sorry,Japanese only

平成25年1月31日

 

 第177号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 177号 目次

     今日がだめなら 明日にしまちょ ♪

     即実践講座のお知らせ

     キッズルームのご案内

     第9回保護者のための即実践講座

     18歳の春を目指す親子療育クラブ

     水泳教室・サッカークラブ・OHAの会 お知らせ

     岡山ひともの探訪
        「第6回 自立への憧れ」

     お母さんの子育て体験談

     私のお薦め本コーナー
         「先生がアスペルガーって本当ですか?」  

     近隣の講演会等のご案内

     すすむっち report from TOTTORI

     ぐんぐんだより
          赤磐ぐんぐん・ぐんぐんキッズ

     支援センターNEWS

遠い山から吹き下ろす風が、凍えるような冷気を含んでいるようです。
寒い季節はやっと中間点を過ぎたばかり、これからが本番だぞ〜というように、ますます勢いを増して吹きすさぶ寒風・・・。今夜は北風が、体中から熱を奪い取っていくような寒い夜です。皆さん、いかがお過ごしでしょうか?
今年の寒さは、いつにも増して厳しいような気がします。

  新年会についての巻

こんな寒い日は、外出せず、家で過ごすのが私は好きです。
炬燵に入って、テレビを見るのが一番の幸せです。
でも、時々は新年会や旧友との集まりなどがあって夜のお出かけもします。
楽しい楽しい宴のあと、ほろ酔い機嫌で店の外へ出ると、「ひゅーん」と凍える北風と、アスファルトからの冷気が体中の熱と酔いを一気に奪って行くようです。
ああ〜、男の人たちは、こんな風に飲み屋の暖簾をくぐって外へ出るんだなぁ〜なんて、思ったりします。
サラリーマンのお父さんたちは、こんな冷たい夜、奥さんや子ども達の待つ暖かい家庭が、恋しくて、急ぎ足になるのでしょうか?
私も同じく大急ぎで、早くうちに帰ろうって思います。
家があって家族が待ってくれていることの幸せを、こんな寒い夜こそ感じます。早く早く、もうすぐ家だ・・・、我が家が待っている〜と、哲平と夫の待つ我が家へと急ぎます。
きっと待ってくれている…そんな暖かいほのぼのした気分で玄関を開けると、寝ぼけ眼の夫だけが、私の帰りをかろうじて待っていました。
哲平は、母さんがいようといまいと関係なく、さっさといつものように、ごはんが済めばお風呂に入り、10時には、お布団に入って、寝てしまいます。
「おかえりなさい」を言って欲しければ、10時前に帰らなければなりません。
おっと今の時間は、おやおや〜、もう12時ですか・・・。酔っ払いの母さんは、なんだか哲ちゃんの顔が見たかったな〜なんて、すっかりノンベェのおやじさん気分です。

  自分のための時間をつくろうの巻

忘年会シーズンに続き、新年会シーズンをエンジョイ中の鳥羽さんです。
昔は、お酒が飲めない私でしたが、最近は、冷酒だけでなく熱燗も行ける口になったのです。そうそう、ベルギーでは、ビールも飲みましたよ。
日本のビールより口当たりが優しくて、おいしく頂きました。
なんて、今年初めての会報ですが、はじめから遊び呆けているようなお話で、どうもすみません。
今子育てで大変なお母さん達、時には、私のように自分の時間を作って、少しでも楽しみを見つけてもらえたらなって思います。
子どもが、寝ている時間とか、保育園や幼稚園に行っている時間にも、工夫次第で自分自身の為の時間は、作ろうと思えば作れるのではないでしょうか?
その時間の為に、少しくらい家事の手抜きがあったっていいじゃないですか。
週に一度くらい、趣味の為の時間の確保や、自分だけの買い物の時間など、誰かに協力していただいても、罰は当たりませんよね。
児童発達支援や放課後等デイサービスの事業所なんかに預ける手もありますよね。
少しリフレッシュして、また英気を養ってくることで、子育てに元気がでるというものです。
自分のたのしい時間があるからこそ、子どもにストレスをぶつけることなく、優しくなれるかもしれませんよ。
私の場合、遊んできた後は、夫にも息子にも少しだけ優しいのですよ(笑)。

  セミナーの巻

さて、北風が冬の寒さを吹き飛ばしてくれて、春の気配を運んでくれるころ、育てる会主催の講演会が行われます。
3月3日に「自閉症支援で一番大切にしたいこと」という演題で、自閉症eサービスの中山清司先生による講演会を山陽新聞社大研修室で行います。
先生の講演会は、今回で2回目です。前回の講演会では、映像をたくさん見せていただいて、自閉症の方の視覚支援のあり方についてや、ひとり一人に合わせた環境設定の大切さを丁寧にお話いただきました。
すご〜い反響でしたが、皆さんは覚えていらっしゃいますか?
私たちは、どんな事をどんな風に支援していくべきなのか、十人十色といわれる自閉症の人たちに、それでも自閉症というキーワードは同じ人たちにどんな支援をしていくべきなのか、先生に何を大切に、そしてどこを注意していくべきなのか、支援者として、何を学んでいくべきなのか、道筋を教えていただけたらと思い、こんな企画を考えました。
副題は「よりよき支援者を目指して」です。親はもっとも身近で、もっとも大切で、そしてもっとも長く支援を続ける支援者です。
また、年5回行っている私たち育てる会のセミナーの正式な名前をご存知でしょうか?
「自閉症児の自立を果たす為の支援者養成セミナー」と言います。通算で、今度の中山先生のセミナーがちょうど70回目にあたります。この節目のセミナーに、親として、支援者として「一番大切なこと」ぜひ学んでいただきたいと思います。また、中山先生は「横浜やまびこの里」をはじめ成人対象のサポート経験も豊富な方ですので、将来を見据えた支援という点で、学校の先生や施設関係の方にもぜひ聴いていただきたいセミナーです。
知り合いの方にもお声をかけて大勢のみなさんのご参加をお待ちしています。

  フルーツガーデンの巻

哲平の勤めるNTNの会社の系列で、「瀬戸内フルーツガーデン」というイチゴ栽培の会社が出来ました。その開所式に招待されて、親子3人で出掛けました。
佐賀ほのか、紅ほっぺ、とちおとめ、さちのか、章姫(あきひめ)、・・・などなど、おいしい品種が、高床式の水栽培で作られていました。
ここは、イチゴ狩りやブルーベリー狩りをする為の農園です。
ハウス内のイチゴ栽培なので、暖かく冬でも出掛けるのには、好都合のお出かけスポットではないでしょうか? 国道2号線が吉井川沿いに走っている所の側の便利な所です
(瀬戸内市長船町長船723-1 Tel.0869-66-7105 http://www.kowan.co.jp/sfg/
たくさん食べて、幸せそうな哲平の顔を見てください。
こんな綺麗な職場で、わかりやすい環境なら、障害のある人も働きやすいかな・・・なんて、どんなところへ行っても障害者雇用を考えてしまうんですよね。

  大きくなっていく子供たちの巻

ところで、育てる会の子どもたちも、小さかった子が、だんだん大きくなってきています。
保育園で赤磐ぐんぐんに来始めた子が、中学生になっています。
哲平の中学時代を思い出してみると、中学高校は、すごく短かったように感じます。
バタバタしているうちに、高等部、ウロウロしている間に18歳の春がやってきた…という感じでした。
子どもたちの働く場所を、しかも安心してあの子たちをお願いできる職場を考えて行かなければならない時期が来ています。
一生懸命子育てをしていても、いつもいつも不安でいっぱいになるのが、親というものです。
この子が、大人になったらどんなお仕事ができるようになるのか、そんな仕事場があるのか・・・、そして、その為には、今何をどうすればいいのか・・・。
親は、ひたすら不安です。
「どうにかなるよ、何とかなるよ。」
これが私の口癖ですが、本当にそうなの?? 不安は、とめどなく襲います。
哲平のように大人になって、就職していても、不安がないわけではありません。いつ会社の都合でお仕事がなくなるかもしれない・・・それは、いつになれば安心ということはないのです。気にし始めると、将来への不安は、クロ雲のようにこころを覆います。
でもね、不安でいっぱいになると、心がへこんでしまいそう・・、せめて何とか元気な気持ちを取り戻し、いつものように、
「のんびり行こう。何とかなるさ〜」
と口に出してみると、ほっと気持も緩みます。
そう何とかなる。
だって、私たちにはこんなに大勢の仲間と、一緒に頑張ろうと言ってくれるスタッフや支援してくれる人たちがいるじゃない。
子どもの為の働く場所がないのなら、作っていけばいいだけさ。
誰かが作ってくれないなら、自分たちで作っていけばいい。
そうなんですよね、私たち育てる会のモットーは、
「ないものは作っていこう!!」
ですものね。皆でどんなものを作っていけばいいのか、考えて行きましょう。
子どもたちにあう仕事で、いろんな子どもたちが働けて・・・、丁寧な支援さえあれば、あの子たちは働けます。
とりあえずは、働くことが好きな大人に育てることが今できることでしょうか?
目標は、働ける大人に育てることです。心配するよりまず育てましょう。
家庭でできることは、身辺自立と、基本的生活習慣。それに、陰ひなたなく働く謙虚な姿勢を作ること。これさえあれば、どこでも通用します、きっと。
頑張る道筋見えましたか?

  いつに戻りたいですか?の巻

我が家の場合は、どんな大人になって欲しいか・・・、どんな大人になれそうかを考えながら、子育てしてきた私たちですが、その結果が、今の哲平君です。
もう一度やり直せる時があるのなら、いつに戻りたいですか?というアンケートがありました。それに答えるとしたら、私はこう答えるでしょう。
「私はもう戻りたくないです。」
充分苦労しましたし、それだけではなく充分、楽しい思いもしました。
あるお母さんが、「戻りたいと思わないのは、現状に満足されているからではないでしょうか?」と言われました。
そんなことは、ありませんよ。
もっとこうすれば良かったとか、今の時代に育てられたなら、あんなに情報を求めて右往左往しなくて済んだろうと思います。また、赤磐ぐんぐんのような事業所も今は、あちこちにあって、子どもを育てて行くのに支援が整っていて、今のお母さん達をうらやましいと思います。
もし、今の時代に生まれているなら、わたしたちももう少し楽に子育てできたろうに…と思います。
だから、私は、過去のいつの時代に戻りたいとも思いません。
もし望みがかなうのならば、今の時代にそして、若い私で戻りたい。そうすれば、やれることや出来たことがたくさんあるように思います。
私が子育てした平成の初めの頃の時代には、戻っても仕方ないなと思います。
その時代には、懸命に子育てしたので悔いはありません。
ああするよりなかったと思うし、いい方々にお会いでき、その時々にぴったりのアドバイスをもらったり、助けられたりしました。
今度講演会をお願いする中山先生もそのおひとりです。
小学校の頃、朝日新聞厚生文化事業団のキャンプでお世話になりました。
12月の講演会に来て下さった服巻先生には、4歳の頃に大阪の勉強会でお世話になりました。
読む本も今悩んでいたり、困っていることの答えが書いてある本にいつも出会えるのも不思議でした。運がいいとはっきり言えます。これまでの様々な出会いのお蔭で、今があると思います。それで、もう一度戻ってやり直すのは、もう結構です。もう充分です。
それにどうせ、戻れはしないのですものね(笑)。

  夢の巻

昔の話からの連想です。
昔々、そのむかし、時々夢で見た物語・・・。
哲平が、急にまるで普通の子どものように、話をしているのです。
「まぁ〜、なんという奇跡!!てっちゃんどうしたの?
自閉症が治ったのね!!母さんびっくりしたわ〜。
これは夢ではないかしら??」
そして、ほっぺをつねると、
「あら〜、痛い!!やっぱり夢ではないのね」
と、泣きながら喜ぶところで、目が覚める・・・。
こんな夢を何度も何度も見たものでした。
でもね・・・、最近はこんな夢も見なくなりました。
夢を見るということは、自分では息子の障害を受け入れているつもりでも、心の奥の深層心理では、自閉症であるということが、あきらめきれないということだったのでしょうか・・・。
私の本当の本音は、自閉症が治ればいいと思っていたからなのでしょうか・・・・。
今は、そんな夢もみませんね。やっと25年もかかって覚悟が出来たのでしょう。

  25歳の鳥羽哲平君の巻

そして、今日は、哲平の誕生日です。
25歳になりました。
「高校生ですか?」
と初めての人には聞かれるほど、まだまだ幼く見える哲平です。
今日は、朝から
「お誕生日です。ケーキ買います」
と、催促されて、哲平の誕生日を忘れていることに気付きました。
25年・・・、長い年月が経ちました。
幸せも不幸せも、いっぱいいっぱいありましたが、ほんの一瞬の出来事のような気がします。過ぎてしまえば、あっという間ですよ。
25年前、あの日はただただ嬉しくて、無事の出産を喜びました。
あれから自閉症の子の親としての人生が始まったのですね。
なんだか気持ちがナーバスになりそうなので、何とかなるなる、元気を出して、これからも何とかなるなる なんとかな〜る。
なんて、自分で歌を歌いだした私(ちょこっと変な人みたいですね)
・・・とここで突然ですが、皆さんはドンガバチョを知っていますか?
上の一文を書いていて、突然思い出した歌が下記のものです。
「どんどん ガバチョで ドンガバチョ
今日がだめなら 明日にしまちょ
明日がだめなら あさってにしまちょ
あさってがだめなら しあさってにしまちょ
どこまで行っても 明日がある ホイ
ちょいちょい ちょ〜いの ドン・ガバチョ ホイ」
「ドン・ガバチョの未来を信じる歌」 井上ひさし/山本護久 作詞です。
藤村有弘さんの軽快な歌声を聴きたい人は、ドンガバチョとインターネットで検索してみてください。
「ひょっこりひょうたん島」で流れていた、懐かしい歌が出てきます。
元気の出る歌でちょ。
今日がだめでも明日があるさ、この歌で自殺を思いとどまった人がある…とこれもインターネットからの受け売りです。
なんだか元気になりますものね。私も元気になりました。
会報の原稿を夜書いていると、ついつい気持ちが沈んで元気のないものになります。
昼間にそれを見直すと、なんでこんな暗い文章を書いたのかしら??と思えます。
今は、昼です。元気が少しずつ出てきて、今は、明るい気持ちで書いています。
みなさん、しんどいことは、明日の朝日が昇ってから考えましょう。
きっと明日は明るい日ですよ。
元気を出していきましょう。
「ホイ、ドンドンガバチョ〜♪ ドンガバチョ〜♪ ホイ」
今月は、特に書くこともないなぁ〜と思いながら、パソコンに向かって、取り留めもなく書き綴ってしまいました。
ご迷惑おかけしました。ではまた来月の会報でお会いしましょう。
(育てる会 代表 鳥羽 美千子)

教師・保育士対象 即実践講座 お知らせ

【即実践講座 基礎編】
☆第9回☆ 「行動の理解と支援」
      平成25年2月 8日(金)19:00〜20:55
      岡山県生涯学習センター 大研修室
【即実践講座 アドバンス】  
☆第9回☆ 「行動の理解と支援」
      平成25年2月28日(木)19:00〜20:55 
      岡山県生涯学習センター 大研修室
★ ご注意!!  第10回 の日にちが当初と変わります!! ★
    第10回は基礎編・アドバンス合同で、3月5日(火)に開催です
    場所はいつもの、岡山県生涯学習センター 大研修室です。

「キッズルーム」のご案内

キッズルームでは、岡山大学児童文化部のお兄さん、お姉さんが子ども一人ひとりについて一緒に遊んでくれます。
もちろんお父さん、お母さんや兄弟と一緒に遊ぶこともできます! 
いろんなおもちゃで遊んだり、人形劇(影絵劇の場合もあります)を見たりして楽しい時間を過ごすことができますよ(^O^) 
幼児〜小学生の子が多いですが大きい子どもさんでもOKです! 
もっと詳しく内容を聞いてみたいという方は、お気軽に事務局に電話してくださいね。
締め切り前に定員いっぱいになってしまうこともあるので、お申し込みはお早めに。
*参加される方で、プロフィールを提出していない方は、2/8(金)必着で提出してください。
日時:平成25年2月17日(日) 13:00〜15:00
場所:岡山大学 清水記念体育館 (北側の方です)
定員:約20名
申し込み:育てる会事務局(tel : 086-955-6758)(正会員 限定)
締め切り:2月8日(金)
参加費:子ども1人につき400円 (おつりのないようご用意ください)
持ち物:うわぐつ、お茶、防寒具(体育館なので寒いです!)

『 第9回 保護者のための 即実践講座 』

日 時: 平成25年2月25日(月) 10:00〜12:00
場 所: 赤磐市社会福祉協議会 (赤磐市河本778-1 山陽総合福祉センター内 Tel.086-955-8877)
講 師: 重松 孝治 先生(川崎医療福祉大学 講師)
対 象: 育てる会正会員
参加費: 全10回 10000円(欠席の際はDVDを貸し出します)
申 込: 育てる会事務局 Fax.086‐955‐6748(正会員 限定)

「18歳の春を目指す 親子療育クラブ」

昨年末からの、先輩お母さんのお話を聞く第2弾として、中学1年生のお子さんをお持ちのお母さん方のお話を伺いました。
参加者11名とちょっぴり少ない人数でしたが、いろいろな質問が出て、予定時間をオーバーしてしまったほどでした。感想をご覧下さい。


  中学校は義務教育でいつか必ず通うところなので、とても勉強になりました。
  ・調理、入浴など、子どもの体の後ろから手がまわらなくなってくるので、生活習慣はきっちりと押さえておいた方がよい。
  ・事前に学校見学、教室見学に子どもと行かせてもらうと良い。「見学に行く」という意味を子どもが理解しづらい場合、簡単なプリントを用意してもらい、「勉強に行く場を見に行く」と伝える方法もある。
  ・小学校とは違い、業間休みが10分しかない。休み時間を楽しみにしている子どもには予め伝えておくと良い。
  ・給食時間が短くなる。→6年生の後半から給食を早く食べる練習をしてもらった。
  ・着替えのさい、更衣室での一斉着がえ、となる学校もある。支援クラス内の個別仕切りの中で着がえていたお子さんは対応を考えておく。
  ・高校受験の有無が中学でのクラス分けに影響するので、小学校のうちから早めに進路について考えておく。
  ・教科ごとに、プリント、ワークが増え、管理が大変。                        
目の前のことで精一杯ですが、先のことも考えていかなければと思いました。また、支援学級など立ち上げのお話も普段知る機会がないので、伺えて良かったです。どうもありがとうございました。


2月の18春はお休みです。次回3月が今年度最後となります。1年間を振り返っての反省と、(できれば)来年度勉強したいことの計画をたてたいと思っていますので、入会を考えている方や、今年度18春を休会された方も、お気軽にご参加ください。
なお人数確認のため、今年度メンバー以外の方は、3月6日(水)までに事務局に申し込みをお願いします。(もちろん当日参加も大歓迎です!)

日 時:平成25年3月8日(金)  10:00〜13:00(受付9:45〜)
場 所:東山公民館 和室(岡山市中区平井4丁目13-33
               TEL  086-276-6202 (ナビ用)
持ち物:マイ飲み物、来年度やりたいことのある方は、それに関する資料(あれば)(正会員 限定)

水泳教室のお知らせ

日 時 : 平成25年2月17日(日) 15:30〜17:30
場 所 : OSKスポーツクラブ岡山 3階ロビー(岡山市北区絵図町1-50)
          ※プールは育てる会水泳教室 貸切で行っています。
連絡先 : 育てる会事務局(正会員 限定)
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
体験は1回2000円(保険代込み)です。
★欠席される方は、必ず2月12日(火)までに事務局に連絡してください。
★当日の急なキャンセルなどは 水泳教室担当に直接連絡ください。
(水泳担当:S & H)

サッカークラブのお知らせ

日時 : 平成25年2月24日(日) 10:00〜12:00(9:45集合)
場所 : 岡山市内グラウンド
持ち物: マイボール、ゼッケン(黄色チームはボラさんの分も)、ハチマキと名札、
      お茶(ボラさんの分も)、個人ノート、出席カード、親リーダーはグループノート
※ 活動日前日、当日のいずれかに雨が降った場合、活動は中止となります。
  中止の場合は、メールでお知らせします。
※ 体験、見学の申し込み・お問い合わせは、担当までご連絡下さい。(正会員 限定)
※ 3月の活動日は3月10日(日)に決まりました。
4回生のボランティアの方が3月で卒業されるので最後に写真を撮る予定です。
雨の場合は場所をかえてお別れ会をしますので、メンバーの方はぜひご参加ください。
詳細は改めて、お知らせします。

「OHAの会」

 OHAの会は高機能自閉症・アスペルガー症候群の子どもを持つお母さんのための会です。
知的障害がないからこその悩みや将来への想いなど、同じ立場のお母さん同士で想いを語り合いましょう。

 〈2月度 OHAの会 案内 〉

日 時:平成25年2月20日(水) 10:00〜12:00
場 所:西ふれあいセンター 和室(岡山市南区妹尾880-1)
アドバイザー:利守 愛子 先生(臨床心理士)
参加費: 800円
持ち物:『高機能自閉症・アスペルガー症候群 「その子らしさ」を生かす子育て 改訂版』(吉田 友子:著)お持ちの方
申 込:育てる会 事務局(Tel.086-955-6758) (正会員 限定)

1月度のOHAの会は、1月23日(水)に岡山西ふれあいセンターで行われました。
参加されたお母さんからの感想が届いていますのでご紹介します。


療育のめざすものやコミュニケーションというテーマは、何度聞いても、そうだった…と反省することが多いです。
・「できることがある」というのは「できない」と同じ。「いつでもできる」ということを一つずつもっていくこと。
・目的のために方法を考えるはずなのに、方法に注目してしまって親の頭がかたくなってしまう。方法を変える柔軟性を持つこと。親も子も疲れてしまうのはやり方が合っていない。(私の頭は、かたい、です…)
・自分が技術不足だったと思えば子どもに対して腹が立たない。
・話せるよりも、まず受信。分かって話せることが大事。
・言葉は、相手に伝えること。伝わるまで伝えようとすることを学ぶこと。
まだまだ他にも、大切なことでノートがいっぱいです。毎日の生活に取り入れなくては。
利守先生、今月もありがとうございました。
(O母)

 岡山ひともの探訪
川崎医療福祉大学 重松孝治

第6回 自立への憧れ

この時期は、各地で行われるトレーニングセミナー(自閉症当事者が参加してOJTで指導される研修)でトレーナーとして参加させていただくことが多いのですが、それにより各地にいる自閉症のある子どもたちやその家族、そのセミナーに参加される支援者の方々との様々な出会いがあります。
ある中学生のお子さんがこのセミナーに協力児として参加した時に、彼はお母さんにこう言ったそうです。「大人になったらもう一度トレーニングセミナーに参加します」。お母さんが理由を聞いたところ、以下のようなものであったそうです。
そのセミナーには幼児さんや学齢期の子ども、そして成人期を迎えた当事者の方も参加していました。その時に参加していた成人の方が自宅から一人でセミナーの会場まで通っていたそうです。彼はそれを見て、「すごい!」と思ったそうです。自分も大人になったらその人のように一人で家からセミナー会場まで通いたい。だから大人になった時に、もう一度、自分は参加したいと。実際に彼は今もお母さんが作成した指示書を使いながら、コンビニへの買い物など自立的に移動し、活動することに取り組んでいます。
彼は「自立」に対してあこがれをもっています。
私たちは時に「自立が大事」とか、「将来の目標は自立」と説明します。またそれに対してある支援者は「この人には言えばできるから、それでいい」や「視覚支援を使ってまで自立してもそれは将来には役立たない」という意見を話されることもあります。
でもこの議論で、もう一度立ち止まって考えなければならないことがあります。それは彼ら自身が「自立したい」という願いを持っているということです。支援の有無ではなく、「一人で」通ってきているということに憧れを感じたということを。また「一人でできた」ということに喜びを感じているということを。
支援はそうした本人の願いを実現するためにあるものではないでしょうか?確かにこうした思いを的確に伝えることが難しい子どもの場合、こうしたことを支援者が推測するしかない場合もあります。でも私たちは常に子どもたちの、また当事者のこうした発言を聴きながら、自分の支援の在り方を時々見直すことが必要ではないでしょうか?
「自分の支援は、本人と家族が望むものになっているだろうか?」
いつもこうした小さな声を聴かせてくれる子どもたちに、そしてその家族の皆様に、感謝しなければなりません。様々な出会いを、学びを、喜びを与えてくださってありがとうございます。これからもそうした思いを聞かせてもらいながら、また少しずつ伝えていきたいと思います。2013年もどうぞよろしくお願いします。

お母さんの子育て体験談

「お母さんの子育て体験談」の第3弾、現在中学部1年に通われている息子さんのお母さんからの体験談、後半です。
今月は小学校へ入られてから、現在までのお話です。


そうこうしている内に、すぐに小学校に入る時期を迎えました。息子は中度の知的障害があるため、地元の小学校の支援学級に入学しました。
その学校では、支援学級とはいえ、国語と算数の時間だけ個別の授業を受けに行くというシステムでした。低学年の時は、同級生と関わる時間を持たせたいという気持ちもありそのやり方で良かったのですが、勉強が難しくなる4年生の頃からは交流学級で、長い時間過ごすのは、息子にとって苦痛ではないかと心配でした。
低学年の時は交流学級でも先生がいくらかは支援して下さり、授業も外で体験する活動が多くて何とかやっていました。しかし、4年の頃からは、みんなと一緒にすることに無理が出始めていたようです。
4年生の時に道徳の授業参観がありました。席に座っていることはできるのですが、机の中の道具箱をさわったり、机をガタガタとゆらしてみたりと落ち着きがありません。内容が分かっていないのは一目瞭然でした。最後には、その時間にならったポイントをプリントに書くように言われたのですが、息子には書けるはずもありません。周りをキョロキョロ見ていたら、先生が気付き何を書けばいいかを教えているようでした。
わからないまま席に座っていることは苦痛だろうと思い、支援学級での時間を増やしてもらうように学校側に交渉し、道徳や理科の時間などにも支援学級に帰れるようにしてもらいました。
しかし、息子にとっては今までの流れを変えることに抵抗があったのか、結局、交流学級で過ごすことを選び、状況は変わりませんでした。
「このままではだめだ」
「息子がしんどい思いをしている状況を変えたい」
と思いつつ、どうすることもできず、ただ日々をやり過ごしていました。
そして5年の3月になって、いきなり学校へ行けなくなりました。学校へ行きたくない理由を聞いてもうまく説明することができません。ただ、同じ支援学級の子や同級生の名前を数名挙げて「怖い」というばかりです。
よくよく聞いてみると、支援学級の子から「こんなこともできないのか」とバカにされたことが嫌だったようです。しかし、それだけではなく、交流学級で過ごしてきた中で「自分が周りの子どもたちと同じように出来ない」ことに気付き、劣等感が強まり、ついには挫折してしまったのだと思います。
すっかり自信をなくし、人と会うことさえも嫌がるようになっていました。
そうなるまで、放っておいたことが申し訳なく、後悔の気持ちでいっぱいでした。
支援学級に帰る時間を増やそうとした時に、息子が拒否したとしても、なんとかしてやるべきだったと思いました。今思うと、息子は支援学級に帰って、どのように過ごすのか想像ができず、不安で、嫌がったのかもしれません。それなら、慣れるまで私が付き添うなどの方法を試す手もあったのです。もっと色々な方法を試してみなかったことが悔やまれます。
特別な支援が無い場所で、大勢の子どもたちの中においておくことが、いかに子どものストレスになるか、思い知る結果になりました。
5年の3月は結局、保健室登校をしました。6年生になってからも、同級生と会うことを嫌がったため、支援学級で一日中、過ごすことになりました。6年生では、支援学校から来られた先生が担任して下さることになりました。障害への理解がある先生だったので、視覚支援も含め、息子に必要な支援や関わりをして下さいました。
中学を選ぶにあたり地元の中学の支援学級も視野に入れていましたが、「地元の中学には行きたくない」という、息子の気持ちを尊重して支援学校の中学部への進学を決めました。
今、入学して8カ月が経とうとしています。難しい勉強の代わりに、買い物に行ってお金の支払いをするなどの実践的な勉強ができたり、農作業のグループに入って、畑で汗を流したりと、とても有意義な毎日を過ごしています。 落ち着いて過ごせる場所での、働く意欲の向上や失った自信の回復を第一に考えて、先生方も接して下さっています。
学校の行事も一通り経験して自信が持てたのか、何事にも前向きに取り組んでいます。
幼少期から小学校時代をふり返りましたが、高校を卒業して働くまで、まだ数年あります。子育てはその先もずっと続きます。子どもが自信を持って自分の人生を生きていけるように、私が環境を調整したり、人との関わりの橋渡しをしていこうと思っています。
障害の告知を受けてから今まで、悩んだり、くじけることがたくさんありました。そんな時に支えてくれたのは育てる会で知り合ったお母さん方
の存在です。
気持ちを分かってくれる人がいるということは本当に心強いです。これからもそんな仲間とともに、明るい未来に向けて一緒に活動を続けて行きたいと思います。
長くなりましたが、お付き合いいただき、ありがとうございました。
(T母)

すすむっち report from TOTTORI

こんにちは。例年よりも少し早い雪景色の今日この頃です。岡山に住んでいた頃は、私(京都出身)にとって、寒いだけの冬でした。しかし、今は、毎朝の雪かきと、自動車の運転のことを思うと、ちょっと気が滅入る傾向です。一方、4人の子ども達は、アメリカネブラスカ州(北海道と同程度かな?)で過ごした経験があり、平気な様です。進は、(6年生の時の担任の先生に教えてもらった)“スボンの裾をブーツに入れる”ことを、指示なしに実行して、今朝も登校していきました。自閉症の特性ですね。
さて、小学校卒業式もカウントダウンとなった3月は、母親の私にとっても、忙しい行事が重なりました。
受け入れ中学校の校長より、啓蒙学習について、
@新1年生 
A在校生(新2・3年生)
B新1年生の保護者 
C一般の保護者 対象に講話をしてほしいとの依頼がありました。
まず、@新入生として同級生になるもう一つの小学校の児童に、小学校長や担任の先生の協力のもと、右記のような説明をしました。実際の修学旅行で進と関わった児童もいて、わかりやすかったようです。さらに、熱心なこの小学校の先生は、進が実際に使っている支援ツールをクラス全員に見せました。少し手伝うことで、混乱の少ない生活が送れるということが、小学6年生なりに、理解したようでした。

ありがとう(修学旅行に参加して)

  これからも伯耆町に住みたいと思ったこと。

自閉症の人は?

  ≫ もしかしたら耳がきこえない?
  ≫ もしかしたら、話ができない?
  ≫ 視力は?
  ≫ 記憶力はどうなの?⇒とても良いこともある。 覚えてしまうと忘れることができないかも?

こんなときどうしたらいいの?

  ≫ こんにちは(おはようございます)
  ≫ 手のひらを出してきた→握手
  ≫ 顔をすぐそばまで近づけてくる→逃げないけど、少し離れる
  ≫ 大きな声→小さく話す(本人練習中です)
  ≫ 場所に適さない言葉を話している→繰り返さない、まねをしない
  ≫ 悲しくて泣いている→「だいじょうぶ?」そっとしておく。
わたしたちと同じ?ちがう?

  ≫ 好きな事→文字(英語のつづり)
  ≫ 数字(タイマーと時計)
  ≫ 色
  ≫ 家ではどんな遊び?(プール、列車…)

家族の願い

  ≫ 岸本中学校の生徒として
  家族としてこれからもがんばるけれどできないこともある
  ☆将来伯耆町に住むために
  ☆障がい者も一人の人間であるということ
Aについては、初めて自閉症を伴う下級生を受け入れる在校生対象の学習でした。同じ時期、当時兄(中学2年生)のクラスで、特別支援学校生徒に対する差別発言があり、兄がクラス担任に相談していました。障がいに対する正しい知識と、家族として、母親と兄の気持ちを述べてほしいという、具体的な内容の依頼がありました。
当時兄は、複雑な心境で4月を迎えようとしていたと思います。もちろん、2才年下の進の障がいを、幼少時から彼なりに受け止めていたと思います。
帰国後、進は小学校へ転入し、兄は中学校へ転入したので、他小学校区のクラスメイト達には、自分が、進の障がいについて話すことは、あまりなかったようです。それでも、人権作文(まだ、地域の小学校に通学できるかどうか?審議中のころ)では、「障がいをもつ弟が、どうして同じ地域の小学校に通えないのか?」と自らが書き、アメリカでの障がいをもつ子供たちの就学の違いを直接感じながら、まだ進の在籍しない中学校生活を過ごしていました。
実際に行われた自閉症を伴う進を理解するための学習の内容は、次のとおりです。
1回目 2回目 3回目
中学2年生 兄の人権作文より

 ・家族としての思い
 ・どのように接してほしいか?
母親より

 ・自閉症の特性
    耳が聞こえない? 会話がわからない?視力は?
    記憶力は? 集中力は?
 ・進のコミュニケーションの方法
    こんな時どうしたらいいの?
    (こんにちは。手のひらを出してくる。顔をすぐそばまで近づけてくる。
     大きな声。同じ言葉や行動を繰り返している。
     場面にふさわしくない言葉を繰り返す。悲しくて泣いている。)
 ・どうしてこの中学校へ進学するのか?
    誤解と優しさ 同じ中学生としてできること
    一人前と言う言葉と常識
    (これは良いことか悪いことか?相手の気持ちになって考える。
    相手が理解できていなかったら、たとえ悪いこととわかっていてもしてよいのか?)
 ・将来も伯耆町に住むために。そしてよろしく。
各クラスで内容を深めるLHRと
事後アンケート
中学3年生 自閉症を知ってもらうために(DVD視聴)
 自閉症の特性については、進と直接関わることで感じることを予想して、具体的に提示しました。コミュニケーションの方法について、例えば“手のひらを出してくる”の理由(→文字という視覚的情報がほしい。手に文字を書いてほしい気持ち。これは、私の実際の経験から、聞き取れない英語を理解しようとして、紙に書いてもらったら理解できた。)や、顔をすぐそばまで近づけてくる理由(相手との距離感がとりにくい。混雑したエスカレーターと空いたエスカレーター)、同じ言葉や行動をくりかえしている理由(もしかしたら、止めたいかもしれない?)、場面に適さない言葉を話している理由(こんにちは。どこに行くの?など、話題を変えたら?)、悲しくて泣いている時(そっとしてあげる)を、パワーポイントを使って、具体的に話をしました。その後のアンケートで、「…自閉症について知ることが具体的にできた」や、「やさしく声をかけようと思った」など書いている生徒が多く、大人ほど構えていない様子が伺えました。
一方で、これまで小中学校合同のスクールバス(登下校利用)の中で、進の様子を見ていて、『何か違うな?』と、感じていた生徒が、私の話を聞いて、『これからどの様に関わればよいかわからなくなった』と、カミングアウトされて、困惑してしまった生徒がいました。また、兄や母親の話を聞いて、「…(略)進君は、家族に愛されているのだと思った。」と記入している生徒が、数名もいました(このコメントについて、次号でお話します)。
 困ってしまった生徒との、その後の実際の温かいエピソードを紹介します。進が入学して、3か月ほど経過したある下校時のことです。中学校のある麓で雨が降っていなくても、我が家の近くのバス停では、雨が降っていることはよくあります。傘を持って下校し、雨が降っていたとしても、進は、傘をささずに、帰路に向かっていると私は思い、下車の時刻に合わせて、バス停に向かいました。進を含めた3人の中学生が、楽しそうに歩いていました。3人とも(進も!)傘をさしていました!そのうちの一人が、前述のカミングアウトをされて、困っていた生徒でした。「進、自分で傘さした?」と私が驚いた様子で質問すると、「さそうとしなかったから、傘をさす様に言いました。」と応えてくれました。私は、この戸惑っていた生徒が、自然な気持ちから言葉をかけてくれたことに、感動しました(すぐに、中学校へ連絡しました)。後日、その生徒のお母さんに話すと、自分の子供の見えない部分での成長に涙ぐまれていました。
次回は、B新1年生の保護者 C一般の保護者 を対象にした講話の実際をお話します。
すすむっちMom
 

 ぐんぐん だより 

ぐんぐんキッズ

ぐんぐんキッズの療育が終わって玄関に向かうと、先月までは真っ暗だったのに、お母さんたちの顔がはっきりわかるくらい明るくなり、日が長くなったなぁと感じます。
しかし、まだまだ寒さは厳しく、この地域周辺もインフルエンザが猛威をふるっているようです。手洗い・うがいをして予防に努めましょう。
さて、今回はお手伝いや家事スキルについてです。
まず以前私が勤めていた養護施設での話をしたいと思います。
中学生になったのを期に、あるアスペルガーの女の子に洗濯のやり方を教えることにしました。施設を出れば頼れるところが限られてくるので、自立に向けて1つでも多く自分のことが確実にできるように、家事・手伝いに取り組んでいました。
その1つが洗濯です。施設には洗濯機が数台あり、物干し竿は100本以上もありました。
当然とても混乱があったのですが、洗濯機の使い方、洗剤の量、空いている洗濯機の見わけ方、空いていなければ順番を待つこと、干す場所や干し方などなど、ひとつひとつ繰り返し教えました。
教え始めた時期は春休みでしたが、先生や友達に助けてもらいながら夏休みには1人でできるようになりました。雨の日は乾燥室に入れることも覚えました。乾燥室は、干す時間や取り込む時間が決められていたので、あまり困惑することなく覚えることができました。1度覚えてしまえばとてもきっちりやってくれ、洗濯物に関しては何も言うことはありませんでした。
そんなある冬の日・・・事件が起きました。夜タンスの中を確認してみると、濡れた服が数枚たたんで入っていたのです。理由を聞くと、いつも通りにやった、私は悪くないと言います。
いつもできていたのに何故?ととても不思議に思い、現場検証ならぬ洗濯の手順を2人で確認しに行ってみると、使った洗濯機が故障していて脱水ができなくなっていました。彼女はいつも通りの手順で操作し、止まっている洗濯機を確認し、おかしいとも思わずびしょびしょの洗濯物を干し、その日は天気が良かったので時間になったら取り込んで・・・という具合にいつも通りの手順でやったのでした。
夏なら乾いていたろうにと思いつつ、この子はそんなことがわからないんだ・・・とその時は少々驚きとショックを感じたことを覚えています。
洗濯は汚れを洗ってきれいにすることだと教えていたものの、手順書・見本を見せながら教えていくうちに、いつしか手順通り・見本通りに行なうことに目が向けられ、その通りのやり方でできるようになったことに安心していました。どういう状態がきれいで、洗濯物が乾くというのがどういう状態なのかなど大事なことが後回しになっていたことにその時気が付きました。こんなイレギュラーなことがなかったら、そのまま気付かずにいたと思います。改めて教えることができたので、イレギュラーに感謝でした。
掃除や洗い物などの家事スキルにも同じことが言えると思います。教えていくうちに手順書通り・見本通りにできることだけに注目がいくと、その通りにできたことで合格になってしまいます。確かにそれも必要です。しかし、お仕事として考えれば、例えば掃除を例にとってみても、やり方だけ正確でもゴミが残っていれば掃除ができたとは言えないですよね。
ぐんぐんキッズでは、お子さんによってやり方・量などさまざまですが、玄関掃除・トイレ掃除・掃除機を使っての掃除・机拭き・食器洗い・ゴミ捨て・課題のトレー分け・草抜き・おやつの準備・簡単なおやつ作りなどいろいろなお手伝い・家事スキルの活動をしています。その子が何ができて、どこでつまづいているのか確認しながら取り組んでいます。もちろん、掃除はゴミやほこりを取り除いてきれいにすることだと伝えることも忘れずに。
ぐんぐんキッズで取り組んでいるもので、いくつかの例を紹介したいと思います。
掃除機を使っておやつエリアを掃除してもらう時によくあるのが、掃除機の使い方はOK、しかし、みごとに机・椅子・ゴミ箱を避け空いているスペースだけきれいにしてくれるやり方、他には机の下もするけれど掃除機と共に机の下にしばらく潜り込みきれいにしてくれるやり方です。
この子たちには、机や椅子をのけてきれいにすることを教え、最後にゴミは残っていないかを確認するように伝えます。
ゴミ捨てでよくあるのが、いろいろな場所からゴミ箱を集めてきて大きなゴミ箱に捨てるのですが、ゴミ箱をひっくり返して終わり。中にゴミが残っていても1度やれば終わり、です。この子たちには、ひっくり返した後にゴミ箱の中にゴミが残っていないかを再度確認することを教えます。
食器洗いでは、水や洗剤を出しすぎたり、裏が洗えていなかったり、すすぎがあまく確認すると再び泡がたったりすることがあります。水や洗剤の量、裏も洗うこと、すすぎ残しのない状態を知ることなどを教えます。
ぐんぐんキッズに通っているお子さんは小学生以上なので、ご家庭や学校で取り組んでいるものもあり、1人でできること、もう少しで1人でできること、が増えているなぁと感心します。どのお手伝いも回数をこなし、その子がつまずいているポイントを押さえれば少しずつできるようになってきたなぁと実感しています。お手伝いや家事スキルは、繰り返し行なえば確実に上達すると思います。また、生活に直結しているので、どれをとっても自立へ向けての練習の第一歩にもなります。
先にも書いたとおり、取り組めばイレギュラーなことにも遭遇すると思いますが、子どもたちの将来を考えれば、今イレギュラーに遭遇したことに感謝です。
これからもご家庭での取り組みなどを教えていただき、スタッフ一同そのお手伝いができれば幸いです。
(ぐんぐんキッズ:秋山 慶子)

 赤磐ぐんぐん

赤磐ぐんぐんは、就学前のお子さんを対象にした、児童発達支援事業です。
下記の日程で、来年度、2013年4月からの療育希望を対象に、赤磐ぐんぐんの見学会を行います。
見学会に参加希望の方は事前申し込みが必要となりますので、育てる会事務局までお問い合わせください。後日、あらためてこちらからご連絡させていただきます。

日時:平成25年2月19日(火)13:00〜14:00
     *見学会への参加は保護者の方のみとなります。
     *参加人数によっては終了時間が遅くなることもあります。
場所:岡山県赤磐市和田194−1
     NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会 内
     「児童発達支援事業 赤磐ぐんぐん」
お問い合わせ:事務局TEL086−955−6758 FAX086−955−6748

支援センターNEWS☆

新年 あけましておめでとうございます!!
この会報では改めて新年のご挨拶をさせていただきますが、暦上長かったこのお正月休みもあっという間に過ぎてしまいましたね〜。会報を書きながら「もう月末か…1ヶ月が早すぎて何をしたか頭が追いついていかんわ〜」と少し反省しております。今年は公私ともに上手にスケジュールの調整をしていけるようになりたいな…と思っています。頑張ります!!
センターも3年目に入って、地域で求められることも、その位置づけも少しずつ明確になってきたと感じています。その分、「相談」という仕事の他に、「福祉サービスや連携の在り方を考える調整会議」にもたくさん参加するようになりました。赤磐市の福祉を考える会が元となって立ち上がった「ピーチネットあかいわ(東備自立支援協議会のワーキングチーム)」、それから発達障害支援センターを取り巻く行政・教育・保健の関係者に集まっていただいての「発達障害支援センター連絡会議」、また市内相談機関として公的に位置づけられている東備地域支援センターパレットを含めた「相談支援事業者会議」などなど、定期的に関係者が顔を合わせる機会が増えました。
各機関が各々で担ってきた部分(仕事)は、地域の中で定着をしてきたと思いますが、似たようなサービスが重複していたり、ない部分は誰が手をつけてよいのかわからない状態になっていたり、同じような名前で作成される書類の書式がバラバラで利用者にとっては見にくかったりと、横のつながりを深めてみて見えてきた課題を話し合って形にしたり、整理したりの作業を繰り返しています。
例えば、ピーチネットのワーキングでは具体的に、「個別支援ファイルの作成班」「資源マップ(手引き)の作成班」に分かれ、実際に市内で利用できる試行版を来年度にかけて作成しているところです。つまり地域で誰でもが利用できる形をイメージして、関係者が独自で使用できるものではなく市内の機関で共有できるものを作り上げようとしているのです。
直接支援のみならず、こうした地域サービスの歯車の一つとして動いてきたことを知っていただくことも、公的な使命のある機関としては必要と感じ、簡単に紹介させていただきました。
2013年もさらに結束を固めて、小粒ながらもピリッと辛い赤磐市の福祉サービスを目指して知恵を出し合っていこうと思います。
どうぞよろしくお願いいたします
(あかいわ発達障害支援センター 相談員:原 未春)
以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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