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令和 7年 5月 31日
第325号
NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
325号 目次
今年度もよろしくお願いします
自閉症啓発セミナー
「石井幸仁先生講演会」 の 報告
即実践講座、夜間連続講座 の 報告とお知らせ
育てる会総会、キッズルーム、サッカー&ドッジスポーツクラブ の報告とお知らせ
座談会、OHAの会、水泳教室、おやじの会山のぼり(中止) の報告とお知らせ
はやぶさの会、クローバーの会 の 報告
お母さんコラム
ちゃーちゃん日記
私のお薦め本コーナー
「発達障害 特性のある子ども 通常学級で成長させる」
ぐんぐんだより
「ぐんぐんタッチ」
山々が新緑に輝いて、日ごと濃くなっていく様子に季節の移り変わりの速さを実感します。
どんなに温暖化が進もうが、日は昇り、そして日は沈む。人の営みなんか気にもしない自然の営みがそこにはあります。
色んなことに気持ちを取られてそうになりますが、とにかく私たちは、元気を出していきましょう。
5月21日(水)、無事に令和7年度の育てる会総会が終わりました。今年も代表を務めさせていただきます。どうぞ、よろしくお願いいたします。
さて、今年の目標は、『無理をしない』です。
体力的にも、思考力においてもドンドン劣化している自分が気になります。そろそろボケてきたかも・・・、なんて思ってしまう私は73歳。友人と話すときの話題は、いつも最後の方は健康法や、どんな体操やストレッチがいいかなどについての話になっている今日この頃でございます。
少し前までは、子育ての悩みだったり、子どもの進路や生活についてのことだったりしたのに、今はどうやって自分が健康で上手に生き抜くかについての話題になっています。年寄りあるあるでしょうか?
先日、自動車の免許更新にいってまいりました。簡単な講義を受けた後、運転の実技を受けました。段差の手前で止まって、段差を乗り上げた後すぐにブレーキを踏んで止まれるかどうかというような検査もありました。毎日運転しているため、大丈夫。今はなんなくクリアしました。
ただ、これから先、いつまで運転が出来ることでしょう。高齢者の事故が多いと報道はかしましく言いつのります。でも、実数では若い人の事故の方が多いのが、現実ではないでしょうか? ・・・などと、年寄り側の意見です。
都市圏では交通が発達しているのでどこへ行くにも便利でしょうけれど、田舎はそうはいきません。
我が家は、6年前にバス停近くに居を構えなおしました。でも、バスの便がすごく減ってきています。JRの駅までも遠い田舎で、タクシーは高くつきます。
出かける先が岡山駅周辺なら、まだバスの便もあるのですが、駅から離れた場所へ行くのは、やはり自動車でないとどうにも不便です。
せっかく引っ越しをしたのに、やっぱり車に固執している73歳、迷いの中にいるばあさんです。
5月11日(日)には、石井幸仁先生による「PECSは、人生を変える! 〜教育現場の実践からPECSの効果を考える〜」という講演会が行われました。
PECSについての取り組みをたくさんの事例や動画を交えてお話しくださいました。
石井先生のような先生に担任になって欲しいとみんな思うことだろうなと思いながら、お話を聴かせていただきました。どうしてこんなに効果が大きなPECSが学校現場に根付いていかないのでしょうか。
先生は、それに対してこんな風に取り組んでおられました。
PECSに変わる学習はないことは解っている。しかし実践が進まない。その主な理由は、「準備が大変」であると言うこと。
それに向けての対策としては、長期休暇に“作りだめ” をする。事務員やバスの添乗員、高等部の生徒に作業学習として作成してもらう。そして作りだめをしたものを廊下や職員室、各教室にストックし、すぐ使えるようにするなど対応方法があります、と言われました。
また、「指導が難しい」ということには、見本を見せる、動画を共有する、マニュアルの輪読会をし、指導方法を一緒に学ぶなど、色々な方法があると言われました。先生は、学校現場を変えるべく一生懸命対応されています。
なぜかというと、PECSによって子どもは変わり、自発コミュニケーションが進むと、問題行動はなくなり、指導する教師の方も楽になるからです。
PECSで教師の働き方改革が出来ると先生は言われました。生徒は学びが充実し、先生もやった感が強く、しかも楽になる・・・。
なぜPECSが根付いていかないのでしょうね。
PECSは人生を変える。それは生徒の人生はもちろん、教えている先生自身の人生をも変えることが出来ると石井先生は言われているのでした。テンポ良くしかも素晴らしく意味ある時間をいただきました。石井先生は、咳が止まらない状態なのに頑張って2時間半の講演会を走りきってくださいました。咳には“龍角散ののど飴”が良いことも教えていただきました。ありがとうございました。
続いて、夜の講座では、5月7日(水)より、赤磐市との共催で菊池省三先生の講座がスタートしました。
菊池先生は「ほめ言葉のシャワー」や「成長ノート」などを駆使されてして、クラスのコミュニケーション力を育み、素晴らしい学級運営を指導されておられる教育実践研究家の先生です。
先生が講義の中で、特性の強い子がいることで、周りの子が変わる為には、教師がその子をプラスの視点で見ると言うことが大切と言われたのが、いいなと思いました。
実は、息子、哲平の在籍していたクラスは、学校全体が荒れている中、6年間一度も学級崩壊にならなかったと言う実績がありました。2年のクラス担任が言われた言葉を今でも私は宝物の言葉のように覚えています。
「鳥羽君がいるのでクラス運営が出来ています。鳥羽君がいるからみんなが優しいんです」
確かに障害のある子がいることは、周りを優しく変えていくと思います。でも、それは教師がその子をどのように見ているかによって違ってきます。「ああ〜、面倒な子だな〜、この子さえいなかったら、クラスも静かなのに・・・」そんな風に思われる教師の下では、確かに子どもたちは育っていかないと思います。菊池先生は、教師は周りの子が変わる為の橋渡しをすることが大切と言われました。
この夜間講座により、多くの学校や園が優しくその子を通してクラスがひとつになるようなそんなクラス運営が出来たらと、強く願いました。一年後がとても楽しみです。
また続いて、5月21日(水)より、鳥取大学大学院教授の井上雅彦先生の即実践講座も始まりました。
井上先生の講座は、自閉スペクトラム症の人の行動について、しっかりと焦点を当てた講座でした。
先生は、自閉症の診断基準から、診断を外れていく人がいることをお話しくださいました。
つまり自閉スペクトラム症という診断を外れると言うことは、治るということなのか?? と期待を込めて聞いていると・・・、そうとはいえないこと、診断を外れても、多くの困難は依然としてその人のうちにはあるというお話しでした。
診断は外れるが治るわけではなく、支援を受けにくくなるだけなら、診断を外れることは嬉しくないですね。また、多くの最新の研究や、強度行動障害についても今後お話しくださるようなので、とても楽しみにしています。
先生は、TEACCHは、こんな風にやるとうまくいくよと、『自閉症の支援』についてはとても解りやすく、効果的な方法であると説明されました。
一方で行動分析学は、それを学ぶことで、『自閉症の人の行動』の一つ一つを変えていくことが出来ると言われました。
そして、その行動を変えるとき、必ず本人にとっていいことがあること、それが大切と言われました。私たちは、彼らの困った行動をなんとか変えようと躍起になりますが、彼にとってその行動を変えることが彼の利益に繋がっていなければ、行動を変えていくことは難しいと言うことでしょう。
育てる会は、これまでTEACCHを学ぶと言うことに軸足を置いた講演会をずーっとやってきました。最近は、PECSを療育に取り入れてきました。PECSを学んでいるとABA(応用行動分析学)をもっとちゃんと学ばなければ、こりゃ無理だなと思うようになりました。
そこで井上先生にお願いしようと思い、何年も前からお願いしておりました。やっと今年、やっと先生がOKをくださいました。とてもありがたいことです
一年間おつきあいよろしくお願いいたします。
2つの夜間講座にまだ申し込まれていない方がおられましたら、どうぞ事務局までお問い合わせください。後日配信がありますので、初回分から視聴していただけます。今からでも充分間に合いますので、この興味深い2つの夜間講座にふるってご参加ください。
さて、お話し変わって、4月からNHKの連続テレビ小説の「あんぱん」を見ています。アンパンマンの作者のやなせたかしさんと奥さんのお話です。
この中で特に私が印象深く、言葉をメモしたところがあります。
劇中で、竹野内豊さんが伯父さんとして登場します。その伯父さんのセリフが素晴らしいのです。ここにメモから写して書きますね。
「泣いても笑うても、日はまた昇る、絶望の隣にゃ〜希望じゃあ〜」
いい言葉でしょう? この巻頭文の最初に書いた言葉は、ここから影響を受けたのでした。
そう、泣いても笑ろうても日はまた昇る。クヨクヨすんなよ、と励ます言葉です。絶望しても希望がすぐそこにあるよと、甥を励ます親爺代わりの伯父さんが言う言葉です。
この伯父さんいつもいい台詞を言うのです。
「何のために生まれて、何をして生きるのか」
アンパンマンの主題歌の中にある言葉ですね。人は何のために生まれて、何をして生きるのか? いい言葉でしょう? 私も人生の終わり近くなって、考えさせられる言葉です。
昔聖書で知った言葉だったように思うのですが、「人は神様の大いなる目的を果たすために一人一人意味ある存在として世に使わされている」 そんな意味の言葉だったように思います。
一人一人が神の前では、等しく平等で意味ある存在。そう思うと障害のある我が子も同じく神の前では意味ある存在なんだと思えたのでした。
育てることが大変で、思わず投げ出したくなるような育児でした。でもこの言葉が私を励まし、勇気づけてくれたのは確かでした。
今は、無事に学校を卒業し、元気に仕事をし、そして余暇も楽しみながら、毎日活き活きと幸せそうな息子を見るにつけ、あの時私を励ましたこの言葉を、哲平の誕生より前に知っていたことが私には必要なことだったのでしょう。まさに神の思し召しですね。
聖書に興味を持ったのはなぜだったのか、私には全く遠い聖書でした。家は真言宗ですし、教会との付き合いもありませんでした。でも、なぜか学びたくなったのでした。それがこの言葉に出会うためだったのではないかと、今は思えるのです。
そして、これは私自身にも言えることです。「何のために生まれて、何のために生きるのか」。
大変だった子育てもほぼ終わり、そろそろ自分自身のために生きてもいいかな、と思う今日このです。そういえば、私は昔から手仕事が好きでした。この間、フリーマーケットで手作り品を作って売りました。あまり売れなかったのだけれど、作りながら楽しくて楽しくて・・・。そうだった。こんなのをするのが好きだったっけ・・・。
そう、思い出したのです。哲平の障害が分かる前、私はパッチワークキルトを作る趣味をもっていました。それを子育ての大変な中、すっかり諦めていました。子育てが一段落した後は、育てる会の代表として忙しく、・・・今もまだ代表ですが、だんだん事務局のスタッフも増えてきて、前のように何から何まで一人でやっていたような時代ではなくなりまいた。そろそろ代表の私がいなくても育てる会は大丈夫のようですね。次は、元気なうちにやり残したことをやりたいですね。
一人旅なんかも大好きで、また色々行ってみたいです。足が丈夫なうちに、健康寿命が残っているうちに、やりたいことをやっていかなくちゃ〜と、思う今日この頃です。
私は何の為に生まれてきたのでしょう。もう一度考えて見たいと思います。
「何が君の幸せ 何をして喜ぶ
解らないまま終わる そんなのは嫌だ !
忘れないで夢を こぼさないで涙
だから君は飛ぶんだ 何処までも〜♪」
(「アンパンマンのマーチ:作詞 やなせ たかし)
皆さんも一緒に考えてみませんか?
それでは、今日はこの辺で、ごきげんよう、さようなら。
(鳥羽 美千子)
育てる会 自閉症啓発セミナー の 報告
令和7年5月11日(日)、令和7年度第1回目のセミナーとして、三重県立特別支援学校伊賀つばさ学園教諭の石井幸仁先生をオンラインにお迎えして「第131回 育てる会 自閉症啓発セミナー」を開催いたしました。
石井先生には、前回のセミナーに続いての登壇でした。
前回のセミナーの際には時間の関係で端折らなければならなかった、実際の授業の様子などのビデオなども多かったので、今回はしっかり時間をとってお願いすることになりました。
当日は生憎と先生の体調が優れず、咳が止まらないという状態だったのですが、参加されている学校の先生達に、PECSの本当の良さを知らせたい・・・という情熱で最後まで続けていただきました。
その想いは、聴いていただいたみなさんに伝わり、各地の学校で実践されていくに違いない・・・と信じています。
石井先生、大変な中、ありがとうございました。
それでは、今回石井先生のセミナーに参加したスタッフからの報告や、参加者の方からのアンケートが届いていますので、その一部ですが紹介させていただきます。
5月18日(土) 第131回目(令和7年 第1回)の自閉症啓発セミナーとして、開催された(Zoom開催)、石井 幸仁 先生の講演会に参加しました。
今回の講師は、教育現場でのPECSの実践に長年ご尽力されてきた、石井幸仁先生(伊賀つばさ学園教諭・三重PECSサークル代表)でした。
前回、第130回の育てる会の講演では門先生と石井先生お二人の講演でしたが、今回は、石井先生の学校現場での実践の話をもっと聞きたいという参加された方からの声で、改めてご講演をいただけることになり、令和7年度第1回目の講演会として企画されたのが今回の講演会でした。
石井先生は、2006年からPECSを学び、特別支援教育の第一線で、PECSを活用した授業やクラス運営に取り組んでこられた経験から、実際に「変化」が起きた数々の事例を動画を交えて紹介していただきました。
「コミュニケーションスキルが向上すると、他のスキルアップにもつながる。現場で実感した子ども立ちの“変化”をお伝えしたいです。」と、この講演会に向けての石井先生からのメッセージ通りに、当日の講演会では様々な実践を紹介していただき、“教える”ことの大切さを改めて感じることができるお話でした。
まずはじめに、PECSの効果として、子どもたちへの効果はもちろんですが、学校にもメリットがあるというお話がありました。
PECSの効果による学校へのメリット
@ 児童生徒の授業や行事の参加
A 支援者のプロンプトスキルの向上
B 支援者のモチベーションアップ
C より少ない支援者で支援が実現
D 働き方改革の促進 *by 石井の私案
これらは、石井先生が支援学校の中で実践されて実感したことであってエビデンスがあるわけではないというお話でしたが、私自身が、実際に支援学校で働いた経験がある教員の方から聞いたお話の中で、「教員に採用されてはじめの4年間が支援学校で教員をしていたけど、何をどうしたらいいかもわからず、とても大変だった。」と言われていました。
その先生は、先輩教員から教わりながら4年間そこで働き、「子どもたちがはじめできなかったことができるようになることはとてもうれしかった」とおっしゃっていたので、支援学校での教員の経験がその方にとってはマイナスな印象ではなく今に生きている経験になっているのだろうと思いました。
でも、もし、少しでも支援方法について知っていたら、子どもたちはもっと伸びる可能性もあったのではないかと考えると、“知らない”ままで支援をするより、知識を持ったうえで支援をすることで、子どもの成長を促進することはもちろんですね。
これは学校の先生に限らずだと思いますが、支援者が“やりよう”を知っていることで、日々の支援の組み立てにもとても役に立ち、効率ももちろん上がりメリットしかないのではないかと思いました。
今回の講演会は、前回の第130回の講演会のアンコール講演でもあるので、お話の流れは前回と同じく、以下のテーマでお話が進んでいきました。
[個別支援の紹介]
Lesson1 対人接近の増加
Lesson2 問題提起行動が減少
Lesson3 話し言葉が増え、社会性が向上
[集団学習の紹介]
Lesson4 あるクラスでの取り組み
Lesson5 授業でのコミュニケーション学習
各テーマ毎に、事例を交えてお話をしていただきました。
支援学校の授業カリキュラムにももちろん沿った形で石井先生は日々の実践をされていますが、その活動の中に様々なコミュニケーションの機会を作られていました。
工作の授業では、使うものを単に要求するだけではなく、どんな何が欲しいのか、色、形、長さ、大きさなど、属性語とPECSでは読んでいる言葉も組み合わせて子どもたちに要求をする機会を作っていました。それを実践するためには、授業の準備ももちろん大変だと思いますが、授業中も先生もとても忙しそうです! 次から次に子どもたちは先生にコミュニケーションをしてきます。
一人の子どもを相手にしているわけではなく、クラスの子どもたち全員に対応しなくてはいけません。だからこそ、PECSを取り入れるだけでは授業はうまく回らない、“待つ”ことも必要になりますし、“これは無いよ”を受け入れるスキルも子どもたちには必要になってきます。
9つの重要なコミュニケーションスキルには、
【表出】@要求A援助要求B休憩の要求C肯定(はい)を伝えるD拒否(いいえ)を伝える
【理解】E待つ・今は無いに応じるF視覚的支持の理解G活動間の移行に応じるHスケジュールに応じる
があります。
石井先生は、授業の中に@要求のコミュニケーションの機会を作りながら、他の子どもの対応をしていて、子どもたちから要求があったとき、すぐにその要求に応じることができないときには、E「まってカード」を使って、待つ練習も取り入れていました。
講演会の中でも石井先生は、「PECSマニュアルを読むことがとても大事」と紹介してくださっていましたが、PECSレベル1のワークショップを受講後、このマニュアルは絶対に読んだ方がいいと私自身も思いました。どのように進めていけばいいかがマニュアルには詳細に書かれているのです。
もちろんそのお子さんにとって、それぞれ強化子になるものは違っているので、個別な対応が必要にはなってきます。それを見つけてそれぞれに応じた学習の機会を作っていくことで、コミュニケーションスキルが伸びてきます。それは人との関わりのスキルの伸びにもつながっていきます。
興味関心を取り入れた課題設定の中で意欲的に学ぶことができると、先生への信頼感も増していきます。
そんな実践の経験で体験した子どもたちの実際の変化についてのお話もありました。
“PECSは、人生を変える!” これが今回の石井先生の講演会の主題ではありましたが、PECSとしてのスキルだけではなく、同時に“9つの重要なコミュニケーションスキル” を教えることを取り入れることで、授業の中に子どもたちとのやり取りが生まれくることもお話しされました。
しかし、学校で実践していくためには、同じチームとなる先生たちもそれを知っていて、その支援方法が有効であると分かり合うことができていれば一番いいのですが、現状としてそこにはまだまだ難しさがあるということも講演会の中ではお話をされていました。
子どもたちのスキルをアセスメントし、何から教えることができるかを石井先生はとても丁寧に考え実践されています。
とても手間暇がかかり大変なことではあると思いますが、その支援を取り入れることで変わってきた子どもたちを実際に多く見てきたからこそ、PECS?の有効性、ピラミッド教育アプローチを教育の中に取り入れていきたい!という強い思いをもって日々の実践と、三重PECSサークルでの普及活動を続けておられるのだと思います。
コラム5は、前回の講演会の時にも紹介していただいたスライドでしたが・・・学校でPECSが進まない理由の一つに、「授業」を進めることが目的になっていることがあります。
本来、授業は児童生徒の知識やスキル、思考力等を育むものですが・・・
また、日本の文化である「みんな一緒」「一斉学習」という価値観(特別扱いしません)も、PECSが進まない理由のひとつかもしれません。
“こうでなければならない”という考え方、価値観に縛られず、よいものはしっかりと取り入れていこう! と、日本の教育現場が変わっていくことで、子どもたちの可能性を広げていくことができるのではないかと思います。
PECSの素晴らしさ、9つの重要なコミュニケーションスキルを教えることの大切さが、石井先生の今回のお話から、多くの参加者の方に伝わったのではないかと思います。
知識を学び、そしてそれを実践していくためには個人では難しい、チームとして支援を組み立てていくことができるようになるためには、もっともっとPECSという支援方法が広まっていってほしい、”PECSを学んでみたい”“9つの重要なコミュニケーションスキルについて学んでみたい”と思う方が増えてほしいと思いました。
石井先生、2回にわたって貴重な実践のお話をご紹介いただきありがとうございました。
(ぐんぐんタッチ スタッフ:K)
【以下、参加者の方からの感想です】
○ 体調がお悪い中、お話をしていただき、本当にありがとうございました。
表出コミュニケーション、スケジュール、環境を整えることは本当に重要だと思い取り組んでいますが、学校現場での具体的な実践を聞かせていただき、大変勉強になりました。
表出コミュニケーションや、スケジュールの方法について、私自身も学びつつ、日々の学校現場で試行錯誤で取り組みつつで、修正が入ることでのその方法の学び直しが生徒を混乱させないかなと不安でしたが、生徒が求めているものであればそんなに負担にならないとお答えを頂き、今日のお話やPECSの研修での学びを、日々の取り組みに生かせるようにしたいと改めて思いました。貴重なお話をありがとうございました。
○ 現場での実践動画はとても勉強になりますし、やってみようという意欲も出るので良かったです。希望すれば学校現場ですぐに使用してくれるようになって欲しいですし、職員の必須研修になればと思います。
また学校だけでなく、卒業後の居場所となる事業所やグループホームなどでもPECSが当たり前に使えるようになって欲しいです。
○ 現在担任している生徒の支援の参考になればと考え受講しました。9つの重要なコミュニケーションスキルを意識して指導に加えて行きたいと思います。今担任している生徒は、理解コミュニケーションは成長してるが、表出コミュニケーションが弱いと感じています。これからの実践の参考になりました。
石井先生には、体調の悪い中無理をして講義いただき、感謝申し上げます。
○ 石井先生は「表出のコミュニケーション」を大事にしておられるので、先生と学べる子どもさんたちは、1年を通して安心感の中で大きく成長されており、自分から発信することがいかに大事かをあらためて気づかされます。
我が家の支援学校、高等部2年の息子、中等部1年の時に校長先生にお願いに行きPECSのbookは導入できるようになりましたが、指導される方がおらず、息子も学校では使わないと決めてしまい、家庭と放デイさんで続けてきました。
毎年、年度始めの支援計画のための面談でPECSを日常で使っている動画をお見せすること、普段の連絡帳で成長を伝えること、はずっと続けてきました。
高2の今年、先日の面談で、PECSを日常的に使う息子の動画に先生方がとても感動され(毎年なのですが)前向きに検討してくださり、今、1人1台の学校の息子専用のiPadにPECSのアプリを入れられないかというとこまで話が進みました。4年越し、やっとです。
上手くいったらまた石井先生にお伝えできたらと思います。ありがとうございました。
令和7年度 現場の先生のための即実践講座
新年度、令和7年度の即実践講座が、講師に鳥取大学大学院 教授の井上雅彦先生をオンラインにお迎えして、5月より始まりました。
最初の第1回、「オリエンテーション 自閉症とはなにか?」のテーマで井上先生のこれまでの研究の経歴や現在の視点に加えて、「自閉症」をどう捉えていくか、最新の研究結果のデータや生成AIの活用までお話しいただきました。
最初レジメの資料のデータをいただいた時には、「これだけの緻密な、大量の内容を2時間でお話しいただけるのだろうか・・?」と心配いたしましたが、杞憂でした。
本当にあっという間の2時間で、しっかりお話しいただき、ぴったり時間通りに納めていただきました。さすがですね。
語り口も柔らかく、内容も分かりやすく理解させていただきました。
次回は、「自閉症支援のエビデンスと早期療育」ということなので、特に早期療育に力を入れている私たちには聞き逃せないテーマになっています。
後日配信もありますが、みなさんぜひともリアルで参加いたしましょう!
『 第2回 現場の先生のための即実践講座 』
日 時:令和7年6月25日(水) 19:00〜21:00
場 所:オンライン開催(Zoom) 【後日配信あり】
テーマ:「自閉症支援のエビデンスと早期療育」
講 師:井上 雅彦 先生(鳥取大学大学院医学系研究科臨床心理学講座 教授)
主 催:NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
参加費:一般 23000円、賛助会員 20000円(全10回分)
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748
http://sodaterukai.org/policy1.html
第1回「オリエンテーション 自閉症とはなにか?」に参加されたみなさんからの感想の一部です。
○ わかりやすくて、とても興味深い内容で、あっという間の2時間でした。「ゲノム解析」や「AIでできるようになること」などもあり、とても勉強になりました。まとめにあったように、私も「プラスの価値を意識し、対象者に寄り添った支援」ができるよう、これから1年間学んでいきたいと思います。
○ ASDの診断がなくなるケースについての話が興味深かったです。
診断があってもなくても、困難さがなくなるわけではないことや、診断があってもなくてもその子自身が変わるわけではないことは、当たり前のようで忘れがちなので覚えておきたいと思います。
個人の行動の一つ一つを観察してアプローチしていくことが大切だとわかりました。
AIイノベーションについて、病院の先生から出された薬の評価を客観的にできるのはいいなと思いました。確かにこちらの主観になっているような気がします。同様に、自分の接し方も客観的にフィードバックされるのも、緊張感はありますが、必要だと思いました。
○ 「困ることが無くなるだけではなく、その先にあるプラスの価値を一緒に模索していく」その人の“楽しい”や“よかった”を増やしていく支援をする。その力を少しでも磨いていくために1年間勉強させていただけると思うととても楽しみです。
「行動とは環境との相互作用で起こる」その行動を分析して適切な支援につなげていく。難しい言葉が頭に入らなくなってきている中で、学び、身に着けていけるのか不安もあります。
AIの活用がASDの方への支援も変えていくというお話も興味深いです。生きづらさを持つ方の役に立ちたいと思っていますが、どんな方向で力を磨けばよいかもぜひ具体的に教えていただきたいです。1年間よろしくお願いします。
○ AIの活用までお話が広がり、心の理論の困難をテクノロジーで解決したり補完されていくであろうというお考えに共感し、まだ見ぬ未来に面白さと怖さを感じました。今日の急激な世界の変化がより良い方向へ向かうよう、私に、私たちに何ができるのだろうかと思いました。
○ 自閉症の生徒を育てるのは環境であることを改めて考えることができました。癇癪をおこすA君ではなく、手順書が必要なA君といった後者の認識を持つことによって、A君の良さにフォーカスすることができると思いました。今回の講義から、これからの学校生活において、自閉症の生徒の特徴をもう一度確認し、どのような支援が必要であるかを再度考えていきたいと思いました。
令和7年度 支援者向け 発達障害支援 夜間連続講座 in 赤磐
令和7年度、赤磐市との共催による「発達障害支援 夜間連続講座 in 赤磐」が始まりました。
今年の講座は、「ほめ言葉のシャワー」「成長ノート」や「白い黒板」などの実践で知られている、教育実践研究家の菊池省三先生にお願いしています。
第1回は「ガイダンス 〜私が歩んできたコミュニケーション指導の実際〜」のテーマで、これまで先生が学校の教室で実践してこられた菊池実践のエッセンスをビデオを見ながら話していただきました。
その内容は、後ろのみなさんの感想にもありますが、まさに圧倒され感動させられました。
次回からは、さらに詳しくそれぞれの実践をお聴きできると思うとワクワクしてきますね。
今回の講座、今まで以上に全国から参加していただいているように感じます。
地元の赤磐市の先生方! せっかく赤磐市との共催事業で、赤磐市在住・在勤の先生方なら無料で受講できますので、ぜひお誘い合ってのご参加、よろしくお願いします!!
『 第2回 発達障害支援夜間連続講座in赤磐』
日 時:令和7年6月3日(火) 19:00〜21:00
場 所:オンライン開催(Zoom) 【後日配信あり】
テーマ:「子どものこころに届く言葉かけのポイント」
『 第3回 発達障害支援夜間連続講座in赤磐』
日 時:令和7年7月1日(火) 19:00〜21:00
(菊池先生の講座は月初に開かれることが多いので 次々回までご案内します)
テーマ:「子どもに自信を持たせること」
講 師:菊池 省三 先生(教育実践研究科:菊池道場 道場主)
主 催:NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会、赤磐市
参加費:一般 20,000円、賛助会員 17,000円、赤磐市在住・在勤者 無料(全10回分)
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748
http://sodaterukai.org/policy1.html
それでは、第1回「ガイダンス 〜私が歩んできたコミュニケーション指導の実際〜」を受講された方からの感想の一部です。
○ 菊池実践が、なぜ、インクルーシブなのかを深く考えることができました。コミュニケーションが、なぜ、人間形成に重要な役割を果たすのかを深く考えることができました。
菊池実践がどのような教育観に支えられ、どのような思いや願いを込めて生み出されてきたか。そして、それらがいかに子どもと向き合う中で生み出されてきた実践かを思い知りました。わかっているようで、全くわかっていなかったのだと感じました。一つ一つの菊池実践の価値を再度考え直したいと感じました。ありがとうございました。
○ 担任をしている学級の中に自閉スペクトラム症と診断を受けているお子さんが4人います。それぞれに特性が違い、右往左往することが多いのですが、どの子も我慢せずにのびていけるようにしたいなあ、と思っています。菊池先生がお話された「小石を取り除くように、僕を邪魔者扱いした」という話、肝に銘じます。
○ 力強く子どもたちの「言葉」を引き出し、成長を促してこられた先生の実践に、感動しています。言葉を紡ぐことの意義を、改めて感じるとともに、管理職として、何ができるか、しっかり考えていきたいと思います。元気いっぱいに語る子どもたちは輝いていて、とても素敵でした。
○ 管理職として、明日、すべての教室をまわって、子供のいいところはもちろん、担任の先生のいいところを見つけたいです。そして、それを笑顔で伝えたいです。先生たちはがんばっている。そんな先生たちにまずは笑顔とほめ言葉をおくりたいです。
ここから下は 正会員向け行事のご案内 です。
※ 正会員について
資格:自閉症のお子さんのいるご家庭で、原則 岡山県在住の方
(会員向け行事は岡山県内にて開催のため)
会費:入会金3,000円+月会費1,200円×3月末まで (年会費:14,400円)
特典:正会員向け行事参加
【 キッズルーム、サッカー&ドッジスポーツクラブ、水泳教室、木工教室、
AAO活動(ガイドヘルプ活動)、木工教室、クリスマス会、OHAの会(高機能)、
座談会(クッキング、マッサージ)、18歳の春を目指す会、さをり織り教室、
はやぶさの会(男の子)、クローバーの会(女の子)、わいわいHoliday(青年の会)、
おやじの会(山のぼり、BBQなど)】 等への参加、
セミナー等 正会員料金、毎月会報郵送
※賛助会員について
資格:どなたでも
会費:入会金 不要、年会費 3,000円(入会された月から1年間)
特典:セミナー等 賛助会員料金、毎月会報郵送
正会員・賛助会員・療育・セミナー・連続講座等 申込み
http://sodaterukai.org/policy1.html
令和7年度 育てる会総会 の 報告
5月21日(水) 、令和7年度の育てる会総会が事務局及びZoomにて開催されました。
すべての議案が、提案通り議決、承認されました。
正会員の方には、総会資料といたしまして、6年度事業報告、活動決算報告、7年度役員、事業計画、活動予算の資料を同封していますので、ご確認ください。
本年度も、代表理事 鳥羽美千子、副代表理事 松田紗代が務めますので、よろしくお願いいたします。
正会員以外の方には、CANPANのホームページに、一般の方に向けての情報公開を行なっていますのでご覧下さい。
https://fields.canpan.info/organization/detail/1466355250
キッズルーム 報告とお知らせ
4月29日(火・祝)、今年度第1回目のキッズルームを岡山大学体育館にて開催しました。
天候にも恵まれ、体育館内は思いきり体を動かすのにぴったりの一日となりました。
当日は、子ども16名(+保護者)の参加があり、ボランティアは23名(岡大生18名、その他5名)と、たくさんの方々にご協力いただきました。
今回、初参加のボランティアの方も数名おられ、新たな風を感じられる回となりました。
参加された子どもたちは常連さん(?)が多く、慣れた場所で思いきり遊びながら、活動にも集中して取り組む様子が見られました。紙芝居などの時間には、しっかりと座って話を聞く姿もあり、繰り返しの経験が子どもたちの力になっていることを、保護者の皆さんとも実感しました。
次回は 6月21日(土) に開催予定です。(正会員限定)
初めての方も、まずは場に慣れるところからぜひご参加ください(見学のみもOKです)。
ここでしか味わえない体験がたくさんあります。気軽にご参加ください!
詳しくは同封のチラシをご覧ください!!
(事務局 K)
令和7年度 サッカー&ドッジ スポーツクラブ参加者募集
岡大の学生ボランティアさんと一緒に、広い体育館で思いきり体を動かしましょう!
自分のペースでOK♪ 兄弟児も大歓迎!
開催日:6/7、7/5、10/11、11/29、1/24 (全5回/土曜) 時間:10:00〜12:00
場所:岡山大学 体育館
参加費:年1,500円(保険代含む)※途中参加OK(割引あり)
対象:2歳〜青年まで(昨年参加者 約15名)(正会員限定)
座談会参加者募集
軽食座談会
今回はハンバーガーなどを食べながら、日々の疲れや悩みを気軽に話せる座談会です。
ちょっとホッとできる時間を一緒に過ごしませんか!
日 時:6月20日(金)11:30〜14:00
参加費 :実費
マッサージ座談会
ケーキとお茶をいただきながら、リラックスタイム。おしゃべりも弾みます。
ご希望の方にマッサージを行うスタイルです。
赤磐市内で自宅サロンMOFを運営されている会員のMさんがマッサージをご希望の方に施術してくださいます。
日 時:7月15日(月) 10:00〜12:30 (予定)
参加費 :300円 (マッサージ希望の方は +500円)
【会場】赤磐市上市355-1 育てる会事務局 1F 大広間
※どちらの会も途中参加・退出OKです。
申込は、育てる会正会員LINEにて「●●座談会 参加希望」と送ってください!
お待ちしていまーす☆ (正会員限定)
OHAの会 の お知らせ
OHAの会は、知的障害を伴わないタイプの自閉スペクトラム症(ASD)のお子さんを育てる保護者のための会です。
7年度の開催日が迫ってきました!!
今年度のOHAの会は、川崎医療福祉大学医療福祉学科 講師の小田桐早苗先生をお迎えして開催します!
少人数で小田桐先生と直接お話しできる貴重な機会です。
事後配信はありませんので、できれば第1回からご参加ください(年5回 開催です)。
『 第1回 OHAの会 』
日 時:令和7年6月28日(土) 10:00〜12:00
場 所:オンライン開催(Zoom)
【各ご家庭での子育ての悩み相談なども出ると思いますので、後日配信はありません】
講 師:小田桐 早苗 先生(川崎医療福祉大学医療福祉学部医療福祉学科 講師)
参加費:5000円(全5回分)(正会員限定)
申込みは、LINEかE-mail acz60070@syd.odn.ne.jp よりお願いします。
水泳教室のお知らせ
日 時:令和7年6月15日(日)15:30〜17:00
場 所:OSKスポーツクラブ(岡山市北区絵図町1−50)
連絡先:育てる会事務局(086-955-6758)(正会員限定)
★水泳教室に新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
体験してみたい方は、2回までOKです(1回 1000円)。
プールは正会員限定で、育てる会の貸し切りで使っていますので、安心してお越しください。
★欠席される方は6月12日(木)までに事務局に連絡してください。
(担当:I & S)
おやじの会 山のぼりの会 中止のお詫び
5月10日(土)に予定していた和気アルプスの山のぼりですが、生憎と前日が警報級の大雨・・・本番の3日程前に下見に登ってみたのですが、登山道にかなりの量の落ち葉があったため、「こりゃ濡れてたらすべってしまうな」ということで、前日の雨を見て中止を決めさせていただきました。
当日は、雨もあがったのですが、濡れた急な坂道で滑って泣いちゃう子どもたち子の姿も脳裏に浮かびましたので、やはりやむを得なかったのでは・・・と納得(無理矢理)したところです。
楽しみにしていたみなさん、申し訳ありませんでした。
次は、熱中症の心配も無くなる秋頃には企画したいと思いますのでお待ちください。
(担当:T)
はやぶさの会 の 報告
「はやぶさの会」は、ASDの育てる会正会員メンズたちの友達作りの会です。
ゴールデンウィーク最終日の5月6日(火・祝日)に、はやぶさの会メンバーでファミレスに集まって、一緒にご飯会をしました。
今回は、新年度が始まって間もない時期だったので、高校進学した子や、いよいよ中3で受験生の子、久々にはやぶさ参加してくれた子もいて、わいわいにぎやかに盛り上がっていました。
空いていたので、親たちは甘いものを追加で頼み、子ども達はカードゲームをしたりもして、にこにこでした。
時に喧嘩になりそうだったり、時にマイペースになったり、時に雰囲気を楽しんでいたり・・・、子どもたち的には「あるある」なのでしょう。
親たちは普段の様子やお悩みを話し合うこともできたり、将来についても心配事などを相談したり。子ども達ペースで、どうにも早めの解散になるのがもったいない!次回は親だけで集まろうねと話しました(笑)。
参加された方からの感想です。
子どもからは「楽しかった」ぐらいしか反応はなかったです。母的には今息子は小学校高学年になり、やっと小学校生活が落ち着きつつあって、ホケーッと一息つきかけていましたが、中学校の話や放課後デイの話も聞くことができて「いかんいかん」と身の引き締まる思いがしました!色々な話が聞けて良かったです。母同士のつながりも楽しいです。
はやぶさの子どもたちも徐々に大きくなってきて、高校の話・進学や就職の話なども少しずつリアルになってきて、だんだんわが子も含め皆「子ども」じゃなくなってきていることにちょっと寂しさも感じています(笑)。
はやぶさで練習させてもらえたおかげで、少しずつ相手とペースを併せて話すこと・相手の語る内容に興味を持って聞くこと・自分の話の切り出し方などを地元の仲間の中でも実践しているようです。
息子本人は「はやぶさは、うまく話せなくてもなんか変なことしても、皆『あるある』って受け入れてくれるから安心なんよな」「俺は、高校とか行っても、はやぶさメンバーとは繋がっていたい。俺のことまるごとを受け入れてくれるところがあるって安心感が半端ないから」と語っていました。
また、親としてもはやぶさメンバーのお母さんたちとお話する時間は安心だし「あるよねー」と分かり合える部分が多いので嬉しいです。今後ともよろしくお願いします。
今日はお疲れ様でした。子どもは「唐揚げが美味しかった」「次回は映画とか見たい」とのことでした。親としては、親がもっと喋りたかったので、次は親だけの会がしたいです♪
はやぶさの会も皆だんだん大きくなり、集まりも難しくなってきていますが、それも成長で嬉しさの一つでもあるのかなぁと参加しています。子どもも再開は楽しみにしていますが、それ以上に母が盛り上がり、ぜひ「はやぶさ母の会」を行いたい今日この頃です。
メンバー大募集中!! 小学生以上のASD診断のある男の子・友達がほしいなと思っている子が対象です。(兄弟で参加したいという場合、その兄弟にもASD診断が出ている場合には参加可能です)
ぜひ事務局(086-955-6758)までお問合せください♪
(担当:M)
クローバーの会 の 報告
「クローバーの会」は、ASDの育てる会正会員女子たちの会です。
学期に一回程度集まって、皆で一緒にご飯を食べたりカラオケをしたり遊んだりおしゃべりしたりを楽しんでいます。
5月18日(日)に、クローバーの会メンバーで集まりました。
今回は、子ども達待望のピクニック!(去年も企画しようとしていましたが、天候や暑さ・寒さなどで実現せず・・・でした)
アスレチックもある公園に集まって、皆でお弁当を食べて、おやつをシェアしたり一緒に遊具で遊んだりしました。
「皆が来てからお弁当だよ」「一人だけで行かずに、皆と一緒に遊具に行ったらいいじゃない」など、最初は親たちも色々声をかけていましたが、徐々に子ども同士で「〇〇しようよ」「私はいい(やらない)」「あとで」「いいよ」「おやつ食べる?」など、マイペースにやりとりをしていました。
特別トークが盛り上がる訳でもない。
全員で同じ行動をしている訳でもない。
強制も我慢も我儘もない。
そんな空気がとても心地よい時間でした。
「ここは許される場だな」という安心感で、普段はトライしないことにチャレンジしたり、優しく気遣いできていたり、「うちの子にもこんな一面が!」と驚きもたくさんありました。
次回もとても楽しみですね。参加された方からの感想です。
昨日はお疲れ様でした。とても充実した3時間でした?
まずは、みんなと一緒の場所でお弁当を食べられたこと。幼稚園・小学校の遠足では人から離れたところで1人(または母と2人)で食べていたので、一緒に食べられてお菓子も交換できたりして嬉しかったです。やはり何度かご飯に行ったことがある、慣れているメンバーだったから安心できたのかなぁと思います。
そして、遊具のターザンロープに挑戦できたこと。普段は絶対「やる」と言わないのに、みんなが遊んでいる姿を見て「私もやってみたい」と思えたこともすごかったし、何より大人の介助がありながらも実際に乗れたのは大きな成果でした!
今回「できた」という成功体験を積むことができて感謝しております。クローバーのみんなのおかげで、楽しく過ごすことができました。ありがとうございました。
普段、お友達と過ごすことが少ないので、活動に自由度が高い公園での集まりは少し緊張しました。案の定、どうしてよいか分からず、戸惑う様子も見られましたが、普段マイペースに1人で好きなことをしていることが多いうちの子が、他の子が遊んでいる姿を見て「自分もしてみよう」と挑戦する姿も見られて嬉しく思いました。
また、時には離れて1人で好きな遊びをすることもあったのですが、あまり気にせず、また一緒に遊びたくなったら仲間に入れてくれたりと、距離感も絶妙で、今回も楽しい時間を過ごすことができました。
ありがとうございました。また次回も楽しみにしています。
回を重ねて行くたびに、少しずつ子ども達も仲良くなっている気がして嬉しいです。ターザンロープでは教えあったり、得意な子のやっている姿を見てそれぞれが「挑戦してみよう!」という空気になっていたのは、私としても嬉しかったし楽しかったです。鬼ごっこや、丘の上や、すべり台にみんなで遊びに行っている姿もありながらも、それぞれマイペースに母のところに戻ってきたり。誰もそれを気にしていないところが、また良いなぁ と思いました!
メンバー大募集中!! ASDの診断のある女の子は、男の子に比べて少ないので、貴重な場になるのではと思っています。
小学生以上のASD診断のある女の子で、友達がほしいなと思っている子が対象です(姉妹で参加したいという場合、その姉妹もASD診断が出ている場合には参加可能)。
興味のある方は、事務局(086-955-6758)までお問合せください♪
(担当:M)
お母さんコラム
中3でASDの診断のある特別支援学級(自閉症・情緒学級)に通う息子と、小3でASDの診断のある通常学級+通級指導教室(自閉症・情緒)に通う娘を持つ母が、普段の我が子との日々をつれづれに書いているコーナーです。どうぞ気軽な気持ちで読んでください。
ここのところ「春」開催の運動会が増えていますね。我が家の小学生・中学生共に、5月下旬に運動会がありました。
息子の中学では、組体操の代わりにこのところ「南中ソーラン」を踊るのが恒例行事となっています。
去年の企画では「南中ソーラン」の最後に、別の曲&踊りを踊るのが面白かったということで、今年も同じような流れになったそうです(面白かったから・ウケたからで翌年も同じような企画にするってあたり、二番煎じというか思考の停止を感じて、イマイチ好きじゃないんですが、それは置いておいて)。
去年はYouTubeで検索したら出てくるような有名なダンスを、ところどころだけ変えて、という形だったので、覚えやすかったようなのですが、今年は実行委員会の人たちが振付を考えたオリジナルなダンスになったそう(曲は普通のJ-POP)。
その場で「はい、こんな感じです!覚えて!踊るよ!」と言われ、「無理だよー・・・」「え?全然分からんー」とストレスを感じた息子。
でも「困った時は、とにかく先生にダメ元で相談・お願いしてみよう」との母の教えを思い出したそうで、担当の先生に「せめてダンス動画を送ってほしい」と依頼した(すごい!)ところ、「そりゃそうだよね、難しいもんね。分かった!」「今日夕方に、TEAMSで皆に送るよ」と言われ、安心して帰宅。
帰宅後、16:00からタブレットを何度も立ち上げ、「まだ来てない」「まだか」と呟き、テニスのクラブチームの練習から帰り、21:30に再度立ち上げ「まだか・・・」「夕方の定義とは・・・」と呟き、翌朝5:00に立ち上げ「まだ来てない・・・」「俺のタブレットの不具合かもしれん」と再度学校へ持っていったそう。
「ごめんごめん、今日中には必ず送るから!待ってて!」と言われ、字義通り再度待った二日目。またしても来ず。
三日目の朝、「どうしたらいいと思う・・・?」と聞かれたので、「『俺、一日目からずっと毎日毎日タブレットを立ち上げています』『無理なら無理と言ってください』と言ってみたら?」と伝えると「分かった!」と言い、元気に学校へ。
そのままの台詞で伝えたところ、「ほんまにごめん!」と言われ、その場ですぐに送ってもらえたそうで、自宅練習も繰り返し、ばっちりの状況で参加できたそうです。
「理由やどれぐらい切望しているのかを伝えないと、伝わらないよね」と確認しました。
そして、一足早くあった妹の小学校の運動会。
日曜だったので「お父さんとお母さん見に行くけど、お兄ちゃんもついてくる?」と聞くと「行ってみようかな」と答え、家族3人で応援に行きました。
帽子と水筒だけ持参していたため、「リレーと表現の間、結構時間が空くから、結構暇だと思うよ。
暇つぶしグッズあった方がいいんじゃない?」と聞くと、「いらんよ。暇でも我慢するから、大丈夫」と言います。
「なんで?」と聞くと、
「テニスの試合している時、付き添いで連れてこられた兄弟たちが暇そうにだるそうに、ゲームしたり漫画読んだりしていることがあるんだよね。
試合している側としては『試合見たくないなら、帰れ!』『もしくは涼んでていいから、見えないところでやれ!』て思うんよ」
「よそのお母さんたちも、おしゃべりに夢中になっててうるさいことあるから『応援しないなら帰れ!』てなることあるよ」
「妹たち小学生も、ゲームしたり漫画読んでいたりする人いたら嫌な気持ちになると思う。だから、俺は妹の運動会に『行く』と決めたからには、ちゃんと応援してあげたいんだ」
「自分がされて嫌なことは、人にしないのは、基本の鉄則じゃろ」とのこと。
自分の経験や思いを、別場面に応用して、「もしも〇〇だったら」と仮定のこととして考えられている姿にびっくり!!
そして、実際の妹の運動会では、しっかり応援して妹以外の学年の時にもリレーで歓声をあげたり表現で手拍子したりしていて、「大きくなったものよ」と感心しました。
その後のテント運びも積極的にお手伝いしていて拍手!!でした^^ノ
親が知らないうちに、子どもは育つものですね。
(cyacya)
ちゃーちゃん日記 (あるASDの女の子のお話)
ASDの子ども二人を育てる母親であり、AS当事者でもある私のこれまでの日々や現在の様子を紹介するコラムです。
脈絡ない話や時系列が昔だったり今だったりで、分かりづらいかもしれません。思い出したままをお伝えしていくので、整理されていませんが、お気軽な気持ちで読んでいただき、良ければ「おもろいな!」「不思議!」と皆様の身近にいるASDの人たちの感じ方や暮らし方を知ることに少しでも繋がればと思っています。
今日は、私が「難しいなぁ」と思っていることについて。まあ、「難しいなぁ」と思っていることは、本当に多々!ありまくり!!!な私ですが・・・。
その中でも、一番根っこの「難しい」は、「常識」「当たり前」ということ。
子どもの頃から「常識がない」「考えたら当たり前のことって分かることでしょう」と日常会話の中で言われ続けてきている私です(親からが多かったかなぁ)。
苦労しながら、自分なりに「これかな」「こうか?」「あ、こっちか!?」と試行錯誤を続けてきましたが、やっぱり難しい。
大人になった今でも「常識」と言えるものは、あまり身についていないように思います。
子どもの頃、「常識」「当たり前」は普遍の物だと思っていました。それをマスターできていない私が規格外なだけで、皆はどの子も「常識」「当たり前」はマスター済なのだと思っていたのです。「すごいなー」「怒られないもんなー」「いいなー」と思っていました。
「家庭での日常生活での常識」「友達と遊ぶ時の常識」「交通ルールの常識」「恋愛をする上での常識」「結婚する時の常識」…それら全てをマスターする日なんて、永遠に来ないとも思っていました。
どうしてこんなに難しいのか。
それは「常識」「当たり前」というものは、「人・状況によって、全く違うから」ではないかなと思うのです。
例えば、友達付き合い。
「Aさんは、周りの人に対するいじりをしても受け入れられるけれど、Bくんは同じようなかかわりをすると『はぁ?!』と言われて怒られてしまう」なんてこともあります。
「Aさんはスクールカースト的なピラミッドの上位だから。Bくんは違うからダメ」というなんだかよく分からない「常識」「当たり前」もあります。
例えば、化粧。
高校までは「化粧禁止!マスカラ禁止!スカート丈を守りなさい!!」など厳しく言われて校則を守ることが「常識」「当たり前」だったのに、大学生になると「人前に出るならお化粧しないと恥ずかしいよ!!」と言われ、高校三年から大学一年のたった一か月で変化を求められる。化粧をすることが「常識」「当たり前」「最低限のマナー」になっていく。
例えば、参観日マナー。
「参観日に参加する保護者の方は、教室や廊下では私語をせずに、静かに参観してください」と文書でも配られて「常識ですよね」「当たり前ですよね」「だって子どもの参観日なんですから」となっているはずなのに、お喋りしている人の多いこと!!(笑)
なんでこういう風に違いが出てくるのでしょう。
最後の参観日マナーで言えば、「参観日マナーが大事だと分かっている。分かっているけど、今ここでこのお母さんたちとお喋りする方が重要」なのだと思うのです。
つまり優先順位の序列が変わっているんですよね。そこでおしゃべりをしているお母さんたちとしては、「ママ友と出会ったら、どんな時でもどんな場面でもお喋りすることが、常識・当たり前」なのです。
そして、それを見ている周りの人たちも「うるさいな」と思いながらも、その人たちの常識・当たり前なんだろうなと思い、許容します。
そして、それがあまりにも大多数になれば、「参観日はおしゃべりしても許される」ことが、「常識」「当たり前」に変化していくのだろうなと思います。
いや、ほんと、難しすぎません?? これ、誰も教えてくれないんですよ??(笑)
なんてことを ぼやいていたら、「そういうのって、結局女の人だからなんじゃない?」と言われました。・・・確かに・・・??どうなんでしょう。
男の子たちも、比較的あるかもしれませんが、化粧や参観日の奥様トークあるあるも、なんなら親戚づきあいとかも、女性あるあるなのかもしれませんね。
いや、でも本当に難しいし、一生分かる日は来ない気がします。
じゃあ、普段 私はどうやって「常識」「当たり前」を見極めているか。
アセスメントし続けて、その人の「常識」というか「許容できる範囲」を見極めるように努力しているだけです。
相手の価値観・コミュニケーションの近さ・会話の内容や好むもの・嫌っていることなどを話しの中から察知していき、その人とそつなくやりとりをできる(こちらがストレスなく安心安全にその人と関われるラインを見極める)感じです。だから、めちゃくちゃ人づきあいって疲れます。
定型の人たちも、初めましての人とのやりとりではやっていることだと思いますが、私の場合は初めましてじゃなくても、以前のその人との関わりやトーク内容をあまり覚えていない(いつだってリセット)から、毎回初対面レベルでのアセスメントが必要です。大変でしょう?? 正直めんどくさい!!(笑)
(ちゃーちゃん)
ぐんぐん だより |
今月の「ぐんぐんだより」、担当は「ぐんぐんタッチ」です。
ぐんぐんタッチ(児童発達支援・放課後等デイサービス)
新緑の美しい季節になりました。
新年度が始まってそろそろ2か月が経ちますが、子どもたちも、様々な環境の変化に少しずつ慣れてきた頃でしょうか?
私は昨年度まで放課後等デイサービスの『ぐんぐんキッズ』で勤務していましたが、この春から『ぐんぐんタッチ』のスタッフとして勤務することになり、以前とは年齢層、療育方法も異なる現場で戸惑いながらも、毎日新しい発見と学びの日々を送っています。
『ぐんぐんタッチ』は、就学前のお子さんを対象にしている児童発達支援事業と、学齢期のお子さんを対象にしている放課後等デイサービスの、多機能型事業所です。
療育ではコミュニケーション支援に重点を置いており、支援の方法としてPECS(絵カード交換式コミュニケーションシステム)を取り入れ、表出のコミュニケーションの支援にも力を入れて取り組んでいます。
私は3月にこのPECSレベル1のワークショップを初めて受講しました。
PECSは代替コミュニケーション(発語がまだない人の場合には言葉に代わるコミュニケーションシステム)と拡大コミュニケーション(発語を補うために使われるシステム)との両方の役目があります。
コミュニケーションスキルには、表出と理解があり、1つめはメッセージを伝える「表コミュニケーションスキル」で、自分の意見や要求を伝えることができると、行動上の問題を予防することにもつながります。
もう一つは、人から伝えられたメッセージを理解する「理解のコミュニケーションスキル」です。このスキルがあると、欲しいものが直ぐに手に入らなくても「今はダメ」を理解し「待って」に応じたり、「スケジュール」に沿っての活動や、「終わり」の切り替えができるようになるため、安定した生活につながっていきます。
PECSのワークショップでは、表出と理解の中の9つの重要なコミュニケーションスキルを学びながら、本人が自立して生活すること、あるいは将来仕事を得ることを目標としているということも教わりました。
先日、ある保護者の方から嬉しいお話を伺いました。
以前のA君は家族で食事に出かけると、注文した食事が運ばれて来るまで、その場で静かに待つことが難しいお子さんだったそうです。
しかし最近では、【待ってカード】を渡されると、準備が整うまで着席して待つことができるようになり、大好きなお店での楽しいひと時を、家族みんなで落ち着いて楽しめるようになったとのことでした。
嬉しそうにお話してくださったお母さんの笑顔がとても印象的でした。
『経験から学べる』という特性を生かして、ご家族の方が療育で練習した事をご家庭でも実践してくださり、いろんな場面に般化することによって、ご本人の生活が見通しのある落ち着いた活動となり、一層豊かなものに変わってゆくんだな・・・と気付かせていただいたエピソードでした。
療育では、それぞれのお子さんが実際の状況で使う玩具や道具、好きなおやつなどをカードにして、本人の要求したい気持ちや、やる気をうまく引き出せる機会をつくり取り組んでいます。
「好きな物が欲しい」「お気に入りの遊びがしたい」「好きなおやつを食べたい」という思いがコミュニケーションの原動力(伝えたいというモチベーション)となり、カードや言葉によってコミュニケーションをとった結果、まずは相手に自分の思いが伝わり要求が通ったという経験が、「できた!」「わかった!」という達成感や満足感に繋がっていくんだな(*^^)v と、子どもたちを見ていて感じています。
またそれは、一人ひとり違っていて特別なものであり、強力な強化子(好きなもの、必要なもの)を見つけることの重要性と難しさも合わせもっていて、『言葉より見えるものに注意が向く』『相手に注目して関わることが難しい』『好き過ぎると終わることの難しさがある』などの特性があるお子さんが多いので、常にアセスメントを意識しながら、分からないことは先輩スタッフに相談しながら準備をしています。
先日は、あるお子さんの表出コミュニケーションの課題として、本人の好きな新幹線の『ドクターイエロー』の塗り絵を用意しました。黄色でボディを塗った後に、見本を見て窓の色の「水色のクーピーをください」と伝えてくれることを期待して準備をしていたのですが、黄色く塗って「できた!おわり!」と終わり箱に片付けてしまい、コミュニケーションの機会にはなりませんでした。
欠品要求は窓の「水色のクーピー」ではなく、彼の好きなドクターイエローの「黄色のクーピー」にすべきでした。「窓を塗れば完成」と思って要求が出るに違いない・・・と自分の思い込みで設定したことを反省しました。
課題設定には、本人の「やりたい!」「できた!」が大切であり、この成功体験を積み重ねていけるように、しっかり考えて準備していきたいと改めて思いました。
「おはよう!」「こんにちは!」と弾むような足取りで通って来てくれる可愛い子どもたちの笑顔に癒され、「ぐんぐんタッチに来るのをいつも楽しみにしているんです(*^^*)」と言ってくださるご家族の方々に、毎回元気をいただいています。
子どもたちが「できた!」「わかった!」の経験を少しでも多く積み重ね、できることが1つずつ増えていくことを願いながら、スタッフ一同療育に望んでいます。
お子さん一人ひとりの特性をご家族の皆様と共有し、その強みを生かしながら、表出・理解の両面でのコミュニケーションの支援に努めていきたいと思います。
(ぐんぐんタッチ 療育スタッフ:W)
以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「育てる会 HP」に記載しています。