、事故やけがは、悪いことだったのかしら?それとも、運が良かったと考えるならよいことだったとも考えられて、私には、厄年のせいとは思えないのですが・・・・。
運のいい一家だなとつくづく思う私は、どんなことでもいいように考えられる人なんです。(そう思おうとしているのですよ)助かって何より何よりという感じですよね。
人生いろいろなことがあります。どんなことが起こったって、神様のおぼし召しのままです。ポジティブに何事も乗り越えていこうと、思っています。
背負いきれない荷物を背負わせたりはなさらない神様のはずですから、きっと意味のあることに違いないのです。

前に吉田先生がおっしゃったことが、ここでも思い出されました。
「自閉症の子の親になったという巡り合わせを 選び取るのか、甘んじるのか、どちらにするかで、人生は大きく変わります。
私は、自閉症の親に 仕方なく甘んじるのではなく、自閉症の子の親として その子の親になった人生を 自ら積極的に選びとって、誇りを持って生きて欲しい・・・」そんな風に言われました。いつもいつも、弱い自分の心に問いかけている先生の言葉です。
ポジティブに生きることを教えてくださった先生のお言葉です。早く先生にお会いしたいです。
みなさんも同じでしょう?
今日も、元気に生きていこうそう思いながら、今月は、これでお別れです。
みなさんお元気で、次回の会報でお会いしましょう。
(育てる会 代表 鳥羽 美千子)

支援者養成セミナーの報告

平成24年8月4日(土)、岡山ふれあいセンター大ホールにて、愛媛の「ライフサポート ここはうす」所長の 桑原綾子先生をお招きして、「平成24年度 第2回 自閉症児の自立を果たす為の支援者養成セミナー」を開催いたしました。
テーマは「3つのチャレンジ 〜発達障がいを伴う子どもたちと共に〜」と題して、桑原先生がこれまで10年間、ここはうすで実践されてきた経験をもとに、支援者の役割やその心意気などをお話いただきました。
3つのチャレンジとは、
@ 発達障害の子どもたちと共にチャレンジ
 子どもたちが将来地域で生活していくために必要なスキルを獲得していくためのチャレンジで、児童デイサービスや放課後クラブ、職場体験実習などです。
A 家族の方たちと共にチャレンジ
 家庭での支援や、家族のなかでの出来事を理解していくための個別相談や保護者向けの学習会の定期的な開催などです。
B 地域の方たちと共にチャレンジ
 地域の小中学校に出向き「発達障害を理解するための出前授業」を開催したり、スタッフを派遣して学習会や講演会を開催し、より広く発達障害についての理解を共有しようとするチャレンジです。
こうしてみると、私たち育てる会でも実践してきたことや、これから取り組もうとすることがたくさんあって、とても参考になりました。また、私たちが「ないものは作っていこう!」とこれまでやってきたことは間違ってなかったのだ、とお墨付きをもらったような気になりました。
セミナーでは、「保護者や先生方など、日ごろ自閉症児を支援している人たちが元気の出るお話」をお願いしていました。先生はそれに応えて、いつものただ聴くだけの講演会ではなく、ワークや参加者同士のコミュニケーションも図れるような課題を考えていただきました。そのため、「支援者養成セミナー」としては初めての試みで、会場を平場にして、参加者の方には最初にグループ分けに従って、机を囲んで座っていただきました。
いきなりのお願いだったのですが、みなさん快く協力していただいて、スムーズに進行することができました。
ありがとうございました。
お互いの自己紹介からはじまり、お互い相手のいいところを褒め合ったり、子どもの頃からの夢を絵に描いて相手に伝えたり・・コミュニケーションの大切さと同時に、はなしことばに頼り過ぎないで視覚的につたえることなどを、身をもって体験させていただきました。
当日の感想でも、新鮮で楽しかったというようなご意見がたくさん寄せられています。
それでは、アンケートの中からいくつか紹介させていただきます。

 【 保護者のみなさん 】

○桑原先生がどのような経緯でココハウスを続けてこられたのかを、先生の紹介も含めて、楽しくお話して下さったことが、良かったです。演習もよかった。褒めてもらえて、元気になりました。また、午後からの子どもとの関わりの実践例も聞けて参考になりました。
先生の明るい性格が魅力的でした。嫌の気持ちをズルズル引きずることが多いので、気持ちの断捨離、私も取り組んでみようと思います。
○本人の気持ちを考えずに支援していたかもしれません。もっと本人に添った支援を行っていきたいです。
○褒めるということは、思った以上に難しいことだなと思いました。自分を肯定的にみる、信じることが出来なければ、相手のことも肯定的に見られないということに気づかされました。家に帰って、主人や子供たちのいいところを捜してみようと思います。
○こういう感じの講演会は、初めてだったので、新鮮でした。同じテーブルの人たちと交流を持てて、大変良かったです。

 【 相談員の方 】

○「そうです、私も!」「先生もそうですか」。完璧な人間なんて、いないんだと改めて感じました。
支援者としての心の葛藤や、ハッとさせられた(無理解な自分に気づかされた)ポイントなど、同じ支援者として、興味深い話しでした。
○たくましくひたむきに「発達障害」に関わってこられた先生のお話を聞くことが出来、文字通り元気になりました。

【 支援学校の先生 】

○支援者として以上に、人間としての生き方を真摯に考えなおす事ができた。
自分が豊かな生き方をすることが、ひいては支援に生かしていけるのだということを教えていただけたと、とても感銘を受けるお話でした。

【 社会福祉士の方 】

○地域で生きて行くことを見越した支援や、ここはうすでの展開について知れたことが、とても勉強になりました。また、元気も出ました。ありがとうございました。

教師・保育士対象 即実践講座

【即実践講座 基礎編】

☆第4回☆ 平成24年9月7日(金) 19:00〜20:55
        「支援のアイデア(構造化A自立課題)」
        岡山県生涯学習センター 大研修室
  対 象 : 教職員・保育士やそれを志す方、施設・福祉関係職員の方 対象。
         (申し訳ありませんが、保護者対象ではありません)

【即実践講座 アドバンス(上級編)】

☆第4回☆ 平成24年9月13日(木)19:00〜20:55 
        「構造化@(課題分析に応じた支援)」
        岡山県生涯学習センター 大研修室 
  対 象 : 過去の重松孝治先生の即実践講座(基礎編)を受講したことのある人。
どちらの講座も参加費・申込先は一緒です。
参加費 : 全10回分 賛助会員17,000円 ・ 一般20,000円(賛助会費含む)
       途中参加の方には、それまでの講義のDVDをお貸しします。
申込先 : 育てる会事務局(086-955-6758)

『のびのびキャンプ』ボランティア募集

いよいよのびのびキャンプが近づいてきました。
プレキャンプが9月17日(月・祝)、本番が10月7日(日)・8日(月・祝)です。
参加者の締め切りは終わりましたが、ボランティアの方々は9月7日まで募集中です。
昨年は、サポートにまわる裏方のスタッフが不足してバタバタなところがありました。
子ども達に1対1でついてくださるボランティアさん以外にも、キャンプ全体を支援してくださる方も求めていますので、どうぞよろしくお願いします。
特に、学校の先生方など、キャンプ経験のある方、大歓迎です。
親から離れての、子どもたちとボランティアさんだけのキャンプで、重松孝治先生からのヒントやアドバイスなどもいただけますので、学校行事の修学旅行や林間学校など際にもに活かしていただけるキャンプになると思います。
ボランティア希望の方は事務局(Tel.086‐955‐6758、Fax.086‐955‐6748)まで、ご連絡ください。

ファミリーコンサートを終えて

8月20日(月)に、赤磐市高月公民館で、ファミリーコンサートを行いました。
フルート奏者の中村先生とピアノ奏者の谷先生の奏でるきれいな音色に、参加者の皆さんが、じっと集中して楽しんで聴い
てくださって、とても素敵なコンサートになりました。
今回は、演奏会のマナーやアンコール曲についてのお話、曲の説明やスケジュール等 育てる会らしいコンサートになるように、考えて企画してみました。どうだったでしょうか?
コンサートを企画するにあたり、演奏してくださったお二人の先生には、事前に、子ども達の中には、自由に出入りをする子どもがいたりとか、声がでてしまう子どもがいたりとか、また、うちの子のように、歌うことを強制されたくないと思っている子どももいますということ。また、親の方も、自分の子が、会場で、何か迷惑をかけるようなことをするのではないかと心配な気持ちを持ちながら、まわりに気をつかいながら連れて行っていること。
等々、他にもたくさんのことをお願いしたのですが、すぐに、「全く、OKですよ。そんなの気にしないでください。楽しい演奏会にしましょう。」と気さくに言ってくださいました。
あまりに気さくにしゃべってくださるので、私も、お二人の先生のファンになってしまいました。
お二人の先生方の人柄が、音に表現されて優しい感じのファミリーコンサートになったなあと感じました。子どもさんの中には、終わってから、「ありがとございました。」と、わざわざ先生の所に言ってきてくれたお子さんもいて、担当させていただいた私も、そんな温かい場面を見ることができて、幸せな気持ちになれました。お二人の先生と参加してくださった皆様に感謝です。
以下、皆様からいただいた感想をご覧ください。 (N)

今日はすばらしい演奏が聴けて本当によかったです。
フルートとピアノの二重奏を生演奏で聴いたのは初めてでしたが、本当にすばらしかったです。音もきれいで、テンポも心地よく、うっとりと曲に入っていける感じでした。
音楽、とくにクラシックが大好きな私にはとてもいい時間でした。
とっても得した気分でした。お二人の先生もとても素敵でした。
親子で一緒に聞けたのは、よかったと思います。
うちの子にとって落ち着かない環境であったにもかかわらず、最後まで座って聞く事ができたのは成長を感じられてうれしかったです。
子供も音楽や、楽器の演奏を聞くのが好きなので、きっと今日のきれいな音色が心に残っていてくれると思います。
選曲もとてもよかったです。個人的には「愛の夢」と「ありがとう」、「晴れた日に」がよかったです。1曲の長さも、長すぎず、ちょうどよく区切りがあったと思います。
司会の方もとても上手でしたし、司会の内容も教育的な部分も含まれていてよかったと思います。
今回は企画としてもほんの少しだけお手伝いさせていただきましたが、今後も是非身近に楽しめるような、でも中身はとってもすばらしい演奏会を続けていけたらいいなと思いました。
また先生方に来ていただきたいです。有難うございました。
  (S)

今回が、子ども達にとって初めてのコンサートでした。
プログラムが短い曲が多かったので、飽きることなく聞けたようです。学校の音楽の授業で、自分たちもリコーダーで吹いたことのある曲もあったので、フルートのきれいな音色に驚いていました。
今日のスケジュールとして渡していただいたプログラムも、細かく書かれていたおかげで、「いつ終わるん?」「まだ〜?」という、いつものセリフは出ませんでした。
本格的なコンサートは時間も長いですし、料金もそこそこ高いので、「途中退場するかも・・」と思うと、もったいない思いもあり子どもは連れて行けませんでしたが、今回のようなファミリーコンサートは、子どもたちに生の演奏を聞かせることができ、とても良い機会でした。
先生がた、事務局のかたがた、準備等たいへんでしたでしょう。
ファミリーコンサートの開催ありがとうございました。
 (M)

「OHAの会」

OHAの会は高機能自閉症・アスペルガー症候群の子どもを持つお母さんのための会です。
知的障害がないからこその悩みや将来への想いなど、同じ立場のお母さん同士で想いを語り合いましょう。
アドバイザーは臨床心理士の利守愛子先生にお願いしています。

 <9月度 OHAの会>

  日 時  平成24年9月21日(金) 10:00〜12:00
  場 所  岡山西ふれあいセンター 和室(岡山市南区妹尾880‐1)
  参加費  800円
  申 込  事務局(Tel.086‐955‐6758、Fax.086‐955‐6748) (正会員 限定)

『 第4回 保護者のための 即実践講座 』

日 時: 平成24年9月24日(月) 10時〜12時
場 所: 赤磐市社会福祉協議会 (赤磐市河本778-1 山陽総合福祉センター内
            086-955-8877(ナビ用))
講 師: 重松 孝治 先生(川崎医療福祉大学 講師)
参加費: 全10回 10000円(欠席の際はDVDを貸し出します)
申 込: 育てる会事務局 Fax.086‐955‐6748(正会員 限定)
今回は、赤磐市の社会福祉協議会の貸室を借りて開催します。
駐車場に限りがありますので、出来るだけ乗り合わせて行きたいと思います。
時間に余裕のある方は、第3回の際にお願いした通り、山陽団地内の旧山陽ショッピング跡地の駐車場に9:30頃までに集まってください。
社会福祉協議会の場所は、岡山方面からでしたら、山陽団地中央幹線道を登って、下って、団地の終わりかけのT字路を右に(道路案内が出ています)。池の周りを回って、右側の丘の上です。
http://www.fukushiokayama.or.jp/akaiwa/image/bt_map.gif

『 母の想いを語る会 』

日時 平成24年9月11日(火)10時〜12時
場所 岡山職業訓練センター (岡山市北区中山下1‐8‐45 NTTクレド岡山ビル17階)
     ★クレドビル1階のエレベーター前付近に9時50分に集合してください。
先月号でもお知らせした通り、今回は岡山市の中心部にある岡山職業訓練センターの見学会です。
職業訓練や適性検査、職業相談、事業主さんへの支援等、就職に向けた支援が幅広く行われています。今年度からは、新たに発達障害がある方を対象とした「発達障害者に対する専門的支援プログラム」を実施され、見学会当日は職業訓練の様子を見せて頂きます。
個人では見学できない施設なので、この機会にぜひご参加ください。
定員:20名で、まだ、若干の空きがあります。(正会員 限定)

「18歳の春を目指す 親子療育クラブ」

日 時:平成24年9月14日(金) 10:00〜13:00(受付9:45〜)
場 所:きらめきプラザ 2F  茶話会(夏休みの報告など)の予定です。
     ※正会員の新規加入者をお待ちしています。
    尚、見学は参加無料ですので、遠慮なくご参加下さい。(正会員 限定)

サッカークラブのお知らせ

日時 : 平成24年9月17日(月・祝) 10:00〜12:00(9:45集合)
場所 : 岡山市内グラウンド
持ち物: マイボール、ゼッケン(黄色チームはボラさんの分も)、ハチマキと名札、お茶(ボラさんの分も)、
      個人ノート、出席カード、親リーダーはグループノート
※ 活動日前日、当日のいずれかに雨が降った場合、活動は中止となります。
  中止の場合は、メールでお知らせします。
※ 体験、見学の申し込み・お問い合わせは、サッカークラブ担当までご連絡下さい。(正会員 限定)
(サッカークラブ担当:M)

水泳教室のお知らせ

日 時 : 平成24年9月16日(日) 15:30〜17:30
場 所 : OSKスポーツクラブ岡山 3階ロビー(岡山市北区絵図町1-50)
          ※プールは育てる会水泳教室 貸切で行っています。
連絡先 : 育てる会事務局
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
  体験は1回2000円(保険代込み)です。(正会員 限定)
★欠席される方は、必ず7月10日(火)までに事務局に連絡してください。
★当日の急なキャンセルなどは 水泳教室担当に直接連絡ください。
(水泳担当:S &H)
 

 岡山ひともの探訪
川崎医療福祉大学 重松孝治

 第2回 相手の気持ちを読めていますか?

私たちは時に自閉症について理解した気になることがあります。
また私たちは時に自閉症について理解できていないということに気が付きます。
当事者の人のことばは時にそのことを私たちに気づかせてくれるきっかけになります。
アスペルガー症候群の診断を受けたある人がこんな話をしていました。
「今まで出会ってきた先生たちは常に私に『他者の気持ちを考えろ』『相手の立場に立て』と求め続けてきた。でも私の気持ちをその先生たちが理解しているということがどうしても分からなかった。」
さらにこのように続けます。
「確かにみんなは人の気持ちが読めるのかもしれない。でも人の気持ちが読めない私がどれだけクラス集団を“怖い”と感じているのか。私は先生に何をしたら叱られるのか、何をしたら褒められるのかが分からない。周りの人とどうしたら遊べて、何をしたら輪に入れなくなるか私には分からない。その状況でクラスの中で過ごすことがどれだけ怖いことかを私に確認してくれた人はいなかった」
自閉症のある人が教育の中で相手の気持ちを読むことを指導されることがあります。そして時に、その指導によって自分がそうしたことを上手くはできないということを自覚することが可能です。ただしだからと言ってそれがうまくできるかどうかは別の話なのです。
このエピソードから私はよく2つのことを学ぼうと伝えます。
1つは、自閉症についての知識を持つということは、単に「人の気持ちが読めない」という事実を知ることではなく、そうしたつまずきのある人が日々の中でどのように感じているかを考えなければならないということ。つまり障がいについての知識というのは、その人の感じ方や受け止め方を知るまでに進めていかなければならないことなのです。
そしてもう1つは、人の気持ちを読めるとされる定型発達の人も、時に(または多くの場合、)自閉症の人の気持ちの共感はうまくできていないということ。
その人は最後にこのように言って話をしめくくっていました。
「そんな自分がクラスには入れなかったときに、笑って『おいで、楽しいから』と誘う先生のことを私は“地獄から来た使者”だと感じていました(!)」
学び合いの旅は続いていくものなのです。

お母さんの子育て体験談

先月号に続き、ペンネーム:トマトさんの子育て体験談、その後篇です。
小学校に入られた頃から、卒業を迎えられるまでのお話です。

それは、小学校就学時も同じでした。
私は、佐々木正美先生のお話を聞きに、何回も何回も川福(川崎医療福祉大学)に通い続けました。
結果、「違うということを、本人に理解して欲しい。」という思いになり、考えて 考えて、覚悟を決めて、学区外の小学校の特別支援学級を選びました。
ありがたいことに家族・親戚の理解は得られたのですが、覚悟を決めて臨んだ小学校の先生からは、「教育委員会の許可がでましたら、わが校で受け入れさせていただきます。おとなしく座っておられるようですが、わざわざ学区外まで来られなくても、この子だったら、普通級で、いけれるんでは ないんですかねえ?」
私は、ここでもわかっていただけない もどかしさに、「我が子は、不登校になると思っています。」とお伝えしました。
本来、私は、養護教諭という仕事を通して、たくさんの不登校児・保健室登校の子どもたちと出逢ってきました。だから、不登校事態が悪いことと思ってはいません。自分を守るために、そうすることが必要な時もあります。ただ、こういう言葉を使ってでも言わなければ、なかなかわかってもらえないので、私はこの言葉を、切り札のように使うようになっていきました。
そんな中。育てる会に入っていたことが、私の、唯一の救いでもありました。
幼児期は、介護も重なり、会報を読むだけで、活動もセミナーも、なかなか参加できませんでしたが、小学校入学と同時に、赤磐ぐんぐんに、通わせていただくことになり、このあたりから、代表とお話をさせていただく機会も増えました。そして、代表は、学区外の支援学級を選んだことを、
「えらいねえ。」と言ってくださいました。
私が、「学区外なので、親が送り迎えしないといけないん ですけど、自分で行くことも大切にしたいので、あえて、最初から、バス班に入れようと思うん です。」と言ったら、「それは、えらい。よく考えたわね。」と言ってくださいました。「私も、たくさんの電話相談を受けているけど、高機能さんの苦しみは、本当に大変ねぇ。」と言ってくださいました。わかってくれる方に、やっと出会えたあ。私と子どもの居場所はここだあと、思えた瞬間でもありました。
支援学級を選んで、選んだからには、親子で、よかったと思えるように、小学校の6年間を送ろうと思ってはいましたが、それでも、悩んだこともたくさんありました。
まず、我が子が低学年の頃は、「みんなと一緒がいい。」という言葉を言ったこともありました。
その頃、赤磐ぐんぐんで一緒になったお母さんには、我が子のその言葉が、私にはつらくて、「本当に、この選択でよかったのだろうか?親のエゴで選択してしまったのだろうか?」と、よく悩みごとを聞いてもらっていました。
その時、答えは堂々めぐりでわかりませんでしたが、でも、ぐんぐんで一緒だったお母さんが、私の話を寄り添うように聞いてくれたん ですよね。それが、本当にありがたかったです。
それから2年生ぐらいになって、やっと子どもが、「私、個別でよかった。」と言いだした時も、そのお母さんは、一緒に、喜んでくれました。
また、高学年の時は、先生も親も頑張ったのですが、支援学級がうまくいかなくなり、大混乱を起こしていました。時代の流れか、我が子が入学した時は、2人だったのが、10人になり、さらに、普通級から、困られて来られているお子さんもいたり と、支援学級も、様変わりをしていました。
そんな中、混乱していく我が子を見るのは、本当に、私も苦しかったです。でも、振り返れば、この時も、私の話を聞いてくださり支えてくださったのも、代表であり、18歳の春の武蔵先生であり、OHAの会の利守先生であり、そして育てる会で知り合ったお母さん方、仲間でありました。
学区外の支援学級を選んでよかった。と いくら思おうとしても、実際には、山もあれば谷もあります。だから、そんな中でも、前向きにすすんでいく力が必要になってきます。
それには、やはり、それを支えてくれる仲間や場所がなければ、やはり苦しいものです。
それは、どんなに強そうにみえる人でもです。
だから、自分の選んだ道を後悔しないように進んでいく力をくれたのが、育てる会であったと、私は、強く思っています。
育てる会での活動や育てる会で出逢った方々の支えがあったから、今の私達親子がいるのだと思っています。
卒業前に、我が子が、こんな手紙をくれました。
 
 お母さんへ

 後、12日学校へ行ったら卒業だけど、お母さんの気持ちはどう?
 ○○は、この6年間、すごい早かったと思う・・・保育園の時の卒園式を思い出すな〜。
 保育園の時は、いっぱい友達がいて(地区名)みんなと別れるのがつらくて、大泣きして、お母さん、大変だったね〜。

 でも、落ちついてきた時に、高学年の○○ちゃん、班長だった○○ちゃん、同じペアで組んでいた○○ちゃんとか、初めて○○小に同級生で友達ができた○○さんとも、仲良くできて、保育園から小学校に、きりかえができて、本当に良かったなあって思った。
 そこから、どんどん たくさん友達ができてきて、○○小に入ってよかったなって思った!

 お母さん、○○を産んでくれてありがとう。これからも、よろしくネ!

                                                  ○○○○より
我が子は、学区外の学校に通ったことをよかった。そこでの出逢いをよかった。と思いながら、小学校を卒業できたのでは、と、私は、感じています。
我が子との12年間を振り返りまして、悩みながらも、節目 節目で、乗り越えられてきたのは、やはり、育てる会に入って、代表や仲間が、常にそばにいてくれたからだと思います。
私の悩み事を聞いてくれて、「うちもよ。」と共感してくれたり、一緒に悩んでくれたり、アドバイスをくれたり、励ましてくれたり、時には、一生懸命に頑張っている人間には言いにくいだろう、辛口の言葉も投げかけてくれたり。
我が子のために頑張っている仲間の姿をみて、私も勇気をもらえていました。
頑張り方がわからない時も、模索しながらも一緒に考えて、一緒にやっていく仲間がいた。
我が子の成長を、共に、喜んでくれる仲間がいた。
我が子の苦しみを、共に、感じてくれている仲間がいた。
だから、私は、前向きに、やってこれたのだと思います。
当然、その大切な仲間や先生方は、育てる会がなければ、出逢うこともなかったのですから。
今日、お話をさせていただくにあたり、自分の12年間の子育てを振り返って考えるチャンスを与えてくださいましたことを、心より感謝致します。
あらためて、育てる会なしには、今の我が子はなかっただろうなと 思いました。黄金期といわれる学童期を、育てる会に育てていただいきましたことを、ただただ、感謝させていただきながら、私の つたないお話を 終わりにさせていただきます。長い時間、お聞きくださいまして 本当にありがとうございました。
(ペンネーム:トマト)

コラムのコラム 

山陽新聞のコラム、滴一滴にこんな文章が載っていました。

[滴一滴]

 「クラス中の迷惑になります」といわれ、女優の黒柳徹子さんは小学校を“退学”になった。授業中、窓ぎわでツバメに大声で話し掛け、叱られても理由が理解できない

 新しい学校が転機になった。「君は本当はいい子なんだよ」と校長先生は言ってくれ、マンツーマンの授業は楽しかった。そんな思い出を書いた「窓ぎわのトットちゃん」がベストセラーになったのは約30年前だ

 後に黒柳さんは発達障害の一つ、学習障害の典型としてエジソンやアインシュタインと並んで自分が論文に紹介されていると知る。個性を大切にしてくれた恩師を思い、涙が止まらなかったとエッセーにつづっている

 発達障害は先天的な要因で起き、クラスに2〜3人いるとされる。適切な支援で才能を発揮する人がいる一方、支援なく成長し、うつなどの2次障害に苦しむ人もいる

 姉を刺殺した42歳の男の裁判員裁判で大阪地裁が先月、発達障害を理由に求刑を上回る懲役20年を言い渡した。「受け皿がないので長く刑務所に」という異例の判決に、専門家などから批判が相次いだ

 犯行は許されない。だが、社会の支援のあり方も問われるべきだろう。被告は小学生で不登校になり、約30年間引きこもっていた。「君はいい子だよ」。支える誰かがいれば、違った人生もあったろうに。

                                              2012/8/19

   http://www.sanyo.oni.co.jp/news_s/news/d/2012081908592965/
この事件については、賛否両論ある中で、障害者の関係団体からは、発達障害について著しい無理解があり、偏見や差別を助長するものであると強い抗議が寄せられています。
日本自閉症協会でも、緊急声明文を出しています。
http://www.autism.or.jp/report05/20120730oosakatisai/20120808kinkyuuseimei.pdf
私たち、親の立場からみると、長くひきこもりの本人、刺殺されたお姉さん、出所後の同居を拒む家族・・・この事件に関わる方みんなが、これまでの社会の無理解や偏見の被害者のように思え、切なく痛ましい事件であり、判決でした。
コラムの最後にある言葉 
「君はいい子だよ」。 支える誰かがいれば、違った人生もあったろうに。 
心に響きます。支え続ける親になりたいと思っています。
(トチタロ)

すすむっち report from TOTTORI

こんにちは。重度の知的障がいをもっていると言われている進。
学校関係者も母親の私も、特別支援学校中等部へ進学と思っていましたが、修学旅行に参加することによって、母親の方針が一転しました。大人になった進が、この地域で生きて行くためには、地域の人に知ってもらう、また進も地域の人を知ることが、大切であり、そのために、隣の米子市にある、特別支援学校ではなく、地域の中学校へ進学することが、ベターなのではないか…と私が出した結論でした。
私の意向を受けた小学校の校長は、早速、翌月(5月)に支援会議を開催しました。小学校の担任はもとより、帰国後より、訓練を担当している作業療法士や、地域担当の保健師、特別支援学校の先生も、参加しました。地域の中学校の校長も、情報収集ということで、教員と共に参加しました。
会議の中で、母親以外のすべての人が、特別支援学校への進学が望ましいのではないか?という意見でした。
特に中学校では、これまでの前例がないため、
@帯での時間割作成が困難、
A教科担任制のため、教員それぞれの対応で、混乱するかもしれない、
B中学校での集団生活に期待されても、授業などは特別支援学級対応になり、交流を期待できないのではないか?
C身辺自立がまだできていない状態で、休憩時間などの過ごし方はどうするのか?
…というような意見がだされました。
そこで、9月に開催される鳥取県西部就学指導委員会にむけて、まずは、中学校と特別支援学級の体験入学(共に半日で、現在の担任と母親も参加)をすることになりました。
その結果をふまえ、8月には、教育委員会が主催の修学支援検討会議が開催されました(以下会議で交わされた意見です)。
関係機関 意 見
小児精神科医師 自閉症の特有の症状もあり、重度の知的障がいがあり、環境的は配慮・視覚的な支援を要する。また、自立への援助も要することから、特別支援学校への進学が望ましい。
小学校 帰国転入から1年が経ち、日本語での理解もできるようになっているが、 集会や集団活動への参加が難しい。 特別支援学校への進学が望ましい。
特別支援学校 帰国後直後より、母親から教育相談で、母親の意向は知っている。体験入学は1回しか経験できなかったが、パニック状態の時、担当教員に激怒している場面もあったが、15分程度で治まり、つねるという他害行動もかなり自制していた。母親の希望するこの地域での関わりは、もし特別支援学校に進学した場合、ほとんどないと思ってほしい。
中学校 (中学校全体では会議にかけていない。情報収集のため、この会議への参加だと思っている。)
現在の中学校での時間割は、特別支援学級担任の授業は、週29時間のうち10時間程度。それ以外は、教科担任になる。休憩時間は、次の授業の準備時間であり、(教室移動も含めて)一人でできるか?実技教科ですら、交流学級での個別課題ができず(体験入学時美術)、他生徒との交流は、朝学活/給食/掃除のみしかないと考えられる。他生徒も思春期という年代で、自分自身のことで精一杯で、進にやさしくするとか関わるとか、できないと思う。
母親 中学校と特別支援学校の双方の体験入学の結果をふまえて、やはり中学校への進学を望む。
保健師 前例がないケースであるが、母親は母親ではできない部分(自閉症の特性でもある般化が難しい)を地域の人に協力を求めている。
進くんの@自分の力をつける場所はどこか?A将来地域のなかで生きて行く力はどこで培うのが良いのか?Bこの地域が進君を受け入れる地域であってほしい…と願っている。
般化:その場、その場の状況に応じた判断や行動をすること(井上雅彦・奥田健次監訳:「自閉症へのABA入門-親と教師のためのガイド」,7.pp8-9,東京書籍,2009)
この会議では、それぞれの視点から意見交換され、また、幼少時からの生活暦のない地域で、母親が強く希望する理由も、自閉症の特徴も論議されました。
 そして、全員の意見が一致しなかったので、9月末に開催される鳥取県西部町村就学指導委員会に向けて、(保護者の) 就学意見書を作成し、審議されることとなりました。1回目の結果は、母親にとって、予想外のものでした。次回に続きます。お楽しみに。
(すすむっち の Mom)

 ぐんぐん だより 

 赤磐ぐんぐん

いつまでも厳しい暑さですが、みなさん夏の疲れはでていませんか?
部屋に差し込む 日差しの角度が深くなってきました。トンボの数も増え、日が暮れるのも早くなり、夜に鳴く虫たちの声も変わってきました。秋の気配はあちこちに見つけることができますね。夏休みを迎える頃とはまた違って、少し落ち着いて過ごせる しっとりとしたこの季節が、私は好きです。
さて、わが子たちが保育園に通っているので 我が家に夏休みはありませんでしたが、お盆のエピソードを一つ。
実家に帰省する車内で娘が突然「坊主めくりをしたい」と言い出しました。百人一首のカルタでする遊びですが、ご存じですか?
侍と、姫と、坊主の絵がかいてありますよね。その絵柄を使うのですが、まず、すべてのカードを2つくらいの山に伏せておき 1枚ずつ順に引いて 侍は自分の持ち札に、姫が出たら場にあるカードをとれる、坊主が出たら持ち札を全部場に捨てるゲームです。
お正月の遊びですから、なんと季節感のない…と思いましたが、百人一首は実家にしかないし、きっと楽しかったことを思い出したのでしょう。
実家についてさっそく始めたのはいいのですが、3歳の息子は勝てなくて大泣き、5歳の娘は負けそうになっても、なんとか機嫌よくゲームをします。そうか、感情コントロールができ始める境目は、3歳と5歳の間くらいなのかなと、思ったりしていました。
娘が2回続けて勝った後、3回目の一番最後の場面で、娘は一番たくさんカードを持っています。息子はすでに自分が少ないことで泣いています。
娘がカードを引くと姫、最高に得意顔。そして場に出ているカードがなかったのでもう一枚(最後の一枚)をひくと なんと坊主!みるみる娘の顔が崩れていきます。まさに大どんでん返し。
ゲームとしては最高に面白い場面でしたが、娘にしてみれば天国から地獄へといった心境でしょうか。
普段一緒にゲームをする機会がなかった私にとっては、子ども達の一面を見るよい機会になりました。また、子どもの心がしっかりと動いているこの時期に、もっとたくさんゲームを経験させようとも思いました。
みなさんは、家で子ども達とゲームをしますか?
ぐんぐんでは療育によくゲームを取り入れます。
それは様々な感情を自然な形で引き出せるからです。他にも 順番を守る、待つことであったり、ルールを守ることであったり、人とかかわることであったり、学んでほしいことはいろいろあります。この子たちは 経験からとてもよく学ぶ人たちです。人の感情に気づくことや感情をコントロールするのは大人でも難しいことですよね。
まずは、感情に名前を付けてあげることから始めてみましょう。「うれしいね。」「わくわくするね。」「いま、悔しかったね。」「負けるの嫌なんだね。」「よくがまんしているね。」と場面にあった言葉かけ(感情を代弁する)ことが、きっと将来役に立ちます。私たちは、そんな気持ちで療育をしています。
スケジュールや絵カード、指示書等々、ぐんぐんで取り組んでいることの中で、家庭に取り込んでいけるものはいろいろありますが、ゲームならすぐにでも気軽に始められそうではありませんか?その上、親子で楽しめる。誰かと一緒に楽しんだという経験は、必ず心に残ります。この子たちの力になるはずだと思うのです。
例えばトランプの絵札が分からなければ1~10までだけを使ってもいい、4種類が多すぎれば2種類に減らしてもいいですよね。わが子をよく観察し、その子にわかるやり方で、工夫しながらゲームを楽しんでみてください。そして、うまくいかないという相談はもちろん、面白エピソードもぜひ教えてくださいね。
話は変わりますが、最近ぐんぐんには就学(進路)に関する相談がいくつか来ています。小学校に向けて、検査を受けたり、学校の就学相談に行ったりされて悩まれる時期だと思います。そんなみなさんの参考になればと、先輩お母さんの話を聞ける機会を設けようと計画中です。私は、こんな風に考えてこんな選択をしたよ。なんてお話が聞けたら、少しは参考になるのではないかと思っています。どうぞご参加ください。
(赤磐ぐんぐん 政田 亮子)

 ぐんぐんキッズ

朝夕随分過ごしやすくなり、虫の声も聞こえるようになってきました。
夏休みにどんな思い出ができましたか?どこかに出かけた・こんなイベントをしたという思い出も大切ですが、「こんなことに挑戦した」「こんな成長があった」という発見も大切な思い出だと思います。ぐんぐんキッズのお子さんたちの連絡帳には「里帰りして、去年は促されないとできなかった挨拶が、今年は自分から言えました」「ラジオ体操に頑張って行っています」「甚平の紐が自分で結べました」など、ゆっくりご家庭でお子さんと過ごす夏休みだからこそ見える成長もたくさんあったようで嬉しいです。お子さんの、小さく見えるけれど大きな一歩に喜びを感じられる、思い出いっぱいの夏休みだったら素敵だなと思います。
ぐんぐんキッズは普段学校の終わる夕方に開所しているので、いつもは遠方や授業の都合でフルでの利用ができないお子さんたちも、夏休み中は皆さんほぼフルで利用していただきました。
長い時間利用していただける期間だからこそと、キッズタイム(小集団活動)で楽しい活動を色々企画しました。
シャボン玉作り、マラカス作り&演奏会、かき氷作り、ビスケットデコレーションなど、調理・制作・ゲーム、色々な活動を行いました。2〜3人のグループに先生が入って5人ずつのメンバーで実施しました。
何をするか、どういうものができるのか、どういうめあて(ルール)があるかをまとめた表を、読んで確認し(必要な時には実演も交えて)、実施した後はそれを守ることができたかを確認して、守れていたらごほうびシールやメッセージをもらうという流れです。
お母さんからの相談で「集団でマイルールを持ち出してしまう」というお子さんたちも、最初にルールややり方を確認してからやると、みんなと同じやり方できちんとできていました。「こういうのがあると上手にできるんだ」と自ら言ってくれたり、書いていない状況についての質問が出て、「それも書いてくれとかんと分からんよ」と教えてくれたりもしました。自閉症のお子さんはとても律儀で、正しいやり方やルールは守りたい気持ちが強いです。自分の知っているやり方・ルール(=マイルール)を持ち出して、安心しようとしている子どもたちも、それらがハッキリしていればマイルールや勘違いが起こらないのかもしれません。
いよいよ2学期。色々と学校での行事も多くなり、小学1年生にとっては初めてのイベントに親子共々ドキドキしているのではないでしょうか。人間は誰しも「前もって何があるのか知っているととても安心する」生き物です。例えば私たちが旅行に行く際、どんな行程で、何で移動して、どこで休憩があって、いつ頃ホテルに着くのか、どんな部屋なのか等色々と気になると思います。それがハッキリしていると旅行を楽しみにすることもできるし、自分なりの予定を組むこともできます。でもそれがハッキリしない旅行では、ドキドキして不安で、もしかしたら行きたくないと思ってしまうこともあるかもしれません。自閉症の子どもたちは、その不安感を何十倍にも日々感じて生活しています。
ぜひ、前もって何があるか知らせてあげてください。そして、「安心して新しい活動に挑戦する」という気持ちを育ててあげてください。それこそが、将来子どもたちが「色々なことにチャレンジする」勇気を持つ、第一歩だと思います。子どもたちの可能性が広がっていくことになると思います。私たちも日々頑張っていきます。皆さんで共に、色々なことにチャレンジしていきましょうね。
(ぐんぐんキッズ  松田 紗代)

支援センターNEWS☆

おあつ〜ございます。
みなさんロンドンオリンピックをご覧になりましたか?日本勢は団体戦での活躍により、最多メダル獲得数ということで賑わっていましたね。
ですが、学生時代テニス部で汗を流していた自分にとっての注目競技(選手)は、パラリンピックテニスの国枝慎吾選手なのです。
パラリンピック北京大会の金メダリストなのですが、オリンピックほどに注目(中継)されないので、知らない方も多いかもしれません。(余談ですが、なぜオリンピックほどにメディアに取り上げていただけないのでしょうね。人が何かに真剣に取り組む姿は美しく、ドラマチックだと思うのですが…。)プロテニス界では、なかなか日本人選手がトップクラスで活躍することが少ないので、必死になって応援しています。今回もぜひ活躍してほしいな〜。ですから、まだまだ私の熱い夏は終わっておりませんよ。8月29日から始まるパラリンピックにも期待したいです!

さて、今月の会報は、相談にてこちらから提案させていただいた構造化のアイデアを活かして生活の見直しに着手したケースについてご紹介します。前々から鳥羽代表に、リクエストをいただいていた内容ではあるのですが、個人が特定されないようにといった配慮が必要になってくることもあり、なかなか手がつけられずにおりました。
しかし、相談といった仕事がどのように生活と結びついているかを知っていただくには、やはり必要と考えて今回これで記事を書いてみることにしました。ですから、少し抽象的で分かりにくい表現もあるかもしれませんが、ご了承くださいね。
保育園で支援しているケースです。療育機関にも通っているA児に対し、保育園の生活場面においても療育で身につけたスキルを般化させられないだろうかとの相談でした。赤磐市内でも、幼児期を支援している先生方においては、「療育との連携」についての関心が高いことが多く、療育への同行などで療育での様子について把握をする努力をしてくれています。担任の療育同行で得た情報から、療育内では写真カードによる視覚提示により、活動の流れが子どもに伝えられていることがわかりました。
まずは、園生活の中でも取り組む機会が多く、活動の自立においては半介助となっているものをあげていき、「登園後のかばんの片づけがひとりでできるようになること」に目標を絞り込みました。そして、療育での様子や、数字への興味が強いことなど考慮して、写真に番号をふった手順書を準備して使用してみることにしました。ここまではよくある話かと思われますが、オーダーメイドの支援にしていくためには、ここからが重要です!
経過を追っていると、手順書で示すようになりしばらくは関心を示していたA児も、次第に確認しなくなったというのです。直接様子を拝見しますと、手順書を持った職員が子どもに付き添って、写真の流れを一つずつ指さしながら、同時に「あっちだよ、こっちだよ」と声をかけて回っているしだいで、自立的に活動するといったことには程遠い様子が伺えました。
もちろん、先生方もやり方のまずさを感じておられましたが、何をどのように変えるべきかといった点で悩んでおられました。なにせ、療育の場面では、同じように写真カードで示すことにより、活動できている子どもであったために、先生方の混乱も大きかったように感じました。視覚的な手がかりは、A児にとって有効であることには変わりないと思うのですが、保育園という集団生活の場は視覚的にも聴覚的にも刺激になるものが多く、それらの中を行き来しながら自らのすべきことを統合して捉えることは、やはり難しいのです。導入時は声かけではなく写真カードを手がかりに動こうとすることもあったようですが、次第に注意が途切れるようになり、担任からの声かけも増えていったようでした。整理された環境下(療育現場)とは異なる場面では、より分かりやすくすべきことを伝える工夫が必要なのだと分かってきました。
そこで、持ち物を教室内の各所に収納して歩くことを止め、カバンを入れるロッカー周辺で事が済むようロッカー上に収納かごを設置してもらうことにしました。
そして、写真カードの手順書を追う(つまり手順書と収納先へ視線を移す)動作を省くために、かごに直接入れてほしい持ち物の写真カードを貼っていただきました。もちろん、並んだかごの最後には、A児の好きな数字の書かれた絵本やカレンダーなどが置いてあります。
支援の形を見直してから一度付き添ってやり方を教えると、すぐにその方法を習得したようでした。「写真カードは魔法のカードではないよ」と私が療育現場にいた頃からよく言われていましたが、本当にその通りで、支援がうまくいかないときは、これらのツール(写真カードなど)で何を伝えようとしていたのかということに立ち返って、再検討(再構造化)する必要があるのです。
今回に関しては、現場での様子から再評価して、環境と手法を整備し直したことが成功に繋がりました。療育で身につけたスキルを生活の中で活かすという視点は、大変重要なことではありますが、同様の方法でうまくいかなかったときの見直しが重ねて重要です。(そうしたことからも、般化することの苦手さを持った子どもたちであることがよーく分かりますよね〜)また、そうした取り組みに着手してうまくいかないからといって諦めたり、できるようになるまで繰り返してみたりしないで、療育の先生方や相談の機関に尋ねてみると解決策に結びつくこともあるのでオススメしますよ。
朝のかばんの片づけで、成功体験を積んだA児と担任は、その後また新たな挑戦を始めています。同じ手法で、「お昼寝用パジャマの着替えがひとりでできるようになる」ことを目標に掲げて取り組みをスタートしました。
かごと写真カードのマッチングで、脱いだ衣服をどんどん片づけていっています。
やり方は同じなので、特に大きな抵抗もなく環境を準備しただけですぐに要領を得て、こなしていけたのだそうです。
収める場所が明確になっていると、収めずにはいられない素直な子どもたち…本当に感心させられます。今までは、様々な動作が支援の手を必要とし、受動的になっていた部分が、少しずつ自発的に取り組めるようになったことは、子どもにとっても担任にとっても自信に繋がる一歩になったのではないでしょうか。
子どもが生き生きと活動する姿と、担任や保護者の方から「こちらの工夫によりこの子がひとりでできるようになることが、もっともっとあるような気がしてきました♪」と言っていただけたことが、なにより嬉しかったです。
療育で学んだスキルを、療育の場面のみならず日常的な生活のどのような場面に取り込めるかを一緒に考えたり、置かれた環境に合わせて再構造化しそのアイデアを伝えたりすることも、大事な役割の一つです。

療育をご利用のみなさまへ
療育を受けるにあたっては様々な葛藤があり、時間をかけて定着・効果を発揮してきた現状をもう一度思い出してみてください。
療育で身につけたスキルは、本来家庭生活の中で活かされることを目的としています。家庭・学校などの異なる環境で、また何の構造化もなされない中では、子どもたちは生まれながらに持ちえた力を十分に発揮することはできません。
療育で写真と物のマッチングができるようになった子どもは、玩具や通園かばんの中身を写真のついたカゴに片付けることに取り組ませてもいいでしょう。また、手伝ってくださいカードが使えるようになった子どもは、布団を敷いて準備をしてあげるのではなく、そのそばに設置しておいて兄弟や親に出させることで、コミュニケーションの便利さを知らせてもいいでしょう。
そしてこうした取り組みが、何かの拍子でうまくいかなくなったとき、定着しなかったとき、親御さんと一緒に考えるのが療育者や相談員です。
さぁ…もう一度考えてみましょう!
療育で身についたスキルを生活の中で活かせていますか?
「相談支援の実践」からの問題提起でした。
(支援センター 相談員:原 未春)

新聞記事の紹介

先日の山陽新聞 8月13日朝刊に、「ぐんぐんキッズ」で療育を担当していただいている古川さんの記事が載りました。

古川さんはミュージカルの劇団員として「レ・ミゼラブル」で帝国劇場の舞台に立たれたり、岡山へも公演に来られて、当時、鳥羽代表も市民劇場で、観客としてその舞台を観ていたそうです。
本当に、縁は異なもの、味なものですね。

今は、下の記事にもあるように、あまり体に無理はできませんが楽しく子どもたちに指導をしていただいています。
今後は、その経験を活かして専門的な音楽療法にも取り組んでいただきたいな、などと勝手な期待もしています。
将来ぐんぐんキッズからも、音楽大好きな子どもたちがたくさん育ってくれるように・・・ ヽ(^o^)丿

以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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