sorry,Japanese only

平成25年5月31日

 

 第181号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 181号 目次

     今年も蛍の飛び交う頃に

     支援者養成セミナー 報告

     正会員のみなさまへ
          総会報告 & アンケートのお願い

     即実践講座 案内

     18歳の春を目指す 親子療育クラブ ・「俺ノート」の会 報告と案内

     クローバーの会 活動報告

     キッズルーム(予定)・母の想いを語る会 案内

     サッカークラブ・水泳教室・OHAの会 お知らせ

     岡山ひともの探訪
          「第9回 2つの世界をつなぐもの」

     私のお薦め本コーナー
          『 自閉症の人の自立への力を育てる

     近隣の講演会等のご案内

     ぐんぐんだより

     支援センター NEWS

蛍の飛び交う頃となりました。
岡山県赤磐市和田にあるここ「おひさまハウス」の事務局は、毎年今頃の夜になると、「車を置かせてください」と頼まれるが増えます。
なぜかというと、蛍見物の方が、近隣から来られるからです。
赤磐市というと、岡山市の方からはずいぶん遠いと思われるでしょうが、実は、事務局から岡山駅までの距離は、12キロです。信号機が、たまたまうまく変わってくれれば、17分くらいで着いてしまう距離です。
一度、子どもを連れて見に来られませんか?
とても大きくてきれいなゲンジボタルがいます。
もちろん車は、事務局においてくださればOKです。事務局前の用水に蛍は、住んでいます。
ゆったりと飛ぶので、簡単につかまりますが、鳥羽さんは、暇さえあれば、蛍の番人よろしく蛍を取って帰ろうとする人に、目を光らせています。
こんなに人の住むところ近くに生息する貴重な蛍を、もっと大切にしてほしいと思います。
去年は、大きな熱帯魚の水槽を持ってきて、網でどんどん捕まえている親子を発見しました。
放してもらうよう説得して、200匹ほども捕まえたのを放していただきました。電気の蛍光灯みたいと言って喜んでいる子どもと、それをほほえましく見ている親たちでしたが・・・、こんな非常識を鳥羽さんは絶対許しませんよ。
蛍は、せいぜい2週間くらいしか生きられないという事です。その間に子孫を残さなければなりません。きれいな光は、求愛行動なのです。短い命を懸命に生きているこんなに健気なか弱い蛍が、私には、自閉症の子どもたちに似ているように思えてなりません。
周りの理不尽な扱いにも抗議できず、ただなすがままの蛍君にわが子たちを重ねてしまうのです。蛍を見るのはとてもいいものです。どうか、光の乱舞を見るだけにして、そっと見守ってほしいものです。

さて、5月6日に行われた「自閉症のままで・・ 自分らしく生きていく」の講演会は、とても多くの方にいらしていただきました。
当事者の方が、お話されるという機会は少ないので、多くの保護者・医療関係者・小中学校教諭・施設事業所職員・行政職の方々が、来てくださいました。今までの講演会と違ったのは、当事者の方が、14名も参加してくださったことでした。
お二人の知り合いの方はもちろんですが、親御さんと一緒に参加された高校生や大学生もあったようです。親と子どもが一緒に同じ話を聞くのはとてもいいことだと思いました。講演してくださったお二人の小さいころから現在のお話と、これからの想いを聞いてどんなことを考えてくださったでしょうか? 
瑠璃さんのお母さんが、「もっと早く知っていれば」、と繰り返し言われた言葉を、どんな風に聞いてくださったでしょう。
親は、我が子の将来が見えないことに不安を抱えて子育てしています。そういう意味で、苦労はしながらではありますが、お二人の話は、多くの親にとっても参考になるお話でした。
若い当事者の皆さんには、これからの生きていく道しるべになったのではないでしょうか?
また、後半のシンポジュームでは、参加者の皆さんから事前にいただいた質問に基づいて、重松孝治先生が、お二人に聞いていただきながらの進行でした。
午前中のお二人のお話の、もう少し聞きたい部分を丁寧に引き出していただいて、より判りやすい内容になりました。
最後の重松先生の講演では、新しく改訂になるDSM‐Xについての解説を丁寧にしていただいたり、ニューロティピカルとASDの人たちとの対比も面白く、ASDが、より理解しやすくなったのではないでしょうか?
たくさんの方が、アンケート(11ページ〜)を書いてくださいました。今回の講演がどんなによかったかを参加されなかった方にもその一端に触れていただけると思います。
それでは、ここでお二人からいただいた感想を紹介いたします。

  瑠璃真依子さんの感想

DVD見ました。(当日の講演を録画したものを見てもらいました)ちょっと照れながら全部見ました。私声小さかったですね、今度は自信を持って大きな声で話します。感想遅くなってすみません。こんなにたくさんのアンケートありがとうございました。インターネットや中国新聞など、色々なものを見て来てくださって、220名程も集まりすごく嬉しかったです。どのみなさんの言葉もこれからの励みになる言葉ばかりで本当に感激しました。
中でも保護者の方と来られた当事者の方が、今までの講演で一番良かった、感動したと言ってくださって、お母様が久しぶりに親子で話ができたと言われたことが心に残っています。こうやって、私達の講演で前に一歩でも進める家族がたくさんあれば私も、講演してよかったなと思います。重松先生の講演も一つ一つ私達の事例を説明してくれて、とても分かりやすかったです。私は、これからも講演活動続けていこうと思います。
最後に鳥羽さん、育てる会のスタッフのみなさん、素敵な講演会を開いてくださり本当にありがとうございました。また、いつでも呼んでください。

  加藤剛さんの感想

先日の講演ではお世話になりました。
育てる会の会員の皆さんやスタッフの方々に感謝しています。
皆さんの準備のおかげで気持ち良く講演を行う事ができました。
ありがとうございました。
さて、ここからアンケートへの感想を書きます。
皆さんがアンケートにあれだけ多くの感想を記入して下さった事に感謝しています。僕の家族にも、僕の支援者の方々にも、周りの沢山の人にこのアンケートを見て頂いてます。
その理由はこのアンケートはみんなで共有するものだと思っているからです。何故なら、みんなの手助けがあってこそいつも僕の講演は、出来ているものだからです。みんな講演の共演者なんです。
アンケートに記入して下さった皆さんも講演の共演者です。ですから、これからも一緒に発達障害の講演会を一緒につくって行きましょう。
最後になりましたが、講演の準備をして下さったスタッフの皆さん、おつかれさまでした。皆さんの準備のおかげで、とても気持ちよく良い講演ができました。ありがとうございました。

この講演会に参加できなかった正会員の方には、お二人から承諾をいただきましたので、DVDをお貸しできることになりました。事務局まで、お申し出ください。
それでは、次に次回以降の講演会が決まりましたので、報告します。
平成25年8月24日(土) 明石洋子さんをお迎えします。
演題:「ありのままの子育て 〜社会での自立に向けて〜」
場所:岡山ふれあいセンター 大ホール
平成25年10月20日(日)
ニキ・リンコさん(翻訳家)/藤家寛子さん(作家)/浅見淳子さん(花風社社長)
演題:「自閉症こんな風にできてます!」(仮)
場所:オルガホール
以上です。皆さんメモしておいてください。ぜひ大勢の方のご参加をお待ちいたします。

さて、5月のある日、小児科の先生方の研修会に呼んでいただいて、保護者としてお話をさせていただきました。
小児科医の先生方にお話出来るせっかくの機会です。そこで私が一番言いたかったことは、「小児科の先生方に、早期発見のきっかけをいただけたらありがたい」という事でした。もう少し歯に衣を着せずに言うなら、「発達障害をしっかり学んで、判断項目をもっと理解したうえで診察に当たることで発達障害に気付いて欲しい」という事でした。小さい頃から発達障害をもつ子とも出会い、気になる行動を目にしていただいているはずです。
服巻智子先生から、1歳6か月のASDではない子どもは、こんな形でコミュニケーションをするというビデオを23年3月の赤磐市での講演会の時見せていただいたというお話をしました。
その時、ジョイントアテンション(共同注視)についての衝撃的映像を参加者で見ました。
定型発達の子どもは、こんな風に何度も何度も母親を振り向いて共感を求めるという事を、見せていただきました。こんなにお母さんと子どもの間には、濃密な目と目での交流があるんだという事、しかもそれが一歳半であるという事は、私たちには衝撃でした。
これで、早期に診断が確実にできると思いました。それをお伝えしました。
服巻先生の受け売りです。
また、保育園や、幼稚園の先生方からよく聞くのは、発達に気になるところがあるお子さんを持たれるお母さんに、どう伝えてあげればいいかが解らないというお話です。
まったく気づかれていない保護者の方に、「ちょっと気になるので、病院へ行かれてはどうでしょう」といったばかりに関係を悪くしてしまったという園の先生は、多いと思います。
親の立場から言うと、「園の先生に何が解るというの・・・。家では何の問題もないわ。自分の対応が悪いのを棚に上げて失礼だわ〜」という感じでしょうか。家では、落ち着いて過ごしているようなお子さんでも、集団の中では適応が悪いというのが、発達障害のある子の特徴です。つまり家庭と園では同じ子が違った行動をするのです。先生の対応が悪いだけだと思いたい気持ちは分かりますが、そうではないのです。
多くの子どもを見ておられる園の先生方です。そんなことを言われるというのは、よっぽどの事でしょう。
でも、親としたら、認めたくない気持ちの方が勝って、否定してしまうのでしょう。この気持ちは、私にも同じ親として良く判ります。でも、いくら否定しても、発達障害は、一生涯の障害です。早く見つけて、早く丁寧な療育を行うことが、もっとも、大切なことなのです。
これが園の先生ではなく、小児科の先生から言われたのならまた話は違います。母親たちは、ドクターのお話なら、しっかり耳を傾けるはずです。
真剣に対応しようとする人は増えると思うのです。一日も早く我が子の障害と向き合う親を増やす為にも、小児科の先生方が発達障害への理解を深めていただけるといいなと思います。
吉田友子先生の「その子らしさを生かす子育て」の中に、横浜市の福祉保健センターでの1歳半健診の際、多動など発達の問題で「要経過観察」の子どもたちが19.4%もあり、スウェーデンでも同様に、6歳児のうち21.8%に何らかの神経発達・精神発達上の問題があると推定されるという報告があった・・・・・という記載があります。
実に、20%、5人に1人は発達に気になる子どもがいるという時代です。しっかり発達障害を理解し、丁寧に視覚支援を子どもたちにしてくださるような、理解ある小児科医院は、この先、必ず繁盛するに違いありません・・・・。私もそんなお医者様のところへ通わせたいと思います。
そんなお話をしました。
私のお話をするのに先立ち、正会員の皆さんには、「小児科医の先生がたに知ってほしいことや、言いたいこと」というアンケートを取らせていただきました。ご協力いただいたみなさん、ありがとうございました。
本来なら、皆様にアンケート結果をお送りするべきなのですが、今月号は、総会資料やDDネットのアンケートもあります。
郵送料の関係で、ご容赦いただきました。
もし、読みたいという方がありましたら、お送りいたしますので、事務局まで、ご連絡ください。

のびのびサロンに給湯設備ができました。
サン基金より13万円の助成金をいただき、写真のような給湯室が出来上がりました。
のびのびサロンのテーマカラーであるオレンジ色の縁取りも美しい流し台セットが、入りました。
これからは、お茶のサービスも出来ますし、赤ちゃんのミルクを作る湯も用意できます。
次々に設備が充実して、益々便利なのびのびサロンです。
口コミだけで、あまり知られていないので、来られる方もまだまだ少ないのですが、ぐんぐんに参加されているお母さんが、帰りにのんびりお弁当を持ってきて、食べていかれたり、ぐんぐんキッズのお母さんが、療育の待ち時間をここで過ごしていかれたりもします。
また、相談があってこられた方も、ここでソファーに座ってお話を伺うと、相談室でお話していただくよりもリラックスしてお話できるみたいです。
お好きな飲み物を飲んでいただいて、お子さんは、たくさんおもちゃも用意していますから、ゆっくりくつろいでください。利用料は、無料です。
NTN岡山製作所からの寄付金と、サン基金からの助成金で、すっかり生まれ変わったのびのびサロンです。ぜひ、一度いらしてください。お待ちしております。

さて、次は、我が家のお話です。
先日は、娘が脳の動脈瘤があるということが判明して、手術をしました。無事にカテーテルで手術も終わりました。
昔なら開頭手術しかなく大変なリスクも伴うことだったそうです。放置すると、クモ膜下出血を起こすかもしれないということでした。
ラッキーな形で事前に見つかり運がいい子です。
そういう訳で、娘の入院中は、孫のコタロウを預かる事が多くなりました。
そんな我が家のお話です。
孫は、哲平おじちゃんの事を「てっぺ!」と呼びます。叔父ちゃんは、25歳。コタロウは、2歳7カ月です。
私たちが、いつも呼ぶせいでしょうが、2歳が、25歳のおじちゃんを呼ぶのに「てっぺ」はいくらなんでも失礼です。
今後の事を考えて、「てっぺおじちゃんと言いなさい」と教えました。でも、すぐに忘れて「てっぺ!てっぺ!!」と呼んでしまいます。てっぺおじちゃんはというと、「はい」と素直にコタちゃんの呼びかけに返事しております。
そんなある日、哲平は私と台所仕事を一緒にしていました。孫は、お父さんと居間で遊んでいます。
そんな哲平に私は、「てっぺ、お手伝いしてくれてありがとうね。コタちゃんは遊んでばかりだね。てっぺの方がえらいなぁ〜」というと、ニコ〜ッと本当にうれしそうに笑いました。
哲平は、今25歳ですが、私にとっては、2歳の孫と同じくらい可愛いおじちゃんです。
こんな素直で愛らしい息子と暮らせる幸せは、哲平が自閉症だからこそでしょうね。障害児との暮らしは、一番かわいいい2歳3歳の子どものとの暮らしが幸せがいつまでも続く暮らしでもあります。
さて、もう一つ、これは面白話です。
ある日の事、わたしのGパンが以前から一本無くなっていました。じっくり探せば出てくるだろうと、あまり考えませんでした。
ところが、最近もう一本のGパンもなくなりました。
ふと、哲平のはいているGパンを良く見ると、なんと私のをはいているのです。
「ショック!!」 すぐに脱がして、返してもらいました。
そして、次の日、ズーッと前に無くなった私のお気に入りだったGパンをはいている哲平。サイズもぴったりです。
「ああ〜、あんた、脚短いのね!!」
私も自分の足は短いと思っていましたから・・、それが一番のショックでした。
新しいGパン買いに行かなくちゃ〜。勿論買うのは、私のGパンです。
それにしても、筋肉質な哲平の足と小太り母さんの足の太さが同じとは、、、、、、ショックです。

さて、正会員の皆さんにお願いです。今回同封したDDネットからのアンケートを、ご覧いただきましたか?
これは、現在皆さんがどんなことで困られているか、実態調査の為にさせていただくアンケートです。
アンケート結果をまとめて、県や市町村への要望をする元の資料とさせていただきます。
保護者の方は、障害のある子どもを抱えて、色々な不満や不安を抱えて暮らしていらっしゃることと思います。でも、それをどこへ向けてお願いしていけばいいのか、方策もありません。私たちは、ひとりでは何でも思う通りには叶いません。
でも、多くの親の意見を集めて、その想いが同じ方向なら、行政にお願いすることも可能です。
DDネット(岡山県発達障害児・者の親の会連携協議会)は、その為に発足しました。私たちの想いを集めて、県やそれどれの市町村へお伝えしましょう。少しでも私たちの子どもの将来が、安心できるように、力を集める為のアンケートです。
必ず、回答して返送して下さい。回収率100パーセントを目指したいと思います。また、賛助会員の中で、保護者の方がありましたら、送らせていただきますので、どうか、ご連絡ください。より多くの意見を合わせたいと思います。
今年は例年に無く早い梅雨入りです。今年は、どんな夏がやってくるのでしょうか?
どんな夏でもどんと来いです。元気で夏を迎え撃つぞ〜い!!なんて、チョッピリ空元気な「61歳の夏よこい!」です。
総会も無事終わりました。今年も元気で代表を続けさせていただきます。頑張りますので、よろしくお願いしますね。
また、来月号でお会いしましょうね。
(育てる会 代表 鳥羽 美千子)

支援者養成セミナー 報告

平成25年5月6日(月・振)に、岡山ふれあいセンター大ホールにおいて、「平成25年度第1回(第71回)自閉症児の自立を果たす為の支援者養成セミナー」を開催いたしました。
今年度最初のセミナーは「自閉症のままで・・ 自分らしく生きていく」のテーマで、午前の部では、県内在住の当事者の方である瑠璃真依子さんと、加藤剛氏をお招きして、これまでの体験をもとにしたお話をしていただきました。
午後からは進行役に川崎医療福祉大学講師の重松孝治先生に進行役をお願いして、みなさんからの質問にお二人に答えていただき、最後にそれらを踏まえて、重松先生に自閉症の特性や支援の方法などをわかりやすくお話しいただきました。
当日は、県内の当事者の方の参加も多く、いつにも増して熱気のある講演会となりました。
お話しいただいたお二人の感想は、代表の巻頭文の中に、また重松先生も後ろの「岡山ひともの探訪」のコラムで触れていただいていますので、合わせてご覧ください。
それでは、当日参加された保護者の方から感想文が届いていますので、みなさんからのアンケートとともに紹介します。

 「ありがとう」の感想文

今回の講演会で,二つ心に確認したいと思うことがありました。
一つは「子どもの心や認識の仕方」これを再確認したい。ということです。
二つ目は,「発達障害の子どもの今に寄り添うような支援の方法や方向性」が知りたい。というものです。
なぜならば「自閉症の特性について」学習する度に『へぇー!やっぱりこうかも!』と我が子にあてはめつつ,納得したり考え直すことが多くて,思い込んでいた「わが子像へのリフレッシュ」ができでいたからでした。「大切な今」の親からの支援の見直しができたのです。思春期の今,思いもかけずに中二のAの言動に戸惑い「将来への不安」を感じることが多くある現在の状況です。だからこそ,その時点を経てお二人が「今」どのようなことが必要であったのかを聞くことにより,「今」をどのように考えるべきかなのかを知りたい,考えたいとその様に思っていました。
私の心が大きく動いたのは,一番は「瑠璃さんのお母さんの言葉」です。
お母さんは,見事に「親」としてのこちら側から子どもを案じながらも「向こう」の世界にいる我が子へ伝えられた言葉に胸が震えました。
『幸せに輝いて生きていって欲しい』
『私は保育の仕事をしながらも我が子のことに関しては,発達障害のことを当てはめて見てやることができなかった。』
『我が子のつらい気持ちをいつでも分かってやりたい。』
『もっと早く診断されていれば,この子のつらさを軽減できていたのではないだろうか』
放たれる言葉の数々に自分の親としての想いが共振していくのを感じて心が熱くなり,思わず涙が出てしまうのです。
心が「こうしなければ」というところから解き放たれるようにもう一つのテーマに向かうことができました。
「この子らの苦しさに向き合うこと」

  瑠璃さんへ。

訥々と淡々と分かりやすい言葉で語られる貴方の言葉。子どもの気持ちに寄り添うことができるような心に染み入る言葉でした。
自分の生い立ちを語ることにつらいこともあるでしょう。つらい経験がなかなか忘れることができないので。でも,それを伝えてくれたことで,私達支援者であろうとする『つらさをわかってやりたい』という者の気持ちにカツを入れてくれる。
そして,お母さんもそうでしょうが、『貴女はあなたのままでいい!』と我が子や貴女にも伝えていたい。そう思います。貴女が自分を大好きと思い,自分ができる方法で輝いて生きていって欲しいです。
絵には描けませんが,ぜひとも自分で絵にできるように「色」に「イメージ」にできるように「輝く自分」を探して行って欲しいと思います。もちろんたくさんの人の力を得ながらです。
そのようにしてくださると,助かります。なぜなら,我が子や我が子のような親たちが,「イメージできる未来への希望」が得られて「今」をがんばることができるからです。
ほんとうに「今」を生きていて下さってありがとう!

  加藤さんへ

加藤さんは,私に勇気や自信を与えてくださいました。
「親は前向きに生きる」ことを背中で見せてやって欲しい。そのように言って下さいました。ありがとう!
何があっても,親である私こそが『人生捨てたもんじゃない!』と思えることが大事だなぁ。と。その確信が持てて,『それ私一番できてる!』と思いましたので(笑)それだけは自信があります。
我が子Aが多くの支援者に恵まれてここまできているのも,波あり谷ありのいろんな出来事を乗り越えつつこれたことが一番です。加藤さんが自分の特性を語る時。イキイキと「長所と短所」と言われていましたが,それさえ分かっていれば「最強!」とさえ思えました。「不安や苦しみやつらさ」を乗り越える気持ち,その先にある「光」のようなものを信じる強さを感じて嬉しかったです。
きっと,周りの友達や大人に信頼が寄せることができたからですね。
我が子にもそのような「こんなつらいこともドラマだ!」というような強い気持ちを育ててやりたいです。
我が子も今が試練ですが,ここを乗り越えた先を「今」の寄り添い方から「希望」へと繋がることを信じて生きて行こうと思いました。ほんとうにありがとうございました。
これからの「ドラマ」我が子が主人公になり,輝くことができるように。
育てる会で出会えた皆様や多くの支援者の方々の力を今後もいただきますように,よろしくお願いします。
(Aくん 母さん より)

【保護者の方からのアンケート】

・実際に当事者の方からのお話を聞くのは初めてだったので、とても良い経験になりました。お二人からの話、シンポジウム、重松先生のお話と、とても内容の濃い勉強ができて、とても良い一日になりました。ありがとうございました。
お二人のお話をお聞きして、今までにいろいろ苦しいことや悲しいことがあっただろうに、それを乗り越えて、大勢の人たちを前にお話されて、すごいな、強いなと思いました。
自閉症の子どもを育てながら分かっているつもりなのに、自分たちの考えに合わさせようとしている自分もいて、それにも気づかされました。
お互いの違いを受け止め、それを尊重できるように、そしてそれを伝えられるようになりたいと思いました。
・ご本人方が、どんな支援が必要で、こんなときどうしてほしかったか、というお話を具体的に聞けたことが一番良かったです。
突然の変更を受け入れ、どうしたらよいかを考えるのに時間がかかるというお話、息子の行動に思い当たる、当てはまるものがあり、目からウロコでした。分かっているつもりでいた自分が、分かってやれていなくて叱っていた事実を突きつけられた思いです。
息子につらい言葉を投げかけていたなあと反省しました。
このお話だけでなく、他にもたくさん「そうだったのか」と思うお話があり、とてもとても勉強になりました。そして、それに対してどう接してやればよいか具体的に知ることができて、とてもよかったです。
息子たちの代弁者としての(私はそう感じました)素晴らしいお話ありがとうございました。今日家に帰ってから早速、息子たちへの声のかけ方など配慮してやれそうです。そんな風に関わっていけるかもしれないという楽しみを感じています。
聞き取りやすい声の大きさ、スピード、具体的内容で、とても分かりやすかったです。素晴らしかったです。加藤さん、瑠璃さんありがとうございました。重松先生のお話もとても分かりやすく、改めて勉強になったこともたくさんあり、大変有意義な時間でした。
参加できて本当に良かったです。ありがとうございました。
・当事者のお気持ちがとても分かりやすく伝わりました。
また、重松先生の補足や解説で親や支援者がどう関わればよいのか具体的に分かりました。
お母さんの話も感動しました。
準備、打ち合わせなど、多くの時間やエネルギーを使っていただいたこと、ありがとうございました。
重松先生のまとめのお話は笑いながら伺うことができました。内容はとても大切なことだとよく分かりました。
当事者である息子が「とても感動した。よかった。共感した。」と話してくれました。(書くことが苦手なのに、珍しくアンケートを書いていました)
私は息子と感想を話し合えてうれしかったです。ありがとうございました。
・当事者の方の話をじっくり聞くのは初めてでした。
子どものしんどさが自立の妨げになると思って不安な気持ちになりがちでしたが、逆にそれを強みにして生きていけるのかもしれないと思えて少し安心できました。質問に答える形のお話も良かったです。
途中で少し退屈に思ったり、分かりにくいセミナーも時にはありますが、今日のお話はずっと良かったです。お二人ともありがとうございました。またお話聞かせてください!
・お二人の話は本当に心に響きました。18歳のASDの息子がいます。不登校、引きこもり、暴力、いろいろしましたが、今やっと、少しずつですが、やりたいことが見つかり一歩ずつ歩いています。
でもあまりにも真面目で完璧主義で頑張りすぎていて、親としては心配していました。そんな時の声掛けの仕方など聞きたいと思っていたのですごく勉強になりました。ありがとうございました。

【ご本人からのアンケート】

・自分らしく生きることが大切だとわかって希望が持てた。
・瑠璃真依子さんの、目標に向かって突き進むと話されていたのが、私には無い、真依子さんの性質だと思うので、うらやましいです。
ぜひその長所を上手く生かして、これからも頑張ってください。(でも過活動になるところは少し心配です)
・「短距離走タイプ(直列接続タイプ)」は非常に共感できた。
・「頑張って」という言葉が負担を与えるわけではない、というところ。障害があっても、前向きなところ。

【教員の方】

・分かったつもりになっていることを、時々きちんと整理してお聞きできる場があることがありがたいです。
「がんばれ」という言葉は使わないようにしていました。でも、瑠璃さんにその言葉の意味を教えていただきました。温かくて、涙が出そうでした。
・シンポジウムにおける質疑応答がよかったです。一問一問に丁寧に対応されていてよく分かりました。当事者の方からのお話はとても興味深く分かりやすいものでした。今後の支援活動に十分に生かせそうです。ありがとうございました。
・瑠璃さん、加藤さん、ご講演お疲れ様でした。幼少のころからの出来事を具体的に話してくださり、小学校で関わっている立場にとって、児童の行動や言動を注意して見て、お二人が話された内容を意識しながら、負担を与えないようにして接したいと思います。
重松先生の講演では、分かりやすく説明くださり、興味深く聴講できました。その中で、概念として言い表し方が変わったり捉え方が進歩したりするので、継続して学習する必要があると感じました。
・今年から特別支援学級の担任をすることになり、毎日不安でいっぱいです。今日はお二人の話を聞いて、物事の捉え方の違いなど新しい気づきもたくさんあり、勉強になりました。
また、自閉症の方や子どもたちにとって、周りの支援がどれだけ大切かということが分かりました。子どもたちのできること、できないことを分析して、学校生活の行事や学習に無理なく参加できるように支援できれば、と思いました。
その上で、瑠璃さんのバスケの試合に出るために一人の時間を作ったという話は印象的でした。
一人ひとり障害の特性は異なるので、明日からも子どもたちと向かい合っていきたいです。貴重なお話をありがとうございました。
・朝日新聞の連載を読んでいたので、今回の講演の案内を見た時に、「あの“真依子さん”だ!」と思い、直接お話を聞いてみたくて参加しました。
具体的なエピソードをいくつも話してくださって分かりやすかったです。ありがとうございました。
また、加藤さんのお話の中に、「最も大切な支援は、親や周りの人が“人生って素晴らしい”と思ってその肯定的な生き方を伝えること」という言葉がとても印象に残っています。

【幼稚園教諭・保育士の方】

・お二人のお話は、今、園で関わっている子どもの代弁者のように感じました。子どもの姿を想像しながら聞きました。
そして、何に苦しんでいたのか具体的に話していただいたことも参考になりました。人の心が読めないという特徴があるといわれていますが、周りの人たちが発した言葉、起こした行動を不快だったり、嬉しいと思ったりと、何年たっても忘れず心に留めていることが分かり、これから自分が子どもたちに対する言動には責任をもっておかないとと、身の引き締まる思いがしました。有意義な時間を過ごすことができました。

【施設指導員・医師など】

・加藤さんの「B僕の感じている世界の説明」がよかったです。とても理解が深まりました。「困った人たち」ではなく自己防衛できない「むき出しの心」で日々を生きていることを深く知りました。苦しみ多い人生だと思います。でも、それは人の優しさを知ったり、本当にやさしい人になる道だとわかりました。また、瑠璃さんとお母さんの「これから楽しみです」という言葉に励まされました。ありがとうございました。
・大人になった当事者の方々がご自身の経験を分かりやすく伝えてくださったことで、今私たちが支援している子どもたちへ具体的にどのように声掛けしたらいいか、どんなふうに見守ったらいいか、多くのヒントをいただきました。ありがとうございました。そして、いつもですが、重松先生の講演はとても分かりやすく、今回はそれに加えてお二人の場合は…ということも内容に盛り込まれ、とても分かりやすかったです。
・当事者お二人が苦しい時、辛い時を乗り越えて明るく前向きに人生と向き合っておられることがよかったです。悩んだ経験のあるお二人だからこそ、今の様子に勇気づけられた保護者は多かったと思います。
「支援をスタートするのに遅いなんてことはない」と言われた重松先生のメッセージも、「ここからはじめていこう」と前向きに思えるきっかけになったと思います。
ご本人のお話は、時に重く暗くなってしまうことがありますが、今回はお二人ともが前向きに明るくお話してくださって、本当に楽しく面白くきくことができました。
違っていてステキです!重松先生の進行やお話もあたたかく、とても気持ちのいい、心地いい時間でした。ありがとうございました。
・若いお二人がきちんと人に伝えていくところや、そのために自分と向き合ったところが印象に残りました。話していただいたことを自分がきちんと受け止められたか、しっかり考えていきたいと思います。これからも応援しています。ますます輝いてください!

【学生の方】

・初めて当事者の方の話を聞いて、発見だらけの時間でした。これから福祉施設で働こうとする私に、どう支援をしたらいいかヒントをいっぱいもらえて、不安だらけだったけどやってみよう!と思う気持ちが持てました。
今日はとても勉強になりました。ありがとうございました。

正会員のみなさまへ

◎ 育てる会総会の報告

平成25年度 特定非営利活動法人 岡山県自閉症児を育てる会 総会が、平成25年5月21日、きらめきプラザ(岡山市北区南方2‐13‐1)2F 研修室1において開催されました。
議案は全て提案通り、可決・承認されました。正会員の方には総会資料を同封していますのでご確認ください。
総会終了後、今年はお父さん二人による「子育て体験談」と、参加者による座談会を行いました。
少人数でしたが、時間を延長してギリギリまで、和やかな雰囲気の中にも有意義な意見交換ができたと思います。
詳しくは、また機会があれば、次号以降で紹介させていただきいと思っています。

◎アンケートのお願い

今回、正会員の方に同封しているアンケートは、育てる会も加盟している「岡山県発達障害児・者の親の会連携協議会(通称:DDネット)」主催のアンケートです。
巻頭文の中で、代表からもお願いしていたように、岡山県内の親の会が連携して、発達障害児・者や家族のおかれている実態や希望を把握し、行政当局に要望を伝えようとするものです。
その際に、「数は力」だけではありませんが、集まったアンケートの総数とともに有効回答率も訴えの力となりますので、できるだけ多くの方の回答をお願いします。
かなりの分量があり、立ち入った質問もありますが、答えられるものだけで結構ですので(答えたくない質問があったらパスしてください)、よろしくお願いします。
質問用紙にそのまま記入して、返信用封筒で送り返してください。
また、県内のできるだけ多くの方のご意見をお聞きしたいと思いますので、来月号では賛助会員の内での保護者の方にもアンケートをお願いしたいと思っています。
入会の際に、保護者や家族として申し込まれている方にご協力をお願いする予定です。
それ以外に、ご家族や親戚に当事者の方がおられて、アンケートにご協力いただける方がいらっしゃいましたら、事務局までお知らせいただければありがたいです。
秘密は厳守いたします。(Tel.086‐955‐6758、Fax.086‐955‐6748)

教師・保育士対象 即実践講座 お知らせ

 ☆第2回☆ 「評価について:特性理解に向けて」

日 時 : 平成25年6月21日(金)19:00〜20:55
場 所 : 岡山県生涯学習センター 大研修室
対 象 : 教職員・保育士やそれを志す方、施設・福祉関係職員の方 対象。(申し訳ありませんが、保護者対象ではありません)
講 師 : 重松 孝治 先生(川崎医療福祉大学 講師)
参加費 : 全10回分 賛助会員17,000円 ・ 一般20,000円(賛助会費含む)
           ★途中からでも参加OKです(それまでの講義のDVDはお貸しします)★ 
         まだ、充分みなさんに追いつけますヨ !!
申込先 : 育てる会事務局(086-955-6758)

18歳の春を目指す 親子療育クラブ 

5月11日、東山公民館にて、今年度最初の定例会を開きました。
自己紹介、今年の年間計画について話し合った後、IEPの立て方を勉強しました。目標を考えるときに、何に注目したらよいか、どのように優先順位をつけるとよいかなどを教わり、各自家でIEPを作成することとなりました。
分からないことは、次回以降、話し合うことにしています。
では、参加者から感想が届いていますので紹介します。

早いもので、18歳の春に入会して4年目に入りました。
18歳になるまでまだ先の事だと、思っていましたが、もう4年目…1日1日と近づいてきているんだなぁと、少し焦る気持ちもあります。
第一回定例会では、ツールや早期の支援が重要、という事を改めて感じました。ツールも色々取り入れてはいますが、なかなか上手く使えていない物も沢山あります。
先輩お母さん達のアドバイスや次回武藏先生のツールのお話を聞かせて頂き、見直しが出来たら、と思っています。
目指せ!!18歳の春!!  今年度の活動を、とても楽しみにしています。

第二回定例会には、香川大学の武藏博文先生をお迎えし、幼児から成人までのツールを使った支援についてのお話をいただく予定です。
今年度は、新しいメンバーのために改めて基本から教えていただけるようお願いしております。加えて、昨年度好評だった、先生を囲んでの相談の時間もあります。
また、たくさんのツールを見せていただくことになっていますので、みなさんデジカメをお忘れなくお持ちください。
日 時 : 6月7日(金)10:00〜15:00  10時開始です。時間厳守でお願いします。(正会員限定)
場 所 : きらめきプラザ会議室2・3  前回と場所が変わっています
持ち物 : 筆記用具、先生からアドバイスをいただきたいツール(ある人)、デジカメ、昼食

『俺ノート』 の会 報告と案内

『俺ノート』の会です。
参加は小学校高学年(四年生)以上の男子です。上限無しですので、お兄さん方の参加お待ちしてます♪
オレのお気に入りを集めたオリジナルのノートブック『俺ノート』を作ることで、余暇活動や癒しツールになればと思ってます。
それでは、参加者の感想です。

『我が子の苦手な、“初めて”で、緊張してたようですが、他の子供さんと少し話をしてたみたいです。
始めの印象が悪いとなかなか溶け込めない子なんですが、あの様子だといい感じで終われたようです。』 (初参加のお母さん)
『前にもやったことがあるから分かってたけど やったら楽しいよ。』(2回目の子どもさん)

おおまかなスケジュールは、名前と学年の自己紹介してから、自由に作業90分程、それから休憩兼発表、子供は自由時間、親は来月の話を・・・という感じです。
楽しく簡単ですので、気軽に参加してください。
次回の日時 6月9日(日) 10:00〜12:00
     場所 おひさまハウス(赤磐市和田194−1 事務局のある建物です)
     持ち物  @のり
           Aハサミ
           B貼り付けるノートや画用紙など
           C切り抜いていい雑誌や写真
           D休憩の飲み物とお菓子(本人が10分程度で食べられる量)
Cは なければ 多少の雑誌を用意してあるので、大丈夫です。
15分ほどの自由時間があるので、その為のゲームやマンガは持参して下さって結構です。
参加希望は、事務局(Tel.086‐955‐6758)に ご連絡お願いします。(正会員限定)

5月 クローバーの会活動報告

今年度初の活動は、おひさまハウス花壇の草抜き、花の手入れ、ヒマワリの種まきでした。
あいにくの雨の中、役割分担をして花壇の手入れをしました。自分で考え、手に抱えきれないほどの草を抜いてきてくれました。綺麗になりました。
夏に向けて、ひまわり種まき。誰がどのポットに植えるか?どうしたら作業しやすいか?子ども同士で にこやかに話す姿が見られました。活動を通して話し合う様子あります。
次回は苗の植え付けですね!ひまわり畑を作りましょう!

雨には降られましたが、意外にも頑張っていました。「たくさん草抜きしたよ」との感想も聞くことができました。
事前準備がしっかりなされとても分かりやすかったことと、仲間のおかげだと思いました。
今回の活動も楽しく参加できました。あいにくの雨でしたが、のんびり活動できて気分的に楽だったようです。
結果の見えにくいこと、しかも自分のためや自分の楽しみなどではなく「ボランティア活動」に取り組むことができるようになったことは本当に大きな成長だと感じます。
無理のない範囲で継続していけたらと思います。

  平成25年度 クローバーの会のご案内
        〜高機能自閉症・アスペルガー症候群の女の子の会〜

育てる会の25年度の活動が、スタートしました。
正会員の皆さんの中で、クローバーの会に参加してみたい、どんなことをしているのかもっと詳しく聞いてみたいと思われている方がいませんか?
現在活動している7人の子ども達の母親との座談会を、下記の様に計画致しましたので、事務局にご連絡ください。
クローバーの会に興味をお持ちの保護者の方のご参加をお待ちしています。
1 日時  平成25年6月27日(木) 10:00〜13:00
2 場所  ガスト平井店  (平井小学校の近く)
3 対象  クローバーの会に参加したい、または、詳しい話を聞いてみて考えてみよう と思われている保護者 
       (高機能自閉症・アスペルガー症候群の女の子対象です) (正会員限定)
4 申込先  育てる会事務局(Tel.086-955-6758)
(クローバーの会担当:T)

キッズルーム(予定)

キッズルームでは、岡山大学児童文化部のお兄さん、お姉さんが子ども一人ひとりについて一緒に遊んでくれます。
もちろんお父さん、お母さんや兄弟と一緒に遊ぶこともできます! 
いろんなおもちゃで遊んだり、人形劇(影絵劇の場合もあります)を見たりして楽しい時間を過ごすことができます♪
6月に開催予定だったのですが、少し延期することになりました。岡大の体育館をおさえるのがなかなか大変なようです。
楽しみにしてくださっている方には申し訳ない思いでいっぱいです…。もうしばらくお待ちください<m(_ _)m>
現在のところ、7月6日(土)を予定しておりますが、体育館をおさえることができるかどうかの結果連絡待ちです。
メーリングリストで連絡できる方には決まり次第連絡いたします。(6月中旬には決まるそうです)メーリングリストに入られていない方で、参加希望の方がおられましたら、事務局までその旨連絡をお願いします。個別連絡します。
また参加を予定している方で、プロフィール未提出の方は早めに提出しておいてください!
その他聞きたいこと等ありましたら、育てる会事務局(086−955−6758)まで。(正会員限定)

母の想いを語る会 座談会

学校での悩みをみんなで話あいましょう!
学校でどんなことに困っていますか?
先輩のお母さん達(ペアレントメンター)が、相談に乗ります。
具体的な相談内容を、メールかファックスでお寄せください。当日みんなで一緒に考えましょう。
また、今後の母の想いを語る会の持ち方についてもご希望を聴かせていただきたいと思います。
はじめて参加の方も、お子様づれでいらしてください。申し込みお待ちいたしております。
日時:6月11日(火)10時〜12時
場所:おひさまハウス のびのびサロン
参加費:300円
申し込み締め切り:6月7日(金) (正会員限定)
託児希望の方は、別途少しお金がかかります。

サッカークラブのお知らせ

日時 : 平成25年6月23日(日) 10:00〜12:00(9:45集合)
場所 : 岡山市内グラウンド
持ち物: マイボール、ゼッケン、ハチマキ、お茶(ボラさんの分も)、個人ノート、出席カード、親リーダーはグループノート
*6月からサッカークラブ担当が代わります。
 体験、見学の申し込み、お問い合わせは、Kまでご連絡ください。(正会員限定)

水泳教室のお知らせ

日 時 : 平成25年6月16日(日)15:30〜17:30
場 所 : OSKスポーツクラブ岡山 3階ロビー(岡山市北区絵図町1-50)
       ※プールは育てる会水泳教室 貸切で行っています。
連絡先 : 育てる会事務局
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
  体験は1回2000円(保険代込み)です(正会員限定)
★欠席される方は、必ず6月11日(火)までに事務局に連絡してください。
★当日の急なキャンセルなどは 水泳教室担当に直接連絡ください。
(水泳担当:S&H)

OHAの会のお知らせ

OHAの会は高機能自閉症・アスペルガー症候群の子どもを持つお母さんのための会です。
知的障害がないからこその悩みや将来への想いなど、同じ立場のお母さん同士で想いを語り合いましょう。

  〈次回 OHAの会 案内 〉

日 時:平成25年7月8日(月) 10:00〜12:00
場 所:西ふれあいセンター (岡山市南区妹尾880-1)
アドバイザー:利守 愛子 先生(臨床心理士)
参加費: 800円
持ち物:『高機能自閉症・アスペルガー症候群 「その子らしさ」を生かす子育て 改訂版』(吉田 友子:著)お持ちの方
申 込:育てる会 事務局(Tel.086-955-6758) (正会員限定)

 岡山ひともの探訪
川崎医療福祉大学 重松孝治

第9回 2つの世界をつなぐもの

まず最初に、先日(5月6日)の講演会に参加いただいた皆様、ありがとうございました。
今回の講演会に講師として参加していただいたお二人の当事者のお話しは、様々な過去の苦しさと出会ってきた人への感謝が含まれており、とても有意義な時間でした。
またシンポジウムにおいては、参加者から事前に頂いた質問に対して、お二人が1つひとつ丁寧にその返事を考えてきてくださって、お答えになっていたことに感動していました。
とても濃密な時間を皆様にも過ごしていただいたのではないかと思っています。
今回のコラムはこのお二人との打ち合わせの時の姿について書きたいと思います。
この講演会の打ち合わせを2週間ほど前に大学で行いました。研修会と同じ4時間半もの長時間にわたる丁寧で、しかもとても熱心な打合せでありました。まずお二人が自分の講演時間の中身についてお話をしてくださったのですが、その中で「定型発達の人の多くは、あなたが感じたこの場面について、〜というように感じていると思うよ」と(自閉症の人と定型発達の人の感じ方の違いの部分について)いくつかコメントをさせていただきました。
するとお二人がとても素直に、「そうなんだ!」という反応を示してくださったことがとても印象的であり、そしてまた素敵な時間であったと感じた理由でもありました。
この打合せの印象から、講演会における自分の講演タイトルを『2つの世界をつなぐもの』とすることにしました。
自閉症の人は確かに相手の感情を推測したり、他者の立場に立って行動することが得意ではないのかもしれません。でも一方で私たちも自閉症の人の立場に常に立てているかというと、時に自分たちの発想でその人の姿をとらえているだけにすぎない可能性があります。
例えば、「教師の話している説明の“細かい”部分にまで、1つひとつこだわっている」と言われる状況を、時に自閉症の人は、「教師の説明のどこが重要であるかが判断できないから、1つひとつ全てはっきりさせないと不安になる」といいます。先の説明をする人が、実際に自閉症の人自身の立場に本当に立てているかと言えば、そうでない可能性があります。だからこそ、相手を理解するということが、とても重要であり、同時に難しいことでもあると感じられるのです。
だからこそ、私はあえて自閉症の人たちに「違い」という表現を使います。そして「違っている」からこそ、相手を知る努力を続けなければならないとも思っています。
特に自閉症の人たちの発想は私達とは違うものであることが多いと思われます。でもお互い違うからこそ、お互いの世界について、「良い」「悪い」ではなく、伝えあえる関係でいたいと願っています。
講演会の打ち合わせの時間にお二人と話したその時間は、お二人の感じ方と、私の感じ方とのまさに伝えあいの時間でもあり、そしてお互いの世界をつないだ中で、あの講演会が出来上がっていったのでした。
自閉症の人とのかかわりにおいて、私は常にこの姿勢を大事にしたいと考えています。
つまり、「何でそんなことをするの!」という叱責を受けるような場面があります。大切なことはこの叱責が、そのまま指導になるのではなく、「そういう時の行動として〜というような方法が求められているよ」ということを“説明”することであったり、「それについて5つほどやり方があるけど、どれが自分にできそうな方法であるか」ということを“一緒に考える”ことであったりするものこそ、私たちの世界の中で共存する自閉症の人への支援・指導となるのです。
「違う」
この表現が、自閉症の人を差別したり、低く見るための言葉ではなくて、一緒に価値観を共有するための前提条件として、お互いを尊重するための表現であってほしいと思います。
お二人との濃密な時間を通して、この感じ方や思いを共有したいと心から思いました。
素敵な機会を与えてくださった皆様に、感謝!

 ぐんぐん だより 

赤磐ぐんぐん

5月も終わり、半袖で療育にこられるお子さんが増えてきました。夏に少しずつ近づいてきていますね。
療育中での様子を、少しお話します。先生と勉強の課題で、はさみやのりを使っているお子さんもいます。はさみやのりを扱えるようになるためにしているお子さんもいれば、切って貼るという自立してできる手順書を見つけるためにしているお子さんもいて、目的はさまざまです。
先日、のりやはさみを使い終わった後、のりとはさみの置き場所をきいたお子さんがいました。そのお子さんは文字が読めるので、容器に「はさみ」「のり」と書いて置き場所を示したことで、きかなくても入れることができました。
日々生活していても、お子さんが物を違うところにおいて、「こうじゃない。ああじゃない。」と言うことがあるかもしれません。
写真や絵などお子さんがわかるように、おいても良い場所を示してあげることで、お子さんも自信を持って自立してできるようになると思います。
ちなみに、ぐんぐんの課題を片付けるところにも文字でも示してあったり、同じ番号の棚のところに戻せるように、課題に番号で示してあったりしています。
視覚的にすることで、誰が見てもわかりやすいですよね。
(赤磐ぐんぐんスタッフ 題府 美衣)

ぐんぐんキッズ

5月も終盤になり日中は汗ばむほどの陽気になりました。
新しい時間、メンバーにも慣れてきた子ども達。先生や同室児と一緒にゲームをする活動も増えてきました。ゲームをするとそれぞれの子どもにそれぞれの課題が見えてきます。
その中の一つ「心の声もれてますよ」のエピソードを紹介しようと思います。
一番わかりやすいのがババ抜きです。
自分の手札にババが来たらがっかりするし、イラッとする人もいるでしょう。そして相手が自分の手札からババを引きそうになったら、ニヤリ。嬉しいですよね。
でも、そこで残念がったり、怒ったり、喜んだりすると相手にババの行方がバレてしまいます。
だから抜いてしまった「ババ」をポーカーフェイスで相手に悟られないように引かせるのがババ抜きの醍醐味ですよね。
ですが、心の声が漏れているどころか、身体全体から溢れ出している…といった子が多数。
ババがきたらこの世の終わりか?と思うぐらいの落胆っぷりに大きなため息、ババがきたとは言わないものの「あ〜!!恐ろしいものがきた!」と叫ぶ。 
UNOをすれば、「よっしゃ〜赤来た!!」と自分の持っているカードの色をご丁寧に(?)報告してくれたり。とにかくバレバレなんです。
そこで、「ゲームに勝つコツ」を先生とワークの場面で勉強しています。
ゲームをしたら勝ちたいという気持ちが強く勝ち負けにこだわってしまうという事が課題になっている子もいます。
そうすると、自分が負けそうになるとイライラして、それが言動に現れてしまいます。
その言動に対して「そんな事言ってはいけません。」「そんな事してはいけません。」と教えられるのではなく、ではどうすればいいのかという具体的な方法を「ゲームに勝つコツ」というなんとも興味を引かれる形で教えてもらえると、「よし!やってみよう」という気持ちになれるのではないでしょうか。
先生とワークの場面で練習したらいざ実践です。場面をかえて「さっき、先生と勉強したよね?」ともう一度確認をしてゲームスタート。子ども達は一生懸命学んだコツを実践して頑張ります。
「すごい、表情変えなかったから先生わからなかったよ。」「コツを教えてもらってよかったね。」と先生達から褒められます。
ゲーム以外でもそうですよね。「コツを教えてもらうと上手くできた」という経験を子ども達には沢山してもらいたいと感じています。
子ども達一人一人に合わせた「こうすれば上手くいく」というコツを沢山見つけていければと思っています。
先生と勉強(机上)場面だけで出来ても意味がありません。日常生活に般化していけるよう机上で学ぶ→先生と二人で実践→同室児や先生複数で実践→休憩のフリーな場面で実践と何度も場や人を変えて練習できる機会を作っています。
そして、お家や学校でと般化していけるようスモールステップで練習していければと思います。
最後に…私は、勉強し終えて休憩の部屋にやって来た子どもとUNOをしました。
ゲームに勝つコツを学んできただけあって上手です。
ダダ漏れだった心の声も聞こえてきません。その子が先にあがって、ツンツンと私の肩をつつき、こそっと一言「先生、顔に出とる。」
どうやら私も、ゲームに勝つコツを教えてもらった方がいいみたいですね。
(ぐんぐんキッズ療育スタッフ 石原 史織)

支援センターNEWS☆

春を飛び越えて、一気に夏到来といった感じですね。日中は本当に暑くてとろけてしまいそうです。
学校訪問に行っても、子どもたちはすでに半ぞで短パンで、ガラガラと氷の音を立てて大きな水筒を傾けています。
ゴールデンウィークも明けて、今年度の訪問相談もいよいよ本番といった感じで、次々と希望が寄せられています。
今月は大人の発達障害についてのお話です。センターに寄せられる相談も、幼児・学童期から次第に青年期・成人期にかかわるものへと広がりをみせています。
5月6日に育てる会主催の『瑠璃さん・加藤さんの講演とシンポジウム』にもあったように、発達障害による生きづらさはその年齢によって各々違った形であらわれ、また生涯にわたって影響を与え続けており、今もそれに向き合いながら生活をしていることがお話からよくわかりました。そして「克服」といったフィナーレを迎えようと前進しているわけではなく、「私は私らしく生きる!」という方向に向けて歩みを進められておられるのだということもわかりました。
大人になって自分が「発達障害」とわかった方が相談にみえたとき、相談者は家族ではなく本人であることが多いのです。中には年齢を重ね、家族(親)亡きあとを一人で生活されているような方もいらっしゃいます。
瑠璃さんや加藤さんがお話しされていたように、許されたような気持ち(安堵感)、障害というワードに対する抵抗感、障害だからうまくいかないのかという劣等感、これからどうなっていくのかといった不安感…など様々な感情を行き来しながら、生活をされています。
仕事のこと、地域生活のこと、結婚のこと、家庭生活(経済的なことを含む)のこと、人づきあいのことなど、心配や関心ごとも多くなり、それを一人でこなしていくことが求められているにも関わらず、なにから手をつけなければいけないかの優先順位がつけられなくて困ってきたようです。
現に「親がいたときは、親がいろいろやってくれたり、教えてくれたりしていたけれど、突然ひとりになっちゃって困っちゃいました。」と言われた方もいました。自分は発達障害なのだとわかっても、それだけでは生活の大変さは変わらなくて「診断なんて意味がない」と思ったこともあったようです。そこは、どういったお立場でも(保護者でも本人でも)共通していて、診断をどう受け取って解釈していくか、それとうまく付き合いながら生活する方法はあるのかを考えることになるのだと感じました。
「診断に行って、医者からある日突然に支援される側の人にされてしまった。昨日の私と今日の私は何も変わらないのに…」といって相談に来られた方との出会いから、その辺りの言葉の取り扱いについて、とても気にするようになりました。
ですから、相談の中で「支援が受けられます」ではなく「サービスが利用できます」といった風な言い方をして、両手を広げていて懐に入ってくるものではなく、自身が必要性が分かって掴みに行く・選んでいくものだということを強調するようになりました。それには、自己(本人)理解に向けた取り組みが必要であり、生活の組み立てやサービスの提案に関しても安心して相談を受けられるような関係づくりも同時に必要だと感じています。
こうした言葉の取り扱い以外にも、安心して相談を受けられる関係づくりの一つとして、私が有効性を感じているのは、「相談日の提示」で困ったことがあってもなくても、次回の相談日を提示して終えるように心がけていること。「困ったらどうぞ」といったスタイルの相談をなるべく避けています。自発的な相談ばかりではなく、事前に確認しておいた方がよいことも多かったり、実は尋ねたいと思っていたけれどその機会が与えられなかったがゆえに失敗経験をしてしまう人もいたりするからです。
また、なるべくご本人の相談に直接応じる際は、話している内容を紙に書いてまとめながら話すようにしていること。話が飛びやすい場合も、本題に戻すことが容易であったり、やり取りしたことが形に残ると後で振り返ったりするのにも便利です。こうしたちょっとした工夫も「あると助かる!」と言って下さる利用者が多いと感じます。書くのが得意な方は、相談したい内容をノートや手紙にまとめてきて下さるようにもなりました。「ほかの機関を利用するときも『書いてください』『次回を教えてください』と言ってみました。」と報告して下さる方もいました。
大人になって、親や担任の先生など身近な相談者がいない状況であっても、安心してガイドが受けられる場所は必要なんだな〜と改めて感じています。もちろん社会生活を送るうえでの課題は、ここだけで収まりきらないことが多いので、職業センター・ハローワーク・地域生活支援センター・主治医・自治体などとの協力も必要なのですが、個人がどことも同じように信頼関係を築いていくことはなかなか容易なことではないので、やはりそれらをマネジメントしていくことが求められるのです。ここにきて計画相談の必要性を、おおいに感じている次第です。
今回のNEWSを読みながら、少しお子様が大人になったときの生活をイメージしてみていただけたらと思います。
生き生きと仕事ができますか?
働きながら、健康に留意した生活がしていけますか?
地域の当番活動、行事ごとへの参加はできますか?
生活のガイドラインを示してくれる身近な相談者はいますか?
(あかいわ発達障害支援センター 相談員:原 未春)

以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

   会報一覧   育てる会HPへ   てっちゃん通信HPへ