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令和2年8月31日

 

 第268号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 268号 目次

     暑さも峠を越して

     即実践講座 報告とお知らせ

     はやぶさの会・水泳教室・OHAの会 の お知らせ

     ちゃーちゃん日記

     お母さんコラム

     私のお薦め本コーナー
         「「発達障害」だけでこどもを見ないで その子の「不可解」を理解する

     近隣の講演会等のご案内

     グループホーム寄付のお願い

暑さも峠を越したような、そんな気配がする8月後半ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
自宅近くの小学校も2学期の始業式があったようです。今年はとにかくコロナ禍のせいもあって、短い夏休みとなりましたね。
子どもにとっては、短すぎる夏休み、でも働く親にとっては、もしかしたら、やれやれだったかもしれませんね。
コロナワクチンの臨床試験が始まったなどというお話を聞きます。「早く、早く」という思いもあるけれど、副作用の事を考えると、はじめに試すのは、・・・怖いですね。
勝手なことばかり考えている私です。
我が家の場合、この夏はどこへも行かず、買い物は近くのスーパーで手早く済ませて、それ以外は、家と育てる会事務局の往復だけの毎日でした。
さて、いよいよ9月26日(土)、オンラインにて門 眞一郎 先生による講演会「発達障害といじめ、そして不登校」が行われます。
発達障害を持つ子どもたちの不登校の割合はとても多いように思います。
学校における子どもたちへの支援がまだまだ足りていないことも原因のひとつだと思いますが、それを嘆いていてもすぐに解決するとは限りません。学校へ行きたくないものを無理に行かせるのではなく、学習の遅れにどう対応していけばいいのかを考えることも必要ではないでしょうか?
いじめがその原因だったりするとも言われます。いじめがあるような所へ無理矢理行かせることは、出来ません。
先日あった笹森理絵さんの講演会でも言われていましたが、いじめに遭うことがどれほど子どもの心を傷つけるか、後になってあの子たちの人生にどれほど影響するかをしっかり考える必要があると思うのです。
いじめは,陰湿で先生が気づかないところで行われます。家庭はどう対応していけばいいのか、学校の先生はどのようにいじめを見つければいいのか、課題は多岐にわたります。
今回の講演会から、学校や家庭で、そして社会は、地域は、彼らのために何をするべきか、皆さんで考え合えたらと思います。
今回も、ZOOMでの開催です。
はじめて経験するという方も、どうかふるってご参加ください。
説明も丁寧に行いますので、誰でも簡単に参加できます。申し込みお待ちしております。

さて、我が家の話題です。
お盆休みや休日もどこへも行かなかった私です。暇を持て余したかというと、そうでもありません。
家で私が暇を見つけてやっていることは、断捨離と色んな物を使いやすくすることでした。整理整頓とまでは行きませんが、“使うところに物がある”という暮らしの実現に向けて取り組みました。おかげで、現在は“捜し物がない暮らし”を実現しています。
ある収納アドバイザーの方による「お片付けの講座」を、ZOOMで受けて、頑張って暮らしがしやすいように片づけをやっています。
この講座は、20分間講義があって、残りの40分で家の片づけを参加者がやるというものです。短い時間で一気にやるので、効率よく片づけが出来ます。
20分間の講義でやり方のヒントを学ぶのですが、時間が足りなければ、次の日やゆっくり時間のある時にやればいいので、とても刺激的で頑張る意欲がわきます。参加されている方の、コメントや家の様子も見られるので、とても刺激になります。
そんなことやっているので、暇は持て余したりしていません。
長い盆休みや、休日は、我が家の構造化に取り組む時間になりました。
さて、新しくこの地に引っ越してきて、しばらくは頑張っていたウォーキングでしたが、怠け心が災いして途切れてしまっていました。
運動不足とコロナによる閉じこもりのせいか、はたまたどこへも行けないストレスのせいか、少しずつ体重が増えてきています。そこで思い切って、再び歩き始めることにした私です。
今回は、アプリを使って、どれくらいの距離を歩いたか、何歩で歩いたか、そしてスピードも教えてくれる便利な機能を使っての歩きです。時々アプリによる励ましの言葉もくれるので、面白いのです。
「あなたは頑張っています。今日も健康的な一日になることでしょう」
「努力の成果は、一日一日の頑張りにかかっているのです」
とか、途中で話かけてくれます。
今日はどんな声かけしてくれるかしら? なんて思いながら、歩いています。
でも、人とすれ違うときとかにアプリが話しかけてくると、ちょっと恥ずかしいですね。
ノルディックウォーキングという両手にステッキを持って歩くやり方で歩いています。
腕の運動にもなるので、とても運動量も増えていいと思います。
はじめてまだ10日あまりですから、偉そうなことは言えません。怠けたくなる気持ちを抑えて、体重が減るのを期待しつつ、しばらく頑張ってみましょう。
歩いてみて気がついたのですが、歩道が平坦ではないと言うことです。
とても歩きにくいのです。たぶんこの斜めになっているのは、道路の雨水の排水のためだと思うのですが、こんなにまで急な斜面にしなくてもいいと思うのですよ。とても歩きにくいのです。
今は、まだ元気だからいいけれど、もう少し年とると、この角度がつまずきの元になるような予感がします。
また、この角度だと、車いすやベビーカーでは、通行しづらいと思います。今まで気づかないことを発見した私です。
そして、赤磐市は田舎なので、道路の殆どは歩道なんて完備されていません。
人が歩くためには出来ていないので、どこも狭い道ばかりです。そんな道を歩いていると、向こうからスピードを上げた車が迫ってきます。道の端っこによけて、そんな車をやり過ごします。歩行者があったら、ゆっくり車の運転をしようと、心新たに思った私です。
歩く時間は、朝早くか、夕方か、どちらの方がいいかと今検討中です。
朝、5時ぐらいに目が覚めたら、日焼け止めを塗って、水をコップ一杯飲んで出発です。
夕方には、薄暗くなって少し涼しくなった頃に歩くのもいいですね。でも、夕方は、アスファルトがまだ熱いまんまなので、汗びっしょりです。それに女ひとりの夜の散歩は、危険ですよね。
歩く道も、毎日違うところを歩いて、探検したり、同じところをスピード上げて歩いたり、いろいろ試しているところです。
そんな歩きながら写真に撮った赤磐市の写真です。
稲の先っぽに水の粒が光っていてきれいでした。
早朝の田んぼの風景です。
そうそう、車での移動ばっかりだと、誰とも挨拶を交わす機会がありませんが、歩いていると色々な人と出会います。
高校生が、こんなに朝早くと思える時間に学校へ向かうのに出会いました。
「おはようございます」とこちらから言ったけれど、返事はありません。最近の子は挨拶しない子が増えたように思います。
これが、私と同じ年代か、もう少し上の方とお会いすると、どちらも元気よく挨拶を交わします。お互いエールの交換みたいでいいですね。
お散歩中のわんちゃんもよく出会います。犬の散歩は大変でしょうね。飼い主さんは、ビニール袋とスコップを持って、うんちの回収もされています。昔の田舎のあぜ道には、うんちがよく転がっていましたが、今は皆さんマナー良く、丁寧に処理されているみたいです。
私は,散歩につれて行くのが大変だから、犬は飼わないでいるのです。わんちゃんも顔見知りになると、寄ってきてくれる子もいます。
今回の会報は、コロナのお蔭でステイホームですから、目新しいこともなくて、我が家の話ばかりで申し訳ないですね。

報告することも少ないのですが、育てる会としては、いつもと変わらず、勉強会や研修会は、リモートを中心に行っています。
児童発達支援や放課後等デイサービスも、お休みされる方も少なく、熱心な保護者の方のおかげで、いつもと変わらず運営できております。
夏休みのような長期休暇の間、育てる会では、スタッフの子どもたちのための預かり制度があります。
スタッフのお母さんと一緒に出勤して、お母さんのお仕事終わるまでの間、別に託児スタッフをお願いしての、学童保育のような形で、勉強に、遊びに楽しく過ごしています。
もう今日は始業式となり、子供たちも今日から学校へ行っているので、夏休みの託児も終わりました。
今年は、コロナを警戒して例年の庭のプールもせずに、暑さも厳しい中、主にクーラーのある室内で活動をしていたようですが、子どもたちの楽しそうな声が、体育館(おひさまサロン)から聞こえてきていました。
こどもたちは、年齢を超えて、小学生も小さい子から大きい子まで、一緒に時間を共にします。
昔、私たちの子どもの頃は、6年生が1年生の面倒を見て、大きい子から小さい子まで一緒になって楽しく遊んだものですが、今の子たちはそんなことをしないようです。同学年の友達と約束して、ゲームをしたりして遊ぶことが多いようです。
ここ育てる会の託児は、昔ながらのやり方です。
大きくなった子は小さい子の面倒を見てくれたり、ルールを教えてくれたりします。また、中学生になった子も、暇なときには,ボランティアでお手伝いに来てくれることもあります。
この託児が楽しみで、夏が待ち遠しいと言ってくれる子もいます。働くスタッフのための託児でしたが、子どもたちにもいい影響を与えているようです。
午前中は宿題をしっかりやるようにしていますから、みんなでさくさく宿題も進むようです。
いつも託児でお世話になっているのは、保育園や幼稚園の経験のある先生方です。お母さんたちも子どもの情報を先生にしっかり伝えて、一人一人をよく知っていただいて、託児を行っていただいています。この託児システムのおかげで、子どもたちは楽しく、そして職員は安心してお仕事できるようになっています。
育てる会は、働く職員にとっても、子どもたちにとってもいい場所になっている・・・と、代表としては自負しております。
現在、ハローワークに職員募集を出していますので、もし保育士や教員免許などの資格を持たれている方がおられましたら、どうぞご応募ください。
働く人が安心して働ける職場です。そんな職場で働いてみませんか?
育てる会のスタッフ募集まで行った今月号でした。
暑い夏です。まだまだ夏が続きそうですが、朝晩は少し暑さも和らいだように感じられるのですが、どうでしょう。ふと、ほほをなでて行く風に秋を感じる私です。
元気でもう少しの間頑張りましょう。次の会報を出す頃には、すっかり秋のご挨拶が出来ることでしょう。皆さんお元気で、ごきげんよう。
(鳥羽 美千子)

保護者のための 自閉症支援連続講座

第1回の参加者のみなさんから、「とても分かりやすかった」と好評をいただいている 重松孝治 先生の、自閉症理解のための保護者向け講座です。
「できるだけ専門用語を使わないで、初めてお話を聴かれるお母さんにも分かるように」と・・・お願いしている基本講座の第2回目です。
単発参加もOKですし、当日療育や学校行事で参加できなかったお母さんには、後日オンラインで講義内容を視聴できるようにしていますので、安心して申し込んでください。

 【第2回 保護者のための 自閉症支援基本講座(全6回)】

日 時:令和2年9月11日(金)10:00〜12:00    
場 所:WEB開催(ZOOM使用)
講 師:重松 孝治 先生(川崎医療福祉大学 講師)
参加費:正会員 無料、ぐんぐん保護者 1000円、一般 2000円
申 込:育てる会 事務局(Tel.086-955-6758、Fax.086-955-6748)
http://ww3.tiki.ne.jp/~teppey/2020hogosyakouza.pdf

令和2年度 支援者対象 現場の先生のための即実践講座

応用行動分析(ABA)の専門家であるABC研究所代表の 今本 繁 先生 による、ABAの基礎から実践までを本格的に学べる連続講座です。
8月は夏休み(今年は短かったですが・・・)のためお休みでしたが、9月から再開します。
新型コロナウイルスの第2波、マスコミでは7月末がピークだったのでは、と報道されていますが、依然として岡山でも連日のように新規感染者が発生しています。
そのため、第4回・第5回とも、当面の間はZoomにて開催いたします。
思い返すと、初回からオンラインの講座が続いていますので、受講生の方にとってもZoom講義の方が当たり前になっているのかもしれませんね。
それでも、一度はみんなが集まって、会場で生の今本先生の講義をお聴きしたいな・・・・と、コロナの一日でも早い終息を願っています。
職場の業務の都合で参加できなかった受講生のみなさんには、期間限定で視聴できるオンラインのアドレスをお知らせしますので、安心してご参加ください。

 【 令和2年度 第4回 即実践講座 】

日 時:令和2年9月4日(金)19:00〜20:55
場 所:WEB開催(ZOOM)
テーマ:「行動の理解とABC分析」
講 師:今本 繁 先生(合同会社 ABC研究所 代表)
参加費:一般 23,000円、賛助会員 20,000円(全10回分) 
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748
http://ww3.tiki.ne.jp/~teppey/2020sokujissen.pdf

令和 2 年度 発達障害支援 夜間連続講座 in 赤磐
             
(自閉症支援技術 レベルアップ講座)

川崎医療福祉大学講師の小田桐早苗先生にお願いしている、今年度の赤磐市での夜間連続講座です。
新型コロナウイルスの感染者については、県内では岡山市の方が多いのですが、ベッドタウンとしての赤磐市でも、やはり時折新規感染者のニュースが入ってきています。
そのため、小田桐先生の夜間講座も、当面の間Zoom講義とさせていただいています。
そのため、赤磐市との共催講座ですが、市外の方でも利便は同じで参加できています。
自閉症の支援について基礎から始めて、レベルアップして学べる講座となっていますので、県内・外から大勢のみなさまの参加をお待ちしています。

 【第4回 夜間連続講座 in 赤磐】

日 時:令和2年9月8日(火) 19:00〜21:00
場 所:WEB開催(ZOOM使用)
テーマ:「行動の背景にある本人の視点を探る 〜どうしてその行動をするのだろうか?〜」
講 師:小田桐 早苗 先生(川崎医療福祉大学 講師)
参加費:赤磐市在住・在勤者 7000円(資料代のみ)
    他市の方 一般 20000円・賛助 17000円(資料代含む) 全10回分
http://ww3.tiki.ne.jp/~teppey/2020akaiwasokujissen.pdf
小田桐先生に無理をお願いして、夏休み中にもかかわらず開いていただいた8月4日(火)の「第3回 支援の出発点となる本人の行動を把握する」に参加された方からのアンケートの一部です。

○ アセスメントの仕方について、先生からもお話があったように、子どもにこうさせたい、こうなってほしいという思いが前提になってしまっている部分があると感じたので、再度アセスメントについて、本人にとってどうなのか?を考えていきたいと思いました。
○ 空間調整の難しさはとても納得できるものでした。
切り替えのために空間を変えていく、見通しを持つために終わりを示すなど、明日からでもできると感じました。
○ 普段、何となく、この子はこういう伝え方ではわからないからこんな風にしてみよう、とやっていますが、今回二つのワークをやってみてほとんどできませんでした。自分の支援を理論立てて説明できないし、根拠をもって支援しているとは言えないな、と反省しました。
一ヶ月、子どもをしっかり観察して、あのワークをたくさんやってみたいと思います。
カードで示しても自立的に行動できない子どもに、実物提示など他の提示の仕方を試してみます。
○ 市販のおもちゃをこどもに合わせて遊べるようにすること、あそびの仕方(絵本の見方)を伝える方法・工夫の事例を見てとても参考になりました。

はやぶさの会 報告

自閉スペクトラム症のお友達作りの会、「はやぶさの会」です。
メンバーは、小学生の男の子を中心に活動しています。
5月にオンラインはやぶさの会をして、「夏休みの頃には、少し落ち着いているといいね」「そしたら皆で集まってご飯にでも行きたいね」なんて言っていましたが、まだなかなか気軽に遊べる感じではない今日この頃。
息子から「夏ぐらいには、二回目のはやぶさをするって言ってたじゃん!!」と言われ、第二回目のオンラインはやぶさの会を8月23日(日)行いました。ちょっと急遽のお声がけだったので少人数でしたが、楽しく行うことができました。
今回は「夏休み最終日」ということで、夏に関する話題を中心に行いました。
1. 「古今東西ゲーム」では、「夏に食べるとおいしいもの」と「お薦めのお出かけスポット」がテーマ。「ハイハイ」というように声を出しながら手拍子をしてリズムを作ること、3分間チャレンジ、パスは3回までOKにすることなどを決めてスタート。
一回目はリズムや手拍子がちょっと難しかったですが、二回目は合いの手やコメントも入れあいながら、少しリラックスしながらできていました。
2. 「夏休みにあったこと」では、「良かったこと」と「嫌だったこと」をそれぞれ発表。良かったことでは、川遊びをしたことや学童でイベントを楽しんだこと、家族でBBQをしたことなどを発表、嫌だったことでは、遊びに行っている最中のアクシデントや熱中症や風邪をひいて大変だったことなどを発表していました。
事前にテーマを確認していたことで、何を話すかを家族と相談している人もいて、発表もスムーズに行うことができていました。他の人の発表を聞いて、「めちゃ楽しそうじゃん」「羨ましい」「いいね」と話したり、「大変だったね」「あー、それは僕も嫌だわ」「よくなって良かったね」とねぎらったりするコメントも自主的に行うことができていました。
3. 「宿題発表」では、夏休みに行った大物宿題(例:ポスター、工作など)を皆で見せ合い、工夫したところを見やすいようにカメラに近づけていたり、「それどうやって作ったん?」「かっこいいね」「上手だね」「他には何を作ったの?」など聞きながら画面に顔を近づけて見たり、「クイズ本があるんよ。クイズする?」と声をかけてくれる子がいると、「いいね!」「やろう!」と提案に載ったりしていました。
4. 「次のはやぶさでしたいこと」では、それぞれ遊園地やカラオケやラウンドワンなどで、対面で遊ぶことを希望する子が多かったです。
短い時間ではありましたが、久しぶりでも変わらずにすぐに楽しくやりとりができました。息子は「今日も面白かったし、すごく楽しかった」「またはやぶさ仲間で話したいなぁ」ととても幸せそうでした。住んでいる地域も学校も違う彼らですが、コロナ禍でもこうして繋がりあえる関係を作れていることが嬉しいです。
今後大きくなっていく中で、仮にしんどいことや嫌なことがあっても、はやぶさ仲間がいることで、「ここには話せる仲間がいて、分かってくれる人がいる」と感じられるんじゃないかなと思える時間でした。
次回は秋か冬ぐらいに、また実施できたらいいなと思っています。新しい仲間も募集中ですので、お気軽にお申込みください。興味のある方は事務局までお問合せください(^^)
(担当: M)

水泳教室 の お知らせ

例年はお休みの8月でしたが、今年は3〜6月までコロナの関連で休会したり、夏休みなのに海水浴場や学校のプールが
閉鎖されていたり・・・ということで、OSKさんやコーチに無理をお願いして、安全に配慮されたOSKプールを貸切りにして、8月16日(日)に水泳教室を開きました。
今回は、環太平洋大学(IPU)の学生の方もボランティアに来てくれて、楽しい水泳教室となりました。

 【9月度 水泳教室】

日 時:令和2年9月20日(日) 15:30〜17:30
場 所:OSKスポーツクラブ(岡山市北区絵図町1−50)
連絡先:育てる会事務局(086-955-6758)
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
体験してみたい方は、2回までOKです。(1回 1000円)
プールは育てる会の貸し切りで使っていますので、安心してお越しください。
★欠席される方は9月17日(木)までに事務局に連絡してください。
当日のキャンセルは担当携帯まで・電話またはSMSにて連絡してください。
(担当: S & I )

OHAの会のお知らせ

OHAの会は高機能自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害で知的障害のないタイプの子どもを持つお母さんのための会です。
どこの学校も短くなった夏休みの中、外出や帰省も自粛がち・・・という、いつもとは違う日常を過ごされている方も多いと思います。
8月はお休みだったOHAの会ですが、2学期も始まり、9月より再開です。
現在は、コロナウイルスの感染防止のためZoomにて行っています。
なお個人情報の関係で、他の講演会等とは違い、後日のオンライン放映は行っていませんのでご了解ください。
各回ごとに参加可能ですので、都合のつかれる方は、どうぞ申し込んでください。

 【次回のOHAの会】
   『第4回 知的障害のないASDの子を持つ親のためのステップアップ講座』

日 時:令和2年9月15日(火) 9:30〜11:30
場 所:Web開催(Zoom)
テーマ:「親の感情コントロール 〜お母さん、お父さんが自己理解をすることから〜」
講 師:利守 愛子 先生(公認心理士)
参加費:500円(正会員のみ) 申込:E-mail acz60070@syd.odn.ne.jp

ちゃーちゃん日記 (あるASDの女の子のお話)

こんにちは。私はASDの子ども二人を育てる母親であり、当事者だと思っています。
自分が当事者だと気づいたきっかけは色々あります。
子どもにASDの診断が出たこと。
子どもたちのすることや考えることが、自分の子どもの頃にそっくりなこと。
それらがASDの障害特性であるということ。
そしてASDについての本や、当事者の方の書いた本を読んでいると、「え?それって不思議なことなの?」「普通じゃね?」「あれ?皆はそんな風に感じていないの?」と思うことが多すぎたこと。
などなど・・・自分自身にもASDらしさが強くあることに気づきました。
子どもたちの主治医の先生に相談したところ、「確かに特性はあります」「でも、今現在強く困ったことがないのであれば、障害名をつけるところまでには至らないのでは」との結論になり、医師からの確定診断はないものの、自分的には「がっつりASD当事者」と自覚しながら日々生活しています。
このコラムでは、そんな私のこれまでの日々や現在の様子を紹介していこうと思います。
脈絡ない話や、時系列が昔だったり今だったりで分かりづらいかもしれません。
思い出したままをお伝えしていくので、整理されていませんが、良ければ「大変ね…」「苦労してきたのね…」というより、「おもろいな!」「不思議!」と感じていただいて、笑っていただきながら、皆様の身近にいるASDの人たちの感じ方や暮らし方を知ることに少しでも繋がればと思っています。

 〜お名前事件〜

私は小学校に上がるまで、自分のことを「ちゃーちゃん」と呼んでいました。
父や母に「●●(下の名前)ちゃん」と呼ばれるのが、自分の耳には「ちゃーちゃん」と聞こえていたので、そのまま「ちゃーちゃん」が自分の名前だと思っていました。
「ちゃー」が名前だと誤解していたのではなく、「ちゃーちゃん」までがひとくくりで自分の名前だと思っていました。呼ぶのであれば、「“ちゃーちゃん”ちゃん」と呼ばれるもんだと思っていたのです。
父や母は、私が少し幼児語で自称していると思い、可愛いと思ってくれたのでしょう、家族も「ちゃーちゃん」と呼ぶことで、さらに強化されていきました。
そのため、当時の園の先生に「〇〇(上の姓)さん」と呼ばれても、「●●(下の本名の名前)さん」と呼ばれても、完全に無視していました。
だって、それは私の名前ではないからです。よく担任の先生から「いつも名前を呼んでも聞こえていません」と言われていましたが、「呼ばれていない!」と言い返していたことをよく覚えています。
気が付いたのは、持ち物の名前です。
5歳のころ、「自分の持ち物には、お母さんがお名前を書いてくれているよ」「自分のお名前を読めるかな?」「それを見ようね」と言われ、少しだけ平仮名が読めるようになってきた私は「ちゃーちゃん、は難しいな」と考えていましたが、いつもの自分のマークのところに自分の認識とは違う名前があることを発見し、担任の先生に「これ、ちゃーちゃんのマークなのに、ちゃーちゃんの名前書いてない」と言いに行き、先生から「合ってるよ。『〇〇 ●●』(本名)ってちゃんと書いてあるじゃない」と言われ、「えええ!?『〇〇 ●●』が『ちゃーちゃん』ってこと?でも、『〇』は『ちゃ』とは読まないって思うんだけど!!?」と内なる大パニックに襲われていました。
つまり、「自分の名前が『〇〇 ●●』がマイネームである」という理解の仕方をしたのではなく、「ひらがなの読み方が教えてもらっていたのと違うのでは!?(つまり、自分の本名の読み方が二通りあるのでは)」という新たなる誤解が生じていたのです。
帰宅してすぐに両親にそう聞くと「え?どういう意味?」という反応をされ、ちっともこの混乱の意味が分かってもらえず、イライラしたこともよく覚えています。
ちなみに、この頃、「お父さん」「お母さん」「先生」「おじいちゃん」「おばあちゃん」というのが、それぞれの人の本名だと完全に誤解していたので、「おばあちゃんが、お父さんのお母さん」と言われた際には、また内なる大パニックになっていました。笑
今の私が、あの頃の私の近くにいれたら、家系図書いて教えてあげただろうなぁ。笑
こういう「内なる大パニック」は、あまり表面には出なかったため、大体の場合「訳分からんことを言ってるな」と思われてやり過ごされてきましたが、一日に何度も大なり小なりパニックになりながら日々生活していたなぁとしみじみ思い出します。

 〜お友達事件〜

私は「お友達」という存在がほとんどいない、と思っています。
そういうと「可哀想」となりがちなのですが、そういう存在が何なのかイマイチ分からないまま大きくなってきました。今でもイマイチ分かりません。
「知り合い」「顔見知り」「仲良し」「友達」「仲間」「親友」・・・そのカテゴリーは誰がどう定義づけるのでしょう。
「友達がいない(少ない)」ということで落ち込んだりすることもありましたが、それは、「そういう人は可哀想である」という誰かに言われたことで
「そうか。私は可哀想なんだ」
「もっと努力して友達を増やさないと、社会的に許されないのか」
と考え、友達がほしい子アピールを始めたのは中学生ぐらいだったかなと思います。
「クラスメイト」「サークルが同じ人」「よく悩み相談してくる人」「趣味が同じ人」「カラオケによく誘い合う人」というような具体的な方がしっくりくるなーと感じながら、色々な人間関係を「友達」という名前を使いながら、独特な感覚で築いていました。
一番感動したのは、結構大人になって恋愛関係の話が出た時でした。
「付き合おう」「彼女になってほしい」とその当時よく遊んでいた男性に言われた際、「わー、告白された!」「きゃー!」「どうしようー!」となるよりも、「あー、男女っていいな。いつから関係が変わるのか、宣言してもらえるからめちゃ分かりやすい」と感動していました(独特…苦笑)。
・・・こんな感じで、色々思い出すことをその時の感性のまま、書いていきたいと思います。
誤解してほしくないなぁと思うのですが、「ASDの人は、こういう風に感じている・考えている」ということはないし、ASDの人たちを代弁するつもりも全くありません。
人は一人一人違うし、定型発達の皆様も、全く同じように感じたり考えたりはしないでしょう。
あくまでも、これは「ASD特性のある“私”の感じ方・考え方」です。
でも、多分「個性」「性格」の範疇をちょっとばかり飛び越えているのだろうなと思うし、「変な奴」と言われる要因は、やっぱり「ASD」から来ているのかもなぁと思うのです。
どうぞ気楽に笑ってください。笑ってほしくて書いています。私は今日も笑っています。今後とも、よろしくお願いします。

お母さんコラム

小4・ASDの診断のある地域の小学校の特別支援学級(自閉症・情緒学級)に通う息子と、3歳・ASDの診断のある地域の保育園に通う娘を持つ母が、普段の我が子との日々をつれづれに書いているコーナーです。
どうぞ気軽な気持ちで読んでください。
今年は夏休みが二週間と相当短く、ブーブー文句を言っている息子。
その分3月4月はお休みだったのですが、「あの時は、見通しもなかったから不安ばかりで遊びきれなかったもん」と話していました。まぁ確かに。
たった二週間なので「ドリル」は少ないのですが、「自学8日分」「作文か習字」「工作か自由研究かポスター」と結構な量が出ていました。
カレンダーを見ながら、いつどんな風に大物宿題に取り組むか(テーマをいつ決めるか、準備をどうするか、仕上げをいつするかなど)を一緒に考えました。実行機能に課題がある息子なので、小1からずっと夏休み前にはこれがお決まりなのですが、ドリル系は本人が自分で考えられるようになっており、「この日は忙しいから、先に済ませておきたい」「図書館で本を借りるの、この日で大丈夫?」など、母の予定も確認しながら考えられるようになっていて成長を強く感じました。
そんな息子のこの夏のラジオ体操。宿題にはなっていなかったのですが、旦那が「毎日欠かさず頑張ったら、最終日にLAQ」と言い、それを強い動機付けにして頑張りました。
でも、忘れっぽいのも自覚がある息子。
「毎日ってことは、一日でも忘れたらダメだってことでしょう? どうやったら忘れないかなぁ」
と考え、自分で自分へのリマインドをイラストに描いて、一番目立つ自分の部屋のドアの外側(廊下側)に貼りました。
これなら、通りがかりに必ず目に入る!という作戦です(ちゃんと日にちに丸つけしてあとどれぐらい頑張ったらいいかもわかりやすくする工夫もあり)。
また、「自分だけでするのでは、適当にしてしまう」ということで、YouTubeのラジオ体操動画を検索し、色々ある中から自分にとって一番分かりやすいものを探しだし、「これを見ながらなら、分かりやすい」と言い、自分で頑張って取り組みました。
よくある「椅子に座っている人と立っている人がやっている」というようなのは、誰に注目したらいいか分からなかったり、毎回進め方が少し違う(最初に簡単な体操が入ったりする)のが合わないようです。
そして、毎日毎日本当にコツコツ頑張りました。動画があることで、ピシッと手を伸ばすべきところは伸ばし、きっちりした意味ある体操になっていました。一緒に家族全員でしたおかげで、母である私も朝からシャキッと目が覚め、妹も模倣の力が伸びていることを確認することもできました。笑
先日お出かけの際には、母から大体のスケジュールを聞いて、自分でそれをメモし、一日のスケジュールを確認していました。
事前に書いておくことで、「お昼はどうするか決めてるの?」「ここでちょっと余裕があるよね」など、提案することもできました。
自分で書くことで、少しイレギュラーが発生しても「大丈夫」となるようで、当日「昼御飯どうするの?」「食べる?」「どうする?」「おやつはないの?なんで?」など言われてこちらがイライラすることも一切なく、むしろ「朝早くから出るから、少し向こうでお腹すくかもしれないから」と自分で、自分の分と妹の分のおやつと、なんと私の分のおやつまで用意してくれました。笑
自分に合った工夫をすることができるようになった息子の成長をとても嬉しく感じる、今年の夏休みでした。
夏休みは毎年やってくるからこそ、「去年はこうだったな」「一昨年はこうだったな」と思い返し、成長を感じられる時間にもなります。きっと来年はもっと色々違うことがあって、それはそれで大変だったとしても「大きくなってきたなぁ」と感じるのでしょうね。
今日は私たち夫婦の12年目の結婚記念日。
息子が「お米洗い20円」「お風呂洗い20円」とコツコツ貯めたお駄賃で、なんとお祝いケーキを買ってくれました。
「自分のために使ったらいいのに」と言いましたが、「おめでとうの気持ちだから」「僕の貯めたお金なんだから、僕が好きに使うの!」と言ってくれました。
もうすぐ息子は10歳です。母になってやっと10年。早いようであっという間の10年でした。ASDらしさ全開で、純粋でまっすぐで、だからこそ傷つくことも多い息子です。
優しさたっぷりの息子が、これからもゆっくりマイペースにハッピーに、自分らしく成長していきますように。美味しいケーキを食べながら心から願う一日でした。
ちなみに妹は、朝の服を一枚選ぶのにも、生意気にもおしゃれを語り、ひと悶着!今月号が兄のテーマだと話すとブーブー怒っています。
お前は唯我独尊・マイペースすぎる!と、笑いと脱力と母の大声が絶えない我が家です。ま、いいか!
(cyacya)

 ぐんぐん だより 

ぐんぐんぴっぴ (就学前)

今年の夏はコロナ対策のマスク着用や換気なども必要なので、例年に比べると一層暑さが身に沁みます。
一日も早く日常が戻ってくるよう、祈るばかりです。
ぴっぴでは保護者同室の療育を通して、保護者の方と共にお子さんの成長を喜び、お子さんに合った関わり方(ぴっぴ限定ではなく、家庭や園などの生活の色々な場面へ?がる支援)を考える事を大切にしています。
今回はコミュニケーションの便利さに気づいて、自分の要求を相手に伝えたいと思い、その方法を上手に使えるようになったAちゃんのお話をしたいと思います。
Aちゃんは欲しい物があると物へ手を伸ばし取ったり、「ママ」と母を呼び、指差しで要求を伝えて取ってもらったり、母や支援者の手を引っ張って物がある所へ連れて行くなどして要求します。
指差しで要求できる事は、素晴らしいコミュニケーションなのですが、遠くの物を指差した時や物が多くある時など、母も支援者も何を要求しているのかが分からず、残念ながら要求に沿えない場合もあって、Aちゃんに申し訳ないなと思う事が時々ありました。
そこで、欲しい物を要求する時のコミュニケーションの方法(本人が使い易く、相手に確実に伝える)をお母さんと一緒に考えていきました。
まず、遠くの物(複数ある場合)が欲しい時には本人の目の前に物を持ってきて、指差しで選択できるようにしました。
支援者が「どれが欲しい?」と聞くと、欲しい物を上手に指差しで要求できるようになりました。更に欲しい物かどうか分からない場合は、Aちゃんに物を見せて、拒否のジェスチャー(頭を横に振る動作)も練習しました。
次にAちゃんから自発的に要求が出る時は、「ちょうだい」と母や支援者が言葉を添えて、手の平を差し出すジェスチャーをお手本で見せて、Aちゃんが同じように真似る練習を繰り返していきました。
家庭でもAちゃんが欲しい物を要求する時は、お母さんがお手本を見せながら練習するようにお願いしました。
半月くらい経った頃、療育の中でAちゃんがおもちゃの要求をした時、支援者が「ちょうだい」と言葉を添えると自ら手の平を差し出しました。
「Aちゃん、上手にできたね」「すごいね〜」とお母さんと支援者で喜び合いました。
するとお母さんが「少し前からですが、お手本を見せなくても自分から手の平を差し出すことが時々あったり、拒否のジェスチャーもずいぶんできるようになりました」と家庭でのAちゃんの様子に成長を感じておられる事を話して下さいました。
お母さんがぴっぴでのAちゃんとの関わり方を我が子の為に、家庭でも日々実践されていた事は、本当にすごいなあと感動しました。
支援者が「家庭でもぴっぴでも、だんだん自分から要求できるようになってきましたね。園でも、相手が変わっても自分から伝えて、相手が分かってくれるともっと楽に過ごせて良いですね」とAちゃんのこれからの成長に胸を膨らませ、お母さんに伝えると「そうですね」と笑顔で答えられました。
次の療育の時、Aちゃんは支援者が持っていたボールを見て、自ら手の平を差し出して要求する事ができたのです。
これからもお子さんの「分かった!」や「できた!」場面を保護者の方と共有し、それぞれの立場でできる事を一緒に考えて、お子さんに合った支援をしていきたいと思います。
ぐんぐんぴっぴ スタッフ:F

赤磐ぐんぐん (就学前)

立秋とは名ばかりの暑い日が続いています。気温が高く、なかなか外で遊べないー!という日もあったのではないでしょうか。
コロナの影響もあり、例年とは少し違う夏休みなりました。
体力も気力も奪われてしまいそうな暑さですが、「おはようございます!」「こんにちは!」とぐんぐんのドアを開けて入ってきた子ども達の笑顔を見たり、保護者の方と挨拶を交わしたりすることで、よし!今日も頑張ろう!とパワーをもらっている日々です。
赤磐ぐんぐんでは、ご家族の都合や体調不良等によりお休みされた場合、また祝日やお盆休みだった方で希望された方に、療育の振替対応を行っています。
いつもと来る日が違うということは、同室のお子さんやご家族が違い、スタッフもいつもと違う場合があります。
ASDのお子さんは「いつもと同じ」「いつもと違うと不安になる」という特性があるため、「嫌がったり崩れたりするかもしれない」「母から離れられないかも」と心配しておられるご家族もいらっしゃいました。
実際どうだったかというと・・・。
最初は緊張した様子のお子さんもおられましたが、活動がすすむと、いつも通りの姿を見せてくれるお子さんが多かったです。
どうして大きく混乱したり崩れたりすることなく過ごせたのかを、ご家族と一緒に考えました。
  (1)玄関入ってすぐのところに「今日のメンバーと今日の先生」の写真表示
ぐんぐんでは、お休みや振り替えがある場合にも提示をし、今日誰がいるのかを入室前に確認できるようにしています。
振り替えを利用したA君。
その日初めて会った友達に「〇〇ちゃん(^^)」と名前を呼んで関わろうとするお子さんがいました。
スタッフが「A君は〇〇ちゃんとお知り合いですか?」と保護者の方に尋ねると、「いえ、初めて会います。さっき玄関で今日のメンバー表を見ていたので、顔と名前を見て覚えたんだと思います」と教えてくださいました。
いつもと違う時でも、いつものところに掲示されている、いつもとは違うメンバーが載っている表を手がかりにしているようでした。

  (2)お子さんが使っているスケジュールやコミュニケーションの方法

赤磐ぐんぐんでは、本人が手がかりにしているものは、振り替えの際にも同じものを使用します。
振り替えを利用したB君は、いつもと違う部屋の雰囲気に戸惑い、部屋を少しうろうろしている様子がありました。
スタッフがB君にいつも使っているスケジュールのカードを見せると、「あ」と気付き、自分からスケジュールを確認しに行き、その後はうろうろすることなく、普段通り自立して、スケジュールを頼りに活動をしていました。
いつもと雰囲気が違っても、自分が何を頼りにして動いたらいいかが分かることが、本人の安心につながったのだと思います。

  (3)お子さんの情報・構造化などのシート

赤磐ぐんぐんでは、お子さんの記録用紙とは別に、「その子の情報・構造化シート」を全お子さんに作成しています。振り替え利用やスタッフの欠席などで、そのお子さんをいつも見ているスタッフがいなくても、どのような性格で、どんなものが好きか、コミュニケーションや人とのやりとりはどのような形で取っているのか、今のこの子の課題は何かなどを、具体的に記載しているシートがあることで、いつも通りの支援をすることができます。
振り替えを利用したCちゃんは、前年度を知っているスタッフから「すごく色々成長しているんだね」「こういうこともできるようになったんだね」と保護者の方と笑顔でやり取りしている様子も見られました。
ASDのお子さんは、「いつもと違うと不安になる」特性があります。
だからこそ、「いつもと同じ支援」をたくさん用意しておくことで、子どもたちの安心感につながっていったのではないかと感じます。こういう安心感が、人とかかわる余力にもつながっていくのではと感じます。
振り替えの事例を通して、日ごろの生活の中でも、「あれ?いつもと違うのにどうしてうまくいったんだろう?」という時には、「本人が何で安心したのかな?」「本人が何を頼りにしていたかな?」という視点を持つことの大切さを学ばせてもらいました。
たとえば、小学校に就学するという大きな変化の際にも、ぐんぐんや園で活用してきた支援ツールなどをしっかり繋げていけるよう、「いつもと同じ」をたくさん用意していきたいと思います。今後の療育の中でも、子ども達にとって、「安心」につながる支援が一つでも多く見つかるように、保護者の方と共に子ども達にかかわっていきたいと思います。
赤磐ぐんぐんスタッフ:T

ぐんぐんキッズ (小1〜)

長かった梅雨がようやく開けて夏本番!連日、これでもかという暑さが続いています。
ただでさえこの暑さで熱中症が気になる毎日ですが、今年はコロナ感染予防のためマスク着用がスタンダードになっているので、不快感が増す毎日です。
子どもたちもマスク着用の生活にも慣れてきていますが、“適度に外す”ということが難しいお子さんもいるので、“マスクを着用しましょう”というルールはよく覚えてマスクを着用することはできるのだけど、“暑くて苦しいな・・・と感じる時にはマスクを外す”という調整が難しくて、いつもの夏以上に疲れがたまってきているお子さんも多いように感じています。
マスク着用に関しては、文部科学省が2020年8月6日、学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル「学校の新しい生活様式」を改訂し、マスク着用に関しては、「常時マスクを着用することが望ましい」との記載から、「身体的距離が十分とれないときはマスクを着用するべき」と変更しています。
熱中症などの健康被害が発生する恐れがあることから、気温・湿度や暑さ指数が高い日にはマスクを外すよう明記しているようです。登下校のマスクについても、気温・湿度や暑さ指数が高いときは外すよう指導。小学生など、自分で判断が難しい年齢の子どもには、積極的に声をかけるなど指導を行うようにとなっているようです。
夏休み明けに学校の先生からマスク着用に関しても改めて教えてもらえるかもしれませんが、先生の説明では何がどう変わったのか、どうしたらいいのかがわからないお子さんもいるかもしれません。
お子さんが正しくルールを理解できるように補足の説明を保護者の方でお子さんにしていただく必要があると思います。お子さんにわかる説明を考えて教えてみてくださいね。
さて。ぐんぐんキッズも子どもたちの夏休みが始まったので、いつもとは子どもたちが来る時間帯が変わっての療育をしています。しかし今年はコロナの影響で小学校の休校期間があったので夏休みも短くなっています。各市町村によって休校期間も違っていたので夏休みの始まりと終わりもそれぞれ違っています。なので、午前中から療育に来るお子さんもいれば、まだ夏休みが始まっていないので、いつも通りの夕方の時間に療育に来るお子さんもいて、それぞれのお子さんに合わせた療育時間に設定して行いました。
いつもより短い夏休み。宿題もいつもよりは少ないところもあるようですが、ご家庭での様子を聞いていると、宿題についてはスムーズに取り組めているご家庭が多いように感じています。
ぐんぐんキッズの連絡帳には、1週間のうちに家庭でのよかったことを書いていただく欄があるのですが、そこに、“宿題を決めた時間に取り組むことができています”と書いて下さっている方が多くいました。
その書いて下さっている方が共通して取り組んでいる工夫があります。それが、“終わった後のごほうびを設定すること”です。
皆さんとても上手に取り組まれています^^ 
宿題が終わったらゲームができる! 宿題が終わったらアイスを食べる! 
決めた量の宿題を終わらせることができたらシール1枚もらって、シールがたまったら本を買ってもらう!
その他にも、お昼ご飯を何が食べたいかお母さんが聞いて、そのメニューを目指して宿題を頑張る!そんなごほうびの決め方をしているご家庭もありました^^
夏休みの宿題がごほうびを目指して頑張れているのは、日頃から、学校から帰ってからのスケジュールを決めて取り組み、ごほうびを目指して!を取り組んできたからこそです^^
日頃の取り組みがいい成果を出していると感じています^^
夏休みの取り組みとして、日頃は忙しくてなかなかスタートできていなかったお手伝いの活動に取り組んだご家庭もありました。家庭での取り組みを写真付きでご報告いただいたので紹介したいと思います。
長い夏休み・・・。自由時間もたくさんありますよね。自分の好きな事をするだけではなく、お手伝いにも取り組んでもらいたいと考えて、ごほうびを使って取り組まれています。
お手伝いとしてやってほしいことをボードの左上に貼っています。
お手伝いをいつするかは、これとはまた別に本人用のスケジュールがあるのでそれを見て確認できます。お手伝いとしてやり終わったことはボードの右側に貼っていきます。
上と下にわかれているのは、ご兄弟も一緒に取り組んでいるのでそれぞれがやったことが分かるようにしているようです。

できたお手伝いはポイントと交換。ポイントをためることを目指して毎日頑張って取り組んでいるようです^^お手伝いとしてやってもらうことをまずは教えることも必要です。その子がどんなことが出来そうか、出来そうなことを見つけてお手伝いの項目も増やしていっていただけたらと思います。
暑さはまだまだ続きそうです。熱中症には十分気をつけてお過ごしください。
ぐんぐんキッズ スタッフK

グループホーム寄付のお願い

育てる会では、現在の「グループホーム ほっぷ 1」より自立度の高い、次のステップに向けての「グループホーム すてっぷ 1」の建設をめざしています。
今「ほっぷ 1」で、自立へ向けてのスキルを習得してきた入所者のみなさんが、ワンルーム形式の「すてっぷ 1」にステップアップし、空いた「ほっぷ 1」には、現在待機していただいている新しい方々に入っていただくという順送りを計画しています。
将来は「すてっぷ 1」から、地元での一人暮らしへのジャンプアップができるのが目標で、そのための「すてっぷ 1」の建設です。
令和4年3月の完成が目標です。これまでの「ほっぷ 1」へいただいたご支援と同様、温かい応援、何卒よろしくお願いします。
寄付金振込口座  中国銀行 赤磐支店 普通預金 1321755
             岡山県自閉症児を育てる会 代表者 鳥羽美智代
以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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