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平成24年10月31日

 

 第174号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 174号 目次

     物想う季節に

     支援者養成セミナーの報告
         「吉田友子先生講演会」

     教師・保育士対象 即実践講座のお知らせ

     「瑠璃真依子さん講演会」 報告

     「キッズルーム」のご案内

     保護者のための即実践講座

     「母の想いを語る会」・「18歳の春を目指す親子療育クラブ」 案内と報告

     「のびのびキャンプ」報告

     「サッカークラブ」・「水泳教室」・「OHAの会」 お知らせ

     岡山ひともの探訪
          「第4回 ちょっと寄り道:初めてのキャンプ」

     お母さんの子育て体験談 

     私のお薦め本コーナー
        
 「発達障害のある子があなたにわかってほしい ホントの気持ち            

     近隣の講演会等のご案内

     すすむっち report from TOTTORI

     ぐんぐんだより
          「赤磐ぐんぐん・ぐんぐんキッズ」

     支援センター NEWS

     新聞記事のご紹介
            「瑠璃真依子さん講演会」

   

稲刈りも済んで、黄金色に輝いていた田畑も今では、ひんやりとした空気に包まれて静まり返っています。
今年の秋は急ぎ足。季節がぐんぐん進んでいくようです。
庭に植えたはなみずきの梢に赤い実がなって、いよいよ落葉の季節が始まりました。
季節は、ちゃんと忘れずに巡ってきます。
いつものように、花は咲き、いつものように種をつけて、次の世代へと命をつないでいくのです。巡る季節の中で、木や花は、着実に次の季節の準備を整えているのでしょう。
何と美しい命の連鎖でしょう。
さて、私たち人間はどうでしょう。私は、何をこの世に残せるのでしょう。
秋は、物想う季節ですね。
なんだか感傷的になってしまうのは、季節のせいでしょうか・・・・。
皆さんいかがおすごしですか? 
10月後半になりました。
もうあとわずかで、冬が始まります。一年のうちで一番いい季節ですね。
晩秋のやま里から、月に一度のお便りを差し上げましょう。
秋で一番嬉しいことは何かというと、ぶどうとなしと大根と・・・・。食べ物がおいしいことでしょうか。
私は、昔はとても痩せっぽちでした。
それが、どうしたことか最近は、少ししか食べなくても太ってしまうのです。
がんばって、減量に取り組んで、8キロも体重を落としたのは、5年ほど前のことです。
それ以来、なんとか現在の体重を維持しています。
そんな私にとって、おいしいものがイッパイある秋は、厳しい季節です。
秋といえば、「物想う秋、食欲の秋、そして、読書の秋ですね」
育てる会の事務局には、自閉症の新刊書籍がたくさん入荷しております。
書店にもたくさん本はあるけれど、これほどの自閉症の本が揃っているところは、多分そうないと思います。
正会員の方には、貸し出しもしておりますので、どうぞ一度いらっしゃいませんか?
11月中旬には、いよいよ「のびのびサロン」が開設の運びとなります。
只今、ソファーなど家具の到着待ちの状態です。
危険だったガラスの引き戸は、アクリルの引き戸に衣替えが出来ました。
会員のNご夫妻のご協力のもと、“なんということでしょう”、すっかり安全な建具に変貌を遂げました。
準備は、遅ればせながら進んでおります。今しばらくお待ちください。

24年度第4回の育てる会主催の講演会が、いよいよ迫ってまいりました。
佐賀から服巻智子先生をお迎えします。今回のお話は、いじめや不登校についてのお話です。岡山は、小学生の不登校率が2年連続全国ワーストワンと言われる県であることは、みなさまもご存じのことでしょう。
その中で、私たちが気になるのは高機能の自閉症スペクトラムの子どもたちの不登校です。学校や家庭で、彼らがどんな暮らしをし、どんな支援を受けていけば、不登校にならないですむのか、このセミナーで学んでいきたいと思います。
いじめについても、服巻先生の訳された「発達障害といじめ」や、「いじめに立ち向かうワークブック」で勉強されてきた方も多いと思います。
今回は、服巻先生より実際の事例も交えての対処方法などもお聞きできると期待しています。服巻先生には、毎回すばらしい講演をいただき、岡山の支援者、保護者にとっては、一歩先を歩まれる目指すべき「導きの人」といえると思います。
どうぞ、多くの方の参加をお待ちしております。

さて、10月は、一年中で一番大きな行事である「のびのびキャンプ」が10月7〜8日に岡山県青少年教育センター閑谷学校にて、行われました。
このキャンプには、「岡山県人権啓発パートナーシップ推進事業費」という県からの補助金をいただいています。
キャンプは、子どもたちが楽しくてのびのびと二日間を過ごしてもらいたいという願いと共に、自閉症を知らない大学生の方たちに、自閉症の特性を理解してもらうという目的も合わせて持っています。
私たちの会は、育てる会と言います。
初めのうちは、自閉症の子どもを育てて行こうという感じでつけたこの名前でしたが、途中から、親も育たなければ、子どもは育っていかないと思うようになりました。
また、私たちも一生懸命子育てするけれど、社会も同時にしっかり育ってもらわないと、子どもたちの生きて行く社会は、厳しいと思うようになりました。
そこで、多くの人たちに自閉症を理解して欲しいと願い、「自閉症のしおり」を作って配布したり、自閉症支援者を増やしたいと、支援者養成セミナーや、即実践講座なども始めたりもしました。つまり私たちの会は、おこがましいのですが、子どもたちの為に周りを育てる会なのです。
そしてこのキャンプは、学生さんたちに自閉症を知っていただく事を一番に行う行事です。
私たちの活動には、すべて目的があります。全てが、子どもたちの遠い未来にも繋がっている活動です。
それが、つまりは子どもにも楽しければ、なおよい訳です。
二日間の報告は、参加者には、報告書として冊子にしてお配りいたします。
後のページに、参加者の方からの感想を少しだけ抜粋しています。
どんな風なキャンプだったか、想像してみてください。

さて、次にあった行事は、瑠璃真依子さんの講演会です。
瑠璃さんは、とても綺麗でお洒落な、そして知的な印象のお嬢さんです。聞かなければ、彼女がASD当事者であることは、きっと誰にもわからないでしょう。
そんな瑠璃さんの講演会は、10月24日に西ふれあいセンターで、行われました。
「発達障害と共に生きる」と題して、1時間半の間しっかりお話くださいました。
前半は、瑠璃さんの誕生から現在までを、後半は、ご自身の取り扱い説明ということで、瑠璃さんの特性とその望ましい対応方法について、丁寧に聞かせていただきました。
瑠璃さんの著書「どろだんご」を読んでいたので、予備知識はありましたが、彼女の口から直接聞くと、より判り易く楽しくて、面白いエピソードがいっぱいの波乱に満ちた毎日だったようです。
彼女はお話がうまくて、生き生きとその場の情景が目に浮かんできて、私は、思わずほほ笑んだり、時には爆笑したり・・・と、そんな講演会でした。
小さい頃、活発でひょうきんだった彼女の話は、当時のスナップ写真を交えながら、話して下さるので、とてもわかりやすいものでした。
幼児期は、狭いところが好きでよく押し入れに入っていたこと。歌うことが大好きだったことや、やわらかな感触が好きだった事、でもここではちょっと書けないようなエピソード・・・。
小学校時代におしゃべりが過ぎて、目玉クリップを口に付けられたエピソードや、女子グループには属すことが出来ず、男子とばかり遊んでいた事などなど、なんだか私もよく似ているのですよね。
また、スカートめくりが大好きで、女の子たちがキャーキャー言うのは、喜んでいると思っていたら、どうも違ったというエピソードなど、笑いながら、ちょっと身につまされました。
「嫌なら嫌とはっきり言えよ〜」ですよね。
日本人は、嬉しいのだか、嫌なんだかハッキリ言わないから、純真なASDの子は、誤解してしまうんですよね。
中学校時代は、次第にクラスに馴染めなくなっていく様子を話して下さいました。
でも、部活はとても熱心に頑張って、勉強でもクラスでトップクラスだったようでした。今でも円周率は、100ケタまで言えるそうです。
高校時代のお話は、少し辛いお話でした。
不登校になったことや、リストカットするところのお話は、切ないお話しでした。血を見ると生きている実感が持てるというお話では、聞いていて思わず泣いてしまいました。
大学時代は、国立大学へ進学。
教員採用試験は、3県に一発合格という輝かしいものでした。
教員時代は、中学校勤務を二年。
やんちゃな子や不登校の子などが、心を開いてくれたとお話くださいました。こんな風にASDの人たちは、自分自身がとても辛い経験をしているので、辛い想いを抱えている人に敏感です。仲間外れや、寂しい人を放っておけないところがあるようです。
「どろだんご」という本の由来は、この教員時代に、子どもたちと土をこねて作るどろだんごを作った時のエピソードが、元になっています。
どろだんごは、作る人によって一つ一つ大きさも色も違う。まっ黒のもあるし、茶色いのもある。大きいのもあるし、小さいのもある。どんなどろだんごも、丹念に磨けば必ず光るんだよ。と、そういう思いで、教員として頑張って生徒と向き合ってこられた瑠璃さんでした。
でも残念ながら、先生方や保護者との対人関係でうまくいかなかったのでしょう、体調を崩して、退職という形になってしまわれたそうでした。
残念ですが、でも、今、元気になられて、こんな風に私たちにASDのことをお話し出来るようになっておられるのは、幸いです。私たちにとって、こんなに身近にお話していただけるのですから、本当にありがたいことでした。
昼食後、お母さんとお友達のKさんとMさんにも参加していただいて、質問に答えていただきました。
その時に参考になると思うことが、ありましたので、皆さんにもお伝えしたいと思います。
不登校になった時、自分がひとりぼっちになったみたいな気持になった。
お母さんに、どうしたら学校に行けるようになるか、考えて欲しくなかった。
そのことに触れないで欲しかった。
学校に行きたくなるまで、見守って欲しかった。
告知についての質問にも、丁寧に応えてくださいました。
親は、診断を知っていて、本人に言えるのは、いつかなと思いながらいて欲しい。
本人がまだ知らなくても、サポートは必要なので、親は、知っていて必要なサポートをして欲しい。親は、本人の苦しさをわかってやる必要があると思う。
お話いただいた中で、保護者としてのお母様のお話が私には特に印象深く、ここで紹介させていただきます。
苦しい事や大変な事がたくさんあっても、私が悲しそうにしたりすると、子どもも体調を崩してしまいました。
だから、大変でも、そんな顔はしないで、いつもニコニコしながらいると、この子もニコニコして、とても穏やかに暮らせるのです。だから、私は、いつもにこにこして、おいしいご飯を作ることが、何より大切と思います。
そう言われました。なんて素敵なお話だったことでしょう。
暖かいご家庭。それが瑠璃さんをこんなにのびのびと前向きな素敵なお嬢さんにしたポイントだと思いました。本当に素敵なご一家でした。
瑠璃さんは、ASDの人たちの会を作りたいと考えられています。
また、うまくいくといいですね。
当日の、お母さん方から寄せられた感想が後のページにありますのでご覧ください。

さて、お話は、変わって、今年も蒜山高原マラソン全国大会に親子三人参加してきました。
哲平は、ハーフの21キロ。父さんは、10キロ。私は今年も3キロを頑張って走りました。
哲平は、1300人もの出場者中、14位でした。部門別39歳以下男子の部では、9位。
いつも一位を目指して走る哲平は、今年も10キロ付近まで、頑張ってとばしていたそうですが、折り返し地点付近では、残念ながら、置いて行かれたようでした。
いつもいつも、一番を目指しているのですが、なかなか一番は遠いようです。
今回は事故後初めてのレースでした。
走るのは、肩甲骨で走るというくらい腕の振りが大切で、右腕を骨折した哲平は、手が思うように振れません。そんな中、一般男子の皆さんと互角に戦えたことは、素晴らしい事でした。
交通事故から10カ月経ちました。
このたび、上腕骨に入っているチタンの棒を抜く日にちが決まりました。11月1日入院で、11月2日が手術です。
このまま手術をせずに置いておくという方法もあるそうですが、今のままでは、リハビリを続けても、手は肩から上には上がりそうにありません。
それで、チタンの棒とそれを止めているボルトを取る手術をすることになりました。
事故の怪我との戦いは、まだまだ続きます。
次回会報では、元気にリハビリに励む哲平のお話が出来ることを願っています。
ちなみに鳥羽父は、はじめて大台の1時間を切りました。59分台は新記録です。真面目にトレーニングしたら、もっと伸びるのではないかと思う出来事でした。
さて、次に私です。
夏ごろ頑張ってトレーニングしていたのは、このレースでの入賞を狙っていたからなのです。
でも、練習のしすぎで足を痛め、腰を痛め、泣く泣くトレーニングを休みました。
無理は、体に良くないと、ほとんど練習せずに臨んだ3キロ、60歳以上の女子の部でした。60歳以上ならわたしだって簡単だわ〜なんて、思ったのが大間違いでした。
何と、60歳以上の18人中15位という結果でした。惨敗もいいところです。
でも、よく考えてみると、年令の大きな方が、たくさん桃夢でも走っておられて、100キロのウルトラマラソンなんていうのにも平気で出場されていました。なるほど、私の練習くらいでは入賞は、難しそうです。
もう少し、時間をかけて頑張ってみるとしましょう。来年こそがんばって、入賞を目指します。
かっこよく走る鳥羽さんを期待していてくださいね。

休耕田には、イノシシが毎日のように出没しています。
先日は、車の前10メートルくらい先をイノシシ君が横切っていきました。夜8時くらいの出来事です。
事務局の前の田んぼもイノシシ君に掘り返されています。
最近は、夜道も危なくって歩くのは、危険ですよ。なぜって?イノシシに襲われるからですよ。
気をつけなければと思いつつ、今月は、これくらいでお別れです。
秋が深まっていきます。皆さん、季節の変わり目は、急に寒くなったり暑くなったりしますから、お身体気をつけて、また、来月号でお会いしましょう。さよなら、さよなら・・・・。
(育てる会 代表 鳥羽 美千子)

支援者養成セミナーの報告

平成24年9月30日(日)、オルガホールにて、よこはま発達クリニック 児童精神科医師・ペック研究所 主宰の吉田友子先生をお招きして、「平成24年度 第3回 自閉症児の自立を果たす為の支援者養成セミナー」を開催いたしました。
テーマは「高機能自閉症・アスペルガー症候群 やる気を引き出す、子育て支援」と題して、子どもたちが自信をもって自分らしく生きていくための支援の大切さについてお話いただきました。
当日の感想・報告をご覧ください。


先月号の会報にも書かれていたように、セミナー当日は巨大な台風17号が接近する中でしたが、たくさんの方が会場を埋めつくしていたように思います。
外は嵐が吹き荒れていましたが、会場の中は穏やかな語り口で、優しく話される先生の声が流れて、とても心温まる講演会でした。
お話は、まずテーマである「やる気を引き出す」というところから始まりました。
と、言っても、もちろん、その気のない子どもから、むりやり「やる気」を引き出すといったような、どこかのヨットスクールのようなスパルタ式の精神論ではありません。
まずは、その特性から考えて、「やる気のない」ではなくて、「やる気のない(ように見える)」行動ではないかと考えてあげるところから、支援がスタートします。
「やる気のないように見える」理由の一番目は、「何をしていいのかわからなくて固まっている」ケースが多いことが挙げられます。確かに、困っているはずなのにニヤニヤしたり、平然とした顔をしているのは、我が子でもよく見かけますね。
だとしたら、「やる気を引き出す」第一歩は、本人にわかるように、これからすることを伝えるということになります。吉田先生は、具体的に、指示がわからないとしたら、情報の出し方や渡し方の工夫を考えることのやり方を、プリント管理システムの例などをあげて解説されました。会場のアチコチから、ウンウンと納得されたうなずきが聞こえて、みなさん先生のお話に引き込まれていく様子が感じられました。
そして、その工夫の前提には、本人の能力を正しく把握して難易度を修正していくことが大切と話されました。これは、先月の会報によると、前日行われた赤磐ぐんぐんでの職員研修でもお話があったそうですが、子ども達の能力を過大評価することも、過小評価することもなく、その子の能力に応じた課題を設定してこそ、「やる気」が生まれてくることを教わりました。
また、一言で「発達特性から考える」と言っても、その中には二つの視点があるということも、私には印象深かったです。
例えば、子どもがパニックを起こした時、「なにがきっかけで起こったのか」ということと、「なぜその程度のきっかけで」という視点です。
一つ目のきっかけについては、「きっかけの全てを排除することは無理」・・・だからこそ、予防可能なきっかけは、あらかじめ予測して排除しておいてあげましょう。それなのに、「逆に地雷を埋めに行っているような対応を見聞きすることは稀ではない」と話されたお話には、会場に笑いというか、苦笑が広がりました。みなさん、経験があるのでしょうか。
もう一つの「その程度」については、なにより子どもに毎日の安心感や達成感を高めていくことが必要と話されました。子どもが自分に自信を持って暮らしていれば、「その程度のきっかけ」はやり過ごせるようになると教わりました。パニックを押さえるにも特効薬はなく、(予防薬はあるにしろ)、日々の積み重ねで自信という体力をつけておくことが大切ということですね。
後半の告知についてのお話では、「こんな告知は危険」という具体例から、告知を行っている実際の映像を見せていただきながら、支援の一環としての告知のあり方をお話しいただきました。
自閉症を障害というネガティブなものとして伝えるのではなく、右ききか左ききかという「脳タイプ」として捉え、「長所と苦手」をセットのものとして、なにより本人が自閉症を正しく理解し、うまくやっていくための「ワザ」を持っていきましょうと伝えていくやり方です。
どんな時期に告知を行ったらいいか、告知の効果や、告知の後に起こるかもしれない副作用への対応なども、丁寧に詳しく教えていただきました。
今日の講演を聞いて、本当はみなさん、吉田先生に主治医になっていただいて告知をしていただけることに憧れられたと思いますが、それは少々難しいので、先生が最後におっしゃった「診断名の告知は誰が担当すべきか」のメリット・デメリットを参考にさせてもらいながら、工夫していきたいと思っています。
 
(保護者:T)

吉田先生の講演会 ビデオ上映会 !!

   日時 平成24年11月15日(木) 10:00〜14:00
   場所 育てる会事務局 のびのびサロン(赤磐市和田194‐1)
   対象 正会員の方   参加費 500円  申込締切 11月12日(月)

今回の講演会に参加したかったけれど、都合でどうしても参加できなかった方はどうぞいらっしゃってください。
また、もう一度ご覧になりたい方もどうぞ。
吉田先生のお許しをいただき、正会員に限りですが、上映会が開催できることになりました。
大画面で臨場感あふれる先日の講演会を再現します。

それでは、当日のたくさんのアンケート(数えてみると、ちょうど200通ものアンケートを、参加者のみなさまからいただけていました)の中から、一部を紹介させていただきます。


【 保護者の方からのアンケート】

○ 自閉症の特徴をネガティブにとらえがちですが、いつもプラス志向「強みである」ということをお話いただけるので、とてもほっとして元気を頂くことができました。
○ 出来なかったことをよく叱っていましたが、そうではなくて、親が出来るようになるまで、いろいろな方法でやり方を変えて教えていく、達成感を何回も覚えさせてあげるというのがよいとわかりました。
○ 説明の内容が具体的で(必ず例をあげられるので)子どもの状態が想像できて「あっ、これだな」と思えます。自分の改善すべき点が納得できました。
○ 「困っているように見えない」ということに、保護者でありながら惑わされていたなあと改めて感じました。「わかりません」を教えられるのは、わかる環境にいる子どもだけ、というお話に子どものおかれた環境をもう一度見直してみようと思いました。
○ 子どもに向けられている視点が、とても暖かく、親として希望が持てました。具体的な取り組み例も教えていただけて、何をすればよいのか、何を知るべきなのか、見通しがもてました。
○ 話の全てが、自分の子どもにあてはまり、どれもこれもストンと心に入ってきました。三つ組の基本的な話は改めて勉強になりました。
告知の話もとても勉強になりました。これからおとずれるその時のために、支援をしっかりしていきたいと思いました。
○ 告知のお話を聞くことが初めてだったので、とても良かったです。実際に告知されている様子を見せていただいて、本人の安心している様子を見て、こんな風にお話してくださる方がいたら幸せだろうなあと思いました。
先生の自閉症の人に寄り添った考えがとても優しくていいなぁと思いました。勉強していく中で、特性は理解しているつもりでも、日々の生活の中で「なんでだろ」と思ってしまうことがよくあります。私ももう一度、特性から我が子の困っていることを見てみようと思いました。私たちでも、安心した中でがんばれるので、また家庭の中からがんばってみようと思います。
○ 実際の告知の映像を見せていただけて良かったです。我が子への告知を重く考えていましたが、前向きに考えられそうです。そして告知の際の考慮すべき点が具体的に示されていて、理解が深まりました。

【一般の方からのアンケート】

○ 全て良かったです。支援の初心者にも、ある程度勉強して理解しているつもりの者でも、今日のように整理されたお話はとてもわかりやすいものだと思います。私自身も理解を一歩進めることができました。今まで様々な研修会でASDの話を聞いてきましたが、今日の先生のお話は私のニーズにぴったりで最高です。雨の中、参加して良かったです。ありがとうございました。 (臨床心理士)
○ “「やる気のない(ように見える)」行動の理由”が、整理されていてわかりやすかったです。“こんな「告知」は危険”も気づくことが多かったです。もりだくさんで、分かりやすい講演でした。ありがとうございました。 (言語聴覚士)
○ 全て良かったです。告知のDVDも、とても参考になりました。吉田先生のように、きめ細かく対応してくださる主治医に巡り合えた子どもたちは(保護者の方も)幸せだな、と思います。
内容が大変分かりやすく、参考になることばかりでした。子ども達の言動に振り回されるのではなく、その背景、根底にある問題に冷静に目を向けられるよう、心がけたいと思いました。
 (社会福祉士・支援員)
○ どんなことが分からないで困っているかを、漠然とではなく、きちんと見極めて適切な援助、指示や出し方を工夫し、片付けの手順などを具体的に周りの大人が示してあげることで、身についていくことが多いことがわかりました。プリント管理のシステムの例が参考になりました。 (臨床心理士)
○ 担任をしているクラスの子が、IQは高く6年生なのに、そうじ、運動など、やる気がないと思ってこの講演を聞きにきました。
「やる気のないように見える」行動の理由を聞き、納得できました。また、その時の症状に心あたることがたくさんあり、クラスの子ども達に不安を与えていたのだなあと今までのことを反省しました。遠方から来たかいがあったと、とても前向きになれましたが、なかなか保護者とのコミュニケーションがとれないので、少しずつ先生かえら教わったことを伝えていきたいと思いました。ありがとうございました。
 (小学校教諭)
○ 自分のことがよく分かった。涙が出た。思い出した。お母さんと一緒に聞きたかった。告知についてよく分かった。
分かりやすく、スーッと入っていける講演でとても勉強になりました。自己理解を深めました。本当にありがとうございました。 
(ご本人)

教師・保育士対象 即実践講座 お知らせ

【即実践講座 基礎編】 
☆第6回☆ 「コミュニケーション:実践」
      平成24年11月9日(金)19:00〜20:55
      岡山県生涯学習センター 大研修室
【即実践講座 アドバンス】 
☆第6回☆ 「コミュニケーションの評価と支援の実施」
      平成24年11月1日(木)19:00〜20:55 
      岡山県生涯学習センター 大研修室

 

「 瑠璃 真依子さん 講演会 」報告

10月24日(水)、岡山西ふれあいセンター研修室において、先月号のお薦め本でも紹介のあった「どろだんご」の著者で、発達障害の当事者でもある瑠璃 真依子さんの講演会が開催されました。
以前から、セミナーのアンケートの中でも、当事者の方のお話を聞きたいというご希望は多くの一般の方からも寄せられていたのですが、今回は瑠璃さんが人前で講演するのは初めて、ということもあり、あまり負担にならないようにと、気心の知れた正会員の方を中心のセミナーとさせていただきました。
巻頭文で代表も書かれているように、暖かい雰囲気の中で、瑠璃さんも初めてとは思えないほど、わかりやすく落ち着いてお話をされ、とても良い講演会となりました。
午後からは、質問タイムの予定でしたが、瑠璃さんだけでなく、瑠璃さんのお母さんや、やはり発達障害を持たれている瑠璃さんの友人の方お二人も前に座って質問にお答えいただき、期せずしてシンポジウムのような予想以上のすばらしい展開となりました。
会報の最後に、当日の新聞記事も載せていますのでご覧ください。
それでは、当日参加された保護者の方からの感想が寄せられていますのでご覧ください。

会報の私のお薦め本コーナーを読んで、ぜひ瑠璃さんのお話をきかせていただきたいと思いました。
入院治療をされた経験があるとのことでしたので、「私、辛いんです…」という雰囲気の方かなと勝手に想像していましたが、実際はとても明るい感じのお嬢さんで驚きました。
こんなお嬢さんがどうして入院をと思いました。瑠璃さんのお話が始まり、特性についての説明を交えながら成長の様子をうかがっていると、こういうところは発達障がいの特徴にあてはまる部分だなと思いはするのですが、それでも、障がいを持たれているようには周りの人からは見えないだろうとの思いはなくなりませんでした。だからこそ、知的に高い方も支援は必要なのだと心から感じた時間でした。
講演会には瑠璃さんだけでなく、お母様や同じ障がいを持つご友人方も来られており、皆さんが参加者の質問に答えてくださいました。お答えの中で心に残ったことをいくつか挙げると、
・障がいがあるから人生を生きられないわけではない
・子どもが一番輝ける場所を見つければ良いのではないか
・親はいつも笑って、おいしいご飯をたべさせること。自分を保っておくと子どもも元気を取り戻す。待つ心、広い心を持つこと。
・お母さんがいつもニコニコにしてそばに居てくれることが大切
・周りに目が向けられるようになると、自分は○○の良いところがあると思えるようになってくる などなど
私には、どの方も、自分で自分のことを好きと言える人なのだろうなと感ぜられました。そして、我が子にも胸を張って自分の人生を歩んでもらいたいと思いました。
瑠璃さんには、もしかしたら思い出したくない出来事もあるのかもしれま
せん。でも、たくさんたくさんお話をしてくださり、本当に感謝しております。どうもありがとうございました。
(O母)

今日は講演を聴けて本当によかったです。
鳥羽代表が、「瑠璃さんはとっても素敵な方」と言われていたので、楽しみにしていました。
実際にお会いして講演を聞かせていただくと、本当にかわいらしくて親しみやすく、そしてとても頭のよい方だなと思いました。
これまでのご自身を振り返って、こういうところが障害の特性なんだと思うと振り返っておられたところがとても的確で、そしてそれを重くならないような語り口で語っておられたところが大変よかったです。
ご自身のことをこんなにもオープンに話をするのは、本当に勇気がいったことだと思います。
包み隠さずご自身の感情、一番身近で支えてくれたご家族のこと、ほかにもいろんなことを丁寧にお話くださって、とても共感できました。
私は発達障害を持つ子の親ですから、共感できるのはもっともですが、今日のお話を聞いて感じたことは、きっと障害の無い方、発達障害を持つ人とまったく関わりの無い方、これまで障害のことをまったく知らなかった方が聞いても、心に響いて、共感することができたり、理解してあげたいと思えるお話だったように思います。瑠璃さんのお人柄によるところも大きいかもしれませんね。
本人や周りの大変さ、そしてその人を理解してあげることの大切さをとても上手に伝えられていたと思います。是非これからもいろいろなところで講演をしていってください。
またお会いできたらいいなと思います。
これからも是非、やりたいと思ったことにどんどん挑戦していってください。
お母様も、親としてのお姿を大変すばらしいと思いました。
「いつもニコニコ笑って、おいしいご飯をつくってあげたらよい」というお話し、これならできる!!と力強く感じました。
母親の存在は大きいですね。私も自分を保ちながら、家族を大事にしながらこれからも暮らしていきたいです
(S 母)

「キッズルーム」ご案内

キッズルームでは、岡山大学児童文化部のお兄さんお姉さんが、子どもたち一人一人について一緒に遊んでくれます。
おもちゃで遊んだり、人形劇(影絵劇の場合もあります)をみたりして楽しい時間を過ごすことができますよ♪
日時  平成24年11月18日(日)  13:00〜15:00
場所  岡山大学清水記念体育館   
申込方法  育てる会事務局へ (Tel.086‐955‐6758、Fax.086‐955‐6748)
申込締切  11月9日(金)     定員  約20名 (正会員 限定)
参加費  子ども1人につき400円 兄弟児も同じです。(おつりのないようお願いします)
持ち物  うわぐつ、お茶
★ 参加される方でプロフィールを提出していない方は申込時に提出してください。

 《おしらせ・予告》

クリスマス会を12月16日(日)13:00〜15:00、岡大第2体育館で開催予定です。
申し込み受け付けはまだしておりません。詳しくは次の会報でご案内します。

『 第6回 保護者のための 即実践講座 』

日 時: 平成24年11月2日(金) 10時〜12時
場 所: 赤磐市社会福祉協議会 (赤磐市河本778-1山陽総合福祉センター内 Tel.086-955-8877)
講 師: 重松 孝治 先生(川崎医療福祉大学 講師)
対 象: 育てる会正会員
参加費: 全10回 10000円(欠席の際はDVDを貸し出します)
申 込: 育てる会事務局 Fax.086‐955‐6748
今回も、出来るだけ乗り合わせて行きたいと思います。時間に余裕のある方は、山陽団地内の旧山陽ショッピング跡地の駐車場に9:30頃までに集まって下さい。
前回の講座の後、寄せられたアンケートの中から、「即実践講座」にふさわしく家庭で即実践されたお母さんからの投稿を紹介します。

今回、構造化の意味について学ぶ中で、この言葉の中にある深い意味を知った気がします。こう考えると、なるほど!とすごくわかりやすく勉強になりました。
帰宅後早速、部屋の見直しをして、少しずつ整理しました。
ついついごちゃごちゃしている部屋の中を休めるところ、勉強するところ、おもちゃを置いているところ等を家にあったマットを敷いて、分かりやすくしました。
スケジュールに関しては、小2の我が子は、まだ実物の方が分かりやすく、カードでは絵より写真が分かりやすいです。
教えても、本当に伝わっているかなあ?
やっていてモノそのものが分かってくるのか? といつも不安です。
スケジュールを実物で教え、他にどれを写真や絵としてカード化するか?
どこまでするべきか? 今本当に足りているか?
自分自身で自問自答しながら、相談したりして、納得できる答えを見つけていこうと思います。
又、次回も楽しみにしています。
( I 母)

『 母の想いを語る会 』

日 時:平成24年11月13日(火) 10:00〜12:00
場 所:藤工房(岡山市東区瀬戸町下543-1)見学会
   (Tel.086-952-0011 ナビ用:JR瀬戸駅前の道 南西へ500m)
申込締切:11月9日(金) 事務局(086-955-6758)まで (正会員 限定)

11月度は、瀬戸町の街中にある藤工房さんの見学会です。
グループホームや生活介護、障害者の方によるカフェ経営など、いろいろ多角的に運営されておられます。今回は、主にグループホームやケアホームのお話を中心に伺う予定です。
まだ、先の話と思っておられる方もいると思いますが、将来の見通しをたてるためにも知っておいていただきたいと企画いたしました。

前回の岡山障害者職業センター見学会のあと、それと関連して就労に向けたチャレンジワークでのお子さんの体験談も含めての感想をいただきました。
みなさんにも、ぜひご紹介したいと思います。


いつもお世話になっております。9月11日に障がい者職業センターを見学させて頂き、ありがとうございました。
感想が遅くなってしまいましたが、今年の夏、息子が中学校でチャレンジワークを経験しましたので、その時のことを少し書かせて頂きます。
息子の学校では、毎年夏休みに中学2年生が地域の協力事業所で、三日間の職場体験を行います。息子は近所のガソリンスタンドでお世話になりました。
事前の打ち合わせからチャレンジワークの間ずっと担任の先生にジョブコーチとして支援に入って頂きましたが、あらかじめ一日のスケジュール提示をして頂いたり、暑さに弱い息子に無理のないよう、休憩時間を多めにとらせてもらったり、多くの配慮を頂きながら三日間を過ごしました。反抗期の息子は、家庭では些細なことでスイッチが入り、怒りモードになって『お母さんの馬鹿〜!』『ケチ!』etc.の暴言を吐いていました。職場でそうなったらどうしようと随分心配しましたが、以前から憧れていたお気に入りの職場にやる気満々で臨んだためか、不適切な言動も一切ありませんでした。
午前中は、トイレの清掃作業、タオルたたみといった裏方の仕事、午後は車の窓をふいたり、お釣りを渡したりといった接客作業を一生懸命やったようです。
後日、給油に行った時、ガソリンスタンドの方から『毎年、中学生を受け入れてきて、いろんな生徒さんを見させてもらったけど、今年ほど楽しかったことはなかったです。Rくんは真面目できっちり挨拶ができて、気持ちが良かった。こちらも新鮮な気持ちで仕事ができました。』と、有り難い嬉しい言葉を頂きました。本人も、『三日間頑張れた』『僕もできた』という達成感を味わうことができたようです。
私は学年役員でしたので、職場体験の打ち合わせ会や反省会に親代表として参加させてもらいましたが、事業所や学校の方から、子どもたちの挨拶を含めた勤務態度や体調管理について、いくつかの反省点を聞かせて頂きました。
ハンディがあってもなくても、家庭のサポート力は必要なのだと再確認しました。
職業センターの方から頂いた将来の就労にむけて、小学生中学生のうちから家庭で行っておくべきこととして3つのアドバイス
@ 就労に耐えうる体力作りをすること
A 家族内で『おはようございます』『ありがとう』『ごめんなさい』等の挨拶をしっかりさせてコミュニケーションの力をつけること
B お手伝い(家事労働)をさせ、家族の一員として役割を果たさせること
これらは、どれも本当に大切だと実感しました。
現実の社会はもっともっと厳しいものだとは思いますが、社会に出るまでの時間を大切に使い、今、家庭でできること、親としてできる支援をし、就労に繋げたいと思います
(O )

「18歳の春を目指す 親子療育クラブ」

日 時 平成24年11月22日(木) 9:30〜14:00(受付9:15〜)
場 所 きらめきプラザ2F 大会議室(正会員 限定)
先月「母の想いを語る会」メンバーで、岡山障害者職業センターを見学させていただき、働くために今から取り組んでおくことについてお話をしていただきました。この体験から、今月の18春では、香川大学の武蔵博文先生に、就労先とのトラブルやその解決方法、人付き合いをするために今からしておいた方が良いことなど、就労についてのお話をしていただけるようお願いをしております。将来に向けての参考になることと思います。またとない機会ですので、ぜひ、一緒に勉強しましょう。
先月のIEP見直しに参加されたお母さんから感想が寄せられました。

今回の18歳の春では、IEPの見直しを行いました。自分の子どもの取り組みのうまくいったこと、いかなかったことを皆さんに聞いていただきながら、違う目線からの意見や助言をしていただき、大変有り難かったです。たくさんメモして帰ることができ、目指す方向がだんだんクリアになってきた感じです。18春の皆さん、いつも元気とやる気を下さってありがとうございます。
今後ともよろしくお願いしますね!

18歳の春では、正会員の新規加入者をおまちしています。
なお、見学(正会員限定)は参加無料ですので、遠慮なくご参加ください。(正会員 限定)

「のびのびキャンプ」報告

代表の巻頭文にもあるように、10月7日(日)・8日(月・祝)、岡山県青少年教育センター 閑谷学校で行われた「のびのびキャンプ」が子ども達の元気な歓声のもと、無事終わりました。
参加されたご家族の方やボランティアいただいたみなさまには、詳しい報告書や写真を別綴じにてお送りいたしますのでご覧ください。
それでは、キャンプの後、送られてきた保護者の方からの感想を紹介します。
また、キャンプの様子については、CD(キャンプディレクター:キャンプ長)として、指導していただいた重松孝治先生が、この後の「岡山ひともの探訪」に書いてくださっていますので、こちらもどうぞお読みください。

去年参加してから度々「次はいつ?」と聞いてくるほど楽しみにしていました。
キャンプ前日には入念に荷物のチェック。
さて当日、バスに乗り込んだ息子に「楽しんでおいで」と手を振る母には素っ気なく、隣のボランティアの高野さんとすぐに打ち解け何やら楽しそうに話していました。
ちょっぴり寂しく感じましたが、そんな姿を見て安心しました。
帰って来てくると、アスレチックやクッキー作り、手打ちうどんの話をしてくれました。
家ではしないような事を体験させて頂いてありとうございました。
学校の宿題の絵日記に「疲れたけど、楽しかった」と書きました。
担任の先生(今年4月〜)から『楽しかった』と書いたのは初めてのことと言われました。
きっと重松先生はじめスタッフの方々が子供達が楽しめるように支援の方法を一生懸命考えてくださったからだと思います。
本当にありがとうございました。また来年のキャンプを楽しみにしています。
(N 母)

今年もキャンプに参加させていただき、ありがとうございました。息子は早くから楽しみにしていました。親も宿泊練習ができるのは育てる会のキャンプしかないと思っていましたし、楽しい経験をとにかく積ませてやりたいと思い、送り出しました。
帰って来るまで本当にドキドキでしたが、息子は楽しかったよ〜と大変いい顔で帰ってきました。全部の活動が楽しかったらしく、中でもクッキー作りが良かったらしいです。いただいたレシピと手順で家でも作ってみました。美味しく食べながらいい経験ができたんだなあと感じました。
スタッフの皆様、ボランティアの皆様、今年もたくさんの支援やツールを用意して下さり、ありがとうございました。本当に感謝しております。
(T 母)

娘のYは今回で4回目の参加でした。閑谷も3回目で慣れてきて、チェックリストを確認しながら、荷物の準備を一人でしていました。
細かく作っていたスケジュールも、Yとの話し合いをしていくと段々と簡単なものに変わってきました。
昨年と同じメンバーとあって、「今年はどんな新しいことをするかな?」と期待ワクワクだったようです。
「指編みの他にミサンガの作り方を教えてもらったよ!」「砂絵が途中までだけど、かわいいのができた。」と帰ってくると話が絶えませんでした。親元から離れて、自分のできそうなこと、新しいチャレンジをワクワクして楽しめたYの成長にジーンとなりました。Yの周りには、一緒に楽しむ仲間とそして手伝ってくれたり、一緒になって考えたり、楽しんでくれた渡辺ボラさん。そして、準備や見守りをして下さった、リーダーやスタッフ、重松先生の温かいサポートのおかげですね。本当にありがとうございました。
(Y 母)

サッカークラブのお知らせ

日時 : 平成24年11月25日(日) 10:00〜12:00(9:45集合)
場所 : 岡山市内グラウンド
持ち物: マイボール、ゼッケン(黄色チームはボラさんの分も)、ハチマキと名札、
      お茶(ボラさんの分も)、個人ノート、出席カード、親リーダーはグループノート
※ 活動日前日、当日のいずれかに雨が降った場合、活動は中止となります。
  中止の場合は、メールでお知らせします。
※ 体験、見学の申し込み・お問い合わせは、担当までご連絡下さい。(正会員 限定)
(サッカークラブ 担当:M)

水泳教室のお知らせ

日 時 : 平成24年11月18日(日) 15:30〜17:30
場 所 : OSKスポーツクラブ岡山 3階ロビー(岡山市北区絵図町1-50)
          ※プールは育てる会水泳教室 貸切で行っています。
連絡先 : 育てる会事務局
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。(正会員 限定)
体験は1回2000円(保険代込み)です。
★欠席される方は、必ず11月13日(火)までに事務局に連絡してください。
★当日の急なキャンセルなどは 水泳教室担当に直接連絡ください。
(水泳担当:S &H) 

「OHAの会」

OHAの会は高機能自閉症・アスペルガー症候群の子どもを持つお母さんのための会です。
知的障害がないからこその悩みや将来への想いなど、同じ立場のお母さん同士で想いを語り合いましょう。
アドバイザーは臨床心理士の利守愛子先生にお願いしています。
11・12月のOHAの会はお休みです。次回は1月の予定です。(正会員 限定)

 岡山ひともの探訪
川崎医療福祉大学 重松孝治

 第4回 ちょっと寄り道:初めてのキャンプ 

先日育てる会ののびのびキャンプに参加してきました。
参加している子どもたちの多くは何度目かの参加であったためか、表情は比較的落ち着いた様子でした。
対照的にボランティアの多くは初参加であり、中には自閉症の子どもたちと出会うこと自体が初めての方もいたりしていて、その表情は緊張の面持ちでした。
実際のキャンプが始まると、どうやって子どもたちとやり取りをするか、どうやって達成感を持たせるのか、どうやったら楽しめるのかについて悩みながら取り組んでいる様子を見ながら、ふと自分が初めて参加した自閉症キャンプのことを思い出しました。
自分が初めてキャンプに参加したのは、たしか大学3年の夏であったと記憶しています。
自閉症に特化したキャンプを始めようとして行われた企画であり、4泊5日の日程でした。
自分が担当した男の子は初めて母子分離しての宿泊活動であり、初日から不安いっぱいの様子でした(もちろん自分自身も初めての経験で同じように緊張していました)。
最初、彼は初日のプログラムを楽しく過ごしていたのですが、夕方になってきて少しずつ不安な様子を示し始めました。そしてキャンプ場が暗くなってきて(街灯もないキャンプ場なので、本当に真っ暗になりました!)、その不安はピークを迎えます。「帰ります!お家に帰ります」何度も繰り返す言葉、子どもの泣き顔。最初は『慣れていけば・・・』と思っていたのですが、夜が更けても涙は止まらず、なだめることすらできない(実はそれはとても大変なことであったのですが、その当時は「それすら・・・」と考えていました)自分の無力感で情けなくもなっていきました。そのキャンプはテントに泊まっていたために、そのテントにいる別の子どもたちもなかなか寝られず、みんなで翌日には赤い目をしながら朝を迎えました。
翌日もまた彼は泣きます。日中は何とか活動をしながら気をまぎらわせることができるのですが、夜になると「帰ります!」と泣き顔が・・・。
そこで考えたとても素晴らしい説明!
「あと3回寝たら帰れます。今日はまず寝ます。1回目です」という説明。
その当時の自分はちょっと上手く言えたのではないかと自画自賛したのですが・・・。
その次の瞬間、彼は「1・2・3」と数えながら、寝る→起きる、を繰り返したのです。そして、「3回寝た。帰ります」との言葉が・・・。自画自賛の説明はたった5秒後にもろくも崩れ去ったのです。
結局4泊の間、こうした涙涙の毎日で、ボランティア初体験は楽しいキャンプとは程遠い、過酷で、無力感いっぱいのそんなキャンプになりました。
自分には何の引き出しもなくて、どうしようもできなくて、疲労感だけが高まる、そんなキャンプ活動を思い出すと、今のボランティアさんの何と上手な対応であること!実はそれはご家族のおかげであったりします。
育てる会のキャンプでは、家族がその子に有用な情報をたくさん、たくさん提供してくださいます。もちろん全て消化できない場合もありますが、「こうしてみたら」というアイデアをある程度持って子どもたちと向き合うことができるのです。キャンプの体制としても経験者のリーダーが各グループにいるので、一緒に相談しながら子どもとのやりとりを進めることができるようになってきました。
今回参加されたボランティアの皆さんにとって、今回の経験が素晴らしいものであったと感じる方もいれば、疲れや悔しい思いでいっぱいの方もいると思います。
でも15年前と比べると、キャンプは少しずつ子どもたちにとって参加できるものになり、ノウハウも少しずつ積み重なってきています。
焦らず少しずつできることが増えていくことを一緒に続けてもらえると嬉しいな、とそんな風に思った秋空の閑谷学校でした。
参加くださった全ての皆さん、ありがとうございました。

お母さんの子育て体験談

「お母さんの子育て体験談」の第2弾、先月号に続き、総会後のセミナーでお話いただいた、思春期の男の子のお母さんからの原稿の後篇です。
小学校に入ってから現在までのお話です。


小学校は療育の先生や主治医と相談して、支援学校ではなく支援学級に進学することに決めました。
当時地元の小学校は支援クラスの人数が多く、息子には難しいのではないかと思い、近隣の小学校を何校も見学に行きましたが、納得のいく受け入れをしてくれる学校がなかったことと、地域の人に息子の事を知ってもらいたい、自力で通学できるようになってほしいという思いもあって、結局地元の小学校に入学しました。
経験豊富な素晴らしい担任の先生と支援員の先生のおかげで、学校生活の基盤を作ることができました。6年間の間には、担任の先生やクラスのメンバーも変わり、学校に行けなくなったりしたこともありましたが、1人で登下校できるようになり、また同級生の保護者だけでなくたくさんの地域の方からも声をかけていただけるようになり、地元に行かせて本当に良かったと思っています。
息子が小学校に通っている時に育てる会に入り、またあかいわぐんぐんに通わせていただくようになりました。
ぐんぐんではいろいろな事を教えていただき、今学校でしている作業の基本になっていると思います。また療育をうけている間、お母さん方と話をするのがとても楽しみでした。入学前もですが、しんどいときに親身になって話を聞いてくれ、アドバイスをくれる仲間の存在を本当ありがたく思います。
育てる会で鳥羽さんの子育てのお話を聞いて、我が家でもお手伝いをやらせてみようと思い、さっそく洗濯たたみをやらせることにしました。3年生の時でした。
息子は多動も治まっておらず、じっとしていることができません。最初はハンカチ1枚をたたむのも大変でした。それでも少しずつたたむ量を増やしていき、夏休みには洗濯干しも追加しました。その後食器洗いやお風呂掃除など年齢が上がっていくにつれ、お手伝いを増やしていきました。知能も低く不器用なので、大人になるまでに出来るようになれば良いな、という気持ちでやっていましたが、今はたくさんの家事を1人でやってくれています。自分で洗って干してアイロンをかけたシャツで、毎日学校に通うまでになりました。
以前何度練習しても出来なかったことが、ふと気付くとすんなり出来ていたりすることも増え、あきらめずに教えていれば、身について行くのだと実感しています。
お手伝いの度にお駄賃を渡していますが、お金の意味を理解することも難しく、最初は床の上に置きっぱなしでした。今はたくさんお手伝いをすればお小遣いが増える事がわかり、一生懸命お手伝いをして、欲しい物を買っています。音楽を聴くのがとても好きなので、自分でCDを買ったり借りてきたりして、聴いています。
中学校も悩んだ末に地元に通うことにしました。息子は同級生と同じように自転車通学を強く希望したのですが、多動と衝動性がまだ治まっておらず、様子を見ることにしました。いつまでも終わるように思えなかった多動が少し落ち着いた頃に、片道30分の通学路を毎日自転車でついていき、学校とも相談しつつ自力登校を始めました。卒業まで大きな問題もなく自力登下校をやりとげ、高校通学への大きな自信につながったように思います。
今息子は支援学校の高等部に通っています。
先日先生から「お母さん、仕事の出来る子に育ててくれてありがとうございます。とても助かっています」というとても嬉しい言葉をいただきました。新しい作業の時は理解するまでに時間がかかるけれど、理解してしまえば、誰よりも熱心に正確に速く仕事が出来るそうです。頼まれた事を嫌と言わず、力仕事でも人の嫌がる仕事でも必ずやるので、安心して仕事が頼めるそうです。それを聞いて、息子の事を本当に誇らしく思いました。
息子を育てていく中で、たくさんの方に助けられてきました。
息子を理解し受け入れてくれた保育園の担任の先生、食べることに興味のなかった息子に根気よくお弁当を食べさせて偏食を直すきっかけを作ってくれた幼稚園の先生、「友達だから」とさりげなくフォローしてくれた交流クラスの子供たちとたくさん褒めてくれたそのお母さんたち、何時間も取りとめのない話につきあってくれた友人や育てる会で出会った仲間たち、たくさんの事を教えてくれた先生方。息子と私は人に恵まれていたと思います。
息子はもうすぐ社会人になります。今でも問題行動がないわけではないし、多動も衝動性も完全には治まってはいません。これからも悩みはつきないでしょうが、気負わず頑張っていこうと思っています。
今回今までの子育てを振り返る機会を与えて頂き、感謝しています。
拙い話にお付き合い頂いて、ありがとうございました。

すすむっち report from TOTTORI

こんにちは。今回は、初めての学習発表会のお話をします。
例年11月に、小学校では、学習発表会があります。5年生の時の学習発表会は、まだ特別支援学級(なのはな学級)が開設されて、1週間後だったので、欠席しました。
全校生徒が80人程度の小学校ですので、1学年各1クラスしかなく、進の所属するなのはな学級も、参加することになりました。
6年生とは言え、教科書がすらすら読めるわけでもなく、担任の先生は、“大きなかぶ”の劇をすることに決めました。「手伝って」という言葉は、実際の生活の中で意識して使う様に仕向けていたので、意味も理解していました。もう一つのセリフ「うんとこしょ、どっこいしょ。」は、おなじみのセリフでした。劇の人数が足りないので、(特設)“なのはな劇団”の募集をしたようです。
すると、11人の児童の参加希望があり、担任/校長も加わり、14名の劇となりました。何度も何度も、他の児童の協力も得て、練習を重ねました。
当日の朝の体育館は、2台の特設ストーブを使用しても、冷え込んだ体育館でした。あまりにも寒かったので、演技の途中で、大便を訴えるかもしれない…、万が一、失禁したら大パニックになるかもしれないと、私はとても心配してました。なのはな劇団の出番は、オープニングの次でした。できるだけ、予定どおりに始まることのできる順番に、小学校は配慮してくれました。“大きなかぶ”が始まりました。しかし、照明も強く感じられ、総練習の時とは違って、たくさんの保護者の顔が、舞台からじっと見えて、何も言わずに動かなくなってしまいました。担任(おじいさん役)と校長(おばあさん役)に囲まれて、小さな声で『手伝って』というのが、精一杯だったようです。他の児童たちの パフォーマンスもあって、劇が成功しました。 先生やいっしょに出演してくれた友達からも「頑張ったね。」とほめてもらい、うれしそうに体育館を後にしました。保護者席からも大きな拍手がありました。3月には、卒業式という、とても大きな行事が待っていました。私は、少し見通しがもてたような実感と共に、その後、ゆっくり学習発表会の演目を楽しみました。進は、予定どおり、通常の授業(生単で、校外へ散歩に出かけて、ごほうびのポカリの買い物をしました)を過ごしました。
さて、現在の様子です。中学校生活も、折り返しを過ぎました。中学校へ入学する直前に、現在の2?3年生の生徒に、私から進について話をする機会をもらいました。その中で、その場にふさわしくない言葉には、反応しないでくださいと言いました。 周囲の生徒や先生方のおかげで、ふさわしくない言葉で、自分に注目してもらおうとする進の言動は、激減しました。そして、「…まあ、そう言うなよ…。」という、新たな言葉を発するようになりました。会話の合間に、とても自然に入るようです。家庭生活では、交わされない言葉なので、驚いています。地域で生活する中で、どのような立ち振舞いが、適当か?ふさわしくないか?という判断は、自閉症という障がいを伴う者にとっては、時には漠然として、理解しにくいものです。進は学校生活の中で、着実に進なりの判断する能力を獲得し、成長しています。
次回は、就学指導委員会の最終審議の結果をお話したいと思っています。
すすむっちMom

 ぐんぐん だより 

 赤磐ぐんぐん

10月に入っても日中は少し汗ばむような日が続いていましたが、10月も終わりに近づいてくるとさすがに肌寒くなってきましたね。
運動会のシーズンも終わり、ぐんぐんに通ってくる子どもたちも、少しリラックスしているような感じがします。
今回は、療育での様子を少しお話します。
先日、小グループの活動で『ブラックボックス』というゲームをしました。
そのグループは、7月ごろより、4人で協力して「しりとり」を完成させたり、ドーナツタワーやアイスクリームタワーなどタワー系のゲームを4人で協力して高く積み上げるゲームをしたり、時には、お互いを意識できるようにと、自己紹介をしてみたりしていました。
グループでの活動をし始めた当初は、勝ち負けがないゲームなのに「勝ったー!」と喜ぶ子がいたり、タワー系のゲームをしている時に、倒してしまった子に、「もぉー!」と怒ってしまう子もいました。その様子を見て、私たち支援者は、「どうしたら、勝ち負けにこだわらずにゲームができるのか。」相手に対して怒ってしまう子には、「そんなこと言ったらダメでしょ!」と声かけするのではなく、どう、肯定的な声かけをしていくか・・・試行錯誤しながら取り組んできました。
はじめは、少しぎすぎすした感じがあるグループでしたが、今では、「高く積み上げるにはまっすぐ置いた方がいいかも!」と、高く積み上げるコツを提案する子が出てきたり、「がんばれ!」と、自然に声を掛け合う姿が見られるようになってきました。
前置きが長くなりましたが・・・。
ここで『ブラックボックス』の登場です。このゲームは箱の中に入っているものを箱の中に手を入れて何かを当てるゲームです。今までしてきたゲームとは内容がガラッと変わるので、みんな興奮して順番とか守れなくなるかなー。と思っていたのですが、やってみると、みんな順番もしっかり守って、自分の番じゃない時には座って待つこともできていました。そして、とっても楽しそう!!自分がする番だけじゃなくて、他の子がしている様子もニコニコしながら見ていて・・・初めてのことなので、緊張した子どももいたでしょうが、終わった後には子どもたちから、「またしたい!!」という声が上がった時には、私もうれしくてたまりませんでした。
7月からグループでの活動に取り組んできて、彼らにとって安心した環境になっていたからこそ、このゲームを楽しく過ごすことができたのではないかと感じています。これは、この環境だからこそできたことです。
療育でこのような取り組みをする中で、順番を守ったり、勝ち負けにこだわらずに・・・といったようなソーシャルスキル的なことを教えていますが、これだけでは子どもたちが成長していくとは思えません。ぐんぐんに通ってくる時間はわずか・・・他の多くの時間を家庭や幼稚園、保育園などに通って過ごしている子どもたちです。その中で、いろいろな困ったことも出てくるでしょう・・・。
先月、吉田友子先生が赤磐ぐんぐんにきてくださった時に「生活の中のある一部分だけが安定しているのではなく、全般が安定していてこそ、彼らはわかる環境で安心した生活ができる・・・」という話を聞きました。
お子さんたちの日々の生活を振り返ってみて、安定していない場面があるのでしたら、『安定している場面があるんだから、そこもちゃんとできてほしい・・・』という視点で見るのではなく、安定していない場所では何が原因になっているんだろう?どこにしんどさを感じているんだろう?そこを改善してあげたら落ちつくのでは・・・?という視点で見てみると少し変わってくるのではないでしょうか。
また先月号の会報で、重松先生の『岡山ひともの探訪問』に、「幼児期の支援・療育は、「家族が子どもを理解する」「家族が子どもを育てていく」時に必要な実感(わかったと思う瞬間、できたと感じる瞬間)を家族自身が持てるように支援することが重要であると感じている」と書かれていました。赤磐ぐんぐんではこのことを大切にしていきたいと考えています。
自閉症の子どもたちの支援を考える時一番大切なことは彼らの特性を理解することです。
家族の方がお子さんたちのことを「理解しようとするとき」私たち支援者がそのお手伝いをしていくことこそが、療育に携わる者として必要なことだと改めて感じました。
(赤磐ぐんぐん 療育スタッフ:河野 友紀)

 ぐんぐんキッズ

日中こそは太陽が顔を出し暖かいですが、朝夕と肌寒く感じるようになり、冬がすぐそこまで来ている感じになりましたね。季節の変わり目なので体調を崩しやすいですが、栄養と休息をしっかりと取り、毎日を元気に過ごしたいですね。
さて、ぐんぐんキッズが4月からスタートし、10月からは後期のプログラムが始まりました。先生と勉強や一人で勉強の他に、キッズタイム(小集団活動)を計画して取り組んでいます。今回はキッズタイムで行ったゲームの一つを紹介します!!このゲームは、カードに描かれているもののヒントを頼りに答えを当てるというゲームです。
キッズタイムでの活動を始める前に・・・
☆指示書や支援者の実演でルール(やり方)を説明します。
☆その活動で守るべきめあてを確認します。
このゲームでは、ヒントを出す人は答えを言わずに、そのものの特徴や種類(生き物、食べ物、乗り物など)、
どういうときに使うかなどを 相手に何の絵か伝わるようにヒントを出さないといけません。これが結構、難しいんですよね~。ついつい答えを言いそうになったり、絵カードの絵の特徴を言ってしまったり・・・と。でも回数を重ねるうちにヒントも上手になってきます。 また、答える人は、友達の出したヒントから答えを考えなければなりません。こちらも想像力が必要です。
キッズタイム(小集団活動)では、ただ単にゲームを楽しむのではなくて、楽しいゲームや活動を通して 待つことや友達と協力すること、順番を守ることなどが実際の場面で経験できます。ゲームを始める前に、活動(ゲームなど)のやり方を説明し、その中で何を守って参加したらいいかのめあてを子供たちと確認します。そうすることで、子供たちもルールを理解し、気をつけなければならないポイントも意識しながら参加できます。 そして、楽しい活動が終わったら、めあてチェックをします。めあてチェックでは、活動前に確認しためあてを守って参加できたか振り返ります。確認 ⇒ 活動 ⇒ 振り返りという繰り返しの中から、子供たちはたくさんのことを学んでいます。
キッズタイムという楽しい経験からは学ぶことも多く、吸収力も違うなとつくづく感じます。
これからも、キッズタイム(集団活動)で楽しい経験を通し、たくさんのことを学んでほしいと思います。
(ぐんぐんキッズ  三上 尚子)

支援センターNEWS☆

朝晩冷えるようになってきました。体調を崩されている方も多いのではないでしょうか?
子どもたちの通う保育園でも風邪やRSウイルスが流行っているようです。
皆さん、手洗いうがいをしっかりしましょうね!
さて、支援センターに配属されて半年ほどが経ちました、政田です。
支援センターでお受けする相談もこれまでは幼児期・学齢期が多かったものが、思春期・青年期など年齢の高い方の相談も増えて来ています。
例えば中学生ぐらいで診断を受け、ほとんど何の支援も受けないままに、不登校や引きこもりなどを経験しながら、なんとか高校まで進んだけれども、その後の進路に悩まれている、といった事例。高卒後の進路というのは、誰しもが人生において一番悩む時期でもあると思います。自分の能力と、やりたいことと、やれること、経済的な問題、家族との絡みなど、様々なバランスを取りながらそこを見極めていくことはとても難しいことだと思います。
自分は一人暮らしができると思っているが、親や周りの目からは、難しいだろうと思える。この専門学校や大学に行きたいが、きちんと通って卒業することができるのか親の目から見ると疑問。本人はやりたいと言うが、親は無理だという。
そこに大きな溝ができてしまうと、せっかくのやる気を損なうことにもなるし、家族の関係を悪くしてしまうことにもなります。皆さんは、自分のことは自分が一番よくわかっていると、思いますか?私は正直 自信がありません。他と比較して、客観的に判断をするなんてとても高度なことですよね。実像に近いセルフイメージを持つことは、自閉症スペクトラムだからこそより難しくなるといえるでしょう。
これまでの成長の過程で、あなたにはこんな特性があるよね、それはこうすれば(これを使えば)うまくやれるよねという経験を積んできたかどうか。やはり大事なのは、自己理解であり、親も本人も障害特性をよく理解することなのだなあと、実感します。
我が子ができそうにもないことをやりたいと言ったら、どうしますか。失敗を覚悟でやらせるでしょうか?絶対無理だと反対するでしょうか?失敗経験をできるだけさせたくないので、多くの親が止めたいと思うのではないでしょうか。本人が納得できるようにうまく説明してやれるでしょうか。頭ごなしに否定するのではなく、こんな特性があるから、このスキルを身に付けないと難しいよねと、話してやれる親や支援者になりたいものです。そのためには小さいころから、本人が自分の実像に気づけるような声かけ、否定的にならないような障害特性の伝え方を少しずつ積み重ねていくことなのかなと思っています。
話は変わりますが先日、不登校の子どもたちの支援をしているNPO法人の方とお話しする機会がありました。その方はゲームにはまっている子ならそのゲームの達人を探してくる。アニメーターにあこがれている子なら実際にその仕事をしている人に会わせる努力をする。と言っておられました。母や支援者の言うことは聞かなくても、そのゲームの達人が「強くなりたければ7時に起きろ」と言えば、言うことを聞くというのです。好きなことは強みになるのだから、それを利用しない手はないということです。どんなに言葉を重ねるよりも、実際に経験することから良く学べる彼らだから やっぱり百聞は一見にしかずですよね。
そのお話を聞いてより柔軟な支援をしていけるように、頑張っていきたいなと気持ちを新たにしました。皆さんもやわらかい頭でいきましょうね!
(あかいわ発達障害支援センター 相談員:政田 亮子)

新聞記事の紹介

【瑠璃真依子さんの講演会の紹介記事です 】

以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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