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平成29年7月31日

第231号
NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
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231号 目次
暑い夏に
即実践講座のお知らせ
支援ツール勉強会・ボランティア研修会・『自閉症 才能きらり展』 の報告とお知らせ
はやぶさの会・18歳の春を目指すクラブ の報告とお知らせ
OHAの会・木工教室 お知らせ
水泳教室・サッカークラブ お知らせ
お母さんコラム
私のお薦め本コーナー
「太田ステージによる 自閉症療育の宝石箱」
ぐんぐんだより
ぐんぐんぴっぴ・赤磐ぐんぐん・ぐんぐんキッズ
グループホーム寄付 御礼
新聞記事のご紹介
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暑い夏が、本格的に始まりましたね。
九州の水害に続いて、秋田や新潟でもたくさんの雨が降った模様です。首都圏でも雨が降ると、水は地面ではなく側溝にあふれ、下水のマンホールのふたから汚水があふれ、大変なことになるようです。
ここ岡山県赤磐市は、申し訳ないほど、平和な日々が続いています。
台風も避けて通るような土地柄です。雨が降る日もあるけれど、ゲリラ豪雨があったとしても、豊かな緑が水をしっかり受け止めてくれそうです。
裏に山はあるけれど、我が家の裏の山はたぶん崩れないだろうと、楽天的に考える私です。だって、飛鳥時代からずーとここで農業を営んできたらしい鳥羽家です。
何かあったら、きっと言い伝えがあることでしょう。それがないんだから、崩れたことはないのだろうと思うのです。ここは本当にいいところです。
あっ!書いてるはしから、外で雨が降り始めました。今年の雨は、急ですね。たった今晴れていると思ったのに、もう、煙ぶるように山が霞んで見えます。でも、向こうの山が明るいので、たぶんすぐに止むと思います。雨って、遠くから何かがわーんって、近づいてくる音がして、なんだろと耳を澄ましていると、雨だったという感じです。これって、子どもの頃に聞いた懐かしい夕立の音でしょう。夕立は夕方に降る雨。今は、昼夜問わず、急に降って、しかもドカッって激しく降りますね。異常気象です。怖いです。
私が生まれた昭和20年代は、灯りは裸電球、暖をとるのは火鉢というような暮らしでした。
夏は庭に床几を出して、井戸に吊るした冷えたスイカを切る時は、家族全員で囲みました。冷たくておいしいその味は、今でも家族の笑顔と共に思い出されます。懐かしいです、今はもう亡くなってしまった祖父母や父母が、元気そうに笑っています。妹や弟もいます。あの頃はモノもなくって、貧しかったけれど、家族がみんな助け合っていたように思うのです。ラジオが唯一の娯楽でした。
いまNHKで「ひよっこ」というドラマをやっていますが、懐かしい昭和が出てきて、嬉しくなります。稲刈りも手伝ったよ〜。家族総出でなんでもやりましたよ。子どもも戦力の一つでした。農繁期には、学校が半ドンになりましたっけ・・・。早く家に帰って家の手伝いをするためでした。あの頃の記憶は、こんなに鮮明に覚えているのに、今聞いた話も忘れてしまうのは、なぜなのでしょう。困ったもんです。
さて、育てる会20周年記念行事を行います。
皆で、20年を振り返るとともに、新たなる未来を考える機会としたいと思います。
場所は、岡山駅前のラヴィール岡山。10月21日(土)19時から21時の予定です。当日は、懐かしいボランティアさんや、お世話になった先生もお招きする予定です。多くの会員のご参加をお待ちいたしております。
会場は、結婚式場にも使われるお部屋です。ちょっぴりいつもよりおしゃれして、気取ってご参集ください。子どもはお父さんに預けて、懐かしい同窓会のような感じで集まりませんか?
育てる会で参加費は、少し補助しますので、会費もお安くなっています。盛大に20周年をお祝いしたいと、ただいま企画中です。詳しいことは、正会員の方に同封のチラシをご覧ください。
次は即実践講座についてのお話しです。
7月24日(月)、いつものように「岡山国際会議場」という少し大仰しい名前の付いた会場にて、夜の7時きっかりに始まった支援者対象の第3回即実践講座でした。
内容は、前回に引き続いて、評価とそれに基づいた構造化についてのお話でした。
先生のお話は、いつも対象の方を見ながらの実際の支援についてのお話なので、なるほどそうかと、いつも合点がいくお話です。今回の評価対象の方は、高校3年生の男性の方でした。
字が本当にわかっているのか、あやふやな知識に基づいていた支援を、しっかりとした評価に基づいて、本人が、一番わかる支援に変えていくという様子をつぶさに見せていただきました。ちゃんと評価すればこんなに変わるのよね〜という自閉症の人たちが、言えないこと解ってあげられていない私たちの命題を突きつけられるような、そんなビデオを見せていただきました。ちゃんとした評価をして、それに基づいて支援を考えれば、こんなに彼らは、理解できる。そしてしっかり働けるのです。
本人の問題のように思い、その障害のせいにしてきた私たちの対応がどれほど多くあるか、それを思いました。中山先生のところで評価キットが売り出されています。評価のビデオと共に、売っていただけたらいいなと思いました。
何気なくされる評価の一場面でした。でも、「『あ』はどれ?」と聞かれた時、彼は『あ』のカードを渡すのですが、もう一度「『あ』 だよ」と言われると、混乱するんですよね。
あやふやな状態だからこその混乱という風に見えました。ちょっと意地悪。でも、本当にそんなことで、もうわからなくなる自信のなさ。このまま字で示していけるのか、あやふやな生半可な知識ほど怖いものはない、そう思いました。
それにしても、いい加減な形ばかりの構造化が横行している支援現場を思い、私たちも反省しなければと、強く強く思いました。
彼らの為の構造化が、評価なしに行われていることに危機感を感じた次第です。
また、頑張らねばならないと思いながら、家路をたどる参加者たちではなかったでしょうか?
皆さん、即実践講座は、学びが深いです。中山先生、年齢不詳。若いのかそれともどうなの・・・、哲平が小学生の時にもキャンプでお世話になった先生、その時からちっとも変わられていないように見えます。飄々として見えるけど、熱い先生です。即実践講座、いいですよ〜。今からでもちゃんと追いつくことが出来ますから、始めませんか? 自閉症の人たちへの本物の支援を! 9月からの第4回目講座参加者募集します。残り座席、20くらいでしょうか?まだ間に合いますよ。
7月7日(金)には赤磐市総合福祉センターにて、「第3回 支援ツール勉強会」が行われました。
当日はなんとテレビ局が2社も来られての、勉強会になりました。
「テレビに映りたくない方は、こっち側に座ってください」という号令のもと、席の大移動を行った後、勉強を始めました。
今回は、テレビ取材ということもあって、先輩のお母さんの経験談を話してくれる人を頼みにくかったので、私が話すことになりました。
私が支援ツールについて思うことは、はじめからパーフェクトを目指さないということです。昔私が作ったツールは、ほとんど残っていません。画用紙を切って絵を描いたようなものですから、ヘロヘロになって、すぐダメになりました。
今のようにパウチをすることもなかったので、何度でも作り直さなければなりません。そのたびに改善もしやすかったように思います。丁寧にきれいに何日もかかって作ったような支援カードは、子どもが使ってくれないと、腹が立ちますよね。こんなに頑張って作ったのに…なんで使ってくれないの??って、愚痴も出てきます。子どものために作ったはずが、あらあら、ツールを子どもに押し付けている・・・なんてことになってしまっていませんか?
即実践講座で中山先生が言われる、度のあっていないメガネを子どもに押し付けているのと変わらないことになります。ぴったり合わないメガネは、使いたいとは思わないですよ。度のあったぴったりの眼鏡にできる限り近付けるために次々作り変えてあげられる方が、いいと思います。
私たちお母さんは素人ですから、専門家のような正しい評価なんてできませんよね。紙に絵を適当に書いて、解るかな??と我が子に見せていけばいいのです。わかったら子どもは動いてくれます。文字の解る子には、絵に字を入れて行ってもいいでしょう。字がない方がシンプルで解りやすい人もいます。絵をかくのが苦手なお母さんは、ついついパソコンにある絵を使いがちですが、我が子にぴったりのものがなかなか見つかりません。絵なんてわが子にわかればいいのです。上手でなくていいのです。誰に見せる訳じゃなし、立派である必要なんて、ないのです。わかるようなら、それに字を入れてもいいし、入れない方がいいかどうか、子どもに判断してもらえばいいのです。
支援ツールの中のスケジュールひとつで、色んなお話が広がります。楽しく伝わる喜びを味わってほしいと願います。そんな風にお話しました。私の経験談です。
おおらかに適当に、どんなものでもいいから、すぐに始めてほしいと思います。
はじめに一歩を踏み出せば、後は子どもが、乗ってくるかどうかで、このツールが、子どもに合っているかどうかが、解るということです。
支援ツール講座、武蔵先生のパワーカードのお話も刺激的で、参加者のみなさんも宿題をもらって、頑張って作っていらっしゃることでしょう。9月に、どんなのが出来てくるか楽しみですね。
皆で作っていくと、いろんなものが見られて、面白いですよ〜。
話が変わって、8月2日から、アメリカのノースカロライナ、TEACCHプログラムの本場で勉強してきます。
今から8年ほど前に一度申し込んで行こうとしたことがあるツアーです。父が、がんで余命が幾ばくも無いとわかったのは、申し込んで間もなくのことでした。そのため、その年は諦めて、またいつか、と思っているうちに、次々と忙しくなってしまい、もう今更こんな歳の私が勉強をしても仕方ないかなーと思ったりしていました。でも、今は行くなら今しかない・・・と思うようになりました。
佐々木先生が今から30年以上前に行かれて、日本に紹介くださったノースカロライナで生まれたTEACCHプログラムです。あれほど、何度も何度も聞いたTEACCHの実践を一度は見てきたい・・そう思うようになりました。
グループホームを運営していて、解らないことが、たくさんあります。小さい子への支援も、もっと私は知っておかなければならないことが、きっとあるに違いない。そんな風に思います。少しですが年金も出るようになったことですし、ここで行っとこうかと、思い立ちました。皆さん、次の会報では、きっとこのツアーの話題になることと思います。報告を楽しみにお待ちください。
さて、夏休みがはじまり、育てる会でも職員の子どもの託児が始まりました。
育てる会で働く人たちは、子育て中のお母さんたちが多くて、長期休み中の預かってくれるところがなくて困っている人が多いのが現状です。私が、働きたくても働けなかったのも、哲平を預かってもらえるような場所が、昔はなかったからでした。
今も学童保育や、障害のある子のための放課後等デイサービスもあるにはあるけれど、預けたいとは思えないような事業所も多いように思います。
これまでは、外部のファミリーサポートセンターにお願いして、サポートの方を派遣してもらっていましたが、今年からは専任スタッフの方をお願いしての夏休みが始まりました。
休みに入る前からの入念な打ち合わせのおかげで、スムーズな託児が実現しています。
育てる会の建物には、倉庫が2つあります。その一つを片づけて、室内プールを作りました。
・・・こう書くと、すごいもの作ったんだなーと誤解を招きそうですが、2M×3Mのプールを通販で買って、そこに水をためたというだけのものです。
でも室内にあるので、じりじり太陽が照りつけるわけではないので、快適なプールです。結構ばしゃばしゃと楽しそうに遊んでくれます。
一日は長いので、いろんなことを企画して楽しい時間になるように、7月中は、交代でお母さんたちがお仕事を休んで、一日だけ託児スタッフとして、専任スタッフのMさんにわが子を判ってもらう為の時間を作りました。コーディネーターとして、松田紗代さんが、入ってくれています。
毎日夏休みの宿題をする時間を必ず取り、その後は、毎日日替わりでいろんなことをやっています。
図書館へ行って本を借りたり、TSUTAYAでDVDを借りて、暗くした部屋で映画館のように大きくプロジェクターで映して映画を見たり、カフェへ食事に行ったりもしたようです。
これからはカラオケもするそうです。
色んなことを楽しくルールを決めて取り組んでいます。
障害があろうとなかろうと、スケジュールによる見通しと、やっていいこといけないことをはっきりした形で示すルールは、必要です。
人との付き合いの中で、友達同士の中でやっていいこといけないこと、言っていいこといけないこと、色んな学びをこの小さな子供たちのグループの中で彼らには社会性を学んで言って欲しいと思っています。
今年からは、専任のスタッフMさんが、子どもたちのお世話をしてくださいます。職員たちも、我が子のサポートブックを書いてMさんに渡しています。
なが〜い夏休み、毎日を楽しい時間にしてやりたいと、いろんな工夫と取り組みをしながら、託児スタッフ頑張ってくれています。
自閉症の「才能 きらり展」も1か月は、あっという間に過ぎていきます。長谷川海さんの展示も好評のうちに終えました。
次回は、津山の年岡雅代さんのろうけつ染めの作品展です。
次の展示は誰にお願いしようかと考えていると、育てる会のスタッフのYさんから、「うちのお姉ちゃんの作品はどうでしょう」とお話がありました。
それで急遽8月の展示となりました
Yさんのお姉さんは、自閉症です。知的障害も重度とのことですが、小さい頃から絵をかいたり、手芸をすることが大好きだったそうです。現在働いていらっしゃる津山市の「どんぐり工房」での、染物の先生との出会いが、彼女の絵心と結びつき、こんな素晴らしい素敵な作品に仕上がったのでした。
皆さんにもお見せすることが出来て、私も嬉しく思います。どんなことでも好きなことをずーっと続けていると、こんな形で花開くことがあることを、若いお母さんたちにお伝えしたいと思います。ぜひ、皆さんのお子さんの中に眠る才能を、花開かしてあげてほしいと思います。もしかしたらすごい才能をお子さんは持っているかもしれません。そのためにも、小さい頃から、色んな経験をさせてあげてほしいものです。何かの才能が花開くかもしれませんからね。展示は、7月31日〜9月1日です。多くの皆様のご来場をお待ちいたしております。
さて、話題の「岡山マラソン」、今年も我が家では親子で当選しました。3年連続で、父子二人で走ります。多くの方が、落選されていると聞きます。よっぽど運がいい我が家です。
一年目は、山陽新聞社や毎日新聞社の方が、取材してくださって、新聞にも大きく載りましたが、2年目はのんびりと走ることが出来ました。何しろ新聞社が来られると、鳥羽父はどんなことしてでも完走してもらわないと、恰好がつきません。哲平がゴールしてから約3時間、ながーく待たせたけれど、何とかギリギリ6時間以内でゴールできた時には、心底ほっとしたものでした。2回目はなんと50分ほどもタイムを縮めてゴールしました。去年そうしてくれたらよかったのに・・・と、つくづく思いました。
昨年の大会では、哲平は就実高校のあたりまででは、トップ集団にいて、テレビの中継で走っている雄姿が見られたそうです。私は、スタートまでサポートについていてテレビを見る余裕なんてありませんでしたから、見ることは出来ず残念なことでした。
いつも一位になるつもりで走る哲平は、とにかく頑張れるだけ頑張るようで、力を蓄えてあとに残すなんて言うことは、無理なようです。「ゆっくり走るんだよ」と、言いきかせても言うことは聴きません。
せめて、ケガや故障をしない体にしたいと、先日から、総会記念セミナーでも講演をお願いした理学療法士の藤井先生が勤められているクリニックへ通うようになりました。
靴を見てくださったり、ストレッチを教えて下さったり、丁寧な支援を受けています。
哲平は、今はまだまだこれが精いっぱいです (^^;)
グループホームや家でもストレッチを丁寧にしている哲平は、やる気満々です。
いい感じで体が整ってきたら、記録も伸びるのでしょうか?楽しみにしたいと思います。
何しろ車にはねられて、自転車と一緒に10メートルも飛ばされた哲平です。事故のあとからは、それまでのきれいな、流れるようなフォームはなくなり、無理してぐいぐい力任せに走るようになりました。その為に、どこか無理が生じているのでしょう。レースのたびに故障が増えてかわいそうです。でも、速く走りたい!そう思うのでしょうか、頑張る哲平になんとかしてやりたいと思う私です。
また、7月14日(金)には、18歳の春を目指すクラブでカレッジ旭川荘の見学に行きました。たくさんの盛りだくさんな学びが用意されていて、感激しました。
支援学校を卒業してから来る人もいれば、大学を出ているような人も来られる可能性があるとのこと、幅広い人たちを、支援しなければならないところが、本当に大変だろうと思いました。
自立訓練と就労移行という給付費を使っての事業をされていくことの苦労を思いました。
カレッジという響きと、実際の運営方式が違うのが、気になる親御さんはおられるのではないか・・・と思いました。つまりは、大学に似たようなものと思っていたら、そうではないということですよね。
勘違いされてくる人がいると、困るだろうなと思いました。
大学の代わりと思ってこられる人には、授業料をたくさんとって(一般の大学以上でもいいと思います)、旭川荘の専門学院の方に、うまく吸収していけばいいのかもしれないな・・・なんて思いました。
一方、知的障害があるという人にとっては、給付費を使う形態は、画期的でありがたい素晴らしいシステムだと思います。
「もう少し学ばせたい」
「今この子をすぐに卒業させて、社会へ出してしまうのは、無理があるのではないか」
と思っている親たちにとっては、明るい希望を感じる、そういう場だと思います。
何はともあれ、旭川荘が、このような困難で大変な事業に向けて踏み出されたことを、歓迎し、応援したいと思います。
後のページに参加された保護者の方からの感想がありますのでご覧ください。
いよいよ第93回育てる会の自閉症啓発セミナーが、近づいてきました。
会場は、山陽新聞社のさん太ホール、時間は10時から16時です。駅からも近く、県外など遠くからご参加いただく方にとっても、便利な立地条件です。
今回は、育てる会としては初めて、PECSに特化したセミナーを企画しました。
コミュニケーションが大切と、よく言われます。私たちは、あの子たちが理解できるようになれば、自然に話し始めたり、こちらへ伝えたいことを伝えてくれるに違いないと、思っていました。
けれど、もしかしたら彼らは、「伝える」という行為を知らない、学んでいない人たちなのかもしれません。
伝えるとこんないいことがある。伝えられれば、こんな風に要求がかなう・・・、そういう事を何度も何度も経験することで、人を意識して伝えていこうとする力が育まれていくのではないでしょうか?
先年亡くなられたイギリスの 自らも自閉症児の母であるローナ・ウィング博士の言葉に「自閉症児は自然に学習するという力がない。学習させられなければしないのが自閉症であり、放っておいても学習するのは自閉症ではない」というのがあります。
逆にいうと、わかるように教えれば教えただけ、少しずつスポンジに水が吸いあがっていくように健気に学習していくのが自閉症児だと思います。
自閉症の人たちは、自然に学んではいきにくい人たち・・・ということです。では、どのようにすれば彼らの学びを支援することが出来るのでしょうか?
今、最も彼らの側に立って、彼らの想いを伝えていくことが出来るシステムは、PECSを置いて他にはありません。
そんな講演会をここ岡山で行います。皆さん、ぜひお越しください。PECSを日本へ紹介いただいた門眞一郎先生の熱い思いのこもった講演に続いて、実践の人中谷さんの実践映像をたくさん見せていただきながら、お話聴かせていただきます。
どんな方にPECSは有効でしょうか?
○ 無言語の人
○ 伝えたいという思いを育てる必要のある人
○ しゃべれるけれど、困った時や助けが必要な時、適切に言えない人
○ 会話が一方的で、やりとりが成立していかない人
○ 言葉が不明瞭で、何をいっているのか分かりにくい人
そう、誰にとってもPECSは有効です。
「うちの子は、高機能なので必要ないわ」そう思われている方、そんな方にも有効だということがおわかりいただけましたでしょうか?
PECSの始めは自閉症の人にとって最も大切な自分の要求を伝え、そしてそれをかなえていくということが自然にできていく学びです。
さあ〜、厳しい夏が、どんどん激しくなります。皆さん、元気で秋を迎えるまで頑張りましょうね。早く来い来い秋風さん。次回の会報では、少し過ごしやすくなっていることでしょう。楽しみに、一か月を過ごしましょう。では、またお会いしましょう。
(育てる会 代表 鳥羽 美千子)
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平成29年度 支援者対象 現場の先生のための即実践講座
【 第4回 即実践講座 】
日 時:平成29年9月11日(月) 19:00〜20:55
場 所:岡山国際交流センター 国際会議場(岡山市北区奉還町2-2-1)
(施設に駐車場はないので近隣のパーキングか 公共交通機関をご利用下さい)
テーマ:「ペアレンツトーク、親との協力関係」
講 師:中山 清司 先生(NPO法人 自閉症eサービス 代表)
参加費:一般 20,000円、賛助会員 17,000円 (全10回分)
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748
http://ww3.tiki.ne.jp/~teppey/2017sokujissen.pdf
今年は、会場を岡山国際交流センターの国際会議場に変更したため、まだ席に余裕があります(2階席もあります)。
途中参加もOKですので(それまでの講義はBDでお送りします)、お誘いあっての参加をお待ちしています。
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支援ツール勉強会 報告とお知らせ
先日、7月7日(金)山陽総合福祉センターにて、香川大学教授の武蔵博文先生をお招きして18歳の春を目指すクラブ「支援ツール勉強会」の第3回を開催しました。
当日は、TV局の取材がありドキドキしましたが、実際に始まるとカメラのことなんかすっかり忘れて勉強に夢中!演習に熱中!あっという間の2時間でした。
武蔵先生のお話では、支援ツールを実際に作るための「ねらいを絞る」のワークを行いました。支援ツールのねらいには、「自分の意思を伝えるためのもの」「生活で自立を高めるもの」「発達の基本となるもの」などがありますが、どれをねらいにするかを見極めることも必要です。私たち親はついつい「親ができてほしいこと」「親が困っていること」を課題にしがちですが、★本人ができる・大体できることか ★「自立」につながることか ★肯定的・前向きなものか ★皆から認められることか などを意識する大切さについて教えていただきました。
実際に自分たちで書いてみたあと、近くの席のお母さんと見せ合って色々意見をもらうことで、客観的視点から考えることができ、「いいですね!」「なるほど」など肯定的に褒めてもらえて嬉しい気持ちになりました。
また、今回は盛りだくさんで「パワーカード・ルールカード」についての学習も行いました。子どもの持つ特別な興味関心を活用することで、子どもに挑戦してほしい内容にチャレンジするやる気・前向きな姿勢を持つことができるようになることを教えていただきました。
次回は、夏休み明けの9月開催です。パワーカードや支援ツールを作った方はぜひ当日持参してください。武蔵先生や他のお母さん同士で見せ合って、頑張りを褒めてもらったり、ちょっとうまくいかなかったところにアドバイスしあったりしましょうね。
支援ツール勉強会は、わが子に役立つ支援ツール・グッズを考えるお母さんたちの勉強会です。わが子のことを一生懸命考える時間・仲間たちと一緒に学ぶ場にいると「なんだか私たちって、熱心で頑張っていて、良いお母さんだよね!(^^)」なんて良い気分になります。
まだまだメンバー募集していますので、興味のある方は、ぜひお申込みください。途中参加でも大丈夫ですよ!
感想を一部紹介します。
ねらいを絞るワークなど、実践できて勉強になりました。
親側の気持ち・思いで「あれもこれも」と思っていましたが、ちゃんと評価して、本人にできるか、まだ早いか考えていかないといけないんだということが分かりました。
先生のお話を聞くと目からウロコ!がたくさんあります。手順書を作ったから、支援ツールを用意したから、何でもできる魔法ではないということが印象的です。ちょっと頑張ればできる、ということから成功体験を積んでいこうと思いました。(小2母)
毎回、支援ツールについて、具体的にポイント・実際の実物(例)などをたくさん教えていただけて、とても分かりやすいです。今回のねらいを絞るワークも、パワーカードについても、面白かったです。家で一人だと「えい!」と気合が入らないとできないことが多いので、他の人と話し合いながら取り組むことができるのが楽しいです。いつもありがとうございます。(小1母)
支援ツールを作ることを具体的に考えることができました。ハードルを上げすぎず、ちょっと頑張ればできそうな内容でやってみたいと思います。
今回、鳥羽代表の実践発表の中で、「みなさん、最初に気合い入れすぎ!もっとペラペラの紙で作ってみて、本人に合っているか見て、良かったらそのあとでちゃんとしたものを作ったらいいんだよ!」と話されていて、「ちゃんとしたものを!」と思いすぎていたことに気づかされました。まずはとにかくやってみようと思います。(小2母)
支援のねらいは、子どもの立場に立って考えることが大事だと分かりました。子ども自身がやりたいことを応援できる支援ツールを考えられるようになりたいです。(4歳母)
自分だけで考えているよりも、他の人の意見を聞くことができたので、支援ツールの幅が広がって良かったです。家だとなかなか実際に取り組む意欲が湧きづらいので、こうした場に来ることでやる気につながりました。夏休みにやってみようと思います!(3歳母)
これまで自己流で支援ツールを作っていて、一番困っていたのが「本人に合う支援ツールの探し方」だったので、今日の実践で、そこを考える手順がとても具体的で分かりやすかったので、ありがたかったです。(5歳母)
【 第4回 支援ツール勉強会 】
日 時 平成29年9月15日(金)10:00〜12:00
場 所 山陽総合福祉センター(前回と同じ会場)
参加費 正会員無料 ・ 一般500円(全10回申し込みの方は3500円)
持参物 「ねらいを絞るワークシート」2枚・「支援ツールアイデアシート」1枚(書けるところだけでいいので記入してみましょう)・パワーカード(作ってみた人)
★途中からの参加も大歓迎!お申込みは育てる会事務局(086-955-6758)へ★
正会員・一般で全10回分お申込みいただいた方は、欠席・遅刻・早退した回のDVDを事務局で見ていただくことが可能です(貸出はしていません)。
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ボランティア研修会の報告
7月15日(土)に育てる会のキッズルームやクリスマス会、サッカー教室などでボランティアをしてくださっている岡山大学の学生さんたちを対象にボランティア研修会を行いました。
赤磐ぐんぐんやぐんぐんキッズで療育をされていた松田紗代先生が2時間にわたり、自閉症スペクトラムの特性や子供たちへの適切な関わり方について丁寧に説明してくださいました。
約30名の学生さんたちの参加があり、熱心に話を聞いたり、演習を行ったりしました。
参加された学生さんの感想を一部ですが紹介します。
・それぞれの障害の症例が多く紹介されたので、このような症状の人がどんな障害なのかということが分かりやすかったです。自分の考えていることや思っていることがうまくいかないとパニックになることがあると分かったので、相手の意見を聞くことが大切で、分かりやすく説明し、どうしたら良かったのかを説明すること。「何がしたい?」と曖昧に聞くのではなく、選択肢や条件を出して聞くことで誤解されにくく、保護者に子どもの良かったところを伝えていくことで気持ちが楽になることなどを学びました。(大1)
・キッズルームなどで、自閉症の子どもたちと何度か関わってきましたが、「普通の子より一つのことに熱中しやすい」という印象が一番大きかったです。今日の研修会で、具体例も取り入れながら詳しく説明していただいたので、とても分かりやすく、自分の知らないこと・子どもたちと関わる上で、知っておくべきことがたくさんあるなと感じました。
自分のしている行動が子どもたちを傷つけているのではないか、この対応の仕方は間違っていないかなど不安に思うことが度々あったので、今回このような機会を設けていただけてとても嬉しかったです。
自閉症のお子さんにどういう対応すれば良いのかということが一番不安に思うところでした。今回、NG対応・OK対応を具体例で示しながら説明していただいたことは、今後自閉症のお子さんと関わる時の参考にさせていただきます。気を付けたいと思うことはたくさんあるけれど、「その子自身を認めて、まっすぐに向き合う」ことを大切にしたいです。(大2)
・大学生になって初めて自閉症の子と関わるようになりましたが、正直普通の子と何が違うのか、分かりませんでした。関わる中でうまくいかないことがあっても、正解が分からず、手さぐり状態だったのですが、今回ぼんやりとですが、どういうことなのかが分かったような気がします。また、司会をやるときに、先輩から「ジェスチャーや動きは大きく分かりやすく」と言われていた意味もよく分かりました。今回学んだことを参考にして、これからも関わっていきたいと思います。口頭だけの指示や注意では伝わらないこと・無理に行動を止めたり強制したりしないことなどを特に気を付けてみようと思いました。「伝える」を意識して関わりたいです。(大2)
・発達障害について、それぞれの特徴について分かりやすく教えていただき、その中でもお子さん一人一人の特徴は異なることを学ばせていただきました。障害か個性かについて、どちらかであるということが問題なのではなく、周囲が理解し、適切な支援をしていくことが大切だと思いました。今後は、ASDのお子さんが不安にならないような環境を作ることが大切で、絵や写真など視覚的に説明することに気を付けたいです。このような研修会を開いてくださり、本当にありがとうございました。とても勉強になりました。(大2)
・今まで自閉症のことについてほとんど知識がなかったので、知れて良かったです。キッズルームで自閉症の子どもたちと関わっていても、普通の子とそんなに変わらないと思っていたので、今回子どもによってできること・できないことが違って、それぞれ適切な対応があることが分かって良かったです。また、子どもだけでなく、保護者に子どもの良いところやできたところを伝えることで、ホッとすることができるということが分かって、今後伝えていきたいと思いました。何でも「いいよいいよ」と言ってしまうことがあるので、「こうだから、これはやめようね」とちゃんと説明したり、ルール説明を実際にやって見せたりして伝えてみようと思いました。もっと子どもたちのことをちゃんと見て、適切な距離で関わろうと思いました。(大2)
・発達障害といっても、例えば自閉症や学習障害など様々あり、それによって様々な対応の仕方があることが分かりました。
一人一人の個性を理解すること、あいまいな指示などをせず、具体的な表現を心がけることなどを、今後気を付けていきたいです。こういう研修会を、大学の授業でも行って、より多くの人に発達障害について理解してもらうのも良いのではと思いました。(大3)
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『自閉症 才能きらり展』 の お知らせ
カフェ スプリングカムカムをギャラリーにした「自閉症 才能きらり展」が開かれています。
7月は岡山市在住の長谷川 海さんのパソコン画展が開かれました。
巻末に朝日新聞で紹介された記事が載っていますのでご覧ください。
8月は津山の「どんぐり工房」に通われている年岡雅代さんの染め物展です。
才能きらり展では、初めての女性作家による作品展です。優しい色合いの蝋纈(ろうけつ)染の世界をお楽しみください。
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はやぶさの会 報告とご案内
7月15日(土)、育てる会事務局のある「おひさまハウス」に、
年長〜小学2年生までの4人とお母さんたちが集まって開催しました。
まずは前回できなかったトランプ!
何回するかで意見がバラバラになり、その回数をどうやって決めるかなど、自分の思い通りにならずに「えー!?」となったりは、やっぱり特性あるもの同士。お母さんたちが間に入りながら少し調整しつつ、取り組みました。
ルールが少し難しい様子でしたが、知っている子が教えてくれたり、ヒントをもらったりしながらやってみました。「カードを盗み見するのはダメだよ」「カードを配っている時は、今何枚配っているか分からなくなるから、触らないで」など、お互いに話し合いをしながら行っていました。ビリになった子も、かき氷があるので気持ちを切り替えることができました。
かき氷作りでは、たくさんの味がある中から選ぶのが大変なようだったので、急遽シロップのリストを紙に書きだして「ミルク あり・なし」も付け加え、「どれにする?」とオーダー式に考えてもらうと、じっくり考えて自分好みなものを選ぶことができました。
2杯目のおかわりでは、「違う味に挑戦しようかな」と言ったり、「これ、おいしいから同じのにしてみたらいいよ」と言ったりしていました。
「視覚的に示すと分かりやすいよね」と話すと「うん!これ助かるわー」と言う子もいれば「いつも同じやつしか頼まないから、かき氷の時は、なくても大丈夫」と言う子も。
視覚支援は、「とにかく何でも視覚化すればいい」ではなく、本人が必要だと思うところに、必要な形・量のものであることが、大切な視点なのかもしれませんね。(^^)
その後は「夏休みに楽しみなことを話そう」。皆が各自バラバラにバーッと話しそうだったので、「でもいくつかルールを決めて話をしてみよう」「話をする人と、聞く人に分かれて、順番に交代してするよ」「話を聞く人は、たとえば『遊園地に行くのが楽しみです』と言う人がいる時には、『いいね』とか『楽しそうだね』とか言うのはOKだけど、『ぼくも行くよ!ぼくは○○遊園地にママとパパと行くんだー』とか言うのはNG。質問するのはいいよ」「できるかなー?」と紙に書いて説明しながら話すと、「できるできる!」「そんなの簡単!」と自信満々。
でも、実際に「まずはお母さんからするね」「お母さんは、岡山のお祭りに行くのが楽しみです」と話をすると、それまでのワイワイが嘘のようにシーンとして聞いて、「質問はありますか?」と聞いても「ないです・・・」。
そこでお母さん同士で「いつするんですか?」「どこでするんですか?」「誰と行くんですか?」など質問し合っている様子を見せると「そういうことかー!」と気づいたらしく、どんどん質問が出てきました。
子どもが話をする順番になった時にも、生き生きと話をし、お互いに質問をしあっていました。質問の内容も、繰り返すうちに「いい質問!」というものも多くなっていました。
順番を守って話を聞く、相手の話に集中する、話の内容に即した質問をする、話の腰を折らないなど、普段の友達関係にも使える練習になったらいいなと思います。
楽しい時間はあっという間で、2時間がすぐ経ちました。
相性や苦手なことや準備した方が良いことなど色々なことが見え、それぞれの課題も見えてきます。今後も不定期に開催しながら、親子で少しずつ色々挑戦していきたいです!
一緒に取り組んでみたいと思われる方は、育てる会事務局にご連絡ください(^^)
(担当:松田紗代)
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18歳の春を目指すクラブ報告とお知らせ
18歳で花咲く春を迎えたいと願って、活動しています。
7月14日(金)、18歳の春を目指すクラブ主催でカレッジ旭川荘(岡山市東区西大寺浜609)の見学会を行いました。
知的・発達障がいのある人のための「福祉型大学」として、本年4月に開校し、1学年10名定員ということで、すでに10名の方が授業を受けておられました。
参加された方からの感想が届いていますので紹介します。
本日は、大変お忙しい中、見学をさせて頂きありがとうございました。
最初に、赤木学院長のお話で、アメリカでは、知的障害者を大学に入学させる事が制度化されていて、約300の大学が定員の1%前後を受け入れている。
一方日本では、0.4%しか大学に進学出来ていない状況であること。文科省の教育がないので、福祉の枠組の中で、知的・発達障害者の高等教育を設立したということでした。日本に9施設しかないカレッジ型の施設が、岡山に開校かれたことは、とても嬉しく思いました。
次に、大月先生から、授業の内容や生徒達の様子を詳しく教えて頂きました。
将来、1人で生活出来るための生活スキル・コミュニケーションの学習を重要視していること。個々で万歩計を持っていてパソコンで健康管理をしていること。一人ひとり認知度が違うので、個別学習を増やしていかないといけないと考えていること等を聞いて、個々の卒業後を見据えて、一人ひとりをとても大切に考えて下さっていて、素晴らしいと感じました。
コラージュの授業を参観させて頂きました。岡山大学院生が講師をされていました。同年代の学生との交流でもあり、楽しい時間のようでした。
最後に、小坂田先生のお話でした。今は試行錯誤しているが、今後は、自分の好きなものを極める個別学習を増やしていくこと。ボランティア活動が出来る機会を作ること。認知的な学習は、個別対応していくこと。卒業後もキーパーソン役として繋がっていかないといけないのかなぁと、言われていたことがとても印象に残りました。
理解のある先生方で、将来は、1人で生活出来るように考えてくださっており、是非とも我が子を入学させたいと強く思いました。まだまだ未熟で支援が必要な我が子を高等部卒業すぐに就労させるのではなく、いろいろな事を学び体験して、可能性を広げてやりたいと思います。本人もカレッジの入学を希望しています。希望が叶うように支援していきたいと思います。大変お忙しい中、丁寧にお話して下さりありがとうございました。 (E母)
子どもの進級・進学の度に、支援学校の卒業後の進路について考えることが多くなり、今回見学をさせていただきました。今まで高等部以降の進路が閉ざされてきた中で、入学対象はあれども積極的に本人の学びたい気持ちを汲んで下さる場があること、卒後の選択肢が広がる場があることは大変有り難いと思いました。
内容も将来の就労や社会参加に向けて生活力を養う学習だけでなく、マナーやコミュニケーションのグループワーク、自分自身の理解を深めて先生方やクラスメートと悩みを共有し、励ましたり逆境を乗り越えるようなカリキュラムが組まれていることも魅力的だと感じました。楽しみや喜びだけでなく、辛く苦しい時に本人や保護者の心の支えとなって前に踏み出せる力を与えてくれる存在があることは、どんなに心強いかと思います。
本人の意欲と、小さい頃から失敗を恐れることなく色んなことに挑戦してみることが大事、とのお話。受け身型で興味関心が偏っている我が子に今から出来ることは何があるだろう、引き出しをどうやったら増やすことができるだろう、と思いながら話を聞かせていただきました。また参加したいと思います。お世話になりました。 (N母)
18歳の春を目指すクラブ:主催
『 「親なきあと」を考える勉強会 』
日 時:平成29年10月13日(金) 10:00〜12:00
場 所:きらめきプラザ 704会議室
講 師:渡部 伸 先生(行政書士:「親なきあと」相談室主宰)
会 費:300円 定員:30名
申込先:Tel.086-955-6758(事務局)
以前お薦め本でも紹介した 『 障害のある子が「親なきあと」にお金で困らない本 』や 『 障害のある子の家族が知っておきたい「親なきあと」』などの本を出版され、全国で障害のある子を育てている親たちを支援してこられている渡部先生をお招きしての勉強会です。詳しくは、来月号のチラシでお知らせする予定ですが、今回は障害のある子を育てられている家族、みなさんの助けになるお話しと思い、18歳の春を目指すクラブの会員や育てる会正会員だけでなく、一般の方向けにも案内をさせていただこうと思っています。
定員が30名ほどの会場ですので、参加希望の方は早めに申し込んでください。
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OHAの会のお知らせ
今回は、『あたし研究N 特訓の成果』の項目を読みました。
モコさんが最初に就いた職は子どもの英会話学校の講師だったそうです。仕事自体は楽しかったのですが“電話を受けながらメモをとる”“スケジュールの把握”“顔と名前が覚えられない”など、業務以外のところでつまづき、特訓を繰り返したのですが心身ともに疲れはてたそうです。
できて当たり前と思われることが苦手なのがASDの人たちです。
その特性を理解することが支援の出発点だということを改めて感じました。
今回で『あたし研究』を読み終わりました。
次回、9月からは『あたし研究 2』の読み合わせをしていきます。参加される方は夏休みの間に購入しておいてくださいね。
参加者からの感想です。
○早いもので今日で「あたし研究」も終わってしまいました。
いつも「この子たちは2つ同時に処理できない」と伺っていましたが、今日はそのまとめのような内容で、改めて我が子の生きづらさを感じました。ヘルプを出せるスキルを磨く、ということをまず実践したいと思います。また子どもへのアドバイスは褒め言葉の方のインパクトを強めるという言葉が心に残りました。
我が子は最近「なぜ俺はひまわり学級に入れられたんだ」と荒れることがあり、相談させていただきましたが、何か他にできないことを「ひまわりに入れられた」ことに結び付けているだろうから、とにかく過去は変えられない、固執しないことをサラッと前置きすること、そして今の状況を解決していく方に重きをおいて話をすることをアドバイスしていただきました。今の本人の気持ちにフォーカスして、もっと丁寧に向き合いたいと思います。利守先生、楽しいひとときと素敵なアドバイスをありがとうございました。
○夏休みの過ごし方についてお話しました。私の目標は「??らないようにする」だったのですが、前半の本読みでもあったように、子どもを誉めることが大切と改めて教えていただき、プラスへ思考の転換をしようと思いました。何度も教えていただいているのにマイナスばかりが目についてしまっています。「叱らない」ではなく「誉める」を目標に夏休みを乗り越えようと思いました。
OHAに参加させていただくとスッキリして気持ちが新たになります。利守先生、いつも ありがとうございます。9月からの新しい本も楽しみにしています。
○「特訓の成果」という所で、本人の特性による苦手な部分は特訓によって克服していく事ではなく、必要な支援は頑張って無くしていくことではないんだと分かりました。
相談する相手を見つけること、分からなければもう一度聞くスキルなど援助を求められることの大切さを改めて感じました。
「君が大好き」というメッセージを恥ずかしがらずに伝えていくこと。大きくなってくると言うことが減ってきてしまったけど、大きなパワーになるということなので伝えていってあげたいと思います。また、夏休みが何となく始まってしまいそうだったので、話を聞いてもらえて良かったです。笑顔が多くなるように過ごしていきたいと思います。
≪ 次回のOHAの会 ≫
日 時:平成29年9月12日(火) 9:30〜11:30
場 所:おひさまハウス 食堂
参加費:1000円
テキスト:あたし研究2 申込みは事務局まで。(正会員限定)
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育てる会木工教室のご案内
夏休み恒例の木工教室、今年のテーマは木製時計です。
アイデア一つで、クラスのみんながうらやましがる夏休みの宿題が完成します。定員まで残りわずか、お急ぎください。
日 時:平成29年8月20日(日) 13:00〜16:00
場 所:岡山生涯学習センター 木工室 (岡山市北区伊島町3-1-1)
参加費:1800円(材料代)
定 員:12名
申込先:育てる会事務局 Tel.086-955-6758 (正会員限定)
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水泳教室のお知らせ
8月はお休みです。
《 次回の水泳教室 》
日 時:平成29年9月16日(日) 15:30〜17:30
場 所:OSKスポーツクラブ(岡山市北区絵図町1−50)(正会員限定)
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サッカークラブのお知らせ
8月はお休みです。
《 次回のサッカークラブ 》
日時:平成29年9月10日(日)10:00〜12:00(9:45集合)
場所:岡山市内グラウンド(正会員限定)
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お母さんコラム
小1・ASDの息子を持つ母が、普段の息子との日々をつれづれに書いているコーナーです。
どうぞ気軽な気持ちで読んでください。
先日、七夕の短冊に「ガシャット(仮面ライダーの変身道具)をください」と書いた息子。
「いつ届くかなぁ」「7月7日の朝かなぁ」と言うので、嫌な予感がする母は「七夕の短冊に書いても、絶対にプレゼントが届く訳じゃないよ?」と伝えると、「え!?」とびっくり顔。
「サンタシステム(=クリスマスのプレゼントリクエスト)じゃないから」と伝えると、かなりがっかり顔。
また別の日に、「なあ、ママ。流れ星にお願いをすると願いは叶うんでしょう? なんで普通の星じゃダメなのかなぁ」と言うので、「流れ星ってすごく珍しいでしょう。 だから、それだけ珍しいものを見れたってことは、もしかしたら願いが叶う奇跡だって起きるかも!っていうことだよ」と伝えると、「・・・そしたら叶うとは限らないっていう意味?」と不信顔。「そうだねぇ」と言うと、「こないだの七夕でも思ったけどさ、なんのために叶わないお願いを書く必要があるの!?」と。
夢を見たっていいんじゃない?とは伝えたものの、面白い着眼点だなと思わず笑ってしまいました。
小学校に入って、自分の気持ちや思いなどを語ってくれるようになりました。
世の中の変なところ・不思議だと思うところがたくさんあるようで、息子と話をしていると、「あ!それ、私も子どもの頃不思議に思っていた!!」と親子の血を感じます。
特性が濃いめで色々なことにつまずきやすい。私はたくさん苦労しながら大きくなったけど、息子にはそれを教えてあげられるのが嬉しいです。
皆さんも、わが子と話をして、「へー!」「面白いねー!」「そんな風に思っていたんだね!」と言うことがあったら教えてくださいね。
(cyacya)
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| ぐんぐん だより |
ぐんぐんぴっぴ (1歳台〜年少児)
今日のおやつはなにかな〜?確認をしてから活動に参加する子もいます。
おやつタイムは子どもたちの楽しみの1つです♪
そしてコミュニケーションの練習をするのにもってこいの時間です。
ひとくちゼリーをおやつに持ってきた子のおはなしです。
小さなカップ。自分で開けるのがまだ難しい子も多いです。
ゼリーを渡され、自分で開けようと頑張りますがふたはあきません。
「開けて」を伝えてくれるかな?と待つ私。
しばらく考えたA君。かなり苦戦しながらも口を使ってどうにか自分であけました。
待つことで“自分で開けるスキルを身につけた”という結果に。それはそれで素晴らしい♪
ついついこちらが先回りしてやってあげてしまう事も「あっ自分で出来るんだ」とハッとする事もありますよね。自分でやらせてみるという事も大切ですね。
ただ、目の前に先生がいるのに頼めない。
どう伝えたらよいのかわからない。
援助要求が苦手な子どももいます。
そんな子は伝えたら助けてもらえたという経験を積むことが必要です。
まずは、その子が出来る要求の仕方を見つけて教えてあげる事が大切です。
また、伝えなくても周りが察してくれるから伝える必要性を感じていないという場合もあります。ずっと一緒に過ごしていると表情やちょっとした仕草でこうして欲しいんでしょということがわかってしまいお願いされていないのに先回りしてやってあげているという事はありませんか?
そんな時には「どうしたの?」とワンクッション待ってあげるといいですね。
コミュニケーションの力は人に伝えたいという思いとその思いを受け止めてくれる相手がいる中で豊かになっていきます。
療育の中でも“伝えたら叶った”という経験をたくさん積んでもらい子どもたちのコミュニケーション力の土台を作っていきたいと思います。
ぐんぐんぴっぴ 療育スタッフ
『2017年度 保護者勉強会』を7月11日に開催致しました。
お子さんをより理解することにつながる「勉強会」として、自閉症スペクトラム障害の特性について学びました。
また、ぐんぐんぴっぴの療育で何を大切にしているかについても説明させていただきました。
そして、今回は保護者の方同士で悩みを共有し合あったり、仲間つくりの場になればと「保護者座談会」も合わせて行いました。座談会では『公共の場での過ごし方で工夫していること』をテーマに各家庭の工夫を紹介していただきました。
とても和やかな座談会になりました。
勉強会に参加された方の感想を一部ですがご紹介致します。
☆「療育の目的」について改めて考えさせられました。そして、しっかり目的を持って療育に行こうと思いました。
☆参加者の方々の色々な意見を聞けて良かった。
☆自分と同じ立場(わが子が診断名がついてる)のお母さんと出会えて、一人じゃないんだと思え、皆さんの笑顔がはげみになりました。
☆障害特性や療育の目的などについて再確認することができました。夫にも是非聞いてほしい内容でした。
赤磐ぐんぐん (年中・年長児)
いよいよ、夏本番です。ぐんぐんに通ってきているお子さん達との会話の中からも、プールで遊んだ話や、夏休みに○○行くんだ、と夏らしいエピソードや夏休みの計画を聞くことが多くなりました。楽しい思い出をたくさん作ってくださいね。
今回は、トランジッションカードについてのはなしです。
ぐんぐんでは、構造化された中で療育をしています。それぞれのエリアに特定の意味を持たせているので、お子さん達はその場所に行くと、今自分に何を期待されているかがわかるようになっています。
それぞれの場所に移動するために使われているのが、「スケジュール」です。スケジュールは明瞭、明確に「どのような活動をどのような順序で行うのか」ということが示してあります。
このスケジュールが置かれているエリアを「トランジッションエリア」とよんでいます。
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トランジッションカードを貼って、そのまま右側に貼ってあるスケジュールカードを取れるようにしています。
このトランジッションエリアに行き、スケジュールを確認するために使われているのが、「トランジッションカード」です。
トランジッションカードは、お子さんたちが確実にスケジュールの場所に行き、次のスケジュールに移動するための手助けをしています。
このトランジッションカードですが、子どもに合わせて形態も様々ですし、使われているキャラクターもちがいます。
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パズルのピースをはめて、次のスケジュールをとります。
パズルを完成させたい気持ちがトランジッションエリアへ向かわせます。
このようにトランジッションカードに工夫をする事で、お子さん達は今している事を「おわり」にして次の活動にスムーズに移行できるようになりました。切り替えが苦手だったお子さんがトランジッションエリアに、自分から「行ってみよう」と思えるようになるのです。好きなキャラクターをもっているっていいですね!
まだまだ続く暑い夏です。しっかり水分補給をして、体調管理に気を付けて、この夏を乗り切っていきましょうね♪
赤磐ぐんぐん療育スタッフ
ぐんぐんキッズ (小1〜)
毎日暑い日が続きますね。いよいよ夏休みが始まり、ぐんぐんキッズもいつもよりも長い時間療育を行っています。
夏休みの長い時間だからこそできる企画を色々考えて取り組んでいますが、第1週目はまずはみんなで草抜きを頑張りました。
暑い中の草抜きです。見通しがとても大事ですよね。いつまでやるか分からない草抜きは辛すぎます。子どもたちには、タイマーを使ってどれだけの時間頑張るかを伝えて、そして、終わったら何があるかはスケジュールを使って伝えました。
暑い中での草抜きでしたが、見通しを持ってみんな頑張ることができていました^^
第2週目は、ほっかほっか亭にお弁当を買いに出かけています。
赤磐での絵カード推進事業にも協力をしてくださっている山陽下市店の方に協力をしていただいて、子どもたちとお弁当を買いに行く体験をしています。
山陽下市店にはお弁当注文用のPECSボードも置いてくださっているのですが、ぐんぐんキッズでPECSを使ったコミュニケーションの練習をしている子どもたちは、療育で使っている自分用のPECSボードを使ってお弁当の注文をしました。
お母さん方が、お子さんが使いやすい注文用のグッズを準備してくれていたので、どの子も自分でお弁当を注文することができていました。
それぞれのお子さんに合わせて作られた支援グッズはどれもとても工夫がされていてとても素敵な支援グッズがたくさんでした^^
注文の時だけではなく、待ち時間の対策もバッチリです♪ 家からお気に入りの本を持ってきて、その本を読みながら、時折レジの様子を気にしつつ本を読みながら待っている姿はみんなとても素敵でした^^
今後は、暑中見舞いのハガキ作りやキッズの部屋での映画館体験、クッキングなども計画中です。
夏休みを有意義に過ごせるようにしていきたいと思っています。
ぐんぐんキッズ療育スタッフ
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グループホーム寄付 御礼
いつも温かいご寄付、ありがとうございます。
【 ご寄附をいただいたみなさま 】
○ Y.T 様(岡山市北区)
○ Y.I 様(岡山市中区)
○ 鳥羽 美千子 代表(赤磐市)
平成29年7月31日現在 寄付金合計 27,454,036円となりました。
今後ともご支援のほどよろしくお願いします。
寄付金振込口座 中国銀行 赤磐支店 普通預金 1321755
岡山県自閉症児を育てる会 代表者 鳥羽美智代
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新聞記事のご紹介
朝日新聞に紹介された長谷川海さんの「自閉症 才能きらり展 長谷川 海 パソコン画展」の記事です。
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以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「育てる会 HP」に記載しています。
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