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平成30年10月31日

 

 第246号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 246号 目次

     雨のクロアチア

     即実践講座のお知らせ

     支援ツール勉強会・ ぐんぐん合同勉強会の報告とお知らせ

     はやぶさの会・クリスマス会・水泳教室・サッカークラブ・OHAの会 のお知らせ

     お母さんコラム

     私のお薦め本コーナー
         「自閉くんのマニュアルがありません!

     近隣の講演会等のご案内

     ぐんぐんだより
        ぐんぐんぴっぴ・赤磐ぐんぐん・ぐんぐんキッズ  

     寄付の御礼

山々の木々が赤く染まり、秋の実りの時を迎えた赤磐市。
すっかり稲刈りを終えた田んぼには、ひんやりとした空気が漂っています。
夏が終わったと思った途端、急に肌寒くなって、今年は秋が短いのではないかしら・・・、と思えるくらい暖房が恋しい日もあります。
「温暖な晴れの国、岡山」とよく言われるけれど、暑くて寒い異常気象のここ数年は、晴れている日が少なくなったような気がする岡山です。
そう!さっきまでは降っていなかった雨が、窓の外をふと見れば、今は降っています。秋の雨は静かにそして肌を刺すように降ります。
10月も終わりに近い一日、今日はいつもより早めの会報をかいています。
11月3日は、重松孝治先生による支援者セミナーが、岡山ふれあいセンターで行われます。
この会報が着くころには、もう講演会は終わっているころでしょうね。
先生のお話は、自閉症の文化について、彼らの特性について丁寧にお話くださることでしょう。
そして、どのようにすれば彼らと上手にかかわっていけるのか、彼らを育てる方法、彼らを教えていく為のヒントや具体的な支援について、学ぶことが出来ると思います。

今日は私の近況から始めさせていただきます。
先日、クロアチアに旅してきました。いつも一緒に旅する友人は、私よりも少し年上で、気の合う女性です。
この歳になると、気を遣わなくていい人というのは、なかなか少ないもので、いい友人に恵まれたことを感謝する楽しい旅でした。
クロアチアのドブロブニクへ行くのが今回の大きな旅の目的でした。
アドリア海に浮かぶ城壁に囲まれた街。
宮崎駿の「魔女の宅急便」や「紅の豚」のモデルにもなった街だそうです。
赤い屋根に白い壁。ひしめき合うように立つ建物の一軒一軒がかわいらしくいとおしいそんな感じの街でした。
城壁は周囲をぐるりと取り囲んでいて、その上を歩けるようになっています。
入り組んだ路地や階段。
水飲み場。面白い形のドブロブニクのお店のドア。
街の中は迷路のようになっていて、路地の一つ一つが入り組んでいて覗くと階段が上へ上へと延びていて、心惹かれる街でした。
   
天気が良ければアドリア海が輝くような青になるのだと思うけれど、残念なことに今回の旅行では、お天気には恵まれませんでした。
雨はバスに乗車中やホテル滞在中はよく降りました。
でも、私たちが外へ出る時間になるとピタッと止むという不思議な感じでした。がしかし・・・、最後に訪れた世界遺産のプリトヴィッツェ湖畔国立公園では、ついに雨の中を行軍となりました。
素晴らしい景色のはずでしたが、雨でそれはかないませんでした。
でも一緒に旅した方が、東山魁夷の世界みたいと言われたのが印象的でした。
雨に不満を言うのではなく、雨の中の世界観を感じるというものの見方が素敵だなと思いました。
こんな風に、いいとこ探し、あるものを楽しむ暮らしをしたいものです。
海外旅行に行くようになったのは、60歳になる少し前あたりからでした。
妹に誘われて、ベルギーへ旅したのが最初でした。
私はあの狭い飛行機の座席が、そんなに苦痛ではなく、よく眠れるし、小柄で足も短いのが幸いして、ゆったりとのんびりと旅することが出来ます。
それもあって、それまでは何の興味もなかった海外でしたが、それからは、一年に一度ぐらいの割合で、出かけるようになりました。
去年は、スペインに哲平と鳥羽父との三人でツアーに参加しました。
来年は、イタリアへ行きたいとの哲平のお願いは、さてどうしたものでしょう。できればかなえてあげたいと思う私です。
自閉症の息子と海外旅行に行くなんて、なんという贅沢なことでしょう。
あの大変だったパニックパニックの幼児期、偏食で旅先での食事には、困るだろうと思える小学校と中学校時代。飛行機が怖くて「飛行機乗りません!」と言い出した高校時代。
色んな時期を乗り越えて、こんな幸せな日々がやってきました。
  
         (バスの運転手さんと)
今小さなお子さんを抱えて大変な時期のお母さんたちに、こんな時期が来るなんて考えられないかもしれません。でもね、あきらめなければきっと夢がかなう!
丁寧に、今できることを精いっぱい取り組んでいくことで、自閉症の子どもの未来は明るい。
哲平との暮らしを通して思う私です。

大人になった自閉症児を持つ親たちは、あまり語りません。
うまくいっているケースの人は、普通に生きているからと、特にわざわざ人前に出てこられません。
あまり状態のよくないお子さんをお持ちの方たちは、語りたくないということで、ひっそりと生きておられると思います。
また、私のように語る場を持っている人も少ないと思います。
それで私は、こんな風に会報で、苦労話や、うまくいった事を、次から次へとお話ししているわけです。
お母さんを励ましたい。お母さんたちを元気にしたい。それが私の想いです。
昔は、自閉症の人がうまくいっているケースをあまり聞きませんでした。
療育の場もあまりなかったし、学校の先生方も自閉症をご存じなかったし、勉強の機会もない状態でした。
今から20年から30年も前の話です。今は違いますよ。ずーっと昔の話です。
私の子育てしているときは、色んな療法が飛び交い、色んな情報を探し求め、試してみることを繰り返しました。それでやっとたどり着いたTEACCHプログラムでした。
哲平が3歳の頃TEACCHを知り、取り組みながら時々他の療法も試しては、またTEACCHに戻るということの繰り返しで、ここまでやってきました。
今は、色んな方法もやり方もありますが、やっぱりTEACCHが好きです。丁寧に取り組んで、今の哲平がいる。
TEACCHは柔軟で、いいことは何でも吸収してその子にぴったりを探せばいいという感じです。そこが好きです。
こうでなければならないがない。
うまくいかなければ、その子に合わせて、取り組みようを変えていけばいいだけです。
我が子たちにぴったりを「ああでもない、こうでもない」と、探していく。あきらめなければ、必ずぴったりのやり方が、見つかるはずです。それを信じて、今までやってきました。
今グループホームに暮らす成人男性6人も、そんな風にして、自立に向けて訓練中です。
いくつになっても、人は伸びてゆける。それが信じられるから、支援者も頑張れるのだと思います。

さて、ぐんぐんグループは、育てる会という「親の会」が運営する療育機関です。
療育する場を持つ親の会は、少ないと思います。
はじめは、育てる会の会員のお母さんたちの希望や思いを実現するための療育機関でした。
現在は、会員だけではなく一般の方もたくさん入ってこられています。
私たちの想いは、たった一つです。彼らの将来の幸せのための療育機関です。
大人になった時に困らないようにしていきたい。精いっぱいおかあさんの伴走をしていきたい。そんな思いでやっています。
また、そんな育てる会の今年の事業の一つが、支援ツールの勉強会です。
現在、40人の方が、京都からお越しいただいている澤月子先生から、色んな支援ツールについて学んでいます。
先生のお話は、元気が出るし、楽しいし、すぐに作れるように考えて教えてくださるので、みんな短い時間にどんどん作っていきます。
作りながら、子どもがこれをどんなふうに使うかを考えるのは、楽しいものです。
お母さんたち、ときにおばあちゃんも何人か参加されていますから、子どもや孫の顔を思い浮かべながら、ワイワイと楽しく制作に励んでおられます。
先日、こんな話を聴きました。
療育に通ってくださっていて、スタッフにお母さんが言われたことだそうです。
「お母さん、こんなにいいもの作ってくれて、ありがとう」
そんな風に子どもから言われたそうです。
子どもにわかるものを作る。難しく考えない。すぐに作れる程度のものを作ればいい。
3分間クッキングと先生は言われました。
3分くらいですぐできる支援ツールをつくればいい。
ラミネーターかけたり、厚紙にノリで貼ったりしなくても、牛乳パックの裏側にマジックで絵を描いたもので作ったらすぐできました。
時間をかけて作ったものは、何とか子どもに使わせようとしてしまいます。
はじめて作ったものは、たいていどこか問題があったりするものです。まだまだ改善の余地がたくさんあるものです。
時間をかけて作ったり、ラミネートしたり、高いお金を出したりしたものだと、このスケジュールを使ってくれない子どもに腹が立ちます。
「どうして使わないのよー。」「お母さん苦労してあんたの為に作ったんよー」と言いたくなります。つまり、子どもに合っていないものを無理無理使わせてしまうようなことになりかねません。
ちゃっちゃと作ったスケジュールなら、「あらあら、じゃ〜こうしてみようか」とすぐに書き直したり作り直したりができるというものです。
牛乳パックは、程よい厚みがあって、丈夫でマジックで書けるので、わざわざ厚紙を買いに行かなくても大丈夫。
次の会の初めの時間には、作ったものをみんなに披露して、先生にも褒めていただいたり、批評していただくことが出来ました。
「とても億劫だったスケジュールつくりが、やっと出来てうれしい!」
そういわれるお母さんたちの笑顔が嬉しい勉強会です。
第3回の勉強会には、赤磐市の福祉課の職員さんたちが、見学に来られていました。
熱心にご覧になっていたので、次は、赤磐市でこんな研修会があったらいいなと思います。
また、去年、香川大学教授の武藏博文に指導していただいた勉強会で、みんなで制作した支援ツールを、武蔵先生が一冊にまとめていただいた冊子が先生から送られてきました。
若干、余分がありますので、必要な方は、申し出てください。去年の参加者たちの作られた力作です。

さて、先日哲平と鳥羽父は、蒜山高原マラソンに参加しました。これはスタート前の哲平の様子を写した写真です。
左隣の男性が、ストレッチを始められたところ、哲平は、同じことをまねっこして始めました。
腕を回されたら、自分も同じように回します。足をあげられたら哲平もあげて・・・。
ご迷惑だったことでしょう。でも、私は面白くて、かわいくて、ほほえましく見ていました。
走り終わって帰ってこられたその方に、「申し訳ありませんでした」と謝ったところ、「いいえ、とんでもないです」と快く笑ってくださいました。
ランナーは、みんな気持ちの良い人たちです。
そういえば、毎年参加していた岡山マラソンでも、先頭付近の人は、いい場所を取る為に早くから座り込んで場所を確保されています。
そこへ、後から行っても、「てっちゃんここへおいで」と席を空けて入れてくださる方が毎年いらっしゃいます。
私は顔を知らないけれど、毎年一緒に色んな大会に参加している自閉症の男の子の事を、皆さん同志のように思ってくださるのか、いつも優しく見守ってくださって、レース中もよく声かけてくださるようです。
レースが終わってから、「飛ばしとったで〜」とか、「がんばりよったから、声かけたけど、黙って行ってしもうたわ」など、会う人ごと教えてくださいます。
今年は抽選に外れて、残念ながら岡山マラソンは父さんだけの参加です。
沿道で応援される方は、鳥羽父の応援よろしくお願いしますね。
さあ〜、インフルエンザもそろそろ流行の季節を迎えます。
皆さん、お体気をつけて、元気にもうすぐ来る冬に打ち勝とうではありませんか。
では、また来月号でお目にかかりましょう。ごきげんよう〜、さようなら。
(鳥羽 美千子)

平成30年度 支援者対象 
 現場の先生のための即実践講座

川崎医療福祉大学准教授の諏訪利明先生による、平成30年度即実践講座です。
前回の幼児期支援に続き、第6回はいよいよ自閉症児にとって難関と言われる思春期の支援です。ここをうまく乗り切れば、後に続く長い成人期の落ち着いた暮らしが待っているはずです。
それぞれのライフステージにおける支援について、改めて“再考”していただきたいと思っています。

  【 第6回 即実践講座 】

日 時:平成30年11月16日(金)19:00〜20:55
場 所:岡山国際交流センター(岡山市北区奉還町2-2-1)    
テーマ:「思春期支援再考!」
講 師:諏訪 利明 先生(川崎医療福祉大学 准教授)
参加費:一般 20,000円、賛助会員 17,000円 (全10回分) 
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748
参加されておられる方から、前回の「学童期支援再考!」の講座の感想が届いていますので、一部を紹介します。

○ 関わっている方に対して改めて「自立」について考えていきたいと思えました。芽生えていることを大切にして工夫していきたいです。また、現在安定しているスキルについてはより自立的になるよう生活に反映していけるように意識をしていきたいです。
○ 社会性と社会スキルが似た言葉だけど全く別物ということ。4歳児のクラスの担任をしているが、情緒面の課題が多いお子さんが多いのでスキルが先行してしまっている子も中には居て…いつもトラブルです。謝ることは最重要課題ではないよなぁ…と常々感じていましたが、説明が出来なかったので今回とても大切なことを学んだなあと思います。
○ 幼児期から思春期(学齢?)の支援に職場を変わり、目の和えの世界が激変しました。一人でできることを知り、一人でできる機会を作って、一人で過ごすことがそろそろ出来ないといけない中学生。でも現実は厳しいです。余暇の過ごし方が大切だと言う事がよくわかりました。
○ 機能的なアカデミックスキルについて、生活に活かすという視点から学びを考えた時、この子供の生活がいかに豊かになるかを常に考えながら、今、必要な学び、知識を検討していきたいです。
○ 「学童期は新しい経験をする本人自身も変わるチャンス」であるという言葉が非常に印象に残りました。私自身そう感じることはあるのですが、ご家族や関係機関の人から「人tの事業所で長く支援した方が良い」との意見が多く、戸惑うことがありました。

支援ツール勉強会の報告とお知らせ

第2回10/16(火)・第3回10/31(水)に山陽総合福祉センターにて支援ツールの勉強会を行いました。
第2回目からは、参加者が頑張って作ってきたツールも、発表し合い、澤先生から直接のアドバイスをいただくこともできました。
第2回10/16(火)では、お出かけ用(家以外で使う)スケジュールを作成しました。
外出中は、トイレのスケジュールが抜けがちですが、小さい頃は特に、入れておいた方がスムーズにスケジュールが進められると教えていただきました。
牛乳パックなどを利用しながら、ラミネートをしなくても、家にあるもので手軽に作れることも学びました。
第3回10/31(水)は、ワークシステムを作成しました。
歯医者さんや病院(注射)、散髪(美容院)、日常のはみがきや掃除などの手順書の作成です。絵カードや先生のお手本などを参考にヒントを得ながら、作成していきました。みなさん写真に撮ったり、情報交換をしたりしながら、楽しく熱心に取り組む姿がたくさん見られました。
次回11/12(月)は、トークンを作成していきます。
トークンシステムとは、シールやスタンプを一定数集めると、そのポイント数に応じたご褒美と交換することができるという、集める楽しみと交換時の達成感の両方が味わえるものです。また、10/31に作成した、ワークシステムの発表も楽しみです。
以下、参加者の方からの感想です。

  第2回 10/16(火)

〇 他の人が作ったものを見て、とてもよい参考になりました。次にどうしたらよいかのアドバイスも聞くことができて、流れも良く分かりました。
〇 作ったものを具体的に評価して頂けて良かったです。外出時にスケジュールを使ったことがなく、口頭指示のみで行き当たりばったりになることも多かったので、自分本位な予定変更などへの対策や、事前の話し合いに(どこに行きたいかなど)外出用スケジュールを活用出来たらいいなと思います。
〇 他の方の作られたスケジュールを見せてもらって、とても参考になりました。100円ショップの商品を皆さんが上手に利用されているので、マネさせていただこうと思いました。
〇 スケジュールの中でも、“歩く”“トイレに行く”など、具体的に書かないとダメだと分かりました。私たちが普段何気なくしていることも、本人たちにはきちんと書かないとダメだということ、だから今までうまくいかなかったのだと反省しました。
〇 皆さんの工夫がいっぱい詰まった作品を見せてもらって、興味・関心の引き方についてとても参考になりました。まずは活用してみること、活用しながら改良していくことを親子でしていかないといけないなと感じました。

  第3回 10/31(水)

〇 いろんな方の作ったものを見て、自分の思いつかない工夫も発見することができてよかった。先生のアドバイスになるほどと思った。家で一人で考えると中々前に進めないので、皆からパワーを貰えてまた頑張ろうと思えた。
〇 外出用のスケジュールに色々な種類があって参考になった。全部が出来たら大好きな絵が完成するものを作りたいと思った。同じグループのお母さんに色々な相談もできて良かった。
〇 スケジュールがはっきりしない時は「?」マークを使用したら良いと聞いて、なるほどと思った。
〇 病院を受診した時の手順の絵カードがとても参考になった。言葉だけでは伝わりにくいし、医療機関では中々写真撮影も出来ないので、イラストで手順を示すのは分かりやすいし、見通しがもてる。
〇 前回スケジュールを作成し、それを使用すると、本人から「行かない、しない」とはっきり伝えてきた。今まで何もわからず、見通しもつかないまま連れて行った時もあったので、スケジュールがあることで本人の意思も確認ができ、本人も意思を伝える手段が増えたことはとても良いことだと感じた。
〇 作ってきた物をみんなで見せ合うことで、いい刺激を貰えたのがよかった。自分のものを発表する時も、主婦になってからは発表などない生活なので張りが出た。年齢の違う子をもつ人と同じテーブルに座れて、色々な話を聞けた
〇 他の方の作ったツールがとても参考になり、ツールを使って楽しい、嬉しいが伝わってくる仕組みがいいなと感じた。また、一目見て情報がパッと入ってくるデザインの良さ。そして見通しが持っていける実感。これをわが子にも体感して貰いたい。
〇 自宅では、なかなか作成時間が持てずにいましたが、“考える時間”“ベースの作成”“次回発表する期限”という3つのことで、意欲的に作成出来ています。スケジュールを作ってもなかなか使ってくれなかった我が子が、スケジュールが終わっていく度に、好きな絵が出てくるものを作成してから、毎日「今日も使ってできたよ!」と言って学校から帰宅するようになりました。嬉しくて、また、作ろう!という気持ちが持てています。

ぐんぐん合同勉強会の報告

10月17日(水)に、「どうやったら育つの?自己肯定感」と、題しての、ぐんぐんぴっぴ・赤磐ぐんぐん・ぐんぐんキッズの第2回保護者合同勉強会が、山陽総合福祉センターにて開催されました。
自己肯定感とレジリエンスについて、ぐんぐんぴっぴの三上先生から事例を交えてお話いただきました。
自己肯定感とレジリエンスのどちらも両方が育つことが大切で、どちらかが欠けていてもいけない。どちらも両方育つことで、自信を持った生活を送れるということを話されました。
自己肯定感という言葉は、近年よく耳にするようになりましたが、レジリエンスという言葉は聞きなれない方も多かったのではないでしょうか。
レジリエンスとは、“決して折れない強い心” “時に折れたりすることがあっても、また立ち直る力のこと” つまり、逆境や挫折から『立ち直るチカラ』だといいます。
自己肯定感とレジリエンスが育つには、成功しても失敗しても、“頑張ったことを褒めてあげる” ということが大事だそうです。
“頑張ったあなたが素敵よ” と伝えることで、自分は自分のままでいいのだという安心感に包まれるのです。
また、うちの子の良い所を書きだす時間を設けていただき、書き出していきました。
書いていると、とても穏やかな気持ちになり、“いいところ、たくさんあるな” “こういう部分を口に出して褒めていこう” と褒めることができるところを再確認することができました。
自分の良いところは自分では気づきづらいので、口に出して言ってあげることが良いと言われました。
例えば、「○○できたね。」「しっかりルールが守れるね」など。具体的な褒め方、タイミングや声掛けも紹介していただけました。
今日から使っていきたい言葉がたくさんありました。
褒めるとこが見つからない!と思っているお母さんもいると思います。そんな時は、“良くない行動をしていない時が褒めポイント”だと言われました。
例えば、おもちゃをポイっとせずに、箱に入れられたら、その時は、褒めポイントだということです。ほとんど出来ていることを目標にしていくといいようです。
そして、保護者のストレスマネジメントの話もありました。『頑張っている自分にもご褒美を!』自分の時間を持つことで、また、頑張れる。子どもにとって、きっといい支援が出来ます。これには、納得される方も多かったのではないでしょうか。
後半は、年齢ごとに分かれて、グループワークをしました。
同じくらいの年齢の子をお持ちの親御さんたちが実際に家庭でどのようにされているのかなど意見を出し合いました。
頭では分かっているのだけど、その場になると出来ないことなども共感し合いました。
中でも印象に残っているお母さんの話がありました。
子どもがとっさに友だちに言ってしまった言葉が、いつも自分(お母さん)が子どもに言ってしまっている言葉だった時、反省してこれからは、“子供が友だちに言って欲しいと思う言葉を子どもにも言うようにしよう!” と思い、実践されていると聞き、素晴らしいなと感じました。
今回の、合同勉強会を通じて、たくさんの親御さんが、前向きになられたのではないかと思います。
以下、参加者からの感想です。

  <未就学児の保護者>

 聞いたことがあったり、分っているつもりでも生活の中で心掛けられなくなったりする時期もあるので、また原点に戻るために何度でも聞きたい内容だった。
 褒められて自分自身を認められる経験を積むことが大事なのだと思った。褒めるときも、ただ「ありがとう」と言うのではなく、“具体的に”言うことで、子どもにより伝わるんだなと思った。
 最後に皆さんと話せて、とても参考になった。ずっと子どもを一番に考えてきたが、自分にも褒美をあげることも大切なのだと聞けて良かった。思ったより怒り癖がついていたことに気が付き、もっともっと褒めてやって、やる気や自信を付けさせてあげたい。
 結果だけに目を向けずに、子供の行動や過程の頑張りを認めてあげることが大切だと気付かされた。子どものいいところを積極的に言葉で伝えられるよう頑張りたい。

  <小学生以上の保護者>

 余裕があるときは自己肯定感を育てるようにと子どもを認めるよう接しているが、レジリエンスの部分は忘れがちだと気付いた。両方が育ってこそ、二次障害のない子どもの成長が望めるのだと分かった。
 保護者のストレスマネジメントのところが良かった。親も褒められたり認められたりすることでやる気が出るのだと許された気持ちになった。各家庭のそれぞれの状況や、子供の年齢などによって同じ場面でも親のモチベーション・感情のコントロールが違ってくるという話に共感した。視覚的に前もって教えていくことを、今後も取り組んでいこうと思った。
 兄弟児のことも思い描きながら話を聞いた。どうしてもこうあってほしいという気持ちが出てしまうと、素直にその子のありのままを認めたり、褒めたりできないこともある。子どもが自信を持って、自分を好きで育っていけるように日々の関わりを考えていきたいと思った。

はやぶさの会のお知らせ

自閉スペクトラム症のお友達作りの会、「はやぶさの会」です。
今回のはやぶさの会は、12月にクリスマスパーティーをします。
子ども会や行事などでよくあるクリスマスパーティーですが、マイペースさがあるASDくんたちなので、なかなかそこでのプログラムに乗れなかったり、場の雰囲気に合わせて動けなかったりもします。
でも、はやぶさの会は「クリスマス会を楽しむ」ことが目的ではなく、あくまでも「お友達作りの会」です。相手を意識し合う過程では、時にトラブルや揉め事もあるでしょう。
でも、それを申し訳なく思う必要はなく、「お互い様だよ」「あるあるだよねー」と親同士が苦笑いしあいながら、調整して解決させていけるのも、このはやぶさの会の醍醐味と担当は感じています。仲間たちの暖かさにも癒されながら、皆の成長をほほえましく見つめています。興味のある方は、一度ご参加ください。お母さんだけの見学もOKです。
日 時  平成30年12月2日(日)14時集合  17時終了予定
場 所  育てる会事務局(赤磐市和田194−1)
内 容  クッキング・プレゼント交換・お楽しみ
      (スケジュールは当日子どもたちに説明します)
参加費  実費(クッキングなどの経費を全員で割ります)
持ち物  プレゼント交換用のプレゼント(500円以内)
      隙間時間を過ごすグッズや本人の落ち着くグッズ(DSなどのゲームは禁止)
      他の子に見せたいもの(例:コレクションしているものなど)
締切り  11月20日(火)までに育てる会事務局へ、メール・電話・FAXで申込み
      ★事前に保護者同士の打ち合わせを、LINEやメールでしています。
(担当:M)

クリスマス会のお知らせ

今年も育てる会のクリスマス会を開催します!!
日 時:平成30年12月16日(日) 13:00〜15:00
場 所:岡山大学内 体育館
今年も、岡山大学児童文化部のみなさんの協力で実施いたします
詳しい内容は、来月号でお知らせしますが、みなさん予定があると思いますので、とりあえず日程だけ・・
参加申し込みは、事務局まで(Tel.086-955-6758) 
定員:20名(これも予定です)

水泳教室のお知らせ

日 時:平成30年11月18日(日) 15:30〜17:30
場 所:OSKスポーツクラブ(岡山市北区絵図町1−50)
連絡先:育てる会事務局(086-955-6758)
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
体験してみたい方は、1回 1000円です。(体験は2回までOKです)
プールは正会員限定で、育てる会で貸し切っていますので、安心してお越しください。
★欠席される方は11月15日(木)までに連絡してください。
当日のキャンセルは担当携帯まで・電話またはSMSにて連絡してください。

サッカークラブのお知らせ

日時:平成31年11月11日(日)10:00〜12:00(9:45集合)
場所:岡山市内グラウンド
持ち物: マイボール、ゼッケン、ハチマキ、お茶(ボラさんの分も)、個人ノート、出席カード、親リーダーはグループノート
体験、見学の申し込み、お問い合わせは、事務局(Tel.086-955-6758)まで

OHAの会のお知らせ

OHAの会は高機能自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害で知的障害のないタイプの子どもを持つお母さんのための会です。
10月3日にOHAの会を、アドバイザーに利守先生をお迎えして開催しました。
参加した方からの感想です。
〇 家庭内でのルールがとても大事。
どんな小さなルールでも、守ることの大切さを身につけさせたい、と思いました。
子供の出方によっては、ブレてしましそうですが、お父さん、おじいちゃん、おばあちゃん、、、子供に関わる人皆で、凛として子育てしていきたいです。
〇 娘の事で先生に相談させていただきましたが、先生のお話の通り、フラッシュバックがあるようでした。
アドバイスいただいた様に、声をかけていきたいと思います。利守先生、ありがとうございました。
OHAの会は12月までは、毎月第1水曜日に開催予定なので、会報では案内が間に合わないことがあり、申し訳ありません。(1月からの予定は、改めてお知らせします)
ちなみに、12月は12月5日(水)に開催予定です。よろしくお願いします。

  【11月のOHAの会】

日 時:平成30年11月7日(水) 9:30〜11:30
場 所:おひさまハウス 食堂(赤磐市和田194‐1)
アドバイザー:利守 愛子 先生(臨床心理士)
持ち物:『子育てプリンシプル』(お持ちでない方は事務局にあります 1000円+税)
参加費:1000円

お母さんコラム

小2・ASDの診断のある地域の小学校の特別支援学級(自閉症・情緒学級)に通う息子と、2歳・ASDの診断のある地域の保育園に通う娘を持つ母が、普段の我が子との日々をつれづれに書いているコーナーです。どうぞ気軽な気持ちで読んでください。
兄と妹がそれぞれ誕生日を迎え、8歳と2歳になりました。
兄は1歳台から療育を受けているので、パニックや混乱はほとんどないのですが、それでも月に一度程度、母からの「ついうっかり」に巻き込まれたり、学校での「皆と一緒に」にうまく乗れなかったりすることで、混乱することがあります。
今月あった「母うっかり事件」のご紹介です。
妹の水疱瘡の予防接種にいつもの小児科に行きました。兄の乾燥肌のところもついでに診てもらおうと思い、診察券を出すと「インフルエンザの予防接種が始まっていますが、お兄ちゃんいつされますか?」と受付で尋ねられた母は「あー・・・。じゃあ、今日にします」と問診票に記入。兄本人は置いてある本をのんびり読んでいます。
そして名前を呼ばれて診察処置室に入った兄妹。
「乾燥肌のところは、この薬を風呂上がりに塗ってください。で、じゃあ、まずお兄ちゃんのインフルエンザの注射からしようか」とお医者さん。
「え!???」と固まる兄。
「今日は右手にしましょう。右手の袖まくって出してね」と看護師さんに言われても「聞いてない!聞いてないよ!!今日は注射って言われてきてないよ!?心の準備、できてないよ!!」と逃げようと大騒ぎ。
そのまま看護師さん数名に取り押さえられてギャオギャオ言いながら注射終了です。
妹はそのあとパッと注射されて、少し泣きましたが、すぐにアンパンマンのビデオにご機嫌です。
そこから、兄から母への説教タイムです。
「ぼく、今日は注射されるって聞いてなかったよ?今日は妹ちゃんだけのはずだよね?」
「注射する日には、ちゃんと先に言っておいてくれないと、びっくりするし、すごく怖かったし、嫌だったんだよ」
「ママ、いつもはちゃんと言ってくれるじゃん。だから、注射は嫌だけど我慢してできるようになってるのに、どうして今日は言ってくれなかったの?」
母は「ごめんなさい」と謝るしかできません。誠心誠意謝罪したら許してもらえました(^^;)
ちなみに母が「事前に予告してても、『いやだー!』て言うこともあると思うんだけど・・・」と言うと、「それは言わずにいられないよ。だっていやだし、痛いもん。でも、家で言っておいたら、少しすっきりして、我慢できるから、病院でワーワー言わずにすむの。今日は言ってくれてなかったから、先生たちの前で久しぶりに言ってしまって、恥ずかしかったわ」とのことでした。
自己分析もなんだかんだでできるようになってきているようで、感心すると同時に、うっかりをもっと気をつけてやらねばと反省しっぱなしの母なのでした。
(cyacya)

 ぐんぐん だより 

ぐんぐんぴっぴ (就学前)

今日は暑いの?寒いの?とお天気に振り回される日が続きましたが、ようやく秋の気配が随所に感じられるようになりました。
秋の運動会が終わった園もたくさんあったようで、「走るの頑張ったよ」 とか、「最後まで参加できたよ」という嬉しい声を聞くことができました。心なしかみんなの日焼けした顔も自信に満ちた表情に思えました。
さて、ぴっぴでは4月からグループ療育を取り入れ3〜4人のメンバーで活動をしています。
一緒におやつを食べたり、工作やゲームをする中で、コミュニケーションの相手が支援者だけでなく子ども同士へと広がっていくのが狙いの1つです。
また、年長、年中のお子さんはグループ活動の後に自分の感じたことを言葉にする、感想発表のコーナーもあります。
それにしても、コミュニケーションはなかなか難しいものです。
相手に伝えるには欲しい物の名前やして欲しいことを言葉にする必要があるからです。
まして自分の気持ちを言葉で表現するとなると、自分の気持ちを自覚して、さらに相手に伝わるようにすることが必要だからです。「やめて」「いらない」という拒否の表現も難しいことです。
また、「かして」と言えば貸してもらえると思っていて、返事を待たずに奪い取ってしまってトラブルになったり、言葉にはしているけれど誰に向かって言っているか分かってもらえず、結局伝わらないまま諦めてしまうことも…。コミュニケーションってむずかしい!
それを日常的におばちゃんたちは会話をテンポよくキャッチボールして笑い、絶妙なタイミングでボケ、突っ込みを入れています。そこには共通の話題で心と時間を共有する相手、楽しいことも悲しいことも共感してくれる相手がいるから楽しいと思えるのだと思います。
会話をただの業務連絡に終わらせないために、ぴっぴの療育では、実際の支援者やお子さんとの関わりの中で、写真やカードを相手に渡すことで、欲しい、やりたいの要求が叶い、困ったときに「てつだって」の絵カードを渡せば手伝ってもらえたり、感想も絵カードを使って「楽しかった」や「くやしかた」と伝えることを練習しています。
伝えあうって楽しい!を経験して欲しいです。そういう小さな毎日の成功体験が人とコミュニケーションをとることの自信につながってくれればいいなと思います。
グループが組まれてから半年が過ぎ、お友達と遊ぶことを楽しみに来所して来られるお子さんも増えてきました。コミュニケーションのやりとりをしながらグループ活動で製作した、お揃いのハロウィンマントを着てお友達同士で鬼ごっこする様子にしばし胸キュンのスタッフでした。
ぐんぐんぴっぴ スタッフ O

赤磐ぐんぐん (就学前)

衣替えの季節になり肌寒さを感じる日も増えてきました。運動会が行われた園も多かったですね。
運動会を終えて、子ども達の「楽しかった」「がんばったよ」といった感想や、保護者の方からの子ども達の頑張りの嬉しい報告もありました。練習を含めると長期間でしたね。子ども達も保護者の方々もお疲れ様でした。
ぐんぐんでは4月当初に立てた目標の評価と見直しをして、10月から改めて目標を設定し後期の療育に臨んでいます。
4月からの半年で子ども達はぐんっと成長しています。
先生や他児の行動に関心を寄せ自分から近づいてみようとする姿、嫌な感情や不安な感情を(何かしらの形で伝えようと)目いっぱいぶつけてくる姿、子ども同士で意見を出し合う姿、皆の前で堂々と感想を言う姿など、その子の中では4月…明らかに見られていなかった姿がたくさん見られるようになりました。
保護者の方に同室していただくことで、そういった子ども達の成長をすぐに共有し喜び合えることを、日々嬉しく感じています。
年長さんは半年後には小学校に入学です。保護者の方々は心をざわつかせながら進学先について考え、決定されていることと思います。
我が子の特性、希望する学校の状況や兄弟児、家族のことなど・・・。
どの選択をしても期待と不安の両面がありますよね。面談の中では年中さんにも進路のお話をさせていただきました。
様々な可能性を考えながら、ご家族で納得のいく決定をしてほしいと思います。
そして、入学後の生活を想定しながら必要な支援、具体的に使える支援を保護者の方と一緒に考えながら、ぐんぐんの療育内容にも反映していこうと考えています。
10月はハロウィーンのモビール作りをしました。
さっそく、年長グループのお母さん達には、我が子にどの様な支援があると指示が伝わるのかを実体験してもらおうと、モビールの材料を子どもが一人で準備できるような指示の出し方を考えてもらいました。
「途中での声かけはアウト(あくまでも一度の指示で理解できる内容を想定して…)」「指示した材料が揃っているかの確認までをお母さんと一緒に」というルールです。
   
あるお母さんはボードに材料の写真を貼ったものと材料を入れる箱を用意して「これだけ持ってきてね」と伝えたり、別のお母さんは「文字だけで分かるか見てみたい」と紙にひらがなで書いた指示書を用意したり、「これで伝わると思うけど・・・」と戸惑いながらも我が子を思って考えているお母さん方の姿は素敵でした。
そして子ども達はというと、普段なら先生から出される指示を、お母さんから(もらうのはなぜ)??といった様子でしたが、お母さんの話を聞いて活動できていました。
お母さんの指示通り用意できる子もいれば、途中で戸惑って「教えて」と(先生に促されて)聞きに戻る子もいました。「教えて」尋ねるのも、とっても大切なスキルですよね。
実際に体験したお母さん達は、「(する前には)これぐらいの指示で分かるかなと思っていましたが、もう少し具体的に示したほうが伝わりやすいようでした。」「理解して動けているけど、写真カードが手元にあることがお守りのようで安心しているようでした。」など、子どもの様子をよく見て感想を教えてくださいました。
小学生になると教科書やノートなど準備する物も増えます。そんな時にどのような支援があれば準備ができるのか、我が子はどの部分に困っているのだろう?といったことを療育の場を通して保護者の方が気づくきっかけになればと思い、お母さん方に参加していただきました。
この体験を通して知り得た情報は、今後さまざまな場面で指示を出す際に、ぜひ利用してくださいね。
こちらも親子でやりとりする様子を見ながら「さすが、お母さん!上手!」と感心する場面も多々ありました。
子ども達が揃えた材料をお母さんが用意した支援グッズと合わせながら確認している様子など心の中でパチパチ・・・(拍手)とした場面でしたよ。注意の促し方や声のかけ方など、私たちも参考にさせていただきますね。
子ども達は自分で揃えた材料を使って、各々の手順書を確認しながら素敵なモビールを完成させています。製作の過程でも子ども達の課題とするところは見えますが、それをその子が困っているところと受け止めて支援方法を考えています。
「この子はどこで困るだろう?その解決策はなんだろう?」
なにか作戦を練っているようだと思いませんか? その作戦会議に家族だけでなく先生や支援者も巻き込んで、将来的には本人も参加して・・・まぁそうなったら素敵!!考えているとワクワクします。
これからも保護者の方と子どもの姿に向き合い、知恵を絞りながら、ちょっとした工夫と楽しい活動を通して子ども達の「やったー、できた」という自信の芽を大切に育んでいきたいと思います。
赤磐ぐんぐん スタッフ Y

ぐんぐんキッズ (小1〜)

ぐんぐんキッズのスタッフ3人が、10月6日〜8日に開催された外部研修に参加しました。
この研修は、PECSの創設したアンディ・ボンディさんとロリ・フロストさんに来ていただいて、応用行動分析をもとにしたピラミッド教育アプローチについて学ばせていただきました。
その中でスタッフが印象的だったことを書かせていただきたいと思います。
目標を立てて指導を計画することについてです。レッスンの指導計画を書く上で重要なことは、「どの支援者が読んでも同じレッスンができる」ということです。
たとえば、「終わりの合図が出たら、切り替える」がレッスンの目標だったとします。
これはレッスンの目標として、どうでしょうか?
この目標では、終わりの合図が出てどのくらいの時間で次の活動に移ることを狙っているのか分かりません。
ある支援者は30秒で次に移ってほしいと思うかもしれませんし、ある支援者は3分と思うかもしれません。
また、どうなったら次の活動に移ったのかも、支援者によってバラバラになる可能性があります。
ある支援者は、その活動(おもちゃ)から手を離したら切り替えたと思うかもしれません。ある支援者は、席を立ったら切り替えたと思うかもしれません。ある支援者は、次のスケジュールカードを取ったら切り替えたと思うかもしれません。
つまり、「どの支援者が読んでも同じレッスンができる」というのは、具体的で且つ、観測や測定が可能なレッスンの目標にするということになります。
先程例にあげた目標を変えるとすれば、「終わりの合図が出たら、その活動を終えて30秒以内に次のスケジュールカードを取る」というようになります。
10月から新しい個別支援計画になりました。
1つ1つの目標をぐんぐんキッズのスタッフで共有して、いいレッスンができ、子どもたちが成長できるように取り組んでいきたいと思います。
さて、10月はハロウィンということで、毎年恒例のイベントを行いました。
「ハロウィンキッズラリー」と題して3つの場所を探して、そこで行われる課題をクリアするとお菓子がもらえるというイベントです。
3つの場所を探す手段は子どもに合わせて様々です。簡略化した地図を見ながらマークを探す人、写真を見て探す人、イラストをマッチングして活動の見通しを持つ人。
地図を見ながら探すのに慣れていない子どももいましたが、立っている向きに地図を動かすことを教えると「分かった!」と自分で場所を見つけることができました。
地図を見るのが難しい人でも、写真を順番に追っていき自信をもって場所を探すことができていました。
  
子どもたちが楽しめて学べる機会をこれからも作っていきたいと思います。
ぐんぐんキッズ 療育スタッフ I ☆

グループホーム寄付 御礼

いつも温かいご寄付、ありがとうございます。

  【 ご寄附をいただいたみなさま 】 

○ 澤 月子 様(京都府)    ○ I. M 様(赤磐市)
平成30年10月25日現在 寄付金合計 27,649,964円となりました。
今後ともご支援のほどよろしくお願いします。
寄付金振込口座  中国銀行 赤磐支店 普通預金 1321755
             岡山県自閉症児を育てる会 代表者 鳥羽美智代

以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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