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令和2年7月31日

 

 第267号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 267号 目次

     早苗の上に

     自閉症啓発セミナーの報告

     即実践講座 報告とお知らせ

     木工教室・水泳教室・OHAの会 の お知らせ

     お母さんコラム

     私のお薦め本コーナー
         「発達障害の人のビジネススキル講座

     近隣の講演会等のご案内

     ぐんぐんだより
        ぐんぐんぴっぴ・赤磐ぐんぐん・ぐんぐんキッズ 

     グループホーム寄付のお礼

 

長く続いた雨がやっと峠を越して、そろそろやみそうです。
夏が待ち遠しい岡山県赤磐市、水田の早苗の上に待ちわびた太陽の光が降り注いで、やっと本格的な夏の始まり始まり・・・。
コロナがますます力を増して、ここ赤磐市でも何人もの感染者が出たそうです。東京や大阪、京都など、たくさんの感染者でこれからどうなるのか、不安でたまりません。
そんな中、私は相変わらず食料品の調達以外は、遊びにもショッピングにも出かけないで、おとなしくお仕事場と自宅の往復だけで過ごしています。
普段からそれほど、アチコチしない人のつもりですが、衝動的に「買い物したい!!」「おいしいもの食べたい!!」なんて思います。困った60代です。
若い人たちの感染率が高いという記事を読むと、「そりゃ我慢できないよな〜」なんて思いますね〜。でもね、若い人に軽症者は確かに多いけれど、時には、ずーっと後遺症に悩まされるという例もあるそうですよ。短気を出して、その日だけの悦楽に身をゆだねると、後悔することになるかもしれません。
私もいましばらく我慢の日々を過ごしたいと思います。若い方もどうかご自愛のほど、よろしくお願いいたします。
出かけられない代わりに、近頃は通販を利用して色々買い物をしています。
通販は便利ですね。今や何でもあります。
コロナ禍からこちら、我が家で買った大物は、芝刈り機。電動ではなく押して歩くものです。とても高性能でスイスイ刈れます。前に持っていた電動式のものは、コードが邪魔で何度かコードを巻き込んで切ってしまうなんてことがありました。その点、手動式はいいですね。高性能の手動式、おすすめですよ。ストレスフリーで、週に2回も芝刈りしてしまいます。
「楽しい!!」おかげで我が家の芝は見事にきれいです。
洋服や家庭用品は、通販カタログがたくさん送られてきます。それを見ながら、じっくり選びます。
お店で買う時って、「いいな〜」と思うとつい買ってしまいます。でもじっくりと選ぶので、余計なものは買わなくて済みます。
最近買ったものは、調理器具のスライサー。西ドイツ製ですって・・・。9000円もしました。これ一生使うのだろうな〜。最近は、残りの人生を考えて買い物したいと思います。
通販ではなくインターネットで検討したうえで、お店で買ったのが、テープに印字する機械(テプラに似た商品)と除湿乾燥器、どれもじっくり考えて買いました。
出かけないけれど、経済はまわさないといけません。給付金を10万円もいただいたことですから、できるだけ使いたいと思います。

さて、7月26日(日)には、笹森理恵さんによる講演会「1センチでも前へ! 母として、当事者として」を行いました。
今回は、笹森さんに神戸から育てる会の事務局まで来ていただいて、お話をしていただきました。
聴衆は、私一人でしたが、ZOOMでの参加者は、みんなで電波(?)を通してお話聴いていただきました。
午前中は、笹森さん本人の小さいころからの、ASDとADHDを併せ持つ女性が苦労しながら生きてこられたお話をお聴きしました。
聞きながら、私にも当てはまるところあるある・・と思いつつ、時に涙をこらえながら、体験談を聞かせていただきました。
午後からは、3人の子の母としてのお話でした。
笹森さんがあまりにも幸せそうに、楽しそうにお子さんの成長をお話されるので、こちらも笑いながらお話を聴きました。
長男さんの就職のお話、次男さんの不登校から大学進学までのお話、そして三男さんの遠足の話、みんな面白くて楽しくて、5年前よりうんと幸せそうな笹森さんでした。
無駄なことは一つもない。
無駄にさせないコツは、本人が向き合うべき課題を奪わないこと。
じっくりと親は腹をくくって、子供の持てる力を信じて見守りつつ待つ。
人生は何が起こるかわからない。
人は変わる。発達障害は固定ではなく変動性です。
一つ一つの言葉が、長い経験と苦労の上に立って語られます。感動的で、素敵でした。あまりに楽しくて、面白くて、興味深くって、午後の休憩を忘れられて、終わりの時間も30分も延長して、結局3時間ぶっ通しでお話してくださった笹森さんのパワーにもびっくりしました。
でも、聴いている私のほうもちっとも3時間たったなんて思わないほど、時間を忘れるほどの講演会でした。午前午後と合わせると、5時間以上もの講演でした。
笹森さんとは、休憩中もずーっと二人でしゃべっていて、そろそろ始まりますよと、事務局のN君から言われるまで、気づかない二人でした。
「ああ〜楽しかった!」笹森さん、ありがとうございました。
詳しい報告と感想が後のページにありますので、ご覧ください。
育てる会では今年度の講演会はコロナの感染予防のために、すべての講演会をZOOMにて行わせていただいています。
次回の講演会は、9月26日(土)、児童精神科医の門眞一郎 先生による「発達障害といじめ、そして不登校 〜学校でできること、家庭でできること〜」です。
今回は、不登校といじめのお話を門先生なりの切り口でもってお話しくださいます。
笹森さんのところの次男さんのように、不登校が無駄ではないという形で次へのステップに役立つように、親や教師はどうあるべきなのでしょう。
どんなふうに子どもと相対すればいいのでしょうか? 笹森家のお話から学んだことを、どう生かすかもしっかり学びたいですね。
詳しい案内を同封しています。お誘いあわせの上、ZOOMでご参加ください。
「ZOOMは難しいのではないか?」とお考えの方もいらっしゃると思いますが、大丈夫ですよ。何しろ私でもできるのですもの、手軽です。事務局のN君が詳しく教えてくれますので、わからない方は、ご相談ください。
みんなで一緒に門先生のお話を聴きたいと思います。

さて、どうしたことか、娘が体調崩して、昨日近くの病院に入院しました。急に孫たちを我が家で預かることになりました。
昨日の午後から預かって一晩経っただけなのに、なんだか一日目で・・・もうクタクタです。
いつも夫婦二人でのんびりと、暮らしているので、元気な孫たちの破天荒ぶりにクタクタですよ。入院は、一週間とか・・・・。頑張ろう、おばあちゃん。急に増えた洗濯物に、買ったばかりの除湿乾燥機もフル回転で応援してくれています。
そういう訳で、今回の会報は短めです。
梅雨に入る前に、庭に芝生を張りました。たくさん雨が降ってくれたおかげで、キレイに根付いてくれました。この庭は、哲平が頑張って石掘りしてくれた庭です。草もよく抜いてくれました。お陰でしっかり素敵な芝生の庭ができました。
お仕事疲れて帰ってくると、西日に輝く芝生がとてもきれいで、しばらく見入ってしまいます。こんな素敵な庭の女主人です私(おほほ・・・)。
もうすぐ芝刈りと草取りで大忙しになる筈です。頑張らなくては・・・。さあ〜、厳しい夏が始まりますよ、皆さん心して、コロナにも暑さにも負けないで頑張りましょう。
また、来月号で会いましょう。ごきげんよう、さようなら。
(鳥羽 美千子)

自閉症啓発セミナーの報告

令和2年7月26日(日)、Zoomを使用しての、オンライン開催で、『第106回(令和2年度 第1回)育てる会 自閉症啓発セミナー』を、神戸より笹森理絵氏をお招きして、
「1センチでも前へ! 母として、当事者として〜私と三人息子は発達障害です。何か?〜」と題して開催いたしました。
即実践講座やOHAの会ではZoom配信も経験済みですが、一般向けの長時間にわたるセミナーは初めてでしたが、無事開催できました。
終了後のアンケートも好評で、「これからもできれば講演会はZoomでお願いしたいです」という意見までありました。
オンライン開催でしたが、ご自宅のネット環境に少し不安がある、ということで、笹森さんにはわざわざ岡山まで来ていただいて、事務局からの配信となりました。
観客は鳥羽代表一人だけという、ウィズ コロナ的な講演会でしたが、途中で鳥羽代表の笑い声も聞こえてきて、結構臨場感のある講演会になりました。
なお、このセミナーは「令和2年度 岡山県人権啓発パートナーシップ推進補助事業」として、岡山県よりの補助をいただき実施できました。この場をお借りしてお礼を申し上げます。
ありがとうございました。
それでは、視聴していただいた方からの報告やアンケートもたくさん届いていますので、その一部ですが紹介いたします。

7月26日(日)ZOOMでセミナーに参加しました。講師は、笹森理絵さんです。
笹森さんは、30歳を過ぎてからASD・ADHD・LDなどの診断を受けた成人当事者であり、発達障害の診断を持つ息子さん3人を育てておられる保護者の立場でもいらっしゃいます。
5年前の11月に育てる会の講演会で初めてお話をお聞きしました。その時は、ご自身の障害受容のお話や3人の息子さんのお話、次男さんが不登校から抜け出せた時のお話を話されていて、その後どうなったのだろう!と、気になっていたので、今回の講演会をとても楽しみにしていました。
最初にご自身の生い立ちや経験から感じられた特性や感じ方についてのお話しをされました。
「“大丈夫!”ってよく言われるけど、“大丈夫ってどう大丈夫なの?”
●●があるから大丈夫とか、あとでこうなるから大丈夫とか、そこを教えてほしい。」
「手をそえて、見立てを立てられる支援をもらえればできる。“これならできる”と思える支援が欲しい。」
相手の不安を取り除く支援ができないと、言葉や支援も意味のないものになるんだなと、日々の生活を振り返ることができました。
そして、
「やってないのに、どうせできないと諦めないで!トライしてほしい。」
「できないと決めつけないで!」
「子供に苦労をさせたくはないが、したほうがいい苦労もある。苦労のさせ方を工夫する。うまくいかなかったことから学ぶことも
あるから。」
と続けられました。
我が家でも、自閉症の診断を受けた子供がいます。
子供が生まれたころには、男の子には野球をさせたい。そう思っていましたが、診断を受けてからは、ずっと諦めていました。
集団で行動することが苦手だし、多動だし、我慢なんてできないし、朝が苦手だし、集中できないし、怒られたら怒り返すし。。。
しかし、本人が野球を好きになって、「したい!」と自分で言ってから、怖いな、できるかな?無理だろう。と、不安いっぱいでしたが、しっかりと説明をし、丁寧に見守りながら、手を差し伸べながら、夫婦でフォローをしながら、始めたのを思い出しました。
はじめて1年が経ちますが、試合で円陣に加わる姿、友達を応援する姿、怒られても元気よく返事をして前を向く姿に、毎回今の状況を噛み締めています。
笹森さんのお話を聞き、私も、やる前から“どうせ、無理だから”“特性があるから無理なんよ”と、諦めさせようとしていたなと、恥ずかしくも思い出しました。
「どんな子でも、3歳の子のままで20歳になるわけではありません。成長の仕方は違うけど、必ず成長します。」
子供がやりたいことに、手を差し伸べてやりながら、支えになってやりながら、挑戦させてやることが大事なことだなと改めて感じました。
お話の中で、次男さんの不登校・引きこもりについてのお話について特に印象的だったのでご紹介します。
次男さんは、4年間の不登校・引きこもりを経て、ご自身自ら“高校へ行きたい”と言い、定時制の高校へ進学、その後大学で心理学を学ばれているそうです。「ご自身の不登校経験を生かして、不登校の支援がしたい」と、自分から選ばれたそうです。
素晴らしいなと率直に感動し目頭が熱くなりました。引きこもっていた時のことを笹森さんは、
『この4年間は必要な時間だったと思う。この時間がなかったら、後でダメになっていたかもしれない。大事なことは、今を焦らさないこと。本人が向かうべき課題まで奪わないこと。』
だと話されました。ただひたすらお子さんを信じて見守られた笹森さんが本当にすごいなと感じました。
そんな笹森さんに
「子供を育てるうえで目標とする大事なこと」について教えていただきました。
・ 時間を守ること(決まった時間に起きて家を出る)
・ 挨拶ができること
・ 返事ができること
・ 身の回りのことができること
・ 交通機関を使えること
・ 約束を守ることができること
・ 人の話を素直に聞けること
・ 分からないことは聞くこと (確認する・メモをとる)
・ 体調の異変に気付いて対処を早めにできること
・ お金の価値を考えること
・ 自分のことは自分で決めること(自分の責任を考えること)
・ 自分の得意と苦手が分かること(自己理解)
そして、母として一番大事なことは「子供を信じて長い目でみること」だと話されました。
続いて、
「大人は怖い存在ではないこと」
「人は力では育たないこと」
「人は想いで育つということ」
「子供は、知らないだけ、経験が大人より少ないから、間違えたり、失敗したりします。その時に、怒るのではなく、知らないから教えて育てることをしてあげてください。」
と話されました。
笹森さん自身、子供の育ちと共に不安や悩みをたくさん経験されてきました。
「そのすべてが無駄ではなく、そのすべては貯金となり、その経験はやがて、自分へ返ってくる。そこに希望を持ってもらいたい。」
と、今悩んでおられる親御さんにエールをいただきました。
また、たびたびある失敗に、つい、「なんでしてないの!」「あんたが確認してないから」と言ってしまいがちですが、“あんたが悪い”は禁句!“本人が自分で気づくことでしか学ぶことはできない”と、強く訴えられました。指示や小言、説教ではなく、どうするとうまくいくのか、何がまずかったか提案するなど導いてやることが大事だということです。小言を言っているときの自分自身を反省しました。
親として、よく育ってもらいたい!傷ついてほしくない!敷いたレールの上の小石を拾ってやっている自分のやり方を見直す機会にもなりました。特性を理解してあげたい!分かっているから伝えてる!と思っていたことも、言い方を間違えたり、待つことをせず、子供が気持ちを話す前に言ってしまったり、間違った導き方をしたことも多くあったな、と思いました。
大変だった過去の1つ1つから、大切なことを学び、そのことを、明るくとても前向きに話される笹森さんに感動と、今日からまた頑張る力・将来に向かう希望をたくさんいただきました。とても良い時間をありがとうございました。
<保護者 K>

○ 笹森先生自身、ご長男〜ご三男のエピソードと日本の自閉症の人を取り巻く環境の変化がリンクしていると思いました。先生が言われていた「障害は固定ではなくて、変動性」の言葉通り、誰もが自身の持ち味を生かして人生が送るための環境の一つとしての私の支援を振り返らなければと思いました。
○ 笹森先生と、同年齢で誕生日も近く、親近感を持って聴きました。当事者と親という両方の目線でのお話は、とても聞きやすく、また楽しく、温かい気持ちになりました。
これからも、たくさん悩んで、いろいろな人に助けを求めながら、子育て、踏ん張って行こうと思います。
子どもに出会えた幸せと、生きている幸せを忘れずに。何事も、経験、経験ですね!
○ 今日は長時間に渡り、ご講演いただきありがとうございました。聞いている私も時間を忘れてしまうくらい、ご本人のお話から、ご子息のお話に至るまで、盛り沢山でしたが、身近にいる人と印象が被る話も多く、あっという間に過ぎてしまいました。
同じ自閉症の気質も、全く異なる形で、各々に表面化してくるところが興味深く、それぞれ時間をかけて折り合いをつけてきた経過がよく分かりました。
「(脈略とは関係なく)反射的に行動・思考してしまう」というところが、普通にど真面目に返信してくる子どもたちのことを思い出させ、妙に納得できました。彼らと仕事を通じ、関わりを深めていく中で「ああ、そう取っちゃったね。主語がなかったね。」と思うことが多々あります。その様子を見て子どもたちも「ああ、そっちじゃなかったのね。またやっちまったか。」と思っているのだとしたら、反省させるのではなく、丁寧に伝えて「そういうことか。わかった。」という気持ちにさせてあげたいと感じました。
○ Zoomでの公演でしたが、先生の元気を分けていただきました。長時間でしたが、先生のお話に引き込まれ、まだまだお話を聞きたい!と思いました。私には特別支援学級在籍小学2年生の息子がおりますので、息子さんのお話をまた聞きたいです。息子さん達の成長された様子を聞いて希望が持てました

令和2年度 支援者対象 現場の先生のための即実践講座

応用行動分析(ABA)の専門家であるABC研究所代表の 今本 繁 先生 による、ABAの基礎から実践までを本格的に学べる連続講座です。
新型コロナウイルスは一旦収束に向かっているとも思えたのですが、岡山でも過去最多となるような2桁の新規感染者が発生してしまいました。まだまだ予断のできない状況が続いていますので、当面の間はZoomにて開催の予定です。
講座の方は、いよいよ「行動の理解とABC分析」という佳境に入ってきました。
職場の業務の都合で参加できなかった受講生のみなさんには、期間限定で視聴できるオンラインのアドレスをお知らせしますので、安心してご参加ください。

  【 令和2年度 第4回 即実践講座 】

日 時:令和2年9月4日(金)19:00〜20:55
場 所:WEB開催(ZOOM)
テーマ:「行動の理解とABC分析」
講 師:今本 繁 先生(合同会社 ABC研究所 代表)
参加費:一般 23,000円、賛助会員 20,000円(全10回分) 
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748
7月3日(金)、第3回「行動の記録と評価」へ参加された方々からのアンケートの一部です。
「今日の講座で目からウロコと思えたことは何ですか?」の設問への答えでしたが、みなさんしっかり勉強されているのが分かるような、みなさんからのアンケート回答でした。

○ 標的行動を不足行動・過剰行動それぞれ分けて記録の取り方などを具体的に教えていただけて、とても分かりやすかったです。実際記録を取る大切さが分かっていても、どういう記録の取り方が適しているのか、パッと直感的につけられる記録はどういうものなのか、うまく説明しづらいなと思っていたので、納得でした。具体的な事例も多くあり、分かりやすかったです。
○ 好子と嫌子の用語について、前回質問したのですが、先生の説明で自分の中で整理することができました。刺激と操作を区別しやすい というのはわかりやすかったです。 過去に受けた研修(他の先生)では、好子という言葉は 「今はもう使わない」といった表現をされていましたが、初心者にとってはやはり、好子・嫌子の方がイメージがしやすいし、短所も理解していれば いいのだと思いました。
標的行動の記録だけでなく、介入やプロンプトの程度の記録をとることの重要性を改めて感じました。また、記録を取るだけはなく見える化と評価についても、わかりやすかったです。
○ 記録をとるときに、対象児をずっと観察しているのは難しいと感じていたので、部分的にでもOKであると言っていただけてほっとしました。実践がんばりたいと思います。
○ 記録することで対象者の行動の一部終始を観察しなくても、介入効果を観察できるという事。実際に仕事していると、患者さんの行動の一部終始は見えないので、「仕事しながらちゃんと観察できる」、という実行可能な方法を教えて頂けて良かったです。
○ こまめに記録を取り分析することで小さな変化も見えて来て支援(介入)の効果を知ることができる。理論を自分のものにするためには専門用語を1つ1つ正確に覚えることが大切であること。私が研修を受けてもなかなか身につかないのはいい加減にしか覚えていないからだと改めてわかりました。
○ 「専門用語はとにかく単語帳を作ったりして覚えるしかないです。他人に説明できるようにならなければ・・・こどもも皆さんもそうなんですよ。」というきっぱりとした先生の言葉に、ごもっともという思いとともに目からうろこでした。
大人の狡さでどうにかして楽をしたいなという思いがあり、面倒くささも手伝ってなんとなくずるずる先延ばしにしてきましたが、これを機会に一歩ずつでも歩みを進めて獲得して、実践できる力を身に着けていきたいです。

令和 2 年度 発達障害支援 夜間連続講座 in 赤磐
             
(自閉症支援技術 レベルアップ講座)

川崎医療福祉大学講師の小田桐早苗先生にお願いしている、今年度の赤磐市での夜間連続講座も、コロナウイルスの影響
でZoomを使って開催して行っています。
赤磐市でも、コロナウイルスの新規感染者が生まれ、会報発送の本日も休校になっている小学校もあります。
これ以上、感染が拡大しないことを願っています。
感染拡大防止のためにも、当分の間、Zoomを使用しての講義となりますが、ご了解のほどお願いいたします。

  【第3回 夜間連続講座 in 赤磐】

日 時:令和2年8月4日(火) 19:00〜21:00
場 所:WEB開催(ZOOM使用)
テーマ:「支援の出発点となる本人の行動を把握する」
講 師:小田桐 早苗 先生(川崎医療福祉大学 講師)
参加費:赤磐市在住・在勤者 7000円(資料代のみ)
      他市の方 一般 20000円・賛助 17000円(資料代含む) 全10回分
7月7日(火)、第2回「自閉症の理解A 〜一人ひとりの捉え方を知ることが支援につながる〜」に参加されたみなさんからのアンケートの一部です。
こちらも「目からウロコ」だった話です。

○ 学習スタイルについては、何度聞いても何回考えても、本当にいつも「そうだよな」と感じます。日々関わっているASDのお子さんたちの様子がたくさん頭によぎりました。学習スタイルをしっかり理解した上で、ご家族とお話していき、苦手を突きつけるのではなく、「こういう理解の仕方をしているから、こういうことをするんだね」「そしたら、こういう風にしてあげるとうまくいくかもしれないね」とお子さんのエピソードと繋げながら考えていきたいです。
小田桐先生や諏訪先生方のように、「ASDラブ!」精神で優しい穏やかな支援者でいたいなぁと毎回思います。まだまだな自分をいつも反省!です・・・。
○ 「自閉症の人がその人らしく社会の中で個人として尊重されて生きていくこと」を支援のゴールとして目指していく。この気持ちを大切にしていきたいと思いました。
○ 不安障害と自閉症は親和性が高いということ。それは、何が何だかわからない状況の中で、自分がどう思われているかわからないから。いつも不安だから。10秒ごとに不安になるくらい不安になる。
○ 当事者の捉え方・感じ方が教えて頂けたこと、特に感じ方と不安との関係が、ようやくわかりました。ありがとうございます。支援者として当事者の親として拝聴しましたが、改めて当事者の「沢山の?からの不安」がいかにこれまで辛かっただろうか、と気付かされました。必要な時は職場に・息子の学校に毅然と主張することが大切だと思いました。その必要性と勇気をいただきました。ありがとうございます。
○ 「保護者がどう考えるべきか、私たちが決めつけることはできない。保護者に押し付けるのではなく、支援者が(子どもと)ともに時間を過ごすときのやり方を見せることはできる。」という線引きを言語化して教えていただけたこと。

保護者のための 自閉症支援連続講座

以前、重松先生には何年にもわたり、“支援者”のための即実践講座を講義していただきましたが、今年度は“保護者”のための自閉症連続講座をお願いしました。
我が子が告知を受けて間もないお母さんでも理解できるような、なるべく専門用語を使わない優しい講座で・・・、しかもお母さんが沈まないような、前向きで希望のもてるようなお話で・・・そんな難しい講座を開いていただけるのは、岡山では重松先生しかいない!と口説き落とさせていただきました。
ユーモアあふれる関西弁は聞いていてほっとしますし、時折真面目な顔で話される箇所、「ああ、ここが大事なのだな」とメモの手が動きます。
アンケートの中でも、みなさんが「とてもよく分かった」と回答されていました。
コロナの影響で、こちらも当分Zoomで開催しています。平日の午前中なので、学校行事等で都合のつかなくなった方には、期間限定ですがオンラインでも視聴可能です。
連続講座ですが、1回ごとの参加も可能ですので、お申し込みください。お待ちしています。

  【第2回 保護者のための 自閉症支援連続講座(全6回)】

日 時:令和2年9月11日(金)10:00〜12:00    
場 所:WEB開催(ZOOM使用)
講 師:重松 孝治 先生(川崎医療福祉大学 講師)
参加費:正会員 無料、ぐんぐん保護者 1000円、一般 2000円 (各回)
申 込:育てる会 事務局 (Tel.086-955-6758、Fax.086-955-6748)
それでは、7月1日(水)、第1回を視聴された方からのアンケートの一部です。

○ 本日は、ご講演ありがとうございました。初めての講座の参加でしたが、とてもわかりやすく感じました。診断の出し方など、病院の先生がこんなところを見ていたんだなと振り返って理解できました。
実体験も交えながら、お話をいただいたので、イメージしやすかったです。息子も(6歳)診断を受けたばかりで、自閉症についてわからないことだらけですが、少しづつ理解していけたらと思います。私もなかなかこの障害を受け入れることができないと悩んでいましたが、今日の講座を聞いて少し心が楽になりました。 ZOOM講座は、とてもリラックスして講座が受けられるのと、コロナ感染の不安もないので、今後もこのような形で講座を開いていただけたら、嬉しいです。
次回も楽しみにしています。ありがとうざいました。
○ 今回の話はほとんどズバリわが子の理解に必要な事ばかりでした。
脳の使い方が違うんだとはわかってはいても、つい、どうしてこんな事するの?とか、してくれないの?とかで親子共にイライラしてしまうことがよくあります。今回改めて経験の持ち方、学習の捉え方感じ方の違いでの行動症状なのだと再確認しました。
また、私の子は人が大好きですが、コミュニケーションに問題があり多々困難にぶち当たったきました。ピッピに通い始めてから大人での練習をしてきた意味もよくわかり、今後の促し方も勉強になりました。夫ともオンラインでもう一度見る事が出来配信に感謝します。夫もとてもわかりやすく子供の行動症状や、言葉の促し方が勉強になったようです。
○ 今回、オンラインで拝見させてもらいました。
いつもは私一人が参加し、自宅に帰ってから主人に話して終わりで、なかなか夫婦間での共有が難しい面もありました。
ただ昨日は主人から「自分も見ようかな」と言い、子どもが寝た後に一緒にみることができました。このような形もオンラインならではのよさかと感じました。
色々な対応を考えてくださりありがとうございました。
○ 娘が成長する中で、周囲との関わりが上手くできず癇癪になったり、戸惑ってしまうことが増えてきました。「正しく自閉症を理解したい。娘の気持ちをもっと知りたい」という思いから参加しました。診断を受けた時、自閉症の特性はいくつか教えてもらえたけど、その特性に対して「どう対応するのか」という先がよく分かりませんでした。
お話を聞いて、成功体験の積ませ方、なぜ成功体験が必要なのかという根っこの部分がとても分かりやすかったです。やっと言葉数が増えてきてこれからことばの使い方などで戸惑った時など、アドバイスの仕方を参考にしたいです。
○ 重松先生のお話を聞いて、我が子の特性や接し方について振り返る、とても貴重な時間になりました。
ついつい、私も、我が子に対して「相手の気持ちを考えなさい!」と言ってしまうことがよくあります。でも、我が子も、人の気持ちがよめなくてドキドキしていたり、不安だったりするんだろうな・・・私自身も、我が子の気持ちを考えないとな、反省しました。「こういう時は、こんな言い方したら良いよ」「こうしたら上手くいくよ」を、一つひとつ、丁寧に教えていけるようになりたいな、と思います

木工教室 延期のお知らせ

先月号でお知らせした、夏休み恒例だった木工作家 川月 清志 先生による木工教室ですが、全国でコロナが再燃し、岡山でもクラスターが発生したとの報道を受け、コロナが収束するまで延期することにいたしました。
Zoomによる指導も検討したのですが、糸ノコを使っての作業など、やはり川月先生に実際に手を添えて教えていただきたいとの希望もあり、残念ですが延期させていただきます。
もうすでに先生には今年の作品案を考えていただいていますので、出来れば冬休み頃には開催したいと願っています。
その際には、改めて参加者を募集いたしますので、楽しみにお待ちください。

水泳教室 の お知らせ

ようやく再開できた水泳教室です。
今年はコロナの影響で3月から5月まで水泳教室が開けなかったため、OSKさんやコーチに無理をお願いして、8月にも開催することにいたしました。
幸い塩素消毒されたプールの中では、コロナウイルスの感染リスクは少なくて心配ないそうなので、短くなった夏休みですが、コロナに負けないで水泳教室を楽しみましょう!
日 時:令和2年8月16日(日) 15:30〜17:30
場 所:OSKスポーツクラブ(岡山市北区絵図町1−50)
連絡先:育てる会事務局(086-955-6758)
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
体験してみたい方は、2回までOKです。(1回 1000円)
プールは育てる会の貸し切りで使っていますので、安心してお越しください。
★欠席される方は8月12日(水)までに事務局に連絡してください。
当日のキャンセルは担当携帯まで・電話またはSMSにて連絡してください。
(担当:S & I )

OHAの会の報告とお知らせ

OHAの会は高機能自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害で知的障害のないタイプの子どもを持つお母さんのための会です。
7月14日(火)にOHAの会『知的障害のないASDの子を持つ親のためのステップアップ講座〜10のステップ〜』の第3回目がZoomにて開催されました。
今回のテーマは、”視覚支援の大切さ 〜「言えば分かる」ってほんとにわかってる?〜”でした。
視覚支援ってよく聞くけど、うちの子は家ではそんなに困ってないし、正直そこまで必要とは感じないなーなどと思われている親御さんもおられるかと思います。今回は、そんな疑問にお答えするようなお話でした。
お母さんが毎日毎日同じことを何度も言っていたり、いちいち言ってあげないとできないことがあったりしていたら、それは、視覚支援が有効なことだそうです。
視覚支援をしていく上で、利守先生は重要なポイントを2つあげられました。
1つ目は、【いつでも見える化】することです。子供に毎日毎日言っていることやルーティンになっていることを本人の分かるものを使って分かるようになるまで一緒に使って教えること。
2つ目は、【説明の見える化】です。子供が、意味を分かっていないことや、知りたいことを教えること。(例えば人間関係のルールやマナー、相手の気持ちなど)しかし、視覚支援は、ただ見せればいいわけではありません。本人の理解や興味によって形が変わってきます。
子供が「これ便利!」「使いたい!」と思えるものでないと視覚支援を拒否することもあります。
だからこそ、今好きなものとか、興味が強いものを持っていると、強みになりますよね!”興味関心が強い!”この特性が、ここで強みになるわけですよね。視覚支援に好きなキャラクターを組み込んでいくことで、こちらに気持ちを向けることができるわけです。
そんなお話をしていただきました。
そして、先生は、「頑張ったらできるかもしれないけど、少しでも、”頑張らなくてもできる” に変えてあげたい! 分かることが増えて、怒られることや注意されることが少しでも減ってほしい! そのために視覚支援を取り入れてみてほしい」とした上で、気軽にできる視覚支援の方法や、具体的で簡単な視覚支援の例などを教えていただきました。
次回第4回目は、9月15日(火) “親の感情コントロール 〜お母さんお父さんが自己理解をすることから〜”をテーマにしたお話をZoomにて開催予定です。
次回、大事なところですよね!! 録画やDVD貸出等できませんので、お見逃しなく!
その都度参加も可能ですので、是非ご参加ください。興味がある方は、事務局までご連絡くださいね。
以下、参加者からの感想です。参加者さんの生のお声をみなさんにお届けします。

〇 言葉のやりとりができるASD児への視覚支援がなぜ必要なのかということがよく分かりました。言葉で伝わっていると思い込み、家庭ではあまり視覚支援を取り入れていませんでした。
「最初は雑でいい」という言葉に勇気付けられ、その日のうちに100均に行き、ホワイトボードや付箋を買い込みました。さっそく夜に試したところ、入浴から寝る準備までの動きがいつもの倍の速さで進み、親子とも非常にストレスフリーな夜を過ごせました。
これまでも市販の予定表を使っていましたが、いつの間にか飽きてしまい、最近は使っていませんでした。子どもにとっては新しく買ってもらえたことが嬉しかったのと、こなした予定(文字)をその都度消していく作業が目新しくて楽しかったようで、寝る前に「明日の朝の予定を書いて!」とリクエストするほど気に入っていました。想像以上の効果と食い付きに驚くとともに、ほかの視覚支援を取り入れていきたい!と、私自身の意欲がわいてきました。ありがとうございました。
〇 子どもが困っていたり、気にしていることを、分かりやすく伝わるように、そして使いたいと思えるような視覚支援が大切だということがよく分かりました。家では簡単なことしかできていないのですが、身近なものでも良いとのことで、それなら色々できそうだなと思いました。
〇 利守先生からのお話は、『例えば』をたくさん教えて下さるので、とても具体的で分かりやすいです。
〇 “ご褒美をあげすぎじゃないか?“何かもらえないと頑張れない・頑張らない”ようになってしまうのではないか?と心配していましたが、”何かもらえるから頑張ることは悪いことではない”と言われていたので、安心出来ました。

お母さんコラム

小4・ASDの診断のある地域の小学校の特別支援学級(自閉症・情緒学級)に通う息子と、3歳・ASDの診断のある地域の保育園に通う娘を持つ母が、普段の我が子との日々をつれづれに書いているコーナーです。
どうぞ気軽な気持ちで読んでください。
娘の保育園では、コロナ感染予防の観点で、今年はプールがお休みです。
それでもあまりに暑いので、「水遊び」の時間があり、色水遊びや水鉄砲などで遊ぶそうです。娘は「ジュース屋さんよ!」と言いながらクラスの女子たちとワイワイやっているそうです。
子どもというのは、本当に一年であっという間に大きくなるので、今年も水着を新調です(無理すれば入るかもですが、自分で着替えたりしづらいと大変なので)。
今年は海水浴場や民間のプールが開設されないとのことで、水着系はシーズン終盤ぐらいのお安い値段になっていてびっくりでした。こんなところでも感じるコロナの影響・・・。
私はかなり優柔不断で決められないのですが、娘は「可愛いもの」「プリンセス系」「ピンク」と好きなものがしっかり固まっているので、「これ!」と言ったものをサイズ探せばいいだけなので、買い物があっという間に終わります。
今年もやはり、ピンクのフリフリヒラヒラ水着に決定です。
プールが始まって一週間が経った頃、娘が保育園帰りの車内でのこと。
「〇ちゃんは、娘ちゃんの水着に『可愛いね』って全然言ってくれないんよ」とぼやきます。
いつも仲良しで、服や持ち物を見せ合ってお互いに「可愛いねー」と言い合っていると聞いているので、「おや?」と思い、「どうして?」と聞くと「分からん・・・」と。
これは、小さい頃の友人関係でよくある「いつも仲良くしているけど、時々急に険悪になる」という例のあれか?? と思いながら詳しく聞いてみることにしました。
「そっかー。娘ちゃんは、〇ちゃんに『可愛い』って言ってあげたの?」
「言ったよ!」
「それなのに、〇ちゃんは、娘ちゃんに全然『可愛い』って言ってくれないの?」
「言ってくれるよ!」
「・・・ん?」「言ってくれてるの?」
「うん。最初の日にね、『可愛いね』『ピンクでヒラヒラしててお姫様みたいね』って言ってくれた」
「うん」「あれ?さっき『言ってくれない』って言ってたよね?」
「そうよ!」
「・・・どういうこと?」
「あのね、〇ちゃんね、最初の日とかは言ってくれてたんだけどね、そのあとはもうねあまり言ってくれなくなってね、今日はね全然言ってくれなかったの!」
「うん。だって娘ちゃんの水着、ずっと同じやつだよ?ママ毎日頑張って洗ってるよ?」
「分かってるよ。でも娘ちゃんは、毎日同じでも『可愛いね』って毎日言ってほしいの!」
「あー・・・」
「それなのに、〇ちゃんは毎日言ってくれないんだもん。娘ちゃん、ちゃんと『〇ちゃん、娘ちゃんの水着可愛い?』って聞いてるのに!」
「・・・あー・・・。可愛い可愛い」
「違うの!娘ちゃんは、ママにじゃなくて、〇ちゃんとか、園のお友達に『可愛い』って言ってもらいたいの!!」
なるほどでした。
本人はおそらく毎日「今日の私も、とっても可愛い水着!」とニコニコして、皆にも「でしょ!?」と聞いているんでしょうが、周りの子からすると「可愛いけどさ、毎日同じ水着だよね?」というところで、段々ぞんざいな扱いになっていったのでしょう。
でも、それを本人は分からない・気づかないから、まだまだしつこく褒めてほしがりにいく。
こういうところでも、他者視点の弱さというか、暗黙の了解の理解の難しさというかを感じました。
そういえば、以前、年長さんぐらい頃の息子とも、少し違うけど他者視点の弱さを感じることがありました。
晩御飯時に息子に「ご飯、美味しい?」と聞くと、「うん」「おいしいよ」と答えてくれたので、嬉しくなった私。
そのあと少ししてまた「今日のご飯、どう?美味しい?」と聞くと、「ママ、さっきも言ったでしょ。何回も言わせないで」
「おいしくなかったらそう言うから。黙って食べているってことは、おいしいってことよ」と言われてしまいました。
私としては、何回聞いても嬉しい言葉なのですが、息子からすればしつこいと感じるんでしょうね。
なのに、頑張ってのぼり棒に登れるようになったことは、その日の夕方から朝まで10回は聞きました。そのたびに「褒めて!」と繰り返していた当時の息子。
自分は何回でも聞いてほしいし何回でも同じことを話すけど、相手の話は一度で十分。
さすがです!可愛すぎる!笑
そして、やはり兄妹!こういうところも、本当にそっくりです(^^)ノ
(cyacya)

 ぐんぐん だより 

ぐんぐんぴっぴ (就学前)

療育室の扉が開くと、子どもたちが待ってましたと言わんばかりに入室し、「先生、見てみて!」とお披露目会が始まります(#^^#) 
おやつ、虫、可愛く結んでもらった髪の毛、服や靴下のキャラクターなど、子どもたちがお披露目したい物はそれぞれ違います。子どもたちからの「見て!見て!」に支援者がリアクションを返すと、子どもたちは共感してもらった喜びを全身で表現してくれます。
このお披露目会は子どもと支援者の心の交流の時間とも言えます。今日は何を子どもたちがお披露目してくれるだろうと日々ワクワクしながらお子さんとのコミュニケーションを楽しんでいます。
ぐんぐんぴっぴではお子さんとのコミュニケーション同様に、保護者の方とコミュニケーションを大切にしています。
そうすることで、療育だけでは把握できなかったお子さんの事を知ることができたり、保護者の方の思いや感じている事を把握させて頂くことができます。
時には保護者の方の困り感や悩みなどをお聞きすることもあり、保護者の方と一緒にどのように対応するかを考えるように心がけています。
“子どもが全然言う事を聞いてくれないから、怒りたくないのに怒ってしまう” “褒めて育てた方が良いのは分かっているけどむずしい” など、お子さんとの関わり方に悩む声が聞かれることがあります。
お話をお聞きしていると、どの保護者の方からも、お子さんが園や将来困らないように・・・とわが子を思う気持ちで溢れていらっしゃいます。
「怒らず褒めてあげてくださいね」「怒られるよりも褒めた方が子どもは伸びますよ」と口で言うのは簡単です。しかしいざ実践するとなると、難しい!!というのが現実だと思います。
保護者の方からも、「分かってるんですけど、難しくて・・・」「何をどう褒めたらいいのか分からなくて・・・」という声を頂くことも多いです。お子さん一人ひとり褒められたいポイントやグッとくる褒められ方、タイミングは違います。一人ひとりのお子さんに合った、具体的な提案ができていなかったと反省をしました。
そこで、どのように褒めたらいいのか説明するだけではなく、支援者が療育の中でモデルを見せるように心がけました。
また、保護者の方にも、療育の中で実際にお子さんの行動を褒める経験を積んでいただけるように、機会を作っていきました。
事前にタイミングや褒め方などを保護者の方と一緒に確認を行い、いざ本番。
大好きなお父さんやお母さんに褒めてもらえたお子さんたちの嬉しそうな顔がたくさん見られました。そして保護者の方からも、「こうしたらいいよと話で聞くだけよりも、実際にやってみるとどうしたらいいのか分かりやすい」「家庭でもしっかりと子どもを褒めていけるようにしたい」とおっしゃっていただけました。
また、家庭で実践された保護者の方から、「今まではできていないことばかりが気になって注意してきたけど、出来ている事を見つけて褒めるようにしたら、子どもがとても穏やかになりました。関わり方って大切だなと改めて感じました。」と嬉しいご報告を頂きました。
これこそが、保護者同室で療育を行うメリットだと感じます。一人ひとりお子さんが違うように、お子さんとの関わりも十人十色です。お子さんにぴったり合う関わり方はもちろん大切です。しかしながら、その方法が、お父さんやお母さんにできそうにないことだったり、どうやれば良いのか分からない事だと、ご家庭でのお子さんとの関わりに繋がりにくくなってしまいます。
だからこそ、ぴっぴの療育では、保護者の方と一緒に考え、時には、保護者の方にも体験して頂くことで、お子さんに合う関わり方を保護者の方に実感して頂ける場になるようにしていきたいと思います。これからも、「保護者の方と一緒に」しっかりとコミュニケーションを取りながら、お子さんの成長を応援できるよう努力していきたいと思います。
ぐんぐんぴっぴ スタッフ:M

赤磐ぐんぐん (就学前)

大雨と蒸し暑い夏日とが入れ違いでやってきていて、長靴にしようかサンダルにしようかと悩む毎日ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
赤磐ぐんぐんでは、『保護者同室』の療育を行っています。
お父さん・お母さん・おじいちゃん・おばあちゃんと様々なご家族の方が療育に同席してくださり、スタッフと一緒に、目の前のお子さんの姿を共有しながら、「今の行動は何で起きているのかな?」「本人はどう理解したのかな?」などを『一緒に考える』ことを心がけて療育を実施しています。
ご家族の方に尋ねると、最初の頃は「えー?」「理由ですか・・・?」「うーん、どうだろう?」と考え込まれていた様子でしたが、今年度も始まって約4か月が経ち、今では、普段の様子と照らし合わせながら詳しくお話ししてくださっていて、私たちスタッフに色々な気づきや新しい視点や支援のアイディアを持たせてくださいます。
赤磐ぐんぐんの療育で見えた姿だけでなく、家庭・園・地域での本人の様子を共有することで、多面的にお子さんの様子を捉えることもでき、ご家族と支援者とでコミュニケーションをとる大切さを感じています。
今回はそんなご家族と『一緒に考える』ことに取り組んだAくんについてのエピソードです。
以前Aくんのお母さんから「イライラしたり不安が強まったりすると、大きな声を出したりして困っています」「感情コントロールができるようになってほしい」とお話しされていました。
そこでご家族と相談して個別支援計画を立て、療育では『気持ちを落ちつけたり、リラックスしたりできるグッズを体験する』ことに取り組みはじめました。
スクイーズ・あみボール・ビーズクッションなどの感覚系グッズの中から一つを提供して、Aくんはそのグッズに触れて1人で短い時間を過ごし、気持ちを落ち着けたりリラックスしたりする体験をするというものでした(スタッフはエリアの外から様子を観察)。
拒否することなく取り組んでくれていたAくんでしたが、ある日、その活動に誘導すると、グッズに少し触れるだけですぐにタイマーの前に立ち、タイマーが鳴るのを待ったり、遊びのエリアで遊んでいる他児の声を気にしたりする様子がありました。まるで「早く終わらないかなぁ」と思っているかの様子です。
この行動の理由をお母さんに尋ねると、「飽きていますね。最近は家でもあまりしないし、スクイーズ系も感覚を楽しんでリラックスというより、見立て遊びになっています」とお話しされました。
どういったものが今のAくんにとって意味あるものになるのか、また保護者の方が求めておられるものはどういったことなのかを話し合う中で、
スタッフ「『イライラが落ち着く』というのは人によっても色々違うと思います。じっとしてリラクゼーション音楽を聴いているうちに落ち着くという人もいるし、思いっきり体を動かして発散するような形の方が落ち着くという人もいるし、おいしいものを食べることで気持ちがリセットされたりする人もいますよね」
A母「うちの子は、じっとしているのよりは、なんか動いたりする方が合っているかもしれません」
スタッフ「家では何かそういう発散系の物は使っておられますか?」
A母「トランポリンは気に入ってピョンピョンしています。そういえば、それを使うようにしてからはあまりイライラしなくなったかもです」
スタッフ「例えばヨガボールとかバランスボールとかはどうですか?」
A母「うーん、悪くはないんですけど、それだとまだ身体も小さいし、見守っていないと危なくて。できれば、親が見守らなくても自分一人でできるようなものの方が将来的にも良いかなと思います」
など具体的にお話ししてくださいました。
お母さんと相談をすることで、今のAくんには『落ち着き・リラックス』より『体を動かして発散する』方が合っているという共通認識を持つことができ、お母さんも自宅のトランポリンの有効性を再認識することができ、ぐんぐんでの支援方法を検討し直すことができました。
現在では、室内で一人でも安全にしっかり体を動かすことのできる物を検討し取り組んでいます(興奮しすぎないよう、活動後には深呼吸などで終わるように計画)。
先日は大きな太鼓を叩くことで全身運動をする体験を行いました。
太鼓のバチを見るなり「ぼくする!」と自発的に取り組み、お母さんはAくんの様子から、「楽しそう。本人にとってこういうものも、発散するのにいいかも」とおっしゃっていました。
今回のAくんの事例を通して、お母さんのニーズ・本人の様子・こちらの提供しているサービスをうまくマッチングさせていき、本人の興味・得意を活かし意味あるものに繋げていくことの大切さを改めて感じました。
これからも子ども達を理解するため、ご家族としっかりコミュニケーションをとりながら、日々の生活に生かせる、よりよい支援方法を一緒に探していけたらと思います。
赤磐ぐんぐん スタッフ:G

ぐんぐんキッズ (小1〜)

この7月は雨が多い月でしたが、そろそろ梅雨があけそうですね。
セミも鳴いて暑くなってきているので、熱中症にならないように気を付けてくださいね。
療育での取り組みをご紹介します。
荷物を持って帰るとき、リュックに荷物を入れずにたくさんの荷物を手に持って帰ろうとするお子さんがいました。たくさん手にもっているのでドアも開けにくい途中でおとして大変そうでした。
なぜそのようなことが起こるのかそれを自閉症の学習スタイルから考えると、実行機能の困難さがあるからだと考え、自分でリュックに荷物を入れてから帰ることができるように、手順書を見て帰る用意をする練習をしました。
そのお子さんはひらがなを読むことができるので、手順書にひらがなで何をするかを書き、ひらがなだけだと「連絡帳袋って何?」ってなっていたので、絵も示すようにしました。
あと今やっているところがわかるように、お子さんの好きなカメを動かしてもらう手順書を作りました。
先生とワークの時間を使って荷物をリュックに入れる練習をしました。
できたらカメを動かしていき、1つずつ確認しながら荷物の用意をすることができました。
手順書をみてできたことを文章に書いて褒めたときその子も自分から、「これみたらできるよ。」と言っていて、褒めるときも視覚的に伝えることの大切さを改めて実感しました。
現在では荷物の整理のスケジュールのときに、手順書をみて一人で荷物の用意をすることができています。
次は学校の用意するときなど手順書を使って一人でできるように、家庭にも般化していきたいです。
ぐんぐんキッズ スタッフ:S

グループホーム寄付のお礼

育てる会では、現在の「グループホーム ほっぷ 1」より自立度の高い、次のステップに向けての「グループホーム すてっぷ 1」の建設をめざしています。

  【 「すてっぷ 1」へのご寄附をいただいたみなさま 】

○ K.M 様(岡山市)      ○ GH食事会 有志 様(赤磐市)
令和2年1月25日現在:「すてっぷ 1」寄付金 70,072円となりました。
これまでの「ほっぷ 1」へいただいたご支援と同様、何卒よろしくお願いします。
寄付金振込口座  中国銀行 赤磐支店 普通預金 1321755
             岡山県自閉症児を育てる会 代表者 鳥羽美智代
以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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