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令和2年3月31日
第263号
NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
263号 目次
春が来た、春がきた
即実践講座のお知らせ
育てる会総会・水泳教室・OHAの会 よりのお知らせ
お母さんコラム
私のお薦め本コーナー
「知的障害や発達障害のある人との コミュニケーションのトリセツ」
ぐんぐんだより
ぐんぐんぴっぴ・赤磐ぐんぐん・ぐんぐんキッズ
春が来た、春が来た、どこに来た、山に来た、里に来た 野にも来た〜♪
暖かな日差しを浴びて、花壇のパンジーもぐんぐん大きくなってきました。自宅の窓から見える山々が、こんもり芽吹いてきているようです。
時には寒さがぶり返すこともある3月ですが、この調子でいくと、そんなことはなさそうな気配です。
今日は、自宅から事務局への3キロほどの道を、車ではなく歩いてみました。
道すがら、桜の咲きはじめの枝を見つけては撮影したり、名も知らない野の花を愛でてみたり、タンポポスミレ石垣の割れ目から覗くトカゲにも挨拶しながら、ちっとも歩が進みません。いつもなら40分くらいで歩ける道が、一時間たっても到着しない有様です。
色んな新しい発見があります。
プラタナスの並木道、アスファルトの間の根元には、雑草も生えているけれど、ところどころ地域の方が植えられたアイリスや水仙、ムスカリや名も知らない花が咲いています。
ブロック塀の間から覗く雪柳の枝。
昔の知り合いの家の表札が、違う名前になっているのを発見したりもしました。長くお逢いしていない高齢の方・・・、「ああ〜もうここにはおられないんだ」そう思いながら、通り過ぎていきました。
よく見てみると、家々には塀にお布団が干してある家、きれいに手入れしてあるお花がいっぱいの庭、その中に、ぽつぽつと荒れ果てた雑草だらけのお家もあります。
岡山県内一と言われたマンモス団地。
私がお嫁に来たころは、家がどんどん建っている頃で、子どもたちの声がそこかしこから聞こえたてきたものでした。あれは46年も前の事でした。
当時30代から40代で入居された住民の方は、70代80代になっておられるということですよね。当然、子どもたちも大きくなって、家から離れて行かれたのでしょう。
高齢者の住む団地には、子どもの声がほとんど聞こえません。
今日は、コロナウイルスの影響で学校もお休みなのに、公園で遊ぶ子供もいません。道で出会うのも散歩中の高齢者ばかりです。こちらもそういえば高齢者。
すれ違うとき、丁寧に挨拶を交わし会いながら、どうぞ、元気で頑張りましょうねと、想いを込めてみました。
何週間か前のことですが、トイレットペーパーが不足しているというニュースが流れました。テレビでは、トイレットペーパーだけではなくティッシュペーパーまでの買い占めに走る人の様子が、流れています。みんなが買いに走ると、自分もという心理になるのでしょうか・・・?
ちなみに、47年前の石油ショックの時、トイレットペーパーの買い占めに走った民衆の大パニックを経験済みの私たち世代。
私は当時世の中に疎い人だったので、実際にトイレットペーパーが少なくなったので、買いに行ったら、「今頃何を言っているのです?」なんて言われたものでした。
でも、それから1か月後くらいには、沈静化してどこでも手に入るようになりました。
なんてことないですよ。大騒ぎに乗らないことが大切です。ちなみにその時の我が家のトイレットペーパーの持ち数は、2ロールでした。トイレの中には、ちゃんと使用中のペーパーが2ロール並んでいるので、まだまだ余裕でした。
「世の中のパニックには絶対乗っからないぞ!」と思った私です。間もなくトイレットペーパーも、ティッシュペーパーも店頭にはすぐに並びました。慌てない、あわてない。
でもそれより切実なのは、マスクです。マスクの在庫が残り少なくなっています。
私は、友人や知り合いの方から手作りのマスクをいただいたので、それで何とかやりくりしていますが、困ったのは、息子です。
自閉症の息子は、コロナ騒ぎの前から、電車での通勤なので、しっかり風邪予防の為にマスクを常用しておりました。
今回のマスク騒ぎでこの使い捨てマスクが不足しています。手作りマスクへの移行がスムーズに行けばいいのですが、はてさてどうなる事やら・・・。色んなことが起こりますね。
さて、我が家では、自家製ヨーグルトを作っています。
昔は、種菌を仕込んでお風呂場で発酵させたりして作った記憶のあるヨーグルトつくりです。今は便利な機械があって、温度管理をしっかりしてくれるヨーグルトメーカーを使っています。
でも、このスイッチを入れ忘れるという事態が、先日起こりました。
出来ているかしら〜とウキウキしながら、メーカーの中を見てみると、なんとまだ牛乳のまんまです。ヨーグルトが出来ていたら、すぐに次は甘酒を作る予定でした。
そうなんです。このヨーグルトメーカーは、甘酒も作れる優れものなんです。
ヨーグルトが出来ていないと、次の甘酒もできません。うっかりミスのお蔭で、予定通りにいかないは、少々面白くない私です。
こんな風にいろんなことを忘れます。うっかりミスの多い私は、もうすぐ誕生日を迎える60代後半です。
いろんなことを忘れないようにしないといけません。先日は家の鍵をかけずに出かけていたそうです。
そんな私ですが、先月号で紹介した歯磨き動画に続いて、今度は手洗いの動画を作りました。会社はベアリングの製造をしているので、どうしても指先が汚れるお仕事をしている哲平です。
支援員の I さんから、「丁寧に洗うように言うのですが、洗えていません。ちゃっちゃと適当に洗っているようです」とのお便りがありました。それで、夫に手伝ってもらって、手を洗う動画を哲平のスマホで撮影しました。
確かに、手順書だけでは順番はわかっても、どのくらいの時間をかけて洗わなければいけないのかは伝わり憎いですね。動画だと、リアルタイムとはいきませんが、流れる時間に合わせて、て・い・ね・い・に同じ時間をかけて洗ってくれるのでは、と思いました。
すぐに彼を呼んで、実演してもらいました。流れる画像に合わせて、苦も無くやれて大成功でした。
会社でも上手にできたようで、早速スマホを忘れないように手立てをしてくださいました。
ありがたいことです。
ところで、家から出るとき、最近は外が寒いのか暖かいのかわからなくなっています。
我が家は、とても暖かい家です。たとえば今年は暖冬でしたが、クーラーの暖房をつける必要が全くなかったのです。
居間には床暖がついているので、ほんのり部屋中を暖めてくれます。夜中にトイレに行くとき、前の家だとヒートショックを起こしそうだったのが、今は、床暖を消していても暖かさが残っていて、ガウンなしでもトイレに行けます。
そんな家に住んでいるのは、とてもいいのですが、外が寒いのか暖かいのか、さっぱりわからないという難点もあります。寒いのかなと思って外へ出ると、ポカポカ陽気だったりします。
家を出る前には、ベランダへ出て、その日の気温を体感してから出掛けるようにしないといけないなと思っています。
この話を友人にすると、「あなた、それ、家の自慢話してるの?」と言われます。
ほんとにそうかもしれませんね。寒かった家から暖かい家に引っ越して、ヒートショックだけはしないで済みそうです。良かったよかった。
ここで、我が家の工夫の一つを紹介します。
「毛玉取りには、T字剃刀を」電動の毛玉取り器が市販されていますが、はじめはいいけれど、すぐに切れなくなってしまいました。それからは切れない毛玉取り器を諦めて、たくさんある毛玉をコツコツと、ハサミで切っていました。
でもね、時間がかかってたまりません。そんなに暇でもない私。そこで私は考えました。
剃刀でこそげて切ればいいのではないだろうか??と考えました。
普通の剃刀で始めたところ、うっかり横に動かして、毛糸を切ってしまうことがありました。
そこでT字剃刀はどうかと試してみたところ、これがなかなかいいのですよ。
これは世紀の大発見か??
私はこれで、去年のセーターを再生させて、今も着ています。
100円ショップで3本入りのT字剃刀は、なかなかいい仕事をしてくれます。
ただし、毛足の長いアンゴラのような毛糸は、ダメですよ。これは丁寧に、ハサミで切ってくださいね。
私のセーターには、毛足の長いものはないのですが、2年前に買った夫の着ていたタヌキの毛が入ったセーターは、少し毛足が長かったので、毛玉が出来たらはさみで切りました。
これは特別なケース。
それにしても狸の毛が入った毛糸って、どんなもんじゃろかと思われたでしょう?
タヌキおやじが着る狸のセーターなんちゃって・・・・。
それと、もう一つ工夫したことがあります。
これは、目からうろこで、今まで気づかなかったのが、不思議なくらいです。
哲平のスケジュールは、こんな形で一日ものでした。
一日が終わると、次の日の予定に合わせて貼り直していました。
でも、グループホームからは土曜日と日曜日しか帰ってこない哲平ですが、土曜日の予定と日曜日の予定は、まったく違うのです。
その度ごとスケジュールを貼り替えるのが、面倒だと思っていました。
忙しいと、貼り忘れていたりもする私です。
そこで思いついたのは、二つ用意したらいいじゃないの? ということでした。
土曜日と日曜日の分を、二日分並べて掲示しておけば、楽になる事に気が付きました。
何でもないことですが、今まで思いつかなかったという私です。便利になって良かったよかったです。
それにしても、そんな当たり前のようなことを、思いつかないで、今まで過ごしてきたことが、驚きですよ、いやまったく我ながらあきれます。
さて、連日コロナのお話ばかりで、ウンザリです。あまり出掛けないで、家で過ごすことが多い毎日です。普段それほど出かける方ではないけれど、出ちゃダメと言われると、なんだかあまのじゃくな気持ちがむくむくと沸きだして、どこかへ出掛けたくて仕方がない私です。
家での食事だけではなく、どこか外食がしたくてならなくなるのは、どうしたものでしょう。
3連休の日、自動車でドライブを兼ねて、児島の方のレストランへ、友人とお食事に行ってきました。なんだかとても解放された気持ちでした。
ところがその同じ日の夜、岡山で初の感染者が出たとの速報が流れました。
そうなんです、岡山は今まで感染者の報告がなくて、兵庫と広島に挟まれているにもかかわらず、今まで感染者0だったので、油断していました。
いよいよコロナの岡山上陸です。
心を引き締めて、迎え撃ちたいところです。何しろ、65歳以上は、ハイリスク世代だそうですから、気をつけねば・・・と、3連休の日のことは棚にあげて・・・思う私です。
そういえば哲平の聖火ランナーのニュースをお伝えしたのは、昨年末の会報でした。
それからまだ3ヶ月も経たないのに、コロナウイルスの影響で世界中が大パニックです。
オリンピックも一年程度延期になったとの報道です。
もちろん聖火リレーも中止です。
昨日正式に赤磐市の方から、中止するというお話が来たところです。
いろいろ準備されている関係者の方は、大変な思いをされていることでしょう。哲平といえば、今日もいつもと変わらず淡々とトレーニングに励んでおります。
聖火リレーの予定であった5月21日には、普段通り会社へ行ってもらいましょう。
ここで、雰囲気を変えて、いただいた感想文を2通ほど紹介します。
先日はお忙しい中、見学を受け入れて頂きありがとうございました。
今まで自立度の高い方を主な対象とするGHや、支援の必要度の高い方を主な対象とするGHなど何カ所か見てきましたが、建物の作りから生活スタイルまで初めてのGHでした。
至る所に日常生活を自力で行えるようになるためのいろんな工夫がされており、「毎日が療育」という印象でした。
廊下の狭さも印象的でした。単純に費用の問題かとも思いましたが、すれ違うときに嫌でも気を遣い、声を掛け合う状況を作るためにわざとなのかな、とも思いました。
重度の知的障害を伴う自閉症の方でもその方に合わせて環境を整え、繰り返しの練習をすることで日常生活を自立して行えるようになることが分かりました。
障害の程度が同じでも一生施設で人にお尻を拭いてもらいながら過ごすのか、身の回りのことを自分で行って地域で生活するのか、大きな違いが生まれるのでは、と少々恐ろしくなりました。
子は生まれてくる環境を選べません(親も子を選べないけれど親と子の互いに与える影響力の差は歴然)。
育てる会のような意識と熱意を持って子の生活面の自立に向けた関わりが出来れば子ども自身の人生が豊かになるのだ、親も安心して老いていけるし、福祉にかかるお金も削減できいいことづくめなのだと思いました。
立場:相談支援専門員
先日は、急な見学を受け入れていただき、ありがとうございました。
何年も前から「一度見学に行きたい」と思っていたので、大変嬉しい1日となりました。
見学内容についてですが、余分なものはなく、かゆいところだけにピンポイントで支援を上手く取り入れられているところ、本当の意味での支援だと思います。中々できないですが、チャレンジしていきたいところです。
次は「すてっぷ」ができるとのこと。自立に向けて「じゃんぷ」していくのが楽しみです。「すてっぷ」もぜひ見学させてください。
ありがとうございました。
立場:相談支援専門員
さて、このアンケートは、先日ほっぷ1に見学にいらした方が書いてくださったものです。
グループホームの見学者には、このような感想を書いてもらうようにしています。
来られた方は皆さん、「いいグループホームですね」「わが子を入れたいです」と言われます。
でもね、どんな風にいいのか、どんなところを見てどう感じられたのか、こちらも参考にしたいと思うのです。ただ「いいですね」ではわからないので、感想書いていただくことにしました。
こちらも参考にさせていただけて、改善点も見えてくるというものです。
(支援員さんとピアノを練習する I さん)
上の感想文で、廊下が狭いと言われたこと「はっ」としました。
そうなんです。ほっぷの廊下は、とても狭いのです。わざと狭く作ってお互いのコミュニケーションをはかろうなどと思ったわけではないのです。
でも、結果として、狭いので譲り合ったり、声かけたりが必要で、結果的にコミュニケーションの機会になっているという訳です。
普通の家の廊下の広さって、こんなものです。家に帰った時、家族と廊下ですれ違う時、少し体を傾けたり、譲ったりできたらいいなと思うのです。
入居者の中には、「ああ、すみません」と言って、私たちの話をしている横を通っていく人がいます。
一方で、どしどし歩いてきて、肩が触れ合うくらいになっても、何にも言わない人もいます。これからの課題が、このお話から見えてきたように思います。
丁度、全員の個別支援計画の時期です。廊下をすれ違う時どんなことばを言うようにするか、教えたいと思います。廊下でのルールは、他でも役立つルールになる事でしょう。
ドアを開けてくださった人にお礼を言うスキル、自分がドアを開けた時、後ろから来る人の為にドアを押さえておくなんて言うのも素敵です。
ジェントルマンとしては、女の人に先に行ってもらったりするというレディファーストを身につけるなんて言うことにも配慮出来たら素敵ですね。
どの人にもという訳にはいきませんが、出来そうな人の課題に入れましょう。
私たちは、彼らの支援を常に考えています。少しでも社会人としてふさわしい振る舞いに繋がるように、自立へ向けての訓練ホームです。
そして、一年後のステップ開設へ向けて、希望を胸に頑張ってきましたが、なんと県に出していたグループホームの建設補助金が、来年度は全く見込めないと言われたのです。
今年度も来年度も、たくさんの災害があったために、災害補助関係以外は、県から国の方に挙げられないということでした。とても残念です。
かくして、すてっぷ1の建設は暗礁に乗り上げています。
申請した金額、2400万円がいただけないというのは、あまりに厳しく、どうしたものかと悩んでいます。
また、次号以降でどうするか方針をお話できたらと思っています。
さくらがちらほらと咲き始めました。
コロナがあろうと、災害があろうと、オリンピックがどうなろうと、自然はゆっくり時を刻みながら移り変わっていきます。
春は必ずやってくる。そう思えば、どんなことでもきっと終わりがやってくることが信じられるのです。
皆さん、元気を出して、色んなしんどいことを乗り切りましょうね。
そうそう、そういえば県内外の助成団体の方々からも、私たちの活動の応援のため、貴重な助成金をいただいています。
今年度は、梶谷福祉基金、住友生命健康財団、ろうきんNPO寄付システム、岡山県共同募金会、岡山県障害児(者)社会参加促進事業、岡山県人権啓発パートナーシップ推進事業などから暖かい助成金をいただきました。赤磐市からも、セミナーや講座の共催事業の委託費をいただきました。
年度の終わりにこの場をお借りしてお礼を申し上げます。ありがとうございます。
時は春。色んな変化のあるときです。不安に思うのではなく、新しい出来事が怒ることを喜ぶような、心に余裕を持っていこうではありませんか。
それでは今日はこの辺で、またお会いしましょうね。
(鳥羽 美千子)
令和2年度 支援者対象
現場の先生のための即実践講座
来年度の即実践講座のご案内です。
先月号でお知らせした通り、今年度講師をお願いしている梅永雄二先生のご推薦で、応用行動分析(ABA)の専門家であるABC研究所 代表の 今本 繁 先生 です。
1年間にわたり、ABAの基礎から実践まで系統だてて学べる、しかも岡山での、またとない講座です。
内容や日程などは、今月もチラシを同封しておりますのでご覧ください。
【 令和2年度 第1回 即実践講座 】
日 時:令和2年5月29日(金)19:00〜20:55
場 所:岡山県生涯学習センター(岡山市北区伊島町3-1-1)
Zoom配信によるオンライン講義
(コロナウイルス対策のため、オンラインに変更しました 4/30)
テーマ:「応用行動分析ABAとは?」
講 師:今本 繁 先生(合同会社 ABC研究所 代表)
参加費:一般 23,000円、賛助会員 20,000円 (全10回分)
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748
令和元年度 支援者対象
現場の先生のための即実践講座
先月号でお知らせした通り、当初3月6日(金)に予定していました、梅永先生による第10回 即実践講座は新型コロナウイルスの拡散予防対策のため5月22日(金)に順延して開催させていただくことになりました。引き続き緊急事態宣言が発令中のため、ビデオ講義に変更しました。4/30
受講生のみなさまには、ご迷惑をおかけすることになりますが、できあがり次第、講義の内容をブルーレイディスクにてお送りしますので、しばらくお待ちください。
何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。
【 令和元年度 第10回 即実践講座 】
日 時:令和2年5月22日(金)19:00〜20:55
場 所:岡山県生涯学習センター(岡山市北区伊島町3-1-1)
ビデオ講義に変更のためBDをお送りします。
テーマ:「大人になって幸せになるために」
講 師:梅永 雄二 先生(早稲田大学教育・総合科学学術院 教授)
参加費:一般 23,000円、賛助会員 20,000円 (全10回分)
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748
令和2年度 育てる会総会 のお知らせ
令和2年度の育てる会総会のご案内です。
【総会】 日 時:令和2年5月22日(金) 14:00〜14:30
場 所:おひさまサロン(赤磐市和田194-1 おひさまハウス内)
正会員の方には、議事次第と出欠連絡票および委任状を同封していますので、返信をよろしくお願いします。経費の面からは、メールでの返信が一番ありがたいので、よろしくお願いします!
なお、同日開催予定だった藤井直基先生による「自閉症児の身体の育ちを考える V 〜発達障害、ずれた歯車の戻し方(実技応用編)〜」のセミナーは、コロナウイルス対策のため中止といたしました。
水泳教室中止のお知らせ
コロナウイルスの終息宣言がいまだでないため、4月度の水泳教室も中止させていただきます。
終息宣言がでましたら、5月より再開させていただく予定です。よろしくお願いします。
【5月より再開の場合・・・実施の有無については、来月の会報でご連絡いたします】
日 時:令和2年5月17日(日) 15:30〜17:30
(5月度も中止となりました 4/30)
場 所:OSKスポーツクラブ(岡山市北区絵図町1−50)
連絡先:育てる会事務局(086-955-6758)
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
体験してみたい方は、2回までOKです。(1回 1000円)
プールは育てる会の貸し切りで使っていますので、安心してお越しください。
★欠席される方は5月14日(木)までに連絡してください。
当日のキャンセルは担当携帯まで・電話またはSMSにて連絡してください。
【水泳教室助成金決定】
マルセンスポーツ・文化振興財団 様より令和2年度水泳教室に助成金がいただけることになりました。
感謝です。現在、コロナウイルスのため水泳教室は休会中ですが、再開いたしましたら有効に使わさせていただきます。
(担当:S ・I )
OHAの会のお知らせ
OHAの会は高機能自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害で知的障害のないタイプの子どもを持つお母さんのための会です。
「知的障害のないASDの子を持つ親のためのステップアップ講座 〜10の階段〜」
【 令和2年度 第1回 OHAの会(リニューアル)】
日 時:令和2年5月26日(火) 9:30〜11:30
場 所:おひさまサロン(赤磐市和田194-1) 事務局の隣の建物
Zoom開催に変更になりました。4/30
テーマ:「味わって育てよう! 〜“普通”って何だろう〜」
講 師:利守 愛子 先生(公認心理士)
参加費:全10回分 3,200円(前納)、1回払い 各500円
申 込:Tel.086-955-6758、Fax.086-955-6748(正会員限定)
お母さんコラム
小3・ASDの診断のある地域の小学校の特別支援学級(自閉症・情緒学級)に通う息子と、3歳・ASDの診断のある地域の保育園に通う娘を持つ母が、普段の我が子との日々をつれづれに書いているコーナーです。
どうぞ気軽な気持ちで読んでください。
新型コロナウイルスの影響で、うちの市は3月頭から一か月間学校がお休みになりました。
どうなるかがハッキリしない状態の2月27日(木)の夜、息子はやはり不穏な感じでした。
もしかしたら、明日(2月28日)でお休みに突入するかもしれません。
いやいや、もしかしたら、そうは言いつつもやっぱりあるのかもしれません。
逆に少しお休みして、3月中頃からあるのかもしれません。
息子はモヤモヤしている様子で「どうなるん!?」と聞いてきました。
でも、ハッキリ言って親もよく分かりません。
というか、親だってどうなるか分からず不穏です!!(><)
そこで、正直に息子に話をすることにしました。
私 「新型コロナウイルスのニュースは知っていますか?」
息子「うん。ニュースでやってる。学校休みになるかもしれんのんじゃろ?どうなるん?!」
私 「なんかモヤモヤしとる?」
息子「うん」
私 「なんで?」
息子「だって、どうなるか分からんの嫌じゃもん。休みなら休み!って決めてほしい」
私 「そうよなー、どうなるか分からんのって嫌よなー」
息子「うん」
私 「学校がどうなるかを決めるのは、ママじゃないのは分かる?」
息子「そりゃそうじゃろ。学校のことはママは決めれんもん」
私 「その通り。そして、実は担任の〇先生にも、校長先生にも決められません」
息子「え。じゃあ誰が決めるの?」
私 「国」
息子「国??」
私 「そう。国。日本の国全体で今賢い人たちがどうするか相談していて、日本の国として、どうするかを決めるんだって。で、決まったらそこから岡山に連絡が来て、うちの市に連絡が来て、校長先生たちで相談して、決まるんよ」
息子「国かー」
私 「そう。だから、皆テレビのニュース見て、どうなるかドキドキしよるんよ。日本中がドキドキしとるから、あなた以外の小学生も、ママ以外のお母さんたちも、皆分からんけん、不安なんよね」
息子「国はいつ決めてくれるん?」
私 「多分明日だけど、それが発表されるのも国のタイミングだからなー」
息子「国かー」
私 「そう。だから、なんぼママに言っても、先生に聞いても、まだ分からんの」
息子「なら仕方ないね。分かったら教えてな」
こんな感じで、なんだかすんなり納得してくれました。
そういえば以前台風が来て学校が休みになるかどうか不穏になっていた時も「気象庁の警報次第です。〇時に〇〇地域に暴風警報とか大雨警報が出ていたら休みです」と事実を伝えたら、納得していました。
理解できると納得できるってすごいなーとしみじみ感心していましたが、納得した様子の息子が後日話してくれました。
息子「休みの決め方っていうか、そういうのが仕方ないってことは納得しとるけど、学校が休みなのは嫌なんよ。それについては全っ然納得してないからね」
「友達と別のクラスになるかもしれんのに、最後の一か月全然遊べてないし」と。
そりゃそうだ。
ちなみに妹は、保育園帰ってきたタイミングで「手洗いしよう。してないでしょう?」と言われると 「したよ!」 と、絶対していないのに自信満々に答えます。
「…いつ?」と聞くと、「朝!」と。
こちらが聞いているのは、今のことなんですけどね。
確かにそうだね。朝は洗ったね。
うん、聞き方が悪かった。笑
イレギュラーな出来事の一つ一つに成長を感じつつ、ずっこけて笑いながら暮らす毎日です。次回もお楽しみに!
(cyacya)
ぐんぐん だより |
ぐんぐんぴっぴ (就学前)
新年度が近づいていますね。
個別支援計画に基づいたぐんぐんぴっぴの療育でも、3月はまとめの時期になります。
この1年間で、どんなところにお子さんの成長を感じられたでしょうか。
親子同室の療育では、お子さんの様子をリアルタイムで保護者の方と支援者が共有し、一緒に考えていくことができるメリットがあります。ぴっぴでは『保護者と一緒に』をとても大切に考えています。
ぴっぴに通い始めた頃、あそびの時間が楽しくて、帰りを告げたその瞬間、「まだあそんでいたい」と泣いて訴えお母さんに抱きかかえられるようにして帰っていたAくんが、今では、帰りを伝える際に、お母さんから「くるまでトーマスであそぼうね」と車で遊ぶおもちゃを見せてもらうと、自分から靴を履いて帰っていくようになりました。
スケジュールを提示されると、同室していたお母さんの側に行き、不安そうにしていたBくん。
今では、活動場所にある活動内容が書かれたスケジュールを見て、自分で活動場所に移動し、活動に期待を持ち参加することができるようになりました。
上記のエピソードは、ぐんぐんぴっぴのお子さんのほんの一部ですが、4月当初の姿とくらべ、こんなこともできるようになった!あんなこともできるようになった!と、今年度もお子さんの成長をたくさん確認することができました。
保護者の方と一緒にお子さんの行動を見つめ、お子さんの行動の理由(背景)を考え、ご家庭や園などの様々な場面でのお子さんの様子をお伺いしながら、お子さんに合う支援を一緒に考える時間を持つことができました。
お子さんにぴったり合う支援(方法)はみんな同じではありません。保護者の方のお力をお借りしながら、お子さんにぴったり合う支援(方法)を見つけられたことがお子さんのできた!わかった!に繋がったのだと思います。
3月から4月にかけては、入園や進級などで大きく環境が変わるお子さんも多いと思います。新しい変化に少しドキドキしたり、ワクワクしたりと色々な気持ちでおられると思います。来年度も、保護者の方と一緒にお子さん一人ひとりを見つめ考えることを大切にし、お子さんの成長を共に喜び合える療育を行えるよう努力していきたいと思います。
ぐんぐんぴっぴスタッフ C・M
赤磐ぐんぐん (就学前)
早いもので、今年度も最終月になりました。
3月は個別支援計画の評価の月でもあるので、保護者の方と個別面談の時間を取っています。
その中で改めてお子さんのASDの特徴(行動特徴や学習スタイル)について保護者の方に語ってもらっています。
個別支援計画は、お子さんやご家族の希望を基に、お子さんがより良い発達をとげるために「何を教えるか」を検討します。
一人ひとりにとって大事にすべき支援目標と優先課題を決めることで、スタッフとご家族で共有し、支援方針・対応の統一を図ることができ、計画的に支援を進めていくことができます。
「何を教えるか」を検討する際に、そのお子さんに合ったもの、そのお子さんにとって意味のあることを考えるわけですが、忘れてはいけないことは、お子さんのASDの特徴(行動特徴や学習スタイル)についてです。これなくしては、「どのように教えるか」を考えることができません。
学習スタイルとは、そのお子さんなりの分かり方や感じ方のことです。物の捉え方が違っているのを無視してこちらのものさしで目標を決めてしまうと、本人が納得(理解)できないまま指導されるので拒否が強まったり、スタッフや保護者の関わりが押しつけや強制に感じてしまったりして、結果上手くいかないことが多いのです。
ぐんぐんで保護者同室の療育を行なうことは、お子さんが「何をどのように学んでいるか」を目の前で見ることができる機会でもあります。
お子さんのASDの特徴から、どのような支援が有効でどのような形ならご家庭でも取り組めるかをスタッフとご家族で一緒に考えていくことができます。
「今のはどうして上手くいったのでしょうね?」
というスタッフからの質問に何度も答えていくうちに、ご家庭でのお子さんとの関わり方のポイントに自分で気付かれる保護者の方も増えています。
面談で改めてお子さんのASDの特徴についてお話することで、お子さんにとって有効な支援を再確認することができたと思います。次年度新しく出会う人達(園や学校の先生など)にもぜひ伝えてくださいね。
☆刺激を受けやすく、簡単に気が逸れてしまう特徴がある子達のエピソード☆
〜ある年長さんグループのゲームあるあるからの気づき〜
同室児童で「わぁ。ドキドキする〜!」「(積み終えて)セーフ!」と言いながら、積み上げゲームを楽しんでいました。盛り上がっている中で「次はどれを積もうかなぁ。」と箱の中の具材を選びはじめたA君。
ところが、選んでいるうちに箱の中にある具材の細かい部分が気になり活動から気持ちが逸れてしまいました。
一緒にゲームを楽しんでいたB君も「次A君の番だよ。」と一度は声をかけたものの、A君の行動につられてしまい・・・・・結局は2人ともゲームのことは忘れて、箱の中身に夢中になってしまったようでした。
スタッフが、「今、何してたっけ?」と声をかけると、2人そろって「あ!!そうだった!!」とゲームに戻ってくることができましたが、見ていたお母さん達は、お子さんのこの特徴を分かっておられるので、こんな所でも出たか(^_^;) と言わんばかりに笑って見ておられました。
そして、お母さん達もただ見ているだけではありません。ゲーム終了後、こんな特徴があるわが子について、小学生になって家庭で予想されることを考え、どんどん話は膨らみます。
そこで、あるお母さんは、集中が必要な宿題をする環境にも配慮・工夫が必要だということに気づかれました!
「うちの子、勉強机を買ったから喜んで、好きな物を飾る!って張りきってるけど、目の前に好きな物があると、やることに集中できないですね!飾る所をまた別に子どもと考え直します!」と。「先生、例えば、どんな所がいいと思いますか?」と、しっかりアドバイスをもらうことも忘れないお母さん達でした(^_^)
今年度も、こうして親子・スタッフ共にぐんぐん育った「赤磐ぐんぐん」でした。
環境整備も然り、ASDであればどのように学ぶか、どんな捉え方をするかが科学的に分かっているのに、使わない手はありませんよ。療育参加で得た知識を役立ててくださいね。
4月からも、ご家族と一緒に考えながら、お子さんに合わせた支援を見つけて、実践し、ユニークな特徴も発見しながら、その名の通りぐんぐん育っていく「赤磐ぐんぐん」でありたいと思っています(^_^)/
赤磐ぐんぐんスタッフ A
ぐんぐんキッズ (小1〜)
暖かい日が多くなり、外に出れば春のにおいを感じる今日この頃、いつもなら春の訪れに少しうれしい気持ちになってくる頃ですが、今年はいつもと違いますね。
2月末からの突然の休校。
何の準備もないままに長期の休みに入ったことで、日中の過ごす場所の確保に慌てた方もいらっしゃれば、家でどのように過ごすかの計画を急いで立てた方もいっらしゃると思います。
突然の変更に戸惑うのは子どもだけではありません。保護者の方もとても大変な思いをされたことと思います。そして、終わりの見通しが立たない現状です。
まだまだ安心はできませんが、できることをやっていくこと、これを大事にしていただきたいと思います。
できること、それはどんなことがあるでしょうか?
まずは、規則正しい生活リズムを維持すること。
寝る時間、起きる時間は通常の学校があるときの生活リズムとなるべくそろえるようにしましょう。ここが崩れてしまうと元の生活に戻すことがとても大変になると思います。
そして、時間がある時だからこそ取り組めることもあると思います。
あるご家庭では、“調理実習です”“家庭科の授業です”とスケジュールを組んで、一緒に昼食づくりや、家事スキルの練習に取り組んでおられるようです。
家事スキルで練習してお母さんにスキルを認められた子は、そのスキルは今度は自分がするお手伝いの項目として認められます。お手伝いとして取り組める項目が増えることは子どもにとってもメリットがあることなので張り切って頑張ります。
どんなメリットがあるのか・・・、褒められるから?
それもありますが、それだけではなかなかやる気が持てないので、メリットはお小遣いがもらえることです。
お手伝いの項目が一つ増えることで、お小遣いがもらえることが増えるのです。欲しいものがあるなら子どもも張り切って取り組みます。できそうなことを“お手伝いとして取り組むことを教える”ということ取り組んでみてもらえたらと思います。
今回はもう一つお話を紹介します。“告知”についてのお話です。
この春、主治医の先生から障害告知を受けたお子さんがいます。
今までぐんぐんキッズでいろんなことを一緒に勉強してきました。
自分が得意なことって何だろう?
苦手なこともあるよね・・・。
でも、苦手なことは、得意なことでこんなふうにカバーできるんじゃないかな?
そんなことを一緒に考えてきました。
自分の脳のタイプが自閉症だということを知った子どもたちはどんな反応をするだろうか。保護者の方は不安にも思いながらお子さんと一緒にその日を迎えたことと思います。私も少し緊張しながらその後の子どもたちの様子の報告を待ちました。
告知を受けた子どもたちにどんな話をするかの準備もして。
子どもたちは、今のところ反応はさほどなく、通常通りに過ごしているようです。
小さい頃から関わってきているお子さんたちです。
小さい頃は、遊んでいることが終われなくて泣いたりすることもありました。今でも好きなことをやめることは苦手です^^;
でも、自分は好きなことをやめることは苦手だということに気づいています。
終わるための工夫として、時間を決めてみたり、スケジュールで次の予定を入れてみたり、続きをいつするか考えることで気持ちを切り替えることができるようになってきています。
終わることが得意になる必要はないんです。
苦手だからこそ、どんな工夫が自分には必要かを考えることができたら大丈夫です。
小さい頃は、30ピースのパズルが一人で完成できなくて泣いて怒ったりしていました。
一人でやらなければいけない!という思い込みも強かったのだと思います。
少しずつ、人に頼ってもOKなんだよ、ということを一緒に経験してきました。
今でも、「あー!こんなことがわからないなんて!」とイライラした様子を見せることもあります^^;
でも、「○○ができなくてイライラした!」と自分の気持ちを伝えることができるようになってきたことで感情を爆発させて物に当たってしまうことも減ってきました。
イライラしなくなるなんてことは目指さなくてもいいんです。
別の方法で発散させたりすることを身につける練習を今もいっしょに取り組んでいます。
“苦手はあるけどやりようはある!”ということを、まだまだ少しずつではありますがつかめてきている実感を持てているから、今日を境に何かが変わってしまうわけではなく、いつも通りに過ごせているのかなと感じています。
これからぐんぐんキッズで一緒に勉強することの中に、自閉症についての勉強も取り入れていこうと思っています。
いろんな情報が渦巻いている世の中です。子どもたちが正しい情報をしっかり受け止めることができるように、世の中には間違った情報もあるからそれを信じてしまわないように気を付ける必要もあるということも伝えていきたいと思っています。
これからも自分のことをポジティブに理解していけるように、保護者の方と一緒にサポートを考えて取り組んで行きたいと思っています。
新学期から学校がスタートするのかまだ見通しが立たないようですが、子どもたちが早くいつも通りの生活に戻れることを願うばかりです。
みなさんも、体調にも気を付けてお過ごしください。
ぐんぐんキッズ 療育スタッフK
以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「育てる会 HP」に記載しています。