sorry,Japanese only
平成27年11月30日
第211号
NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
211号 目次
秋の深まりに
自閉症啓発セミナーの報告
即実践講座のお知らせ
育てる会 USJバス旅行 報告
18歳の春を目指すクラブ・OHAの会・さをり織り教室 お知らせ
『俺ノート』の会・つばさの会・水泳教室・サッカークラブ お知らせ
私のお薦め本コーナー
「発達障害の薬物療法」
ぐんぐんだより
赤磐ぐんぐん・ぐんぐんキッズ
支援センターNEWS
グループホーム建設寄付 お礼
山々が、きれいに色づいた・・・と思っていたら、気付いたらいつの間にやら秋が深まって、間もなく本格的な冬が始まる気配です。
寒さが、ひたひたと押し寄せてきて…、いつの間にか暖房がなくてはならない朝晩となりました。
今年は、温かいな〜と高をくくっている間に、忍び寄る寒さにやられてしまって、軽い鼻風邪をひいてしまった私です。
油断大敵ですね。皆さんは、いかがお過ごしでしょうか?
事務局のTさんは、少し厄介な風邪をひきこんだようで、いつも私たちにうつさない様にとマスクをかけて気を遣ってくれています。早く治るといいなと、見守っております。
さて、11月29日(日)、ふれあいセンター大研修室にて、神戸から笹森理絵さんをお招きして、講演会を行いました。
『発達障害 うまく活かしてポジティブライフ』と題した講演会は、4時間に及ぶ長丁場。三人のお子さんの一人ずつの子育てについて、丁寧にお話しいただきました。三人三様の大変な子育てに、会場の参加者は、自分の体験ともどこかでは、一致する部分がある…そんなお話しでした。
例えば、ご長男のいじめについてのお話しは、大人たちの想像を超えるものでした。子供たちの置かれている現実を、目の当たりにして、驚きと悲しみでいっぱいになりました。その後、学校に行けなくなった後も、何度も何度も襲ってくるトラウマ体験による思い出しは、聞いていて、辛くなるものでした。
今は、強くたくましく成長されたご長男は、高校卒業後のステップを踏み出される道筋をつけられたようです。
また、ご次男の不登校のお話しには、まだ不登校になっていないけれど、その気配を感じているお母さんたちに勇気を与えたようでした。「子供を信じて待つ!」と笹森さんは、言われました。本当にそれができることこそ、強い母の証です。
幾多の苦労を経て、笹森母が到達されたからこその境地だと思います。何にもしないで「待つ」のとは違うことを、皆さんには、知っていてほしいと思います。あらゆる方法を考え、相談機関や学校と協議を重ねたうえで、ご家庭でもやれることをやった上での「信じて待つ」でした。すごいな〜と思いました。
それを自然体でさらりと言われる笹森さんの素敵な母ぶりに、感服しました(ヨ!男前!!)。「女ですけど・・、なにか?」と言われそうですね。お話しの間中、三人のお子さんへの深い母の愛情に満ちた暖かいお話しでした。時にはハンカチを目に当てながら、これまでの笹森さんの暮らしに思いをはせる参加者でした。とても思いのこもった素晴らしい講演会でした。詳しい報告は、後のページに載せていますので、ご覧ください。
ソロプチミスト日本財団から社会ボランティア賞という賞をいただきました。
11月11日、高松であった授賞式に育てる会の代表として行かせていただきました。とても大きな会場で、全国から選ばれた団体個人それぞれの表彰がありました。
私たちが戴いた、社会ボランティア賞とは、「地域社会のニーズに適合した地域密着型のボランティア活動を継続的に行い、誠実に責任を果たしている人を称える。」というものです。全国から60団体・個人が選ばれました。
私たち特定非営利活動法人 岡山県自閉症児を育てる会の長年の地域への貢献を称していただいての賞だとのことでした。
ここに報告させていただきます。
色んなところで、私たちの活動を見てくださっている方があるということがうれしいです。小さな親の会のがんばりにエールを送っていただいた。この18年の年月の積み重ねが、こういったご褒美につながっているんだと思うと感激もひとしおです。私たちを推薦してくださったソロプチミスト赤磐の皆さんに、紙面を借りてお礼を申し上げます。ありがとうございました。
いただいた報奨金20万円は、大切に会の活動に使わせていただきます。
続いてのうれしい事です。
待ちに待ったグループホームの上棟式が、11月25日(水)大安吉日の日に行われました。
工事を請け負っていただいている山陽建工の社長さんをはじめUNITA設計室の横田さん,赤磐市の職員のSさんとKさんにもご参加いただいて、上棟式を終えました。
その後みんなでもち投げをしました。ご近所100軒にチラシをもってまわりましたが、当日はあいにくの雨。それでも参加者は、50人くらい集まってくださって、もち投げを行うことが出来ました。前日、みんなで頑張って1斗5升のもち米でついたお餅とお菓子を参加してくださった皆さんに振る舞いました。
投げるほうも面白く、拾う方はもっと楽しくって、私は主催者にも関わらず、楽しいのでつい餅拾いに参加してしまいました。
近所の小学生が、大勢来てくれて、その子たちが素早いのです。
子どもに負けないように頑張ってお餅を拾いましたが、拾えたのは、たった3つでした。子供の素早さに負けましたね。
でも興奮しました。楽しい楽しい餅投げと餅拾いでした。
雨が降って大変でしたが、幸せが降り込む、舞い込む・・良い上棟式でした。
さて、建物はというと、これが素晴らしくて・・・、設計段階から設計士の横田さんと何度も何度も検討を重ねてきましたが、いざ棟が建ち上がると、これほど素晴らしい建物とは、思ってみないものでした。
大きく立派でした。ちょっと涙出そうなくらい素敵です。皆さん、また見に来てください。3月中旬に引き渡していただいて、4月入居を予定しています。
いよいよ始まるグループホームに気を引き締めないといけませんね。頑張りますからね!応援していてくださいね。引き続きご寄付のほうもよろしくお願いします。
続いてのニュースは、「ぐんぐんぴっぴ」の新たな発足についてのお知らせです。
今までは、赤磐ぐんぐんの中で、まだ小さいお子さんへの早期療育をさせていただいていたぐんぐんぴっぴが、赤磐ぐんぐんから分かれて、正式に単独での事業所として発足します。
場所は、今はぐんぐんキッズがある赤磐市立川です。ぐんぐんキッズのほうは、おひさまハウスの赤磐市和田へ移転することになります。
ぐんぐんぴっぴは、現在たくさんのお子さんが希望してくださって、このままではもうこれ以上ご希望にお応えできない状況になっていました。そこで頑張ってもう一つ事業所を作ることになりました。スタッフも新たに迎え、新規事業所として、立ち上げます。
これで、お困りのお母さんからの電話に、「申し訳ありません、ぐんぐんはいっぱいです」と言わなくていいかと思うと、うれしくてなりません。電話の向こうで「なんとかなりませんか・・・」と言われるお母さんに、辛い思いをさせなくていいと思うと、気持ちが晴れ晴れします。こんなに幸せなことはありません。
「療育の場が、少ないなら、自分たちで作ろう!」
と、赤磐ぐんぐんを立ち上げたときのことを思い出します。ないものは、そう!作るしかないのです。育てる会は、そうやって、お母さんたちの思いをくみ上げてやってきました。
これからも、できるだけのことをやっていきたいと思っています。
ちなみに開所式は、来年の1月4日です。大安の日にちにこだわるのは、意味ないかもしれませんが、どうせなら良い日にちに船出をしたいと願います。頑張って、準備に大わらわのぐんぐんぴっぴです。
ぐんぐんキッズは、移転ですので、これも大変です。二つの事業所の引っ越しですから、忙しさは、半端ではないと思います。その間の相談やお困りごとへの対応が、少しおろそかになるかもしれませんが、ご理解のうえご協力いただけるとありがたいです。
みんなで頑張りましょう。そして、応援よろしくお願いします。
まだ正月休みの方もおられると思いますので、時間のある方は開所式にぜひいらっしゃってください。1月4日(月)10:00〜:赤磐市立川444-1です 。式のあと、建物内部の療育の部屋もお披露目させていただく予定です。
ご家庭でのヒントになることもあると思いますので、ぜひどうぞ。お待ちしています。
そうそう、忘れてはいけませんね。
10月の末日、サン基金さんより助成をいただき、みんなでUSJへバス旅行で行ってきました。
なにしろハロウィンの当日とあって、途中の渋滞や園内での混雑を心配し、まだ真っ暗の赤磐市より日の出前の出発となりました。
そのおかげでスムーズに到着し、夕方までみんなで楽しい一日を過ごすことができました。
詳しい報告は後のページにありますのでご覧ください。
そんな忙しい毎日の中、ちょっとした油断から、転んで手首を骨折してしまいました。
この原稿もギブスを付けた手で打っているので、ミスタッチの多いことこの上なしです。
子どもなら、たぶん3週間もすれば完治するらしいのですが、すでに25日になりますが、まだギブスを外してもらえません。
やっぱり63歳ともなるとなかなか骨までいうこと聞いてくれません。
何が困るかというと、お料理ですね。
掃除は、手を抜いてもなんとか暮らしが立っていきますが、お料理は包丁を使うときに、片手では決してできません。野菜を刻んだりするのは、ギブスの腕では、どうにもなりません。
そこで、哲平君にお願いして、日々料理のお手伝いをしてもらっています。
料理の宅配サービスを利用しながら、簡単にできるお料理を手伝ってもらい作っています。哲平のいないときに夫にもお願いしたのですが、哲平のほうが、数段上手にこなしてくれます。哲平は、素直ですし、手先も器用です。手早いし、工夫が出来ます。
この子がいてくれるおかげで、何とか毎日食べ物がいただける・・・。ありがたいことです。
夫と二人だけだったなら、どうなったことでしょう。チンするだけの料理の毎日だったと思うと、悲しくなるところでした。
さて、そんな二人が、走った岡山マラソンのお話しです。
11月8日の8時45分、1万4千人余りのランナーと共にスタートした第1回岡山マラソンに、哲平とお父さんが参加しました。
多くのランナーたちの中で、親子参加というのが珍しかったのか、テレビ局2局にも取材を受け、事前に放送もされていた関係で、多くの参加者や、応援の皆さんにもお声をかけていただいて、高まるプレッシャーの中スタートした大会でした。
哲平は、4年前の事故後初めてのフルマラソンでしたから、とても心配でした。
本人は、「3時間、走る!!(3時間以内で走ります)」と元気いっぱいです。でも、そんなに早く走らなくてもは知らなくてもゴールさえしてくれればいいと、母は思いました。
あの大変な事故の後よくぞここまで・・・という思いでいる私ですから、息子が、マラソンを走ることだけで、素晴らしいことでした。
第1回の岡山マラソンだから、せっかくだから挑戦してみようという、そんな思いで、申込みをしたのでした。
運よくお父さんまで抽選に選ばれて、少し焦ったくらいでした。
ついでに申し込んで当選してしまった、父さんの方もこりゃ走るしかないか・・・という感じで、徐々に練習を始めていったというような親子を、テレビ局や新聞社が次々取材してくださって、後に引けない感じの父さんでした。
哲平は、マラソン前10日ぐらいのとき、ふくらはぎが軽い肉離れになって、焦りました。
走れなかったら大変です。丁寧にテーピングしていただいて、少しずつ走れるようになっての当日を迎えました。
さぁ〜、スタートです。哲平は、一番になる気満々で、前のほうからのスタートです。
実は、このマラソンそれぞれレベルによって、走り始める位置が割り振りされます。
哲平は、一番早いAクラスです。父さんは初めてのランナーたちのクラスで、一番後ろのEクラスです。
初めてのマラソンでスタートライン到着まで時間がかかるのは、かなり酷な話です。なにしろ制限時間は6時間。その時間に少しでも遅れると、記録なしになってしまいます。
途中に関門もあって、最初の関門の市役所4.6キロが9時38分、これに少しでも遅れると、即失格、今年の岡山マラソンが終了になってしまいます。一つ一つの関門のタイムリミットとの勝負です。一番後ろからゆっくりスタートのお父さんにとって、この関門での足切りが一番怖いところです。幸い、広い6車線の道路を全部使ってのスタートでしたので、スムーズにみんな10分かからずにスタートラインを通過して行きました・・・父さんがどこを走って行ったのかは見つけられませんでした (^_^.)。
さてどこで、お父さんが足切りに合うか心配で何度も携帯電話の「いまどこサービス」に問い合わせしていると、1日分を使い果たしたらしく、反応しなくなりました。
仕方なく、大阪で研修会に参加している娘に連絡して、スマホで探してもらいました。スマホでは、背番号で問い合わせると、関門の通過時間がリアルタイムで出るようになっています。
背番号検索で出てくるその情報を大阪から岡山まで随時送ってもらいながら、待つ私でした。
哲平は35キロ過ぎまでは快調に走っていたようですが、どうもそのあたりで肉離れが起こったようで、一気にペースダウンしてしまいました。それでも、なんと3時間00分08秒という好成績で、ゴールすることが出来ました。
あとは、お父さんの帰りを待つばかりです。
山陽新聞の記者の方が、一緒にお父さんの帰りを待ってくださるもので、私にとっては、それが一番のプレッシャーでした。もし帰ってこなかったら、どんな記事になることか・・・。記者さんに申し訳ない思いでいっぱいでした。
お父さんの無事よりそこですか?
でも、でも、なんとお父さんは頑張ったのです。
3時間で走った肉離れの哲平君を待たせ、手首骨折してまだ2日目のお母さんを待たせ、そして、新聞社さんを3時間も待たせた挙句、ゴールできなかったらなんとしましょう。
大きな期待とプレッシャーの中、ようやく帰ってきた父さんでした。20キロ過ぎに足にケイレンがきて、満足に走れなくなったそうですが、初めてのフルマラソン、初めての42.195キロを走り切りました。
記録は、5時間58分32秒。ぎりぎり6時間の制限時間内の滑り込みです。
哲平に遅れること約3時間。哲平の2倍の時間、走り抜いてのゴールでした。
二人の写真を見てやってください。
満面の笑みとはこのことでしょう。達成感でいっぱいの二人です。
ちなみに、こちらは毎日新聞に載せていただいた記事です。
毎日新聞の記者の方は、沿道で走りながら写真を撮られていて、お父さんにも市役所前や岡南大橋の上でも激励の声をかけてくださったそうです。
沿道で知り合いのたくさんの皆さんから応援をいただいたことと思います。
本当にありがとうございました。
走っている哲平を見て、それをきっかけに、走りたいといい始めたお子さんもおられるようです。
赤磐市の山陽ふれあい公園で第1と第3日曜日 9時〜10時半、SO(スペシャルオリンピックス)の陸上練習をしています。
親子で参加しませんか?
誰でも参加いただけますので、どうぞいらしてください。育てる会のメンバーもたくさん一緒に走っていますよ。
皆で一緒に走ると、楽しくいつの間にか距離が走れるようになります。みんなマラソン好きになります。
12月13日の御津健康マラソンにも、SO山陽陸上から大勢参加予定です。岡山マラソンにもSOのコーチの皆さんも、参加されていました。みんなで今度は、御津を走りましょう。
今月は、特に忙しい月でした。
私たちの会の研修以外に3か所の研修会に参加しましたし、ぐんぐんのサポートブックの勉強会や、街づくりの為の視察研修に私の郷里西脇市に帰ったりもしました。
また、新規事業立ち上げのために、事務長(トチタロ)さんは、書類つくりに大わらわでした。
私は、手の骨折で思うように活躍できず、いろんな方にご迷惑をおかけしました。
いくらなんでももう少しでギブスも取れると思いますので、いましばらくの辛抱です。
皆さん、寒さがなかなか厳しくなっています。この寒さには、意味がある。そんな風に私よく思います。その思いに通じることをもっと適格にお話しくださった笹森さんのお話しをして今回の会報の終わりの言葉としたいと思います。
「渓谷を覆って、嵐から守ったら、嵐が刻む見事な渓谷美は決してみられない」
エリザベス・キュプラー=ロス
次号は、お正月号でしょうか?それとも、頑張って年末に出せるでしょうか?
新年早々届かない場合もありますが、お許しくださいね。
では、また次号でお会いしましょう。さようなら。
(育てる会 代表 鳥羽 美千子)
自閉症啓発セミナーの報告
平成27年11月29日(日)ふれあいセンター大ホールにて、「平成27年度 第4回(第84回)育てる会 自閉症啓発セミナー」を開催いたしました。
神戸より、NHKテレビ「ハートをつなごう」や「ハートネットTV」でもおなじみの笹森理絵さんをお招きして『発達障害 うまく活かしてポジティブライフ 〜当事者として、母として、そして支援者として〜』のテーマでお話しいただきました。
それでは参加された保護者の方からの報告を頂戴いたしましたので、いただいたアンケートとともに紹介します。
11月29日(日)、岡山ふれあいセンター大ホールで、笹森理絵さんの講演会に参加しました。
30歳を過ぎてからAS・ADHDなどの診断を受けた成人当事者で、なおかつ発達障害の診断を持つ息子さん3人を育てておられる保護者の立場でもある笹森さんのことは、NHKEテレなどでもTV越しにお話しを聞いたことはありましたが、私にとっては初めての生でのお話し。
どんなお話しをしてくださるのだろうとわくわくしながら当日を迎えました。
この日のために作ってくださったスライドを使いながら、お子さんの子育てとご自身の経験を、たくさんの写真と共にポジティブにお話ししてくださり、4時間があっという間の内容の濃い、素晴らしい講演会でした。
最初に障害受容についてのお話しをされ、
「自分が診断をもらった当日は、『生きづらいのは私のせいじゃなかった!』と嬉しい気持ちだったけど、翌日、世界が何も変わらないことに衝撃を受けました。『これからどうやって生きていったらいいの?』という答えが何もないんですよね」
「診断後のサポートこそが大切です。本人や家族が、自分の力で一歩踏み出す勇気を持てるよう支援をしてあげてほしいです。私も障害受容に16年間かかりました。右肩上がりでどんどん進む訳ではないんですよ。同じ年の子と比べても仕方ないと頭では分かっていても、色々な些細なことに思えるようなことで傷ついて辛いんです。障害受容は、一生かかります」
「私自身、自分の中にある障害観との戦いがありました。『障害のある人は、可哀相な人』ということがどこかにあって、診断を受けた時『私は今日から可哀相な人になるんだ』と思えたんです。でも、本人そのものが『障害』なのではありません。社会生活の中で、不便な障害になってしまう部分を持っているだけ。同じ暖かい血が流れる一つの命として共通だと思えたこと、価値観を変えて乗り越えることで、これまでやってこれたように思います」
とお話してくださったことは、保護者の立場として、救われた思いがしました。
また、旦那さんの「父親としての障害受容」のお話も、ハッとした思いで聞かせていただきました。
「医者がちょっと見たぐらいで何が分かる」
「発達検査なんて」
「僕はこの子を信じているからいいんだ」
「いつかは普通に追いつく」
となかなか障害を受け止められずにいた父・旦那さん。
「小学校でこんなこと言われた」
「病院でこう言われた」
「検査の結果はこうだった」
「こんな講演を聞いた」
と理解してほしい一心でどんどん色々なことを伝えようとした母・笹森さん。
昔話の「北風と太陽」の旅人のように、どんどんプレッシャーをかけられればかけられるほど、心が頑なになってしまった旦那さんは、学校の校長先生が、父として受け止められるよう心のサポートをゆっくりしてくれたことで、太陽のように照らされ、旅人のようにコートを脱ぐことができたそうです(母からではなく第三者が入ってくれたことが良かったのかもしれませんね)。また息子さん自身の気持ちを聞いて、ようやく障害受容を進めることができたそうです。
母親として日々の生活や園・学校・友人関係を見ていて「やっぱり障害があるよね」とどこか諦めに似た感情で思えるようになっても、父親は日中接する時間が短い分、「どこが?」「子どもってこんなもんでしょ」となってしまう部分もあると思います。
我が家も同じで、
「そんなに焦らなくても」
「こんなに可愛いのに何で障害っていうものに固執するの?」
と夫に障害をなかなか理解してもらえず、
「こんなことが園であった」
「こんな勉強会に参加した」
「家でもこういう取り組みをしたいと思う」
と伝えても「ふーん。まあ、やりたいなら特に反対はしないけど」と言うだけで、心には響いていない様子でした。
ですが、以前の育てる会の講演会で自閉症について丁寧にゆっくり教えてもらえたこと、そして子どもと関わる時間を増やしたことで、夫自身から
「予定は事前に書いた方がよく分かるよな」
「叱るより、ちゃんと伝えて気長に待つことにしたわ」
「『ちゃんと』とかってなんぼ言ってもピンときてないよなあ。どう言えば分かりやすいかなあ」
と言ってくれるようになってきました。
第三者から穏やかに伝えてもらうことで納得しやすいという面もあったのかなと思いました。これも「北風と太陽」なんだろうなと思います(妻としては、自分が北風ってなんだか納得いかないんですが^^;)。
また、次男さんの不登校・引きこもりについてのお話では、学校との連携の取り方や同級生との関係作り、そして普段の生活の中で不登校の間に「意味のある不登校」にするために取り組んだことをたくさん紹介されました。
「失敗しないように支援するよりも、失敗できる環境の保証こそが本当に支援です。やり直しはいくらでもできることを伝え、何度でもチャレンジしたらいいことを教えてあげてほしい。一度の挫折で絶望するようなことにならないよう、失敗しながら少しずつでもいいから達成することで自信をつけていける環境を用意してあげてほしい」
「本人が向き合うべき課題まで奪わないことが大切です。例えば、大きくなって進路や将来について考えるのは本人がすべきこと。『親心』で本人が希望してもいないところを用意したりしていたら、今の次男の姿はなかったと思います。ただひたすら子どもの力を信じて見守り待つ。これが、子育てで一番難しいけど、一番大切。きっと何らかの形で結果は出ると信じてあげてください」
と言われた言葉、そして「18歳・20歳の彼なら、きっと未来を描けますよ」と信じて一緒に待ってくださった学校の先生方の熱意ある指導と温かみのある対応のお話は、多くの保護者と学校の先生たちの涙を誘っていました。
最後に、まとめとして、「育てることの大切さ」についてお話されました。
・能動性を育てる(自分で決めることへの支援・自分で決めて納得したことは遂行しやすい)
・「たくましさ」を育てる
・生きる力を育てる(教育卒業後に必ず必要)
・自己肯定感・自己効力感(役に立っている)
・自尊心を育てる(これが「自分」という部分)
・助けを求めたり、人を助ける力を育てる(そこにいるだけでも支えになれるような存在に)
・親は子どもの育ちを見守る・待つことが大事(親子の育ちあい)
・同じ時間を共に生きるものとしての目標も持って育てる(指導的な関係性の中では出てこないものが時にある)
・自己選択できるように育てる(働くにつながる)
・自分のことを自分で知ることができるように育てる(働くために重要)
「母としての自分、そして子どもの育ちを信じていますか?」「親子の自己肯定感の薄さが不安感を強め、受容を難しくしがちです。『お母さんよく頑張っていますね』『それでいいんですよ』と言ってあげてください。外から伝えてあげることで、少しずつお母さんも自分を認めてあげられるようになると思いますし、その延長線上に、子どもの育ちはあると思います」
ともお話されました。
長男さんの診断から、障害受容の両親それぞれの悩み、長男さんへの壮絶な学校でのいじめ体験、居場所探しをしていた時代、兄弟間でのトラブルなどを経て、今現在、長男さん自身が居場所ややりたいことを見つけて、夢を語れるようになってきたというお話。
次男さんの不登校・引きこもりで、自分自身がままならない苦しさと親としての焦り。そして、学校の先生や同級生や周囲と協力しあいながら、本人の育ちを信じて待ち続け、次男さんが自分の手で道を見つけて努力できるように育たれたお話。
三男さんが早期発見してもらい、母自身がお子さんの特性を分かって関わっていることで、子ども自身がたくましく育っている様子、そして今を前向きに受け止めて、「ずっとここにいたい」と七夕に願いを書いたお話。
親として、子どもを理解したい、一番の味方でありたいと思いすぎて、過干渉になってしまったり露払いをしすぎてしまったりすることが多いなと思います。子どもには、傷つかないでほしいし、失敗させたくないし、いつまでも守ってやりたいとも思う親心。それでは子ども自身はいつまでも成長できないし、成長の機会も奪ってしまうんですね。
小さいうちはしっかりサポートしてやり、徐々に「失敗しても、こけても大丈夫だよ」「見守っているからね」といつでも支える気持ちを持ちながら、「あなたならきっとできる」と子どもの力を信じる母の心の強さが大切ですね。今できることを一つ一つ実施していきたいと思います。
大変なこともご苦労もたくさんあっただろうに、穏やかにポジティブにお話される様子に勇気と感動をたくさんいただきました。笹森さん、素晴らしい講演会を、本当にありがとうございました。
(保護者 M)
● 障がいのあるなしに関わらず、子育てに何が必要か、学校の先生をはじめ、まわりの大人がどのように子どもたちに向き合い見守っていったらよいのか、とても参考になりました。「ずっとここにいたい」この言葉を忘れずに支援ができるよう成長していきたいと思います。(保育士)
● 同世代で、次男さんと重なる部分が多い高1の息子の子育てをしているため、大変感銘を受けました。自身のことを振り返りながら改めて気づいたり、勇気をもらえたりと大変有意義な時間となりました。「信じて見守ること」本当に難しいけれど、大切なこと。そして「待つこと」は私自身の課題だなと思います。そして、今の私自身は我が子にたくさんのことを教えてもらい、育てられたことを改めて実感する機会となりました。(保護者・保健師)
● 笹森さんと同世代の子どもを育てていて、希望をもらえました。頭では分かっていても、帰宅後だらだらと過ごす生活に親としてこのままではいけないと不安になったり苛立って怒ったり、まだまだ受容ができず「自然な育ち」という言葉が心に響きました。
学校へ対しても不信感があり私一人力んでいる状態でしたが、先生にも頼ってみてもいいのかなと心がほぐれました。(保護者)
● それぞれのお子さんに真っ直ぐに向き合ってその子を見つめてきた姿が素晴らしいと思いました。今の私はどうだろうかと、自分に問いかけながら聞きました。私も我が子のことを信じて待っていられる母でありたいなと思いました。(保護者)
● 保護者の方から見た発達障害について深く聞くことができ、ありがたかったです。子どもたちの障害をユーモアをもって温かく見守る笹森さんの見方を明日からの指導に活かしていきたいと思います。
学校では、やはりこうあるべきという枠がありますが、それにとらわれすぎず、目の前の子供を長い目で見ていけたらと思います。(教諭)
● 無知ってこわい!!という状況は私にも以前、診断を受ける前にありました。どれだけひどい言葉や行動をしてしまったのだろうと感じたことを思い出しました。たくさんのエピソードや苦労話、とても参考になりました。子どものことを信じて頑張ろうと力がもらえました。(保護者)
教師・保育士対象 即実践講座 お知らせ
☆ 第7回 ☆ 平成27年12月9日(水)19:00〜20:55
テーマ :ソーシャルスキルの支援(1)
場 所 : 岡山県生涯学習センター 視聴覚室(岡山市北区伊島町3-1-1)
講 師 : 門 眞一郎 先生(児童精神科医:京都市児童福祉センター)
対 象 : 教職員・保育士やそれを志す方、施設・福祉関係職員の方 対象。
(申し訳ありませんが、保護者対象ではありません)
参加費 : 全10回分 賛助会員17,000円 ・ 一般20,000円(賛助会費含む)
欠席された回の講義については、BD(ブルーレイディスク)をお貸しします。
まだ、申込みをされていない方で、参加を希望される方は事務局までどうぞ。
入金確認後、これまで講義のBDを送らさせていただきます。
【注意】 今回は会場が生涯学習センター 1F 視聴覚室 に変更になっています。
育てる会 USJ バス旅行 報告
平成27年10月31日(土)、サン基金さんより助成をいただき、「育てる会 バス旅行」でユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)に行ってきました。
家族旅行で出かけることはあっても、主に自家用車での移動が多く、大勢での団体旅行の経験が少ない子どもたちです。
育てる会で貸し切ってのバス旅行なら、少々騒いでも安心と、「プレ修学旅行」として企画しました。
最初の予定では「須磨海浜水族館」の計画でしたが、子どもたちの強い希望もあって、修学旅行先にもよく選ばれるUSJに、途中から変更しました。
そのため、偶然に選んでバスを予約したこの日が、なんとUSJではハロウィン当日と重なってしまいました (^.^)
おかげで会場はものすごい人出で、それも若者たちはみんなハロウィンの仮装です。そこらじゅう包帯を巻いたゾンビや魔女たちだらけ、どこまでがアトラクションで、どこからが観客なのか・・・・最初は少し引いてた子どもたちも、すぐに慣れてハロウィンの一日を楽しんでいました。
なにより、仲間が一緒で「いざとなれば助けあえる」というのは心強かったですね。
ボランティアで参加していただいた腰前さん、添乗員として会場内までも付き添っていただいた真木さん、お世話になりました。
さすがにそれぞれのアトラクションでの待ち時間は長めだったのですが、朝早く出発したおかげで渋滞もなく入園できたので「6つ廻った」「8つ廻った」と帰りのバスはみんな上機嫌でした。
子どもたちは、さすが時間はきっちりと守り、バスの中でも落ち着いて過ごせていました。これなら修学旅行は大丈夫そうです。
感想でも、「また行きたい」との声が多く寄せられていましたので、来年もまたできたら企画したいと思います。サン基金さん、助成ありがとうございました。
それでは参加したみなさんからの感想の一部を紹介させていただきます。
高一の息子と二人で参加させて頂きました。
激しいアトラクションや大きな音は怖がると思い避けて・・と最初は考えていましたが、折角来たのだから少しチャレンジさせてみようかと大きな音や火が出るようなアトラクションにも入ってみました。
終わってから外に出て感想を聞いてみると音は大きくて怖かったけど大丈夫だった・・・とスリルを体感したようでした。
小学生の頃は運動会の鉄砲の音でも怖がっていましたが、成長と共にそういった感覚も和らいできたようです。
この子はこれが苦手だからと思い込んでいつも避けていることもあると思います。
アトラクションとは言えこういう経験を乗り越えられると壁がひとつ取り除かれてこの先出来る事の幅が広がります。
こういった機会を大事に利用させてもらい、進んだり戻ったりを繰り返しながらでも息子がこの先の人生を歩めるようにサポートして行ければと思いました。
また今回はバス旅行ということもあって運転の気疲れが無く、息子との時間に集中出来たことも良かったです。
良い機会を作って頂きありがとうございました。
お父さんと一緒にUSJに行きました。
一番ぼくが楽しかったのは、バックドラフトとジョ−ズとロックンロールショ−です。
バックドラフトは怖いと思っていたけど、勇気を出して入ってみました。
火は怖かったけど、楽しかったです。
たくさんのアトラクションを見てまわれました。
学校の友だちにお土産が買えて良かったです。また行きたいです。
(T父 & T)
USJツアーを企画して頂き、ありがとうございました。
久しぶりに家族揃っての旅行でした。
人の多さとライドの激しさに戸惑っていた息子ですが、帰ってから「買い物が楽しかった???(杖を購入)??」と笑顔でした。ハロウィン当日、仮装した人や人の多さにどう反応するか心配しつつも参加。前もって「こんな人がいます」と伝えると、仮装した人を見て楽しんでいました。仮装した人をネタに話をするという、予想外の待ち時間の過ごし方でした。確かに人は多かったけれど、ハロウィンならではの楽しいツアーでした!バスでの移動は快適!わかりやすいしおりをありがとうございました!
(T家の感想でした。)
この度はUSJバス旅行という大変楽しい企画に参加させていただき、ありがとうございました。
旅行の話を知ったときは、ただ「参加したいな〜♪」という思いだったのですが、日が近づくにつれ、どのアトラクションに乗るか、ランチはどこで食べるか、このスケジュールで大丈夫か、予測される事態などなど・・不安も大きくなりました。
当日は、人が多いこともあって予定通りにいかないこともあり、正直イライラしたこともありましたが、ハロウィンならではの面白い格好など、歩くだけでも楽しくなってきました。
何より、帰りのバスの中で「楽しかった人〜〜!?」と聞かれて、我が子が手をピーンと伸ばしていたのは嬉しかったです。(本人 3時起き!)
ぐんぐんキッズの先生には、私の「あれこれ作ったのですが、うまくいかないこともありました。」との言葉に「がんばりましたね。」とのやさしいコメントをいただきました。足りなかったところは、また次に活かしていきたいと思えました。
子どもの喜ぶ顔が見れて本当に良かったです。
今回の企画に携わっていただいたみなさま、ありがとうございました。
(Y)
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのバス旅行、企画してくださってありがとうございました。
去年4歳の息子を連れてのユニバは、「疲れた」の一言でした。
電車の混み具合・人の多さ・なかなか乗れない乗り物に辟易し、「もう少し息子が大きくなって落ち着くまで、こういうところは無理だなぁ」と夫と反省していましたが、今回「育てる会企画で、皆と一緒に」なら、少しぐらい賑やかで大変でも笑って過ごせるかもしれないと期待しながらの参加でした。
去年の反省を生かして、今回は「欲張らないスケジューリング」を大切に、息子とホームページやYoutubeやガイドブックを見ながら、「何が一番したいか」「絶対外せないのは何か」などを一緒に考えました(夫は「二人にお任せ」でした)。
息子の希望は
・ミニオンズのポップコーンを買うこと
・ミニオンフィーバー(ショー)を見ること
・スパイダーマンと一緒の写真を撮ること
・エルモのリトルドライブ(ゴーカート)で運転をすること
・フライングスヌーピーに乗ること
・絶対にジョーズは乗らない!(去年怖かったそう)
母の希望は
・入口の地球儀の前で家族3人で写真を撮ること
・バースデイフェイスシールをもらうこと
・フライングスヌーピーに乗ること
・昼のパレードを見ること
・セサミストリート4Dムービーマジック(室内ショー)を見ること
でした。
やりたいことが出たら、次はどの順番で回るか。息子は普段から一日のスケジュール・週間スケジュールを活用しているため、「ママ、ユニバーサルジャパンのスケジュール作って!」と自ら依頼してきました。
もちろん母もそのつもり。当日急な変更があることを伝えた上で、息子の希望と親の想いや時間の制約などを調整しながら、プログラムを立てて、息子とシミュレーション。写真を台紙に貼りながら、「もし時間が余ったらこれをしよう」というものもいくつか出しておき、空き時間には回ることにしました。
ハロウィンならでは、「トリック・オア・トリート!!」と言えばおやつのつかみ取りができるコーナーについては、「うまく言えないかも」と自信がないようで、「やめとこうかな」と悩んだりもしていました。
ちょうどハロウィンの時期で、ユニバで色々なコスプレをしている人をホームページで見た息子は「ぼくも、服着てみたい!」「ママも着ようよ!」と主張し、一緒にお店で選び、二人でマリオ&ルイージのコスプレをしていくことにもなりました。
いざ当日!
朝が早かったですが、「今日はユニバーサルジャパンの日だよ!」と張り切って起きて、自分で支度もしっかりし、おやつやジュース・着替え・そして大事なスケジュールを持ち、レッツゴー!バスの車内でも映画を見たりおやつを食べてあっという間に現地到着。
実際のユニバは・・・。リトライ大成功でした!!
本人にスケジュールを伝えていたおかげで、親としても何をさせたいか・次にどこを回るかの見通しができ、本人にも「次にこれをするよ」と予告しておくことで、待ち時間も待つことができましたし、隙間時間などに「もし時間が余ったらこれにも乗ろう」と言っていた色々な乗り物やショーを見ることができました。
パレードもベストポジションに陣取り、踊りに歌に大興奮で、ネックレスを5本もゲット!
スケジュールで終わったものを剥がしていったことで、「あとこれよな?」と自分で確認しながら積極的に楽しむことができていました。
安心感からか「トリック・オア・トリート!」もくれるスタッフさん見つけるたびに自ら言いにいくことができていて、びっくりしました。
マリオとルイージのコスプレも、知らない人に好評で「可愛い!!」とあちこちで言われてニヤニヤしていた息子でした(母はちょっと恥ずかしかったですが^^;)。
事前準備や予告・見通しの必要性を改めて感じる一日でした。子ども自身も必要としてくれていますが、親自身も子どもの体力などを考えながら欲張らない余裕を持ったプランニングをできたことで、当日落ち着いて参加することができました。こんなにもイライラしたり焦ったりせずに行けるとは!!親にも見通し、大事ですね!!
本人に合わせた準備をしていればうまくいくことを、夫も実体験してくれて、「準備とか、頑張ったね。お疲れ様」と私自身を褒めてくれ、(実は当日母は少し体調不良だったのですが)本人の笑顔と興奮と合わせて、すごく報われた気持ちになった一日でした。
終わってからも写真を見ながら「これが面白かったね」「また行きたいね」「次はディズニーランドにも行きたいな」など、ニコニコ話をしてくれた息子を見て、本当に今回育てる会のバス旅行に参加して良かったなと思いました。準備・運営など、ありがとうございました。
またこれからも新しい挑戦を皆さんと一緒にしていきたいなと思います。これからもよろしくお願いします。
(M)
18歳の春を目指すクラブ お知らせ
18歳で花咲く春を迎えたいと願って、活動しています。
11月13日(金)には、岡山障害者職業センターへ見学に行きました。
センターの役割やジョブコーチ支援について、詳しく説明して頂きました。
見学後は場所を変えて、ランチしながら交流を深めました。
11月20日(金)には、7月に引き続き、香川大学教授の武蔵先生をお迎えしました。
今回は、参加者がツールを発表し、ひとりひとりに先生から貴重な助言を頂きました。
参加者の方から
「最初に一通り、ツールについての復習ができて良かったです。
お母さん方のツールの取り組みを実際に見ることができ、先生からも具体的なアドバイスが頂けて、いろいろ考えさせられました。
まだできることはたくさんある、と改めて思いました。」
等の感想を頂いています。
12月、1月は連続して、育てる会の先輩お母さんんとメンターさんをお迎えして、お話を聞いたり、話し合いを持ちたいと思います。
先輩のKさんのお子さんは、支援学校の高等部に通われています。
メンターさんのお子さんは県外の大学生で、1人暮らしをされています。
それまでの準備、現在の様子、1人暮らししてみてわかったこと等、貴重なお話が聞けると思いますので、興味のある方は是非参加して下さい。
時間のある方は、お話しましょう。昼食をご持参下さい。
日時 12月11日(金)10:00〜15:00
場所 東山公民館 美術工芸室(岡山市中区平井4丁目13−33)
※今回は、正会員に限り、1,000円で参加可能です。
申し込み先 育てる会事務局 рO86−955−6758(正会員限定)
OHAの会のお知らせ
OHAの会は高機能自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害で知的障害のないタイプの子どもを持つお母さんのための会です。
日時:平成27年12月4日(金) 10:00〜12:00
場所:きらめきプラザ 小会議室 3
アドバイザー:利守 愛子 先生(臨床心理士)
持ち物:「青年期のアスペルガー症候群 仲間たちへ まわりの人へ」
ルーク・ジャクソン:著(スペクトラム出版社)
参加費:1000円
申込み:育てる会 事務局 (п@086‐955‐6758) (正会員限定)
さをり織り教室のお知らせ
こたつが恋しくなる季節になっていました。
さすがに、こたつの中でさをり織り・・・というわけにはいきませんが、ストーブをつけた暖かい部屋で織り機に向かっていると、外の寒さも忘れてしまいそうです。
日 時:平成27年12月8日(火) 9:30〜12:00
場 所:おひさまハウス 離れ和室 (赤磐市和田194‐1)(正会員限定)
『俺ノートの会』のお知らせ
『俺ノート』の会です。
参加は小学校高学年(四年生)以上の男子です。
クリスマスが近いので、ショートケーキをデコして食べる予定です。
いつもの活動もしますので、道具はお持ち下さい。
日 時:12月19日(土) 14:00〜16:00
場 所:おひさまハウス
持ち物:のり、はさみ、ノートや画用紙、切り抜き用雑誌など、休憩用の飲み物
参加希望の方は、事務局にご連絡下さい。Tel.086‐955‐6758(正会員限定)
つばさの会のお知らせ
つばさの会は、働いていたりして、平日に活動している「18歳の春を目指すクラブ」に参加するのが難しいお母さん達が、土日に集まって勉強している会です。
今月のつばさの会は、11月23日に鳥羽代表とぐんぐんキッズの松田紗代先生に来ていただき、「自閉症スペクトラムの人が学校生活から成人生活に移行していくために、どのような力が必要かを評価し、プログラムを立てていくための検査」のひとつであるTTAPについて教えていただきました。
検査は10才から始められるそうなので、子どもの将来の姿をしっかりとイメージしながら支援を考える良いきっかけになる検査だと思います。
近年、障害者の就労支援は急速に拡大しており、「福祉」の観点から「雇用」へと移行しています。
社会が環境を整備し私たちの子どもを労働者として必要としている今、より重要になるのが家庭での支援である、生活スキルの向上です。
子どもには、社会生活に必要な力をちゃんと身に着けてやり、子どもにとって必要な合理的配慮を具体的に考え、自信を持って社会へ送り出したいと改めて思いました。
当日参加された保護者の方からの感想です。
初めて参加させていただきました。
これまで知的重度の息子を新しい環境に入れる度にサポートシートなどで現状を説明したり、混乱についての改善策を考える際には何ができていて何ができていないかを見直しながら対応してきまた。
今回のTTAPのお話は、早い時期からチェック項目に従って検査することによって一人ひとりの現状を把握し、対応策を誰が見てもわかる資料として共有する事ができることを知りました。就労に向けて、本人にとってどのような方向がふさわしく具体的に何を身につけさせればよいのかを見つけることや対策を考える上でとても重要なことだと感じました。
高校生になった息子が、卒業までにすべきことやできることを改めて見つけていくための良いきっかけになりました。
(K)
<12月の活動予定>
日 時:12月7日(月) 9:00〜(事務局集合)
事業所見学を予定しています。
・A型事業所 クロスファーム ・西山ファーム
参加希望の方は、事務局(Tel.086‐955‐6758)にご連絡ください。(正会員限定)
水泳教室のお知らせ
日 時 : 平成27年12月20日(日)15:30〜17:30
場 所 : OSKスポーツクラブ岡山 3階ロビー(岡山市北区絵図町1-50)
連絡先 :育てる会事務局(Tel.086‐955‐6758)
当日のキャンセルは担当まで連絡してください。
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。(正会員限定)
体験してみたい方は、1回 1000円ですので、気軽に参加してください。
ロビーからの見学はいつでもOKですので、興味のある方は覗いてみてください。
★欠席される方は12月17日(木)までに連絡してください。
サッカークラブのお知らせ
日時:平成27年12月20日(日)10:00〜12:00(9:45集合)
場所:岡山市内グラウンド
持ち物: マイボール、ゼッケン、ハチマキ、お茶(ボラさんの分も)、個人ノート、出席カード、親リーダーはグループノート
体験、見学の申し込み、お問い合わせは、事務局(Tel.086-955-6758)まで(正会員限定)
ぐんぐん だより |
赤磐ぐんぐん
今年も残すところあと1か月となりましたね。
今回は早期療育ぴっぴの活動の一つ「みんなの会」をご紹介します。
「みんなの会」では、始まりの歌や先生の紹介、顔写真はり、その他には絵本や手遊び、シャボン玉などの色々な活動をしています。
活動の内容は、タンバリン、絵本などの実際に使うものや絵などを使って、棚の上から順番に置いて分かるようにしています。
活動に慣れてくると、活動内容をしめす棚を見て「次は絵本!」と教えてくれるお子さんもいます。
初めて集団活動に参加されるお子さんにとって、新しい場所・仲間・活動はとっても不安な場面です。離れたところからお母さんと一緒に様子を見たり、お母さんのお膝に座って参加してみたりと、お子さんにできそうな形で参加しています。
活動内容をしめす棚を見てすることがわかる活動を続けていくと、離れて様子を見ていたお子さんが、お母さんのお膝やイスに座って参加できたりします。名前を呼ばれたら自分の顔写真を貼りに行き、「できた!」とお母さんを見てにっこり笑ったり、様子をじっと見ていたお子さんが笑顔で手遊びをする場面も見られるようになります。このように、「みんなの会」ではお子さんの成長を感じやすい場面を見ることができます。
活動の様子を見ていると、お子さんとよく目線が合う場面が2つあることに気がつきます。
一つ目はお子さんが活動で「できた!」という体験をしたとき。
二つ目は褒められたときです。この場面でのお子さんはにこっと笑顔です。この時、その様子を見たお父さんやお母さんも一緒に笑顔になっています。
ぴっぴでは、活動を通してお父さんやお母さんと一緒に、お子さんとの関わり方を学んでもらいながら、お子さんのいいところを見つけたり、成長を喜んだりしています。子育てを楽しんでもらうことがぴっぴのなによりの願いです。
赤磐ぐんぐんぴっぴ 療育スタッフ
ぐんぐんキッズ
朝晩がずいぶんと冷え込むようになりました。
冬がすぐそこまでやってきていますね。
みなさん休養と栄養を取って体調管理にお気を付けください。
先日、赤磐ぐんぐんとグングンキッズの保護者合同で「第2回 サポートブック勉強会」を開催しました。
今回はサポートブックを書くときのポイントだけでなく、サポートブックを使うことをスタートラインにして園や学校の先生との関係作りをどのように深めていけばいいかなどを学びました。
グループワークでは、少人数のグループに分かれ、他の人が書いたサポートブックを「先生になったつもりで」読んでみて、わかりやすいところ・もっと詳しく書いた方が良いと思うところ・素敵だなと思うところなどに付箋を貼る作業をして、学び合う時間を作りました。
参加された保護者の皆さんからは、「他の人に見てもらって、もっとこういう風に表現した方がいいなと冷静に見つめ直すことができました」「他のサポートブックを見て書き方や言い回しなどがとても参考になりました」「読み手になるからこそ気が付く点がたくさんありました」「サポートブックを作成するとわが子のことを改めて知ることができて良かったです」など様々な感想が寄せられました。
さて、ラグビーW杯で日本が世界ランク3位の強豪南アフリカに勝利し、ラグビー日本代表が脚光を浴び、テレビを賑わしていますね。
中でも五郎丸選手のキック前のポーズが話題になっています。
このポーズは彼の「ルーティン=習慣」だそうです。彼はゴールを決める直前にあのポーズを必ずすることで、集中力が高まり正確なキックが蹴れるそうで、ゲン担ぎの意味も込めているポーズだそうです。五郎丸人気で、「ルーティン」という言葉が話題になり。今年の流行語大賞の候補としても挙げられています。
「ルーティン」は私たちの生活の中にもたくさんあります。
ご飯の前に手を洗う。トイレで用を足したら水を流す。歯磨きの後には顔を洗う・・・など、基本的な生活習慣の多くは「ルーティン」になっていて、私たちは深く考えなくてもできることが多いです。
例えば、お風呂に入る時に、
服を脱いで洗濯カゴに入れる→ドアを閉める→髪をシャワーで濡らす→シャンプーをする→リンスをする→流す→体を石鹸で洗う→流す→湯船につかる→10分ぐらい浸かったら出る→ドアを閉める→体を拭く→パジャマを着る→使ったタオルなどを洗濯カゴに入れる・・・
これらを改めて「えっと、体を石鹸で洗ったあとはなんだっけ?」と考えながらしている人は少ないと思います。
それは、自分の中の「ルーティン」になっているからです。
自閉症の人たちにとって、生活習慣は自然には身に付きにくいものです。
そして、大人になってから身につけようとすると、ものすごいエネルギーを消費するそうです。
絵を描くのが得意・ピアノが上手・足がクラスで一番速い・・・などの人と違った得意なことがあることも大切ですが、生活習慣を身に付けていないために、日々生活するだけでエネルギーをたくさん使わないといけないようでは、せっかくの本人の良さを活かせる力までなくなってしまいます。
声かけがなくても学校から帰ってきたら手が洗えるかな?
手を洗った後は、ズボンで拭かずにタオルで拭くことができるかな?
トイレは汚さず使えるかな?
次の人のためにスリッパは揃えているかな?
など、日常の暮らしの中でぜひ確認してみてください。
そして、豊かな将来のために、今だからこそ身につけられること繰り返し丁寧に教えていきたいですね。自閉症の人は、学ぶことには時間がかかりますが、一度きっちり修得したことはパターンに強い特性を活かして「ルーティン」としてしっかり蓄積されていくと言われています。
ぐんぐんキッズも、お子さんが大人になった時のことを考えて、日々の療育を行っていきたいと思っています。一緒にお子さんにとっての「良いルーティン」をたくさん増やしていきましょう。
ぐんぐんキッズ療育スタッフ
赤磐ぐんぐん 見学会のお知らせ
療育希望者対象の見学会を開催いたします。
募集する対象年齢は、平成22年4月〜平成24年3月生まれまでのお子さんです。
(24年4月以降のお子さんは下の「ぐんぐんぴっぴ」の見学会にお申し込み下さい)
日時: 12月17日(木)10時00分〜11時30分
(終了時間は、申し込みをされる方の人数によって多少前後いたします)
場所:岡山県赤磐市和田194−1
NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会 内 「児童発達支援事業 赤磐ぐんぐん」
事務局TEL 086−955−6758. FAX 086−955−6748
★見学会は、保護者の方のみでお越しください。お子さんを連れての参加はできません。
★全体の説明後、赤磐ぐんぐんでの療育を希望される方は、おひとりづつ10分程度の面談を行います。
見学会への参加を希望される方は、申し込みが必要です
育てる会事務局 TEL086−955−6758 までご連絡ください
ぐんぐんぴっぴ 見学会のお知らせ
「赤磐ぐんぐん」の中でも、3才までの母子同室での超早期療育を行っている「ぐんぐんぴっぴ」の見学会です。
日 時:平成27年12月8日(火) 13:00〜
(申込等は、「赤磐ぐんぐん」見学会 と 同じです)
支援センターNEWS
11月になって急いでストーブを用意したら意外と暖かい日が多く、休日の公園にはまだ半袖で遊ぶ子どもの姿も見られます。
今年も残りわずかとなり、みなさん年賀状の内容に悩んでいる時期でしょうか。
今年度はPTAの講演会や座談会に呼んでいただくなど、啓発の機会をたくさんいただいております。
また最近は新規のご相談が多く、保育園や小・中学校からのご紹介だけでなく成人の方や病院からの紹介も増えてきています。チック症状や言葉の問題などで受診した耳鼻科や小児科、STの先生からの紹介でご相談につながっています。
発達障害がたくさんの人々に理解され、気になる方には「大丈夫」と安易に言わないで必要なところにつなげて下さる社会になってきたのかなと喜んでおります。関係者の皆様が丁寧につなげて下さることで保護者の方はとても助かっています。ありがとうございます。
さて、ご相談をお受けする中で気になっている言葉があります。
「診断を受けないと支援をしてもらえないのですか?」という質問です。
どのような支援をお望みですか?今受けている保育や教育現場での配慮は支援ではないですか?
支援を組み立てるためにはアセスメントが大切です。どんな特徴を持っているのか、どういう理由でその行動が起こっているのかが分からなければ有効な支援は見つかりません。現場で子どもさんと向き合っている支援者は、日々自分なりに工夫をし配慮をしています。本当にありがたいですね。
客観的により詳しくその子(人)の状態をつかむために、診断があります。診断はなぜその支援が必要なのかの根拠になります。
診断がすべてではないけれど、大いに助けになると思います。診断結果をどう読み解き、何に取り組んできたかで後の社会適応に大きな影響を与えます。関わる人みんなでいい支援を届けるために、協力していきたいですね。
療育を受けている保護者のみなさんはサポートブックの作成に取り組んでいると思います。
完成までもう一息。療育スタッフや園(学校)の先生、支援センターなどに相談してくださっていいので、ぜひ完成させて活用してくださいね。
支援センター主催の夜間講座も残り1回、お忙しい中宿題を頑張ってくださった皆さんありがとうございました。
他の園や学校でされているたくさんの工夫が見られたこと、今やっている支援について他の方の意見や感想が聞けたことなど収穫の多い3回目だったように思います。日ごろ疑問に思っていても気軽に聞ける相手がいなかったり、本当にこのやり方でいいのかなといった不安を抱えながら頑張っている様子が伝わってきました。支援者同士がつながっていける心強さを感じました。
第4回目は支援者のみなさんが難しいと感じておられる、保護者の方への対応についてお話しできればと考えています。
早期発見、早期療育を意識してくださって一生懸命保護者に伝えようとしているからこその悩みや焦りがあると思います。保護者の思いに寄り添いながら、気づきを促していくことができればいいですね。
4回目だけの参加でも大丈夫ですので都合のつく支援者の方はぜひご参加ください。平成28年1月22日(金) 18:30〜 中央公民館
あかいわ発達障害支援センター 相談員:政田 亮子
グループホーム建設寄付 御礼
今月も温かいご寄付、ありがとうございます。
子ども達の夢を現実の形にするため、大切に使わさせていただきます。
【 ご寄附をいただいたみなさま 】 (11.1〜11.30)
○ U.T 様(岡山市) ○ T.M 様(赤磐市)
○ Y.Y 様(津山市) ○ U.C 様(津山市)
○ 鳥羽代表
平成27年11月30日現在 寄付金合計 24,745,793円となりました。
ありがとうございました。
上棟式も無事終わり、グループホームがようやくその姿を見せはじめました。
完成まで、今後とも、応援よろしくお願いいたします。
寄付金振込口座 中国銀行 赤磐支店 普通預金 1321755
岡山県自閉症児を育てる会 代表者 鳥羽美智代
以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「育てる会 HP」に記載しています。