Japanese version only
令和 7年1月31日
第321号
NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
321号 目次
今年はいい年に
即実践講座、夜間連続講座、支援ツール勉強会 の 報告とお知らせ
フリーマーケット、水泳教室、保護者座談会、キッズルームの 報告とお知らせ
はやぶさの会 、クローバーの会、青年部の会、OHAの会 の 報告とお知らせ
お母さんコラム
ちゃーちゃん日記
私のお薦め本コーナー
「場面別 気になるこの保育サポート アイデアBOOK」
ぐんぐんだより
「赤磐ぐんぐん」
寄付のお礼とお願い
今年はとてもあたたかな雲ひとつない初日の出を見ることができましたね。
「こいつは春から縁起がいいや〜」でございます。いい年になりそうです。
新しい年そうそう、お知らせです.
3月15日(土)には、門眞一郎先生と石井幸仁先生を迎え、PECSの講演会を行います .
今回の講演会は、三重県で実際にPECSを学校現場で取り入れていらっしゃる石井先生の実践をみていただけると思います。 取り組みに二の足を踏まれている教育現場の先生方にぜひPECSの有用性を知っていただきたいとの願いから実現した講演会の企画です。
やってみれば子供が変わる.子供がわかる。子供に伝われば先生が楽になる。仕事が楽しくなる。保護者喜ぶ。やっている実感が持てる。
そんな良いことづくめの講演会です。
保護者と一緒にご参加ください。保護者の方は先生をお誘いくださいね。
この日をきっかけに学校が家庭が変わり始める・・・そんな講演会です。
さて、今年に入ってすぐのことです。門眞一郎先生に岡山まで来ていただいて、PECSトークの勉強会をしていただきました。
私と夫の二人だけが生徒です。
我が家の息子、哲平は少しだけ話せます。そのせいかPECSがうまく進みません。
哲平の暮らしのどんなところにPECSを取り入れられるのか・・・、哲平は会社に行く時、JR山陽本線で瀬戸駅から東岡山まで行き、赤穂線に乗り換えて、香登駅まで通っています。電車の中で、駅で誰と何の話ができるでしょう。
会社の中での行動も仕事場、食堂、更衣室、仕事場までの道筋でどんなコミュニケーションが必要でしょう。
息子はグループホームに入っています。そこでのやり取りはどんなことがあるでしょう。食堂で世話人さんと、スタッフさんと、同居人の人たちと、どんな話をしたいのでしょう。
(モスバーガーにて門先生とPECS)
例えばブックを作るとしたら、数知れないくらいのカードやシートが必要となりそうです。
また、それを私が作ったとしても、使うためのブックを持ち歩くのは重過ぎることでしょう。
そこでiPadを利用したデジタルPECSというわけです。でも、このiPadに入れる中身は、本人が必要とするものでなければなりません。
彼自身が写真を撮って自分が話したい内容を入力して伝えるようなことが本当には必要なんだろうと思います。
そこで考えました。彼に iPadで、彼の興味のありそうな写真をたくさん撮ってもらいました。
まずは建物や場所の写真からです。そしてそれに文字を入力することを教えていきます。
PECSトークの操作についても、時間をかけて教えていけば少しずつ覚えていきます。絵カードは大好きなイオンモールの中の店やイオンまでの道筋の中で目に付いた店や場所です。自分で撮ったものですからしっかり覚えています。たくさんの写真の中から自分で選んで文字入力を教えていきました。
たくさん手助けはいりますが、何とか20枚ほどのカードを作りました。
なかなか教えがいのある人です。
ローマ字を教えたのは中学生の時でした。育てる会のパソコン教室のために教えました。パソコンはローマ字入力のほうがやりやすいと思うからです。法則性のあるものは覚えやすいようで、ローマ字は割と早く覚えてくれました。
話すことは単語の羅列くらいしか話せない哲平ですが、パソコンの入力は中学の時教えたので出来るのです。すごいなと思います。
教えたことは忘れない。ほんとにあんたは重度の知的障害なのかい?と言いたいくらいの物覚えです。
でも、コミュニケーションは、全く取れない人です。自閉症は能力の差が大きい障害だとつくづく思います。
さて、これで彼が行きたい店のリストがだいぶ貯まってきたので、いろいろお話聞いていこうと思います。彼が何を語るのか、楽しみです。
いずれは自分で写真を撮ったものを見ながら報告やお願いやらをしてもらえるようにならないかな・・・というのが私の希望です。
いくつになっても成長はあると信じて頑張ってみようと思います。
PECSで行きたいお店を語れるようになったら、門先生に来ていただいた甲斐があったというものです。
(門先生とPECSを使って「さようなら」)
お話変わって、倉敷の社会福祉法人P.P.P.(旧:ひまわりの会)へ、グループホームのお母さんたちとお訪ねした時のお話をしましょう。
1月22日(水)、成年後見を法人でされているというお話を聞いて、詳しい話を聞きたいと出かけていきました。
理事長さんと法人後見担当のKさんがお話聞かせてくださいました。
グループホームに入って、今現在の暮らしは安定している息子たちですが、親亡き後、彼らの暮らしはどうなるのだろうというのが一番気がかりな私たちです。親亡き後も支援が続いて受けられるように、お金のことや身上監護のことなど、親の取り越し苦労かもしれませんが、心配でなりません。
私など60代のころまでは、いつまでも元気な気持ちでおりましたが、70の声を聞くといつ何時 逝く日が来るやもしれない・・・などと思ってしまうようになりました。
そんな時、親亡き後に頼りになる組織を作っておくことが必要と思うようになりました。
P.P.Pの理事長さんが快く引き受けてくださって、今回詳しくお話をしてくださいました。
その時にお話しいただいた中で特に心にとどめておきたいと思ったことは、「親として、子にどんな人生を送ってもらいたいと考えているか」と言われたことです。
親としてわが子の人生設計をどんな風に考えているのか、を問われました。
どういう場で暮らし、どういう病院に通い、親亡き後には誰に託していくのか、様々な手続きのことや、どのような準備が必要かなど、お話は多岐に及びました。
親は財産をどう残していくのか、はては親としての遺言状の書き方までお話しくださいました。
これから法人としてどう動いていくか、「成年後見人制度」の動向次第ではあるのですが、親としてやるべきことを、しかもすぐやるべきことを教えていただきました。
大きな収穫でした。私は、まず遺言状を書くことにします。エンディングノートは、書いていっているのですが、それでは足りないことを感じています。いつ何が自分の身に起こるかわからない時代、そして自身の年頃です。不安を持って暮らすのではなく、安心して暮らしていくためにも、すぐにとりかかろうと思います。
また、こんな資料をいただきました。
「わたしの生き方ノート」(岡山県社会福祉協議会)
たくさんこういったものは出版されていますが、すべてを書き込むのは少しおっくうになります。これくらいのページ数なら書き込めると思うので、すぐ取り組めそうです。これは本人について書き残すものです。
PPPさんには大変お世話になりました。いつでもわからないことがあれば聞いてくださいと、おっしゃっていただきました。
ありがたいことでした。
当日参加されたお母さんからの感想が届いています。
後見人制度について、ほとんど詳しく知らなかったので、今回お話をおききして、色々勉強させて頂きました。
本人の財産と親の財産をきっちり分けて線引することからスタート。
子供がどういう人生を送って欲しいか我が子の人生設計を立てる。本人の意思も尊重しながらなら考える。どういうサービスを利用したいか、病気になったらどういう治療をするか、身元引受人は誰にするか、親亡き後、子供やお世話してくださる方が困らないように、今しておく考えておくことが大切なんだと教えて頂きました。いつ突然起きるかもしれないその時のために少しずつ考え書面に残していきたい思いました。 ( I )
さて、次にお話したいことは、育てる会の青年たちの会についてです。
小さい子たちには、はやぶさの会やクローバーの会などあって楽しそうです。
でも大きくなったお兄さんたちには、これまでそういう会がありませんでした。
友達と出かけるなんていう楽しい外出の機会を提供してやりたいという親たちが集まって作った会がこの会です。
今回はボウリングと食事の会を行いました。 詳しくは後のページをご覧ください。
近くのスーパーが工事中です。開店準備の進むスーパーの工事を見ては、毎日楽しみに待っている息子です。
工事がお休みにでもなれば急に不安になるようで、「工事ない! 開店遅れる!」などと不安になる哲平です。
でも、工事は急ピッチに進んでいるようです。こんなに待ち焦がれている人がいるスーパーはきっと繁盛することでしょう。
寒さが緩んだり、厳しくなったりと不安定な冬の日が続きます。インフルエンザも随分と流行っているようですので、お大事になさってくださいね。
それでは今日はこのあたりで、皆さん、ごきげんよう。
(鳥羽 美千子)
令和6年度 現場の先生のための即実践講座
令和6年度の、今治のライフサポートここはうす所長の桑原綾子先生による「現場の先生のための即実践講座」です。
第8回は、「愛媛の明るい当事者会さんとコラボ」ということで、小学6年生の「すみっこぐらし」さんと成人の亀井さん、井門(いど) さんの3人のお話しを聞かせていただきました。
特に井門さんの、明るく前向きでバイタリティーのある生き方には感動すら覚えました。でもその裏には、これまでの発達障害に対するいじめや不登校などを乗り越えてこられたんですね。
「人間として、人として、生きていくために共生は無理!」なんて言葉は、障害に対する差別による実感の叫び(穏やかにおっしゃられていましたが・・・)のように感じられました。共生が無理なら、お互い折り合って暮らしていくのがいいのでしょうね。
貴重なお話しでした。
次回のテーマは「対応の難しい行動に向き合う」で、実践報告もあるそうなので、また楽しみです。
『 第9回 現場の先生のための即実践講座 』
日 時:令和7年2月14日(金) 19:00〜21:00
場 所:オンライン開催(Zoom)
テーマ:「対応の難しい行動に向き合う 〜氷山モデルの活用・期待される行動を見極める・実践報告〜」
講 師:桑原 綾子 先生(NPO法人ライフサポートここはうす 所長)
主 催:NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
参加費:一般 23000円、賛助会員 20000円(全10回分)
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748
http://sodaterukai.org/policy1.html
第8回「愛媛の明るい当事者会さんとコラボ 〜できるだけ前向きに支援者あるあるを語り合ってみたい〜」 に参加された皆さんからのアンケートの一部です。
○ 本日はありがとうございました。当事者の方々のお話はとても分かりやすかったです。
すみっこぐらしちゃんの「先生から意欲を削ぐ言葉を掛けられた」「○○でもできるんだ」というしんどい思いを教えてもらい、支援者としての在り方や接し方を考えさせられました。
亀井さんの「教育はできないことをできるようにすることだと思う」というご意見も、その通りだなと思いました。目先のことを考えるだけでなく、将来を見据えた支援を考えることがいかに大切であるかを、当事者の方の言葉を通して改めて感じました。
井門さんの明るく前向きな姿の中に、つらい過去もあったことを教えていただき、「だからこそいまできること」を考え、同じようにしんどい思いをしている人たちへエールを贈る姿には感動しました。自分の今の状態に過信や満足をせず、支援者として利用者の将来のために必要な支援をしていこうと思います。
○ すみっこぐらしさんの“学校でしんどいことの話”の中で先生の対応に、そんな先生もいるんだ・・・とショックを受けましたが、自分の行動や言葉を振り返ることができました。
亀井さんの“支援を押し付けない人がいい”という話の中で具体的な例があがったので、とても分かりやすく、求めている以上のことをしないことも大切だと知る事ができました。
井門さんの“みんなこっちを見てる”の話や“自分の人生にないものだから心配になるのは分かる”という言葉を聞くことができ、保護者対応で悩むこともありましたが、自分の中で腑に落ちるものがありました。
今回たくさんの気付きを与えてもらったので、自分の関りを見直すきっかけになりました。またお話を聞く機会があれば、ぜひお願いしたいです! 1つの話題に対しても3人の講師の方の視点や意見を聴くことができ、学びとなりました。本当にありがとうございました。
○ すみっこぐらしさん 学校の教員としてはとてもつらい気持ちでお聞きしていました。気持ちをわかってくれる友達がいると聞いて救われました。教師にそのつもりがなかったとしても傷つけてしまっている事実があること、そのようなことがないように、今後より一層、子どもたちのことを一番に考えての言動かよく考えながら子ども達と向き合いたいと思います。すみっこぐらしさんの「自分を認めてほしい」「間違えたときには謝ってほしい」「無理強いをしないで子どもの意見を聞いてほしい。学校に行くのは私なのだから‥」などの言葉をしっかりと心にとめておきたいと思いました。ありがとうございました。
亀井さん 大切な情報や貴重なご意見をお聞かせいただきありがとうございました。「学生時代から、当事者同士の関わりだけでなく、一般の人たちとの関わりを持つことが、お互いにとって大切であること」「目先のことだけでなく、少し先を見据えての支援が大切ということ」「将来の選択肢がいろいろあることを学生時代から知っておきたかった」「複数の相談窓口のどこに伝えてもすべての関係機関に情報共有されるシステムになれば‥」「おしつけない支援者」などの言葉やお話が特に心に残りました。ありがとうございました。
井門さん とてもわかりやすく目から鱗のお話や腑に落ちるお話をありがとうございました。とても多才で羨ましいです。お話を聞きながら楽しくなってきました。ハーモニアス楽団の音楽劇「ピースアンドピース」をYouTubeで早く観たいと思いました。「障害者主体のインクルーシブ」「足並みを揃えることとこっちを見て一緒に楽しみましょうは違う」「あなたの普通をおしつけない」「自分自身を大切に、お互いをほんのり大切にしていきましょう」といった言葉やお話が特に心に残りました。ありがとうございました。
令和6年度 発達障害支援 夜間連続講座 IN 赤磐
赤磐市の共催をいただいて開催している「発達障害支援夜間連続講座」です。
今年度はよこはま発達クリニック・相談室で、発達障害児・者の支援にあたられている佐々木康栄先生をお招きしての講座です。
今回は「失敗には原則がある」というテーマで、佐々木先生を含め、「誰でも失敗することがある」を前提に、要は失敗を失敗で終わらせず、次に活かしていく方策の大切さを教えていただきました。そこに必要なのは“知識”、そのために必要なのは“勉強”ということになるのしょう。
プロであるからには、勉強により知識を増やし、失敗を次の成功へと導き、子どもたちの成長を支えていかなければいけないのでしょうね。
次回は「いい支援って?」、支援者として自分がいい支援をしているか問われそうなテーマですね。
『 第9回 発達障害支援夜間連続講座 in 赤磐 』
日 時:令和7年2月19日(水) 19:00〜21:00
場 所:オンライン開催(Zoom)
テーマ:「いい支援って? 〜コンサルタントの視点から〜」
講 師:佐々木 康栄 先生(よこはま発達クリニック・相談室)
主 催:NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会、赤磐市
参加費:一般 20,000円、赤磐市在住・在勤者 7000円(全10回分・各資料代含む)
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748
http://sodaterukai.org/policy1.htm
それでは、第8回「失敗には原則がある」に参加された皆さんからのアンケートの一部です。
○ 子ども達には「失敗しても大丈夫」「失敗なんてないんだよ」と伝えながらも、私自身は失敗したらいけない…と無意識に思い込んでいたことに気付きました。
失敗を糧に支援者として成長していけるよう、学び続けていきたいと思います。
○ 鳥羽さんも言われてましたが、学び続けることがプロとして必要というのが心に残りました。佐々木先生でも失敗することもあるんだから自分が失敗するのは当たり前だな、とも思いましたし、失敗を減らすために基本を大切にしようと思いました。
○ 以前もおっしゃられていましたが「うまくいっていないことを続けていることが問題」。
なかなか改善策が見つからないケースがあります。この間やっと本人にかかわる支援者チームができ始めています。『失敗する確率を上げる要因』『基本が抜けると失敗につながりやすい』の項目を活用させていただき、具体的にチェックしながら各領域からの知恵を集め、仮説を立て、実践するまでの流れを作ってみたいと思います。
進まない理由は『自分(次第)』でした。
本人を知り、声を聴き、根拠をもって仮説を考え、ちゃんと実践に移し、失敗をちゃんと分析して次につなげる。丁寧に進めていけばアイデアにつながる材料は増え、他の力も借りれれば、視野も広がる。
←“できていないこと”=“できること”はいっぱいありました。
○ 子ども達には「失敗しても大丈夫」「失敗なんてないんだよ」と伝えながらも、私自身は失敗したらいけない・・・と無意識に思い込んでいたことに気付きました。失敗を糧に支援者として成長していけるよう、学び続けていきたいと思います。
○ 鳥羽さんがまとめで言われていたことが本当にそうだなと思いました。
プロだからこそ学びや練習を続ける。職員が同じ研修を受講する→我々は法人内で同じ研修を受けている人が多いので、翌日に出勤したら「あの話良かったね」「あのアドバイスを取り入れて○○をやってみよう」「あなたはどう思った?私は○○さんの姿が浮かんだ」等の話によくなるので共に学び合える環境があるというの有難いことで、そのような機会は本来当たり前では無いのだと再確認しました。
言われてみれば、以前の職場では有料の研修には参加できる人が選抜され、また独学や単独で研修に参加した人は受講していない人に研修報告という形で各自の中でインプットしたものを再構築して共有するということが普通だったので解釈が間違っていたり、その法人の文化や風習や教義的なもの、個人の価値観に焼き直されていたりしました。
支援ツール勉強会の報告 と 次回のご案内
1月9日(木)、今年度第6回目の支援ツール勉強会を開催しました。
今回は、武藏先生の著書『カンジョーレンジャー&カイケツロボ』を題材に、子どもたちに感情コントロールを教える方法について学びました。
感情コントロールは、子どもに教えたい大切なスキルですが、「なかなか教えるのが難しい」「続かない」と感じることも多いテーマです。
先生は、子どもたちの興味を引きつけるために「レンジャー」というキャラクターを取り入れたのだと言われていて、楽しみながら感情を学べる工夫がたくさん詰まっています。
本の中で紹介されている「感情マスター」などのステップやワークシートは、子どもたちが感情を理解しやすく、実践しやすい内容となっています。
実際に、高機能自閉症の中学3年生である我が子Tくんも、レンジャー好きから『カンジョーレンジャー』に入り込み、感情コントロールを身につけることができた一人です。ワークシートを使った指導は実用的で、親子の個別対応の時間を大切にしながら、本人のやる気を引き出す効果的な方法として大変役立ちました。
【快感情から教えることの大切さ】
感情を教える際は、「嬉しい」「楽しい」「穏やか」といった快感情から始めるのが効果的だそうです。不安や怒りなどの難しい感情をいきなり教えるのではなく、まずは前向きな感情を通じて感情との向き合い方を学ぶのがポイントです。武藏先生は、「不安や怒りを抑え込むのではなく、それらの感情に気づき、共存することが大切」と話されました。大人にとっても「なるほど!」と納得できるお話で、改めて「感情って難しいけれど面白い!」と感じる時間となりました。
【実践的なツールの紹介】
快感情を学ぶ際に役立つツールとして、「うれしい日記」や「大好き図鑑」の活用も紹介されました。
例えば、「大好き図鑑」では、好きなものの写真や切り抜きを集めてノートに貼り付け、それを眺めることで気持ちが穏やかになったり、楽しかった思い出を思い出せるツールとして活用できます。実際に、私自身もTくんと、幼児期や小学校低学年の頃に一緒に作ったことを思い出しました。おうちで楽しみながら子ども向き合える時間にもなっていたように思います。
【感情との共存を目指して】
誰でもイライラしたり不安になることはありますが、そうした感情を無理に抑え込むのではなく、共存を図ることが重要です。この日の勉強会では、子どもだけでなく大人も学べる大切な視点を教えていただきました。
次回は感情コントロールについての後編となります。今年度最終回となりますので、ぜひ現地でご参加ください!
(担当:事務局 K)
『 令和6年度 第7回 支援ツール勉強会 』
日 時:令和7年2月6日(木) 10:00〜12:00
場 所:事務局 大広間(赤磐市上市355-2)
テーマ:「お助けブックを工夫しよう A」
講 師:武藏 博文 先生(ぐんぐんアシスト相談員:元 香川大学教育学部 教授)
参加費:正会員 無料、 ぐんぐんグループ療育利用者・賛助会員 年間 3000円
第4回 フリーマーケット 出店者募集!!
第4回のフリーマーケットを4月12日(土)(雨天の場合は、翌13日(日))に開催予定です。
今年は場所を、事務局(赤磐市上市355−3)に移しての開催です。
できるだけ、にぎやかなフリーマーケットにしたいので、まず出店者を大募集です。
お店の広さは、だいたい風呂敷1枚くらいを予定しています。
出店は正会員に限りませんので、広く一般の方も申し込んでください。
詳しくは同封のチラシをご覧ください!
申込先:Tel.086-955-6758,Fax.086-955-6748、E-mail acz60070@syd.odn.ne.jp
正会員の方は、LINEからでもOKです。
水泳教室のお知らせ
日 時:令和7年2月16日(日)15:30〜17:00
場 所:OSKスポーツクラブ(岡山市北区絵図町1−50)
連絡先:育てる会事務局(086-955-6758)
ボランティアさん 大募集!!
水泳教室では、子どもたちと一緒にプールに入っていただけるボランティアさんを募集しています。
泳力は問いません。 カナヅチの方でも大歓迎です!! 大人なら背が立つプールですので、子どもたちの安全のため、ぜひ月1回のお手伝いをお願いします。
詳しいことは事務局(086-955-6758)までお問い合わせください。
★水泳教室に新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
体験してみたい方は、2回までOKです(1回 1000円)。
プールは正会員限定で、育てる会の貸し切りで使っていますので、安心してお越しください。(正会員限定)
★欠席される方は2月13日(木)までに事務局に連絡してください。
(担当:T & S)
保護者座談会の報告とご案内
〜みちこさんの巻き寿司座談会〜
1月16日(木)、事務局1Fの大広間にて「巻き寿司座談会」を開催しました!
節分を前に、巻き寿司の上手な作り方を学び、参加者全員が「今年の節分には自分で巻き寿司を作ろう!」とやる気を高める楽しい時間となりました。
みちこさんからは、巻く際のポイントとなる「ご飯の入れ方」や「抑え具合」など、実践的なアドバイスがたくさんあり、とても勉強になりました!
座談会では、美味しい巻き寿司をいただきながら、子育ての悩みや日々の生活のことなど、和やかな雰囲気の中で話が弾みました。
参加者同士が笑顔で交流する、ほっこりとしたひと時となりました。
座談会は毎月開催していますので、初めての方もぜひお気軽にご参加ください!
心温まる時間を一緒に過ごしましょう!!(正会員限定)
2月の座談会 マッサージ座談会
日時:令和7年2月13日(木) 10:00−12:00
参加費:500円
場所:育てる会事務局1F大広間(赤磐市上市355-2)
3月の座談会 クッキング座談会
〜あきよさんのホットサンド座談会〜
日時:令和7年3月13日(木) 10:00−12:00
参加費:500円
持ち物:エプロン・飲み物
場所:おひさまハウス食堂 (赤磐市和田194-1)
みのる産業さんからいただいた『餅つき機』で、ミルクブレッド食パンを作り、その食パンをさらにホットサンドにしよう!と、いった企画です!
みんなでワイワイしながら、食べましょう!!
キッズルームのお知らせ
日 時:2月8日 土曜日 12:45 〜受付開始
場 所 : 岡山大学 清水記念体育館
持ち物 : うわぐつ、飲み物(必要な方)
参加費 : 500円 保険料込(2歳児から必要・兄弟児も同様)
参加申込は、事務局までLINEかお電話ください。(正会員限定)
はやぶさの会 の 報告
「はやぶさの会」は、ASDの育てる会正会員メンズたちの友達作りの会です。
冬休み最後の1月5日(日)に、はやぶさの会メンバーでファミレスに集まって、一緒にご飯を食べて、「お年玉:プレゼント交換会」をしました。
今回は少人数開催だったこともあり、最初は毎度のことながら人見知り状態だったメンズたちでしたが、ご飯を食べてから少しまったりタイムに入ると、持ってきた本や漫画を見せあったり、絵しりとりをはじめたり、クイズを出し合ったりもしながら交流できていたのが、微笑ましかったです。
親たちはワイワイと普段の様子やお悩みを話し合うこともできて、すっきり!本当はもう少し語りたいぐらいでしたが、「プレゼント交換もできたし、やることはやったじゃろ?」と言われてしまい、笑っちゃいました。機能的だなぁ。笑
参加された方からの感想です。
本人は「楽しかった」の一言でしたが、こちらが少し言葉を足すと「〇君が車に詳しかったから、たくさん話できて良かった」と言っていました。いつもは、無口で終わるはやぶさでしたが、今回はたくさん話す姿が見られて良かったです。絵しりとりは彼らにピッタリな時間潰し?のゲームだったと思います。皆、絵が上手。
終わって数日経っても時々、その場での会話などを思い出すようです。息子は大人数だと刺激が入り過ぎるので今回は偶然ですが落ち着ける環境だったのかもしれません。ありがとうございました。
本人は「プレゼントがよかった」「絵しりとりが楽しかった」「今回みたいに自分でも食べられるもののあるとこがいい」とのことでした。
親としては、親同士で喋るのが楽しかったですし、本人もはやぶさの会を楽しみにしていて、久しぶりの人と会えて嬉しいと思っているけど、自分から話していくタイプではないから雑談タイムは難しそうで、何かすることがある方がいいのかなと感じました。でも親はしゃべりたい!ですね。
わが子は「はやぶさ次はいつ?」と毎度聞いてくるぐらいはやぶさのメンバーに会うことが大好きです。そのくせ、出会うといつもドキドキするのかなんなのか、親が思うような自然な会話になるには少し時間がかかるのですが、それでも息子のペースを誰も文句言わないで待ってくれるし、自由だし、暖かいなと嬉しく思います。これからも学期に一回程度でいいので長く続けていきたいなと思いました。いつもありがとうございます。
メンバー大募集中!!小学生以上のASD診断のある男の子・友達がほしいなと思っている子が対象です。(兄弟で参加したいという場合、その兄弟にもASD診断が出ている場合には参加可能です)
ぜひ事務局(086-955-6758)までお問合せください♪(正会員限定)
(担当:M)
クローバーの会 の お知らせ
「クローバーの会」は、ASDの育てる会正会員女子たちの会です。
学期に一回程度集まって、皆で一緒にご飯を食べたりカラオケをしたり遊んだりおしゃべりしたりを楽しんでいます。
メンバー大募集中!! ASDの診断のある女の子は、男の子に
比べて少ないので、貴重な場になるのではと思っています。
小学生以上のASD診断のある女の子で、友達がほしいなと思っている子が対象です(姉妹で参加したいという場合、その姉妹にASD診断が出ている場合には参加可能)。
興味のある方は、事務局(086-955-6758)までお問合せください♪(正会員限定)
(担当:M)
青年部 わいわいHoliday の 報告
1月19日、育てる会の高校生以上の青年たちの会が、行われました。
11時45分ジョイフルに集合。6人の青年たちとそのお母さんたちの総勢12人のメンバーでにぎやかに集まりました。それぞれに食事を頼んで、たくさん食べそしてドリンクバーへ何度も往復し、十分食べた後は、さぁ〜ボウリング場へと出発です。
少し離れたボウリング場ですがお母さんたちのそれぞれの自動車で移動も完璧。マイボール、マイシューズのある5人と初めてのボウリングのI君との6人でのゲームでした。みんなそれぞれ高得点。スペシャルオリンピックでも練習しているみんなですから素晴らしく上手です。わが子は久しぶりのボウリング。90点から120点くらいの得点でした。はじめてのI君はいろいろ工夫しながらどんどん上手になっていく様子にほかの親たちも大声援でした。
彼らは友達と遊びに行くことはなく、休日は家族と過ごすことが多い人たちです。
時々こういう機会を作ってやりたいと思う親たちで行う青年の会です。自閉スペクトラムに併せて知的障害もある青年たちの集まりです。
どうぞ育てる会の会員の方で、参加したい方募集しております。(正会員限定)
ボウリングはM君が優勝しました。 トロフィーをゲットして嬉しそうなM君です。
(担当:M & T)
OHAの会 の 報告とお知らせ
OHAの会は、知的障害を伴わないタイプの自閉スペクトラム症(ASD)のお子さんを育てる保護者のための会です。
1月19日日曜日に、講師の利守愛子先生によるOHAの会をZOOMで開催しました。
前半は『虹の架け橋 自閉症・アスペルガー症候群の心の世界を理解するために』を読み、後半は参加者の皆さんがお子さんについて利守先生とお話ししました。
今回の輪読の内容には、儀式的な行動が止められず、周りとうまくコミュニケーションが取れないため頻繁に小学校でトラブルを起こす我が子に心を痛めるお母さんが出てきました。
利守先生のお話しでは、儀式的な行動は安心するためや、逆にやらないと不安だからやっている。だから儀式を止めさせるよりも、それ以外で安心できる場面を増やしていけば、自然に減っていくことが多いそうです。
また、子供が小さいときは、親は過保護なくらいでいい。充分に安心したら子供は自分から外の世界に出ていくというお話も印象的でした。
後半では、いろいろな年齢のお子さんをもつ参加者のみなさんがそれぞれのお話をしていて、我が子の幼い頃を思い出したり、大きいお子さんのお話を聞いて未来に希望を持ったりしました。
(参加者N様よりご報告いただきました。)
次回は、11月17日(日)延期分として、2月2日(日)に開催を予定しています。
残り2回となりました。お楽しみに。(正会員限定)
お母さんコラム
中2でASDの診断のある特別支援学級(自閉症・情緒学級)に通う息子と、小2でASDの診断のある通常学級+通級指導教室(自閉症・情緒)に通う娘を持つ母が、普段の我が子との日々をつれづれに書いているコーナーです。どうぞ気軽な気持ちで読んでください。
今年の年末年始は大変でした。
クリスマス時期:娘ゴホゴホ→終業式ごろ:私ダウン(発熱)→元旦:息子ダウン(高熱)→仕事はじめ:旦那ダウン(高熱)&私副鼻腔炎でダウン・・・なんだこれってぐらいに家族中に体調不良者続出。
ところが、インフルでもコロナでもない。ただの風邪をこじらせただけっていう・・・私についてはもう一か月副鼻腔炎と中耳炎と戦っています(通院を続けて服薬中)。
インフルじゃなくて良かった反面、インフルだったらすぐに薬もらえばすぐに治るっていうから、それはそれで大変だし、この冬のインフルは強いらしいので、改めてインフルかかったら嫌だなぁとも思っています。
特に息子は、元旦の体調不良だったので、お正月の予定がすべてキャンセル。とってもしょんぼりしていました。
「母さんの実家に行って、おせちを皆で食べたりお年玉をもらったりができない」とぼやいていたので、私が行くときに、おせちの料理を分けてもらってくること・お年玉は預かって帰ってくることを伝えるとケロリとしていました。
そう。自分にとっての影響が少ないと平気なんですよね。現金なやつです。
娘は元気になっていたのでマスクありでお正月のご挨拶に実家へ行きました。
「ありがとう!」と言いながら、ポチ袋を開けようとするので「開けるのは家に帰ってから!」と言うと「なんで?」と。「お金が何円入っていても『ありがとう』の気持ちは変わらないし、もしも思っていたよりも入っていたら、もう一回『ありがとう!!!』って言うよ」「誕生日プレゼントとかもらったら、その場で開けたりするのに、どうしてお年玉はその場で開けたらダメなの?」と。
うーん?なんでだろう??
ご祝儀もらった時とかの感じに近いのかな?なんとなく厭らしい感じがするからか?
誕生日プレゼントとかお土産とかお手紙とか、何でももらった時には「ありがとう」「今、開けてみていい?」と聞いてからにするように教えてみました。
最近、娘が言うこと・考えることがまあまあ達者になってきたので、親としても「うーん」と考えるんですよね。
一般的なルール?社会通念?でも絶対的ではないものを、皆さんなら、どう教えますか?
(cyacya)
ちゃーちゃん日記 (あるASDの女の子のお話)
ASDの子ども二人を育てる母親であり、AS当事者でもある私のこれまでの日々や現在の様子を紹介するコラムです。
脈絡ない話や時系列が昔だったり今だったりで、分かりづらいかもしれません。
思い出したままをお伝えしていくので、整理されていませんが、お気軽な気持ちで読んでいただき、良ければ「おもろいな!」「不思議!」と皆様の身近にいるASDの人たちの感じ方や暮らし方を知ることに少しでも繋がればと思っています。
最近(去年の10月から)推し活を始めております。
ここでは何にどうしてハマったかは置いておいて。こういうのって、いきなりドーンといくんですよね。
「ハマろう」「好きになろう」と思って始めたのではなく、気が付いたら始まっていたというか。いや、そもそも人を好きになる・ファンになるということについては、特性云々ではないのかもしれません(恋愛もしかり)。とにかく何でかいきなりハマっている訳です。
ハマった後からの行動は、さすがに特性バリバリの私らしいというか。
・YouTubeやネットや雑誌などの情報を片っ端から集める(10年分なので膨大)
・動画を見るだけでは足りなくなり、円盤(DVD)も購入する
・TikTok・Instagram・Threadsにアカウントを作り、情報共有しだす
・ファンクラブに入り、たった一人で横浜までライブを見に行く
などなど、、、我ながら行動力がエグい。
自分にとって一番縁遠い分野だったので、まさか自分が?という気持ちでいます。
「推し活をすると生活が変わってくるよ」「潤うし楽しいよ」とは、ジャニオタの友達によく言われていたのですが、「そうか」「これか」としみじみ。
「推しに恥じない自分」でいるために、情緒の安定・服装・声掛けの仕方など、全てが変化しているそうです(周囲からの評価なので、自分としてはよく分かりませんが)。
AS特性あるあるで、【興味関心が強く狭い】【注意が固着する】からなのでしょうか
・気になったことは調べずには いられないし、知りたいことはトコトン調べる(過集中)
・すぐに行動する(普段とはまるで別人の行動力)
・一度取り組みだすと、キリやケリをつけづらい(切り替え困難)
・普段人の名前やスケジュールなど覚えられない癖に、グループメンバーのフルネームや出身地などは覚えるし、ライブの日程もメモしなくても記憶可能・・・などなど。
こうなってくると、お金と時間の使い方に注意が必要なので、自分の中での制限をいくつか設けて楽しんでいます。
子どもたちからも「ママは一度ハマると、トコトン派だもんね」と言われています。
「ママ、テレビに出るって!」「今日は晩御飯もお風呂もササッと済ませなきゃね」など、情報収集や母の推し活に合わせて行動を変化させてくれて、ありがたいことです。笑
先の予定は見ない・組まないタイプの私。そんな私が一年先のライブの予定(まだ当落発表さえしていない)を月間カレンダーに書きこんでいるのを見て、息子が笑っていました。
実は来年度は息子の高校受験。息子の受験の日程を書くべきだろうに!ごめんね。笑
(ちゃーちゃん)
ぐんぐん だより |
今月の「ぐんぐん便り」、担当は「赤磐ぐんぐん」です。
赤磐ぐんぐん(児童発達支援)
2025年になって早1か月。今年度もあと2か月。早いものです。
年長さんは、小学校入学が目前。
お住まいの市によっては割と早く「支援クラスに入れるかどうか」の通知が来たご家庭・希望は出したけれどその希望が通るかどうかまだ分からないというご家庭があり、どちらになったとしても、お子さんにとって安心できる学校生活にしていくため、色々とお手伝いさせていただいています。
安心な学校生活に繋がるための「サポートブック」「サポートシート」の作成や準備も、それぞれのご家庭のペースでしてくださっています。
以前に比べると色々とアプリもあって、家にパソコンがなくてもスマホで作成&コンビニでプリントアウトができるものもあり、便利な世の中になったなぁと思います。
写真やイラストをオリジナルで作られる方・色味なども工夫して作られる方・「QRコードを付けて、本人からの一言も動画としてつけようかな」なんて方もおられて、私たちスタッフよりもお仕事柄なのか詳しくて「へー」「ほー」と参考にさせてもらうこともあります。
また、手書きならではの良さもあって、色々な人に気軽に書き足してもらえることで「園の先生にもこの部分追記してもらえて」「ぐんぐんの先生からのコメントを参考にここは書き添えてみたんです」など、手書きでもパソコンでもアナログでも、色んな形があって、面白いな・素敵だなと思っています。
療育やご家庭の中で「こうしたらうまくいった」というエピソードを色々書いてくださっている中で、先日ふと感じたことがあります。
前提として、サポートブックやサポートシートは、ポジティブに書いてほしいと思っています。
“初めまして”で出会う時に、「こんなに大変な子なんです!!」よりは「こんなに可愛い子なんです♪」の方が、作る方も受け取る方も、気持ちが全然違うなと思うからです。
ですが、「こうしてください」「いつもこうしているので」「こういう風にサポートしてほしい」ばかりよりは、もう少し人間味というか失敗談があるのもいいなぁと思う部分もあるんです。
たとえば、先日こんなことがありました。
興味があることをすぐに質問したりコメントしたりするお子さんがいました。「お勉強中はお喋りせずにやろうね」「遊びの時間にお喋りしようね」とイラストで説明すると「分かった!お喋りはダメなんだね!」とすごく良い返事。
ところがその直後、歌を歌い出してくれました。「え?あれ?」と思って尋ねると「お喋りはしていないよ?」ときょとん顔。
そこで、「お喋りだけじゃなく、歌も歌わないで、黙ってやろうね」と伝えると、また「分かった!何も言わずに黙ってやるのが花丸ね」と言い、黙って取り組みだしました。
その直後、色鉛筆の芯が折れてしまいました。 ・・・・・
はい、何が起きたか分かりますか?
このお子さんは黙ったまま、スタッフに一生懸命鉛筆を差し出して無言でなんとか鉛筆が折れていることを伝えようとしていました。
【字義通りの理解の仕方をする】【臨機応変に柔軟な対応は難しい】ことをご家族と共有したところ「小学校でもありそう」「一から十まで説明しないといけない」とため息。
「でもこういうところ、ほんとに素直だし、可愛いから、たまらないよね」とお話すると「そうなんです。悪気はないし、いつでも本気で素直。本当にもう。コントのようで」と笑ってくださいました。
サポートブックやサポートシートに書く・書かないは置いておいて、こういうエピソードトークをたくさん持っておいていただいて、ぜひ学校の先生たちと共有してもらえると、より具体的な情報として知っていただけるんだよな、と思います。
サポートブックやサポートシートは、あくまでも書面でのやりとりです。
「全部これに書いていますから」ではなく、そこから交流しあって大人同士でコミュニケーションを取り合っていくことが大事なのかなと思いますし、そうやって交流しあっていくことで、入学前には気づかなかった困りごとや相談ごとも、相談しあえるチームとして学校と家庭が(そして療育が)繋がっていけると良いなと思っています。
そして、そういうお子さんのびっくりエピソードやうっかりエピソード・親としてのちょっとした失敗談を、最初は涙・涙・涙でお話しておられたご家族が、ちょっと笑いながらお話してくださるようになっていく少しずつの変化を見守れるのも、療育の嬉しいところの一つだなと思っています。
あと残り2か月、丁寧なサポートをしていけたらと思っています。どうぞよろしくお願いします。
(赤磐ぐんぐん児童発達支援管理責任者:松田紗代)
寄付のお礼とお願い
みなさま方から温かいご支援をいただき、グループホーム「ほっぷ1」と「すてっぷ1」で、みんな楽しそうに暮らしています。
ご支援、本当にありがとうございます。
【育てる会・グループホームへご寄付をいただいた皆様】(R6.12.26〜R7.1.25)
○ 鳥羽代表 (赤磐市)
育てる会では、現在「ほっぷ」、「すてっぷ」に続く「じゃんぷ」のグループホームの建設を構想中です。
これからもよろしくお願いいたします。
寄付金 振込口座
中国銀行 赤磐支店 普通預金 1321755
岡山県自閉症児を育てる会 代表者 鳥羽 美智代
以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「育てる会 HP」に記載しています。