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令和元年12月31日

 

 第260号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 260号 目次

     令和初めての冬に

     即実践講座・クリスマス会・支援ツール勉強会・はやぶさの会 報告

     支援ツール勉強会 ・水泳教室 お知らせ(略)

     サッカースポーツクラブ・OHAの会 お知らせ(略)

     お母さんコラム

     私のお薦め本コーナー
         「やる気スイッチをON! 実行機能をアップする37のワーク

     近隣の講演会等のご案内

     ぐんぐんだより
        ぐんぐんぴっぴ・赤磐ぐんぐん・ぐんぐんキッズ 

     グループホーム寄付 お礼

 

今年の冬がずいぶん暖かいように思えるのは、新しい我が家が暖かいのか、それとも本当に今年の冬が暖かなのか、よくわからないので何度も育てる会のスタッフに『今朝は、さむかった?』なんて聞く私。
ほんとに暖かいらしい今年の冬です。
それでもいつの間にか気づけば12月。師走も押し迫ってからの会報発送です。
皆さん、お元気でしょうか?
今年は、平成から令和に元号が変わった年でした。
テレビでは昭和と平成生まれとでクイズをやっていたりして、昭和生まれがすいぶん昔のことのような古いと言わんばかりの扱われ方で、ちょっと失礼だなと思ったりする私です。
昭和は遠くなりにけりですか・・・。

さて、育てる会は、今やまじめな勉強熱心な人たちの集まりになりつつあります。
私が初めてこの会を立ち上げた頃は、寂しくて、仲間がほしくて、慰め合いたいと思って、この会で仲間を集めたものでした。あれから22年、こんなに勉強熱心な人たちの集まりになるなんて思ってもみないことでした。
今は、サポートブックの勉強会や支援ツールの勉強会、講演会に参加が出来なかった方はビデオの上映会に参加する方がとても多くて、本当にうれしく思います。
いろんな勉強会を今年も行いましたが、来年はもう少し系統立った勉強会を開催していく予定です。
保護者の方のための即実践講座を重松孝治先生にお願いする予定です。しっかり学びたいと思ってくださる方にもっと応えたいと思っての開催です。
OHAの会は高機能なタイプのお子さんのための勉強会です。来年度は利守先生と相談して、新たに企画を考えました。初めての方も参加しやすいようにリニューアルを試みます。
是非多くの皆さんにいらしていただきたいと思います。また、改めてご案内を送らさせていただきますのでお待ちくださいね。

いつも年寄りネタで申し訳ありませんが、最近の私自身のことをお話しします。
引っ越したことで,家の中で色々新しい試みを始めています。
我が家のお洗濯の竿は少し高いところにあります。今の私が背伸びしてぎりぎりやっと手が届く高さに設定しています。
なぜこんなことにしているかというと最近高いところに手が届きにくくなってきたように思うからです。背は縮んでいないようなので、肩の関節が固くなってきて、手の伸びが悪くなって届きにくいのかな・・・と思っています。
前にテレビで、毎日使う食器をうんと高い所に置いて、手をいつも伸ばすようにしているという話を聴きました。
食器を高い所に置くのは、重いし危ないので、私は洗濯物を干すときに背伸びをしながら干すことにしました。しんどいけれどこんなことをするのも老化防止になるかもと思っています。
また、忘れっぽくなった私の、自助グッズは写真のような収納方法です。
牛乳パックを利用してこのように繋げて、台所の棚に置いています。ポン酢やソース類をついつい買い忘れてしまうことから作ったものです。
マヨネーズなんかは、あったかなかったかついつい忘れて、余分に買ってしまうことも多くなった私です。
例えばマヨネーズを使い果たしたら、この牛乳パックの収納箇所から、マヨネーズを取り出して、使います。
使っているものは、冷蔵庫に入れるので、牛乳パックには中身がない状態です。するとこんな風にそこにマヨネーズと書いてあるので、この表示を見ながら買い物に行くわけです。
こうやって自分の為の支援グッズを作ることで、買い忘れや買いすぎがなくなりました。
買い物には、週に一度か二度行くのですが、行く前には、ここを確かめてから行くようになりました。
哲平が帰ってくると、ここをチェックして「マヨネーズない。買う買う!」と教えてくれたりもします。
また、スーパーへ一緒に行っているときに哲平が、「ケチャップ買う!!」なんて言ってきても、私には、ケチャップあることがわかっているので、毅然と「買いません!」ということが出来るのです。
前は、「ケチャップ買う」と言われると、「あれ? 無かったかしら??」と不安な気持ちになってついつい買ってしまったものでした。結果、ケチャップの在庫が山のようになったりしていました。
最近は、自分の記憶力の低下に合わせて、色んな支援ツールを使うようになった私です。
これもテレビでやっていたアイデアをいただきましたが、印鑑に磁石をこんな風にくっつけて、玄関ドアに貼り付けました。
そうすることで、「宅急便です」と言われた時、ドアを開けながら、さっとハンコが手に取れるのです。
今度の家は、玄関に棚がないので、はんこの置き場所がないのでした。これなかなかいいですよ。
また、朝ご飯を作る時の手順書を用意しています。
朝は寝ぼけていて、何をしていいのかわからない状態でいると、手順が悪くて困ります。
そこで考えたのは、以下のような手順書を作ることでした。
@お湯を沸かす
Aフライパンに油を引く
B冷蔵庫から出す
    ・コーヒー
    ・ヨーグルト
    ・野菜
    ・卵
    ・ベーコン
Cコーヒードリップ用意
Dフライパンにベーコン・卵で目玉焼き
E野菜切る・サラダの用意
Fヨーグルトをお椀に入れる
G冷蔵庫から出す
    ・ジャム
    ・はちみつ
    ・牛乳
    ・ドレッシング
Hコーヒーを入れる
これを作ることで、ボーッとしていても何を最初にしなければならないかが、分かるというものです。これを作ってから素早く手が動くようになりました。
私はね、自閉症の子どもがいるので、うまくいかないときは、うまくいくために何をするかを考える癖がついているのです。
子どものためにと工夫してきた暮らしが、今では自分の為の支援に結びついているという訳です。
支援ツールと言えば、こんなのはどうでしょうか?
これは、通販で見たビニールの整理グッズを見たことがきっかけで、自分で作ってみたグッズです。
ビニール袋をさっと使いたいから考えた方法です。手ごろな段ボールを切って(縦20cm×横30cm)それに買ってきたビニールをかぶせます。それをこんな風に輪ゴムで止めるといいですよ。
工夫をすることは楽しいですね。
工夫の楽しさは、やっぱりこれも自閉症の息子のおかげで学びました。
自閉症の息子との暮らしは、大変だと思う方もいらっしゃると思いますが、そうとばかりは限りません。
うまくいかないことが多い暮らしを続けていると、どうしたらうまく暮らしていけるかを考えられるようになります。どう教えたら彼にわかるのか、理解できるのか、いろいろ試してみます。
本や講演会で学んだことを総動員して、いろいろやってみます。
するとある時、ピンと来るものが見つかって、本人に「わかった!!」という瞬間が来るのです。
それは定型発達の子のように言えば解るという子どもに教えるのとは、まったく違います。
分かりにくくて苦労をしながら「ああでもないこうでもない」と頭も体も使って手に入れた方法は、光り輝いて私の前にあります。息子は、それを教えてくれるお母さんに、信頼感を持ってくれます。
私は、“解った!”という瞬間に付き合える自分自身に誇りを持てます。
親としての幸せな瞬間です。自閉症の支援は、楽しくて面白くて、自分自身の自信にもなります。
自閉症支援にはまっていくという感じになるのです。面白くてそして必ず答えがあるのですから、やりがいがあります。
それが今、自分の暮らしを考える事にも役立っているのです。
認知症がやって来ても、大丈夫。
自閉症と同じように、きっとやりようはあると思えるのです。ゆっくりゆっくりボケが来るといいなと思う私です。支援を考える暇もなく、急に来てもらったら少し困りますものね。

さて、大ニュースが飛び込んできました。
我が家の息子、哲平が2020東京オリンピックの聖火ランナーに選ばれました。
オリンピアンの有森裕子さんや高橋大輔さん等と同じ聖火をリレーしながら、岡山県内を走ることになりました。
実ははじめ、応募しようか、どうしようか、迷っていました。
おそらく多くの方の応募で、障害のある息子は選ばれないだろうと思っていたからです。
ところが赤磐市の方から「ぜひ鳥羽くんに走ってほしいので、応募してみてください」と言っていただいたのです。それで応募用紙をもらいに行って応募させていただいたという訳です。
嬉しいことに栄えある聖火ランナーに選ばれて内定通知もいただきました。先日その取材でOHKの方が我が家へ来られました。
テレビの取材もあったので、もう決定だろうと思うと嬉しいです。(OHKの12/25の夕方のニュースで流れるそうなので、この会報がお手元に届く頃には正式決定されていると思います)
こんな風に障害はあっても、楽しそうに明るく走っている哲平をいろんな人に見ていただきたい。
障害を持つことは、そんなに悲嘆にくれることではなく、ただ明るく元気に育てていけばいいことなんだって、みんなに知ってほしい。
そう思っている私です。

師走に入って、早いものですあっという間に一年がたっていきます。
前に読んだ本にあったことですが、子どもの頃と大人になった時とでは時間の流れが違うように感じるのは、なぜかというお話。
時間がゆっくり流れていくような気がする子供時代というのは、子どもは色んな経験を次々新鮮な想いで受け止めるからだそうです。
変化がいっぱいあるように感じる感性豊かだからだそうな・・・。
それに引き比べて、大人になると日々の変化が少なく、感性も豊かではないから毎日が早く感じてしまうというのです。
大人どころか60歳を過ぎた私には、矢のように日々が過ぎていくようです。この調子だと、70歳80歳はあっという間に過ぎていきそうです。
うかうかしていて、気が付いたら100歳になっていました。なんてことになりそうです。
さて、皆さん、そんなうっかり者の鳥羽ですが、かれこれ代表を引き受けて22年が経ちました。途中2年間代表をほかの方がやってくださっていたので、私が代表だったのは、20年間ということです。人間が一人成人になるくらいの長きにわたって代表をしているという訳です。
そろそろ次の方にこの地位をお譲りしなければと考えているところです。
皆さんは代表の仕事は、大変だろうと思われるでしょうか?
実はね、そうでもないんですよ。代表というのは、とても楽しい仕事なんですよ。
だって、こんなことがやりたいと思っても、一人の親では決してかなうことではないことですが、多くの会員がいる育てる会の代表である私には、思ったことが実現できるのです。
もちろん理事さんや多くの会員の方の賛同は必要ですが、提案したり実現のために頑張ればたいていの夢は叶えられるのです。
そうやって、赤磐ぐんぐんを始め、ぐんぐんキッズ、ぐんぐんぴっぴ、グループホームほっぷ1と作ってきました。
必要なものは,何だって自分たちで作ればいい!!そんな風に頑張ったら出来ちゃったと言うわけです。
これからも,望めば何だってかなうはず・・そう私は思っているのです。
だから楽しい、だからやりがいがあります。いつまでもやっていたい代表の座ですが、そろそろ年齢もそれなりになりましたから、次の方にお譲りしたいと思っております。
来年は、それを真剣に考える年にしたいと考えております。
どうぞ、皆さん応援よろしくお願いいたします。
(鳥羽 美千子)


 育てる会 行事の案内について

  行事の「案内」については、ホームページの容量が少なくなってきましたので、最新の行事の
  案内以外の終わった行事のお知らせは「活動報告」に記載させていただき、ホームページでは
  「報告」だけとさせていただきます m(_ _)m

令和元年度 支援者対象 
  
現場の先生のための即実践講座
                   〜大人になって幸せになるために〜
     講師:梅永 雄二 先生(早稲田大学教授 教育・総合科学学術院 教授)

第7回「アスペルガー症候群の成人期への移行プログラム― T-STEP知的障害を伴わない自閉症成人期」に参加された方からの感想です。
○ 知的な能力の高い方でも、体験させることが大事というお話、理想や見た目の格好良さなどにこだわり、自分の適性はこうと自分で決めつけている方に時々会ってきましたが、もっと可能性を広げてみようと口で伝えるより、実際に見て、やってみることで本人の意識が変わる、進路が広がることがありました。
知的能力の高い方には、自分で考え、決めるという体験を重ねていくことはとても大事で支援者として、その体験を増やせるようなサポートをしていきたいと思っています。
○ 知的障害がない自閉症・知的にボーダーラインの生徒が多いので今日の講座は色々と考えさせられました。卒業後の就労支援に力を入れたいのですが、まだまだ実行できていません。
在学中にもできる限り卒業後、社会に出て行くためのサポートが必要だと痛感しました。ライフスキルの強化などやるべきことがたくさんあるなと思います。(通信制高校)
○ ASDの方々の成人期に向けて、実行機能スキル、感情コントロールスキル、ソーシャルコミュニティスキルと、ライフスキルなどとたくさんの学ぶべき内容があり、日々意識しながら、何を目標に活動を組んでいるのかを明確にして支援にあたっていかなければいけないと思いました。(支援学校)
○ 普段、相談支援をしていて、発達障害の方と関わりますが、ボーダーかそれ以上の知的レベルの方の社会適応が難しいことがあります。それが根拠をもって示されると納得しました。(支援センター)
○ 成人期に重要なライフスキルとして、周囲に援助を求めることを身につけることが重要であることを改めて学びました。(支援施設)

令和元年度 支援者向け 
  
発達障害支援夜間連続講座 in 赤磐 
                        (自閉症支援技術 レベルアップ講座)  
       講師:諏訪 利明 先生(川崎医療福祉大学 准教授)

           

第7回「プログラム立案と実際A 〜家事・身辺自立スキルについて〜」に参加された方からの感想です。
○ 実際に生活をする中で、IQのことを考えながら接するということはあまりないなと、振り返って思いました。目の前の生活習慣がどれが自立できていて、どこに困り感をかんじているのかを知り、それを支援することが、本人さんの将来を考えるうえで大切だなと感じました。(支援施設)
○ IQよりも身辺自立の有無でその後の就労や本人の満足感につながることが分かり、支援の仕方や視点を考えていかなければいけないと感じました。(放課後等デイサービス)
○ 実際にvineland-Uの検査を少しだけ実践してみての感じ方と、ほかの人がやっているのを見たときの感じ方の違いに気づかされました。自分でやる中でも療育にしろ、アセスメントにしろ、常に第三者の視点で見る意識を忘れないようにしたいと感じました。(放課後等デイサービス)
○ 就労時間の長い短いが、ストレス度や満足度と一致しないということ。日本は40時間にこだわりすぎ。人それぞれだ!本当にそうだと思いました。本人の話をよく聞いてほしいですね。(行政)

育てる会クリスマス会の報告

12月22日(日)クリスマス会を開催しました。
今年はインフルエンザの影響でしょうか、参加者が少なくて少し寂しく思っていましたが、ボランティアの学生さんが16人も参加してくださり、参加した子どもたちはとってもいい顔して楽しんでくれていました。
工作のプラバン作りは、みんなそれぞれに絵を描いたり、写し絵を頑張ったりしながら、素敵なキーホルダーを作ることが出来ました。
紙芝居は、テロップが出たり、絵が出てきたり、たくさん工夫をしてくれていました。
ビンゴゲームでは、学生サンタさんが、とっても楽しく進行してくださり、盛り上がることができました。
ケーキとお土産もあって、盛りだくさんなクリスマス会が今年も開催できてよかったです。
準備をしてくださった学生さん、参加してくださった方、ありがとうございました。

18歳の春 支援ツール勉強会の報告

18歳の春で企画した全6回の支援ツール勉強会、12月は3回目を12月10日(火)に、4回目を12月19日(木)に行いました。
3回目は、「あるある失敗例」というテーマで、支援ツールを作る時にありがちな失敗例を実体験を交えながら話させていただきました。
お子さんの困っていることの中で、親の「ちゃんとできてほしい」「完璧にやれるようになってほしい」ということだけで目標を立てると、お子さんにとっては強制されるだけのものになったり、今はまだ取り組むことが難しいケースもあることを確認しました。
目標を立てる時には、お子さんに合っている目標なのか、家で親が取り組めそうなことか、そのことを解決すれば他の生活場面でも楽になるのかなどを考えて目標設定することの重要だと思います。
また、「仮説」を立てて、「もしかしたらこれが原因なのかもしれない」「ということは、どうしたらその原因を取り除いてやれるかな・・・」という視点で支援を組み立てていくことが必要であり、お子さんが我儘や意地悪でそれらの行動をしてはいないのだと言うことを確認しあいました。
グループワークでは、仮想事例のケースで、仮説が何か、どういう支援が家庭でやれそうかを話し合いました。
4回目は、「夫(パートナー)や祖父母との関係」というテーマで、支援ツールの事例と共に家族にお子さんの支援に協力してもらう時のポイントなどを、実体験を交えての話でした。
お子さんに合わない支援ツールだと、せっかく作っても意味がない(使ってもらえない)ことや、お子さんに合った支援ツールは綺麗な仕上がりでなくても伝われば十分である(メモ用紙にサラサラっと書いたクリスマス会の日の手書きスケジュールなど)ことなど、写真と共に話させていただきました。
また、夫や祖父母との関係の話では、お願いしたり提案したりする時には具体的にすること・ハッキリ伝えること・相手へのリスペクトの気持ちを忘れずにすることをポイントにしながら、我が子にあった支援を一緒にやってもらえるようにお願いしていくコツを伝えさせていただきました。
グループワークでは、仮説シート(自分の子に合う支援ツールを作るための仮説とそれに合わせた支援を考えるワークシート)について話し合ったり、実際に支援ツールを作った人はどんな仮説が立ってこの支援ツールを作るに至ったかをお互いに話し合いました。

  【3回目 アンケート】

○ 目標は子どもが達成しやすい所にする。失敗しながら成長していくという言葉が心に刺さりました。
○ 仮説の立て方が自分の中で整理できて分かりやすくなった。親だけのメリットを考えていたので、子ども本人のメリットに気づけて良かった。
○ 本人のできることより親の目標が高く、みんなやっているからやらせないと、と思っていたところがありましたが、できることから目標を立ててやってみようと思いました。
○ 実例で仮説の立て方を教えてもらってよくわかった。失敗談も教えてくれてよかった。つい母にとって良いことをさせてしまいそうです。自分の普段考えていることが整理された。

  【4回目 アンケート】

○ 支援ツールが有効かどうかは子ども本人が使ってみないと分からないものなんだということが良かったです。玩具を決めるためのカタログや服の前後ろを示すためにアップリケをつけるなど、色々なものが支援ツールになるということが分かって良かったです。
○ 楽しくお話を聞かせてもらいました。同じ気持ちを味わってきたので、本当に苦しかった涙が出たあの日を思い出しながら、今ではこんなにも笑えるようになったなとも思いました。ありがとうございました。
○ スケジュールの支援ツールを作っても、なかなか子どもが使ってくれなくて困っていたけど、松田先生の話を聞けて(息子さんも面倒だと使いたがらない話など)肩の力が抜けました。変化があったり本人が不安に思ったりした時に使えるよう、力まず頑張ろうと思います。

  【ワークについての感想】

○ 仮説を立てるにもトレーニングや慣れが必要なことが分かりました。事例があったので、話が他のことにそれずにすんでよかったです。
○ 事例を通して子どもの視点に立って考えることができた。特にかんしゃくを起こす場合、決めつけずに多面的にとらえる必要があるということがよく分かりました。
○ 周囲の人からアドバイスをもらってよかったです。ワークシートに記入する時に、課題が複数になっていたことに気づけて、一つの課題に絞ることができたのが良かったです。
○ 皆さんが作られた支援ツールを具体的に見せてもらって、失敗談も「あるある」と共感出来るのが良いです。実際にやってみようと思えるヒントをもらえました。
今年の支援ツール勉強会は、支援ツールを作るための考え方を皆で学び合う会になっています。
PLAN(計画する)-DO(実施する)-SEE(考える)の考え方を元に、お母さんたちが、自分たちで計画をして、実施して、考えられるようにしています。
専門家の先生に相談して、「こういう時、どうしたらいいでしょう?」と聞いて答えをもらうのは、お手軽なようですが、それだと次にうまくいかなくなった時にどうしたらいいか困ってしまいますよね。ずっと将来もその先生がいてくださる訳ではないからです。
お母さんが「もしかしたらこうかもしれない」と考えて、「そしたら、この方法がうまくいくかもしれない」と計画を立てて、「実際どうかしら」とやってみる。その繰り返しで、いつか我が子にぴったりあう関わりや支援ができるようになるのだと思います。
でも、これがなかなか難しい。一人だけでは、どうしたらいいか迷ってしまいます。遠回りのようですが、参加しているお母さんたち皆で手をつなぎながら、一緒にゆっくり確実に進んでいます。
あと2回もお楽しみに! 途中からの参加を希望する方は事務局までお申し込みください。
(担当:松田)

はやぶさの会の報告

自閉スペクトラム症のお友達作りの会、「はやぶさの会」です。
メンバーは、小学生の男の子を中心に活動しています。
先日、12月8日(日)に、はやぶさの会メンバーでクリスマス会をしました。
以前も行ったことのあるカラオケ屋さんで持ち込みパーティーです。
歌を歌ったり、おやつを交換したり、ドリンクバーを楽しんだり、マイクは緊張するから使わずに誰かが歌っているのを一緒に口ずさんだり、思い思いに満喫しているようでした。
お母さんたちも一緒にカラオケを楽しみ、「この曲、ゲームで聞いたことあるやつじゃ!」と言うこともありました。
クリスマス会恒例のプレゼント交換では、それぞれ「うわー、これ面白い」「いいやつもらったなぁ」「これは、こうやって使うんで」とお互いにもらったものを見せ合いながら、笑顔を浮かべていました。
参加された方からの感想です。

  【子どもたちからの感想】

・プレゼント交換が楽しかった。
・「歌わなくても、聞くだけでもいいよ」って言われて安心した。

  【親からの感想】

・短時間でしたが、皆で交流できたなと実感の湧く時間が過ごせました。随分前に、はやぶさの会でカラオケに行ったときのことを思い出しました。あの頃はまだお互い恥じらいがあったりして、歌えなかった子もいて、でも今回は恥ずかしがりながら友だちと歌ったり、知っている曲を口ずさんだりしている姿が見られました。
お母さんたちも歌うことができ、それを子どもたちも歌ったり、感想を言ったりしてくれました。我が子も「歌う曲ねえし!」と言いながらも、友だちと一緒にマイクでうたうことができていて、音程を取るのもテンポも難しくても頑張って歌っていて、嬉しく思いました。
何より嬉しかったことは、他のお母さんが歌っているときに、私が口ずさんでいたらそっと置いてあったマイクを差し出して「歌いたいんでしょ?」と気遣ってくれたAくん、「ソフトクリームおいしそう!」と言うと「取ってこようか?」と取りに行ってくれたりしたBちゃん。おばちゃんは、あなたたちの心遣いが嬉しくて仕方なかったです。私のことを知っているおばちゃんとして受け入れてくれているんだね、私のことを気遣ってくれるなんて、成長にもほどがあるわ!と心がホカホカしました。優しさと成長と楽しさに、本当に嬉しい時間でした。皆、ありがとう。
・カラオケ経験が少ないので、事前にどんな曲を歌うのか質問すると、まさかの「僕、歌わんよ」「たくさんの人の前で歌ったことないけん」と発言するので驚きました。
「歌わないけど、参加したい」も、はやぶさの会なら認めてもらえるかな?イヤになったら、先に帰ろうという気持ちで参加しました。
カラオケ=マイクを握って歌うことだけが楽しむ方法ではなく、画面を見て楽しんだりマイクなしで歌ったり歌声を楽しんだり、無理せず楽しく過ごせた時間でした。
歌わない宣言をしていましたが、友だちと一緒に歌うこともできました。はやぶさの会の数日後には、「僕、○○の歌う練習しよ。カラオケで歌えるかも」と音楽をかけて歌っていました。
・去年もやったクリスマス会のプレゼント交換!かなり張り切ってプレゼント選びをしていました。500円以内という決まりがあるので、「一個だけより、いくつか合わせた方が嬉しいかも」「あまり難しい玩具だと、小さい子に当たったら大変じゃから」と悩みながら決めていて、経験が力になっているなぁと感じました。
カラオケ屋に着いてからも、早くプレゼント交換がしたくてしたくて、何度も確認していましたが、皆の揃うのを待ち、できた時には大いに盛り上がっていました。
本人はそっちがメインだったようで、「僕は、カラオケはしなくていいよ」「マイク使うと緊張するから」と母の歌を、横でマイクなしで歌っていたり、セルフサービスのソフトクリーム作りのプロになっていたり、とても楽しそうにしていました。終わったあとも、「次はいつかなぁ?」とニコニコ。すっかり楽しい仲間たちになっているようで、母も嬉しかったです。ありがとうございました。
次回のはやぶさの会は、春に工場見学を企画しています。
将来につながるよう、仕事のイメージを皆で膨らませてみることにつながったらなと思います。
初参加の方も、お気軽にどうぞ!お待ちしていますよ。
(担当: M)

お母さんコラム

小3・ASDの診断のある地域の小学校の特別支援学級(自閉症・情緒学級)に通う息子と、3歳・ASDの診断のある地域の保育園に通う娘を持つ母が、普段の我が子との日々をつれづれに書いているコーナーです。どうぞ気軽な気持ちで読んでください。
先日、父方の祖父(私の舅)が亡くなりました。子どもたちにとっては、初めての葬儀です。
兄は事前の予告がすごく重要なので、見通しを立てるために何かしてやりたいと思いながら、私自身も葬儀が久々なので、何がどんな流れか分からず、教え方が分かりません。
でも、最近は本当に便利な世の中になりました。
スマホで「葬儀の流れ」で検索すると、紹介しているものがババーっと出てきます。
その中からイラスト付きで分かりやすいものを見つけ、それを見せながら説明しました。
小3の兄用に説明していると、他の親戚の子たちや妹もやってきて、皆で真剣に見ています。
特に「大体60分以上かかります」となっていると、「全部は無理だな」「焼香したら、そのあとは献花の時間まで、控室で休ませておこう」など、大人の見通しにもなりました。
本人たちも、無理のない範囲で参加ができたので、褒めることもでき、良かったです。
妹は、まだ3歳なので、祖父(舅)が亡くなったことがよく分からず、「なんで寝てるん?」「(手を合わせているのは)じいじが早く治りますようにってしてるの?」「早く遊んでほしいな」と言い、周りの大人の涙を誘いました。
兄は、そういうことを妹が言うたびに、ナイーブになりプチイライラしていましたが、最後のお見送りまでできました。
死を理解するって難しいですね。昔、テレビのニュースで葬式を見て「明日ママが死んじゃうかも!」とパニックになっていた兄の姿から考えると、すごく成長しています。
これからも色々な経験をしながら、ちょっとずつ大きくなっていくんだなと思うと、ちょっと寂しさも感じる今日この頃です。
いつまでも「ママ大好き」って言ってほしい。笑
次回もお楽しみに!
(cyacya)

 ぐんぐん だより 

ぐんぐんぴっぴ (就学前)

ぐんぐんぴっぴでは、保護者の方と一緒にお子さん一人ひとりに合った支援について考えることを大切にしています。
保護者同室で療育することの目的の一つとして家庭生活や園生活・小学校生活に繋がる支援を一緒に考えていくということが挙げられます。
ぴっぴでの支援を家庭生活の中でも是非実践してもらいたいと思っています。
今回は先月に続き年長さんグループの就学に向けた取り組みについてご紹介します。
就学すると、『宿題』や『時間割』といったことも取り組まなければなりません。
小学生になったら(自然と)できるでしょ!入学してから教えたらいい!と思っている人も少なくないかもしれません。
しかし、就学してすぐは環境も変わって気忙しいかもしれませんし、なかなか実践に移せない可能性も。
ですから気持ちに余裕がある今のうちに、『時間割』につながる練習をしませんか〜? と保護者の方に提案してみました。
まず初めに、保護者の方に幼稚園や保育園へ持っていくものの準備について確認してみると、
「時間がないので、私(母)がしています」
「持っていくものが同じなので、準備できる時には準備することもあります」
「準備する際は「○○入れて」と声掛けをしています」
「普段持っていかないものなどは準備し忘れが多いです」
など色々なお話が聞けました。
多くの子どもたちが保護者のサポートをもらって園の準備をしていることが分かりました。
「声かけ」での情報伝達は人がいないと行えませんし、形に残らず消えてなくなりますが、「写真や絵や文字」といった形に残る情報は、その場に誰もいなくても一人で受け取れて、繰り返し確認が行えます。
持っていくものを一つひとつ目で見て確認できるものがあると、安心して準備できるかもしれません。
保護者の方の丁寧なサポートの形を少し変えて、子どもたちが最初から最後まで自分で園の準備に取り掛かることができたとしたら、子どもたちは自分でできた!という達成感や自信を持てるのではないか。
そして園の準備のスキルが身につけば、小学校での「時間割」スキルに繋がるのではないかと保護者の方にお話しした上で、保護者の方にお子さんが自分で園の準備を行うための支援ツールを考えてもらえませんか? と投げかけました。
支援ツールはお子さん一人ひとりにぴったり合うものであることが大切だと思います。
ここがうまくできないから変更しよう!とお子さんにぴったり合うものに変えていくことも必要になってきます。
もし、支援ツールを作るのがとても大変な作業だったら 「作るの大変だから嫌だなあ・・・」と思ったり、ものすごく時間をかけて作った支援ツールがお子さんにあまり合っていなかったら「え〜また作らなきゃいけないの〜」と思ってしまうかもしれませんよね。
ですので、実際にお子さんに使ってもらいながら、もし修正が必要そうであれば、手軽に試行錯誤ができるように、無理なく手作りでき、家にある物や100円ショップや文房具店で手軽に買える物を使って簡単につくれるものをおすすめしました。
その次の週、保護者の方に実際に作ったものを持ってきてもらいました。
あるお母さんは持ち運べる大きさのクリップボードに「ぼうし」「コップ」といったラベルを張り、用意できたものには「オッケー♪」のラベルを横に貼るタイプの支援ツールを作成しておられました。
保護者の方に使ってみた感想をお聞きすると、「これを使うと声かけをする回数が減って初めから終わりまで自分で取り組めてびっくりです」「支援ツールを作ってみて本当に良かった」という喜びの声をお聞きすることが出来ました。
また、保護者の方たちにそれぞれの支援ツールを見せ合ってもらうと、「へ〜、ホワイトボードにテープを貼ったらペンで書いた線が消えなくてすむのかあ」「イレギュラーに持っていくものはマグネットの色を変える!なるほど〜」というように情報交換をする様子が見られ、新しいアイディアや改善点も生まれるようでとても良いなあと感じました。
そして、実際にお子さんが支援ツールを使ってみて、「思ったよりカタカナを読むのが難しかったからひらがなにしよう!」などの改善点も見えてきた様でした。
これから、療育の中でも保護者の方がお家で実践してくださった支援ツールを元にし、「せんせいとおべんきょう」の中で同じ形の支援ツールを使い取り組んでいきたいと思います。
その際に改良した方がよい点があれば、保護者の方と一緒に考えながらお子さんにぴったり合うものに仕上げていきたいと思います。
今回は就学に向けての取り組みの紹介でしたが、これからもぴっぴでは、ご家庭や園生活・学校生活へ繋がるお子さんの支援について考えることを大切にしていきたいと思っいます。
ぐんぐんぴっぴスタッフT

赤磐ぐんぐん (就学前)

今年の冬はずいぶん暖かいなあ〜と思っていたら、気がつけば急に寒くなってきましたね。
ぐんぐんに通う子どもたちも、風邪やインフルエンザがチラホラ・・・。
寒暖差が激しそうな今回の冬。スタッフもあの手この手で乗り切りたいと思います!
前回の会報でも「表出コミュニケーション」を取り上げましたが、今回は自発的な表出を促すツールの一つとして、絵カード交換式コミュニケーションシステム「PECS」にまつわるぐんぐんエピソードをご紹介したいと思います。
PECSそのものについては、ピラミッド教育コンサルタントジャパンのホームページhttps://pecs-japan.com/に詳細な説明がありますが、おおざっぱに言うと「応用行動分析学の概念をベースにした、機能的な自発コミュニケーションを支援する方法」です。「ブック」と呼ばれるファイルに貼られた絵カードのやり取りが基本です。
※応用行動分析学とは、心理学の一つの学問分野で、人間や動物の行動を対象とした行動分析学で得られた知見を人の行動,特に問題とされる行動の説明や理解,修正に応用する学問のことをいいます
ぐんぐんでは数名のご家族がPECSに取り組んでおられます。
PECSは「フェイズ」と呼ばれる各段階T〜Yを経て進んでいきます。教える内容と方法、間違えたときの修正方法について細かいマニュアル(すべて応用行動分析に基づいています)があり、絵カードを作っていくのも正直「めんどくさいなあ〜」となるお母さんもおられると思いますが、ぐんぐんや、家でPECSに取り組んできたご家族が「フェイズW」まで進み、以下にある写真のようにアプリの「PECSWプラス」に切り替えられました!
ぐんぐんに通う子どもでアプリまで進んだ子どもは初めてだったので、スタッフもあれこれ調べたり、使ってみたりと勉強させてもらっています。
子どもはさすが現代っ子!画面をスライドする手つきはお手のもの。あっという間に使いこなしています。
子ども自身もタブレットそのものへの興味+アナログPECS(ファイルの絵カードをはがす)よりもタップでより直観的にスピーディーに操作できることで、「PECSを使ってコミュニケーションしたい!」という意欲が更にアップしたそうです。
Aくんはいつも朝食にセットされているバナナがなかった時に、今までは「バナナがないー!!」と叫んでひっくり返っていたそうなのですが、今ではタブレットをお母さんのところに持ってきて、落ち着いて「お母さん バナナ ください」と要求できているそうです。
朝の忙しいさなかに、互いのイライラが減るというだけでも大きな変化だったとお母さんが話してくれました。
また、Aくんは嫌なことがあるとクールダウンに入るお部屋があり、今までは怒るとその部屋へ向かって飛び出していたようですが、アプリを使用するようになってからは、自ら「〜へ行きたい」と伝えてから、出ていくようになったそうです。なにか嫌なことがあったのだと分かってやることが出来ますし、安全面から考えても、とても良い使い方だと思いました。
こうして、子どもたちは教えたこと以外にも、便利だと思う場面ではどんどん使うようになっていて、驚かされています。
そして、『PECSで要求してくるのはなぜか私だけだ』と気づかれたAくんのお母さんは、アプリに切り替えたことをきっかけに「ほかの家族にもPECSで要求する練習」に取り組みはじめたとのことでした。
Bちゃんもアプリに変わったことで、お家にて、自分でいろいろな文章を作って、アプリに読み上げさせ(読み上げ機能がついています)て確認し、ぐんぐんでおもちゃを要求する自主練(?)をしていたとお母さんが報告してくれました。
ブックではカードの量が増えて、文構成をするのに時間がかかってイライラすることもあったBちゃんですが、アプリ移行後は(カード類がタブごとに整理されているため見つけやすいのか)スムーズに並べて要求できるようになりました。
ここまでたどり着くために、お母さんたちが勉強会に参加したり、次の日使用するカードを夜なべして作ったり、何度もスタッフと相談を重ねたり、家での使用に奮闘したりと・・・沢山の時間とお金を費やし努力をしてきたことを知っているスタッフにとっても、このエピソードは大変感慨深く聞かせてもらいました。
第二言語のように使いこなしている子どもの姿を見ながら「PECSをやってきて良かったね♪」と一緒に喜び合える機会となりました。
もちろん、アプリに移行したらしたで、いろんな疑問点や困ったことも出てくるのですが、お母さん自身がそのたびに直接ピラミッド教育社に問い合わせたり、スタッフに相談したりと、いまだその手を緩めることはありません。
本当に子どもが「誰とでも機能的なコミュニケーションをとれるように」、「伝わらないストレスから不適切な行動をとらなくても済むように」と頑張られています。頭が下がります。
親から離れると、担任が変わると、(コミュニケーションが取れず)生活しにくくなる・不安がるという子はキケンです!
コミュニケーションの弱さを周囲にカバーしてもらうだけではその子の生活範囲が狭まるということ。つまりは、大人になるにつれて、どんどん将来の選択肢や生活範囲も狭まってしまうので、PECSに限らずとも子どもが有用な意味あるコミュニケーションをとるために、どんな支援方法やツールが必要なのか?ご家族と一緒に考えて行けたらと思います。
年長さんのお母さんたちは就学に向けてPECSを含め、支援ツールの持ち込みについて小学校の先生とお話しする機会が出てきたとのこと。
「特別なものを持ち込むと他の子に羨ましがられるから」
「(興味のあることは)喋れていますよね」
「使わなくても良くなるようにしていきたいですね」・・・
等の様々な理由でツールの持ち込みについて小学校の先生から難色を示されたというお話もチラホラお聞きしています。
何のためのツールなのか、これがあると子どもにとってどんなメリットがあり、無いとどんなことが起こると予想されるのか等々、実際のエピソードを交えてぜひ学校の先生とコミュニケーションをとってもらえたらと思います。
お子様にとって、大事な表現のカタチ(しかもイライラも減って適切!)ですから、ここは親として友好的に話し合いを進めてほしいと思います。
家族は、今後もこうした本人と学校とのパイプ役になることが多いので、本人の視点に立って学校に語れるようになっておきましょう。
赤磐ぐんぐんスタッッフ O

ぐんぐんキッズ (小1〜)

12月23日(月)〜12月27日(金)は、ぐんぐんキッズはクリスマスパーティーWEEKです。
クリスマスパーティーといっても、盛大なパーティーではありませんが^^; いつもはそれぞれのスケジュールによっては別々でおやつを食べている子どもたちなのですが、クリスマスパーティー週間はみんな揃っておやつの時間です。どんな時間になるのか・・・。楽しみです^^
今回のクリスマスパーティーのために、子どもたちにクリスマスパーティーの看板を作ってもらいました。
とっても素敵な看板が出来上がりました!作ってくれた子どもたち!ありがとう!!看板は、ぐんぐんキッズの入り口に貼ってもらいました。クリスマスの雰囲気バッチリです。
その看板を見た子が、「え?今日クリスマスパーティー?」と聞いてきました。いつもとの違いによく気が付いていますね。
「今日は違うけど、いつがクリスマスパーティーかは看板に書いてあるから見てごらん。」と伝えると、看板をもう一度確認しに行っていました。
看板を見た子は、「12月23日〜かぁ・・・。今日は違うんじゃな。・・・(ちょっと考えて)来週がクリスマスパーティーってことか!」
来週自分が来る日にクリスマスパーティーがあるということがわかって、ニッコリ笑顔になっていました。
「看板をよく見てよかったね!予定がわかってうれしいね^^」と、声をかけてあげました。
自閉症の人は、視覚的な情報に強いですよね。
でも、“自分は見て学ぶ力が強いんだ!” と思えていない子どもたちは、視覚的な情報から自分に必要な情報を得ようとしません。
想像力の特性があります。具体的に学ぶことは得意ですが、経験したことが無いことから学ぶことは難しいということです。
視覚的な支援も、これがあるととってもいい!と実感してもらうためには、子どもが見たいと思う情報を視覚的に提示してあげたり、視覚的に示したのであれば、「○○に書いてあるから自分で確認してみて。」と声をかけたり。見て確認ができたら、「見たら何をしたらいいかがわかって自分でできたね!」と声をかけて褒めてあげることも忘れないでくださいね。
何気なくできている行動を具体的に言葉にして褒めてあげる。これも、潜在的な情報を顕在的にしてあげることになるので、自閉症の学習スタイルに合わせた関わり方ですよね。
今年は平成が終わり、令和の時代が始まりました。
令和元年は8か月ととても短かったのでいつもよりもさらにあっという間に年末が来たような気がしています。
今年も私にとっては学ぶことがたくさんでした。たくさんの学びの中で、学び続けることの必要性、大切さを教えていただきました。
目の前にいる一人の自閉症の子どものことがわかったからといって、その隣にいる自閉症の子どものことがわかるようになるわけではありません。
これからもしっかり学び続け!そして、保護者の方と、目の前にいる一人の自閉症の子どもたち、一人一人を正しく知っていくために、連携を大事にしていきます。よろしくお願いいたします!!
皆様よいお年を!!
ぐんぐんキッズスタッフ K

グループホーム寄付 御礼

いつも温かいご寄付、ありがとうございます。
いよいよ、これまでの「グループホーム ほっぷ 1」より少し自立度の高い暮らしを行っていくための「グループホーム すてっぷ 1」の開設を目指し、建設計画も動き始めました。
2021年4月の開設が目標です。

  【 「すてっぷ 1」へのご寄附をいただいたみなさま 】

○ T.Y 様(岡山市)
令和元年12月25日現在:「すてっぷ 1」寄付金 30,000円となりました。
これまでの「ほっぷ 1」へいただいたご支援と同様、よろしくお願いします。
寄付金振込口座  中国銀行 赤磐支店 普通預金 1321755
        岡山県自閉症児を育てる会 代表者 鳥羽美智代
以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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