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令和3年3月31日
第275号
NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
275号 目次
甃のうへ
自閉症啓発セミナーの報告
即実践講座・自閉症基礎講座・支援ツール勉強会 報告とお知らせ
育てる会総会・さをり織り教室・PECS輪読会・おやじの会 の お知らせ
AAO活動・はやぶさの会・水泳教室・アイリスの会・OHAの会 の 報告とお知らせ
ちゃーちゃん日記
お母さんコラム
私のお薦め本コーナー
「発達障害のある子どもができることを伸ばす!思春期編」
ぐんぐんだより
新聞記事のご紹介
グループホーム寄付のお礼
桜の満開の時を迎えましたね。
桜にまつわる詩は、数多くありますが、私は昔読んだ三好達治の「甃(いし)のうへ」という詩が好きです。
あはれ花びらながれ
をみなごに花びらながれ
をみなごしめやかに語らひあゆみ
うららかの跫音(あしおと)空にながれ
をりふしに瞳をあげて
翳(かげ)りなきみ寺の春をすぎゆくなり
み寺の甍(いらか) みどりにうるほひ
廂(ひさし)々に 風鐸(ふうたく)のすがたしづかなれば
ひとりなる わが身の影を歩まする甃(いし)のうへ
少女たちが、桜の下を静かに語らいながら歩んでいく。それを見ながら作者は、静かに一人石畳の上を歩いている。
少女たちの若さと、一人なるわが身との対比、それを桜の美しさとはかなさになぞらえているようで、何度も何度も復唱したのを覚えています。
中学か高校の教科書かなんかで読んだように思います。流れの美しい詩です。
桜が散っていくのを見ながら、ついこの詩を口ずさんでしまう私です。
私は、散っているときの桜が一番好きです。桜の花びらの舞う中を歩くのが好きです。
あれは、哲平が小学校へ入ったばかりの頃、不安な中歩いた山陽団地の中の通学路の桜。不安も戸惑いも桜並木が癒してくれました。
花の下を通りながら、少女ではないけれど、この詩を唱えながら歩いた日の事を、覚えています。
あれから、もう30年。今もその桜は健在です。
私はこんなにおばあちゃんになってしまったのに、桜は今も私に向かって、優しく咲き誇ります。
歳はとっても、心はいつまでも少女の純粋さを留めて、生きていきたいものです。
さて、今年度最後の育てる会自閉症啓発セミナーが、3月27日(土)に行われました。
講師は、横浜市東部地域療育センターの安倍陽子先生にお願いして、「自閉スペクトラム症 幼児期・学齢期の支援」という演題で行いました。
約3時間、先生のお話は息もつけないくらいのスピード感で、ぐいぐい私の心に突き刺さりました。
親として、支援者としてやるべきこと、目指すべき道筋を改めて、教えていただいた3時間でした。幼児期、学齢期の大切さをお話の中で、さらには、大人になった彼らの映像を通して、しっかり教えてもらいました。
インターネットを通じて、後日配信も用意いたします。短い期間ですが、お見逃しないように、ご注意ください。
後ろのページに報告と参加された方の感想がありますので、ご覧下さい。
今年度の活動は、この講演会を最後に終わりますが、すぐに来年度の準備が始まります。
令和3年度、最初の講演会は、吉田友子先生をお迎えして行います。
演題は「自閉スペクトラムの大学生活」で3回連続の講演会としたします。コロナが終息の兆しも見せない中なのでZoomを使っての講演会になること、先生のお顔を直接拝見できないこと、残念ですが致し方ありません。
第1回は6月19日(土)を予定しております。この日の予定をどうぞあけておいてくださいね。
今回のお話は、吉田先生にとっては初めてお話いただく内容だそうです。先生がクリニックや大学の支援室で感じられている大人になったASDの人への支援について、ご経験の中から、お話いただく予定です。
岡山の方だけではなく、広く全国の吉田友子先生のファンの方にもご案内したいと思います。
今後フェイスブックやホームページにご案内を掲載しますので、広くご紹介いただければ幸いです。
詳しいことは、もうしばらくお待ちくださいね。
講演会以外にも来年度は、計画が目白押しです。
さを織り教室に若干名募集をさせていただきます。下のページをご覧ください。
水泳教室も正会員の方にはチラシを入れていますのでよろしくです。
(育てる会 自閉症児のための水泳教室)
先輩お母さんによる体験談と、そのお母さんを囲んでの座談会のアイリスの会は、ご存じない方も多いのかと思い、再度紹介します。
座談会をしていただきたいとの多くの方からの要望を受けて、開催決定いたしましたが、平日の午前中の開催は、参加しづらいのでしょうか?参加者が当初の予定より少ないようです。どうぞ、ご希望を寄せてください。
先輩お母さんのお話を聞けるというのは、とてもすごいことです。
障害をはじめて知った時の辛かったこと、悲しみの中から、頑張って子育てと向き合ってこられたエピソード、幼児期から学齢期の様々な葛藤の中から決定しなくてはならない様々な、進路選択についてのお話・・・。
大きくなった子の親は、そういう経験をみんなそれぞれ持っています。良かったこと、後悔していること、もういっぱいあるんです。
今から大人に向けて色んなことが起こるそのまだ見えない我が子の将来を、先輩お母さんを通して、考える時間になります。
今月お話いただいたSさんは、小学3年生の時、担任の先生からASDではないか・・・、と教えていただいたそうです。
すぐに受診されて、診断を受けられたそうです。受け入れたくない思いを抱えた時期もあったそうですが、前向きに子どもの障害と向き合われ、今息子さんは、調理師専門学校を経て、日本料理店でしっかり働かれているそうです。
高校選びや専門学校選びを丁寧にオープンスクールに各校回られたお話は、圧巻でした。Sさんは、オープンスクールに中2から参加して、検討されたと聞きました。
ここだけの話ですが、ということでお勧めの学校を教えてもらいました。
学校の考え方、障害のある子への取り組み方の違いは、見てみないと解らないということもありますので、実際に行って見られるのを薦めますと言われました。
子どもが楽しく通える学校を第一に考えて、本人に見せて選ばせたと言われました。
知的障害のないASDの子は、支援学校への進学はできません。通信の学校や、夜間高校、普通の一般の子どもたちと一緒の私学、公立校等選択の幅は、大変多く迷われる方も多いと思います。
正会員の方で進学に悩まれている方は、どうぞ、事務局にてSさんのお話視聴できますので、参考にしてください。特別に撮影させていただきました。
次回アイリスの会は、4月22日(木)。
熊本へ引っ越しされたKさんのお話です。ぐんぐんにも通っていただいて、育てる会でも役員を引き受けてくださっていたKさんは、とても熱心な方でした。
18歳の春の参加者でもありました。息子さんは支援学校を卒業されて、地元のスーパーで働かれているそうです。
どんな子育てをされたのか、皆さんお話聞いてみましょう。大勢の参加をお待ちいたしております。なお、後日配信はありません。
さて、皆さん、我が家の哲平の話を少しだけしましょう。
PECSW+というiPadのアプリを使って、哲平とモスバーガーへ毎週のように出かけています。
哲平に機器の操作に慣れてもらうというのはもちろんですが、モスバーガーの店員さんにもPECSでの注文に慣れていただきたいと思い、週一のペースでお昼ご飯代わりのモス通いです。
店員さんも4回目ともなると、余裕が出来て、見ながら復唱してくださったりして、確認もスムーズになりました。ただ、確認の時に反応の鈍い哲平ではなく、私の方を見て話されるのは・・・困りものです。
お金の支払いも現金では時間がかかるので、哲平にモスカードを作らせました。お札が現金払いの機械にスムーズに入らなかったり、いちいち「現金で払います」「確認しました」などボタンを押すところが多くて、面倒です。
カードなら即見せるだけでOKなので、後ろに並んでいる方に迷惑かけないためにもカードを使うことになりました。
哲平は、カード大好き人間で、「VISAカード使う」などと言います。カードでなんでも買えると知ったら、大変なことになるので、まだクレジットカードは持たせられません。
現在持っているカードは、近所のスーパーのカードを2種類、チャージして使うタイプのものです。
それとセブンイレブンのカード、これもチャージするタイプです。後はバスカードです。現金は使わないで済むけれど、チャージして使うタイプですから、無駄使いはできません。現金が足りないときは、自分で1万円のチャージをレジでしています。
お金の価値を教えないまま、カードだけで支払うのは、危ないというお話を安倍先生からも聞きました。
私たちはお金をカードで支払うとき、例えば1250円という金額提示されたら、ぱっと千円札が一枚と250円分の硬貨が目に浮かんできますよね。それだから、買いすぎや「高いもの」というイメージが付きますが、もし現金を使ったことがないのに、カード決済だけをはじめから学んだとしたら、自閉症の子は、お金をどれだけ使ったかイメージできるでしょうか?
安倍先生のお話、とっても参考になりました。何の気なしにカードを使い始めないよう、気をつけたいものです。
その点、我が家の哲平は、小さい時からお手伝いをしてお金をもらいそれを貯めて好きなものを買いに行くということが定着しているので、1万円の価値もよく知っています。
1万円の価値を知ってから、それまではもらったお年玉も私にヒョイと渡してくれていたのに、絶対渡さなくなったのでした(残念!)
オリンピックの聖火ランナーに決まっている哲平は、5月20日(木)に赤磐市熊山の土手沿いの道を走ることになります。
開催が心配されていた聖火リレーも福島から始まったので、トーチを持って走る練習をそろそろはじめなければと、思っているところです。
応援に来て雄姿をご覧ください(ただし密にはならないように、ということだそうですが・・・)。
詳しいことは、次回の会報でお知らせいたします。
コロナ禍のせいでどこへも行けず、楽しくないと、ぶつくさつぶやいておりましたが、そういう日常に少しずつ慣れてきたように思います。
一年以上、大した買い物にも行かず、外食もほとんどしない暮らしです。その分、家で食事をしっかり作り、ときにお弁当屋さんでビフテキ弁当Wを奮発したりするのがプチ贅沢で、めっちゃくちゃ嬉しかったりする日常を楽しみ始めている私です。
友人ともなかなか逢えなくて、疎遠になっていくような気がしますが、代わりにLINEやZoomなんかでお話もできます。
便利な世の中になったおかげで、出かけなくても交流が出来ます。なんてことないですよね。
元気でコロナに負けないで、長生きしてやろう・・・なんて思う私は、もうすぐ69歳のお誕生日を迎えます。
数え歳で言うなら、70歳です。
「船頭さん」という童謡をご存知でしょうか?
村の渡しの船頭さんは、今年60のおじいさん。
歳はとっても、お舟をこぐときは、元気いっぱい櫓がしなる。
それ、ギッチラ、ギッチラ、ギッチラコ ♪
という歌がありましたが、今年70のおばあさんは、歳なんかに負けないで前向きにギッチラ、ギッチラ、がんばりますぞぇ〜♪
(鳥羽 美千子)
自閉症啓発セミナーの報告
令和3年3月27日(土)、横浜市東部地域療育センターの安倍 陽子 先生を、講師にお迎えして、「自閉スペクトラム症 幼児期・学齢期の支援 〜将来に向けて、今から取り組みたいこと〜」のテーマで「第110回(令和2年度 第5回)育てる会 自閉症啓発セミナー」を開催いたしました。
当日、オンラインでセミナーに参加された方からの講演報告とアンケートが届いていますので、その一部ですが紹介いたします。
3月27日、オンラインで第110回自閉症啓発セミナーが行われました。
「自閉スペクトラム症 幼児期・学齢期の支援」〜将来に向けて、今から取り組みたいこと〜」と題して行われた今回の講演会では、学齢期の子どもたちに将来に向けて何が必要なのか、どのような支援を行っていくべきかをお話いただきました。
参加者の方からは、先生に解説をしていただきながら映像資料を見せていただき、支援の現場で取り組んでいることや、なぜその方法をするのかという目的についてもお話いただくことで、とても理解しやすかったと多くの感想をいただきました。
講演会を聞いて、特に印象深かった内容をいくつかご紹介いたします。
まず、「子どもたちに居場所があることの大切さ」
個別のケースについてはプライバシー保護のため差し控えますが、現在のような余暇支援が無かった頃から、お子さんの余暇支援のために様々な楽しい活動を一緒に取り組んできたご家族をご紹介いただきました。
お子さんの電車好きからお母さんも電車好きになった話は、この会報を読まれている方で、同じような経験をされた方もおられるのではないでしょうか。
先生からは、余暇やちょっとした空き時間の過ごし方を色々と提案して、ご家族で一緒に楽しみながら取り組むことが非常に重要なことだとお話いただきました。
次に、「相談力を身につける」こと
学校や園、施設と連携していく中で、わが子のことを伝えたい、理解してほしいと思うあまり、子どもの情報を羅列して一方的に伝えてしまうケースがあるそうです。
子どものことを伝える時に、「こういう場面では、こう対処したらいいかもしれない」と対応策などを考え、一緒に伝えると学校の先生方にもよく伝わります。
また、日々先生方にも感謝を伝えていくこと。
自分の要求を伝えるだけではなく、それによって助かっていることを相手に伝えていくことが大切とお話いただきました。
そのほかにも、学校にお子さんのことで協力を依頼するのであれば、学校の行事などにも積極的に協力することが大切だとお話いただきました。
たとえばボランティア活動などです。安倍先生がご紹介してくださったケースでは、学校での児童に対する読み聞かせのボランティアや、登下校中の見守りのボランティアなどです。お仕事をされている方で定期的なボランティアに参加ができない方には、運動会などの行事の手伝いなどができるかもしれません。
サポートブックについても触れられていましたが、大切な個人情報がたくさん掲載されている書類なので、学校の先生に渡しても、金庫にしまって厳重に保管されてしまうケースがあるそうです。場面に応じて、A4用紙1枚くらいにお子さんのことを書いた簡潔に書いた「トリセツ」を用意するといいとのことでした。
最後に、子どものことを理解するために「継続的に学び続ける」こと。
上に書いたとおり、お子さんの居場所であるために、お子さんのことを相手に伝えるためには、そのお子さんのことをよく理解する必要があります。そのためには、数回勉強会に参加するだけではなく、学び続けなければなりません。
なぜなら、お子さんが成長していくにつれ、お子さんの出来ることも変化していき、それぞれの場面で必要な知識も変化していくからです。
また、無理解は無理な要求に繋がります。
無理な要求を続けた結果、失敗して叱られる、注意されるという経験をした子どもたちは、取り組むのが辛い、しんどい気持ちになります。
「失敗経験をできるだけ少なく」と先生からお話いただきましたが、正しい方法を学べばきちんと出来るようになる一方で、不適切な対応方法を学んでしまうと、それを覚えてしまい正しい方法を学びなおすことが難しいとも教えていただきました。前もって予測できることは説明し、どうすればよいのかを教えておくといいですね。
「人は失敗した経験から正しい方法を学んでいく」と考えられる方もおられるかもしれませんが、
失敗経験が強く影響し、自己否定につながっていく場合もあります。
講演会の最後を、「子どもたちを変えようと思うなら、まずは大人(私たち)の変わる力が大切」という言葉で締めくくっていただきました。今回の講演会でもご紹介いただきましたように、育てる会でも今後も学びの機会を提供できるように頑張っていきます。
(スタッフ:N)
○ 講演会の中で話をするだけでなく、映像を見せて頂き、とても分かりやすかったです。特別支援学校小学部1年生の担任をしています。着替えや課題、ロッカーに提示してある予定表をみて、クラスでやらなければならないことがたくさんあるなと感じました。その子どもにとって良いものは何かを考え、分かりやすさ、やりたくなるご褒美など追求していきたいと思います。またそれを保護者の方に共有できるようにしていきたいと思います。Zoomでの開催となり、私自身としてはとても参加しやすかったです。今後も勉強していきたいと思いますので機会があればよろしくお願い致します。ありがとうございました。
○ 初めてこういった講演会に参加しました。年長さんの夏に保育園に行けなくなってから7ヶ月が過ぎました。今まで保育園に行きたくないなんて1度も無かったので、何が何だかわかりませんでした。園の先生の進めで児童相談所にいき、そのあと自閉スペクトラム症と診断をうけました。4月から小学校です。母親の私も一緒に授業をうけて、学校生活を過ごせるという許可を頂きました。入学までに担任の先生と面談させてもらったり、コロナ禍に見学に行かせてもらったりもしました。息子の事を担任の先生や、これからお世話になる皆様にわかりやすく伝えるために、先生のお話で出てきたA4の紙に絵や写真などでわかりやすく書いたものを作成して渡そうと思いました。
それから、感謝を忘れず、いつも伝える事。我が家は、母親の私以外は、息子について任せられないので、その環境が息子に申し訳ないなと思うのですが、私が助けるしかないので、頑張ります。しかし、親の私も歳をとり、元気で居られなくなったら、、という最初のお話に、不安です。
私が死んでも自立して、やっていけるように今から支援していきたいと思います。今日は参加してよかったです。ありがとうございました。
令和2年度 支援者対象
現場の先生のための即実践講座
応用行動分析(ABA)の専門家であるABC研究所代表の今本繁先生 による、ABAの基礎から実践までを本格的に学べる「令和2年度 岡山ABA講座」が終了しました。
最終回は、受講生の方から、1年間学んできた応用行動分析による療育の実践について発表してもらいました。
発表者以外の方も、すでに取り組まれている方、来年度からの支援計画に組み込まれる方、それぞれだと思いますが、この1年間の勉強を、ぜひ岡山の自閉スペクトラム症児への支援に生かしていただきたいと願っています。
今本先生、貴重な1年間の講義ありがとうございました。
それでは最終回、「事例の発表とまとめ」に参加された方からのアンケートの感想です。
○ 1年間丁寧に教えていただき本当にありがとうございました。本当にこれまでの支援の在り方についてを考えさせられましたし、これからの支援を見直し変えていくことについて何よりワクワク感や希望をもてたということがありがたかったです。何はともあれまずは実践!これを有言実行したいと思います。事業は違えど同じ法人内で受講している仲間もいますので、彼らと一緒に楽しみながら取り組んでみたいと思います。学ぶ機会をいただき、ありがとうございました。
○ 事例研究はとてもためになりました。ABC分析、強化、弱化、支援策、正の強化、負の強化など標的行動、データ分析などから結果を導き出すことなど、こうすればいいのかと勉強になりました。説得力を持たせるためには、データをとり客観的に考察することが大切だと感じました。
1回目から繰り返し説明してくださったおかげで、10回目にして用語など耳になじんて来ています、まだまだですが、行動実践をしていき今回の講座を参考にしていこうと思います。今本先生ありがとうございました。
○ 応用行動分析の講座は初めてで、問題行動についてどのようにアプローチしていけばいいのか、経験だけではなく客観的に考える方法が学べ、貴重な体験になりました。ありがとうございました。
○ 事例発表してくださったMさん、Kさん、ありがとうございました。とても分かりやすく、そして興味深く聞かせて頂きました。
私自身も子育てしながら、仕事で療育をしている立場なので「あ〜わかる!わかる!!」と感じる部分がありました。ありがとうございました。
令和3年度 支援者対象
現場の先生のための即実践講座
令和3年度の即実践講座の講師の先生とテーマが決定しました!
講師は、これまでも育てる会がお世話になっている、香川大学教育学部教授の坂井聡先生で、テーマは「現場でのコミュニケーションと支援技術」です。
それこそ現場で即実践に役立つ支援を教えていただけると期待しています。
【令和3年度 現場の先生のための即実践講座:坂井 聡 先生】
第1回 5月13日(木) 障害があるということはどういうことだろうか?
第2回 6月17日(木) 支援技術とは ATとAAC
第3回 7月15日(木) ICTの導入@ オンライン授業のために
第4回 9月16日(木) ICTの導入A 個別支援のために
第5回 10月14日(木) コミュニケーション@ 表出性のコミュニケーション
第6回 11月18日(木) コミュニケーションA 受容性のコミュニケーション
第7回 12月16日(木) コミュニケーションの評価と目標
第8回 1月13日(木) コミュニケーションの実践結果は?
第9回 2月10日(木) コミュニケーションの再評価
第10回 3月17日(木) まとめと今後に向けて 新たな時代に向けて
※ 副題は一部省略しています。
詳しくは同封のチラシをご覧ください。
場所と時間:オンライン(Zoom使用)開催 19:00〜21:00
参加費:全10回 一般 23000円、賛助会員 20000円(保護者対象ではありません)
当日都合のつかなかった方には後日期間限定見逃し配信があります。
また、全回無欠席の方には坂井先生からの修了証の授与もあります。 (なお、今回からは資料については、データからダウンロードしていただくか、セブンイレブンでの印刷をご利用ください)
いつも楽しく、それでいてタメになる坂井先生のお話です。
新型コロナの影響で、坂井先生が校長を併任されている附属坂出小学校でも、オンラインでの授業をたくさん取り入れられているそうです。まさに、新学期からの即実践に役立つこと間違いなしの「即実践講座」です。
誘い合っての大勢の先生、支援者の方の参加をお待ちしています。
令和 2 年度 支援者向け
発達障害支援 夜間連続講座 in 赤磐
川崎医療福祉大学講師の小田桐早苗先生による、赤磐市と共同主催の令和2年度夜間連続講座も無事終了しました。
新型コロナウイルスのため、今年度は先生とも、他の受講生の方とも直接顔を合わせることなくオンラインでの講義でした。
「職場や家庭からすぐに参加でき、助かった」という意見も多かったのですが、「少し寂しかった」という声に応えて、講義終了後に先生のご好意でミュートをはずしての交流会も開催できました。
時間に余裕のある方だけの参加でしたが、これからの支援について有意義なひとときとなりました。
それでは、最後の第10回「本人が自分に自信を持って生きていくための支援について考える」に参加された方から、1年間を振り返ってのアンケートです。
○ 以前から小田桐先生の講座を受講したかったので、オンライン開催になって本当に嬉しかったです。月に1度がすぐに来てしまった感じで、飛ぶように10回が済んでしまいました。改めて10回分の資料を見直し、TEACCHを基本にしながら、小田桐先生テイストで優しく丁寧に伝えてくださった瞬間が何度もよみがえってきました。その時その時の自分の状況で、特に心に残ったり、初心に立ち返ったりすることができました。教えて頂いた内容はもちろん、先生がいつも自閉症の方やご家族に対して敬意の気持ちを持っておられる姿勢に、自分もそうありたいと何度も思いました。オンライン受講とアーカイブ配信の両方で復習もできるのが有難かったです。
○ まだ保育園に務めて年数が浅く、どのように支援して良いかわからない事が多かったので、勉強になりました。また、自分と子どもを振り返るきっかけにもなりました。幼児期以降の子どもとは関わりがないためイメージできにくいところもありましたが、自分が関わっている幼児期の支援が、今後に大きく影響するとても貴重な時間だということを再確認しました。1年間ありがとうございました。
令和 3 年度 支援者向け
発達障害支援 夜間連続講座 in 赤磐
令和3年度の赤磐市との共同主催による「発達障害 夜間連続講座」です。
講師は、育てる会ではおなじみの川崎医療福祉大学講師の重松孝治先生にお願いしました。
重松先生には、保護者向けに令和2年・3年と続けて講座を開いていただくのですが、支援者向け講座は久しぶりになります。
令和3年度には、赤磐市でも発達障害への支援者をもっと増やしていきたいとの思いで、お忙しい中、保護者向けと合わせて2つの連続講座をお願いした次第です。
緊急事態宣言は解除されたとはいえ、第4波の襲来が危惧されるコロナ禍ですので、3年度もオンラインにて開催の予定です。
そのため、全国からの受講者もお受けできますので、この機会に遠方からの方もどうぞご参加ください。
【令和3年度支援者向け 赤磐市 発達障害支援 夜間連続講座:重松 孝治 先生】
第1回 6月 3日(木) 自閉症の理解@ 発達障害の理解と自閉症
第2回 7月 8日(木) 自閉症の理解A 自閉症の人の学び方、とらえ方・・
第3回 8月 5日(木) 個々の理解に基づく支援の実施
第4回 9月 9日(木) 学びやすい環境づくり@ 見通しを持って取り組む・・
第5回 10月 7日(木) 学びやすい環境づくりA 視覚的に期待を伝える・・
第6回 11月11日(木) 本人からの発信を支える
第7回 12月 9日(木) あそび・余暇の支援
第8回 1月20日(木) 社会性へのアプローチ
第9回 2月17日(木) 行動面の問題解決に向けて
第10回 3月10日(木) 育ちに応じた支援の展開
※ 副題は一部省略しています。詳しくは同封のチラシをご覧ください。
場所と時間:オンライン(Zoom使用)開催 19:00〜21:00
参加費:赤磐市在住の方 7000円(全10回分 資料代)、市外の方 一般 20000円、賛助会員17000円(全10回分 資料代含む)
当日都合のつかなかった方には後日期間限定見逃し配信があります。
また、全回無欠席の方には重松先生からの修了証の授与もあります。支援者対象で、保護者対象ではないので、よろしくお願いします。
令和2年度 保護者のための 自閉症基本講座
初めて自閉症の告知を受けたばかりの保護者の方にも分かりやすいようにと、できるだけ専門用語を使わない重松孝治先生による6回連続の「自閉症、基本の“き”」講座も、令和2年度分が終了しました。
重松先生には、お忙しい中、令和3年度は、支援者向けの赤磐市夜間連続講座と合わせて、保護者向けの自閉症基礎講座も続けてお願いすることができました。
こちらは、令和2年度と同じく、6回程度の連続講座となる予定です。
日程等、詳しいことが決まりましたら、改めて会報でお知らせしますの、今しばらくお待ちください。
それでは。お母さん方からこの1年を振り返っての感想が届いていますので、その一部ですが紹介します。
○ 自閉症の基本というだけあってか、内容が少しずつ濃く難しくなっていくためか何度も配信を見直すことがありました。専門用語がほとんどなく、専門用語がでたとしてもその説明があるため分かりやすかったです。娘のことが知りたいと思い、連続講座を受講しましたが、日々の娘の行動が勉強していくことで納得できるものとなり、私が抱いていた違和感や不安が軽くなっていきました。
夫や家族との娘に対する理解の差はありますが、少しずつでも周りに伝えていけるような娘のサポーターになれたらと思いました。
○ 初めて自閉症のことを学ぶ私にとって、この講座は我が子をどうしたら理解できるのか、分かってあげるにはどのような方法があるのかなど我が子のことを少しでも前向きに考えることができる講座でした。この1年は聴講して学ぶことばかりだったので来年度はこの講座で学んだことを実践して行く1年にしたいと思っております。早速4月からの来年度は療育で要求や拒否を表現できるよう社会性の向上を目標にして頂いてるので、重松先生の講座でも教えて頂いた「子供の発信を育てる」をもう一度復習・実践できることを楽しみにしています。
最後に先生の講座は、知識のない私でもスムーズに頭の中に内容が入ってきて理解しやすい講義でした。また来年度も参加させて頂きたいと思っております。丁寧に講義して下さりありがとうございました。
○ 何年も前になりますが、重松先生の保護者のための講座を1年間受講させてもらい、とても良かったので、また保護者のための勉強会があったら是非参加させてもらいたいと思っていたので、とても嬉しい講座でした。
以前受講した時には小さかった我が子も高等部になり、私の自閉症の子との付き合いは長くなりましたが、お話を聞いていると、そうだよなぁと納得することもあれば、そっかぁ!と改めて感じることもあり、初心に戻って頑張ろうと思える時間でした。重松先生のお話はとてもわかりやすくて、一字一句逃したくないと一生懸命聞きました。1年間、本当にありがとうございました。
令和2年度 支援ツール勉強会
澤月子先生に講師をお願いしての令和2年度の支援ツール勉強会も、最終3回目が終わりました。
毎回、澤先生に講義をしていただいて、その後アドバイスをいただいたり、参加者同士が作ったツールを見せ合ったりして、あっという間に3回が終わったという印象でした。
最終回も、アセスメントの大切さや、行動分析を応用してのツール作りについて勉強になりました。
来年度も、引き続き澤先生に講師をお願いできるようになったとのこと、今から楽しみにしています。
それでは、第3回の支援ツール勉強会に参加された方からのアンケートです。
○ 参加しやすい回数で、資料もわかりやすく、LINEを使った交流があって良い勉強会だったなぁと思います。 脳から考えることや生理的に解釈すること等、低気圧や日照時間のコンディションへの影響も実感としてあったので納得でした。難しいですが、体の不調を伝える方法を教えていくことは必要だなと思います。
○ 3回とも途中からの参加になりましたが、支援についての勉強をしていくことで、日常の中の困りごとを発見するのが少しずつ私の楽しみに変わっていきました。娘の困っていること、泣いてるだけの状況でも前後の様子や、周囲の状況などを察知し、何が原因なのかを見極めようとするようになりました。場合によっては使えていた支援が、その時の状況によっては使えなくなることもありましたが、使えない=なんでだろうかと自分なりに考えよう!とする力がついてきたように思います。
今回LINEのオープンチャットがあったおかげで、話すのが苦手な私は助かりました。先生から直接アドバイスをいただけることも今後の励みになりました。
令和3年度 育てる会総会 のお知らせ
令和3年度の育てる会総会のご案内です。
【総会】 日 時:令和3年5月25日(火) 11:00〜12:00
場 所:オンライン開催(赤磐市和田194-1 育てる会 事務局)
正会員の方には、議事次第と出欠連絡票および委任状を同封していますので、返信をよろしくお願いします。
なお経費の面からは、メールでの返信が一番ありがたいので、よろしくお願いします!
令和3年度 育てる会 活動予定
先月号で、アンケート結果を報告しましたが、その内容を理事会で検討した結果、現在行なわれている活動については、令和3年度も引き続き開催することになりました。
○ 保護者向け自閉症基礎講座「基本のき」 重松 孝治 先生
○ 保護者向け支援ツール勉強会 澤 月子 先生
○ OHAの会 利守 愛子 先生
○ 支援者向け 即実践講座 坂井 聡 先生
○ 支援者向け 赤磐市夜間連続講座 重松 孝治 先生
○ アイリスの会・キッズルーム・クリスマス会・木工教室・水泳教室・AAO活動・サッカースポーツクラブ・はやぶさの会・山登りの会 など
現在、行なわれていますが、あまり会報では広報をしていなかったため、知らない方もあった活動(さおり織り教室・PECS輪読会)を、この機会に紹介します。
さをり織り教室
お母さんたちが集まって、「さをり織り」を学んでいます。
織り方や糸のかけ方を学んで、子どもたちとは、それぞれのお家で織っていく形です。
さをり織りの研修を受けられたお母さんもいらっしゃいますが、特に先生をお招きするわけではなく、お母さん同士で教え合い、工夫しあって進めています。
さをりを織りながら、日頃のご家庭での様子なども話しながら、楽しく過ごされているそうです。
見学、体験ご希望の方は、事務局(086-955-6758)までご連絡ください。
【 次回のさをり織り教室 】
日 時:令和3年4月16日(木)10:00〜12:00 (原則 毎月第3木曜日)
場 所:育てる会事務局 離れ(赤磐市和田194-1)
費 用:実費(自分で織った糸のg数を計算)
対 象:育てる会正会員(保護者向け教室です)
PECSあかいわ 輪読会
PECS(絵カード交換式コミュニケーション・システム)を学びたいという保護者や支援者の方が、毎週Zoomを使って、輪読会を行なっています。
テキストはPECSの「トレーニング・マニュアル」です。なにしろ、400ページ以上もあるマニュアルですので、一人だとなかなか理解できないのですが、毎週数ページずつ読み進んでいます。
ワークショップでは分かったつもりでいても、読んでいるうちに、疑問に思ったり、新たに発見したことがあったり、と興味深いです。PECSでは大先輩の、大阪の中谷正恵さんや高知の上村和子さんも参加していただき、アドバイスをいただいたり、質問にも答えていただけるので、とても勉強になります。
家庭でのPECSを使っての体験談や失敗談を話し合う時間もあり、いつもアッという間に時間が来てしまいます。
PECSに興味のある方はぜひ仲間になってください。
【 次回のPECS輪読会 】
日 時:令和3年4月6日(火)10:00〜11:30
場 所:オンライン(Zoom使用)
主 催:あかいわPECSサークル
(育てる会主催ではないですが、参加者は育てる会の方が大半なので、安心して参加できます)
会 費:年会費 1000円(事務局でお受けします)
対 象:PECSレベル1ワークショップを修了された方
以下は、アンケートでは希望も多かったのですが、現在、開催方法等を検討中の活動です。
○ ソーシャルクラブ(自分のことを知ろう!)
○ 知的障害を伴う子を持つ親のための勉強会
○ 事務局中庭での「お祭り」・・・ コロナが終息したら、ぜひやりたいですね。
おやじの会主催 交流会
おやじの会では、山登りの会に続いて、父親同士のZoomでの親睦会を検討しているのですが、共通の話題を何にしようか・・?ということで迷っていました。
このたびアンケートの開催希望を受けて「同じ映画を観て、感想なりを話題にできれば、知らないお父さん同士でも、話に入りやすいのでは」と思い、映画鑑賞からのZoom飲み会を企画しました。
最初の映画は、4月16日(金)からシネマクレール丸の内で上映される『旅立つ息子へ』を予定しています。
愛する息子ウリのために人生を捧げてきた父アハロンは、田舎町で二人だけの世界を楽しんできた。
しかし、別居中の妻タマラは自閉症スペクトラムを抱える息子の将来を心配し、全寮制の支援施設への入所を決める。
定収入のないアハロンは養育不適合と判断され、裁判所の決定に従うしかなかった。入所の日、ウリは大好きな父との別れにパニックを起こしてしまう。アハロンは決意した。「息子は自分が守る」。こうして二人だけの無謀な逃避行が始まった。
旅を経て父が下した決断に、涙が止めどなく溢れる。
実話に基づく、親子の旅立ちの物語。
予告編を見て、父親にとって、とてもいい映画に思えて決めさせていただきました。https://longride.jp/musukoe/
コロナ禍で映画館を敬遠されている方もおられると思いますが、「鬼滅の刃」や「シン・エヴァンゲリオン」も賑わっていますので、しっかり感染対策をすれば大丈夫ですよね。
おやじの会の主催ですが、山登りの会などと同じく、お母さん方や家族での参加も歓迎です。
また、「Zoom飲み会」と銘打っていますが、アルコール抜きのコーヒー、紅茶などでももちろんOKです。
都合がつかず映画を観られなかったお父さんも、交流が目的なので、遠慮なく参加してください(話を聞いてどうしても観たくなった方、安心してください。4月29日まで公開延長が決まりました!!)。
第1回が好評だったら、次は5月21日公開予定の東田直樹さん原作のドキュメンタリー『僕が跳びはねる理由』https://movies.kadokawa.co.jp/bokutobi/
などもいいかな・・などと思っています。
【おやじの会 オンライン交流会】
日 時:令和3年4月25日(日)19:00〜(1〜2時間程度) 途中入室・離席・退室 ご自由にどうぞ
参加費:無料(飲み物等は各自ご用意ください)
申込み:事務局(086-955-6758、acz60070@syd.odn.ne.jp)
(担当:トチタロ)
令和2年度 AAO活動 報告
AAO活動は、子どもが親と離れ、ボランティアさん(2人)と3人で街の中に出掛け、様々なことを体験する活動です。
活動は年3回程度、お子さんに合わせてお家の方が企画しています。
今年度はコロナウィルス感染症の拡大で活動できるかどうか不安でしたが、無事2回活動することができましたので報告させていただきます。
活動テーマ
第1回 ボランティアさんとお買い物
・ボランティアさんと仲良くなろう
第2回 県立図書館で本を借りよう
・路面電車に乗る
・図書館でのマナーを学ぶ
活動には、@ボランティアさんと仲良くなろう。AICOCAを使って乗り物に乗ろう。B困ったときは「手伝って」と言おう。など目標を立てて取り組みました。
後日、ボランティアさんに活動中「上手くできたところ」・「困ったところ」を報告していただき、次回の目標を決めていきました。
「困ったところ」は、普段の生活でも課題として取り組むことができありがたかったです。
事前の下見・しおり作りなど大変な作業もありますが、子どものワクワクしている顔を見たり、ボランティアさんが子どもとの関わり方を自ら考え、いろいろな視点からサポートしてくださる姿を見ていると、大変さを忘れてしまうくらい楽しくなっていきました。
今年度は、わが家だけの参加でしたが来年度も続けていく予定です。
興味を持ってくださった方は参加してみてください。(5月頃〜参加者を募集します)
(担当:M)
はやぶさの会 の 報告
自閉スペクトラム症のお友達作りの会、「はやぶさの会」です。
メンバーは、小学生の男の子を中心に活動しています。
先日2月28日(日)、玉野市のおもちゃ王国に行ってきました。
今回は、初参加の子も来てくれて、どうなるかなと保護者の方とドキドキしていましたが、普段活動している皆が「こんにちは!」「よろしくね!」「今日一日楽しもう!」と先輩ぶりを発揮して、しっかり初参加の子を誘いながら気遣う姿に驚かされました。
「次はどれに乗るか、相談して決めてごらん」など、少し保護者の促しやヒントを出すだけで、子ども同士で「これなら皆も大丈夫だよね」「俺はここで待っているから、乗ってきていいよ。あれはちょっと俺ビビるから」「お昼ご飯何食べるとか決めてきた?」などなど、しっかり話し合いながら楽しむことができていました。
企画した際には「小学生たちには、おもちゃ王国は少し幼稚かもね」なんて保護者たちで話していましたが、なんのなんの。10時から16時まで6時間しっかり遊び、フリーパス券を活用して心ゆくまで堪能し、「もっと遊びたかった!!」「また来よう!」とニコニコしていました。
感想が寄せられているので紹介します。
「楽しい一日をくださってありがとうございます。息子の嬉しそうな表情がありがたかったです。またよろしくお願いします」
「本人は『久しぶりに皆と会えて嬉しかったし、新しい仲間が増えて嬉しかった』『早くマスクを外して話ができるようになりたい』と話していました。はやぶさの友達を仲間というか、大切な存在になっているのかなと母の想像です。
久々の参加で、親子ともにストレス発散になりました。それぞれ好みがあるだろうから、昼食以外別行動かなと思っていましたが、親の促しがあれば、子どもたちで相談して乗り物を決めたり、自分が乗らなくても友達を待ってあげたり感動しました。完全に子どもだけで乗った観覧車の中では、怖い話・しりとり・次の乗り物について話し合ったようで、親が心配しすぎなくても、子どもたちで案外やれるんだなと感動しました」
「息子からは『観覧車に一緒に乗って怖い話やしりとりをしたのが楽しかった』『自転車を一緒に漕いだのが楽しかった』と感想を話していました。母としては思っていた以上に一緒に行動できている姿が嬉しかったです。
また親同士で学校のことや進路のことなどの話ができる時間もあって良かったです」
「息子本人は『やべー。めちゃくちゃ楽しかった!!』『次はいつ??次は何する??』『新しい子とも仲良くできて良かったわ。また来てくれたらいいなぁ』とずっと話しています。
母としても、子どもたちの成長に驚くばかり。あんなにマイペースだった子どもたちがお互いを気遣い、『皆が揃っているか』『この乗り物の年齢や身長制限、皆は大丈夫か』など声掛け合っている様子に感嘆しました。
観覧車に子どもたちだけで乗ると言い出した時は正直びっくりと同時にちょっと怖いとも思ったのですが(高いところが苦手なので途中で怖がったら子ども同士だけでどうしようとか)、『皆と一緒だから怖くない』と言い自分から乗り込む姿に、息子の成長を感じました。
学校も学年も住んでいる市町村も違いますが、はやぶさ仲間のことが、本人にとっての大切な友達になってきていることが嬉しいです。学校や身近に分かってくれる人・仲間ができなかったとしても、ここの仲間がいてくれることが、きっとこれから中高生になって本人の心の支えにも繋がってくれるんじゃないかなと思います。
はやぶさの会があって本当に良かった。ありがとうございました」
新しい仲間も随時募集中です。初めてでもすぐ仲良くなれますよ。
小学一年生以上のASD診断のある男の子で、友達がほしいなと思っている子対象です。
お気軽にお申込みください。初めての方でも大歓迎です!仲間が増えてきてくれると嬉しいねと子どもたちも話しています。
(担当:M)
水泳教室 の お知らせ
日 時:令和3年4月18日(日) 15:30〜17:30
場 所:OSKスポーツクラブ(岡山市北区絵図町1−50)
連絡先:育てる会事務局(086-955-6758)
★ 令和3年度水泳教室参加の方は、年会費 11,000円(11回分)をお願いします。
途中参加の方は、年度の残りの回数×1000円となります。
★ 新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
体験してみたい方は、2回までOKです。(1回 1000円)
プールは正会員限定で、育てる会の貸し切りで使っていますので、安心してお越しください。
詳しい案内は、正会員の方にはチラシを同封していますのでご覧ください。
★ 当月欠席される方は4月15日(木)までに事務局に連絡してください。
(担当: I & S)
あゆみをつなぐ アイリスの会
「18歳の春を目指すクラブ」による、Zoomでの座談会&勉強会です。
3月25日(木)第6回 あゆみをつなぐアイリスの会を行いました。
今回は、通常の高等学校・専門学校を経て社会人になられた、知的障害のない男性のお子さんをお持ちの先輩お母さんでした。
小学生時代の様子から、成人になられるまでのお話をしていただきました。
中でも、高校選びのお話はとても参考になりました。オープンスクールにたくさん足を運ばれたようで、その場で感じたことや得られた情報を、これから必要な方へと詳しく教えていただきました。
パンフレットやインターネット上では得られないような情報も教えていただけました。
同じ発達障害を持っている保護者として、参考になることが大変多く、メモを取るのに必死でした。たくさんの為になる情報を教えていただきましたので、高校選びに悩んだ方は、また育てる会までご相談いただきましたら、貴重な情報を提供もできるかと思います。
お忙しい中、後輩保護者さんのためにご出演いただきましてありがたかったです。
来月は、熊本へ引っ越しをされたKさんがご出演予定です。Zoomなので遠くに住んでいてもお話が聞けるのはとても凄いですよね!懐かしい方もおられる方だと思います。
是非、ご参加お待ちしています。後日配信はありませんので、当日ご参加くださいね。
【 第7回 アイリスの会 】
日 時:令和3年4月22日(木) 10:00〜12:00(頃)
場 所:Zoom座談会
参加費:無料(正会員限定・・・後日配信はありません)
参加申込:人数把握のため、ご一報ください。また正会員の確認のため、名前を入力してご参加ください。
※ ID、パスワードはいつも同じですが、お忘れの方は事務局まで
OHAの会の報告とお知らせ
OHAの会は高機能自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害で知的障害のないタイプの子どもを持つお母さんのための会です。
今年度から、少し形を変えて、毎回テーマを決めて利守先生にお話いただいたOHAの会です。
令和2年分の10回が終わったのですが、とても好評だったので、来年度も引き続き、テーマごとのお話と、参加された方の質問に答えていくという形式で行なっていきます。
【令和3年度 第1回 OHAの会】
日 時:令和3年5月11日(火) 9:30〜11:30
場 所 :オンライン(Zoom使用)
テーマ:「味わって育てよう! 〜“普通”って何だろう〜」
講 師:利守 愛子 先生(公認心理士)
参加費:4000円(全10回分) 正会員限定
それでは、令和2年度のOHAの会に参加されたお母さん方からの感想です。
○ 1年間本当にすぐに実践出来る、具体的で分かりやすい支援をたくさん教えて頂いたり、質問にも丁寧に答えてもらい受講して良かったなと思える一番の講座でした。
何よりも先生が受講者の気持ちに寄り添い、頑張ってるよーと言ってもらえるのが涙が出るほど嬉しかったです。毎月楽しみに受講させて頂きました。本当にありがとうございました。
○ 利守先生がいつも、OHAに参加している人達はよくやっている!と褒めてくださる度に、そうか、よくやっとんじゃ、と心軽くしてもらっていました。子どもにももっと褒めてあげようと思えました。1年間ありがとうございました。
ちゃーちゃん日記 (あるASDの女の子のお話)
ASDの子ども二人を育てる母親であり、AS当事者でもある私のこれまでの日々や現在の様子を紹介するコラムです。
脈絡ない話や時系列が昔だったり今だったりで、分かりづらいかもしれません。思い出したままをお伝えしていくので、整理されていませんが、お気軽な気持ちで読んでいただき、良ければ「おもろいな!」「不思議!」と皆様の身近にいるASDの人たちの感じ方や暮らし方を知ることに少しでも繋がればと思っています。
そう言えば。あのコロナ騒ぎでのバタバタした3月4月から、もう一年経つのですね。
「普通の進級」を経験していた在校生の子たちにとっては、「いつもと違うなぁ」「なんでかなぁ」ぐらいの感覚だったかもしれませんが、一年生(次の二年生)にとっては、この春もびっくりの連続かもしれません。
「小学生になるよ」「入学式があるよ」と言われていたのに「ならないじゃん」「ないじゃん」ということがたくさんあったかと思ったら、次は学校内での変更がたくさんです。
世間一般の人にとっては「普通」のことが、初めて経験をする子どもたちにとっては「びっくり」だと思います。ASDの人たちの世界は、こういうことの連続だと思うのです。
私も、初めての小学校生活は全くイメージがない中で、とにかく必死な毎日でした。
それでも「一年生」を何とか乗り越えたかなと思ったら、「二年生」という大きな壁にぶち当たっていました。
たとえば、ランドセルの黄色いカバーです。
通常は一年生が付ける物ですよね。二年生になってつけている人がいなかったので、一年生の三学期の終わりに担任の先生に勇気を出して聞いたら、「これは車からも分かりやすいようにして安全に登校するためのものだから、つけておきたかったらつけておいたら?」と言われました。
そうか。そういう理由か。外せと言われていないならそのままつけていよう。
そう思っていたら、二年生の始業式の日に笑われました。「本当につけてくるなんて」と。びっくりしますよね。
次に驚いたのが教室です。
私は小規模な園に通っていて、通常の園での進級を経験しないまま入学したので、「3月までの教室と、4月からの教室が違う」というのが初めての経験でした。
しかも当時の一年生の教室と二年生の教室は、棟も階も靴置き場も全く違うので、「迷子」になっていました。トイレもどこを使ったらいいか混乱。
「え?二年生は、毎年この教室なんだよ?教室移動するよって言われたじゃん。何で知らないの?」そんなこと言われても・・・。
「シンキュウ」「クラスガエ」「キョウシツイドウ」って何だろう?とは思っていたけども・・・。
最後に一番ショックが大きかったのは、「それまでは一番下だったからサポートしてもらえていたことがなくなる」「あの優しかった六年生たちはもういない」ということでした。
たとえば、掃除当番や給食当番で六年生たちがお世話をしてくれていたのは、私たちが一年生だったからなのです。むしろこれからは、一年生に対して二年生の私たちが優しくしてあげないといけないのだと言われ、「何してもらっていたか考えて」と言われても・・・どうしたらいいか戸惑いの連続でした。
こんな風に毎年ドキドキしながら進級し、そんな私が中学・高校・大学と衝撃の連続だったことは、きっと想像つくと思います。
だからこそ、皆さんの目の前にいる子どもたちに、「当然」「知っているでしょう」「言わなくても分かるでしょう」は、もしかしたら通用しないかもしれないということを知っておいてほしいのです。
「知っているかもしれないけど、説明しておこう」ぐらいでちょうどいい。
そんな風に思う私は、わが子たちに丁寧に説明しています。
「どういうことするか教えて」「何がいつもと違うの?」と周りに聞く力もついてきているようです。
自分から安心安全を求めていける力がついていて、「こういう力を私も子どもの頃にほしかったなぁ」とあの頃の私がほしかったものをわが子に与えられる喜びをかみしめています。
大変だったけど、その経験が回り回ってわが子に活かせているのはありがたいことなのかもしれないですね。
(ちゃーちゃん)
お母さんコラム
小4でASDの診断のある特別支援学級(自閉症・情緒学級)に通う息子と、4歳(年少)でASDの診断のある保育園に通う娘を持つ母が、普段の我が子との日々をつれづれに書いているコーナーです。
どうぞ気軽な気持ちで読んでください。
いよいよもうすぐ小5になる息子。
ASDらしい考え方だなぁと思った出来事があったので紹介します。
「5年になったら、係活動も自分たちで決めるんよ」と言いだした息子。これまでは「給食係」「美化係」などいくつかの係が先生から提示され、その中から自分たちでやりたいものを選ぶ形だったそうですが、小5になると、クラスでどういう係があると良いかを相談して、係を決めるところから自分たちで考えるんだとか。
息子に「何係になりたいの?」と聞いてみると、ニヤリと笑って言います。
息子「俺はなー、色々考えたけど、やっぱ『法律係』だな!」私 「法律係??法律係って、具体的には何するの?」息子「クラスの約束や決まりを守っていない人を、厳しく法律で取り締まるんよ」
どうやらイメージは、風紀委員というか警察というか・・・。
私 「ふーむ…。なんで?」息子「だってな、支援級とかでもどこでもな、約束や決まりを守っていない人が多すぎるんよ。俺はそういうの嫌だけど、先生が『それを言うのは先生の仕事』『息子くんは、その仕事の役の人じゃないよ』って言うんよ。でも、『法律係』になったら、守っていない人を取り締まれるじゃん♪」私 「たとえば、どんな約束や決まりなの?」息子「色々じゃけど、最近一番気になっとるのは、最後のさようならの挨拶の時、先生が挨拶終わってないのに、ランドセルを背負いだしたり、挨拶しながら席を離れること」私 「それは、『さようならの途中でランドセル背負いません』とかって決まってるの?先生はなんて言うの?」息子「決まりだよ。最初の時に何回も注意されとったし。一学期はわりと皆守ってたけど、最近は結構守ってない人がおって、『背負ったらダメなんで!決まりじゃろ?』とか俺が言っても、『○○くん、いいから』て言われる日もあるし、先生も注意したりしなかったりする日もある。でも、俺が『法律係』になったら、ちゃんとできるように注意して、挨拶をやり直してもらえるから♪」
息子はにこにこと上機嫌。どうやら冗談ではなく本気でそう思っているようです。
私 「あー・・・。あのさぁ、ママはそういう理由で法律係になっても、あんまり『抑止力』にはならんと思うし、皆に『あいつ、うるせぇ』って思われそうだからあまり賛成できんかなぁ」息子「抑止力って何?」私 「んー・・・。たとえばさ、警察の人が、スピード違反とか取り締まったりするじゃん。スピード出しすぎたら警察の人に止められて、罰金でお金払ったりするんだよ」息子「うん」私 「あれは、スピード違反した人を取り締まることが目的なんじゃなくて、『やべっ、あんな風に取り締まられたり、罰金払わないといけないんだったら、安全運転しよう』っていう風に皆が安全運転を意識するためのものなのよ。スピード出しすぎたりするのが常習化してたら、とんでもない事故とかにも繋がるからさ。『させねぇよ=抑止力』として機能しているの」息子「なるほど」
私 「警察の人は別に意地悪とかでスピード違反取り締まろうとしているんじゃないんだけどさ、罰金払わされた人は、良い気持ちにはならないんだわ。良いことしているはずなのに、『けっ』って思われたりもして、警察の人にとったら理不尽だよね」息子「だよ。スピード出しすぎてる人がそもそも悪いんじゃん」私 「そう。でもさ、警察の人って別にスピード違反取り締まるだけが仕事じゃないでしょ?」息子「うん。悪いことをした人がいたら捕まえたり、事故とか事件とか防止したり。そういうのもでしょ?」私 「そう。だから、警察の人はそういう風に皆の生活を守る仕事もしてくれているから、それで皆から嫌われなくて済んでいるのよね」息子「確かに」
私 「でも、今の君の話だと、何かほかに良い仕事をして皆に喜ばれたりするって言うんじゃなくて、取り締まるだけじゃん?それだと、嫌われ役だけになる気がする。それに先生も、その約束や決まりを守っていない人に注意しないこともあるなら、先生にとって重要度も低そうな気がするんよ。そうすると、抑止力にもならんし、先生からも保障がされていない気がするな」息子「重要度?」私 「たとえばさ、避難訓練の時の約束とかってあるじゃん。『押さない』『走らない』『喋らない』みたいな」息子「あるある」私 「それを、避難訓練の時に守っていない人がいたら、先生どうする?」息子「めちゃくちゃ注意するし、絶対守らせる」私 「そう。つまり、先生にとって避難訓練の時の約束はすごく大切で重要度が高い約束なのよ。だって、訓練をするのは本当に避難しないといけないことがある時に絶対守ってもらわんと死ぬかもしれんから」息子「なるほど」私 「でも、さようならの挨拶の時にランドセル背負う約束ってのは先生にとってどうだと思う?」息子「あー。守ってもらえたらいいけど、死なないから別にどっちでも・・・ってこと?」私 「そう。だから、法律係になってもあまり効果はないと思うよ」息子「あー。そっかぁ」
息子「じゃあさ、先生はなんで守っても守らなくてもどっちでもいいような約束を言うんよ」私 「あはは。まぁ、できたらやってもらえたら助かる、ぐらいの意味なのかもね」息子「そんな約束なら、『先生こうしてほしいなぁ』ぐらいのお願いで言ってほしいなぁ。そしたら俺も皆も『先生に頼まれたら守ろうかなぁ』ぐらいの気持ちでいられるのに。約束とか決まりとかルールって言われたら、絶対なのかなって思うじゃん」
確かにね!!律儀すぎるASD特性。なかなか大変だけど、いじらしくて可愛いです。
小5になっても、息子らしくまっすぐ大きくなりますように。
(cyacya)
ぐんぐん だより |
ぐんぐんぴっぴ (就学前)
いつの間にか暖かい日が多くなりましたね。3月は個別の支援目標に対して取り組みや成長を振り返る時期でした。
昨年の3月と比べて、お子さんの様子はいかがですか? どのお子さんもそれぞれのペースで成長していることを感じ、嬉しく思っています。
また、保護者の方にとってはどんな一年でしたか?親子で一緒に通ってくることは大変だったけど、一緒にお子さんを観察したり、考えたり、実際に関わったりして、意味のある一年で良かったなと思っていただけているなら、大変嬉しいです。
そんなことを思いながら、約1年前から通われているAくんとお母さんのことを思い出していました。
はじめは、お母さんからAくんとどう関わって良いか分からないと言われていたので、まずは、関わるときにアイコンタクトを意識するところから始めていきました。
ぴっぴ対象の小さなお子さんをお持ちのお母さんにとって、気になるのはアイコンタクトより言葉という方が少なくないのです。
Aくんが要求している時、見てほしい物があってお母さんを呼んでいる時など、Aくんからアイコンタクトがあるまで待つことをぴっぴで取り組みました。取り組みながら、子どもの正面に回り込んで向かい合う方がアイコンタクトをとりやすいこと、待つ間は声をかけない方がいいことなどを、実践しながら確認しました。お父さんにも伝えてもらって家庭でも取り組んでいただきました。
ところがぴっぴでうまくいくのに、家や外出先ではうまくいかない・・・とのこと。
状況について詳しく話を聞きとり、(お子さんの特徴から考えると)気が散りやすい環境は相手に意識が向きにくいことを、加えて確認しました。
家の中の刺激が少なくなるよう環境(玩具の量や家具の位置)を整えるといいよねという話になりました。このように環境が異なるとお子さんの様子も異なることがあるため、「うまくいかないんです」ということを、遠慮なく発信していただくこと、またそうした悩みを聞き出すことはとても大事な作業になります。
『やり方のまずさ』ではないことが多いので、話し合って糸口を見つけていきたいなと思っています。
このケースも、なかなかすぐに達成とはいきませんでしたが、保護者の方が諦めず根気強く取り組んで下さり、アイコンタクトがとれることが増えてきたと報告をいただきました。そして「一生懸命にこちらに伝えてくれようとする我が子がカワイイ (^_^) 」と言って下さるようになりました。
そして、この取り組みは次の段階へ移っています。お母さんはぴっぴで支援者とAくんのやりとりの様子を客観的に見ていて、『声かけが少ない』『短い言葉で声をかけている』ということに気づかれました。
どっちがAくんにとって伝わりそう(良さそう)か?と確認すると、お母さんがAくんにするべき行動のヒントを与えたくてたくさん伝えてきた言葉は、Aくんには伝わっていなかったかもしれないと気づかれたのです。お母さんも声かけを意識的に減らす練習をされ、現在も取り組み進行中です!
また、お母さんはこれを機に、ぴっぴでだけでなく、家庭でも子どもを観察するようになられたそうです。
「どうして〇〇するんだろう」と観察する前に、止めたり正したりしていたところを、ちょっと待って考えてみる・・・すごいですよね。そんな家庭での様子について支援者と情報共有していく中で、Aくんに褒め言葉って届いているのかなということに気がつかれました。
注意ではないのに声をかけられると怒ることがあるエピソードからでした。
そこで、褒めても怒らないのはどんな時かを観察してもらうようにしました。すると、短い言葉とジェスチャーで褒めた時だと分かり、褒め方をできるだけ統一しました。
するとAくんもシンプルに褒められていることが分かるようになり、うまくできたことがあったらAくんからもお母さんを見てジェスチャーをしながらできたことを伝えてくるようになりました。
4月の幼稚園入園を控え、お母さんにとってはまだまだ分からないこと、心配なことがあると言われておられますが、1年前と違って質問してこられることが具体的になっているなあと感じます。
私たちも負けないように観察力を磨いていかねばと思っています! これからも保護者の方と一緒に考え、教えていただきながら『Aくん』と『Aくんの成長を支援するお母さん』のサポートをして、成長したねと喜び合えたらと思います。
ぐんぐんぴっぴスタッフ:K
赤磐ぐんぐん (就学前)
いよいよ2020年度も終わり、新年度が始まります。皆さんにとって、今年はどのような一年だったでしょうか。
今年度の赤磐ぐんぐんは「保護者同室だからこその丁寧な家族支援」と「笑顔いっぱいハートフル療育」をスローガンにし、一年間の療育を進めてきました。
療育を行うだけでなく、ご家庭で保護者の方が取り組んでくださることで、お子さんの力がメキメキ伸び、保護者の方の発言や支援の様子もどんどん変わっていかれました。
赤磐ぐんぐんは就学前の児童発達支援事業所のため、小学校就学と同時に全員が卒業となります。
今年度は、「保護者が、わが子のことを色々な人に説明できるようになれたら素敵だな」「就学に向けて、サポートブックを保護者が書けるぐらい、お子さんのことを理解できたら、小学校生活でもきっと大丈夫なんじゃないかな」と考え、年長児さんを中心に「サポートブック作りの保護者サポート」に取り組みました。
「書いてみてね」「就学するなら必要だよ」だけでは書けないのが、サポートブックです。
保護者の方が主体的に取り組めるよう、サポートブックの書式や事例を色々紹介したり、具体的に療育中に見られた特性を確認したり、その子が就学するとあるかもしれない学校の話を考えたり、療育や家庭でどんな工夫が有効だったかを一緒に振り返ったり・・・。
そうすることで、一人一人のお子さんに合わせたサポートブックを、今年度全ての年長児の保護者の方に作成していただくことができました。何ターンかさせていただく中で、スタッフ皆で読ませていただき、感心・感動・感激の嵐!でした。
お子さんの現状をしっかり捉えておられること。課題と共に「どんな支援があるとできるか」「家ではどんなことに取り組んできたか」を丁寧に書いておられること。そしてどのサポートブックからも、お子さんへの保護者の方の深い愛情たっぷりで書いておられること。
それらがとても頼もしく、「ああ、卒業したあとも、このご家族とこのお子さんなら、きっときっと大丈夫だ」と感じると共に、保護者の方の持っておられる力・ポテンシャルを強く感じました。
また、「今年度を振り返ってお子さんが成長したなと思うことを教えてください」と投げかけた際、たくさんのありがたい感想が寄せられました。
☆支援者は伴走者、という言葉がすごく心強いなと思いました。
私たち親も子どもの伴走者として寄り添って行きたいなと思いました。その子に合った教え方をすればよく育つという話も、赤磐ぐんぐんに通って本当にその通りだなぁと思いましたし、忘れず生活していきたいと思います。
☆我が子も改めて皆さんの一年前の姿を思いだし、親子ともに成長できた一年だったと思います。赤磐ぐんぐんに来ると、普段のママ友とはまた違った話しができる場があり、嬉しかったです。同志とでもいいますでしょうか・・・ 家庭や環境は違えど、皆さんの生活での工夫やアイデアを、うちも真似してみよう!と思うことがたくさんありました。
☆環境が大きく変わる時なので、皆さん就学に向けての不安は同じだなと感じます。ぐんぐんの先生のお話を聞いていて、準備万端なんてないし、思いがけないことが起こるだろうけれど、その都度、できる限りの支援をするためにも、今までの積み重ねを振り返り、支援の選択肢の幅は広げていきたいと感じました。不安は尽きませんが、療育で共に先生方と考え、支援の基礎を作ってきたことで、母である私自身が救われたと思います。
☆改めて本当に強く大きくなったなと思います。本人だけでなく、赤磐ぐんぐん仲間の子たちそれぞれの成長を聞いていると、面白いことや最初はこんなんだったなぁと何だか懐かしくもあり嬉しくもあり、とても暖かい気持ちになりました。子どもたちの成長を見ていると、私も前を向いて進んでいかなきゃ!と思います。これからも本当に色々なことがあると思います。嬉しいこと・悲しいこと、私たち夫婦にとっても本人にとっても、壁にぶち当たることもあると思うけど、家族だけでなく色々な方たちに頼りながら、楽しく幸せに暮らしていけるように頑張ろうと思います。
☆一年間通わせていただいて、本当に貴重な時間を過ごさせていただきました。一年前まで色々とモヤモヤ悩んでいた頃の生活を考えると、家庭内の環境が赤磐ぐんぐんのおかげで柔らかい雰囲気になっています。親がありのままの我が子を見つめて認めていくことで、生活への疲労感が激減しました(笑)。本当にありがとうございます!一緒に一年通ったぐんぐん仲間は、母も子も大切な存在です。感謝の気持ちでいっぱいです。
☆新しい環境で子供が大丈夫なのか?学校の先生とどうコンタクトをとれば良いのか?悩みは色々で、皆さん一緒だろうと思います。おそらく4月から、子どもは混乱&緊張でいくつもの壁があると思いますが、ぐんぐんの先生の言われるように頼もしい伴走者として、子どもの背中を支えていこうと改めて思いました!そのためには自分自身も強く笑顔でいられるように、自分時間も大切にします。ぐんぐんで「お母さんお父さんも好きな事をする時間をもってください」と言われたのが嬉しかったのを覚えています。余裕がないと子どもを感情的に叱ってしまったりするので、心の余裕は大事だと思います。わが子は小学生になるのを楽しみにしています。行きたい!という気持ちを大事に、本人の力を信じて支えようと思います。
一つ一つのご意見が私たちスタッフにとってのエネルギーとなり、新年度に向けてのガッツになっています。
私たち幼児期の支援者は、人生80年ともいう長い人生において、ほんの数年ご一緒するだけです。
一方で、将来に大きな影響を与える時期が幼児期でもあります。
ASDという診断が出て、この大変だけど大切な時期に、赤磐ぐんぐんに通うことを選んでくださり、一緒に様々な経験をさせていただける機会を私たちにくださったお子さんと保護者の方に出会えた幸せを噛みしめています。
3月のこの時期、お子さんのぐんぐん卒業式と共に、保護者の皆さんともぐんぐん卒業式を行っています。
一人一人のお子さんとの療育の日々や、保護者の方と一緒に、時に笑い時に涙した時間を思い返しています。卒業証書を読む役を決める際、「絶対泣いちゃうから、読めません!!」なんて言うスタッフたちを見て、スタッフたちの子どもたちへの想いと熱意の強さも感じ、良いチームになったなぁとニヤニヤしている私です。
卒業式は、お子さんはにこにこ。スタッフやお母さんは涙・涙です。
でも、それは悲しい涙じゃありません。門出を祝う喜びの涙です。
子どもたち皆はきっとHAPPYな小学生になれます。
こんなに愛情深いご家族がいてくださるんだから。
お母さんお父さんならきっと大丈夫です。
こんなに一生懸命お子さんと向き合っておられるんですから。
赤磐ぐんぐんご卒業おめでとうございます。皆さんの前途に幸せが降りますように。
そして、継続して通ってくださる皆さん。まだまだ未熟な私たちですが、これからもよろしくお願いします。
赤磐ぐんぐんスタッフ:M
ぐんぐんキッズ (小1〜)
暖かさが増し、桜もちらほらと咲きはじめましたね^^外からのにおいが春のにおいに変わってきたのを感じる今日この頃です^^
今日は、コミュニケーションの取り組みの様子をご紹介いたします。
PECS使った表出のコミュニケーションの練習をしているお子さんがいます。フェイズも順調に進み、使うカードもたくさんに増えたので、アプリのPECSW+(iPadによるPECS)に移行し、家と療育とでPECSW+を使っています。フェイズは6のコメントを取り組んでいるのですが、援助要求の練習も取り入れています。
先日は療育の中で、イラスト貼りの課題をしていたのですが、ちょっと意地悪をして、そのイラストを瓶やフィルムケースなどの容器に入れていました。固く蓋が閉まっています・・・。いざ。活動の時間。用意してある容器は7個。蓋が固いものもあれば、簡単に開けることができるものもあります。
ゴジラが大好きなお子さんなので、鼻歌でゴジラのテーマを歌いながら、ルンルンでイラスト貼りを取り組んでいました。サクッと蓋が開くものは一人で開けて、中のイラストを取り出して貼っていきます。でも、次に手に取った容器は、開けようとしても開きません。そのお子さんは、「あかないよ!!」と怒りながら蓋を開けようとしていました。
最初の場面では自発でのPECSW+を使っての援助要求は出ず、プロンプトが必要だったのですが、プロンプトをすると、PECSW+を使って、“あける+てつだって+ください”と文章を構成して渡しながら、「あけるのてつだってください!!」と伝えることができました。
2回目では自発で伝えることができました。
4回目は先生が離れた所にいましたが伝えに来ることができました。
そのことをお母さんにも報告し、また療育の中で機会を作って取り組もうと思っていたのですが、、、。
その後、お母さんからお家での様子の報告がありました。朝、薬の蓋を開けようとしてたのですが開かなくて、「あかない!!」と大きな声を出していたそうです。
でもその時!PECSW+が近くにあるのを見つけて、「そうだ!!」と叫んだ彼は、PECSW+を使って、”お母さん+くすり+を+あけて+ください”と文章を構成し、お母さんに援助を求めてきたそうです^^
いつもだったら怒っているだけなのに、ちゃんと伝えてきた!お母さんも、療育で取り組んだことがつながり、家でもPECS4+が使えたことがとてもうれしかったと報告してくれました。
もう一つお話があります。
その次の日、バナナの皮が上手に剥けなくてこれもまたひとりで悪戦苦闘していたそうなのですが、その時には、言葉でですが、「あけてください!」とお母さんに伝えにきたとのことでした。バナナは開けるではなく、剥く、、、ですが・・・。
でも、ひとりじゃできない!と思っていた時に、ちゃんとお母さんに伝えに来ることができたことはとてもすばらしいことですよね^^ とお母さんとお話をしました^^
相手に向かってコミュニケーションするスキルが確実に伸びていっています^^
このお母さんはPECSのレベル1のワークショップにも参加して勉強をし、そしてあかいわPECSサークルの輪読会にも参加して勉強を続けておられます。
これからも、お母さんと一緒に学びを深めながらお子さんへの取り組みを考えていきたいと思っています。
ぐんぐんキッズスタッフ:K
グループホーム寄付のお礼
育てる会では、現在の「グループホーム ほっぷ 1」より自立度の高い、次のステップに向けての「グループホーム すてっぷ 1」の建設をめざしています。
【 「すてっぷ 1」へのご寄附をいただいたみなさま 】
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温かいご支援ありがとうございました。
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岡山県自閉症児を育てる会 代表者 鳥羽美智代
新聞記事のご紹介
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