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令和 6年 6月30日

 

 第314号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 314号 目次

     昔は・・・・・・

     即実践講座、夜間連続講座、支援ツール勉強会 の 報告とお知らせ

     はやぶさの会、水泳教室 のお知らせ

      スポーツクラブ、ピザづくり座談会、きょうだい児座談会 の 報告とお知らせ

     お母さんコラム

     ちゃーちゃん日記

     私のお薦め本コーナー
         「きょうだいの 進路・結婚・親亡きあと

      ぐんぐんだより
         「ぐんぐんタッチ」

     近隣の講演会等のご案内

     寄付のお礼とお願い

梅雨に入り雨空が続く、赤磐市上市。それでも梅雨の合間の散歩途中に見える水田に貼られた水面が風の吹きようでさわさわと揺れています。
ああ〜、もうすぐ夏が来ると思うと、この歳になってもなんだかワクワクしてきます。
夏が来ることがうれしいのは、子ども時代の夏休みへの期待感がそうさせるのだろうと思います。
宿題もそっちのけで、一日中遊び惚けた夏休み。近所の川で思いっきり泳いだ小学校時代。
筏の様に大きな板を拾ってきて、それにまたがって下流まで漕いで行って、それをみんなで担いで上流まで運んで、また下る・・・陽が陰って寒くなるまで、遊び続けた懐かしい日々。
夕方にはよく夕立がやってきて、さっと降って、さっと上がる気持ちの良い雨だったような気がします。
今は、晴れた日には暑さがじわじわと上がり、雨が降ったら降ったで、長々としつこく降るので、かえって湿度が上がって、不快指数がアップしてくるようです。
子どもの頃の思い出は、楽しいことばかりが思い出されます。そのせいか、「昔はよかった…」ということになるのでしょうね。
私の若かった頃のお年寄りの方たちが、明治の頃のことを持ち出しては、「昔はこうだった」とか、「今はどうのこうの」と文句を言うときによく使った昔という言葉。
今同じように「昔はよかった」的なことを言う私も、当時のお年寄りの方と同じかもしれないですね。
なるほど、年寄りとは、思い出の中に生きている人なのでしょう。我ながら困ったもんです。
昔を懐かしんだとて、今を生きる人たちには、意味ないことかもしれません。年寄りも「今」を生きているのだから、若い人たちと世代のギャップを埋めつつ、共に生きていかねば、と改めて自戒します。
そんなこんなで夏休み前の暑い時を、今を、生きている私です。
ゆっくりとでも確実に時は過ぎていく。今月も頑張りましょう。

事務局の隣の「ゆめタウン」というスーパーマーケットが、解体工事を始めて2か月余り、毎日ガンガンと工事の音と地響きで事務局の建物まで地響きが伝わってきて、揺れる始末です。
また大音響というのはストレスがたまるもので、不安な気分にもさせられて、いつまでこの状態が続くのか、ゆめタウンの本社へお伺いの電話を掛けました。するとすぐに対応があって、丁寧にお詫びとお断りをいただきました。そしていつくらいに終わるかをお話しくださいました。
いつまで待てばいいのかがわかると、我慢はそこまでという目安が付きます。すると、今までほど苦痛に感じなくなったように思うのです。後2か月ほど待てば、解体工事は終了するそうです。そこが分かれば大丈夫。私たちにも予定がはっきりしないことは、不安なのです。自閉症の人が不安だったり、困っている気持の何分の一かは、理解できるような出来事でした。
私や事務局のスタッフにとって、この工事はとてもストレスなものなのに、なぜか、我が家の哲平には、ストレスではないらしくて・・・。たまに有給休暇で平日に帰ってきた哲平は、そんな工事を見るのが大好きです。終日暇さえあれば、解体現場を事務局の2階から眺めています。
どんな風に解体をやっているのか、興味があるのかそれとも、ガンガン壊すのが好きなのか・・・、何も語らない哲平が、ひたすら大きな解体の機械を見ています。
確かに一番大きなクレーン車は、モンスターのような大きな歯で、壁を咥えて引きちぎっていきます。
その足元ではブルドーザーが、クレーン車の口(?)が屋上まで届くように、足場を積み上げていきます。
かなりの迫力です。
このゆめタウンという建物は、昔は「神戸屋」というスーパーでした。そしてこの建物が出来た年に哲平は生まれたので、この建物は、築36年というわけです。それまで地元には小さいスーパーや雑貨屋はあったけれど、ここまで大きなスーパーマーケットは、赤磐市では初めての建物でした。
うれしくて週末にはいつも家族で訪れて、いろいろ買い物したものでした。特に屋上にあった遊具に乗るのが好きだった哲平でした。いろんな思い出深いこの建物が解体されてしまう、というので感無量になって見ているのかもしれないな、なんて深読みしてしまう母です。
さて、最近の育てる会の行事として特に皆さんに注目していただきたいのは、保護者の座談会でしょうか?
育てる会の座談会は、月に一回ずつあります。
多くの会員の方から、「保護者同士で話がしたい」「みんなはどんな風に子育てしているのか知りたい」「困ったことがあるけれど、誰かに聞いてもらいたい」
など・・・要望もありました。
そんな思いを待たれている方のために、保護者の方のための座談会を行っています。
会員のMさんが中心になって行われている「マッサージ座談会」、事務局が中心になって行うお料理やお菓子作りを兼ねた座談会。
 (6/20 ピザづくり 座談会)
そして7月は、「テーマ別座談会」として、「きょうだい児について思う事」と題して、我が家の長女が、自閉症の弟を持つ姉として、お話しに加わります。お子さんを育てての感想や、もっとこうしておけばよかったと思われること、また、「あまりに子育て大変で、もう一人産むのは、躊躇するわ〜」と思われているお母さんなど、ぜひご参加ください。
この座談会でお話聞いた内容を加えて、8月10日(土)には川崎医療福祉大学の小田桐早苗先生をお招きして第128回講演会「きょうだいからみた自閉症と家族」を開催いたします。
座談会に参加できない方でも、8月10日の講演会は、ぜひご参加ください。どちらも大勢の方の参加をお待ちいたします。
詳しいことは、案内チラシが入っていますので、ご覧の上お申し込みください。会員の方には座談会のチラシも同封していますのでよろしくです。

さて、今月の出来事として、最後に青年の会の「わいわいHoliday」についての報告をいたしましょう。
6月30日、場所は「カラオケ パンプキン」。
みんなで色々食べるものを持ち込んでの青年部の子たちの集まりです。
我が家は、たくさんのお菓子を買い込んで、うきうきワクワクの鳥羽哲平くん。こんな集まりがとても好きな哲平です。
カラオケで歌う歌は、懐メロが好きで、なぜか村下孝蔵の「初恋 〜浅き夢みし〜」などがお気に入りで、いつも楽しく歌います。
ここは家の近所にあるカラオケです。こんなに好きなら我が家でも連れて行ってやればよかったと、思いながら、ご機嫌で歌う哲平を見ていました。
青年たちは互いに話をする訳でもなく、盛り上がる訳でもなく、みんな淡々と好きな曲を入れて自分の順番がきたら歌います。
私たち親から見ると、楽しそうにはけっして見えないのですが、帰りに聞くと口々に「楽しかった」と言います。
「本当に?」と言いたい親たちですが、本人たちが楽しいなら「まあ〜いいか」と思います。
「次は何がしたい?」 と聞くと、「ボウリング!」だそうです。楽しみがあるのは良いことです。
良かった、良かった。 彼らのための楽しい時間をまた頑張って準備したいですね。
そういえば、昔のことですが、(また昔かい、と言われそうですが・・・)哲平の会社の方たちとのカラオケへ行った際、みんな機嫌よくマイクを回して、夫の番になりました。
実は我が夫は、すっごい音痴です。信じられない調子の外れ様です。何を歌うのかと思っていると、彼の好きな野坂昭如氏の「マリリンモンロー ノーリターン」を入れた模様でした。
一曲の間の我慢か、と覚悟していると、前奏に続いて曲が始まった途端、哲平が機械を操作して、曲を止めてしまいました。他の人では決してしなかった行動でした。
お父さんの歌の唄い出しのひどさ、野太い「マ〜リリンモンロ〜 ノ〜リタ〜ン♪」に我慢がならなかったのでしょう。このように時々ナイスな行動をする哲平君です。当然、みんなは大爆笑!
今回は、みんなの唄の途中でこのようなことをすることはありませんでした。
成長か? それとも父と一緒なら前と同じことをしたのか? 一度家族でカラオケ行って確かめてみたいと思います。

今月は、梅雨に入ってからというものいつも天気予報は、雨が降るぞーという情報ばかりです。
でもなぜなんでしょう、岡山県赤磐市では、大した雨も降らず、通り雨程度で過ぎています。
さすがは「晴れの国岡山」の名の通り、雨の少ない瀬戸内海性気候の土地柄です。雨が降ってくれると、ありがたいようでもありますが、雨ばかりだと晴れてくれる日を待つようになります。
暑い日が続くと、たまには慈雨をといいます。人間というものは足るを知るということがないようです。でも雨の日もよし、晴れもまたよしです。いつもありのままを受け入れて、日本の四季を楽しみたいものです。まだまだ修行が足りない私です。
我が家の庭に友人が植えてくれたアジサイが、冬の間手入れしてやらなかったせいか、何本か枯れてしまったようです。
やっぱり植物というのは、手入れをしたり、肥料を与えたりしないと、すぐに結果が表れてきます。
その代わり、球根や宿根草は、放っておいても毎年咲いてくれます。手入れの簡単な草花を今後は植えていきたいと思う私です。だんだんずぼらになっていくばかりの私の庭仕事です。
7月の初めから、北海道の庭園を巡る旅に、先ほどのアジサイを植えてくれた友人と巡る予定です。「お互い年取ったので、もしかしたらこれが最後の旅行になるかも・・・」なんてお互いに思うものですから、思い切って出かけてこようと思います。
この旅によって、私の庭づくりが変化するのかしないのか、乞うご期待でございます。
それではまた来月号でお会いいたしましょうね。 さようなら、ごきげんよう。
(鳥羽 美千子)

令和6年度 現場の先生のための即実践講座

今治のライフサポートここはうす所長の桑原綾子先生による「現場の先生のための即実践講座」です。
第2回は、合理的配慮についての初回、今足りていないことのお話でしたが、法律の文言と現実とのギャップ、大学の講義では聞けないような、実践により積み上げられてきたものと、建前としての法律との距離・・・桑原先生は、法律は法律として置いといて、「自分ができることは何か」という、まさに現場における合理的配慮のお話でした。
「歯に衣着せぬ」というのがピッタリの楽しい講義で、あっという間の2時間でした。
中でも印象に残ったのは、後のアンケートにもありましたが、「短所を長所に言い換える、リフレ―ミングのやり方は嫌い!」という言葉でしたね。「飽きっぽい」を「好奇心旺盛」、「おしゃべり」を「社交的」、「あわてんぼ」を「行動が早い」・・・とか、子育てでもよく推奨されがちな方法です。
でも、確かにその裏には、特性をそのままでは悪いことと捉えて、直すこと、言い換えなければまずいことという意識があるようですね。
特性をそのまま、違いとして認めるのが合理的配慮かもしれません。
見逃し配信もありますので、今からでも追いつけます。第3回からの、新たな仲間もお待ちしています。

 『 第3回 現場の先生のための即実践講座 』

日 時:令和6年7月26日(金) 19:00〜21:00
場 所:オンライン開催(Zoom)
テーマ:「合理的配慮とライフステージ A 〜今と将来のつながりを考える・支援者の役割の整理〜」
講 師:桑原 綾子 先生(NPO法人ライフサポートここはうす 所長)
主 催:NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
参加費:一般 23000円、賛助会員 20000円(全10回分)
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748
http://sodaterukai.org/policy1.html
それでは、第2回「合理的配慮とライフステージ @ 〜今足りてない支援について考える〜」に参加された皆さんからのアンケートの一部です。

○ たくさん考えさせられる2時間でした。今できることを活かしてスキルアップを目指すアイデアを考えていくこと、教師や支援者の腕の見せどころだと思います。「できることのその先」という事も印象に残りました。「その先」まで考えてどんな「できる」を目標にするのか、という事も大切ですね。
権利教育についてのお話しも興味深かったです。子ども達との日々の中で、選択場面はたくさん作っていますが、子ども達にとってそれが本当に選びたいものになっているのか、究極の選択になってはいないか、いつも魅力的な選択とはいかないかもしれませんが、選んでいいことがあったと思える経験にしたいものです。
貢献する機会・体験についてですが、自分がしたことで「ありがとう」と言ってもらえることはとてもうれしいし大切なことですね。
そういった経験を積むために学校でも係の仕事を作ったり家庭でも役割を持たせてあげることを提案したりしますが、ちゃんと感謝の言葉やその子の仕事がどうみんなの役に立っているかを伝えてあげることが段々と疎かになってはいなかったか反省しました。
当たり前の事が当たり前にできることを「それでいいんだよ」「できてるよ」「すごいね」などと繰り返し認めてあげるのと同じように周囲の人のために働いてくれたことへの感謝の言葉をちゃんと伝えるようにしたいと改めて思いました。
○ 『彼らが自分の人生を自分のためにどう使うか』を見つけていくことを応援する。重い言葉です。一緒に進んでいきたいと思います。
彼らの20年後を見据えた、根拠のある支援になっているか?また、宿題をいただきました。
彼らの大切な時間を楽しいが増えるように有意義に使わなくっちゃデスね。
○ リフレーミングの話で、短所→長所にという思考には、短所はあってはいけないという考えが潜んでいるというお話が印象的でした。子どもを丸ごと受け入れて支援・指導の方法を考えられるようありたいです。
権利教育とマナー教育等を分けて教えるということは、わかっているけどつい一緒に指導していることもあるなと思いました。また、一緒に給食指導をしている教員同士で、権利教育を重視している人とマナー指導を意識している人がいる場合もあり、子どもにとっては一度にいろいろ言われても困るだろうなと思いました。
教員同士で話をしていくことも大切だと再認識しました。
○ インクルーシブについて共感しました! 国はインクルーシブって言いますけど、いつの段階で、どのようにって思うことがあります。子どもの一人一人状態も違います。
障害のある子もない子もと言いつつも、まず自閉症に対して理解してますかと聞きたくなります。今回の講義を聴いていて、私たちでは変えれないこともありますので、何ができるか、どのような支援が必要か考えていきたいと思います

令和6年度 発達障害支援 夜間連続講座 IN 赤磐

赤磐市の共催をいただいて開催している「発達障害支援 夜間連続講座」です。
今年度はよこはま発達クリニック・相談室で、発達障害児・者の支援にあたられている佐々木康栄先生をお招きしての講座です。
第2回は、「発達障害という脳のタイプ」ということで、発達障害の特性について基本から丁寧にお話いただきました。
発達障害については、劣っているのではなく、違っているだけ・・・というのは、よく耳にしますが、そのユニークさを理解するには、私たちの側の想像力が求められていますね。
今回の講義でも、集団において「居る」と「参加」は違う、その個の発達水準により教えられるタイミングがある、ASDとADHDの動機づけの違いなど、わかっているつもりでも、うっかりと忘れがちなことを改めて勉強させていただきました。
この講座は、赤磐市との共催事業ですので、赤磐市在住・在勤の方は、資料代7000円だけで受講できます。
途中参加の方には、第1回からの講義の視聴もできますし、欠席の場合は見逃し配信も用意いたしますので、一人でも多くの支援者の方の参加をお待ちしています。

 『 第3回 発達障害支援夜間連続講座 in 赤磐 』

日 時:令和6年7月17日(水) 19:00〜21:00
場 所:オンライン開催(Zoom)
テーマ:「知ろうとすることが支援のスタート」
講 師:佐々木 康栄 先生(よこはま発達クリニック・相談室)
主 催:NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会、赤磐市
参加費:一般 20,000円、赤磐市在住・在勤者 7000円(全10回分・各資料代含む)
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748
http://sodaterukai.org/policy1.htm
第2回講座「発達障害という脳のタイプ」の参加者の方から寄せられた感想の一部です。

○ 自閉症の特性の捉え方として、良さと苦手をそれぞれの特性で一覧にして説明していだいたところはとてもわかりやすかったです。
また、グレーゾーンだと言われてもそこから何かがわかるわけではなく、大事なのは、自閉症を理解してその人にあわせた支援を考えていくことが大事だということ、インクルージョンの考えだけが浸透していくと、「居る」と「参加」はちがうということも考えられないままに、自閉症の人もみんなと一緒にとされ、自閉症の人のしんどさが増すばかりになるのではないかということ、佐々木先生のお話しから、考えることが多くありました。
自閉症について、まだまだ間違った捉え方をされていたり、理解されないままの支援を受けている人も多いのではないかと思います。
自分自身も、「わかっている!」つもりにならず、自閉症を学び続けることをこれからも大事にしていかなければと思いました。次回のお話も楽しみです!
○ 「社会性」「社会的コミュニケーション」「社会的イマジネーション」について、分かりやすく説明して頂き、改めて確認することができました。「知識が私たちの武器になる!」ことを忘れずに、知識がこれからの支援に繋がるようにしていきたいと思います。今回の講座でも、たくさんのことを学ぶことができました。ありがとうございました。
○ 今は少しでも知識を…との思いで講義や研修に参加していますが、【その人を知らなければ、倫理観や知識だけで支援しても意味がない】ということが、心に大きく響きました。
自分が得た知識を正しく【武器】として使うために、目の前の子どもをしっかりと観察し、本当に必要な支援は何か、という視点を常に持ちたいと思います。
○ 基本の大切なお話かみしめながら聞きました。支援に行き詰まったと感じたとき基本に立ち返る自分の知識や技能を高めることの大切さを再確認しました。今、支援していてこの先を不安に思っているお子さんがいますが、基本を大切にしていこうと強く思いました。
ありがとうございました。
○ 本日はありがとうございました。発達障害の特性を知ることの大切さを教えていただき、正しい情報を得て学ぶことの必要性を改めて感じました。
発達障害を特別なものとしてとらえてしまっていましたが、「私たちとは違う脳の働きがある。脳のタイプのユニークさがある」と考えると、利用者の方々の様子をなるほどと思うことが多々ありました。
私たちとは違う視点で物事をとらえ、感じて、行動する力があり、その特性を活かした活動を好まれています。一人ひとりの発達の速度は違うけれど「やりよう」によって学び、経験を積み重ねていくことは大切だとわかりました。集団の中でいかに混乱なく過ごせるかを軽視し、今までは「居る」と「参加」の違いに気づかずにあまり目を向けずにいたように思い反省しています。一人ひとりの「苦手」をしっかりと見極め、「教える」ではなく本人のしぐさや言葉から「教えてもらう」姿勢になれるようにしたいです。

第2回 支援ツール勉強会 の お知らせ

今年度も、武藏博文先生の「支援ツール勉強会」が始まります。
以前、「18歳の春を目指すクラブ」でお願いしていた頃は、毎回瀬戸大橋を渡って、香川から岡山まで、はるばる教えに来ていただいていました。
今は、岡山の子ども達のためにと、山陽団地に転居していただき、今年も7回の予定でお母さん方の支援ツールづくりにアドバイスしていただけることになりました。感謝です。
先月号の会報ではお知らせしたのですが、この会報が届く頃には、7月4日(木)の第1回の「支援ツールを使おう・チャレンジ日記」は終わっているかも知れませんね(このところ、郵便の配達が前より遅くなっているように感じますが、気のせいでしょうか・・・・)。
でもご安心ください。勉強会の講義部分は、見逃し配信でお届けできることになりました。
次回の、第2回は夏休み明けの9月5日です。
第1回に参加出来なかった方も、見逃し配信をご覧いただき、ぜひ夏休み中に、わが子のためのツール作りにチャレンジして、第2回でお会いできるのを楽しみにしています。
正会員の方は無料で参加できますので、大勢のみなさんの参加をお待ちしています。

 『 令和6年度 第2回 支援ツール勉強会 』

日 時:令和6年9月5日(木) 10:00〜12:00
場 所:事務局 大広間(赤磐市上市355-2)
テーマ:「スケジュール・手順書を作ろう @」
講 師:武藏 博文 先生(ぐんぐんアシスト相談員
:前 香川大学教育学部 教授)
参加費:正会員 無料、 ぐんぐんグループ療育利用者・賛助会員 年間 3000円

はやぶさの会 の お知らせ

夏休み(8月あたり)に、久々に皆で集まろう! と盛り上がるはやぶさの会です。
日程調整をしているところで、「食事会」をしたいね、とお話しています。
子どもたちだけで、はやぶさ仲間と座りたがるお年頃。
どうやったら予算内で食べられるのか?! 注文しすぎずにいられるのか!? と、友達作りと別の、大事な金銭感覚についても、お母さんたちで色々アイデアを出しているところです。さてどうなるのか。乞うご期待!
引き続きメンバー募集中!!です。
小学生以上のASD診断のある男の子・友達がほしいなと思っている子が対象です。
(兄弟で参加したいという場合、その兄弟がASDの診断が出ている場合には参加可能です)。
ぜひ事務局(086-955-6758)までお問合せください♪(正会員限定)
(担当:M)

水泳教室のお知らせ

日 時:令和6年7月21日(日)15:30〜17:30
場 所:OSKスポーツクラブ(岡山市北区絵図町1−50)
連絡先:育てる会事務局(086-955-6758)
☆水慣れコースの子どもたちが増えてきたので、コーチ・ボランティアを募集しています。
  楽しく、一緒にプールに入ってもいいよ、と思われている方、ぜひご一報ください。(Tel.086-955-6758)
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
体験してみたい方は、2回までOKです(1回 1000円)。(正会員限定)
プールは正会員限定で、育てる会の貸し切りで使っていますので、安心してお越しください。
★欠席される方は7月18日(木)までに事務局に連絡してください。
(担当:I &S)

第1回 サッカー&ドッジ スポーツクラブ の 報告

6月1日(日)に今年度第1回目のスポーツクラブを岡山大学の体育館にて開催しました。
今年度は、16名の方が参加してくれています。
みんな元気いっぱいに体育館で運動できました。初めてのお子さんもいましたが、個々のペースで参加できました。よかったです。
次回は、7月6日(土)です。
途中からの参加も可能ですので、興味ある方は事務局までお問い合わせください。
参加費は、年間1500円(保険料込み)全5回 (日割りあり)(正会員限定)

6月の座談会 『ピザ座談会』の報告

6月20日(木)に赤磐市和田のおひさまハウス食堂にて、ピザ座談会を開催しました。
みんなで、ピザを作りながら・・・、
クラフトコーラで乾杯しながら・・・、
焼き上がったピザを美味しくいただきながら・・・、
楽〜〜しくお話をしました〜☆
少し大きくなってからの就労のお話や、家庭菜園のお話など、ざっくばらんに。
気が付けば時間が過ぎていました。
明るく、楽しく交流できてよかったです。
お母さんたちがほっとひと息つけるそんな座談会を、これからも毎月開いていきたいです。 みなさんの参加をお待ちしていますね。
・・・という訳で・・・

7月の座談会のご案内

  『 テーマ別座談会〜きょうだい児について思うこと〜』
日時:令和6年7月18日(木) 10:00〜12:00
場所:事務局大広間(赤磐市上市355−2)
参加費:300円(おかし+飲み物代込み)(正会員限定)
正会員の方は、別紙チラシをご覧ください。
当日は、8月10日(土)の育てる会自閉症啓発セミナー『きょうだいからみた 自閉症と家族』で、小田桐早苗先生とご一緒に講師をしていただく松田紗代さんも「お姉ちゃん」という立場で参加してくださいます。
育てる会の座談会が、みなさんの憩いの場になればいいなと思っています。
お菓子とお茶を用意していますので、ゆったりとした雰囲気でお話しましょう!
申込は、育てる会 事務局まで(正会員専用LINE・メール(acz60070@syd.odn.ne.jp)・お電話(086-955-6758)で )
※ 8月の座談会は、子どもたちの夏休み期間中のため、お休みです。
※ 9月の座談会は、マッサージ座談会は9月19日(木)の予定です。

お母さんコラム

中2でASDの診断のある特別支援学級(自閉症・情緒学級)に通う息子と、小2でASDの診断のある通常学級+通級指導教室(自閉症・情緒)に通う娘を持つ母が、普段の我が子との日々をつれづれに書いているコーナーです。
どうぞ気軽な気持ちで読んでください。
先日、娘が「眼鏡女子」になりました。
学校の視力検査で「要再検査」となり、眼科に行くことに。
眼科で助手の方(看護師?視能訓練士?)から「学校で黒板が見えにくくて、困ってない?」と問われた娘は「困ってない」と答えます。
「見えにくいんじゃない?」と尋ねられても「見えている」と言います。
同席している私は「ん?見えているの?もしかして学校の視力検査のやり方が分かりづらかったからかな?」と思いながら黙っていました。
助手の方が「そうしたら、一度ここでも視力を見てみようね」と言ってくださり、やってみてもらうと・・・やり方は分かっているけども・・・全然見えてない!!(笑)
「もう一回聞くけど、学校の黒板、本当に見えにくくない?」と聞いてくださいました。
すると「こうしたら見える」と目を細めるジェスチャーをする娘。
「それって見えてないんだよ!!」(笑)
助手の方も苦笑いしながら、「お母さん、眼鏡した方が良さそうですが、どうされますか?」と小声で聞いてくださいました。私も苦笑いしながら「お願いします」と小声で返しました。
「そうしたら、これつけてみてね」と言いながら、レンズを入れて、キテレツ大百科のベンゾウさんみたいになった娘(古い)。
「これ、めっちゃ見やすい!!」と大喜び。
「待合室で過ごしてみて、しんどくなければこの度数にしましょう」と言われて、過ごす中でも「ママ、これめっちゃいいよ!」「これが普通の人が見えている世界だったんだとしたら、私、全然見えてなかった!」「これ持って帰りたい!」と熱弁。
時間が経ち、「じゃあ、これで眼鏡作る処方箋書きますね」
と言われて「え!?これ持って帰りたいのに」とも。面白過ぎでした。
眼鏡屋さんにすぐに行き、似合う眼鏡を厳選し、注文した眼鏡が届くと「私って眼鏡なくても可愛いけど、眼鏡しててもまた別の可愛さがあると思わん?ママ」という激烈ポジティブな娘を羨ましく思いました。(学校でも療育でも周りから「似合う!」と絶賛でした)
困っていることに気付かないのは、困っていない状況を知らないからなんだなぁと思ったり。
んー!ASD支援って奥深い!娘の言葉から色々考えさせられた時間でした。
(cyacya)

ちゃーちゃん日記 (あるASDの女の子のお話)

ASDの子ども二人を育てる母親であり、AS当事者でもある私のこれまでの日々や現在の様子を紹介するコラムです。
脈絡ない話や時系列が昔だったり今だったりで、分かりづらいかもしれません。
思い出したままをお伝えしていくので、整理されていませんが、お気軽な気持ちで読んでいただき、良ければ「おもろいな!」「不思議!」と皆様の身近にいるASDの人たちの感じ方や暮らし方を知ることに少しでも繋がればと思っています。
今回は「問いかけの仕方って難しい」という話。
息子は中学生になり、本人なりに思春期を迎えようとしています。
母(私)が話しかけても「おん」「ああ」「んー?」などしか言わないなぁと思い寂しく思っていました。
「もう少し会話のターンを重ねたいんですけど」と息子に伝えると
「母さんの話って、ほとんど自己完結っていうか、答えが決まってるじゃん。話す必要ないなって思うこと多いよ」と言われました。
「え?!」とびっくり。
そこで会話のターンを重ねるためにも、まずはパターンを分析してみることにしました。
私「(息子の予定表を見ながら)今日って部活あるんだよね?」→息子「おん」
私「醤油もうすぐなくなるよね。買っておこうか?」→息子「ん」(頷く)
私「明日、朝テニスのクラブチームあるよね。帽子、今のうちに洗っておく?」→息子「ああ」
私「YouTubeってもう終わる?母さん見たいテレビあるんだけど」→息子「おん」(YouTubeを止める)
私「今度の休みって、父さん実家行くけど、行く?」→息子「んー?」(首をかしげる)→私「その日になってから決める?」→息子「うん」
私「おやつ、これ食べる?」→息子「いや」(手を振っていらないを表現)
なんということでしょう。
ほぼすべての問いかけのやりとりが、クローズドクエスチョンでさえもない!!(笑)
そこで、私の努力がスタート。
私「今日の予定は?」→息子「今日?」→私「学校の後」→息子「あー、どうだったかな。ちょっと予定表見てみるわ(見に行く)部活あるわ」→私「分かった。マルナカ寄るけど、ほしいものってあったっけ?」→息子「あ、しょうゆが切れそうだから、覚えてたら買ってきてや」→私「じゃあ、スマホにメモしておくね」→息子「よろしく」
なんということでしょう。
工夫次第で会話になっておる!!
何でもかんでも代弁したり先回りしてしまっていたために、本人の発言や考える力を奪っていたなぁとしみじみ。
そして、私自身も「面倒だから選択肢を示してほしいな」と思いやすいタイプだったりします。
「決めるの苦手だから、選択肢出してくれない?」「あなたは、何がいいの?」などと返していくようにしないとな・・・、とも思った次第です。
息子とのやり取りは、いつも私自身の自己理解にも繋がっていて、反省することが多いです。
この年になってもまだまだ学ぶことが多いなぁとしみじみ。日々面白いです。
(ちゃーちゃん)

 ぐんぐん だより 
今月の「ぐんぐん便り」は、「ぐんぐんタッチ」です。

ぐんぐんタッチ(児童発達支援・放課後等デイサービス

6月も終わりに近づき、梅雨に入り暑くなってきました。療育部屋もクーラーをつける日がでてきました。
今年の夏は暑いとニュースで言っていたので、水分をしっかりとって、熱中症にならないように気を付けていきたいですね。
今回も、療育のエピソードを紹介します。
Aくんは、単語や、時々2語文で発話してコミュニケーションが取れるようになってきているお子さんです。
Aくんは、車が大好きです。日本製の車の車種はよく覚えていて、ドライブ中に車が見えると、「ステップワゴン!」と言うこともあるそうです。
車が大好きなAくんなので、遊びの時間に、青、赤、緑、黄、黒、いろいろな色のミニカーのおもちゃを用意しました。
いろいろな色のミニカーを先生が持っていると、PECSを使って、“ミニカー”“ください”と文カードに貼って要求をしてくれました。
持っていたミニカーを見せると、青色のミニカーに手を伸ばしました。
Aくんは、いろんな色のミニカーの中でも、青色のミニカーが好きだということがわかったので、“青”のカードを使って、“あおい”“ミニカー”“ください”と要求することを教えました。青いミニカーを受け取ったAくんは、嬉しそうに遊んでいました。
その後、もう一度、いろんな色のミニカーを見せると、黒色のミニカーに手を伸ばしたので、今度は、“黒”のカードを使って、黒いミニカーを要求することを教えました。
“くろ”“ミニカー”“ください”と文カードに貼って要求し、今度は黒いミニカーを受け取ったAくんは、青と黒のミニカーを持って、道路マップに走らせて、とても楽しそうに遊んでいました。
色や大きさ、形を伝えることで、自分がほしいものを特定して相手に伝えることができます。
ミニカーは好きだけど白のミニカーはあんまり好きじゃない・・・。
そんな時に、“ミニカー”“ください”と伝えるだけだと、白いミニカーをとってくれるかもしれない、けど、青がお気に入りなら“あお”“ミニカー”“ください”と伝えると、自分が本当に欲しいものを手に入れることができます。
どんな、何が、欲しいのかを伝えることができるようになることは本人にとってもメリットがあることになります。コミュニケーションに使える語彙を増やしていくためにもPECSを使うことは有効だと感じています。使うカードを増やしていくことで、より、コミュニケーションを伸ばしていくことができます。
PECSを使ってコミュニケーションの取り組みを行うことで、発話して伝えることが増えてきたお子さんもいます。
言えるから、カードは無くしていくのではなく、どんどん必要とするカードを増やしていくことで、そのお子さんのコミュニケーションスキルがさらに伸びていくことが期待できると思っています。
これからも、それぞれのお子さんの、“こんなことが好き!”“これが必要!”と、伝えたいことをたくさん見つけていって、コミュニケーションの機会をどんどん増やしていきたいと思います!
(ぐんぐんタッチ療育スタッフ:S)

寄付のお礼とお願い

みなさま方から温かいご支援をいただき、グループホーム「ほっぷ1」と「すてっぷ1」で、みんな楽しそうに暮らしています。ご支援、本当にありがとうございます。

  【育てる会・グループホームへご寄付をいただいた皆様】 (R6.5.26〜R6.6.25)

○ M.T 様(赤磐市)
これからもよろしくお願いいたします。
寄付金 振込口座   中国銀行 赤磐支店 普通預金 1321755
               岡山県自閉症児を育てる会 代表者 鳥羽 美智代

以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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