sorry,Japanese only

平成15年12月30日

 

 第68号 

                   NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

これからの子育て

将来を考える会

第5回 自閉症児の自立を果たす為の支援者養成セミナー ご案内
       〜 丸岡 玲子 さん 講演会 〜

木工教室へのお誘い

第4回 自閉症児の自立を果たす為の支援者養成セミナー 報告
       〜 明石 洋子 さん・徹之 さん 講演会 〜

吉備国際大学ボランティア部 招待行事
       
たかはしモグモグクッキング 報告

川崎医療福祉大学 ASC 招待行事
       
クリスマス会 報告

12月度 支援者養成講座 報告
       〜 河島 淳子 先生 講座 〜

AAO活動キッズルーム の ご案内

サッカークラブ水泳教室女の子の会 の お知らせ

OHAの会ゆりかご講座アルメリアの会 の お知らせ

私のお薦め本コーナー
        
『 「自閉症」という名のトンネル 』 日向 佑子

近隣の講演会等のご案内

掲示板事務局だより

ありふれた表現ですが、今年も残りわずかになってしまいました。
何かとお忙しい時期だと思いますが、お元気でお過ごしでしょうか?

毎年、私も年末を迎えると今年一年を振り返り来年の抱負などを、一応考えたりするのですが、計画倒れの運命をたどることが多かったのも経験済みです。
・・・が!!今年はうちの息子も中学生になるという区切りの年でもあります。

将来を見据えた家庭での指導計画をしっかりと考えていかねば…と思っているところです。
第2次成長期を迎えた子どもの体は日に日に大きくなり、大人に近づいているなと感じます。
これからは意図的に自尊心やプライバシーにも配慮した親の対応が必要になってくるでしょうね。

先日、お子さんが中学3年生になられた先輩のお母様と久しぶりにお会いしました。数年間でお子さんはとてもりっぱに成長され、今は少しずつ親離れされていることを色々教えてくださいました。

小さい頃は超多動で大変だったけど、今は近くのコンビニやスーパーなら一人で買い物に行ったり、自転車で4キロほど離れた友達の家まで遊びにも行くようになったこと。近所のレンタルビデオ屋さんへも一人で借りにいけるようになって、週末はそれを楽しみしていること。
また、冬休みになったら○○君だけで、一足先に高知県のおばあちゃんの家まで行く事を予定していて本人もはりきっているらしいとのこと。
また、お姉さんが県外の大学に入学され、家を出られるとき一言「○○がいてくれるから私は安心して家を出られる」と言うほど家族にはあてにされる存在になったこともお聞きしました。

私は「へえ〜ボタン」の連続でした。
将来の自立に向けて必要な事を少しずつ教えていかなければならないということはいつも頭の中にはありますが、実際に先輩のお母様からこうして具体的なお話しを伺うと、とても参考になり、励みにもなります。

子育てにおいて遠くばかり見ていては足元がおろそかになりますが、足元ばかり見ていては周りや遠くが見えてこない、スピードを上げれば視野が狭くなりますが、止まっていればむこうからやってくるチャンスを掴むことができないかもしれないですよね。

こんな年末などには時間の区切りという力を借りて、またこうした先輩のお母さんのお話しを伺って改めてこれからの子育て、子どもとの付合い方を考えています。

穏やかな暮らしの中でかけがえのない自分の人生を自分なりに楽しめる…そんな大人に育てる為には…さて、来年はどんな抱負&計画を立てましょうか…?

みなさま、今年も有り難うございました。どうぞ、よいお年をお迎え下さいね。

(Y.U)

将来を考える会

一年があっという間に過ぎて行きますね。

以前に植えた豆は大きくなり、先日12月23日(火)に「さや」から豆を取り出す作業を、子ども達と行いました。
お正月には、きっと美味しい黒豆が食べられるでしょう。
詳しい様子は、次回の会報でお知らせできると思います。

さて、前回の会報でお知らせさせていただきましたが、1月の将来を考える会では、

「みどり授産センター」の施設長・檜尾博 先生をお招きして

『小規模作業所・授産施設の立ち上げについて 〜運営側・行政の視点から〜』

というお話をしていただけることになっております。

子ども達に必要な話をたくさんお聞き出来ると思います。

日 時 : 平成16年1月20日(火) 10:00〜12:00

場 所 : 岡山県生涯学習センター ミーティング室1

参加費 : 500円

申込先 : 育てる会事務局

締切り : 1月14日(水)

(将来を考える会担当:K.O)


ある方から「岡山で作業所や施設の事を聞くのであれば、檜尾先生が一番詳しいだろう」と教えていただきました。

私達自閉症児の親や家族にとって、子どもの将来のことは、何よりも一番気にかかることです。まだ小さい人も将来を見通して、卒業後の働く場についてのお話をうかがいたいですね。

「うちの子はまだ小学生だしまだ良いや」ではなく、必ずやってくる子どもの将来のために、今から学びあえたらと企画しました。どうぞ皆様お誘いあわせてお越しください。

(事務局:鳥羽 紗代)

第5回 自閉症児の自立を果たす為の支援者養成セミナー ご案内

演 題 : 午前 「自閉症ノブとの楽しい暮らし作り〜丸岡家の場合〜」
       午後 「サポートブックを作ろう!〜本人・サポーター・親・みーんなラクのために〜」

講 師 : 丸岡 玲子氏 自閉症児・者のための「サポートブック」発案者
                ホームページ「自閉症ノブの世界」作成者

日 時 : 平成16年1月11日(日) 10:30〜16:00(昼休憩 含む)

場 所 : 岡山ふれあいセンター 小ホール・リハーサル室

いよいよ丸岡玲子さんの講演会まで、あと半月となりました。
皆様お申込みはもうお済みでしょうか?年末年始のバタバタでうっかりしていると、当日だった・・・なんてことにならないよう、どうぞお早めにお申込みください。

インターネットをされる方が、パソコンに「自閉症」という項目で検索をかけると、どのブラウザでも検索結果としてあがってくる「自閉症ノブの世界」。
のぞいた事のある方は、多いと思います。
(まだ見たことのない方へ・・・ http://www.niji.or.jp/home/xicczt/index.html

構造化のための実践的な内容が写真つきで掲載されていることは勿論のこと、ノブくんの成長の記録や写真、その中でご両親がどんな風に感じてこられたのかというお話。
日々のつぶやきやノブくんとの関わりでの成功談や失敗談。

このページを覗いてみると、丸岡さんがすごく身近に感じられます。
色々な人との出会いの中で、ノブくんがノブくんらしく、地域や学校の中で受け入れられていった姿がそこにはあります。

転勤の多かった丸岡さんご一家は、新しい土地で新しい人間関係を築かねばならないことが多く、その際「オープンに暮らす」ということを前提にされました。ご近所の挨拶周りの時、ノブくんを一緒に連れて、障害のことやどういう風に関わったら良いのかを隠さずにお話しされたそうです。
そのお陰もあり、地域や学校で受け入れられ、また丸岡さんご自身も様々な人との出会いによってノブくんとの関わり方やコミュニケーションの取り方を学んでいかれたそうです。
その結果、今ではノブくんは「自分で考え、自分で決定する」というしっかりと自己主張のできる大人に成長しておられます。

また、今回ご講演いただく「サポートブック」の必要性やどのような形で作ってこられたのかもくわしく書いてあります。
「五大エンボディ」さんに展示していただく様々なコミュニケーション支援機器の経緯や使い方などについての説明もとても詳しく掲載されております。

「光とともに」A巻(戸部けいこ著・秋田書店)のあとがきに書いてある文章を一つ紹介させていただきます。これはノブくんが15歳になって、段々と親子でうまくコミュニケーションが取れるようになってきた頃、旦那様(ノブくんのお父さん)がおっしゃった言葉です。

「ぼくは今までノブを愛したことは一度もなかった。・・・(中略)・・・
でも、今は違う。ノブとのコミュニケーションの方法がわかった。ノブと一緒に楽しめる趣味を持つことも出来た。ノブのことが本当に理解できた気がする。だから、今はノブが可愛くて仕方がないし、一緒にいることが楽しい。毎日がとても幸せだと感じている。

もし他のお母さんたちの中で、ご主人の理解が得られず、つらい思いをしている人がいたら、知ってほしい。ぼくも息子といて楽しく思えるようになるまでに15年かかった。だから、あきらめないで。関わり合い方がわかれば、コミュニケーションの方法がわかれば、父親はきっと変わるから」

明るくて前向きな丸岡玲子さんを、ぜひ大勢の方と一緒にお迎えしたいですね。
また、自閉症児のためのコミュニケーション機器の展示も岡山で見る機会は少ないと思います。ぜひ保護者の方だけでなく、学校関係者の方々もご参加ください。

(事務局:鳥羽 紗代)

木工教室へのお誘い

毎年、木工作家・川月清志 先生のご協力のもと、素晴らしい作品を作ってきた木工教室が、いよいよ今年も開催されます。

今回の木工教室はちょっとオシャレな「時計」作りに挑戦です。
キラキラのガラスを使っても良し、大好きなミニカーやアンパンマンの人形を飾っても良し。
「このキャラクターの時計があれば、うちの子絶対毎日見るわ」
そんな時計を、子どもと一緒に作ってみてください。世界で一つだけの時計です。

今は時間の間隔が分からなくても、きっと毎日見ていれば・・・!?
大勢の親子のご参加をお待ちしております!!

日 時 : 平成16年2月1日(日) 10:00〜13:00

場 所 : 岡山県生涯学習センター 木工教室

対 象 : 育てる会 正会員の子ども・兄弟

題 材 : 時計(20cm×20cm)

     板を糸ノコで切り抜いたり、ヤスリで削ったりしてデザインを考えて文字盤を各自で工夫して作成します。
     ガラス細工でもビーズでも英文字風の文字盤でも何でもOK!

参加費 : 子ども一人につき 2,000円

持ち物 : 文字盤にするための道具 (ビーズ・どんぐり・ミニカー・文字盤など好きなものなら何でも!相談にも乗ります)

募集人数: 子ども(兄弟含め)16人

申込先 : 育てる会事務局

締切り : 1月26日(月)

(木工教室担当:A.F)

第4回 自閉症児の自立を果たす為の支援者養成セミナー  報告

去る12月7日、岡山ふれあいセンター・大ホールに、明石洋子さん・徹之さんをお迎えして『自立への子育て 〜ありのままに あたり前に 地域に生き、そしてひょうきんな公務員になった〜』という演題で、講演会を開催いたしました

冒頭で 徹之さんが自己紹介され、仕事やこれからの夢についてお話してくださいました。
「汗水流して働いて、人のお役にたつのが嬉しいです。働いてお金をもらうのも嬉しいです」と、働いたお金はご自分のたくさんの趣味や楽しみに使われ、仕事も余暇も大変充実され、毎日楽しく生活されていらっしゃることを話されました。そして、次の夢は「結婚」だと、語られました。徹之さんの明るく生き生きと話される姿に、皆聞き入り、会場からは盛大な拍手がわきました。

徹之さんが、岡山散策に出られた後、明石 洋子さんは、どのように徹之さんを育ててこられたのか、私たちがあらかじめ出していた質問に答えながらお話くださいました。

明石さんは、徹之さんが徹之さんらしく、家族の一人一人が自分らしく生きていくため、家族・地域の構成員の一人として、家族一緒に地域で生きていくことを選ばれました。

○子育ての方針・・・本人の思いを育て意思を尊重し自立する力を育てる

○親の運動方針・・・選択肢の多い地域のなかで充実した人生を送るために環境を整備する

という、2本の方針を立てられ、50は本人に、50は地域に働きかけてこられました。

人を嫌いになったら学んでいけないので、信頼や愛情を大切に、「できるように」ではなく「幸せ」を願って、何よりも基本は笑顔があると話されました。

子どもの「思い」を育て、「思い」が育った子どもは自立するということ。
本人の自主性、主体性を育むことは、子育ての目的であり、障害のある無しにかかわらず、自分らしく生きることの大切さをお話くださいました。

足の不自由な人に車椅子なら、自閉症の人の支援は、『人』です。障害のある人が努力しても周囲の人達が偏見や差別の目で見れば、その力を生かすことはできません。逆に、理解され支援されると、持っている力を最大限に発揮することができるようになります。障害を持つ人と、周囲の人を結ぶ、パイプ役になる人の価値観により、大きく左右されます。

最初から理解してくれる人は大勢いるわけでないのならば、周囲の冷たい目を暖かい理解者に変えていくことは、私たち親の大切な役目になるのではないでしょうか。
お金や物ではなく『人が財産』
共感して、共に歩いてくれる人、自分を認めてくれる人、その人の存在が幸せである、と明石さんは話されます。このことは、自閉症児を育てることだけにとどまらず、人との関係の全てのことに通じることではないでしょうか。

 また、NHKで放送されたビデオを鑑賞しながら、解説してくださいました。このビデオを擦り切れるほど観て、元気を奮い立たせるという人もいるそうで、日本中で大反響をおこした番組です。講演会当日も会場で、たくさんの人が感動し涙されました。

NHKビデオライブラリー(TEL 03−3481−7855)で、無料で貸し出しされています。
ビデオナンバー02−99−18 『列島スペシャル 「お仕事がんばります」 』
ご覧になれなかった方、再度観たい方はライブラリーにお問い合わせください。


また、午後の質問にもたくさんお答えくださいましたが、明石さんの著書に答えが書いてあるものもたくさんあります。こだわりを利用していかれたこと、挨拶のこと、地域の人にどのように声をかけられたかなど、詳しく書かれています。まだ読まれていない方は、ぜひ一度読んでいただけたらと思います。

自閉症の息子と共に@ 「ありのままの子育て」 明石 洋子著(ぶどう社) 1700円
自閉症の息子と共にA 「自立への子育て」       〃

参加された方の感想をご紹介します。


明石洋子さんのお話をお聞きして

一番印象に残った言葉は、明石さん自身の、力の出しどころについての部分でした。

徹之さんを育てる事に50%の力をそそいで、残りの50%は地域を耕すために使ったという部分でした。私たちはともすれば我が子を育てる事だけに一生懸命になりがちです。でも本当は、それだけでは足りません。子どもは「自閉症」。いくら頑張っても彼らには障害があります。自閉症である限り、一生涯 誰かのサポート抜きでは生きてはいけません。一生懸命子育てだけをしてこられたとしたら、仲間や支援者に囲まれた今の徹之さんはなかったことでしょう。

明石さんは、自閉症者にとって足りないところを補ってもらうには、周りの人を変えていくしかない。周りの人の支援無しには、我が子の地域での自立した暮らしはない。そんな風に早くから考えて、生きてこられました。講演会では、その様子を詳しくお話下さいました。

明石さんのさらりと何でも無いように話されるその言葉の向こうにある、長い苦しい年月が、私たち母親にはよく分かります。
「明石さんも私たちとおんなじ母親だ」

ご挨拶される徹之さんを見守られる視線が、本当に可愛くてならない、母の慈愛に満ちていて、しかも徹之さんを誇りに思っていらっしゃる。そんな様子にも共感をおぼえました。

不満や愚痴を言われない明石さん。
何もかも飲み込んで、苦しみも悲しみもグッとその胸の中にしまい込んで、明るく周りを気遣って、子ども愛し、家族を愛し、地域の皆さんに感謝しながら、そして皆の支援の中で、仲間たちの中で幸せそうに生きていらっしゃる。

明石さんは、最高にステキな先輩です。
今回の講演会は、時には落ち込んでしまうこともある今の私を 励ましてくれた講演会でした。
明石さんに来ていただけて、私はこれからどう生きていくべきかの指針をいただいた様に思っています。

さあ、鳥羽さんは変わるよ〜。「頑張らなくっちゃ!!」

(鳥羽 美千子)


明石セミナーアンケート

講演会後、回収したアンケートより、感想をいくつかご紹介します。

<保護者より>

 ご本人に、会えて本当に希望が持てました。明石先生の「地域に育ててもらう」という言葉は、今の私にとても必要な言葉でした。
勇気をもってがんばって行こうと思います。

 関わり方でこんなにも明るくのびのびと生活して行けるのだと実感しました。地域を動かしたパワーのすごさと、努力と忍耐、本人への絶妙なタイミングでの自立につなげられた働きかけなど、お聞きできて、私も少しの事から前向きに・・・と改めて思いました。お話を聞くことができたこと、出会えたことに感謝します。ありがとうございました。

<教師・施設職員・一般の方より>

 こだわりを上手に利用し、概念形成をしていくこと、選択肢を用意し、本人の思いを育てて行くことの大切さを改めて感じました。

 ご本人が、参加されたことが、特に良かったです。NHKのビデオは、涙が出ました。

 支援者は人であり、周りの人の考え方を変えていくことの大切さが良く分かりました。

 お話の根源から、自閉症児に関わる人だけでなく多くの先生方にも広めたい内容でした。


この講演会で、障害がある無しに関わらず、お互いの個性を認め合い、支えあい人間として尊重されることの大切さに改めて気付かされました。幸せな暮らしを送っていかれるよう子育てしていくことや地域の人に働きかけていくアイデアと勇気をたくさん分けていただきました。障害児をかかえ、家庭や職場で悩みを抱えていた人もうんと元気になれるお話でした。

明石 洋子さん、明石 徹之さん、すばらしいご講演ありがとうございました!!
どうぞ、輝く笑顔で、これからもお元気でご活躍ください。

(明石セミナー担当:M.F)


明石 洋子さんの講演中、徹之さんは、2人のボランティアさんと岡山散策にお出かけになりました。お話し相手のボラさんからの感想をご紹介します。

〜明石徹之さんとの岡山散策記〜

明石洋子さんが講演をされている間、私は徹之さんと中山さんと一緒に岡山を散策しました。

徹之さんの強い希望で、まずはRSKの放送局に向かいました。タクシーを降りるとすぐに、徹之さんは何度もシャッターを切り、フィルムを入れ替えてさらに写真を撮られました。
3人で入り口の警備員さんに見学をお願いしましたが、日曜日で社員が不在のため断られてしました。それでも徹之さんは「RSK山陽放送、内回りします!!!」と、一生懸命訴えておられました。結局見学は叶わず、外回りをして諦めました。

次に岡山城の入り口手前まで行き、写真を撮ってから、徹之さんに「次は後楽園に行って写真を撮りますか?」と尋ねると、「そうじゃなくて、RSK山陽放送、2回目外回りします!」と言われました。

そこで、来た道を戻り、もう一度RSKの外回りを歩きながら写真を撮りました。この日は岡山市内でロードレースマラソンがあり、その中継車をバックに写すこともできました。

次はどこに行くか、あらかじめテレビやラジオの放送局に印をつけておいた地図を広げ、徹之さんに選んでいただきました。そして、クレドの中にあるFM岡山の放送局に行きましたが、ここも社員不在のため看板の前で写真を撮るだけになりました。
その後昼食を食べ、本屋を見て、岡山駅まで歩き、バスでふれあいセンターに戻りました。

徹之さんは、混雑した昼食時のレストランでも、バスが来るまでの間も、待ち時間があればいつもメモ帳に絵や字を書き落ち着いて過ごしておられました。時々有名人のものまねをしたり、ご自分と私を狩人に見立ててあずさ2号を歌ったりもされました。
また、計算と食べることと歩くことはとっても速かったです。私は速足で歩いたり、小走りでついていったり、時には走ることもありました。市街地を走るなんて普段はないことなので、なんだか爽快でした。横断歩道を渡ればすぐのところでも、歩道橋や地下道を通ったりしました。

大げさではなく本当に、いつもと違う街に、いつもと違う自分がいるみたいでした。
徹之さんがどのように見て、どう感じておられるのかはわかりませんが、近い感覚でいるような気がしました。その不思議な感じを、今でも思い起こすことができます。

RSKを見学できなかったのが本当に残念ですが、いつの日かその願いを叶えに、再び岡山に来ていただきたいと思います。
ひょうきんで明るい徹之さんとの岡山散策はとても楽しかったです。また機会があればぜひお会いしたいです。ありがとうございました。

(日和 智子)

『吉備国際大学ボランティア部 招待行事』

たかはしモグモグクッキング 報告

去る11月30日(日)に吉備国際大学ボランティア部の皆さんによる招待行事、「たかはしモグモグクッキング」が行なわれました。
当日は前日までの雨も上がり、高梁の山々は赤く染まり、秋の終わりを満喫させる日和。
ゆったりと季節の変化を感じ取ることができ、親子共々楽しめる行事となりました。

メインの内容であるクッキングは、ハンバーグとポテトサラダをボランティアの皆さんと子ども達で楽しく作って、お昼に保護者も一緒に皆でいただきました。

包丁に慣れている子、慣れていない子もいましたが、ボランティアさんに助けてもらいながら、指示を聞いて、手作りの指示パネルや時計を見ながら、大きな混乱もなく落ち着いて楽しくできたようです。
・・・実を言うと、こんな風に見たように書いてはいますが、私は数人の保護者の方と一緒に高梁の街を散策しており、ちょっとした観光気分を味わっておりました。クッキング中は見れていないのです。もちろんハンバーグもポテトサラダもスープもご飯も最高においしく、昼食中、どのテーブルも笑顔の花が咲いていましたヨ!

昼食後は、OH体操、紙飛行機作り、競走をしたりと、子ども達の飽きがこないようにとよく工夫されたスケジュールだったと思います。そして多くのパネルや個人用に準備されたカード、また事前に送付されたプログラムや料理の手順など、細かいところまで気を配ってくださり、子ども一人一人への心遣いに、本当に感心させられました。

この行事のために、大勢のボランティア部の皆さんが参加・協力してくださったのですが、育てる会からの参加家族がちょっと寂しい人数となってしまいました。ボランティアの皆さんの心溢れる企画になっていたため、少し残念でした。次回の行事の際には、皆様ふるってご参加ください。

最後に、今回OHAの招待行事や学祭の直後で、短い準備期間であったにも関わらず、とても素晴らしい企画をしてくださった吉備国際大学の皆さん、本当にありがとうございました。

(吉備国招待行事担当:M、S)


以下に、参加された方達の感想を紹介いたします。

〜参加した親子の方の感想〜

去る11月30日に吉備国際大学ボランティア部が招待行事を行ってくださいました。当日はあいにくの曇り空でかさを持っての参加でしたが、会場の社会福祉協議会はとても暖かでした。まるでボランティア部のみんなの熱気が会場を暖めてくれたようでした。

午前中は子供達とボラさんが一生懸命にハンバーグとポテトサラダを作ってくれました。子供一人に2人のボラさんが付いてくださいましたので、親たちは安心して高梁の町の観光に行かせていただきました。紅葉は見頃を過ぎていましたが、散りゆく紅葉を拾ったりしてこころ洗われる時間を過ごすことができました。

会場に帰ってみると、子供達とボラさんができあがったハンバーグを持って記念写真を撮っていました。ご飯とスープは吉備国の学生さんが用意してくださって、みんなそろっていただきますをしました。吉備国の学生さんは昨日も練習をされたということで、ご飯はハンバーグだったそうです。

おいしくいただいたら片づけです。みんな手際よく洗い物をしました。そのあとはハンバーグの歌を歌いました。これは吉備国のボランテイア部独創の唄です。興味がおありの方は吉備国までお問い合わせください。OHKのOh体操もしてからだがほぐれたら、紙飛行機を飛ばして遊びました。よくとぶ紙飛行機でみんな大喜びでした。

いろいろな視覚支援も用意してくださって、プログラムが滞りなく進行できたように思います。
大きな時計を示して、「この時間になったら始めるから、みんな用意してね。」というのは子供達が動きやすい指示だったと思いました。スケジュールカードはみんなに用意してくださっていて、家でもハンバーグを作らせようともらって帰りました。

一日とても暖かい気持ちで過ごすことができました。吉備国際大学のみなさん、今年も本当にありがとうございました。

(H.T)


〜ボランティアさんからの感想〜

料理をするイベントは初めてだったので、とても緊張して当日を迎えました。料理が始まると私達の班はとてもスムーズに進み、あっという間の2時間でした。「おいしい!」と言いながら笑顔で食べている子ども達を見て、これまで色々と準備をしてきて本当に良かったなと思いました。また保護者の皆さんにもおいしく食べて頂けたようで良かったです。ぜひ家でもハンバーグの歌を歌いながら家族皆で作ってほしいです。
裏方だったため、一日中子ども達と関わることができなかったのですが、料理を通してまた子ども達の新しい一面を見ることができたと思いました。


私は、今回は裏方の仕事で、直接子どもと触れ合う事ができなかったのですが、頑張って作ったハンバーグを嬉しそうに調理室から持ってくる子どもの姿や、元気よくOH!体操やハンバーグの歌を歌ったり紙飛行機を飛ばしている姿を見て、子ども達も楽しんでくれているのだととても嬉しく思いました。もちろん、私達ボランティア部も良い思い出を作らせていただきました。話し合いや準備などで大変な時もありましたが、当日皆さんの笑顔を見ることができて本当に良かったです。
最後にわざわざ朝早くに岡山から私達のイベントのためにお越しくださってありがとうございました。


今回のイベントでは料理をするということで、子どもと一緒に料理をするというのが初めてだったので、
すごく緊張しました。でも、始まるとあっという間に料理の時間も終わってしまいました。私が一緒に活動した子が、家でよくお母さんのお手伝いをしていたり、包丁の使い方など慣れていたのもあり、料理の進行もスムーズで、とてもおいしいハンバーグとポテトサラダが出来ました。お母さんにも「おいしいですね!」と言って食べていただいたので良かったです。レクの時間でも、OH!体操の時に、とても楽しそうに踊っている子どもの姿を見て、とても嬉しく思いました。こうした子ども達のちょっとした笑顔や、楽しそうに活動している姿を見ると、イベントを企画して良かったなぁと改めて感じます。
これからも、子ども達の笑顔が見られるような、また皆で楽しめるイベントを企画していきたいと思います。ありがとうございました。

『川崎医療福祉大学 ASC 招待行事』

クリスマス会 報告

 今年も川福ASCがクリスマス会をしてくださいました。
12月14日の日曜日に、川崎医療福祉大学に行って来ました。
朝から我が子はうきうきして、早起きです。スケジュールカードを作って混乱がないように工夫してみました。そうしてもちろんお料理を一品、今年はあまり工夫がありませんが、子供が喜ぶ唐揚げにしてみました。

 駐車場にもボランティアさんがいてくださって「荷物持ちましょうか」と声をかけてくださいました。これなら初めて行った方でも混乱がないなぁと感心しました。
受付が終わって、クリスマス会が始まるまではツリーに飾りを付けて過ごすことができるようにしてくださっていました。

 クリスマス会の始まりはカルミアのみなさんのアカペラでした。今回はリーダーが都合が悪くてお休みということで、3人でマイクもなしだったのですが、十分に会場に響く歌声がすてきでした。特に最後のクリスマスメドレーは一緒に口ずさむ子供もいたほどでした。
 次にじゃんけん列車でみんな盛り上がりました。私も子供に還って参加しましたが、すぐに負けてしまいました。長い列車が一本になると、そのまま昼食が用意してある部屋まで走っていきました。お母さん達が心を込めて作ったバイキングと、川福のみんなが用意してくれたおにぎりとでとてもおいしくいただきました。

 それから工作をしました。万華鏡は我が子には少し難しかったので、ボランティアさんが頑張ってくださいました。その日のボランティアさんには少し気の毒だったのですが、我が子は一日とても甘えてべたべたしていました。時々注意してみたのですが、もっとキチンとしたつきあい方を教えるべきだったと反省しています。

 出し物は手品、ハンドベル、ギター、紙人形と次々変わって飽きる暇を与えませんでした。川福のみなさんの芸の広さに感心しました。いかにも心がこもった手作りの会という感じでとても良かったです。
 そのあと定番のケーキを食べて閉会式になりました。とても自由な雰囲気で、マイクにかじりつく子もいたし、走り回っていた子もいましたが、みんなとても楽しんでいました。私はキチンとして、楽しくないよりずっと良いなあと感心していました。

(クリスマス会担当:H.T)


 以下に、参加された方達の感想を紹介いたします。


〜参加した親子の方の感想〜

12月14日、川崎医療福祉大学の学生さんによる招待行事「クリスマス会」に行ってきました。我が家は2年連続、2回目の参加です。「クリスマス会に行くよー」と声をかけると「今日クリスマス?」と聞いてくる娘達と3人での参加でした。
駐車場に着くと、学生さんが元気よく挨拶してくれて、案内してくれました。ミクは早速案内係のお姉さんにベッタリくっつき離れないので、ひっついたまま連れていってもらいました(ご面倒おかけしました)。前日に担当ボラさんからTELをもらっていたので、安心してボラさんに娘達を預ける事ができました。

午前は「カルミア」さん達によるアカペラからスタート。人の声ってスゴイ!!と思わせるほど、ハーモニーが素晴らしかったです。鳥肌が立ちました。その後、ジャンケン列車。ミクはまだジャンケンの意味が分かってないので、ボラさんにお任せ。妹は1回目優勝して喜んでいましたが、2回目すぐ負けると泣き出して拗ねてしまいました。「しかたがねーなー」と思っていたら、大好きなご飯の時間になり、ご機嫌が直りました。
お母さん方が持ち寄ってくれた料理、学生さん達のおにぎり、おいしかったです。途中、自己紹介の時、ミクは「おいしかった?」の問いに「おいしかったです」と答え、その後の質問にも「おいしかったです」を連呼。よほどおいしかったのでしょう。何度もお替りをしていました。

午後から万華鏡をボラさんと作りました。そして「出し物」。綺麗なハンドベルとギター。ダンスにしっぽとりゲーム、そして紙人形。どれも楽しめました。
サンタさんからのプレゼントのケーキを食べ、おかしのおみやげをもらって本当に嬉しそうでした。(ミクは昼ごはんの食べすぎでケーキが食べられず、家に帰ってから食べました)

一日を通して感じたことは、ミクも妹もそして私も楽しめて、何もかもスムーズに行なえたのは、学生の皆さんが何日もかけて準備をしてくれていたからだということです。感謝の気持ちでいっぱいです。来年もぜひ参加したいと思いました。
皆さん、ステキなクリスマス会を どうもありがとうございました。心がこの日の天気と同じくらいあったかくなった一日でした。

(ミクママ)


今年もいよいよあと数日を残すのみとなりました。そんな気忙しい時期に私達親子はとてもホッとする気持ちにひたっています。それは川福ASC部のX’mas会に参加したからです。

二年前に初めてX’mas会に参加した時、吹奏楽に感動し、ゲームで盛り上がり、おいしい料理やケーキを頂き、外は寒いのに私のハートはホカホカに暖まっていました。その思いを胸に、親の方が楽しみでワクワクしながら参加しました。

受付で私が手間取っていると、息子はもうボランティアの優しそうなお兄さんと楽しそうにしていました。「今日も楽しく過ごせそう☆」と思いました。
最初はカルミアのお姉さん達のアカペラで心を合わせて美しいハーモニーで歌ってくれました。ギターのお兄さんもすごく上手で、あんなに近くで見れたのは息子も初めてでした。

息子はしっぽ取りゲームが特に好きだったようですが、どれも楽しそうに参加し、どんどんテンションが上がっていき、ボランティアのお兄さんも初めてで大変だったことと思います。それでも話題を合わせてくださり、子どもは嬉しそうに話をしていました。春のボーリング大会の時にもボランティアのお兄さんによくしていただき、息子が大きくなったら誰かのために何かをしてあげられる、こんな青年になってほしいなぁといつも思います。(こんなことを思うのは私だけでしょうか!?)

理解してくださる人がいる喜びを感じ、楽しい時間を過ごす事ができました。
息子も帰ってから「ぜ〜んぶ楽しかった〜!今日はいい一日だったなぁ〜!」と言って喜んでいました。そして早速その思いを日記に書き留めました。
川崎医療福祉大学の皆さん、担当のお兄さん、本当にあったかいX’mas会をありがとうございました。

(はなちゃん)


 〜ボランティアさんからの感想〜

「自閉症」のボランティアに参加し、とても有意義でした。クリスマス会での色々な演出なども楽しかったです。

私は今回、彰くんの担当をさせてもらったのですが、私自身色々と考えさせられる点が多かったです。
その中で特に気になったことは、彰くんとの距離の取り方です。彰くんはクリスマス会の最中甘えてくるなど、私と仲良くしてくれたのですが、よくよく考えてみると彰くんは小学校6年生であり、私もそれ相応の対応をしなければならないと気付かされました。つまり、私が彰くんを甘やかすのを許してしまった点に問題があったのでしょう。この点は次の機会には気をつけたいと思いました。

その他の点では、実際「自閉症」の方と触れ合う機会がなく、一体どのような方々なのか分からなかったのですが、クリスマス会で一緒に遊んでいるうちに、多少なりとも分かってきたような気がします。私の話す内容も聞こうとしてくれて、「静かにしようね」とジェスチャーを混ぜながら言うと、素直に聞いてくれました。それに楽しそうな時は笑顔ですし、不服そうな時は不機嫌にムッとした顔をしたりなど、感情表現も様々でした。

昔、本で「自閉症の方は嘘のない世界の住人」というのを目にしたことがあったのですが、その意味が分かったような気がします。今回は本当に貴重な体験でした。色々考えさせられ得たものが多く、何より楽しかったです。

(川福2年  山崎 有)


今回、初めてのボランティアということで、「担当の子どもとうまく接することができるのだろうか」とか不安がいっぱいでした。

健常者の子どもとさえ私は交流がなく、今回いきなり自閉症を持った子どもと遊んでくださいと頼まれた訳で、当日私は内心ドキドキでした。しかし担当になった子どもはすんなりと私を受け入れてくれたので、私の不安もスッと消えて、仲良くクリスマス会を楽しむ事ができました。

今回私が担当になった子どもに何をしてあげれたのかは分かりませんが、少なくとも私は彼から何か温かいものをもらうことができました。それを言葉では表すことはできませんが、でもその日のことを思い出すと、何と言うか、心が温まる感じがするから、そう思いました。子どもを見守るお母さん、無邪気にはしゃぐ子ども、そして一生懸命頑張っているボランティアの人たち、そこには『自閉症』が結んだ大きなぬくもりを感じさせてくれました。

(川福2年  山形 隆造)

12月度 支援者養成講座 報告

12月10日(水)生涯学習センターにて、トモニ療育センターの河島淳子先生による最後の支援者養成講座が開催されました。

去年の11月から数えると、先生に教えていただいた講座は、全部で14回。本当にありがとうございました。
今月も先月同様、講座生の方が身近な人や一緒に学びたいと思われる方をご招待するという形で、最後の講座にふさわしく、充実した内容で、皆さん真剣に聞き入っていました。

(正会員の方は、事務局にビデオがありますので そちらもどうぞ)


河島先生

「泣いたりしている子どもを見ると、皆『かわいそう』と思うことが多いですね。
『泣き』というのは、言葉が遅れているがゆえの行動。言葉に代えていくことは、学ぶ中で将来のため絶対大切です。何がどう嫌なのか、ただ泣いているのでは分からない。作業所での指導の大変さを見ていく中で、好きなことしかしない・学ばないという人を見てきた。
言葉がなくても、ハンディなく育てることが必要。それは不可能ではありません」

「コミュニケーション シーンの再現をすることで客観的に自分と子どもを見ることができる。
これをすることで、ピントが合った関わり方ができるようになるんです」

「子どもとしっかり向き合うことが大切です。誰かのやり方を真似てもうまくいくとは限りません。『これで良いはずなのに何で上手くいかないの!?』ではなく、認知の障害なのだから、色々な人の話やアドバイスを聞きながら自分の子どもに合うやり方を親が考えてやっていく必要があります」

「『できる』ことにだんだん慣れて、もっと上を目指したくなるのが親心。でも、椅子についてきちんと学ぶ姿勢を身につけ、一生懸命頑張れるようになった。それだけでもスゴイ!と褒める大切さを忘れないでほしい」

「スパルタにすると暴力になって子どもに出てくる。しっかりするべきことはして、きちんと正しく出来る時褒めてやることをトモニではしっかりする。そういう風に頑張れば子どもはキャッチする。心を育てることが大切です。焦らずじっくりリードしてやることが大切です」

「録音機を使って子どもと向き合っている姿を録音してみると良いです。親が指導する時というのは、どうしても自我をぶつけてしまうんです。子どもへの呼びかけを後で聞くと反省できます。(ビデオに撮るのも良いですね)ほめずに指導した時と、ほめて指導する時では、子どもの落ち着き方・身につき方も違うし、良い距離・励まし・褒めることにより子どもが幸せになる教え方になると思います」

「岡山へ来て思ったのは、子ども達の身体が華奢で、親も何かをするという体力があまりないということです。病気がちであると、しっかりとした取り組みができません。基本は身体作りです。山登りは課題というだけでなく、遊びや発見、成長があり、だんだんとそれが親子の楽しみになると思います。近所のお城、神社、滑り台を逆のぼりなど方法はあります」

「私の子どもは、犬の『スピッツ』のキャンキャンという甲高い鳴き声が大嫌いで、いつも山登りの時いるのですが、パニックになっていました。でもそれは、きっと私達でもあまり好きな声ではありませんよね。『苦手だけど、さっと通り過ぎてしまえば済むんだ』ということを知らないからパニックになってしまうんです。我慢とか慣れとかという部分なしでは子どもの世界を狭めてしまう。『不愉快なことだけど大丈夫』という風にしてあげないと生きていきにくい」

「親が『楽しい』『やろう』と思えないと子どもに伝わらない。最初は嫌だと思っていても習慣になれば楽しめるようになります。また、小学校に入った頃にマラソンを始めたのですが、こちらは増やしていくのではなく、決まった距離を走らせました。どんどん距離が長くなると子どもも辛い。逆にタイムを縮めるような走り方をすれば良い。最初は休み休みで良い」


午後は、講座生の玉木さんの「コミュニケーション・シーンの再現」を見ながら、先生に教えていただきました。(「コミュニケーション・シーン」の再現とは、親子のやりとりを文章でまとめ、その中からどういう風な関わりをしていけばよいかを探る方法)

トイレから出てこない子どもに母親が「早く出てきなさい」というシーンに対して、

河島先生

「男の子の親に多いのですが、自分は『女風呂や女トイレにあなたは入ってはいけない』と指導しておきながら、自分は『子ども以外に人がいないから』と言って入ってしまっている場合がある。これでは子どもに示しがつきません。親の一貫性がないと子どもは成長しません」

「学校や家庭での取り組みを共通理解して、同じように指導してもらう必要がある。そうでないと子どもの身につかない。『この場合はこうする』なんてことを考えつけない」

「生活習慣が身についていない=『自閉症だから仕方ない』なんていうことは絶対ありません。障害のせいではないし、まして子どものせいでもありません。きちんとした教え方をしていけば絶対身につきます」

「自分のやり方や見方は正しいのかどうかを常に見直していくことにコミュニケーション・シーンの再現や録音機は役立ちます。常に悩みつつ模索しながら成長していきましょう」

「余暇活動については、好きなビデオや雑誌をパラパラ見ているだけでは不自然だし、なかなかそこから広がっていきません。遊びに変わるものとして料理に取り組みましょう。褒められ、認められ、幸福感を与えることによって落ち着きます。そうすれば暴力をふるうような人には決してなりません。そして失敗の中から学ぶことを覚えていくのです」

「基本は身辺自立と身体作りと料理作り。それをするためには様々なスキル(例えば数概念、大中小、1対1のマッチング、色、形、長さ、重さ、時間、お金、文章力など)が必要になってきます。意識して身につけさせようとする学習と、何のための学習か分からずに取り組ませるのとでは、まったく違いますし、子どもも意味が分からない」

「障害の有無・軽重に関わらず、目の前の子どもに向き合って、その子どもにとって今必要なものは何か、心に向き合って取り組むということで、改善されてきた。障害はなくならないけど、社会に受け入れられる人になってほしい。経験を交えてのしつけを通して、失敗もさせ、損もさせていく中で、子ども自身が考える人になっていきます」

「鳥羽さんの 『皆さんのために、ぜひ岡山で定期的な講座をお願いします』 という想いに答える形で、今日まで1年間の講座を受け持たせていただきました。そんな中で多くの親御さん・子ども達に出会いました。ここでの学びが子ども達に役立つよう、これからを大切にしていきましょう」


『親は子どもの一番の理解者』だけれども、『間違った子どもの捉え方や関わり方をしてしまうという危険性』もあるということや、課題をさせている時の録音機の話などは、皆さん「そうだな」と気付かれた点も多かったようでした。私自身も気をつけなければ・・・と思いました。
また『山登り』については、今までもその良さを聞いていたのですが、こんなにたくさんの長所があり、また親子の関係作りにも役立っているということに改めて感じました。

 先日、初めてPEP−R検査を取る練習をしました。その中で、普段の生活では分からないこと、検査中の発見や驚きがたくさんありました。またその様子をビデオに撮って後で見直していた際、自分の関わり方や子どもの表情などもよく見え、「この時もっとこういう風な関わり方をすれば良かったんだな」などが実感として残りました。

これから先、子ども達への療育や実践的な指導をやっていくような場を、この岡山の「育てる会」でも作っていけたらと思いました。
そんな風に考えるきっかけ、そして学びの場をくださった河島先生と高橋先生に深い感謝をいたします。ありがとうございました。

(事務局:鳥羽 紗代)

AAO活動

今年もいよいよあとわずかとなりました。
来る次の年も、子ども達の社会参加目指して頑張りましょう。

1月のAAOは25日です。いつもの京山公民館にお集まりください。
2月に予定している「ありがとう集会」の相談をしたいので、なるべく予定を合わせておいでください。

日 時 : 平成16年1月25日 10:00集合

場 所 : 子ども  それぞれの活動場所
        親   京山公民館2階 第2講座室

(AAO担当:H.T)


キッズルーム

2月15日(日) 12時受付開始(開始時間が変更です)

夕方からのスイミングにも間に合うよ!!

第3回キッズルーム

日 時 : 平成16年2月15日(日)  

  12時  受付開始  

12:00   受付開始
        トライアルタイム

12:45   全体あいさつ
        リトミック
13:15   休憩
13:30   ボードビル
13:45   スカイバルーン
14:00   終わりのあいさつ

 14時  終了予定

場 所 : 岡山大学体育館(清水記念館)

持ち物 : 体育館シューズ、水筒、タオル

参加費 : 本人 1,000円
       兄弟   400円

申込先 : 育てる会事務局

締切り : 1月19日(月)

ボランティアの皆さん 〜スケジュール〜

10:30    スタッフ、ボランティア集合
         会場設営手伝い
11:00    リトミックなどのリハーサル
11:45    スタッフ、ボランティア最終打ち合わせ
12:00    キッズ受付開始
14:00    キッズ終了
14:30    スタッフ、ボランティア反省会終了

ボラ参加受付 : 育てる会事務局(0869-55-6758)に連絡をお願いします。

申込み締切り : 平成16年2月2日(月)

(キッズルーム担当: I.M)

サッカークラブのお知らせ 

新年初めての活動です。何事も初めが肝心!寒い時期ですが、体調を整えて皆さんがんばりましょう。

日 時 : 平成16年1月25日(日)10:00〜12:00(9:45集合)

場 所 : 旧 出石小学校運動場(岡山市幸町10-9)
       ※雨天の場合…同体育館、体育館シューズをお持ちください

持ち物 : マイボール、ゼッケン、お茶(ボラさんの分も)、出席カード、個人ノート、
       親リーダーはグループノート

サッカークラブ参加者を若干名募集したいと思います。希望される方がいらっしゃいましたら、代表までお願いします。

お願い…サッカーの出来る場所を現在探しています。もし、土・日でお勧めの場所がありましたら事務局までご連絡ください。

(サッカークラブ担当:E.H)


水泳教室のお知らせ 

いよいよ新年になります。元気にスタートできているかな?
今月も寒さや風邪に負けずにがんばって練習しましょう。

日 時 : 平成16年1月18日(日)15:30〜17:30

場 所 : 岡山OSKプール

連絡先 : 育てる会事務局

※新たに参加されたい方、その他お問い合わせは事務局まで。

(水泳教室担当:M.S)


女の子の会からのお知らせ 

1月はお休みです。次回は2月14日(土)に行ないます。

2月と言えば、バレンタイン。女の子としては、手作りしなくちゃ・・・というわけで、削ったり溶かしたり、トッピングしたりで可愛いチョコレートを作ります。

誰にあげようかな??参加お待ちしています。

日 時 : 平成16年2月14日(土)10:00〜12:00

場 所 : 東山公民館 調理室

持ち物 : お茶・チョコレート作りの型・トッピングするもの
        ※チョコレートはこちらで準備します

(女の子の会担当:M.F)

OHAの会 

日 時 : 平成16年1月15日(木) 10:00〜12:00

場 所 : 京山公民館

参加費 : 300円

申込先 : 育てる会事務局

締 切 : 1月13日(火)

平成17年度から義務教育において「特別支援教育」が開始されようとしています。我が子が現在小・中学校に通っている親や、これから就学のことを考える親にとっては、まだ分からないことだらけで、「どうなるの...」と不安でいっぱいというのが現状ではないかと思います。

そこでOHAの会では、岡山大学教育学部助教授の佐藤先生をお招きして、お話を伺うことにしました。
日時は2月19日(木)10:00〜12:00 岡山北ふれあいセンターに決定しています。

お話を聴いてみたい方は、是非都合をつけてご参加ください。
詳しくは、来月の会報でお知らせいたします。

なお、1月のOHAの会で、佐藤先生にお話していただきたいことや、質問したいことも出席者の方に伺おうと思っていますので、こちらへの参加もお待ちしています。

(OHAの会担当:I ,M)


ゆりかご講座 

12月のゆりかごでは、おいしいチーズケーキができあがりました。
今月のように、わいわいにぎやかに騒ぎ、とりとめもない話をすることの大切さを感じます。親は歩いていい方向が分からないと、そこから一歩も動けないような気持ちになります。私も子育ての自信を失いかけたことが何度もあります。

子どもから出る言葉が少ない場合、親は一生懸命気持ちを読み取ろうと少ない言葉から色々なことを想像します。そんな状況が続くとだんだん疲れてきて、誰か(親とか主人とか友だちとか)が言うちょっとした言葉で傷ついたりします。

それでも気持ちは置き去りのまま、陽は登り毎日が繰り返されるのです。
そのままではいけない。元気になる時間が絶対必要なんだと感じます。
ゆりかごは告知されてどうしていいかわからない人だけでなく、悩んでいる人も参加OKです。どしどしご参加ください。

次回のゆりかごは以下の内容です。

1.早期療育経験談

2.子どもの内面を育てるV

3.悩みを話そう

日 時 : 平成16年1月9日(金)10:00〜12:00

場 所 : 東山公民館 講座室

参加費 : 300円

申込先 : 育てる会事務局

定 員 : 20名

締切り : 定員になり次第

お願い・・・必ず申し込みをしてからご参加ください。

     *申し訳ありませんが託児はできなくなりました。ご了承ください。

■■次回 予定■■

     2月6日(金)東山公民館 和室  内容は未定

(ゆりかご講座担当:K.H)


アルメリアの会

今月のアルメリアの会は、前回会報の中でご紹介した通り、午前は困っている事や悩み事を皆で話合う時間に、そして午後には教材説明を行ないます。

一人一人の子どもに合わせた関わり方を、皆で考えあい、学びあえたらと思っています。どうぞご参加ください。

日 時 : 平成16年1月13日(火)10:00〜15:00予定

場 所 : 育てる会事務局

参加費 : 300円

持ち物 : 河島先生の講演資料 T・U、筆記用具、昼食

締切り : 1月9日(金)

申込先 : 育てる会事務局

(アルメリア担当:鳥羽 美千子)

  掲  示  板

 

● ご寄付・ご寄贈ありがとうございます!

  賛助会員のKさん・会員のTさんよりご寄付をいただきました。
また、会員の鳥羽さんと長谷川さんより、『for Mrs.』の12月号のAAOに関する原稿料をご寄付いただきました。
12月のセミナー講師の明石 洋子氏より「ロイヤルゼリー飲料」をたくさんいただきました。元気を出して頑張っていきたいと思います。

ありがとうございました。

●正会員・賛助会員 増員!

  今年度、講演会を行なう中で、大勢の方が正会員・賛助会員に仲間入りしてくださいました。ともに自閉症の子ども達への暖かい支援の輪を広げていきましょう!

●1月・3月のセミナーのご案内

  1月11日(日)セミナー申込みを受け付けております。
丸岡さんの明るく前向きで、素晴らしい実践の数々をぜひ大勢の方に聞いていただきたいと思います。当日はコミュニケーション支援機器の展示も行います。

  また、3月6日(土)の吉田友子先生の「高機能自閉症・アスペルガー症候群」についての講演会も、ぜひ大勢の方に参加していただきたいと思います。新年度の手帳にご記入の方をお願いいたします。


賛助会員・募集中!

私たちは、自閉症児・者とその家族・関係者および地域に対して、障害があっても、子どもたちが地域社会の中で生き生きと暮らしていくことができるようにとの願いをこめて日々活動をしています。育てる会の賛助会員として、自閉症の子どもたちへの暖かいご支援をしていただけないでしょうか?よろしくお願いいたします。

また、お知り合いの方などにも、お声をおかけくださればと思います。

年会費:3,000円(毎月の会報郵送・講演会などを会員価格で利用できます)

方 法:郵便振替    記号:15410  番号:27542961

名義:岡山県自閉症児を育てる会

詳しいお問い合わせは 育てる会事務局まで

事務局だより

12月も残りあとわずかとなりました。今年ももうすぐ終わります。

一年を振り返る機会が多い今日この頃、子どものことも勿論ですが、自分自身去年とどこか違うかな?ちゃんと成長できているかな?と不安になることってありますよね。
『こうなりたい』『こんなことが出来るようになってほしい』という願いをしっかり持っていれば、すぐには無理でも、少しずつ叶っていくのではないでしょうか?

12月7日、待望の明石洋子さん・徹之さんの講演会がありました。詳しい報告は会報中に掲載されていますので、そちらにお任せするとして、私は前日のお食事会の時のことを書こうと思います。

明石さんは本当にステキな方でした。すごいバイタリティーで、自閉症の子ども達の為の色々な活動をして、全国や海外での講演会もしておられるにも関わらず、暖かくて優しいお母さんでした。私達の活動や子育てについてのお話も聴いてくださり、アドバイスもたくさんしてくださいました。

「自分の子どもの為になることって、他の子どもの為にもなるのよね。決してエゴにはならないし、自分の子どもにもプラスだと思えれば、パワーが湧いてくるでしょう?」

その言葉に、理事や代表の皆さんも顔がほっと明るくなりました。
会員のため、自閉症という障害を持つ皆のために、頑張ってきた役員の人達は、自分の子どものことをついつい後回しにしてしまいがちです。でも役員のお母さん達は、他の方々と同じように自閉症という障害を持った子どものお母さん達です。
それが自分の子どもの為にもなって、他の方の為にもなるなんて、ステキですよね。

また、徹之さんとお会いすることができたことも、本当に素晴らしい時間でした。
徹之さんは、うちの弟(同じ「てっちゃん」です)ととてもよく似ておられて、31歳で私より随分年上なのですが、(こんなことを言うと失礼なのですが)まっすぐな性格と純粋さ・素直さ・優しさなど、「自閉症」の方の良いところばかりを持っておられて、一生懸命お仕事もされていて、こんな風な楽しそうな人生って良いなぁとしみじみ思えます。

また、ご主人のお話をお聞きして(カミキリムシのお話とか)ご家族のことを真剣に向き合い、現実と将来を見据え、そして大切に思っておられる様子に、涙が出そうになりました。

そして、弟さんも赤ちゃんの時から、なかなかじっくり関わってあげられなかったという明石さんの残念そうなお言葉からは考えられないほど、お兄ちゃんの事を尊敬し、大切に思っている姿をビデオで見せていただき、以前の河島先生のお話同様「あなたのことも大事に思っているのよ」というメッセージさえ子どもに届けば、ちゃんと受け止められるんだということを、私だけが感じていることじゃないんだって自信を持つことができました!

本当に色々な意味で、明石さんとの出会いに感謝したいと思いました。遠いところお越しいただき、ありがとうございました。またぜひ岡山に来ていただきたいですね。

(鳥羽 紗代)


早朝、霜がびっしりと茂り、手足がかじかむ季節となりました。私は前年まで岡山市に住んでいましたが、わずか10km程度しか距離が違わないのに、明らかにここ山陽町の方が寒いと感じます。岡山に来て7年目にして、ついにファンヒーターを購入してしまいました。

育てる会事務局には会報やチラシを作るために、ページセッター(ページを組み合わせる機械)や紙折り機があります。昔はお母さんたちが山積みになった紙を1枚1枚取って組み合わせたり、チラシを半分に折ったりしていました。今でも封筒にラベルを貼ったり、封筒に会報やチラシを入れたりなど作業は、森川さんをはじめ多くの方に手伝っていただいています。しかし、それ以外の作業はこれらの機械のおかげでほとんどを事務局でやれるようになりました。

ただ問題なのはどの機械も曲者揃いで、なかなかこちらの思い通りに働いてくれないことです。ページセッターはなぜかいつも7枚目が空送りになる癖があって、何度も紙をセットしなおす羽目になります(それでも全て手作業でやるよりははるかに速いのですが)。紙折り機は油断すると紙の角と角が合わないようにずらして折ってくれます。更に最近は印刷機まで反抗的で白紙を吐き出すことが多くなりました。先月号は白紙が混じりこんだ会報が多かったらしく、誠に申し訳ありません。

今後はそのような会報ができないように心がけますが、もしそのような会報が届きました場合は交換いたしますので、お手数ですが事務局までお知らせください。

(菅田 尚樹)

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