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令和3年2月28日

 

 第274号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 274号 目次

     満開の梅に

     即実践講座・自閉症基礎講座 報告とお知らせ

     支援ツール勉強会のお知らせ

      育てる会アンケート 結果発表

      キッズルーム・水泳教室・アイリスの会・OHAの会の報告とお知らせ

     ちゃーちゃん日記

     お母さんコラム

     私のお薦め本コーナー
         「PCITから学ぶ子育て

     近隣の講演会等のご案内

      ぐんぐんだより

     グループホーム寄付のお礼  

あれほど厳しかった寒さが、少しずつゆっくりと暖かい方へと進んでいるみたいですね。
ふと気が付けば、目の前に弥生三月がやってきています。春の訪れがもう目前です。
事務局のすぐそばを流れる小川の水も、水音高く流れて、春の訪れを喜んでいるようです。
小川のほとりに咲く梅の木が、ただいま満開の時を迎えています。
皆さん、いかがお過ごしですか?
コロナ禍の中にあって、ここ赤磐も少しずつ感染者の数が増えてきています。若い人は罹らない、またはかかっても症状は軽いということですが、後遺症が大変だと聞きます。
全くどう対処すればいいのか、解らない状況ですが、とにかく出来る事をやるしかありません。私は手洗いをしっかりすることと、不織布マスクと布マスクを重ねてつけています。
お出かけも買い物も極力控えて、外食等もどこへも行かず、我慢がまんの毎日です。
でも、マイナス面ばかりでもありません。こんな非常事態にあって、いいこともあります。
たとえば、お出かけしないので、外出着はいらないし、化粧はマスクについてしまうのと、誰も見てくれないのでお化粧自体をしなくなってしまいましたから、お化粧品がいりません。
外食もしないし、ショッピングにも行かないので、お金を使うこともあまりありません。したがってお金が貯まること貯まる事(笑)。
時々、通販でドカッと買い物をします。でも、ドカッと買うのは,せいぜい普段着と下着や靴下くらいです。
デパートやお気に入りのブテックで、試着して買い物したいものです。
旅行にも行きたいですね。東京とドイツに行きたい哲平は、コロナのニュースをいつも注意して聞いています。
早くワクチンが隅々まで行き渡って、コロナが終息することを願っています。
そんな中、オリンピックがどうなるのかもわからないのに、聖火ランナーのお話が、赤磐市から来ています。
準備はしておかなければならないのでしょうね。
あらゆるところで、オリンピックへ向けての準備が進んでいるようです。
去年までなら、何の違和感もなしに、ただただ、オリンピックを楽しみにしていました。
ワクワクとその日を待ちましたが、今は外国からのお客さんを迎えていいものやらどうやら、心配でならないというのが、私の想いです。
次の会報を出す頃には、開催は決定しているのでしょうか?
ワクワクよりドキドキの方が大きい今回のオリンピックです。

さて、ずーっと楽しみにしていた安倍陽子先生の講演会が、近づいてきました。
3月27日(土)に「自閉スペクトラム症 幼児期・学齢期の支援」という演題で行われます。今年度最後の講演会です。
今回もZoomでの開催です。Zoomでの講演会は、参加者の方たちには好評で、毎回思いの外たくさんの方の参加がいただけます。
遠くてなかなか参加できない方や、お子さんが小さくて預け先のない方にも自宅で視聴できるこの形は、好評です。
講師の先生方にとっては、コロナ禍で移動にリスクが伴うこの時期、安全性の上からも、先生方にも好評です。
さて、皆さん、参加は何人でも大丈夫です。会場を押さえる必要もないので定員は無限大です。
どうぞ、大勢の方の参加をよろしくお願いいたします。
実践をずーっとしてこられたからこそ話せる深いお話が聞けると思います。
保護者の方、幼稚園保育園の先生方、学校で自閉スペクトラム症の子の担任の先生方、どうぞ、奮ってご参加ください。お待ちしております。
詳しくはチラシを同封していますのでご覧ください。

さて、正会員の方には、アンケートを取らせていただきましたが、育てる会の行事についての、ご意見・ご希望を聞かせていただきました。
後のページにアンケート報告を載せていますので、ご覧下さい。
コロナであろうと、子どもたちの成長は待ったなしです。色々な悩み、困りごと、たくさんあることでしょう。
これまでは誰かに相談していたことでも、今は人と出会うことすらできません。そんなあなたの為に、育てる会では、様々な機会を作りたいと思っています。
どうぞ、まだ出されていない方は、来年度からの行事について、アンケートをもっと寄せてください。
あなたの想いがかなうかもしれませんよ。
我が子の為にどんなことが必要で、自分の為にどんな癒しが欲しいのか・・・何でもいいです。書いて送ってくださいな。
まだまだ、間に合いますよ。次の理事会(3月8日)で、来年度の行事の方針が決まる予定です。
それまでにお願いします。お待ちしています。

ところで、皆さんは、PECSをご存知でしょうか?
何人かの人とPECSの輪読会をやっています。PECSのレベル1の講習会に参加したことがある人が集まって、Zoomを使って1週間に1回、PECSのトレーニングマニュアルをみんなで読むという会です。
講習会に参加したけれど、どうもよく解らないという人や、やり方をもっと学んで子どもからの自発的なコミュニケーションを引き出したいという人たちが、学んでいます。
私は自分の子どもに少しばかり言葉がある為、ついつい言葉で要求をしてほしいとか、もっとうまく話をしてほしいとか、思っていましたが、これは、自分を基準に考えている関わり方だなと、思うに至りました。
息子にとってどうなんだろう・・・、私が楽をしたいだけなんじゃないかしら?? 
彼の立場で考えると、もう少しやり方を考えた方がいいのではないかな・・・と思うようになりました。
そこで夫婦でレベル1をもう一度(主人は初めてでしたが)受け直してみました。
その場ではわかったつもりになりましたが、そうでもありません。輪読会でマニュアル読んでいくと、すっとばかしてきたことの数々が、見えてきます。まだまだ勉強しなくちゃ〜と思えて、ちょっぴり楽しい。
皆で学ぶから何とか読み続けることが出来ます。
一人だと適当に読んでしまいそうです。そもそもこのマニュアルの全部を読んでもいませんでした。
本の分厚さに圧倒されて、読む気が起らなかったのでした。講習会で指示されたページだけ読んでいた、というのが正直な所でした。
でも、改めて読んでいくと確かにいい事書いてあって、すごく勉強になるのです。
PECSでは大先輩の大阪の中谷正恵さんと高知の上村和子さんにアドバイザーとして入っていただいているので、その都度疑問に思ったことは解説していただけます。こんな贅沢な輪読会は、めったにないと思う私たちです。
レベル1を受講された方ならどなたでも歓迎します。どうぞご参加ください。
最近レベル1を受講したばかりの夫も参加して、色んな質問をしています。
輪読会の影響もあって、思い切って哲平用にiPadミニを買いました。
PECSのアプリを入れて、モスバーガーへGOです。ところが、うまくいきません。
iPadの音って小さすぎました。ミニは小さくて、店員さんも見えにくく、店内の大きな音にかき消されて、うまく伝わりません。散々でしたが、諦めないで次トライしてみましょう。読み上げ方を変えたり、店員さんの目の前に差し出したりしてみようと考えています。
それには家での練習が不可欠です。家で好きなおやつを選んで、iPadで要求するということから始めています。
(モスバーガーで、ミニiPadで注文中の哲平)
そしてもう一つ、これは輪読会の仲間のお母さんと一緒にお寿司パーティーをしたというお話です。
3人の成人男子のお母さんで取り組んだものです。3人ともPECSの輪読会に参加しています。
(PECSを使って、みんなでお寿司パーティー)
私たちは、PECSの初心者なので、まだまだ本人が失敗したり、間違ったときのエラー修正を上手にできません。
その練習もしないといけませんが、最初からうまくいかないところをやると、本人がトライする意欲がなくなってしまいそうなので、エラーが出ないようにしてお寿司パーティーを行いました。
間違わないように、お寿司の写真カードと実物をあらかじめしっかり教えて、それからスタートしました。
すると間違うことはないし、要求もスムーズに出て、みんな楽しくお寿司が食べられました。
好きなものがちゃんと要求通り食べられる。それが、PECSを使う意欲になると思うし、うまくいったという実感が親のPECSへの取り組みに繋がると思うのです。
3人でやれば面白いし、楽しい!こんな取り組みを、シチュエーションを変えながら、どんどんやっていきたいと思います。 
次回はおやつパーティをやりましょうか?
「いいえ、いりません!」が言えない我が子への取り組みも始めたいものです。
色んなことに気づかせてもらえている輪読会が、楽しみです。
そして、一週間に一度帰ってくる息子とどんなことを教えて行こうか、何をやろうか考えるのも楽しい私です。
いつになっても学ぶことは楽しいです。

そうそう、大きな出来事がありました。
1月の末のある日の事です。河野太郎大臣とお話をする機会をいただきました。
10分くらいこちらからお話をして、それに対してのコメントを頂けるという形で、Zoomでじかにお話ができるというものでした。
私は、どんなことを話すのがいいのか、悩みましたが、国会議員でしかも行政改革担当大臣の方へのお話ですから(今は、新型コロナウイルスワクチン接種担当大臣も兼務されて、本当にお忙しくされておられます)、前から私が思っていた『発達障害手帳』について一番に話をしました。
以下、抜粋です。
まずはじめは、発達障害手帳のことです。
2005年に発達障害者支援法が、制定されましたが、障害認定においては、旧来の3障害つまり、身体障害、知的障害、精神障害に分類されて、発達障害に関しては、障害を示すべき手帳さえ、今だにないのが現状です。
その為、知的障害を持たない発達障害の人は、精神障害者福祉手帳を取得しなければなりません。精神障害ではない発達障害者にとって、これは重大なことです。
必要なサービスを受けるための手帳ですらこんな状態ですので、発達障害者にとって、生涯を見通しての一貫した支援というのには、まだまだ国の制度は追いついていない状況と言わざるを得ません。
たとえば、先日の大学に入試の共通テストの中で、マスクを正しくつけなかったというので失格になったという話が大きく取り上げられましたが、その隣に同じテストの中で、国語の問題文を、定規を当てて読んでいた受験生も失格になったという記事が、小さく載っていました。
発達障害を持つ子どもの中には、知的に遅れがなくても、文字を追うのが苦手だという子もいて、普段から定規を使って読んでいる子は大勢います。それ用の定規も販売されているほどです。
ただ試験会場では定規は補助用具として、たとえ国語の試験であっても不正行為とされるとのことでした。

ずいぶん“杓子定規”な考え方ではないでしょうか?
  (ここで河野大臣が大笑いしてくれました。うけたみたいです)
 ・・・ 中略 ・・・
発達障害のある子どもは、普通クラスにあっては、6.5パーセントいると言われます。その数値は年々上がっていると聞きます。
少子化時代にあって生まれる子どもの数は激減している中、発達障害の子が増えている・・・としたら、これからは、どういった施策が必要になるのでしょうか?
私の子どもの頃には、ASDやADHD、LDなどと言われる子どもは、見たことも聞いたこともありませんでした。今から60年も前のことです。
今、どこの小学校の普通クラスにも6.5パーセントそういった子がいるというのです。
普通学級の子どもが6.5パーセントと言うことは、社会の中にも知的障害のない発達障害の人がこれくらいはおられると言うことですよね。
またこの中には、特別支援学校や自閉症・情緒のクラスの子は含まれていませんから、その子達を加えるともっとパーセントは上がると言うことになります。
この統計は平成24年のものですから当時の小学生は、すでに成人になっている方もいると言うことになります。
彼らがお仕事をし、家庭を持って暮していくその為には、今何が必要で、どんな教育が行われなければならないか、山のように問題があると思うのです。
これから発達障害の子を抜きにしては、少子高齢社会も、就労問題も、教育問題も、税金についても考えられない時代が来ていると思うのですが、どうでしょう?
私は息子を育てながら、将来は働いて税金を払うような大人に育てたいと願いました。
現在息子は、厚生年金や健康保険のほか、所得税、住民税など税金も払う、働く大人になりました。
障害のある人に子ども時代から丁寧な支援、教育をすることが出来たなら、彼らを立派に働き、税金の払える大人に育てることが可能だと思うのです。
働ける若い人たちが、少なくなって、外国の人たちに職場に入ってもらうのか、それとも、障害はあっても働く大人に育った日本の若者を職場に置くのか、どちらが効率的で継続的で、意味あることでしょう。
発達障害のある人たちは、理解ある支援がなされなければ、不登校から引きこもりになったり、二次的な障害により、暴力的事件を起こしたり、鬱や強迫神経症のような病態を呈する方もおられます。
また、強度行動障害のような激しい行動により自分も人も傷つけてしまうような状態になる人もおられます。
すべては、良い支援に恵まれなかった為であることは間違いないことでしょう。
社会全体が彼らのことを考えて、どう支援していけばいいかをもっと一体的に考える・・・その視点があまりにもないというのが、この国の現状です。
国会議員の先生がたには、超党派の「発達障害の支援を考える議員連盟」に所属されている方も多く、心強く思っております。お忙しい中、河野先生も所属していただいていたと思います。
ただ、議員の先生方にとっては、発達障害についての優先順位は、高くないように感じられます。
河野先生におかれましても、コロナウイルスが、大変な中にあって、最優先に考えるべきことは、コロナ対策であることでしょう。
しかしコロナ禍であっても、子どもたちは成長を続け、教育を必要とし、親たちも支援を必要としています。
就労の雇用担当の人たちにとっても、よりよい働き手としての障害ある人たちを求めてくださっています。
少子高齢化に伴い、年金受給者は増え税収は落ち込んで行くことでしょう。
今こそ障害のある人たちを働く大人として育てていくことが、日本の進むべき道ではないか、すくわれる道ではないか・・・。そんな風に思うわけです。
昔、私の子育てした30年前とは違い、発達障害について診断技術は格段に向上し、早期発見される子どもたちや、診断を受ける子どもたちの数が増えています。
しかしながら、早期療育の場が圧倒的に足りなくなっています。
私たちの法人では、親御さんの願いを受けて、子どもたちの療育の場を作ってきました。
子育てには、一貫した柱となる考え方が必要です。
どんな風にこの子たちを育てていくのか、幼児期には、どんな支援をして、学齢期には、こういう教育をして、青年期には、就労のためのスキルを身につけて、そして、長い成人期を立派に働いて、そして障害あっても老年期には、こうなって欲しい。
親は、子どもの将来、自分が死んでしまっても子どもが安心して暮していけるそんな社会であって欲しいと望みます。だからこそ、一貫性を持って子育てを励んでいくのです。
親だけに任せられている今の子育てに対しても、疑問を感じている私です。我が子が障害児と診断を受けた瞬間から、自分の仕事も、他の子どもの子育てにもすべてのことをなげうち、真剣に懸命に向き合わなければならなかったというのが現実でした。
我が子に障害があったら、そのすべてを親が担わなければならないのでしょうか?
国は、もっとあの子たちのことを本気で考えて欲しい。子どもの数が減っています。
子育てにもっと希望や夢を持てるような、そんな日本であって欲しい。
一人目が発達障害児なら、次の子を産むのは、躊躇すると、お母さんたちは言います。
「こんなに大変な子育てを、もうできない。」
少子化問題は、国の将来を大きく左右する問題でしょう。
子育てを母親だけの問題にしないでほしい。国の問題としてとらえてほしい。
どうぞ、発達障害を持つ子どもや大人への一貫した支援のためご尽力いただけますよう、よろしくお願いいたします。
私は一番思うのは、最近の自閉スペクトラム症の診断を受ける子どもたちの知的障害のない子の割合が、とても高いことです。
わが子は、知的障害がある為、療育手帳がもらえました。そうすると支援学校へ入学できますし、知的障害が重ければ障害者年金も成人になれば貰えます。
手帳があれば障害者雇用の対象者として手厚い支援も企業からはもらえます。
でも、知的障害のない人は、たとえ自閉症であっても手帳がなければ支援がないのです。
高校からは、一般の障害のない人と同等に一般の人たちの中で勉強していかなければなりません。
大学生になると、発達障害支援室などあって、大学では少しは支援が行き届くようになってきたと聞きます。でも、高校はほとんどまだ何もない状態と聞きます。
就労となると、やむなく精神障害の手帳を取得される形で障害者雇用へつながっていくしかない、というのが現状です。
お話をしていくと、「そうなんだ。知らなかったな〜、それ(発達障害手帳がない)はおかしいね」
そんな風に河野大臣は言われました。
河野大臣は、超党派の発達障害議員連盟にも所属されて、2005年の発達障害支援法の成立にも尽力してくださった方です。力になっていただけるといいなと思いながら、一生懸命にお話できた事、嬉しく思いました。
(支援を説明するスライドでは、坂井聡先生の「平等と公正」についてのイラストを使わさせていただきました)
     
  

ただ、実は緊張していたためか、話をしている途中で激しい頭痛に襲われてしまいました。
もしかしたら、脳の血管が切れるのでは?と思われるような頭痛でした。血圧が一気に上がったのかもしれません。


そのため、せっかくの自由なトークの場面では、ほとんど話が出来なくて、とても残念でした。
それでも3人のお母さんや支援者からいただいた投書もお渡ししましたので、読んでいただけたと思います。
届け、この母の想い、支援者の想い・・・。国政に届いてほしいと願い、お話しました。
これは、私にとっては、一生に一度というくらい、大きな出来事でした。

さて、次の会報は、年度の終わりになります。
きっと春の到来を告げる桜の便りなんかも入れて、お話できると思います。
「春よ、来い〜♪ は〜やく、来い〜♪」
もう寒いのは、充分味わいました。
次は、明るい暖かな日差しの中で、会報書きたいと思います。
皆さん、それまでお元気で、ごきげんよう〜♪
(鳥羽 美千子)


令和2年度 支援者対象 
    現場の先生のための即実践講座

応用行動分析(ABA)の専門家であるABC研究所代表の今本繁先生 による、ABAの基礎から実践までを本格的に学べる「令和2年度 岡山ABA講座」も最終回を迎えました。
第10回はこれまで1年間学んできたことを実際の現場で実践してきた、受講生のみなさんからの事例発表と、先生によるアドバイス、まとめです。
今年1年、コロナの影響で直接今本先生のお顔を見ることはできませんでしたが、オンラインでの画面を通して、応用行動分析についてはしっかり学ばれてこられたと思います。
「現場の先生のための即実践講座」ですので、これからの岡山の療育・教育現場に、ABAが根付いて、子どもたちのために花開くことを願っています。
1年間、欠かさず講義を視聴していただいたみなさまには、今本先生と育てる会からの修了証も用意しています。
例年なら会場で、先生から直にお渡ししているですが、コロナ禍のため、今年は郵送させていただきます。
楽しみにお待ちください・・・第10回の視聴もお忘れなく。

  【 令和2年度 第10回 即実践講座 】

日 時:令和3年3月5日(金)19:00〜20:55
場 所:WEB開催(ZOOM)
テーマ:「事例の発表とまとめ」
講 師:今本 繁 先生(合同会社 ABC研究所 代表)
第9回「行動分析の実践事例」に参加された方からのアンケートの感想です。

○ 色々なケースのアセスメント、介入、結果などをご紹介いただき大変興味深い内容でした。
MAS(動機づけアセスメント尺度)はなぜその行動が起きているのかの原因を特定するのに活用していきたいと感じました。
また、介入には家族支援や他の専門機関との連携なども必要になることや環境を整えることの必要性も学ぶことができました。ケースによってはすぐに解決とならないこともあるがスモールステップで良いと言って頂けて少し元気を頂けました。
○ 論文から実践報告していただけたので、とてもわかりやすかったです。ここまでの学びの振り返りを何度もお話していただけるので、「あー、こういう風に使われるのか」と理論と実践が整理されるように思いました。
まだまだ難しいですが「実践しながら考えていくことが大事」と考え頑張りたいです。
○ 最後の事例は、中学校で最近見られる事例を集約したような事例で、本当に興味深かったです。
専門家が支援の計画を立て、連携体制を構築し、実際に介入し、徐々に手を引いて学校の支援にバトンタッチしていく、というまさに理想的な支援のありかただと思います。このような専門家の知見を現場に生かせる機会が増えることを切望します。
○ 「ADHDのペアレントトレーニング」をまず読んでみようと思います。
ブロークンレコード法は支援の中で使うことはありますが、それでもつい感情的になってしまうこともあるので、気を付けなくてはと常々思っています。

令和 2 年度 支援者向け 
   発達障害支援 夜間連続講座 in 赤磐

川崎医療福祉大学講師の小田桐早苗先生にお願いしている、赤磐市との共同主催による夜間連続講座です。
昨年度は、赤磐市中央公民館で実施しましたが(最終回はコロナの影響でビデオ講義となりました)、今年度はコロナの収束が見通せないため、全てZoomでの講義となりました。
最終回の10回目もオンラインでの開催で、生涯にわたる一貫した支援の大切さについてお話いただきます。
岡山での即実践講座と同じく、赤磐でも全ての講義を聴かれた方には、小田桐先生による修了証をお送りいたしますのでお待ちください。

  【第10回 夜間連続講座 in 赤磐】

日 時:令和3年3月16日(火) 19:00〜21:00
場 所:WEB開催(ZOOM使用)
テーマ:「本人が自分に自信を持って生きていくための支援について考える
            〜一貫した支援の実現に向けて〜」
講 師:小田桐 早苗 先生(川崎医療福祉大学 講師)
第9回「最も身近に寄り添う家族を支え、共に本人を支えるために私たちは何ができるか」に参加された方からのアンケートです。

○ 保護者支援、興味深かったです。支援者にとっては寄り添っていてもどこか他人だと思うことがあり、その子に対して厳しくしてしまうこともあります。保護者の方に学ぶ、情報提供してもらうという立場で常にありたいですし、こどものことを大切に思う気持ちを伝えながらコミュニケーションをとっていきたいと思います。
○ 本日もありがとうございました。保護者支援・家族支援において大切にするべきことは何か、自分自身の日ごろの保護者支援・家族支援を振り返り反省しながら受講しました。
「保護者の方の気づきや思いを出発点にして支援がスタートする」という言葉がすごく印象に残りました。お子さんも一人ひとり違うように、保護者の方も一人ひとり違います。保護者の方の思いをしっかりと聞き、尊重していきたいと思いました。また、保護者の方から教えていただく姿勢や感謝を伝える事を忘れず大切にしていきたいと思いました。
成人期であっても、子どもが変わる(できることが増える)と、保護者の方も変わる。お子さんへの支援をしたくないわけではなく、どう支援すればいいのか分からないからできないだけのこともあるというのは、まさに私自身も幼児期の支援において実感していることでした。保護者の方の困り感や不安感などに寄り添いながら、保護者の方と一緒にお子さんへの支援を考えていきたいと強く思いました。小田桐先生がご紹介くださった諏訪先生のお言葉『子育ての機会を奪ってはいけない』を心に刻み、療育場面だけでなく、ご家庭に繋がる支援を考えていけるようにしたいと思いました。
○ 自閉症児の親でもあるので、こういう支援がうれしい! と思うことの連続で、気持ちをわかってもらえたようでとても幸せです。
支援者としての自分は、親に対して指導的になりがちだな、と改めて反省しました。子どもにうまく対応したい、こどもの成長を親にお伝えしたい、と肩肘を張ることが多いですが、この子かわいい!と自然に思う気持ちを大切にし、それを親御さんに積極的に伝えていっていいんだな、と改めて思いました。
○ 今日の講座は特に・・・支援者モードの自分と親モードの自分両方の胸に刺さり、包まれ、癒された内容でした。
この講座は家族の食事タイムと重なり、ビデオオフに隠されている時の受講態度はあまりいいとは言えませんが、オンラインだからこそ聴ける喜びでいっぱいでした。
毎回講座の前後に繰り広げられる小田桐先生と鳥羽さんの掛け合いが、楽しくて、ポイントをついていて、深くて、大好きです。まとめの回は、ぜひお二人の掛け合いで、これまでの振り返りのダイジェスト版をしていただけたらなぁ〜  そして、それは受講生へのご褒美に動画いただけたらいいのになぁ・・・と妄想しております。
また、いつもサクサクとフォローされるスタッフのお力にも感動。素晴らしいチームでの講座運営もありがとうございました。
修了証、小田桐先生の直筆サイン入り、むちゃくちゃ楽しみです!!

令和2年度 保護者のための 自閉症基本講座

初めて自閉症の告知を受けたばかりの保護者の方にも分かりやすいようにと、できるだけ専門用語を使わない重松孝治先生による「自閉症、基本の“き”」講座も、いよいよ本年度最後の6回目を迎えます。
とても親しみやすく、わかりやすいと大好評、口コミで広がって参加者が6回目では、なんと120名に達しようとしています。保護者だけで120名もの連続講座、全国的にもあまり例がないのではと思います。
そして、もっともっと先生の話をお聴きしたいとの声もあり、またこれから診断を受けられる保護者の方もいらっしゃると思い・・・お忙しい中、来年度も引き続き、重松先生に保護者のための基本講座をお願いしています。
新年度での大学の授業予定が未定のため、まだ日程等はお知らせできませんが、みなさん期待してお待ちください。
さて、6回目の案内です。
正会員の方は無料で、またオンラインですから、ご家庭の居間から気軽に参加いただけるセミナーです。まだ、参加されたことがない方、ぜひご参加してみてください。

  【第6回 保護者のための 自閉症支援基本講座(全6回)】

日 時:令和3年3月9日(火)10:00〜12:00    
場 所:WEB開催(ZOOM使用)
講 師:重松 孝治 先生(川崎医療福祉大学 講師)
参加費:正会員 無料、ぐんぐん保護者 1000円、一般 2000円
申 込:育てる会 事務局(Tel.086-955-6758、Fax.086-955-6748)

支援ツール勉強会 の お知らせ

澤月子先生に講師をお願いしての令和2年度の支援ツール勉強会も、いよいよ最終3回目となりました。
実際に支援ツールをそれぞれが作成していきますので、オンラインで開催できるかどうか不安でしたが、思いのほかスムーズに学ぶことができ、良かったです。
これなら大丈夫、と、来年度も澤先生にアドバイスをお願いして開催することにいたしました。
詳細は決まり次第、会報にてご案内いたしますので、今しばらくお待ちください。
それでは、第3回のご案内です。

  【令和2年度 第3回 支援ツール勉強会】

日 時:令和3年 3月15日(月) 9:30〜11:30
場 所:WEB開催(ZOOM使用)(後日の配信はなし)
講 師:澤 月子 先生(南山城学園 スーパーバイザー)
参加費:正会員 無料、賛助会員・ぐんぐん保護者 1000円

育てる会アンケート 結果発表!

先月の会報に同封していました、正会員向けの活動希望アンケートの結果が出ましたので、ご紹介いたします。
アンケートのご協力、ありがとうございました。
それでは、各部門の1位から3位までを発表します!!
詳しいアンケート結果は、育てる会HP、もしくは、下のQRコードを読み取ってご覧ください。
<勉強会部門>
  1位 保護者勉強会「基本の“き”」講座   2位 支援ツール勉強会   3位 コミック会話勉強会
                                                次点 OHAの会
<保護者交流会サークル部門>
  1位 アイリスの会                2位 職場等見学会      3位 さをり織りの会
<親子活動部門>
  1位 育てる会中庭で “お祭り”        2位 OTに学ぶ運動教室   3位 木工教室
                                               同率3位 山登りの会
<子どもの活動部門> 
  1位 クリスマス会                 2位 ソーシャルクラブ      3位 水泳教室
                                                次点 キッズルーム・AAO活動
このアンケート結果を元に(コロナ渦でもできる形で)、今年度の活動を検討していこうと思っています。

オンライン キッズルーム の 報告

2月14日(日)に第2回目のオンラインキッズルームを開催しました。
学生さんと事務局で相談しながら、お子さんたちが楽しめる内容を考えていきました。
学生さんは、毎回違う内容の紙芝居や人形劇、ダンスやクイズを用意してくれていて楽しく行えました。
探し物ゲームでバレンタインのプレゼントがもらえる設定で、子どもたちは大満足に終わることができましたね。
前回のクリスマス会に参加してくれた子どもたちが多数参加してくれて嬉しく思いました。
今回は10名の参加でしたが、終始、飽きることなく楽しめている顔が見えて良かったです。
以下、感想を紹介します。

★ とても楽しかったです。4歳の娘は前回のZoomでのクリスマス会が楽しかったようで、「キッズルームがあるよ!」というと、すぐに理解してPCの前にいきました。ダンス・紙芝居・人形劇の組み合わせがよくて楽しめました。大人にとっても手作りの劇など、ほっこりと癒しの時間となりました。また次回を楽しみにしています。
★ もうすぐ5歳の長男が参加させてもらいました。多動が強いので途中で集中が切れて逃げていくのではないかと心配していましたが、約1時間、最後まで参加できて少し驚きました。
じっと座って見たり聞いたりするだけではなく、クイズや探し物ゲーム、ダンスなど頭や身体を動かす機会があったのが良かったのかなと思います。昼寝前の機嫌が悪くなりがちな時間帯でしたが、本人も「楽しかった」と満足そうでした。
探し物ゲームでお菓子をもらえたのが特に嬉しかったようです。

水泳教室 の お知らせ

日 時:令和3年3月21日(日) 15:30〜17:30
場 所:OSKスポーツクラブ(岡山市北区絵図町1−50)
連絡先:育てる会事務局(086-955-6758)
★ 2月の水泳教室、新しく2名の学生さんがボランティアに来てくださいました。
感謝です!! ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。
☆ 忘れ物連絡・・・白い水泳キャップと黒のゴーグルお預かりしています。
心当たりの方は事務局まで連絡してください。
★ 新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
体験してみたい方は、2回までOKです。(1回 1000円)
プールは正会員限定で、育てる会の貸し切りで使っていますので、安心してお越しください。
★ 欠席される方は3月18日(木)までに事務局に連絡してください。
当日のキャンセルは担当携帯まで・電話またはSMSにて連絡してください。
(担当:S & I )

あゆみをつなぐ アイリスの会

「18歳の春を目指すクラブ」による、Zoomでの座談会&勉強会です。
今回は「第4回」と「第5回」の報告と次回の案内です。
1月28日(木)「第4回 あゆみをつなぐアイリスの会」を行いました。
支援学校卒の21歳のお子さんをお持ちの先輩お母さんに、「私の子育て」というテーマで幼少期から頑張ってこられたことを中心にお話しいただきました。幼少期からの具体的な支援の方法を教えていただけました。言葉が出ていない頃にも “どんな形であっても、自分で要求出来る子に育てよう!” そう思って子育てされたそうです。
お手伝いなどを教える時には、マスキングテープで示したり、時には思い切ってお風呂の浴槽に油性マジックで分かるように書いたり、目で見て分かる支援を続けてこられたそうです。うるさく言われなくてもできる、自立できる支援だと思いました。“療育で学んだことは家庭で繰り返ししてほしい”と、小さなお子さんを子育て中のお母さんに最後に強く言いたいと、強調されました。どんなに良い療育でも、療育に行かせるだけでは改善されない、同じことを家庭でも積み重ねることで、良くなっていきますと加えて話されました。丁寧な支援の仕方、学校選択の仕方、兄弟児との関わりなどもとても参考になりました。
2月25日(木)には、「第5回 あゆみをつなぐアイリスの会」を行いました。
今回は、成人された社会人女性のお子さんをお持ちの先輩お母さんでした。成育歴を詳しく話して下さいました。その中で、当たり前だけど大切なこと(身辺自立などの生活習慣や食生活・衛生面やお金の管理など)を分かりやすく伝えていただきました。
家で教えられることは家で訓練していくことが大切だと話され、改めて学童期に教えるべきことの大切さを感じました。
子育てで頑張られたこと、力強いお言葉もいただき、参加されたお母さんたちのこれからの子育ての活力になったと感じています。
女性のお母さんということで女性ならではの気を付けないといけないポイントなども教えていただきました。貴重なお話をみなさんで聞くことができました。
(「第5回 あゆみをつなぐアイリスの会」 より)
どちらの回も、後半はみんなで座談会形式を楽しめる時間もたっぷりとることができ、よき交流の場となりました。
お話しいただきましたTさん、Sさん、またご参加いただいた方も、ご参加ありがとうございました。
次回は、通常の高等学校・専門学校を経て社会人になられた、知的障害のない男性のお子さんをお持ちの先輩お母さんです。今から楽しみです。

  【 第6回 アイリスの会 】

日 時:令和3年3月25日(木) 10:00〜12:00(頃)
場 所:Zoom座談会
参加費:無料(正会員限定・・・後日配信はありません)
参加申込:不要ですが、人数把握のためできればご一報ください。
       また正会員確認のため、名前を入力してご参加ください。
※ ID、パスワードはいつも同じですが、お忘れの方は事務局まで

OHAの会の報告とお知らせ

OHAの会は高機能自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害で知的障害のないタイプの子どもを持つお母さんのための会です。
2月16日(火)に、第9回目 OHAの会をZoomで開催いたしました。
テーマは、『告知について@ 〜自分をポジティブにとらえるために〜 』でした。
知的障害を伴わないASDを持つ子に告知を行う前に行う準備段階のお話を主にしていただきました。
告知をすることは、〇〇ができないからとか、特性をなくすためにとか、薄めるためにとか、そういうことではありません。自分のスタイルにあった選択をするために、自閉症だからダメなんだと思わないために告知をするんだということでした。
特性があっても、やりようはあるとか、特性は長所でもあることを親も子も持てていることも告知のタイミングの目安となります。告知はとても慎重に準備をする必要があることを学びました。
吉田友子先生の『「自分のこと」の教え方―診断説明・告知マニュアル―』を参考にお話しいただきましたので、興味のおありの方は、参考に読んでみてはいかがでしょうか。
次回は、診断説明の具体的なやり方についてのお話(今回の続き)をお聞きする予定です。また、今年度勉強したことの総まとめの会となりそうです。お楽しみに!
(事務局 K)

  【 次回のOHAの会ご案内 】

令和3年3月16日(火) 9:30‐11:30
第10回 テーマは、 『告知についてA 〜子どもに診断名を告げる日のために〜』 と今年度の総まとめです。
今年度は都度参加も可能です。1回 500円です。(正会員限定)
ご興味のある方は、育てる会の事務局までお問い合わせください。
☆ 来年度のOHAの会の予定が決まりました。
詳細につきましては、別紙のチラシをご覧下さい。
第9回「告知について@ 〜自分をポジティブにとらえるために〜」に参加された方からのアンケートの一部です。

○ 子供への告知(診断説明)について、漠然と「そのうち教えた方がいいのかな」と思っていましたが、どんなときに何のために告知が必要なのかを聞くことができました。また、診断名を言わなくても、自閉症スペクトラムの特性についてポジティブに教えることはできるというのが目から鱗でした。
告知自体は5歳の我が子にはまだ先になりそうですが、自閉症スペクトラムだからこその美点をどんどんほめて、いつか自分が他の人たちと違うことに気付き困ったり悩んだりしたときに、診断が道しるべとなるように伝えられたらいいと思います。
今回も、とても良いお話をありがとうございました。
○ 告知についてとても分かりやすく、具体的な手立てを教えて頂きました。年齢が上がるにつれて、他の人との違いに気づき始めた時、親が準備をしておく事の大切さを感じました。今から我が子の支援でうまくいっている事例を沢山集めたいと思います。
今回は主人も一緒に聞けたので、夫婦での理解が深まりました。ありがとうございました。

ちゃーちゃん日記 (あるASDの女の子のお話)

ASDの子ども二人を育てる母親であり、AS当事者でもある私のこれまでの日々や現在の様子を紹介するコラムです。
脈絡ない話や、時系列が昔だったり今だったりで、分かりづらいかもしれません。
思い出したままをお伝えしていくので、整理されていませんが、お気軽な気持ちで読んでいただき、良ければ「おもろいな!」「不思議!」と皆様の身近にいるASDの人たちの感じ方や暮らし方を知ることに少しでも繋がればと思っています。
コロナ禍で世の中が大騒ぎになって約一年。
SNSなどで「一年前」「二年前」とその時に書いた記事が上がってくるのを見るたびに、「あー、この頃はこんなことできていたな」「こんなの、今やっていたら大問題だよな」と思っています。
見通しのない毎日。
一体いつまで続くのやらと・・・思いますが、それでもやっぱり一年経てば、何となく順応してくるものですね。
マスク生活も以前は本当に面倒くさかったのですが、今では特に抵抗感なくできています。
私は感覚過敏がちょこちょこあるので、マスク独特の息苦しさが嫌だったり、耳のゴムが痛かったり、新品を袋から出した瞬間のなんとも言えない薬品臭いのが嫌だったり、眼鏡が曇ったりするのも嫌だったり(←これは感覚過敏ではないですけど)・・・。
「これは!」と思うものが高いとなかなか安易には手が出せず。
それが、このコロナ禍。マスク業界は色々工夫してくれて日々レベルアップが続き、私好みのマスクが出てきています。臭くない・耳が痛くない・メガネも曇らない・サイズも豊富・そして安い。ありがたいことです。
また、感覚過敏は、私の場合ストレスや不安が強まるとより過敏になってくるので、ストレスや不安を高めないことを生活に取り入れることも大事だなとも感じています。
ここのところは運動と食べること。毎日20分弱の運動をすることと、3食きちんと食べること。あとは睡眠時間を確保することを目指したいところです。身体と心の健康は、健全な生活からっていうのは案外間違っていないんだなぁと思う今日この頃です。
マスクの利点はもう一つ。
それは「表情を読む・読まれることが減った」こと。
私は若い頃から、困ったことがあるとヘラリと笑う癖があります。「笑ってごまかす」というより、笑っていることにもあまり気がついていないような表情で笑うのです。
外国人の方に話しかけられると、慌ててしまって何とかしなきゃ!となると余計にヘラヘラしちゃう感じです。
だから、真剣な悩みごとの話を聞いている時こそ笑い顔になってしまうことがあって、その都度真面目な顔をあえて作らないといけないのですが、そうすると表情に気持ちがいってしまって話がほとんど入ってきません(ちなみに、表情と感情が一致しないことも多いです。楽しい時こそ無表情になっていたり、むっとした顔になると夫からもよく言われます)。
マスクをすることによって、自分の表情を相手に気取られなくて済むことで、話に集中できるようになったことは、とても快適です。
そして、相手の表情の差異にも気を配らなくて良くなったことも利点でした。
マスクをつけていることに加え、「ソーシャル・ディスタンス」を保つため、距離を保って話すようになったことで、細やかな表情をお互いに見ないので、気をつけることは「声色」だけになりました。
相手の声色に機嫌がにじんでいない時は、間の取り方と相槌さえ気をつけていれば、これまで気にしすぎていた相手の心情などをそこまで深く探らなくて良くなったので楽です。
これまで、「気にしている割に、多分ズレているんだよなー」と思っていたので。笑
先日取材で「コロナ禍でマスクがしんどいって人の記事集めているんです」と記者の方に言われましたが、AS気質強めで感覚過敏がある人でも、マスクにある意味助けられているケースもあるよってお話でした。
一人一人違うのがASの特性でもあり、そこもまた面白いなと感じていただければ幸いです。
(ちゃーちゃん)

お母さんコラム

小4でASDの診断のある特別支援学級(自閉症・情緒学級)に通う息子と、4歳(年少)でASDの診断のある保育園に通う娘を持つ母が、普段の我が子との日々をつれづれに書いているコーナーです。どうぞ気軽な気持ちで読んでください。
先日、息子が通う小学校の先生から連絡がありました。
その前日の帰り、通学班で路線バスを待っている際、トラブル発生したそうです。
何事かなーと思ってお話を聞いていると・・・。
バス停に忘れ物のナップサックがあった。自分たちのものではない。
  ↓
バス停から信号2つ戻ると交番がある。
  ↓
通学班の上級生に「おい、これ交番に届けてこいよ」「でも〇〇(息子)は足が遅いから、乗るバスが来るまで間に合わないかもしれんなー」と言われる
  ↓
息子は走って交番にナップサックを届けに行く
  ↓
戻ってきたらまだバスは来ていなかったが、通学班の全員に怒られた
この件について、翌日通学班全員に指導がなされたそうです。
夕方、帰宅してから息子に話を聞いてみました。
私 「今日学校の先生から何か話しされた?」
息子「あー・・・まぁ・・・」
私 「話したくないの?」
息子「うーん、話したくないってほどじゃないけど・・・んー」
私 「分かった。そしたらご飯食べて、まったりしてからにしよう」
そのまま夕食を食べてから、ちょっと話を聞いてみました。
息子「何がいけなかったのかはよく分からないけれど、とにかく自分が良くなかったようだ」「『次はもうしないように』と言われたから、もうしない」
私 「何を『もうしない』の?」
息子「んー?…落とし物を交番に届けること?」
そこで、絵を描きながら状況説明をして、息子の何について先生からの指導が入ったのかなどを説明しました。
「忘れ物を届けるなど、世のため人のためになることをすること」と「通学班の皆と帰ること」のどちらを通学中の小学生が優先すべきかどうかを説明すると、「あー!そういうことか!」と納得。
優先順位の取り方の違いであることが伝わったようでした。
「ぼく、やっぱり書いてもらった方がよく分かるわー」「これがなかったら、何で怒られたか間違えるところだった」と言い、描かれることの効果をしみじみ実感してくれました。
その後、別のトラブルがあった際には、自分から「先生、何がいけんかったんか、書いて」と頼み、整理してもらうことができたそうです。
一つ一つですが、相談スキルアップしてきている息子に感動した母でした♪
(cyacya)

 ぐんぐん だより 

ぐんぐんぴっぴ (就学前)

厳しい寒さの中にも、暖かい日差しが感じられる今日この頃。
ぴっぴでは明るく元気いっぱいのお子さんたちが、いつもぴっぴを温めてくれているかの様です。今年度もあとわずか、寒さに負けないように元気に過ごしたいですね!
ぐんぐんぴっぴでは、人とやりとりする力(社会性)を伸ばすことを目標の一つにし、お子さん一人ひとりに合わせた個別支援計画に基づいて療育を行っています。
お子さんたちが楽しいと感じられる活動を通して社会性のはじめの一歩でもある、「この人と関わるといいことがある」「この人と関わると楽しい」と感じる経験を、まずはたくさん積んでほしいと思います。
そして、楽しい関わりを通して、「人を意識する」「人に注目する」などの人と関わる上で必要な力を大切に育てていけるようにしています。
そのため、「楽しそうなことをやっているな〜」とお子さんたちが思わず注目するような関わり方ができるように、私たち支援者は日々試行錯誤しています。
Aくんはバランスボールで遊ぶの大好きです。
遊び始めてしばらくは支援者とボールを投げ合ったり、転がし合ったりしながら遊ぶことができるのですが、何ターンかするとAくんは自分の好きな遊びを始めてしまい、支援者と関わりながら遊ぶことが難しくなります。
Aくんはとっても楽しそうなのですが、『人と関わって遊ぶことを楽しむ』ことが私たちのねらいなので、「Aくんが一人で遊ぶよりも人と遊ぶ方が楽しい」と思うような関わり方を見つけていかなければなりません。
そこで、もう一度、Aくんの遊んでいる様子を観察してみることにしました。そして、Aくんの楽しんでいる遊びを支援者も同じように楽しんでみることにしました。
Aくんと向き合ってバランスボールに腰を掛け、Aくんが上下にバウンドしながら動くと、支援者も同じように動き、動きに合わせながら「ボヨーン、ボヨーン」と効果音をつけてみました。
するとAくんの顔が上がり、支援者が自分と同じ動きをしていることに気が付きました。そしてAくんは笑顔を浮かべながら、さっきよりもっと強くバウンドしながら上下に動いて見せてくれました。
支援者もAくんに続き、「ボヨーンボヨーン」と効果音をつけながらAくんの動きに合わせていると、Aくんからも「ボヨーンボヨーン」と言う声が聞かれました。
そして、ボールで跳ねているときに、思いがけず支援者がバランスを崩して尻もちをつくと、それを見ていたAくんも『おっとっと』と言いながら尻もちをついて見せ、ニッコリ。
思いがけない支援者の尻もちがAくんとの楽しい遊びの一つになりました。Aくんの楽しい遊びの中に支援者が入ることからスタートし、Aくんは支援者に意識を向け、Aくんと支援者がお互いに模倣し合い、『楽しい』を共有しながら遊ぶことができました(#^.^#)
現在は、ボール遊びの他にもいろいろな遊びを通し、Aくんと一緒に関わりを楽しめるようになっています。
大人はついつい、このおもちゃではこう遊んでほしい、こう遊ぶべきだと押しつけてしまいがちです。しかし、お子さんにとって楽しい遊び方は必ずしも大人の思うものと同じとは限りません。
まずは、お子さんの楽しんでいる世界を知り、お子さんの楽しい遊びを一緒に楽しむことが、『この人と関わると楽しい』『この人と一緒に遊びたい』という気持ちを育てるということをAくんから教えてもらいました。
これからも一人ひとりのお子さんの楽しい遊びや関わり方を見つけていきながら、人とやりとりする力(社会性)を伸ばすお手伝いができたらと思います。
ぐんぐんぴっぴスタッフ:F

赤磐ぐんぐん (就学前)

三寒四温、行きつ戻りつではありますが、春が近づいてまいりました。
進級、進学まであと1ヶ月。子どもたちも保護者の皆様も、日々“ドキドキ”“ワクワク“して過ごされおられることと思います。
年長さんにとっては、赤磐ぐんぐんでの療育もゴール目前、最後までいっしょに走り抜けていきましょう。
もちろん、それぞれのペースで(^^)
ゴールを目前とする人がいる一方で、スタートを切ったばかりの人もいます。
私もその一人です。10月から赤磐ぐんぐんでお仕事をさせていただくようになり、先輩スタッフの皆さんのご指導・助言の下、色々なことを経験させてもらっています。遊びやおやつをはじめ、子どもたちと関わる場面も多様になってきました。
そんな中で、私自身が“赤磐ぐんぐんで働けて良かったな”と思った、ほっこりエピソードを二つ紹介させてください。

  【初めて一緒に勉強したAくん】

初めて私と一緒に「せんせいとべんきょう」することになったAくん。
Aくんは「初めてのこと・人は少し苦手かも」と先輩スタッフの先生から伺っていましたが、普段の姿とあまり変わらないようでした。
私の方は、初めてだったため、とても緊張していました。
「よく見て切れているね!」「上手にできたね!」と声を掛けながら、一つずつ課題を進めていきました。
褒められることには拒否はありませんがAくんは表情を大きく変えることはなく勉強が終わり、そのまま次のおやつでも、色々私からも話しかけたり、Aくんの方から自分の話を聞かせてくれたり、楽しい時間を過ごしました。
活動が終わった後、Aくんは近くにおられたお母さんにぎゅっと抱きつき、「お母さん、今日F先生(私)とお勉強したんだよ!」と笑顔で話しかけていました。
一見、事実を伝えただけのように見えるかもしれませんが、普段と同じように平然としているように見えていたAくんが、私と同じように緊張していたことがその言葉から伝わってきました。
きっと“F先生と初めてお勉強したんだよ” “ドキドキしたけど頑張ったんだよ” ということをお母さんに伝えたいと思ったのでしょう。
また、初めてのこと・人が苦手なAくんが、勉強やおやつ場面で、Aくんの話を聞いたり共感したり褒めたりすることで、その瞬間には大きな反応はなくても、「この先生は大丈夫な人だ」「話をして楽しかった」と思ってくれていて、「F先生(私)」のことを大好きなお母さんにも嬉しい気持ちを共有したくて、紹介してくれたのかなと思うと、とても心が暖かくなりました。

  【Bくんとのおやつ】

先輩スタッフ「F先生、Bくんのおやつに入ってもらえますか?」
私「はい、分かりました!」
という私たちのやりとりをじっと見聞きしていたBくん。
私がおやつエリアに近づくとすぐに、「F先生!」と元気よく名前を呼んでくれました。
私は思わず「はい! なぁに? Bくん!!」と大きな声で返事をしました。
欠席の関係などであまりそれまで接点がなかったので、まさか私の名前を知ってくれているとは思いもしなかった私は、“名札の名前を読んだのかな?”と考えながら胸元の名札に触っていました。
すると、
Bくん「それ(名札)何て書いてあるの?」
私「“Fせんせい”て書いてあるんだよ」と伝えました。
Bくん「ぼく、!“12月はまだF先生のこと知らなかったけど、今はもう分かるよ!」
この言葉から、“ぼく先生のこと分かるよ!知っているよ!”というBくんの思いが伝わってきました。
「Bくん、先生のお名前呼んでくれてありがとう。とっても嬉しい!」と言うと、彼はニコッとしてくれました。
接点があまりなかったBくんが、ちゃんと私のことを知ってくれていて、そして名前をしっかり呼んでくれたことがとても嬉しく、自分の名前を呼ばれてこんなに嬉しかった日はないなと感じました。
初めてのことやもの、人や場所に緊張したり不安になったりする彼らが、私のような新しい支援者とも関係を築いていこうとする姿を実感し、勇気と喜びを得たエピソードでした。
定型発達のお子さんからすると、もしかしたらそんなに感動するようなことじゃないのかもしれません。
でも、ASDの彼らにとって、それがいかに簡単じゃないのか、人への意識・自分からの関わり・「楽しい!」の共有と共感を獲得するため、日々お母さんたちご家族や先輩スタッフたちがいかに頑張っておられるのか、赤磐ぐんぐんの療育や様々な勉強をさせていただく中で少しずつ分かってきたからこそ、感動する時間でした。
子どもたちは、皆本当に素直に真っ直ぐに生きていることを日々実感します。
その一つ一つの成長を保護者同室の療育だからこそ、分かち合い喜び合えることも、素敵だなと感じます。
ASDの彼らの健やかな育ちを支えられるよう、そしていつかそれぞれが自分らしい花を咲かせられるよう、私もこれからも療育に力を注いでいきたいと思います!!
今後とも、よろしくお願いします!
赤磐ぐんぐんスタッフ:F

ぐんぐんキッズ (小1〜)

2020年度ももう3月になるということで、小学生の子ども達は進級が間近になっています。
この4月から約1年間大きく成長した姿が見られたのではないでしょうか?
今回はぐんぐんキッズの子ども達が成長したなと、いち療育スタッフが感じたことを書いていこうと思います。
まずは高学年のY君。
衝動性があり、物が見えたら気になって活動の本筋から逸れることがあったり、待つ時にじっと待つことが苦手だったりします。
そんなY君が同室児童と一緒に外で活動する時に成長を感じました。
ルールが書かれた紙を各々読んでいたのですが、その中に「相手の順番の時はイスに座って待ちます」と書かれていました。
それを見た彼は「先生」と呼び「俺これできん。じっと待つの苦手なんよ。」と伝えてきました。自分のことを理解しているだけでなく、苦手であることを表出したその言葉に感動しました。
そのあと「イスに座って待つ」のルールは無しにする代わりに、一緒に待ち方を考えました。
「石を蹴ったり投げたりしない」ことや「友達のプレイ中はコートの外で待つ」などといった待ち方を約束し、実際に決めたルールを守ることができていました。
“自分ってこういうところがあるな”ということが分かって伝えられるようになるというのは、とても大切なことで、大きな成長だと思いました。
続いて2年生のK君。
友達と関わるのが好きで上手に関われることが多いのですが、以前同室児童と一緒に行ったプレジャーブック作り(好きなイラストをノートに切り貼りする活動)で成長を感じました。A君も一緒に活動した友達もポケモンが大好きでお互いに話が盛り上がっていました。
その会話で2人が同時に喋り始めたシーンがありました。
その時A君は「先いいよ」と言葉をかけて友達の話を聞く姿勢をとることができていたのです。
好きなポケモンの話題だと、なかなか我先に話したくなるところですが相手に譲ることができていたのは社会性の大きな成長だと思い感心しました。
そして2年生のE君。
もともと物に対する強い関心があり、話をしたり教えようとしても別の物に注意が逸れて聞き逃していたりモデルを見てなくて間違えてしまったりすることがありました。しかしこの1年でとても人を見るようになって、話にも注目できるようになったと感じます。
もちろん今でも彼の近くに気になる物があれば話に注目するのが難しくなることもありますが、そういった物が目に入らないように環境を整理すれば、きちんと話している人へ注意を向けることができています。
また人への意識が伸びたことで表出コミュニケーションを行う際の方向性も成長していると感じます。
以前までは独り言? 誰に向かって言ってるの? という状態でしたが、今は伝えたい人の正面に回ることもできています。
2021年度の成長にも目が離せませんね。
ぐんぐんキッズスタッフ: I

グループホーム寄付のお礼

育てる会では、現在の「グループホーム ほっぷ 1」より自立度の高い、次のステップに向けての「グループホーム すてっぷ 1」の建設をめざしています。

  【 「すてっぷ 1」へのご寄附をいただいたみなさま 】

○ T.A 様(岡山市)
温かいご支援ありがとうございました。
令和4年3月の完成が目標です。
みなさま、今後ともよろしくお願いいたします。
寄付金振込口座  中国銀行 赤磐支店 普通預金 1321755
             岡山県自閉症児を育てる会 代表者 鳥羽美智代
以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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