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令和 3年10月31日

 

 第282号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 282号 目次

     物思う秋に

      即実践講座・夜間連続講座・自閉症基礎講座・支援ツール勉強会 報告とお知らせ

      クリスマス会・スポーツデイ・アイリスの会・水泳教室・OHAの会 の 報告とお知らせ

     ちゃーちゃん日記

     お母さんコラム

     私のお薦め本コーナー
         「自閉症スペクトラム障害のある人が才能をいかすための人間関係10のルール

     近隣の講演会等のご案内

      ぐんぐんだより 

     グループホーム寄付のお礼とお願い

晩秋の冷たい風の中で夕焼け空を見ていたら、ふと亡くなった父母を思い出しました。
幼い頃の我が家の情景が、まざまざと思い出されて、懐かしく恋しく思い出されるのは、秋の夕焼けのせいでしょうか?
「秋深き 隣は何を する人ぞ」(松尾 芭蕉)
「柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺」(正岡 子規)
物思う秋に誘われてか、秋の俳句はたくさんありますね
プレバトをはじめ、最近テレビで俳句の番組をよく見かけます。私もちょいと、ひねってみようかと思い、試行錯誤しています。ここで披露とも思ったのですが・・・あまりに稚拙で、またの機会にいたしましょう。
さて、皆様、ずいぶん先と思っていましたが、いよいよ梅永先生にお願いしていました講演会が、11月6日(土)に迫って参りました。
何しろハワイからの生中継です。事務局一同緊張しておりますが、世界中で視聴が可能になったZoomを使っての講演会です。楽しみにお待ちくださいね。
テーマは「自閉症支援 はじめの一歩 〜今、わたしたちは何をするべきか〜」です。
18歳の春、社会に出て行く子どもたちの姿をイメージしたとき、その後ろ姿から、今はまだ幼い子どもと二人で立っているこの場所まで、道はずっと続いています。
一歩を踏み出すとき、今の子どもの姿を正しく知らないと、これからの支援の方向を間違ってしまうかもしれません。今しばらくは、子どもと一緒に歩き続けるお母さん、支援者の方には、お子さんへのアセスメントの大切さを知っていただきたく今回のセミナーを企画いたしました。
もちろん、歩き始めてからも、幼児期、学童期、思春期、青年期と折りに触れてのアセスメントも忘れてはいけませんね。小さいお子さんから、青年となられた方まで、多くのみなさんの参加をお待ちしています。

さて、グループホーム「すてっぷ 1」も順調に建設が進み、窓のサッシや防湿材・断熱材を入れてくださって、もち投げの時はまだ柱だけだったグループホームも、ドンドン家らしくなってきました。
先日、6部屋ある部屋の誰がどこに入るのかを、それぞれ決めました。
どの部屋に入るかをあらかじめ決めて、お風呂やキッチンの壁の色など、それぞれの部屋の内装を決める必要があったためです。
さあ、大変!そんなに早くから決めないといけないなんて、せわしないことと思いながらも、おかあさんたちにお願いして本人の希望を聞いてもらいました。
そして、くじ引きです。割り箸の底に1から5の数字を書いて引いてもらいました。
この時点では、まだ六番目の部屋の入居者は決まっていませんでした。
私が最後に引いて、一番を引き当てました。残り物には福がある、ということでしょうか。
高いところが好きな息子は、2階の端っこの部屋を希望していたので、超ラッキーでした。無事そこに決めて、みんなの意見を聞くと、今現在1階に住んでる人は、1階がいいと言い、2階に住んでいる人は、2階がいいと言いました。
それで全員、最初に希望していたとおりの、思い通りの所に部屋が決まりました。
良かったですね。
そして今度は、お風呂のパネルの色を決めたり、台所のキッチンパネルや流し台の扉の色決めもしなければなりません。みんな思い思いの色の組み合わせを選んで、楽しみが倍増です。
標準の仕様なら、どの色を選んでも余分なお金はいりません。でも、その中でも少しでも素敵な部屋にしたいと思うので、みんな凝ります。お母さんたちが張り切って色選びして、決めました。
さて、どんな部屋ができあがりますことか、これからもドンドン壁紙や床その他決めなければならないことが目白押しになります。
「ほっぷ 1」を作ったときからなのですが、それぞれの部屋の壁紙は、入居者の方に決めていただくようにしています。ですから今の「ほっぷ 1」は、一部屋一部屋壁紙が違います。
みんな凝りにこって決めたのですが、いざ壁紙を貼ってみて思うのは・・・、大差が無かったと言うことでした。よっぽど変わった色にしないと隣の部屋と大して変わらないと言うことが分かります。壁紙の質感とか色とか、もっと冒険したら良かったのに・・・と思いました。
そのため、つぎの「すてっぷ 1」では、哲平の部屋は思い切った色使いにしてもいいかなと、思っています。壁紙って気に入らなければ張り替えればいいので、色々面白いのにしたらいいなと思います。
次に新しく「ほっぷ 1」に入居される方も、気に入った壁紙に張り替えてもらうつもりなので、参考にしてくださいね。
「ほっぷ 1」の時は、息子にあまり意見を聞かず、親主導で決めてしまいましたが、今度は、息子に決めてもらったらいいかな、とも考えています。どうなるかちょっぴり不安ですけれど???
我が家を建てるときには、あれよあれよという間に決まっていって、ろくに考える暇も無く、勧められるままに決めてしまいましたが、これで良かったのでしょうか? インテリアのコーディネーターさんが、アドバイスくださったので助かったけれど、今度は自分で考えなければなりません。出来ればおしゃれで、かっこいいインテリアにしたいものです。色んな部屋の写真をインターネットで見ながら、息子にも選ばせてみようと検討中の私です。
毎日世話人さんが工事の様子を写真に撮ってくれています。この写真を完成時には、パラパラ漫画風にして動画でホームページで流す予定にしています。
2階建てなのですが、それぞれロフトをつけたので、3階建てくらいの高さのある建物になりました。早く完成したらいいのに・・・とワクワクしながら、来年の2月末の引き渡しを待っているところです。

先日、息子が家のお風呂の掃除をやっているときに気づいたことです。
シャンプーや石けんの棚を外して、お風呂の壁を洗剤で洗ってもらうように言っていたのですが、外さないでお掃除をしているのを発見しました。
「哲平、棚を外してください。手抜きはダメよ!」と言うと、「テへへ」という感じで笑っています。
律儀で正直者で一度教えられたことは、必ずやる人だと思っていた哲平さんが、手抜きが出来る人になっていました。これって成長でしょうか?困った人です。信用しているといい加減なことをするようになるんだと反省しました。
これからは、丁寧に見ていきたいと思います。手抜きはダメダメです。
そうかと思うと、ついこの間の日曜日の朝のことです。
朝寝坊した私に何も言わないで朝ご飯の用意をしてくれていた哲平でした。
その時の写真がこれです。
フレンチトーストと、サラダとコーヒー、ヨーグルトもガラスの食器に入れてくれて教えたとおりの品揃えでちゃんと作ってありました。
自分の分は、きっちり先に食べて、私をおこさずに、さっさと準備してくれた哲平に、感激の母でした。
こんな日が来るなんてと、感無量です。
いいところもあるし、反面手を抜くことも覚えた、成長途中の哲平です。
今回の会報は、息子哲平の話ばっかりになったみたいで申し訳ありませんね。親ばかな鳥羽さんでした。

寒さが急にやってきて、夏から秋がないまま冬が来たみたいの感じですよね。
夏掛け布団から急に寒くなったので、大布団を出すという感じでした。夏服から急にコートがいるほどの寒い日が続きます。皆さん、衣替えはお済みでしょうか?
もう半袖はしまっても大丈夫と思うので、一気に我が家では冬服を出しました。
コートも去年の分を出して準備万端です。コロナのせいで、去年も外出機会が少なかったので、服を買うこともほとんどありませんでした。
普段着は、安い通販を利用して、買い物に行くのも手控えたので、新しい服はほとんどありません。そもそもおしゃれをして出かけることがありません。外食などはもうずいぶん行っていませんね。
そういうわけで、服も買わない、お金も使わないそんな暮らしにすっかりなれてしまって、コロナも少し落ち着いてきたというのに、あまり出かけたいと思わない私です。
出不精になってしまいました。そろそろお金も使って、買い物や外食にもでかけ、経済を立て直すのに協力しなければなりませんね。

これは、新しく出来た「ぐんぐんキッズ」のシンボルマークです。
これまで「赤磐ぐんぐん」や「ぐんぐんぴっぴ」のマークはありましたが、キッズには、まだありませんでした。
このマークは、赤磐市のキャラクターである「あかいわモモちゃん」のデザインを考えられたW.Sさんが作ってくださいました。Wさんは、今キッズの療育スタッフとして、子どもたちを指導してくださっています。
マークのシャボン玉は様々な色に輝いて見えることで子どもたちの個性の多様性を、ハートに双葉があるのは、「芽生え」を大切にしていることを表現されているそうです。
また、顔は男の子にも女の子にも見えると思いますが、男の子にも女の子にもみんなに可愛がってもらえるようにとデザインしていただきました。どうぞよろしくお見知りおきくださいね。

ところで皆さん、インフルエンザの予防注射はお済みでしょうか?
先日、行きつけの内科で注射をしてきました。コロナの注射より痛くて腫れてしまいました。後で痛くてかゆくて、困りました。でもこれでインフルもコロナも大丈夫と思うと、なんだかとっても幸せな気持ちです。安心感っていうのでしょうか? とってもいい感じです。
今年もいつの間にか11月になります。あと2ヶ月で年も改まります。
いつの間にか一年が経っていくという感じですよ。
何が出来たのか、何が出来ていないのか、そろそろ、一年を締めくくる時期が来ています。うかうかしていると、いつの間にか日が経ってしまいます。
この歳になると、残された年月もそう長くはありません。緊張感もって、一年一年を過ごしていきたいものです。
今回の会報には、寄付のお願いが同封されています。皆様、勝手なお願いではございますが、岡山県自閉症児を育てる会では、補助金などを当てにせず、頑張って自分たちの力でグループホームを建設しようと頑張っております。しかしながら、小さな親の会ですので、資金不足で苦しい台所事情を抱えております。
皆様にこんなことをお願いするのは心苦しいのですが、少しでも結構ですので、ご寄付お願いいたしたいと思います。
皆様からの貴重な浄財、必ず有効に使わせていただきますので、どうかよろしくお願いいたします。
寒い季節が続きますが、お身体気をつけてください。
では、来月号まで、ごきげんよう、さようなら。
(鳥羽 美千子)

令和3年度 支援者対象 
    現場の先生のための即実践講座

香川大学教育学部 教授の坂井聡先生による「現場でのコミュニケーションと支援技術」の即実践講座です。
第5回では、主に知的障害のある児童への、表出性のコミュニケーションの大切さを学びました。坂井先生ご自身の、若い頃の支援の失敗談なども紹介いただき、笑いながらも自分の支援の振り返りをして、改めて反省する箇所も見つけることができました。
次回は同じテキストを使っての受容性コミュニケーションの話になりますので、今回の資料をお手元に忘れずに参加してください。

  『 令和3年度 第6回 現場の先生のための 即実践講座 』

日 時:令和3年11月18日(木) 19:00〜21:00
場 所:WEB開催(ZOOM) 
テーマ:「コミュニケーション A 受容性のコミュニケーション 」
講 師:坂井 聡 先生(香川大学教育学部 教授)
主 催:NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
参加費:一般 23,000円、賛助会員 20,000円 全10回分
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748
          http://sodaterukai.org/policy1.html
それでは、第5回「コミュニケーション @ 表出性のコミュニケーション」に参加された方からの、アンケートを紹介します。

○ 支援者側の自己満足で伝えたつもりになっていないか、相手の同意を確認せずに伝えることにより命令になっていないか振り返ることができました。理解していないことを相手の責任にしないこと、自分の責任だと内省すること、そして具体的な伝え方を考えていくことの大切さを感じることができました。また、無意識に同意を無視してしまうこともあると思いますので、より一層気をつけてまいりたいと思います。
○ つい本人の力ばかりに視点が行きがちですが、自分含め周囲の理解ができているか・有効な支援やツールを使えているかという点をもっと大切にしたいです。
○ 「専門家として」という話題が心に残りました。子どもたちにわかるように「伝えること」は意識できているような気がしますが,子どもたちからわかるように「伝えてもらう」ことはまだまだだなと感じます。私たちがしっかりと子どもたちの言いたいことをキャッチできるように,子どもとのコミュニケーションを楽しめるようになりたいと思いました。

令和 3 年度 支援者向け 
   発達障害支援 夜間連続講座 in 赤磐

令和3年度の赤磐市との共同主催による「発達障害 夜間連続講座」です。
第5回は視覚的に期待を伝えることの支援をテーマに、視覚的支援が有効とされるASD児への、具体的な支援について写真などをたくさん使って、私たちにも“視覚的に”お話いただきました。
場所の構造化や、教材の整理、構造化など、すぐに実践できるような支援を教わり、明日から役立たせていただけると思いました。

  『 令和3年度 第6回 支援者向け発達障害夜間連続講座 in 赤磐 』

日 時:令和3年11月11日(木) 19:00〜21:00
場 所:WEB開催(ZOOM)
テーマ:「本人からの発信を支える 〜自分の思いを伝える力を育てる、支える〜」
講 師:重松 孝治 先生(川崎医療福祉大学 講師)
主 催:赤磐市、NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
参加費:赤磐市在住・在勤者 無料、一般 13,000円、賛助会員10,000円(全10回分)
別途 資料代 各7000円(10回分)
申込・問合せ:Tel.086-955-6758、Fax.086-955-6748
         http://sodaterukai.org/policy1.html
それでは、第5回「学びやすい環境づくり A 〜視覚的に期待を伝えることの支援〜」に参加された方からの、アンケートの一部を紹介します。

○ 期待しているものを目に見える形で伝える支援と、ついつい多くなってしまう情報量を減らす、ということを実践していきたいと思います。いつもたくさんの写真があって具体例を示して頂いて、支援のイメージがしやすいです。ありがとうございます。
○ 教材の構造化についてとても整理してお話し頂いてとてもよく分かりました。
職場の人たちに分かってもらいたいと思って、以前もこのようなことを伝えてなかなか分かってもらえなかったのですが、また諦めず頑張ってやっていきたいと思いました。
先生の「子どものことを考え、伝わったことを大事にする」という言葉を忘れずに取り組みたいです。
○ 教材の構造化と視覚支援や物理的整理統合について整理して学ぶことができよかったです。より「個別化」ということを意識して支援を考えていかなくては・・・と思いました。
○ 本日もありがとうございました。
写真を使って課題や部屋などを見せて頂きながら説明して頂きポイントを押さえながら学習できました。ASDの方一人ひとりの学習スタイルに合わせたものであることが大切であることを再確認でき、現在提供している支援が予測可能で理解を助けるものになっているのかもう一度見直す必要があるなと感じました。「当事者の姿から自分の支援の足りない部分を知る」という重松先生の言葉がとても心に残りました。

令和3年度 保護者のための 自閉症基本講座

重松先生の保護者のための自閉症基礎講座「自閉症、基本の“き”」の案内です。
正会員の方は無料の講座となっています。見逃し配信もありますのでぜひ参加していただきたいと願っています。

  『 令和3年度 第3回 保護者のための自閉症基本講座 』

日 時:令和3年11月2日(火)10:00〜12:00
場 所:オンライン(Zoom)開催ですので、ご自宅から参加できます
講 師:重松 孝治 先生(川崎医療福祉大学 講師)
参加費:正会員 無料、賛助会員・ぐんぐん利用者5,000円、一般10,000円(全6回分)
申込・問合せ:Tel.086-955-6758、Fax.086-955-6748
         http://sodaterukai.org/policy1.html

令和3年度 支援ツール勉強会の報告とお知らせ

10月18日(月)本年度第2回目の「支援ツール勉強会2021」をZOOMで開催しました。
今回の内容は、自分から相手に伝えること・達成感とご褒美についてでした。
言葉で自分から伝えることが苦手な場合、書いて文字にすると答えることができたり、その気持ちや考えを、吹き出しの形で表現していったりすることなども分かりやすいということです。
頑張ったことが分かるトークンシステムについてもいろんなパターンを紹介していただきました。好きなものを目標に頑張っていくということや、ごほうびの形が分かりやすいものだと進めていきやすいのかなと思いました。お手伝いをしてお金がもらえるというのも、現金で少しずつたまっていくのが一番わかりやすいな!という話なども出ました。
次回は、行動の記録の取り方について学びます。問題行動は何によって起こっているのか、記録をとって、どういうときに多いのかなど、解決策をさぐっていくことに繋がっていくのだと思います。
支援ツール勉強会では、LINEでも近況を報告し合ったり、作った支援ツールを見せ合ったりしています。澤先生にもご意見をいただけ、みなさんの励みになっています。
事務局 K
以下、参加者のみなさんからの感想です。

○ ツールの使い方を教えたり、使ったりしていく中で、その子の見る力が上がって、使えるようになっていくというのがわかりやすくて、うかがえて良かったです。ありがとうございました。今やっている支援が積み重なっていくのだなとイメージをもてました!
○ 今日も、分かりやすいお話ありがとうございました。 燃え尽き症候群のお話の中で、「〜しなければならない」を私が押し付けているかも…。と考えさせられました。 本人は行事の度にご褒美を提案してきます。それが、だんだんと高額になったり、ちょっとあなたには早いのでは?というものが続き、私の判断で変更させてしまっていました。だから、本人は納得いかなくて『頑張れない』こともあったかもしれません。もう少し、私自身が柔軟になれるよう心がけたいと思いました。

次回は、少し間が空きますが、来年2月の開催です。
それまでに、家庭で支援ツールを作って、いろいろやってみましょうね。

  『 令和3年度 第3回 支援ツール勉強会 』

日 時:令和4年2月21日(月) 9:30〜11:30
場 所:オンライン(Zoom)開催
講 師:澤 月子 先生(社福 南山城学園 スーパーバイザー)    
参加費:正会員 無料、賛助会員・ぐんぐん利用者 3,000円(全 3回分)
申込先:http://sodaterukai.org/policy1.html

育てる会 クリスマス会 の予告

猛威をふるったコロナも、ようやく収束に向けての改善がみられてきました!
そこで、今年のクリスマス会、しっかり感染対策をしながら、現地開催で実施したいと計画しています。
お楽しみに!
詳しくは同封のチラシをご覧ください(正会員限定)
日 時:令和3年12月12日(日) 12:45〜15:10
場 所:岡山大学 清水体育館
参加費:一人 400円(きょうだい児も参加OK)
申 込:Tel.086-955-6758、E-mail acz60070@syd.odn.ne.jp 、チラシQRコード
申込締切:12月3日(金)

第1回 親子 de スポーツわくわくデイ の お知らせ

コロナ禍で、予定していたサッカースポーツクラブが、なかなか開けなく、ご期待にそえなくて申し訳ない日々が続いていました。
でも、ようやく岡山大学でも体育館が使用できるようになったと聞き、ここで思い切って「第1回 親子deスポーツわくわくデイ」と名付けて、開催します。
LINE等ではお知らせしましたが、会報では初めての案内となります。
詳しくは、こちらも同封のチラシをご覧ください(正会員限定)
日 時:令和3年11月7日(日) 10:00〜12:00
場 所:岡山大学 清水体育館
参加費:第1回は無料で行ないます(きょうだい児も参加OK)
申 込:Tel.086-955-6758、E-mail acz60070@syd.odn.ne.jp 
申込締切:11月2日(火) 【急遽決まったため、締め切りまでの日にちが短くて申し訳ありません】

あゆみをつなぐ アイリスの会

先輩のお母さん、お父さんの体験談をお聴きしながら、自閉症児の子育てについて、みんなが気軽に話し合える座談会、アイリスの会です。
今月は、開催が10月28日(木)と会報発送の方が先になってしまうので、来月2か月分まとめて報告しますね。

 次回以降(正会員限定)

  10月のアイリスの会 日時:10月28日(木)10:00-12:00(ZOOM)

とっても勉強熱心な方で、ぐんぐんの先生としても3年間勉強をされながら勤務されました。その後、津山で児童発達支援事業所「くれーる」を発足されたパワーあふれるお母さんです。
お子さんは、重度知的障害と自閉症をお持ちの20歳の青年で、現在は生活介護の事業所で安定して暮らされているそうです。お楽しみに!!

  11月のアイリスの会  日時:11月25日(木)10:00-12:00(ZOOM)

小中学校では、特別支援学校と普通級の両方に所属した経験を持ち、県立高校を経て、現在は、国立大学で支援を受けながら一人暮らしをしている大学3回生の女のお子さんを育てられた先輩お母さんです。
幼少期に旭川荘の言語療育、赤磐ぐんぐんで療育を受けられました。子育ての中で悩みながらも大切にしてきたことをお話いただく予定です。

  12月のアイリスの会  日時:12月23日(木)10:00-12:00(ZOOM)

6月に登場していただいたMさんが再登場です!!
高機能自閉症小5の男の子のお母さんです。
今回は、“告知や学校でのからかいへの対応”などを中心にお話をいただく予定です。

水泳教室 の お知らせ

日 時:令和3年11月21日(日)15:30〜17:30
場 所:OSKスポーツクラブ(岡山市北区絵図町1−50)
連絡先:育てる会事務局(086-955-6758)(正会員限定)
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
体験してみたい方は、2回までOKです。(1回 1000円)
プールは正会員限定で、育てる会の貸し切りで使っていますので、安心してお越しください。
★欠席される方は11月18日(木)までに事務局に連絡してください。
(担当:I & S)

OHAの会 の 報告とお知らせ

OHAの会は高機能自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害で知的障害のないタイプの子どもを持つお母さんのための会です。
10月12日(火) OHAの会をZOOMで開催いたしました。
テーマは『子供とのコミュニケーション@〜話の交わし方・子供に伝わる教え方〜』でした。
このテーマは、2回にわたってしっかり学んでいきます。
今回は、子供とのコミュニケーションで大事になること基本的なことを教えていただきました。
声かけは、具体的にする。  “ちょっと”→“あと●分”、“優しく触る”→“音が鳴らないように” など言い換えの練習もしていきました。
具体的にと分かっていても、とっさには出ないもので、実際に書き出してみることによって、引き出しが増えていきますよね。OHAの会でみんなと考える時間って、とってもいいなと思うところです。
それから、言葉だけで関わった場合、話し言葉は消えてなくなっていったり、聞いていないと思われがちだったり、でも、15秒待ってみたら頭の中で処理をして、返事ができる場合がよくあります。と、いう話を聞いて、待ってなかった―!!!って、 私も思いました。 「返事くらいしなよ!」とか「聞いてんの?」と、急かす自分がほんとに恥ずかしい。
今日は、帰って、「ゲームの時間何時までかな?」・・・15秒は頑張って待ってみようと思います。笑
小さい頃は、お母さんに”わかってもらえた!”と思える関わりが大事だと話されました。
当たり前なことでも本人が出来ていることを言葉にすることで、”関心を持っているよ、見ているよ”が伝わるということです。これは、思春期になって、大きくなってからも、困ったらお母さんに話そうと思える心を育てることに繋がるんですね。
 こうやって、OHAの会でお話を聞けることで、リセットされて、今日からもまた、子育て頑張ろう!って思える。参加されているお母さんたち、きっとうまくいく。って思っちゃいます。来月も一緒にポジティブチャージしましょうね。
事務局 K

 次回のご案内

11月16日(火)9:30-11:30 ZOOMにて開催(正会員限定)
第5回 テーマ 『子どもとのコミュニケーション A  〜話の交わし方・子どもに伝わる教え方〜』
次回は、今回のテーマの続きとなりますので、今回のお話を聞いての感想や質問を元に進めていきます。参加された方(後日配信で聞かれた方も含む)は、ご質問等をお寄せください。
お待ちしております。
前回、『子どもとのコミュニケーション @ 』に参加された保護者の方からの感想です。

○ 怒りを感じないよう気持ちを抑えるのではなく、「困ってるね?」と受け止めると落ち着くこと。なるほどと思いました。
エゴグラム、自分のことを客観的に捉えることができ、面白かったです。また間をあけてやってみようと思っています。次男にもさせてみようと思います。コーピングリスト41個まで書きました。次男とも一緒に書こうと話しています。リストを見ることで、しんどいなぁと思う気持ちを楽しいほうへ向けられたらいいなぁと、思います♪
瞑想もとてもいいです♪とてもいい情報をありがとうございます^^
○ 今回のお話は子供とのコミュニケーションについてでした。我が子がよく喋るようになったぶん不思議な物言いも増え、こちらが戸惑うことも多くなっていたので、子供の中で何が起きているのか考える手掛かりをいただきました。ありがとうございます。
先日、幼稚園からの帰り道に子供が突然「はやくかえりたい」とベソをかきはじめて何事かと思ったのですが、よくよく聞いてみると「靴に小石が入って痛い」とのことでした。利守先生が「ASDの子供は自分の思いをうまく言葉にできない」とおっしゃっていて、そんな中でがんばって訴えようとした結果の「はやくかえりたい」なのだと思うと、なんだか切なくなりました。
○ 子供の視点にたって一緒に考えることの大切さがよくわかりました。特性から、わかってもらえない経験をしていることが多く、本人はわかってもらいたいと思っているというのも、息子の子育てから、そうだなあと思いました。息子がもし何か良くないことをした時も、まずはどう思ってそれをしたのかを考えてみようと思います!

ちゃーちゃん日記 (あるASDの女の子のお話)

ASDの子ども二人を育てる母親であり、AS当事者でもある私のこれまでの日々や現在の様子を紹介するコラムです。
脈絡ない話や時系列が昔だったり今だったりで、分かりづらいかもしれません。
思い出したままをお伝えしていくので、整理されていませんが、お気軽な気持ちで読んでいただき、良ければ「おもろいな!」「不思議!」と皆様の身近にいるASDの人たちの感じ方や暮らし方を知ることに少しでも繋がればと思っています。
今月は、「相手に失礼な発言をしてしまった反省」についてです。
これに本質的にしっかり気づいたのは、実は大人になってからですが・・・。笑
小学生のころは、クラスメイトの子にも両親がいる・それぞれの家があるということは想像もしていませんでした。学校の先生は学校に住んでいると思っていましたし、先生同士がまとめて大家族だと思っていました。
自分のおばあちゃんは昔からずっとおばあちゃんだったに違いないと思っていたので、若い時の写真が出てきて混乱し、お父さんがおばあちゃんから生まれたといわれても、お父さんが赤ちゃんであったことも全く想像できなかったです。
アパートという概念がないような田舎育ちだったので、「アニメに出てくるあの家、たくさん部屋があって良いなぁ」なんて思ったりしていました。
こうなると、色々失礼な発言・とんでも発言も多々あり、周りから完璧に浮いていたのですが、幸いなことに?あまり気づかない小学生時代を過ごしていました。
そんな毎日の中で、それでも「あ、私って失礼なやつなんだなぁ」と気づかせてもらえたエピソードを紹介します。
私は名前を覚えることが苦手です。人と名前という記号が全くつながらないことに加え、顔を覚えることも今現在もとても苦手です。
そうなると、当然クラスメイトの顔も名前も分かりません(そもそも、小学生のころは、担任の先生でさえ、二学期の夏休み明けには名前を忘れて顔も分からないほどでした)。
それでも、何か、たとえばプリントを渡したりペアを作ったりするときに、呼びかけないといけない時、「なぁなぁ」と言っても気づいてもらえなかった際、「あんたに言っとるんじゃけど」と発言してしまったことがありました。
相手が男子やよく知っている相手の時は、特にトラブルにはならなかったのですが、その時はあまり話を多くすることもない相手(女子)でした。するとその子は、とても微妙な顔をしてこちらを振り返り、「ふん」と知らない振りをしたのです。
「なんで気づかん振りするんよ」と私が怒ると、パッと振り返ってその子が一言。
「私、『あんた』って名前じゃないもん」「ちゃんと『〇〇』って名前があるの」「『あんた』って呼び方はすごく嫌な言い方だし、振り向きたくないって気持ちになる」と言われました。
その時、結構大声でのやりとりだったので、担任の先生が飛んできてくれて、一人ずつ話を聞き、私の話も聞いてくれました。
「そっかー。相手のお友達のお名前をまだ覚えていないから、『あんた』って言っちゃったんだね」
「でも、〇〇ちゃんが嫌だって思った気持ちはわかる?」と聞かれ、頷く私。
「次どうしたらいいだろうね。覚えるっていうのは、〇〇ちゃんはできても、他の子はまた分からないんだよね?」と聞かれ、再度頷く私。
結局先生と私が「とりあえず」で見つけた方法は、「なぁなぁちょっといい?」と肩をトントンしたりすること。
ちらっと名札をチェックして名前を呼ぶこと。
名札がない時には、机には筆箱とか教科書とかあるから、そういうところの名前を見ておくこと・・・などでした。
幸いにも? 私が行っていた小学校は、登校したらすぐに体操服に着替えて一日過ごすというのが決まりになっていて、体操服の前にも後ろにも大きく苗字が書いてあったため、それを見ながらやり過ごしていました。
この方法、中学ぐらいまで使っていました。笑
このことから私が気付いたのは、
「悪気がなくても、私の言動や行動が、相手を不愉快な思いにすることってあるんだな」
「悪気がなくても、よくないと自分で気づいたら、少しマシな方法を考えるとトラブルが減るんだな」
「具体的に言ってくれたから分かったけど、言ってくれない相手だったら、もっとこじれていたかもな」ということです。
注意されたり怒られたりすることって、この年になっても凹みますけど、それさえなくなるのは、改善しているというより相手が諦めてしまったりどうでも良いと思われていたりするからだなということも、常に心しているところであったりします。
日々精進。まだまだだけど、学んでおります。
(ちゃーちゃん)

お母さんコラム

小5でASDの診断のある特別支援学級(自閉症・情緒学級)に通う息子と、5歳(年中)でASDの診断のある保育園に通う娘を持つ母が、普段の我が子との日々をつれづれに書いているコーナーです。どうぞ気軽な気持ちで読んでください。
先月の会報では、運動会に向けてのお話でしたが。いよいよ当日の様子です。
息子も娘も、めちゃくちゃ頑張っていました!!
息子の応援係の姿はとてもかっこよかったですし、リレーも4着でバトンをもらって4着でバトンを渡す形にはなりましたが最後まで一生懸命全力で走っていましたし、組体操ならぬ組まない体操も固いからだで精いっぱいやっていました。南中ソーランも裸足で全力でした!
母、一番泣けたのが ラジオ体操って 我ながら謎です。でも、きっちり指をピーンと伸ばして体操できているのは、息子の今までからすると劇的な変化だったのです。すごすぎ!
妹も暑い中、鼓隊でのピアニカ演奏・体操・サーキット(障害物競争)・ダンス・応援・リレーなどずっと出ずっぱりで、とても頑張っていました!
特にサーキットでは、鉄棒の前転ができていて感動です。
リレーでは、トップバッターのプレッシャーにも負けず、練習ではわりと勝てていたそうですが 当日はコース取りがうまくいかず 3人中3位・・・。
にも関わらず、最後までしっかり走りきり、戻ってきたあとも ぴしっと体操座りできて耐えている姿にひたすら感動でした。
二人とも本当に大きくなったなぁと思います。
運動会のような行事ごとって、一年前を思い出すことができるので、「前はこうだったのに」というような普段はあまり意識しないような子どもたちの成長を実感することができます。練習時間も少ない中、ここまで指導してくださった先生方には頭が下がる思いですが、子どもたちはまだまだ行事が目白押し。社会科見学・お芋堀り・参観日。次は学習発表会だそうです。忙しいねぇ・・・。
さてさて、今月はもう一つビッグイベント!
七五三の写真撮影&お参りに行ってきました。
実はこれ、若干のトラウマあり。
子ども向けのドレスとか着物とか写真館で着替えて撮るものなんだけど、前に息子の撮影をしたときに、暇でゴロゴロうろうろしたり、ドレスとかの後ろでかくれんぼして遊んでいたり、「お腹すいたよー」とぐずったりで散々でした・・・。
今年は二人とも撮影&家族写真!
しかもそのあとお参りも行くので、ご機嫌な状態をキープする必要あり!!
ということで、赤ちゃんの時並みに 準備準備。
漫画・タブレット・塗り絵・ドリル・折り紙・そして 大量のおやつ!
9時予約で、写真撮影からアルバムに入れる写真決めからすべてが終わったのは12時半でしたが、なんとか想定していた範囲内で おとなしく過ごすことができました!
また、お参りも、以前息子と行ったときはせっかくの着物なのに暇でゴロゴロしたり「長い!」と文句を言ったり散々な目にあったのですが、今回は10月という前倒しの時期を選んだこともあり、人も少なく、本人が機嫌のよい間に着物での写真撮影も終わり、祝詞もおとなしく聞くことができ、無事トラブルなくやり過ごせました。
最後写真館に戻って着物を脱いだのは15時ということで、母はすっかりへとへとでしたが・・・。
今回痛感したのは、やはり「予測範囲内にしておくって本当に大事だな」ということ。
息子の経験があったからこそですが、「準備9割、実行1割」という言葉を実感する時間でした。ASD支援だからというよりも、子育ての基本なのかも!?
何よりも母のストレス値・イライラ値が上がらないって大事!!笑
寒くなる直前に撮影できたのも、天気が思っていたよりも良かったことも、日ごろの行いのおかげでしょうか。よかったよかった!!
写真の出来上がりが楽しみです♪
(cyacya)

 ぐんぐん だより 

ぐんぐんぴっぴ (就学前)  

ぐんぐんぴっぴのお子さんの療育記録に療育に来た回数を書き記すようにしています。
その回数を見ながら「〇〇ちゃん、ぴっぴに〇回通ってきてくれたんだ」「〇〇ちゃんのお父さん、お母さんは〇回もぴっぴに連れてきてくださったんだ」と確認することができます。そして通い始めた頃のことを思い返しながら今のお子さんの姿を見つめると、どれだけたくさん成長したかを改めて感じる事ができ、嬉しくなります。
何かができるようになった時には成長を感じやすいですが、日々は忙しさもあってなかなか成長を実感しづらいかもしれません。しかし、一年前、二年前、三年前と遡っていき、その時から今を見つめるとたくさん成長したことに気が付きます。
私たち療育スタッフたちは療育を通じて成長するお子さんをご家族と一緒に見させていただけることが喜びの一つです。
今回は、Aちゃんの成長を通じて感じたことを書きたいと思います。
Aちゃんは1歳5か月からぐんぐんぴっぴの療育に通ってこられています。
通い始めたころは、ぐんぐんぴっぴのお部屋に入ると緊張しお母さんから離れられなくて、支援者が遊びに誘ってもお母さんの背中からこっそり見ているといった感じでした。早く仲良くなりたい一緒に遊びたいと、はやる気持ちを抑えながらAちゃんが喜んでくれそうな遊びを楽しそうにしてみることを繰り返しました。
少しずつ、Aちゃんの笑顔が増えていき、この人は楽しいことをしてくれる人なんだ!安心できる!という風に思ってくれたのか、お母さんと一緒に支援者の遊びに応じてくれるようになりました。無理じいをするのではなくゆっくりと関係を作っていき、楽しい時間を共有することを丁寧に繰り返すようにすると、1年経つ頃にはお母さんが少し離れた所から見守っていても、支援者との遊びを楽しみ、模倣し合っては笑い声を上げ、楽しい遊びは何度もリクエストしてくれるまでになりました。
その翌年には、新しい支援者へと関係を広げることを目標にし、Aちゃんが今まで経験したことのある好きな遊びや遊び方でゆったりと関わっていき、新しい支援者とも安心して色々な遊びを楽しむことができるようになり、模倣だけではなく、ちょっとしたおふざけをして楽しむ姿も見られるようになってきました。
そのまた翌年には、同室のお子さんと一緒の活動に参加することができるようになり、支援者や母親とも一緒に活動を楽しみながら同室のお子さんのしていることに興味を持って注目したり、面白そうなことなら真似する姿も見られるようになりました。
そして今年、同室のお子さんと一緒に活動する中で自分から相手に働きかけたり、相手からの働きかけに応じたりとやりとりを楽しめることを目指し、色々と計画を練って取り組んでいます。
つい先日は、AちゃんとBちゃんとウレタン板を使って道を作って遊ぶことにしました。
最初はそれぞれに道を作っていたのですが、Aちゃんは自分のウレタン板を全部くっつけ終わってしまいました。
Aちゃんの道はそれなりに出来上がっていたのですが、なんだか物足りないAちゃんは、近くにいたお母さんに「もっともっと道をくっつけたい!」「Bちゃんの道と合体したいな〜」と訴えかけています。
しかし、断られたらどうしようという不安からか、なかなかBちゃんに向けて伝えることが難しい様子です。
そこで、お母さんと一緒にBちゃんに「道を合体しよう」と提案してもらうことにしました。
すると、Bちゃんから「いいよー」と返事が返ってきました。
その瞬間、不安そうなAちゃんの顔はニッコリ笑顔に変わりました。何度かお母さんや支援者の促しをもらいながらBちゃんに提案する経験を重ねると、だんだんと自信が付き、自分から提案できる姿も見られるようになってきました。伝えたら受け入れてもらえたことで安心し、自信をもって提案できることが増えていったのでしょう。
このようにAちゃんは1歳5か月から安心できる状況の中で、人と関わる力を少しずつ積み上げてきました。だからこそ今のAちゃんの成長があるのだなとお母さんともお話しさせていただきました。
人と関わる力は無計画にただ経験を重ねるだけでは育ちません。だからこそ、お子さんが“安心できる状況”を用意することが大切だと思います。
“安心できる状況”だからこそ、人と関わることが “楽しい” “おもしろい” と感じることができ、人と関わることに価値や人と関わりたい意欲を育てていくことができるのでしょう。
Aちゃんの成長を振り返りながら、安心できる状況の中で丁寧に積み上げていくことがいかに大切かを改めて感じる事ができました。
幼児期はコミュニケーションや社会性の基礎(土台)を作る大切な時期ともいわれます。ぐんぐんぴっぴに通ってくるお子さんの基礎(土台)を丁寧に育てながら、お子さんの成長を保護者の方と一緒に喜び合っていけるようにこれからも努力していきたいと思います。
ぐんぐんぴっぴスタッフ:M

赤磐ぐんぐん (就学前)

9月末で蔓延防止等重点措置が解除され、園の行事ごとが解禁となったようで、ぐんぐんに来てくださるご家族からは「びっくりするぐらい行事が目白押しです」「運動会が終わったら、遠足とか小学校見学とか色々あって。大変ですー」と教えてくれます。
そんな風に忙しい中、療育に来ていただけることがありがたいですし、なお一層頑張らなくては!と思う今日この頃です。
今日のテーマは、「療育のお仕事をする中で、私が難しいけど大切だと思っていること」についてです。
私は、この4月から赤磐ぐんぐんで働くようになった新人スタッフです。保育現場で時々発達障害や自閉症のお子さんと関わってはきましたが、療育機関で働くのは初めてです。
これまでも、保育の仕事をする中で、自分なりに勉強し「自閉症のお子さんにはこういう風に関わったらいいらしい」というようなことは、それなりに知ってきたつもりでした。
でも、赤磐ぐんぐんで働かせてもらうようになり、4月から様々な勉強や研修を受けてきて、自分自身の中で、自閉症に対する考え方が大きく変わったように思います。そして、「今までの自分は、自閉症のことを全く分かっていなかったんだ」と、今改めて感じています。
療育で、例えば勉強課題を考える時にも、たくさんのポイントがあります。
・お子さん本人の特性や気質はどんなものがあるかを観察する
・どうすればできるようになりそうかスモールステップで計画する
・この力を育てることが、お子さんのどういうことにつながるのかを見通す
・取り組んだ時に成功できそうか・優先順位はどうかを検討する  などなど。
また、どんなにやった方が良い目標だったとしても、お子さん本人が楽しいと思える・やりたいと動機づけられる課題になっているかもとても大切な視点になります。
こちらが狙っていることを、お子さんに楽しみながら取り組んでもらえるよう、どんな工夫ができるかを日々考えながら実施しています。
先日、児発管の先生とご家族との面談が行われ、後期の新しい個別支援計画が作成されました。
「ご家族や本人のニーズが何か」「どういう根拠でこれが目標として設定されているのか」「今現在はどんな様子か」「本人の取り掛かれそうなところはどういうところか」などを、具体的に児発管の先生が作ってくれたシートを確認しながら、改めて同じようなコミュニケーションや社会性の目標やねらいがあったとしても、一人ひとりがそれぞれに特性・ご家庭の背景・今現在の力・興味関心などの違いを確認しました。
そうなると、当然課題の設定も違ってきますし、提示の仕方も変わってきます。
私は、今はまだ日々の課題を立てるのにも時間がかかっていますが、こちらの設定がうまくお子さんにハマって、自発的に表出する場面がみられたときはとても嬉しいですし、その様子をご家族とシェアし、一緒に喜びあえることが、自分自身の次への意欲になるなぁと感じています。
一朝一夕にはいきませんが、自閉症について学び、そしてお一人お一人のお子さんのことを知っていくことが大切なのだと感じています。これからもやっていきたいと感じているところです。
もう一つ、私が難しいけど大切だと思っていることは、「家族支援」です。
赤磐ぐんぐんで働きだすまでは、自閉症のお子さんの「本人支援」を大切にするということはイメージがありましたが、「赤磐ぐんぐんは、家族支援も大切にしているんだよ」とお話を聞いても、なかなかイメージがわきませんでした。
赤磐ぐんぐんのような「家族完全同室型療育」というのは、全国的にも珍しいそうです。
本人支援をしながら、同室しておられるご家族に
・本人の特性や思いを伝えること(ご家族の思いを大切に受け止めた上で)
・普段の様子について、連絡帳などを介して共有すること
・困っていることや悩んでいることの相談に応じること(一緒に考える)
・療育の中で、こうするとうまくいくというのを一緒に実感してもらうこと
・家庭で取り組めそうな課題(宿題)を出すこと
これらをするのが、赤磐ぐんぐんでの療育です。
これらを、短い療育の時間で全部やろうとしてもまだまだ難しく、先輩スタッフの先生方にアドバイスを受けながら、日々取り組んでいます。
その中でも、私が特に難しいなぁと感じていることは、最後の「家庭で取り組めそうな課題(宿題)を出すこと」です。
今日見られたお子さんの様子や現状を踏まえた上で、一週間後の療育までに家庭でできそうなことを提案しているつもりなのですが、私はついつい「宿題を提案しなければ!」という思いが先走り、前述したようなお子さんの興味関心・現状・ご家族の想いなどを置いてきてしまったり、他のお子さんに出している宿題をそのまま別のご家族にも提案しようとして先輩スタッフの先生に止めていただいたりすることもあり、「もっともっと先を見据えて想像力を持って考えなければ」と反省しています。
そんな中でも、出させていただいた宿題をお忙しい中、ご家庭で実施してくださり、連絡帳やお話を伺う中で「先生に相談した分、、やってみたらうまくいきました」「難しいと思っていたけど、一つ一つやっていったら取り組んでくれました」「アドバイスいただいて、今できることが見えてきました」などのお話をいただいたり、「お父さんともやってみたら、やれました」「家族も療育の成果を感じてくれたみたいです」などの手応えを感じてくださったりしていてとてもうれしく思います。
以前、赤磐ぐんぐんのコンサルに来てくださっている諏訪利明先生(川崎医療福祉大学)が講演会の中で「幼児期は家族支援がとても大切」とお話されていました。
療育という短い時間でやれることは、あまり多くはないかもしれません。
それでも、お子さんやご家族にとって貴重な一週間に一度の療育の時間です。
赤磐ぐんぐん以外で過ごす時間の方が圧倒的に多い分、一緒にご家族と考え合うことで、ご家族がお子さんの特性などを知っていただき、家庭でやれること・できることがたくさんあること、お子さんにぴったりあう関わり方や工夫があることを、ご家族が見つけていけるようになることが、療育の基本なのだと、先輩スタッフの先生たちから日々教えてもらっています。
療育に通われる中で、「うちの子ってこういうところがあるんですね」「こういう工夫があればやれるんですね」ということにつながり、ご家族がお子さんの一番の味方で一番の理解者でさえあれば、きっとこれから色々なことが起きても、周りの助けを借りながらやっていけるし、絶対大丈夫だと思うんです。
私も、毎日の振り返りミーティングや、隔週の療育スタッフ勉強会などを通して、先輩スタッフの先生たちから色々教えていただきながら、お子さんの特性の説明の仕方・連絡帳について話すときのポイント・相談への対応の仕方、そして自閉症について、もっともっと勉強していきたいと思っています。
お子さん一人ひとりが理解され、過ごしやすい社会であってほしいと思います。
これからも赤磐ぐんぐんをよろしくお願いします。
赤磐ぐんぐんスタッフ:Y

ぐんぐんキッズ (小1〜) 

つい先週まで、「いつまでも暑いですね」と保護者のみなさんやスタッフと会話していましたが、今週に入り急に寒くなりました。
慌てて押し入れから冬物を出された方も多かったのではないでしょうか?
この10月は、春に予定されていた運動会がコロナの影響で秋に延期になった人、もともと秋に運動会が予定されていた人と、学校行事に運動会があった人が多くおられました。
運動会の様子も保護者の方からお聞きする機会もあり、1年1年進級するお子さんの成長を感じられた保護者の方からの感想もいくつか聞くことができました。お子さんも、それを支えるご家族も運動会が無事終わってほっとしておられるのがよく伝わってきました。お疲れ様でした^^
今回は、コミュニケーションの練習についてのお話を紹介したいと思います。
相手の注目をこちらに向けたから話しかける、注意喚起の練習はキッズの療育の中でも取り入れています。
「○○先生」と呼名して相手の注意を引いてから話しかける練習をしたり、トントンと先生の体に触れて注意喚起したりすることを練習しています。
先生と勉強の場面で、機会を設定して取り組んだり、一人でワークの時間(先生が近くにはいない状況で)にも般化を目指して練習をします。練習してできるようになったスキルを、いろんな場面でできるようになることを目指していきたいと思っています。
コミュニケーションの機会を作っていくために、何かおもしろいことができないかな?と考えて、子どもたちの興味関心を活かしてコミュニケーションを引き出すために、私はこの夏、シャツを5枚買いました。恐竜のTシャツが2枚、あつまれどうぶつの森シャツが1枚、ポケモンが1枚、鬼滅の刃が1枚です。
ぐんぐんキッズの療育では青色のエプロンをきているので、Tシャツの前に絵がついているとエプロンで隠れてしまいます。なので、時にはTシャツを後ろ前に着たりもしました。

【エプロンで少し隠れますが、チラッと見えている感じもポイントかな^^】

興味があることにはとっても強く関心をよせてくれる子どもたちです^^ 恐竜好きなA君が来る日には、恐竜のTシャツを着てきました。
A君は私の横を通り過ぎようとして、立ち止まり私のTシャツを指さして「○○だね!こっちは○○」とコメントしました。振り返って私も、A君の方を見て「そう、先生のTシャツ恐竜ついとんよ。良く分かったね^^」というとA君はにっこり笑ってくれました^^嬉しそうにしている顔を見て、私もとっても嬉しくなりました^^
別の日のことです。ポケモンのTシャツを着ていた時は、K君が、私の名札を見て名前を確認して、「○○せんせい、僕わかるよ」と、呼名ばっちりで話しかけてきてくれました!
私が、「何がわかったの?」と聞き返すと「ポケモンでしょ?僕わかるよ。」と言ってポケモンの名前を教えてくれました。
K君が、自発的にコミュニケーションを取ってきてくれたこともうれしかったですし、先生と勉強の場面などで練習していた、呼名して注意喚起をするスキルが違う場面でも般化して使えていたこともとっても嬉しい瞬間でした^^
冬はキャラクターが付いた服があまり売っていないのが残念ですが(長袖を下に着て半袖Tシャツを着ようかな?)来年はどんなキャラクターTシャツをゲットしようかな^^と今から考えるのが楽しみです^^
私たちも楽しみながら、子どもたちの興味関心引き出すことを療育に取り入れていけるように今後も取り組んでいきたいと思っています。
ぐんぐんキッズ療育スタッフ:N

グループホーム寄付のお礼とお願い

現在の「グループホーム ほっぷ 1」からの次の段階、より自立度の高い「グループホーム すてっぷ 1」の建設が始まりました。
代表の巻頭文にもある通り、今月はご寄付用の用紙も同封しております。
みなさまからの温かいご支援、お待ちしています。

  【 「すてっぷ 1」へのご寄附をいただいたみなさま 】(3.9.26〜3.10.25)

○ K.Y 様 (赤磐市)    ○ I.M 様 (赤磐市)  ○ T.K 様 (岡山市)
今月も、ご支援ありがとうございました。
令和4年3月の完成を目標にしています。 今後ともよろしくお願いいたします。
寄付金振込口座  中国銀行 赤磐支店 普通預金 1321755
             岡山県自閉症児を育てる会 代表者 鳥羽美智代

以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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