Japanese version only

令和 8年 6月 30日

 

 第338号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 338号 目次

     新しい会 「OASISの会」 が誕生します

     即実践講座、夜間連続講座 の 報告とお知らせ

     キッズルーム・スポーツクラブ・ OHAの会 の 報告とお知らせ

     青年部 わいわいHoliday・はやぶさの会・クローバーの会・水泳教室 の 報告とお知らせ

     お母さんコラム

     ちゃーちゃん日記

     新聞記事の紹介    

     私のお薦め本コーナー
         「自閉スペクトラムの子の 育て方のコツがわかる本

      ぐんぐんだより
         「ぐんぐんタッチ」

     近隣の講演会等のご案内

     育てる会 今後の行事予定

長く続いた雨が止んで、久しぶりの太陽の光が降り注いでいる岡山県赤磐市です。
庭の草も木も花もたっぷりと天から水をいただいて、青々と輝くようです。
梅雨の晴れ間のひととき、久しぶりに庭に出てみると、グラジオラスがたくさん咲いています。
それが昨日までの雨で倒れかかっています。
もったいないので、大量に咲いていたのを摘んできて、花瓶にさして家のアチコチに飾っています。
もう少ししたら私の大好きな、カサブランカも咲き始めることでしょう。
お花はお世話すればするほど、綺麗に咲いてくれます。子育てもおんなじなんでしょうね。
ただ、子育ての場合は、自立に向けての取り組みが大切で、手をかけすぎて本人の伸びようとする力を削ぐようなことがないように、お世話のしすぎには気をつけたいものです。

さて、先日育てる会では親たちの集まりを行いました。
これからの育てる会について、どのような取り組みや目的そして、変わりゆく情報化社会の中にあって、これからの取り組みの発信など、どのようにしていくことができるだろうかと、色々考えました。その時の話の要約を以下に記します。これはその時にみんなで話し合った内容を、CHAT GPTがまとめてくれたものです。
 「育てる会を取り巻く現状と今後の取り組み」
育てる会は、もともと「自閉症の子どもたちが地域で安心して暮らしていけるように」という親の思いから始まった会です。現在は、医師、大学教員、専門家なども加わった新しい理事会体制のもと、法人全体の方向性や事業展開について検討が進められています。
一方で、親だからこそ気づくこと、親だからこそ言えることは今も大切です。
親の会は、保護者の思いや日々の実感を出し合い、必要に応じて理事会や会全体の活動につなげていく場として、今後も重要な役割を担っていきます。
近年、療育事業所、放課後等デイサービス、相談支援、インターネットやSNSなど、保護者が情報や支援につながる手段は増えています。そのため、以前のように「育てる会に入らなければ困る」という状況ではなくなってきました。これは社会全体としては良い変化ですが、育てる会としては、会の価値や活動の魅力を、今の保護者に届く形で伝えていく必要があります。

特に、キッズルームの参加者減少は大きな課題です。開催時間、駐車場代、他のイベントとの競合、活動内容が見えにくいことなどが、参加のハードルになっている可能性があります。一方で、キッズルームは子どもたちが安心して参加できる場であり、学生の皆さんが自閉症の子どもたちと実際に関わる貴重な機会でもあります。
すぐに廃止を考えるのではなく、形を見直しながら継続の可能性を探っていきます。
今後は、ハロウィンやクリスマス会など、初めての方にも内容が分かりやすいテーマ設定での開催や、非会員・療育利用のご家庭の体験参加も検討していきたいと思います。
また、申し込み時に子どもの特徴や配慮点を簡単に共有できる仕組みを作り、保護者も学生も安心して参加できる形に整えていきます。
情報発信についても見直しが必要です。
会報は詳しい記録、LINEは短い案内、Instagramは活動の雰囲気づくり、ホームページは初めての人への入口として、それぞれ役割を分けて活用していきます。写真の使用については、活動内容がわかりやすいので、個人情報に十分配慮し、顔が分かる写真を避けるなど、ルールを整えながら進めます。
また、育てる会には、親同士の経験に基づく地域の情報があります。
病院、療育先、相談機関、余暇活動などについて、良かった体験や特徴を共有することは、若い保護者にとって大きな支えになります。こうした情報を蓄積し会員になる意味やメリットとして伝えていくことも大切です。
さらに、キッズルーム、療育期、小学生、中高生、青年期、グループホーム、親なきあとまで、育てる会が関わってきたライフステージ全体を分かりやすく示すことも必要です。「今だけでなく、将来までつながる会」であることを見える形にしていきます。
新たな取り組みとして、知的障害を伴う自閉症の子どもを持つ親の学びと語り合いの場「オアシスの会」も検討しています。
親として我が子をどう理解し、日々の生活の中で何ができるかを、少人数で学び合う場にしていく予定です。
今後の方向性は、「育てる会の本質は変えず、入口と伝え方を変える」ことです。親同士が本音で語り合い、子どもの今と将来を見通して支え合うという会の核は大切にしながら、今の時代に合った形で活動を更新していきます。

約2時間、お母さんたちは、色々な話をしました。どうやったら小さいお子さんを持っているお母さんたちにこの会の良さや目的を理解してもらえるだろうか、みんなで真剣に話し合いました。色んな意見が出ました。
CHAT GPTはその間の話し合いを全部録音して、それをすぐに要約して文章に起こしてくれるんです。すごいですね。びっくりです。
しかもその長い文章を、さらに 『会報用に要約してください』 と伝えるとこの文章になりました。
もう書記さんなんていうのは、いらなくなくなりそうですね。淡々と、話し合われた事実をありのままに記録してくれるCHAT GPT 。
すごい時代がやってきました。
さてそのお母さんたちとの話の中で、会報のような文章の長い冊子はみんな読まない時代なんだという話が出ました。
TikTokやインスタのような画像やインパクトある短い内容で伝えなければ、今の若いお母さん達の心には届かないそうです。
私のような昭和の人間の、考え考え、書いていくような長〜い文章は、もう古いらしいです。
なんだか28年間、こんな巻頭文を書き続けてきて、古いと言われたらもうしょうがない・・・、どう変わったら良いのでしょうね。
本当に迷いの中にいる私です。
できるだけ、少しでも若い人たちの役に立ちたいと思って、この会を運営しています。
困っておられる方、泣いておられる方があるに違いない・・・、そんな人の役に立ちたいとの願いでこの会を続けています。
でも、今ではそんな人でも、育てる会のような親の会には入らず、CHATGPTに話して答えてもらう方が、簡単で、キチンとした答えが返ってくるのでしょうね。
なんだか、“お呼びでない〜、お呼びでない〜〜、こらまた失礼いたしました! (いまや、このギャグも昭和の人にしか伝わらないですね)” と言われるような気がして、悲しい気持ちになりました。
会報を書くのもなんだかむなしい気持ちになってしまいました。
・・・・でも、今日、会員のあるお母さんから「会報、楽しみにしています!」と言っていただけました。
たったひとりの方にそう言われただけで、またすぐにちょっと元気になる私です(単純? 素直?)

さて、気を取り直して、7月15日(水)19時〜21時 ZOOMにて、井上雅彦先生の『障害のある子どもの “きょうだい” が抱える思いと 私たちにできる支援』という演題の講演会を行います。
兄弟児の子育てに悩まれておられる方や、これから親亡き後に“きょうだい”はどのように障害のある本人とつきあっていけばいいのか、そして親はそれまでにどのような準備がいるのでしょう。
悩ましい問題が山積です。皆さんはどのように考えられていますか?
井上先生と共に考える機会になればと考えています。
どうぞご参加ください。当日都合が悪くても、後日配信もありますので、じっくり話が聞き直せます。
よろしくお願いいたします。
続いて、吉田友子先生の講演会が3回連続(8月〜10月)であります。
チラシも今回の会報に入っていますので、ご覧ください。
今回のシリーズテーマは『発達にかたよりのある大学生の理解と対応 〜大学生支援からみえる幼児期・学童期支援と成人期支援』です。
第1回は8月6日(木) 19:00〜21:00 Zoomにて「大学で生じやすい困難への対応」ということで、先生が実際に各大学で学生面談支援されている大学生活への支援についてのお話しです。
そしてそれを踏まえての、幼児期・学童期にはどのようなことに気を付けて子育てしていけばいいか、また卒業後の成人期における支援についても3回シリーズの中でお話しいただく予定です。
また3回目は「いただいた質問をもとに」ということで、それまでにいただいた参加者の方からのご質問にもお答えいただけることになっています。
それぞれの単回での参加もOKですが、第1回と第2回(9/10・木)は、見逃し配信もありますので(第3回 10/2・金 は見逃し配信なし)、3回セットで申し込んでいただくと、より充実したシリーズになると思います。
3回セットはセット料金で格安に設定しています(正会員 単回 500円→3回 1000円、賛助会員 単回 1000円→3回 2000円、一般 単回 2000円→3回5000円)。
今回は大学生への理解と対応というテーマですので、高機能な方へ向けての話がメインになりますが、吉田先生の話の温かさは、知的障害を伴う子をもつ私のような者にとっても身に染みて伝わってきます。
すべての発達障害に関わる方に聴いていただきたいセミナーです。多くの方のご参加をお待ちしています。

さて、今回の会報の発送は青年の会のお話しを入れたくって、少し遅れました。
6月28日日曜日、赤磐市の農マル園芸のBBQ場にて、育てる会青年の会の総勢11家族24人にて、バーベキューを行いました。
広いバーベキューコーナーには、他に利用者もいなくて、ゆっくりのんびり、伸び伸びとバーベキューを楽しむことができました。
お世話いただいた会員のMさんが、炭や着火剤、軍手にお箸やお皿様々な準備をキチンとしてくださったお陰で、それぞれの家族は、自分の好きな食材を持ち寄るだけで良かったのもありがたかったです。
自閉症の子は大人になっても食へのこだわりがある人が多く、食べられるものが少ない人や、これなら食べられると言う食材をお母さんたちはそれぞれご家庭で用意して、参加しました。
みんなで火起こしをして、賑やかにバーベキューが始まりました。我が家は、おにぎりと、前の晩遅くにスーパーで半額になった牛肉を仕入れてきて、お野菜もたくさん哲平が好きなものを準備しての参加でした。
自閉症の子どもたちのバーベキューですから、賑やかなことです。
時々急に走り出す子もいれば、落ち着きなくウロウロする人もいます。でも、ちゃんと帰ってきます。昔は帰ってこなくて目も離せなかった子達でしたけれど、ちゃんと元の場所へと帰ってきますから、好きにさせても大丈夫。なんて楽になったことでしょう。
青年の会には、親も子もそれぞれ育ってきたな、と思えるそんな温かい雰囲気があります。
この農マル園芸のスペースは、広くて開放的で緑に囲まれていてほんとに豊かな場所です。宣伝をしてあげたいくらい良いところです。
お母さんたちは、久しぶりに出会えて、話が弾みます。子どもたちは大人になってきているので、そんなお母さんたちの長話にも我慢してくれます。
本当にみんな良い子に育ってくれました。
赤磐ぐんぐんに通っていた頃は、あんなに大変だったのに、今は「お仕事頑張っています」なんて言うのを聞くのも嬉しくて、「なんとかなるもんだね〜」なんて話したものでした。
小さい子をお持ちのお母さんたち、なんとかなりますから、今はがんばれ〜・・・なんて、伝えたいですね。
家に帰ってから哲平に聞きました。
私「バーベキューたのしかった?」
哲平「おいしかったです」
「楽しかったか」と聞いているのに、「おいしかった」と答える哲平です。
なんてかわいい子でしょうね。
私はこんな時、聞き直したり訂正したりはしません。楽しかったと言うことより、おいしかったというのが彼の感想なんです。
そもそも楽しいなんて、どんなこと? 意味が分からないのでしょうね。
自閉症って好きだなと、彼を見ていて思う気楽な母です。
下のページにお母さんたちからの感想も入れていますので、ご覧ください

次は、先に書いた親たちの話し合いの中で出てきた「オアシス(OASIS)の会」についてのお話しです。
育てる会には、OHA(オハ)の会という、自閉症だけけれど知的障害のない子を持つ親の勉強会があります。
先日、6月27日(土)今年度の第1回がありましたが、今年も「その子らしさを活かす子育て」という吉田友子先生のご本を読みながら、川崎医療福祉大学の小田桐早苗先生と共に学びを進めている会です。
それなら知的障害も併せ持つ子を持つ親たちにも、そういう場が欲しいというところから、話が始まって同じように読書をしながら、勉強をしようという会が始まります。
会の名前は「オアシスの会」に決めました。
「オアシス(OASIS)」とは “Okayama Autism Support & Inclusive Society” の略で、“岡山・自閉症支援と共生社会”という意味です。
お母さんたちが集まって、ホッと一息ついて、また歩き出せるような、そんな砂漠の憩いの場をイメージしています。
講師には澤 月子 先生をお願いしました。
読書は、篁一誠先生の「自閉症の人の人間力を育てる」の本にしました。
すごくわかりやすく、読んでいくと子育ての指針になるお話しが次々出てきます。
詳しいことはチラシを同封していますので、どうぞ多くの知的障害を伴う子の親御さんにご参加いただきたいと思います。
さて、今年ももうすぐ酷暑と言われるような夏が始まります。
皆さん、夏バテには気をつけて元気に過ごしてくださいね。また来月号でお会いしましょう。
 (鳥羽 美千子)

令和8年度 支援者向け 発達障害支援 夜間連続講座 in 赤磐

令和8年度も赤磐市との共催をいただいた、発達障害支援のための夜間連続講座が始まりました。
令和8年度の講師は、川崎医療福祉大学特任准教授でTEACCH公認上級コンサルタントでもある諏訪利明先生です。
6月4日(木)には、「ASDを理解する」の第2回目として、学習スタイルの視点からASDをもつ方を理解することの大切さを教えていただきました。
自閉症の方は劣っているのではなく、ただ違っているだけ・・・というのはよく言われていて、みなさん頭では分かっているつもりなのですが、いざサポートに入ろうとすると、その方の情報の受け取り方、学び方が自分たちとは異なっていることをうっかり失念することがありますね。
相手が本当に理解しているか、正しく伝わっているか・・・、こちら側が配慮しての丁寧な支援が大切だと気づかされた講座でした。
赤磐市との共催ですので、赤磐市在住・在勤の支援者のみなさまは、無料で講座に参加できますので、この機会を逃さずにぜひお申し込みください。
第2回目までは終わりましたが、後日配信もありますので、初回分から講義は視聴できます。
途中からでもぜひご参加ください。
(なお、育てる会 正会員の方には、後日となりますがアーカイブ配信を提供しますので、ご希望の方は事務所まで申し込んでください:正会員 無料)

 『 発達障害支援 夜間連続講座 第3回 』

日 時:令和8年7月9日(木) 19:00〜21:00
場 所:オンライン開催(Zoom)     【後日配信あり】
テーマ:「フォーマルなアセスメントとインフォーマルなアセスメント」
講 師:諏訪 利明 先生(川崎医療福祉大学 特任准教授)
主 催:赤磐市、岡山県自閉症児を育てる会
参加費:【全10回分】一般 20000円、賛助会員 17000円、
赤磐市在住・在勤者 無料
申込・問合せ:E-mail acz60070@syd.odn.ne.jp
https://forms.gle/h8PUKXDoqMXoMv8U6
それでは、5月14日(木)の第2回「ASDを理解するA 〜学習スタイルの視点から〜」を受講された方からのアンケートの一部です。

○ ASDの学習スタイルについて学び、ASDの方は脳機能や情報の受け取り方に違いがあることを改めて知りました。定型発達の人に合わせて作られた環境の中で、ASDの方が感じている不安や怖さについて、少しですが想像することができました。私たちにとっては当たり前の環境でも、本人にとっては分かりにくかったり、見通しが持ちにくかったりすることがあるのだと思いました。
行動上の課題やできないことに対して、ただ「できるようにする」と考えるだけではなく、まずは本人が安心してその場で過ごせることが大切だと感じました。そのために、本人に合わせて環境を整えたり、分かりやすい伝え方を工夫したりすることを意識していきたいです。
今回学んだことを、今後の支援の中で活かしていきたいと思います。
○ 先生の学習スタイルの解説の話、お子さんの行動の謎を解いていくのは面白い、というか興味深いというか、エキサイティングです。このワクワクを、保護者の方にも感じてもらえるようにしたいです。微妙に学習スタイルにこなれてくると、ついつい先走って「これは◯◯な学習スタイルが影響してだと思います!」等保護者の方に伝えてしまいますが、保護者の方自身が我が子の謎?を楽しく解いていけるように言い過ぎず、でも不安にならないように…。
「どうでしょうか」で安心感を感じてもらえるように…等、まとめきれていませんが明日から心がけたいと思います。
○ 支援をする中でつい「ちゃんとしなさい」「前にも言ったでしょう?」などこちらの価値観や固定概念で言ってしまいそうになりますが、関わる際は彼らの学習スタイルを踏まえて声をかけたり環境を設定しなければならないのだと改めて思いました。
そうすることで彼らにより伝わりやすくなったり困り感が少しでも減って過ごしやすくなるのだなと学びました。これからの支援も改めてそれぞれの学習スタイルを少しでも理解して計画に取り入れていきたいと思いました。
○ 学習スタイルについて、身近に感じられるお話でご説明くださりわかりやすくあっという間の2時間でした。徹底的に本人から考える・本人の自閉症から考えるという諏訪先生のお話を聞いてはっとしました。こちらの見方になっていたり、考え方が偏っていたり、周囲の都合で考えていたりしないか、今一度自分の関わらせていただいている自閉症の方の支援を振り返ってみたいと思いました。
学習スタイルをポジティブに、TEACCHの先生方の前向きな考え方もとても素敵だなと思いました。もっともっと学びたいと思わせていただけるような2時間でした。ありがとうございました。
○ 『苦手』という言葉がマイナスに聞こえるから、表現に注意が必要という先生の言葉に大きくうなずきました。
以前、療育の中で何の気なしに「○○君はこういうのが苦手なんですね、でもこうするとわかってできましたね」と保護者にお伝えすると、気分を害されたことがありました。
もちろん悪意もなくマイナスだとも思ってない、ほんとに他意のない発言のつもりでしたが、マイナスに感じさせたんだなと反省したことがあります。
『違いがあるだけ』ということを常に気を付けて療育を行っていきたいと思いました。

令和8年度 現場の先生のための即実践講座

今年度の即実践講座は、講師に“ドクターPECS”と称されるペンショナー児童精神科医の門眞一郎先生をオンラインにお迎えして開催しています。
門先生はPECS(絵カード交換式コミュニケーション・システム)を日本に紹介し、普及に努められた第一人者の先生なのですが、今回の連続10回の講座では、表出コミュニケーション以外にも、構造化などの理解コミュニケーションやコミック会話、ソーシャル・ストーリーなど、自閉症支援全般にわたりお話しいただく予定です。
まずは、理解コミュニケーションの第1回として、6月23日(火)に「空間の構造化」についての講義をお願いいたしました。
構造化については、これまでもTEACCHプログラムの勉強会で学んできたことも多いのですが、門先生からは、理解コミュニケーションの要である構造化などと、本人からの表出コミュニケーションの双方が揃って、初めて本人と支援者の相互のコミュニケーションが成立すると教えていただきました。
次回は理解コミュニケーションの中でも時間の構造化のお話しで、そして夏休み明けからは、いよいよお待ちかねの表出コミュニケーションの話に入っていきます。
門先生の即実践講座も2回目までは終わりましたが、後日配信もありますので、初回分から講義は視聴できます。こちらの講座も途中からでもぜひご参加ください。
(育てる会 正会員の方には、門先生の講座も、後日となりますがアーカイブ配信を提供しますので、ご希望の方は事務所まで申し込んでください:正会員 無料)

  『 現場の先生のための即実践講座 第3回 』

日 時:令和8年7月28日(火) 19:00〜21:00
場 所:オンライン開催(Zoom) 【後日配信あり】
テーマ:「理解コミュニケーション支援(2)  時間の構造化」
講 師:門 眞一郎 先生(ペンショナー児童精神科医)
主 催:NPO法人岡山県自閉症児を育てる会
参加費:【全10回分】一般 23000円、賛助会員 20000円
申込・問合せ:E-mail acz60070@syd.odn.ne.jp
https://forms.gle/wwyursBJQGEpvsZ48
それでは第2回「理解コミュニケーション支援(1)  空間の構造化」に参加された方からのアンケートの一部です。

○ 私たちの生活する身の回りにも当たり前に視覚的構造化があり、それらによって初めて行く場所、初めてすることにも安心して取り組むことができていると改めて知りました。
自閉症の方にとって分かりやすい環境、社会を目指すことは、あらゆる人にとっても分かりやすい社会を目指すことに繋がるのではないかと思いました。その方が何が分かりやすいか、何の意味が分かると生活しやすくなるか、どうしたら見通しが理解しやすくなり安心に繋がるか、常に個別化の視点で考えていくことが重要だと思いました。
また、障害のある人の権利に関する条約の中で「あらゆる形態のコミュニケーションの中から、自ら選択して用いること」が権利として明言されているとのこと、その意味について事業所の中で共有していきたいと思いました。
写真をたくさんご紹介下さり、とても分かりやすく学ばせていただくことができました。視覚的にも、先生のユーモアのあるお話にも引きつけられる2時間でした。
○ 視覚的構造化について、具体的なエピソードや写真を交えて説明してくださり分かりやすかったです。自分が児童たちに示している視覚支援について、本当に伝わりやすいものであったか、児童の目線に立っているものであるか、情報が精選されているかなど見直したいと感じました。
また、私の大学が京都市内だったので、通ったことや使ったことがある駅や施設、バスなどが多く、当時はなにも感じず目にしていた様々な箇所に視覚的構造化がなされていることにも気づくことができました。日常生活の様々な場所や標識などにも目を向け、分かりやすい視覚支援、見通しがもてて安心できる環境について考えを深めていきたいと思いました。
○ 構造化について、理解しているつもりでしたが、改めて学び直すことができて良かったです。コミュニケーション支援は理解と表出の両面を行わないと支援したことにならないという言葉が胸に響きました。
門先生の講座を保育所、幼稚園の先生が必須研修で受けれたら自閉症スペクトラムのお子さんにあった支援をしてもらえると思いました。
この子は口頭指示をしても、なかなか理解できないと言われると、先生が子どもの理解を正確にできてないだけと感じます。支援者は正確に障害の理解や支援に関する知識をしっかり入れていく必要があると強く感じました。
○ 視覚支援についていろいろ考えさせられました。あればいいというものではないということ、わかっているつもりでも目的を果たしていないものになってはいないか、常に再考しながら実践していかないといけないと再認識しました。
標準化された検査については、聴覚障害者、視覚障害者、肢体不自由者、ASDなどなど、それぞれに標準化された方法が明記されるといいなと思いました。
○ 視覚支援の必要性を改めて理解することが出来ました。生活介護の事業所に努める中で、事業所に通うことの意味を理解することが難しく、良い過ごし方が出来ていない利用者の方がいます。通所することの意味をどう視覚的に伝えられるか、今回の内容を聞きながら悩みました。
今後の研修の中で、良い方法を知っていけたらと思います。

ここから下 ↓は 正会員向け行事のご案内 です。
※ 正会員について
    資格:自閉症のお子さんのいるご家庭で、原則 岡山県在住の方
              (会員向け行事は岡山県内にて開催のため)
    会費:入会金3,000円+月会費1,200円×3月末まで (次の年から年会費:14,400円)
    特典:正会員向け行事参加
【 キッズルーム、サッカー&ドッジスポーツクラブ、水泳教室、木工教室、AAO活動(ガイドヘルプ活動)、木工教室、クリスマス会、OHAの会(高機能)、オアシスの会(知的障害を伴う)、座談会(クッキング、マッサージ)、18歳の春を目指す会、さをり織り教室、はやぶさの会(男の子)、クローバーの会(女の子)、わいわいHoliday(青年の会)、おやじの会(山のぼり、BBQなど)】  などなど
        他 セミナー等 正会員料金、毎月会報郵送
※賛助会員について
    資格:どなたでも
    会費:入会金 不要、年会費 3,000円(入会された月から1年間)
    特典:セミナー等 賛助会員料金、毎月会報郵送
正会員・賛助会員・療育・セミナー・連続講座等 申込み
  http://sodaterukai.org/policy1.html

キッズルームの報告とお知らせ

6月13日(土)に岡山大学体育館にてキッズルームを開催しました。
今回は参加者6名と、いつもより少人数での開催となりましたが、その分体育館を広々と使うことができ、一人ひとりが思い思いに好きな遊びを楽しむことができました。
トライアルの時間には、たくさんのおもちゃの中から自分の好きなものを選び、じっくり遊ぶ姿が見られました。
お気に入りのおもちゃを見つけて繰り返し楽しむ子もいれば、さまざまなおもちゃに挑戦する子もいて、それぞれが充実した時間を過ごしていました。
また、人形劇ではおなじみの演目を観劇しました。何度も参加してくださっているお子さんたちは物語の展開をよく覚えており、登場人物のセリフやオチを先回りして楽しむ姿も見られました。
和やかな雰囲気の中で楽しいひとときを過ごすことができました。
毎回好評のお菓子投げでは、今回は人数が少なかったので、大きいお子さんも、小さなお子さんも一緒のお菓子投げ。
その分いつもよりたくさんもらえて、みんな笑顔でした。
キッズルームは、お子さんが安心して遊びながら、保護者の皆さま同士も交流できる場となっています。
初めての方や見学・体験のみのご参加も大歓迎です。
次回は10月17日(土)に開催を予定しております。
日時:令和8年10月17日(土) 13:00〜15:00  
       受付開始 12:45〜 (たっぷり遊びたいお子さんは、この時間からトライアルで遊べます)
場所:岡山大学 体育館 
参加費:500円(保険料込み:きょうだい参加OK)(正会員限定)
皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

サッカー&ドッジ スポーツクラブの報告とお知らせ

5月30日(土)、岡山大学体育館にて今年度第1回目のサッカー&ドッジスポーツクラブを開催しました。
前年度から継続して参加してくださっている皆さんに加え、新しく仲間になってくださった方もおり、にぎやかなスタートとなりました。
今回は普段とは少し違い、体育館を他団体と共有して使用することとなりました。
そのため、ミーティングやドッジボールの試合場所がいつもと異なりましたが、参加者の皆さんには柔軟に対応していただき、ありがとうございました。
活動の中でも特に盛り上がったのがリレーです。
途中でみどりチームが1周遅れとなり、ボランティアさんが全力疾走で追い上げる展開に。
すると、ピンクチームの最終走者だったTくんが、ゴールテープの直前で立ち止まり、みどりチームの到着を待ってくれました!
みどりチームの走者が追いついた後、Tくんがゴールテープを切り、ピンクチームの勝利! 会場は大きな拍手と歓声に包まれました。勝敗だけではなく、仲間を思いやる優しさが感じられる、とても素敵な場面でした。
普段と違う環境だからこその発見や学びがあり、改めてこのクラブの良さを感じる一日となりました。
次回は7月4日(土)に、今年度第2回目の開催を予定しています。
初めて参加される方も大歓迎です。
大学生ボランティアの皆さんが優しくサポートしてくださるので、安心してご参加いただけます。
興味のある方は、ぜひ私たちと一緒に楽しい時間を過ごしてみませんか?

 【 第2回  サッカー&ドッジ スポーツクラブ 】 

日 時:令和8年7月4日(土) 10:00〜12:00
場 所:岡山大学 体育館
参加費:年間1,500円(保険代含む)  中途参加OK(年5回・月割り対応します)
参加対象:2歳〜青年まで
申込・問い合わせ:LINE、QRまたはメールで(正会員限定)
MAIL:acz60070@syd.odn.ne.jp

OHAの会 の 報告とお知らせ

OHA(Okayama High functioning Autism)の会は、知的障害を伴わない自閉スペクトラム症(ASD)の子どもを育てる保護者のための、学びと交流の場です。
保護者が子育てのヒントを得て、悩みを共有し合えることが目的です。
今年度の講師も、川崎医療福祉大学 医療福祉学部 医療福祉学科の小田桐早苗先生です。
第1回が、6月27日(土)に開催されました。
今年も読み合わせの参考図書は、吉田友子先生の『その子らしさを生かす子育て(改訂版)』です。
第2回は夏休み中になりますが、8月8日(土)の予定です。

 【令和8年度 第2回 OHAの会】

日 時:令和8年8月8日(土) 10:00〜12:00
場 所:オンライン開催(Zoom:リアルタイムのみ)
正会員限定ですので安心してお申し込みください。
年間5回開催で、会費は全5回で5000円です。途中入会も受け付けていますので、どうぞ2回目からでもご参加ください。
なお、個人情報も相談に出ることがありますので、後日配信はなしです。ご了承ください。 
    【以後の予定】 第3回 10月24日(土)・第4回 12月19日(土)・第5回  2月 6日(土)(正会員限定)

青年部 わいわいHoliday の 報告

青年部 わいわいHoliday は知的障害を伴う青年たちの会です。
なかなか友人たちとお出かけができにくい彼らです。
親たちでそんな彼らに休日を楽しむ機会を作りたいとカラオケやボウリング、会食、小旅行などを企画しています。
6月28日(日)には、代表の巻頭文にもあるように、事務所近くの農マル園芸あかいわ農園のバーベキュー場にて、みんなで持ち寄りのバーベキューを開催しました。
前日までは、台風7号・8号のW台風接近で心配していたのですが、みんなの日ごろの行いが良いおかげで、台風も通り過ぎ無事開催できました。
当日は11家族、24人の参加で(お父さんと一緒の参加も2家族ありました)、テーブル6卓を使ってのBBQ、他には誰もいなくて、貸し切り状態でにぎやかな笑い声が飛び交う会場となりました。
カラオケやボウリングもいいのですが、なにより食べるのが好きな青年たちです。
それぞれのご家庭で、自分たちが好きなお肉や野菜を持ち込んでのバーベキューですので、みんなご満悦、満足感いっぱいの食事会でした。
それでは、参加したご家族からの感想が寄せられていますので、みなさんにも紹介します。
楽しい時間を過ごさせていただきました(warm heart)
息子も最初は少し固まってたものの、安心できたようで、笑顔でお肉を美味しそうに食べていました(happy)
最後のジェラートで大満足です (いいね)
貸切状態で周りに気を使う必要がなく、ゆったりバーベキューが楽しめました(joy) 
お話もしっかりできてよかったです(ナイス) 主人もとても楽しかったようです(happy)
ありがとうございました  【I母】
お肉や野菜(肉)(野菜)好きな物を持ち寄れておいしくいただけました。
息子も「おいしかったし楽しかった」と言っていました。 
スィーツも食べれてうれしそうでした。 ゆったりと話しもできてよかったです。 【M母】
初めて参加しました。
この所久々の絶好調(panic)でうちの息子だけにぎやかでしたが、落ち着いた先輩方にあたたかく見守っていただき、親子ともども居心地よく過ごせました。お話しもできて楽しかったのでまた参加したいです。
近くに他の方居られなかったのも気持ちが楽でしたし、犬連れもOKとのことなので、次回は一緒に(犬はおとなしい)来たいです。
野菜も肉も調味料も足りなければすぐに買いにいけて便利ですね。
いろいろとお世話になり本当にありがとうございました(ありがとう)   【Iママ】
青年部では、高校生〜成人男子 で参加者を募集しています。
興味のある方は事務局まで問合せくださいね。(正会員限定)
育てる会LINEか、Tel.086-955-6758、E-mail acz60070@syd.odn.ne.jp です。
(担当:M & T)

はやぶさの会 の お知らせ

「はやぶさの会」は、ASDの育てる会正会員メンズたちの友達作りの会です。
夏休みも近づきましたが、はやぶさの会では、次回の集りを企画中です。興味のある方はご連絡ください。
新しいメンバーも大募集中!!  小学生以上のASD診断のある男の子・友達がほしいなと思っている子が対象です(兄弟で参加したいという場合、その兄弟にもASD診断が出ている場合には参加可能)。 
ぜひ事務局(086-955-6758)までお問合せください♪(正会員限定)
(担当:M)

クローバーの会 の お知らせ

「クローバーの会」は、ASDの育てる会正会員女子たちの会です。
学期に一回程度集まって、皆で一緒にご飯を食べたりカラオケをしたり遊んだりおしゃべりしたりを楽しんでいます。
はやぶさの会と同じく、クローバーの会でも次回の集りを計画中です。
お友達の欲しい女の子のご家族の方、ぜひ声をかけてください。
メンバー大募集中!! ASDの診断のある女の子は、男の子に比べて少ないので、貴重な場になるのではと思っています。
小学生以上のASD診断のある女の子で、友達がほしいなと思っている子が対象です(姉妹で参加したいという場合、その姉妹もASD診断が出ている場合には参加可能)。
興味のおありの方は、事務局(086-955-6758)までお問合せください♪(正会員限定)
(担当:M)

水泳教室のお知らせ

日 時:令和8年7月19日(日) 15:30〜17:00
場 所:OSKスポーツクラブ(岡山市北区絵図町1−50)
連絡先:育てる会事務局(086-955-6758)
★水泳教室に新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
体験してみたい方は、2回までOKです(1回 1000円)。(正会員限定)
プールは正会員限定で、5レーンを貸切で使っていますので、安心してお越しください。
★欠席される方は7月16日(木)までに事務局に連絡してください。(8月はお休みです)
(担当:I & S)

お母さんコラム

高1でASDの診断のある県立高校に通う息子と、小4でASDの診断のある通常学級に通う娘を持つ母が、普段の我が子との日々をつれづれに書いているコーナーです。
どうぞ気軽な気持ちで読んでください。
今日は娘の「スケジュールが 動き出した出来事」の話を紹介したいと思います。
娘は診断時期が早かった(1歳代)ため、小さい頃から今現在も、療育に通っています。
「ASDの子には、見通しを視覚的に示すことが大事!」「変化を視覚的に示すことが柔軟性に繋がる!」ということで、療育でもスケジュールを使って活動しています。
それなら家でもぜひやっていこう!ということで、これまでもやってはきたのですが・・・、なかなか定着しないというか、すぐに背景や風景になるというか、三日坊主というか。
やらなきゃと思いつつ、親もあれこれ忙しいと難しい。
家庭で確実に稼働しているものは、家族と兼用の月間カレンダーのみで、「今日」が分かるように、終わった日を斜線で消していくことと、名前を大きく書いたり大事なところはラインを引いたりするぐらいしかできておりませんでした。
そんな娘が、先日ボーイフレンドと二人でデート(まだ小4なのですが・・・)をすることになりました。
「待ち合わせ場所をどこにするか」「何時までどこで遊ぶのか」「いつ親に迎えに来てほしいのか」を決めるには、スケジュールが必要です。
ボーイフレンドと一緒に学校で考えてきた内容を、私に「大丈夫だと思う?」と聞いてきました。
一緒に確認して、その日の前の予定と後の予定の都合、雨が降った時のことなどを想定していきます。
すると娘が「これは、書いた方が忘れなくて良さそうだ」と言い、自分用・ボーイフレンド用の二部作成していました(持ち物なども書いていました)。
事前に学校でそれをボーイフレンドにも渡し、当日はそのスケジュールを見ながら楽しく過ごせたようです(相手のお母さんにも写真で送っておきました)。
すると、帰宅後、たっぷり楽しかった話を聞かせてくれた後、
「ママ、普段も夕方の流れとか、スケジュール作っておきたいんだけど」と言い出しました。
理由を聞くと、今回のスケジュールがとても役に立ったという自覚があったこと・放課後や普段の土日などもスケジュールを使えば忘れずに済みそうだと思うこと・朝の流れはイレギュラーなことが入らない限りは今のところルーティンで動けるから必要ないことなどを教えてくれました。
そこで、今現在、事前に本人と相談して作成したスケジュールをやっていくようにしてもらっています。
以前は何度か声をかけないといけなかった皮膚科の薬を塗ることなども忘れずにできているようです。
結局のところ、どんな支援も “自分で必要だと思えた瞬間” から動き出すんだなぁと、今回改めて感じましたし、やっぱり自分で実感してメリットを感じるっていう体験が大事なんだなぁとしみじみ。
こういう成功体験を積み重ねられるよう、色々設定していくのも、親の仕事なのかも?とも思いますし、これまでスケジュールの大切さを、親子ともども療育で丁寧に教えてもらってきたからこそだなぁとも思いました。ありがたやありがたや。
(cyacya)

ちゃーちゃん日記 (あるASDの女の子のお話)

ASDの子ども二人を育てる母親であり、AS当事者でもある私の日々を紹介するコラムです。
思い出した順に書いているので、時系列が前後したり脈絡が飛んだりするかもしれませんが、「そんな感じ方もあるんだ」「おもろいな!」と気軽に読んでいただけたら嬉しいです。
今日は、私が「関係性で許容できるという仕組みを知る」ことになった出来事について書いてみます。
私の通っていた中学校は、近隣の2つの小学校がまとまった学区でした。
それぞれの小学校の間あたりにあった「T山」について、中1の最初の頃に、学校によってアクセントの位置が違うということが話題になりました。
私の通っていた小学校は「T」の方にアクセントがつきます。
一方、もう一つの小学校は「山」の方にアクセントがつきました。
お互いの小学校の出身者同士で「こっちの読み方の方が一般的である」「そっちがおかしい」という言い合いが起きていました。
最初は一部の子ども同士での言い合いだったのですが、気づけば中一の4月、「どっち派なのか」で大きな言い争いとなっていました。
私は正直「それはどこの山のことでしょうか」というぐらいの認識で、話にならない分、トラブルにも巻き込まれなかったのですが、たかが山の名前一つでそれぞれの小学校の出身者同士が集まって、お互いにもめているのは、不思議で仕方なかったことを覚えています。
ですが、しばらくして5月になると、なぜかその言い争いがなくなっていました。
どうしたのだろうと周りに尋ねると、「もうそんな小さいことでは言い争わないよ」と言われてしまいました。
一か月前はあんなに大戦争が起きていたのに、どうして沈火したのか。
気になった私は、あれこれこっそりリサーチしたのですが、この時期の変化としては「一泊研修があった」「部活が始まった(当時、全員部活には入らないといけなかった)」「委員会活動が始まった」などがあったことでした。
そのため、それまでは小学校単位で固まっていたグループが、別の小学校の人たちと関わらざるを得ない状況になったんですよね。
「こっちの小学校の出身者」という「派閥の一人」ではなく、「○さん」「△くん」という単体の「個人」で動いていく必要があると、それまで「あっち派だから関わらない!」なんて言っていられません。
そうすることで、「T山の呼び方がどうだっていいじゃん」になっていったんだと思います。
でも、当時中一の私にとっては、周囲の同級生たちの変化がすごく不思議したし、「関係性が深まると、相手との違いを許せるようになる」と言うのは、今でも不思議です。
そこには、哲学的というか、社会的というか、なんとも言えない「何か」がある気がします。
人は、よく知らない相手ほど「集団」で見てしまいがちで、関わりが生まれると「個人」として見られるようになるのかもしれません。
世界では、もっと大きな対立や争いが起きることもありますが、その根っこには「相手を知らないこと」から生まれる不安や誤解があるのかもしれない、と感じることがあります。
もちろん、そんな単純な話ではないのだけれど、「相手を個人として知ること」が、人と人の間の距離を少しだけ縮めるのは確かな気がします。
そして「T山論争」での「関係ができると違いを許せるようになる」という現象は、もしかしたら、ASDの人達と世間一般の人達の間にも言えることなのかも?とも思います。
このコラムが、そういう「へー」と知ってもらえる一つに繋がったら嬉しいです。
(ちゃーちゃん)

 新聞記事のご紹介
先月末、5月30日(土)の山陽新聞朝刊に武藏博文先生が発案された「カイケツロボ」、すなわち「ひとことロボ」・「たちさりロボ」・「ほうこくロボ」の合体ロボで、トラブルへの対処を身につける方法が紹介されました。
記事の写真では文字が小さくて読めないと思いますので、紹介の箇所を拡大して紹介しますね。
  “得意技“
発達障害のあるなしに関わらず、トラブルは予期せず起こる。
元香川大教授(特別支援教育)でNPO法人岡山県自閉症児を育てる会(赤磐市)の相談支援専門員・武蔵博文さん(68)は「子どもでも行える対処法を身に付けておくのがいい」と勧める。
1月、同市であった育てる会主催の勉強会で武蔵さんは、子どもにも伝えやすいよう3種類のロボットのイラストを使って解説した。
相手に自分の気持ちをはっきりと伝える▽ その場を離れて落ち着ける場所に行く▽ 信頼できる人にトラブルの内容を報告・相談する ―
という3点をそれぞれのロボットの “得意技” として紹介。
さらに「3体を合体させることでより確実な対処法になる。まずはどれか一つでもやってみて」と呼びかけた。
実践に向けては、多様な状況を想定してどんな言葉を選べばいいか考えたり、立ち去る場所やトラブルを報告する相手を決めたり、その人物に了承を得たりしておくことの「事前準備」の大切さも説いた。
「トラブル対応のやりとりをシナリオにし、親子で練習しておくのも効果的」という。
(小若 菜美)

 ぐんぐん だより 
今月の「ぐんぐん便り」、担当は「ぐんぐんタッチ」です。

ぐんぐんタッチ (児童発達支援・放課後等デイサービス)

  「わかった」と言っているけれど、本当にわかっているのかな?
  自閉症の学び方から考えたスケジュールの取り組み

今回は、年少のAちゃんと取り組んだ、スケジュールについてのエピソードをご紹介します。
Aちゃんが初めてぐんぐんタッチの療育に来た日、療育が終わった後に、ご家族と近くのお店へ買い物に行きました。
すると、2回目の療育の日からも、療育が終わると「買い物に行く!」と強く訴えるようになりました。
療育のない日にそのお店の前を通っても、行きたいと言うことはありません。しかし、ぐんぐんタッチへ来た日には、療育が終わると必ず「買い物に行く」と訴えていました。
このことから、Aちゃんの中では、初めて療育に来た日に経験した、
ぐんぐんタッチ→療育が終わる→買い物に行く
という流れが、ひとまとまりのものとして学習されていたのではないかと考えました。
そこで初めは、療育が終わった後の楽しみとして、シールを渡すようにしてみました。
Aちゃんもシールを楽しみにしていましたが、シールをもらえることと、買い物へ行かないことは別の問題だったようです。
シールは欲しい。でも、療育の後には買い物へ行くはずなのに、どうして行かないのか。そのことを受け入れられず、泣く様子が続きました。
療育へ来る前には、お母さんが「今日は買い物には行かないからね」と伝えていました。Aちゃんも「分かった!」と返事をしていました。
そのため、お母さんは当初、「行かないことは分かっているけれど、行きたくてわがままを言っているのではないか」と感じておられました。
しかし、自閉スペクトラム症の学び方という視点から考えると、少し違った捉え方ができます。
自閉スペクトラム症のお子さんは、言葉だけで説明されたことよりも、実際に見たり経験したりした具体的な出来事から、強く学ぶことがあります。一度経験した流れを、「いつもこうするもの」と理解することもあります。
また、「今日は買い物には行かない」と聞いて「分かった」と返事ができても、その言葉から、療育の後は保育園へ行く、その後は家へ帰る という、その日の新しい予定まで具体的に思い描けていたとは限りません。
そこで、「買い物には行かない」と、しないことだけを言葉で伝えるのではなく、療育が終わった後に何をするのかを、目で見て分かる形で伝えることにしました。
ぐんぐんタッチで使っているスケジュールと同じものを使い、
ぐんぐんタッチ → 保育園 → おうち
というように、その日の予定を順番に示しました。
初めは、スケジュールを見ても「保育園はいや」と泣くことがありました。
それでも、毎回予定を見せ、実際の行動と結びつけることを繰り返していきました。
すると、少しずつスケジュールの意味が分かるようになり、今では、療育が終わった後に保育園へ行き、その後に家へ帰る流れを理解できるようになりました。
また、ぐんぐんタッチ以外でも、
保育園 → 病院 → ガチャガチャ → おうち
という、少し長い予定もスケジュールで確認し、見通しをもって行動できるようになっています。
療育の最後にもらうシールも、今では大切な楽しみの一つです。
保育園の先生が、療育でもらったシールを貼るための「シールノート」を作ってくださいました。
保育園へ戻り、先生にシールを見てもらってノートに貼ることが、新しい楽しみになっています。園の先生がAちゃんの楽しみを受け止め、工夫してくださったことも、療育から保育園への移動を安心できる流れにしてくれました。
このエピソードを通して改めて感じたのは、「分かった」と返事ができることと、これから起こることを具体的に理解できていることは、必ずしも同じではないということです。
一見すると、分かっているのに言うことを聞かない、わがままを言っているように見える行動もあります。
しかし、その背景には、
「自分が知っている流れと違う」
「言葉だけでは、次に何が起こるのか分からない」
という戸惑いや不安があるかもしれません。
行動だけを見て判断するのではなく、その子がどのように学び、どのように理解しているのかを考えること。
そして、言葉だけではなく、本人に分かりやすい形で伝えることの大切さを教えてくれたエピソードでした。
今回の取り組みも、ご家族とAちゃんの様子を共有しながら、「Aちゃんは今、何をどのように理解しているのだろう」「どのように伝えると分かりやすいのだろう」と一緒に考えることから始まりました。
これからも、ご家族と日々の様子や気づきを丁寧に共有しながら、「本人は何をどのように理解しているのか」を一緒に考え、その子に合った支援を見つけていくことを大切にしていきたいと思います。
(ぐんぐんタッチ療育スタッフ:K)

寄付のお礼とお願い

なさま方から温かいご支援をいただき、グループホーム「ほっぷ1」と「すてっぷ1」で、
みんな楽しそうに暮らしています。ご支援、本当にありがとうございます。

  【育てる会・グループホームへご寄付をいただいた皆様】 (R8.5.26〜R8.4.25)

      ○ K.C 様(赤磐市)      ○ M.T 様 (赤磐市)

育てる会では、現在「ほっぷ」、「すてっぷ」に続く「じゃんぷ」のグループホームの建設を構想中です。
これからもよろしくお願いいたします。
寄付金 振込口座
  中国銀行 赤磐支店 普通預金 1321755
  岡山県自閉症児を育てる会 代表者 鳥羽 美智代

以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

   会報一覧   育てる会HPへ   てっちゃん通信HPへ