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令和3年4月30日

 

 第276号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 276号 目次

     庭の花壇

      即実践講座・夜間連続講座・支援ツール勉強会・自閉症基礎講座 お知らせ

     育てる会総会・世界自閉症啓発デー・おやじの会・AAO活動 の 報告とお知らせ

      アイリスの会・水泳教室・OHAの会・はやぶさの会 の 報告とお知らせ

     新事業所 「くれーる」開設のお知らせ

     ちゃーちゃん日記

     お母さんコラム

     私のお薦め本コーナー
         「格闘探偵団 4・5 走れ!タッ君 」

     近隣の講演会等のご案内

      ぐんぐんだより 

本格的な春を迎え、我が家の庭には、色とりどりの花が咲き始めました。待ちに待った花の季節です。
冬の間には、雑草もお休みらしく、庭仕事に時間を取られることがほとんどありませんでした。水やりも時々でよかったので、なんだかのんびりしていました。
いよいよ春本番です。庭の花たちは、水をたっぷり欲しがるようになりました。
芝生も緑を増してきて、芝刈りの一回目をしても良さそうな気配です。そろそろ忙しくなり始めたところです。
今年の園芸計画では、種をたくさん蒔いて、我が家だけではなくグループホームや事務局の花壇にも植えていこうと思っています。
ところが、種から育てるのって、とっても時間がかかります。芽が出てもちっとも大きくならない苗たちを見ながら、早く大きくなれ〜と水やりに励んでいる私です。
一方花壇の方は、色んな苗を買って植えたお陰で、今、花が次々咲いています。
パンジーに撫子、ガーベラ、ジャーマンアイリス、ジキタリス、それとはじめて挑戦したスイトピーがたくさん咲いてくれています。冬を上手に越したルピナスやペチュニアも元気です。友人宅からいただいた紫陽花は花芽がいっぱいついて、梅雨の頃には、きっときれいに咲いてくれることでしょう。
花が咲くとせっせと摘んで、家中の花瓶に挿して廻ります。
私はこんなにお花が好きだったんだなぁ〜と、今頃気がついた次第です。
目下の私の趣味は、この園芸とお料理本を読むことです。
作ってみたいお菓子やお料理がいっぱいあって、見ているだけでワクワクしてきます。
ふと思うのです。今までこんな風に余裕を持って、趣味をやってこれたでしょうか?
こんな風にしたいことが出来る今の暮らしを、ありがたいと思うのです。
思えば子育て忙しくしていて、花を飾ったり、料理に時間をかけるなんて、出来ないでいたように思います。
毎日毎日ただ忙しく、自分を振り返る余裕さえなかったように思うのです。
息子、哲平がまだ小さい頃は、哲平の為に時間を目一杯使っていたように思います。
少し大きくなった小学校4年の時、この育てる会を立ち上げました。それからはまた怒濤のような日々が始まりました。
そして現在、事務局のスタッフも増え、私がいなくてもなんとか事務は出来ていくようになりました。昔は一人で何から何までやっていた事務作業でしたが、今は、みんなが助けてくれます。私は、事務局では、「これでいいですか?」と問われたら、「いいと思うよ」とか「ここはこうして!」とか言うだけで良くなりました。
少し余裕が出来て、やっと人並みに趣味に費やす時間が出来てきたように思うのです。
気がつけば、70歳にもう一歩という年齢です。
そろそろ、楽隠居がしたい所ですが、実はそうもいかないようです。
じつはグループホーム「すてっぷ1」の建設が暗礁に乗り上げています。
去年に引き続き国の補助金、今年のJKA(競輪)の補助金と、それを前提としたWAMからの融資がダメになりました。
手持ちの資金も少なく、このままでは金融機関からたくさんの借金をしなければならなくなりそうです。非営利団体の育てる会には、資金力はあまりありませんから、どうしたものかと考えています。
楽隠居は、まだまだ先のことのようでございます。日々、融資や返済計画などお金の算段を頭で考えながら、庭の草取りをしているというわけです。どなたか、良い方法を思いついた方があったら教えてください。よろしくお願いいたします。

ところで、もうすぐ一年の締めくくりと、年度のスタートを切る総会の時が来ます。
まだ、出欠を出しておられない方がいらしたら、どうぞご参加ください。
育てる会のことがよくわかりますよ。ただし、正会員に限ります。自閉スペクトラム症のお子さんを持たれた方しか、正会員にはなれません。
正会員の方は、色々な行事にほとんど無料で参加することが出来ます。
また、正会員しか参加できない行事も多数ありますので、どうぞ、この年度替わりのこの時期にご入会手続きをなさってください。
とても良い会ですよ。お薦めします。鳥羽さんが言うのですから間違いなしです。

 正会員対象行事

水泳教室(1回 1000円)
AAO活動(実費)
木工教室(材料費)
キッズルーム(Zoom開催は無料)
OHAの会(全10回 4000円)
あゆみをつなぐアイリスの会(無料)
おやじの会(無料)
はやぶさの会(実費)
クリスマス会(Zoom開催は無料)
さをり織り教室(織り上げた糸代) 
支援ツール勉強会(正会員 無料:賛助会員・ぐんぐん利用者 全3回3000円)など

  無料・割引講座

重松先生の自閉症、基本の“き”講座(会員 無料です!)
年5回開催している育てる会の講演会(会員価格 毎回 500円)
詳しい入会手続きについては、こちらのページの正会員参加者募集欄をご覧ください。

ところで、オリンピックは、本当に開催されるのでしょうか?
コロナ禍で、世の中騒然としてきました。東京や大阪などには3回目の緊急事態宣言とかで、色んな影響が出ています。
先日もごく近くの方がコロナ感染の濃厚接触者として、PCR検査を受けられました。
幸い陰性だったそうですが、まだまだ油断は出来ないようで、2〜3日後には、もう一度PCR検査をされるとか・・・(注:結果陰性だったそうです、ホッ)。身近にコロナが近づいてきていることを感じます。
まだ、私には予防注射の予約のためのお便りは届きません。まだか、まだかと待っています。
何しろ当方高齢者。もし罹ったら相当リスクが高いと思われます。オリンピックどころではないと思うのですが、お国の偉い方々は、なんとかオリンピックをやりたいようです。大丈夫なんでしょうか? ホントに無事開催出来るのでしょうか?
なにしろ、オリンピックの聖火リレーの走者に選んでいただいている息子です。
どうなるのか心配しながら、聖火リレーの日が刻々と近づいています。聖火は四国から九州を周り、それから中国地方に帰ってきます。哲平の走るのは5月20日(木)なので、まだ1月近く先の予定です。岡山でも伊原木知事が、「コロナウイルスの感染状況によっては、聖火リレーの縮小、中止も検討する」とのことですが、せっかくなら、哲平に聖火を持って走らせたいなぁと願っています。
まじめ一筋の哲平は、毎日毎日練習に余念がありません。
聖火を持って走る練習にと、こんな聖火を作ってくださった方があります。
皆さんに応援していただいて、ありがたいことです。
「聖火リレーの日は、応援に行きますよ」
そう言ってくださる方もあります。さて、どうなりますか???
予定変更が、苦手な哲平ですから、聖火リレーはあったらいいなと思います。
でも、オリンピックが中止になったら、やっぱり残念ですよね。
せっかく繋いでいる聖火は、どうするんでしょうね。何処かで、ポイッと消されてしまうのでしょうか? いらんことを色々考えてしまう私です。
気を取り直して・・・、もし、応援に来てくださる方があるようでしたら、事務局にご連絡ください。交通規制があるので応援シャトルバスが赤磐市役所から出るそうです。そのご案内を出来るようにしておきますね。

さて、息子の会社の話をしましょう。
4月から、息子は会社を替わりました。と言っても、前の会社は、今度の親会社と同じ敷地内にあり、勤務するところも同じ「夢工房」です。
ただ所属する会社が変わったそうです。前の会社は、今度の会社の子会社だったのですが、とても良くしていただいていたので、「替わりたくないなぁ」というのが、親の本音です。
でも、夢工房が今度の会社に移籍することで、これから仕事も増えて、もっと多くの障害者雇用が出来るようになるんだそうです。それなら協力しなければなりません。
会社の所属が変わったことで、さっそく仕事も今までより忙しくなったそうです。
そのため、入社以来、15年目で初めて土曜日に出勤することになりました。
以前に残業して欲しいと尋ねられたときに、「しません!!」と断固拒否をしたことがありました。いつも通りの日課を過ごしたい哲平です。
それで今回も土曜日出勤をしない・・と言うのではないか、とても心配でした。
案の定「土曜日行かないです」と最初は言っていました。
それをなんとか、お給料が増えるということや、お弁当も持っていけると言い聞かせて、当日を迎えました。
なにしろ「お弁当」大好きな哲平です。心が動かされたようです。
私はそれでも心配で、この日は特別に会社まで車で送り、裏門から息子を見送った後、正面玄関横の駐車場に車を止めて(夢工房は正面玄関前、会社で一番目立つところにあります)、息子が混乱をしたり何かあったら、すぐにサポートできるようにと午前中は待機していました。
「いつもどおり、仕事できています」
支援員さんのその言葉でようやく安心して帰路につきました。
初めての休日出勤でした。お弁当も初めて持たせたので、うれしそうでした。
息子はいつも通りお仕事して、カラになった弁当箱と一緒にJRで元気に帰ってきました。やれやれ、私の取り越し苦労でした。
こんな風に私は少し過保護かもしれません。
会社の皆さんにご迷惑をかけてはならじ、と思い、先へ先へと考えてしまいます。
でも、親が考えるほど息子は混乱せず、無事に土曜日出勤できたようでした。
給料日には、休日出勤分としてこれまでより少し多い金額をATMからおろして、満足そうでした。
ちゃんと育っているんだと、33歳という年齢の経験値を思いました。
もうそろそろ、大丈夫ですかね。哲平を信用してもいいかもしれません。相変わらず過保護で親ばかの私です。

さて、もうすぐゴールデンウィークですね。この会報が着く頃は、すでに突入しているのでしょうか?
旅行も買い物も外食も、自粛々々のお休みになることでしょう。どう過ごしましょうかね。なにか楽しいことでも考えましょう。
お料理を哲平と作りましょう。芝刈りもしてもらおうかしら・・・。
そうそう、今年初めてパンジーの花殻取りを教えました。たくさんたくさんパンジーを植えたので花がいっぱい咲きました。
毎日、花殻摘みが必要です。暇さえあったら、哲平は花殻摘みしてくれて、今年はパンジーが見事です。
哲平に連休は何か新しいこと教えましょう。
何を教えようか考えてみますね。
皆さん、良いお休みをお過ごしください。
それでは、くれぐれもお体お気をつけて、コロナに負けないで生きていきましょう。
来月号でお会いしましょう。ごきげんよう、さようなら。
(鳥羽 美千子)

令和3年度 支援者対象 
    現場の先生のための即実践講座

香川大学教育学部 教授の坂井聡先生による「現場でのコミュニケーションと支援技術」の即実践講座がいよいよ始まります。
コロナ禍にあって、支援現場にあってもオンラインによるサポートが必須のものとなってきています。特に教育の場では、タブレットによる支援技術を身につけることが求められているのではないでしょうか。
坂井先生によるAACを活用した支援を、岡山での障害児・者の支援においても、ぜひ活用してほしいと願っています。

  『 令和3年度 第1回 現場の先生のための 即実践講座 』

日 時:令和3年5月13日(木) 19:00〜21:00
場 所:WEB開催(ZOOM) 
テーマ:「障害があるとはどういうことだろうか? あなたに障害はありますか?」  
講 師:坂井 聡 先生(香川大学教育学部 教授)
主 催:NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
参加費:一般 23,000円、賛助会員 20,000円 全10回分  
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748
          E-mail acz60070@syd.odn.ne.jp
http://ww3.tiki.ne.jp/~teppey/2021sokujissen.pdf
後日期間限定見逃し配信もありますので、当日都合のつかなくなった回があってもご安心ください。
欠かさず参加していただいた方には、坂井先生と育てる会からの修了証も差し上げたいと思っていますので、できれば第1回からご参加くださいね。

令和 3 年度 支援者向け 
   発達障害支援 夜間連続講座 in 赤磐

令和3年度の赤磐市との共同主催による「発達障害 夜間連続講座」も第1回が始まります。
赤磐市をはじめ、全県、全国でも支援者の方々に自閉症への理解と、適切な支援を身につけてほしいとの願いから、今年もオンライン(Zoom)での開催となります。
講師は、わかりやすいお話と優しい語り口の川崎医療福祉大学講師の重松孝治先生ですので、初めて自閉症児・者の支援にあたられることになった方にも馴染みやすく、またベテランの方にも再度ご自身の支援のあり方を振り返っていただける講座になると思います。

  『 令和3年度 第1回 支援者向け 発達障害支援夜間連続講座 』

日 時:令和3年6月3日(木) 19:00〜21:00
場 所:WEB開催(ZOOM)
テーマ:「自閉症の理解@ 〜発達障害の理解と自閉症〜」
講 師:重松 孝治 先生(川崎医療福祉大学 講師)
主 催:赤磐市、NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
参加費:赤磐市在住・在勤者 無料、一般 13,000円、賛助会員10,000円(全10回分)
別途 資料代 各7000円(10回分)
申込・問合せ:Tel.086-955-6758、Fax.086-955-6748
http://ww3.tiki.ne.jp/~teppey/2021akaiwayakankouza.pdf
全回無欠席の方には重松先生からの修了証の授与もあります。
支援者対象で、保護者対象ではないので、よろしくお願いします。
保護者の方に向けては、次のページの「保護者のための自閉症基本講座」を、同じく重松先生により開催いたしますので、こちらにご参加ください。

令和3年度 支援ツール勉強会の知らせ

澤 月子 先生を講師にお願いしての、令和3年度支援ツール勉強会の日程が決まりました。
育てる会のLINEに入られている方には、すでに連絡したので、もう参加者の方からの申込みがどんどん入っています。
LINEに入られていない方や賛助会員の方に向けては、チラシを同封していますので、詳しいことはご覧ください。
今年度からは講義部分については、見逃し配信を行ないますので、お役に立ててください。
支援ツールの作成に自信のない方も、先輩やみんなのツールを見ているだけでも参考になることがいっぱいだと思います。
正会員の方は無料で参加できますので、見逃したらもったいないですよ!
【第1回】 令和3年 6月21日(月)9:30〜11:30
【第2回】 令和3年10月18日(月)9:30〜11:30
【第3回】 令和4年 2月21日(月)9:30〜11:30
場 所:オンライン(Zoom)開催ですので、ご自宅から参加できます
参加費:正会員 無料、賛助会員・ぐんぐん利用者 3,000円(全 3回分)
申込先:チラシのQRコード、または http://sodaterukai.org/ より

令和3年度 保護者のための 自閉症基本講座

昨年、とても好評で口コミなどによって、途中からもどんどん参加者の増えてきた、重松孝治先生による「自閉症、基本の“き”」講座です。
今年も、全6回の予定でお願いしました。
毎回、自閉症についてのエピソードを交えた分かりやすい解説や、参加者の方からの悩みや相談に丁寧に答えていただいています。
特に、告知されて間もない若いお母さんや、自閉症児の子育てに悩みや不安をもたれている保護者の方にはお勧めの講座です。
育てる会正会員の方は無料となっていますので、みなさんぜひご参加ください。
今年も、オンライン(Zoom)開催ですので、ご自宅から、お子さんが一緒でも、お気軽にご参加できます。まずは申し込んでIDとパスワードを取得しておいてくださいね。
【第1回】 令和3年 6月 7日(月)10:00〜12:00
【第2回】 令和3年 8月23日(月)10:00〜12:00
【第3回】 令和3年11月 2日(月)10:00〜12:00
【第4回】 令和3年12月20日(月)10:00〜12:00
【第5回】 令和4年 1月17日(月)10:00〜12:00
【第6回】 令和4年 2月24日(木)10:00〜12:00
場 所:オンライン(Zoom)開催ですので、ご自宅から参加できます
講 師:重松 孝治 先生(川崎医療福祉大学 講師)
参加費:正会員 無料、賛助会員・ぐんぐん利用者 5,000円、一般 10,000円(全6回分)
http://ww3.tiki.ne.jp/~teppey/2021kihonnnoki.pdf

令和3年度 育てる会総会 のお知らせ

令和3年度の育てる会総会のご案内です。
【総会】 日 時:令和3年5月25日(火) 11:00〜12:00
      場 所:オンライン開催(赤磐市和田194-1 育てる会 事務局)
コロナウイルス感染防止のため、今年度もオンラインで開催予定です。
そのため、総会開催には事前に過半数の委任状が必要です。まだ、委任状の数が足りません!
まだ、提出されていない正会員の方には再度お願いします。
メールでも結構ですので、事務局 acz60070@syd.odn.ne.jp あてに、送ってください。
よろしくお願いします。

世界自閉症啓発デー の 報告

「4月2日は国連の定めた世界自閉症啓発デーです」
今年も4月2日(金)に街頭で啓発チラシやグッズの配布を行いました。
春休み中ということで、育てる会の従業員のお子さんで、おひさまサロンへ学童がわりの託児に来ている子どもたちもボランティアとして手伝ってくれました。
今年は協力していただける店舗が増えたので、いつものマルナカ山陽店から、マックスバリュー桜が丘店と、コープ山陽店の2か所に変更して行いました。
マックスバリュー桜が丘店の方には、バレーボールのシーガルズ岡山の選手の方たちも参加していただき、用意していたグッズなども予定通り配布することができました。
さすが、シーガルズの選手のみなさん、来店者の方から声をかけてくださる方も多くて賑やかな啓発となりました。
子どもたちも慣れてきて「今日は世界自閉症啓発デーです。よろしくお願いします!」と大きな声でチラシを渡してくれていました。
大人が配るのに比べ、子どもたちが渡すチラシには、みんな笑顔で受け取っていただきました。
チラシを見て、その場で育てる会の賛助会員になられる方や、寄付を渡してくださる方までいて有意義な啓発デーとなりました。
最後に、参加していただいたシーガルズの選手の方や、市役所の職員の方たちも一緒に、それぞれの場所で記念写真を撮りました。
    
        (マックスバリュー 桜が丘店)                    (コープ山陽店)
                       

おやじの会主催 交流会 報告

4月25日(日)19時から、おやじの会としては初めての試みで、Zoomによる交流会を開催しました。
みなさん、自分の好きな飲み物(やはりアルコールが多かったですね)を用意して、自己紹介からスタートしました。
10年以上も前でしょうか、育てる会のおやじの会の発起人をしていただいたKさんも、転居先の熊本から参加していただいて、当時の写真もみながらの懐かしい会となりました。
コロナ禍なので顔を合わせて飲むことはできませんが、遠方の方ともこうして会話できるので、オンライン飲み会もいいかな・・・と思わされました。
参加者は、ベテラン(?)というか、成人されたお子さんをお持ちの方が4名、若いお父さんが2名、それとサポート役の事務局の方が1名集まりました。
初対面の方もいたので、最初は自己紹介から始め、話の種にと言っていた映画「旅立つ息子へ」の話題に入りました。
事前に映画を観られていたのは3名だったのですが、感想はマチマチ・・・「父子で自転車に乗って旅立つような、ある意味楽しい映画を期待していたので、ちょっとリアル過ぎる印象だった」「とてもいい映画だったので、自閉症関係者だけでなく、一般の方にも、もっと観ていただきたいと思った」「いい映画だったけど、自分としては、前に観た『海洋天堂』の方に感動した」・・・などなど。
そのあたりから、話は映画を離れて、いろいろ展開していきます。
そのうち、お酒もまわってきて正確には覚えていないのですが、印象に残ったお話を一つ。
若いお父さんから、本人への自閉症の告知について、時期やタイミングを訊かれた先輩のお父さんたち・・・
みんな「自分からは、はっきりと伝えたような記憶はない、それなりに自分で理解したようにも思うし、もしかしたら、母親(妻)が時期を見て告知したのかも・・・」と少々頼りない話でした。
まだまだ、子育てについては奥さんに主導権があるようですね。
それでも、小学校時代、学校での付き添いを求められ、奥さんと交替で学校に詰めるため、それまでの仕事を辞めた話など、みんな子どもに正面から向き合ってきたことが分かりました。
「初めて、子どもの障害を知らされたとき、どう思われましたか」「お子さんが成人した後、今の目標はなんですか?」・・・そんな問いかけもありましたが、グラスを片手に話していると、結局、若いとか、ベテランとかに関係なく、同じ思いを抱いているのだなと、父親としての気持ちを分かち合うことができたと思います。
別れ際に「また、こんな会を企画してください」という声もあったので、気楽で自由な感じでZoomの場所を開設したいと思います。
さしあたっては、また話のタネに5月21日よりシネマクレールで公開予定の「僕が跳びはねる理由」(原作:東田直樹「自閉症の僕が跳びはねる理由」)を持って来て、6月頃に開催したいと思いますので、しばらくお待ちください。
参加したお父さんからもメッセージが寄せられました。
企画いただきありがとうございました!
楽しく、勉強になった時間を過ごす事が出来ました。
今の情報社会では様々な情報を簡単に得ることができますが、逆に得る情報を選ばないと混乱してしまう所もあります。
その中でご経験からの話はとてもリアルで、響きました!
何より美味しいお酒をいただく事ができました笑!
(担当:トチタロ)

令和3年度 AAO活動 参加者募集のお知らせ

今年度もAAO活動を続けていきたいと思っております。
活動に参加してくださるご家族、ボランティアさんを募集します。

  〜AAO活動とは〜

親が企画した内容に沿って、子ども1人とボランティアさん2人とで活動します。
一年間、同じボランティアさんと活動します。
親が企画するので、わが子に合わせた無理のない活動ができます。親や親戚ではない人との関わりや、公共の場でのマナーなどを学ぶ良い機会にもなります。親にとっても、わが子の新たな一面を知ることができ、勉強になります。
◆参加家族の募集について
対  象: 小学2年生以上、高校生くらいまで(兄弟児の参加はできません)
活 動 日: 9月〜3月の間で、年2〜3回を予定しています。
      (参加家族数にあわせてボランティアのお願いに回りますので、
       活動開始時期が遅くなる場合もあります。ご了承ください。)
活動時間: 10時〜12時くらいまで
         ※活動日・時間は、活動内容や都合により各家庭で決めます
活 動 例:ボウリング・映画・公園で遊ぶ・電車,バスなどを利用して買い物をする 等
活 動 費: ● ボランティアさんのボランティア保険代を最初に集めます。
        ● 活動にかかるお金や、ボランティアさんが活動場所に来られるまでの往復交通費などは親が負担します。
          活動内容により金額は各家庭で異なります。
◆参加申し込み期限:6月30日(水)(正会員限定)
◆AAO活動説明会について
   お申し込み下さったご家族には、ご都合に合わせて個別に活動についての説明を行う予定にしています。
   まずは、育てる会事務局( 086-955-6758)までお申し込みください。みなさまの参加をお待ちしております。
★ボランティアさんの募集について★
一年間を通して一緒に活動して下さるボランティアさんも同時に募集しています。
活動に興味を持ってくださった方は、事務局へご連絡ください。よろしくお願い致します。
※新型コロナウィルス感染症が拡大した場合、活動の縮小・中止もあるかもしれませんが、3月まで活動期間がありますので、募集・活動説明は進めていきたいと思っております。よろしくお願い致します。
(担当 M)

あゆみをつなぐ アイリスの会

「18歳の春を目指すクラブ」による、Zoomでの座談会&勉強会です。
4月22日(木)、今回のアイリスの会は熊本で暮らすお母さんからZOOMでお話をしていただきました。
ZOOMだからこそ、お会いでき、お話を聞けたことがとてもうれしく感じました。
とても丁寧な子育て・支援をされていて、全てはマネできなくとも、1つでも今日から取り入れたいなと思わせてくださる内容でした。
小学校の登下校では、雨の日も風の日も、徒歩で必ず付添いで行かれたそうで、その理由については、雨の日にはどうやって傘を持てばよいか、体の体制はどうすればいいかなど、身をもって教えられるからだということでした。いつか、隣にいられなくなった時にも、その体験を思い出し、行動できるように育てられたと話されていました。
たくさんの地域のイベントや活動にも足を運ばれ、経験を積まれ、仲間づくりなどにも取り組まれたそうです。
支援ツールもたくさん作られていて、紹介していただきました。自分で見てやることができると、達成感を感じ自信にもなると言われました。声かけでできていることも、ツールを自分で見て、気付く支援をしていかないといけない!と、改めて感じました。
遠方から、また、時間を作ってお話していただけて本当によかったです。ZOOMでまた繋がり合えたらいいなと思いました。ありがとうございました。
事務局 Ko

  次回 アイリスの会 予告

日時:5月27日(木)10:00-12:00 (ZOOM)
次回は、小・中と支援級で過ごし、東備支援学校へ進学され、サピックス(株)でお仕事を頑張っておられるお子さんをお持ちのMさんです。
『子育て25年』の内容をぎっしりお話いただく予定にしています。後半1時間程度は、座談会・交流会形式でさせていただきます。
ご参加、初めての方も入りやすいですので、遠慮なく参加してくださいね!お待ちしております。
参加費:無料(正会員限定・・・後日配信はありません)
参加申込:人数把握のため、ご一報お願いします。
       また正会員の確認のため、名前を入力してご参加ください。
※ ID、パスワードはいつも同じですが、お忘れの方は事務局まで

水泳教室 の お知らせ

日 時:令和3年5月16日(日) 15:30〜17:30
        (岡山県にコロナの緊急事態宣言が発出されたため、中止とさせていただきます)
場 所:OSKスポーツクラブ(岡山市北区絵図町1−50)
連絡先:育てる会事務局(086-955-6758)
★ 新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
  体験してみたい方は、2回までOKです。(1回 1000円) (正会員限定)
  プールは正会員限定で、育てる会の貸し切りで使っていますので、安心してお越しください。
★ きょうだい児の参加もOKですが(1回 1000円)、安全のためマンツーマンでの付き添いをお願いします。
★ 当月欠席される方は5月13日(木)までに事務局に連絡してください。
(担当: I & S)

OHAの会の報告とお知らせ

OHAの会の報告とお知らせOHAの会は高機能自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害で知的障害のないタイプの子どもを持つお母さんのための会です。
今年度もテーマ別のお話と、参加者の方からの質問、相談に答える形で進めていく予定です。

  【令和3年度 第1回 OHAの会】

日 時:令和3年5月11日(火) 9:30〜11:30
場 所 :オンライン(Zoom使用)
テーマ:「味わって育てよう! 〜“普通”って何だろう〜」
講 師:利守 愛子 先生(公認心理士)
参加費:4000円(全10回分)  (正会員限定)
※ 講義部分のみ後日配信あり

はやぶさの会 の お知らせ

自閉スペクトラム症のお友達作りの会、「はやぶさの会」です。
メンバーは、小学生の男の子たちを中心に活動しています。
「お友達作り」って、お母さんたちは子どもの頃、どういう風にして作られましたか?
多分、「地区が同じ」「クラスが同じ」「部活が同じ」など、何か自分と同じカテゴリーに属している関係で何となく近くになった人たちでつるんで、それがいつの間にか・・・という形だと思います。
ASDの子どもたちは、自己主張しすぎて離れていかれたという話や、逆に無理して相手に会わせようと色々我慢しすぎてしんどくなったという話を色々聞きます。
「クラスメイトとして話す」場合には、ある程度相手に合わせることは必要ですが、それと友達作りはまた別だと思うのです。「友達」というのは、どちらかが優位に立つものではないと思いますし、どちらかが我慢するものでもないと私は思います。
はやぶさの会は、皆がマイペースです。誰も無理も我慢もしていません。
不公平があれば言い合いますし、喧嘩をすれば仲裁もされます。
いつも自分の思い通りに行くという訳でもありません。
それでも、「また会いたい」という存在に少しずつなっています。自分のあるがままでも、「それが〇くんだよな」と受け入れられる場が、はやぶさの会になっているようです。
そして、その中で、なんとなくなんとなーーーく、友達っぽいものに近づいて来ているように思います。
それでいいのかもな、とも思う母です。
あまり形式ばらず、のんびり進めている会です。新しい仲間も少しずつ増えています。
興味のある方は、育てる会事務局(Tel. 086-955-6758)にお問合せください。(正会員限定)
(担当:M)

新事業所 くれーる 開設のお知らせ

県北に、良質の児童発達支援事業所「くれーる」が誕生しました。
育てる会とは法人は違いますが、想いは「ぐんぐん」と同じですので、子ども達のより良い成長のために一緒に頑張っていきたいと思います。
県北の方で、「ぐんぐん」までは少し遠いと思われた方は、ぜひご利用くださいね。

ちゃーちゃん日記 (あるASDの女の子のお話)

ASDの子ども二人を育てる母親であり、AS当事者でもある私のこれまでの日々や現在の様子を紹介するコラムです。脈絡ない話や時系列が昔だったり今だったりで、分かりづらいかもしれません。
思い出したままをお伝えしていくので、整理されていませんが、お気軽な気持ちで読んでいただき、良ければ「おもろいな!」「不思議!」と皆様の身近にいるASDの人たちの感じ方や暮らし方を知ることに少しでも繋がればと思っています。
前回の会報原稿に反響をいただきました。
「『進級に備える』というイメージが湧きました」
「こういうことにも戸惑うかもしれない!と思ってわが子に説明できました」
そんな風に今の保護者の方にお話していただけて、育てる会会報の紙面で自分の体験を紹介できていることが、誰かの何かの役に立つことが少しでもあるのであれば、ありがたいことだなぁと思います。
今回は「子どもにとっての、自主性・自由ってなんだろう」についてのお話です。
前回の会報で、私が通っていたのがとても小規模な園だったというお話をしました。
ちょっと? かなり? 特殊な園で、家庭保育に力を注いでいて、週1〜2日だけ通い、残りの日は家庭で親が丁寧に子育てしましょう、的な園でした(かなりうろ覚えですが)。
子どもの「自主性」「自由」とか、こうなりたいと思う気持ちを尊重しようみたいなことをやられていたのですが・・・。正直、AS傾向のかなり強い私にはとても難しいことだったことと、そこから小学校生活とのギャップで相当悩んだことを覚えています。
たとえば、音楽の一コマで、先生から
「さぁ、Tさん(この園では「ちゃーちゃん」と呼ばれず、必ず本名のTさんと呼ばれていました)、ことりについて、自由に・好きなように、歌ってみて!」と言われます。
自由に・好きなように歌いますよね。
そうすると
「いいわね!とても上手!じゃあ、早速それにメロディをつけてあげるから、もう一回同じように歌ってごらん!」とピアノの前で言われます。
いやいや、さっき歌ったのは、自由に・好きなように歌っただけだから、再現しろとか言われましても無理ですけど?となる。
でも、うまく説明できないから、だんまりになる。
すると、先生から
「どうして自分の歌なのに、歌えないの?どうして?自分の歌なのよ?自信がないの?おかしくなんかなかったよ?さぁ、Tさん、元気よく歌って!!さん、はい!」
と言われるので
渋々、さっきっぽい歌をもう一回歌ってみる・・・
「あれ? Tさん? さっきと違うよ? さっきはこんな感じだったよ? 自信なくなったかな?」
とピアノで再現される。
分かっているんだったら、お前が最初から弾いてくれ。てか、歌詞ももううろ覚えだよ・・・。
「さ、もう一度自信を持って。自由に・好きなように歌っていいんだからね。Tさん、ことりの気持ちになって羽ばたくように歌って!!」
と言われる・・・。
こんな感じだったので、音楽の時間が苦痛で苦痛で仕方なかったのを覚えています。(ちなみに、自由に好きなように歌いすぎて「今日は〇〇のことを歌う時間じゃないよ」「悪口に聞こえるような歌はやめようか」などの注意を受けてしまうようなことも多かったですね)
小学校に入って「音楽の授業で習う曲には、楽譜があって節が決まっていて歌詞もあるんだ」ということを知った時、「わ、わかりやすい!!!!!」と衝撃と共に感動しました。
それまでも「童謡」というものが存在することは知っていましたし、親に歌ってもらったりテレビで見たこともありましたが、私の中では、園の音楽が主流であり、一般的なのだと思っていたのです。
私にとって「自由」は、正解の見えない不明確なものでした。
ある程度の枠があって、その中で自分の中でアレンジしても許される範囲がこのあたりまで、という枠も示してほしいと思っていたものです。
同じように、その園で求められた「自主性」も分かりにくいものでした。
たとえば、お手伝い。園では「自主性」を重んじられ、役割分担や係活動などはあまりなく、「自主性」に任されていました。
ですが、その自主性の中には「やってほしい」という大人の思いが見え隠れ(てか、ほとんど隠れていない)のです。
だから、やっている人は大げさに褒められ、やっていない人は「見習いなさいよ」と言われる(叱られてはいないけども)。
「自主性」なら、私は「やりたくない」んです。
だって、ウサギの世話とか匂いが苦手だし。
片付けているつもりでも散らかるし。
「Tさんは、もうしなくていい」と言われたら落ち込むし。
「本音としてはやってほしい」なら「これやってちょうだい」「ありがとう、助かったわ」の方が分かりやすいんです。ついでに言えば「なぜそれをしてもらいたいと思っていたか」も伝えてもらえると、なおのこと分かりやすい。
だから、小学校で係活動が決まって、しかも当番の役割も明確に伝えられた時に「ああ、あの時のウサギの世話は、ウサギのご飯をあげないと、ウサギが死ぬからだったのか」ということに繋がったのです。おそい・・・(笑)。
こんな風に、AS傾向の子どもたちにとって、「自主性・自由」は、とても不自由というか分かりにくいということも知ってもらいたいし、大人の期待がはっきりしているなら、それを伝えてあげてほしいです。
理解の仕方・考え方が独特である、ということは面白さでもあります。異文化コミュニケーションだと感じていただいて、楽しみながら話を聞いてみてください。
(ちゃーちゃん)

お母さんコラム

小5でASDの診断のある特別支援学級(自閉症・情緒学級)に通う息子と、4歳(年中)でASDの診断のある保育園に通う娘を持つ母が、普段の我が子との日々をつれづれに書いているコーナーです。どうぞ気軽な気持ちで読んでください。
今回は「期待値」について。
息子はついに小学校高学年になりました。
うちの通学班は少人数なので、小6は1人・そして小5は息子を入れて2人だけです。
3月末ごろ、息子が小学校から若干しょんぼりして帰ってきました。
話を聞くと「通学班の副班長に選ばれなかった」とのこと。班長は当然小6の子です。副班長は2人のうちどちらかなのですが、通学班の息子以外の満場一致でもう一人の子になったそうです。
しかも「来年(小6)になっても副班長任せれんかもな」とも言われたとのこと。
「なんでだと思う?」と聞くと
「分からんけど・・・。おれ、ちゃんと通学班のルールに従ってないことがあるからかなぁ」とのこと。
通学班のルールとは、たとえば
「並び順通りに並ぶこと」
「集合時間に遅れないこと」
「列を乱さずに歩くこと」
「信号などを守ること」 など、とても細かく決まっています。
どの子も全部を守っている訳ではありませんし、息子がどれもこれも守れていない訳でもありません。
話を聞くと、たまにふざけてしまうことがあり、そういう時は注意されても聞こえていないことがあると。
「でも、おれ以外の人も注意されてもやっていることあるんだよ!?」というので、
「それは何年生の子?」と聞くと「小1の〇〇とか、小3の△△とか」と。
そこで、班長・副班長に求められていること=期待されることが何かを説明しました。
安全に通学するために大人が付き添えない場合、子どもたちの安全を守るリーダー的ポジションが期待されていること。そのため、自分自身がルールを守り、模範的に歩き、皆には指示に従ってもらえるだけの有言実行力が必要であることなどを説明しました。
すると、息子は「今のおれでは信用してもらえんと思う」と言います。
「なんで?」と聞くと
「だって、おれは小1とか小3とかと同じレベルで注意されとるもん」と。
「そうだね。高学年になったからには、低学年や中学年の皆と同じように注意される存在ではなく、皆のお手本になるような行動をしていかないといけんよな」と話すと
「おれ、頑張ってみるわ。一年間やってみて、その姿を見て『副班長任せてもいい』って思ってもらえるようになりたい」とやる気を出していました。
素晴らしい。
我が家では、こういう話がよく出ます。
たとえば、我が家にはswitchのような子どもが扱えるゲーム機がありません。息子はほしがっていますが、与えていません。
その理由としては、「ゲーム機を与えた時に、息子が陥るであろう色々なこと」を想定しているからです。
たとえば、魅力的なゲーム機があれば、宿題や時間割セットやお手伝いは後回しになるでしょう。「やってないじゃない!」と母に怒られてイライラする息子の姿が目に浮かびます。
また、ゲーム実況動画のようにうまくクリアできなくてイライラする息子に対して、「そんなにイライラするならしなければいい!」と取り上げようとする母の姿も想像できます。
「ゲームがないから、友達と遊べない」と言われても、「うまくサッカーができなくて学校でクラスの子にからかわれる」ことがある息子は、「一緒に遊んでいても、ゲームが下手だということでからかわれる」ことでしょう。
また、妹も「やりたいやりたい」「貸して貸して」となって、「今はおれの順番だろう!!」と喧嘩になることも目に見えています。
ん?ゲームのメリットって一体なんだ??
通学班と同じように、期待されていることをしっかり守れる姿があって、例えば土日にYouTube見ているのと同じような感じでやるのであれば、ゲームを買ってあげてもいいかなーと思う今日この頃ですが、さてさて中学に向けてさらに宿題や勉強が大変になるこの時期、どうなるかは、息子の日々の言動次第かもしれません。
今後の我が家のゲーム事情、お楽しみに!!笑
(cyacya)

 ぐんぐん だより 

ぐんぐんぴっぴ (就学前)

春の風が気持ち良い季節となりました。
ぐんぐんぴっぴの窓から見えるイチジクの木には黄緑色の新芽が顔をのぞかせています。
新芽が大きな葉になり、たくさんイチジクの実をつけるこの木の一年の変化を見るのが毎年の楽しみです。ぐんぐんぴっぴに通ってきている子どもたちもこのイチジクの木のように、この一年間でたくさんの実をつけることでしょう。そんなワクワクした気持ちで新年度がスタートしました。
子どもたちは新しい先生とメンバーにワクワクする気持ちやドキドキする気持ちなど、色々な気持ちを抱きながらも、好きな活動が始まると、とびきりの笑顔を向けてくれています。子どもたちにとってぐんぐんぴっぴが安心で楽しい場になるようにお子さん一人ひとりに合わせた環境設定や関わりを用意していきたいと思います。
また、ぐんぐんぴっぴは今年度も“保護者の方と一緒に”をモットーに療育を行っていきたいと思います。
保護者の方に療育に期待することをお尋ねしてみました。
・何に困っているのか、どんなことが得意のなのかなど、子どものことをもっと知りたい
・どのように対応するのがベストなのか一緒に考えて欲しい
・具体的に家庭での取り組み方を教えて欲しい
・家族以外の人ともできることを増やしてほしい
・子どもの成長を一緒に喜んでほしい
などの声が聞かれました。
ぐんぐんぴっぴの療育は保護者同室の療育のため、保護者と一緒にお子さんの姿を観察し、お子さんに合う関わり方や支援を考える事ができます。
私たちの知らないお子さんの姿が家庭や園にはあります。また、お子さんとの多くの生活を共にしている保護者の方には色々な思いや考えを持たれていると思います。
保護者の方とのコミュニケ―ションを大切にしながらお子さんの成長を一緒に喜び合い、大切に療育をしていきたいと思います。
最後にAちゃんの可愛いエピソードをご紹介させていただきます。
Aちゃんは1歳代から療育に通っている年中(4歳児)のお子さんです。通い始めの頃はお母さんの側から離れる事ができず、とても緊張の強いお子さんでした。
年々と新しい先生に慣れる事も早くなってきて、最近では新しい先生に自分から「一緒にあそぼうよー」と声を掛ける姿も見られるようになってきました。
今年度初の療育では、初めて出会う先生と『おべんきょう』をする機会がありました。ちょっぴりAちゃんは緊張している様子。でもしっかり『おべんきょう』に取り組むことができました。
おやつの際に、こっそりAちゃんに「新しい先生とお勉強がんばっていたね。ドキドキした?」と聞いてみました。
すると、「ちょっとドキドキした。でもね、Aは〇〇組、年中さんだから頑張れたんよ。赤ちゃんの時だったらできんかったけど。」となんとも頼もしい返事が返ってきました。Aちゃんの成長した姿をとても微笑ましく感じながら、これからのAちゃんの成長がますます楽しみになりました。
今年度もぴっぴに通うお子さんたちが、たくさんの成長の実をつけますように。そのお手伝いができるように、ぴっぴスタッフ一同しっかりと学んでいきます。どうぞよろしくお願いいたします。
ぐんぐんぴっぴスタッフ:M

赤磐ぐんぐん (就学前)

2021年度がスタートしました。
新一年生になる子どもたちが卒業し、新しいメンバーでの療育になっています。
新年度を迎えるにあたって、「園の新しい先生とうまくやれるかな?」「進級で部屋が変わるけど大丈夫かな?」などの不安を3月中に聞いていましたが、今年は「思っていたよりも、スムーズでした」という感想がよく聞かれました。
「どうしてスムーズだったと思いますか?」とご家族に尋ねてみたところ、色々な工夫のお話がありました。
前の担任に「新年度緊張すると思う」と伝え、新しくなる部屋を3月中に見せてもらっていた
新年度の靴箱やロッカーなどに、本人が自分の場所だと分かる目印を大きめにつけてもらった
事前に新しい先生を知らせてもらって本人に予告した
注目されたり大きな声で声をかけられたりすると緊張に繋がるので、あえて大げさに迎え入れないようにお願いした
本人が頼りにしている支援ツール(カードなど)を新しい教室にも用意してもらった  など・・・。
お子さん一人一人に合わせて、うまく園と連携しておられる様子が伺えました。
お子さん本人から「僕・私はこういう支援をしてもらいたいんだ」ということはまだ幼児期は難しいです。
だからこそ、このような大人同士(ご家族と先生)の連携は必須ですよね。
お子さんが安心安定した新年度を迎えられたのは、ご家族がわが子をしっかり理解して支援しておられるからだということと、それに合わせて「赤磐ぐんぐんで教えてもらったので」などのご意見もいただけて、私たちスタッフも嬉しい気持ちになりました。
うまくいった際に、「こういうのがあると安心だね」などをお子さんと共有して「うん!」と本人も自覚している姿があったという感想も寄せられ、このような成功体験を重ねていくことが、将来的に「僕・私はこういう支援をしてもらいたいんだ」と自分で伝えられる=合理的配慮の必要性を自ら伝えられるような人に成長していける可能性を感じられました。
ご家族のこのような日常のお子さんへの声かけの一つ一つに、驚きと感動を毎回感じるスタッフたちです。
さて、4月から赤磐ぐんぐんには、部署異動の職員1名・新規採用の職員1名が入りました。
新しい職員さんが入ると、赤磐ぐんぐんでは部署異動の場合も、新人研修を行います。
毎日の療育を観察していただき、毎日の振り返りミーティングの中で自分が感じたことや気づいたことを発表してもらったり、自閉症に関するDVDや講演会動画を視聴して毎日(!)レポートを提出してもらったりしています。
新しい職員さんならではの視点のもと、支援の根拠を話し合うことができ、新しい視点での発見・そして療育で大切にしたい思いの共有などができ、スタッフ同士で「どうしてかな?」と考え合うことが、チームを作っていく際にはとても大切なことだなと思っています。
このような「自分の考えや意見を発表する」というのは、学生時代以来のことで、なかなか馴染みのないことかもしれません。数学の問題のように「答えはコレ!」というのがはっきりしない難しさもあるかもしれません。
私がそれを新しい職員さんに行うのは、ASD支援、特にご家族とお話していくためには、このような練習はとても大事だと思うからです。
自分の意見や考えを押し付けあったり遠慮しあうのではなく、お互いを尊重しあい話しあうこと・「答えはコレ!」と決めつけずに色々な可能性を検討しあうこと・そして、今できる最善の支援について皆で考え合うこと・・・。
「自閉症の人たちと私たちは違いがあります」
「それは優劣ではなく、『違う』ということだけです」
「私たちの方から自閉症の人たちに歩み寄っていくことが大事ですよ」
尊敬する佐々木正美先生のお言葉です。
ASDのお子さんたちへの歩み寄りだけでなく、ご家族にも、そしてチームのスタッフにも、相手へのリスペクトを持ちながら、歩み寄っていけるような支援者でありたいと思います。
ぜひご家族自身の意見や考えを、どんどんお話してください。
ご家族と一緒に考え合い学ばせていただきながらお子さんへの丁寧な療育をしていきたいと思っています。今年度も、どうぞよろしくお願いします。
赤磐ぐんぐんスタッフ:M

ぐんぐんキッズ (小1〜)

4月、新学期がスタートしました。ぐんぐんキッズにも、ぴっぴとぐんぐんから新1年生がやってきました。
はじめてのぐんぐんキッズの療育の日は、みんな少しドキドキしていたかなと思います。
ぴっぴとぐんぐんは親子療育なので、いつも保護者の方と一緒に療育部屋の中にも入って過ごしていました。
でも、ぐんぐんキッズは学齢期のお子さんの療育を行う放課後等デイサービスなので、4月からは、保護者の方と離れてお子さんだけで療育のお部屋に入ってきます。
保護者の方と離れることが不安なお子さんのために、今年は療育部屋の中に、保護者の方が待つ場所を作ってみました。そこで待っているからね、と伝えると、保護者の方から離れて自分のスケジュールをチェックして活動に参加することができました^^
保護者の方が待つスペースを作った他にも、今年度は、ぐんぐんキッズの部屋を大改造しました!今まで、あそぶ部屋だった場所が、グループ活動の場所に、自立学習の場所だったところがあそぶ部屋に、ロッカーの位置も変わりました。
継続の子どもたちにとっては大きな変化でしたが、誰一人混乱することなく初回療育を終えることができました。
変わっていることもありますが、変わっていないことがあります。
それは、子どもたちがいつも使っているスケジュールです。
スケジュールを見れば、今から何をすればいいかがわかります。スケジュールを見れば、どれくらいの活動があるのかがわかるから、終わりも見通すことができます。場所が変わっているので、どこにお勉強をする場所があるのかがわからなければ、いつも練習をしてきている、“先生に聞く!”ということをすれば、場所もすぐにわかります。
変化はあるけど、変わらないものはある。わからないことがあったらぐんぐんキッズの先生に聞けば教えてくれる。変化の中にも変わらないことがあるから大丈夫だった!そんな経験を子どもたちに積んでもらえたのではないかと思っています。
新1年生の子どもたちにとっても大きな変化でしたが、スケジュールはぴっぴやぐんぐんで使っていたものと同じものを使っています。
はじめての場所に入ってきてドキドキしている様子だったお子さんが、「あ!ぐんぐんとおんなじのがある!ぼくのスケジュールだ!」と言い、うれしそうにスケジュールを見に行く姿もとても印象的でした^^
リニューアルした療育室には、新しく“のんびりルーム”を2か所作りました。
“気持ちの切り替えや”“気持ちを落ち着けるため”に使う部屋です。
まずは練習です。イライラした時に、いきなりのんびりルームに入っても落ち着くものではありません。気持ちのコントロールを身につけていくためには、自分がどんなことでイライラしやすいのかということにも気が付いていく必要もありますが、それは自己理解の学習として取り組んでいきます。
のんびりルームを使う練習は、気持ちが安定している時に、その部屋に入ってみて、短い時間(時間もお子さんによって違ってきます。1分とか、とっても短い時間から始めることもあります。)から過ごしてみることから始めていきます。
楽しい活動の後に、のんびりルームで過ごして気持ちを整える。そんな使い方を練習していってもいいかもしれません。
ぴっぴやぐんぐんから来た子どもたちは、のんびりルームを使う練習をしていたお子さんたちもいるので、経験のある子どもたちは、ぐんぐんキッズにものんびりルームがあることをとても喜んでいる様子が見られました。
新年度スタートしたぐんぐんキッズです。
今年度も、お子さん自身が学ぶ意欲や成長への見通しを持ち、「できた」と実感できる体験をたくさん積むことで、自信を伸ばし、将来につながる力を育ていくことを大事にして子どもたちと関わっていきたいと思っています。そして、保護者の方と共に自閉症のことを学んでいくことで、支援スキルのベースアップを目指していきたいと思っています。今年度もどうぞよろしくお願いいたします!
ぐんぐんキッズ療育スタッフK

以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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