sorry,Japanese only

平成10年6月3日

第 2 号

岡山県自閉症児を育てる会


目次

 第一回 座談会 報告
 7月例会 水遊びの会 お知らせ
 近隣の講演会の御案内
 座談会 アンケート
 はじめてのインターネット体験記 

 ぼちぼち、梅雨が近づいてきて、田舎では田植えの準備も始まっています。
皆さん方、梅雨空に負けないで、世間の無理解にも負けないで、そしてなにより子どもの頑固な固執にも負けないで、明るく頑張っていらっしゃると信じております。

 さて育てる会では第1回の座談会を、お互いの悩みを相談しあったり、より良い情報交換ができれば、との願いのもと行いました。
はじめにNHKで放映された 『 ぼくのスケジュールがほしい 〜 自閉症児ヒロくんの世界 』 のビデオを見たあと、自己紹介、ビデオの感想、現在の子どもの様子などを一人ひとり話してもらいました。
 23人もの参加で、じっくり悩みを聞き合うというのには、少々人数が多すぎたでしょうか?
けれど、参加者全員、前向きな方たちで、明るく頑張りたいと強く感じあえた集いでした。その時の熱気は次項のアンケートからもわかっていただけると思います。
 私達はひとりぼっちではない。こんな大勢同じ悩みをかかえ頑張っている仲間がいる。
それは明日への活力を私達の中に沸々とたぎらせてくれるようでした。

 座談会に出席できなかった方で、このビデオを見たい方がおられましたら事務局までお申し出下さい。


7月例会 水遊びの会 (自閉症児のための水泳教室)

 自閉症児にとって水遊びは療育的効果もあるように思います。
水の中では、無意識に行っている、手をヒラヒラさせたり、ジャンプ・ロッキングなどの常同行動は抑えられます。
また水の抵抗を受けて動くことにより、この子たちの苦手なボディイメージをつけることにができるかもしれません。
 そしてなにより水の中では不安もあり、親をしっかり頼って新しい親子関係が持てるかもしれません。普段合わない視線もバッチリでしょう。
貸切のプールで親子でリラックスして楽しみませんか。参加者をお待ちしています。

日 時:平成10年7月5日(日) 14:00 〜
場 所:アクロポート (赤磐郡瀬戸町沖333  Tel.08695-2-2855) 

座談会 アンケート

○ 今回はビデオを使って、感じたことを話し合うことができて、有意義な時を過ごせたと思います。一生懸命な方たちばかりで、私もまた頑張ろうというエネルギーをもらって帰りました。 時間がなくて残念でしたけど、次回はもっと小さな輪で話したりする時間も欲しいですね。   (M.N)
○ どのお母さんも話したい事がいっぱいあるのですね。私も、小さいお子さんのお母さんには伝えたい事があるし、大きい子どもさんのお母さんには聞きたい事があります。またこの様な機会が持てたら嬉しいです。   (H.Y)
○ お互いの悩みを正直に話せ、心が少し軽くなりました。ユアペースの大切さ、心にきざんで帰ります。   (M.F)
○ ヒロくんのビデオはショックでした。あの様に育ててはいけないということは強く感じました。企画・準備される方は大変だと思いますが、この様な会がたびたびあれば、他の方のお話しが聞けてとても良いと思うのですが・・・またよろしくお願いします。   (C.O)
○ もっともっと時間がほしいですね。親だけでもっとコミュニケーションの場。これからのエネルギーの源。次回の育てる会まで元気をありがとうございました。   (I.M)
○ みなさんしっかりと考えを持って生活をされていると知り、又私も元気に頑張ろうと思いました。もっと勉強する機会も作って行きたいですね。   (Y.M)
○ 皆さんがそれぞれ子供さんに対して一生懸命取り組まれていることがわかりました。思い、願いは同じだと思いますので、同じ方向に向かって勉強し、励ましあって子供を育てていきたいと思います。これからもよろしくお願いいたします。   (Y.M)
○ 次回は昼食付きでもう2時間ほど必要なのではないでしょうか??それくらいみなさん話したいことがたくさんあるんだな、と思いました。
それくらいみなさん真剣に悩んでいるんだな、と思いました。 もちろん私もです。学校の事、家での事、いろいろあります。又の座談会にぜひぜひ相談にのってください。   (K.H)
○ 今日は総社の方や玉野の方など遠方から来られた方が多く、この会が名の通り岡山県全体に広がれば、と思いました。
今は子供が小学生になり、少しホッとしている(?)状態ですが、年少の子供さんのお話を聞くと “私もそうだった” と感じる所ばかりです。これからは、中学校や、その先に見通しを持てる様な先輩のお母さんのお話も聞いてみたいと思います。「ヒロくん」とは違う、良い例のお話しを・・・   (J.M)
○ 今回の座談会に参加されている方が、本当に熱心な、又しっかり子供を育てなければ・・・と、思っていらっしゃる方ばかりだと感じました。
ヒロくんのビデオを観ての感想がほとんど同じであったことからも、そう感じました。
ビデオを観て・・・という座談会も正解だったと思います。とても有意義な時間でした。ヒロくんにもっと早い時期に、適切なアドバイスをしてくれる先生との出会いがあったら、もっと違った人生になっていたのだろうと思いました。   (Y.U)

 みなさんのアンケートをいただいて、共通するのは、『もっともっと話したい。もっともっと聞きたい。もっともっと語り合いたい・・・。』という熱い思いでした。
 次回はもう少し時間をとって、(子どもたちのお迎えの時間の許す、ギリギリまで) 話し合いたいですね。それとも、いっそのこと旦那様にお願いして、時間を気にせず、ゆっくり話し合うというのも魅力ですね・・・・。

 それはさておき、今後の座談会開催のアンケートについては、「隔月 〜 一学期に一度ぐらい 」で、という範囲の意見が圧倒的でした。その思いを大切にして、第2回の座談会のテーマと場所・日時など決めたいと思います。
 できれば次号か次々号の会報で案内をさしあげたいと思いますので、楽しみにお待ちください。また日頃の思いのたけを発散し、できればそこからまた新たな動きが生み出されれば、と願っております。


 ( その後、HPでこの会報をご覧になった、「ヒロくん」を個人的によく知っていると言われる鹿児島のTさんより、以下のようなメールをいただきました。
 どうやら、私たちには、番組の構成とヒロくんの療育に対する一部誤解があったようです。
 『・・何人かの感想にもあったように、TVの中の「ヒロくん」のような大変な行動は身につけさせてはいけないと思います。
この番組は、そのような行動が身についてしまった「ヒロくん」をどのように社会適応させていくか、をある民間療育施設が取り組んだ個別療育プログラムの一部として構成されています。

 TVの中の「ヒロくん」の変化に気づきませんでした?
養護学校の指導場面では、指示されることに拒否的になり奇声、パニックとなり、一方療育施設では、自分から進んで生産活動に従事する。
このどちらの対応が、本人にとって納得できるものか一目瞭然だと思います。・・』
 申し訳ありません。誰もその違いは読み取れませんでした。
養護学校でも、療育施設でも、家庭でも、同じ対応、ヒロくんのこだわり・マイペースな行動を“よし”としているように受けとっていました。
もっともそれには、NHKとしても撮影に協力していただいた養護学校を非難するような報道は避けて、うまくぼかしていたからかもしれませんね。

 また私達の会が、本人に自己コントロールも覚えさせ、相手(社会)のペースでも行動できることを目指している親が多いだけに、洗剤へのこだわりなども定着しないうちに、より適切な行動に置き換えられるように・・との思いからの誤解だったようです。
 Tさんによると、今は「ヒロくん」とても安定して生活できているそうです。よかったですね。
これからの「ヒロくん」の人生がより幸せなものになるようにお祈りしています。)


初めての インターネット 体験記

鳥羽 俊郎

 中年を過ぎた私ですが、“ 時代遅れ ”と言われるのが恥ずかしくて、「インターネット」とやらにチャレンジしてみることにしました。
説明書も解説本もないまま、「ここでいいのかな?」と思いながら、とりあえず空いている枠の中に “autizm”(自閉症)と入れてから、隣の「検索」と書かれているボタンをマウスでカチッと押してみました。するとコンピューターが勝手に(?)動きだして、あっというまに『 検索しました 』 というメッセージといっしょに何件かのリストが現れました。
 今度はその中から目についた 「横浜・自閉症情報 」というホームページ名をクリック(マウスでカチッと)してみました。

  そこから先は、驚きの連続でした。“猫も杓子もインターネット” といわれる訳がやっとわかりました。
そこには貴重な情報がいっぱい詰まっています。聴きたかった先生の講演記録から、実践報告や様々な自閉症の治療法の比較や検討まで・・。そしてそれらのホームページがまた互いにリンクしあって( たいていのホームページでは、その最後近くに、関連する他の方のホームページの紹介があり、そこをクリックするだけで次はそのページに入って行けるようになっています。これをリンクと言うのだそうです。) 網の目のようになったインターネットの中には情報があふれています。

 でも、なにより嬉しかったのは、そこには同じ自閉症児を持って頑張っているたくさんのお父さんやお母さんがいました。それも全国、全世界にです。(いきなりアメリカのホームページに繋がった時は慌てましたけど・・・私の英語力では全くお手上げ、あっさり『 戻る 』 のボタンを押して抜けちゃいました。)
 共通して感じたのは、自閉症という困難な障害を家族で引き受けているはずなのに、みんなとっても元気だ、という印象です。
それはみんな一人ではなく、仲間を持っているからの様に思えます。それぞれの地域で集まって、情報を共有し、また情報源となるイベント・活動を創りあげ、さらにそれを日本中にリンクした仲間にあてて発信しあって行く。確かに元気になれると思います。

 私たちの育てる会も、早く岡山から情報発信できるような集まりにして、全国の仲間とリンクして行きたいですね。
そのためには会の活動を充実させて行かなければならないのはもちろんですが、その時のためにはホームページ作成のためのノウハウも必要です。気は早いですが、会員の方、または御主人でパソコン、インターネットに詳しい方がおられましたらお知らせ下さい。三顧の礼でスタッフにお迎えしたいと思います。

 ( この会報を書いてから、半年余り、やっと育てる会のホームページもまがりなりに立ちあがりました。会の活動もHPもまだまだ未熟です。
会の活動の方は、世話人会を中心にみんな頑張られていますが、HPの方はいまのところ一人で悪戦苦闘しています。
文字が揃わなかったり、写真がうまくのらなかったり、という訳で、Helpme !です。
お手伝い下さる方、アドバイスいただける方、いっしょにああでもない・コウデモナイと悩んでくださる会員の方、賛助会員の方、mailお待ちしています。)

みなさんもお近くにパソコンがありましたら、ぜひ一度インターネットを覗いてみてください。自閉症児特有の偏食をなんとかなくそうと努力している私たちです。たとえ機械オンチといえども、“食わず嫌い” はやめましょう。


これまで「育てる会会報」はHPに全文をUPしていましたが、容量等の事情により、一部抜粋にさせていただいています。

今後は、会報は会員の方への郵送でお届いたしますので、ご希望の方は賛助会員に申し込みをお願いします。
詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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