sorry,Japanese only

平成24年9月30日

 

 第173号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 173号 目次

     秋の始まりに

     即実践講座のお知らせ

     「瑠璃 真依子さん講演会」のお知らせ

     「OHAの会」・「保護者のための即実践講座」案内

     「母の想いを語る会」・「18歳の春を目指す親子療育クラブ」

     「クローバーの会」よりの報告

     「サッカークラブ」・「水泳教室」お知らせ

     岡山ひともの探訪
         第3回 子どものことを「理解する」こと

     お母さんの子育て体験談

     私のお薦め本コーナー
         「どろだんご 〜発達障害と共に生きる〜

     近隣の講演会等のご案内

     すすむっち report from TOTTORI

     ぐんぐんだより
          赤磐ぐんぐん・ぐんぐんキッズ

     新聞記事の紹介

秋が始まりました。
昨日までの残暑が、急いで姿を消して、突然の季節の幕が開いたような秋の始まりでした。
例年は、お彼岸に咲く彼岸花が、真っ赤な花を懸命に咲かせて、今真っ盛りです。
みなさん、お元気ですか?
大型の台風17号が、直撃するかと思われた岡山でしたが、雨も風もほとんどなく、いつもの通り、岡山は平和そのものでした。
岡山の平和は良かったのですが、日本列島を縦断した台風は、たくさんの被害を残して東へと去っていきました。
東京では、鉄道や飛行機が止まったとニュースが伝えています。
東京のニュースが気になったのは、昨日の講演会の講師をしてくださった吉田先生が無事に東京に着かれたかが、気がかりだったからです。岡山は、何事もなかったけれど、新幹線で帰られた先生が、時間通り東京に着かれたかどうかが、とても心配でした。
そう案じていたら、先生からメールが届きました。「少し遅れたけれど、無事東京に着きましたので、ご安心を・・」
でも、東京まで7時間半もかかられたそうで、ということは、もう日付が10月に代わってから・・・申し訳なかったです。

今日は、10月1日の朝です。
前日の9月30日によこはま発達クリニックの吉田友子先生をお迎えして、台風接近の中での講演会を行いました。
大勢の参加者で、会場は熱気に包まれました。熱心な参加者の皆さんで、アンケートもたくさん書いてくださいました。
また、吉田先生がお医者様だということ、とても有名な方でお医者様たちの中にもファンが多い方だったこともあって、今回は5人のお医者様を含め医療関係の方が多数参加いただきました。
そういえば、東京や京都での講演会会場で、吉田先生が私たちに交じって講演を聴かれているのによくであったことを思い出しました。
こんな風に同じお話を、親と医師が一緒に聴くというそんな時代が来たんだなと、感無量でした。気取らない、いい先生方が、増えてきたことが私はとてもうれしいです。
また来月号で詳しい報告はさせていただきたいと思います。
とりあえず、今月号の会報を、明日には出したいと思い頑張ってこの原稿を書き始めております。
昔から、ぎりぎりにならないとできないのは、私の悪い癖です。頑張りましょう、ワッショイ!!
講演会に先立って、先生は前日から岡山入りをしてくださっていましたので、せっかくの機会ですからと、赤磐ぐんぐんに来ていただいて、ぐんぐんスタッフのための研修会をお願いしました。図々しいお願いでしたが、先生は快く引き受けてくださって、ぐんぐんスタッフ総勢20人の勉強会となりました。
どんなにすごい研修だったか・・・
このみんなの表情を見ていただいたら、想像できることでしょう。
     
私たちが、良かれと思って行っていた支援は、もしかしたら子供にとって、まだ難しすぎる課題だったのではなかったか・・・。子供たちが本当に安心でき、そして、落ち着いていられる場所にぐんぐんは、はたしてなっていただろうか・・・。
先生のお話を聞きながら、自分自身に問い返している私がいました。
子供たちが、安心できて、信頼を寄せられるスタッフであったか、保護者から信頼される支援者であったか、一人ひとりが自身に問い直す研修となりました。
今までいい支援をしていると思っていた今回の研修の対象者になってくださったビデオのお子さんが、どれほど頑張っていたか、どんなに救いを求めていたかが、先生のお話を通して見てみると、そのしんどさが、痛いほど伝わってきて、思わず泣きそうになりました。
私たちがもっともっと力をつけて、子どもたちの、そしてお母さんたちの力になりたい・・・。そういう風にみんなで思えた研修でした。
吉田先生のアドバイスで、「赤磐ぐんぐん」と「ぐんぐんキッズ」は、少しずつ変わっていくはずです。もっともっとお子さんにとっても、保護者にとっても、そしてスタッフにとっても、いい場所になると思います。
これからの「ぐんぐん」に、みなさんご期待ください、ね!!

それと、少し訂正です。先月号の吉田先生のセミナーのタイトル紹介の際に、『これまで育てる会で岡山にお呼びした、篁 一誠先生や門 眞一郎先生からも、「自閉症とは、ある意味、意欲の障害と言える」というお話をお聞きしたことがあります・・・』と書かせていただいたのですが、門先生から「そんな話をしましたか? 自閉症が意欲の障害とは思っていないのですが・・・」というご指摘をいただきました。
記憶を整理しているうちに間違いに気がつきました。門先生が翻訳されて私たちに紹介していただいた「パワーカード」の副題が「アスペルガー症候群や自閉症の子どもの意欲を高める視覚的支援法」となっていて(会報 162号のお薦め本で紹介)、その印象が強く、パワーカードの作者のアイリーサ・ギャニオン氏と翻訳者である門先生の考えを混同していました。
門先生にはご迷惑をおかけして、この場をお借りして訂正とお詫びを申し上げます。
申し訳ありませんでした。・・・それにしても、門先生が私たちの会報をきちんと読んでいてくださっていることがわかり、とても嬉しく思いました。
こちらの方も、この場をお借りしてお礼を申し上げさせていただきます。
ありがとうございます。

さて、いよいよのびのびキャンプが近づいてまいりました。
本当に色んな事をどんどこやる会だな〜とつくづく思います。
のびのびキャンプ本番を控えて、事前のプレキャンプが、9月17日(月)に岡山青少年教育センター閑谷学校でありました。
本番と同じ会場を使って、子どもとボランティアさんの顔合わせや、当日の内容を班ごとに練っていくことが主な目的での開催です。
それに加えて、ボランティアさんに自閉症の子どもたちを知っていただき、理解していただくこと、これが大きな目的でもあります。
学生時代に自閉症の子どもたちと触れ合うことで、学生さんたちが、社会に出られた時、自閉症に理解ある支援者となっていただきたい・・・そういう願いを私たちは持っています。
子どもたちが帰った後、川崎医療福祉大学の重松孝治先生から、自閉症についての研修を受けました。
ボランティアは初めてという学生さんがほとんどでしたが、この研修をすることで、ボランティアが、自閉症について、ある程度の知識を持って、関わっていただけることになります。また、班ごとにリーダーを配置して、ボランティアさんたちが困らないようにサポートをしてもらうような体制になっています。リーダーは、経験豊富な社会人の方たちがほとんどですから、安心してお任せできます。
去年に比べて、学生さんが多く参加してくださったので、とても嬉しく思いました。当日は、班ごとに集まって、熱心な話し合いが、遅くまで続きました。
本番に備えて、準備はこれからが急ピッチです。
事務局の踏ん張りどころは、ここからが本番です。保護者の皆さんで、余裕のある方は、この会報が届いたら、お手伝いに馳せ参じてもらえるとありがたいです。
ホットプレートやボウルなど調理器具もたくさん必要です。いらないものがあれば、ご寄付をお願いします。

さて、話は変わって、9月6日に、先日のNTN岡山製作所の「夏祭り」で行われたバザーの収益金をご寄付いただきました。
NTNは、本社が大阪市にある国内屈指のベアリングメーカーです。ほとんどの国産車には、NTNのベアリングが使われているという大きな会社です。
岡山製作所は、岡山に工場が出来て今年で40周年ということで、ご寄付をいただけることになりました。
「のびのびサロン」を事務局のある太陽の家作業所の後に作りますとお伝えしたのは、会報171号だったと思いますが、それの実現の為に、備前県民局の「地域支え合い・ふれあいサロン普及」事業に補助金申請をしておりましたが、選に漏れ、気持ちが折れておりました。
そんな折のこのお話です。嬉しくて飛びあがりそうです。
40周年にちなみ、バザーの売上に会社からの寄付も加えて、ちょうど40万円にしていただきました。これで欲しかったソファーやテーブルも備えられ、また危険なガラスの建具をアクリル板に交換出来そうです。
もしお金が残れば、子どもたちが来て遊べるような、おもちゃや遊具も買えたらなぁ〜なんて思っております。
NTNは、哲平の働かせていただいているNTNテクニカルサービス株式会社夢工房岡山の親会社でもあり、岡山製作所と同じ敷地内に夢工房はあります。
そんな関係で、40周年の記念すべき年にどこかへ寄付をと考えてくださった時、そうそう鳥羽哲平君のお母さんは「自閉症児を育てる会」という団体の代表だったなと、思い浮かべてくださったのだと思います。
のびのびサロンは、自閉症の子どもの親が、子どもたちを連れて遊びに来れる場所にしたいと考えています。
いつでも、相談に乗れる職員もいると言うのが理想ですが、何しろ県の補助金が取れなかったので、専任スタッフは雇えませんでした。ですから、事務局業務の合間に、わたしや事務局スタッフが、親御さんの相談に乗れるかな???というところですが、いつでも来たら誰かがいて、親同士で愚痴や子育ての悩みを話せる場所がある・・・というようなところになればなぁ〜と思っています。
私が子育てしていた頃は、哲平をどこへ連れて行っても、周りの方に迷惑をかけて、みんなから『あの子どうしたん??』『あんな子がどうしてきとるの??』なんて言う感じでした。障害を持つ子どもを連れていくだけで、勇気のいる時代でした。そこかしこの人の目が気になりました。どこへ行っても孤独でした。私がまだ障がい児の親としての覚悟もできていない時期でした。肩身も狭く、冷たい視線に耐えられず、行くところもなく、それでも外へ出たがる息子を連れて、仕方なく野原や田圃のあぜ道を散歩する毎日でした。思い出しても切ない時代でした。
お母さんの為の場所を作りたいとずーっと思っていました。
たくさんの図書もあります。
正会員の方へは、どんどん貸し出しをしています。たくさん学んで、自閉症の理解をすることが、子育てでは一番大切なことだと私は思います。また、ビデオの上映も行います。
今回の吉田先生の講演会のビデオも日程を決めて、みんなで一緒に見ましょう。
どうぞ、お越しください。のびのびサロンが、開設の運びとなりましたら、正会員の皆さまには、MLでご案内を差し上げたいと思います。
次回会報には、部屋の様子も含めて、ご案内できると思います。
こんな風に、たとえ県の予算がつかなくても、やりたいと思えばいつもどこからか助けが来るのは、やっぱり私たちには、「神さんついてくれてはる」そんな風に思ってしまいます。感謝です。

次のお話は、赤磐ぐんぐんと発達障害支援センター共催の「先輩のお母さんからお話を聞こう!〜新一年生を迎える前に〜」という座談会を、のびのびサロンで行いました。
参加者は、17人。初めに先輩お母さんのNさんからご自身の就学当時のお話そして、現在のお子さんの様子をお話しいただきました。続いて、中学生の親のTさん、小学生の親Kさん、そして、私が次々経験をお話しました。
私たちも小学校就学は、一番の大きな大きな分岐点だったように思います。しっかり情報を集めて、より良い選択をしていただきたいと思います。
これからは、もう少し早い時期にお話しできたらと思いますので、来年度は、4月か5月ごろにできたらと思っています。
今年悩まれている方たちも、来年は笑ってお話できるようになっているといいですね。

さて、最後にお知らせです。
吉田先生の講演会に参加された方は、会場のロビーで「どろだんご」というタイトルの本を販売しておられた女性を覚えていらっしゃいますか?
今回のおすすめ本のコーナーで、トチタロさんが紹介していますので読んでくださいね。
実は、彼女はASDの方です。お名前を瑠璃真依子さんとおっしゃいます。
とてもきれいで上品なお嬢さんですが、彼女はわたくしたちの子どもと同じ障がいを持っておられる方です。
そんな彼女と今回の吉田先生の講演会をきっかけにお知り合いになりました。
初めてお話をお聞きした時から、彼女のお人柄やその明るさに惹かれました。
そして、講演会をしましょうという話が、会ったその日のうちに決まりました。
何しろ初めての試みですので、最初は小さな会から始めましょうということで、会員の皆様にだけの呼びかけにさせていただきます。
一応賛助会員もOKですが、まずは正会員の方を優先にさせてください。
暖かいみんなよく気心も知っている人たちの中でのデビューをさせてあげたいと思っています。詳しい内容は、後のページをご覧ください。
特に知的障害を伴わないお子さんのお母さんは、必見です。
子どもたちは、どんな思いで暮らしているのか、どんな気持ちでお母さんのお話を聞いているのか、どんなふうに親にして欲しかったのか・・・。今、わが子との暮らしに役立つ話がきっと聞けると思いますので、どうぞ、いらしてくださいね。
また、「どろだんご」は、育てる会事務局にて販売させていただいていますので、どうぞ、お問い合わせください。一冊1050円(税込)です。
彼女は、ASDの本人たちの会を作りたいと思われているので、私たちの子どもたちの中の知的障害のない子たちの為にも、役立つ会だろうと思います。育てる会も協力ができたらいいなと思いますので、皆さんよろしくお願いしますね。
さぁ〜、さわやかな秋です。風も心地よく、空も雲もなんだか幸せ色に輝く季節です。
ちょっと夏の疲れが出ている人も、楽しい気分転換ができるようなことをしてみませんか?
スポーツ、趣味の会、ダンスなんていいかもしれませんね。山陽公民館では、フォークダンスの会なんてあるらしく、誘われましたよ。ゴスペルの会なんてないですかね。テレビでやっていて、すごく心惹かれました。誰か教えてくれないかしら??
何でもいいから、子どもの事だけの日々ではなく、少し視点を変えて楽しいこともしてみたいですよね。そしたら、もっと子どもにも優しく接していけるのではないでしょうか?
お母さんが楽しい人生を生きていなければ、子どもも楽しくないですよね。
子どものために、私の人生は、真っ暗だなんて思っていませんか?
それって危険信号ですよ。気分を変えて、楽しいことを自分の時間を少し考えてみましょう。
完璧主義ではなく、家事にも少し手を抜いて、ゆっくり自分の時間を作るのもいいのではないでしょうか?ご主人にも協力をいただいて、一週間に一度くらいゆっくりの時間をいただきましょう。お母さんの元気は、子どもの元気につながります。お母さんの楽しいが子どもの楽しいに、繋がります。お父さん、これを読まれたら是非よろしくおねがいしますよ。
ではみなさん、11月にお会いしましょう。お元気で〜♪
(育てる会 代表 鳥羽 美千子)

教師・保育士対象 即実践講座

【即実践講座 基礎編】

      ☆第5回☆ 平成24年10月12日(金) 19:00〜20:55
              「コミュニケーション:理論」
              岡山県生涯学習センター 大研修室
       対 象 : 教職員・保育士やそれを志す方、施設・福祉関係職員の方 対象。
         (申し訳ありませんが、保護者対象ではありません)

【即実践講座 アドバンス(上級編)】

      ☆第5回☆ 平成24年10月11日(木)19:00〜20:55 
              「構造化A(支援の実施と再構造化)」
              岡山県生涯学習センター 大研修室 
       対 象 : 過去の重松孝治先生の即実践講座を受講したことのある人。

   どちらの講座も参加費・申込先は一緒です。
   参加費 : 全10回分 賛助会員17,000円 ・ 一般20,000円(賛助会費含む)
         途中参加の方には、それまでの講義のDVDをお貸しします。
   申込先 : 育てる会事務局(086-955-6758)

「 発達障害をもつ当事者の方のお話を聴く会
    
瑠璃 真依子さん 講演会」

日 時  平成24年10月24日(水) 10:00〜12:00
場 所  岡山西ふれあいセンター 第1研修室(岡山市南区妹尾880‐1)
参加費  正会員 500円、賛助会員 1000円 (会員限定) 
     (今回は初めての講演会ですので、正会員優先とさせていただきます。)
申 込  事務局(Tel.086‐955‐6758、Fax.086‐955‐6748)
申込締切 10月17日(水)正会員先着順  定員:30名
       締切日を過ぎて席に余裕があれば、賛助会員の方にもご参加いただけます。

代表の巻頭文や、お薦め本コーナーでもご案内させていただいた、瑠璃 真依子さんの講演会です。
初めての講演会となるそうですので、最初は少人数の暖かい雰囲気の中でと考え、聴衆も正会員中心の会として企画いたしました。

「OHAの会」

 OHAの会は高機能自閉症・アスペルガー症候群の子どもを持つお母さんのための会です。
知的障害がないからこその悩みや将来への想いなど、同じ立場のお母さん同士で想いを語り合いましょう。
アドバイザーは臨床心理士の利守愛子先生にお願いしています。

 <10月度 OHAの会>

日 時  平成24年10月31日(水) 10:00〜12:00
場 所  岡山西ふれあいセンター 和室(岡山市南区妹尾880‐1)
参加費  800円
申 込  事務局(Tel.086‐955‐6758、Fax.086‐955‐6748)(正会員 限定)

OHAの会では、本を読みながら自閉症の人の特徴を勉強しています。今回は、主に感覚について解説をいただきました。視覚支援をしてもその情報を子どもが見ないとき、見ることの苦手さからも考えてみること、そして、見ることの苦手さをもっていても、それに配慮した、見てわかる情報を準備することの大切さをお話くださり、今回も、利守先生のどこまでも自閉症の人に寄り添うというお人柄に触れた会となりました。
本を読んだ後は、日頃、自分が頑張っていることを見つけて自分をほめるということをしました。嬉しい日記を続けているお母さん、夜寝るときに3人のお子さんそれぞれの好きな本を読み聞かせているお母さん、我が子のことをどうやったら分かってもらえるか心を砕いているお母さんetc どの方も本当にステキなお母さんです。このようなお話をきくと、私も頑張ろうという気になります。しかし、どんなにステキなお母さん方でも、これで良いのかと、疑問や不安を抱えておられます。そんなお母さん方へ利守先生からアドバイスがあり、ほめてもらえる&アドバイスをもらえるという二重に嬉しい時間でした。あたたかい時間でした。OHAの会に参加して良かったと思いました。利守先生、いつもありがとうございます。
(O母)

『 第5回 保護者のための 即実践講座 』

日 時: 平成24年10月10日(水) 10時〜12時
場 所: 赤磐市社会福祉協議会 (赤磐市河本778-1 山陽総合福祉センター内 086-955-8877(ナビ用))
講 師: 重松 孝治 先生(川崎医療福祉大学 講師)
参加費: 全10回 10000円(欠席の際はDVDを貸し出します)
申 込: 育てる会事務局 Fax.086‐955‐6748(正会員 限定)
今回も、前回と同じ赤磐市の社会福祉協議会の貸室を借りて開催します。(今後も、同会場で開催する予定です)
駐車場に限りがありますので、出来るだけ乗り合わせて行きたいと思います。時間に余裕のある方は、山陽団地内の旧山陽ショッピング跡地の駐車場に9:30頃までに集まって下さい。

『 母の想いを語る会 』

9月11日(火)に岡山市中心街のNTTクレド17階にある、岡山障害者職業センターを見学させていただきました。
障害者が就職に向けて、職業相談や職業評価に訪れる施設です。
まだ小さいお子さんの保護者の方もいらっしゃいましたが、将来に向けて参考になることも多かったと思います。
それでは、当日の感想が寄せられていますので、ご紹介します。

始めに、「働くために今から取り組んでもらいたいこと」というお話をしていただきました。
それを聞いて、就労するのは大変だと改めて感じました。就労を意識して本人が自分でできることを増やしていかなくてはと、気が引き締まる思いがしました。就労に向けてといっても、身だしなみや挨拶、手伝いなど、基本的に必要なことばかりです。ただ、私の場合、いつかそのうち…とのん気に構えがちなので、意識して取り組んでいくことは必要だと思いました。18歳まで、わずか7年しかありません!
その一方で、障害のある方が働いている職場として、様々な職種を紹介してくださり、視野が広がりました。
お話の後、センター内での訓練の様子を見学し、講義の内容などの説明を聞くことができました。
時間を意識しながら長時間作業をする練習や、自分で説明を聞いてメモをとって作業をする練習など、実際に職場で必要なスキルを身につけることができるようになっていました。
会社とはどういう組織なのかという講義、ジョブスキルトレーニングの練習など、私たち素人には思いつかないこと、うまく教えられないことばかりで、本当にすごいなあと思いました。
まずは保護者として基本的なスキルが身につくように支援していくことが大前提ですが、将来わが子もぜひ障害者職業センターで学んでほしいなと思いました。
見学会に参加してよかったです。ありがとうございました。
(K母)

 〈 10月度 母の想いを語る会 〉

日 時:平成24年10月16日(火) 10:00〜12:00
場 所:事務局 のびのびサロン(赤磐市和田194-1)
内 容:「母の想いを語る座談会」
申 込:10月12日(金) 事務局(086-955-6758)まで(正会員 限定)

「18歳の春を目指す 親子療育クラブ」

日 時 平成24年10月5日(金) 10:00〜13:00(受付9:45〜)
場 所 きらめきプラザ2F 中会議室
前半は、IEPの見直しを予定しています。
後半は、「うちの学校、クラスではこんなことをしている!」と、良いところを紹介しあいましょう。
我が子の通う学校でも、取り入れていただけたらよいですよね。
※正会員の新規加入者をお待ちしています。
  尚、見学は参加無料ですので、遠慮なくご参加ください。 (正会員 限定)
また、この度、18歳の春を目指す 親子療育クラブに、長年参加を
続けておられるお母さんからお便りをいただきました。どうぞご覧下さい。

我が子が小1の時から18春に参加するようになり、5年目に突入しています。18春のおかげで我が子用のツールが随分と増えました。18春での勉強とメンバ−の方のツールを頻繁に直に見ることができることとアドバイスをたくさん頂けること、これが理由かなと思います。9月14日の18春は、夏休みの報告ということで、皆さん身辺自立、手伝い、公共の場でのマナーなど取り組んで、できたことできなかったことなどの報告がありました。その内容には「あるある」うちの子も同じ!と思える内容もありました。私も夏休みだからこそ見えてきた新たに我が子に必要な支援などが分かり、夏休みが終わり一息ついたところで、2学期頑張ろうと気持ちをきりかえる日となりました。

「クローバーの会」よりの報告

クローバーの会は、今回8月27日、28日と一泊二日でレオマワールドへ旅行に行ってきました。
初の宿泊でしたが、楽しい夏の思い出を作ることができました。参加された保護者の方からの感想です。

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今回参加でき、本当に嬉しくそして、子供達の成長が実感できた会になったと思います。
レオマ迄の電車中で娘と、出会った頃のグローバーの会の友達の話や、育てる会のさぬき旅行の話に、花が咲き懐かしい気持ちでいっぱいになりました。
あの頃どうにか、女の子同士の活動が出来ないか?と考えるきっかけになった旅行で、あれから6年、子供達がそれぞれ、プールや遊園地での活動、食事や就寝に関して友達に流れに合わせて行動したり、子供達の中で遊具に乗る順番や相手を決め、苦手な部分をフォローし合う等、皆本当に心がちゃんと成長し、自己コントロール出来る人になってくれていると感激してしまいました。
子供が大きくなり、安定して行くにつれ、育てる会での活動に距離感が生まれがちになりますね、悲しい事に私自身もその1人です。
でもこのクローバーの会が有る限り、少しでも繋がって行ければいいなあと思える旅行でした。 メンバーの皆さんありがとう。
( S母)

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他の参加者からも「楽しかった。」「次はお金を貯めて海外旅行!」などの意見がありました。
クローバーの会がきて一泊旅行の活動が実現するまでの数年、これまでけっして「楽しい」だけで活動できたわけではなく、いろんな課題もその都度みえてそれぞれの親にも葛藤もありつつ・・・でも、子ども達は確実に成長していて、
《 仲間を信頼し、相手とのちょうどいい距離感で接することを学び、そして活動を楽しむ 》
ことができるようになっていました。
細く長く活動してきた成果が今回の活動だったように思います。

サッカークラブのお知らせ

日時 : 平成24年10月14日(日) 10:00〜12:00(9:45集合)
場所 : 岡山市内グラウンド
持ち物: マイボール、ゼッケン(黄色チームはボラさんの分も)、ハチマキと名札、お茶(ボラさんの分も)、
      個人ノート、出席カード、親リーダーはグループノート
※ 活動日前日、当日のいずれかに雨が降った場合、活動は中止となります。
  中止の場合は、メールでお知らせします。
※ 体験、見学の申し込み・お問い合わせは、担当までご連絡下さい。(正会員 限定)
(サッカークラブ 担当:M)

水泳教室のお知らせ

日 時 : 平成24年10月21日(日) 15:30〜17:30
場 所 : OSKスポーツクラブ岡山 3階ロビー(岡山市北区絵図町1-50)
          ※プールは育てる会水泳教室 貸切で行っています。
連絡先 : 育てる会事務局
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
体験は1回2000円(保険代込み)です。(正会員 限定)
★欠席される方は、必ず10月16日(火)までに事務局に連絡してください。
★当日の急なキャンセルなどは 水泳教室担当に直接連絡ください。
(水泳担当:S & H)

 岡山ひともの探訪
川崎医療福祉大学 重松孝治

 第3回 子どものことを「理解する」こと

岡山に来ていろいろな場でお話をさせていただきます。
その中でご家族を対象とする学びの場にお伺いさせていただく機会も多くなってきました。
ある研修会でお話をさせてもらいました。
そこでは支援の第一歩は子どもを理解することですよ、とお話ししていました。
その研修会の最後にあるお母さんから感想をいただきました。
その方は僕に研修のお礼や感想、とても勉強になったということをお話ししてくれました。
そして最後にこのように締めくくってくださいました。
「今日のお話を聞いて自分はダメな母親であることがよく分かりました。私には子どものことでいくつも分からないことがあります。それってダメだなって思いました。またこれからも頑張って子どものことを理解できるようになりたいと思います。」
実はこのコメントがその後ずっと引っかかっていました。
それは、子どものことで理解できないことがある母親は、“ダメな母親”なんだろうか?という疑問でした。その方がどれだけ子どものことを理解してこようとされた方なのか、そこには全く触れようとされなかった方であるのかは僕にはわかりません。
でも子どものことで分からないことがあることは、どの家庭でも必ずある「自然」なことではないか、とも思うのです。
それから僕は研修会で話す時に、「子どもを理解することから」というお話を、「子どもを理解しようとすることから」というタイトルに変えることにしました。そして必ずお話をさせてもらいます。「理解できないこともあるからね」と。
理解できないのは、子どもは自分でない他者であり、自分とは別の人格を持つからであることもお話します。こうしたお話の先に子どもを理解しなくてもいいという解釈をされることは本意ではありません。でも分からないことがあることで、ご自身のことをせめることはしないでほしいという家族への願いがあるからです。
そして・・・、
家族を支える支援者は、だからこそ子どもを「理解しようとする」家族を支える努力をしてほしいと思っています。
家族にお話しするときに、このようなお話も必ずします。
「療育とは、家族の代わりに子育てすることではありません。だから療育に通わせたら全部子どもが育っていくわけではありません。療育は家族が子どもを理解していこうとするための手助けをする場所です。そしてどう育てていけばよいかを家族と一緒に考えるための支援でもあるのです。“家族が”子どもを育てていくことを支援する活動です」
これは聞く人によっては厳しい意見であるかもしれません。
でも家族が子どもを理解しようとすることを「しなくていいよ」とすることは、逆に家族の役割を支援者が奪うことになります。(支援者は一生涯を支えることができないにもかかわらずです!)
幼児期の支援・療育は、「家族が子どもを理解する」「家族が子どもを育てていく」時に必要な実感(分かったと思う瞬間、できたと感じる瞬間)を家族自身が持てるように支援することが重要であると感じています。
年配のご家族はこのようなお話をします。
障がいのある子どもを育てるということは、短距離走ではなく、マラソンのようなもの。
ある時期だけがむしゃらに頑張れば、あとは何もしなくていいのではなく、子どもと一緒にゆっくりだけど、一歩ずつ、じっくり育てていくことが必要だと。
家族は子どもと一緒に一歩ずつ歩くことを大事にしてほしいし、支援者はそれを見守りながら必要な支援を行ってほしいと思っています。

お母さんの子育て体験談

「お母さんの子育て体験談」第2弾は、今、思春期の男の子を育てておられるお母さんからの投稿です。
先月までの、女の子をお持ちのお母さんとは、また違った子育てのお話になると思います。
今月号は、その前編、小学校に入るまでのお話です。


こんにちは
思春期真っ只中の息子の母です。
このような場で子育ての体験談を・・・と言われ、正直とても悩みました。
この場にいらっしゃる方々の方が熱心に勉強され、工夫して子育てをされていると思うからです。
ただ、皆さんのお子さんより息子の方が年上だとお聞きしておりますので、今楽しく暮らしている息子の事を話すことで、少し先の未来がしんどいばかりのものではないと感じていただけたらと思い、これまでのことをお話しようと思います。
息子は重度の知的障害を伴う自閉症及びADHDと診断されています。
小さい頃言葉が出ない事が心配だったものの、「男の子は遅いものよ」という周りの声もあり、さほど深刻には考えていませんでした。
「あれ?」と思ったのは3歳になる少し前、クレーンが始まった時です。その後一気に問題行動が始まりました。呼んでも振り返らない、無関心、大声をあげる、極端な偏食・少食等息子の様子が理解できず、3歳児検診までの2,3カ月の間1人でずいぶん悩みました。
息子は明るく人懐こい子でしたので、近所の方やたまに会う祖父母などは元気のいい子としか思っていなかったようです。3歳児検診では「自閉傾向と知能の発達に遅れがみられるが集団に入れば追い付くだろう」と言われ、療育を紹介されることもなく、半年に1回くらい様子を見ることになりました。
ほっとしたものの、その後多動と睡眠障害がひどくなる一方でした。一瞬目を離したらいなくなるし、走り出したら止まってくれるまで追い付けない、家からも勝手に出て行ってしまうので、朝起きたらまず手の届かない背中の真ん中に名札と、姿が見えなくなっても居場所がわかるように鈴をつけていました。裸足でいなくなり交番に駆け込んだこともあります。1日中ほとんど何も食べないで走り回っているのに、昼寝もせず、夜も細切れにしか寝てくれず本当にくたくたでした。当時下の子を妊娠していたのですが、出産直前まで息子を追いかけて全力疾走していました。
引っ越しをし保育園に通い始めたのですが、様子が気になり、半年たった頃に中央児童相談所で検査をしてもらいましたが、そこでも「言葉が遅れているだけで少し訓練すれば問題ない」と言われ、言語訓練のために紹介された旭川荘でやっと自閉症と診断されました。私が初めておかしいと思ってから1年半以上たっていました。ショックよりもやっとはっきり診断がついたとホッとする気持ちの方が強かったのを覚えています。すぐに児童院での療育が始まり、同級生のお母さんから言葉の教室も紹介してもらって、障害の事もよくわからないまま、息子の療育中心の生活が始まりました。
保育園からは障害児保育をしていないという理由で、診断が出た直後に次年度の受け入れを拒否されたので、翌年から地元の幼稚園に通い始めました。
そこでも理解がまったくなく、またひどいいじめにあって通うのを嫌がったため、受け入れてくれる幼稚園を探して転園しました。
その頃主治医からバンビの家を紹介され、転園と同時に通い始めました。
通園しているお子さんたちの中でも息子の障害は重いほうで、こだわりや衝動性、多動がひどく、言葉の理解もあまりできなかったので、私はほかのお子さんを見て落ち込み、課題ができない事に苛立っていました。
息子ができない事、ダメなところにばかり目が行って、何とかほかの子に追いつけるようにとむきになって叱っていました。偏食も変わらずひどいままで、食べられるものは片手で数えられるほどしかなく、量も極端に少ないままでしたので、食事の時間も苦痛でした。当然パニックを起こすことも多く、何時間も泣き喚いたり、暴れたり、自傷もひどくなりで、二人で泣いてばかりの毎日でした。一緒に通園していたお母さんたちに、愚痴を聞いてもらったり、相談にのってもらったりして、ずいぶん助けられました。
この頃が一番つらく苦しい日々で、この後いろいろ悩む事も多かったのですが、「あの頃を乗り越えられたのだから大丈夫!」という自信にもなりました。
落ち着かない生活の中でも、バンビから出る宿題は必ずやることに決めていました。息子が嫌がっても毎日休むことなくやっていたので、「宿題」というと短時間ですが椅子に座っていられるようになりました。この習慣はこの後ずっと、学校からの宿題だけでなく、お手伝いを教える時にも役立ちました。
(M母)

 (以下、次号 小学校以降のお話へ続く・・・)

すすむっち report from TOTTORI

こんにちは。前号でもお話しましたが、 自閉症を伴った進が、この地域で生きて行くためには、地域の人に知ってもらう、また進も地域の人を知ることが、大切であると考えた私は、地域の中学校の特別支援学級への進学希望という、就学意見書を提出しました。
もちろん、 鳥取県西部町村就学指導委員会の会議には参加することができませんでしたが、結果は、“判断保留”と予想外のものでした。地域とのつながりを含めた将来の見通しを立てて、再度第2回就学指導委員会に向けて、私たちは話し合いをすることとなりました。教育委員会が主体となり、保護者/中学校/特別支援学校中等部のそれぞれの立場からの意見が討議されました。
保護者の意見として、将来、家族から半独立(普段は町内のグループホームなどで生活をし、週末には家に戻る?)した生活を送るという、提案をしました。そのころの6年生の進は、週末の地域への行事(村祭りなど)にも参加することを拒み、私は連れ出すことを、断念していました。もし、中学校の3年間 、地元の中学校へ進学することができれば、とても貴重なチャンスだと述べました。
一方、まだ障害を伴う人が、地域で自立した生活を送ると言うイメージがない学校関係者からは、自立(身辺の自立も含めて)をするために、特別支援学校での学習が不可欠だと言う意見もありました。中学校での前例のない、時間割の組み方も一つの課題でした。
同じ頃、町保健師と障害者支援センターが主催する、福祉サービス支援会議も開催されていました。進が利用している3事業所から、担当のヘルパーさんや責任者、また、小学校の担任、情報収集と言う立場で中学校からも参加していただきました。その中で、男性ヘルパーによる余暇支援、また、日中一時預かりという小集団の中での進の様子、片道2キロの毎朝の徒歩通学(雨天時や冬期は、中学生や一般住民と共通のバス通学を含めて)の様子を、それぞれの立場から、具体的に以下のカテゴリに分けて会議に向けて整理していました。
@上手くいっていること
A課題となること
Bこれからの取り組み
この中では、PECS(絵交換コミュニケーションシステム)をつかった、進に対する、スケジュールの提示の必要性について、ヘルパーさんが自ら報告(JRを利用した一日旅行の様子を例に)されました。
この会議では、自閉症の特性やアプローチの手法についても、前向きに論議されました。この会議は、それぞれの立場から、とても有効な意見交換がされ、進を多角的に把握することができました。
ただ残念な意見(進のような重度の障害を伴う人は、地域の中学校での生活は困難であり、将来も地域ではなく、ある程度保護されている施設などでの生活をするのが良いのではないか?)と平然と言うメンバーもありました。
このような20年ぐらい前の社会情勢を現状も変わりなく思っているメンバーがいることに落胆し、私は、何も言うことができなくなりました。
また、同席した事業所の責任者も、「本当に進君がこの地域で幸せに暮らすことができるのか?」と心配して、私に助言するほどでした。 しばらく、重い雰囲気の中、余暇支援をしている前述のヘルパーさんが、「進さんも一人の人間だということを考えてください。現在の課題は、たくさんあるかもしれませんが、着実に成長している実感を私自身、支援の中で感じています.…(略)」と発言され、今後の積極的な意見交換を含めて支援会議の継続が確認されました。
 さて、先日行われた、中学校での2回目の体育祭。初めての昨年度とは違い、入場行進もでき、リレーも、前後の選手の生徒は少し距離が長くなったようですが、伴走なしで、バトンを受け取り、トラックのカーブを走り、次の選手にバトンを渡せる様になりました。保護者の方からも、「進君、一人で走れたね。」と、言われました。進自身も、走る意味がわかっているように感じる体育祭でした。
次は、初めての学習発表会のお話です。
すすむっちMOM

 ぐんぐん だより 

 赤磐ぐんぐん

9月も終わり、朝と夜肌寒くなり、秋になってきましたね。
これからどんどん寒くなってくると思うので、皆さん体調には気を付けて下さいね。
これは何の勉強をする課題だと思いますか?
絵を見て、正しい文字を貼る課題です。
この課題で、子どもが絵とは違う文字を貼ったとします。

絵の動物の名称がわからなかったのでしょうか?
それとも文字を読めなかったのでしょうか?
それとも提示の仕方がわかりにくかったのでしょうか?
この課題は、文字も読めて絵の動物の名称がわからないと一人ではできないですよね。
療育をしていて子どもの課題を取り組んでいる姿を見て、1つの課題にたくさんのことを教えようとしすぎていたということがあり、反省することがあります。
例えば、文字を読ませたいなら・・・
文字だけに。
名称を答えてもらいたいなら・・・
絵だけにして、子どもの反応を見た方が評価しやすいですよね。
課題を考える上で、何を教えたいのかということを整理し、1課題に1つ教えるように心がけています。
課題の中で、鉛筆、箸、スプーンなどの持ち方の勉強をしているお子さんもいます。
持つところに印をつけたり、正しい持ち方の写真を使ったりして、そのお子さんのわかる物を使っています。
また、持ったときの持ち方で使ってしまうお子さんには、その物の提示を変えてみることでも持ち方が変わってくるかもしれません。
試行錯誤して、お子さんに合う支援グッズなどを探しています。
9月から赤磐ぐんぐんでは、個別療育プログラムの見直しを行っています。
年長のお子さんは、就学に向けての目標も入っているかと思います。
新しい目標を取り組んでどうだったか、ご家庭の様子も教えていただけたらと思います。
スモールステップで取り組んでいきましょう。
(赤磐ぐんぐん 療育スタッフ:題府美衣)

 ぐんぐんキッズ

朝晩がすっかり寒くなりました。皆さん体調崩されたりしていないですか?
二学期が始まり運動会練習でヘトヘトのこの時期は、子どもたちも疲れが貯まりやすくなっていることと思います。
普段と違う様子が見られたら、少し気を付けてみてあげてくださいね。
ぐんぐんキッズでは、9月に通っておられるすべてのお母さんとの面談をさせていただきました。この面談は、子どもさんの個別支援プログラムについての面談です。コミュニケーション・学習作業・余暇遊び・ソーシャルスキル・身辺自立家事スキル・生活スキル等の項目で、ぐんぐんキッズの療育場面でどのようなことに半年間取り組んできたかを確認し、どういう課題があったかをお母さんにみていただいて、次の半年間にどういうことに取り組むかを相談して決定していきます。
半年間にぐんぐんキッズで取り組んだことをお話してレポートを書かせていただくために、改めて半年前の記録から順番に見ていきました。そこでみえてきたのは、この半年での子どもたちの成長の姿です。
自分の気持ちを相手に伝えるのが苦手だった子どもが、感情ボードを使って相手に自分の今の気持ちを表現することができるようになっていたり。
絵を描くのが苦手だった子どもが、今ではお絵かきを先生とするのが楽しみでキッズに通ってこれていたり。
字の書き順もバラバラだった子が、全体のバランスを見ながら書くことができていたり。
ほんの小さなことのように思えるかもしれませんが、確実にこの半年間で取り組んだ成果が子どもたちに出たなぁと思えるものが多くありました。
また、家庭でも目標に合わせた内容を、取り組まれたおうちは、より大きな成果をお母さんが書いてくださっている連絡帳から感じることもできました。ぐんぐんキッズという週に一度の限られた時間ではなかなか修得できないことが、おうちや学校で取り組んでくださったことで、半年と言わず1か月ほどで楽々クリアしたということも多くありました。
私たち大人は、半年前と今とで、そんなに大きな違いはないと思います。
ですが、子どもたちの半年というのは本当に大きいです。年齢が小さければ小さいほど、その時間の貴重さを、強く感じます。
障害のある子どもたちは、勝手に自動的には、コミュニケーションの力も社会性も身についてはいきません。
教え方には工夫が必要ですし、分かり方にも時間はかかります。
それは障害がいけないということではなく、教え方のコツさえおさえれば、時間はかかっても修得できるものも数多くあるのだと私たちは知っています。
「小学校にも入って、やっとひと段落だわ。肩の荷が下りたみたい」「学校でもトラブルも特にないみたいだし、なんとかなりそうだな」そういう落ち着いている時期にこそ、もう一度、身辺自立・コミュニケーション・余暇スキルなど、子どもたちに必要と思われる力が身についているか確認してみてほしいと思います。そして、課題があるならば、今の時間に、ぜひキッズにも頼っていただきながら、親子でチャレンジしてほしいと思います。
特に、知的障害のないタイプのお子さんたちには、近い将来、本人への告知という大きな課題も待っている人が多いと思います。まずは、子どもが自分のことを肯定的に思えるよう、「できるんだ」「やれるんだ」と自信をつけられるよう、キッズでも取り組んでいきたいと思います。子どもたちが「私ってステキ!」と思えるように。そういう自分大好きって思える気持ちが、いつか自分の障害に気がついた時にも「それでも、私ってこんなにたくさんのいいところがあって、お父さんお母さんをはじめ、たくさんの理解してくれる人がいる。苦手なことがあっても、こういう風にしたらうまくいく。だから、大丈夫!」と思えるようになるのではないかと思います。
かわいい自閉症の子どもたちが、明るく前向きに自分の人生を楽しんでいけるよう、限りある時間をできるだけ有益なものにできるようにしていきたいです。
大切な学齢期にぐんぐんキッズに通っていて良かったなと子どもたちやご家族に思ってもらえるよう、私たちも精いっぱい頑張っていきたいと思います。応援よろしくお願いします。
(ぐんぐんキッズ  松田 紗代)

新聞記事の紹介

「18歳の春を目指す親子療育クラブ」でアイデアを出し合い、武蔵博文先生が監修・作成いただいた冊子が新聞に紹介されました。
記事の中で「同会運営のデイサービスセンターを利用する自閉症の保護者が・・・」とあるのは、正確には「同会の勉強会の一つである、18歳の春を目指す親子療育クラブで学ぶ保護者の方たちが・・・」となるのですが、なにしろたくさんのことをやっている育てる会ですので、ご容赦ねがいます。
紹介されているように、たくさんのアイデアのつまった冊子ですが、それぞれの保護者の方にフィードバックして、共有するための冊子ですので、今のところ非売品です。
閲覧可能ということで、これまでも熱心な保護者の方たちが、事務局に訪れてご覧になっていかれました。先日の吉田先生の講演会でも「閲覧用」として陳列させていただきました。
ここでも大勢のみなさんが、興味深そうにページをめくられていました。今後もセミナーの際には、陳列予定ですので、アイデアを参考にしていただければと思います。

以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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