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平成31年2月28日

 

 第250号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 250号 目次

     一雨ごとの暖かさ

     即実践講座のお知らせ

     世界自閉症啓発デー・はやぶさの会・OHAの会のお知らせ

     サッカークラブ・水泳教室 のお知らせ

     お母さんコラム

     私のお薦め本コーナー
         「ぼくはうみがみたくなりました その後

     近隣の講演会等のご案内

     ぐんぐんだより
        ぐんぐんぴっぴ・赤磐ぐんぐん・ぐんぐんキッズ  

 

今年は冬が短いのでしょうか、まだ2月だというのに、なんだか暖かい朝です。
「春たちて 一雨ごとの暖かさ」なんていう慣用句があるそうですが、ほんとにひと雨ごとに春が近づいてくるようなそんな暖かい毎日です。
育てる会の駐車場で土筆が出ているのを見つけました。ホトケノザやオオイヌノフグリ、そして、タンポポまで咲いていました。ここのところの暖かな日が、草花たちに春を思わせたのでしょうか?
それにしても珍しいくらいのたくさんの雪が降ったのは、2月11日のことでした。
久しぶりの雪にうれしいやら外出が心配やらで、大騒ぎしたのが昨日のことのようです。
岡山は雪に弱い地域です。私の車は、一応雪道用のタイヤをはいているのですが、雪道を走ったことがありませんでした。今年初めて、たまたま家にいた息子を駅に送るために、雪道デビューをしたという訳です。
はじめはこわごわ走っていたのですが、少し慣れて、雪の上でブレーキをかけてみました。するとさすがは雪道用のタイヤですね、ちゃんと止まりました。それでちょっとまっすぐな道でまた急ブレーキをかけてみました。やっぱりちゃんと止まりました。すごいですね!!
なんだかうれしくなって、家へと向かう狭い道を(車も走っていないので)、急発進したり急ブレーキしたりして、帰りました。なんだか雪道に自信がついた感じです。
せっかくの雪道に自信がついたにもかかわらず、あれから雪は降りません。このまま一直線に春になっていくのでしょうか? 三寒四温というように、ゆっくりゆっくり春が近づいてくれる方が、楽しいのに・・と、ぜいたくなことをいっている私です。

さて、来る3月23日(土)には、小栗正幸先生によるセミナーが、ライフパーク倉敷で行われます。
その日に備えて、「支援指導の難しい子を支える魔法の言葉」を読みました。
先生のご本は、とても分かり易くて、面白い!! 
難しい子どもを抱えたご両親が読まれるのに最適な本だと思います。こんな風に話をしてもらえたら、反抗的な子も、素直に親の話に耳を傾けてくれるのではないでしょうか?
また、中学校や高校の学校の先生にも読んでいただきたい本だなと思いました。
子どもは、親や先生から何か言われると、否定されたと思ったり、同情はやめてくれと思ったり受け取り方は、なかなかこちらの思うようにはなりません。
例えば、子どもが「死にたい」なんて言ったらあなたはどんなふうに言いますか?
「どうしてそんなこと言うの?」
「そんな風に思うのはつらいよね」
悪い例として、そんな言葉が書いてあります。
ぎょっとするような訴えに対しては、「なぜ」「どうして」と真意を量りたくなるもの。ついついこんな風にいってしまうのではないでしょうか?
先生の本ではこれを“呪いの言葉”と書いてあって、こんな風に子供の悩みに真摯に向き合おうとしていくとやりとりが堂々巡りになってしまって、二人とも抜け出せなくなってしまうと書いてあります。
ではどうすればいいのでしょう。
先生の“魔法の言葉”は、「なるほど。そんなに困っていたのですね」と答えると書いてあります。
子どもが言ってくる否定的な話に、真っ向から向き合うのではなく、少し的を外した返答をすること。そのことで、子どもの思考に余裕が生まれ、会話がより発展的になる可能性があるというのです。
魔法の言葉という表現が、オーバーではないことが、読み進めるうちにわかるのでした。
この本を読むことで、先生のお話を直接聞きたいと、とても思いました。それと共に、もっと多くの方をお誘いしたいと思いました。まだ間に合います。
どうぞお誘いあわせの上、おいでください。 よろしくお願いいたします。

さて、我が家の息子哲平は、1月の末に31歳の誕生日を迎えました。
写真はグループホームの仲間たちと、お誕生会をしていただいているところです。
グループホームの住人は、全部で6人です。
クリスマスもあるので、2か月に一度以上は、ケーキが食べられる勘定です。
全員大人の住人たちですが、やっぱりケーキは大好きで、ケーキの食べられる日は、日ごろはノンビリな人も、さっさとスケジュールをこなして、8時には、食堂へ集まってくるそうです。
誕生日用のホールケーキを6等分に切るのは、なかなか難しいらしく、支援員さんが上手に切ってくださっても、多少は大きさが違います。
そんなときはどうするかというと、まず最初に大きいのを食べられるのは、お誕生日の人です。
その後は、じゃんけん・・・と言いたいところですが、じゃんけんが苦手な人もいるので、くじ引きで順番を決めます。
お酒を飲んだりしない彼らの楽しみは、甘いケーキの出る、お誕生日の日です。
写真の一番奥で電子ピアノを弾いているのは、I さんです。I さんは、ピアノの練習を毎日しているので、お誕生日のハッピバースデイツーユーは、彼の伴奏で歌います。
お誕生日の日の壁飾りは、その隣にいる M さん作です。今、M さんは、グループホームの支援員さんの指導で、手の巧緻性を高めていくことに取り組んでいます。きれいに折り紙でかざりをつくってくれました。
それぞれの親元を離れても、楽しく暮らしが成り立っているのは、支援してくださるスタッフのおかげです。
グループホームのスタッフを、現在募集中です。早朝勤務(6:30〜9:00)の方と、夕食を作ってくださる方を募集しています。興味のある方は、事務局までお電話ください。

2月になって育てる会に2件の見学がありました。
一つは、千葉のフォレストサウンドの3人の方が、来られました。
フォレストの代表の山中さんは、一昨年にノースカロライナへご一緒した仲です。同じように児発や放課後デイ事業所を立ち上げた仲間のような存在で、お互いの学びの為に、スタッフ研修として、千葉から来られたという訳です。
もう一つの見学は、住友生命健康財団 常務理事のMさんが来られました。
育てる会の色んな事業を見てもらいました。写真はその時の様子です。
住友生命健康財団からは、今年度の水泳教室に助成をいただきました。
おかげで今年も水泳教室が無事に運営できています。                     
来年度もご支援のほどよろしくお願いします (^.^)

さて、我が家の7月の引っ越しへ向けて、少しずつ持ち物の整理を始めました。
先日は、本棚の本の整理をしてみました。
すると写真のような字の書かれた英語の辞書が出てきました。兄か姉の英語の辞書に哲平が落書きをしたものです。
何を思ってか、よくこの手の落書きをしてくれる哲平君でした。
兄も姉も大切な本やノートに落書きされて、よく怒っていましたっけ・・・。
今となっては懐かしい思い出です。
この話をしていると、娘が思い出してくれた話にこんなのがありました。
「のらくろ」のビデオを図書館から借りてきて哲平に見せたことがありました。気に入ったらしく、もっと他のも見たいと言いました。
でも、図書館には「のらくろ」のビデオは1本だけで、他にはありませんでした。
市販にもなくて、ないことを伝えると(ネット通販もない時代でした)哲平は納得できなくて怒りました。でもでも、ないものはない!
そこで哲平が編み出したのは、「のらくろ」のビデオを自分で作ることでした。
ビデオのタイトルのところに、「のらくろ」と書いて、デッキに入れて見ようとします。
ところが、当然ながら「のらくろ」の映像は流れてこない。何度もビデオのタイトルを書きこんでは期待を込めて「のらくろ」が流れるのを待つ哲平でした。
面白いことするなーと笑いながら、微笑みながら、この障害の大変さを思いました。可愛い、そしてちょっぴり悲しい思い出です。
話がずれていきましたね。本の整理に戻りましょう。
整理し始めると、本の数に驚きます。ほとんどが自閉症関係の本です。
哲平が小さかった頃に助けられた本から、買っただけで読めないままになってしまっている本など、たくさんあります。
一度にはなかなか整理しきれないので、おいおい整理していかなければと思っています。
だって、今度の家には、本を置くスペースがほとんどないのですもの。今よりも小さな家への住み替えです。いらないものを手放すチャンスでもあります。
本当に必要な最低限のもので暮らすということを試みたいと思います。そうすることで、憧れのシンプルな暮らしを手に入れたいと考えています。
片づけをはじめて見ると、小さかった頃の哲平の思い出が、たくさん出てきます。絵もたくさんありますし、連絡帳の数たるや、驚くばかりです。
こんな風にいろんな思い出たちと、どう別れていけばいいのでしょうか?
いつか私が死んでしまったら、誰も見る人はいなくなるのでしょうね。
哲平と我が家族の軌跡です。
哲平自身は何も話が出来ませんので、経験を彼から聞くことは、不可能でしょう。
私のほかには、彼のことを話してくれる人は多分いないと思うので、この会報で皆さんにお話しすることが出来るのは、ありがたいことです。
そうそう、すごいことがありました。
2月24日(日)そうじゃ吉備路マラソンに参加した哲平は、42.195キロを走りぬき、なんと記録は、2時間51分59秒。
交通事故以来どうしても超えられなかった3時間の壁を越えて、再びサブスリーの称号を取り戻したのでした。
長く厳しい低迷の時期を経て、やっとたどり着いた3時間越えでした。
「途中で足が痛くなったら、走らんでいいよ」
「歩いていたら、バスに乗せてくれるからね」と伝える私に、
「一生懸命走ります!」という哲平。
「一番!!」などという哲平に一抹の不安を感じていた私でした。
「神様、無事に帰ってこれますように、お守りください」 そんな想いでスタートを見守りました。
途中、すれ違った人が、2番手を走っていたというようなことを教えて下さいました。
やっぱり、一番を目指していたんだと思うと、恐ろしいですね。無理しないで走ったら、もう少しタイムを上げることもできるだろうに、ペース配分のわかりづらい哲平です。
最近は、事故前ほどスムーズなフォームではなく力任せに走るという感じでした。
事故から後は、マラソンを走ったあとには故障も多く肉離れや炎症も見られて、整形外科や鍼灸院、整骨院にもお世話になることが多くなりました。
事故の時、肩と腕のつなぎ目の骨を粉砕骨折していただけではなく、腰と大腿骨も強く打っていたようです。
何しろ車と衝突して10メートルも飛ばされたわけですから、命があっただけでも幸運というほかない交通事故でした。レントゲンに写らないし、本人が言えないため、私たちもけがの状態がよくわかりませんでした。
最近、体操教室でお世話になっている理学療法士の藤井直基先生に指摘されたのが、足の太ももの大きさが左右で大きく違うことでした。右足を打ったため左足でかばうように走っていることが判明したのです。その為、足の筋力の違いが大きくて、体操教室でも左右の運動力が全く違うことが判明しました。
そこを藤井先生には強化していただいて、藤井先生の同僚の安藤先生にも体をほぐしていただいたり、テーピングを施していただいての今回の快挙です。ありがたいことでした。
34歳以下の部で、完走者544人中12位という成績でした。哲平すごい!!
どんなに大変な事故であっても、人は、変わることが出来ることを、実感させられた出来事でした。不死鳥のように蘇った哲平。
神様、お守りいただいて、ありがとうございました。
もうフルなんて走らせない方がいいのではないかと、私は思っていました。それなのに、お父さんが、岡山マラソンの抽選に外れて残念がっていた哲平のやる気に負けて、今回のフルマラソン出場に申し込んでいました。
ちなみにお父さんもハーフマラソンに出場して、哲平の42キロと同じくらいのタイムで帰ってきました。
親子で撮った写真がこれです。二人ともよくやるって思います。
マラソンの魅力について、当日知り合った方に聞きました。
「マラソンは、すごく苦しい競技です。でも、どこか人生に似ていて、苦しいことがあった先には、楽になってどこまでも走れそうと思える瞬間があるんです。その瞬間が好きで、僕は走り続けています。」
そういえば私も以前走っていた頃には、それに似た感じを味わったものでした。
苦しくて苦しくて、もうダメだ〜。と思うんだけれど、そこを超えると、走れるようになる。
人生も山あり谷あり・・・。それを毎回走るたびに感じることが出来るマラソンって、すごいですよね。みんな走り出した人たちは、そこを感じるからやめられないのではないかしら?? 
今は、足を痛め、ひざを痛め、坐骨神経痛になって、走るのをやめた私です。
応援だけでは、つまらないのですけれどね。無理せず、体をいたわっています、はい。
子育ても一緒ですね。大変な時は長くない。きっときっと、楽な時が来ますよ。それを信じて、頑張っていきましょうね!!
先日、親子3人で外食をしました。今度グループホームの皆と行く予定のお店の下見を兼ねての食事でした。
久しぶりのバイキングです。岡山郊外の広いお店でした。豚のしゃぶしゃぶと、色んな料理を好きなだけ食べられるというお店でした。
哲平は、こういうお店に行くとなぜか自分の分のお金を払います。
広くてワーッと料理が並んでいるお店では、いつも「忘年会!」とか「懇親会!」などと言って、お金を払いたがります。
会社の忘年会や新年会が大好きで、親子で行った時も自分から払いたがるようです。
ありがたく一人分を払っていただいて、親子の会食は始まります。
この二人、とっても良く食べる親子です。私の3倍いいえ、4倍は食べると思われる量を、がつがつ食べます。
たくさん食べた後の満足そうな二人でした。

・・・・月末になって、もう今月の会報原稿を書き終わっていたにもかかわらず、この原稿にプラスしたい出来事がありました。
2月27日(水)岡山県立岡山西支援学校の研究報告会に参加してきました。
生徒の皆さんが、先生方の丁寧な指導によって、課題学習を一人で、または先生と、どんどんとこなしていかれる様子を見せていただきました。
驚きました。今までこんなに整然と、丁寧にきっちりとした教育がなされているのを知的障害のある方が通われる支援学校では、見たことがありませんでした。
課題が丁寧で素晴らしく分かり易いからでした。課題が自閉症の子にわかるように設定されたものだからでした。
西支援学校では、30年度から、愛媛のトモニ療育センターの河島淳子先生と高橋知惠子先生に指導を受けての取り組みが展開されていました。
昔々、今から16年も7年も前に、トモニに通わせていただいていました。
一年足らずでしたが、その間に哲平は数の概念を身に付け、暗算が出来るようになり、お金の価値を知り、料理が一人でできるようにもなりました。
ものを記憶するすべを身に着けたのは、中等部三年のこの頃でした。
それまでの哲平は、力は持っていたかもしれないけれど、開拓されていないままの脳を持っていたように思います。
今は、九九だって知っているし、漢字や本読みも上手になりました。計算ドリルや百ます計算も自分でやって、一人で答え合わせをしておしまいにできるようになりました。
色んなことを教えて下さったトモニ療育センターのお2人の先生に、感謝しています。ほんの短い間で、ここまでのことを教えて下さったお2人に感謝でした。久しぶりにお会いできて、嬉しく思いました。新居浜まで通った一生懸命だったあの頃を久し振りに思い出しました。
たくさんの教材をいただいて帰りました。早速、ぐんぐんキッズのスタッフに見せながら、改めて勉強しなければと思う私です。
2月は、あっという間に去っていくので2月は逃げるというように表現する人もあります。なるほどいつもよりも早く日にちが経っていくように思います。ついこの間お正月だったと思ったのに、もう3月ですよ。春ですね〜♪皆さん、スギ花粉が飛んでいるようです。アレルギーのある方は、お気をつけて・・。
では、今日はこの辺で、さようなら、ごきげんよう。
(鳥羽 美千子)

平成30年度 支援者対象 現場の先生のための即実践講座  

諏訪利明先生による平成30年度即実践講座もいよいよ最終回となりました。
「自閉症支援再考! 今 改めて」のシリーズとして、これまで視覚支援や構造化、幼少期の支援から成人期まで、私たちが行っているサポートが本当に本人たちのためになっているか、という視点から講義を行っていただきました。
いよいよ第10回はまとめとして、「まだまだ見直したいものは何?」というテーマで、明日からの本人たちの生活が、今日よりも暮らしやすくなることを願っての即実践講座となります。
全10回、一度も休まず講義を受けられた方には、諏訪先生からの修了証も授与されますので、特にこれまで9回出席されておられる方は、お間違えなく出席して下さい。
会場はようやく耐震工事が終わった岡山県生涯学習センターとなります。
くれぐれもお間違えなく!!

 【 第10回 即実践講座 】

日 時:平成31年3月15日(金)19:00〜20:55
場所:岡山県生涯学習センター 大研修室 (岡山市北区伊島町3-1-1)
テーマ:「まとめ 〜まだまだ見直したいものは何?」
講 師:諏訪 利明 先生(川崎医療福祉大学 准教授)
参加費:一般 20,000円、賛助会員 17,000円 (全10回分) 
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748 

 第8回「連携のあり方再考!」、第9回「TEACCH再考!」に寄せられたアンケートの一部です。


○ 先生が人と会った時に「自閉症をどうとらえているか」を聞くようにしているとおっしゃった際、私自身「自分はどう捉えているだろう」と顧みると、頭が真っ白になりました。
こんな特徴があるよね・・・と頭に浮かぶのですが、私がどう捉えていて、どうしていこうとどんな支援をしている?どうなってほしい?と突き詰めていくとまだ曖昧ににごしてしまっていることに気付きました。分かったつもりでいた私に気付き、自分自身驚きました。大事なことに気付く機会をいただきました。(K)
○ 「連携」というキーワードがよく出ますが、家族に届いているかという言葉にハッとしました。学校現場は協力・連携して、という言葉を多く使っていますが、一丸となってという言葉のもと、行動の遅さに繋がっていると思います。(Y)
○ 1人の子どもに複数の機関の大人が関わることが増えている中で、保護者や関係機関と「共通理解が図れた」と感じることもあれば、その難しさを感じることもあります。
今日の話の中での「その人が自閉症をどう捉えているかを確認する」という言葉は目から鱗でした。そういった部分を意識しながら、本当の意味での連携を考えていきたいです。(0)
○ 自閉症をどう捉えているかが共通理解できていれば、その先に違いはないということ。
チームで動くということは、それぞれ自分の分野で力を合わせるということで、一緒の気持ちで一丸となってではないということ。
連携をとってと言いつつ、それによって本人や家族がいい方向に変わっているのかを確認していくということ。(O)
○ 8歳の子どもたちの59人に1人がASDと、年々ASDの人が増えていっていること。これから先も多くのASDの子どもたちと出会う機会があるため、しっかりと学んでおきたいと思えました。(S)

平成31年度 支援者対象 
    現場の先生のための即実践講座 

〜大人になって幸せになるために〜
平成31年度の即実践講座は自閉症児・者への支援では日本の第一人者である早稲田大学教授 教育・総合科学学術院 教授の
梅永 雄二 先生にお願いできることになりました。
来年度も連続10回の夜間講座です。
自閉症児は一人ひとり特性の表れ方が違い、また知的障害を伴う子どもから高機能自閉症・アスペルガー症候群の人まで幅があります。
その支援には、自閉症の特性に沿った共通な部分は当然ながら多いのですが、その子の状態に合わせた応用も求められます。
そこで、今回は前半では主に知的障害をあわせ持つ方への支援を中心に、年度後半はアスペルガー症候群の人への支援を中心にお話しいただくことになりました。
  【 講義内容予定 】
@  5月24日(金)知的障害を伴う自閉症成人期
A  6月21日(金)ASD児者のアセスメント TTAP(フォーマルアセスメント)
B  7月12日(金)ASD児者のアセスメント TTAP(インフォーマルアセスメント)
C  9月27日(金)アセスメントに基づいたコミュニケーション支援
D 10月11日(金)アセスメントに基づいた構造化による支
E 11月15日(金)知的障害を伴わない自閉症成人期 ― アスペルガー症候群(AS)
F 12月6日(金)アスペルガー症候群の成人期への移行プログラム ― T-STEP
       (注:当初の案内より変更になっています)
G  1月10日(金)アスペルガー症候群に特化したライフスキルチェック
H  2月 7日(金)アスペルガー症候群に特化した就労移行支援プログラム― ESPIDD
I  3月 6日(金)大人になって幸せになるために
日 時:5月より月1回 金曜日(8月除く) 19:00〜20:55
場 所:岡山県生涯学習センター(予定)(岡山市北区伊島町3-1-1)
参加費:一般 23,000円、賛助会員 20,000円 (全10回分) 
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748

世界自閉症啓発デーのお知らせ

毎年4月2日は「世界自閉症啓発デー」です。
毎年、育てる会では啓発チラシの配布を行っています。
今年はそれに合わせて、チラシ配布後に、事務局のあるおひさまハウスで、お昼を食べながらの「母の想いを語る会」を開催いたします。
大勢のご参加、お待ちしています。
【世界自閉症啓発デー 啓発チラシ配布】
日時:平成31年4月2日(火) 9:30 〜(1時間程度)
場所:山陽マルナカ 山陽店 入口付近(赤磐市下市133)
【母の想いを語る会】
日時:平成31年4月2日(火) チラシ配布終了後 〜(2時間程度)
場所:おひさまハウス 和室(赤磐市和田194‐1)
参加費:460円(お弁当代 実費)

はやぶさの会のお知らせ

自閉スペクトラム症のお友達作りの会、「はやぶさの会」です。
今月のはやぶさの会は、岡山市内にて親子ボウリング対決と回転寿司食事会を行いました。
今回のボウリングは、チーム戦!と言っても、まだ子ども同士での対決は勝ち負けにこだわってしまうため難しいので、「ママチームVS 子どもチーム」で行いました。
それぞれ3〜4人のグループに分かれて対決です。
最初は自分のスコアだけに一喜一憂している子どもたちでしたが、たまに「〇くん、がんばれ!」「チャンスだ!」と励ましたり頑張ったりしていました。
一人の子の行動を「お、優しいね」「よく気づいたね」と誰かのママが褒めると、それを率先して皆がやってみたり、ボールを取ってあげようとしたり、自分の親以外にも褒められることで嬉しそうにしている姿も印象的でした。
子どもたちは「ガーターなし」レーン、ママたちは「ガーターあり」レーンだったことや、ママたちは数年ぶりのボウリング(私はなんと約10年ぶりでした!)だったりで、最終的には子どもたちの方が良いスコアをはじき出し全チーム子どもチームの勝ち!
子どもたちに「もう少し練習した方がいいかもね」と言われたり・・・わりと真剣に投げてもひどいスコアだった私は苦笑いでした。笑
そのあとの回転寿司は、ガチャのおまけが出る回転寿司屋さん。5枚入れるとガチャチャンス!でもはずれも多いので、どうなるかなと心配でしたが、最初にテーブルごとに約束をしてから取り組んでいたおかげで、いつもよりぐっと我慢もできていて、感動しました。
普段あまり接したことのないペアになったテーブルもあり、少しずつ意識できる相手が広がってきているなと思いました。

参加された方からの感想を紹介します。


 【子どもの感想】

・ボウリングできて、良かった。楽しかった。点数は少し気にしてたけど、別にどうせいいやと思った。お寿司も美味しかった。ガチャガチャほしいやつじゃなかったから、席の子にあげた。いつものお友達じゃなくても楽しかったけど、いつものお友達だったらもっと良かった。
・子どもチームは0点の人いなかったけど、お母さんたちは0点の時があった。 練習したら? 固いものを中に入れて新聞紙を巻いてボールを作って、ペットボトルに水を入れて練習するやつ、作ってあげるわ。(まだ作ってくれていません。絶対忘れているけど、気持ちが嬉しい母でした)
・ボウリング、楽しかった。(今回はガーターなしレーンだったけど)ガーターある分でも同じぐらいできると思う。
お寿司は皆で行けて嬉しかった
・ボウリングは、少し練習して行ったら、最後はまっすぐ投げられて、嬉しかった。お寿司は、お友達と一緒に食べるのは初めてで、美味しかった!

 【お母さんたちの感想】

・子どもは帰宅後、日記の宿題に速攻ではやぶさの会のことを書いていました。ボウリングでは基本個人の得点に注目がいっていましたが、回転寿司は友達と行けたことは嬉しかったようです。母も、ボウリングを皆でできたこと、母も楽しめるほどに子どもを放置しても大丈夫になったこと、母のボールを磨いてくれたり応援したりしてくれたこと(友達へはまだ難しいけれど)、とても嬉しかったです。
生活の中でふとした会話でも「これ、はやぶさでやりたい!」「ここ、はやぶさで行きたい!」と言う言葉が多くなってきています。親子で楽しめる会になっているなぁと感じています。
・気持ちの切り替えが苦手(特に楽しいことはやめられない)なので、ボウリング1ゲームだけでは物足りなかったようで、ショゲていました。でもチームメンバーが「また家族とボウリングに来たらいいよ」「次は寿司だよ、行こうよ」と声掛けをしてくれ、本人はもちろん、母の方が嬉しかったです(母の課題としては、1ゲーム10回で終わりであることや、「あと2回投げたら終わりだよ」とか伝えておけば良かったなと反省)。
今のところ一番新しい加入メンバーですが、皆さんウェルカムな雰囲気なので、すっかり馴染んで、親子ともども楽しみな会です
・今まで「よく一緒に過ごす〇くんと、それ以外の子たち」だったのが、新たに2人ぐらい名前と顔が一致したようで、シャッフルするのも良いなと思いました。ボウリングも競争っていうよりまだまだ個人プレイがあって、「ああそうよな」と思ったので、一人で完結するゲーム以外に一緒に何かをするっていうのにも挑戦してみたいなと思いました(例えば2人1チームとか)。毎回、親子ともに楽しみにしているので、次回もよろしくお願いします。
・久々のボウリング、楽しかったです。子どもたちもボールを渡し合ったり、「がんばれー!」と応援したり、ところどころで関わり合いながら、楽しく過ごせて良かったなぁと思います。お寿司も、行く前はガチャガチャのことを気にしていたのですが、同じ席の子と「ガチャガチャはやめとこうか」と話しあって解決できていて、そばで見ていて嬉しかったです。また次回もよろしくお願いします。
・お友達と、というよりは、まだ自分が投げるごとにそっと一喜一憂している様子でしたが、友達とボールを取りに行ったり、モニターを確認して、自分の番を気にしていたり、少し離れて見守れるようになりました。私も久しぶりのボウリングを楽しむことができました。家族だけではできない色々な経験ができて、ありがたいです。

次回は、5月のGWにBBQやアスレチックで遊ぶ会を計画中です。
「お友達がほしい」と思う仲間は随時募集中なので、お問い合わせお待ちしております(^^)
★事前に必ず保護者同士の打ち合わせを、LINEやメールでしています。
(担当:M)

OHAの会のお知らせ

OHAの会は高機能自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害で知的障害のないタイプの子どもを持つお母さんのための会です。

  【3月のOHAの会】

日 時:平成31年3月5日(火) 9:30〜11:30
場 所:おひさまハウス 食堂
アドバイザー:利守 愛子 先生(臨床心理士)
持ち物:『子育てプリンシプル』(1000円+税)
参加費:1000円 (正会員限定)
※ 4月はお休みで、次回は5月となります。
それでは、2月のOHAの会に参加されたお母さんからの感想がとどいていますので紹介します。

今回は、失敗経験についての濃い内容のOHA会でした。
子供が幼い頃は、先に手を打って失敗をさせないようにしてきました。
しかし、いい失敗をしてリカバリーする力を身に着ける事が大切だと知りました。
参加者からも、身近な失敗話、お金の使い方に関する話などであっという間に時間が経ちました。
利守先生からは、毎回、子どもの接し方を具体的に教えていただき、とてもありがたいです。本当にありがとうございました。

サッカークラブのお知らせ

日時:平成31年3月10日(日)10:00〜12:00(9:45集合)
場所:岡山県生涯学習センター 5F ミーティング室5
今回は、お世話になったボランティアさんのうち、大学を卒業されるお兄さん、お姉さんたちとのお別れ会です。

サッカースポーツクラブ 参加者大募集

サッカークラブは、今年は雨天中止が多く(2017年度6回実施・2018年度3回実施)、グランドコンディションによっては(支援学校のグランドをお借りしていたため)、当日晴れでも中止となることもあり、体験希望の方へのご案内もできないことが続いていました。
参加されている方からも『中止が多く、予定が立てづらい』『急な中止で、子どもが不安定になる』などの意見もありました。
そのため参加者も減っていくこととなり、どうにか続けていきたい!という思いで、雨天でも開催できるよう岡山大学の体育館をお借りする形での改正を決意いたしました。
“集団行動の体験をさせたい”
“人目を気にせず、スポーツをさせてやりたい”
“運動不足を解消させたい”
そんな想いを持たれている方も多くいらっしゃるのではないかと思い、新たなサッカースポーツクラブへと進化 させて開催しようと思っています。
今までと大きく流れは変えず、その中でもお楽しみ運動を組み込んでいます。
単発参加も可能です。
以下、概要です。
日時 6月、9月、11月、1月、3月辺りを予定(日程はその都度お知らせします。)
参加費 年間前払い     年間1,000円 
     単発参加(体験)  1回  500円 (正会員限定)
場所 岡山大学 体育館 (岡山市北区津島中2丁目1−1)
当日の流れ
1. 受付
2. 集まり
3. 体操・ランニング
4. お楽しみ運動(ドッチボール・しっぽ取り・なわとび・リレー等)
5. 休憩
        色別に分かれてサッカー活動↓
  初心者コース            少し慣れてきたコース
6. パス・ドリブル練習         6. パス・ドリブル練習
7. 休憩                  7. 休憩
8. シュート練習             8. 簡単な試合
9. ミーティング             9. ミーティング
10. 休憩               10. 休憩
         11. 体操(クールダウン)
         12. おわりのあいさつ
申込、見学・体験希望は事務局(Tel.086-955-6758)まで

水泳教室のお知らせ

日 時:平成31年3月17日(日) 15:30〜17:30
場 所:OSKスポーツクラブ(岡山市北区絵図町1−50)
連絡先:育てる会事務局(086-955-6758) (正会員限定)
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
体験してみたい方は、1回 1000円です。(体験は2回までOKです)
プールは正会員限定で、育てる会で貸し切って使っていますので、安心してお越しください。
★欠席される方は3月14日(木)までに連絡してください。
当日のキャンセルは担当携帯まで・電話またはSMSにて連絡してください。

お母さんコラム

小2・ASDの診断のある地域の小学校の特別支援学級(自閉症・情緒学級)に通う息子と、2歳・ASDの診断のある地域の保育園に通う娘を持つ母が、普段の我が子との日々をつれづれに書いているコーナーです。
どうぞ気軽な気持ちで読んでください。
子どもと出かけると、出かけた先でも記念写真をたくさん撮りたい私(というか、お母さんたちってそうですよね)。
ところが、息子も娘も多動ぎみなので、全然写真撮らせてくれません。むしろ「写真撮るよー」と言うと、途中から逃げたり変な顔したり嫌がったりしてしまいます。
そのため、いつも写真は子どもが夢中になっているところをこっそり撮影するしかなく、動画を撮りながら写真モードを同時起動させて、自然な写真を狙っています。
小2兄は「写真撮るよ」と予告すると、最初の数枚は撮らせてくれます。でも2枚目からは身体がぐにゃぐにゃになって真正面に向いてもくれません。「こっち向いて!」と言ってもぶすっとした表情です。1枚目でばっちりな写真撮れていればいいのですが、妹と一緒だと二人とも目線がカメラに向いていることがなくて・・・。
息子にそのことを言うと「だって、もう撮ったじゃん」と言われます。
ハッと気づきました。
私、「写真撮るよ」としか言ってない!何枚撮るかとか言ってない!!
そこで、息子に「これから写真を撮るんだけど、二人ともが良い顔してくれる写真を撮りたいから、何枚か撮るよ。
1枚で決まればいいんだけど、妹もいるからなかなか大変かも。
ごめんね。10枚撮った中でベストな1枚を残したいから」と伝えると、うって変わって「いいよ!」と笑顔になりました。
見通し第一!の息子にとっては、1枚撮ったあとは「一体何枚撮るんだよ」「もう撮ったじゃん」だったんですよねー。
行事ごとの練習も「あと〇回全体練習したら、終わりだよ」「この歌が終わったら休憩でお茶が飲めるよ」など、具体的な予告をしておけば頑張れるタイプだったんだった。写真だって一緒ですよね。反省です。
そういえば、保育園の卒園式の時も、小学校の入学式の時も、3枚ぐらいしか撮れず「もういいでしょ!帰ろう!」とあっさり写真撮影終わったんだった・・・。
あの頃、これに気づいていればもう少し記念写真たくさん撮れたんだろうなぁ・・・。
ちなみに2歳の妹は、写真を撮るとき、子どもたちだけでじっとしておくことが難しく、「そのへんにいてね」「こっち見て!撮るよ!」と言ってもすぐ動いてしまいます。
そこで、「写真撮るから、ここ(ぐるっと本人の足の場所に、小さく床に目に見えない丸をつけて)に立って、ピシッとしててね!」「いい顔してたらかわいい写真撮れるよー!」とこれまた具体的に立ち位置を伝えると、じっとして撮影することができるようになりました!
これは、トリックアートの写真の時の足形(ここに立って撮影すると、トリックアートの撮影できます)の際に気づきました。
「そのへん」「ここらへん」ではなく、よりはっきりくっきり「ここ!!」が分かるとじっとできるんですよね。本当に具体的って分かりやすいんだなぁとしみじみ。
今では二人とも自然な正面写真が随分撮れるようになりました。皆さんも、「写真撮る枚数を伝える方法」「立ち位置を、足形置くぐらい具体的に伝える方法」、お試しあれ!
(cyacya)

 ぐんぐん だより 

ぐんぐんぴっぴ (就学前)

今月は視覚支援についてお話しします。
ぐんぐんぴっぴでは、グループ活動で工作やクッキングをする時に、お子さんが活動の内容を理解し、自立して行動できる力を育てるため視覚支援を使って活動をしています。
視覚支援には、手順書(一工程ずつめくる形のもの、全工程が提示されたもの)、支援者が目の前でモデルを示す、実際の完成品を示すなど様々なものがあります。ぐんぐんぴっぴでは、お子さん一人一人の理解に合わせて必要な視覚支援を用意しています。
2月は「鬼のお面」を作りました。折り紙をちぎって、紙皿に糊で貼り付けて、ツノをつけたら完成です。
その工程の一つに「おりがみをぜんぶ小さくちぎる」がありました。
手順書から「おりがみをぜんぶ小さくちぎる」がお子さんに伝わるように、文字で「おりがみをぜんぶちいさくちぎる」と記し、「折り紙の絵と見本(実際にちぎるサイズ)」の2つを示しました。
その工程での様子です。
A君は紙を小さくちぎり続けていました。 
B君は、見本の大きさと一つずつ合わせて「あれ?大きすぎる?」と確認していました。
C君は折り紙を1個ずつ四角にちぎっていきました。
どのお子さんも「おりがみをちぎる」という行動はできています。ですが、仕上がりに違いが出たり、困っている様子が見られます。
A君は「小さくちぎる」と書いてある通りに行動したのかもしれません。B君は見本通りに作るものだと思ったのかもしれません。C君はちぎり方が読み取れなかったのかもしれません。
今回の活動を通して、視覚的な情報を伝える時に「どんな視覚支援が具体的に必要なのか」が大切なことがわかります。
お子さんの手順書は一人一人に合わせた形態のものを使っていましたが、さらに「どんな内容を視覚的に伝える」かが足りなかったため、こちらの伝えたいことが誤解して伝わってしまったのです。
自閉症のお子さんには「視覚支援が有効です」と言われます。しかし「視覚支援」だったら全て有効なのではなく、本人にあった視覚支援でないと意味がないのです。本人に合っていない視覚支援は、お子さんが誤解したり混乱する原因になります。
もしかしたらお子さんは、「これ見てもわかんない!」「見てやったのに間違ってるって言われた!」などと感じ、視覚支援に対してネガティブな思いを抱くかもしれません。
お子さん一人一人にあった、便利でわかりやすい視覚支援を見つけていきたいです。そのために、これからも学び深めていきたいと思います。
ぐんぐんぴっぴ スタッフ K

赤磐ぐんぐん (就学前)

2月の終わり、急に気温が上がり暖かい日が増えてきましたね。
私は最近まで調子がいいと思っていたらいよいよ花粉症の症状がひどくなってきました。
皆さん体調管理、気を付けてくださいね。
今年は春になるのが早いのか、2月の初めにはぐんぐんの駐車場の隅でつくしを発見した子がいます。細かいところによく気が付く特徴がこんなところに発揮されるのだなあと感心しました。
さて、お忙しい中サポートブック勉強会に参加して下さったぐんぐんとぴっぴの保護者の皆さん、ありがとうございました。
例年2回シリーズで行う勉強会を今年は1回だけにしているので十分伝えきれないところもあったかと思います。それでも、まずは書き始めてみるきっかけを作りたいと企画しました。ぜひ完成させて活用してくださいね。
特に年長児の保護者の皆さんは就学を控えて不安がたくさんあると思いますが、それぞれのペースで今できることをしていきましょうね。ほかのお母さんが頑張っているからと比較して自分を責めることのないように、お願いしたいと思います。
私たちが療育で関わっていられるのはほんの短い時間だけ、これから先の長い年月を育てていくのは保護者の皆さんです。だから皆さんが我が子のことをできるだけ正しく理解すること、周囲に伝える力を付けていくこと、そのためのお手伝いが出来たらと思っています。子育てはしんどいけれど楽しいと感じることもあるはず。
3月には、そんな話が保護者同士集まってほっこりとできる時間も設けられたらいいなと思っています。
2月、ぐんぐんでは「プラレール祭り」をしました。
普段のプレイエリアは、遊びの内容によって空間が区切られているためあまり広く使うことがありません。
そこで広い空間にたくさんのレールや電車を用意して、自由に遊べる場面を設定しました。普段はスタッフが誘導して遊び方を提案したり、他児のしていることに関心を向けさせたり、「貸して」と言ってみたら? とささやいたりしながら子供同士の関りを引き出そうとしています。
しかし、スタッフが深く関わらず隣でレールを作っていたらどうするでしょうか。
関心をもって注目する?真似をして作り始める?一緒に一つのものを作ろうとする?
自分が作ったものを「見て!」と自分からアプローチする?・・・
社会性のアセスメントも兼ねたこの活動では、子どもたちは幼稚園や保育園などの自由あそびに近いこの環境で、自発的にどんな行動をするのか保護の方と一緒に観察しました。
同じ空間で一見仲良く遊べているようでも、それぞれ自分のペースで遊んでいることに気づいたり、友達と絡んでいくには大人からの働きかけも必要であることに気がついたり、「一緒にあそぼう」と言葉で誘っていても相手には反応を求めて行かなかったりすることに気づいたりして、じっくりと観察することで現状における課題も見えてきました。
『今まであそびに課題があると思ったことはなかったけれど、こういう状態を見て、集団になじめていないと言われていたのか〜^−^;』と言われたお母さんもいらっしゃいました。
その一方で、自分なりの創意工夫をしてあそぶ様子や、プレイエリアにいる時よりも「お母さん(先生)見て〜」と興奮気味に働きかけてくる様子や、レールがつながった瞬間に注目していて「やったー完成!」と(大人と)喜び合う姿が見られたりといった良い一面も見えてきました。
次はこうした理解を踏まえて、本人に求めていく力を見据えていけるといいですね。
われわれ支援者は、環境設定を工夫したり子どもたちが注目するようなあそび方でリードできる技術を磨いて、保護者の方にも提供したりできるようにしていきたいと思いました。
「またやりたい!!」と子どもたちの目がキラキラするような活動を取り入れて、楽しみながら人と関わる力が伸ばせるようにしていきたいと思います。
ぐんぐんスタッフM

ぐんぐんキッズ (小1〜)

2月のぐんぐんキッズでは「センソリーボトルづくり」をおこないました。
「センソリーボトル」とは、見て楽しんだり、触って楽しむグッズの総称を「センソリーグッズ」というのですが、その「センソリー(感覚)」からスタッフが命名した造語です。
ペットボトル製のボトルに、洗濯のりと水、そして大小様々なビーズをいれ、キャップを接着剤で固定します。ボトルをさかさまにすると、あら不思議。様々な動きをしながらゆっくりとビーズが動くのを、見て楽しむことができます。
普段からビーズといったキラキラした物や工作が好きな子はもちろん、普段はあまり、療育の遊び時間にセンソリーグッズを選ばない子からも好評でした。子どもたちができあがったボトルを「これ、持って帰っていいの?」「あそびの時間にみてもいい?」と嬉しそうに聞く姿がとても印象的でした。
先日行われた第3回保護者勉強会に参加された方も多いかと思います。
春は、進学進級といった、変化の多い節目。変化の多い時にはどうしても、できないことに目が奪われがちです。ぜひ、今、スムーズにできていることが、なぜ、できているのか、スムーズにできていることで、子どもたちがなにを得ているのか、ABCで考えてはいかがでしょうか。
変化があったときに、「ああ、ここがちがっているんだな」と気づくことができるのではないでしょうか? 
ちなみに、ぐんぐんキッズの工作におけるABCは、A(前の状況)「ほしい!おもしろそう!やってみたい!」B(行動)「自分でやってみた。わからないところはきいた」C(結果)「いいものがGETできた!きいたらわかった!ほめられた!うれしい!」でありたいなと思っています。
ぐんぐんキッズ療育スタッフ M☆

以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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