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平成29年2月28日

 

 第226号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 226号 目次

     冬の寒さも和らいで

     即実践講座のお知らせ

     世界自閉症啓発デー・キッズルーム・OHAの会・ 18歳の春を目指すクラブ ・サッカークラブ・水泳教室 お知らせ    

     私のお薦め本コーナー
           「マンガ 奥田健治の出張カウンセリング 〜自閉症の家族支援物語〜

     近隣の講演会等のご案内

     ぐんぐんだより
        ぐんぐんぴっぴ・赤磐ぐんぐん・ぐんぐんキッズ

     支援センターNEWS

     グループホーム寄付 お礼

冬の寒さが少し和らいで、少しずつ春へと季節が歩みだしました。
そんな春の息吹が感じられるようになった3月に今年度最後の自閉症支援セミナーを、長崎から岩永竜一郎先生をお招きして行います。
実は岩永先生に今回のセミナーをお願いする際に「自閉症児の脳を育てる」という副題をつけたいとお願いしたのですが、「脳科学者の方が、いろいろ言ってこられることがあるので、それはちょっと・・・」と言われて、「〜療育を効果的にするために〜」という、無難な、この副題になりました。
「身体の事を考えることは、脳を育てるための基本である」と、作業療法士の立場から先生は書いていらっしゃいます。確かにそうだと思います。
そう言えば、手先がまだ不器用なウチの孫が、近所のクリニックに通って機能訓練を受けています。手先が不器用だからといって、指先の訓練をしてもダメなんだそうです。
手先ではなく、肘の問題、腕の問題、肩の問題など、脳から繋がる運動系のもっと根本的な原因があるそうです。そしてそこへアプローチすることで、おのずと手先の不器用さも改善していくのだとか・・・・
落ち着きのない女の子だった私は(今でもそうですが・・・)、小学校の頃、イスに座って勉強しようとすると、腰のあたりがムズムズして、座っていられなかったという記憶があります。だから、宿題は立ってしていました。
そんな女の子は、その頃もう少し丁寧に作業療法士の先生に関わってもらっていたら、もう少し落ち着いていたかもしれません〜なんて考えたりします。
また、今でも主人は考え事をするときに、動物園の熊みたいに部屋の中をアッチコッチ歩きまってまわって、見ているこちらが思わずイラッとすることがあります。さすが哲平の母親&父親ですね。
みなさん、そんな感覚・運動アプローチのお話を聴きにきてくださいね。子どもたちの脳を育てるためのアプローチですよ。
また、今年度の即実践講座も、残すはあと1回となりました。
坂井先生には、四国から瀬戸大橋を渡り、毎月毎月来ていただいて、楽しく学ばさせていただきました。名残惜しいような、寂しいような、そんな気持ちですが、お忙しい先生に、これ以上無理を言うわけにはいきませんね。ただし、また何年後かには無理をお願いすることになると思いますので、その節には改めてよろしくお願いします。
3月17日の終了時には、全回欠かさず参加された方には、一人ひとりに修了証をさしあげたいと思っています。最後ですので、お休みされないよう頑張ってご参加ください。
来年度の即実践講座は、自閉症eサービス代表の中山清司先生に大阪からお越しいただく予定です。来月号より募集を開始いたしますので、参加をご希望のの方は早めの申し込みをよろしくお願いします。

さてそんな少し暖かくなった日曜日、2月26日、そうじゃ吉備路マラソンが行われました。
哲平は、ハーフマラソンに、お父さんは、10キロに出場しました。
哲平は、陸連登録をしていて、しかもいい記録を持っているので、いつも招待選手のすぐ後ろを走ることが出来ます。
この写真は、あの有名な市民ランナーの星、埼玉県庁の川内優輝選手とのツーショットです。
スタート前の和やかな雰囲気の写真が撮れました。
当日は、箱根駅伝3区の区間賞を取った青山学院大学の秋山雄飛選手や、京都の高校駅伝の覇者、倉敷高校の選手たちも一緒に走りました。
哲平は、いつも優勝を狙って最初から飛ばします。
でも、今年は無理だよな〜、怪我だけせずに帰ってくることを願って待ちました。
結果は、優勝は、なんと倉敷高校のケニヤからの留学生のジョエル・ムアウラ君でした。
川内選手は2位、3位が秋山選手でした。そして、哲平は30位。1時間17分57秒でした。哲平以外の上位の方は、みなさん実業団や高校駅伝の優勝メンバー、大学陸上部など、すごい人ばかりで、全くの市民ランナーとしては、いい線行ったということでしょう。
しかも哲平は、自閉症です。
自閉症の彼がここまで頑張るのです。我が子ながら、本当にすごいなぁ〜と思います。
でも、自閉症だからこそ、飽きることなくコツコツ練習を積むのかもしれませんね。
哲平を育てることで、私は自閉症の人の特性は、律儀、真面目、正直、コツコツと決して手を抜かないところだと思うようになりました。それを活かしていけば、きっと花咲く未来が来るはずと思っていました。
2歳8か月の時に、医者から「困難な障害です。しかも予後が悪い折れ線型自閉症です」と当時言われた哲平です。
でも今、彼は会社で働き、グループホームへ入ることで親から自立していきました。部屋はAKBのポスターや大会のメダル、趣味のキーホルダーなどで飾られ、楽しく暮らしています。まだまだ世話人さんから支援は受けていますが、こんな未来があるなんて、当時の私には想像もつかないことでした。
小学6年から始めたジョギングが、こんな形で実を結ぶなんて、感無量です。
これからも、走ることを楽しみの一つとして、もう少しゆっくり走ってもいいのに・・・、と思う私です。でも、一番がいいらしい哲平です。
さて、お父さんはというと、10キロを58分07秒で走り、これも自己ベストに近いまあまあの成績でした。とかく哲平の陰に隠れて目立ちませんが、お父さんもそれなりに頑張っているのです。

今月は、色々忙しくって、書くこともたくさんあります。
まず、2月4日に、CARE(Child-Adult Relationship Enhancement)の研修をしました。
講師は、佐賀から服巻智子先生と本村亜希子先生をお招きして、育てる会の職員研修(ぐんぐんキッズ、赤磐ぐんぐん、ぐんぐんぴっぴ、あかいわ発達障害支援センターの職員)として行いました。
朝早くから、佐賀を発って岡山まで来て下さった服巻先生と本村先生が持ってきてくださったのは、こんなかわいい面白グッズ。わくわく感いっぱいの中、研修は始まりました。
CAREは、保護者への対応を学ぶという研修です。保護者は色んな状態の人がいて、辛い気持ちを共有したり、頑張れるように関わり方を学んでいくという研修でした。
育てる会では、今年度、4回服巻先生をお招きしての研修を行いました。
来年度も引き続き先生に遠い佐賀から来ていただきます。
私たちは、自閉症の子どもやその子を育てる母親に寄り添ってより良い支援がしたいと考えています。それは、赤磐ぐんぐんが出来た12年前から、変わらない思いです。
今よりもっと、より良い支援を・・・、ずーっと、いつもいつも願って、学んでここまで来ました。これからも、現状に甘んじるのではなく、真摯に親子に向き合っていきたいと思っています。私たちは、いいことがしたい。よりいいことがしたいのです。

さて次は、これは私が話に行った講演会の話です。
「自閉症の息子との29年 〜就労自立を目指して〜」と題しての講演会を、備前市畠田というところにある公民館に招かれていきました。
大抵の講演会は、もうお断りしているのですが、何しろここは哲平が働いている会社のある地域です。哲平が働いている事を知って頼んでこられたのではなかったのですが、偶然とはいえ、ご縁を感じましたので、引き受けることにしました。
私の話は、小さい頃から現在までの子育てについてお話するという、ごく普通のお話です。
何度も何度も、あちこちでお話させていただいたから、そろそろ慣れてもいい頃だと思うのですが、必ずお話をしていると、自分で泣けてしまうのです。
どうして、もっと冷静にお話できないものだろうかと、自分でも不思議なんですが、昔を思い出すと、思わず涙が出てくるのです。それだけ、大変だったという事でしょう。
また、そんな辛い時にかけてもらった人の優しさを思い出して、泣いてしまうのでした。
会場は、若いお母さんと思えるような方や、お年を召した方まで色々な年齢層の方たちでしたが、一生懸命聞いてくださって、嬉しかったですね。久しぶりにお話して、私もなんだか、気持ちが新たになったように思います。頑張ろうと思いました。
この講演は、自閉症には直接関係のない方を対象にした、人権の研修ということでした。
息子哲平の話を、皆さんが熱心に聴いてくださるのが、とてもうれしく感動しました。
地域の中で、皆さんの中で哲平は生きていきます。一人でも理解してくださる方が、増えるのであれば、こんな風にお話するのもいいかもしれないと思いました。
忙しいからと、お断りしていた講演会でした。そろそろ、頼まれたら再開していこうかしら・・・なんて思う今日この頃です。

次に行ったのが、2月15日(水)、グループホームとその併設カフェ「スプリング カムカム」についてのお話を、津山のマザーズさんという親の会の皆さんに聞いていただくために、キャラバン隊と称して出かけました。
育てる会を代表して、私と、事務局長(鳥羽父)、そしてグループホームの利用者のお母さんの代表としてMさんとの3人で、まだ雪の残る津山まで行ってきました。
はじめに、スライドを見せながら、私が育てる会として、どんな思いでグループホームを作り、現在どのような形で運営しているのかをお話しました。次に事務長から建設費や日々の運営の、主に経理面からの話をしてもらい、最後にMさんから、母親としての想いを話してもらいました。
こんなグループホームや地域に開かれたカフェが出来る事で、障害のある人たちが、地域の中に溶け込んで行けたら、との願いから作った「ほっぷ1」と「スプリングカムカム」です。
現在、たくさんの方が、グループホームを訪ねてくださっています。そして、応援しているよと、ご近所の方たちからも言っていただけるようになってきました。
辺鄙な山のふもとに作るのではなく、人通りの多い場所で、しかも地域に直接働きかけるようなこのカフェを作ったことで、グループホームの住人達を身近に感じていただけるようになっているのではないかと思います。
来年度からは、自閉症の作家さんのアート作品を月ごとに企画展として開催予定です。
また、面白いことをやりますので、どうぞいらしてくださいね。
お食事も好評です。おいしくて500キロカロリーとは思えないくらいにボリュームあります。頑張って作ってくれるスタッフの心づくしに、ファンが少しずつ増えてきて、常連さんもたくさん出来てきました。
一度、食べに来てみませんか? ついでにグループホームの見学をしていかれませんか?
私が言うのもなんですが、自分が住みたいなぁ〜と思えるホームです。
「暖かさを感じます」と先日来られた方が、言われました。そうです。私たちのホームは気密性が高く暖かいのです・・・じゃなくて、思いの詰まった優しい暖かさに満たされたホームです。こんなグループホームが、色んな地域にできるといいなと思っています。
そのために、頑張ってキャラバン隊はどこへでも行きますよ。
どうぞ、呼んでくださいませ。ただし、県内だけですよ〜。

2月20日には、ラジオの収録をしました。
FMくらしきの番組に「そこが知りたい! 発達障がい」というシリーズがあって、発達障害について広く知っていただく事を目的に一年間収録が行われてきたそうです。
15分の番組でした。倉敷成人病センターの御牧信義医師との対談でした。私は、しゃべりすぎるので、一応シナリオを書いていきました。
ところが、いざとなると勝手にお口がしゃべります。そんなわけでどんな放送になるのかはわかりませんが、お近くの方は良かったら聴いてください。FMくらしきのホームページからも聴けるそうです。来年になると、倉敷成人病センターのホームページに全放送が載るそうです。すごいこと出来るんですね〜。
何はともかく、リラックスしておしゃべり出来て、すごく楽しかったです。こんな風に自閉症の事を取り上げてくださることも嬉しいし、1年間もの長丁場の番組を企画される、ラジオ局があることが、驚きです。しかもそれを継続してホームページに載せていくというのも素晴らしいです。私の分の放送は、不安ですが・・・・。
放送は、3月16日(木)16:00〜16:15(再放送 3月20日(月)19:15〜19:30)の予定です。

次のお話は、絵カードで買い物をというお話です。
RSKの取材を会員のTさんご一家が受けられました。PECSで買い物をしているところをテレビが追いました。
それに付き合って行った「ほっかほっか亭 山陽下市店」の店長さんに、私はお礼のあいさつをしながら、思い切って切り出しました。
「このボードをこちらに置いていただけませんか?」
「毎月のメニューも作り変えていただけたらありがたいのですが・・・」(ほか弁さんでは、毎月季節に合わせた新しいメニューが加わります)
PECSボードをお店に置いておいて、いつでも使えるようにしてほしいというかなり強引なお願いでした。ところが、あっさりと店長さんは言いました。
「いいですよ〜♪」
すごいことになりました。「ほっかほっか亭 山陽下市店」では、PECSボードが、常設されることになりました。
これにより、自閉症はもとより、お年寄りや、言葉の不自由な方でも、注文ができるようになります。
こういう取り組みは、親が子どものために作った絵カードでは行われていますが、お店に常設しているのは、私の知る限りでは、「びっくりドンキー 札幌店」だけだと思います。
この赤磐のほか弁が、全国2店舗目になるということでしょう。すごいです。
赤磐市では、福祉課のK職員やあかいわ発達障害支援センタースタッフが、地道にお店に説明のために足を運んで、色んなところにお願いをしていきました。お店によっては、断られて、ダメだと言われたところもあるようでした。
この店長さんは、はじめから優しい対応だったそうです。
そんな地道な成果が、実ってテレビの取材という形をとることが出来ました。そして今度は、PECSボードの常設ということになりました。
これは画期的な出来事です。
私は、よく思うんです。神様は、やっぱり私たちの事を、見守り、応援してくださっているんだって・・・。
皆さん、使ってこそのPECSボードです。何かの折には、PECSで注文してみませんか?
子どもの前でお手本を見せた後に、子どもも注文してみたらどうでしょうか?
いつかひとりでお昼のお弁当を買いに行く日が来る時のために・・・。
また、ご自分の地域に絵カードを広めるために、動いてみませんか? その時のキーワードは、「ほか弁山陽店でもやってくれているのですよ」です。

2月も色んなことがありました。たくさんの方が、グループホームの見学にいらしてくださいました。カフェも売り上げが少しずつ上向きになっています。
面白い試みも企画中です。実現が現実になったら、お話しましょうね。
子どもたちのテーブルマナー教室をカフェを使ってやりたいと思っています。
また木工作家の川月先生も、「簡単な木工作品つくりを土日を使って教えてあげたい」とも言われています。なんだか、カフェがあるおかげで、色んなことが実現可能になるようです。
来年度は、もっともっと面白いことが起こりそうですね。
皆さん、待っていてくださいね。
では、またお会いしましょう。さようなら、ごきげんよう!
(育てる会 代表 鳥羽 美千子)

平成28年度 教師・保育士対象 即実践講座 お知らせ

☆ 第10回 ☆ 平成29年3月17日(金)19:00〜20:55
テーマ  :まとめ
場 所 : 岡山県生涯学習センター  大研修室(岡山市北区伊島町3-1-1)
講 師 :坂井 聡 先生(香川大学教育学部特別支援教育 教授)
いよいよ平成28年度の坂井先生の即実践講座も最終回です。
坂井先生、1年間ありがとうございました。
特に、本人とのコミュニケーション、受容性コミュニケーションのアセスメント、表出性コミュニケーションの力をどのように伸ばしていくかをすことの大切さを教わった1年だったように思います。
全回出席された方、欠席分はレポートを提出された方には、坂井先生からの修了証も用意していただいていますので、該当の方は最終回も必ず出席してくだいネ。
参加費:一般 20,000円、賛助会員 17,000円 (全10回分) 
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748 
http://ww3.tiki.ne.jp/~teppey/2016sokujissen.pdf

世界自閉症啓発デー チラシ配布&懇親会

今年も、4月2日の国連が定めた世界自閉症啓発デーに合わせて、赤磐市のマルナカ山陽店前で啓発チラシの配布と、終了後に場所をグループホーム ほっぷ1・カフェ スプリング カムカムに移しての懇親会&見学会を開催します。
詳しくは、正会員の方にはチラシを同封していますのでご覧ください。
日 時:平成29年4月2日(日) 10:30〜
場 所:マルナカ 山陽店 入口 〜 カフェ スプリング カムカム
参加費: 300円(懇親会参加の方)
チラシ配布だけ、懇親会だけの参加もOKですので、ご協力よろしくお願いします。

キッズルームの報告

2月12日(日)、岡大体育館にてキッズルームを開催しました。
初参加3人を含む14人のお子さんが参加しました。寒い日でしたが、岡大児童文化部のボランティアさんと一緒に体育館の中を元気に走り回って、楽しい時間を過ごしました。
今回は久しぶりに人形劇がありました。楽しみにしていた子どもたちから、笑い声があちこちで上がっていました。
参加者からの感想の一部を紹介します!
● 今回初めて参加しました。5歳の娘は予想を上回る楽しみっぷりでした。
事前にいただいたスケジュールを数日前に見せながら説明すると、その日からキッズルームが待ち遠しくて・・前日で良かったと反省(笑)
当日は体育館に入るまでは大人しかったのですが、後はしっかりはじけてました。
満員のキッズハウスに何度も入ったり、体育館を走り回ったり、ボラさんに楽しく遊んでもらえました。
セリフがない人形劇は人形の動きが面白くて、子どもたちは大笑い。離れている母のところに娘の笑い声が聞こえてくるほどでした。内容も良かったのですが、子どもへの配慮もよく考えられていました。照明を暗くしていくとき、人形がユニークに動き、それに気を取られている間に暗さを怖がることなく人形劇に見入ることができました。
楽しい時間が終われなくてグズグズしていた娘をボラさんたちが優しく見送って下さり、帰ることができました。次回もまた参加したいと思います。
● 今回で2回目の参加になります。大学生のボランティアさんが最初から最後まで付いてくださるので安心して参加することができました。子どもたちがあきることなく楽しむことができる内容になっていると思いました。
次回参加した時、今日の子どもたちより成長しているのかな・・・と楽しみにしています。
久々のキッズルーム参加でした。年長の息子は学生ボランティアさんにたくさん遊んでもらい、普段有り余っている体力を母以外で発散できて、「楽しすぎるー!!」と嬉しそうで最初から最後まで笑顔でした。
今回は人形劇を、親とでもなくボランティアさんとでもなく、なんと同世代の子どもたちと一緒に、並んで最前列で見ていました。皆でキャラクターのコミカルな動きに大うけで、楽しそうに笑い合っている姿が見ることができて、とても幸せでした。
普段なら「しーっ!」「じっとして!」「前に座りすぎよ」などなど、注意しないといけないことも多いのですがキッズルームは岡大児童文化部の皆さんの暖かい雰囲気や同じ育てる会の子どもやお母さんたちで「お互い様よね」と自然に受け入れあえる空気感の中、息子がありのままでいられるような気がして。こういう場があることに感謝だなと思いました。
お母さんたちとも子どもを見守りながらゆっくりお話しすることもでき、久々に母親自身が楽になることもできました。ありがとうございました。また次回もぜひ参加したいと思います。企画、運営してくださった育てる会の皆様、岡大児童文化部の皆様、ありがとうございました。

OHAの会のお知らせ

OHAの会は高機能自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害で知的障害のないタイプの子どもを持つお母さんのための会です。
今回は、『あたし研究 G 体の把握』『H 服との格闘』の項目を読みました。
運動はできるけれど、日常生活でなぜかよく転ぶ、よくぶつかる、服のタグや縫い合わせが気になって無意識に体に力が入り、肩、首、頭が痛くなり、偏頭痛で寝込むなどのエピソードが書かれていました。
自分の体であってもうまく操れない、感覚が過敏なために体調まで不調をきたすなど、日常生活で様々な苦労があることが分かりました。我が子も、私たちが思いもつかないことで苦労しているかも、と思いました。
本の読み合わせの後、子どもの最近の様子や相談事などを話しました。
利守先生からアドバイスをいただいたり、子どもへの接し方についてお互いに励ましあったりして、参加者にとって、とてもリフレッシュできる時間になりました。
参加者からの感想を紹介します。
○今日は身体感覚について2点学びました。体を動かすことに対する苦手感が、我が子より自分の方が強いと思いますが、大人になって高度な体の動きを求められることがないので忘れていました。
小道さんは体の動かし方について具体的に指示を受けていたので側転もフィギュアスケートもできるとのことで、具体的な指示の大切さが分かりました。
また、娘が異様な暑がりだったり、偏頭痛持ちだったりするのは、感覚過敏からきている可能性もあると知りました。まだまだ我が子の困り感について分かっていない面があると思い至りました。
利守先生が、このような子の親としてどうすればいいか、具体的に指示をくださるので本当に助かります。
今日、一番心に残ったことは、指示「〜しなさい」や促し「〜した方がいいよ」の言葉ではなく、「ありがとう」と言ってあげようということです。
思春期に入り、自分の社会的立ち位置を外でしっかり突きつけられて帰ってくる我が子たちを、もっと感謝の言葉で迎えてあげたいと思いました。
○今回の、体の使い方や服選びの話題は、自分でも当てはまることが多く(特に洋服のタグのチクチク)改めて少数派になった気分を味わいました。
できなかったり、気になってしまうのは仕方がないので、問題に気づき対策することが大切だと思いました。我慢や訓練は酷なことだと実感しました。親も子どもが何に困っているのか、どうすれば快適に過ごせるか、一緒に考えていきたいです。
≪ 次回のOHAの会 ≫
日 時:平成29年3月23日(木)
時 間:9:30〜11:30
場 所:おひさまハウス 食堂
参加費:1000円
申込みは事務局まで。(正会員 限定)

18歳の春を目指すクラブ お知らせ

18歳で花咲く春を迎えたいと願って、活動しています。
今年度最後の定例会となります。
1年間の振り返りと来年度に向けての話し合いをします。
聞いてほしい事、来年度に勉強したいこと、等々…和気あいあいとおしゃべりできたらと思います。
正会員限定ですが、入会を考えられている方もお気軽にご参加ください。
日時 平成29年3月10日(金) 10時〜12時
場所 東山公民館 会議室 (岡山市中区平井4-13-33 TEL086-276-6202)
連絡先 育てる会事務局 TEL.086-955-6758(正会員 限定)

サッカークラブのお知らせ

日時:平成29年3月12日(日)10:00〜12:00(9:45集合)
場所:岡山市内グラウンド
持ち物: マイボール、ゼッケン、ハチマキ、お茶(ボラさんの分も)、個人ノート、出席カード、親リーダーはグループノート
体験、見学の申し込み、お問い合わせは、事務局(Tel.086-955-6758)まで(正会員 限定)
詳しい体験募集のチラシを正会員の方には同封していますのでご覧ください。
先月体験参加された方からのメッセージが届いていますので紹介します。
月のサッカークラブ、体験させていただきました。
通っている医療機関の作業療法士の先生に
「この子は運動させるといいよ。 しゃがんだり蹴ったりする全身運動が体幹にいい」
「スポーツ好きだと思うし、有り余る体力を発散させると頭もすっきりするしね」
「がちがちのスポーツクラブより、楽しくボールを蹴るようなクラブがいいよ」
・・・と言われ「これは、育てる会のサッカークラブだ!」と思い勇気を出しての初参加でした。
参加前には「先生の言うことやママの言うことを聞くこと」を約束して親子で緊張しながら会場へ。同い年ぐらいの子たちもいて、本人は少しほっとした様子でした。
流れなど説明のプリントをくださったおかげで本人にも「次は○○だよ」「あと○○をしたら休憩だからね」など教えてあげることもできました。
初めてのラジオ体操、初めてのダッシュ、初めてのドリブル。
どれもびっくりするぐらい、前向きに参加できて「楽しい!」という言葉を何回も何回も聞くことができました。
息子と同世代から少し大きい子がいてお兄ちゃんたちがかっこよくシュートをしたりボールをパスしあったりする姿を見て「僕も小学生になったらもっとうまくなれるかな?」と憧れる様子も見られ、いい刺激になっているのを嬉しく思いました。
最後のシュート練習のときうまくきめられなかった際に怒ったりしょげたりせず自分から外したボールを取りに行きちゃんと決められた自分のところまで戻ってきていたのに感動でした。(普段は、うまくいかないと・・・なので)
「練習したらもっと上手になるよな?ママ」と言う発言を聞き、こういう体験を繰り返すことが「努力しよう」「頑張ったらうまくいくかもだから諦めないでいよう」というようなメンタルや自尊心を育ててくれるのかもしれないと思います。
本当に今回参加させていただけて良かったです。「次からも参加したい!」という言葉が聞けたので参加させていただきたいです! よろしくお願いします。
(年長児のママ:M)

水泳教室のお知らせ

日 時:平成29年3月19日(日) 15:30〜17:30
場 所:OSKスポーツクラブ(岡山市北区絵図町1−50)
連絡先:育てる会事務局(086-955-6758)(正会員 限定)
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
体験してみたい方は、1回 1000円です。
プールは正会員限定で、育てる会で貸し切っていますので、安心してお越しください。
★欠席される方は3月16日(木)までに連絡してください。
当日のキャンセルは担当携帯まで・電話またはSMSにて連絡してください。

 ぐんぐん だより 

ぐんぐんぴっぴ 

だんだん暖かい日が増えてきましたね。
仕事を終えていつも通りの時刻に保育園のお迎えに行ったら、「早く迎えに来てくれてありがとう」と子どもに言われ、日が長くなったことはまだ内緒にしている今日この頃です。
春を間近に感じながら、ぐんぐんぴっぴに来ているお子さんたちの1年前、半年前の様子を振り返って、気づくことがあります。
それは、療育をうまく活用して、おうちでの暮らしにそのアイデアを活かしてくださったご家庭のお子さんは、本当に伸びるなぁ。ということと、そのようなお母さんたちは、クリエイティブになって、お子さんへの支援を思いついたり、お子さんとの暮らしが楽しそうになるなぁ、ということです。
ぐんぐんぴっぴをご利用の方たちは、まだ幼稚園に通う年齢に達していなくて、日中はお子さんとお母さんとが二人きりで過ごしておられることが多いです。だから、週に2〜3回来ていただいて(年度始めで、空きが十分ある時のみ)生活リズムを整えてもらったり、お子さんにとっては楽しい遊び場として、親御さんにとっては他人の目を気にせずホッとできる場として活用していただきながら、療育をうけていただけたらと思っています。
またぴっぴでは、毎日忙しくされているお母さんたちに「〜してください」等のアドバイスをこちらから押し付けてしまわないよう気を付けています。
療育中はお子さんの何気ない行動や、気になる行動をお母さんと一緒に見て、おうちで似たようなことがないか、前後はどんな状況かなどを聞かせてもらったり、その行動の理由をお母さんと一緒に考えたり、お子さんの特性についてお伝えしたり、対応策について一緒に作戦をたてたりしています。
そうやって、お子さんは関り方や環境で少しずつ変わっていくということを感じられたお母さんの中に、「もっと家でできることはないでしょうか」と積極的に聞いてくださるようになる方がたくさんおられます。
「この本を読んでみたけど、家でどうやって取り組めばいいと思いますか?」
「好きなもののためならやる気がわく、と言われたので、車のカードを作って誘ってみたらトイレも歯磨きもできたんです」
と家での取り組みを教えてくださったり、やってみたいことなどの相談をしてくださるお母さんたちに、感動することが多いです。
私たちはお母さんのお話を聞かせていただき、アイデアをお伝えし、次の療育を待ちます。そして、どうだったかを聞かせていただくと、「あのやり方はうちの子には合わなかったから、違うのを考えたい」「アドバイスをアレンジしたらうまくいった」など、お母さんが取り組まれたことが伝わってきます。
すぐにうまくいかないことがあっても、また一緒に考える、やってみる、のサイクルを繰り返すうちに、お母さんも私たちもお子さんのことをもっと良くわかるようになり、お母さんたちがアイデアマンになっていき、お子さんを見つめ工夫を楽しみながら、お子さんとの暮らしを楽しめるようになっていく、そして当然のことながら、お子さんは伸びていく。
お母さんとお子さんたちの素敵な様子を見させていただけて、本当にうれしいです。
これからもどんどんお母さんたちがお子さんをかわいく思えて、工夫が楽しい、そうな風になれるような支援をしていきたいです。
ぐんぐんぴっぴ 療育スタッフ

赤磐ぐんぐん

今年度も終わりが近づいてきました。
去年の4月、お子さんはどのような様子だったでしょうか。
今、お子さんはその時と変わっていますか?
どのようなところが成長していますか?
療育スタッフから見て、ぐんぐんに通ってきているどのお子さんも出来ることが増えていると思います。
感情表現が苦手だったAちゃんがゲームで勝った時に「楽しかった。」ということができたり、話すことが苦手だったBちゃんが言葉を使いながら簡単なコミュニケーションをとれるようになったり…。
出来ることが増えた要因には、お子さん自身の成長もあると思いますが、親御さんが療育で行っている方法を家でも実践して下さったりすることも大きく関わっていると思います。
急に出来るようになったように見えることも、コツコツと経験を積んでいっているからこそお子さんの成長につながっているのだろうと感じます。
家庭や園でどのように生活に取り入れて取り組んでいったらよいかを相談して下さる親御さんも多くおられ、一緒に考えられることをとても嬉しく思います。
「スケジュールは家で使うためにはどんなものがいいだろう?」とか「朝の準備をする時の手順書はどのようなものがいいだろう?」という相談もあれば、新年度が始まる前に園や小学校の先生に提出するためのサポートシートやサポートブックを作成して持ってきて下さる親御さんもおられます。
「もう2月なのに、遅いですよね」と言われる親御さんもおられましたが、いえいえ全然遅くありません。一度作成してみると、自分のお子さんのことを考えるきっかけにもなります。どのように伝えたらよいだろうかと考えるきっかけにもなります。新年度スタートまでに間に合うことに越したことはないので、スタッフ一同で目を通し素敵なサポートブックになるようにお手伝いできたらと思っています。
4月が迫ってきて、焦っている親御さんもいることと思います。
焦っている理由はなんでしょうか?「勉強においついていけるかな?」、「新しい環境になじめるかな?」など様々だと思います。いろいろな理由が合わさって焦っているのだとしたら、ひとつひとつの悩みを書き出してみて、それを解決するには何が必要か(例えばどんなサポートグッズがあればよいのか、どのような人に頼ればよいか)考えていってみてはどうでしょうか。スタッフも相談にのったりアイディアを提供できる場合がありますので、一緒に考えていけたらと思います。
どのお子さんも親御さんも、気持ち良く年度末そして新年度が迎えられますように願っています。
赤磐ぐんぐん療育スタッフ

ぐんぐんキッズ

今年の2月は寒い日が多かったですね。
2月のキッズでは、スケジュールについて勉強しました。
キッズでは,スケジュールを見て活動している子供たちですが、お家ではどうでしょう。
まず、学校から帰って寝るまでの間にしなくてはならないことを聞いて書き出してみました。お家の方にも書いてもらって比べてみると、自分では言えなかった活動も結構ありました。たとえば歯磨きとか片づけとか。それらしなくてはならない活動を忘れずにやるために、お家の方とも相談してスケジュールを決めました。そのスケジュールを見て活動できるようがんばり表を使って、まず1週間取り組んでもらいました。
ほとんどの子供が頑張って取り組んできてくれ、キッズで一緒に確認しました。
○ うまくスケジュール通りにできなかった日は「おやつに時間がかかっている」と自分で気づき、「○時○分までに食べ終わるようにしよう」と言ったA君。
○ スケジュールをいろんなところへ置き忘れて分からなくなってできなかったと気づき、「スケジュールの置き場を決めよう」と言ったBさん。
○ 寝る時間が決まっているが守れない日は、やることをやらずにテレビを見ていたと気づき、「やることを全部終わってからテレビを見よう」と言ったCくん。
どうしてできなかったか自分で気づき考えられる子供たち素敵です。
誰かにやれと言われたわけでなく、自分で決めたことは頑張りやすいですよね。大きくなったねと嬉しくなります。
また、スケジュールを意識するようになった、生活リズムが整った、というお家の方からの声もありました。
スケジュールって大切だ、あると便利と実感できました。引き続き声かけして確認していこうと思います。
また、この取り組みをするとき、お家の方が声かけしてくださったり、できたことを褒めてくださったり、がんばり表へのコメントなど励ましてくださったから子供たちのこんな素敵な声が聞けたと思います。
さすがおかあさん。一番の支援者はやっぱりおかあさんですね。
今月はバレンタインデーに日頃の感謝をこめて、チョコクッキー作りもしました。
エプロン、三角巾を自分でつけられるようお家の方が工夫してくださって、毎回少しずつ一人でできるようになったり、手伝ってくださいと伝えることも上手になってきました。
手順書を見てのクッキングも、自分で次の作業を確認しながらできるようになってきました。お家の方用のクッキーは丁寧にカップに入れラッピングしました。
おいしかった、お家の方が喜んでくれたと報告が聞け、誰かのためにすることの嬉しさも少し感じてもらえたかなと思います。
ぐんぐんキッズ療育スタッフ

☆支援センターNEWS☆

一雨ごとに春が近づく季節ですね。
昨年末から花器に投げ入れっぱなしになっていた猫柳がふっくらと膨らんで芽吹いてきました。
春の訪れを告げる猫柳の花言葉は「自由」なのだそうです。
植物はちゃんと季節の移り変わりを知っていて、こんな環境に置かれても力強く生きているんだなあと実感しました。
この春私たちも自由にぐんぐんそだっていけるといいですね。
今年に入ってから新規の相談が激増していますが、目立つのは療育を探されている方です。
一口に療育と言っても病院が行っている療育、福祉サービス受給者証が必要な療育、自閉スペクトラム症に特化した療育、様々な障害に対応した療育、個別や集団等々、仕組みの上でも内容についてもたくさんのものがあります。診断を受けたばかりの保護者がわが子に合った療育はどこなのかを選ぶことはとても難しいことだと思います。
新しい事業所が増え、選択肢が増えることはとてもありがたいことだと思いますが、その分選ぶ側がしっかり情報を集めて自分なりの目的意識をもって考えていくことが大事になるのだと思います。本人やご家族が必要な支援にたどり着けるようにお手伝いしていきたいと思います。
先日ある青年が「生きる目的がない」と話していました。
趣味でさえ心から楽しんでいるのではなく時間つぶしのようなものというお話でした。
私たちは何を目的に生きているのでしょうか。誰かのためであったり、ささやかな日々の喜びのためであったりするのでしょうか。
そう考えていくと、母が喜ぶと私もうれしいというような共感する力や自分を楽しませる方法を知っていることが生きる力になっているのだと改めて気づかされました。
一人でも多くの子ども達や、発達の凸凹を持った方たちが生きる喜びを見つけてくれますように。そのために私たちは何ができるのか考えていきたいですね。
さて、そろそろ年度末が近づいています。
サポートブックを渡している皆さんはいったん手元に返してもらって、この1年の成長を振り返りながらメンテナンスをしてくださいね。
最近は泣き崩れることが少なくなったな、気持ちを立て直すまでの時間が短くなったな、こんな変更にも動じなくなってきたな等々たくさんの成長に気が付くことと思います。
そんな気付きを本人に伝え一緒に喜んでくださるといいなと思います。
(あかいわ発達障害支援センター   相談員:政田 亮子)

グループホーム寄付 御礼

今月も温かいご寄付、ありがとうございます。

  【 ご寄附をいただいたみなさま 】 (2.1〜2.28)

○ NPO法人 まざあず 様(津山市)
○ 鳥羽 美千子 代表(赤磐市)
平成29年2月28日現在 寄付金合計 27,403,036円となりました。
今後ともご支援のほどよろしくお願いします。
寄付金振込口座  中国銀行 赤磐支店 普通預金 1321755
岡山県自閉症児を育てる会 代表者 鳥羽美智代

以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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