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平成29年4月30日
第228号
NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
228号 目次
過ぎ行く新緑の季節に
即実践講座のお知らせ
育てる会総会・はやぶさの会・18歳の春を目指すクラブ ・母の想いを語る会 のお知らせ
キッズルーム・AAO活動・OHAの会・自閉症才能きらり展・水泳教室・サッカークラブ の お知らせ
お母さんコラム
私のお薦め本コーナー
「福島 尚 鉄道画集 線路は続くよ」
ぐんぐんだより
ぐんぐんぴっぴ・赤磐ぐんぐん・ぐんぐんキッズ
グループホーム寄付・「どろだんご2」募金協力 のお願い
冬から春への季節の移り変わりは、はじめに一斉に花が咲き始めて、そして今度は、裸んぼうだった山々が、新緑に包まれていきます。
それはまるで緑の羽毛をまとったひな鳥のような・・・
柔らかな優しいふわふわしたきみどり色の新緑に染まった山々は、なんと素敵なワクワク感を感じさせることでしょう。
そして、あれよあれよと思う間に新緑の季節は幕を下ろし、いつの間にか青々とした深い緑に山は包まれていきます。
それは劇的な圧倒的な強さで、私たちの前に現れ、そして消え去っていきます。
短い新緑の季節は、私がこの原稿をグズグズと書いている間に過ぎていきました。
今月は、まず今年度の育てる会の新しい企画から話を始めましょう。
その前に、もうすぐ、5月24日(水)に総会があります。皆さん参加されない方は、委任状の方よろしくお願いいたします。
さて、今年の育てる会は、またいろいろやります。
一つ目は、「18歳の春を目指すクラブ」主催で、香川大学の武蔵博文先生をお招きしての「お母さんの為の支援ツールの会」を全10回で行います。
これは「18歳の春を目指すクラブ」の中でも、主に小さい人を対象とした勉強会です。会員の方たちだけではなく、より多くの方にも参加していただけるような形にしていきたいと考えています。詳しいことは、後のページをご覧ください。
二つ目は、「母の想いを語る会」の復活です。
今回からは、エール1の相談員松田さんを囲んで若いお母さんたちが、思い切り話せる場を作っていこうと考えています。日頃他では話せないしんどい思いや、悩みを出し合うことで、気持ちが晴れたらどんなにいいでしょう。
1回目には私も参加して一緒にお話しさせていただきます。
こちらも案内が後のページにありますのでご覧ください。
三つ目は、お友達が出来にくい自閉症の彼らのために、子どもたちが仲良くなる為の会を作りたいというお母さんの要望で、「はやぶさの会」という会が生まれそうです。なんだって作りたかったらどんなものでも会の中で作ったらいいと思っています。
名前の印象の通り、主に男の子を対象とした会で、女の子の「クローバーの会」をうらやましく思っていた男の子のお母さんが、“この指とまれ!”と、手を挙げられました。
会報を使って呼びかけたり、場所の提供は事務局でフォローしていけます。
皆さん、こんな会があったらいいのにな〜と思えることがあったら、作ってください。応援しますよ。
さて次は、カフェやグループホームでの話題です。
4月いっぱいで、津山在住のさをり織作家の安東毅さんによるさをり織展が終わりました。
カフェを訪れるお客さんだけではなく、安東さんの作品だけのために来られるお客さんもありました。たて糸と横糸の織りなす不思議なさをり織の世界を、多くの皆さんに見ていただけたことと思います。
自閉症の人には、何かしら一人ひとり違いますが、特別な才能が隠されているように思うのです。それを運よく見つけてあげることが出来たら、安東さんのように素晴らしい作品を作っていくことが出来るのではないでしょうか? 色彩感覚や、その巧みな織の技術には、目を見張るものがあります。自閉症者でなければ作れない世界観とでもいうか、そういったものが、安東さんの作品にはあるように思います。たゆまぬ努力とご両親や家族の皆さんの協力のおかげで、安東さんは、自由にのびのびと作品つくりをしてこられたのでしょう。
一つひとつの色が、美しく輝いて私たちに呼びかけてくるようです。安東毅さんの作品展をさせていただけたことを、感謝いたします。
また、5月からカフェでの展示が変わりました。
5月1日〜31日までの展示は、岡山市在住の西崎亮さんの書道展です。
彼の書は、時には力強く迫力に満ち、時には柔らかな温かさを感じさせるそんな、不思議で魅力的な書です。
そして、その書にそっと添えられたお母さまの詩が、また素敵です。子どもを思う深い愛に満ちていて、私たち同じ自閉症児を育てた親には、とても共感できる暖かい詩です。多くの方にぜひ見ていただきたいと願います。子育て中のお母さんたちにも勇気や希望を感じていただけたらと思っての展示です。どうぞ、多くの皆様のご来店をお待ちいたしています。
お食事も益々おいしくなってきて、お客様も増えてきました。常連のお客様も大勢来て下さって、売り切れの日も出来てきました。いらっしゃるときは、予約をしてきてくださった方が安心ですので、よろしくお願いいたします。電話番号(カフェ スプリング カムカム086−954−4433)
そんなカフェで、先日コーヒーの試飲会を行いました。
オープンから一年間、カフェでお出ししていたコーヒーは、おいしいのだけれど少々パンチが足りない、いわば無難な味のように感じられました。そこで、お客さんに何人か集まっていただいて、何種類かの飲み比べをしてみて、今年のコーヒーを決めようということになりました。
集まってくださったのは、自称コーヒー通の方から、常連のコーヒー好きの方、それから「味も香りも、ようわからん」という当会の事務局長まで、合計9人が集まりました。
今までのコーヒーも加えて5種類の飲み比べをしました。なんと全会一致で、一つのコーヒーが選ばれました。すごいですね。ほぼ皆さんの意見が一致しました。今のコーヒーを全て出し終わったら、次からは新しい味のコーヒーを発注することになります。お楽しみにお待ちくださいね。
味わい深くしかも香り高いおいしいコーヒーが飲めるカフェとなります。どんどん進化するカフェ・スプリング・カムカムにご期待ください。
また現在、食後のコーヒーと一緒にお出ししていた茨木県産の干しイモは、Nさんからのご寄付でした。親戚の方が、この干しイモを作っていらっしゃいました。シットリやわらかで、イモとは思えない熟成された味わいが好評でしたが、間もなく今年の分の提供は終わります。食べたい方は、来年までお待ちくださいね。
これからのデザートは、ただいま考え中です。何が出てくるかはお楽しみに。それにしても食後のコーヒーとデザートで100円は、安いでしょう? ランチのおまけのような感じで提供中です。皆さん、どうぞ、自閉症啓発カフェにおいで下さいね。
そんなカフェにいらしてくださるTさんは、一番の常連さんです。
そのTさんから「草もちを作るんだけれど、来ない?」とお誘いをいただきました。
Tさんは、カフェ近くの山陽団地にお住いの方です。自転車に乗って、急な坂のある道を来てくださいます。健康第一といつも言われて、元気にボランティア活動や趣味に定年後の人生を楽しんでいらっしゃる方です。
奥様とも時にはご一緒に二人して自転車に乗ってきてくださる、カフェにとっても大切なお客様です。
そのTさんからのご招待です。嬉しくてその場で即答しました。「いきます!」その場にいたM君のお母さんと親子4人で伺うことにしました。
こんな風に地域の方から、グループホームの子ども達への招待は初めてのことです。
こんなに自然な形で地域の方との交流が始まるということが、嬉しく思えました。喜んで参加させていただくことにしました。
当日は、写真のように楽しく嬉しそうに初めての餅つきに興じる二人でした。Tさんに感謝です。
次は、通ってくる子どもたちがお休みのゴールデンウィーク中に行った、ぐんぐんキッズと赤磐ぐんぐんの改装の話です。
GWのお休み中におひさまハウスの裏にある、ぐんぐんキッズの入り口を改造しました。
今までの入り口は、狭くて一度に子どもたちが出入りすると、ごった返して大変でしたが、今度はぐっと広くなりました。
また、ここに洗い場も新設したので、歯磨きや手洗いうがいなどの身辺自立を教えることもたやすくなります。また、靴洗いや靴下の下洗いなど自分のことは自分でするという生活習慣も教えることが出来ます。思い切って改造してみました。これなら、子どもたちも色んなことが学べそうです。
また、2階の赤磐ぐんぐんでは、流し台周辺が、モノでいっぱいになっていたのを、流し台上に棚板をつけることで、すっきりさせることが出来ました。子どもたちの手洗いうがいの為の足台も作りました。どんどん進化する赤磐ぐんぐんであります。
ぐんぐんも開設して12年になります。そろそろ初期の設備が古くなる頃です。でも、新築するお金は当分厳しい私たちの事業所です。頑張ってあと10年くらいは、この古い建物でやっていければと思っています。10年後の新築を目指して、どんな建物にするかじっくり考えていくのも楽しいではありませんか。
楽しみは後に取っておく、、、。それが、今の私たちの楽しみでもあります。
まずは、GW開けに通ってくる子ども達の、新しい入り口を見た時の反応が楽しみです。
それでは、いつもの哲平くんのお話しも少し・・・
哲平の勤める会社で勤続10年の表彰をしていただきました。
正確には、哲平は11年たっていますが、おそらく一緒に表彰を受けるMさんがちょうど10年目なので、それに合わせていただいたのでしょう。
三重県の桑名にある本社まで表彰を受けに行ってきました。支援員の今村さんと所長さん、それに哲平より少し遅れて入社のMさんの4人で新幹線に乗り、名古屋で在来線に乗り換えて、行ってきたそうです。
その時の写真がこれです。
障害のある人が勤続10年というのは、哲平の会社でも珍しいそうです。
感動賞という賞をいただきました。
行く前に岡山駅の待合室で、表彰状の受け取りの練習をしました。右手で受けて、左手を添えて、両手に持ったところで一礼して・・・
ところが、実際には、支援員の今村さんが代表して受け取られて、哲平たちは横で礼をしただけだったとか・・・。
ところがところが、次に会社の前の社長で今は相談役となられた鈴木相談役さんから、特別にということでトマトをもらったそうです。
これは一人ずつに手渡しされたようですが、これの受け取り方の練習まではしていなかったので、両手ではなく片手でもらったそうです。
残念!! 予想通りにはいかないものです。
予定していたことと違うことがいろんな場面で起こります。想定外ですよね。まぁ〜しょうがないですね。
普通の会社での表彰式ですから、あらかじめこんな手順ですとは言われていません。現場の支援員さんも「おそらくこんな感じの進行で・・」と想定されることになります。当然、本人たちはどんな流れで式が進むのかもわかりません。
そんなことが、世の中に出るといっぱいあります。それが普通のことなんでしょう。普通の方なら、「まあその辺は臨機応変に・・・」とその場で対応できるわけです。その臨機応変が出来ない彼らではありますが、それでも裏表がないことや、お仕事は一生懸命するという事で、勤続10年の表彰を受けました。
会社の方々の優しさが、反映された勤続10年の表彰式です。つくづく感謝。ありがたいことです。
お気楽なもので、支援員の今村さんの緊張をよそに、哲平は、嬉しそうにお土産を買って帰ってきました。
夢工房のみんなの分と、グループホームのみんなへのお土産です。我が家へはいつものようにありません。家族旅行の時にないのはいいけれど、一人で行くときには、買ってこいよ〜と思う母でした。
臨機応変は、身につかないまま大人になった哲平君も、現在29歳です。見たところ高校生くらいにしか見えない彼は、来年の一月には、30歳です。
ああ〜、30歳。もし自閉症でなければ、そろそろ子どもの一人や二人はいてもおかしくない年齢です。そんなことを考えると、何時もは元気なわたしも、ちょっぴり悲しい気持ちになるのです。でも、思い返してみると兄の方は、もう30歳をとうに過ぎても、いまだ気楽な一人暮らしの独身生活、そんなものかもしれませんね。
哲平本人も、いたって幸せそうで、自分の人生に対して特に不満もなさそうなので、まあいいか・・・、なんて思う母です。
また哲平は、4月23日(日)例年通り、西大寺マラソンに参加しました。10キロの比較的短い距離の大会です。
ここで面白いエピソードを聞きました。去年哲平は、スタートダッシュで頑張って先頭を奪い、その時、先導する白バイを抜きそうになって、白バイのお巡りさんをあわてさせたそうです。知らなかった。面白い子です。
今年はそんなこともなく、ちゃんと走ったようで、全体の14位、部門別(高校生〜29歳の部)で6位でした。暑い日でしたが、疲れたそぶりも見せず、淡々と走りました。真面目にコツコツ練習した成果です。哲平は、努力の人です。立派です。
そんな感心させてもらってから間もない先日、グループホームに送っていった際、世話人さんといろいろ話をしていた私に、哲平は、少しイライラしていたのでしょうか? じーっと見ているな〜と思っていたら・・・、突然「お母さん、カエル!」と言いました。
「哲平、それって帰れってこと?」というと「おかあさん、かえれ!!」と強い口調で言いました。いつもすぐ帰って欲しいと思っているのでしょうね。
いつまでグズグズここにいるんだという感じでした。面白いなと思い、ここに書きますね。
哲平は、すっかり親離れしてしまいました。それに引き換え、母の私は、子離れが出来ないでいるという訳です。困ったことです。改めて、子どもとの別れを実感したという日になりました。
グループホームに入居して、1年と1か月。哲平がいない日々にも慣れました。
こんな風に我が子たち、一人ひとりが巣立って行って、最後の小鳥さんも居なくなった我が家は、空きの巣症候群。でも、そう言えば、いつもご飯を欲しがる“爺さん鳥”さんが、まだ一羽残っています。
この鳥さんが巣立つことはないので、まああんまりかわいくはないけれど、お母さん鳥は、もう少しがんばりましょうね。
さて、ここで、我が子に障害があると告知されて間のない保護者の方の思いについて、娘と話したことを少し書いておきます。
普段は仕事に忙しくて、業務以外の会話は少なくなっているのですが、GWということもあって、少しゆっくり話すことができました。
私は以前から、お母さんたちが動き出さないのが、とても気になっていました。
障害があるということをお医者様や保健師の方、そして保育園の先生方から「一度専門のところで見てもらわれてはどうかしら・・・」そんな風に言われた時のお母さんたちの気持ちの動きを歯がゆく思うことがあります。
早く動き始めることこそが大切なこと。早く専門機関に予約を取って、一日も早くに自閉症かどうかを診断してもらうことが、その後の子育てにとってとても大切だということを、私は長年の経験で知っています。だから、ついつい早く早くと思ってしまいます。
「でも、そんなこと言われたって、初めて自分の子どもの障害と向き合うときのお母さんの想いは、そう単純ではない」と、そう娘は言うのです。
私自身が、その昔どんな思いで我が子の障害を受け止めていったかは、遠い昔のことなので、はっきりと覚えていないのかもしれないということに思い至りました。
受け止める気持ちはずいぶん複雑だったことを、私は忘れているみたいです。
それでも、一日も早く専門機関の予約をしてほしいと思う訳です。自閉症を専門に見てくださる先生は児童精神科医という医師です。評判の良い先生のところは、予約しても一年後というような現状です。早い所でも4か月5か月はざらです。だからこそ、急いで予約して欲しいと私は思うのです。でも娘曰く、「お母さんたちの想いはそう簡単にはいかない」と言うのです。時間をかけて自分の気持ちを整理する時間は必要・・・、と言います。
そんなことしていたら、子どもはあっという間に一番成長著しいと言われる2歳台を通り越してしまいます。私の焦りは募るばかりです。
お母さんたちに言いたい。
悲しんだり悩んだり、ゆっくり考えたりもすればいいです。けれど、とりあえず予約だけは取りましょう。幸か不幸か、実際の診断まで考える時間はタップリあります(それもまた、改善していかなければいけない問題なのですが)。
予約を取っていなければ、はじめの一歩は踏み出せません。涙をこらえて、予約のダイヤルをまわしましょう。一年後かもしれないその時のために、一日も早くダイヤルをまわせ!!
幸い赤磐市では、一般の小児科の先生が、保健師さんや発達障害支援センターの勧めがあれば診てくださって、意見書を書いてくださいます。そうすればとにかく療育は開始できます。
確定診断のために、のちほど専門の医師の診断書の提出は必要となりますが、一年早く療育が始められるのは、貴重な2歳台の子どもにとっては何よりありがたいシステムです。このことに尽力くださったS元市議さんに感謝しましょう。
娘との話の中で、あの頃の自分の気持ちを忘れかけている私に思いあたりました。
今は、幸せで、いつも元気いっぱいでいるけれど、そんな私にもつらく悲しい過去は確かにあった。・・・あったはずです。
でも忘れたい記憶をすぐに消し去れることが、私の脳のいいところです。
そういえば昔々のことですが、主人と付き合う前に一人だけお付き合いした人がありました。色々あってお付き合いをやめましたが、あんなに好きだと思ったその人の名前も電話番号も、ほとんど覚えていない自分に気づいたのは、今の主人と付き合い始めてすぐのことでした。
私の脳は、消去する力を備えた優秀な脳だと自分では思っているのですが、周りの評価は、都合の悪いことはすぐに忘れる困った脳だということだそうです。
約束したスケジュールもすぐに忘れます。手帳に書いておいても、「これなんだっけ」と書いたはずの本人が思い出せません。人にお金を借りたらすぐ忘れます。都合いい脳でしょう?
はいはい、私にお金を貸したら、催促してくださいね。悪気なく消去していますから・・。
子育てしていてつらかったことや、困ったことは、山ほどありました。
数えあげていけば、心の奥のほうから消したはずの想いがあふれ出してきます。
でも、もう済んでしまったことです。何度も反芻して苦しい記憶を味わうことを私はしたくない・・・そう思っています。
いつまでもその辛さの中にいたら、前を向けない…、歩いていけない。そう思うのです。
子どもとの暮らしを、やっていかねばなりません。忘れたいことや自分にとってマイナスなイメージを遠くへやっていかないと、人は前に進めないのかもしれません。
自閉症でなかったらと思わないわけではないけれど、自閉症でよかったというと言いすぎのような気もするけれど・・・、子どもは、この子しかいません。
自閉症であるこの子との暮らしをより良いものにするために、子どもの良いところを捜し、子育ての楽しみを見出し生きてきました。 今は、毎日が楽しい楽しい・・そればかりです。
楽しいと思えば楽しくなります。苦しいと思えば、余計苦しく感じることもあるわけです。
人の気持ちは複雑です。でも、ためしに口角をあげて、にやりとわらってごらんなさいまし。無理やりでもいいから笑ってみると、ほら脳みそが騙されて、楽しい気分になってくるでしょう?そうやって生きてきた私です。私の生きていきようです。涙くんさよならですよ。元気出していきましょう。
会報、長くなりました。今回はいろいろ書いて要領を得ませんが、ごめんなさいね。
次は、6月の初めにぜひ出したいと思っております。
どうかよろしく。お元気で、ごきげんよう。
(育てる会 代表 鳥羽 美千子)
平成29年度 支援者対象 即実践講座 開始迫る!!
(またまた、これまで岡山では実現しなかった ビッグ講師による1年間の講座です〉
平成29年度の中山先生の即実践講座もいよいよ開催時期が近づいてきました。
【第1回 即実践講座 】
日 時:平成29年5月29日(月) 19:00〜20:55
場 所:岡山国際交流センター 国際会議場(岡山市北区奉還町2-2-1)
(JR岡山駅西口 すぐ・施設の駐車場はないので近隣のパーキングか公共交通機関をご利用ください))
テーマ:「自閉症の特性・学習スタイル」
講 師:中山 清司 先生(NPO法人 自閉症eサービス 代表)
【これからの予定】
第2回 6月26日(月)評価から支援へ
第3回 7月24日(月)構造化のアイデア
第4回 9月11日(月)ペアレンツトーク、親との協力関係
第5回 10月 2日(月)コミュニケーションプログラム
第6回 11月 6日(月)問題行動への対応 @
第7回 12月11日(月)問題行動への対応 A
第8回 1月 8日(月)ライフスキルトレーニング
第9回 2月 5日(月)高機能自閉症支援
第10回 3月 5日(月)自立した生活
参加費:一般 20,000円、賛助会員 17,000円 (全10回分)
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748
http://ww3.tiki.ne.jp/~teppey/2017sokujissen.pdf
平成29年度 育てる会総会&記念講演会
平成29年度の総会および記念講演会のご案内です。
【総会】
日 時:平成29年5月24日(水) 9:30〜10:00
場 所:岡山ふれあいセンター 第4研修室(岡山市中区桑野715-2)
正会員の方で、まだ出欠の連絡や委任状の提出をされていない方は、お早目にお願いします!!
郵送以外に、メールやFAXでもOKです。
総会議案の中にあった、「定款変更」についてのお問合せがありましたが、平成28年度のNPO法の改正に従って貸借対照表の公告方法を追加するという件です。
会の運営や方針が変わるというものではありません。
それで了解いただければ、欠席の方は委任状をよろしくお願いします!
【記念講演会】
日 時:平成29年5月24日(水) 10:00〜12:00
場 所:岡山ふれあいセンター 第2研修室(岡山市中区桑野715-2)
テーマ:「自閉症児の身体の育ちを考える 〜発達障害、ずれた歯車の戻し方〜」
講 師:藤井 直基 先生(理学療法士)
http://ww3.tiki.ne.jp/~teppey/20170524.pdf
はやぶさの会(新)の ご案内
特性があると、なかなか学校では気の合う友達が作りづらいわが子たち。
お友達ができたらいいなーと思い、親子で集うきっかけ作りの会を企画しました。
最初はご飯を食べながらおしゃべりをして、お互いに慣れる場にしていき、徐々に一緒に遊びにも行けるような関係に広げていけたら素敵だなと思っています。
特性のあるわが子たちが、学校などでちょっと落ち込んだ時なども、「分かってくれる人がいるから」と思える存在が、親以外にもいてほしい。そんな思いでいます。
「はやぶさの会」は、「今日、はやぶさの会なんだ!」と話した時になんだかかっこいいこと(笑)と、鳥のはやぶさは、基本的に群れには入らない孤高の存在で、鳥類最速のスピード感で目標(獲物)があれば一直線、でも顔は意外と可愛らしい・・・そんなところが、わが子たちの特性にぴったりだなと思えたからです。
普段は一人だけど、実は他のはやぶさの仲間たちとも、つながっていきたい。
一緒に仲間になりませんか? お母さん同士もお友達になっていきたいなと思います^^
日 時 平成29年6月18日(日)11:00〜13:00ぐらい
場 所 岡山市内 ファーストフード店
内 容 親子で一緒に食事をしながら、隣の席の他の親子とも気軽にお話ししましょう。
好きなもの・興味のあるものを持ってきて、お話しするのも良いですね。
(例:仮面ライダーや戦隊もの・ポケモン・カードゲーム・電車など)
対 象 自閉スペクトラム症のお子さんと親御さん「お友達がほしい方」「ある程度は会話でやりとりができる」こと
(本人から友達についての発言がなくても、何となく参加したら楽しめるのではという期待感での申込みでもいいです。何のための会か説明してあげてくださいね。会話が一方的になってしまいがちなのは、特性のためもあるので、“ある程度”ぐらいでお互いいことにしましょう)
※申し訳ありませんが、ごきょうだいの参加はできません。きょうだいの方は、ご家族の方などにお願いして、ご本人だけ連れてきていただくよう、お願いします。
参加費 無料(食事代はご家族でお願いします)
締 切 6月9日(金)までに育てる会事務局へ、お名前と学年をお知らせください。(正会員限定)
★今後も、2か月に一度程度の無理のない開催を予定しています。
18歳の春を目指すクラブ お知らせ
18歳で花咲く春を迎えたいと願って、活動しています。
代表の巻頭文の最初にあったように18歳の春を目指すクラブは、今年から2本立てになります。まだ正式な名前は決まっていないので、ここでは、Aチーム、Bチームの名前で紹介します。
Aチーム:18歳に近くなって、将来のことを具体的に考えたいグループ
Bチーム:まだ小さい子を持つ親たちで、将来に向けて一から勉強したいグループ
では、まずAチーム、比較的大きい子を持つ保護者たちの集まりについての案内です。
日 時:平成29年5月12日(金) 10:00〜12:00
場 所:東山公民館 会議室(岡山市中区平井4-13-33)
参加費:無料(今年度は会費は無料となります)(正会員限定)
将来に備えて、これからどんな事をしていきたいか、今回はみんなで考える集まりにしたいと思います。鳥羽代表からの経験談も話してもらいますので、新たに入りたい方もどうぞいらしてください。
Aチームは、正会員限定ですが、今年度は「18歳の春」としての会費は無料といたします。
続いてBチームの案内です。
こちらはどちらかというと小さい子を持つ保護者の会です。ですから、まだ自閉症についてよく分からないという、全く初めての方でもOKです。
「18歳の春」は、しっかり勉強を積み上げてきた先輩のお母さんたちの集まりで、ちょっぴり敷居が高い・・・と思われていた方も、ここなら大丈夫! 初めて子どものための支援ツールをつくってみよう、という人むけの会です。
もちろん、先輩のお母さん方で、この機会にもっと勉強したいわーという人たちも歓迎します。
第1回 支援ツール勉強会 「子どもへの支援について考えよう」
日 時:平成29年5月26日(金) 10:00〜12:00
場 所:山陽総合福祉センター(赤磐市河本778-1)
参加費:育てる会正会員 無料、一般 500円(全10回 一括払い 3500円)
赤磐ぐんぐん、ぐんぐんキッズ、それにぐんぐんぴっぴのお母さんたちも集まってくださいね。
香川大学教授の武藏博文先生が毎回オブザーバーとして来て下さいます。
楽しく学んで家庭での支援に、即、結びつく勉強ですよ〜!
ぜひ大勢のご参加をお待ちしています。
母の想いを語る会 復活!
お母さん同士で、わが子の困っていることを相談したい!
お母さん同士で、日々の大変なことや嬉しいことを分かちあいたい!
お母さん同士で、仲間作りをしたい!
そんな皆さん、集まりませんか? 母の想いを語る会が久しぶりに復活します。
これからも、アットホームでのんびりのんびり開催していくつもりです。
ぜひご参加ください。
日 時 平成29年5月29日(月) 10:00〜12:00
場 所 おひさまハウス 食堂
対 象 育てる会正会員の保護者(母親限定)
参加費 300円(当日集金します)
内 容 復活 第1回目は鳥羽代表も参加します。
代表と一緒に悩みや相談、ちょっと嬉しかったお話などをしませんか?
お気軽にどうぞ。
申込先 5月24日(水)までに育てる会事務局(電話086-955-6758)まで
キッズルームのお知らせ
キッズルームでは、岡山大学児童文化部の学生さんが子どもたちと一緒に遊んでくださいます。
リトミックやスカイバルーン、人形劇などの楽しいプログラムがありますので、ぜひご参加くださいね。
日 時:6月25日(日) 13時〜15時
場 所:岡山大学 体育館
詳細は、次号の会報でお知らせしますので、予定だけ入れておいてくださいね。
申込みの受付は開始いたしますので、育てる会事務局(086−955−6758)まで。(正会員限定)
AAO活動のお知らせ
今年度もAAO活動を続けたいと思っております。
活動に参加してくださるご家族、ボランティアさんを募集します。
〜AAO活動とは〜
親が企画した内容に沿って、子ども1人とボランティアさん2人とで活動します。一年間、同じボランティアさんと活動します。
親が企画するので、わが子に合わせた無理のない活動ができます。
親や親戚でない人との関わりや、公共の場でのマナーなどを学ぶ良い機会にもなります。
親にとっても、わが子の新たな一面を知ることができ、勉強になります。
◆参加家族の募集について
対 象:小学2年生以上(兄弟児の参加はできません)
活動日:7〜3月の間で、年3〜4回を予定しています。
(参加家族数にあわせてボランティアさんのお願いに回りますので、活動開始時期が遅くなる場合もあります。
ご了承ください。)
活動時間:基本としては、10〜12時
※活動日、活動時間は、活動内容や都合によりボランティアさんと相談して各家庭で決めます。
活動例:ボウリング、公園で遊ぶ、電車、バスなどを利用してショッピングに行く、映画に行く、などなど
活動費:ボランティア保険代を最初に集めます。
活動にかかるお金や、ボランティアさんが活動場所に来られるまでの往復交通費などは、親が負担します。
したがって、活動内容により、金額は各家庭で異なります。
◆ボランティアさんの募集について
一年間を通して、一緒に活動して下さる方を募集しています。活動に興味を持ってくださった方は、事務局へご連絡ください。どうかよろしくお願いいたします。
◆AAO活動説明会について
6月21日(水)、きらめきプラザ2階受付カウンターの奥側にある交流スペースにて、お申込み下さったご家族に、活動についての説明を行う予定にしています。
都合のつかない方には担当より個別にご連絡しますので、事務局までご相談ください。
◆参加申し込み期限:6月16日(金)
育てる会事務局へお申し込みください。みなさまの参加をお待ちしております。(正会員限定)
OHAの会のお知らせ
OHAの会は高機能自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害で知的障害のないタイプの子どもを持つお母さんのための会です。
≪ 次回のOHAの会 ≫
日 時:平成29年5月23日(火) 9:30〜11:30
場 所:おひさまハウス 食堂(赤磐市和田194-1)
アドバイザー:利守 愛子 先生(臨床心理士)
参加費:1000円
申込みは事務局(Tel.086‐955‐6758)まで。(正会員限定)
『自閉症 才能きらり展』のお知らせ
カフェ スプリングカムカムとグループホーム ほっぷ 1をギャラリーにした「自閉症 才能きらり展」が開催されています。
先月号でも紹介した通り、スタートの4月は「さをり織り教室」の先生をお願いしている津山在住の安東 毅 氏の「さをり織り展」を行いました。
代表の巻頭文にあるように、5月の才能きらり展は、岡山市在住の 西崎 亮 氏による「書画展」です。
独自の感性で書かれた文字は、私たちの心を揺さぶり、それに添えられたお母様の詩には心をうたれます。
ぜひ、足をお運びください。
水泳教室のお知らせ
日 時:平成29年5月21日(日) 15:30〜17:30
場 所:OSKスポーツクラブ(岡山市北区絵図町1−50)
連絡先:育てる会事務局(086-955-6758)(正会員限定)
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
体験してみたい方は、1回 1000円です。
プールは正会員限定で、育てる会で貸し切っていますので、安心してお越しください。
★欠席される方は5月18日(木)までに連絡してください。
当日のキャンセルは担当携帯まで・電話またはSMSにて連絡してください。
サッカークラブのお知らせ
5月はお休みです。
次回は6月11日(日)の予定です。
お母さんコラム
こんにちは。小1の自閉スペクトラム症(ASD)の息子のいる母親 「cyacya」と申します。
かなり特性の濃い息子との日々は、波瀾万丈・色々事件や面白いことがたくさん起きています。
そんな日常の様子を、不定期連載でもいいので会報に載せてほしいと頼まれたので、少しずつ書いていきます。我が家の話、気軽な気持ちで読んでください。
先日、第二子を出産しました。ASDの息子にとって、変化が大きい毎日となります。
家族が増えるということへの理解。
弟妹のお世話をする間、息子のことが後回しになること。
聴覚過敏がある息子と、毎日朝から夜まで泣く弟妹との共存・・・。心配は尽きません。
また、従兄弟が生まれたときに、私が「かわいいね」と言っただけで「僕のことはもう可愛くないんだ!」と拗ねてしまった経緯もあるので、赤ちゃん返りも心配でした。
見通しのないことが苦手な息子には、見通しを事前につけることで対応しましょう。
本人に対して、出産2か月前ほどから、色々なことを書いて伝えたり言い聞かせたりしました。
・赤ちゃんは、何か伝えたい時にお話ができないので、泣くことしかできません。・赤ちゃんは、お腹が空いたりおむつを替えてほしかったり眠たかったり機嫌が悪かったりすると泣きます。・大人があやしても、泣き止まないこともあります。・赤ちゃんは、生まれたばかりで小さいので、お世話をしてあげないといけません。・あなたがお世話してあげたいなと思う時は、ママに「何したらいい?」と聞いてください
(赤ちゃんは食べられないものや触ってはいけないものが多いので)。・ママが赤ちゃんのお世話をしていたら、あなたがママに何かしてほしいなって思う時に、すぐに対応してあげられないこともあります。・あなたが、ママに抱っこしてほしかったり、甘えたかったり、話を聞いてほしかったりするときは、伝えてください。
ママは気が付いてあげられないこともあるかもしれないからです。・「抱っこして」「甘えさせて」「話を聞いて」とあなたがママに伝えてくれることは、ママはとても嬉しいです。・ママは、赤ちゃんのこともあなたのことも、世界一大好きで、愛していて、大切です。・頑張って急いで「お兄ちゃん」になろうとしなくていいからね。赤ちゃんと過ごしているうちに、ちょっとずつ「お兄ちゃん」になれるから。
ここに挙げているのはその一部ですが、こういうことを、毎日本人がリラックスしている時に抱っこしたり背中から抱きしめたりしながら伝えていきました。
最初はきょとんとしていましたが、赤ちゃんの絵本などを色々借りてきて一緒に読んだり、兄弟の気持ちを書いたお話を一緒に聞いたりすることで、少しずつお兄ちゃんとしての心構えが出てきたようです。
そして、いざ!赤ちゃんとのご対面。
病院に来た息子は、赤ちゃんをドア越しに見て、「かわいいね」「小さいね」「お兄ちゃんだよ」とデレデレの甘々の顔になり、「ママ、赤ちゃん産むの大変だったね」「お疲れ様」と言ってくれました。
赤ちゃんとの生活も、すでに6ヶ月。「赤ちゃんは、僕が遊んであげる」「ママ、ちょっとゆっくりしてていいよ」「僕、お手伝いいっぱいするよ!」など、お兄ちゃんぶりを見せつつ、時々「ママ、こっそり抱っこして」「僕の話を聞いて」「赤ちゃんは、パパに抱っこしてもらったらいいでしょう?」と言いながら、私に上手に甘えています。
見通しをつけ、考えられることや思いつくことを事前に本人の心の準備をさせてきたこと、どういうことをすると周りの人が喜ぶのかということ、そして今まで保障されていた一人っ子ならではの独占できる時間をしっかり確保しておくことで、我が家の二人育児は今のところ特に問題なくスタートできました。
もしかしたら、赤ちゃんのことだけでなく、色々なことにチャレンジしにくいASDのわが子にとって、私が知っていることを丁寧に細かく教えておくことで、「やってみよう」と思えることって多いかもしれないなー、なんて色々期待しちゃう出来事でした(^^)
今後も不定期で、ASDの息子との日々を紹介していきたいと思います。
読んでくださってありがとうございました。
(cyacya)
ぐんぐん だより |
ぐんぐんぴっぴ (1歳台〜年少児)
4月の頭に満開だった桜が散り、葉桜になっています。満開の桜も美しいですが、葉桜もまた違った魅力があり、季節の移り変わりを楽しめますね。ぴっぴのお庭にも、つくしやタンポポ、わたげなどが生えていて、子どもたちも春を感じながら遊んでいますよ。
4月を迎え、新年度の療育がスタートしました。ぐんぐんぴっぴは1歳代〜4歳代の小さなお子さんが親子で通ってくる療育機関です。
ぐんぐんぴっぴの療育では、大きな柱となる目標が2つあります。1つ目は、「コミュニケーションする力を育てる」です。二つ目は「感情の共有」です。
どちらも育てることは簡単ではありません。人は楽しいことから、たくさんのことを学ぶことができるといわれています。ですから、ぐんぐんぴっぴでは楽しい活動(遊び)を通してお子さんたちに学んでいってほしいと思っています。
遊びの場面には人とコミュニケーションをとったり、様々な感情を共感し合うチャンスが詰まっています。
ただ単に楽しく遊ぶだけではありません。
まずは、子どもたちが楽しいと感じる遊びの世界に大人側が関心を寄せ、入っていく。
子供たちのスポットに入り込むことで、子供の楽しいと感じる世界を大人側も感じることができます。
子どもたちに、大人と遊ぶとこんなに楽しんだと感じてもらえれば、子供たちは自然と、楽しさを体いっぱいに感じ、それを声や表情、ジェスチャーなどで表現します。楽しさを共感するために大人を見つめたり、笑い合ったりして人を意識するようことができるようになります。
ぐんぐんぴっぴでは、シーツブランコやふれあい遊び、くすぐり遊びなどでお子さんと一緒に楽しむ時間があります。
どれも一人では楽しむことができません。一人ではできないから大人にお願いします。大人に手伝ってほしいこと、やってほしいことを伝えたらすぐに叶えてくれるという安心感や喜びがまた伝えてみようというコミュニケーションの土台を作っていきます。
こうやって遊びを通して子どもたちは大切なことを学んでいきます。
お子さん一人一人に合わせた「楽しいこと」を見つけ、一瞬一瞬のチャンスを見逃さず療育していきたいと思います。
今年度も子供たちがどんな成長を見せてくれるのか今からワクワクしています。保護者の方と一緒にお子さんのかわいいところを見つけたり、成長を喜び合ったり、時には一緒に考えたりしていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。
ぐんぐんぴっぴ 療育スタッフ
赤磐ぐんぐん (年中・年長児)
4月になり、お子さんたちはみんな新しい学年になりました。
大きくなったことがうれしいのでしょう。新しい名札を見せて、「○○ぐみ〜!」と誇らしげに教えてくれるお子さんもいました。
3月までぐんぐんぴっぴに通っていて、4月から赤磐ぐんぐんに来るようになったお子さんたちもたくさんおられます。
ぴっぴでは母子同室でしたので、まだお子さんが就園していなかったお母さんたちは特に、わが子がスムーズに離れることができるかどうかをとても心配しておられました。
私たちは、昨年度中からぐんぐんスタッフがぴっぴにお子さんの様子を見に行ったり、今年度はぴっぴから常勤スタッフが一人ぐんぐんに移動し、「持ち上がりの先生」的な役割も果たすという試みも用意したりして、待機していました。結果、お母さんと離れられなかった子はいませんでした。
赤磐ぐんぐんは、おひさまハウスという建物の2階にあります。
ぐんぐんの玄関を入ると、トイレと階段しか見当たりません。
ところで階段って、、、あれば上ってみたくなりますよね。お子さんたちが外出先でどこに続くかもわからない階段を勝手に上ると、たいていは止められたり怒られたりするものです。
でも、今回は違う。初めてだけど、上がっていいのです。お母さんもあっけにとられるようにさっさと一人で上がっていってしまうお子さんがほとんどでした。
初めてだからという理由で、お母さんを一緒に上がりたいというお子さんはお母さんと一緒に上がってOKです。(ただし、上のぐんぐん入り口のドアからはお母さんは入れません。)
4月が終わり、初めてぐんぐんに来るお子さんの受け入れが全て完了してみて感じたことですが、「階段そのものが、階段の上にあるぐんぐんに行くことを手伝ってくれたなあ」と思います。
3月の育てる会セミナーに講師として来て頂いた作業療法士、岩永竜一郎先生が、「物自体が指示を出している」とお話しされていました。
例えばドアは「ここから出て」、広い場所は「広いでしょう?走ったらいいよ〜」、ピアノは「私を弾いてごらん?」など、物たちが無言の指示を出しているのです。
これになぞらえると、ぐんぐんの階段は、「みんな〜上がっておいで〜」と誘ってくれていると言えそうです。
物からの指示は人から言われるよりわかりやすく、インパクトが強いです。
お腹がすいている時に、周りに誰もいなくて、お皿の上にあなたの大好物が載っていたら・・・「ちょっと食べてみない?」と誘ってくれているような気がしませんか?
食べないように我慢する・・・としても、それは大好物からの誘いを感じとっている、ってことにはなりませんか?
この「物が出している指示」を上手に暮らしの中で活かしていければ、お子さんたちにいちいち口出ししなくても、自分から動いてくれそうだな、と思います。「言われなくても〇〇したくなるようなセッティング」、この工夫は療育にも活かせると思いました。
赤磐ぐんぐん療育スタッフ
ぐんぐんキッズ (小1〜)
新年度がスタートしましたね。
ぐんぐんキッズも、新一年生を多数迎えクラスの雰囲気も随分変わったなという印象を持ちながら毎日を過ごしています。
新1年生たちは、来る場所は新しい場所になりましたが、いつも使っているスケジュールを使って自立的に行動することができています。場所は違ってもいつもと同じがあることで安心して過ごすことができる子どもたちです。
援助を求める時も、今まで使っていたリマインダーを使っています。今まで会ったことがない先生にも援助を求めることができるお子さんもいました。
その経験は子どもにとって成功体験になり自信につながり、小学校でもトイレの場所がわからなかったときに先生に聞きに行くことができたという報告をお母さんから聞きました。
しかし、うまくいっている事ばかりではありません。
初めての場所なので注目が逸れてしまうことが多くなったり、必要のないコメントが増えたりしてしまい、落ち着きがないような感じに見えるお子さんもいます。
「今は喋りませんよ。」「そこは見ないよ。」と言葉で指示を出しても目からの情報の方が強く入るので言葉での指示に注目を向けることも難しくなります。
そのようなお子さんには、環境設定の工夫を考え、やるべきことに注目できるようにしていく必要があります。工夫の仕方はお子さん一人一人によって違います。そのお子さんが何に困っているのかを正しく理解した上で必要な支援を考えていかなければその状況はなかなか改善されていきません。
ぐんぐんキッズでもその視点を大切にして一人一人に必要な支援を考えています。一人一人のお子さんが自分のやるべきことがわかって見通しを持って自立して行動できるように環境設定の工夫もしっかり考えて療育に取り組んでいきたいと思っています。
先日、療育が終わって帰る子どもを見送っている時に、こんなことがありました・・・。
「今日は帰ってからゲームできる?」と、お母さんに聞いていたAくん。お母さんは、「今日はゲームできないよ。ゲームは土曜日の約束でしょ」と伝えました。Aくんは、「えーっ!じゃぁ、明日できる?」と、お母さんに聞きます。お母さんは、「ゲームは土曜日よ。」とAくんの質問に答えていました。
このやりとりを聞いて、スタッフからお母さんに、『カレンダーなどにいつゲームができるかを示してみてはどうでしょう?』とお伝えしたところ、その翌週、早速ホワイトボードを買って、予定表作りました!」とお母さんから報告を受けました。
子どもたちが知りたい情報が書いてある予定表なら子どもたちも積極的に自分で確認しに行くようになると思います。
しかし、この予定表を子どもたちが自分から見に行くようにするためにはもう一工夫が必要だと思います。
ホワイトボードを導入して予定表を作ったとしても、子どもたちは自分のやりたいことがいつできるかを知りたい時には、言葉で「今日はゲームできる?」と、聞いてくるでしょう。
その時に、「ゲームができるのは土曜日でしょ」、と言葉で答えてあげていては、ホワイトボードを作る前と状況はなかなか変わりません。ホワイトボードを見に行かずに言葉でのやり取りが続いてしまいます・・・。
ホワイトボードに予定を書き込んでそれを見てほしいのであれば、「予定表を見に行ってごらん」と声を掛け、自分で予定表を確認しに行ってもらいます。そして、自分で予定表を見て「あっ!ゲームは明日か!」と、子どもが自分で気がついたら、「予定表を見に行ったらいつゲームができるか分かったね!」と声を掛けてあげるとよいでしょう。良かった行動を具体的に言葉にして褒めることでその行動が次にもつながるようになってくるでしょう。
療育の中でも子どもたちが自分の予定を聞いてくるときには、それがスケジュールで示されている事であれば、「スケジュールを見に行ってごらん」と声かけするようにしています。『声掛けの仕方』にも一工夫することで、支援グッズを子どもたちが活用してくれるようになるのではないかと思います。
支援グッズを作ってみたけどなんだかうまくいかないな・・・と思った時、何でうまくいかなかったんだろう、、、と考えることがとても大切です。 一工夫があることでうまくいくようになることもあるかもしれません。子どたちの自立した行動が増えていくための一工夫をいろいろ考えてみてくださいね。
ぐんぐんキッズ療育スタッフ
グループホーム寄付のお願い
いつもご支援ありがとうございます。
入居者の青年たちも1年経って、グループホームでの一人暮らしを満喫しています。
会としては、ほっぷ 1の運営が軌道に乗り始めたので、次のグループホームの建設に向け、そろそろ検討を始めなければと思っています (^_^.)
平成29年4月30日現在 寄付金合計 27,403,036円となりました。
今後ともご支援よろしくお願いします。
寄付金振込口座 中国銀行 赤磐支店 普通預金 1321755
岡山県自閉症児を育てる会 代表者 鳥羽美智代
『どろだんご 2』 出版募金ご協力のお願い
先月号にチラシを同封させていただいたように、育てる会でも講演を何度もお願いしている瑠璃真依子さんが、子どもの頃からの当事者の思いを綴った「どろだんご」 に続く 「どろだんご 2」 の出版のための募金をお願いされています。
教員退職後の再就職、そしてご結婚されて家庭生活へと、私たちもぜひお聴きしたいお話です。
10月の刊行に向け、ご協力のほどよろしくお願いします。
募金振込先:ゆうちょ銀行 口座番号:01390‐5‐100179
口座名義:瑠璃 真依子(るり まいこ)
http://dta.sakura.ne.jp/dorodango/
以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「育てる会 HP」に記載しています。