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令和 5年2月28日

 

 第298号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 298号 目次

      バレンタインデーに

      即実践講座・夜間連続講座・支援ツール勉強会 の 報告とお知らせ

      世界自閉症啓発デー、自閉症啓発セミナー上映会、フリーマーケットのお知らせ

      OHAの会・はやぶさの会、水泳教室、スポーツクラブ の 報告とお知らせ

     育てる会 バレンタイン「遅れてきたサンタクロース」 の 報告

     お母さんコラム

     ちゃーちゃん日記

     私のお薦め本コーナー
         「子育てのほんとうの原理原則

      ぐんぐんだより 

     近隣の講演会等のご案内

粉雪が風に舞う寒い日、それでも時折さす柔らかな日差しが、事務局の窓に降り注いでいます。
立春を過ぎたとはいえ、雪のふるこんな寒い朝。
うっすらと雪化粧した庭を窓越しに見ながら・・・いつもの朝が始まります。

さてさて、2月といえば14日のバレンタインデーですね。
思い出すのは、今から50年前、夫と付き合い始めたばっかりのバレンタインデーの日のことです。
手作りケーキをあげたくて、取り組んだチョコレートケーキ。デートの最後に手渡すつもりだったのに、お話が弾んでいて気がつけば終電の時間でした。
彼は大急ぎで電車に乗り込んで、さようなら・・・。
ところが私の手元にケーキの箱が残されていたのです。電車は出ていく、ケーキを持ったわたしを残したまま・・・。
そういうわけで、渡しそこねたケーキの箱を持ち帰った私が、先ほどの顛末を悔しく妹に語って聞かせたあと、がっくりとテーブルに置いたケーキをその夜、一緒に住んでいた妹が、ひとりで全部食べてしまいました。
結構大きなホールケーキでした。よくも食べたものだと思いましたが、その感想を聞くと、「まずかった」とひとこと。
おいしくなかったものを渡したのでは、恥ずかしいことになっていたかもしれませんが、それにしても一晩で全部食べたのなら、おいしかったのではなかったのか・・・。
今となっては謎のままです。
あれから50年もの年月が経ったのですね。
20歳の私と70歳の私の何が変わったというのでしょう。心は当時のままなのに・・・、鏡に映るのは確かに初老のおばちゃんです。
心は、内面はあの頃のままと思うのですが・・・・。とにかく残酷な月日の流れは止められません。
今日はそんな手作りケーキを今の夫に渡そうとして、果たせなかった私の淡い青春の一コマのお話でした。
今年のバレンタインは、夫にケーキを作ってあげたのかあげなかったか?? さて、どうだったでしょう。
皆さんは、義理チョコについてどう思いますか?
いつの間にか慣習というような感じになっていて、深い意味もなくチョコレートのお店の儲けに一役買っているだけの私たちでしょうか?
そんなバレンタインデーですが、ちょこっと日頃の労苦に感謝を込めて、夫にもスタッフのうちの男性陣にも、お渡ししました。義理チョコですが、感謝を込めて・・・。
ところが、この会報の原稿を読んだ夫曰く「ボクはもらってないよ」・・・またまた渡し忘れたようでした。

さて、2月は逃げる、3月は去るとか、言いますが、本当に2月は大急ぎで通り過ぎていった月でした。
来月、3月はいよいよ今年度の最後の月となります。年度の終わりはいろいろと忙しいものです。
学校へ行っている子たちは学年最後の仕上げの時ですよね。
でも子どもから大人になると、3月や4月は特に変化はありません。期末のお仕事を頑張ってもらうだけで春休みはありませんし、年度替わりで忙しいのは支援者の方だけでしょう。成人した子どもたちのほうは、のんきなもんで変わらず仕事を続けていますね。
さあ〜今年度最後の育てる会自閉症啓発セミナーの日時が迫ってまいりました。
今回は、3月18日(土)、川崎医療福祉大学の小田桐早苗先生に「ASD児・者の人間関係のつくりかた 2023」のテーマでお話をしていただきます。
思春期を過ぎたころから、定型発達の子どもたちでも 親への反抗期の問題や学業不振や不登校など、問題が多発する時期でもあります。
まして多くの支援を必要とする私たちの子どもたちは、どれほど困難を抱えた生活を送ることになるでしょう。
親としてどんなことに気を付ければいいでしょう。支援者はどんな配慮をするべきでしょう。
小学生から大学生そして成人期までのサポート経験豊富な小田桐先生をお願いしての講演会です。
皆さん、どうぞご参加いただいて、子どもたちへの支援方法を学びあおうではありませんか!

さて、先月号でお知らせいたしましたが、私は「あかいわPECSサークル」というグループに参加しております。
ここで2年前からPECSのマニュアル本の通読会を行っております。
この度、最初からもう一度読み進めていこうということで、新たに参加者を募集しております。
初めての方でもPECSに興味がある方ならどなたでもご参加いただけますので、どうぞお問い合わせください。
「あかいわPECSサークル」 年会費 1000円
3月の予定 3月 3日(金)10時〜11時30分
        3月14日(火)10時〜11時30分  毎月、月二回の通読会です。
読み合わせをしますので、PECSトレーニングマニュアルをご準備ください。
また、PECSについて詳しく知りたい方は、HPをご覧ください。
https://pecs-japan.com

お話変わって、「遅れてきたサンタクロース」と銘打って、クリスマス会のリベンジを2月12日(日)に行いました。
後ろのページに詳しいことが載っています。ご覧ください。
我が家の哲平は、こういった行事には必ず参加して小さい子と一緒にビンゴをしたり、お菓子投げに興じたり、ゲームをしたり、リトミックだって2歳くらいの子とも楽しくやっています。
ずいぶんなおじちゃんになっていても(35歳です)心の中は、幼児のころと変わらず、なんだって楽しんじゃいます。
もう自分より年下になった、学生ボランティアさんにサポートしてもらいながら、嬉しそうに参加しています。
この行事が始まってから何年になることでしょう。一度も欠かさずの参加です。
哲平にとっては、育てる会の行事はなんでも大好きなんでしょう。
毎月、会報の一番後ろの行事予定を見ながら、自分の手帳にも書き込んでこの日を楽しみにしておりました。
去年の12月には、学生さんがコロナになられたために、前日に急遽中止になったこのクリスマス会でした。そのことを伝えると、泣き出すほどつらかったようですが、今回は無事に行われて、よかったなと思っております。

色々あったコロナ騒動でしたが、コロナの感染法上の分類が2類から5類へと格下げになるそうで、5月からは、平常の暮らしが戻ってくるのかと思うと、ほっとしています。
でもしばらくは、私は用心深くマスクを着けていたいと思っています。
息子は、昔からマスクを着けて電車に乗っていたので、これまで通りのマスク生活は変わりません。
何年か前に、インフルエンザが大流行した時から、電車に乗って通勤するので、マスクをさせるようにしていました。
そのせいかどうか、ひどい風邪をひくこともなく、インフルエンザには過去一度もなっていません。
マスクは息子だけではなく私にもとっても便利なもので、アレルギー性鼻炎がある私は、秋と春には鼻水とくしゃみと目のかゆみに悩まされたものでしたが、ここ数年はマスク効果もあって、ほとんど症状が出ません。
マスク効果はもう一つあります。お化粧をしなくても気にならなくなったことでしょうか。
眉毛をちゃっちゃっと描いておしまい。アイメークをしない私には、マスクをすると目と眉毛しか見えないので、他は何にもしなくても、ほとんど目立ちません。口紅もいらないしファンデーションもなしです。
こんな人ばかりだと、お化粧品の会社は、つぶれるんじゃないかしら?? と心配してしまいます。ファンデーションなんて、もう3年間買っていませんから・・・。
いろんな方面へコロナ禍は影響を及ぼしているだろうと思いますね。
そろそろマスクを外してもよくなりそうですが、私は面倒くさがり屋なので、このお化粧しなくても目立たないというこの状態が好きです。
だから、きっとマスク外さずこのまま暫くは行くと思います。

雨水を過ぎて暦の上ではとうに春になっているはずなのに、いつまでも風に吹かれて雪が舞う・・・
今年の冬はなんだかいつもより雪が多いような気がします。
岡山県南部の暖かい気候が売りの赤磐ですが、今年の冬はちょっと違う〜、今年の冬は、寒いです。
早くこいこい、あたたかな春〜♪ Spring Come Come (これは育てる会のグループホームの正式名称です (^_^) 
次の会報は桜の開花もそろそろという頃にお届けしたいと思います。
どうか、皆さんコロナや風邪など気を付けて、春を楽しみに待ちましょう。
今月は、これにて失礼します。ごきげんよう、さようなら。
(鳥羽 美千子)

令和4年度 支援者対象 現場の先生のための即実践講座 

梅永雄二先生プロデュースによる、自閉症支援の若手の研究者や実践家の先生方の即実践講座です。
第9回は前回に続き、高橋幾先生による自動車教習所における発達障害のある人への支援のお話でした。
フォーマルなアセスメントだけでなく、その人の特性や、環境に応じたインフォーマルなアセスメントによる支援が、免許取得ということだけでなく、生活全般において大切だと教えられました。
印象的だったエピソード、「猫を轢いてしまったらどうしよう・・・」という不安をもつ受講者に対して、一緒に降りて「猫いないね」と確認してあげる、といった支援など、“専門家”以上に本人に寄り添っている実践だと頭が下がりました。
次回、即実践講座の本年度最終回は、梅永雄二先生による今年のメインテーマ「大人になって幸せになるために」です。
日本の発達障害者の就労支援の第一人者である梅永先生による、子どもから大人へ、地域で働き、地域で暮らし、そして幸せな人生を生涯おくるためには・・楽しみにしています。

  『 令和4年度 第10回 現場の先生のための 即実践講座 』

日 時:令和5年3月16日(木) 19:00〜21:00
場 所:オンライン開催(ZOOM) 
テーマ:「大人になって幸せになるために」
講 師:梅永 雄二 先生(早稲田大学 教授)
主 催:NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
参加費:一般 23,000円、賛助会員 20,000円 全10回分
        (途中参加の方には、見逃し配信をご案内します)
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748
※ 最終回は梅永先生のお話です。
   予定が、当初の3月9日(木)より変更になっています。ご注意ください。
それでは高橋幾先生の、第9回「TTAP・BWAPを参考にした教習生活のアセスメントについて」の講義に寄せられたアンケートの一部です。

○ 免許取得において、こんなに細かくサポートしてもらえるものだと知らなかったので、まずそこを知る事ができただけでもとても驚き参考になりました。全国的に支援の幅が広がればいいなと思います。
○ とても丁寧なアセスメントで支援を受けていることが示され、聞いていて嬉しくなりました。
アセスメントがすごかったです。お話の中の「環境との相互作用」という言葉が印象に残り,それぞれの人が力を発揮できないのは「環境」が影響しているので,学校でもそのことを忘れず支援をしていきたいと思いました。ありがとうございました。
○ 前回今回ともに、とても楽しい講座でした。免許を取るというわかりやすい目標があるからこそできる支援があるとおっしゃられていましたが、表面だけやって終わる方に、裏面に気づいてもらうためにふせんを貼る方法など、支援員の方がとても勉強されていて、かつご本人のことを丁寧に観察してアセスメントされているからこそできる支援なんだろうと思いました。
その方にとってわかりやすい貼り方、注目しやすい色を使うことよって『自分で気づいてできる』。柔軟な支援が素晴らしいなと思いました
○ つばさプランのようなサポートが普通の幼稚園や小学校などでも可能になれば良いなぁと思いました。本当に診断を受けてない普通学級にある子供たちも支援があればもっと楽に勉強できるのになぁと思う子がたくさんいるように思います。

令和5年度 支援者対象 現場の先生のための即実践講座

来年度の即実践講座の講師の先生と内容が決まりました。
講師は社会福祉法人横浜やまびこの里 相談支援部部長の志賀利一先生です。
詳しい講義の内容については、同封のチラシをご覧ください。
第1回は令和5年5月9日(火)「自閉スペクトラム症と二次障害」のテーマの予定です。
今年度もZoomにての開催ですが、毎回意見交換もしながら
進めていかれますので、第1回はオリエンテーションもありますので、できれば第1回からご参加ください。
来年度もたくさんのみなさまの参加をおまちしています。

令和4年度 支援者向け 発達障害支援 夜間連続講座 in 赤磐市

児童精神科医の村松陽子先生を講師にお招きして、赤磐市と共同開催の夜間連続講座「発達障害支援 知っておきたい基礎知識 〜今、支援者の方に伝えておきたいこと〜」です。

今回は医療での支援ということで、前回の診断告知に続いて、医療関係者にしかできない投薬などについてお話いただきました。
その中でも、薬物は支援や介入がしやすくなるための補助的な役割であり、問題行動や二次障害をなくすにはアセスメントをしっかりとって、薬に頼らない支援を考えていかなければいけないと思いました。
現場の支援者と医療関係者がしっかり連携していくことがASDの方の安定した暮らしに繋がると、改めて感じさせられたお話でした。
次回は、いよいよ今年度の最終回「ライフステージに合わせた支援」のお話です。
本当に1年間があっという間でした。村松先生ありがとうございました。

  『 第10回 支援者向け発達障害支援 夜間連続講座 in 赤磐市 』

日 時:令和5年3月21日(火・祝) 19:00〜21:00
場 所:オンライン開催(ZOOM)
テーマ: 「ライフステージに合わせた支援」
講 師:村松 陽子 先生(児童精神科医:京都市発達障害者支援センター センター長)
主 催:赤磐市、岡山県自閉症児を育てる会
参加費:赤磐市在住・在勤者 無料
一般 13,000円、賛助会員 10,000円(全10回分)別途 資料代 各 7,000円 (10回分)
 (途中参加の方には、見逃し配信をご案内します)  
申込・問合せ:Tel.086-955-6758、Fax.086-955-6748
それでは、前回の第9回「薬物療法、医療受診など医療での支援」に寄せられたアンケートの一部をご紹介させていただきます。

○ 医療の視点についてはあまり知識がなかったので、いろいろと知ることができて良かったです。医療でなければできないことがあるということ、早期診断が支援に結びつかず返ってマイナスになるという点が特に印象的でした。早期診断が重要ではなく早期診断がつくことで、早期に本人に支援が提供されることが大切ということをしっかりとおさえておきたいと思いました。
本日もありがとうございました。
○ 今回は発達障害の薬物療法についての講義で、普段子どもたちが服用している薬の効用や副作用についてより詳しく知ることができました。入所児童の中には学校生活を安全に過ごし授業を落ち着いて受けられるよう、通院により薬の調整をしながら、生活している子どももいます。また、成長過程の中で量が減り、高校卒業と同時に退寮のタイミングで服薬がなくなるよう調整している児童もいます。
服薬は支援や介入をやりやすくなる補助的な役割であるということをしっかり頭に置き、子どもたちと関わり行動観察をしていかなくてはいけないということを学びました。
支援者が、困っている児童に医療受診を勧め、検査を受け診断があれば解決するような考えの人がいるので今回の先生のお話をきいてもらいたいなあと思いました。
学校検診の配慮はかなり進んできたと思います。養護教諭と一緒に考えていくことができてきています。先生に紹介していただいたDVDで練習の仕方を研修したいと思いました。
○ 薬物療法は、補助的なものと考えるという視点が重要だと思いました。特性に合った環境づくりや関わり方など、特性に合わせた支援を行ったうえで(または、行うために)補助的に薬を使用していきたいです。
ご本人が楽に生活できるように医療と連携してご本人の支援を考えていきたいと感じました。

令和4年度 支援ツール勉強会

澤月子先生から支援ツールの作り方を学ぶ勉強会です。
参加者のみなさんで、作った支援ツールを見せ合ったり、先生から助言をいただいたりしています。
次回:令和5年3月13日(月) 第6回目 10:00-12:00 (Zoom)
       本年度最終回です。
テーマ「行動の記録とアセスメント」です。最終回だけでも参加可能です。
興味がある方は、事務局まで! 正会員の方 無料です!!
※ 講義部分のみ後日配信ありますが、できれば生でお話ししましょう!

世界自閉症啓発デーのお知らせ

毎年、4月2日は国連の定めた「世界自閉症啓発デー」です。
今年も育てる会では、自閉症理解のための啓発チラシの街頭配布を行います。
今年は日曜日ですので、お子さんのボランティア体験にもなると思いますので、ご都合のつかれる方はご協力をよろしくお願いします。
もちろん保護者の方だけでも歓迎です。
日時:令和5年4月2日(日) 午前中
場所:赤磐市内 スーパー入り口
連絡先:育てる会 事務局 (Tel.086-955-6758、Fax.086-955-6748、E-mail acz60070@syd.odn.ne.jp
詳しい場所や時間は、決まり次第お申し込みいただいた方にご連絡します。

第120回 自閉症啓発セミナー 上映会のお知らせ

正会員の方を対象に第120回自閉症啓発セミナー(講師:中谷さん・上村さん)の上映会を行います。
テーマは「生きていくための大事な時間の使い方 〜余暇への取り組み方について〜」で、子どもたちにとっての余暇の大切さや、教え方についての講演でした。
1月14日に行なわれたセミナーに参加したかったけれど、インターネット環境やご都合で参加が出来なかった方はぜひご来場ください。
実施日時: 3月14日(火)10:00〜13:00
        3月15日(水)10:00〜13:00
会場:赤磐市上市355-2 (新事務所 1F 研修室)(ゆめタウン山陽店東隣・赤磐商工会向かい)
参加費:500円(資料が必要な方は別途印刷代 100円)
参加希望の方は、希望日時をメール・LINE・FAX・電話などでご連絡ください。
申込期限:3月10日(金)(正会員限定)

第2回 育てる会 フリーマーケットのお知らせ

昨年の第1回が大好評だったフリーマーケットを今年も開催します!!
出展者、来場者とも大募集です。今年も賑やかにお集まりください。
詳しくは同封のチラシをご覧下さいネ。
日 時:令和5年4月8日(土)  
場 所:おひさまハウス 中庭(赤磐市和田194-1:赤磐ぐんぐん・ぐんぐんキッズの中庭です)
(昨年の第1回 フリーマーケットの様子)

OHAの会 報告とお知らせ

OHAの会は高機能自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害で知的障害のないタイプの子どもを持つお母さんのための会です。
今年度は高橋和子先生のお話を聴かせていただいています。
今年度 第9回目 今回のテーマ  2023.2.19(日)
「本人に対するアプローチの実際」 〜よりよいコミュニケション 大人のかかわり方3〜
前回、前々回と、子供に対するアプローチ(親子のコミュニケション)についてお話していただきました。
今回もその内容に引き続き、少し大きくなってからのコミュニケション術についてお話いただきました。
子供のコミュニケションスキルを伸ばすためには、大人のコミュニケション力も大事だということを学びました。
会話の練習を意図的に行う。例えば、『知っているけど、質問をする』『なぜ?どのように?など、具体的な質問をする』『選べるように、選択質問にする』などです。
色んな工夫をされている先生の実例を交えてのお話はとても分かりやすかったです。
大人がこれらのことを意識して、会話の練習を行うと、お子さんの説明能力が伸びる。
お子さんが答えやすい質問を大人がしていくことが大事だということです。
また、“好きなことを利用して社会性を伸ばしていくことも大事”ということで、好きなことで会話の練習をしていくと、会話が膨らみ、より伸びやすいのだというお話でした。
確かに!!と、これまた納得でした。好きなことがあることって大事だなーって思いますよね。
ぜひ、毎日の少しの時間でいいので、意識して会話する時間をとれるといいなと思います。今回も大変勉強になりました。
参加者からも感想をいただいていますので、ご紹介いたします。

○ 会話を通じて子供を支援する方法について、具体的に教えていただきました。限定質問をするにしても5W1Hの中で答えるのが簡単なものと難しいものあるというお話で、言われてみれば我が子は How には見当違いの返答が多いけれど What に置き換えられれば適切に答えられます。
ほかにも話題を変えるときは一言ことわることを教える、会話が迷走しそうなときは修正を促す、など、すぐに試してみたいことがたくさんあります。また、どうしても私にはできなさそうな会話パターンについては「家庭によって違ってもいい」と先生に言っていただけたので、とても安心しました。
○ 前回教えていただいたたインリアルアプローチのポイントを押さえた家庭でのコミュニケーションの育み方を具体的に学べてよかったです。また、我が子が集団にて交わる時に、どうつないであげたらよいかと言うこともわかり良かったです。
その子どものレベルに合わせて少しヒントを伝えるような気持で、子どもにとって重たくなりすぎないように、むしろ自ら気づけたかのよう導いておられる先生のお姿が、とても勉強になりました。

次回は、3月12日(日)10:00-12:00 (正会員限定)
「誰もがなる可能性のある不安・強迫・うつ等の二次障害」
「学校や同級生の親、同級生、会社、同僚にどのように、何を伝え、伝えないか」 というテーマと、1年間の総まとめをお話いただく予定です。
※3月は、3/11(土)より日程が変更となっています。お間違いのないよう、お願いいたします。

はやぶさの会 お知らせ

久々のはやぶさの会です。
年齢層も幅広くなり、参加してくれる家族も続々増えてきています。ありがたいですね。
体調など無理されないようにしながらぜひ参加してくださいね。
日 時  令和5年3月21日(火・祝日)午前中
場 所  ラウンドワン 岡山妹尾店(岡山市南区妹尾3413-1)
内 容  スポッチャ : 時間がある方は昼食もご一緒に
参加費  無料(利用料金や昼食代などは各家庭で)
注 意  はやぶさの会は「友だちづくりの場」です。switchなどのゲーム機を持ってきてしまうとそれで遊ぶことに夢中になってしまうので、本人が夢中になるものは持参しないようにしましょう。
引き続きメンバー募集中!!です。
小学生以上のASD診断のある男の子・友達がほしいなと思っている子が対象です。
(兄弟で参加したいという場合、その兄弟がASD診断の出ている場合のみ参加可能です)。
ぜひ事務局(086-955-6758)までお問合せください♪(正会員限定)
(担当:M)

水泳教室のお知らせ

日 時:令和5年3月19日(日)15:30〜17:30
場 所:OSKスポーツクラブ(岡山市北区絵図町1−50)
連絡先:育てる会事務局(086-955-6758)
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
体験してみたい方は、2回までOKです(1回 1000円)。
プールは正会員限定で、育てる会の貸し切りで使っていますので、安心してお越しください。
★欠席される方は3月16日(木)までに事務局に連絡してください。(正会員限定)
(担当: I & S)

サッカー&ドッチ スポーツクラブのお知らせ

今年度、5回目のサッカー&ドッチ スポーツクラブです。
だんだん暖かくなってきて、かじかんでいた身体をほぐし、みんなで楽しく運動しましょう!
今回はいつもと会場の体育館の場所や開始時間が違っているのでご注意くださいね。
日 時:令和5年3月5日(日) 10:30〜12:30
場 所:岡山大学 教育学部 体育館  です。(正会員限定)

育てる会のバレンタイン
   
「遅れてきたサンタクロース」の会 報告

2月12日(日)に岡大の体育館にて、育てる会のバレンタインイベントを開催しました。
クリスマス会がコロナの関係で延期となり、バレンタインイベントでサンタクロースが登場するといった企画となりました。
20名の参加者に15名のボランティアさん、保護者の方に参加していただき、体育館には賑やかな声が響き渡りました。
サンタクロースの登場には、戸惑いの表情を見せる子もいましたが、ビンゴゲームを楽しんで、サンタクロースからプレゼントを受け取り、とっても嬉しそうでした。
恒例のお菓子投げでは、赤チームと黄チームに分かれて前列後列の入れ替えをしました。
名札に色シールを貼ることで、スムーズに入れ替えができました。
毎回キッズルームでも恒例のお菓子投げは、みんなのお楽しみになってきているので、お約束も、しっかり静かに聞くことができていて、驚きました。
岡大ボランティアさんともお母さんたちとも、「すごかったですね、さっきの静まり具合は!」と、共感しました。きちんとルールを守って楽しんでもらえてよかったです。
今回は、明治製菓さんから提供いただいたお菓子もお菓子投げに使用させていただき、豪華なお菓子投げとなりました。ありがたいです。
帰りに、「楽しかったー!」「またある?」と、帰っていくお子さんもおられました。
次の キッズルームは、4月末頃を予定 (次回に会報で日程をお伝えします。)
「初めての時は、参加できないことが多くても大丈夫ですよー」と、お母さんたちにもいつもお話させてもらっています。
初めての時は、走り回っているだけでもOK、次第に楽しんで帰ってくれるようになっています。
気兼ねなく、参加できるのが、育てる会のイベントのいいところなので、新規さんの参加もお待ちしています★
以下、参加者さんからの感想です。

● たくさんの参加者で、賑やかで楽しかったです。
小学生以下の参加者が多いですが、ビンゴやお菓子投げなど、高い年齢層でも楽しめる内容だと思います。
ボラさんがついてくだされば、保護者は遠くから見守っていれば良いので助かります。
まだ参加したことのない方にもおすすめの行事です。
● 参加者も多く、賑やかで楽しかったです。ボランティアの学生さんと一緒に遊べて子どもも親も良い時間でした。本当に感謝です。
恒例のお菓子投げで終わりが楽しくわかりやすいのもいいですね。
また次回も楽しみにしています(^^)ありがとうございました。
● なかなかイベントに参加したがらない我が子ですが、たくさんお菓子をもらって、子供たちは楽しそうでした。
学生ボランティアの学生に子供達がついていて、すごいなあと感じました。次回も、お菓子投げがあるよ!と言うと、行こうかなってなりそうです!

お母さんコラム

小6でASDの診断のある特別支援学級(自閉症・情緒学級)に通う息子と、6歳(年長)でASDの診断のある娘を持つ母が、普段の我が子との日々をつれづれに書いているコーナーです。どうぞ気軽な気持ちで読んでください。
いよいよ中学と小学校の就学がすぐそこまで来ています。
気持ちはかなり焦ってはいるのですが、なかなか準備がままならない今日この頃。
先日は療育で一緒になったママさんたちと「小学校不安だよねー」「分かるー」「何したらいいんだろねー」「分からんー」と共感の嵐でした。
仕事でもなんでもそうですが、スタート切るまでに時間がかかるタイプなので、ギアが入らない。そんな私が、子どもたちの制服や学用品やカバンの注文をしているだけで、我ながら立派なもんだなと思います!
小学校用のランドセルも届いたし!中学校用の自転車も届いたし!本人たちはやる気だし!もういいでしょう!!(笑)
息子(中学)については、本当にもうなんもやれていないのですが、娘(小学校)についてはそうも言っていられません。
特別支援学級希望だったのが、なんと選考もれで、「通常学級+通級指導教室」になったので、母としては初めての準備に、どうやっていったらいいか暗雲立ち込める気持ちです。自分でも分からないことは、わが子にも教えようがない。
そこで、わが子と一緒にあれこれと「小学生に向けて」の本を読み漁りながら、一緒にシュミレーションしています。
和式便座は 使えるのかな?
荷物の管理を 自分でできるかな?
大きな音は苦手だけど園での避難訓練とかは どうしているのかな?
困ったとき、どうやったら周りに伝えるセリフを 思い出せるかな?
授業中にイゴイゴせずに受けるためには どんな工夫があるといいかな?
ASDの娘は、「○○したらいいと思う」と言うこと自体は大体正解なのですが、なぜそうした方がいいのかなどの理屈は分かっていないことが多いです。
例えば「学校の花壇に咲いている花は勝手に摘んだらダメ」は分かっている→「どうして?」と尋ねると「ちゃんと『これ摘んでもいいですか?』って聞いてからじゃないとね」など、「そう捉えているのね!?」ということが山のようにあります。
横から息子が「そうじゃねぇだろ!」と突っ込んでくれ、息子の説明が「なるほどなぁ」ということも多くあり、「暗黙的になんとなくわかる」世界ではなく「具体的にしっかり理屈が分かれば納得できる」世界にいるのだなぁと、改めて感心します。
そして娘も「そういうことか」と納得すると、それをよく覚えて実行できるので、こちらの説明力も育ててもらえて、ありがたいことです。
あと1か月。ひー。頑張るぞ!!!
(cyacya)

ちゃーちゃん日記 (あるASDの女の子のお話)

ASDの子ども二人を育てる母親であり、AS当事者でもある私のこれまでの日々や現在の様子を紹介するコラムです。
脈絡ない話や時系列が昔だったり今だったりで、分かりづらいかもしれません。思い出したままをお伝えしていくので、整理されていませんが、お気軽な気持ちで読んでいただき、良ければ「おもろいな!」「不思議!」と皆様の身近にいるASDの人たちの感じ方や暮らし方を知ることに少しでも繋がればと思っています。
今回のテーマは、「多動には何が有効か」です。
私は発達障害系の診断はお医者さんからいただいてはないのですが、自分としてはASDやADHD傾向は大いにあると強く感じています。
以前にも書いた通り、「発達障害の診断をするのは、日常生活や仕事や友人関係などに支障をきたすレベル」と言われているのですが…ほんまかいな。結構苦労はしているんですけどね。
今日は私の「多動」の話。
私が一番多動の衝動を持て余していたのは、中学生の頃でした。
とにかく座っていられない。うろうろしたい・いごいごしたい。
学校ではそれでも何とか我慢していましたが、家で宿題やテスト勉強をする時、動きたくて動きたくてモゾモゾイゴイゴ。立ったり座ったり、その場で足踏みしたり、色々していると、少し疲れてくるのか着席でき、しばらくするとまたモゾモゾイゴイゴ。集中したいのに集中できなくて相当苦しかったことを覚えています。
そんな私が編み出した方法は、ずばり「立ったまま勉強法」
立った時に胸あたりにくるタンスの上に教科書などを置き、少しお行儀は悪いけど立ちながらやるんです。そしてちょっと疲れたら座り、また立ってする。効率は悪く見えるでしょうが、それが一番手っ取り早い方法でした。
大人になって「なんで小学校ではそこまでにならなかったのかなぁ」と考えた時、思春期特有のイライラ感に加え、「疲れ」が影響していることに気づきました。
小学校は徒歩通学だったので 3..7キロを1時間も歩きます。それに引き換え、中学は自転車通学の約15分で、しかも文化部でした。疲れ度合いの違いは明白です。
小学校時代はほどほどに疲れていることで、多動が収まっていたようです。中学でも立って勉強することで、そちらに身体の労力が分配されていたのかも。
そういえば、以前「最近のビジネスシーンでは立って仕事したり会議したりすることも推奨されている」「その方が、脳が活性化して良いアイディアが出る」そうで。あら。最先端だったのかも?
そういえば、私の実弟(ASD)も、小学校高学年から走ることをはじめ、今もジョギング〜フルマラソンまでやっており、走ったあとはスッキリした顔をして、集中力にも違いがあるようです。
私も(少しですが)適度な運動を心がけています。睡眠や体調にも良い影響が出ており、ASDなどとは関係なく、単純に健康にとって運動は必要なのかもしれませんね。
もう一つの工夫について。「重さ」です。
最近抱き枕をいただきまして。最初は子どもたち用にと思ったのですが、二人とも「布団にこれがあると寝づらい」というので、結局私のところにやってきました。
最初は単純に抱き枕として使っていたのですが、今は「置き枕」として使っています。自分のお腹や胸の上あたりに置いて、その上から毛布や布団をかけて寝るんです。
これがびっくりするぐらい安眠でして。手触りが良い(パウダービーズ?)こともあるのですが、そういえばと思いだしたのが、圧迫刺激が好きだったなということ。
「マット運動用のマットに包まれるのが好きだった」とかいうと、気の毒そうに「いじめられていたの?」と心配されるのですが、そうではなくて小学生ぐらいの時、簀巻きごっことか「あーれー」の姫様ごっことか、そういう遊びの一貫でしていた時の「ノシッ」と乗っかる感じが好きだったり、高飛びのマット(でかくて四角いやつ)に靴ごと「ズボッ」とした側に挟むあの感じが好きだったり。
テンプル・グランディンさんが書籍の中でも「締め付け機が私を落ち着かせた」と自作した話を自叙伝に書いておられましたが、そこにも通じるなぁなんて。
そんな話をしていたら、あるらしいですね、「重たいひざ掛け」。
「加重ブランケット」とかで集中力高めてくれるそう。特にこれも発達障害の人向けだけではないようですが、良いですね!
落ち着かない・集中できない・眠れないなどは、自己肯定感を下げてしまいがち。
色々工夫していくことを、もっともっと考えて生きやすくしていきたいものよ・・・なんて思っています。
(ちゃーちゃん)

 ぐんぐん だより 

ぐんぐんぴっぴ (就学前)  

暖かい日も増えてきましたが、今年の寒波はほんとに凄かったですね。
雪なんて、岡山県南部ではほとんど見ない年が多いですが、今年は何度も窓の外をチラチラと舞う雪を目にしましたね。
そんな冬もそろそろ終わりですかね。進学進級の季節に向かっています。
ぐんぐんぴっぴでもお子さんの進学進級に合わせて、「あと何回来られるから最後こうなってほしいね」と、話し合いながら日々の療育を行っています。
私は療育に入らせていただいて半年の新米スタッフであります。
自身、自閉症児を育てる一保護者として自閉症の勉強は10年間我が子の視点でしてきました。支援者として、携わるようになって半年、毎日が発見です。
先輩スタッフのお子さんへの関わりを見させていただき、勉強させていただく日々です。
“百聞は一見に如かず”!とはよく言ったもので、その意味をお仕事の中で、ひしひしと感じることがあります。
今日は以前、スタッフ勉強会でもテーマになった“百聞は一見に如かず”についてお話ししたいと思います。
百聞は一見に如かずの続きですが、
“百聞は一見に如かず→百見は一考にしかず→百考は一行にしかず→百行は一果にしかず”
と、続いていきます。
色んな勉強会でたくさんの知識を習得しますが、実際に先輩スタッフの現場での姿で学ぶことで、一目瞭然です。
『お子さんの世界に入って遊ぶ』ということは、よく耳にしていましたが、お子さんの興味のあるものを観察し、その世界に入り込んで遊ぶスタッフとお子さんとの姿を見ると、とてもよくわかります。
この子は車が好きで、箱を車に見立てて遊んでいる。その視点で同じように車に見立てて大人が遊ぶと、その子は今まで大人に興味がなかったのに急に大人へ注目するようになりました。
一緒に遊ぶと楽しい!ということを少しずつ教えるきっかけとなっていったのです。まさに耳で聞いて勉強していたことは、こういうことか!と、理解することができました。
しかし、見るだけで考えることがなければ成長はできません。
見たことを、スタッフミーティングでシェアし共に考えることで、導き出される道がたくさんあります。見るだけではダメで、考えないと意味がないということですね。
そして考えたことをやってみることです。やってみることで、身をもって感じることや、もっとこうすればよかったかもしれない。
やってみると、子供はこういう反応になるんだ、じゃあ次はこうしてみよう! と、考えが深まったり、新たな考えが生まれたりします。
小さいお子さんの療育をしているぴっぴでは、お子さんと視線を合わせることからはじめていくことも多いです。
初めてぴっぴの療育を見せていただいたときに、こんなにも子供の視界に入るまで腰を落とし、目を合わせて要求をさせるのか! と、思ったことがありましたが、それを実際に自分がやってみると、ASDの低年齢児に大人を意識させるのってほんとに難しくて、視界に入ることすら至難の業。子供が欲しいものを視線の辺りに持ってきて、「これが欲しいんだね?」と、視線を合わせます。やってみて、また一層の理解が深まります。
ぐんぐんぴっぴでは、保護者同室の療育をさせていただいていますので、この一連の流れが保護者の方と共有できるシステムになっています。
お子さんへの接し方を実際に見ることができ、どうしてそうなっただろう? お母さんはどう思われましたか? こういう特性からからもしれないですよね? と、共に考えることができる。できるようになったら共に喜び、また次の目標を考えていくことができます。
担当させていただいているA君は、自分の思っていることが言葉にして伝えることが苦手です。
語彙が少ないこともあり、なんでも総称して「やだ」と言うことが多いとのことでした。
他のスタッフともミーティングでシェアし、どういうときに「やだ」と言っているのかお母さんにお子さんの様子を観察していただくことを提案しました。
そうすると、本人が困っているとき、拒否が伝えられないときなどに、その言葉を発していることがわかりました。そこで、援助要求がうまくいく練習を始めることにしました。
手伝ってカードを大人に渡すことで、意思を伝える。「手伝って」「やって」「教えて」と、言っていいんだよ、ということを教えていきます。
お母さんはすぐに、「家でも同じものを使ってみたい」と言われました。
お子さんの姿を一緒に見て考えていたからこそ、お家で取り組むイメージが持てたとのことでした。
まさに保護者同室のメリットだなと感じました。家でも療育と同じシステムにすることで、反復して学んでいけるのがASDのお子さんたちです。
「「やだ」ということは減り、「手伝って」と、自発的に言ってくることがすごく増えました」と、お母さんから報告いただきましたー!うれしい。新米スタッフであります。
わたくしごとの話に戻りますが、
勉強会などで聞いただけで分かったような気になるのではなく、
見ただけでできそうな気になるのではなく、
考えるだけでやった気になるのではなく、
行動しただけで満足して結果が出ないのでは意味がない
だからこそ、目標を立て、その目標(成果)を意識して、日々の療育を行っていくことが大切なんだと考えるようになりました。
その成果が、子供たちや保護者の幸せや喜びに繋がる。そんなことを念頭に置きながら、これからも関わらせていただきます。
(ぐんぐんぴっぴ療育スタッフ:K)

赤磐ぐんぐん (就学前)

赤磐ぐんぐん前の梅の花がきれいに色づき花を開きました。
寒かったり暖かったりを行き来していましたが、2月の末ともなると、すっかり春の気分ですね。
さてさて、今月のテーマは、「小学校に向けての準備について」です。
就学に向けて年長さんは小学校の先生に渡す「サポートブック」「サポートシート」を仕上げる時期となってきました。
幼稚園や保育園の先生は、担任が変わっても園の中で引き継ぎがされていきます。
ですが、小学校は未知の世界!
全く知らない場所・全く知らない先生たち・子どもたちも他の園からの子もいたり仲良しの子は違うクラスになっちゃったり。遊びがなんだかんだでメインだった園とは違い、勉強が生活のほとんどすべてになります(とは言え、低学年は楽しく学ぶ授業が多いです。低学年は、ですが)。
そんな中、子どもたちの身一つで学校に行くのは忍びない。
どんな子か、園からも引き継ぎ書類は行くだろうけれども、親としての想いをお伝えして、どう関わったら良いタイプの子かを伝えたい!
それがサポートブックの役割の一つでもあります。
(サポートブックについての想いは、スタッフブログにも書いているので参照ください) 

 【スタッフブログ】
赤磐ぐんぐんでは、年長さんのサポートブック・サポートシート作成をお手伝いしています。
その中で、ご家族から「書いているうちにネガティブなことばかりになってきた」「書き方によっては先生が構えてしまいそう」「学校生活が母として不安になってきた」などのご意見もありました。
あれも心配、これも心配。 あれもこれもできていない。
教えきれていないことばかりが目について、焦ってしまうけれども、入学の時期はすぐそこまで来ているのも分かる。
・・・さてどうしよう!? となりますよね。
お話を伺う中で、私が思うのは「芽生えを大切にしていきたい」そして「本人の強みや『これがあればできる!』を伝えていきましょう」ということです。
赤磐ぐんぐんでは、様々なアセスメントをご家族と実施する時に「できていること」「できそうなこと」「今はちょっとまだ難しいこと」で分けて考えています。
「できていること」は本人が楽にやれていることです。場所や人や状況などを広げていき、そこから見える新しい力をどんどん育てていきたいですね。
「今はちょっとまだ難しいこと」は本人が一人でやろうとするにはしんどいことです。今は周りのサポートや補助的な方法を活用しながらやっていきましょう。優先順位は下がりますが、できないことを無理にさせるより、周りに助けてもらって失敗体験になっていなければ、今後取り組んでいくタイミングがくるでしょう。
そして「できそうなこと」。
できそうなことは、工夫があれば少しのヒントがあれば練習を丁寧に積み重ねていけばできるようになることです。
そこを小学校でお手伝いしていただけるようお願いしていくといいですね。
例えば、自分から「先生、手伝って」と言いにいくことが「今はちょっとまだ難しい」お子さんがいるとします。
その子に「先生、手伝って」と自分から言いに行くことをできるように、「いつも見守っていてほしい!」「困りそうな場面ではいつも先に手助けしてやってほしい!」「表情がちょっぴり暗くなると思うからそのサインを見逃さないで!!」とお願いすることは先生にとって難しいことになるでしょう。
でも、「あれ?○○がないなぁ」「困ったなぁ」とブツブツ独り言を言っている(困っている自覚はある)時に、先生に伝えに行くことはもう一歩で「できそうなこと」です。
筆箱につけている『困っています』カードを指さしてもらえたら、「あ!先生、手伝って!」と言える練習を療育でも繰り返ししていて、繰り返すことで同じような場面であれば言えることも増えてきているから、困っていなさそうな時でも、「困ったらこれね」と指さしておいてもらえませんか? とお願いすることは、先生にとってもできそうなことかもしれません。
入学のしおりなどを見ると「規則正しい生活リズム」「身辺自立」「身の回りの荷物の管理」「数や文字の練習」など、色々できていてほしいことを書かれていて、ドキッとするかもしれません。
でも、そんな完璧な小学生になる必要はないと私は思っています。
7歳弱の子どもにすべてを背負わせるのは酷ってもんです。
それよりも「何かあれば、親としてできる限り学校の先生方とも協力したいと思います。
頑張りますので、どうぞわが子をよろしくお願いします」とオープンな感じでいきながら、「こういう工夫があると、家でもうまくいっています」「これは今練習中で、ちょっとお手伝いしてもらいたいんです」と伝えつつ、「うちの子、かわいいでしょう♪」と親バカ全開で行ってもらいたいなと思います。
赤磐ぐんぐんの子たちは、もう本当にどの子もめちゃくちゃかわいいです。
いつも一生懸命な頑張り屋さんで、大好きなことには集中力や意欲やパワーがすごい!
一人一人個性的で面白くて素敵です。
3月までは「園の中で一番お兄さん・お姉さん」でした。
でも、4月からは「小学校では一番年下のちびっこちゃん」です。よちよちピヨピヨで大丈夫!ですよ。
そして楽しい小学校生活になるためには、ご家族の存在も大きいです。
赤磐ぐんぐんのご家族が、どの人ももう本当に頑張っておられて、お子さんたちのことをしっかり理解してサポートしておられるご家族のことを、すごく頼もしく嬉しく心強く思っています。
そして、あぁ、もうすぐ卒業かぁ・・・寂しいなぁとも・・・。
あと1か月、どうぞよろしくお願いします。
(赤磐ぐんぐん療育スタッフ:M)

ぐんぐんキッズ (小1〜) 

梅の花や桃のつぼみに春の気配を感じられるようになってきましたが、朝晩は、まだまだ冷え込むこともありますね。
3月13日からは、いよいよマスク着用ルールの緩和も始まるとのことで、これからはいろんな場面での自己判断が求められるようです。
今年度の療育もあと1か月少々となりましたので、お互いに体調管理に努めながら、充実した毎日を大切に過ごしていきたいものですね。
ぐんぐんキッズでは事務局の移転に伴い、今まで狭かった療育部屋の見直しをして、1月下旬に一部お引越しを行いました。
少し離れた位置にあった事務局を新たに療育部屋として使わせていただき、今までの療育部屋と行き来しながら活動をするというものです。
そこで今回は、ぐんぐんキッズの療育部屋のお引越しと環境整備についてのご報告をさせていただきたいと思います。
まず、最初に取りかかったのは、これまで膨大な量の療育の課題をぎっしりと収納していた準備室を、事務局が入っていた部屋とを結ぶ通路に変える(壁際だけは、収納棚を残して)ということ。
そして今までグループ活動をしていた部屋を準備室に変更するという大改造です。
そこで、通路部屋のこまごまとした課題を運び出した後、壁際に残した収納棚には白い板のカバーを取り付け、必要な時だけ開けることが出来るようにしました。
視覚的な刺激で簡単に気がそれてしまう特性を持つ子どもたちが、脇目を振らずにまっすぐに通路を通れるよう、視覚的に目隠しをするのはとても効果的であり、必須の対策です。
そして、新しいグループ活動の部屋は、”先生とワーク”のエリアだったスペースにお引越しとなり、ドアが無くなったため前より開放的な感じで、”キッズタイム1”と名前も変わりました。
次に、玄関横にあった応接室だった部屋にブルーのマットを敷き詰めいただき、”キッズタイム2”の部屋が新しく誕生しました。
こちらは、戸を締め切ることもでき、落ち着いて活動することもできるので、多目的に使えるスペースになっています。
更に、事務局が入っていたスペースは、新しい”先生とワーク”のエリアとして生まれ変わりました。以前のスペースでは机3つがぎゅうぎゅう詰めでしたが、今度は机が4つ収まる広さが確保でき、同時に4名の療育も可能になりました。
ですから、前の人の勉強時間が少し延びてスケジュールが重なってしまい、机が空くまで待ち時間が発生する・・・なんてことも無くなり、子どもたちのイライラやスタッフのドキドキの解消につながったかもしれません。(*^^)v
もう一つ、新しい職員室のすぐ横のこじんまりとしたスペースに、”ひとりであそび”のエリアが誕生しました。
『スケジュールを見てエリアへ移動し、棚に用意してある”自分の好きな活動”を 自発で始めタイマーで終わり、棚に片づける』という一連の活動を一人で出来るスキルを練習するための机が 2つ用意されています。
“ひとりでワーク” とカームダウンの為の“のんびりルーム”、“プレイエリア”はこれまでと変わりませんが、プレイエリアの棚のおもちゃは、トレイ型のケースを上に重ねる置き方からファスナー式の袋を立てて並べる置き方に変更することにより、出し入れがしやすくなり、子どもたちもファスナーをきっちり閉めて終われるので片付けやすくなっています。
そしていよいよ、新しいスペースでの勉強がスタートしました。
引越ししてから、子どもたちが初めて入室する日には、必ずそれぞれのスケジュールの最初に『お部屋探検』を組み込みました。
そして、ボードにあるスケジュールカードを見ながら自分でエリアのマークを探し、マッチングしながら順序通りに一回りして全ての部屋を確認をする活動を行いました。
子どもたちは、みんなそれぞれ
「あれ!”キッズタイム”がここになっとる!」
「あっ!”あそび”はかわってないな」
「あら?”ひとりであそび”ってなんじゃろう?」
「わー!なんかひろいね!」
「ぼくのなまえ、ここにあるよ!」
など、安心したりびっくりしたりの表情で、探検を楽しむ姿がありました。
変化に敏感で、混乱してしまうこともある子どもたちですが、前もって、実際に自分の目で見て確かめることによって、新しい環境での勉強を 楽しみながら安心してスタートさせることができたようです。
最初の頃は、“キッズタイム”のスケジュールを見ると、今は準備室となったので鍵がかかっている部屋を一生懸命に開けようとしたり、“先生とワーク”と思いながらも、今は勉強机の無い“キッズタイム1”のエリアに入ってなんとなく座ってみたりして、ウロウロしてしまう人もいましたが、最近ではほとんどの人が、スケジュールを見てスムーズに移動できるようになっています。
新しい”ひとりであそび”のエリアでは、編み物やプレジャーブックをして楽しむ姿や、ブロックや工作活動に集中して取り組む姿も見られ、ぐんぐんキッズの子どもたちにとって今回のお引越しは、とってもステキなプレセントになったようです。(^^♪
毎日「こんにちは!」と元気を届けてくれる、子どもたちのかわいい笑顔と、保護者の皆様の温かい笑顔は、私にとってパワーの源です。
卒業まで残りわずかなお子さんもおられますが、皆さんに「ぐんぐんキッズが大好き!」と思ってもらえるよう、楽しく充実した時間にしていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。
(ぐんぐんキッズ療育スタッフ:W)

以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
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