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令和 6年 8月31日

 

 第316号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 316号 目次

     グループホームのアンケートします

     育てる会 自閉症啓発セミナー
          「小田桐早苗先生、松田紗代」 報告

     即実践講座、夜間連続講座、支援ツール勉強会 の お知らせ

     木工教室、癒しのマッサージ、OHAの会 の お知らせ

     はやぶさの会、、クローバーの会、水泳教室、スポーツクラブ の 報告とお知らせ

     お母さんコラム

     ちゃーちゃん日記

     私のお薦め本コーナー
         「君と宇宙を歩くために

      ぐんぐんだより
         「ぐんぐんぴっぴ」

     近隣の講演会等のご案内

     寄付のお礼とお願い

暦の上では秋を迎えたというのに、残暑厳しい岡山の夏です。
最高気温35度以上の猛暑日が、岡山市内では連続25日も続いて、やっと34度とか33度とかになったとのことです。
でも、今日は、また暑くて、秋の兆しも見えない日々が続いています。
本当にうんざりする暑い夏です。秋が待ち遠しいこの頃です。
みなさんはいかがお過ごしでしょうか?
まだ小さいお子さんがおられるご家庭では、夏休みが終わってやっと学校や園が始まって、ほっと一息つかれた頃ではないでしょうか? 
私も子どもたちが小さかったころには2学期が始まる9月が待ち遠しいものでした。学校はありがたいですね。子供を安心して預けられました。
確かに、長い夏休み、家でいろいろ教えられることは多くて、それはそれで有意義だったのですが、丸々一日中の自閉症児との暮らし・・・やはり終わりが近づく頃には、こちらの体力もほぼ限界で、始業式の日を待ち望んでいましたね。

さて、育てる会は、9月1日で創立28周年を迎えます。
母親5人で始めた頃は、仲間が欲しくて、子どものことを共に話せる分かり合える仲間が欲しくて、この会を立ち上げました。それぞれの子どもの成長とともに、仲間たちはいつの間にか去っていき、今は理事の中では私だけが創立メンバーです。
仲間が欲しくて作ったこの会でしたが、当時集まった仲間は、子どもが思春期を過ぎ、成人に近づく頃には、一人減り二人減り、そして今は替わりに若くて子育て困っていらっしゃる方が入ってこられている、そんな育てる会です。
昔、そう28年前5人で始めた会のメンバーは、もう私だけになってしまいました。NPOとなった時の最初の理事の方も、どなたも残っておられませんね。
子どもが大きくなると「育てる会はもう卒業します」という方が多くいらっしゃいます。でも私はそうは思わないのです。大人になってからこそが親の会としての本領を発揮するときだと思うからです。
現在会員数は、120名を数えます。150名から120名の間を行ったり来たりというところです。
今、全国的に親の会が衰退していっている・・・と聞きます。育成会や自閉症協会も全国組織が母体ですが、会員が減り続けて対策に苦慮しているとのことです。
でも、先ほども言いましたが、私は、親亡き後こそが、親の会の果たすべき役割があると考えているのです。成年後見制度もまだ利用するには不便で、そのうち法改正があると聞きます。今何を頼りにして、私たちはあの子たちをこの世に残していくことになるのでしょう。
多くの親にとって、一番の心配は、親亡き後、あの子たちがどうやって生きていくのか、そのことではないでしょうか?
そこで、今回グループホームについての希望調査のアンケートを正会員の方にはお送りしております。
今後我が子がどのような育ちをし、成人した時にどのようになっていてほしいのか、親だけの希望ではなくて、子どもにとっての最も望むであろう成人期の暮らしを、本気で考えてほしいので、アンケートを出しました。
この機会に、ご家族でじっくり考えていただいて、回答をお願いします。
アンケート内容として以下の感じです。
我が子の将来は、
@ 多分、結婚して相手の方と幸せに生きていくだろう
A 自立して、自宅かアパートで、一人暮らしが出来るだろう
B 自宅もしくはアパート等でサポート(ヘルパーさん)を受けながら暮らしていけるだろう
C グループホームでサポートを受けつつ、その後一人暮らしを目指すだろう
D グループホームでサポートを受けながら暮らしていくだろう
E 入所施設に入るだろう
F まだ考えられない
G その他
こんなアンケートを行います。皆さん、しっかり考えてお返事ください。
繰り返しになりますが、親亡き後にこそ、親の会は意味がある会になると私は考えています。
将来の不安をなくす意味でも、グループホームの建設、運営は大切なことと考えています。
幸いなことに、この度現在のグループホーム「ほっぷ 1」、「すてっぷ 1」の隣接地を取得することが出来ました。
(「ほっぷ 1」・「すてっぷ 1」)
この土地をどう生かすか、この土地にどのような形のグループホームを作るか、みんなで考えませんか?
あなたがわが子のために作りたいと思うグループホームはどんなものですか? 
                                
「ないものを創っていこう」が、コンセプトの岡山県自閉症児を育てる会です。あなたの望むグループホームはどんなものですか?
希望を聴きつつ可能性を探っていきたいと考えていますので、どうぞチラシのQRコードからアンケートにお答えください。できるだけ早めにお願いします。

8月10日(土)には、「きょうだいから見た自閉症と家族」という演題で、川崎医療福祉大学の小田桐早苗先生による講演会を行いました。
先生のご経験からくる様々な想いやご意見を聞かせていただきながら、思わず胸が熱くなる思いがいたしました。また、後半はきょうだいとしての想いを、小田桐先生と育てる会の児童発達支援管理責任者の松田紗代(哲平の姉)に、対談形式で話してもらいました。
きょうだいとしての想いを色々と聞かせてもらいながら、私も哲平が子どもの頃のことを思い出しました。遠い昔のお話です。
今では哲平の成長のおかげで、情報はどんどん上書きされ、なにも困ったことがなかったような気がしていましたが、そういえばそんなことがあったっけ・・・という感じで、すっかり忘れていたような過去の話を思い出す時間となりました。
今、大変な苦労の中にいる若い方たちにとって、きょうだいとしての発信を二人の登壇者を通して、お話聞けたことは、きっと今後の子育ての参考になったのではと思います。
子育ての中で、きょうだい児のこともおろそかにしているつもりはないけれど、ついつい手がかかる自閉症児の方に注意がいってしまい、辛い思いをさせてしまっているかもしれないと、気づいていただければと願います。少しの思いやりや気配りが大切だなと、反省した私でした。
さて、皆さん、次の講演会は、チラシは現在作成中ですが、日時は決まりました。
12月7日(土) 10:00〜12:30に行います。
講師は平木真由美先生で、演題は「自閉スペクトラム症の人の性と生 〜幸せな人生を保障するために〜」です。
楽しみにしてくださいね。

さて、我が家でも長い盆休みを過ごしました。
息子の会社は、普段は祝日に出勤をする代わりに年に3回長期の
お休みがあります。お正月と5月の連休とお盆の期間に、それぞれほぼ10日間のお休みがあります。じっくりといろんなことに使えてとてもありがたい制度なのですが、根っから出不精の夫と、面倒くさがりの私なので、この長期の休みをほとんど家で過ごしています。
時々、買い物(食料調達の為)に行ったりもするのですが、基本家が好きです。家でのんびりゆっくりしているのが好きな私たちです。それゆえ、哲平はどこへも連れて行ってもらえず、こんなもんかなと思っている様子です・・・部屋でのんびりLaQに没頭しています。
今年のお盆には、私は料理に目覚めました。それというのも電気鍋を買ったもので、そのレシピを色々試して一日中台所にいるというような暮らしでした。台所からテレビが見えるので、料理をしながらオリンピック観戦(前日の録画でしたが)もできて、とても私的には充実した休日でした。
この電気鍋は、材料を切って調味料を入れるだけで、火加減に苦労しなくても出来上がるというものです。世の中本当に便利になったものです。その便利さにもう夢中です。
お休みは終わりましたが、レシピに書いてあるものを全部作ってみたいと思っています。味付けは、まだ私好みではないので、少しずつ改善が必要ですが、そこがまた楽しくて、自分好みの味付けで、どんどん私好みのレシピ集を作っていく予定です。
私が夢中で作っていると、お盆で帰省中の長男が、「哲平にも、この鍋での作り方を教えたらいいね」といいました。
なるほどそうだなと思うと同時に、夫にも教えたいと思いました。
何しろ昔のことですが、私がインフルエンザにかかって、おかゆづくりを夫にお願いした時、1日目は、ふらふらしながら作り方を丁寧に教えました。2日目に昨日と同じように作ってほしいとお願いすると、「忘れた」というのです。それでまた、もうろうとしながら教えました。そして3日目、お願いすると、なんということでしょうまた「忘れた」というのです。もういいとあきらめて自分で作ったという次第です。
忘れるというのは、覚える気がないという事でしょうか? それ以来夫に料理を教えることはあきらめていた私です。そんな夫ですが、さすがにレシピ通り、材料を切って入れるだけの、この電気鍋なら「忘れた」とは言えないでしょう。
一方で、そんな夫とは違い、哲平は教えたことはしっかり覚えてくれる子です。
期待していきたいと思います。哲平には、同じことを3回くらい丁寧に手取り足取り教えます。
手順書が必要なときもありますが、彼に分かるように視覚的に繰り返して教えると、そのあとは、ずーっと覚えていてくれます。
ただ、先月号でも書いたのですが、カレーつくりの時、じゃがいも2個か3個かというような、大きさによってグラムが違うようなものの場合、毎回いくつ使うのかを聞きに来ます。グラムで教えた方がきっと自立すると思えます。
今は、私がいるので都度都度教えられますが、私がいなくなったときに、カレーが作れないでは困ります。それで哲平用のレシピ集を作ろうと思っているところです。
この電気鍋は、作る温度の管理や時間もメニューに組み込まれていて、とても便利なんです。
料理をするのに時間が取れなかったり、予約して料理をするなんて人には最適だと思えます。私のようによく鍋をかけっぱなしにして、焦げ付かせてしまうような者にとっては、素晴らしい助っ人です。
今日は温泉卵を作ってみました。68度という黄味は固まって白身は半熟という絶妙な温度を維持してくれる優れた性能を発揮してくれました。冷蔵庫の中には、常備菜や昨日のお総菜の残りがいっぱい入っていて、これをバイキングのようにして食べています。
しばらくは、料理熱が冷めない感じです。
料理と言えば、私が料理をしていると、哲平は料理をしたがります。
この夏は、私も初めて作るものが多く、哲平に手伝わせる余裕がなくて、一人で作ることが多かったです。それでも「哲平作る!」と横から催促するので、初めてのものだけれど、切ることはさせてみようと思いました。大根を切ってもらいました。
いつも見本を見せるとその通りに切ってくれる人なので、安心してやらせました。
まず大根3センチのいちょう切りと書いてあるので、大根の皮を剥いてもらいそのあと、大根のいちょう切りなので、大根を半分に縦割りしたあとこれをまた縦に2つに切って、それを3センチ幅に切るというものです。
見本を見せながら、3センチに包丁を入れたところで哲平に引き継ぎました。安心して他の仕事をしていると、大根の幅が1センチくらいになっています。一個だけの見本では理解できにくかったのかと、反省しました。
せめて2回か3回切ってから、やらせてみて、「そうそう!」と肯定してから任せるという風にしないと難しかったのかなと、反省しました。
初めて作るものは、やっぱりきっちり確実に教えなければ、と思った次第です。
暑い夏が暑いまま、秋に来るはずの台風が、近づいています。
どこへ向かうのか予定が立たない台風10号の行方です。この会報が届く頃には、台風一過となっている頃でしょうね。皆さんに被害がないことを祈りつつ、今月はお別れといたします。来月号でまた会いましょう。
(鳥羽 美千子)

育てる会 自閉症啓発セミナー の 報告

令和6年8月10日(土)、令和6年度第2回目のセミナーとして、川崎医療福祉大学の小田桐早苗先生をオンラインにお迎えして、「第128回 育てる会自閉症啓発セミナー」を開催いたしました。   
今回は「きょうだいからみた自閉症と家族 〜周囲の大人にできることって何だろう?〜」のテーマで、小田桐先生の「自閉症児と過ごすきょうだいの気持ちを考える〜周囲の大人が大切にできること〜」の講演のあと、第2部では当会の副代表の松田紗代の体験談と二人での対談という形で行ないました。
    
それではセミナーに参加したスタッフからの報告と、みなさんからのアンケートが届いていますので紹介します。

2024年8月10日(土)に「きょうだいからみた自閉症と家族 〜周囲の大人にできることって何だろう?〜」のセミナーに参加しました。
今回は、川崎医療福祉大学の小田桐早苗先生・育てる会副代表の松田紗代先生お二人が「きょうだい(=障がいのあるきょうだいを持つ兄弟姉妹)」の立場で、きょうだいの悩みや葛藤・それぞれのライフステージで感じてきたことについて様々なお話をしてくだいました。
ASDの当事者や家族に焦点を当てた講演会はこれまでも色々受講する機会がありましたが、きょうだいに焦点を当てた講演会は企画自体がとても珍しく、当事者でもきょうだいでも親でもない自分にとって、そもそも「きょうだい」の存在を意識することが普段の療育などでほとんどなかったため、とても新鮮でしたし、ASD支援について新たな一面から考えることができました。
第一部では小田桐先生から「障がいのある子どものきょうだいへの理解」と題して、講演がありました。
きょうだい支援の話はすべてのきょうだいに一律に当てはまるものではないことを前提とした上で、研究データなどからきょうだいが持つ悩みや気持ち・きょうだいだからこそ得られる様々な経験・大体いつぐらいにきょうだい(ASD当事者)の障害に気づくのか・家庭の中で担う役割やそこでの葛藤・親に対して感じていたこと・きょうだいに伝えておくと良いことなど、様々な事例と共にお話してくださいました。
これまで、私はASD児の支援者として、「本人支援」や「家族支援」に携わってきました。様々な学びの中で、「家族支援」の大切さを学んできましたが、どうしても『家族』と聞くと、『保護者』と思い込むような気持ちがあったように思います。
今回のセミナーで『家族』には、保護者以外にも“きょうだい”が含まれるのだということ・きょうだいも家族の一員であることを、改めて認識したように思います。
小田桐先生が例に挙げておられたように、家族はモビールのようにつながっており、一部が揺れるとその周囲も自然と影響を受けるのだというお話は分かりやすかったです。
「保護者が元気だと、子どもも元気」「保護者が不安だと、子どもも不安になる」というお話を聞いたことがあります。それと同じように「保護者が元気だときょうだいも元気だろうし、保護者の不安はきょうだいにもつながる」のだと思います。「本人支援」も「家族支援」も、家族というモビールに触れることであり、本人を含めた家族がどんな風に揺れているのか、つながりも含めて知ろうとすることが必要なのだと理解することができました。
第二部の小田桐先生と松田先生の対談では、お二人が“きょうだい”として、これまでの経験や葛藤、これからの期待や願いを、ありのままにお話してくださいました。小田桐先生は「年の近い妹」の立場・松田先生は「年の離れた姉」の立場で、それぞれの年齢差や兄姉・弟妹かどうか、他にきょうだいがいたかどうかなどによって、感じてきたことも色々違うということも理解することができました。
また、「こんなことがあった」「こういう言葉に救われた」「こういうことがあればよかったのかな」など具体的なエピソードを交えながらのお話も多くあり、きょうだいの立場やASDの子ときょうだいをお持ちのご家族にとっても参考になるお話だったと思います。
きょうだいが直面する葛藤の一つに、『社会からの偏見に対する対応』が挙げられました。
ASDについて学び、支援者としての経験を経て、以前に比べて、“自分にとっての当たり前が相手にとっての当たり前ではない”ことを理解する重要性に気づくことができたように思います。自他の違いを認め、尊重し合える世の中になるために、“私(あなた)は私(あなた)でいい”と誰もが思えるようにならなければならないと思います。人として尊重し合える多様性を認め合える社会を作っていくことが、結果としてきょうだいにとっても誰にとっても生きやすい暮らしやすいことに繋がっていくのかなとも思いました。
今回の小田桐先生と松田先生のお話を聞き、きょうだいの周囲の人が、障害のあるきょうだい自身を見て理解しようとし、関わろうとする人がどれだけいるかで、きょうだいの悩みや葛藤は変化し得ることも分かりました。
支援者である私は、障害のあるきょうだいのことを知ろうとする一人であり、その理解を周囲に広げることができる重要な一人でもあります。
お二人の率直な言葉は、これまでの自分の言動や考え方を見つめ直す機会を多く与えてもらったように思います。これからも私は、ASDについての理解を深め、その理解を周囲の人に伝え続けていきたいと感じました。
小田桐先生・松田先生、貴重なお話をありがとうございました。
(療育スタッフ:Y)

○ 対談の中で、小学校時代に周囲との違いを実感させられた話題が印象的でした。「誰も悪気はないけど、人知れず傷ついた」という小田桐先生の言葉がその通りだなと思いました。良かれと思ってした行動がきょうだいを傷つけないためにも、今日のような対談は本当にありがたいです。きょうだいの本音を知れる機会はなかなかないので、またお聞きしたいです。
○ 障がいのあるきょうだいに対しての親の視点が、きょうだい児の視点に影響しているという小田桐先生のお話を伺い、日々の子育てを振り返る良いチャンスとなりました。
また、松田先生が、支援者で、かつ親であることに関して「支援者としてのノウハウは役立ているが、わが子にとって私は『親』なんだ」というコメントをしていただいたときハッとさせられました。わが子にとって親の代わりはどこにもいないから、わが子の子育てを楽しもうと思います。貴重なお話をありがとうございました。
○ 兄弟支援は本当に繊細で、納得できる事が多くありました。そして、親より長く一緒に過ごすご家族だと今更気が付きました。
親として第一子が自閉症とわかっていたので、その頃は兄弟はつくらないとも決めていたので、でも今日のお話を伺って、兄弟がいるってとても素敵だと思えました。ありがとうございました。
○ うちには知的障害と自閉症の息子(支援学校6年生)と自閉症診断がついてる妹(通常学級3年生)がいます。妹はまだ兄の障害についてはっきりわかっていないようですが、"お兄ちゃんは学校でも遊んでるだけだし宿題もなくてズルい"等不満を訴えることはあります。この先成長するにつれていろいろなことに気づくことがあると思うのですが、その時親はどう対応すればいいのか、今日の小田桐先生の講演やお二人で対談されてたのを聞き、自分の子育てに少しでも活かせていけたらなぁと思いました。
○ 本日はありがとうございました。ASDのある方のきょうだいにスポットを当てた講演は、今まで聞いたことがなかったので、とても勉強になりました。きょうだいであるが故の悩み、苦悩、疑問、不安など、体験された先生方の経験談を踏まえた率直なご意見でとてもわかりやすかったです。意外なご意見もあり、考えさせられることもありました。
私も障がいのある甥がいます。先日久しぶりに会い、きょうだいたちの関わり方を間近で見る機会がありました。きょうだいとして、どんなふうに考えて接しているのだろうと第三者的な見方をしてしまいましたが、本人たちにとっては特別なことではないのだということを、言動を見て感じました。
まさに、今日先生方がお話しされていたように。支援をしていく上でご両親のサポートだけでなく、きょうだいにもしっかり目を向けて行くこと。ご両親には、日頃の姿を褒めることなどを忘れずにいたいと思いました。また、機会がありましたらお話を聴かせてください。

令和6年度 現場の先生のための即実践講座

令和6年度の、今治のライフサポートここはうす所長の桑原綾子先生による「現場の先生のための即実践講座」です。
夏休みを挟んでの、第4回即実践講座が再開されます。
今回は「家族との連携について」のテーマですので、支援者の方だけでなく、ご家族の方にとっても、とても興味深いお話になると思います。
当日参加は、支援者である講座の受講生の方々だけなのですが、正会員の方は後日配信で視聴できますので、まだの方はこの機会にどうぞ申し込んでください(正会員で後日配信をご覧いただいているのは、まだ50名ほどです)。
先日の小田桐先生のセミナーでは、きょうだい児の立場から周囲の大人にしてほしかったことという話もありましたが、今回の講座では支援者からの親御さんやきょうだい児との連携という視点でのお話なので、セットで聴けるのを楽しみにしています。

  『 第4回 現場の先生のための即実践講座 』

日 時:令和6年9月13日(金) 19:00〜21:00
場 所:オンライン開催(Zoom)
テーマ:「家族との連携について 〜親御さんと・きょうだいじさんとの連携・実践報告〜」
講 師:桑原 綾子 先生(NPO法人ライフサポートここはうす 所長)
主 催:NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
参加費:一般 23000円、賛助会員 20000円(全10回分)
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748
http://sodaterukai.org/policy1.html

令和6年度 発達障害支援 夜間連続講座 IN 赤磐

赤磐市の共催をいただいて開催している「発達障害支援 夜間連続講座」です。
今年度はよこはま発達クリニック・相談室で、発達障害児・者の支援にあたられている佐々木康栄先生をお招きしての講座です。
佐々木先生のお話は、支援を始めて間もない方にも分かりやすいのですが、ベテランと呼ばれるようになった支援者の方にとっても、「そもそも」という視点から、初心にかえって自分の支援を見直す良い契機になっているように思えます。
次回の「環境を整えることの意味とエッセンス」のテーマでも、環境を分かりやすく整えることが有効である・・・というのは解っていても、それが目的化していないか、見栄えの良いスケジュールや構造化を作る事にとらわれ過ぎていないか・・・な〜んて話も期待できるタイトルですね。楽しみにしています。

  『 第4回 発達障害支援夜間連続講座 in 赤磐』

日 時:令和6年9月18日(水) 19:00〜21:00
場 所:オンライン開催(Zoom)
テーマ:「環境を整えることの意味とエッセンス」
講 師:佐々木 康栄 先生(よこはま発達クリニック・相談室)
主 催:NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会、赤磐市
参加費:一般 20,000円、赤磐市在住・在勤者 7000円(全10回分・各資料代含む)
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748
http://sodaterukai.org/policy1.htm

第2回 支援ツール勉強会のご案内

武藏博文先生にお願いしている、令和6年度の第2回支援ツール勉強会です。
みなさん、夏休みをどのように過ごされましたか?
お子さんにとって、人生でこんなに長い休みは子ども時代だけ・・・しっかり楽しんで、有意義に過ごされたでしょうか?
子ども達の暮らしが、少しでも安定して、楽に暮らせるようになるための支援ツールです。
もし、夏休みの間に何か工夫して作った支援ツールがあったら、持ってきてくださいね。
みんなで見せ合って、武藏先生からアドバイスをもらって・・・我が子にとっても、聞いている仲間のお子さんにとっても、これからの暮らし、来年の夏休みにもっと活かせるようになるといいですね。
今回のメインのお話は「スケジュール・手順書を作ろう」です。視覚的支援を使って、2学期の学校生活、家庭生活で、子どもたちが安心して暮らせる工夫を教えていただきましょう。
途中からの参加も歓迎です。正会員無料ですので、是非興味がある方は事務局までお問い合わせください。お待ちしています!

  『令和6年度 第2回 支援ツール勉強会』

日 時:令和6年9月5日(木) 10:00〜12:00
場 所:事務局 大広間(赤磐市上市355-2)
テーマ:「スケジュール・手順書を作ろう @」
講 師:武藏 博文 先生(ぐんぐんアシスト相談員:前 香川大学教育学部 教授)
参加費:正会員 無料、 ぐんぐんグループ療育利用者・賛助会員 年間 3000円

木工教室 の お知らせ

毎年好評の、工房川月の川月清志先生指導による木工教室です。
今年作るのは、小物入れです。中に部品を入れれば、お花を育てるミニプランターにも早変わりします。
川月先生がキットを作ってくださいますので、誰でも簡単に組み立てできます。世界に二つとないアイデアを活かすのは後ろの飾り部分です。正会員の方には同封しているチラシのQRコードを読み込んでいただければ、実際の制作過程も川月先生が撮影していただけているので、動画で予習できます。 いつも満席になるので、早めの申込みがお勧めです!!
日 時:令和6年11月9日(土) 10:00〜12:00 (雨天の場合は、11月10日(日)に順延)
場 所:おひさまハウス 中庭(赤磐市和田194-1:赤磐ぐんぐん・ぐんぐんキッズの建物)
参加費:1500円(材料代:きょうだい児も参加可〜作成する場合は同額) 
定 員:12名(先着順)(正会員限定)
申込・問合せ:正会員LINE or Tel.086-955-6758 まで

癒しのマッサージ座談会のお知らせ

育てる会の大広間を使って開催している癒しの座談会です。
ASD児の子育て、もちろん勉強は大切ですが、たまには息抜きのリラックスタイムも・・・ということで始まった「癒しのマッサージ座談会」、今回で5回目を迎えます。
ゆっくりお茶をしながら、子育てのこと、趣味のこと、学校のこと・・・などお話しましょう。
正会員限定の座談会ですから、安心して気楽におしゃべりできますよ。
希望者の方にはご自宅で「サロンMOF」を運営されているMさんのマッサージもお願いできます。
今回は「首ほぐし」を予定していますので、お楽しみに!
日 時:令和6年9月19日(木) 10:00〜12:30
場 所:育てる会 事務局 大広間(赤磐市上市355-2)
参加費:300円(お茶・お菓子付) 首ほぐし希望の方 5分:250円
申込・問合せ:正会員LINE or Tel.086-955-6758 まで(正会員限定) 

OHAの会 の お知らせ

OHAの会は、知的障害を伴わないタイプの自閉スペクトラム症(ASD)のお子さんを育てる保護者のための会です。
以前は、「高機能自閉症」や「アスペルガー症候群」などに分類され、ASDの中でも周囲の理解がとりわけ難しく、一人で悩み孤立することも多かったのではないでしょうか。
そんなお母さんのために、公認心理士、臨床心理士の利守愛子先生からアドバイスをいただき、みんなでフランクに話し合って、一人じゃない、同じ仲間がいるのを実感できる会になっています。
今年は、「虹の架け橋」をみんなで読み合って、いろんなASDとしての特性を理解しあった後、それぞれのご家庭や学校などでの様子や悩みへの対応の仕方などを学んでいます。
次回の第2回は、夏休みを挟んで少し時間が空きましたが、9月15日(日)10:00-12:00、Zoomでの開催となっています。
詳しいことがお知りになりたい方は、育てる会正会員LINEか事務局(086-955-6758)までお問い合わせください。(正会員限定)

はやぶさの会 の 報告

先日8月11日(日)夕方、4家族・5人の子どもたちで、久々の食事会を行いました。
今回はバイキングだったので、以前のような「誰が何をどれだけ注文したの?!」状態にもならず、食べたいもの・飲みたいものをほどほどで、色々話しながらのんびり楽しむことができました。
お母さん同士で夏休みの過ごし方・学校のこと・進路のことなどなど相談できて「子ども抜きでも集まりたいね」とも話しました。皆さん、今回もご参加ありがとうございました!
参加されたご家族からの感想(一部)です。
親子共々楽しく過ごすことができました。
ありがとうございました。
意外に子どもたちが皆で座って話をしていて成長を感じました。100分は少し短かったかなあ?もう少しお話したかったです。
希望としては、、、春夏秋冬、母の気分転換のためにも季節ごとに会いたいと思いました!
ありがとうございました。もっと喋りたかったですねー。子どもたちはワンピースの話や笑い方クイズしていたらしいです。
モーニング会でもいいので、親が集まってしゃべりたいですね
最初は久々で少しぎこちなかったですが、少しずつ慣れてきて、最後は子どもたち皆がにこにこ楽しそうにしてて良かったです。子どもたちには100分はちょうどよさげでしたが、親はまだまだ語りたい!でしたね(笑)
100分足りない。そして、しゃべり足りない母達は、待っているお客さんいないし、まだ空席あるし、店員さんから肩たたきないし、、、ということでおしゃべり続行していると、子ども達から「時間すぎてるよ」コール(笑)みんなまじめです。
中学生、思春期、、、はじめて続きで、親子共々必死な毎日で、リフレッシュできました。子どもは「はやぶさは僕の癒し」と表現しています。
みんなそれぞれ部活や習い事や趣味を楽しんでいて、集まる機会は減り、全員集合は難しくなっていますが、ふとした時に「はやぶさの皆、元気かな。また集まりたいな」という存在になってます。日程調整、お店予約と段取りありがとうございました♪2学期、頑張りましょう!
引き続きメンバー募集中!!です。
小学生以上のASD診断のある男の子・友達がほしいなと思っている子が対象です。
(兄弟で参加したいという場合、その兄弟がASD診断の出ている場合には参加可能です)。
ぜひ事務局(086-955-6758)までお問合せください♪(正会員限定)
(担当:M)

クローバーの会 の 報告

8月12日(月・祝日)に、クローバーの会メンバーで集まりました。
今回はメンバーのご自宅にお邪魔して、お庭プールで水遊びをしたり、かき氷を食べたり、シャボン玉や水鉄砲をしたりしました。
最初は少し緊張ぎみでしたが、皆で持ってきた水遊びセットを見せあったり、一緒に鉄砲の的当てを楽しんだり、かき氷で色が変わったベロを見せあったりと、段々といつもの皆らしさが出てきて、最後には「また集まりたいね!」「次はいつなの?」とワクワクしつつ帰りました。
参加された皆さんからの感想です。
最初緊張していてプールにも入れず、周りで一人遊んでいましたが、だんだんと水鉄砲や的当てをみんなとやるようになり、いつの間にかプール内に入っていました!
最後には「怖い」と言っていた滑り台も「楽しい」と言って滑り、お友だちの「一緒にやろうよ?」の力はすごいなぁと思いました。「水遊び、楽しかった」と言っております。
念願のかき氷もしてくださり、おかわりまでして、みんなと美味しく食べられて良かったです!
いつも楽しい企画をありがとうございます。
皆がちょっとずつ慣れて遊んでくれて、嬉しかったです。
お兄ちゃんの自作ゲームにも付き合ってもらってありがとうございました。また集まりましょう。
とても楽しかったみたいで「うちの家にも皆に来てほしいなー」「私の大事な玩具とか、お気に入りの服とかも、皆に見せたい」と話していました。女子あるあるもお話できて、母も楽しかったです。ありがとうございました!
メンバー大募集中!! ASDの診断のある女の子は、男の子に比べて少ないので、貴重な場になるのではと思っています。小学生以上のASD診断のある女の子で、友達がほしいなと思っている子が対象です(姉妹で参加したいという場合、その姉妹もASD診断が出ている場合には参加可能です)。
興味のある方は、ぜひ事務局(086-955-6758)までお問合せください♪(正会員限定)
(担当:M)

水泳教室のお知らせ

日 時:令和6年9月15日(日)15:30〜17:30
場 所:OSKスポーツクラブ(岡山市北区絵図町1−50)
連絡先:育てる会事務局(086-955-6758)(正会員限定)
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
体験してみたい方は、2回までOKです(1回 1000円)。
プールは正会員限定で、育てる会の貸し切りで使っていますので、安心してお越しください。
★欠席される方は9月12日(木)までに事務局に連絡してください。
(担当:I & S)

第3回 サッカー&ドッジ スポーツクラブ の お知らせ

第3回 サッカー&ドッジボールスポーツクラブ お知らせ

お待たせしました。令和6年度第3回の「サッカー & ドッジボール スポーツクラブ」です。
サッカーとドッジボールに分かれて、岡山大学のボランティアの学生さんたちが、ていねいに関わってくれますので、小さなお子さんでも安心してご参加ください。
特に、最後の「追いかけ玉入れ」は、いつも大きな歓声包まれていますよ!!
日 時:令和6年9月14日(土) 10:00〜12:00
場 所:岡山大学 体育館(岡山市北区津島中2-1)
途中参加可能ですので、興味がある方は、事務局(086-955-6758)までお問い合わせください。
(年会費 1500円:途中参加 月割り)(正会員限定)

お母さんコラム

中2でASDの診断のある特別支援学級(自閉症・情緒学級)に通う息子と、小2でASDの診断のある通常学級+通級指導教室(自閉症・情緒)に通う娘を持つ母が、普段の我が子との日々をつれづれに書いているコーナーです。どうぞ気軽な気持ちで読んでください。
今日は娘の話。
先日、父の友達たちと皆で、キャンプに行くことになった娘たち(母は仕事で一人お留守番でした)。
県外への車の旅ということで「しっかり準備しないとね」「何がいるかなあ」と話をしていました。
すると「持ち物リストがある方が分かりやすい!」と言い、自分でごそごそと紙を出してきて、書き出しました。
「まずは車だし暇な時間が多そうだから」と言いながら『タブレット』と書き、「充電が切れちゃうかもだから」と『充電器』と付け足し、そのままどんどん思いつくままに色々書いていきます。きちんとチェックボックスもつけています。そして、実際に準備も自分から取り掛かることができていました(もちろんチェックボックスへのチェックも完璧)。
しかも、全て集めた後に、旅行カバンに入れ直す時には別のチェック方法(×をつける)で再確認までしていました。すごい!
以前に会報で書かせてもらっていたように、「こういう風に書いていると忘れずに持っていける」と一つ一つの経験がしっかりと本人の中の成功体験になっているようで嬉しいなと感じました。
付け加えですがもう一つ良かったことが。
「スケジュールもちゃんと見た方がいいから」と、チェックがおざなりになりがちだったスケジュールチェックも、再度しっかりするようになりました。やはり意味が分かると頑張れる!いい力だなと思います。
(cyacya)

ちゃーちゃん日記 (あるASDの女の子のお話)

ASDの子ども二人を育てる母親であり、AS当事者でもある私のこれまでの日々や現在の様子を紹介するコラムです。
脈絡ない話や時系列が昔だったり今だったりで、分かりづらいかもしれません。思い出したままをお伝えしていくので、整理されていませんが、お気軽な気持ちで読んでいただき、良ければ「おもろいな!」「不思議!」と皆様の身近にいるASDの人たちの感じ方や暮らし方を知ることに少しでも繋がればと思っています。
「集中力が短い」というお話。
私は本当に我ながら集中力が短いです。大体15〜20分で一回切れます。そこで他のことを始めてしまうとなかなか戻ってこられない。
やらないといけないことの多さに比べて、時間が足りないなぁと日々思うのですが、自分としては「実行機能(計画して実行して振り返る)が難しい」というAS特性にも繋がっているように思います。
@「エンジンが かからない」。
「やろう!」というスタートがきれません。やらない時のデメリットにあまり気づけないというのもあるようで、本当にやばい!!というところにならないとスイッチが入りません。(今日が会報原稿締め切り日。この原稿を含めて4本書く&22本修正することになっているので、さすがにやばいスイッチが入っています)
A「何からどうやって始めたらいいか計画性なく取り組む」。
だから、結果的にどえらい遠回りになったり、大事じゃないことに力を注いでしまったりします。
B「途中で別のことに気が散る」。
これが厄介で、わりとどうでもいい・今じゃなくていいことに気が散ります。部屋の片づけとか仕事の書類の整理とか子どもの持ち物の記名が消えかけている分を直すとか。目に見えて「やったぞ」という達成感を感じさせてくれそうなものに逃げがちです。
Cゾーンに入っている時はぶっ通しで3時間やっていても疲れないんですが、そうなると「終われない」。スタートが切れないくせに・・・。ノッている時は寝食忘れて のめり込みすぎてしまうので、それはそれで問題なんですよね・・・。
じゃあどうするかって話なのですが、やはりここでもアナログに「リストを書きだす」という作業を手間でも忙しくてもやった方が結果的にやりやすくなります。
仕事/家族や家事のこと/プライベートや余暇などを軸にして、それぞれで やらないといけないこと/やりたいこと/今じゃなくていいけどやること に分けていくことで、自分の中の24時間のスケジュールが決まりやすくなり、何から手を付けたらいいかが明瞭になります。
スマホやパソコンでのスケジュール管理もしていますが、やはり私は手書きが一番目に入るし理解しやすい。汚いメモでも自分用だからいいっていうのも、私にとっては取り組みやすいようです。こういう風にやって「うまくいった」と思えるからまた頑張れる力が湧いてくる。ある意味自己肯定感が高まるというか。
自分にとっての工夫、皆さんも色々ありますか?
(ちゃーちゃん)

 ぐんぐん だより 
今月の「ぐんぐん便り」は、「ぐんぐんキッズ」です。

ぐんぐんキッズ (放課後等デイサービス) 

今年も暑い夏でしたね。
ぐんぐんキッズの夏休みでは、時間帯はいつも通りでありつつも、暑中見舞い作りやかき氷屋さん・駄菓子屋での買い物ごっこ・ミニパフェ作りなど、夏休みならではの少しだけ特別な活動をいくつか実施しました。どの活動も子どもたちは賑やかに参加してくれ、同室しておられるご家族もわが子たちの様子にニコニコで、スタッフも笑顔になり、楽しい夏休みとなりました。
その中で「涼し気な工作をしたいよね」ということで題材として選んだ「センソリー・パッド作り」をした様子を今回はご紹介します。
ここでの目的の一つは、「手順書や作り方に注目をしよう」ということでした。
キッズの子どもたちは、制作や工作にとても意欲的に参加してくれる分、こちらが何かを説明しようとしても「分かる分かる!」「もういいもういい」と説明を遮るようにして自分なりに取り組みだし、結果として「あれ」「うまくいかない」「もう!」と焦ったり怒ったりしてしまうことも、しばしば・・・。
ご家族からは「ちゃんと見ればうまくいくのになぁ」と残念がる声もありました。
準備をする中で「手順書を見てやって、うまくいったという成功体験に繋げたいよね」「どうして、作り方の紙があるのに、それに注目せずにやろうとするのかな?」という話になりました。
いくつか理由が上がった中に「そもそも『手順書や作り方を見た方がうまくいく』ということの実感がないのかもしれない」という仮説が立ちました。
たとえばレゴブロックなどでは、なんとなくやっているうちに近い形のものはできますし、ホットケーキでも牛乳を先に入れようが粉を先に入れようが混ぜてしまえば一緒ですし、宿題も「どこからでもとにかくやりさえすればいいんでしょ!?」となってしまう。
でも、そうすると細かいところが抜け落ちたり何か部品が足りなかったりもう一度同じものをやろうとしてもうまくいかないこともあります。
そこで、センソリー・パッド作りの中で、実際に「手順書や作り方をしっかり見た方がいいよね」を体験してもらうことになりました。
センソリー・パッドは洗濯糊を材料として使います。ジップロックのようなフリーザーバッグに洗濯糊を入れて、その次にスパンコールやビーズなどを入れていくと綺麗に混ざりますが、入れる順番を逆にして、先にスパンコールなどを入れて後から洗濯糊を入れるとフリーザーバッグの端に材料が溜まってしまい混ざりにくくなり、綺麗に仕上がりません。
道具が目の前にある状態では、「作り方をよく見て!」と言っても【視覚刺激に強く引っ張られると聴覚情報が入りづらくなる】【一度ロックオンすると、そこから注意が切り替わりづらい】特性から修正が入りづらくなるだろうということで、物を出さずにまずは説明タイプを設けることとしました。
「この後、作り方のクイズ出すから、よくこれを見てね」と予告した上で、手順書を一人一人に配って読んでもらい「洗濯糊を入れてから材料を入れるんだ」という流れを確認した後、実際に「材料から先に入れてしまったAパターン」と「洗濯糊を入れてから材料を入れたBパターン」の動画を見せて、手順書に示されたものはどちらだったかをクイズで示しました。
次に、AパターンBパターンそれぞれで作ったセンソリー・パッドも提示し、どちらの仕上がりの方が綺麗かも見せて「どっちの作り方が綺麗にできそうかな?」と尋ねることもしました。
結果としては、クイズはどちらも全員正解!でしたし、手順書の通りに作ることもでき、成功体験にすることができました。
自分たちで作ったキラキラしたセンソリー・パッドを気に入ってくれたのか「かわいい」「綺麗」と言ってくれたり、触って「気持ちがいい」「また作りたい」と言ってくれたりと、子どもたちにとっても達成感のある活動になったようでした。
また、ご家族にご感想を伺うと、手順書や作り方にしっかり注目できていたこと・丁寧に作れていたこと・友達の作っているものと自分の作っているものを見比べてコメントしていたことなどの良かったことに加え、「もう少し『手伝って』を早く言うことができたらもっとよかったかも」「他の人の作品紹介の時にも、自分の作った作品が気に入りすぎてモニモニしていたから、聞く態度をもう少し教えたいな」などそれぞれのお子さんの課題や特性についてもコメントをしてくださっていて、家族同室だからこその良さでもあるなと感じましたし「次はここを工夫してみよう」とヒントも頂くことができ、ありがたいなと感じました。
これからも子どもたちにとって「楽しい」「分かる」「できた」と感じられる活動を通して、お子さんの特性をうまく活かしながら普段の生活に繋がる支援について、ご家族としっかり共有しながら取り組んでいきたいとも思います。今後ともどうぞよろしくお願いします。
(ぐんぐんキッズ療育スタッフ:N)

寄付のお礼とお願い

みなさま方から温かいご支援をいただき、グループホーム「ほっぷ1」と「すてっぷ1」で、みんな楽しそうに暮らしています。ご支援、本当にありがとうございます。

  【育てる会・グループホームへご寄付をいただいた皆様】(R6.7.26〜R6.8.25)

○ Y. Y 様 (東京都)
これからもよろしくお願いいたします。
寄付金 振込口座
  中国銀行 赤磐支店 普通預金 1321755
  岡山県自閉症児を育てる会 代表者 鳥羽 美智代

以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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