sorry,Japanese only

平成15年10月30日

               

 第66号 

                   NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

服、脱いだら?

第4回 自閉症児の自立を果たす為のセミナーご案内 「 明石 洋子 さん 」

第5回 支援者養成セミナーのご案内 「 丸岡 玲子 さん 」

第6回 支援者養成セミナーのご案内 「 吉田 友子 先生 」

吉備国際大学 招待イベントのお知らせ 「ハンバーグ作りに挑戦!」

第3回 支援者養成セミナー 報告 「 河島 淳子 先生 」

10月度 支援者養成講座 報告 「河島 淳子 先生」

電話相談

AAO活動のお知らせ

キッズルームのご案内

サッカークラブ ・ 水泳教室 ・ 女の子の会 よりのお知らせ

勉強会のお知らせ

OHAの会 「あそんで・さわいで OHA祭り」 報告

つくしんぼの会 ・ ゆりかご講座 ・ 将来を考える会 ・ アルメリアの会 のお知らせ

私のお薦め本 「 自閉症へのABA入門 」

近隣の講演会等のご案内

掲示板 ・ 事務局だより

運動会シーズンも終わり、めっきり秋らしくなってきましたね。
暑かった残暑もどこかへ・・・
朝・日中、温度差があり大変ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

温度差のある季節、我が家では、息子とこんな会話をしました。
息子は 暑くても長袖の服を着るのが好きです。
なぜ長袖が好きなのか理由があります。
「落ち着くから」、「虫に刺されるから」、「転んだ時怪我をするから」などと言っています。
朝 少し肌寒かったので、彼は、自分で半袖のTシャツ、その上に長袖のTシャツ、そして長袖のトレーナーを着ていました。
日中、車でドライブに行きました。彼の座席には、太陽が照り付けています。
普通 暑ければ服を脱ぎますが、彼はなかなか脱ぎません。
クーラーを入れようかと思いましたが、服を脱がせたかったのでやめました。
そのうちにだんだんと汗が出てきています。

母    「服 脱いだら?」
息子  「暑くないから脱がない」
母    「でも、汗 出とるよ」
息子  「転んだ時、怪我するから脱がない」
母    「汗が出て冷えたら 風邪ひくよ」
息子  「大丈夫」

最近 反抗期のせいもあると思いますが、素直ではありません。
彼は「学校を休む」という言葉に弱いので

母    「風邪ひいたら学校 休まんといけんよ」
息子   「もう しかたがないなー、今だけだぞ」

と 威張りながら、トレーナーを脱ぎました。
母の勝ち〜! 少しいい気分になって

母  「少し汗が出てきて暑かったら 服脱ぐんよ。じゃないと、風邪ひいて学校 休まんといけんようになるよ」

服を脱いで体温の調節をする事は、普通であれば自然に覚えていく事だと思いますが、その事一つ教えるのに大変です。
健康を守るためにも 服で体温調節する事をしっかり教えていかなければと思っています。

話は変わりますが我が家の夏休みの昼食 夏休みも残り少なくなった頃は、子ども達が作ってくれるようになりました。
息子は、一人で作りたくて 私が何か言うと嫌がります。
買い物にも行ってもらう事にしていました。
しばらく黙って様子を見ていると、メニューは 焼そば 親子どんぶり ぶっかけうどん 目玉焼きと野菜炒め カレー そして 焼きそば 親子どんぶり・・・・・・・・
あ、繰り返しだ。

レパートリーが少ないせいもあると思いますがもし将来一人暮らしでお料理しなければいけなくなったとき同じ物ばかり作って食べるのかな?と少し不安になりました。
そのようにならないために、レパートリーを広げながら 「色々な物を食べたいな」という気持ちを育てなければいけないと思いました。

今 中学2年生の息子です。
これから自閉症と上手に付き合っていく方法を、一緒に考えていきたいと思っています。

K.O

第4回 自閉症児の自立を果たす為の支援者養成セミナー

演 題 : 「自立への子育て」
        〜ありのままに 当たり前に 地域に生き、そしてひょうきんな公務員になった〜

講 師 : 明石 洋子氏
       明石 徹之氏

日 時 : 平成15年12月7日(日)10:30〜16:00(昼休憩 含む)
場 所 : 岡山ふれあいセンター 大ホール

第4回支援者養成セミナーでは、明石 洋子さん、明石 徹之さんをお迎えします。
明石 洋子さんは、知的障害を伴う自閉症のご子息、徹之さんを地域の中で育てられ、川崎市の公務員として生活されるまでに導いてこられました。その元気で明るく働かれている姿はNHKテレビ「新日本探訪」「列島スペシャル」等でも紹介され、すでにご存知の方も、大勢いらっしゃることと思います。

自閉症の人が、地域の人達と共に生き、自分の持てる力を発揮し、認められ、毎日明るい笑顔の中で暮らせることは、私たち親の一番の願いです。多動・こだわり・偏見・就学・就労・兄弟のこと・・・・私たちが、考えていかないといけない問題は数多くありますが、明石さんはどのような思いで、子どもを育ててこられたのでしょうか?
地域の中で暮らしていくために、どのような働きかけをされたのでしょうか?
徹之さんの幼少期から、青年期にわたって、元気の出るお話をたくさん聴かせていただく予定です。
また、講演会の冒頭で、徹之さんご自身にもお話していただきます。

ぜひ、学校や園の先生、お友達をお誘いの上、ご参加ください。
申し込み締め切りは、11月30日ですのでお早めにお申し込みください。

(明石セミナー担当:M.F)

第5回 支援者養成セミナーのご案内

講 師:丸岡 玲子氏
香川県  ホームページ「自閉症ノブの世界」作者

今回、ノブくんが使用しているような様々な機器の紹介・展示も行なうことが決定しました!
『光とともに』などでも紹介されている機器や実際の操作の様子を身近で見ることができます。

日 程:平成16年1月11日(日)   10時30分〜16時(予定)
場 所:岡山ふれあいセンター (岡山市桑野)
   ※正式な申し込み方法などのお知らせは次回の会報で行なおうと考えています。

第6回 支援者養成セミナーのご案内

講 師:吉田 友子 先生  神奈川県  「よこはま発達クリニック」医師
演 題:高機能自閉症・アスペルガー症候群への支援
                〜 告知の話題を中心に 〜

「その子らしさを生かす子育て」などの著作で、高機能自閉症・アスペルガー症候群の子ども達への支援と告知に取り組んでおられる吉田友子先生を岡山へお招きすることが決定しました!
今誰もが聞きたいと思っている、高機能自閉症・アスペルガー症候群とはいったいどのような障害なのか。子ども達へどのような支援を行なうべきなのか。そして、子ども達が自分の障害をどのように受け止めるべきなのか、様々な視点からの「支援」を語ってくださいます。

日 程:平成16年3月6日(土)   14時〜17時(予定)
場 所:岡山ふれあいセンター (岡山市桑野)
   ※詳しい講演の内容などについては、今後の会報にてお知らせします。

吉備国際大学 招待行事

今年も吉備国際大学のボランティア部から「招待イベント」のお知らせをいただきました。去年は大運動会を企画していただき、大勢の子ども達の嬉しそうな笑顔と歓声を聞かせていただきました。
そして10月にはOHAの会でもお世話になりました。(OHAの会のイベントについては、後ろのページで紹介しています)
「育てる会招待行事」、今年はなんとハンバーグ作りに挑戦です!楽しみですね。

   日  時 : 11月30日(日)
   場  所 : 吉備国際大学の皆さんが案内してくださる場所
   内  容 : 午前中は、皆でおいしいハンバーグ作り
           午後からは、室内でできる楽しいレクリエーション
   募集人数 : 15家族
   締切り : 11月10日(月)
   申込み先 : 育てる会事務局
             ※参加する方のお名前、年齢、料理の経験の有無などをご連絡ください。

 吉備国際大学 ボランティア部 部長の汐ア麻美子さんからメッセージが届いています。


「今回は料理ですので、包丁を使ったり手でこねたりという事もあると思います。
参加希望の方の中で まだ小さいからなどで『包丁を使うのはまだちょっと・・・』と思われる方がおられましたら、包丁を使わずに出来る方法なども考えますので、ぜひ参加していただきたいと思います。
今年も皆さんにお会いできるのを楽しみにしています」


 色々な事を考えてくださっている様子が伝わってきますね。
 申込者多数の場合は、先着順となりますので、皆様どうぞふるってご参加ください!

(吉備国際大学招待行事担当:H.T)

トモニ療育センター所長 河島淳子先生による

支援者養成セミナー 第3回 報告

9月23日、第3回セミナーがふれあいセンターで行われました。会を重ねるごとに一般参加者が増え、連続セミナーを総括するのに相応しい熱気あふれる一日でした。
河島先生のセミナーを3回担当させていただき、本当に多くのことを学びました。皆様にどこまでお伝えできるかわかりませんが、3回のセミナーを通して私なりに先生から学んだ事や今回の言語・国語指導について報告を先生への感謝を込めてここに書かせていただきます。
河島先生、高橋先生、本当に充実したご講演ありがとうございました。


<河島先生の講義より>

自閉症の知識、子どもとの向き合い方を初めての参加者にお話されると共に、会場の親に向け、専門家という立場以上に「自閉症児を持つ母親」という立場での思いをたくさんお話なさった。
どのお話も心に響き、自閉症児を持つ親としての重みと、厳しい言葉の中に秘められた心からのエールを感じた。
午後、参加者が出した本当に多くのアンケートを読んでお話をなさった。
「親が自立していかなければ子どもは豊かに生きていけない。親が自立する為に大切なのが『正しい知識』だと思う。目の前の子どもをかわいいと肯定し、最終的にはそのお子さんが豊かに幸せに生きていく方向に少しでも近づくことだと思う。」
「課題学習をする関わりの中で、子どもと付き合う、向き合う事で色々な人間関係さえも培うのだから、進む方向付けと共にまずは焦点を絞って進めていきたい。」とおっしゃった。
子育てだけに留まらず、障害児を持つ親として色々なものの中から本物を選ぶ目、自立した考え方、母として,人としてどう生きていけばいいのかという深いところまでお話が進んだ。色々な思いをもって会場に来られた参加者の気持ちを大きく受け止め、同じ思いで一つでも多くの事を伝えたいという河島先生のお気持ちがお話の中から強く伝わり、胸が熱くなった。


<国語指導より>

 高橋先生のお話と河島先生の補足講義により、資料Uと実際の教材を使ってトモニ療育センターでお子さんがどのように課題学習を進めているかという具体的なお話をなさった。
まず将来を見通した時自立して生きていくためには、数の概念を入れる(お金の意味がわかって使えるようにする),時計を分からせる(自分で見通しをもって行動できるようにする),文字の獲得(言葉に遅れがある、発声が出来ない、喋れない、判りづらい、上手くコミュニケーションができない子どもにとって、他者を理解するためにも、自分のことを上手く伝えられるようにするためにも大切)の3つが必要だとおっしゃった。

同じ教材を使い、やっていることは同じように見えても、一人一人発達のレベルが違い、あるいは一人の子どもに於いてもその時々で発達レベルが違うので、目標が皆違う。外からは同じ事をやっているように見えても、目的や重点を置くべきことが段階段階によって違うということを知った。
「1〜100のマッチング」と「五十音積木のマッチング」は同時並行(並列指導)してやっている。
また、身辺自立もままならない幼児に学習させるなどとんでもないと思う専門家は多いだろうが、身辺自立の指導と並列指導で行う。それは、他の子ども達が数ヶ月で学んでいけることも何年もかけて指導することによって学ぶことが出来、対人関係の基礎を学ぶ事もできるからだ。並列指導(多種類の課題を短時間でもいいから毎日する)で学習すると、出来るようになるものもある、指示に従える状況を作る、毎日すると、忘れにくく定着するという利点があるということだった。

資料Uでは、文字の獲得のためにどういう方法で指導していけばよいかが詳細に書かれている。トモニ療育センターが作成した資料は、家庭で課題学習が取り組みやすいようにとても細かい・濃い内容の資料となっている。改めて、一つ一つの課題に多くの要素(感覚を磨く、手を操作する、指示に従う、やりとりすることを学ぶ、集中力を養う、やり遂げる力をつける・・)が含まれていることに気がつく。

後半はトモニ療育センターで国語指導をうけているお子さんのビデオを見ながら、具体的な指導方法を学んだ。ビデオに登場するお子さんは、どのお子さんも自閉症だが、可愛く一生懸命課題に取り組んでいる。ひたむきな姿勢を見ていると、我が子への取り組みの大切さを実感する。
時に先生とお子さんのやり取りが微笑ましく、会場全体が笑いに包まれる場面もあった。河島先生、高橋先生がスパルタでも無理やりでもなく、子ども達に生きていく上で必要だと思われる課題を、真剣に向き合って行っている様子を学んだ。子どもの多くの可能性をこの目で見て、具体的な課題が見えたようだった。
昼休みに出された質問にも時間の限り答えられた。言葉についてだけでなく、「火で遊ぶ」というとても深刻な子どもの悩みも寄せられた。小さい時から取り組むべきことと、今取り組めることを丁寧にお答えになった。


セミナーに参加された方の感想紹介

昨年にひき続き河島先生、高橋先生が育てる会で3回に渡りご講演をして下さり参加させて頂きました。河島先生との出会いは約10年も前になります。
息子が告知を受けて間もない頃、右も左もわからず何かしてやりたいという思いで溢れているにもかかわらず何をどうしていいかわからなかった頃、私が初めて手にした療育書は河島先生の「自閉症児とともに」でした。
河島先生の「自閉症児とともに」を読みながら手さぐりで毎日を送っていたことを思い出します。

直接河島先生の講義を受けたのは昨夏育てる会でのセミナーでした。
先生の心のこもった講義はどんどん心の中にしみ込み、2日間に渡る長時間のセミナーもあっと言う間でした。講義を受けながら感動して何度も涙が出そうになったのを覚えています。そして今年も先生のセミナーを通して多くのことを教えて頂きました。
先生の講義は自閉症児へ指導法がとても具体的で理論的で、かつ親である私たちにもとてもわかりやすく本当にすばらしいものですが(その指導法や手作りの愛情ある教材がいかに素晴らしいかは、今まで多くの方が実感され感想を書かれているので皆さんご存知だと思います)それだけではなく「母としての生き方」「人としての生き方」までも導いて下さる心のこもった温かい講義です。

先生はいつも「心を育てる」と言うことをおっしゃいます。いくらできることが増えスキルを獲得していっても心が育っていなければ、心豊かには生きていけません。
「心を育てる」と言うことは、自分のことだけではなく他人のことも考えて行動でき感謝の気持ちを持ち、いっしょにいて楽しい、いっしょにいたい子に育てていくということです。決して易しい道ではないですが、あきらめないで「社会に受け入れられる子」に育てることだけは譲らないで子どもとともに生きていきたいと思っています。
常に子どもに愛情を持ち、「あなたのことはとても大切なのよ」という思いを持って関わること、そして子どもの「心を育てる」ためにも母親がゆとりを持ち、今その時が一番幸せな充実した時だと考え、その時を味わい、心豊かに子どもと関わっていくことが大切だと教えて頂きました。
先生の講義を受けた後はいつも気持ちが前向きに元気になれ、何より心がとても豊かになれます。それは講義に先生の愛情がこもっているからだと思います。
河島先生との出会いを与えてくださったMさん、Tさん、ありがとうございました。
この1年間は私にとってかけがえのない財産です。
河島先生、高橋先生本当にありがとうございました。
先生方に出会えたこと心より感謝したいと思います。 

(T)



河島先生のお話を聞くたびにいつも初心に帰るというか改めて子どもの将来の為に本気でがんばろうという気持ちになります。今まで気持ちばかりが焦って空回りしていたように思います。どうにかしたい、しなければと思いながら何をどうしたらいいのかと悩む日々・・・。
この三回のセミナーでは課題学習の大切さを実感しました。国語や算数の課題学習の進め方については多くのヒントをいただきました。まず課題学習と体力づくりにしっかり取り組んでいきたいと思います。

今、息子の口癖は「失敗は成功の元」です。私が息子にこう言われてなぐさめられることもあります。苦手意識が段々と強くなってきていますがそれでも「失敗は成功の元」と言いながら少しずついろいろなことにチャレンジするようにもなってきています。
「大きくなったらコックさんになる!」と言っています。休みの日には料理にもどんどん挑戦していかせたいと思っています。
このセミナーで本当に多くの大事なことを学んだと思います。
ありがとうございました。 

(K)


小学校の先生(一般参加の方)にも感想をいただきました。感謝いたします。

河島先生・高橋先生の講演をきかせていただいて親としてできること・教師としてできること。子育ての中での学び・学校教育の中での学び。子どもの育ち・親の育ち・教師の育ち…。講演を聴き、実際に使われた教材を見て、多くのヒントをいただきながら「考える」時間を持つことができました。
具体的な指導法の紹介の中では、専門家の視点での見立てだけでなく、育てる側の親心にも触れられることも多かった。私は、子どもにとってどんな指導が大切なのかということと、どんな教育のニーズがあるのかということについても研修することができたように感じました。

まさに今、教育現場で特別支援教育はどう変化していくのかな?というこの時期にも合わせたような、子ども達の理解の仕方にきめ細やかに即した指導について、お話を聞けたことを喜んでいます。教師としてできることを実践していこうと思っています。
ありがとうございました。

(T先生)


育てる会事務局では、3回の連続セミナーのビデオ、支援者養成講座のビデオを正会員の方の貸出し用に準備しています。
資料はトモニ療育センターに申し込むこともできます。

一人でも多くの会員の方が、ご自分のお子さんの為に、今できることを考え、後悔しない子育てをしてくださることを願います。私自身もまだ小学生の子どもを育てています。後悔しないように、時を大切にし、子どもに向き合っていきたいと思います。3回のセミナーを通じて協力してくださった皆様に感謝いたします。
また今回もお子さんのビデオ映像を快くお貸し下さったトモニ療育センターの会員の皆様、本当にありがとうございました。日々の取り組み・課題学習の大切さがよく分かり、参加者の確かな希望となりました。心より感謝いたします。

(河島セミナー担当:M.M)

10月度 支援者養成講座 報告

10月8日(水)太陽の家にて、トモニ療育センターの河島淳子先生による支援者養成講座が開催されました。
今月は、9月23日のセミナーでの内容を詳しくお話ししていただき、それぞれの課題学習がいかに子どもの将来への自立へ繋がっているのか、一体何を目的に勉強をさせれば良いのかというお話し。
そして、他の兄弟姉妹をいかに育てていくのかと言う事を細かくお話しいただきました。
私自身、自閉症の子どもの兄弟ということで、本当に勉強になる時間となりました。以下に報告をさせていただきます。
 (正会員の方は、事務局にビデオがありますので そちらもどうぞ)

何故就学前の3歳や4歳からする50音の積み木や漢字のような学習が必要なのでしょうか。
それは、トモニ療育センターでの療育の根幹に関わるような部分でもありました。

  河島先生

「例えばその子に6歳になるまでにひらがなを全部教えておきたいと思うとしますね。
自閉症の子どもは通常の発達段階に合わせていくことができないので、1年間で出来るかというと言いきることはできません。
1年でマスターできる子もいるでしょう。でももしその子が3年かかるタイプだったら?5歳でスタートしたとしたら8歳(小学3年生)になるまでひらがなができなかったとしたらどうしますか?
『もっと早くから取り組めば良かった』と思いませんか?」

「何年かかろうとも諦めずにやることが大切なんです。もしかしたら明日分かるようになるかもしれない、あと1回教えたら分かるかもしれない。
子どもが『あ!』と気がつくと、世界がわっと変わるように広がるんです」

「子ども達は『どうせ出来ないだろう』という周りの感覚を敏感に察知します。ひらがなでなくて漢字を教えてあげた時、子どもはとても誇らしげ。年に合った事を教えてあげることは、子どものプライドを守るのです。」

「『トップ・ダウン』の考え方をしてほしいのです。
目指す目標をしっかりと定め、例えば『来年には石鎚山に登れるようになろう』という目標を持って山登りを続けるのと、ただ 登るのとでは、成果が全く違うんです」

「数を定着させることは、その子にとって絶対必要なことです。50回に1回間違える計算機は使えないし、『薬を2粒飲みなさい』と書いてあるのに10も20も飲んだりするのでは、とてもじゃないけど一人で暮らしていけないでしょう?」

物の名前や順番をなかなか覚えていけない子どもに対しては、こんな遊びの発想を取り入れた教え方を示していただきました。

  河島先生

 「物の名前や何番目という事は、教えていかなければ身につきません。例えば毎日のおやつを宝探しのように『○○の下にあるよ』というようにして、探させれば、遊び感覚で物の名前を覚えていけます。
工夫次第ですよ。しっかり教えていきましょう」

また、オーム返しや意味のない言葉を繰り返し言う子どもに対しては、

  河島先生 

「言葉は自動的には出てきません。トレーニングすることが大切なのです。
時々オーム返し(こちらの言葉のままを返す)をする子どもがいますが、あれは『何を答えれば良いのか分からない』『でも何か言わなくては』という子どものいじらしさなのです」

午後は、全体のまとめで、講演資料と先生の経験を交えながらお話をしていただきました。

  河島先生 

「『自閉症です』という診断はしてくれても、『では一体どうすれば良いのか』ということは誰も教えてくれませんでした。難しく考えすぎずに、子どもに合った実践的な取り組みをする努力が必要です」

「自閉症の子ども達への子育ては本当に大変で困難でしかも孤独なことです。母親はストレスや疲れ自信喪失をしており、母親への精神的なフォローをしてあげる必要があります」

「子育ては『のんき、こんき、げんき』が大切。少しずつでも良いから、ずっと続けていってほしい。否定ではなく『ここまでできるようになった』という風に評価してあげる。硬く取り組みにくくなっている部分を開拓していくことで、世界は広がります」

「『ありのまま』というのは、決してなんの成長もなくて良いという事ではなく、『子どもの存在をありのまま受け入れて、認めて、伸ばしていってあげる』と言う事です。
12月に講演に来られる明石洋子さんの考えはこちらです。その文字通りを受け止めて勘違いしないようにしてほしい」

そして午後の後半では、兄弟姉妹への支援のお話しを 『自閉症児の「きょうだい」のために 〜お母さんへのアドバイス』 (サンドラ・ハリス著、ナカニシヤ出版、1800円)という本を取り上げられ、先生ご自身の経験の中から、3人のお子さん(2人のお姉さんと末っ子の自閉症の息子さん)の事にも触れながらお話ししてくださいました。
(※この本は会報第59号において、トチタロさんもお薦め本として書いていた本です)

  河島先生 

「『自閉症である』ということで、どんな小さな事でも褒めてもらえる本人と違い、兄弟は『できて当然』と言う風に親が接してしまいがちです。そうすると兄弟は『愛されていない』と言う風に感じてしまう事があります」

「子どもは愛情をかけられることによって、愛情の度合いを決めてしまいます。小さい頃は一度通り過ぎてしまうと、二度と戻ってきません。一緒に行動していても、どうしても手がかかる子どもの方に目が行ってしまいがちです。いくら『同じくらい大事なのよ』と口で言っても、子どもというのは感性で生きているから、受け入れられないんです」

「だからこそ、一緒に出かける時は、兄弟の方に手をかけてあげたり、絵本を読む、おやつを食べるのも兄弟からにしてあげるようにしてください。
トモニでは、通っておられる方に、子どもの記録を書くように言っているのですが、それは本人だけでなく、兄弟児のことも書いてくださいとお願いしています。そうすることで、その兄弟児とじっくり付き合い接することになり、その兄弟児にきちんと向き合えるのです」

今回の講座では、兄弟姉妹へのお話しがあり、私自身の昔の経験を思い出して『うんうん、そうなんだよね』と深く納得したり、『うちの場合はこうだったなぁ』と懐かしく思い出したりしました。

私と自閉症の弟(哲平)とは、年が9歳離れているのですが、それでも大事にしていた青い傘を取られたり(こだわりの色だったのです)、明日までの大事な宿題をぐちゃぐちゃにされたり、お店や近所で突然いなくなって、家族中真っ青で近所の家や店を走り回って探したこともありました。
変わった行動をする弟と一緒にいて、知らないおじさんに怒られたり、怖いお兄さんに睨まれたこともありました。

不思議とそんな毎日の中で『弟がいなければ良かった』と思わなかったのは、きっと両親が自閉症の弟の事を大切にしていて、そしてそれと同時に私達の事も大切なんだと言う事を、事あるごとにこちらが恥ずかしくなるぐらい言い聞かせてくれていたからなのかもしれません。
大げさかもしれませんが、弟がいなかったら、今の鳥羽家はなかったんじゃないかと思ったりもしています。(そもそも私はこの事務局にはいなかったでしょうね)

そんな弟もすでに高校生です。可愛いとばかりも言っていられなくなってきました。
成長した彼の様子を頼もしく、そして何だか少し眩しく感じています。
皆さんのお子様や兄弟達は、一体どんな風な大人になっていくのでしょうか。

自閉症の子ども達だけでなく、その兄弟姉妹へ今後どのように関わっていけばよいか、それぞれの方が、それぞれのお家に合わせて、深く考える時間となりました。

(事務局:鳥羽 紗代) 

電 話 相 談

最近、電話がかかってくる人たちの中で、1歳未満のお子さんを持たれている方からの相談が多いのに驚きます。
多い時には1週間に4件も、赤ちゃんのお母さんからの相談がありました。

自閉症についてマスコミなどで取り上げられるようになった事は ありがたいのですが、目が合わないというだけで、『自閉症ではないかと思うのですが…』との相談電話がかかってきます。少なくとも1歳半ぐらいからでなければ、しかも相当詳しい専門医でなければ解らないと思います。

子育てに悩んでおられる様子は、痛ましいものがあります。
私達の子どもが小さい頃は、「うちの子少しは変わっているかな?」と思いつつも、2歳過ぎまではなんの疑いもせず、子育てを楽しんできたものでした。
それは自閉症児の親にとって、ほんの束の間の幸せな時間でした。

それが今、テレビや雑誌などで、自閉症の情報も多くなってきています。
『目が合わないこと』や、『そう言えば、手がかからない子だった』と言うような情報を見て、『うちの子は自閉症ではないのか?』と悩んでしまう母親達が、とても多いのです。電話を受けていて、戸惑ってしまいます。
「大丈夫ですよ」なんてとても無責任には言えません。
お母さんのお気持ちを聞いて差し上げる中で、少しずつ落ちついて行かれます。
そして、『もし、ご心配なら○○○病院の○○先生に見てもらわれたら…』と専門医の紹介をします。
○○先生、1歳未満児がもし予約されたら ご迷惑でしょうけれど、よろしくお願いします。
 
一番大切な事は、母親の心の安定です。
相談くださった方達は、大半が正常な発達をとげて行かれるのでしょう。でも、今は、育児ノイローゼの状態の中におられる皆さんでした。
『どうやってこの子を育てて行けばよいのか、自信がないのです』
そんな風に、辛い辛い状態をお話くださいます。それは、私達が我が子の障害を告知された時と同じ状態なのです。周りの方にも話せないで、一人で悩んでおられる様子に、何とかして力になって差し上げたいと思います。

電話の最後に、少し明るくなられた相談者の方に、『どうぞ、自閉症でないことをお祈りしていますよ』と言いながら電話を切ります。
『でも、もし万が一お子さんが自閉症であっても、私達仲間がいますよ』と心の中で言いながら・・・、
『でもやっぱりこんな苦労をする人は一人でも少ない方がいいな』 と私は思うのでした。

(電話相談担当:鳥羽 美千子)

AAO活動

秋が深まって参りました。
先日庭に七輪を出してサンマを焼きました。食欲の秋もそろそろおしまい。
今月もAAOでガンバリましょう。

11月は3連休をさけて、16日に行ないます。
12月はお休みになりますのでご注意ください。2学期のまとめの活動をしたいですね。

10月のAAOでは久しぶりにお母さんがたくさん集まって1学期からの反省と新しい企画の話が弾みました。2組合同でカラオケという話も出て、新しい活動ができそうです。
今月は「自閉症児の兄弟のために」(サンドラ・ハリス作 ナカニシヤ出版)を元に兄弟の問題について話し合えたら、と考えています。持っている方はこの本を持ってきてください。
AAOに参加していない方でもぜひにという方はのぞいてみてください。

  集合時間   11月16日(日)10:00〜
  集合場所   それぞれの活動場所  お母さんは京山公民館1F和室
           ※調理室の予約は11月10日までに担当に連絡してください。

(AAO担当:H..T)

キッズルーム

いよいよ11月のキッズルームが近付いてきました!!

日 時 : 11月9日(日)  13:00 受付開始 15:00 終了予定
場 所 : 岡山大学体育館 (清水記念館)
持ち物 : 体育館シューズ、水筒、タオル
参加費 : 本人 1,000円
       兄弟   400円

13:00 受付開始
     トライアルタイム
13:40 全体あいさつ
     リトミック
14:15 休憩
14:25 ボードビル
14:45 スカイバルーン
15:00 終わりのあいさつ

(キッズルーム担当:I.M)

サッカークラブのお知らせ

サッカークラブの練習も4つのグループに分かれて 1年ほど経ち、それぞれのグループで色々と知恵をしぼりながら、楽しく練習に励んでいます。

さて今月より欠席連絡は、育てる会事務局で受け付けることになりました。
欠席される方は11月7日(金)までに事務局へご連絡ください。

今月も福島小学校の運動場のみお借りしているので、雨天の際には当日連絡網を流します。

   日 時 : 平成15年11月22日(土) 9:30〜11:30ごろ(9:15集合)
          ※平常より開始時間が早くなります。お気をつけください。
   場 所 : 福島小学校運動場(岡山市立川町3−37)
          ※雨天の場合は、朝7:00〜7:30までに電話連絡させていただきます。
   持ち物 : マイボール・ゼッケン・お茶(ボラさんの分も)・出席カード
         個人ノート・親リーダーはグループノート・雨天の場合子供の着替え等
   連絡先 : 育てる会事務局

(サッカー担当:E.H) 

水泳教室のお知らせ 

季節はすっかり秋になりました。スポーツの秋に、水泳を頑張りましょう。

日 時 : 平成15年11月16日(日)15:30〜17:30
場 所 : 岡山OSKプール
連絡先 : 育てる会事務局

  *新たに参加されたい方、その他お問い合わせは事務局まで。

10月は普段の水泳教室の後『ボラ研修会』も開催し、水泳が得意・不得意な色々な方が参加してくださり、とても勉強になりました。
(詳しくは後ろの「事務局だより」にて)
参加してくださった皆さん、そしてコーチの方々、ありがとうございました。

(水泳教室担当:M.S)

女の子の会からのお知らせ 

日 時:11月15日(土) 10:00〜12:00
場 所:東山公民館
     お茶の用意をしてください。

    たくさんの女の子の参加をお待ちしています。

(女の子の会担当:M].F)

勉強会のお知らせ

私たちの会は、自閉症の子どもを持つ親の会です。
でも、同じ『自閉症』といっても、本当に色々なタイプの子どもがいます。
知的障害を伴った言葉のない子どももいれば、高機能でお喋りや勉強はぐんぐんできるのに、お友達とのコミュニケーション作りがとっても難しい子ども、そして就労前の青年となった子どもから、告知を受けたばかりの小さい子どもまで多種多様です。
そこで、私たちの会では、それぞれのタイプ別に勉強会を開いています。
同じような子どもを持つ親同士、悩みや思いをしっかり相談しあってみてください。


◎ OHAの会  (アスペルガータイプや高機能的な自閉症児の親対象)

◎ つくしんぼの会 (カナータイプ、知的障害も伴っている古典的自閉症児の親対象)

◎ ゆりかご講座 (告知を受けてすぐの方や、悩んでおられる方のためのまずは自閉症を理解しようという勉強会です)

◎ 将来を考える会 (将来子ども達をどういう大人にしたいか。将来への不安や夢を皆で語り合い、解決方法を探る勉強会です)

◎ アルメリアの会 (トモニ療育センター・河島先生の指導方法等を中心に、子ども達への療育方法を参加者で学びあう形の実践的な勉強会)


OHAの会 

今年度のOHAの会も、残すところ今月を含め11月、1月、2月の3回となりました。
今月は、残りの期間の勉強会でやってみたいこと、今年度行われた河島セミナーの感想や近況報告を交え話し合おうと思っています。
平日のお忙しい時間帯とは思いますが、どうぞお気軽にご参加ください。初めての方もぜひ一度覗いてみてください。

日 時: 11月21日(金) 10:00〜12:00
場 所: 京山公民館
参加費: 300円
申込先: 育てる会事務局
締 切: 11月19日(水)

(OHA担当:I.M)


10月12日に、吉備国際大学ボランティア部主催の「OHA招待イベント」が開催されました。その時の報告が寄せられておりますので、ご紹介いたします。

秋の祭典 2003

   あそんで・さわいで OHA祭り

      吉備国際大学 ボランティア部 招待イベント

毎年 招待いただいている吉備国際大学ボランティア部(部長汐アさん以下53名「育てる会」を始め、いろいろな活動をされています)主催のイベントが、今年は10月12日に開催されました。
昨年のイベントは12月だったので、当日風邪で急遽欠席という子どもさんもいた為、今年はベストシーズンにとの無理を聞いていただきました。10家族を招待していただき、イベントのタイトル通りいろいろなゲームや遊びをしてワイワイ楽しく過ごし、子ども達は思いっきり体を動かして遊び回ってきました。

午前の部では「OH!体操」を皮切りに、「玉転がし」「風船リレー」「玉入れ」のゲームを行ないました。子ども3チームと親チームの計4チームの対抗で、親も思わず真剣に取り組んでしまうほどの盛り上がりでした。総勢約80名という大人数の会場と慣れない雰囲気の中、最初のうちはゲームに参加できない子どももいましたが、3番目の競技「玉入れ」の頃にはボランティアさん達とも打ち解けてきたのか、全員参加することができ良かったです。

お昼は、用意していただいたお弁当をそれぞれの担当ボランティアさん達と一緒に食べました。
午後の部は、うちわ作り、魚釣り、箱積み、物倒し、輪投げと、各コーナーを担当のボランティアさんと自由に回って楽しみました。
釣った魚をペンダントにしてもらったり、自分で作ったイベントのタイトル入り特製うちわを持ってボランティアさんと写真を撮ってもらったりしました。

ひと通り全部回った後は、各自お気に入りの所で遊んでいるようでした。最後は「手つなぎ鬼」をしました。鬼に捕まらないよう子ども達もボランティアさん達も体育館の中を所狭しと走り回り、おしまいに全員で1つの輪になり、ウェーブをして「みんなでやったぞ〜!」という一体感を感じました。

そして閉会式では、担当のボランティアさんと一緒に写った写真入りのカードとお菓子のプレゼントを1人1人にいただき、子ども達はとても満足そうでした。

この日は朝方曇っていた空もしだいに青空が見え始め、お昼前から体育館の中はかなり蒸し暑くなっていました。まだまだ元気で走り回る年令の子ども達が多い中、ボランティアさん達は皆汗だくで頑張ってくれました。随所に細かい心配りがあり、ゲームの時も競技には出ないスタッフの方々まで全員が、子ども達に絶えず声をかけて応援してくださいました。朝、高梁の駐車場についてから帰りに駐車場を出るまで、50名余りの学生さん達全員に心を尽くして接していただきました。手作りの温もりの伝わるイベントでした。誰もが皆今日のイベントを成功させようと、心を1つにして取り組んでおられる姿に胸が熱くなる思いでした。

イベントの目標 「たかはしで みんなで遊ぼう 秋祭り  みんなで作ろう 秋の思い出」

子ども達も、ボランティアさん達も、そして親も、きっと目標は達成されたと思います。
ボランティア部の皆様、本当にありがとうございました。そしてご苦労様でした。
来年以降も、このイベントを続けていってくださることを心より願っております。


当日参加されたお母様の感想を紹介させていただきます。


『あそんで さわいで OHA祭り』 に参加して
                                     Y.S

朝から雨のふりそうな天気でしたが、しだいに暖かくなり、山深い高梁にまた今年も行くことができました。今回は私と子ども3人だったのですが、駐車場までのお出迎えや、担当のボラさんが(なんと2人も)子どもについてくださったので、安心して参加する事ができました。
イベントの内容もとても充実していて、体操やゲームなどは楽しくてよく考えているなと思うものでした。そして分かりにくい子ども達のために、ゲーム内容の他、今する事(「聞く」とか「座る」とか)も絵で示してくれたり、いろんな工夫をしてくれていました。

我が子も去年よりは成長してくれたのか、体操をしたり、ゲームをしたりするのも1つ1つ参加していたので、良かったな、と思いました。親も一緒に競争する場面もあり、我が子に負けないようにがんばってしまいました。気持ちのよい運動になり楽しかったです。
外で食べるお弁当もおいしくて、ゆったりとした気持ちになれる一日でした。
お世話になった吉備国際大の学生さんと、OHAの会の担当の方々には本当にありがとうございました。


ボランティア部の方々からも心温まる感想を寄せていただきました。以下に紹介させていただきます。


1年生 子ども担当

「☆秋の祭典2003☆ あそんで・さわいで OHA祭り」に参加できて本当に良かったと思います。
今回、初めて自閉症の子どもと触れあうということで、最初は不安で本を読んだり、先輩に聞いたりと自分なりに緊張しないよう頑張ったつもりでした。しかし、当日は、そんな不安もなくなるくらい、みんな元気いっぱいで、かわいくて兄弟の方や保護者の方に親切にしていただいて楽しい一日を過ごすことができたと思います。準備も様々な視点からみて問題はないか、楽しく遊べる工夫をみんなで出し合い自分にとってプラスになることばかりでした。自閉症といっても普通の子と変わらない元気な姿をみて私の方が元気づけられたと思います。
今までいだいていたイメージと違う個性豊かな子どもと触れあえたことは、勉強になったし、是非来年も会いたいなと思いました。


2年生 子ども担当

準備や予行練習などで、多くの時間と体力を費やしましたが、当日のイベントが無事成功したので、今までの苦労は何てことない!と思えました。
今回、自閉症の子どもを初めて担当させてもらい、かなりの不安がありました。「もし、パニックを起こしたらどうしよう」「どのようにコミュニケーションを取ればいいのだろう」などと毎日が不安でした。でも、ご家族の協力もあり、楽しい1日が過ごせました。自分はその日だけ担当をさせていただいたので、本当の苦労を分かっていませんが、親御さんはとても大変な思いをしてきたのだろうなと感じ、その偉大さに圧倒されました。


1年生 裏方スタッフ

初めてイベントに参加しました。自閉症の子どもに会うのも初めてだし、とても不安でした。
自閉症について色々調べたり、話を聞いたりして知識を増やしていき、万全の状態でこのイベントに参加しようと思いました。
当日は、準備の時から緊張や不安がいっぱいで、「楽しみ」という気持ちはなかなかもてませんでした。自閉症の子を迎えて、一番に「かわいい」と素直に思い、不安も少しとけました。イベントが始まると、忙しいのであまり子どもをみることが出来ませんでした。しかし、ブースの時は、暇が少しあった時に子どもたちをみました。みんな楽しそうで、こちらも嬉しくなりました。走り回る子やおとなしい子と色々な子どもがいて、とても勉強になりました。
次のイベントでは、是非子ども担当になり、もっと近くで子どもと触れ合いたいと思います。今回のイベントは初めての事ばかりで不安ばかりだったけれど、これから少しずつ慣れていって、自分自身も楽しめるようになっていきたいです。


2年生 裏方スタッフ

今回は裏方として参加させてもらいました。裏方は一人の子どもと、深く関わるということはあまりできませんが、お昼からのブースでは全員の子どもと関わることができました。
私は、物倒しのコーナーにいたのですが、みんなに楽しんでもらえるか不安に思っていました。でも、ペットボトルの的が倒れる度にみんなが嬉しそうに笑っているのをみて、本当にやって良かったなと思いました。一人の子どもと一日過ごすのも、もちろん楽しいのですが、多くの子どもと絵を描いたり、折り紙を折ったり、応援したり、手つなぎ鬼をしたり、遊んでいる様子を見たり、裏方としての楽しみもたくさん見つけることが出来た一日でした。また、皆さんが楽しんでもらえるイベントを企画していきたいと思うので、次のイベントも是非参加してください。ありがとうございました。


つくしんぼの会 

 10月のつくしんぼの会は、楽しい中とても役に立つお話ができました。
 将来どういう風に暮らしてほしいか。先輩のお母さんから、色々なお話を聞く事ができました。参加して、皆さんも日頃、疑問に感じている事を聞いてみましょう。

   日 時 : 11月12日(水)10:00〜12:00
   場 所 : 太陽の家
   参加費 : 300円
   申込先 : 育てる会事務局
   締切り : 11月10日(月)

(つくしんぼ担当:S.I)


 ゆりかご講座 

10月のゆりかごは、とてもいい時間が持てたように思います。

(1) 就学時健診の思い出
(2) 子どもの内面を育てるということ
(3) 悩みを話そう

という内容で、就学する子どもがいるお母さんにとっては、分からないことが多くて不安なことがあると思いますが、先輩お母さんの体験を聞くことでイメージができて良かったのではないかと思います。

11月のゆりかごも先輩お母さんから体験をお聞きしながら、色々な話をしたいと思います。担当とはいえ、私はただの自閉症児の母親ですから、アドバイスといっても体験を通しての成功談しかできません。それが悩んでいるお母さんの解決の糸口になればいいなと思っております。

日 時 : 11月14日(金)10:00〜12:00
場 所 : 東山公民館 美術工芸室
内 容 : (1) 用品購入の思い出、入学式までにやったこと
       (2)子どもの内面を育てるU
      (3)悩みを話そう
参加費 : 300円
申込先 : 育てる会事務局  お願い・・・必ず申し込みをしてからご参加ください。
定 員 : 20名
締切り : 定員になり次第

今後のゆりかごの予定
    12月5日(金) 料理講座室   「子どもと一緒に作れる簡単おやつ」を作って
座談会をしたいと思います。
    H16年1月9日(金)講座室   内容は未定

(ゆりかご担当:K.H)


将来を考える会 

朝夕冷え込んできましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
畑に植えている黒豆が大きくなり、ちょうど枝豆としていただける時期になりました。
お正月用を残して、これから少しずつ「太陽の家」や「わかひめの里」(山陽町の観光案内所)等に置かせていただき、販売できればと考えています。ご都合の良い時に、事務局にご連絡の上、収穫・出荷作業をお手伝いしていただけると助かります。よろしくお願いいたします。

さて、先月お伝えしていた作業所見学の日程が決まりましたのでお知らせします。
11月11日(火)に、夏合宿でも講師としてお世話になった「田中涼子」先生の兵庫県高砂市にある作業所見学会を行ないます。

この作業所は「自閉症の子ども達のための作業所」です。
「自閉症」の子どもが落ち着いて仕事ができる作業所はどのような形であるべきなのか、実際の作業所の様子を見ながら、学びあえることができたらと思っております。

大勢のご参加をお待ちしております!

   日 時 : 11月11日(火)10:00〜12:00予定
   場 所 : 「小規模作業所 ひまわり」 (兵庫県高砂市米田町神爪108)
   参加費 : 300円
   申込先 : 育てる会事務局
   締切り : 11月5日(水)

(将来を考える会担当)


アルメリアの会

前回のアルメリアの会は、講演会資料Uを教材に、50音積木の使い方の説明を行ないました。参加された方は、少なかったのですが、セミナー当日どうしても参加できなかった方達でしたので、熱心に聴いてくださいました。
子育てについての質問などもあって、12時までの予定でしたが、14時過ぎまで、昼食も取らずに、時間を忘れて話し込んでしまいました。
トモニ療育センターの教材を、6月のセミナーの展示で、ご覧になった方も多いと思います。太陽の家にも少しずつですが、トモニの手作り教材が揃いつつあります。今回のアルメリアの会では、その使い方の説明をじっくりさせていただきたいと思っています。

日 時 : 11月18日(火)10:00〜12:00
場 所 : 太陽の家
持ち物 : 河島先生の講演資料T・U
       ※お持ちでない方は、急ぎ事務局までご連絡ください
内 容 : トモニ療育センターの教材について
参加費 : 300円
締切り : 11月14日(金)
申込先 : 育てる会事務局

(アルメリア担当:鳥羽 美千子)

掲 示 板


ご寄付ありがとうございます!
今月も、Tさんをはじめ、大勢の方からご寄付をいただきました。
ありがとうございます。大切に使わせていただきますね。

● 11月バザーへのご協力のお願い
先月の会報でもお知らせしましたが、11月22日〜23日に、事務局のある山陽町の文化祭でバザーがあります。出品物は未使用品ならば何でも結構です(古着などはダメ)。ご家庭で眠っている物がありましたら、事務局までご提供をよろしくお願いいたします。

また、当日は太陽の家の皆様が作っておられるパン(天然酵母なので、本当においしいです)や、さをり織りの作品(子ども達の手織りです)等を販売されるとのことですので、皆様ぜひお越しください!!

● 12月7日の明石セミナー 参加者募集!

会報の中でもお知らせしましたが、いよいよ12月7日に明石洋子さん・徹之さんが育てる会の講演のため岡山に来られます!申込者が多数になることと思いますので、会員の皆様はどうか出来るだけ早くにお申込いただけるようよろしくお願いいたします!

● 教育フェスティバルについて
11月15日(土)、浅口郡鴨方町にて、岡山県の教育フェスティバルが開催されます。育てる会でもこの会に参加して、自閉症への理解と支援を訴えていこうと思います。ご都合がつく方はぜひ会場へお越しください。詳しいお問い合わせは事務局まで。

● エイブル上映会について
以前会報の「事務局だより」でご紹介しました『エイブル』の上映会が、11月22日(土)に岡山県総合福祉会館にて、13:30より開催されます。
今回は映画上映、そして「スペシャルオリンピックス日本」の理事長・細川佳代子氏の講演も聞くことができます。無料観賞券をいただいておりますので、希望される方は、育てる会事務局までご連絡ください。なお、数には限りがございますので、どうぞお早めに!

● 9月23日の河島セミナー ビデオ完成!
お待たせしました。先月開催されました河島先生の講演会のビデオが完成しましたのでお知らせします。
こちらは正会員の方々へのみの貸出となっております。まだごらんになったことのない方は、6・7月の講演会はもちろん、太陽の家での支援者養成講座のビデオも事務局にご用意しております。ご希望の方は事務局までご連絡ください。
郵送も賜りますので、ご相談ください。

● お手伝いスタッフ募集中
育てる会では、会報やしおりの発送のお手伝いをしてくださるお母さんやボランティアさんを募集しています。ご都合のつく範囲で結構です。「3ヶ月に1度ぐらいしか来れないわ」と言われる方、「30分だけならちょっと暇があるかなぁ」と言われる方、どうぞ事務局までご連絡ください!よろしくお願いいたします。

● 会報原稿 大募集
育てる会では、毎月発行している会報へのお母様方や先生方・そしてボランティアさんの体験談・失敗談・笑い話・こぼれ話などの原稿を大募集しております!会報に、色々な人の想い・声・願いなどを掲載していきたいと思っております。こちらからも原稿をお願いすることがあるかもしれません。ご協力どうかよろしくお願いいたします。

● 賛助会員・募集中!
私たちは、自閉症児・者とその家族・関係者および地域に対して、障害があっても、子どもたちが地域社会の中で生き生きと暮らしていくことができるようにとの願いをこめて日々活動をしています。育てる会の賛助会員として、自閉症の子どもたちへの暖かいご支援をしていただけないでしょうか?よろしくお願いいたします。
また、お知り合いの方などにも、お声をおかけくださればと思います。

年会費:3,000円(毎月の会報郵送・講演会などを会員価格で利用できます)
方 法:郵便振替    記号:15410  番号:27542961
            名義:岡山県自閉症児を育てる会
詳しいお問い合わせは 育てる会事務局まで

事務局だより

10月も終わりに近付き、急に秋らしくなってきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
育てる会事務局は、稲刈り後のなんだかとても懐かしい香りがしています。春は桜や桃の花、夏は緑とセミの声、そして秋は黄金色の稲穂とマスカット等のぶどうや柿という何とも幸せな場所にあります。
岡山市内から約20分、なかなかこんな風景に触れることのない子ども達にぜひ紹介してあげたいです。



先日(10月19日)、水泳教室のボラ研修会を、担当の方とともに企画し、開催しました。

普段子ども達(本人や兄弟)とプールに付き添って入ったり、コースのリーダーとして活動してくださったりしているボラさん達に、「どんな風なサポートが適切か」「足をぎゅっと持って、むりやりバタ足させられるとどんなかんじなのか」という事を、スイマー(子ども役)とヘルパー(指導者役)に分かれて、色々な動きを体感しました。
同じ練習をするにも、手をどこに添えるのか、どのくらいの力が必要なのか、そしてどんな声かけが有効なのか。子どもそれぞれの発達状態に合わせてどのようなサポートまでするべきなのか。事細やかな内容・指導方法を教えていただき、本当に勉強になりました。

私は、自分が泳げない(せいぜい25メートルを変なフォームで泳ぐ程度)くせにBコースのリーダーをしている関係で、「こうすれば良いんですよ」という説明も、Bレベルまでで、CやD、ましてやEコースの指導なんてとてもできる状態ではない、と思っていました。

今回のボラ研修会では、子ども役になって、どういう風にしてもらえると安心か、ということがよく分かりました。泳げる人や自信を持って指導してくださる方が「どんと来いっ!」という風にサポートしてもらえると どんなに安心なのかが本当に実感を通して感じることができました。
そして、逆に「いいのかな?」とか不安な気持ちで指導するとどんなに子どもにそれが伝わっているだろうという事が反省と共に実感できました。

こんな研修会がもっとあれば、ボラとしての技術だけではなく、自分が泳げるようになる日も近いかな?と冗談半分・本気半分で思ったりしています。
ボラ研修会に来てくださった皆様、そして政本コーチ・志水コーチ・宇野コーチ、ありがとうございました!!またぜひ開催したいと思います。



11月は「教育フェスティバルIN鴨方」、「助成金報告会」(発表者・・・です)、そしていよいよ12月の明石洋子さんの講演会とまた目白押しの行事が待っています。
本当に育てる会ってたくさんの良い活動があって、やっていてすごいなぁと感じています。
また報告兼ねて、色んな事をこのページに書いていこうと思いますのでお楽しみに??

(鳥羽 紗代)


今年の5月より毎月、サッカークラブのお手伝いをさせて頂いています。毎月、事前の準備や当日は受け付けやボランティアさんの数が足りないときは子どもについています。
10月の活動では多くのボランティアさんがご参加くださったおかげで、初めて全体を眺めたり、子どもたちの写真を記録として撮ったりすることができました。元気にボールを追っかけたり、ボランティアさんと一緒に走ったり、どのお子さんも生き生きとした表情で練習を楽しんでいて、こちらが元気をもらえる思いでした。
これまで、毎月担当の方がされてきた仕事を少しずつではありますが、請け負ってきました。今後、どのような形でお手伝いしていくかはまだまだ模索している段階ですが、この活動がもっとよりよい形になるようにお手伝いしていければと思います。



最近、太陽の家の敷地内から一歩も出ない日が増えてきました。これではいけないと一念発起し、休日に自転車で遠出をすることにしました。ちょうどその日、鴨方の天草総合公園に大相撲の巡業がきていると聞いたので、今度教育フェスティバルがある会場でもあるし、行ってみることにしました。外からなので小さくでしたが、有名な力士たちが見られて少しラッキーでした。

サッカークラブの手伝いにも自転車で行っているのですが、それよりもずっと長い距離だったので、さすがに膝が痛くなり、年をとってしまったなぁと情けなく思います。運動は一念発起して集中的にするものではないですね。何事もそうですが、継続性を持ってコツコツと取り組まなくてはと思います。

(菅田 尚樹)

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