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平成30年5月31日
第241号
NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
241号 目次
連絡帳の思い出
自閉症啓発セミナーの報告
育てる会総会&記念講演会の報告
即実践講座のお知らせ
キッズルーム・AAO活動・18歳の春を目指すクラブ・OHAの会 のお知らせ
はやぶさの会・水泳教室・サッカークラブ の報告とお知らせ
お母さんコラム
私のお薦め本コーナー
「かがやけ! ASDキッズ」
ぐんぐんだより
ぐんぐんぴっぴ・赤磐ぐんぐん・ぐんぐんキッズ
外が急に騒がしくなったな・・・と思ったら、なんと雨が急に降りだした音でした。雨が、屋根を叩き、庭の土を打つ音でした。
晴れの国と言われる岡山ですが、梅雨時が近づいているのでしょうか?
雨がここのところ続いております。お洗濯が乾かない・・・とお母さんたちは、嘆かれているのではないでしょうか?
私は、扇風機を使って、洗濯物は乾かしているので、室内干しでもへっちゃらです。
グループホームの子どもたちも、扇風機のタイマーのスイッチを入れて、それぞれの仕事場へと出掛けていくそうです。
去る5月6日、諏訪利明先生をお迎えして、講演会を行いました。
「今 改めて、自閉症って何?」という演題で、自閉症の基礎的なお話を丁寧に解りやすくお話いただきました。
先生のお話は、初めて自閉症の事を学びたいと思われた方には、解りやすく丁寧でした。
すでにたくさんの学びをしてこられた方には、新しい学びや深い視点を教えられる時間となったことでしょう。
私にとっては、自閉症を説明するときの伝え方を教わった時間でもありました。
講演会の初めセサミストリートに登場する自閉スペクトラム症の子どものジュリアの映像を見せていただきました。
ジュリアの行動を誤解するビッグバードを引き合いに出されて、たいていの子どもたちが、自閉症の子どもを見た時に示す困惑を上手に伝えてくださいました。
解説役のアランが、自閉症って、コミュニケーションがどうとかこうとか、社会性がどうとかこうとかなんて一切言わないで、自閉症の説明するところが、素晴らしかったですね。視点が素晴らしい。同じビデオを見てきたはずなのに、私は、こんな見方をしていなかったことに気が付きました。
諏訪先生の暖かさが、身に沁みるお話でした。
先生は、緊張するな〜と言われていましたが、途中から、お話されながらとても楽しそうで、まるで先生の居間でくつろぎながらお話伺っているようで、こちらもすっかりリラックスして、先生のお話を楽しみました。
(諏訪先生を囲んで:当日のスタッフ一同)報告が、後のページにありますから、見てくださいね。
次に、連絡帳の書き方についての話です。
ある人から頼まれて、これを書くことになりました。彼女は、小学1年生の子のお母さんです。
学校の先生にどんな風に子どもの事を伝えようか迷っているようです。
色々言うのも申し訳ないし、でもわかって欲しいし・・・・という状態のようでした。
息子が小さかった頃、私がどんな風に先生にわが子の事を伝えたかをお話していると、この話は大勢の人に伝えてほしいと言われました。それでここに書くことにしました。
これは今から24年も前の、小学1年生の哲平の話です。
当時は多動で、学校から飛び出していかないかと心配するような子どもでした。
入学してしばらくは、付き添いをしてほしいということで、私が付いて学校へ一緒に通いました。登校も下校も一緒、給食のときも一緒、もちろん授業も一緒に受けました。
はじめの頃、1年生の担任の先生とは毎日一緒だったので、特に連絡帳は多く書く必要はありませんでした。
付き添いをしなくなってから、連絡帳が始まりました。担任の先生からの連絡帳は、はじめは色んなことを書いてこられました。それがことごとく困った行動の事ばかり・・、読んでいて毎日とてもつらくなる連絡帳でした。
今思い出しても、ここでは書けないような、色んなことがありました。つまり1年生の先生とは、最後までうまく付き合うことが出来なかった私でした。
2年生になって担任が代わった時、今度の先生とは、絶対いい関係を築きたいと思いました。
そこで私が考えたことは、こういう事でした。
お願いや、学校でこうして欲しいというようなことは、一切書かないと決めました。
書く内容は、家での様子を伝えるだけにしました。
家であった出来事や、色々やらかす哲平のエピソードをどんどん書いていきました。
面白い所や、不思議な行動を毎日毎日書き続けました。
書き始めると、毎日面白い事ばっかりやらかしていて、自分も書くことが楽しくなりました。
哲平のやらかす行動の数々が、愛らしくてかわいくて、とても楽しいことに我ながら再発見して、自分でもこれを先生にどんな風に書いて伝えたらいいだろうと思うようになりました。
できたら先生にも、おもしろいな〜と思って欲しい。
私が感じていることを、先生にも伝えたいと思いました。そして、先生に哲平のいいところを知って欲しいと願いました。
私たちがこの自閉症の子をどんなふうに愛しているか、大切に思っているかを伝えたいと思いました。
そして、もしできるのなら先生にもこの子の良さを知って欲しくて、少しでも愛してもらえたらと思いました。
それを目標にして、毎日毎日いろんなエピソードを書いていきました。
いま読み返すと、面白おかしくその日が蘇ってきて、先生に書いたはずなのに、24年後の私に書いておいたような文章だなと思える不思議。
当時の私の不安定さを和らげる働きが、この連絡帳にはあったのかもしれないと、今になって思うのです。
この子のいいところを判って欲しい。この子の不思議なところを知って欲しい。
ただただその気持ちだけで書きながら、実は私自身が救われていったのかもしれないと今思うのです。
いいところを判って欲しいと願う思いで書く文章は、見事に息子のいいところを捜しながら書く文章です。
大変な子でした。大変苦労した子育てでした。
しんどい子育てを、楽しい子育てだと自分自身に言い聞かせるような効果もあったように思うのです。
書いてある文章は、みんな明るくて楽しいものばかりです。本当は、大変で「もういや!!」と思うことの方が多かったかもしれません。でも、文章からは、それが感じられないのです。
毎日毎日しんどい暮らしでした。でもね、私は連絡帳に楽しい話を書くことで、自分の経験が実は貴重な面白い経験だったのではないか・・そんな風に思うようになりました。
楽しい楽しいと思って書いていると、本当に楽しくなってくる不思議。私の脳は、だまされやすいというか、暗示にかかりやすい素直な脳でした。
毎日のしんどさを、楽しさに変えてくれるような効果が、この連絡帳を書くという作業にはあったように思うのです。
次第に先生のほうも、学校での面白いエピソードを書いてくださるようになっていきました。
そうすることで、私も学校の楽しい出来事や、周りの子どもたちの反応などを知ることが出来ました。
3年、4年、5年、6年と先生は何人か代わられましたが、いつも先生との連絡帳は、ページを重ねて、今ではたくさんの連絡帳があります。
私は、今も会報でこんな風に色々なことを書きます。書くことがないということがないくらい、いろんなエピソードが、息子にはあります。
時にはしんどいことも、そりゃ〜あるのですよ。でもしんどいことを書いてもただの愚痴になりますから、会報ではいい事ばっかり書くことにしています。
どんだけ立派な息子さんかしら・・・・と思っておられる人もあるかもしれませんが、そんな立派な人では決してありません。
自閉症で知的障害重度の哲平ですから、色々あるのは当たり前です。まあ〜そんな人です。
でもね、私はこの子を愛していますし、いいところもいっぱいある子です。
素直ですし、明るいし、律儀で頑張りやです。
一度指示したら、やり遂げようとしてくれますし、趣味はAKBだし、映画は好きだし、お金も好きで、頑張ってお金を貯めて、旅行へ行ったり、パソコンを買いたいそうです。
目的もしっかり持っているので、働くことが好きです。マラソンは、42キロを走りぬきますし、お仕事をして税金も払っています。自慢の息子なんです。
でもね、お仕事しているときと、走っているとき以外は、自閉症のちょっと不思議なお兄さんです。そんな息子を、当時の私は先生に懸命に伝えていく為のツールとして、この連絡帳を使いました。
皆さん、先生にわかって欲しいのであれば、連絡帳はきれいな読みやすい字で丁寧に書きましょう。出来れば鉛筆を使いましょう。書きすぎたなと思うことがあれば、すぐに消せますからね。
そして、何年後かに読み返したときに、楽しい気持ちで読めるような文章を心がけたいと思います。
いかがですか? 昔むかしのお話です。
今は就労している哲平ですが、今も会社との連絡帳は、グループホームの世話人さんと会社の支援員さんの間で続いています。
コミュニケーションがへたくそで、言葉も上手に話せない息子の為に、世話人さんや支援員さんが、書いてくださいます。
週一回家に帰ってくるときには、私も何か書きます。
そんな感じで会社との交換日記のような連絡帳も10冊以上にもなりました。
息子を理解してもらう為には欠かせないもの、それが連絡帳だと思っています。
さて、お話変わって・・・・
突然ですが、ご愛顧頂いていた、自閉症啓発の為のカフェ・スプリング・カムカムが閉店することになりました。
地域の方に愛されて、好評をいただいているのですが、残念ですが、経営的にやっていけなくなってしまいました。
決算によると、去年は190万の赤字、今年は180万円の赤字予想となってしまいました。このままでは、とても小さな法人では持ちこたえられないということで、涙を呑んでの閉店となりました。
地産地消を心がけ、中国製などは、一切使わない姿勢でやってきました。そのために、売り上げと材料費がほぼ同じという状態でした。どうしても人件費が出ません。辛い決断ですが、断腸の思いで決断します。
テレビや新聞等、マスコミにも大きく何度も取り上げていただきました。
地域の方たちにも応援してくださる方々が、増えてきて、自閉症の啓発という意味では、とても意味のあった2年間だったと思います。
たくさんの人に愛されて、幸せな2年と2ヶ月でした。これからもグループホームは、ずーっと運営していきますので、よろしくお願いいたします。
いつか将来この場が、障害のある人の働く場となることを夢見て、一旦は、閉店させていただきます。
応援いただいた皆様、ご来店いただいた皆様、本当にありがとうございました。
閉店日は平成30年7月20日(金)に決めました。
まだ、スプリング・カムカムのおいしくてヘルシーなランチを食べたことのない方、ぜひ間に合ううちに、グループホームの見学も兼ねてお越しください。
さて、去る5月23日(水)総会と総会記念講演会を赤磐市ふれあい公園の本部室とフィットネスアリーナを使って行いました。
総会は、すべての議案が滞りなく、承認されたことをここにご報告させていただきます。
藤井直基先生の講演会は、実演を交えたもので、実際に体を動かしてみることで、どのように教えるのか、子どもの体の評価の仕方も、併せてお話いただいたので、解りやすかったように思います。
家に帰ってすぐにでも取り掛かれるというお話に、多くの参加者が、喜び勇んで、家路につかれたことと思います。
かくいう私も、家に帰って自分でいろいろ試してみたところ、自分の体の問題点を改めて見つけ出すという、副産物もいただきました。
グループホームから週末に帰ってくる息子を待ち構えて、いろいろ試しております。
セミナーの詳しい報告は、後のページにありますのでご覧ください。
また、藤井先生にはご無理を言って、グループホームの入居者の人向けに、体操教室を試行的に開いていただいているのですが、改めて出来ない事がいっぱいある息子たちです。
先生は、毎回できていないところのただし方を、宿題という形で、教えてくださるので、家やグループホームで頑張って取り組んでいます。
具体的に今必要なことを教えていただけるので、ありがたいです。
子どもたちも楽しそうに取り組んでいるのも印象的です。
色々な方にお世話になることで、子どもたちは、成人しても成長し続けることが出来ています。つくづくありがたいことです。
私思うんですけれど、この会が無かったら、私は今ごろどこで何をしていたでしょう?
子どもといったいどう生きていたでしょう。
ええそうですとも・・・きっと不安で、やるせない日々を送っていたのに違いないと思うのです。少なくとも、今は、元気でイケイケのおばちゃんになれているのも、この会のおかげかなと思えるのです。
先日、親亡き後を考えるというような講演を聴きました。でもね、そんなこと、まったく考えていない私がいます。大丈夫、哲平は、元気に生きていく・・・と思う私がいます。
自分の人生を気楽に楽しく肯定的に見ていられるのも、育てる会という会のあるおかげかなと思うのです。
会員になってくださる方が、今年は増えているようです。どんどん増えたら、どうしようかしら・・・と思いますが、それだけ、必要とされているのかもしれないと考えたら、頑張ろうと思えます。
育てる会は自閉症の子をもつ親たちの会です。皆さん、一緒に明日に向かって、子どもたちを育てていきましょうね。
では、今日はこの辺で、ごきげんよう、さようなら。
(鳥羽 美千子)
自閉症啓発セミナーの報告
平成30年5月6日(日)、岡山ふれあいセンター 大ホールにて、『第96回(平成30年度 第1回)育てる会 自閉症啓発セミナー』を、川崎医療福祉大学 准教授の諏訪 利明 先生をお招きして、「今 改めて、自閉症って何?」と題して開催いたしました。
なお今回は、今年度の連続講座の講師をお願いしています諏訪先生による「現場の先生のための即実践講座 第1回 公開講座」として、受講生の方だけでなく、一般の保護者や支援者の方にも公開して行いました。
それでは、参加していただいた方からの報告やアンケートもたくさん届いていますので、その一部ですが紹介いたします。
今、改めて自閉症って何?というテーマでの講演でした。今年度の即実践講座は諏訪先生。テーマは再考!基本的なことを振り返って考えてほしいと初めにお話をされました。今日の講演会を聞いて、自閉症の理解を広めるための“ささやき作戦”(自分の周りにいる人一人からでもお話していってくださいね、という意味)をしてくださいねとお話をされて講演会が始まりました。
はじめは、セサミストリートで昨年から登場している自閉症の女の子ジュリアのお話でした。ビックバードがジュリアにはじめて会ったというところからはじまります。ジュリアを動かしているのは自閉症の子どもを持つお母さんで、この物語を監修したのはTEACCHのディレクターのローラ・クリンガーさんだそうです。
ジュリアが登場するセサミストリートの物語の中では、まずは、自閉症のことがわからないと、たいていの人は自閉症の人の行動の本当の意味が分からない、ということと、周囲が理解しようとしなければ、「自閉症の人は恥ずかしがり屋なんだ」とか、「自分のことを嫌っている」とか、一方的に決めつけられてしまう、ということ、彼らに正しくかかわるためには、彼らの違いを周囲がまずは認めることが大切、ということを教えてくれています。
この物語の中で、ジュリアとはじめて関わったビッグバードはジュリアの反応に戸惑いながらも、ジュリアの行動を自閉症の特性として解説してもらうことで、少しずつ理解をし、関わっていくことができていました。
自閉症の理解からはじめましょうという視点はとてもTEACCHの考えらしいとお話しされていました。
自閉症の行動特徴についてのお話では、周囲の人と考えるワークも行いました。
自閉症の行動特徴を考えることは、学習スタイルの違いに気が付くことにもつながります。
自閉症の人は特別なニーズを持つ人。自閉症の行動面の症状は、大多数の子どもはするけどしない行動を拾い集めることです。
ワークではCARSとCARS2に示されている自閉症の行動特徴をまとめた資料をもとに考えることができたのでとてもわかりやすく、また、分かりにくい行動については先生が直接質問に答えてくださったのでなおわかりやすくなりました。
自閉症の行動特徴は学習スタイルではありません。自閉症の行動特徴は、大多数の人とはちょっと違う行動、それが見られるかどうかは「自閉症を診断する鍵」になります。「なぜ」彼らがそのような行動をするのか? その理由をどこに求めるか、によってそのあとの対応は変わってきます。
“ 自閉症の人への理解は以前に比べるとすすんできたが、あきらめるような発言が出てくるようになった。 彼らにわかるように伝えてほしい。 彼らにわかるように情報提供してほしい。 自閉症を理解するだけではなく、どう伝えるかを考えてほしい。 独特な認知の仕方をするからこそ教えてあげてほしい”、とお話しされました。
教え方を考えていくために、理解しておかなくてはいけないことが、「自閉症の学習スタイル」です。
行動を見て、どうしてその行動をするかを考えてアプローチしていく。インフォーマルアセスメント→行動観察、行動観察で出てきた行動特徴をどの自閉症の学習スタイルにあてはまるかを考えていくことで、“教え方”を考えることができるようになります。
自閉症の5つの学習スタイルについても詳しく説明してくださりました。
1. 顕在的な学習者・・・自閉症の人は顕在的学習者なので、明示されていれば理解できるが、大多数の人は潜在的学習者なので、明示されていなくても理解できる。潜在的な学習者ではない、という意味は、「直観的な学習」が難しい→はっきりしたルーティンを教える必要がある。
小学1年生になったらこういう風に授業を受けるって誰が教えてくれる? 小学校になったらどういうふうに学ぶか教えてもらっていない。授業中外に抜け出すのであればそれを良しとしないでほしい。
どうするべきかを彼らにわかる形で教えてほしい。
2. 視覚的に学ぶ・・・視覚的学習者だから見せればいいということではない。見せ方によっては誤解してしまうことがあるので本人にわかるように示す必要がある。
視覚処理が得意、ピンと来るまでに時間を必要とする、聴覚処理は苦手(つながりを見出して処理することが難しい、意味が分からなくなる)具体的思考である。
聴覚的理解ができないわけではないが、誤解がたくさん生じてしまうので、“わかったかな”と確かめることが必要。聞いて理解することは本当に難しいということを理解しておかなければいけない。
自閉症の人に意味を分かりやすく伝える方法がStructure TEACCHingです。スケジュール、ワークシステムにより自立して取り組めるように支援することが、自閉症の人に意味を分かりやすく伝えるということです。
3. 注意の向け方・・・中枢性統合の問題で細かいことにばかり目が向いてしまいます。複数の視点を持つことにも困難があるので、共同注意の難しさ、同時に物事を処理することができない(ひとつのことしかできないので、話を聞きながら目を合わせることが困難)、他の人の視点から考えることができないということが起こります。
焦点が当たるとそこから注意を移すことが難しいので、切り替えが困難だったり、逆に次々の気がそれて持続が難しくなったり、大事なこととそうではないことを見分けることができないので選択が苦手になったりします。
4. 実行機能・・・順番に取り組むことができない、時間の概念を理解できない、整理統合のスキルが弱い、プランニングが難しい、開始の困難さ、同時処理の問題があります。これらは日常生活の様々なところに影響するため支援の大事なポイントですが、見落とされがちです。
実行機能の弱さは構造化で補えるので、まずは実行機能のつまずきについてアセスメントをして、物事の段取りが苦手なのだとしたら、具体的にどこが難しいかに気が付くことで必要な支援を考えることができるようになります。いつも同じで変更がないようにしておくことで安定した行動ができることは自閉症の人の強みでもありますが、支援がないと問題行動にもつながるので、実行機能への支援はとても重要になります。
5. 感覚的に過敏/鈍感・・・刺激過多で気がそれやすかったり、感覚入力を選別・調整できない、反応が低いこともあれば、逆に感覚に強く引かれてしまうこともあります。そうすると、音に対しての反応に一貫性がないことになります。視覚的な刺激、臭い、痛み、手触りなどにも反応を示すことがあります。刺激が多すぎる広い場所では刺激を調整できないのでうまく行動できなくなります。
感覚の偏りについてはずいぶん理解されてきて、イヤーマフを使ったり、個別なスペースを作るなどの配慮がされることも増えてきていますが、感覚にさえ配慮すればOKになってしまっていて、その他の学習スタイルに配慮がされていないことが多い。
感覚への配慮はもちろん必要だが、その他の学習スタイルに配慮することを考えていかなくてはならないというお話をされていました。
実際にテレビで取り上げられる自閉症関連の番組の中にも感覚過敏は多く取り上げられています。感覚に対する配慮はもちろん必要ですが、それ以外の学習スタイルに配慮することを忘れないで支援を考えていきたいと改めて思いました。
最後に、自閉症の学習スタイル(自閉症の学び方)に合わせて、いろいろなことを一つ一つ教えてあげてほしい。自閉症以外の人たちの考え方も教えてあげてほしい。とお話しされました。
上手に社会適応できていると見える人でも実際はとても苦労して頑張っている人もいます。自閉症の行動特徴から自閉症の学習スタイルを考え、そして、どう教えるかを考えていく。それがTEACCHプログラムで最も大事にしていることだということを再確認させていただく講演会でもありました。
この講演会の冒頭で、諏訪先生は、「啓発はとても大事。今日の話を聞いて、少しでも多くの人に今日のことを話してほしい。自閉症の人たちを社会がどう受け止めることができるのか、情報を伝えあっていってほしい。正しい情報を発信してほしい。」とお話しされました。
この講演を聞いたたくさんの方に“ささやき作戦”で自閉症の啓発をしていってほしいと思いました。
今年度の即実践講座は諏訪先生です。即実践講座の第1回目でもあった今回の講演会のテーマは“今、改めて自閉症って何?”でした。今年度の即実践講座のテーマは“再考!”基本的なことを振り返って考えてほしいと初めにお話をされたように、基本から振り返ることができました。
今回の講演会は即実践講座に続いていきます。再考!再び考える・・・。いろいろ学ぶ機会があるからこそ、再確認していきたい。これからの即実践講座がとても楽しみです!諏訪先生、お忙しい中本当にありがとうございました。
(支援者K)
○ セサミストリートの具体例がとても分かりやすく、何が良い行動であったのかが理解しやすかったです。日本の子供番組でもこういった取り組みがあるといいなぁとすごく思いました。知ることはもちろん、先入観なしに自然に頭に入ってくることは啓発への一歩だと思います。(保護者)
○ 「今、改めて」という演目を見て、諏訪先生の話を聞きたいと思いました。最近は、メディアでも”発達障害”をとりあげられることが多く、”自閉症はこんな感じ”ととらえられることが多くなったんですけど、実際にしっかりとした言葉で整理することが難しく、「今、改めて」もう一度整理したいなと思っていました。
講演を聞いて、やっぱり整理して理解するのは難しいなと感じましたが、難しくても理解しようとする気持ちは持ち続けていきたいなと思いました。「自閉症のままで、自閉症らしい」子供たちの物の見方、感じ方を受け入れ、これからも試行錯誤を繰り返しながら、子供たちの成長を手助けし、見守っていきたいと思いました。ありがとうございました。(保育士)
○ わが子がASDと診断され5年が経ちましたが、息子のこと、ASDのことを分かった気になっていたと反省しました。
情報や社会の環境は日々変化しています。ASDであることには変わらない息子ですが、学校や療育、社会と関われるように日々学んで、息子たちの子育てに活かしていきたいと思います。(保護者)
○ 諏訪先生のお話を聴きたいと思っていたので、今回のセミナーはとても嬉しかったです。先生のお話にはとても温かみがあり、自分の子どもたちのことを思いながら聞かせていただきました。私自身、子育てをしながら子供の本質を分かっているのかと反省しました。
“自閉症はよく学び、育つことができる”という言葉をお聴きし、素敵な可能性を持った子供たちが生き生きと過ごすために、私たち親が頑張っていかなければと思いました。有難うございました。(保護者)
○ 自閉症の行動特性だと感じる行動を書き出し、CARSで見ることで特性を理解することができました。セサミストリートのジュリアの話は初めて見たので、心が温かくなりました。普段の生活の中で視点のズレが多くあり、子供の行動や言動が理解できず、子供を責めてしまうことがあったので、お話の中にあったズレのポイントを意識して子どもと関わろうと思いました。(保護者)
○ 今季に入り、先生のお話は3回目ですが、今日はゆっくりとじっくりと分かりやすく教えて下さり、ストンと胸に落ちました。
セサミのアランのように啓発出来たら、民生委員さんや愛育さんなどのような地域の方、そして学校の先生方にも理解していただけるのではと思いました。みんな違ってみんないいですよね。(社会福祉士)
○ 「自閉症のままで、自閉症らしく」という言葉が良かったです。そう思って子育てをすると、子供がかわいく面白いなぁと思えました。自閉症の文化をわが子から教えてもらいながらゆっくりと成長していきたいと思えました。諏訪先生のざっくばらんなお話や、時々毒舌のようなエピソードがおもしろくて、長時間でしたがあっという間でよく笑いました。ありがとうございました。(保護者)
○ とても分かりやすく、あっという間の時間でした。きっと先生の声質や声量、話し方がとても聞き取りやすいからかなと思いました。子供たちもそう感じて、この先生なら聞いてみようと思えるのかなとも感じました。私も、その部分も気を付けながらこれからも子供たちと接して、その子に合わせた支援をしていきたいなと思います。貴重なお話を本当にありがとうございました。(幼稚園教諭)
○ 仕事を始めて3年目という、少し経験を重ねたタイミングでした。このタイミングで全10回の「再考」をテーマにした勉強会をして下さったこと、とてもありがたいです。これから支援に携わっていく者として、しっかり勉強させてもらいたいと思います。宜しくお願いします。
司会の方の進行がとても上手で、ストレスなく講演に集中できました。本当に有難うございました。(臨床心理士)
○ 障がい者目線に立っている点にハッとした。TEACCHの形式にとらわれすぎていて、「こうすべきなんだ」という気持ちがあったと思う。新しいTEACCHを学んで、職場に伝えられたらと思いました。(生活介護事業所)
○ GW最終日にも関わらず、諏訪先生にご講演いただき、ありがとうございました。実は私もGW最終日の講演会に参加を迷いましたが、来てよかったと思っています。(公共交通機関を使ったので朝6時過ぎに家を出ました)久しぶりに育てる会主催の講演会に参加し、「自閉症」について学び、知識を新たにすることに役立ちました。理解してから、次にどんな行動をするか、自閉症児にどう伝えるか、周囲の人と話し合いたいと思います。今日は本当にありがとうございました。(社会福祉士)
○ 楽しい講義、あっという間でした。なんとなく分かっていたつもりでしたが、まだまだわが子の事、よくわかっていない気がして、家に帰ってたくさんわが子のことを知りたいと思いました。ありがとうございました。(保護者)
○ 「構造化」とか「視覚支援」ということが現場でよく使われますが、TEACCHがもとだったんだぁという発見がありました。もっとTEACCHについて系統立てて知りたいと思いました。(中学校教諭)
○ 「今、改めて自閉症って何?」というタイトル。育てる会の自閉症の講演に何年来も行かせていただき、毎回勉強になっています。だから「改めて」という気持ちで参加しました。とても勉強になりました。今日の勉強した「実行機能」をこれからポイントにおいて、わが子に伝えていきたいと思いました。(保護者)
○ 自閉症の人たちの物事の捉え方や学び方について具体的な例を交えて説明して下さり、とてもわかりやすかったです。
「自閉症の子供たちは、よく学び、よく育つお子さんです」という言葉がとても印象に残っています。自閉症の方の学び方をしっかりと理解し、その理解に合わせた方法で伝えることで、自閉症のひとたちの出来ることを引き出すことができるのだと再確認できました。自閉症の人たちを理解していくために学び続けていこうと感じました。(学生)
○ 先生の講演、実例を交えて大変分かりやすい内容でした。本当に困った行動、謎だと思える行動が多く、子供を取り巻いている支援者の方を含めて、頭を悩ませる日々です。毎日悩みが尽きませんが、今回の諏訪先生のお話で具体例が出された、パズルのわんわんのピースのように、何か、何でもいい、本人と理解を共有できるような親であり続けたいと思います。(保護者)
○ 「セサミストリート」のジュリアへの接し方や、紹介の仕方は、わかりやすかったので、身近で使ってみたいと思いました。自閉症のお子さんと日々接しているので、特性はなんとなくわかっていましたが、わかりやすく伝えていただいたので、納得できました。
CARSの項目は、初めて見ました。どの項目も思い当たることがあったのでこういう風に見て、その特性をつかんだ上で、支援をしていく必要性を感じました。今後の連続講座で理論的なことや、実践方法などをさらに学んでいきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。(教諭)
○ 諏訪先生の穏やかで優しい語り方に気持ちがホッと和みました。自閉症の事を周りの方々へ伝えるとき、マイナスのことばかりを伝えるのではなく、その子のスタイル、得意な所を伝えられるようになりたいと思いました。
「自閉症の子は良く学び、よく育つ」この言葉をしっかりと心に留めて、その子の強みを上手に生かして、わが子と向き合っていきたいと思いました。本日は貴重なお話をありがとうございました。(保護者)
平成30年度 育てる会総会&記念講演会
平成30年度の総会および記念講演会のご報告です。
【総会】日 時:平成30年5月23日(水)9:30〜10:00
場 所:山陽ふれあい公園 本部室(赤磐市正崎1368)
全ての議案は、提案通り満場一致で可決されました。
正会員の方には、当日承認された資料を同封していますので、ご確認ください。
総会記念セミナーの報告
平成30年5月23日(水)理学療法士の藤井直基先生の講演会が、山陽ふれあい公園 フィットネスアリーナにて行われました。
「自閉症児の身体の育ちを考える〜発達障害、ずれた歯車の戻し方(実技編)〜」と題して行われた今回の公演は、昨年度に藤井先生が講演されたテーマの実技編という位置付けでした。
藤井先生は理学療法士として小児のリハビリテーションに関わる中で、幼い頃から身体の使い方について正しいアプローチをしていけばより効果を発揮できるのではないかと考え、実践をされている先生です。
今回の講演でも、子どもに起こりがちな身体の問題について熱心に教えて下さり、実践を交えることで、普段何気なくしている行動にも、実は多くの身体の動きがあり、それにどんな意味があるのかなども知ることが出来たと思います。
テーマの主軸である「歯車のズレ」とはどういうものか?それは、たとえば脚を怪我した時にその脚を庇うようにして歩くなどの、普段の行動の代替となる行動(代償動作)を取った場合に、代償動作が身体に染みついて不自然な動きをするようになってしまう。というようなものです。代償動作が身についてしまうと、本来使えていたはずの筋肉が使えず、筋力の低下や筋力がうまく使えないといった悪影響を及ぼし、その結果が姿勢の崩れや不自然な動作といった「歯車のずれた状態」を引き起こしてしまうということです。
では、「歯車のズレ」を戻すためにはどうすれば良いのでしょうか?その答えは、正常な動作を取るのに必要な筋力を向上させ、身体の使い方を教えていく。ということでした。
身体の使い方を教えるといっても、教える側にも最低限の運動に対する知識が求められます。たとえば「歩く」という動作一つをとっても、直立の時、足を前へ踏み出した時、反対の足をさらに前へ踏み出す時と、ゆっくり動いてみることで身体のどこに力が入っているのかが分かると思います。一体どこの「歯車」がずれてしまっているのか、まずはそれを把握することが必要です。
講演の中では、関節の動きが正常かどうかをチェックするいくつかのポイントを教えていただきました。その中でも、すぐチェックできるものを一つご紹介します。
それは、「足の裏を見てみること」です。チェックすべき箇所は、縦のアーチと横のアーチです。
@足に縦のアーチがあるか。A横のアーチを見て、人差し指と小指の下にタコがあるか。これらをチェックします。
縦のアーチについてはテレビ番組などで見たことがある人も多いかもしれませんが、いわゆる土踏まずなどのことです。足のアーチがないと偏平足や外反母趾の原因になります。
また、横のアーチの中で、人差し指と小指の下にタコがあるかどうかを見るというのは、歩くときに足の裏のどの部分を使っているかをチェックできるという意味があります。
正常な歩き方、足の使い方をすれば親指の下の部分に力が入ります。人差し指や小指の下にタコがあるということは、足を上手く使えていないという判断の一つになります。
下肢の動きが不自然な「歯車のずれている」状態の子供たちは、股関節・膝関節・足関節が上手く連動しておらず、他の関節を使うべきなのに膝関節を使って動作を行う場合が多いそうです。そのため、バランスの悪い不自然な動きになってしまうという訳です。
身体の正しい使い方の練習をする時に徹底しなければならないことがあります。
一つは、「的確な指示をする」ことです。どういった練習を何回あるいは何分するのかを予め伝えておくこと、動作の途中に「それは違う」など口頭指示をして動作を中断させないこと、「もっと足を上げて」など具体的な数値や角度のない曖昧な指示をしないことなどです。
もう一つは、「適正な課題の設定をする」ことです。明らかに達成できない課題をやれと言っても、クリア出来ないのは当然です。個々人の達成可能な範囲で、身体にダメージを与えないレベルの課題設定が必要です。
また、二つ以上の行動を組み合わせた動作をする時は、動作の一つひとつを出来るかどうか確認してみる必要があります。たとえば、テニスのサーブを例に挙げると、片方の手でボールを投げ、もう片方の手でラケットを振る必要があります。それぞれの動作が出来なければサーブをすることは出来ませんが、ラケットをきちんと振ることが出来るならラケットを振る練習は必要ありません。
このように課題の設定には「どのような課題が必要か」を考える必要があります。
以上のように、講演では自閉症児・者だけではなく、様々な人にとって重要なお話を数多く教えていただくことができ、あっと言う間に時間が過ぎ去ってしまいました。
参加者の方からも、理論的な話のあとに実践をしてみるから、身体で理解できる。といった声が聞かれ、有意義な時間を過ごされたことと思います。
藤井直基先生、お忙しい中ご講演下さり、ありがとうございました。
○ 初めて先生のお話を聴かせていただきましたが、運動機能の面での話を聞くことは初めてだったので、とても新鮮でした。指先へのアプローチは肩甲骨からする、ということは特に驚きで、今までは指先へばかり注目して支援していたことを少し反省しました。
教えていただいた運動を毎日少しずつ取り入れてみようと思います。ありがとうございました。(保育士)
○ 自閉症の子供たちに水中運動を指導させて頂いています。心、気持ちの方に目を向けていましたが、体の方にも目を向け、機能改善について学習していくきっかけになりました。(水泳指導員)
○ 指先課題のあるお子さんが多く、色々な操作の練習をしています。指先だけを強化するのではなく、体幹を鍛えていくことが大切だと学べました。2才〜5才のお子さんを支援しているので、遊びをしっかり取り入れながら、体幹を鍛えて前向きに取り組めるように支援できたらと思います。(社会福祉士)
○ 理論の説明のあとに実践があったので、より理解することができた。普段、遊びの中で何気なく行っていることでも体のズレなどのチェックが出来るのだと分かり、大変参考になった。(放課後等デイサービス)
○ 具体的な実践方法や、チェック方法etcを教えていただき、有難かったです。私自身のチェックにもなりました。今後の支援に活かしていきたいと思います。楽しみながら活用できるといいなと思います。ありがとうございました。(社会福祉士)
○ 体幹の強化の大切さがとても分かりやすく教えていただけました。
子どもたちにどのように指導していけば良いのかを分かりやすく教えて頂けました。これからの仕事に活かしていきます。(介護福祉士)
○ 身体に近いところが弱いと遠くも使い方が下手になる、というお話で指先が不器用なわが子を思い浮かべながらどうすれば上手くいくだろうと、講演の内容に夢中になってしまいました。粘り強くゆっくりと動作を行うことが第一の目標となりそうですが、身体を動かすことは嫌いではない子なので、気長に一緒に取り組んでいきたいと思います。(保護者)
○ 理論から実践、実技までたくさんのことを教えて頂きました。どれも特別難しいことではなく、遊びのような感覚で取り組めると思いました。でも、動作の注意点や問題の見つけ方を覚えるのは難しいので、DVDや本があれば助かるなと思いました。子どもたちも真似して動きやすいかと思います。(家族)
○ 実技編ということで、とても参考になりました。関わっている子どもの中には階段を降りることが苦手であったり、走り方がぎこちないこともあります。支援者としてどのように支援をすべきか悩みます。今回のお話でヒントをいただいたので、実践できるところは試してみようと思います。ありがとうございました。(臨床心理士)
平成30年度 支援者対象 現場の先生のための即実践講座
川崎医療福祉大学准教授の諏訪利明先生による、平成30年度の即実践講座が始まりました。
「自閉症支援再考! 今 改めて」として、支援の在り方を振り返って見直す場となり、今日から改めて即実践に生かせる講座となることを願っています。
【 第2回 即実践講座 】
日 時:平成30年6月8日(金)19:00〜20:55
場 所:岡山生涯学習センター 大研修室(岡山市北区伊島町3‐1‐1)
テーマ:「視覚支援再考!」
講 師:諏訪 利明 先生(川崎医療福祉大学 准教授)
参加費:一般 20,000円、賛助会員 17,000円 (全10回分)
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748
※ 当初会場に予定していた岡山生涯学習センターが6月半ばより、12月まで耐震工事で休館となるそうです。その間、受講生の方たちにはご迷惑をおかけしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
※ 現在、予約がとれている会場です。
【第3回 7月13日】 南ふれあいセンター(岡山市南区福田690-1)【第4回 9月7日】・【第5回 10月12日】・【第6回 11月16日】 岡山国際交流センター(岡山市北区奉還町2-2-1)
第7回以後は、耐震工事が終了する予定なので岡山生涯学習センターにて開催できる予定です。
キッズルームのお知らせ
お待たせしました! 今年度、最初のキッズルームの日程が決まりました。
日 時:平成30年7月15日(日)13:00〜15:00
場 所:岡山大学 体育館
参加費 子ども1人 400円
詳しくは、正会員の方には参加者募集のチラシを入れていますので、ご覧ください。(正会員 限定)
AAO活動のご案内
親と離れて、ボランティアさん2人と、3人で街の中に出かけるAAO活動です。
活動内容は、お子さんに合わせてお母さんが企画してください。
映画を見に行くもよし、カラオケに行く、ボウリングをする、ハイキング、電車、公園、レストラン、ショッピング・・・お子さんの喜ぶ楽しい計画を立ててあげてください。
AAO活動についての詳しい内容は先月号(240号)をご覧ください。
今年の活動説明会は6月22日(金)、きらめきプラザ2階の受付カウンターの奥側にある交流スペースにて行います。
“ 子どもも少し大きくなってきたので、チャレンジさせてみようかな”、と思われた方は6月6日(水)までに育てる会事務局(Tel.086-955-6758)へお申し込みください。
みなさまの参加をお待ちしております。(正会員 限定)
18歳の春を目指すクラブのお知らせ
6月29日(金)10:00〜12:00頃 のびのび小学校・希望中学校 見学
不登校など様々な理由で既存の学校になじみにくい子どもを受け入れている吉備高原のびのび小学校・希望中学校へ見学に行きます。
今、不登校になっていなくても、もしかしたら、今後あるかもしれないことです。そうなったときに、すぐに対応できるよう、一つの選択肢として、一度見てみるのもよいなと思います。
【今年度の主な活動予定】
・支援ツール作り(自立に向けた支援)9月〜12月頃 数回を予定
・性について(講師をお呼びしてミニ講演)
・就労支援 リタリコへ見学 1〜3月頃を予定
・犯罪のこと(誤認や犯罪に巻き込まれないようにするためにどういうことに気をつければよいか等)1〜3月頃を予定
日程についての詳細は、まだ決定しておりません。決定次第、会報にてお知らせいたします。
一人じゃないよ!一緒に育てていこう!
小さいお子さんをお持ちのお母さんも、18歳の春を笑顔いっぱいで迎えられるよう、今から考えていきませんか?
大きくなったお子さんをお持ちのお母さんも、就職や行き詰ったときのこと、どんな準備が必要なのか、必要なことをみんなで学んでいきましょう!お母さん同士の情報交換・親睦を深めて、先輩からのお話も聞くことができます。
会員の意見で始まるクラブです。ご参加お待ちしております。
申込は、事務局まで(TEL:086-955-6758 FAX:086-955-6748 MAIL:acz60070@syd.odn.ne.jp)
1回目に参加していなくても、いつからでも参加していただけます。
お気軽にお問い合わせください。(正会員 限定)
OHAの会のお知らせ
OHAの会は高機能自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害で知的障害のないタイプの子どもを持つお母さんのための会です。
5月30日(水)に予定していましたOHAの会は、都合で6月に延期となりました。
参加を予定されていたみなさんには申し訳ありませんでした。
改めて、ご案内させていただきます。
日 時:平成30年6月7日(木) 9:30〜11:30
場 所:おひさまハウス 食堂(赤磐市和田194‐1)
アドバイザー:利守 愛子 先生(臨床心理士)
参加費:1000円
申し込みは事務局まで(TEL.086‐955‐6758)(正会員 限定)
※ お仕事のローテーションの関係で、前もって開催日を決めてほしいという意見が寄せられました。
そこで、アドバイザーをお願いしている利守先生の都合がつく日ということで、7月から当分の間(8月を除く)は
原則、毎月 第1水曜日に開催の計画をたてました。他にご意見等があれば、またお知らせください。
はやぶさの会の報告とお知らせ
自閉スペクトラム症のお友達作りの会、「はやぶさの会」です。
日時 平成30年7月1日(日)10:00〜13:00
場所 太陽の丘公園(岡山市北区伊島町3-1-1 岡山県生涯学習センター敷地内)
※雨天時は、隣の「人と科学の未来館サイピア」のプラネタリウムに行く予定。
(参加者に当日連絡します)
ビッグボーイ 岡山絵図店(岡山市北区絵図町1-36 岡山総合運動公園近く)内容 皆で一緒にアクティブに遊ぼう!そのあと、皆で一緒にごはんを食べに行こう!
10時 太陽の丘公園 入口集合
11時 ビッグボーイに移動・昼食
対象 自閉スペクトラム症のお子さんと親御さん
「お友達がほしい子」「ある程度は会話でやりとりができる子」
※兄弟での参加は、診断名や疑いがついているお子さんのみです参加費 実費…公園入園料は無料。プラネタリウムや昼食代は自己負担です
持ち物 暑さ対策の帽子・飲み物・タオル・待ち時間などに過ごす余暇グッズ(DSなどゲーム以外)
締切り 6月25日(月)までに育てる会事務局へ(正会員 限定)
はやぶさの会は、内容が余暇活動のように見えるかもしれませんが、一番の目的は「同じ特性を持つ友達作り」です。
初めては緊張するかもしれませんが、一緒に活動をしながら、ゆっくりのんびりペースで関係作りをしています。
また、同じ悩みを持つお母さん同士でもつながりあい、話しあうことを大切にしています。
ぜひ一度ご参加ください。お問い合わせは事務局まで。
(担当:M)
水泳教室のお知らせ
日 時:平成30年6月17日(日) 15:30〜17:30
場 所:OSKスポーツクラブ(岡山市北区絵図町1−50)
連絡先:育てる会事務局(086-955-6758)
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。(正会員 限定)
体験してみたい方は、1回 1000円です。(体験は2回までOKです)
プールは正会員限定で、育てる会で貸し切っていますので、安心してお越しください。
★欠席される方は6月14日(木)までに連絡してください。
当日のキャンセルは担当携帯まで・電話またはSMSにて連絡してください。
サッカークラブのお知らせ
日時:平成30年6月10日(日)10:00〜12:00(9:45集合)
場所:岡山市内グラウンド
持ち物: マイボール、ゼッケン、ハチマキ、お茶(ボラさんの分も)、個人ノート、出席カード、親リーダーはグループノート
体験、見学の申し込み、お問い合わせは、事務局(Tel.086-955-6758)まで(正会員 限定)
お母さんコラム
小2・ASDの特別支援学級に通う息子を持つ母が、普段の息子との日々をつれづれに書いているコーナーです。
どうぞ気軽な気持ちで読んでください。
学校でも家でも、スケジュールを使っていた息子が、ある日急に「見なくてもできる」と言い出しました。
よくよく聞いてみると、これまで使っていたスケジュールの工程が少し煩雑なため、面倒になったことと、見なくてもできている同級生たちを見て「僕もやれるのではないか」と思ったからのようです。
「黒板に書いてある時間割があれば、大体分かるから!」「大丈夫!」と言うので、少し本人に任せてみました。おおむねできるのですが、やはり時々忘れてしまったり、うっかりしてしまったり・・・。それでも、本人としてはどうやら「使うメリット」がイマイチなよう。
そこで、支援学級と交流学級(皆がいる通常学級)の担任の先生との連絡メモという形で、まずは導入していただきました。
次に、メモだけでなく、「次の授業の変更があったんだ」と言いながら本人にも見せながら、メモをしていただくようにしました。
そして、「変更があるところと、ないところがあるから、全部書いておくね」とリストにしてもらい、「どこまで終わったか分からなくなるから、チェックしていくといいかもね」と伝えました。
すると、とても素直に使います。
他の子も「いいな」「分かりやすそう」と言ってくれ、まんざらでもなさそう。
今では、「このリストの前に□(チェックボックス)つけてくれた方が分かりやすいわ」と自分から言っています。
自分にとってメリットがあるって、とても大事。
支援グッズはあるだけではなく「使ってみよう」と思えるかが、とても大事。
息子の言葉や思いを参考にしながら、これからも他の子たちにとっても役に立つ丁寧な関わりをしていきたいなと思いました。
(cyacya)
ぐんぐん だより |
ぐんぐんぴっぴ (就学前)
ぐんぐんぴっぴでは、1歳代から年長さんまでのお子さんたちの療育を行っています。
ぐんぐんぴっぴの特色の一つとして、小さなお子さんを対象にした「早期支援」「超早期支援」を行っているということが挙げられます。
小さなお子さんの療育に対し、「まだ小さいのに、、、」「そのうちできるようになるよ、、、」と言われる方も少なくありません。
しかし、早い時期にお子さんにとって必要な力を伸ばしてあげられるのだとしたら、お子さんや家族にとって、とても有意義な時間になるのではないでしょうか。
「療育」と聞くと、机に座って繰り返しトレーニングするようなイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、ぴっぴの「早期支援」「超早期支援」では、お子さんが楽しいと感じる活動(あそび)を通して、「人とやりとりする力」を育てていきます。
周りからは、楽しく遊んでいるだけと見えるかもしれません。楽しく遊ぶのはもちろんですが、お子さんに合わせた目標をお子さんとの関りに盛り込んでいます。
今回は、実際の療育の様子をご紹介したいと思います。
Rちゃん(1歳6か月)は療育を初めて、2か月です。
療育を初めたばかりの頃は、おもちゃで遊び始めると、ものすごく集中して遊んで、一緒に遊ぶ大人に意識を向けることが難しいという姿が見られていました。
その時点で、Rちゃんの興味は支援者である私よりおもちゃに集中していました。
おもちゃよりこちら(支援者)に注意を向けてもらうには、おもちゃよりも楽しい存在にならなくてはなりません。
ピエロになったつもりで、Rちゃんがする行動に楽し気な効果音や動きをつけたりとオーバーリアクションで遊ぶようにしました。
すると、Rちゃんの視線が徐々にこちらに向くようになってきました♪
紐を引っ張ると走り出すゾウのおもちゃの動きを支援者が真似すると、キャッキャと声をあげて笑うようになり、それが楽しくて「もう一度!」とリクエストしてくれるようになりました!(^^)!
真似っこができるようになったRちゃんは、支援者がする動きを真似っこしては支援者と笑い合い、最近では、Rちゃんの動きを支援者が真似するのを期待して待つ姿も見られ始めました(#^.^#)
2か月前と比べ、Rちゃんは人と関わろうとする機会が増え、笑顔や笑い声も増えてきました。また、自分から支援者に関わろうとしたり、支援者が関わってくれるのを期待するようになりました。
一緒に療育に参加されるママの笑顔も自然と増えていくことを嬉しく感じます。
乳幼児期はお子さんたちが最も成長する時期です。ぐんぐんぴっぴでの「早期支援」「超早期支援」を通しても、お子さんたちの成長を目まぐるしく感じることができます。
これからも、お子さん一人ひとりの楽しいと感じる世界を大切に、人と関わることが楽しいと感じられるように大切に支援をしていきたいと思います。
ぐんぐんぴっぴ 療育スタッフ M
赤磐ぐんぐん (就学前)
今年度のぐんぐんは、2歳〜年長児までが通われています。
あそび方も違えば、楽しみ方も違う。そして、何といっても今年度から保護者同室になり、今まで使っていた遊びエリアがとても窮屈に感じるようになりました。
お子さんが、「ママいっしょにあそぼ。」と手を引いておもちゃの所まで連れて行く姿も見られます。
ところが、連れて行かれたその先で、子どもとお母さんと先生そしておもちゃ……ぎゅうぎゅうで遊ぶ、なんてこともありました。
せっかくのお誘いも、何だか居心地が良くないと感じてはもったいないので、皆がのびのびと遊べるように、遊びエリアを広〜く改造しました!
余計なつい立がない分、「せんせい、みて!」と振り返れば、すぐに応じることができます。
他の子が遊んでいる姿も見え、「ぼくもあれであそびたいなぁ。」と新たな興味を持つこともできます。
いろいろなものが見えて刺激になるお子さんには、つい立をして、安心して遊べるような工夫も簡単にできます。
遊びの最大の魅力は楽しいこと!楽しく遊びながら、コミュニケーションなどの力を育てていきたいと思っています。
そして、5月は母の日がありましたね。ぐんぐんではお母さんへメッセージカードを作りました。
口頭で「お母さんって何してくれる人?」と聞くと、「わからん。」という子もいましたが、お料理や洗濯、掃除などのイラストを見せて同じ質問をすると、「あ、ごはんを作ってくれるよ!」「せんたくもしてくれるよ。」など、イラストを手がかりに答えられるお子さんもいました。
また、作ったカードをお母さんに渡した後、「お母さんどんな顔してた?」と聞くと、「わからん。」と言ったお子さんに、改めてお母さんの顔を見てもらうと、「わらってる。」「うれしそうなかおしてた。」と言えました。
あるお母さんは、メッセージカードをもらい、「宝物にするね。」と喜んでおられました。
子どもからの“ありがとう”のメッセージで、お母さん達の笑顔がたくさん見られた瞬間でした!
お子さんにとってもご家族の方にとっても、楽しく安心して過ごせ、学べる場でありたいと思っています。
赤磐ぐんぐん 療育スタッフA
ぐんぐんキッズ (小1〜)
あっという間に1カ月が過ぎました。
今年から小学生になった子どもたちも、少しずつ小学校にも慣れてきているようですね。地域によっては運動会の練習で毎日疲れている子どもたちも多いようです。
いつもと違う日程で、しかも暑い中の練習。とってもしんどいでしょうがみんながんばっていますね。
今週は、ぐんぐんキッズではクッキングをしました。
新1年生もたくさんいるので、今回のクッキングは切って飾るだけの、お手軽クッキングにしました。
“カステラデコレーションケーキ”です。
材料は、カステラ、ヨーグルトor生クリーム、バナナ、黄桃、マーブルチョコレートです。
手順は、まずはカステラを6等分する。その後、バナナと黄桃をカットする。カステラをカップに乗せる、カステラにヨーグルトまたは生クリームをかける、その上に自分でカットしたフルーツをのせて、最後にマーブルチョコレートをトッピングして完成です。
一人ずつに手順書を準備してはじめました。
カステラの6等分は、写真で示したものではカステラの向きなどがわかりにくい子が多かったので、途中からイラストにしました。この方が、カステラの向きや包丁を入れる位置が具体的になって分かりやすいようでした。
手順書の中に、“使った道具を片付ける”という項目があったのですが、何をどこに片付けるかに迷う子が多かったので、手順書とは別の指示書を準備しました。
これを見ながら自分で確認して片付けることができていました。
手順書には書いていなくても、包丁で切るときの左手を上手に猫の手にして切ることができているお子さんもいます。
「お母さんに教えてもらったの」と言っていました。包丁の使い方はばっちり!お母さんに丁寧に教えてもらったんでしょうね^^何でもかんでも手順書に書き込んでしまう必要はないと思います。
実践で正しいやり方を教えてもらうと正しいやり方が身に着きます。
正しいやり方ができていることは手順書に書く必要がないこともあります。
今回のクッキングでは、自分で使う手順書を自分で準備するところから取り組んでもらったお子さんもいます。
スタッフが準備した手順書に自分で線を引いてもらってハサミで切って1枚づつに分けてもらいました。
手順書を一覧で使いたいお子さんは線を引くだけで完成だったのですが、自分が使いやすいのはどっちだろう・・・と自分で考えてもらった結果、「1個ずつ見える方がいいから」と、めくり式の手順書を選ぶお子さんが多かったです。
穴あけパンチで穴をあけて、リングを通してめくりやすくして完成です!
自分で準備した手順書を脇に置いてクッキングをしました。
みんな大成功です^^
クッキングが終わった後、自分で作った手順書を持って、「持って帰って家でお母さんと一緒にやってみる^^」と、とってもうれしそうに話してくれるお子さんもいました。
「こんなのがあると自分でできるんだよ!」と話しながらクッキングしてくれているといいなぁと思います。
作って食べる!クッキングは子どもたちがモチベーション高く取り組める活動の一つだと思います。
ただ楽しくやるだけではもったいない!
“今日は包丁の扱い方を教えてみよう”
“今日は使ったものの片付け方を教えてみよう”
“説明を聞くときには道具を触らずに待つことを教えてみよう”
と、何を教えるか目標を具体的にして取り組んでみてほしいなと思います。
機能的で楽しい活動の中でスキルアップを目指してみましょう!!
ぐんぐんキッズ 療育スタッフK
以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「育てる会 HP」に記載しています。