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平成30年6月30日
第242号
NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
242号 目次
紫陽花の笑顔
即実践講座のお知らせ
キッズルーム・木工教室・OHAの会 の報告とお知らせ
水泳教室・サッカークラブ のお知らせ
お母さんコラム
私のお薦め本コーナー
「自閉スペクトラム症の理解と支援」
ぐんぐんだより
ぐんぐんぴっぴ・赤磐ぐんぐん・ぐんぐんキッズ
寄付の御礼
雨の日には、庭にある小さなちいさなアジサイの苗が、笑顔になるように思えます。
これは、去年の母の日に娘がくれた鉢植えを庭に植えたもの。 水をあまりあげないのに、頑張って生きている健気なちっちゃなアジサイくんです。
うっかり植えたことも忘れていたのに、雨の中で小さく咲いているのを見つけてからは、雨の降らない晴れそうな日には、お水をあげるようにしています。
また、友人が持ってきてくれた紫蘇の苗も元気です。紫蘇くらいはお庭で収穫したいものですが、鉢に入れて持ってきてくれた友人に感謝です。
手入れも行き届かず、草が生い茂る我が家の庭が、所どころきれいなところがあるのは、週末に帰ってきた哲平が草を抜いてくれるからです。
きれいな部分と、そうでもない部分が、交互にある我が家の庭。哲平君の活躍でかろうじて体裁を保っている我が家の庭です。
私も夫も無精者ですから、ここは空き家ですか? と言われるくらいに草が生い茂る時もあります。困ったことです。
現在の住まいは、田舎なので庭が80坪もあって、草との戦いは、それこそここへ引っ越してきて以来もう35年続いています。
周りは休耕田ばかりなので、草の種が飛んできます。雑草は抜いても抜いても、すぐに抜いた後から生えてきて、終わりの見えない空しい作業です。
私の将来の望みは、庭のない家に住むことです。歳とって草ぬきばかりしているような、生活からはおさらばしたいと願う私です。
そうそう、先週の月曜日に、ほったらかしにしていた事務局の花壇を事務局員総動員できれいにしました。
駐車場にする前も田んぼの土を、どかどか置いたままにしていた花壇を苗が植えられるまでに整地してくれたのは、今年6月に事務局の正規職員になったNさん。コツコツ一週間かけて、花壇を整えてくれました。
苗をたくさん買ってきてくれたKさんは、色んなアイデアを出してくれる事務局のスタッフの中ではリーダー的な人。彼女が選んできてくれたお花をたくさん植えることが出来ました。
もう一人の女性職員のMさんは、とても緻密な細かく気が付く作業をしそうな人。でも意外に、おおざっぱな性格ということが、苗の植える間隔が適当すぎるやろ〜ということで、判明してしまいました。
事務長の鳥羽父は、さも忙しそうに机について仕事をしていて、ちっとも手伝ってくれません。やっぱり、彼は怠け者に違いない、そう思ってしまう私です。
暑い中、みんなで午前中いっぱいかかって、きれいに花の苗を植えていきました。
みんなで汗を流しながらする作業は、連帯感や、チームワークつくりに欠かせないと思います。
やっときれいになったと思った花壇でしたが、一週間たった現在、小さな雑草がまたたくさん芽を出してきて、本当に終わりのない作業・・・。
私はやっぱり庭仕事は、嫌いだな〜と思うのでした。
さて、7月14日には、澤月子先生による講演会が岡山ふれあいセンターで行われます。
皆さん申し込みはお済みでしょうか?
澤先生は、長年京都府立向日が丘養護学校の先生として、自閉症の子どもたちの支援をしてこられた方です。
退職後は、京都市の発達障害者支援センターで、副センター長として学校現場や福祉施設などのコンサルにも丁寧にかかわってこられた方です。
そんな先生の講演会です。私がとても信頼する実践家のお一人です。
子ども達が将来自立していくためには、どんな支援ツールが必要なのか、子どもたちが安定して楽に暮らしていくための支えとなるのはどんなグッズなのか、アイデアをたくさんおみやげに持って帰れるセミナーとなると思います。
澤先生曰く、くしくもこの7月14日は、フランス革命の日(パリ祭)だということです。
日本の岡山でフランス革命ならぬ岡山に支援革命をと言われています。皆で、この革命記念日を共に味わおうではありませんか。
どうか多くのお友達をお誘いいただきますようよろしくお願いいたします。
さて、大事件が起こったのを報告します。
私の愛車フィットが、事務局前の用水に転落しました。
事務局のお休みの土曜日、その日は、急いで岡山へ出かけなければならない日でした。
出掛けるのに必要な書類を取りに、事務局へ行きました。
急いでいたため、エンジンは掛けたままで降りた時、パーキングに入れたつもりが、ニュートラルに入っていたのでしょう。
車は、少し傾斜のある前庭から勝手に一人でバックして、道を横切り、用水の中へ・・・・、事務所から急いで出てきた私は、事務局の前の駐車場から消えた愛車にびっくり。
誰かが乗っていったのかしら??ずいぶんな早業だな〜なんて思いながら、表の車道に出てみると、これこの通り、車は用水路に落ちていたのでした。
ドアは急いでいたので開けっ放しでした。
幸か不幸か、ドアが開いていたので、車は、ゴロンとならずにこんな感じでドアに支えられて、止まっていました。
JAFに電話してきてもらいましたが、どうにも上げられないということで、クレーン車を呼ぶことになりました。
保険屋さんにも来ていただいて、大騒ぎでした。
保険屋さんは、いつもすぐに駆けつけてくださるYさんという保険会社の方です。哲平の事故の折にも大変お世話になりました。
その節にも保険屋さんによってこんなにも対応が違うのかと驚くような素早さで対応してくださいました。
自動車保険を考え直したいと思われている方がありましたら、ご紹介しますよ。
さて、車は、無事でしたが、助手席に置いていた私のトートバックから、家の鍵(リモコンキー)、iPad、携帯電話、ICレコーダー、たくさんのUSB、カメラ、様々な書類、お札のいっぱい入った(?)財布等など、たくさんのバックの中身が水の中に落ちてしまいました。色んなところに電話をしている間に時間が経っていて、拾い上げた時にはかなり浸っていたようでした。
何とか動いてはくれていますが、今後どうなりますか解りません。
一番の被害は、これら電子機器かなと思う私です。これは自動車保険ではどうにもならず、困ったことです。
今は、自動車のディーラーさんの工場で新しくきれいになるはずのフィットを待っているところです。
何しろ車検を終えたばかりのフィットです。まだまだ乗るつもりでおりますので、しっかり直していただかなければなりません。
クレーン車が来て、上げてくれました。さすがプロ、簡単に上がるのに驚きました。
がんばって車が落ちてしまわないように支えてくれていたドアは、さすがに閉まらず、このままでは乗れないということで、フィットはクレーン車に引かれて修理工場に運ばれていきました。
さて即実践講座が、すごいことになっています。
諏訪先生の講座が楽しくて、そして解りやすくて、大勢の参加者で会場に溢れそうです。
先日は、生涯学習センターの会場が、いっぱいになって補助いすを出すほどの盛況ぶりでした。
ここは本格的にTEACCHに特化した学びができる講座です。
支援者の皆さんにとって、これは外せない、特別の素晴らしい学びの場です。
次回が3回目ですが、まだ続々と参加したいというメールが届いています。
一人で学ぶより、同僚の方と一緒に学ぼうという先生方も多くおられるようで、きっと職場の方に声かけていただいているのだと思います。
日本国内でただ一つのTEACCHの専門コースのある川崎医療福祉大学准教授の諏訪利明先生の講座です。
全10回の内の2回が終わったところですから、まだまだ余裕で追いついていけますよ。今から参加ご希望の方には、前回までの講座内容が入ったブルーレイを送りますから、見てからご参加ください。
参加された方の感想を少し入れておきますね。
○視覚支援を改めて考えることが出来ました。
講座を聴いているうちに担当している子どもたちの顔や様子が思い浮かんできました。
「なぜ」「何を」「何のために」を大切に子供たちとかかわっていきたいと思いました。(小学校支援員)
○視覚支援について振り返る機会が持てて、日頃自分のやっている指導、支援を考える良い時間でした。
「自立」については、いつも頭に置いてはいるものの、コミュニケーションは、置き去りになってしまっていると反省しました。
大切なことにいつも立ち返ることが出来る視点を持って日々子供たちと関わりたいと思いました。(支援学校教諭)
○月曜日に子どもに会うのが楽しみ(どんな関わりをしようかな〜)になりました。(小学校教諭)
ところで、今年は哲平が岡山マラソンに出場できないことになりました。
一生懸命、真面目に練習をしているのに、抽選に外れてしまいました。
今までは3年連続でお父さんと一緒には走っていたのに、今回はお父さんだけが当選でした。お父さんの方は、一度もまだ練習していないので、どうなることやらです。
一生懸命毎日毎日トレーニングしている哲平が抽選に外れて、何にもやらないお父さんが当選なんて、おかしい! 絶対、おかしい!!
お母さんは、お父さんだけの応援なんか行きたくないと思う岡山マラソンです。
かといって、哲平をはじめ、抽選に落ちて走りたくても走れない人がいるのに、走る前から勝手に棄権なんて許しません! 一人だけでも必ず走ってもらいます。
皆さん、孤独のランナー鳥羽父に応援よろしくお願いしますね。
では、今日はこのあたりでさよならしましょう。皆様ごきげんよう。
(鳥羽 美千子)
平成30年度 支援者対象 現場の先生のための即実践講座
川崎医療福祉大学准教授の諏訪利明先生による、平成30年度の即実践講座が始まりました。
第2回は岡山生涯学習センターの大研修室が満席になるほどに欠席者も少なく、熱気にあふれた講義となりました。
「自閉症支援再考! 今 改めて」として、参加されたみなさんも、自らの支援を振り返り、また隣同士のグループで互いの経験を語りあったりと、とても有意義な時間となったと思います。
【 第3回 即実践講座 】
日 時:平成30年7月13日(金)19:00〜20:55
場 所:南ふれあいセンター ふれあいホール(岡山市南区福田690‐1)
(注:第2回とは会場が違います)
テーマ:「構造化再考!」
講 師:諏訪 利明 先生(川崎医療福祉大学 准教授)
参加費:一般 20,000円、賛助会員 17,000円 (全10回分)
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748
※ 当初会場に予定していた岡山生涯学習センターが6月半ばより、12月まで耐震工事で休館となるそうです。その間、受講生の方たちにはご迷惑をおかけしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
※ 現在、予約がとれている会場です。
【第3回 7月13日】 南ふれあいセンター(岡山市南区福田690-1)【第4回 9月7日】・【第5回 10月12日】・【第6回 11月16日】 岡山国際交流センター(岡山市北区奉還町2-2-1)
第7回以後は、耐震工事が終了する予定なので岡山生涯学習センターにて開催できる予定です。
キッズルームのお知らせ
先月号でもお知らせした 今年度、最初のキッズルームの案内です。
日 時:平成30年7月15日(日)13:00〜15:00
場 所:岡山大学 体育館
参加費 :子ども1人 400円
申込先:育てる会 事務局(Tel.086-955-6758)(正会員 限定)
岡山大学児童文化部の学生の方がボランティアとして一緒に遊んでくれます。
お兄さんやお姉さんと劇を見たり、ダンスをしたり、ダイナミックに走りまわったり、親と離れても楽しい時間を過ごすことができるよう大型遊具も用意しています。
自閉症のことも理解していただいている学生の方たちですので、安心して参加してください。
木工教室のお知らせ
毎年恒例の、高梁在住の木工作家、川月清志先生による木工教室です。
今年みんなで制作するのはレターラックです。
川月先生がキットを作ってきてくださるので、木工に不慣れなお子さんでも大丈夫です。
お父さんやお母さんとの共同制作もOKですので、親の株を上げるチャンスです!
初めての方、毎年作品を作られている方、夏休みの課題作品にしたい方、多くのみなさんの参加をお待ちしています。
今年は、いつもの生涯学習センターが耐震工事で使えませんので、高月公民館(事務所の近く)で行います。
お間違えないようお願いします。
日 時:平成30年7月29日(日) 10:00〜12:00
場 所:高月公民館 美術工芸室(赤磐市穂崎848-1)
参加費:1500円(材料代)
申込先:育てる会 事務局(Tel.086-955-6758)(正会員 限定)
OHAの会の報告とお知らせ
OHAの会は高機能自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害で知的障害のないタイプの子どもを持つお母さんのための会です。
【 今後の予定 】
7月4日(水) / 8月お休み / 9月12日(水)
前回の会報で、第1水曜日とお伝えしておりましたが、9月は第2水曜日に変更となっています。ご注意ください。
それ以降の予定も決定次第早めにお知らせいたします。(正会員 限定)
6月7日(木)OHAの会が開催されました。
感想が寄せられていますのでご紹介いたします。
「どうして○○しないの?」「なんで○○なの?」と日頃から質問するかのような言い方をしていました。これは、質問ではなくて、している行動を否定した言い方になっていると・・。
確かに否定している!!と気が付かせてもらいました。
質問する言い方が癖になってしまっていますが、基本に戻り、肯定的に「○○しよう。」と話をしていきたいです。
もう1つは、今ではなく社会に出た時を予測しながら、将来を見据えて、親として行動していかないといけないと思いました。
私は、ついつい子どもの行動に先に口出しをしてしまいます。
言われて動いていたら失敗することはなくなりますが、それまでのこと。一度失敗してしまっても、それが今後の成功につながるので、見守っていきたいです。
OHAの会では、毎回勉強をさせていただき、気持ちを改めることができます。
本当にありがたい会だと思います。利守先生、いつもありがとうございます。
先日、久しぶりに念願のOHAの会に参加することができました!
今回は、『あたし研究2』の「見ているトコロ」「プレイスキル」を読み合わせしました。
私自身は「休憩」も「のんびり」も大好きなのですが、彼らは必ずしもそうではないことをモコさんの親しみやすいイラストで再確認することができました。
利守先生は読み合わせしながら、さらにアドバイスや補足をしてくださいます。これがとってもためになります!
今回とくに印象深かったのは、「自由に過ごしていいよ〜」と言われた場合の「自由」にも「枠」があること。
時間の制限、場所の制限、その時の状況によってしていいことと悪いことがあるなど・・・
また、余暇とは決して「ヒマよりまし」ではなくて、「楽しくて、好きで、気分転換になること」。
働くようになってからの週末や帰宅後の楽しみであり、モチベーションになること。その評価が必要!などです。
わが息子の様子を思い浮かべながら、先生のアドバイスをしっかりと本に書き留めました。
先生いつもありがとうございます♪♪ また参加できる日を楽しみにしています。
水泳教室のお知らせ
日 時:平成30年7月15日(日) 15:30〜17:30
場 所:OSKスポーツクラブ(岡山市北区絵図町1−50)
連絡先:育てる会事務局(086-955-6758)
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。(正会員 限定)
体験してみたい方は、1回 1000円です。(体験は2回までOKです)
プールは正会員限定で、育てる会で貸し切っていますので、安心してお越しください。
★欠席される方は7月12日(木)までに連絡してください。
当日のキャンセルは担当携帯まで・電話またはSMSにて連絡してください。
サッカークラブのお知らせ
日時:平成30年7月8日(日)10:00〜12:00(9:45集合)
場所:岡山市内グラウンド
持ち物: マイボール、ゼッケン、ハチマキ、お茶(ボラさんの分も)、個人ノート、出席カード、親リーダーはグループノート
体験、見学の申し込み、お問い合わせは、事務局(Tel.086-955-6758)まで(正会員 限定)
お母さんコラム
小2・ASDの診断のある地域の特別支援学級に通う息子を持つ母が、普段の息子との日々をつれづれに書いているコーナーです。
どうぞ気軽な気持ちで読んでください。
先日、妹(1歳7か月)もASDの診断をいただきました。
実は生後1〜2か月ぐらいからずっと疑っていて、「診断のあるなしに関わらず」と思い、ASDに合わせた対応を小さいときから積み重ねていた妹。おかげ様でお兄ちゃんよりは人への意識や関わりは伸びてはきていたのですが、まだまだ充分とは言えないので、ぐんぐんぴっぴの療育でもお世話になっています。
普段、支援者としてASDのお子さんに接している仕事柄、保護者の方に「先生なら、上手に子育てできるでしょう?」と言われることがあるのですが・・・、実はそうでもないんです。
我が子には客観的な関わりも冷静に丁寧な関わりもできないようで、つい感情的になってしまうこともありますし、スモールステップを刻めずにちょっと高いハードルを設定してしまうこともあります。
以前、「親以外の人にも、支えられて応援してもらって、たくさんの人に関わってもらえる人生を歩むことが大切なんですよ。親は子どもより長くは生きられないんですから」というアドバイスをいただいたことがありました。
ASDのあるわが子の子育てはなかなか大変で、「自閉症ならお任せあれ!」なんていう園や学校の先生にもなかなか出会えないこともあります。
私も色々悩んだりうまくいかなかったりしたことがたくさんありました。でも、「親一人で頑張る!ふんばる!」というだけより、「一緒に考えてくださったり、応援してくださったりする人たちを増やしていきたい」とも思うんです。
そのためには、まず親がわが子のことを理解し、説明していくことが大切ですよね。
子どもはなかなか自分の苦手や得意やほしい支援について、自分の言葉では語りにくいものだと思います。そういうところを親が通訳していけるような、一番の味方でありたいと思っています。
ASDの子どもたちが目指す「自立」が「周りからのサポートつき、自立」であるのと同じように、私も「周りからのサポートつき、ASD子育て」を頑張ってみようと思います(^^)
さてさて、診断がついた妹ですが、夫(パパ)はまだまだ兄の時よりも障害について理解しづらいようです(妹はコミュニケーションの力がついてきたから余計なのかもしれません)。ASDだからとかではなく、可愛い娘としてかわいがってくれて、障害について話してもなかなか「そうか」と納得はしづらいようです。
でも、最近はそれでいいのかもしれないと思っています。
診断があろうとなかろうと、可愛い愛すべき子どもであることには変わりはありません。
その子が、どういう性格でどういう個性でどういうことが得意なのかは、一人一人違っていて、好きな褒められ方や関わってもらい方もそれぞれ違います。その子が嬉しい関わり方を探して、そういう関わりをしてあげられることは、もしかしたらASDを障害として受容して納得して、そのあと初めて本人への支援を進めていくことより、結果として障害理解の近道なのかもしれません。
ニコニコ笑顔いっぱいで夫(パパ)と遊ぶ兄や妹を見ていると、私はそう思います。
来月からは、妹との毎日やASD兄妹関係などについても触れていきますので、お楽しみに。
(cyacya)
ぐんぐん だより |
ぐんぐんぴっぴ (就学前)
本格的な梅雨シーズンに入り、蒸し蒸しした日が続きますね。
そんな中でもぴっぴに来られるお子さんたちは元気いっぱい!
日々、私たち支援者も元気をもらっています。
ぴっぴの療育で大切にしている一つに「人と関わる力を育てる」ことがあります。今回はAくんの療育での様子をご紹介したいと思います。
Aくんには大好きなおもちゃがあります。ぴっぴのプレイルームに入ると必ずそのおもちゃで遊びます。
支援者が一緒に遊ぼうとしても、支援者の方には意識を向けることはあまりありません。
ほかのおもちゃで遊ぶときも同様で、長続きせず、遊びを転々とする様子が見られました。
Aくんの遊びの世界にどうやったら入っていけるのか、Aくんとどうやったら一緒に遊べるのかいろいろ考えました。
そこで、まずAくんとやりとりがうまれそうな遊びを一緒に楽しむことで「人と関わる力」を伸ばすことにしました。
Aくんの好きな遊びであるシャボン玉を「先生の番!」「Aくんの番!」と言いながら交代で吹いたり、一緒にシャボン玉を追いかけたり、つかまえたり、パチンと割ったりして遊びました。
するとAくんは支援者が吹く番の時に期待して支援者を見つめたり、一緒に遊ぶ中で支援者と笑いあうことが少しずつ増えていきました。
すぐにAくんに変化が現れました。
ある日、Aくんはかぎがついているパズルで遊び始めました。
一人ではかぎがなかなか開きません。見守っていると、自分から「手伝って」と言うことができました!
開け方のヒントを伝えると一人で開けられるようになってきました。
Aくんの行動に効果音をつけたり、ナレーションをしたりしていると、「先生の番!」とかぎを渡してくれました。
あまりの嬉しさにリアクション大きめに「ガチャッ」と楽しそうに言いながら開けると支援者を見ました。
そして、「Aくんの番!」とかぎを渡すとAくんも「がちゃっ」と言いながら開けます(^ ^)
Aくんと支援者の交互のやりとりは何度でも続きます。時々、敢えて「ガチャッ」と言わずにいると、あれ?言わないの?というように支援者の方に視線を向けて確認します。
こうして、Aくんの遊びの世界に支援者が入り、同じ遊びを通じて関わって遊ぶことができたのです。とてもハッピーなひとコマでした♪
ほかの遊びでも支援者に意識を向けたり、関わったりしながら遊ぼうとすることが増えてきたAくん。
これからも、Aくんにとって楽しめる遊びを通して「人と関わる力」を育てていきたいと思います。
ぐんぐんぴっぴ 療育スタッフ
赤磐ぐんぐん (就学前)
先日6月20日(水)、赤磐ぐんぐん・ぐんぐんぴっぴ・ぐんぐんキッズの育てる会療育事業所合同での保護者勉強会を開催しました。
広い会場を用意したのですが、そこに入りきれなくなりそうなぐらいの大勢の方が参加してくださり、参加した保護者の方からは「普段の療育では出会えないたくさんの人がいてびっくりした」「同じASDの子を持つお母さんたちがこんなにいるんだ!うちだけが大変じゃないんだ!と思えると頑張る気持ちがもらえました」という意見も寄せられました。
今回のテーマは「我が子について知ろう 〜自閉症の特性理解〜」。
最初にASDの特性を紹介し、どういう関わりがうまくいくのか、私たちが普段している関わりはお子さんにとって本当に分かりやすいのかなど、具体的な例を合わせて皆で考えあう内容で約1時間の講座でした。
ASDのお子さんは「具体的に伝えられた方が分かりやすい」「耳で聞くことよりも目で見た方が分かりやすい」と色々な講演会で聞かれると思います。
でも、「具体的で」「見て分かる」しかもASDのお子さんが分かる伝え方とはどういうものでしょう?
たとえば、私たちは「早くしなさい」「ちゃんと片づけなさい」「仲良く滑り台で遊びなさい」など、特に深く考えずに口にしてしまいがちです。それを「具体的で」「見て分かる」形で伝えようとしたら、どんな伝え方になるでしょうか?
絵で描こうとしても、「早く」「ちゃんと」「仲良く」は描きづらいですよね。
それよりも、「早くしなさい」→「〇時までに準備をしましょう」、「ちゃんと片づけなさい」→「この箱の中に全部片づけて」、「仲良く滑り台で遊びなさい」→「滑り台では、階段側から登ろう。前の人が滑ってから登ろう。ここに並ぼうね」の方がぐっと分かりやすいですし、写真や絵でも示しやすいのではないでしょうか。
こちらが口にしている言葉が、本当にASDの人がうまくキャッチできるものなのか、相互にコミュニケーションのキャッチボールができるよう、考えていきたいですね。
今回は勉強会のあとに年齢別の座談会も開催し、普段なかなか接さない別事業所の保護者の方とも話す機会があり、お子さんの良いところ・かわいいところトークや、お薦めのあそびスポットなどについても、各テーブルが盛り上がっていました。
参加された方からのアンケートを一部紹介します。
「大事なポイントを日々の生活の中で忘れかけそうなところがありましたが、また心に刻むことができました。お母さんたち同士、座談会でお話するのもとても楽しかったです。皆頑張っているんだと思って元気がもらえました」
「色々な例を挙げながら、ASDの人の頭で考えていることをお話しが聞けて、我が子の気持ちを考えながら聞くことができました。座談会では、皆色々我が子のことで悩んだり考えたり怒ったりすることもあると思うけど、子どもの良いところや可愛いところの話をするときは、皆幸せそうな笑顔で話されていたので、こんなに我が子のことを考えさせてくれている子どもに生まれてきてくれて良かったなーとほっこりしました」
「同じ年代のお母さんのお話も聞けて、同じようなことを思ったり悩んだりしているんだと思えて、一人じゃないんだと感じることができました。今回のような勉強会をぜひまたしてもらいたいです」
「勉強会に参加して改めてASDについて考えることができました。全部勉強になりました。こういった会に参加できて、知っているようで全然分かっていなかったことに気づけたり、改めて初心に戻ることができたり、本当にありがたいです。勉強会に参加できてとても良かったです。ありがとうございました」
たくさんのご参加をありがとうございました。嬉しい感想も励みになります。
次回は10月17日(水)午後・1月16日(水)午後を予定しています。今後もぜひご参加くださいね。
赤磐ぐんぐん 療育スタッフM
ぐんぐんキッズ (小1〜)
ぐんぐんキッズでは、スキルの習得を目指したり、正しい行動を習得したりしたい時に、ご褒美システムを取り入れて活動を行っています。
みなさんは、子どもに対してどのような時にご褒美をあげているでしょうか?
お手伝いをしたらおこづかいをあげる、テストでいい点を取れたらおもちゃを買ってあげる、など様々だと思います。
このご褒美システムを使うのに、意外と見落としがちなのはできて当たり前のことをしてほしい時です。いつも子どもに口を酸っぱくして言っているのに、なかなか定着しないという行動があるかもしれません。あいさつしなさい、手を洗いなさい、くつをそろえなさい、等々。
当たり前にしてほしいことだから、この時にご褒美をあげるという発想はしにくいかもしれません。
しかし、こんな時にこそご褒美システムを使うのは非常に有効で、してほしい行動を定着させることがより一層しやすくなります。
ぐんぐんキッズでの行っているご褒美システムのやり方を紹介します。
Aくんに身に付けてほしい行動は「おやつの前に手を洗う」です。
スケジュールに「手洗い」があっても、こちらが言わなければ手を洗いに行かないということが続いていました。そこで、Aくんに手洗いの正しいやり方が書いてある手順書を見せて、「おやつを食べる前に正しく手を洗えたら、おやつを+2個あげる」と伝えました。Aくんはとても喜んで手を洗うようになりました。
↑おやつ前の手洗いのご褒美についての約束
Bさんに身に付けてほしい行動は「先生に丁寧な言葉で伝える」です。
学習の場面でホワイトボードにそのめあてを書いて伝え、めあてを頑張ったら、ご褒美に好きなキャラクターのカードをあげるようにしました。とてもめあてを意識して取り組むことができ、ご褒美をもらえる経験ができました。
↑好きなキャラクターのカードを目指してとてもよく頑張れています。
しかし、いつまでご褒美をあげればいいのか疑問に思われる方もいらっしゃると思います。
もちろんいつまでもご褒美をあげ続ける必要はありません。今は本人の好きなご褒美から、
少しずつ自然なご褒美にしていく必要があります。自然なご褒美とは、手を洗ったらおやつが食べられる、丁寧な言い方をしたら注意されず楽しくお話ができるといったものです。
Bさんは、学習場面で丁寧な言い方が定着してきたので、キャラクターのカードをあげることから、丁寧に言えたら、色を塗っていってもらってたまっていくことにご褒美のレベルを下げました。
いきなりご褒美を無くすのではなく、ご褒美のレベルを少しずつ下げていくことが大切だと思います。そしてご褒美は、また別の身に着けてほしい行動に使っていくように考えていくといいかもしれません。
もし何回も言っているけどしてくれないということがあれば、ご褒美システムを試してみてはいかがでしょうか?たくさん褒めてあげる機会が増えれば、より子どもとの信頼関係を築いていけると思います。
↑キャラクターのカードからご褒美のレベルを少し下げたやり方です。
褒められて色が塗られていくのもうれしくて、丁寧な言葉を使うよう意識しています。
ぐんぐんキッズ 療育スタッフ I
グループホーム寄付 御礼
いつも温かいご寄付、ありがとうございます。
いよいよ次のグループホーム「すてっぷ 1(仮称)」建設に向け、構想を開始しました。
【 ご寄附をいただいたみなさま 】
○ U様(赤磐市) 〇鳥羽代表(赤磐市)
平成30年6月30日現在 寄付金合計 27,565,964円となりました。
今後ともご支援のほどよろしくお願いします。
寄付金振込口座 中国銀行 赤磐支店 普通預金 1321755
岡山県自閉症児を育てる会 代表者 鳥羽美智代
以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「育てる会 HP」に記載しています。