Japanese version only

平成30年3月31日

 

 第239号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 239号 目次

     そこら中が春です

     即実践講座のお知らせと報告

     支援ツール勉強会 の報告

     平成30年度育てる会総会&記念講演会のお知らせ

     世界自閉症啓発デー・18歳の春見学会 の報告

     OHAの会・はやぶさの会・水泳教室・サッカークラブ のお知らせ

     お母さんコラム

     私のお薦め本コーナー
          「コミックでわかる 特例子会社の仕事の進め方

     近隣の講演会等のご案内

     ぐんぐんだより
        ぐんぐんぴっぴ・赤磐ぐんぐん・ぐんぐんキッズ 

     助成金の御礼

     新聞記事の紹介

春です、春です。春がそこら中にやってきました。
長かった冬に別れを告げて、本格的な春がやってきました。
春って一気にきちゃうんですよね。まだ街ゆく人の服装は春が実感できなくって、冬のまんまの黒っぽい服の人が多いのですが、私は元気よく黄色やピンクの服を着てみました。
すると、元気がぐんと出てくるのです。少し派手かなと思えたピンクの色が、結構似合っているじゃない・・・って自己評価高めの私でした。
さて、花も草も木も一斉に芽吹いて、なんだか気持ち浮き立つ春ですが、皆様お元気でしょうか?
お子さんたちは新学期、大人の人たちは、新年度が始まります。今年も色々あるでしょうね。みんな気持ち新たに希望に向かって頑張りましょう、ね。
4月2日からの一週間は、国連が定めた世界自閉症啓発週間です。世界中の人たちが、自閉症を理解しようとしてくださる一週間です。
岡山も岡山城天守閣や備中国分寺の五重塔がライトアップされて青色に輝く一週間です。私たち育てる会も例年、赤磐市のマルナカ山陽店で啓発活動をしています。
赤磐市の市職員を始め、今年はバレーボールのシーガルズも応援に駆け付けてくださって、ぐんぐんやキッズ、ぴっぴの職員も総動員して、総勢29人の啓発活動となりました。
平日の朝だったので、お客様よりも、チラシを手渡しする人の数が多いというような感じの啓発となりました。
RSKテレビや山陽新聞社さんも来て下さって、取材を受けました。
マルナカでチラシをお渡した方たちだけでなく、より多くの方に自閉症について知っていただきたいという願いで、取材を毎年お願いしています。
忙しくて、テレビを見ていない私たちです。本当にテレビに出たのかしら?よく解らないのですが・・・・。
皆で啓発活動をしました。その時の写真です。

春になると思いだすことがあります。佐々木正美先生や渡辺和子先生の本にもでてくる、旭川荘の江草安彦先生のことです。本当に偉大な方だったんだと思います。江草先生が亡くなって、3月18日で3年が経ちました。
私が先生のことで個人的に思い出すのは、今から20年も前の事です。
当時のバンビの家のお父さんたちを中心にして自閉症協会の岡山県支部をリニュアルして新たに立ち上げようという話が出ていて、その設立を目指す講演会の講師が江草先生でした。
その時は、私たちも岡山県自閉症児を持つ母の会(自閉症児を育てる会の前身)という会を立ち上げて、まだ8か月くらいの時でした。これから自閉症協会ができるのであれば、私たちが作ったこの会はなくてもいいのかもしれないという思いを胸に、先生にできたばかりの私たちの会の話をしました。
すると先生は、「頑張ってください。とてもいい会を作られて、いいと思います。応援していますよ」と言ってくださったのでした。私はとても勇気をいただくとともに、この会を運営していこうと改めて心に誓ったのでした。
そういういきさつのあった江草先生でしたから、先生の訃報は、とてもショックでした。
あれから3年もの月日が経ちました。そして先生にお声をかけていただいた日からすでに20年です。
懐かしくも切ない思い出の先生とのエピソードでした。
皆さんはご存じないので、20年目の今回ここに載せておきますね。そんな時代が私たちの会にもあったというお話です。懐かしい江草先生との思い出です。

さて、3月12日(月)に18歳の春の見学会として、岡山県立農業大学校、を見に行きました。
広い敷地に教育棟や寮、ハウスや実習棟などがあり明るい太陽の元、とても素直で明るい生徒の皆さんが、挨拶をしてくれる、気持ちのいい学校でした。
こんな素晴らしい教育施設が、こんなに近くにあるなんて、ちっとも知らない私でした。
農業研究所がすぐ近くにあり、お互い切磋琢磨して教育に当たられているのに驚きました。
まだ小さい子供たちも多い18歳の春のお母さんたちは、大きくなったら進路として選べるところが増えたことを喜ばれていました。
どこの学校にも発達障害の生徒さんは多くなっているようで、農業大学校も同じでした。
きちんと入試を受けて面接を通れば、きっちり教育していただけるということをお聞きして、私たちは意気揚々帰ってまいりました。
こんなに丁寧な教育が行われていることに驚くとともに、寮が新しく近代的であることも、感激しました。もっと早く知っていたら、ここへ来させたかったと言う、すでに就労している子どもを持たれた人もおられました。
全寮制という環境もいいなと思いました。家庭生活の良し悪しによって、子どもの学校への出席率は変わってきます。
全寮制により遅刻はないし、門限がある為、生活の乱れもない暮らしは、青少年には大切なんだろうと思いました。
就職率もほぼ100パーセントで、大きな農業法人や、スーパーやタイムのようなところの園芸部門に就職する人もあるそうでした。また、自営就農者を目指す若者も多くあるとのことでした。
後のページに参加された方の感想も載っていますのでご覧ください。

次に先月あった大きな出来事は、3月29日から30日にかけて、昨年門眞一郎先生とのコラボセミナーをお願いした中谷正恵さんを大阪からお迎えして、PECSの研修をお願いしたことです。
1日目はグループホームの2人の青年にPECSの導入をお願いしました。2日目はiPECSを教えていただきました。
テキストは門眞一郎先生の作られたレジュメを使って、スタッフ4人と私の合計5人で学びました。
若い人たちは、ipadの操作もすらすらとやりますが、私1人てんてこ舞いしながら、何とかやりきりました。
私の仕事は、若い人たちにこういう機会を作ることです。そのためには、自分も学んでいかなければ、本当の必要性を知ることもできないと思っています。
育てる会の職員は、全員PECSのベーシックを受けていますし、主要メンバーはレベル2も受講しています。グループホームの入居者のお母さんの中でも、今回導入を中谷さんにお願いした方の親御さんは、ベーシックを2人とも受けてくださいました。
すごいことだと思います。みんな子どもの想いを知りたい。言葉で想いを上手に言えない彼らの事を、理解したいから今回の研修にも参加してくださいました。熱心で本当に子供を愛しているからこそ、学びたいと思われたのだと思います。
グループホームで暮らすAさんは、時々静かに涙を流します。
何があるのか、どうして泣けるのか、その原因は私たちには解りません。スケジュールを解りやすくしたり、手順書を作り替えたり、散歩の途中で泣かれたことがあったので、散歩に一緒に行く人の写真提示をしたり、色々な取り組みをしました。
でも、やっぱり涙が流れます。
言いたいことが言えないからかもしれない・・・。
そう考えた私たちでした。彼自身に泣ける原因を教えてもらえるような、彼自身が言えるようになる為に、PECSが有効だと考えました。
彼はそもそも言葉を、人に伝えるという意識が少ないように見えました。早口で不明瞭な発音で話をされるのです。言葉を使うけれど、人が聞いているのか、その人に伝わったかどうかを意識していない、そういう感じです。
それへのアプローチを悩んだ結果のPECSです。PECSへの取り組みで活路を見出したいと思っています。
もう一人のBさんは、ゆっくり話をする人です。お仕事もちゃんとやるし、頑張り屋さんの彼ですが、意欲に乏しいように思えるのです。
何のためにこんなに大変な仕事をこなしているのか、人生の楽しみや喜びをもっと知って欲しいと願う私たちは、彼に伝えたいこと彼からの発信も欲しいと思っています。悩ましげに見えるときもある彼の想いを知りたいのです。
お仕事も就労継続B型から就労継続A型に移ったけれど、彼の本心はどこにあるのかを知りたいのです。
伝え方を知らないから言えないだけなのか、何にも思っていないのかどちらなのでしょうか? 
行けと言われたから、実習に行って、採用が決まったから今の仕事に行っている・・・。ただそれだけだったら少し悲しいです。彼にとって、もっと楽しい人生はないでしょうか?
前よりもお金がたくさんもらえて、やりがいがあるから今の仕事がいいと思ってくれていたらいいけれど、そう思ってなかったら、どうしよう? 聞きたいのです。本人の気持ちを知りたいのです。
もしも辛いなら、辛いと言って欲しい。嬉しいなら、嬉しいと言って欲しい。何にも言わずとても従順な彼らに、自分の意思を伝えられるツールを渡したいと思うのです。
                  

             (只今、アセスメント中)

事前に強化子のアセスメントを親御さんと支援員がそれぞれとりました。
お菓子しかないという方もあって、どうしたものかと思いましたが、とにかくやってみようということになりました。ぐんぐんキッズのスタッフの協力で、Aさんからスタートして、お母さんやグループホームのスタッフもやり取りできるところまで導いていただきました。
こんなに早くすらすら進むとは思っていなかったので、親も私たちもびっくりしました。
成人になるとフェイズもどんどん進んで、フェイズY(6)のコメントまで一気に行きました。
さあこれからは、私たちの番です。頑張っていろんな場面で、色んなスタッフに伝えられるようにならなければいけません。それぞれのブックを作って、グループホームの中でやってみようということになりました。
わからないことが出来たら、また質問したりもしたいので、PECS研究会を作ろうかなんて話まで出ています。頑張ってネグロン先生も来ていただけるようになったらいいね〜なんて話で盛り上がる、全く初心者のくせに夢ばっかり大きな私たちです。
でも、楽しい!こんなに大変な私たちを導いてくださった中谷さんに感謝です。
次の日は、iPECSを学んだ充実した2日間でした。

さて、お話は変わって、会員の方から、嬉しいお電話がありました。
お母さんのおひとりYさんが、社会福祉士の試験に合格されました。親としていろんな勉強をすることは、大切なことと思います。
県北におすまいのYさんです。周りに社会資源のない地域ですから、仲間のお母さんたちと子どもの将来を考えて、まずは資格を取ろうと思われたようです。素敵ですよね。
私の夫も、デパートの退職後、61歳で社会福祉士を取りました。通信教育を受けて、スクーリングや実習に育てる会のお仕事しながら行きました。
そんな風に親たちで何とかしようと思うのは、本当に使いたいと思える資源がないからです。ないなら作ろうを合言葉に頑張って来た育てる会です。県北でも頑張るお母さんの想いが実現しますように、祈りを込めて応援したいと思います。

また、ここで少し残念かもしれないお知らせがあります。
毎月会報にも「支援センターNEWS」を連載していただいていた、「あかいわ発達障害支援センター」が、3月末で閉鎖されることになりました。
実は、先日の吉田友子先生の講演会の最初に挨拶があったように、赤磐市では、「子ども・障がい者相談支援センター」が、開設されて1年が経ちました。
この度、発達障害の方の相談も、まとめて市役所にあるこの「相談支援センター」で受けることに決まりました。
これまで、赤磐市から委託を受ける形で、8年間発達障害の方を専門とした支援を行ってきましたが、これからは、赤磐市の市役所において、子どもから障害のある方まで、全ての相談をワンストップでやろうということです。いわば発展的解消という前向きな統合です。
これまで「あかいわ発達障害支援センター」に相談に来られていた方も、どうかこれからは、「赤磐市子ども・障がい者相談支援センター」の方の窓口へご相談ください。育てる会の職員の一人も引き続き窓口の方におりますので、安心してくださいね。
ご本人や親御さんの相談に加え、夜間講座、1歳半健診、3歳児検診、学校や園へのコンサルや講演会、いきいき教室の運営にも協力してきたことなど、赤磐市の皆さんと協力協働してきた私たちの「あかいわ発達障害支援センター」の業務は、赤磐市の方へ4月から引き継がれます。皆さんご協力いただきありがとうございました。

さて、新しい年度の始まりと同時に、育てる会の活動も新たなスタートを切ります。
色んな活動が、始まる予定ですので、皆さんご期待くださいね。
最初の行事は、川崎医療福祉大学の諏訪利明先生の講演会が、5月6日にあります。
カラーチラシが、同封してありますのでご覧ください。
そして、今年の即実践講座も諏訪先生です。
学校の先生にお勧め下さい。TEACCHの神髄に触れる講座になると思います。
学校が変われば子どもが救われます。理解のない対応が減れば、不登校や引きこもりなどから子供たちを救うことが出来ます。
皆さん我が子の為に、頑張って先生をお誘いください。
次に今年の総会記念講演会は、理学療法士の藤井直基先生をお迎えしての実践的な体の動かし方を学ぼうという「動き」の勉強会を行います。
詳しいことは同封チラシをご覧くださいね。体操ができる服装でおいで下さい。
去年の総会記念講演会の講師だった藤井先生のお話、目からウロコがボロボロとはがれていったお話、覚えてくださってますか? 
今回は実技も交えてのお話になります。楽しみですね。みんなで学んで、家で活かしていきましょう。わが子の為にお母さんが学んで帰ってください。正会員優先します。
水泳教室に住友生命健康財団から補助金がいただけることになりました。ありがたいことです。
4月14日に東京での授賞式に参加してきます。
報告はまた帰ってきてからさせていただきますね。
また、他にも助成金をいただいていますので、巻末にコーナーを作って紹介していますのでご覧ください。
今年は、正会員を増やすことを少し真面目に取り組んでいこうと思います。会ができた20年前、当時はこういう親の会は少なく、私たちの会ができたことをお知らせすると、たくさんの親の方たちが、それこそ岡山県内から押し寄せるように集まったものでしたが、今は色んな情報も、色んな相談機関もできて、それほど親の会に入らなくてもやっていけるようになったのでしょう。
でも、やっぱり直接親同士が話し合える育てる会のような会に入ることは、大切なことだと思うのです。
人は一人でいてはいけないと思います。支え合って、励ましあえる仲間の存在が大切です。そして、将来の事も一緒に考えあえる仲間の存在こそ必要だと思うのです。
私が今幸せで満ち足りた思いでいられるのは、育てる会があり、その中で多くの仲間がいるからにほかなりません。みんなにもその感覚を味わって欲しいのです。
この会は何だって思いを実現することが出来る会です。ちょいと汗をかかないといけませんが、一人ではできないことをやれる会です。子どもの将来の為に、不安なことの為に、困った時の為に、大切な何かの為に、、、思いを実現してください。
会員の中に賛同者を作り、一緒に汗かく人がいれば、すぐに実現可能です。そうやって生まれた水泳教室、サッカークラブ、キッズルームにOHAの会。最近ははやぶさの会、成人の人の体操教室などできました。なんでも望みは叶う会。素敵でしょう?
皆さんの参加をお待ちいたしております。
では今日はこの辺で失礼します。皆さんお元気で、ごきけんよう。
(鳥羽 美千子)

平成30年度 支援者対象 現場の先生のための即実践講座

川崎医療福祉大学准教授の諏訪利明先生による、平成30年度の即実践講座がまもなく始まります。
「自閉症支援再考! 今 改めて」として、支援の在り方を振り返って見直す場となり、今日から改めて即実践に生かせる講座となることを願っています。
詳しくは http://ww3.tiki.ne.jp/~teppey/2018sokujissen.pdf をご覧ください。
第1回  5月 6日(日)今改めて、自閉症って何? 【公開講座】 (岡山ふれあいセンター 10:00〜16:00)
第2回  6月 8日(金)視覚支援再考!                (岡山生涯学習センター 19:00〜20:55)
第3回  7月13日(金)構造化再考!
第4回  9月 7日(金)幼児期支援再考!
第5回 10月12日(金)学童期支援再考!
第6回 11月16日(金)思春期支援再考!
第7回 12月14日(金)成人期支援再考!
第8回  1月25日(金)連携のあり方再考!
第9回  2月22日(金)TEACCH再考!
第10回 3月15日(金)まとめ ― まだまだ見直したいものは何?
講 師:諏訪 利明 先生(川崎医療福祉大学 准教授)
参加費:一般 20,000円、賛助会員 17,000円 (全10回分) 
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748

平成29年度  即実践講座 感想

中山清司先生による即実践講座の最終回が3月5日(月)に行われました。
中山先生、1年間ありがとうございました。
全10回の講座でしたが、参加された方々からの感想の中から一部を紹介します。
本当にみなさんにとって、有意義で即現場で役に立つ講座だったと思います。

全10回の講座を通して様々なことを学ばせていただきました。自閉症を支援する職に就き間もない私にとって、どの講座も大変勉強になるものばかりでした。学んだことすべてを実践できているわけではないですが、まずは私のできることを一つ一つ積み重ねよりよい支援者になることを目標にし、今後も頑張っていきたいと思います。
10回有難うございました。スケジュールの構造化について、構造化と自立の繋がりを実際のケースを見て知ることができ、構造化について考えさせられた講座でした。現場ではそれぞれのお子さんに合った構造化ができるようにしていきたいと思います。
自閉症の子ども達が大人になって自立した生活をするというイメージが中々わからなかったのですが、今回の講座でより明確になり、考え方や理解も深まりました。保育士として乳幼児期の一日一日を大切にして今日の学びを生かして子どもたちと向き合っていけたらと思います。この度は本当にありがとうございました。
○ 自閉症の人たちの生きやすさ、生徒の実態によって作業の流れを示したチェックシートをそれぞれ用意する。 “これを見れば、これがあれば一人でできる” という感覚、自信を持てるようになる視覚支援や構造化が大切であることを改めて思いました。
義平さん(注:第10回のペアレンツトークでお話しいただいた保護者の方)の話を聞いて構造化の大切さや家庭での取り組みで自立していく姿がよく分かりました。また、学校での生活の中でどのようなことが大変で、学校全体が協力してくれることでどんな風に変わっていくのかという様子が話からよく分かりました。10回の講座はすごく私にとって実のある勉強でした。これから学んだことを実践していきたいと思います。ありがとうございました。

支援ツール勉強会の報告

18歳の春を目指す会の支援ツール勉強会を、3月9日(金)に赤磐市にある山陽総合福祉センターで行いました。
始めに、この3月に支援学校を卒業されたお子さんをお持ちの先輩お母さんから支援ツールの発表をしていただきました。
支援ツールや構造化を家庭で実践していくうちに、みるみる分かるようになったので、お母さん自身おもしろくなって色々作っていったのだと話されました。
楽しい!と思えることが凄いと思いました。楽しんでやるって大切なことだなと感じました。スケジュールも改良を重ねられ、年齢とともに合うものを考えておられました。支援ツールを実際に見せていただいて改良を重ねてこられたことがよく分かりました。
家でのスケジュールでは、最終的に通るたびに見えるところにあることが分かりやすいのだと言われていて、「見ようとしなくても目に入る場所」にスケジュールを置くこと、実践してみよう!と思いました。参加者のみなさんも、ツールを写真におさめたり、熱心に質問されたりしていました。
先輩お母さんの発表をこの支援ツール勉強会1年間通してやってきましたが、参加者からも参考になったという意見を多くいただきました。
さて、今回は今年度最終回ということで、1年間武蔵先生の元で学んで、作成した支援ツールをまとめて発表しました。どのお母さんもとても良いツールを作って発表してくださいました。中には、「これは特許をとった方がいい」と思えるものまでありました。
【代表もベタ褒めだった噂のツール】  簡単にめくれて、マグネットで下にくっついていきます。
武藏先生からは、それぞれの発表にアドバイスをいただきました。朝のスケジュールを作成されたお母さんに、「朝は一日の始まりで、とても大事。その朝に、自分でできたと確認して出発することってとても素晴らしいこと。いい形で送り出してやることってほんとに大事で
す。」と話されました。
また、チャレンジ日記も、「やらされているのではなく、楽しんでできること、楽しんでシールを自ら貼ることが大事」と話されました。
最後に、1年間勉強を続けてこられた方へ、先生から修了証をいただきました。先生、1年間ありがとうございました。以下、1年間通して勉強された参加者からの感想です。

この度は、たくさんの勉強の機会をいただき、ありがとうございました。参加するだけで、とにかく勉強になりました。そろそろ子どもに取り組んでほしいな〜と思っていたことにも、取り組むことができました。一人だったら、もっと先延ばしにしていたと思います。先生の講義では学校での取り組みからたくさんヒントを得ました。支援ツールの実物も見ることができてよかったです。また、先輩お母さんの話や、支援ツール、他のお母さんの取り組みやアイデアがとてもよい刺激になりました。子どもが大きくなると、紙にさっと書くだけになりがちなのですが、まだまだ我が子には支援ツールが必要だと改めて痛感しました。本当にありがとうございました。
今まで、自分なりに支援ツールやサポートブックを作成してきましたが、改めて見直すきっかけになりました。先生のお話もわかりやすく、ゆっくり学ぶことができました。また、他の参加者の方とグループになって話をする時間もあったので、参考になったし、私も頑張ろう!と、思えました。これからも、息子にわかりやすい支援ツールを作成していきたいと思います。
色々な人の話が聞けたり、色々なツールに触れることができたことが良かったです。今すぐに使えそうになくても、本人が成長して、ある程度理解できるようになったら試してみたいなぁ!というツールがいくつもありました。
発表しあったり、期限があることで、今までより頑張って作ることができました。また、先生からツールに対するアドバイスがいただける機会はとても貴重だと感じました。
他の方の支援ツールが見れたことが、とても勉強になりました。特に、こういう風に作ってみたが、こう改善してもっと良くなったことなど、聞けてよかったです。
1人で考えてもなかなかアイデアが浮かばなかったけど、皆さんと取り組むことで、「形」にできました。「1人じゃない!」って思えたことが、私にとっては参加して一番良かったことです。
「支援ツールをつくる」ということ自体、とても高いハードルだったのですが、完璧なものでなくてもいいので、作って試すことができることが、自分自身の大きな成長でした。

平成30年度 育てる会総会&記念講演会

平成30年度の総会および記念講演会のご案内です。

  【総会】

日 時:平成30年5月23日(水) 9:30〜10:00
場 所:山陽ふれあい公園 本部室(赤磐市正崎1368)
正会員の方には、出欠連絡票と委任状を同封していますので、返信をよろしくお願いします。メール返信が一番ありがたいので、よろしく!

  【記念講演会】

日 時:平成30年5月23日(水) 10:00〜12:00
場 所:山陽ふれあい公園 フィットネスアリーナ(赤磐市正崎1368)
テーマ:「自閉症児の身体の育ちを考える U 〜発達障害、ずれた歯車の戻し方(実技編)〜」
講 師:藤井 直基 先生(理学療法士)
詳しくは http://ww3.tiki.ne.jp/~teppey/20180523.pdf をご覧ください。
昨年の総会記念講演会で大変好評だった藤井先生の「ずれた歯車の戻し方」第2弾です。
今回は、実際に身体を動かしながら覚えていただく実技編です。動きやすい服装と上履き持参で参加してください。

世界自閉症啓発デーの報告

代表の巻頭文にもあったように、4月2日(月)、世界自閉症啓発デーの啓発チラシの配布をマルナカ山陽店前で行いました。
今年は岡山シーガルズの選手の方お二人も協力していただき、「あかいわモモちゃん」も加わって楽しいチラシ配りとなりました。
ボランティアとして参加してくれた子どもたちの活躍もあって、ほとんどの方がチラシを受けとっていただけ、とてもいい啓発活動になったと思います。RSKテレビでは、早速お昼のニュースで流していただいたそうですが、事務局にはテレビを置いていないため、残念ながら見逃しました (^_^.)
赤磐市からは、健康福祉部の部長さんをはじめ、5名の職員の方が参加されて、協働の啓発活動となりました。シーガルズのみなさん、参加されたみなさん、ありがとうございました。

18歳の春 見学会の報告

3月12日(月)に18歳の春を目指すクラブで、赤磐市にある農業大学校の見学に行かせていただきました。
勉強カリキュラムや食堂、寮、広大な農場を見させていただきました。素敵な施設と素敵な生徒さんに出会うことができ、一同は終始感激しながら見学させていただきました。
ひとつの選択肢として、目標とする保護者の方もいらっしゃったと思います。ありがとうございました。
以下、参加者の感想です。

・ 私は赤磐市に住んでいますが、訪れたのは初めてでした。敷地が広く、様々な果樹や野菜、花が栽培されていて驚きました。2年間という期間で、専門的な勉強から実習までを行い、寮生活も経験できて、充実した生活を送れるのではないかと思いました。
寮生活では、対人面でうまくいやっていけるかどうかという心配や、親元から離す不安もありますが、一人暮らしの練習になっていいと思います。今回は自閉症に特化した場所の見学ではありませんでしたが、進学先の1つの選択肢として考えられる場所であると思いました。入学の条件としては、野菜や花を作ることに興味があることが一番大切だと言われていました。子どもが農業に興味を持てるように、家庭菜園を始めてみようかと思いながら帰りました。寮から農場まで案内していただき、また多くの質問にも答えていただき、とても参考になりました。ありがとうございました。
・ この度は、農業大学校見学の機会を頂き、ありがとうございました。気にはなっていても、個人ではなかなか行くことはなかったと思うので、大変貴重な体験でした。寮生活とのことでしたが、生徒を預かるという立場上、管理も行き届いていたように思いました。生徒の方々からすれ違いざまに挨拶していただけて、とてもいい雰囲気で、先生と生徒の関係もいいように感じました。また、不安な生徒には個別に、話を聞いてもらえる機会をもうけてもらえるのも魅力に感じました。卒業後も、それぞれ進路が決まっている様なので農業に興味のある人にとって、とてもよい環境だと思いました。

OHAの会の報告

OHAの会は高機能自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害で知的障害のないタイプの子どもを持つお母さんのための会です。(正会員 限定)
3月16日(金)OHAの会が開かれました。新しい方の参加もあり、みんなで「あたし研究」を読みあって、利守先生からアドバイスをいただきながら日ごろの様子を話し合いました。
参加された方からの感想です。

「とんちんかん」にみえてしまう行動に、周りはイライラしてしまい感情的に怒ってしまうけど、本人は???。
どうして怒られているのか理解できていないんだと思いました。
「なんで ○○できないの!!」「何回言ったらわかるの!!」に、「△△だから」とか「5回」と答える素直な子なのにその答えにまた怒られる・・
毎日の生活にいら立つこともあるけれど、初心にかえり、正しい行動をそのまま伝えていきたいです。

はやぶさの会のお知らせ

自閉スペクトラム症のお友達作りの会、「はやぶさの会」です。
お母さん同士でもつながりあい、話しあうことを大切にしています。
お子さんと一緒に、お友達がほしいお母さんも、ぜひご参加ください(^^)
はやぶさの会は、内容が余暇活動っぽいですが、一番の目的は「お友達作り」です。
色々なペアで一緒に活動をしながら、親睦を深めていきます。初めては緊張するかもしれませんが、良かったら皆さんお友達になりましょう。ご参加お待ちしています。
日時  4月30日(月・休)10:00〜14:00
場所  渋川動物公園(玉野市渋川3-1077-1 TEL:0863-81-3030)
     ※雨天時は、近隣の水族館に行く予定。参加者に当日お知らせします。
内容  皆で色々な動物と触れ合ってみよう!触ってみよう!
    ニホンザル・ウサギ・チャボ・馬・羊・ヤギ・うさぎ等色々な動物がいるよ。
    子どももお母さんも、多少汚れてもいい服装で。たくさん笑いましょう。
対象  自閉スペクトラム症のお子さんと親御さん
    「お友達がほしい子」「ある程度は会話でやりとりができる子」
     ※兄弟での参加は、診断名や疑いがついているお子さんのみです
参加費 実費…入園料(大人1000円、小学生700円、幼児500円)
餌やり体験や犬や馬のお散歩などしたい人は別途。
持ち物 入園料・親子のお弁当・お菓子・飲み物・待ち時間などに過ごす余暇グッズ(DSなどゲーム以外)
締切り 4月15日(月)までに育てる会事務局へ(正会員 限定)
 ★事前に保護者同士の打ち合わせを、LINE・メールなどでしています。

水泳教室のお知らせ

日 時:平成30年4月15日(日) 15:30〜17:30
場 所:OSKスポーツクラブ(岡山市北区絵図町1−50)
連絡先:育てる会事務局(086-955-6758)
今年度もOSK様のご好意により、毎月第3日曜日15:30〜17:00(8月を除く)、育てる会の貸切にて水泳教室を開催できることとなりました。
水慣れから丁寧にボランティアのコーチが教えてくれます。
また、学齢期を過ぎても余暇として水泳を楽しめます。
体験、また参加をお待ちしています。事務局までお問い合わせください。
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。体験してみたい方は、1回 1000円です。
  プールは正会員限定で、育てる会で貸し切っていますので、安心してお越しください。(正会員 限定)
★欠席される方は4月12日(木)までに連絡してください。
  当日のキャンセルは担当まで・電話またはSMSにて連絡してください。

サッカークラブのお知らせ

日時:平成30年4月8日(日)10:00〜12:00(9:45集合)
場所:岡山市内グラウンド
持ち物: マイボール、ゼッケン、ハチマキ、お茶(ボラさんの分も)、
個人ノート、出席カード、親リーダーはグループノート
体験、見学の申し込み、お問い合わせは、事務局(Tel.086-955-6758)まで(正会員 限定)

お母さんコラム

小1・ASDの息子を持つ母が、普段の息子との日々をつれづれに書いているコーナーです。
どうぞ気軽な気持ちで読んでください。
いよいよもうすぐ新年度。
我が家は来年度に向けて「サポートブック」と「サポートシート」を手直し中です。
サポートブックは、特性・身辺自立・休み時間の過ごし方・声のかけ方・混乱した時の対応方法などをイラストや例を入れながら書いています。
これは、担任の先生に「どう対応したらいいか」を見ていただくための「うちの息子マニュアル」なので、今年の担任の先生に4月頭にお渡しして、スムーズに一学期を過ごすことができました。
とはいえ、年長の最後に作成していたので、小2に向けて、色々手直しをしたいとお話したところ、担任の先生が「小学校生活1年を経て、できるようになったこと」「課題としてまだ取り組んでいくとよいこと」「頑張っていること」などを細かく付箋をつけて返却してくださいました。サポートブックを活用していただけている様子が見えて、また一年前に比べてできるようになったことをたくさん書いていただけて、とても嬉しい宝物になりました。
サポートシートは、A4一枚ものでカラー印刷して作成しました。
これは、校長先生・教頭先生・特別支援コーディネーターの先生・交流級の先生など、色々な先生に見ていただくために作ったためです。
ブック形式にしていると、なかなか気軽には読みにくいと思うので、性格・好きなこと・関わるときのポイントなど、必要最低限のことだけを書いてお渡ししました。
おかげで、4月の顔合わせの際にざっと読んでいただいて共通認識を持つことができ、入学式の際にはいろいろな先生に声をかけていただくことができました。
「サポートブックやサポートシートを書く時に気を付けていることはなんですか?」と療育の先生に質問されました。
読みやすさや分かりやすさもですが、一番大切にしたことは、「息子と会ってみたいな」と思っていただけるように、本人の良いところ・かわいいところをたくさん紹介することです。
大変なこともたくさんあるので、そのあたりも正直には書きますが、このコラムでも紹介している通り、面白エピソード満載の楽しい息子なので、先生にもあまり構えすぎず楽しみにしていただけたらなと考えて書いています。
だから、写真もとびっきり面白かったり、可愛かったりの写真を使います。実物より2割増しイケメン?笑
サポートブックを作成するのはなかなか大変だと思いますが、一度作って完成!完璧!というものを目指すより、先生といいパートナーになれるような楽しいサポートブックになるといいですね。素敵な4月になりますように!!(^^)
(cyacya)

 ぐんぐん だより 

ぐんぐんぴっぴ  (1歳台〜年少児)

3月は1年間のしめくくりの月です。日々の療育の記録には1年間で、お子さんができるようになったこと、分かるようになったことがたくさん詰まっています。
今回はお子さんたちの成長を感じたエピソードを紹介します。
「おはようございます!」とドアを開けると、A君が期待の眼差しで先生を見つめて、「先生、ぴっぴの庭につくしがあったよ!!」と教えてくれました。
お母さんによると、ドアが開く5分も前から、先生に伝えたくてワクワクして待っていてくれたとのこと。A君の自分が感動したことを先生にも届けたい!という人と共感し合う気持ちの育ちを感じました。
Bちゃんは、入り口の靴を見てCちゃんのくつが無いことに気が付いたようで、先生に「Cちゃんはお休みなの?」と質問します。
Cちゃんのお休みを伝えると「残念だな。会いたかったのに。」と。Cちゃんに会えることを楽しみに来て、会えないことを残念だなと感じるBちゃんの心の育ちを感じました。
Dちゃんは療育をスタートしたばかりのころは、一人で砂時計の砂が落ちるのを眺めることが大好きでした。
今では遊びの部屋に行くと、満面な笑みで先生を見つめ「クルクル」と先生に抱っこしてもらってくるくる回転して欲しいとお願いできるようになりました。そして、回転を止めると、また満面の笑みで先生を見つめ「もう一回」と人差し指を立ててお願いできるようになりました。
Eちゃんはぴっぴの療育を切り上げることが苦手で、「帰りたくない!」気持ちをたくさん表現してくれました。
保護者の方と一緒にどうやったら気持ちを切り替えやすくなるかな?と何度も作戦会議をしました。今では、帰ってからするちょっぴり楽しみな遊びやごはんが絵やイラストで見せられるとルンルンで切り上げができるようになっています。
ぐんぐんぴっぴの療育では、楽しい人との関わりを通して、コミュニケーションの土台である「人へ伝えたい」気持ちを育てること、様々な感情を共感し合うこと、そして大好きなお母さんや先生たちと一緒に遊びたいなどの社会性を育てることを特に大切に療育をしています。
この1年でたくさんのできた!分かった!楽しい!などをお子さんたちが感じた瞬間に立ち会えたことをうれしく思います。
また保護者の方も一緒に療育に参加してくださり、お子さんとの関わり方を共に考えていきました。ぴっぴの療育の中だけでうまくいくやり方を、見つけるのでは意味がありません。
ぴっぴでできるようになったことが、家庭や保育園や幼稚園の生活の中でも、発揮できることが何よりもお子さんたちの安心や自信、意欲へとつながっていきます。
ぐんぐんぴっぴは2018年度も保護者の方と一緒にお子さんの成長を喜びあっていきたいと思います。
ぐんぐんぴっぴ 療育スタッフ

赤磐ぐんぐん  (年中・年長児)

暖かい日が続くようになり、平成29年度がもうすぐ終わろうとしています。
赤磐ぐんぐんの一年は今年もあっという間に過ぎました。
就学前のお子さんの一年間での変化は驚くほど大きく、お子さんたちはひとりひとり、それぞれに成長を見せてくださっています。
困ったら、誰かが見つけてくれるまでその場でじっと待っていたお子さんが、自分から大人のところまで歩いていけるようになりました。
正面を向いている人にしか話しかけられなかったお子さんが、背中を向けているスタッフをトントンして自分の方に向いてもらうことができるようになりました。
少しでも自分の思っていたことと違うことが起きたら辛くて即座に寝転がって泣いていたお子さんが、思ったことと違った時に「どういうことかな?」と少し待てるようになり「そういうことか!」と応じられるようになってきました。
暇な時間が苦手で細切れのスケジュールを次々こなして過ごしていたお子さんが、色々な余暇を知り、人との関わり方を知り、ゆったり過ごすこともできるようになりました。
声の大きさを調節できるようになったお子さん、PECSのブックを自分で持ち運べるようになったお子さん、相手がカチンとくる言葉を言うのをやめ、子ども同士で楽しく遊べるようになったお子さん、全く興味のなかったひらがなに興味を持ち始めて一気にほとんど読めるようになったお子さん、目の前に物を出されても、先生の説明が終わるまで触らずに待てるようになったお子さん、自分の持ち物を上手に片付けられるようになったお子さん、困った時に「てつだって」と言えるようになったお子さん、、、。
書ききれないほどたくさんの成長をそれぞれのお子さんたちから見せていただき、感動させていただきました。
私たちは個別支援計画に基づき、毎回の療育でお子さんの様子を観察し、そこから色々工夫をし、また次の療育で課題に取り組んでもらっているのですが、お子さんたち自身は、基本的に楽しくぐんぐんに来て、遊んだり、興味のあることをしたり、ちょっと頑張ったら褒められたり、ご褒美がもらえたり・・・しているうちにできることが増えて、暮らしが楽になったり自信をつけたりしてくれているのではないかと思います。
この成長はおうちの方の頑張りがあったからこその結果です。
赤磐ぐんぐんでは、私たちが療育するだけではなく、おうちの方にも色々協力していただいて療育効果を上げていこうと考えています。私たちがお子さんに関われるのは一週間のうちのほんのわずかな時間です。それだけでお子さんが劇的に変わるとは思っていません。
「今日の療育で○○をしたらうまくいったから、おうちでも〜してみてください」と療育中に得られた情報をお伝えしておうちでもやってみていただいたり、おうちでの様子をお聞きし、療育で見られる様子と照らし合わせてお母さんと一緒に考え、お母さんにアイデアを出してもらい、それを実際に家庭で取り組んでみてもらったりと、療育以外の時間にコツコツとできることをお願いしているのです。
「やってみます!」と帰られて、次にまた来られた時に「うまくいった」「ちょっと違った次どうしてみよう」という報告を受け、作戦を修正し、また家庭で取り組んでいただく。
この繰り返しの中でお子さんたちは、徐々に成長してこられたのだと思います。
日々の小さな試行錯誤の積み重ねの偉大さが、一年前と今を比べてみるとはっきりと表れています。おうちの方たちの力なくしてこの成長は見られなかったでしょう。
この春卒業される親御さんたちの中に、最後の連絡帳でぐんぐんで過ごした日々を振り返ってくださっている方が何名もおられました。
「いつも○○の様子を丁寧に教えてくださり、ありがとうございました。○○も安心している感じでありがたかったです。」
「いつも笑顔で前向きにアドバイスいただき心強かったです。どの先生方もいつも優しくしていただき、ありがとうございました。これからも見守ってくださいね」
「先生方のおかげで、○○は沢山のことができるようになり、できないことはできないと伝えられるようになりました。我慢することも頑張ることもできるようになりました。ぐんぐんに通えて本当によかったです。私も先生方にたくさん助けてもらいました。ありがとうございます。」
「いつも的確なアドバイスを頂けたり、ちょっとした愚痴なども親身になって聞いていただけ、本当にありがたい存在でした。先生たちの言葉にどれだけ救われたことかと思います。ぐんぐんを離れることに不安がありますが、今まで先生方から教えていただいたことを思い返しながら家庭療育に取り組んでいこうと思います。本当にありがとうございました」
「ぐんぐんでは子供の成長も見られたが、私自身が成長できました。本当に感謝しています。今まで学んだことをこれからも活かしていきます」
これらのお言葉を読ませていただくと、お子さんに対して療育するだけでなく、親御さんの気持ちに寄り添うこともできたように感じられ、とても嬉しい気持ちになりました。
これからも、赤磐ぐんぐんではお子さんのことをおうちの方と一緒に考え、試行錯誤のプロセスに寄り添い、おうちの方が自信を持って子育ての主役になれるようお手伝いしていきます。
春から始まる皆様の新年度が、また素敵な一年になりますように。

あっという間に3月です。
年度末、そして、新年度の準備に慌ただしく過ごしています。
まずは年度末。3月末でぐんぐんキッズを卒業するお子さんが何人かいます。
卒業の理由は様々ですが、卒業するお子さんの保護者の方から頂いたお手紙の中に、こんな内容がありました。
「療育に4年間通わせていただき、今とても前向きな気持ちで支援方法を考えたり、子どもと接することができているという状態に気が付きました。まだ学ぶことは多くあると思いますが、これからも家庭を中心に、主人と協力しながら子育てをしていきたいなと強く思います。」
この手紙を書いてくださった保護者の方は、卒業することに不安を感じていない訳ではありません。
でも、お子さんの特性を理解し、関わり方を工夫することで、支援の成功体験をたくさん積むことができました。だからこそ、前向きにがんばろうという気持ちを持っていただけたのではないかと思っています。
支援は一生続いてきます。自閉症の特性を理解して支援を考えていくことができれば、きっと、本人が自己肯定感を高めながら、次のライフステージに移って行けると思います。
これから、卒業した方たちとのお茶会なども企画していけたらと思っています。近況報告、困ったことの相談もあると思います。みなさんとこれからもつながりを持ちながら、応援していきたいと思っています。
そして、新年度です。
4月から小学1年生になるお子さんたちの引継ぎや、保護者の方との面談を行っています。
長年通った保育園や幼稚園から、新しいステージへ進みます。期待よりも不安が強い保護者の方が多いようですが、保護者の方々の準備も着々と進んでいるようです。
サポートブックをがんばって作成している方、事前に小学校に連絡して相談を進めている方、入学式の予行演習をお願いしている方、登下校の練習を始めている方、取り組んでいる
準備は様々ですが、みなさん前を向いてしっかり進まれている様子が感じられ、私たち療育スタッフも、お子さんの受け入れに向けての準備を頑張らなければと思っています。
不安の気持ちはいつもどこかにみなさんあると思います。
でも、不安な気もちだけに支配されてしまわずに、前向きに考えていきましょう。
これからも困ったことたくさん出てくると思います。そんな時には、“なぜ?”を考えていきましょう。行動には必ず意味があります。
周囲から見たら問題行動だと思われる行動も、子どもたちにとっては意味を持っている行動です。理由があります。その行動に、どんな自閉症の特性が関わっているんだろう・・・と考えてみてください。きっと解決策が見つかっていくはずです。
新しいステージに向けて、自閉症の方への支援の基本、“スモールステップ!”を意識して、子どもたちの支援をこれからも一緒に考えていきましょう。
ぐんぐんキッズ療育スタッフ☆

助成金のお礼

公益財団法人 みんなでつくる財団おかやまを通じて「ろうきんNPO寄付システム」より50,000円の配分をいただきました。中国労働金庫様とみんなでつくる財団岡山様に感謝です。大切に使わさせていただきます。
また、梶谷福祉基金様より、水泳教室の助成として30,000円、岡山県障害児(者)社会参加促進事業費からも補助金 100,000円をいただきました。
多くのみなさまに支えられて会の活動を行っています。この場をお借りしてお礼を申し上げます。ありがとうございました。

新聞記事のご紹介

以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

   会報一覧    公式育てる会HPへ・ 育てる会HP(旧)へ   てっちゃん通信HPへ