Japanese version only

令和3年6月30日

 

 第278号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 278号 目次

     庭の芝刈り 

     自閉症啓発セミナーの報告

     即実践講座・夜間連続講座・自閉症基礎講座・支援ツール勉強会 報告とお知らせ

      アイリスの会・OHAの会・はやぶさの会・水泳教室 の 報告とお知らせ

     ちゃーちゃん日記

     お母さんコラム

     私のお薦め本コーナー
         「 ブレない子育て

     近隣の講演会等のご案内

      ぐんぐんだより 

梅雨の雲に覆われた6月の終わり、今にも降りそうで降らない雨模様の日曜日。
今日はいつもより少し涼しい朝のひととき、のんびり過ごそうと思っていると、息子が、「芝刈りする」と言いながら、倉庫から芝刈り機を出してきて、準備を始めています。
夜の間に降った雨ですっかり濡れた庭。息子は「芝刈り!」と言いながら、今にも始めそうな気配。グループホームから帰ってきての、週末の芝刈りを日課にしている息子です。
でも、芝生が濡れているから芝刈り機がさびても困ると思い、「今はやめよう」と言いつつ「午後からにしてね」とスケジュール表を見せながら変更します。
雨が降ってすぐの芝刈りは、機械が濡れたら困るので、やめた方がいいと言うようなことは、教えていなかったな〜・・・・。なんて思う、朝です。
花壇への水やりのことも同じで、雨が降ったから水やりはいらない・・・なんて言うことはわかっていません。「雨が降ったら、花や芝生は、水はいっぱいもらったのでもういらない」ということが、理解できにくい。なぜ花に水をやるのか・・・・。私たちは、知っています。でも、それを息子が分かるように教えることは難しい。教えるのが下手な親と、理解できにくい息子。そういえば、小学生の頃、水遊びがすきだったので、水やりを教えた頃がありました。
ホースも新しくして、庭に息子用の花壇を作って、水やりを教えました。毎日毎日水を決めた量やってくれたのはいいのだけれど、ある日見てみると、雨降りの中、傘を差しながら、水やりしている息子がいました。そんな昔のお話し。
今も同じで、「しなくていいよ」と言うと、したい気持ちが余計増すみたいで、やりたがります。
そこで軒下においてある植木鉢への水やりを頼むと、安心したようで喜んでやってくれます。
そんな哲平とのやりとりで、いつもの朝の夫婦だけの静かな暮らしは、土曜日曜には、消え去ってしまいます。グループホームに入っている哲平は、土曜日の早朝帰ってきて、日曜日の夜、帰って行きます。そんな暮らしが、もう5年と3ヶ月続いています。
哲平との暮らしを、楽しく感じつつ、ゆっくり流れる夫婦だけの暮しもいい。週二日、時々賑やか・・というこれくらいのペースが、ちょうど良くなったな・・・と思う私です。
同じ歳ぐらいの、世の夫婦達は、みんなこんな暮らしをしていると言うことを、哲平がグループホームへ入ってから、知った次第。
のんびりゆっくり、好きなときにテレビを見て、好きなときに本読んで、眠くなったら寝て、自然に目が覚めたら起きて、たまには夫婦でお酒のみにいったりもする。そんな暮らしが普通の暮らし・・・。
私たち夫婦は、そんなことも知らなかったように思います。育てる会のお仕事しているので、今でも決して暇ではないけれど、いつも哲平の動向を気にしていた私たちでした。
必ず哲平が暮らしの真ん中にいたこと、それを哲平がグループホームに入って初めて知りました。今の時間、哲平が何をしているのか、常に気を配っている自分がいました。
今は、それを考えなくていいので、夜出かけても、夜遅くまでZOOMをしていても、なんにも考えなくてもいいのです。なんて豊かな暮らしでしょう。
そして親が手に入れた自由を、息子自体も楽しんでいるのです。
息子は、「家とほっぷ1とどっちが好き?」と言う質問に、見事に躊躇なく「ほっぷ1」と答えるのですもの。
グループホーム入居は、親子どちらにも良かったと言うことです。それだけグループホームのスタッフたちが頑張ってサポートしてくれている・・・と言うことでもあるのです。
話、冒頭からとりとめも無く始まりましたね。ごめんなさい。

私は、一ヶ月に1回、会報で好きなこと書かせていただいています。
ここで息子のお話し書くことを、皆さんがどんな風に受け止めてくださっているか分かりませんが、今の私や家族、そして何より息子が幸せに生きていると言うことを、お伝えできたらと思っているんです。
小さい息子を抱えて、途方に暮れていた頃の私は、この子の将来に希望も夢も持てない状態でした。子どもの人生もそれに関わる自分の人生も真っ暗闇のように思えました。
でもね、今私幸せなんです。自分の人生に満足しているんです。
初めて息子の自閉症という診断を受けた頃の私に、不安でいっぱいだった頃の私に、教えてやりたいと思います。
「大丈夫、幸せになれるよ」ってね。
そんな思いを、今もしかしたら不安でいっぱいのあなたに伝えたい。そう思ってこれを書いています。色々、今でももちろんあるんですよ。先ほどの芝刈りや水やりの例にもあるように、今も色々なことをしでかしてくれる息子です。でもね、どーんと構えている私がいるんです。「なんとかなる!」。
どうしてそんな風にしていられるのか、不思議に思う人もあるでしょうね。
私は、30年以上、自閉症の勉強をずーっとしてきました。そのことが、今の大したことない、どうにかなると思える自分を作ったように思います。
皆さんも、心配して不安になるばっかりしないで、一緒に学んでいきましょう。
育てる会には、学びがいっぱいです。重松先生の基本のき、澤先生の支援ツールの勉強会、アイリスの会では、先輩のお母さんからのお話しが聴けます。そして、自閉症啓発セミナーがあります。
どの勉強会にも参加している私です。それはそれは勉強熱心ですよね。
これを23年間以上育てる会発足から今日まで、ずーっと続けていれば、勉強出来ますわよね〜。
どの講座もすべて参加してきているので、色んな話を知っているという訳です。
例えば、午前「自閉症の基礎講座」と、午後「自閉症への具体的支援」と言う演題で、二部構成のお話しがあったとします。
皆さんはどうされます?
「自閉症の基礎的なお話しは、聴いたことあるし、私知っているので、具体的なこと知りたいので、午後からだけでいいわ」となりませんか?
これ間違いです。具体的な支援なんて、そんなのひとつの事例ですよ。我が子にそのまま当てはまるとは限りません。
一発逆転狙いや、そのまま使えるマニュアルはありません。
一番大切なことは、自閉症への支援は、自閉症の理解から始まると言うことです。自分がわが子を理解することからしか、支援は始まりません。
色んな講師の先生のお話しを、じっくり聞いて、自分の中に落とし込んで、それから我が子を考える。我が子のことは、本にも書いてありません。インターネットにも出ていません。こうしたらいいという方法は、はっきり言ってありません。学んで自分が探していくんです。
そうやって、少しずつ試していって、ぴたっとうまくいくことを探していくしかないのです。
そうこうするうち、保護者が力をつけていくのです。我が子のことが解ってくると、面白いように支援がはまり出します。そんな時期が早く来るように、勉強をしていくという訳です。23年経っても、講演のたびに新しいことを知り、まだウロコがポロポロと落ちる私です。

さて、今回の会報は、お伝えしたいことがたくさんあります。
先日6月19日日曜日、待ちに待った吉田友子先生の講演会がありました。
久しぶりの先生のお声に、聞き惚れるまもなく、次々と温かいメッセージが私の脳内を駆け巡りました。
印象的なお話しの一つ目は、なぜメモが彼らは取れないか? というお話しでした。
聞きながらメモを取るためには、多くの技能がいるというお話しに、何度もうなずきました。
・口頭による説明の要点を即時に把握する技能
・聞くこと書くことを同時に行う技能
・速記して判読可能な文字が書ける技能
こういった技能が無いとしたら、本人の不真面目さと思ったり、集中力のせいにしたり、練習してさせようとしたりすることが、いかに無理難題を押しつけていることかが、よくわかります。
先生の説明を色んな方に聞いて欲しいなと思いました。こんな風に説明すれば、彼らの困難さを多くの方に解ってもらえる・・・と言うことがよくわかりました。
また、小さいお子さんへの支援に対して、「目の前にある小石を拾っていたら、いつまでもそんな小石を拾ってもらえるわけではないので、やめた方がいい」と言うような話を聞くけれど、これは、よく私たちが学校の先生(当時)に言われた言葉です。
「こんな視覚支援は世の中へ出たらないのだから、あえて私たちは世の中に合わせて、視覚ではなく言葉で教えています。」つまり小石を取り除かず、彼らの行く手に撒きまくっていく、と言うのです。
これに対しての吉田先生のお話は、「私たちが拾える小石なんてたかがしれている。不安でいっぱいの今は、拾えるだけ拾ってあげましょう。目の前にある不安が無くなり、いったんしっかりと安心しきらせてもらった子どもは、小石があっても自分でその小石を踏み越えて行くようになる」と言われるのです。
聴いていて涙が出てきました。悲しい涙じゃないですよ、暖かなあの子達へのいとおしさがこみ上げるような想いでお話聴きました。
今回のお話し聞き逃した方には、後日配信もあります。早めに事務局までお問い合わせください。第二回は、7月17日土曜日10時からの予定です。

さて、先日、東田直紀さんが、書かれた「自閉症の僕が跳びはねる理由」を原作とした映画「僕が跳びはねる理由」を夫とふたりで見に行きました。岡山市内にあるこの映画館は、小さいけれどいつも上質な映画を上映してくれる所です。
そして、自閉症の映画は必ずと言っていいくらい上映があります。
ここで見た映画は、「自転車で行こう」「海洋天堂」「マラソン」・・・・などなど。
この映画もとても良い映画でした。
育てる会では、何年か前に東田直樹さんとお母様をお招きして、講演会をさせていただいたことがありました。
また、「君が僕の息子について教えてくれたこと」と言うNHKのテレビ番組もご覧になった方もおられるでしょう。自閉症の人の世界を東田さんが教えてくださったこの世界を映像で再現しようという試みです。
  映画の中の一節です。
「みんなはすごいスピードで話す。頭で考えた言葉が、口から出るまでがほんの一瞬だ。不思議でたまらない。
僕には知らない外国語で会話するような毎日なのに」
「人と話そうとすると 僕の言葉は消えてしまう。口から出る言葉は本心とは違う」
「時間はずーっと続き区切りがない」
「みんなの記憶は線、僕のは点。古い記憶が突然嵐のように蘇ってくる」
なんという世界でしょう。想像を絶する時間を自閉症の彼らは生きている。そんな風に感じさせられました。
思い通りにならない自分の言葉、そして行動の数々も同じなのでしょうね。どうしてそうしてしまうのか、本人にとっても困っていることかもしれない・・・。
そんな風に考えると、彼らの行動のすべてが、何らかの思いの表出と考えることが出来ます。
言っているほど解っていないとしたら、それはこちらの言葉が解らなくてパニックになるよね・・・。跳んだり、くるくる回ったりするのはどうして?彼らなりの理由があるのに、「そんなの普通やらないでしょ」とばかりに、止めていくのは、やめたいですね。どんなことにも理由はあるのかもしれません。
この映画、自閉症のことを理解したいと願う方に、是非見ていただきたいです。
私と夫の他には、4人しか観客はありませんでした。なんとももったいないと思えました。
コロナ禍にあって、私も行くのを躊躇したくらいですから、観客の少ないのは、仕方ないことだったでしょうね。
どこかで再びこの映画が上映されるとしたら、是非とも見ていただきたいと思うのです。
映像も素敵でした、音楽もね。また、東田さん役のナレーションの声が良かったですね。東田直樹さんがお話しされるとしたら、こんな声で話されるのかもしれないと思えた声でした。

さて、土日に帰ってくる哲平に芝刈りを頼んだときのことです。
冒頭の芝刈りよりも一週間前のことです。
哲「芝刈りしない!」
冷蔵庫の横に貼っているスケジュールボードに芝刈りがあるのを見つけたのでしょう、急にやらないと言い出した哲平。
その前の週に今年初めて芝刈りをしたとき、少し長くなりすぎた芝を刈ってもらいました。
私も手伝って二人がかりでしたが、手動式の芝刈り機なので長い芝にはずいぶん苦労した芝刈りでした。
それを思い出したのでしょう、嫌だというのです。
私「そんなこと言わないで、お願いだから芝刈りしてください」
哲「しないです!」(断固とした口調で)
私「芝刈りしたくないの?」
哲「したくない!」
私「分かった。じゃ〜いいわ、もうせんでもいいよ」
哲「・・・・・・」  しばらく考えて、
哲「する」
私「ううん、嫌ならせんでもいいよ」 
哲「芝刈りします!」
私「せんでもいい」
哲「芝刈りする!!」
私「芝刈りしたいの?」
哲「芝刈りしたいです!!」
私「じゃ〜してください」
この会話どこかで聞いたような気がするな〜、と思って考えてみたら、ダチョウ倶楽部の上島竜平さんが、熱湯風呂なんかで「押すなよ、押すなよ〜」と言いながら押されるのを待つ光景に似ていると思いました。
「おまえは、上島竜平か?」
それにしても拒否が言えるようになったのに、やっぱり報酬が魅力のこのお仕事、ついつい頑張ってしまう哲平です。
2回目の芝刈りは、とてもすいすい刈れたみたいで、3回目は、自分から芝刈り機を引き出してきたというわけです。
面白い子です。33歳だけど、かわいいんですよ。そんな我が家の暮らしの一コマでした。

私は、庭に花を植えているのですが、ここに来て、それが次々と咲いてくれます。
咲いた花を家中の花瓶にいっぱい生けて、楽しんでいます。
冬の一時期は、庭にはパンジーくらいしか無くて、花瓶に生ける花はありません。その時期だけは、近所の花屋さんで花買いますが、それ以外は、庭の花だけで充分です。
冬の時期は、窓辺にシクラメンの鉢が並びます。
さて、このシクラメン3鉢のうちの1鉢が、夏至を過ぎた今も元気に咲き続けているのです。
狂い咲きでしょうか?いくら長く咲いても、これまでは5月の連休くらいまでで咲かなくなったのに、未だに真っ盛り、きれいなつぼみもドンドコ出てきているみたいです。どうなるんでしょう。水をあげないわけにもいかなくて、育てています。
夏にも咲くのかシクラメン。さてシクラメンの運命やいかに??来月号で報告しましょう。では皆様、ごきげんよう、さようなら。
(鳥羽 美千子)

自閉症啓発セミナーの報告

令和3年6月19日(土)、iPEC(子どもとおとなの心理学的医学教育研究所)所長で、千代田クリニック院長の児童精神科医 吉田 友子 先生を、講師にお迎えして、「第111回(令和3年度 第1回)育てる会 自閉症啓発セミナー」を開催いたしました。
今回は「自閉スペクトラムの大学生活 〜主治医・学内相談医としての実践報告〜」のテーマで発達に偏りの疑いのある学生への支援を3回シリーズでお願いしました。
第1回は「大学生でみられやすい特徴と支援例」として、コロナ禍のためZoomを使用してのオンラインでの開催となりました。
当日、オンラインでセミナーに参加された方からの講演報告とアンケートが届いていますので、その一部ですが紹介いたします。

2021年6月19日(土)吉田友子先生の講演会「自閉スペクトラムの大学生活〜主治医・学内相談医としての実践報告〜 その@」のテーマでのZoom講演会に参加しました。
今回は知的障害のないASDの大学生への支援という、これまでにあまり聞く機会のない・でもとても興味深いテーマでした。
先日別の勉強会で、アメリカでの調査として「ASDの診断のある方のうち、IQ85より高い人は全体の42%、境界域の人は全体の24%、知的障害(IQ71未満)の人たちは全体の33%ほど。昔はいわゆる高機能という方は少数派のように思われていたが、むしろ今では知的障害を伴わない人たちの方が多い(6割強を占める)」というデータを聞きました。
実際の療育現場でも、知的障害がない子どもたちの方が多いので、そのデータに納得するとともに、今回の吉田先生の講演会はまさにそういうお子さんたちが今後多く進学すると思うので、ぜひとも知っておきたいお話だなぁと感じ、わくわくしながら参加しました。
お話の中で最初に吉田先生がお話されたのは、「学生支援に発達の支援を導入するということは、発達障害か否かを判定することではありません」「本人のみに努力を強いるものではなく、本人を理解し支援するためにするものです」ということです。
自閉スペクトラム(AS)と自閉スペクトラム症(ASD)の違いについてもお話され、明確な困難があり支援を必要とする場合は診断名として「ASD」がつくが、そうではなく発達の多様性やうまく適応できているのであれば診断をつけることは必要がないというお話がありました。
保護者の方の中には、時々「わが子がASDの診断を受け、色々勉強していると、私にも傾向があると思います」「私も診断を受けにいく方が良いでしょうか」と聞かれることがあります。お話を伺っていると、ご自身の苦手さに対して工夫をしながら生活してこられ、AS特性の強みを仕事や生活にも活かしておられる方が多いです。
だからこそ、わが子の気持ちや考え方に寄り添えたり支援方法を思いつかれたりすることもあり、今回の吉田先生のお話を聞いて、医師でない私が素人判断はするべきではないですが、暖かい視点だなぁと感じました。
「何回言ってもダメ」となるのは、「何回言っても分からない相手」が悪いのではなく「『言っても伝わらないなら方法を変えてみよう』という発想力がない私たち側」の問題なのだ、ということはハッとしました。
たとえばという例で「車椅子で移動しておられる方にエレベーターやスロープを用意することで、ご本人は移動の面で困難さは解消される。ASDの方にとってもこのような考え方をしていけたら」というお話は、車椅子の人に「なんで歩けないんだ!」「スロープなんて甘えだ!」「他の人は階段を使っているでしょうが」なんて言わない今の世の中、ASDの人達にだって「なんで何回聞いても分からないんだ」「書いてほしいなんて甘えだ!」「他の人は聞いただけで理解できているでしょうが」と言うのは、やはり目に見えない障害だからこその理解不足になってしまっているとも思います。
環境面や関わりなどで工夫できる点があるのであれば、取り組める余地は大いにあるでしょうし、最近オリンピック効果やコロナ感染対策で様々な視覚的支援などが入っているのは、結果としてASDの人達にとっても分かりやすい暮らしやすい世の中になってきているのかもなぁとも思いました。
また、自閉スペクトラムの基本的特徴(三つ組)について、具体的なエピソードから様々なケースのお話をしてくださり、お話を伺えば伺うほど、特性のある中で、その人なりの苦労と涙ぐましい努力があることを感じました。
直感的になんとなく空気を読んで生活している人たちからすれば「こんなによくしゃべるし、こんなに勉強もできるのに、なんでこれが分からないの?」と思われるかもしれません。
「知的障害がない=自閉スペクトラムそのもの」 だからこそ、ともすれば周りから「できるのに怠けている・やる気がない」と思われてしまうことや、ご本人自身が「なぜ自分はこんなこともできないのか」「普通になりたい」と自省になってしまうこともあるかもしれません。そうした誤解を避けるためにも、AS特性を理解し、その特性に合わせたアプローチをしていくことは、お互いにとって大切な視点なのだと感じます。
お話の最後に「なぜ日本人はイギリスを旅行する時に英語を使うのか。それは、安心・安全な旅行をするため」「本人の努力=英語力を向上させることだけを強いるのでなく、たとえば同時翻訳機を用意するとか、日本語看板の設置をしていくこととか、環境面でも配慮していけるといいですね」というお話もありました。
以前、吉田先生の別の講演会の中で「私たち日本人は普段日本語を使っています。でも、イギリスなどの外国に行けば英語を使ってやりとりをしていきます」「それは、別に日本語が英語に比べて劣っているということではありません。イギリスで相手とやりとりしていく時には英語が便利だから使うのです」「ASDの方に色々な支援をしていくことは、本人の自閉スペクトラムの特性やASらしさを否定したりすることとは違っていて、ご本人が多数派の中で生活していく時に本人が暮らしやすくなる方法を持っていると、本人が楽になるからなんですよ」というお話を伺いました。
言語と同じように、ASDの人の文化、感じ方、学習スタイルをしっかりこちらが理解してお互いに尊重しあえるようになっていきたいなと支援者として感じました。
最後の質疑応答の時間に、「支援があればきっと助かるだろうなと思う方の中には、『普通であらねば』と思いすぎていたり、保護者からの『普通であれ』という思い・願いがあるケースがあります。幼児期から、保護者の方にどのようにお話していくと良いでしょうか」という質問に対し、「保護者の人が『その子がその子らしくあって良いんだ』と思えるためには、保護者に体験がないと難しいと思います。
『普通であれ』と言われている場合は、トラブルが続いているからかもしれません。
一緒にたとえばこだわりとかを強みを使って改善できたというような解決できた方向に向かった時、初めて『ASDは強みでもあるんだ』と積み重ねられるようになるんだと思います」
「専門家の仕事としては、その家族の生活を安定させること・具体的な目の前の困っていることを改善していくこと・そして希望が持てるようにしていくことではないでしょうか。また本人も特性から強く思い込んでしまうこともあります。特にうまくいかないことや苦手なことは本人の意識にも強く残りやすいので。だからこそ、例えば『映像的思考力が高いことは強みでもあるんだよ』というようなことを、しっかり本人に伝えていき、自己理解支援をしていくことも大事ですね。それが、他の人にはない素晴らしい得意なところであるということ自体を知らないこともあるので」というお話は、こちらの価値観を押し付けることなく、今のお子さんの現状を一緒に見つめて、一緒に考えていくことで、徐々に少しずつご家族がご本人の得意なところ・素敵なところがAS特性からきているんだなと実感していかれて、それが最終的に「その子らしさを活かした子育て」に繋がっていくのだなと思い、また吉田先生の本を再読せねば!!という思いにもなりました。
全国からのたくさんの参加者とともに、吉田先生の暖かいお人柄・自閉スペクトラムの方々へのリスペクトを強く感じることができ、あっという間の二時間でした。二回目・三回目も今からとても楽しみです。
吉田先生、素晴らしい講演会をありがとうございました!!
(赤磐ぐんぐんスタッフ:M)

○ 久しぶりに吉田先生のお話をお伺いしましたが、吉田先生の自閉症の人に対する愛情の深さを改めて感じて、心が暖かくなりました。
題目から大学生に対する支援のお話だと思っていましたが、丁寧に三つ組のお話やこだわりのお話をしてくださり、幼児期からのことを踏まえてくわしくお聴きすることができたので、今まで勉強してきたことを、見直すことができ、とても勉強になりました。発達の視点を導入すること、大切なことだとわかっているのに、現実の社会ではまだまだ理解が少なくて多数派の方が正しいという考えがあるなと思いました。
またこだわりに対する視点。私達はつい問題となっている行動だけを見てしまい、取り除こうとしてしまいがちですが、その奥にはどんな不安があるのか、どう対処していけば良いのかという視点を忘れずに大切にしていきたいと思いました。
「いったん、しっかりと、安心しきらせてもらった子どもは、小石があっても自分で踏み越えていける」「人の人生に手遅れは絶対にない。いつからでも始められる」という先生のお言葉から、勇気と元気をいただきました。
大事なことがぎゅっと凝縮されたような時間でした。ありがとうございました。また次回も楽しみにしています。どうぞよろしくお願いします
○ 貴重なお話をありがとうございました。
今回のご講演の内容から、気づきを得たり、普段の支援の仕方を反省したりと改めて考える機会となりました。
特に、「小石を取り除く」一度安心できるとギュッと踏み締めることができる..というお話が、本当に胸があつくなりました。
しっかりと私も(支援する側)その踏み締める時まで一緒に考えていきたいと感じました。勉強不足を痛感しましたが、今回のご講演の内容も振り返り、自分の中に吸収していきたいと思います。本当にありがとうございました。
○ 吉田先生のお話は、自閉症の方の視点に立ったとてもあたたかいお話で、涙があふれました。
わざわざマキビシをまく関わり。たくさんあります。本人がしんどい状況のままだと親御さんもがんばれる気持ちになれない。だから、一緒に考えて寄り添ってくれる支援者がたくさんいる環境が整っていくことを切に願います。
今わたしができることってなんなんだろうと考えました。
あれもこれも、できていないことは山積みで心苦しく思う毎日なのですが、日々で会う子どもたちにとって、いっしょにいて心地いいなと思える大人であり続けること、そこだけはぶれずに毎日を過ごしていきたいと思いました。
とても大切なことをたくさん教えていただきありがとうございました。次回もとても楽しみです。
○ 吉田先生のお話はいつもあたたかいです。
私は療育スタッフですので、先生のお話を聞きながら自分が関わっている子どもの事を思いながら聞いています。
先生が質疑応答で話されていたように、お子さんの今の姿に不安を感じている保護者に対して特性を強みとして活かせると感じられるような関わりや、提案ができたらいいなと思いました。
また月曜日から頑張りたいと思いました。

令和3年度 支援者対象 
    現場の先生のための即実践講座

香川大学教育学部 教授の坂井聡先生による「現場でのコミュニケーションと支援技術」の即実践講座です。
第2回のテーマは「支援技術とは ATとAACでしたが、本題にはいる前に前提としての「支援」における合理的配慮の大切さを教えていただきました。平等な支援では、まだ足りない人のためには、一人ひとりに合わせた特別な支援が、その子にとっての合理的な配慮であるということを具体例で教わることができました。
コミュニケーション機器についても、UDトークのアプリや、スマートスピーカーの支援現場での活用など、すぐに実践できそうなお話やアイデアをたくさんいただきました。
第3回からは、いよいよオンライン授業のためのICTを使っての実践事例が学べるのを楽しみにしています。

   令和3年度 第3回 現場の先生のための 即実践講座

日 時:令和3年7月15日(木) 19:00〜21:00
場 所:WEB開催(ZOOM) 
テーマ:「ICTの導入 @〜オンライン授業のために〜」  
講 師:坂井 聡 先生(香川大学教育学部 教授)
主 催:NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
参加費:一般 23,000円、賛助会員 20,000円 全10回分  
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748
        E-mail acz60070@syd.odn.ne.jp
それでは、第2回「支援技術とは ATとAAC」に参加された方からの、アンケートの一部を紹介します。

○ 今、まさにGIGAスクール構想で一人一台端末の使い方に苦戦しているところだったので、お話を聞きながら「あんなこともできるな」「あの子はこんな使い方をしたらどうかな」といろいろ考えました。
困難な状況を改善する、困っていることに目を向けて、参加・活動できるようにしていくということがよくわかりました。
○ 障害に注目するのではなく、困難さに注目する、本質を考えることの重要性 について、先生のおっしゃる通りだなあと、感じました。「特に本質を考える」については、学校だけでなく、療育場面でもおかしなことになっている場面を何度か見たことがあります。動画の中で、先生と子どもさんとのやり取りが、とても楽しそうで、でもきちんと本質を考えていて、とても勉強になりました。
○ 今日も楽しく学ぶことが出来ました。ありがとうございました。
先生が言われていた、「みんなが同じ景色を見られるように、支援をする」という言葉に、先生すべてが込められていることを感じました。
一人一人の力を訓練して高めるのではなく、彼らが持っている力、そのままでいいから想いを伝えられること、それこそが大切・・・と言うこと、それが出来るように支援者としての自分の力を高めねばと思いました。

令和 3 年度 支援者向け 
   発達障害支援 夜間連続講座 in 赤磐

令和3年度の赤磐市との共同主催による「発達障害 夜間連続講座」が始まりました。
従来は赤磐市内の会場で、主に赤磐市在住・在勤の方が多く参加されていたのですが、コロナ禍でオンライン開催となったため、遠方からの参加者も増えています。
また、自宅や職場からも参加していただけるということで、赤磐市の行政の方も例年に増して参加していただき、これからの赤磐市の発達障害児・者への理解が進んでいくのが期待できそうです。
「禍い転じて福となす」というように、オンラインとなった夜間連続講座を活かしていけるよう願っています。
岡山にファンの多い重松先生の講義、1回目のアンケートでも「とても分かりやすかった」と大好評でした。

  『 令和3年度 第2回 支援者向け発達障害夜間連続講座 in 赤磐 』

日 時:令和3年7月8日(木) 19:00〜21:00
場 所:WEB開催(ZOOM)
テーマ:「自閉症の理解 A 〜自閉症の人の学び方、とらえ方、感じ方を知る〜」
講 師:重松 孝治 先生(川崎医療福祉大学 講師)
主 催:赤磐市、NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
参加費:赤磐市在住・在勤者 無料、一般 13,000円、賛助会員10,000円(全10回分)
別途 資料代 各7000円(10回分)
申込・問合せ:Tel.086-955-6758、Fax.086-955-6748
それでは、第1回「自閉症の理解@ 〜発達障害の理解と自閉症〜」に参加された方からの、アンケートの一部を紹介します。

○ 今日の講演ありがとうございました。
当事者、家族の失敗からどう前に進んでいくのか共有し、失敗体験に繋がらないようにと教えていただいたのが、とても心に残っています。当事者だけに目が向きがちでしたが、家族との共同作業を大切に考えていきたいです。
また、自閉症の個々の特徴は知っていましたが、それぞれが交互に関係していることを具体的に教えていただき、また目に見える行動だけに囚われないためにどうすれば良いのか、その行動の意味を意識して関わる大切さが分かりました。
この講座では、10回にわたり具体的に教えていただけるので、子供達を今よりも色々な角度から見て理解を深め支援していけれるようになりたいと思っています。残り9回の講座がとても楽しみです。
○ 久しぶりにゆっくり重松先生のお話を伺うことができ、今後の講座もとても楽しみになりました。支援者と保護者との関わりについてのお話の中で、支援者が良かれと思って発する言葉掛けが家族を追い込むことになる可能性もあるということ、胸に突き刺さりました。家族との協働の視点を大事にして支援にあたりたいと思いました。
○ 自閉症理解なしには支援はスタートできないと改めて感じました。支援者として、どのようにお子さんとご家族と向き合っていくかを考える貴重な学びの時間になりました。私自身、支援者だから良い支援をしないといけないと思いすぎていたところもあり、先生のお話をお聞きし、うまくいかなかった支援を家族と一緒に共有し、なぜうまくいかなかったのか?次はどうしていくかを前向きにご家族と一緒に考えていくことの大切さを教えていただきました。残り9回の講座でしっかりと学び、支援者としてレベルアップしていきたいと思います。本日はありがとうございました。

令和3年度 保護者のための 自閉症基本講座

今年は重松先生に無理をお願いして、支援者向けの夜間連続講座(全10回)と並行して、保護者向けの講座「自閉症、基本の“き”」(全6回)を開催していただいています。
特に、保護者向け「自閉症基礎講座」では、できるだけ専門用語を使わないで、自閉症について初めて学ばれる若いお母さんにも分かるようにとお願いしています。
第1回では、自閉症の特性の一つにも挙げられる「こだわり」についても、丁寧にお話いただきました。
こだわりとは、自分が選んでやっているのではなく、それしか選べないからやっている、また、こだわるぐらい分かっていない・・・というのは、子育てのなかで抜けていた視点だと気づかされました。
そんな、とてもわかりやすく、子育てに役立つ講座です。
正会員の方は無料となっていますので、途中からでもどうぞ参加してくださいね。
次回はひと月空いて、8月の開催になります。

  『 令和3年度 第2回 保護者のための自閉症基本講座 』

日 時:令和3年8月23日(月)10:00〜12:00
場 所:オンライン(Zoom)開催ですので、ご自宅から参加できます
講 師:重松 孝治 先生(川崎医療福祉大学 講師)
参加費:正会員 無料、賛助会員・ぐんぐん利用者5,000円、一般10,000円(全6回分)
申込・問合せ:Tel.086-955-6758、Fax.086-955-6748
「自閉症、基本の“き”」第1回に参加された方からのアンケートです。

○ 「人の気持ちを読めないことは注意すべきポイントではなく、配慮すべきポイント」であるという言葉がとても印象に残りました。
よく「こんなことしたら相手はどんな気持ちになると思う」と注意していましたが、今後は「相手はこんな気持ちになるんだよ」と教えてあげる言い方を心掛けようと思います。ガーッと怒るのを抑えて何故良くないことなのか分からせているつもりでも、自閉症のわが子には自分で考え(想像)させるよりこちらが具体的に説明するほうがいいということが分かりました。
わが子を変えようとする前に親の私がまず変わらなければなと改めて感じました。
○ とてもわかりやすく面白いお話をありがとうございました。2年目の受講ですが、この1年で子供が成長したせいか、復習という感じではなく新鮮な気持ちで参加できました。
よく使われる「こだわり」という言葉の持つイメージ(多くの選択肢の中から積極的に選んでいる)と実情(不安だからそれしか選べない)にはギャップがあること、本人の興味をとことん追究するのは学校では難しく家庭でやった方が良いことなど、「なるほど!」と思うことがたくさんありました。また次回も楽しみにしております。

令和3年度 支援ツール勉強会の報告

澤 月子 先生を講師にお願いしての、令和3年度支援ツール勉強会が始まりました。
第1回は6月21日(月)、今年度もZoomを利用してのオンライン勉強会となっています。
講義部分については、見逃し配信を行ないますので当日参加できなかった方、再度見直してみたかった方、どうぞお役に立ててください。
小さいお子さんだけでなく、成人された方のお母さんも参加していて、今からでも遅くない、少しでも暮らしが楽になるように・・・と勉強されていらっしゃいます。
次回は、少し間があいて、今秋 10月18日(月)となりますが、正会員の方は無料で参加できますので、気軽に申し込んでください。
それでは、第1回に参加された方からのアンケートの一部です。

○ 以前、お話を聞いたことはありましたが、改めて支援ツールの大切さがわかりました。 我が子は中2で思春期真っ只中。なかなか言葉での指示を聞いてくれず反発されバトルになることもしばしばあります。
きっと、声をかけることより、目に見えるところにツールを置いたりして、言われなくても自分で取り組めた。という達成感を持たせてやらないといけないんだと、今日のお話を聞いていて感じました。
突然の予定変更や、変化などになるべくストレスなく対応できるように、これからもツールを作っていきたいと思いました。
ありがとうございました。
○ 澤先生の広いご経験での、特に大人になった人のエピソードは非常に説得力がありました。大人になって大変になっている指示待ちさんなど、本当に大勢居ますね。それまで同じ時間があったのに・・・と悲しいです。そして見栄を張らずにその子に合う物を!!ということは伝えたいことです。私たちのメンター活動でもグッズづくりの会をすることがあるのですが、周りが絵カードを作っていると、このお子さんは実物だなあ・・・と思う親御さんも絵カードを作りたがり悩ましいことがあります。
傷つけずに上手く伝えられるようになりたいと思いました。

あゆみをつなぐ アイリスの会

6月24日(木)、ZOOMにて、アイリスの会を開催いたしました。
今回は育てる会会報で「お母さんコラム」を連載中のcyacya さんがお話してくれました。
「わが子の子育てを振り返って」と題して、知的障害のないタイプの小学5年生(自閉症情緒学級在籍)のお兄ちゃんの子育てを振り返ってのお話でした。診断が出た時の気持ちについてや旦那さんとの良好な関係(胸が温かくなるようなお話??)、そして、学校の先生との関係づくりでは、みんなが参考にできるような対応方法をも教えていただきました!!子育ての中で使用した支援ツールもたくさん写真で見ることができて、みなさんの参考・良い刺激にもなったと思います。
cyacya さんには、また12月(12/23)のアイリスの会で告知などをテーマにお話いただくように予定しています。お楽しみに!!
( 事務局 K )
次回以降の予定
  (早めに内容が分かっていた方が良いと思いますので、決まり次第会報にて予告させていただくようにしています!)
7月のアイリスの会   日時:7月15日(木)10:00-12:00(ZOOM)
(第4木曜日が祝日ですので、第3木曜日に変更しています。ご注意ください。)
27歳の重度知的障害を伴う自閉症のお子さんをお持ちの先輩お母さんのお話です。
テーマは、「全く発語のない子供との我が家流コミュニケーション」を中心に27年の子育てを振り返ってお話していただく予定にしています。
8月のアイリスの会   日時:8月26日(木)10:00-12:00(ZOOM)
会報では、”トチタロ”のハンドルネームで本の紹介等を毎回してくれています鳥羽俊郎さんが『父親としての子育て』についてお話をしてくださいます。
重度の知的障害を伴う自閉症の子供を立派な社会人へと育てられた父親としての貴重なお話が聞けると思います。
奥様の鳥羽代表とは、少し違った父親目線でのお話になるかもしれませんね。
アイリスの会では、1回目の成年後見制度のお話でも登場してくださっています。2度目の講演です。お楽しみに!
ご参加、初めての方も入りやすいですので、遠慮なく参加してくださいね!
今後のアイリスの予定も、分かり次第早めにお知らせしていきます!皆さんのご参加、お待ちしております!

OHAの会の報告とお知らせ

OHAの会は高機能自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害で知的障害のないタイプの子どもを持つお母さんのための会です。
6月8日(火)に、今年度 第2回目のOHAの会をZoomで開催いたしました。
テーマ『ASDの育て方〜ASDの子どもとの暮らしを楽しむために〜』
昨年度とテーマは同じではありますが、先生の話される内容は同じではありません。
子供の状況も1年前とは異なっています。今のわが子の状態に当てはめて聞くことで、新たな発見があるものです。
また、今年度は、後日配信があります。平日お仕事の方も、先生の話を聞くことができます。
なお、先生への質問にお答えしていただく部分は配信いたしませんので、ご了承ください。質問に答えてもらえることは、当日参加のメリットです!当日参加できる方は、是非、当日参加されてくださいね。直接やり取りをできる時間もあるかもしれません!!
(事務局 K)

  【令和3年度 第3回 OHAの会】

日 時:令和3年7月13日(火) 9:30〜11:30
場 所 :オンライン(Zoom使用)
テーマ:「視覚支援の大切さ 〜「言えば分かる」って ほんとに分かってる?」
講 師:利守 愛子 先生(公認心理士)
参加費:4000円(全10回分) 正会員限定  講義部分のみ後日配信あり
途中参加も可能です。ご興味のある方は、事務局までご連絡ください。
それでは、第2回「ASDの育て方 〜ASDの子どもの暮らしを楽しむために〜」に参加されたお母さん方からの感想です。

○ 今回のお話もとても面白かったです。去年も参加させていただきましたが、前回は腑に落ちなかったことも今回は「そういうことか」と納得することがたくさんありました。
子供のトラブルには本人なりの理由があって、それを理解すれば解決につながることや、子供の一見困るような性格や行動もポジティブに説明してみること。以前は「できたらいいけれど難しい」と感じていましたが、今回はちょっと試せそうな気がします。どうもありがとうございました。
○ お金の使い方についての質問に答えていただき、どうもありがとうございました。
先生のご指摘通り最近は電子マネーとネット注文がほとんどで、お金の現物を使っているところをあまり見せたことがありませんでした。数字の好きな子供なのでそこらへんを絡めて、少しずつお金の価値と使い方を一緒に見ていこうと思います。

はやぶさの会 の お知らせ

自閉スペクトラム症のお友達作りの会、「はやぶさの会」です。
メンバーは、小学生の男の子たちを中心に活動しています。
岡山の緊急事態宣言も無事(?)解除されました!
そもそも岡山に出るなんて、びっくりだったのですが、子どもたちは案外慣れているようで、色々苦労もしながらそれなりに過ごしています。
まだ室内の活動や食事関係はちょっと心配だよねー、でも会いたいよねーということで、今年の夏(7月8月ごろ)に はやぶさの会で動物園にでも行こうかなーと計画しています。
お友達作りに興味のある方は、育てる会事務局にお問合せください。
(担当:M)

水泳教室 の お知らせ

日 時:令和3年7月18日(日)15:30〜17:30
場 所:OSKスポーツクラブ(岡山市北区絵図町1−50)
連絡先:育てる会事務局(086-955-6758)
★夏到来です! お待たせしました!
岡山の緊急事態宣言も解除され、ようやく水泳教室も再開できそうです。
久しぶりにみなさんの笑顔と出会えることを楽しみにしています。
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
体験してみたい方は、2回までOKです。(1回 1000円)
プールは正会員限定で、育てる会の貸し切りで使っていますので、安心してお越しください。
★欠席される方は7月15日(木)までに事務局に連絡してください。
(担当: I & S)

ちゃーちゃん日記 (あるASDの女の子のお話)

ASDの子ども二人を育てる母親であり、AS当事者でもある私のこれまでの日々や現在の様子を紹介するコラムです。
脈絡ない話や時系列が昔だったり今だったりで、分かりづらいかもしれません。
思い出したままをお伝えしていくので、整理されていませんが、お気軽な気持ちで読んでいただき、良ければ「おもろいな!」「不思議!」と皆様の身近にいるASDの人たちの感じ方や暮らし方を知ることに少しでも繋がればと思っています。
先日、育てる会の講演会で吉田友子先生による「ASD当時者の人の、大学生でみられやすい特徴と支援例」についてのお話を聞きました。
もう なんていうか 私にとっては「あるある」すぎて、「そうか…。定型発達の人はこういうことに悩まないんだぁ…。そうか…」と気づけて、逆に笑えるというか…。
いや、本当に子ども時代、苦労してたな!!頑張ったな!!えらいぞ、私!!としみじみ自分自身を労わる気持ちでした。
何が大変って、まぁ大学以前に「イメージや見通しのつかないこと」による苦労でした。
小学校・中学校というのは、義務教育であることもあり、基本的に自分自身が何かを決めるということはなく学校生活を送っていたところから、いきなり中2の3学期ぐらいに「で?高校どうするの?」と聞かれて、まさに青天の霹靂というか、「え?それって私が決めるの?」「てか、高校って何??」という感じでした。
そう、なんせ私、「小学校の次が中学校」であることを知ったのは小学5年生の時ですし、「中学の次が高校であること」を知ったのも、まさにこの時=中2の3学期な訳です!!
ちなみに、中学校がどこにあるかは、小6の1学期まで知りませんでした(小学校の目の前なのに。いかに興味がないか。笑)し、制服を買い替える必要があること・ランドセル卒業であることは小6の卒業式の後に知りましたし、中学校に入学してから教科担任制であること・他の小学校も合同だからクラスが増えること・部活というものがあることも、その時に初めて知りました。
遅すぎだと思いますか?
でも、私から言わせてもらえれば、「だって、誰もわざわざは教えてくれないじゃん」です。
そうなんですよー。皆さん何となくご存知なんですよねー。
今はインターネットがあるんで、分からないことは何でも調べることができるんですけど、その当時は、情報は自分から調べていかないと得られない。
まぁ、そんなこんなで高校選びも当然「特に決めていない」「受けて合格できそうなところに行けたら良い」ぐらいなので、入学したのは地元の私立の女子高だったんですが、合格通知を受け取って入学説明会に母と行った際、初めて女子高であることを知りました(笑)。
それぐらいの認識力なので、大学選びは、当然そのままエスカレーター式受験一択でした。
大学に通って助かったのは、高校時代に友達になった人たちの何人かが、同じ大学の同じ学部にいたおかげでした。
「ちゃーちゃん、シラバス見た?」「シラバス??」「これ」
「見たけど、よく分からん」「ダメー!!!明日が登録締め切りだよ!!!」など助けてくれたり、
「ちゃーちゃん、この教科とかどうするの?」「難しそう…」
「ここに『1年必修』って書いてあるのは『必ず1年生のうちに授業を受けて、テストで合格する=修めなさい』ってことだから、受けないと留年になるよ」「受けないとダメってこと」「そういうことよ」「分かった…」
「とりあえず、これとこれとこれは絶対。あとこれも受けといた方が良いよ。とりあえず、私の登録書見て。併せて考えていこう」など厳しく言ってくれたり、
「ちゃーちゃん、図書館の登録って済んだ?」「ちゃーちゃん、レポート用紙は学校指定のがあるよ」「ちゃーちゃん、あの教授の授業はやめときな」「ちゃーちゃん、バイトを入れる時のコツはねー」などなど…。
高校時代、いかに皆の前で訳分からない姿を見せていたかが、こういうところで伝わると思います。皆がこれだけ教えてくれても苦労は多かったので、もしも教えてくれる人がいなかったら、本当に卒業できなかっただろうなと思います。
「手伝って」「教えて」と言ったら教えてくれる人たちがいてくれることは恵まれていたなと思いますし、そういう人への基本的信頼感を育ててくれた両親や周りの人達に感謝だなぁと思っています。わが子にも育てていきたいところですね♪
(ちゃーちゃん)

お母さんコラム

小5でASDの診断のある特別支援学級(自閉症・情緒学級)に通う息子と、4歳(年中)でASDの診断のある保育園に通う娘を持つ母が、普段の我が子との日々をつれづれに書いているコーナーです。
どうぞ気軽な気持ちで読んでください。
先日6月24日(木)育てる会正会員向けのイベント「アイリスの会」で保護者としての想いを語る機会をいただきました。
アイリスの会の趣旨としては、「先輩お母さんからの話を聞いて、参考にしよう・元気をもらおう」だそうで、まだ上の子でも小5で「先輩お母さん」と言えるほど、子育て終わってないし、うまくも育てられてないよー!!と思ったのですが、せっかくお声がけいただいたので、勇気を出してお話してきました。
以前、息子の療育でご一緒した方・同じ保育園だった方・仕事での私を知っている方などなど色々な方が参加してくださいました(時間の都合でずっとはいられないけど、少しだけ覗いてくださったもいらっしゃったようです)。
「旦那さんが診断の時にくれた一言が素敵でした。今がハッピーだとしても、号泣したりくよくよしたりすることだってあるってことが、お話からよく伝わり、勇気がもらえました」
「今まで色々な気持ちを抱えながら 子育てされてきたことや、葛藤して試行錯誤しながら、子どもたちや周りに向き合ってこられた姿に、胸が熱くなりました」
「明るい語り口でありながら、愛する家族について、赤裸々に語られていて…。まるでドキュメンタリ―映画を見ているようでした」
などなど、たくさんの感想をいただき、たくさんの嬉しさを感じています。
まだまだ途上です。
アイリスの会の中でもお話したのですが、何の苦労もなく過ごしている訳ではないですし、たくさんの悩ましいことがありました。そして、それは毎日色々なことがあり、日々大変さや悩ましさは更新しています。
こんなことを言ったら怒られるかもしれませんが、「定型発達だったら本人がここまで苦労しなくて済んだんじゃないか」と思うことはたくさんあるし、本人がしんどそうにしているとうまく支えてあげられていない もどかしさや申し訳なさを感じる日もあります。
大変なことはこれからも多いでしょう。
でも、わが子たちが診断があろうとなかろうと、可愛い 愛する わが子たちであることは絶対に変わらないし、そのことだけは絶対に誰にも負けない自信を持っている私です。
このラブパワーがあれば、そして私たち家族なら、一つ一つ乗り越えていけるんじゃないかな、なんて思う私です。
今回、色々整理させてもらう機会もいただけたことで、アイリスの会でお話できて良かったなぁと思っています。
12月に「おかわり」企画で再度別テーマでの話をとリクエストもいただいたので、また頑張りたいと思います(^^)ノ
(cyacya)

 ぐんぐん だより 

ぐんぐんぴっぴ (就学前)

最近になりコロナ感染者もようやく減少傾向になってきましたが、ぴっぴでは引き続き感染症対策のため入口のドアを網戸にしています。
療育開始の5分前、その網戸から「せんせ〜い?」という声と共に、かわいい笑顔がひょっこりのぞくことがあります。
自分が来ているよ!ということを自ら教えてくれていること、ぴっぴを楽しみにしてくれていることがその笑顔から伝わり、その笑顔からパワーをもらっている今日この頃です。
Aちゃんのお母さんから「わが子と一緒に遊びたいと思うのですが、なかなか一緒に遊べなくて。一人で遊んでいる時の方が楽しそうな気がして。どんな風に私が関われば楽しく遊べるのか知りたいし、練習していきたいです。」とご相談を受けました。
実は、ぴっぴに通ってる保護者の方から「お子さんとうまく関われない」「一緒に遊ぶことが難しい」といったご相談を受けることは少なくないのです。ぴっぴは保護者の方と一緒に考える事を大切にしているので、さっそくAちゃんと楽しく遊ぶ方法を保護者の方と一緒に考えることにしました。
まずは、Aちゃんがどんな風な遊びや遊び方が好きなのか観察してみる事にしました。
Aちゃんはプレイエリアにあるお寿司パズルが大好きで「おすしちょうだい!」と上手に要求し、遊び始めました。
しかし、支援者がお寿司を食べる真似をしても、お寿司を注文しても一向にAちゃんからの反応はなく、黙々とパズルを組み立てているAちゃん。
その次の週は犬のパペットを使い、寿司を食べようとすると「いや!」と拒否する様子が見られました。
一緒にその様子を観察していた保護者の方から「家でもAちゃんが遊んでいる時に一緒に遊ぼうとすると同じような状態になるんです」と教えていただきました。
そこでお母さんと、なぜお寿司パズルで一緒に遊べないか、を考えてみることにしました。
・お寿司パズルは興味が強すぎるため夢中になりやすい
・一人で完成させたい気持ちが強いため、誰かと一緒にやりたいと思っていない
・手元に集中するため、相手からの働きかけに気がつかないのかもしれない
ということが一緒に遊べない理由なのではないかと考えました。
そして、お母さんと、もしかしたらAちゃんと関わって遊ぶなら、『何を使って遊ぶか』ということが大切になるかもしれないという話になり、Aちゃんと一緒にあそびやすい遊びを考えることにしました。
お母さんから「ダイナミックな動きが好きで,体を使った遊びがいいかもしれないです」というアイデアを頂き、タオルブランコ(大人がバスタオルの両端を持ち、子どもを乗せて揺らす)をすることにしました。
結果は・・・、大成功でした!
「ぶーらんこぶーらんこ♪ ぶーらんこぶーらんこ♪ ぶーらんこぶーらんこ♪3,2,1」とAちゃんをタオルに乗せて揺らせて見せると、タオルを揺らすお母さんや支援者の方へ笑顔を向けてくれます。
そして、何度か繰り返し楽しむと、「3,2,1」で床に下ろされたタイミングで、Aちゃんから「もう一回して!☆」とリクエストがありました!!
タオルブランコの遊びを通して、Aちゃんは人と遊ぶ楽しさを感じていることが表情からも伝わりました。
Aちゃんの好きなダイナミックな遊びであったことはもちろんですが、大人がいないとできない遊びであること、いつ終わるのかを歌があることで予測できたこともAちゃんが安心して楽しく遊ぶことに繋がったのではないかなと思います。
お母さんからも「このあそびいいですね! 家でもぜひやってみます!」という言葉が返ってき、その次の週には「先生、やってみました! 家でも喜んで何度も何度も繰り返し楽しめました」という嬉しいご感想をいただきました。Aちゃんとの楽しい関わりの時間を持つことができたお母さんの喜びがたくさん伝わってきました。
現在は、タオルブランコ以外にもAちゃんと一緒に楽しく遊べるあそびをお母さんと見つけているところです。
今回のことを通して,目の前のお子さんの様子から,その行動をとるのはなぜだろう?
もしかするとこの遊びならいいかもしれない!と保護者の方と一緒に考え、実践してみることの大切さを学ばせていただきました。
今後も保護者の方一人一人との連携を大切にしながら、お子さんが “人とかかわって遊ぶって楽しい!もっと遊びたい!”という気持ちの芽生えを大切に大切に育てていきたいと思います。
そして、保護者の方と一緒に成長を喜び合えるぐんぐんぴっぴでありたいなと思います。
ぐんぐんぴっぴスタッフ:T

赤磐ぐんぐん (就学前)

梅雨に入り、すっきりとしない天気の日がある一方、初夏の暑さを感じるような日もあります。
コロナ感染予防の観点から、なかなか外出もできない上に、雨や暑さで 屋外で思いきり遊ぶことができないような日は、子どもたちもご家族も うずうずしているかもしれないですね。
赤磐ぐんぐんでは、部屋の中でも 笑顔いっぱいで 思いきり遊ぶ子どもたちの姿から、毎日たくさんの元気をもらっています。
さて、今月の会報のテーマは、「ご家族の本人理解の深まり」についてのお話です。
赤磐ぐんぐんの療育では、お子さんへの「本人支援」はもちろん、ご家族への「家族支援」を大切にしています。
では、この「家族支援」とは、どんなことでしょうか。
厚生労働省の「児童発達支援ガイドライン」によると、
「障害のある子どもへの支援を進めるに当たっては、障害のある子どもを育てる家族への支援が重要である。
障害のある子どもに対する各種の支援自体が、家族への支援の意味を持つものであるが、子どもを育てる家族に対して、障害の特性や発達の各段階に応じて子どもの『育ち』や『暮らし』を安定させることを基本に置いて丁寧な支援を行うことにより、子ども本人にも良い影響を与えることが期待できる」
とされ、支援に当たっての配慮事項としていくつか紹介されている中には、
「家族が子どもの障害の特性等を理解していく理解のプロセス及び態様は、それぞれの家族で異なることを理解することが重要である。
特に、子どもの障害の特性等の理解の前段階として、『気づき』の支援も重要な家族支援の内容であり、個別性に配慮して慎重に行うことが大切である」
と示されています。
赤磐ぐんぐんでは、ASDのお子さんを育てておられるご家族が、本人理解を深め、わが子の子育てのコツをつかんでいけるようお手伝いすることが、「家族支援」の一つであると考えています。
赤磐ぐんぐんは親子同室型の療育なので、日々療育をする中で、連絡帳や療育での様子などを通してご家族の思いや考えを聞く機会が多くあります。
今回は、ご家族の本人理解について素敵だなと思ったエピソードを二つ紹介します。

  エピソード@(Aくん)

ある日のこと。
外出先で、お母さんがちょっとAくんにカバンを預けて、その場を離れることになる場面がありました。
その際、お母さんは「ちょっと離れるから、カバンを見ておいて」とAくんに伝言しました。
この場合のお母さんの言いたかったこと・してほしかったことは、何だと思いますか?
お母さんが戻ってくると、Aくんは カバンの中身を ごそごそと 触っていたそうです。
お母さんとしては、「誰かに取られたり倒れたりしないよう、荷物番をしておいてね」と伝えたつもりだったのでしょうが、Aくんはその暗黙的・抽象的な意味理解が難しく、字義通りの理解をしてカバンの中身を本人なりに一生懸命に「見ていた」のです。
そんなAくんの姿を見たお母さんは、「『あー…』と思ったし、こっちの伝え方が悪かったんですよね」と少し苦笑いしながら言っておられました。

  エピソードA(Bくん)

ある日Bくんは お母さんと一緒に家でピザを作ることになったそうです。
生地に具材をトッピングする際、お母さんは「重ならないように のせてね」と本人に伝えました。
この場合のお母さんの言いたかったこと・してほしかったことは、何だと思いますか?
Bくんは、1ミリも重ならないように、コーンの一粒一粒まで、慎重に具材を乗せ始めたそうです。
お母さんとしては、「焼く時に重なりすぎていると、上手く焼けないし、具材が偏らないように」ぐらいのニュアンスだったのでしょうが、BくんもAくんと同じように抽象的な意味理解が難しく、字義通りの理解をした結果、絶対に重ねてはいけないのだと考えたのでしょう。
そんなBくんの姿を見たお母さんは、「こんな感じだよ」と実際にモデルをやって見せました。すると、Bくんは「そういうことか」と理解したようで、ほどほどに重ならないようにほどほど適当に具材を乗せていくことができました。
どちらのお母さんも「本人らしさ」を理解しておられて、本人に分かるような伝え方の工夫に気づいておられること(たとえば、誤解なく伝えるには、もっと具体的に「取られないように見張っていて」など言ってあげる方が本人には分かりやすいことや、言葉で分かりづらい時にはモデルを示してあげる方が分かりやすいことなど)、そしてその本人への理解が無理しておられる様子ではなく、「わが子にはこういう方法が向いている」というような、とても自然な形であるのが素敵だなと思いました。
幼児期の療育は、ご家族がASDのお子さんの「本人らしさ」を理解し、お子さんとの上手な付き合い方を知り、それを周りに伝えられるようになることが、ゴールの一つであると私は思います。
赤磐ぐんぐんに通ってくださっているお子さんは、ASDの診断が出ている子ども達ばかりです(「自閉症児を育てる会」なので)。
時として、診断を早くご家族が納得して受け入れていけるように、「障害受容」を急かされることもあるかもしれません。
でも、ご家族の立場に立ってみれば、これまでの人生で考えてもいなかった診断に対し、どう振る舞えばよいか、どう子育てしていったらいいのか、何が正解で何が間違っているのか、戸惑うことばかりなのではないかなと思うのです。
赤磐ぐんぐんで、ご家族に同室していただく中で療育を進めていきながら、少しずつご家族と「わが子らしさ」「子育ての工夫」を共有させていただき、ご家族自身が「わが子にとって、過ごしやすい環境」「わが子が理解しやすい伝え方」の理解が深まっていくことの延長線に、「ASD理解」がゆっくりと進んでいき、繋がっていくのではないのかなと思うのです。
これからも、赤磐ぐんぐんのスタッフを信じて日々療育に通ってくださる家族の思いに全力で応えていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
赤磐ぐんぐんスタッフ:F

ぐんぐんキッズ (小1〜)

6月雨が多い月でしたが、少しずつ暑くなってきましたね。
今年は猛暑と言われていますがどんな夏がくるでしょうか。
今日は自発的な表出のコミュニケーションを伸ばす取り組みの様子を紹介します。
Mさんは、PECSを使って表出のコミュニケーションの練習をしています。(PECSとは、絵カード交換式コミュニケーションシステムのことです。詳しく知りたい方は、ピラミッド教育アプローチのホームページをご覧ください。定期的にオンラインのワークショップも開催されています!)
フェイズも順調に進みフェイズ6のコメントの練習を始めました。
はじめは、先生と勉強の場面で、その子の大好きなアルファベットを使って練習をしました。
“A”のイラストを出して、「何が見える?」と聞いて、はじめは、身体プロンプトを使って教えます。“Aのカード”と、“みえる”のカードをセンテンスバーに貼るところまで身体プロンプトしました。センテンスバーをブックから取り外して、正面にいる先生に渡すところは自発的にできて、渡しながらカードをタップし、「A みえる。」と伝えることができました。
2回目は、ブックからカードを取り外すことも自発的にできて、コメントすることができました^^ 
アルファベットが大好きなお子さんなので、次に先生が何を出してくるのかな??と、先生の手元をのぞき込む様子も見られ、コメント練習を楽しんでくれている様子が見られました。
その後、ブックのトップに貼っているカードを増やし、弁別の練習も行いましたが、先生からの問いかけに対して正しくカードを選んでコメントを伝えることができました。
先生と勉強の場面でできたので、今度は場面の般化です。
あそびの時間にもコメントの練習に取り組みました。あそびのエリアにMさんの好きなキャラクターを(アンパンマンなど)壁に貼って、“○○がみえる”と伝える練習をしました。
はじめは、先生が指差しをしてそこに注目を向けてもらい、「何が見える?」と問いかけます。
壁に貼ってあるアンパンマンのイラストを指さして「何が見える?」と聞いてみました。キョトンとして少し戸惑っている様子だったので、PECSブックを指差しプロンプトすると、ブックからカードをはがして、“アンパンマン みえる”と文章を構成し、センテンスバーを先生に渡しながら「アンパンマン、みえます!」と伝えることができました^^
    
“何か、今日はいつもと違う!”と気づいたそのお子さんは、部屋をキョロキョロと見渡していたので、「何が見える?」と聞くと、しまじろうが貼ってあるのを見つけて、自発的にPECSブックからカードを選び、”しまじろう みえる”と貼って、「しまじろう みえます!」と嬉しそうに伝えてくれました^^
   
次は、伝える相手を変えたり、場所も、他のところにもイラストを貼ってみようかなと思っています。そして、療育以外の場面、家庭でも取り組んでもらいたいと思っています。
今回は、療育で行っている取り組みをご紹介させていただきました。
PECSを使うこと以外にも、コミュニケーションスキルを伸ばす取り組みを療育の中では行っています。
お子さんが興味を持っていることを取り入れながら、今後もコミュニケーションスキルを伸ばす取り組みを、計画して取り組んでいきたいと思っています^^
ぐんぐんキッズ療育スタッフ:S

以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

   会報一覧   育てる会HPへ   てっちゃん通信HPへ