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令和 6年11月30日

 

 第319号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 319号 目次

     自閉症ネオカンファレンス 2024

     即実践講座、夜間連続講座、支援ツール勉強会 の 報告とお知らせ

     クリスマス会、水泳教室、保護者座談会、はやぶさの会 の 報告とお知らせ

     クローバーの会、スポーツクラブ、木工教室 、OHAの会、やまのぼりの会 の 報告とお知らせ

     お母さんコラム

     ちゃーちゃん日記

     私のお薦め本コーナー
         「育ててわかった 発達障害の子の就学・就労・自立の話

      ぐんぐんだより
         「ぐんぐんぴっぴ」

     近隣の講演会等のご案内

     寄付のお礼とお願い

暑かった夏もいつの間にか過ぎ去り、やっと秋らしい日々がやってきました。でも、ひと安心している間もなく、ゆっくりと冬の足音が身近になってきました。
皆さんいかがお過ごしでしょう。
私は、原稿の締切日を過ぎていますと言われ(毎月25日が締切日)、この会報を大急ぎで書かなければならないので、大忙しです。
朝仕事を終えてゆっくりする間もなく、パソコンの前に座って今これを書いています。
よく毎月こんなに多くのページの会報を出せるものですねと、色んな人から言われます。
なぜでしょうか?
私たちの会は、色んなことをやっていますので、毎月会員の方にお知らせをする必要がありました。
今から27年前この会を立ち上げてすぐからこの会報は始まりました。創刊号は平成10年4月・・・はるか昔のような気がします。
当時は、SNSやインターネットもなかった時代(あったとしても一部の方だけが利用しておられたと思います)でしたから、通信手段は、電話かFAX、会員のみなさんに情報をお届けするのは会報が頼りでした。そういうわけで会報は、毎月発送と言うことになりました。
今は、LINEやホームページを通じてお知らせを送ることは出来ます。でも会報をやめるというようなことは考えず、とにかく作り続けてきた私たちでした。
特に私は、情報は本やプリントアウトしたもの、紙に活字で印刷されたものから読み取る方が分かりやすいという古〜い人間です。で、代表がそんなだから、延々と300号を超える会報となっているという次第です。
我が家には、過去27年間の会報が本棚に並んでいます。時折読み返してみると、懐かしくその頃のことがしっかりと蘇ります。やっぱり紙はいいですね。いつまでも残りますから・・・。
そういうわけで、この会報はこれからも続きます。ご迷惑でなければ、読んでくださいね。

さて、今日は私にとって大きな出来事であった、自閉症ネオカンファレンスに登壇したというお話しからはじめたいと思います。
令和6年11月23日(土)と24日(日)の2日間、川崎医療福祉大学にて行われました。
以前は故・佐々木正美先生を中心に早稲田大学を会場に開催されていた自閉症カンファレンスでしたが、場所を倉敷に移し、再開された“ネオ”カンファレンスです。多くのTEACCHの実践家たちが、日本国中から集まった大きな集まりでした。
メインテーマは「再開、出会い、そして創造」、そして私が参加させていただいたのは、「自閉症支援で変わらないこと、変わってきたこと」というテーマでのディスカッションでした。
志賀利一先生と、坂井聡先生と共に、このメインセッションの大きな会場の壇上に上がったことは、一生の思い出になることでしょう。
思いを伝えることは難しいですね。何しろ27年間にわたる育てる会についての話から、家族の話、学校や社会の話、障害を取りまく社会の理解や環境の話・・・までしなければなりません。
しかも30分で話すなんて、無理無理。それにしても、何を話したのかを、さっぱり覚えていないのは、いったいどうしたことでしょう。
原稿を作って臨んだはずなのに、原稿以外の話をドンドンしてしまい、アチコチ横道に逸れながら好き勝手しゃべっていたみたいな感じでした。
「漫談を聞いているみたいでした」なんて言われる人がいて、私何くっちゃべったのだろう?? と思ったものでした。
ただ終わったあと、大勢の方が名刺交換に来られて、びっくりしました。それはまるでAKB48の握手会みたいで、なんだかうれしくなっちゃいました。私の名刺は少ししか用意していなかったのに、いただいた名刺は30枚以上もありました。
なにはともあれ、終わってやれやれでした。
育てる会の誕生した経緯や、どうやって27年間活動してきたか、家庭で大切にしてきたことは何か、情報をどのようにして探したか、そして何が変わり、何が変わらないことかと言うようなお話しをしたつもりでした・・・・原稿では。
会場全体がカンファレンス日本の時と同じ、なんだか懐かしい雰囲気で、たくさんの知り合いにも再会できました。やっぱりTEACCHをやっている人たちは、暖かいな〜と感じました。
それは故・佐々木正美先生の暖かさと同じものでした。先生にはもうお会いできなくなってしまったけれど、ここにこの会場に先生の確かにおられた気配を感じたのは、私だけではなかったようでした。
この川崎医療福祉大学には、以前「岡山県自閉症児を育てる会を支える会」という学生さんのボランティアサークルがありました。なんとその顧問は佐々木正美先生でした。私たちはどれほどこのサークルに助けられたことでしょう。そして初代会長の学生だった中西さんは、今は縁あって育てる会のグループホームのサービス管理責任者をしてくれています。思い出は尽きませんね。
カンファレンスは来年も続けて開催されるとのことですので、皆さんどうかご参加くださいね。
来年は、令和7年11月22日(土)・23日(日)の予定だとのことでした。

さておはなし変わって、育てる会129回のセミナーが迫って参りました。
12月7日(土)に平木真由美先生をお迎えしての開催になります。
テーマは「自閉スペクトラムの性と生〜幸せな人生を保障するために〜」です。ネオカンファレンスでの展示ブースで先生とお会いできましたが、じっくりお話を聴かせていただきたいと、ますます思えました。
Zoomでの開催となりますので遠方の方にも参加していただけます。
あの子たちにとって、性について学ぶことは、避けて通ることの出来ないテーマだと思います。暗黙の了解、ルールを自然に身につけるのを苦手とする特性を持っています。性についても、正しく、適切に教えていかなければいけません。
でも、どのように教えていけばいいのでしょう。親には難しいテーマです。まだ小さい子どもを持つお母さんもぜひご参加ください。そして、大人になった息子の母である私にも、大切なテーマです。
みんなで学んでしっかり彼らを支えていかなければと思います。
多くの方の参加をよろしくお願いいたします。

続いてのお話は、11月9日(土)のTEACCH研岡山のセミナーで、当会の児童発達支援事業所ぐんぐんぴっぴの三上尚子児発管が、1歳代の子の早期療育の取り組みを発表した話です。
後ろのぐんぐんだよりのに簡単ではありますが、取り組みについて書いておりますのでご覧ください。
早期療育の効果は素晴らしいと動画を通して改めて思いました。
療育に通われている保護者の方にも見て欲しいと、思いますので、改めて保護者の方にも同意の上YouTubeにも後日上げたいと思っています。
早期発見、早期療育と言いますが、早期療育に取り組んでいるところが少ない現状があります。私たちは、いち早くそういう保護者さんのための療育をしなければとぐんぐんぴっぴを作りました。
はじめての頃は服巻智子先生にアドバイザーとして佐賀から来ていただき教えを請い、そして今は川崎医療福祉大学の小田桐早苗先生に指導を受けながら、やっとここまで手探りでやってきました。
今回のお話は、本当にこれまでのぴっぴでの療育の集大成を見たような思いでした。
反応の殆どなかった子が、三上さんの働きかけでドンドン変わっていく様子が見られて、よく知っているはずの私まで感動してしまいました。早期に親が家庭でこのように働きかけることが、どれほどあの子達を変えていくかをまざまざと見せてもらいました。TEACCH研での発表の機会をいただき、感謝すると共に、ぐんぐんぴっぴのスタッフに感謝をしたいと思いました。いい仕事やっていると自慢したい気持ちになりましたよ。

続いて話はドンドコ変わります。
赤磐市にはみのる産業株式会社という有名な農機具のメーカーがあります。
主に田植え機や野菜移植機などの農業用機械を製造している会社です。この会社では、農業機械の他に餅つき機も販売されています。
この度、中国銀行さんを通して、育てる会への餅つき機のご寄付をいただけることになりました。
子ども達が通ってくる事業所が3カ所あるとお知らせすると、3台も寄付していただきました。
写真はみのる産業の生本社長さんからの贈呈式の写真です。
私は、この餅つき機で、練習のために合わせて3回お餅をついてみました。
なんと便利なんでしょう。お餅は蒸すから、つきあがるまでが、ひとりでに出来てしまうのです。あれよあれよという間に、つきあがり、初めての練習の時は、一人で餅を切って、丸めて、に大忙しでした。
次に作ったときは夫に、一緒にいただいた「もち切り機」という機械を操作してもらい、夫が切る、私が丸めるというようにしてドンドコ作って行きました。とても早く簡単でしかも面白い。子どもたちにさせてやれたらきっと喜ぶことだろうとワクワクします。
今度親たちと一緒に餅つき座談会でつく予定です。この日はお餅をつきながら、お話しもするという一石二鳥を狙う座談会です。
これまでも、毎回お料理やパン作りなどしながら、できあがたものを食べながら悩みの相談もしていく、という賑やかな集まりを重ねてきました。
12月19日(木)には、おぜんざいやきな粉なども用意して、ぐんぐんタッチの子どもたちにも振る舞いたいと思っています。木曜日に通ってこられるお子さんはラッキーですね。
皆さん、お暇な方はぜひご参加くださいね。小豆はなんと鳥羽さんが十勝のおみやげで買ってきた北海道の小豆ですよ。
詳しい案内は後ろのページをご覧ください。
また、今後の予定としてはグループホームの青年たちと、お母さんたちの協力もいただきながら、お正月用の餅つきをする予定になっています。
そして来年のフリーマーケットでは、餅つきとぜんざいの振る舞いを企画中です。楽しみに待っていてくださいね。

さて、育てる会の一年一度の木工教室が、11月9日(土)、青空の綺麗な空の下行われました。
今回もおひさまハウスの中庭で12名の子どもとその家族が集まりました。たくさんのアイデアと年々上手になる小さい子どもたちに混じり、大きくなったお兄さんたちも参加してくれて、楽しく賑やかに小物入れが出来ました。
毎年お忙しい中、木工のキットを作ってくださる川月先生に感謝です。
今年は奥様も手伝ってくださって、暖かな幸せな木工教室です。この教室も育てる会で26年間も長く続いている教室です。
写真を見てください。みんな幸せそうでしょう。
川月先生ご夫妻に感謝です。
教えてくださった川月清志先生は、私が昔、木工を学ぶため高等技術専門校に通っていたときの恩師です。
私は、哲平が小学2年生の時、木工を学びにこの職業訓練校に1年間通いました。ここは現在岡山県立瀬戸高等支援学校になっているところです。
なぜ私が職業訓練校に通ったのかというと、何か息子と一緒に出来ることはないかと当時考えていたからでした。
今は会社に入れていただいている息子ですが、小学生の頃には、多動が激しくとても一般就労が出来るとは思えない状態の子でした。
働かせてもらえるところがあるとは思えなかったし、作業所だって入れてもらえるところはなかった赤磐市でした。
そこで私は考えました。
入れるところがないなら、私が息子の働く場所を作ろうって思ったのでした。
木工所を作って、当時はやっていたカントリー雑貨なんかを作ったらどうだろうと考えたのです。
そのために1年間、この職業訓練校の木工科へ通いました。
朝家事を済ませて、哲平を学校まで送り、そのあと学校へ行く暮らしは、とても忙しく大変でした。幸い夫の両親がまだ元気でしたので、義母が学校の帰りの迎えには行ってくれました。
・・・でも、通った結果、思ったことは、「この仕事は、難しい」ということでした。
機械操作が多動な(当時)息子には、危険だと思えること、そしてこの仕事では商品として生計を営むほどの採算がとれないだろうということ、また将来を見通して一日中親子が一緒にいることは、息子にとってもしんどいだろうということ、・・・。
これが一年かけて学んだことでした。でもこの一年が無駄だったかというと、そうとは思いません。久しぶりの学校生活は、楽しかったし、たくさんの知り合いも出来ました。その中の一人が川月先生でした。
今そのお陰で先生にみんなの木工教室をお願いできるのですから無駄ではなかったですよね。
哲平も木工が好きになり、毎年育てる会の木工教室を楽しみにしてくれています。
それだけではなく、私は子どもと二人で一緒にする仕事は無理かなと言うことを学びました。子どもも私も息が詰まると思いました。二人だけでずーっと一緒に出来たとしても、私が呆けたらおしまいだし、死んだらどうなるのかということも考えました。
それで、哲平の将来の仕事のために・・・と、次に考えたのは、みんなで作業所を作ると言うことでした。
そして、その為の一軒家を同じ思いのお母さんと二人で、競売に出ていた診療所を手に入れました。
「太陽の家作業所」と言う働く場を、地域で障害児を子育て中のお母さんたちに声をかけ、一緒に夢を持って作りました。
当時、私はこの作業所の設立委員長をさせていただいていました。
みんなでパンを焼いたり、子どもたちが織った織物をポーチにしたり、バッグにしたりして、たくさんたくさん売りました。
部落の足王神社のお祭りで売らせていただいたり、赤磐市のお祭りで売ったりもしましたっけ・・・。
パンを市役所内で売らせていただくためのお願いに行ったり、補助金をいただくためのお願いも頑張って行いました。
お金を頑張って貯めて、やっと作業所が設立できたのが、哲平が高校2年の時でした。
紆余曲折を経て、現在、仲間の親たちで作った作業所は、「NPO法人 太陽の家」というB型事業所と生活介護の事業所となりました。育てる会とは別の法人として、今は自閉症の人だけではなく知的障害のある人たちも通う事業所になっています。
場所も手狭になり、市内の廃園となった幼稚園に引越していかれ、元の診療所跡の建物が「おひさまハウス」となっている次第です。
この「太陽の家作業所」がNPOの法人格を取得するところまでは、お手伝いをして、その後は、哲平が就職したのを機に、私は育てる会の方に専念することとなりました。

色んなことがありましたが、何一つ無駄ではなかったと思うのです。
なんでも一生懸命やれば、必ず結果はついてくる。
あの頃一緒にパン作りをしたり、織物を作品にしたりした仲間のお母さんたちの子どものうちでも、我が家も含め何人かは自分たちで作った太陽の家には行きませんでした。
頑張って頑張って自分たちで作り上げた場所ですが、いざ就労するにあたっては子どもたちの状態をみて、その時本人にとって一番良いと思える所に就労先を選んだからです。
でも、頑張って一緒に活動してきたからこそ、通う場所は違ってきても、みんな今でも仲間です。
そしてその中の自閉症の子ども達は、大人になってからの暮らしの場として育てる会のグループホームを選び、生活しています。
グループホームを作るときの苦労も一緒にしてきた仲間たちです。
私にとって、この何物にも代えられない仲間の存在が、育てる会を続けていく力にもなっているのです。
その昔、哲平が3歳の頃、当時の岡山県の自閉症協会から「小さい子は会員の中にいないので」と入会を断られてしまいました。
それでも、誰かに支えて欲しくて、相談にのって欲しくて、お願いして入れていただいたのが兵庫県の自閉症協会でした。
嬉しくてキャンプや勉強会などの集まりに何度も兵庫まで通っていました。
でも当時役員だった田中涼子さんから言われたんです。
「鳥羽さん、あなたが来てくれることはとても嬉しいし歓迎しているのよ。でもね、私たちは遠くて、将来はあなたの力にはなれないと思うの。だから、岡山で、あなたの周りで、支え合える仲間を作りなさい」
その言葉に後押しされて、哲平が小学4年の時、この指とまれ! と岡山で「育てる会」を立ち上げることができたのです。
今、その仲間に囲まれて私はいます。幸せを感じています。

ここからは我が家の話です。
私がネオカンファレンスから帰ってきたら、哲平が楽しそうに一人でご飯の用意をしているのです。お父さんは部屋でのんびりと大学ラグビーのテレビを見ていました・・・・
「今日は親子丼です」と言うので、前に作っていたレシピを渡すと、「お水240」「しょうゆ大さじ1杯半」などと言いながら、作ってくれました。
とてもあんばいよくて、おいしくてわたしは幸せ者です。つくづくいい子に育ってくれたな〜と思ったことでした。
私は土日と泊まりがけでネオカンファレンスに出かけたので、週末はお父さんと二人で過ごしていました。
土曜日には赤磐市主催の歴史ウォーキング、和田の両宮山古墳や周辺の古墳群、備前国分寺跡などをみんなで見てまわるという企画に2人で参加したそうです。
その折、小学時代の知り合いにも出会ったとかで、大きくなった哲平にきっと感心されたと思うのですよね。
赤磐市には、たくさんの古墳群があります。
両宮山古墳はおひさまハウスのすぐ目の前です。小さい頃には、この周りで何度も行方不明になった哲平でした。
いなくなった哲平を探し歩いたその道を、今は立派に成長した(?)哲平が、多くの大人の人と一緒に歩いて古墳巡りをしています。なんという幸せなことでしょう。
ああ古代のいにしえ人たちよ、哲平を護り育ててくれた神々よ、見守ってくれてありがとう。

話がいつもながらアチコチに飛んだ今回の会報でした。まとまりもなく申し訳ありません。どうぞ、お許しくださいね。
もう何日かすると12月です。師走です。一年の経つのが速くて、年とるのも速くて困ります。
今年は、金婚式の年でしたから、子どもたちがお金を出してくれるとかで、旅行に行く予定です。
夫婦二人で京都の紅葉を見に行きます。来月号はそのことを報告できるでしょう。
では皆さん、今日はここまで、また来月お会いしましょう。
(鳥羽 美千子)

令和6年度 現場の先生のための即実践講座

令和6年度の、今治のライフサポートここはうす所長の桑原綾子先生による「現場の先生のための即実践講座」です。
第6回は、「職場内のコミュニケーションを考える」の第1回として、自閉症支援という枠から離れて(含めて?)コミュニケーションの大切さの話でした。
最初に、桑原先生から「とある研修会のグループワークでの話」がありました。
そのグループでは、職場の良い点としては、みんな「コミュニケーションが良く、何でも話せる」、問題点としては「利用者の方に統一した支援ができない」・・・という話をきいてショックを受けたという話から入りました。
では、なんのためのコミュニケーションなんだ! ということなんですよね。
職場であるからには、支援が第一、給料泥棒にならないためには、という学びの多い講義でした。
次回がますます楽しみになってくる即実践講座です。

  『 第7回 現場の先生のための即実践講座 』

日 時:令和6年12月13日(金) 19:00〜21:00
場 所:オンライン開催(Zoom)
テーマ:「職場内のコミュニケーションを考える A 〜チームで統一した支援をするために〜
          職場内のコミュニケーションから考える」
講 師:桑原 綾子 先生(NPO法人ライフサポートここはうす 所長)
主 催:NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
参加費:一般 23000円、賛助会員 20000円(全10回分)
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748
http://sodaterukai.org/policy1.html
第6回「職場内のコミュニケーションを考える @ 〜チームで統一した支援をするために〜 支援計画から考える」に参加された皆さんからのアンケートの一部です。

○ 職場でのコミュニケーションについて悩むことも多かったのでとても参考になりました。「人間関係が良いから良い仕事ができるのではなく、良い仕事が良い人間関係をつくる」という言葉がとても印象に残りました。
ホウレンソウ(報告・連絡・相談)についても見直したいと思いました。
○ 仕事をする上で大切にすることや必要な技能など、日々行っていることを文章化することで確認しやすく気付きもありました。
上司からの視点も知ることができ、そんな考えがあったんだと学びになりました。
自分だけの視点ではなく、様々な視点から見ることでよりよい職場になることが分かりました。
○ 本来ならば社内研修でチームリーダーや管理者のような中堅どころの職域にいるものが社員に伝えるべきことを有償の外部研修でやってもらったような感覚を受けました。
自分はほうれんそうが弱め、薄めな傾向があると自覚していたので、上司から指摘されてきたこと全て今回のお話の中に上がっていたので、グサグサと刺さるものがありました。中間報告は多めが良いというのが正にで「進行2割でいいから共有して」思考の段階でこんなものを作ろうと思うとか、取り掛かったけど、この方向で意向に合っているのか、急ぎじゃなけど、いつ終わりそうなのか、などなど。上司を心配させるから「やっぱり任せられないからこっちで取るわ」となっていつまで経っても負担をさせつづけてしまっているのだろうなと思います。
また、事実と感情、事実と意見を分ける為に「〇〇ということがあって、ここからは私の見解なんですけど〜」というクッションの言葉を上手く入れていくことが大切というお話にも納得できました。
○ 本日はありがとうございました。「職場内のコミュニケーションを考える」ということは、今までの経験を振り返り、本当に重要なことだと感じています。特に、「ホウレンソウ」不足は栄養不足のようなもので、足りないと職場内が麻痺してしまうし、楽しくないです。そこから起きる問題は、なかなか解決できないものだったりします。職場の血液となる「ホウレンソウ」は適時的確に行えるよう心掛けていきたいです。
できていないことにばかり目を向けてしまわず、相手の良いところを探す、褒める意識も強く持ちたいと思いました。仕事を抱え込んでしまったり、マイナス発言が多い自分に大反省をした研修でした。

令和6年度 発達障害支援 夜間連続講座 IN 赤磐

赤磐市の共催をいただいて開催している「発達障害支援 夜間連続講座」です。
今年度はよこはま発達クリニック・相談室で、発達障害児・者の支援にあたられている佐々木康栄先生をお招きしての講座です。
第6回は「よりよい相談になるために」というテーマで、支援のスタートとなる相談のスキルやポイントについて学びました。そもそも、自閉症、発達障害のある方の中には、相談を苦手としている人がいるという視点は忘れてはいけないと思いました。
たしかに、社会にでても相談するよりは“自分でなんとかしよう”として、問題をさらに大きくしてしまうことがありますね。小さい頃から相談する、助けを求めるというスキルを身につけていくことは大切ですが、相談を受ける支援者としても、うまく相談内容を引き出して、一緒に作戦会議をしていくというスキルを持つことが必要になる、ということを実感させられた講義でした。

  『 第7回 発達障害支援夜間連続講座 in 赤磐』

日 時:令和6年12月18日(水) 19:00〜21:00
場 所:オンライン開催(Zoom)
テーマ:「支援に潜む誤解 〜それって本当に支援?〜 」
講 師:佐々木 康栄 先生(よこはま発達クリニック・相談室)
主 催:NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会、赤磐市
参加費:一般 20,000円、赤磐市在住・在勤者 7000円(全10回分・各資料代含む)
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748
http://sodaterukai.org/policy1.htm
それでは、第6回「よりよい相談になるために」に参加された皆さんからのアンケートの一部です。

○ 明らかに今困っているだろうと思われる時に、こちらから「何に困っているの?」と声を掛けても、「何も困ってない」「なんでもない」という子がいます。そもそも相談が苦手なのでは?という先生のお話を聞いて、そういうことがあるのか、と目からうろこでした。有効な相談は、自分の困難を認識し、言葉で整理し、適した相手に適した状況で切り出し、相手の助言で考えや行動を切り替える能力を必要とする、ということですが、相談に必要なスキルを教えていただき、とても参考になりました。
○ 今回のお話を聞いてこれが知りたかったことだと思いました。相談スキルは,とても大切だと言われているし子ども達にその力をつけてほしいと,思っていました。今回のお話で非常に細かくスキルや工夫が示されていて,わかりやすいと思いました。
こちらの工夫がないといつまでも相談できなかったり,力も付けられないと分かり,これから学んでいきたいことがはっきりしました。ありがとうございました。
○ 本日はありがとうございました。「より良い相談になるために」ポイントを端的に教えてくださりわかりやすかったです。
「いくら伝えても伝わらない」と思うことは多々あり、伝え方の未熟さを痛感します。相談内容の明確化や要点を絞って短い時間で行なうなど、ご本人が見通しが持てるような事前準備が必要であることがよくわかりました。ご本人にわかりやすく伝えるために抽象的な言葉でなく具体的に、わかりやすい言葉を使って伝える工夫も大切だと学びました。知識を深め、この人に相談したいと思われる支援者になりたいと思います。
○ 「何かあったら相談してね」というのは、一見思いやりや優しさのつもりでも、「何かあったら相談」はとても曖昧で、困難・負担にもなり得ることなのだということを、学ばさせていただきました。
講座で学びを重ねる中で、いかに人々のコミュニケーションや、サポートと言われるものが曖昧で、多様であるかを実感します。百人いれば百通りの感覚があるのだと思うので、だからこそ、自分の感覚が絶対ではないことを忘れずに支援にあたって行きたいと思いました。
また、伝統的なカウンセリングとは異なる相談の形が必要である、というお話が大変印象的でした。心理士のカリキュラムでは、どうしても伝統的なカウンセリングに重きを置く傾向があるよう感じます。先生の講座の内容が、心理士の養成過程で学べたらどれだけ心理士の相談スキルが上がるだろうか…と思わずにいられません。
○ 相談するということはどんなにたくさんのスキルが必要か、それも自閉症スペクトラムの特性においては難しいことばかりであることを改めて考えさせられました。本人が暮らしやすくなったと実感できるような提案をできるように理解を深め、一緒に作戦会議をしていきたいと思います。ありがとうございました。

支援ツール勉強会の報告 と 次回のご案内

11月7日木曜日に、今年度4回目の支援ツール勉強会がありました。
今回は、「ソーシャルストーリー」について勉強をしていきました。前半は、武蔵先生からの講義があり、その後、ソーシャルストーリーを作ってみました。初めて作った方もおられましたが、みんなで考えて発表し合って、武蔵先生から褒めてもらいました。もっとこうしたらいいよー! と、アドバイスもいただけて、すぐに帰ってお子さんに読んであげられるソーシャルストーリーが出来上がりました。
【中1 掃除苦手男子に送る ソーシャルストーリーが完成しました。】
以下、参加者からの感想です。
○ 初めて聞いた概念でした。ソーシャルストーリー。
とりあえず手探りでやってみて、武蔵先生に直してもらいながら、見当をつける回。その後、作られているサンプルや参考本を見せていただき、なるほどっと、納得しました。もちろんまだコツはまだ分かっておらず、おそらく苦戦しますが、お家の人にこういうストーリーを作ってもらえた子供はとても安心で、暮らしやすいだろうなと思いました。
○  ソーシャルストーリーは今まで作ったことがありませんでした。勉強会の中でテーマに沿って作る練習をして、その場で先生から「もっとこうした方がいいよ」とアドバイスがもらえたのが良かったです。自分目線だけで見ていたものを軌道修正することができたので、
また家でも考えて、次回持っていけるといいな。と思っています。

  『 令和6年度 第5回 支援ツール勉強会 』

日 時:令和6年12月5日(木) 10:00〜12:00
場 所:事務局 大広間(赤磐市上市355-2)
テーマ:「ソーシャルストーリーをかこう A」
講 師:武藏 博文 先生(ぐんぐんアシスト相談員:前 香川大学教育学部 教授)
参加費:正会員 無料、 ぐんぐんグループ療育利用者・賛助会員 年間 3000円

クリスマス会のお知らせ

12月21日(土)13時〜15時頃(12:45受付開始)
場所:岡山大学 体育館
参加費:子ども一人につき 500円(正会員限定)
           
(岡大に駐車する場合は別途500円程度駐車料必要) 
持ち物:うわぐつ、各自のプレゼント(※)
※各自のプレゼントについて
    お子さんへのクリスマスプレゼントはマル秘案件です!!
    申込時に詳しいことをお伝えします !
クリスマス会スケジュール
トライアル(自由遊び)
リトミック
人形劇
ビンゴ大会
記念撮影
お菓子投げ

水泳教室のお知らせ

日 時:令和6年12月15日(日)15:30〜17:00
場 所:OSKスポーツクラブ(岡山市北区絵図町1−50)
連絡先:育てる会事務局(086-955-6758)
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
体験してみたい方は、2回までOKです(1回 1000円)。(正会員限定)
プールは正会員限定で、育てる会の貸し切りで使っていますので、安心してお越しください。
★欠席される方は12月12日(木)までに事務局に連絡してください。
(担当:I &S)

保護者座談会のご案内

 12月の座談会 クッキング座談会

  みちこさんとあきよさんのおもちつき座談会

日時:令和6年12月19日(木)10:00〜12:00
場所:育てる会事務局大広間(赤磐市上市355-2)
参加費:500円
メニューは、ぜんざい・きなこもちなどを予定
みのる様よりご寄付いただいきました、3台の餅つき機を使って、簡単おもちつきをしたいと思います。
(ぺったんぺったんはしません)
日々の楽しいお話、モヤモヤしてるお話を共有し合いながら、みんなでおもちをこねて、美味しくいただきたいと思います〜♪

1月の座談会 クッキング座談会

  みちこさんの巻き寿司座談会

日時:令和7年1月16日(木)10:00〜12:00
場所:育てる会事務局1F大広間(赤磐市上市355-2)
参加費:500円
節分前に、美味しい、巻き寿司のつくり方を学びながら、おしゃべりしましょう ♪
申込は、事務局まで LINEまたはMAILにて随時受付ております。(正会員限定)
「〇〇座談会参加したいです。」と、メッセージください。お待ちしております。

はやぶさの会 の お知らせ

「はやぶさの会」は、男の子たちの友達作りの会です。
皆で集まって、カラオケやボウリングをしたり、皆でゲームをしたりおしゃべりしたりをしています。
年始の1月5日(日)に久々に集まりたいと思っています。
冬休みの話・年末年始の過ごし方など、色々子ども同士で話ができると良いなと思います。
日時 : 令和6年1月5日(日) 昼間
内容 : はやぶさの会LINEグループで相談しています
引き続きメンバー募集中!!です。
小学生以上のASD診断のある男の子・友達がほしいなと思っている子が対象です。
(兄弟で参加したいという場合、その兄弟にASD診断が出ている場合には参加可能です)。
ぜひ事務局(086-955-6758)までお問合せください♪(正会員限定)
(担当:M)

クローバーの会 の お知らせ

11月も終わりに近づき、一気に冬めいてきました。
「クローバーの会」は女の子たちの会です。学期に一回程度集まって、皆で一緒にご飯を食べたりカラオケをしたり遊んだりおしゃべりしたりを楽しんでいます。
日時 : 令和6年12月22日(日) 昼間
内容 ・ クローバーの会LINEで相談中
メンバー大募集中!! ASDの診断のある女の子は、男の子に比べて少ないので、貴重な場になるのではと思っています。
小学生以上のASD診断のある女の子で、友達がほしいなと思っている子が対象です(姉妹で参加したいという場合、その姉妹もASD診断が出ている場合には参加可能)。
気になる方は、ぜひ事務局(086-955-6758)までお問合せください♪(正会員限定)
(担当:M)

サッカー&ドッジボールスポーツクラブの報告とお知らせ

本年度第4回目のサッカー&ドッジボールスポーツクラブを岡大の体育館にて行いました。
参加者は、14名。岡大ボランティアさんは10名の参加。
心地よい気候の中、みんな元気いっぱい活動できました!!
今回は、岡大のボランティアさんの参加が少なかったので、環太平洋大学(IPU)や中高生ボランティアさんにも声かけをして、+5名参加してくれましたー!! 
事前に当日の動き方と関わり方の打ち合わせをしました。
IPUの学生さん、「すごいね」「よかったよ」などたくさん子どもたちを褒めてくれていて、初めてとは思えないほど、上手な関わりをしてくれました。学校の先生を目指されている学生さんたち、本当に前向きです。
さて、今回は、自身も高機能自閉症を持つ中高一貫校3年のK君が、子ども付きに初参加してくれました。彼は3歳の時から、このサッカークラブに6年間ほど通っていました。
当時は、なかなか活動に参加できていなかったり、弟にちょっかいをかけることに夢中になったり、またリレーで負けて怒ったり、ボラさんの話を聞く時には、ボールに乗ったりと、集団活動が苦手なようでした。
そんな彼が、ずいぶんと成長して、自閉症の小さな子の役に立ちたいと、参加してくれました。ボランティアとしての役割の説明を受け、当日スケジュールの確認やお子さんのプロフィールに目を通して開始しました。はじめは緊張している様子でしたが、事前に打ち合わせをすることで、見通しを持って参加することができていたように思います。
次の活動の声掛けをしたり、できたことを褒めたり、お子さんのモデルとなれていました。
彼は終わった後に、「とても有意義な時間だった。自分が参加していた時のことがとても懐かしく、当時ボランティアさんと話すことがとても楽しみだったことを思い出し、楽しい時間を過ごしてくれたらと思いながら活動した。休み時間もボール投げをして遊んだ。言葉は話してくれなかったけど、担当の子が楽しそうに参加できていたことが嬉しかった。他の子にも関わってみたいと思った。参加している人が楽しんでくれているのを見ると元気が出る。部活前に家で寝ているより、とても意味のある時間を過ごせてよかった。サッカーもまた来たいが、他のボランティアもまたしたいと思った。」と、話してくれました。
この会を続けていて、よかったなーと思う瞬間でした。
また、昨年度からずっと参加してくれている高校生ボランティアさんのAくんは、「自分は片付けとかお手本とかそういうのが向いていると思うので、そっちを頑張りたい」と言ってくれ、
自分の向き不向きも自分で理解し、活動に継続して参加しようと思ってくれて、本当にうれしく思います。
こうして、成長したお子さんの中に、ボランティアで参加してくれる子が増えてくれるのは、小さいお子さんを持つお母さんたちの希望にもなるといいなと思っています。
学生のお兄さんやお姉さんと関わることをとても楽しみにして来られているお子さんがたくさんいます。
楽しんでボランティアをしに来てくれる学生さんたちに感謝です!
次回は、少し先ですが、3月8日(日)の開催です!! (正会員限定)
今年度最後のスポーツクラブです
(担当:K)

木工教室 の 報告

代表の巻頭文にもあったように、11月9日(土)、今年も高梁成羽の木工作家 川月清志先生にお願いして木工教室を開催いたしました。
場所はおひさまハウスの中庭、机を12台並べて、12人の子どもたちが、お父さん、お母さんに手伝ってもらいながら、この世に2つとない作品を仕上げていきました。
今年のキットはミニプランターにもなる小物入れです。天候にも恵まれ(秋だというのに、ちょっと暑いぐらいでした)、みんなでワイワイと取り組みました。途中、糸ノコ機の1台が故障するというアクシデントもありましたが、残りの2台で譲り合いながらみんな時間内に完成させることができました。
あまりに複雑な下絵を描いた作品は、お父さんの奮闘でも「全部を糸ノコではちょっと無理・・・」ということで、残りは家に帰って彫刻刀で仕上げるということで納得の力作となりました。
最後に、出来上がった作品を手に、みんなで写真撮影です。
ポーカーフェイスの子どもたち、笑顔いっぱいでスマホを構えるお母さんたち・・・・ いつもながらの育てる会の木工教室でした。

OHAの会 の お知らせ

OHAの会は、知的障害を伴わないタイプの自閉スペクトラム症(ASD)のお子さんを育てる保護者のための会です。
11月17日(日)開催予定だった第3回目のOHAの会が先生のご都合により、延期となりました(参加者には連絡済)。
延期の日程が決まりましたのでお知らせいたします。
11月17日→ 2月2日(日) 10:00-12:00 お忘れのないよう、お願いいたします。
また、次回のOHAの会の日程は、1月19日(日)です。
よろしくお願いします!(正会員限定)

おやじの会 山のぼり の 順延のお知らせ

11月16日(土)に予定していた「おやじの会」での夕立受山の山登りでしたが、当日の天候不順のため中止とさせていただきました。
小雨模様で無理をすれば強行もできたのですが、今回は小学校の学習発表会と重なっている学校も多く、参加希望の方が少なかったため、日を改めての山登りを企画することになりました。
これから冬が近づき寒くなるため、来年の春、少し暖かくなった5月ぐらいに、次は学校行事などにも配慮して日程を決めさせていただきたいと思っています。
今秋の山登りを楽しみにしていたみなさんには申し訳なかったです。
どうかご容赦のうえ、来春の山登りのご案内をお待ちください。(正会員限定)
よろしくお願いいたします。
(おやじの会:T)

お母さんコラム

中2でASDの診断のある特別支援学級(自閉症・情緒学級)に通う息子と、小2でASDの診断のある通常学級+通級指導教室(自閉症・情緒)に通う娘を持つ母が、普段の我が子との日々をつれづれに書いているコーナーです。
どうぞ気軽な気持ちで読んでください。
兄の学校での期末テストが終わりました。親も子もテスト週間が終わって「やれやれ」です。
テスト範囲と日程が配られて、じっと見た後、息子が「母さん」と声をかけてきました。
「どうした?」と尋ねると、「部活はテスト週間前から休みだからいいんだけど、テスト勉強しながら、テニスのクラブチームにも行くとなると、まあまあ時間がないなと思うんよ」
「でも、テニスのラケットを振らない日が続くと、たぶん一気に下手になるような気もする」
「だから、1時間だけ毎日テニスしに行きたいんだけど、そうすると、母さん送迎まあまあ面倒だし大変だと思うんだ。でも、送迎お願いできる?」と聞いてきます。
以前だったら、時間配分やテスト勉強など、いちいち私が声をかけないと計算できない・取り組みもしなかった息子の成長!「いいよー。よく考えられるようになったやん」と褒め褒め。
また、テスト2日前に、地元の祭りがあることを伝えると「知っとるよ」と行く雰囲気で言うので、「ちなみに、行くとなると午前中から家族総出で出かけます」「いとこたちもいるから、帰るのは夜ご飯食べてからってことになります」
「そうなると、疲れて帰ってきて、その日は勉強するどころの話じゃなくなるかもしれません」と伝えると「やばいな。俺行くのやめとくよ」と我慢することができました。
テストの結果は・・・? まだテストが返ってきていないので分かりませんが、「〇〇のところが上手く答えられんかったんよなー」
「△△は分かったんだけど、たぶん◇◇のところ間違えたと思う」とぼやいています。
「うまくいかなかったことが分かっているということは、分かっているからこそだから、成長よ」
「何が分かって、何が分からないかが分からないってのが、一番危ういからね」
「出来る範囲で精一杯勉強頑張ってたじゃん。偉いわ」と褒めると、まんざらでもない顔をしていました。
テストの結果が良いに越したことはないですが、努力することの大切さを以前に比べると理解できるようになっていることに嬉しく思いました。
ちょうど療育の保護者座談会やペアレントメンター研修などで、本人の小さい頃の話をすることが多かったので、「ほんま大きくなったものよ」と感動します。一つ一つは些細なことかもしれませんが、我が家としては毎日少しずつの成長が本当にうれしいです。
(cyacya)

ちゃーちゃん日記 (あるASDの女の子のお話)

ASDの子ども二人を育てる母親であり、AS当事者でもある私のこれまでの日々や現在の様子を紹介するコラムです。
脈絡ない話や時系列が昔だったり今だったりで、分かりづらいかもしれません。思い出したままをお伝えしていくので、整理されていませんが、お気軽な気持ちで読んでいただき、良ければ「おもろいな!」「不思議!」と皆様の身近にいるASDの人たちの感じ方や暮らし方を知ることに少しでも繋がれば、と思っています。
先日、川崎医療福祉大学の「自閉症ネオカンファレンス」が二日間にわたって開催されました。大盛況!!
650名ほどの参加者と、たくさんの講師やスタッフ陣で700名前後の人・人・人!!
私は裏方スタッフとして、受付や会場案内などを中心に、あちこちウロウロしていました。
案内をしながら思ったことは、「視覚支援は有効」だけど、「伝わらない視覚支援は、役立つとは限らない」ということです。
全国からの参加者や大学自体を訪れたことがない人にとっては、会場図があっても、それがどの部分を示すかが分からない。
だから「今ここにいてー」とかを会場図を見せながら伝えても、「ん?ん?」となるので、直接ジェスチャー(手で示しながら)で「一つ上の階の、このあたり」と伝える方が理解しやすいし、「自動販売機の場所を教えてください」と言われた際にも「ここを出て左にいって、まっすぐいって・・・」よりも「ここを出て、左を向いて、まっすぐ行くんですけど。そうそう!そのまままっすまーっすぐ、そう!そこです!」と言う方が分かりやすい。
写真があれば分かりやすいんでしょうけどね。
また、受付のところでも、「受け付けは苗字ごとに列があって、受付分かれていますよ」と言うだけよりも、ジェスチャー(手で指し示しながら)で「こっち側が『あ行』で、あっち側が『わ行』です!表示貼りだしていますのでー」と言われる方がピンとくるようでした。
自分のこととして考えてみても、「具体的に伝えているんだから分かるでしょう」「書いているから分かるでしょう」「こうすればいいんだよね」と言われても、伝えられたことや書いてあることの意味・意図が分からないからできないことも多いです。
例えば「廊下は静かに」と言われたり掲示があったりした時、休み時間でも静かに静かに廊下を歩いていた私です。教室を移動する際に言われたこの言葉は「授業の邪魔になるから静かに」という意味だったと思うのですが、それがいつどの場面で使われるルールなのかが分かりませんでした。
また、例えば「丁寧にしてください」と書かれた時、丁寧さは場面によって様々です。
丁寧に字を書く・丁寧に物を扱う・丁寧に計算し直す・丁寧に振る舞う。
具体的に言われたら少しは気をつけられますが、「丁寧にしてください」だけでは文脈が読めない。だから間違えた丁寧さになってしまうことも多くありました。
また、視覚支援がすぐに背景のように埋もれてしまうので(派手に作られていてもダメ)、自分にとって「これは大事だ」と意識するためには、意味や意図・理由が大事なんだよなぁとも思っています。
なかなか苦労しますが、一つ一つ納得したら成長できる私、素敵だなと思います^^
(ちゃーちゃん)

 ぐんぐん だより 
今月の「ぐんぐん便り」、担当は「ぐんぐんぴっぴ」です。

ぐんぐんぴっぴ (児童発達支援)

街中は早くもクリスマスのイルミネーションで彩られて、ウキウキワクワクする時期となりましたね。
子どもたちからももうすぐクリスマスの話が聞けるかなと楽しみにしているスタッフです。
2024年も残り1か月となりました。月日の流れの早さに驚かされるばかりです。インフルエンザやコロナに負けず、元気に毎日過ごしたいですね!
ぐんぐんぴっぴは法人の中で最も幼いお子さんが対象の“早期支援”を行う事業所で、開所してもうすぐ8年目を迎えます。
先日、TEACCH研岡山でぐんぐんぴっぴの“早期支援”の取り組みを発表する機会をいただきました。
参加者の皆さんにぐんぐんぴっぴの取り組みを知っていただくことができました。また発表にあたり改めてぐんぐんぴっぴの療育を振り返る時間をいただけたことはとても貴重で良い経験となりました。
ぐんぐんぴっぴの早期療育では、乳幼児期の成長の目ざましい時に、関わり(あそび)を通して言語発達、認知発達、社会性発達などの土台となる社会的コミュニケーションの力を伸ばすことを目指しています。
しかしながら、週1回の療育だけでその力を身に着けることは不十分で、家庭でも意識的にお子さんと関わる時間を持っていただく必要があります。
ただお子さんと遊ぶだけでは社会的コミュニケーションの力を伸ばすことはできません。やはりコツやテクニックが必要で、お子さんごとに合う方法が違います。療育の中でどの方法がそのお子さんに合う方法かをご家族と探っていきます。あれこれと工夫しながら、お子さんに合う方法をご家族と探していくのが親子同室療育の魅力だなと感じます。
そして、療育の中で見つけた「お子さんに合う工夫」を今度はご家庭で実践していただくことになります。
早期といわれる年代のお子さんたちはとてもよく伸び、先週までできなかったことが今週にはできるようになっている!
家庭で頑張って取り組んで下さった成果が1週間ぶりに合う子どもから伝わってくる! といった感じです。
お子さん自身の伸びはもちろんですが、1週間ぶりに合うご家族もお子さんとの関わりが上手になっておられ、1週間意識して取り組まれたことがよく分かります。
ご家族の方がお忙しい中、お子さんとの時間を作り、意識して丁寧に丁寧に取り組んで下さったのだから、お子さんが伸びるはずだなと納得です。こうやって支援者と保護者の二人三脚でお子さんの社会的コミュニケーションの力を伸ばしていくのがぐんぐんぴっぴスタイルの早期支援となります。
今回は “家庭での取り組みがお子さんの成長につながる!” と実感した療育スタッフのお話を紹介したいと思います。
療育の中で「お子さんに合った工夫」を見つけると、時にご家族はちょっと普段とは違う頑張りをしないといけないということもあります。
というのも、普段通りの関わりではお子さんの注意をキャッチしづらいこともあるため、抑揚をつけたり、オーバー気味なリアクションをしたりと工夫が必要になるからです。
A君のお父さんは時々療育に来られる物静かな方です。本人が「〇〇先生!」と玩具を差し出したら視界に入ってから「わあ〜 かわいい!」とオーバーに応じる、遊びの中で「びっくりした!」という言葉に合わせて大きく体をそらせながらリアクションする支援者の動きに少々驚きつつも真剣に観察され、「確かにそうすると繰り返しているうちに、自然と先生がどんな表情や反応をしているか楽しそうに見ていますね・・・」と気が付かれ、その後全力で頑張って真似てやってくれました。
すると、その次の療育の際にお母さんから「前回の療育の後から主人のリアクションが何となく大きくなった気がします。でもそのおかげで、Aもお父さんのリアクションを確認するようになりました!」という嬉しい報告がありました。その後療育で見られるA君の様子にも変化が見られるようになりました。
療育開始して間もないころは「B先生!○○だよ」と働きかけてくれるものの、下を向いたままや違う方向を見ていたりと、支援者の反応を確認することが少ない感じだったのですが、たった数か月で「B先生」と支援者の方を見て呼びかけ、「あのね・・・」と家族でお出かけに行ったことを話し、支援者が「へえ〜良かったねえ!」と反応を返すまで注目が持続し、なおかつ支援者の反応に対して「うん!」と笑顔で応えるという成長ぶりに嬉しい驚きです。
この成長は日々意識されたご家族の努力あってこそと思います。お子さんとのやりとりが楽しめるというのはご家族にとっても「可愛い!」が増す嬉しい瞬間ですし、お子さんは信頼するご家族との嬉しい、楽しい経験の中で「こうすると伝わりやすい」といった人と関わる上でのコツを獲得していくことができます。それらを伸ばすには、療育でご家族とお子さんに有効な方法を見つけることと、家庭での日常生活の中での実践が何よりも大事だなと感じます。
これからもご家族と本人に合った方法を探りながらご家庭での実践に繋がるような伴走者でありたいと思います。
3歳未満の自閉症のお子さんは、1週間と言わず、1時間の中でも発達がめざましいです。
この時期に自閉症のお子さんが、“人と関わって楽しい”経験をくり返すことで、今後の人やものへの関わり方や、捉え方などを変えていける可能性があるのではないかと思います。
お子さんたちの成長に背中を押してもらいながら、ぐんぐんぴっぴスタッフ一同は早期支援について日々学び中です。「ぐんぐんぴっぴの早期支援を、このタイミングで受けられて良かったです」と言ってもらえるような支援ができるよう、これからもしっかり学び努力していきたいと思います。
(ぐんぐんぴっぴ スタッフ:M)

寄付のお礼とお願い

みなさま方から温かいご支援をいただき、グループホーム「ほっぷ1」と「すてっぷ1」で、
みんな楽しそうに暮らしています。ご支援、本当にありがとうございます。

  【育てる会・グループホームへご寄付をいただいた皆様】(R6.10.26〜R6.11.25)

○ F.H 様(今治市)
○ 鳥羽代表
○ みのる産業 様(赤磐市) もちつき機(3台)
これからもよろしくお願いいたします。
寄付金 振込口座
  中国銀行 赤磐支店 普通預金 1321755
  岡山県自閉症児を育てる会 代表者 鳥羽 美智代

以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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